<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施例1に係るスロットマシン100の全体構成について説明する。なお、同図はスロットマシン100の外観斜視図を示したものである。
スロットマシン100は、略箱状の本体101と、この本体101の前面開口部に取り付けられた前面扉102とを有して構成されている。スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が所定コマ数だけ配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施例1では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
また、図柄表示窓113の外枠には、点滅や点灯などの点灯制御によって、後述する有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED(図示省略)が配置されている。
さらに、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間を、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本の入賞ライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ123は、内部抽選において、特定の入賞役(例えば、BB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器126は、メダル投入時のエラー表示や、ビッグボーナスゲーム中(BBゲーム中)の遊技回数、所定の入賞役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
メダル投入ボタン130、131は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例1においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130又は131により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入することもできる。精算ボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル及びベットされたメダルを精算し、メダル払出口155よりメダル受皿156に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。
スタートレバー135は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー135を操作すると、これを契機としてリール110乃至112が回転し、遊技が開始される。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール110乃至112に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン137乃至139を操作すると対応するいずれかのリール110乃至112が停止することになる。
ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿156は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿156は、本実施例1では発光可能な受皿を採用している。
上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。演出装置190は、例えば開閉自在な扉(シャッター)163(右扉163a、左扉163b)が前面に取り付けられた液晶表示装置157を含み、この演出装置190には、例えば小役告知等の各種の情報が表示される。音孔160は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。タイトルパネル162には、スロットマシン100を装飾するための図柄が描かれる。
図2(a)は、前面扉102を開放した状態を示すスロットマシン100の概略斜視図であり、同図(b)は、前面扉102に配設されている扉中継基板170を拡大した斜視図であり、同図(c)は、前面扉102を開放した状態において、本体101に配設された状態のメダル払出装置180近傍を拡大した正面図である。
同図(a)に示されるように、本体101の中央内部には、リール110乃至112が回転可能に設けられたリールユニット115が設けられている。また、このリールユニット115の下方には、遊技者に払い出すためのメダルを収納し、その収納したメダルを払い出すメダル払出装置180と、メダル払出装置180に収納しきれないメダル(メダル払出装置180から溢れたメダル)を収納するメダル補助収納庫182が設けられている。さらに、本体101の下側には、スロットマシン100の遊技モードの設定変更を行ったり、変更した設定の確認を行うための設定キースイッチ184やスロットマシン100の電源投入や電源遮断を行うための電源スイッチ186が設けられている。
また、本体101には、スロットマシン100の各電気回路(例えば、後で説明する主制御部300や副制御部400、500)に供給する電源を生成する電源装置188や、電源装置188で生成された電圧を各電気回路で使用するために所定の電圧に変換する電源回路基板189などが内設されている。なお、電源装置188及び電源回路基板189は、容易に触れることができないように、人為的に操作し難い場所(例えば、本体101の下奥側等)に配置されていることが好ましい。
前面扉102の背面(開口側)には、図柄表示窓113の下方に扉中継基板170が配設されている。この扉中継基板170は、リセットスイッチ172、設定変更スイッチ174、設定値表示器176、ハーネス178が設けられている(同図(b)参照)。
リセットスイッチ172は、プッシュボタン式のスイッチであり、このリセットスイッチ172を押下(短期押下)することによりスロットマシン100のエラー解除を行うことができる。
設定変更スイッチ174も、リセットスイッチ172と同様なプッシュボタン式のスイッチである。この設定変更スイッチ174による設定変更の操作手順については、後述する。
設定値表示器176は、7セグメントLED等の表示器である。この設定値表示器176は、設定変更スイッチ174により設定された遊技モード(以下、設定、設定値とも言う)1〜6を数字で表示することができる。なお、設定値表示器176は、設定キーを設定キースイッチ184に挿入して右回し(設定キーOFF→ON)をし、電源スイッチ186を電源遮断状態(電源OFF)から電源投入状態(電源ON)にすると、現在設定されている遊技モード(例えば、1)が数字で表示されるので、現在設定されている遊技モードの確認をするのに使用することができる。
ハーネス178は、複数のハーネスから構成されている。このハーネス178は、主制御部300(詳細は後述)、設定キースイッチ184、電源スイッチ186等に設けられたコネクタと電気的に接続されている。したがって、例えば、設定キーにより設定キースイッチ184が右回しされ、且つ電源が投入された場合には、それを後述する設定キースイッチセンサ381にて検知して、設定変更スイッチ174を有効にしたり、リセットスイッチ172のリセットボタンの押下(長押し)に基づいて、主制御部300のRAM313(詳細は後述)のメモリを強制RAMクリアすることができる。
