JP4654508B2 - インダクタ部品 - Google Patents

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秀幸 三原
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インダクタ部品、特にトランス、アレイ型チョークコイル、アレイ型インピーダなどとして用いられるインダクタ部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術としては、たとえば特開平5−41324号公報に開示されたようなインダクタ部品が知られている。該インダクタ部品は、フェライト等の絶縁性を有する磁性体からなる円柱状の磁性体コアを備えている。該磁性体コアの表面には導体膜が形成されており、この導体膜にレーザ光を照射して前記磁性体コアを回転させながら軸方向に移動させることにより、螺旋状のコイル構成溝を形成し、導体膜の残余部分により磁性体コアをスパイラル状に周回する薄膜コイルを形成している。このインダクタ部品は、高周波領域で狭偏差のインダクタンス値が得られるという利点を有しており、近年その利用価値が高くなってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の薄膜コイルを用いたインダクタ部品はコイルを一つ内蔵するだけであって、コイルを複数内蔵したものは世の中にまだなく、当然そのアレイ型も存在していない。これは、レーザ加工技術を利用したインダクタ部品の商品化がここ数年のことであり、また、構造がアレイ化に適さないと考えられていたからである。
【0004】
そこで、本発明の目的は、狭偏差のインダクタンス値を有した薄膜コイルを複数内蔵したインダクタ部品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】
前記目的を達成するため、本発明に係るインダクタ部品は、
(a)複数のコイル巻装部を軸方向に並べて配設し、該コイル巻装部の間に鍔部を配設した巻芯部材と、
(b)前記コイル巻装部のそれぞれに設けられた、コイル巻装部の外周をスパイラル状に周回する少なくとも一つの薄膜コイルと、
(c)前記複数のコイル巻装部相互間に設けられ、前記鍔部の外周に周方向に形成された分断溝と、
(d)前記巻芯部材の表面に設けられ、前記薄膜コイルの両端部にそれぞれ電気的に接続された外部端子電極と、
を備えたことを特徴とする。ここに、薄膜コイルは、巻芯部材の外周に形成した薄膜導体にスパイラル状のコイル構成溝を設けることにより形成することが好ましい。
【0006】
また、本発明に係るインダクタ部品は、
(e)複数のコイル巻装部を軸方向に並べて配設し、該コイル巻装部の間に鍔部を配設した巻芯部材と、
(f)前記巻芯部材に接合した板状部材と、
(g)前記コイル巻装部のそれぞれに設けられた、コイル巻装部の外周をスパイラル状に周回する少なくとも一つの薄膜コイルと、
(h)前記複数のコイル巻装部相互間に設けられ、前記鍔部の外周に周方向に形成された分断溝と、
(i)前記板状部材の表面に設けられ、前記薄膜コイルの両端部にそれぞれ電気的に接続された外部端子電極と、
を備えたことを特徴とする。巻芯部材はコイル巻装部を残して板状部材に接合している。そして、巻芯部材のコイル巻装部の横断面積は、巻芯部材の残りの部分の横断面積より小さいことが好ましい。
【0007】
以上の構成により、複数のコイルは巻芯部材の軸方向に分断溝を間にして並べて形成されている。そして、コイルの少なくとも一部を、絶縁樹脂や磁粉入り絶縁樹脂や天板で覆うことにより、種々のコイルの組み合わせのインダクタ部品が得られる。
【0008】
また、コイル巻装部のそれぞれに、コイル巻装部の外周をスパイラル状に周回する二つの薄膜コイルを設け、該二つの薄膜コイルのスパイラル状のコイル構成溝の始端部を巻芯部材の周回方向に略180度ずらせるとともに、各薄膜コイルのスパイラル状のコイル構成溝の始端部と終端部とを巻芯部材の外周方向に略180度ずらせて配設し、分断溝にてコイル巻装部毎に薄膜コイルを分断させることにより、ノイズ差分タイプのインピーダをアレイ状に形成することができる。
【0009】
あるいは、コイル巻装部のそれぞれに、コイル巻装部の外周をスパイラル状に周回する二つの薄膜コイルを設け、該二つの薄膜コイルのスパイラル状のコイル構成溝の始端部を巻芯部材の周回方向に略180度ずらせるとともに、各薄膜コイルのスパイラル状のコイル構成溝の始端部と終端部とを巻芯部材の外周方向に略同一の位置に配設させ、隣り合う二つのコイル巻装部にそれぞれ設けられた二つの薄膜コイルのうち、一方の薄膜コイルのみを分断溝にて分断させることにより、トランスを形成することができる。
【0010】
