JP4654176B2 - 誘導結合プラズマ・リアクタ - Google Patents

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本発明は、一般にプラズマ処理技術に関し、さらに詳しくは、誘導結合高周波プラズマ・システムと、関連のエッチングおよび付着方法とに関する。
半導体装置技術が複雑になるにつれて、ますます多くの装置機能がますます小型化する装置形状内に組み込まれる。装置製造者は、高精度装置超大規模集積(ULSI)装置の製造に対する需要を満足するために高度な処理装置を必要とする。しかし、処理のコストは、処理装置が複雑化するにつれ増大し、装置の購入と維持に多くの費用がかかるようになる。製造コストの増大に対応するために、製造業者は集積回路装置が形成される半導体基板の寸法を大きくする。基板寸法を大きくすることにより、単位あたりの製造コストを下げることができる。今日では、8インチ以上の直径を有する半導体ウェハが最先端技術の製造設備では一般的である。ウェハ径を大きくすることにより、製造業者は、1つの基板上に多数の装置を製造することができるようになったが、径の大きな半導体ウェハに用いられる製造工程の均一性を制御するという難しい問題が起きている。
プラズマ・エッチング工程においては、多くの要因が半導体ウェハの表面上に付着された材料層のエッチングの均一性に影響を与える可能性がある。これらの要因には、プラズマ均一性,ウェハ表面におけるイオン・フラックスの均一性,エッチング・システムに対する反応ガスの供給およびウェハ表面全体の反応生成物の除去などがある。従来のプラズマ・エッチング・リアクタは、主に、プラズマを生成するための1つの電源と、処理ガスを導入するための1つの注入点とを有して設計される。システムの電源とガス供給を1つに制限することにより、径の大きなウェハ全体で処理のエッチング速度の均一性を最適にするためのエッチング・システムの能力は非常に小さくなる。たとえば、半導体ウェハの表面全体でエッチング工程を空間的に可変するための方法は実質的に存在しない。さらに、プラズマ・エッチング・システムには、部品配置の固定された処理チャンバが装備されるのが普通である。チャンバの設計は、半導体製造によく用いられる特定の薄膜材料のエッチング特性に影響を与えることがあるので、チャンバの設定によっては、エッチング・システムが1種類あるいはわずか数種類の材料しかエッチングできないことになる。
きわめて小さいフィーチャを有する半導体装置をエッチングするために、電子サイクロトロン共鳴(ECR: electron-cyclotron-resonance )エッチングおよび誘導結合高周波プラズマ(ICP: inductively-coupled-plasma)などの先進エッチング技術が開発された。これらのシステムは、ダイオード・システムが高密度プラズマを発生することができる圧力よりはるかに低い圧力で動作する。ECRおよびICPエッチング・システムなどのシステムはまた、半導体基板を高い電界にさらさないことにより、従来のダイオード・エッチングシステムに比べても利点がある。基板をリアクタのプラズマ発生素子から分離することにより、イオン輸送効率とイオンの異方性を強化して、より多くの処理制御を行なうことができる。
特開平03−094422号公報 特開平07−022322号公報 特開平07−288259号公報 特開平07−135093号公報 特開平01−184921号公報
プラズマ付着技術においては、ウェハ径が大きくなるにつれて均一性に関する同様の制約が存在する。よりよい付着均一性は、きわめて低い動作圧力で得られるのが普通である。しかし、低圧では、均一の厚みを有する大径基板上に薄膜層を付着するために高密度プラズマが必要とされる。
現在のところ、大径の半導体基板に均一にエッチングおよび付着するためにプラズマを空間的に可変させる手段は、プラズマ・エッチング・システムでも、プラズマ付着システムでも不可能である。従って、大径の半導体ウェハ上に均一に材料層をエッチングするためには、リアクタ設計とエッチング処理技術の更なる開発が必要である。