また、同図(a)に示されるように、前面扉102の背面の開口部近傍には、扉開放センサ382(詳細は後述)、リセットセンサ383(詳細は後述)が設けられている。扉開放センサ382は、閉扉時にはL(OFF)で開放時にはH(ON)になるように構成されている。
次に、本体101の下側には、同図(c)に示されるように、メダル払出装置180と、メダル補助収納庫182と、設定キースイッチ184と、電源スイッチ186と、電源装置188と、電源回路基板189が配設されている。なお、本体101の下側に設けられ、メダル払出装置180等が配設されている空間を電源ボックス103と言う。
メダル払出装置180(以下、ホッパーと言うことがある)は、遊技者によりメダル投入口134から投入されたメダルが、メダルセレクタ195を通って貯留されるものである。また、このメダル払出装置180は、メダル払出口155と連通している。したがって、遊技の結果、メダル払出装置180から払い出されるメダルは、メダル払出口155から遊技者に払い出されるようになっている。
メダル補助収納庫182は、メダル払出装置180に収納しきれない溢れたメダルがメダル補助収納庫182の開口部に落下するように構成され、一時的にメダルを収納しておく箱状装置である。このメダル補助収納庫182のメダルは、遊技店の店員により回収される。
設定キースイッチ184は、所定の設定キー(図示省略)を差し込んで回転することにより電気的にON/OFFするキースイッチである。具体的には、設定キースイッチ184に所定の設定キーを差し込んで右回転すると、設定キースイッチ184に設けられている設定キースイッチセンサ381がON状態を検出し、左回転すると、設定キースイッチセンサ381がOFF状態を検出する。
電源スイッチ186は、電源装置188と電気的に接続されたトグルスイッチである。この電源スイッチ186によりスロットマシン100の電源投入(電源ON)又は電源遮断(電源OFF)を行うことができる。
ここで、設定変更の操作手順を説明する。設定キースイッチ184に設定キー(図示省略)を挿入して右回し(設定キーOFF→ON)をし、電源スイッチ186を電源遮断状態(電源OFF)から電源投入状態(電源ON)とすることにより設定変更が有効となり、設定変更スイッチ174を押下する毎に遊技モード(設定または、設定値とも言う)が1〜6まで順番に変わり、所定の遊技モードに設定することができる。なお、設定キーにより設定キースイッチ184を左回し(設定キーON→OFF)にすると、その時に設定されていた遊技モードが当該遊技台の遊技モードに決定される。
なお、設定キースイッチ184は、キースイッチに限定されず他のスイッチを用いても好ましい。また、電源スイッチ186は、トグルスイッチに限定されず、例えば、プッシュスイッチ等を用いても好ましい。
また、設定キースイッチ184及び電源スイッチ186は、電源ボックス103内に配設されるものに限定されず、例えば専用ボックスを設けて、その中に配設しても好ましく、又はスロットマシン100で使用する制御基板(例えば、主制御部300の基板等)上に設けても好ましい。
<制御部>
次に、図3〜図5を用いて、このスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部400と、副制御部400より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、図3を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が16MHzの場合に、分周後のクロックは8MHzとなる。CPU310は、クロック回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するための監視周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。
タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、駆動パルスの送信や、後述するタイマ割込み処理や電源断割込み処理を行う。詳細は後述するが、タイマ割込み処理では、例えば、所定の割込み時間(例えば、1.504ms)ごとに扉開放センサ382やリセットスイッチセンサ383などの各センサ等の監視(後述する監視処理)を行い、電源断割込み処理では、所定の割込み時間(例えば、1.504ms)ごとに、スロットマシン100の電源電圧の監視を行う。例えば、CPU310のシステムクロックを8MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを47に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
また、CPU310には、各ICを制御するための制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する各制御部においても同様である。
CPU310には、さらに、入力インタフェース360、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。
CPU310は、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル受付センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算スイッチセンサ324、メダル払い出しセンサ326、設定変更スイッチセンサ380、設定キースイッチセンサ381、扉開放センサ382、リセットスイッチセンサ383、及びインデックスセンサ325の状態を検出し、各センサを監視している。
メダル受付センサ320は、メダル投入口134の内部の通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバーセンサ321は、スタートレバー135に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタンセンサ322は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
メダル投入ボタンセンサ323は、メダル投入ボタン130又は131のそれぞれに設置されており、RAM313に電子的に貯留されているメダルを遊技用のメダルとして投入する場合の投入操作を検出する。たとえば、CPU310は、メダル投入ボタン130に対応するメダル投入センサ323がLレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを1枚投入し、メダル投入ボタン131に対応するメダル投入センサ323がLレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを3枚投入する。なお、メダル投入ボタン131が押された際、貯留されているメダル枚数が2枚の場合は2枚投入され、1枚の場合は1枚投入される。
精算スイッチセンサ324は、精算ボタン132に設けられている。精算ボタン132が一回押されると、貯留されているメダルを精算する。メダル払い出しセンサ326は、払い出されるメダルを検出するためのセンサである。