さらに、各コイルのスパイラル状のコイル構成溝の始端部と終端部とをそれぞれ巻芯部材の周回方向に略180度ずらせることによって、対角の位置関係を有する外部端子電極にコイルの両端部が引き出されることになる。また、板状部材の表面に外部端子電極位置調整用パターンを設けることによって、各コイルの入力側と出力側が同一線上に配置されることになる。これにより、インダクタ部品を実装するためのプリント基板のパターン設計の自由度が高くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るインダクタ部品の実施の形態について添付の図面を参照して説明する。
【0012】
[第1実施形態、図1〜図6]
図1に示すように、巻芯部材11はコイル巻装部12,13,14と、該コイル巻装部12,13,14を間にして設けられた鍔部15,16,17,18とを有している。コイル巻装部12〜14の横断面積は、巻芯部材11の残りの部分の横断面積より小さい。
【0013】
巻芯部材11は、例えばNi−Zn−Cu系フェライト等の磁性体材料、非磁性のアルミナ等のセラミック材料や樹脂材料等からなる。この巻芯部材11と硼珪酸亜鉛系ガラス粉末を攪拌しながら800〜900℃で熱処理することにより、巻芯部材11の表面にガラス粉末を付着させて絶縁被覆膜(図示せず)を形成する。この絶縁被覆膜は、後述するように、レーザビームを照射して薄膜コイルを形成する際に、レーザビームが巻芯部材11に達して巻芯部材11を劣化させ、磁気抵抗を低下させるのを防止するためのものである。なお、硼珪酸亜鉛系ガラスを巻芯部材11の表面に含浸させるようにしてもよいし、絶縁被覆膜の材料はガラスの他に、エポキシ樹脂などの樹脂であってもよい。また、この絶縁被覆膜は必ずしも必要なものではなく、巻芯部材11の表面に絶縁被覆膜を設けないで、直接薄膜導体20(後述)を設けてもよい。
【0014】
次に、図2に示すように、無電解めっきやスパッタリング等の方法によって、巻芯部材11の左右の端面E,F以外の四つの側面に薄膜導体20を形成する。薄膜導体20は、Cu,Ni,Ag,Ag−Pd等からなる。次に、巻芯部材11をレーザ加工機のスピンドル(図示せず)にチャッキングする。スピンドルを駆動させて巻芯部材11を矢印K1の方向(右回り方向)に適宜回転させるとともに矢印K3の方向に移動させながら、レーザビームを巻芯部材11に照射する。これにより、レーザビームが照射された部分の薄膜導体20が除去され、コイル巻装部12,13,14にそれぞれスパイラル状のコイル構成溝22,23,24が形成される。
【0015】
コイル構成溝22の始端部22aは、巻芯部材11の側面Aのコイル巻装部12の左端中央から傾斜部31,鍔部15を通って巻芯部材11の一方の端面Eに達している。コイル構成溝22の終端部22bは、巻芯部材11の側面B(側面Aが対向している側面)のコイル巻装部12の右端中央から傾斜部31を通って鍔部16に達している。そして、このコイル構成溝22の終端部22bは、側面Bにてコイル構成溝23の始端部23aに接続している。
【0016】
コイル構成溝23の始端部23aは、巻芯部材11の側面Bのコイル巻装部13の左端中央から傾斜部31を通って鍔部16に達している。コイル構成溝23の終端部23bは、巻芯部材11の側面Aのコイル巻装部13の右端中央から傾斜部31を通って鍔部17に達している。そして、このコイル構成溝23の終端部23bは、側面Aにてコイル構成溝24の始端部24aに接続している。
【0017】
コイル構成溝24の始端部24aは、巻芯部材11の側面Aのコイル巻装部14の左端中央から傾斜部31を通って鍔部17に達している。コイル構成溝24の終端部24bは巻芯部材11の側面Bのコイル巻装部14の右端中央から傾斜部31、鍔部18を通って巻芯部材11の他方の端面Fに達している。
【0018】
このように、コイル構成溝22〜24の始端部22a〜24aと終端部22b〜24bとは、それぞれ巻芯部材11の外周方向に略180度ずれている。なお、本第1実施形態では、コイル構成溝22〜24を連接して形成しているが、それぞれ分離して形成してもよいことは言うまでもない。
【0019】
次に、図3に示すように、巻芯部材11を矢印K4の方向に回転させながら、レーザビームを巻芯部材11の鍔部16,17にそれぞれ照射する。これにより、レーザビームが照射された部分の薄膜導体20が除去され、鍔部16,17をそれぞれ巻芯部材11の外周方向に一周している分断溝35,36が形成される。分断溝35は、コイル構成溝22の終端部22bとコイル構成溝23の始端部23aとを切り離す。分断溝36は、コイル構成溝23の終端部23bとコイル構成溝24の始端部24aとを切り離す。
【0020】