本発明を実行するにあたり、誘導結合高周波プラズマ・リアクタと、誘導結合高周波プラズマ・リアクタを用いて材料層をエッチングまたは付着(deposit)するための方法とが提供される。本発明のプラズマ・リアクタは、反応チャンバ内に搭載された同軸多重コイル・プラズマ源を備える。プラズマ源は、半導体ウェハをその上に収納および支持するよう設定されたチャックと距離を隔てて配置される。プラズマ源は、それぞれが独立して制御されるガス源を有する複数のチャネルと、チャネルを囲んで独立して制御されるRFコイルとを備える。
動作中は、半導体ウェハがチャック上に置かれ、ガス制御システムが起動されてリアクタにプラズマ形成ガスを充填する。RF電力が独立RFコイルに印加され、チャンバ内でプラズマが加熱される。各チャネルを囲むコイル内のRF電力と周波数と、プラズマ源内の各チャネルから出るガスの流量およびガス組成とを調整することによりエッチングの均一性を制御しながら材料層がエッチングされる。同様に、プラズマ密度と組成とを空間的に制御しながら、材料層が基板上に付着される。プラズマ密度と組成を、半導体ウェハ表面の半径距離に応じて独立して制御することにより、高精度で均一なエッチングおよび付着を行なうことができる。
本発明は、プラズマ・リアクタ内でプラズマの密度と組成とを空間的に可変することのできる誘導結合高周波プラズマ・リアクタに関する。プラズマ密度および組成を空間的に変化させるには、可変数の凹設チャネルを有する同軸多重コイル誘導プラズマ源を設ける。各チャネルは、独立して給電されるRFコイルにより囲まれて、処理ガス・オリフィスを有する。処理ガスの流量と組成とがプラズマ源内の各チャネルで個別に可変することができるようにガス制御機構を設ける。
本発明は、材料層を付着またはエッチングする方法も企図する。エッチング過程においては、半導体ウェハがプラズマ反応チャンバ内に装着されたチャック上に置かれる。チャックは、プラズマ源とは距離を隔てて装着され、半導体ウェハの中心がプラズマ源内の中央チャネルと対向するようにする。半導体ウェハをプラズマ源のチャネル構造に相対して配置することにより、プラズマ源により生成されるプラズマの密度と組成が変動するために、半導体ウェハ全体のエッチング速度が局部的に制御される。そのため、半導体ウェハの上にある材料層のエッチング速度を、半導体ウェハの直径全体にわたり個別に可変することができる。
付着過程においては、半導体ウェハをチャック上に置き、材料層を半導体ウェハ上に付着する。プラズマ源との位置的な相対関係のために、半導体ウェハの直径全体にわたってプラズマ密度と組成とを可変することにより、均一な厚みを持つ材料層を付着させることができる。
RF電力の密度および周波数の局所的制御と共に、処理ガスの流量および組成の局所的制御を通じて、本発明の誘導結合高周波プラズマ・リアクタにより、エッチング過程中に処理パラメータ制御の度合を高めることができる。さらに、本発明のリアクタと方法は、大径の基板上にある材料層のエッチング速度または厚みを高精度に制御する手段を提供する。従って、本発明により行なわれる局部的なプラズマ密度の制御を通じて、大径の半導体ウェハを均一に処理することができる。
図1には、ICP リアクタ10を図示する。誘導結合高周波プラズマ・リアクタ10は、チャック14を収納する処理チャンバ12を備える。プラズマ源16は、処理チャンバ12の上部に、チャック14と対向位置に存在する。処理チャンバ12には、RF電源システム18からRF電力が供給される。後述されるように、RF電源システム18には、それぞれが個別の電力レベルと周波数とで動作することのできる複数の独立したRF発電器が含まれる。処理チャンバ12には、ガス供給システム20からの処理ガスも供給される。後述されるように、ガス供給システム20は、複数の独立したガス供給ライン内に、処理チャンバ12に処理ガスを供給することができる。処理チャンバ12内の真空は、真空システム22により制御される。反応生成物および処理ガスは、真空パネル24を通じて処理チャンバ12から回収される。真空パネル24は、好適な配置では、処理チャンバ12内のチャック14下方にあり、真空ライン26に結合される。その他の処理チャンバの設計も可能であること、また異なる真空ポート構造も可能であることは、当業者には理解頂けよう。また、チャック14の温度制御は冷却システム(図示せず)により行なうことができる。液体または気体の冷媒を、チャック14内に埋め込まれた冷却チャネルを通じて運ぶことができる。