こうして、コイル巻装部12,13,14の外周部を、周回方向が互いに同方向の状態で、スパイラル状に周回する薄膜コイルL1,L2,L3が形成される。これらの薄膜コイルL1〜L3は、巻芯部材11の表面に設けた薄膜導体をレーザ加工することにより形成しているため、コイルの巻膨らみなどの不具合が発生しない。従って、薄膜コイルL1〜L3のインダクタンス値の誤差を低く抑えることができる。
【0021】
この後、コイル構成溝22,23,24、分断溝35,36並びに巻芯部材11の両端面E,Fを残して、鍔部15,16,17,18の外周面に、SnめっきあるいはNi−Cu−Snめっき等を行い、はんだ付け性等の良好な端子電極25a,25b,26a,26b,27a,27bを形成する。これにより、端子電極25a,25bの間には薄膜コイルL1が接続され、端子電極26a,26bの間には薄膜コイルL2が接続され、端子電極27a,27bの間には薄膜コイルL3が接続される。
【0022】
次に、図4および図5に示すように、巻芯部材11を板状部材40にはんだ付けなどの方法によって実装する。このとき、巻芯部材11は、コイル巻装部12〜14の横断面積が鍔部15〜18の横断面積より小さく、コイル巻装部12〜14が窪んでいるので、巻芯部材11を板状部材40に実装する際、薄膜コイルL1〜L3が板状部材40の表面に接触せず、薄膜コイルL1〜L3を保護することができる。
【0023】
板状部材40の上面には、外部端子電極位置調整用パターン41a〜43bが形成されている。これらのパターン41a〜43bは、それぞれ板状部材40の両側面部に設けた外部端子電極44a〜46bに接続している。外部端子電極44a,44bはそれぞれパターン41a,41bを介して巻芯部材11に形成された端子電極25a,25bに接続され、外部端子電極45a,45bはそれぞれパターン42a,42bを介して端子電極26a,26bに接続され、外部端子電極46a,46bはそれぞれパターン43a,43bを介して端子電極27a,27bに接続されている。これにより、薄膜コイルL1の入力側と出力側が板状部材40の対向する2辺にそれぞれ引き出され、同一線上に配置されることになる。同様に、薄膜コイルL2,L3のそれぞれの入力側と出力側も同一線上に配置されることになる。
【0024】
図6の(A)は薄膜コイルL1〜L3を設けた巻芯部材11の電気等価回路図であり、(B)はこの巻芯部材11を板状部材40に実装した後のアレイ型インダクタ1の電気等価回路図である。
【0025】
板状部材40は、例えばフェライトや磁粉入り樹脂などの磁性体材料、あるいは金属などからなる。巻芯部材11の材質としてアルミナを使用し、かつ、板状部材40の材質としてフェライトを使用することにより、浮遊容量のばらつきが小さいGHz帯に対応したアレイ型インダクタ1が得られる。一方、巻芯部材11の材質としてフェライトを使用し、かつ、板状部材40の材質としてフェライトや磁粉入り樹脂などを使用することにより、GHz帯より低い周波数に対応したアレイ型インダクタ1が得られる。
【0026】
この後、必要に応じて保護ケースなどを板状部材40の上に被せ、巻芯部材11を保護する。
【0027】
以上の構成からなるアレイ型インダクタ1は、薄膜コイルL1,L2,L3が巻芯部材11の軸方向に分断溝35,36を間にして並べて形成されている。これにより、狭偏差のインダクタンス値を有するアレイ型インダクタ1を得ることができる。
【0028】
[第2実施形態、図7〜図9]
第2実施形態は、コモンモードチョークコイルについて説明する。図7に示すように、コモンモードチョークコイル51は、前記第1実施形態のインダクタ1にフェライトからなる天板52を取り付けたものと同様の構造を有している。
【0029】
天板52は、薄膜コイルL1,L2,L3を覆うようにして、巻芯部材11の両端部の鍔部15,18の外周面に接合され、鍔部15の外周部と鍔部18の外周部とを連結している。一方、巻芯部材11の中央寄りに位置する鍔部16,17の外周面と天板52との間には間隙が形成されている。さらに、巻芯部材11の材質としてフェライトを使用し、板状部材11の材質として非磁性のアルミナなどのセラミック材料や樹脂材料を使用する。
【0030】
図8の(A)は薄膜コイルL1〜L3を設けた巻芯部材11の電気等価回路図であり、(B)はこの巻芯部材11と天板52と板状部材40とからなるコモンモードチョークコイル51の電気等価回路図である。
【0031】
以上の構成からなるコモンモードチョークコイル51は、薄膜コイルL1,L2,L3が鍔部16,17で分割されていることにより、薄膜コイルL1〜L3によって生じる磁束が重なり合わない。そのため、ノーマルモードの電流によって生じる磁束が打ち消し合わず、ノーマルモードの電流に対しても、インダクタンスを得ることができる。従って、このチョークコイル51は、コモンモードノイズのみならず、ノーマルモードノイズも除去することができる。従って、従来は困難とされていた三つの薄膜コイルL1〜L3を有したコモンモードチョークコイル51が得られる。しかも、鍔部16,17の外周面と天板52との間に間隙が形成されているため、鍔部16,17と天板52との間の磁気抵抗が大きくなる。この結果、大きなノーマルモードの電流が流れても、磁気飽和現象が発生しにくいチョークコイル51が得られる。
【0032】
なお、図9に示すように、中央寄りに位置する鍔部16,17の高さ寸法を小さくした巻芯部材11Aと、板状の天板52Aとを用いて、低背化を図ってもよい。
【0033】
[第3実施形態、図10〜図15]
第3実施形態は、アレイ型インピーダについて説明する。
【0034】
図10に示すように、巻芯部材61はフェライトからなり、コイル巻装部62,63と鍔部65,66,67とを有している。この巻芯部材61の表面に必要に応じて絶縁被覆膜を形成した後、図11に示すように、左右の端面E,F以外の四つの側面に薄膜導体70を形成する。
【0035】
次に、巻芯部材61をレーザ加工機のスピンドル(図示せず)にチャッキングする。スピンドルを駆動させて巻芯部材61を適宜回転させるとともに軸の方向に移動させながら、レーザビームを巻芯部材61に照射する。これにより、レーザビームが照射された部分の薄膜導体70が除去され、コイル巻装部62,63にそれぞれスパイラル状のコイル構成溝72,74が形成される。
【0036】
コイル構成溝72の始端部72aは、巻芯部材61の側面Aのコイル巻装部62の左端中央から傾斜部81、鍔部65を通って巻芯部材11の一方の端面Eに達している。コイル構成溝72の終端部72bは、巻芯部材61の側面Bのコイル巻装部62の右端中央から傾斜部81を通って鍔部66に達している。そして、このコイル構成溝72の終端部72bは、側面Bにてコイル構成溝74の始端部74aに接続している。
【0037】
コイル構成溝74の始端部74aは、巻芯部材61の側面Bのコイル巻装部63の左端中央から傾斜部81を通って鍔部66に達している。コイル構成溝74の終端部74bは、巻芯部材61の側面Aのコイル巻装部63の右端中央から傾斜部81、鍔部67を通って巻芯部材61の他方の端面Fに達している。
【0038】
さらに、図12に示すように、レーザ加工機のスピンドルを駆動させて巻芯部材61を適宜回転させるとともに軸の方向に移動させながら、レーザビームを巻芯部材61に照射し、コイル巻装部62,63にそれぞれスパイラル状のコイル構成溝73,75を、コイル構成溝72,74に略並走するように形成する。
【0039】
コイル構成溝73の始端部73aは、巻芯部材61の側面Bのコイル巻装部62の左端中央から傾斜部81,鍔部65を通って巻芯部材61の端面Eに達している。コイル構成溝73の終端部73bは、巻芯部材61の側面Aのコイル巻装部62の右端中央から傾斜部81を通って鍔部66に達している。そして、このコイル構成溝73の終端部73bは、側面Aにてコイル構成溝75の始端部75aに接続している。
【0040】
コイル構成溝75の始端部75aは、巻芯部材61の側面Aのコイル巻装部63の左端中央から傾斜部81を通って鍔部66に達している。コイル構成溝75の終端部75bは、巻芯部材61の側面Bのコイル巻装部63の右端中央から傾斜部81、鍔部67を通って巻芯部材61の他方の端面Fに達している。
【0041】
このように、コイル構成溝72〜75の始端部72a〜75aと終端部72b〜75bとは、それぞれ巻芯部材61の外周方向に略180度ずれている。さらに、コイル構成溝72,73の始端部72aと73a、並びに、コイル構成溝74,75の始端部74aと75aも、巻芯部材61の外周方向に略180度ずれている。
【0042】
次に、巻芯部材61を回転させながら、レーザビームを巻芯部材61の鍔部66に照射することにより、図13に示すように、鍔部66の外周面を一周している分断溝85が形成される。分断溝85は、コイル構成溝72,73の終端部72b,73bとコイル構成溝74,75の始端部74a,75aとを切り離す。
【0043】
こうして、周回方向が互いに同方向の状態で、コイル巻装部62の外周部をスパイラル状に周回する一対の薄膜コイルL1,L2が形成されるとともに、コイル巻装部63の外周部をスパイラル状に周回する一対の薄膜コイルL3,L4が形成される。
【0044】
この後、コイル構成溝72〜75、分断溝85並びに巻芯部材61の両端面E,Fを残して、鍔部65,66,67の外周面にそれぞれめっき等を行い、はんだ付け性等の良好な端子電極90a,91b、91a,90b、92a,93b、93a,92bを形成する。これにより、対角の位置関係を有する端子電極90a,90bの間には薄膜コイルL1が接続され、端子電極91a,91bの間には薄膜コイルL2が接続され、端子電極92a,92bの間には薄膜コイルL3が接続され、端子電極93a,93bの間には薄膜コイルL4が接続される。