動作中は、半導体ウェハ28がチャック14上に置かれ、処理ガスがガス供給システム20から処理チャンバ12内に導入される。真空システム22により、所望の真空圧が処理チャンバ12内で得られ、RF電源システム18からRF電力が印加されてプラズマ30を点火する。プラズマ・エッチングの場合には、半導体ウェハ28に対するプラズマ30内の電離種の衝突エネルギは、RFバイアス電源32からチャック14に対してRFバイアスをかけることによりさらに制御される。
図1に示されるように、プラズマ源16は多数のチャネルを含み、各チャネルには個別のガス供給ライン34,35,36によりガスが供給される。図2は、プラズマ源16の一部分を分解断面図に示したものである。ガス供給ライン36は、内部ガス・プレナム40を通じて中央のチャネル38に供給する。ガス・オリフィス42は、中央のチャネル38と内部ガス・プレナム40との導通を行なう。同様に、ガス供給ライン35は、外部ガス・プレナム46を通じて、第1チャネル44に処理ガスを供給する。
処理ガスは、図3の上面図に示される、円形のプレナム・キャップ50を通じて中央チャネル38と第1チャネル44とに分配される。プレナム・キャップ50は、中央チャネル38にガスを分配する内部ガス・プレナム40を収納する。それに対応して、プレナム・キャップ52は、外部ガス・プレナム46にガスを分配する。ガス供給ライン36は、その中央部で、プレナム・キャップ50に付着される。ガス供給ライン35は、図3に示されるように数多くの部位でプレナム・キャップ52に取り付けることができる。同様に、ガス・オリフィス43は、第1チャネル44の円形の形状周囲の多くの位置に設けられる。
図2および図3に示されるように、第1チャネル44は、中央チャネル38と同心円上にある。本発明のある実施例においては、プラズマ源16内の別のチャネルも、中央チャネル38および第1チャネル44と同心円上に配置される。たとえば、図1に図示される最も外側のチャネルは、第1チャネル44と同心円上にある。連続的に同心円上に配置することにより、プラズマ30の所望の度合の空間的制御に応じて、多くのチャネルをプラズマ源16内に構成することができる。
図2に示されるように、中央のRFコイル54は中央チャネル38を囲む。さらに第1RFコイル56が第1チャネル44を囲む。中央RFコイル54も第1RFコイル56も、RF電源システム18により個別に制御される。各RFコイルは、個別の電力レベルとRF周波数とを、囲まれたチャネル内の処理ガスに供給することができる。RFコイル54,56は、各チャネル内の処理ガスとは、誘電性ハウジング58により隔てられる。RFコイル内を伝わる電流が、処理ガス種に誘導結合し、各チャネル内のプラズマを点火する。各RFコイルに個別に給電し、各チャネルに個別に処理ガスを供給することにより、プラズマ源16内の各チャネル内で、プラズマ密度と組成を個別に調整することができることを当業者は認識されよう。
プラズマ源16の同心円チャネル設計により、プラズマの密度と組成を局所的に可変することのできるかなりの度合の制御を行なうことができるが、本発明により設計されるICP リアクタのその他の実施例を図4および図5に示す。半導体ウェハ28に加えられるプラズマ条件は、プラズマ源16の部分と半導体ウェハ28の表面との間の隔離距離を可変することにより、さらに制御することができる。図4に示すように、中央チャネル38は、半導体ウェハ28に近接するが、第1チャネル44は半導体ウェハ28から縦方向に隔てられる。