【0045】
次に、図14に示すように、巻芯部材61を、非磁性のアルミナなどからなる板状部材100に実装する。板状部材100の上面には、外部端子電極位置調整用パターン101a〜104bが形成されている。これらのパターン101a〜104bは、それぞれ板状部材100の両側面部に設けた外部端子電極105a〜108bに接続している。外部端子電極105a〜108bはそれぞれ、パターン101a〜104bを介して巻芯部材61に形成された端子電極90a〜93bに接続されている。これにより、薄膜コイルL1〜L4のそれぞれの入力側と出力側が板状部材100の対向する2辺に引き出され、同一線上に配置されることになる。
【0046】
この後、必要に応じて保護ケースや外装保護樹脂などを板状部材100の上に被せ、巻芯部材61を保護する。図15の(A)は薄膜コイルL1〜L4を設けた巻芯部材61の電気等価回路図であり、(B)はこの巻芯部材61と板状部材100とからなるノイズ差分タイプのアレイ型インピーダ60の電気等価回路図である。
【0047】
以上の構成からなるアレイ型インピーダ60は、略バイファイラ巻きされた隣り合う薄膜コイルL1とL2、並びに、薄膜コイルL3とL4が相互に磁気的に結合しており、さらに、レーザ加工による薄膜コイルL1〜L4の位置精度が高いため、高結合状態となる。従って、このアレイ型インピーダ60は、同相かつ同方向の大電流正規信号が入ってきた場合でも、飽和せずにノイズを除去することができる。
【0048】
なお、本第3実施形態は、巻芯部材61にフェライトを用い、板状部材100にアルミナを用いている。これは、隣り合う薄膜コイルL1とL2の結合度、並びに、薄膜コイルL3とL4の結合度を良くするため、初透磁率が比較的高いものを利用しているからである。従って、巻芯部材61の材料として、アルミナや樹脂などを用いてもよく、また、板状部材100の材料として、樹脂や金属などを用いてもよいことは言うまでもない。
【0049】
[第4実施形態、図16〜図20]
第4実施形態は、トランスについて説明する。図16に示すように、巻芯部材61はフェライトからなり、コイル巻装部62,63と鍔部65,66,67とを有している。この巻芯部材61の表面に必要に応じて絶縁被覆膜を形成した後、左右の端面E,F以外の四つの側面に薄膜導体70を形成する。
【0050】
次に、巻芯部材61をレーザ加工機のスピンドル(図示せず)にチャッキングする。スピンドルを駆動させて巻芯部材61を適宜回転させるとともに軸の方向に移動させながら、レーザビームを巻芯部材61に照射する。これにより、レーザビームが照射された部分の薄膜導体70が除去され、コイル巻装部62,63にそれぞれスパイラル状のコイル構成溝122,124が形成される。
【0051】
コイル構成溝122の始端部122aは、巻芯部材61の側面Aのコイル巻装部62の左端中央から傾斜部81、鍔部65を通って巻芯部材61の一方の端面Eに達している。コイル構成溝122の終端部122bは、巻芯部材61の側面Aのコイル巻装部62の右端中央から傾斜部81を通って鍔部66に達している。そして、このコイル構成溝122の終端部122bは、側面Aにてコイル構成溝124の始端部124aに接続している。
【0052】
コイル構成溝124の始端部124aは、巻芯部材61の側面Aのコイル巻装部63の左端中央から傾斜部81を通って鍔部66に達している。コイル構成溝124の終端部124bは、巻芯部材61の側面Aのコイル巻装部63の右端中央から傾斜部81、鍔部67を通って巻芯部材61の他方の端面Fに達している。
【0053】
さらに、図17に示すように、レーザ加工機のスピンドルを駆動させて巻芯部材61を適宜回転させるとともに軸の方向に移動させながら、レーザビームを巻芯部材61に照射し、コイル巻装部62,63にそれぞれスパイラル状のコイル構成溝123,125を、コイル構成溝122,124に略並走するように形成する。
【0054】
コイル構成溝123の始端部123aは、巻芯部材61の側面Bのコイル巻装部62の左端中央から傾斜部81,鍔部65を通って巻芯部材61の端面Eに達している。コイル構成溝123の終端部123bは、巻芯部材61の側面Bのコイル巻装部62の右端中央から傾斜部81を通って鍔部66に達している。そして、このコイル構成溝123の終端部123bは、側面Bにてコイル構成溝125の始端部125aに接続している。
【0055】