図5に代替の構造を示す。本発明のこの実施例においては、中央チャネル38は第1チャネル44よりも長く、半導体ウェハ28から縦方向に隔てられる。プラズマ源16の部品とエッチングされている半導体ウェハとの間の縦方向の隔離距離を可変することにより、さらに、制御が行なわれ、半導体ウェハの表面全体でプラズマ条件を可変する。さらに、プラズマ条件の可変と、チャック14に印加されるRFバイアスの度合の可変とを組み合わせると、半導体ウェハ28に対するイオン衝突をはるかに高精度に制御することができる。
本発明のさらに別の実施例においては、プラズマ源16内の各コイルの外側にRFシールドを配置する。図5に示されるように、中央のRFシールド60は、中央RFコイル54を囲み、第1RFシールド62は第1RFコイル56を囲む。RFシールド60,62により、プラズマ源16内で個別に給電されるコイル間のRF干渉が最小限に抑えられる。RFシールドは、アルミニウムなどの導電性材料から構築するか、あるいはフェライト材料などの高透磁性強磁性材料から構築することができる。
構築材料を適切に選択することにより、RFシールド60,62は、磁界をシールドが囲むRFコイルの直近領域にとどめることにより、各チャネル内の磁界を強化することができる。図5の特定のICP リアクタの実施例においてはシールド60,62が図示されるが、シールド60,62は、本発明により企図される任意のプラズマ源構造内に同様に組み込むことができることを当業者には理解頂けよう。
半導体基板上の材料層のエッチングに適用される本発明のICP リアクタの工程制御機能について説明する。図6には、半導体ウェハ28の一般的描写の上面図が示される。半導体ウェハ28は、半径「R」と周縁「P」を特徴とする全体に円形の幾何学形状を有する。半導体ウェハ28は、半導体ウェハ28の表面上に配置され、半径距離により特定される複数の位置64によりさらに特徴化することができる。半径距離は、ゼロから周縁Pの半径距離まで可変する。
図7は、半導体ウェハ28の一部分の断面図である。材料層66が、半導体ウェハ28の表面上を覆う。本発明の方法は、集積回路装置の製造に通常用いられる多くの異なる種類の材料の除去を企図する。たとえば、材料層66は、多結晶シリコンなどの半導体材料または高融点金属ケイ化物などとすることができる。また、材料層66は、アルミニウム,シリコンとのアルミニウム合金,シリコンおよび銅とのアルミニウム合金,元素銅などの導電性材料とすることができる。さらに、材料層66は、二酸化シリコン,窒化シリコン,酸窒化シリコン,酸窒化ホウ素などの誘電性材料でもよい。
本発明を実現するにあたり、材料層66が半導体材料の場合は、塩素,塩化水素,塩素化含ハロゲン炭素化合物,フッ素およびフッ化化合物,クロロフルオロカーボン,臭素,臭化水素,ヨウ素,ヨウ化水素などのハロゲンおよびハロゲン化処理ガスと、それらの混合物とを材料のエッチングに用いることができる。また、材料層66が誘電性材料の場合は、フッ素,フッ化水素,フッ素化含ハロゲン炭素化合物などとそれらの混合物とを用いることができる。材料層66が導電性材料の場合は、処理ガスとしては、フッ素化化合物並びに塩素および塩素化臭素化合物がある。
材料層66のエッチングを実行するために、半導体ウェハ28は、図6および図7で「C」と示される中心点が、プラズマ源16内の中央チャネル38とほぼ縦方向に整合するようにICP リアクタ10のチャック14上に配置される。半導体ウェハ28がプラズマ源16の同心円チャネルと位置的に整合されると、半導体基板28全体の位置64における局所的なエッチング速度は、プラズマ源16により生成される空間的に可変するプラズマ条件により個別に制御することができる。この方法で、材料層66のエッチング速度の半径方向の制御が行なわれ、周縁部Pに近い材料層66は、中心点Cにおける材料層66の部分と、半導体ウェハ28全体の各所64における材料層66の部分と同時にエッチングされる。