コイル構成溝125の始端部125aは、巻芯部材61の側面Bのコイル巻装部63の左端中央から傾斜部81を通って鍔部66に達している。コイル構成溝125の終端部125bは、巻芯部材61の側面Bのコイル巻装部63の右端中央から傾斜部81、鍔部67を通って巻芯部材61の他方の端面Fに達している。
【0056】
このように、コイル構成溝122〜125の始端部122a〜125aと終端部122b〜125bとは、それぞれ巻芯部材61の外周方向に略同一の位置に配置している。さらに、コイル構成溝122,123の始端部122aと123a、並びに、コイル構成溝124,125の始端部124aと125aは、巻芯部材61の外周方向に略180度ずれている。
【0057】
次に、巻芯部材61を回転させながら、レーザビームを巻芯部材61の鍔部66に照射することにより、図18に示すように、鍔部66の外周面を略半周している分断溝130が形成される。分断溝130は、コイル構成溝122,123の終端部122b,123bとコイル構成溝124,125の始端部124a,125aとを切り離す。
【0058】
こうして、周回方向が互いに同方向の状態で、コイル巻装部62の外周部をスパイラル状に周回する一対の薄膜コイルL1,L2が形成されるとともに、コイル巻装部63の外周部をスパイラル状に周回する一対の薄膜コイルL3,L4が形成される。
【0059】
この後、コイル構成溝122〜125、分断溝130並びに巻芯部材61の両端面E,Fを残して、鍔部65,66,67の外周面にそれぞれめっき等を行い、はんだ付け性等の良好な端子電極140a,141a、端子電極141b,142a及び中継電極145、端子電極140b,142bを形成する。これにより、端子電極140a,140bの間には薄膜コイルL1とL3が直列に接続され、端子電極141a,141bの間には薄膜コイルL2が接続され、端子電極142a,142bの間には薄膜コイルL4が接続される。薄膜コイルL1,L3は1次側コイルとなり、薄膜コイルL2,L4は2次側コイルとなる。なお、この状態で、トランスとしての構成は完成しているので、製品としてもよい。
【0060】
次に、図19に示すように、巻芯部材61を、非磁性のアルミナなどからなる板状部材150に実装する。板状部材150の上面には、外部端子電極位置調整用パターン151a〜153bが形成されている。これらのパターン151a〜153bは、それぞれ板状部材150の両側面部に設けた外部端子電極155a〜157bに接続している。外部端子電極155a〜157bはそれぞれ、パターン151a〜153bを介して巻芯部材61に形成された端子電極140a〜142bに接続されている。図20は、こうして得られたトランス160の電気等価回路図である。
【0061】
以上の構成からなるトランス160は、レーザ加工による薄膜コイルL1〜L4の位置精度が高いため、狭偏差、高結合のトランスとなる。また、薄膜コイルL1〜L4の巻回数は、コイル構成溝122〜125の巻回数を調整して容易に変更することができる。
【0062】
なお、本第4実施形態は、巻芯部材61にフェライトを用い、板状部材150にアルミナを用いている。これは、トランスとしての性能を良くするために、初透磁率が比較的高いものを利用しているからである。従って、板状部材150の材料として、樹脂や金属などを用いてもよいことは言うまでもない。また、巻芯部材61のコイル巻装部63に形成しているコイル構成溝124を省略することにより、薄膜コイルL4を有さないトランスであってもよい。
【0063】
[他の実施形態]
なお、本発明は前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。たとえば、巻芯部材としては、鼓形状を連接したものに代えて、断面が円形や三角形や五角形以上の柱状もしくは筒状のものを使用することができる。
【0064】
また、図21に示すように、軸方向に薄膜コイルL1,L2,L3,L4を分断溝35,36,37を間にして並べて形成したフェライトからなる巻芯部材11Bと、アルミナからなる板状部材40Aと、フェライトからなる二つの天板52Bとで構成したアレイ型コモンモードチョークコイル170であってもよい。図21に示した巻芯部材11Bには、鼓形状を連接した巻芯部材に代えて、柱状の巻芯部材が使用されている。図22の(A)は薄膜コイルL1〜L4を設けた巻芯部材11Bの電気等価回路図であり、(B)はこの巻芯部材11Bと天板52Bと板状部材40Aとからなるアレイ型コモンモードチョークコイル170の電気等価回路図である。
【0065】
以上の構成からなるコモンモードチョークコイル170は、コモンモードインピーダンスとノーマルモードインピーダンスを有するため、コモンモードノイズのみならず、ノーマルモードノイズも除去することができる。従って、従来は困難とされていた2組の一対の薄膜コイルL1〜L4を有したコモンモードチョークコイル170が得られる。
【0066】
また、図23に示すように、第4実施形態のトランス160において、フェライトからなる天板180を、巻芯部材61の両端部および中央部の鍔部65〜67の外周面に接合し、薄膜コイルL1〜L4を覆うようにしてもよい。なお、図24に示すように、板状部材150を外して低背化を図ってもよい。また、絶縁樹脂(あるいは、磁粉入り絶縁樹脂)185を巻芯部材61のコイル巻装部62,63に設けてもよい。巻芯部材61は、コイル巻装部62,63の横断面積が小さい鼓状のものであり(コイル巻装部62,63が窪んでいるため)、絶縁樹脂185を設けても低背化を妨げない。なお、図24では、絶縁樹脂185を巻芯部材61の上下両方に設けているが、巻芯部材61の上方又は下方のいずれか一方にのみ設けるものであってもよい。さらに、絶縁樹脂185は、巻芯部材61(コイル巻装部62,63)の周囲を覆うように設けてもよい。
【0067】
また、図25に示すように、鼓形状を連接した巻芯部材61に代えて、柱状の巻芯部材61Aを使用するとともに、天板180に代えて磁粉入り絶縁樹脂187を設けてもよい。あるいは、図26に示すように、一対の薄膜コイルL1,L2およびL3,L4毎に天板188を設けるようにしてもよい。
【0068】
さらに、巻芯部材、板状部材及び天板を構成するそれぞれの材料として、フェライト等の磁性体とアルミナ等の非磁性体とを使い分けて用いることにより、高周波特性等の電気的特性を調整することもできる。
【0069】
また、分断溝やコイル構成溝を形成する際、前記実施形態はレーザビームを利用したが、電子ビームやイオンビームなどを利用してもよいし、サンドブラストやダイヤモンドソーの機械切削などによる方法であってもよい。さらに、前記実施形態は、巻芯部材の側面全面に薄膜導体を形成した後、分断溝やコイル構成溝などの不要な部分を除去して薄膜コイルを形成する方法を採用しているが、必ずしもこの方法に限るものではなく、必要な部分にのみスパッタリングや蒸着やめっきなどで導体を付与して薄膜コイルを形成する、いわゆるアディティブ法などを採用してもよい。
【0070】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、膜状コイル導体からなる複数のコイルを巻芯部材の軸方向に分断溝を間にして並べて形成しており、これら複数のコイルのインダクタンス値の誤差を低く抑えることができる。この結果、狭偏差のインダクタンス値を有するインダクタ部品を得ることができる。そして、コイルの少なくとも一部を、絶縁樹脂や磁粉入り絶縁樹脂や天板で覆うことにより、種々のコイルの組み合わせのインダクタ部品が得られる。
【0071】
さらに、板状部材の表面に外部端子電極位置調整用パターンを設けることによって、各コイルの入力側と出力側を同一線上に配置することができる。これにより、インダクタ部品を実装するためのプリント基板のパターン設計の自由度が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインダクタ部品の第1実施形態の製造手順を示す斜視図。
【図2】図1に続くインダクタ部品の製造手順を示す斜視図。
【図3】図2に続くインダクタ部品の製造手順を示す斜視図。
【図4】図3に続くインダクタ部品の製造手順を示す平面図。
【図5】図4に示したインダクタ部品の正面図。
【図6】図4に示したインダクタ部品の電気等価回路図。
【図7】本発明に係るインダクタ部品の第2実施形態を示す正面図。
【図8】図7に示したインダクタ部品の電気等価回路図。
【図9】図7に示したインダクタ部品の変形例を示す正面図。
【図10】本発明に係るインダクタ部品の第3実施形態の製造手順を示す斜視図。
【図11】図10に続くインダクタ部品の製造手順を示す斜視図。
【図12】図11に続くインダクタ部品の製造手順を示す斜視図。
【図13】図12に続くインダクタ部品の製造手順を示す斜視図。
【図14】図13に続くインダクタ部品の製造手順を示す平面図。
【図15】図14に示したインダクタ部品の電気等価回路図。
【図16】本発明に係るインダクタ部品の第4実施形態の製造手順を示す斜視図。
【図17】図16に続くインダクタ部品の製造手順を示す斜視図。
【図18】図17に続くインダクタ部品の製造手順を示す斜視図。
【図19】図18に続くインダクタ部品の製造手順を示す平面図。
【図20】図19に示したインダクタ部品の電気等価回路図。
【図21】本発明に係るインダクタ部品の他の実施形態を示す正面図。
【図22】図21に示したインダクタ部品の電気等価回路図。
【図23】本発明に係るインダクタ部品の別の他の実施形態を示す正面図。
【図24】本発明に係るインダクタ部品のさらに別の他の実施形態を示す正面図。