プラズマ付着の場合には、材料層66などの材料層が半導体ウェハ28上に付着される。付着するためには、処理ガスをガス供給システム20から処理チャンバ12内に導入して、これによりプラズマ誘導反応が起こり、半導体ウェハ28上に薄膜層を形成する。たとえば、多結晶シリコンなどの半導体材料を付着しようとする場合は、シランなどのシリコン含有ガスまたはジクロロシランなどのハロゲン化シランを導入する。二酸化シリコンまたは窒化シリコンなどの誘電性材料を付着しようとする場合は、テトラエチルオルトシラン(TEOS),ハロゲン化シランおよびアンモニアなどの処理ガスを導入することができる。さらに、高融点金属または高融点金属ケイ化物材料などは、高融点金属含有ガスを導入することにより付着することができる。
上記の説明はICP リアクタ10において材料層をエッチングまたは付着するために本発明により利用することのできる多くの異なる種類の処理ガスの代表的なものに過ぎないことを当業者には理解頂けよう。本発明は、ICP リアクタ内で形成することのできる任意の、すべての材料の付着およびエッチングを企図するものである。
材料層66の付着を実行するには、半導体ウェハ28は、図6および図7で「C」と示される中心点が、プラズマ源16内の中央チャネル38とほぼ縦方向に整合するようにICP リアクタ10のチャック14上に配置される。半導体ウェハ28がプラズマ源16の同心円チャネルと位置的に整合されると、半導体基板28全体の位置64における局所的な付着速度は、プラズマ源16により生成される空間的に可変するプラズマ条件により個別に制御することができる。この方法で、材料層66の付着速度の半径方向の制御が行なわれ、周縁部Pに近い材料層66は、中心点Cにおける材料層66の部分と、半導体ウェハ28全体の各所64における材料層66の部分と同時に形成される。
当業者は、あまり苦労せずに本発明を実行することができ、本発明の動作上の利点を充分に認識することができると思われる。従って、以下の例は本発明を単に説明するに過ぎず、いかなる意味でも本発明を制限するものではない。
例I
半導体基板28は、まず化学蒸着工程を経て、その上に材料層66を付着させる。半導体基板28は、次にICP リアクタ10内のチャック14上に置かれる。処理ガスは、エッチングされる材料層の組成に応じて選択される。たとえば、材料層66が多結晶シリコンの場合は、塩素などのハロゲン・ガスおよび塩化水素および臭化水素などの水素化ハロゲンガスが、不活性ガス希釈液と共に導入される。ガス供給システム20からの総ガス流量は40ないし200sccmの値に調整され、真空システム22は、処理チャンバ12内で約1ないし10ミリトールの処理圧力を得るように調整される。次にRF電源システム18から、プラズマ源16内のRFコイル54,56にRF電力が印加される。好ましくは、約100ないし5000ワットのRF電力がRFコイル54,56に印加される。さらに約0ないし5000ワットのRF電力がRFバイアス電源32からチャック14に印加される。その後、材料層のプラズマ・エッチングが実行されて完了する。
例II
半導体基板28が、ICP リアクタ10内のチャック14上に置かれる。処理ガスは、付着される材料層の組成に応じて選択される。たとえば、材料層66がエピタキシャル・シリコンの場合は、水素およびシランが、約3:1の流量比で処理チャンバ12内に導入される。ガス供給システム20からの総ガス流量は40sccmの値に調整され、真空システム22は、処理チャンバ12内で約1ないし25ミリトールの処理圧力を得るように調整される。次にRF電源システム18から、プラズマ源16内のRFコイル54,56にRF電力が印加される。好ましくは、約500ないし1500ワットのRF電力が、約13.56MHzの周波数でRFコイル54,56に印加される。さらに、チャック14を摂氏約400ないし700度の温度に維持しながら、約0ないし−60ボルトの直流をチャック14に印加する。その後、材料層のプラズマ付着が実行されて完了する。
以上、本発明により上記の利点を完全に満足する誘導結合高周波プラズマ・リアクタおよび材料層のエッチング方法が提供されたことは明らかである。本発明は、特定の図例を参照して説明および図示されたが、本発明をこれらの図例に制限する意図はない。本発明の精神から逸脱することなく変形および改良が可能であることは当業者には認識頂けよう。たとえば、本発明は、ゲート電極,電気接触,電気相互接続部などの種々の装置構造を作成する目的であらかじめ規定されたリソグラフィック・パターンを有する材料層のエッチングを企図する。さらに、本発明は、半導体装置内に薄膜層を形成するために用いられる広範囲の材料の付着またはエッチングを行なうために、多くの異なる種類の化学薬品を用いる。従って、本発明は、添付の請求項およびその等価物の範囲に入るこれらすべての変形および修正を包含するものである。
本発明は、半導体集積回路装置などの半導体装置の製造の分野において利用可能である。
本発明のある実施例により配置された誘導結合高周波プラズマ・リアクタの概略図である。 本発明により配置されたプラズマ源の一部分の断面図である。 本発明のプラズマ源に処理ガスを送るのに適したガス・プレナムの上面図である。 図1に図示された誘導結合高周波プラズマ・リアクタに用いられるプラズマ源の代替の実施例の断面図である。 図1に図示される誘導結合高周波プラズマ・リアクタで用いられるのに適したプラズマ源のさらに別の実施例の断面図である。 半導体ウェハの一般的描写の上面図である。 本発明の誘導結合高周波プラズマ・リアクタ内でエッチングされる上部材料層を有する半導体ウェハの一部分の断面図である。 説明を簡素に明瞭にするために、図面内に示される要素は、必ずしも同尺で描かれているわけではないことを理解頂きたい。たとえば、いくつかの要素の寸法は、互いに誇張されている。さらに、適切と思われる場合には、対応する要素を示すために図面内で参照番号が反復して用いられる。
符号の説明
10 誘導結合高周波プラズマ・リアクタ
12 処理チャンバ
14 チャック
16 プラズマ源
18 RF電源システム
20 ガス供給システム
22 真空システム
24 真空パネル
26 真空ライン
28 半導体ウェハ
30 プラズマ
32 RFバイアス電源
34,35,36 ガス供給ライン

Claims (1)

  1. 誘導結合プラズマ・リアクタ(10)であって:
    処理チャンバ(12);
    前記処理チャンバ(12)内に収納されたチャック(14);
    第1のチャネル(38)および前記第1のチャネル(38)と同心円上に配置される第2のチャネル(44)を含むプラズマ源(16)であって、前記第1チャネル(38)及び第2のチャネル(44)はそれぞれガスオリフィス(42,43)を有し、前記第2のチャンネル(44)の前記ガスオリフィス(43)は前記第2のチャネル(44)の複数の位置に設けられており、前記第2のチャネルは第1のチャネルを囲むもの;
    処理ガスを前記第1のチャネル(38)の前記ガスオリフィス(42)に連通するガスプレナム(40)を通じて前記第1のチャネル(38)に供給するための第1のガス供給ライン(36)、および処理ガスを前記第2のチャネル(44)の前記ガスオリフィス(43)に連通するガスプレナム(46)を通じて前記第2のチャネル(44)に供給するための第2のガス供給ライン(35);
    前記第1のチャネル(38)を囲む第1のRFコイル(54);および
    前記第2のチャネル(44)を囲む第2のRFコイル(56)であって、前記第1のRFコイル(54)に供給されるRF電力および前記第2のRFコイル(56)に供給されるRF電力は独立に制御可能であるもの;
    前記第1のRFコイル(54)と前記第2のRFコイル(56)との外側にそれぞれ配置されたRFシールド(60,62);
    を具備し、
    前記第1のガス供給ライン(36)によって前記第1のチャネル(38)に供給される処理ガスおよび前記第2のガス供給ライン(35)によって前記第2のチャネル(44)に供給される処理ガスは独立に制御可能である
    ことを特徴とする誘導結合プラズマ・リアクタ(10)。
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