【図25】本発明に係るインダクタ部品のさらに別の他の実施形態を示す正面図。
【図26】本発明に係るインダクタ部品のさらに別の他の実施形態を示す正面図。
【符号の説明】
1…アレイ型インダクタ
11,11A,11B…巻芯部材
12,13,14…コイル巻装部
22,23,24…コイル構成溝
25a,25b,26a,26b,27a,27b,28a,28b…端子電極
35,36,37…分断溝
40,40A…板状部材
41a〜43b…外部端子電極位置調整用パターン
44a〜46b…外部端子電極
51,170…コモンモードチョークコイル
52,52A,52B…天板
60…アレイ型インピーダ
61,61A…巻芯部材
62,63…コイル巻装部
72〜75,122〜125…コイル構成溝
85,130…分断溝
90a〜93b,140a〜142b…端子電極
100,150…板状部材
101a〜104b,151a〜153b…外部端子電極位置調整用パターン
105a〜108b,155a〜157b…外部端子電極
160…トランス
180,188…天板
185…絶縁樹脂
187…磁粉入り絶縁樹脂
L1,L2,L3,L4…薄膜コイル

Claims (13)

  1. 複数のコイル巻装部を軸方向に並べて配設し、該コイル巻装部の間に鍔部を配設した巻芯部材と、
    前記コイル巻装部のそれぞれに設けられた、コイル巻装部の外周をスパイラル状に周回する少なくとも一つの薄膜コイルと、
    前記複数のコイル巻装部相互間に設けられ、前記鍔部の外周に周方向に形成された分断溝と、
    前記巻芯部材の表面に設けられ、前記薄膜コイルの両端部にそれぞれ電気的に接続された外部端子電極と、
    を備えたことを特徴とするインダクタ部品。
  2. 複数のコイル巻装部を軸方向に並べて配設し、該コイル巻装部の間に鍔部を配設した巻芯部材と、
    前記巻芯部材に接合した板状部材と、
    前記コイル巻装部のそれぞれに設けられた、コイル巻装部の外周をスパイラル状に周回する少なくとも一つの薄膜コイルと、
    前記複数のコイル巻装部相互間に設けられ、前記鍔部の外周に周方向に形成された分断溝と、
    前記板状部材の表面に設けられ、前記薄膜コイルの両端部にそれぞれ電気的に接続された外部端子電極と、
    を備えたことを特徴とするインダクタ部品。
  3. 前記板状部材の表面に外部端子電極位置調整用パターンを設けたことを特徴とする請求項2記載のインダクタ部品。
  4. 前記巻芯部材がコイル巻装部を残して前記板状部材に接合していることを特徴とする請求項2又は請求項3記載のインダクタ部品。
  5. 前記薄膜コイルのそれぞれが、前記コイル巻装部の外周に形成した薄膜導体にスパイラル状のコイル構成溝を設けることにより形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のインダクタ部品。
  6. 各薄膜コイルのスパイラル状のコイル構成溝の始端部と終端部とがそれぞれ前記巻芯部材の外周方向に略同一の位置に配設されていることを特徴とする請求項5記載のインダクタ部品。
  7. 各薄膜コイルのスパイラル状のコイル構成溝の始端部と終端部とがそれぞれ前記巻芯部材の外周方向に略180度ずれていることを特徴とする請求項5記載のインダクタ部品。
  8. 前記コイル巻装部のそれぞれに、コイル巻装部の外周をスパイラル状に周回する二つの薄膜コイルを設け、該二つの薄膜コイルのスパイラル状のコイル構成溝の始端部が前記巻芯部材の周回方向に略180度ずれていることを特徴とする請求項6又は請求項7記載のインダクタ部品。
  9. 前記分断溝が、コイル巻装部毎に前記薄膜コイルが分断されていることを特徴とする請求項8記載のインダクタ部品。
  10. 前記分断溝が、隣り合う二つのコイル巻装部にそれぞれ設けられた二つの薄膜コイルのうち、一方の薄膜コイルのみを分断していることを特徴とする請求項8記載のインダクタ部品。
  11. 前記巻芯部材のコイル巻装部の横断面積が、前記巻芯部材の残りの部分の横断面積より小さいことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載のインダクタ部品。
  12. 前記薄膜コイルの少なくとも一部を、絶縁樹脂および磁粉入り絶縁樹脂のいずれか一つで覆ったことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載のインダクタ部品。
  13. 前記薄膜コイルの少なくとも一部を天板で覆ったことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載のインダクタ部品。
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