設定変更スイッチセンサ380は、設定変更スイッチ174に設けられ、設定変更スイッチ174が押下されたことを検出するものである。設定キースイッチセンサ381は、設定キースイッチ184に設けられている。この設定キースイッチセンサ381は、設定キースイッチ184に設定キーが差し込まれたことを検知し、設定変更スイッチ174による設定値の変更が可能となる。扉開放センサ382は、前面扉102のドアキー孔140に設けられている。この扉開放センサ382は、所定のキーがドアキー孔140に差し込まれ、右回しされた場合にその右回しされたことを検知し、前面扉102の開閉(扉開放状態又は扉閉扉状態)を検知するものである。リセットスイッチセンサ383も前面扉102のドアキー孔140に設けられ、所定のキーが差し込まれて左回しされた場合に、その左回しされたことを検知し、リセット処理を行うものである。つまり、ドアキー孔140には、扉開放センサ382及びリセットスイッチセンサ383が設けられ、所定のキーが差し込まれて右回しされた場合は、前面扉102が開放したことを検知し、左回しされた場合は、リセット処理を行う。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
インデックスセンサ325は、具体的には、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにLレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口155から払出すための装置。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント表示器341(払出枚数表示器125、遊技回数表示器126、貯留枚数表示器127等)と、外部集中端子板342が接続されている。
外部集中端子板342は、パラレル信号とシリアル信号をスロットマシン100の外部に出力可能に構成する。これにより、外部集中端子板342を、遊技店などに設置される情報提供端子板(図示省略)に接続することで、スロットマシン100の遊技情報(例えば、前面扉102を開放することにより扉開放センサ382が検知して発信する扉開放情報、又は設定キースイッチ184に設定キーが差し込まれることにより設定キースイッチセンサ381が検知して発信する設定変更操作情報等)を各種信号として外部に出力することを可能としている。この遊技情報は、情報提供端子板を介してホールコンピュータ(図示省略)に転送される。したがって、不正行為により扉開放や設定変更操作等が行われた場合、ホールコンピュータでその不正操作を検知して店員に知らせる。なお、店員は本発明に係る報知演出(詳細は後述)により複数あるスロットマシンの中から不正操作のあったスロットマシンを素早く見つけ、不正操作に対する対応を迅速にとることができる。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器316から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本実施形態における乱数発生回路317は、水晶発振器316のクロック周波数を用いて0〜65535までの値をインクリメントする1つの乱数カウンタを備えている。
また、CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。
<副制御部400>
次に、図4を用いて、スロットマシン100の副制御部400について説明する。なお、同図は副制御部400の回路ブロック図を示したものである。
副制御部400は、主制御部300より送信された制御コマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。
また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。
また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、各リール110乃至112の図柄を背面より照明するためのバックライト420、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。なお、リセットスイッチ422は、RAM413に保存されているデータを強制的にリセットするためのスイッチである。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、CPU410は、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等を実行する。
また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。
CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、入出力インタフェース470、時計IC422、が接続されている。CPU410は、時計IC422が接続されていることで、現在時刻を取得することが可能である。
更に、入出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、入出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて演出ランプ430(上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、タイトルパネルランプ、受皿ランプ、など)を制御する。なお、タイトルパネルランプは、タイトルパネル162を照明するランプである。
また、CPU410は、副制御部500への信号の送受信は、入出力インタフェース470を介して実施する。
<副制御部500>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の副制御部500について説明する。なお、同図は副制御部500の回路ブロック図を示したものである。
副制御部500は、演算処理装置であるCPU510や、各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路514は、水晶発振器511から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU510に供給する回路である。
このCPU510は、副制御部400のCPU410からの信号(制御コマンド)を入出力インタフェース561を介して受信し、副制御部500全体を制御する。
また、CPU510にはタイマ回路515がバスを介して接続されている。CPU510は、所定のタイミングでデータバスを介してROM512の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路515に送信する。タイマ回路515は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU510に送信する。CPU510は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU510には、バスを介して、ROM512、RAM513、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)600が接続されている。ROM512には、副制御部500全体を制御するための制御プログラムデータや演出用のデータが記憶されている。RAM513は、CPU510で処理されるプログラムのワークエリア等を有する。
VDP600には、水晶発信器519が接続され、さらに、バスを介して、画像データと、画像データ用のカラーパレットデータが記憶されているCG−ROM612、VRAM613が接続されている。VDP600は、CPU510からの信号をもとにCG−ROM612に記憶された画像データを読み出し、VRAM613のワークエリアを使用して画像信号を生成し、D/Aコンバータ614を介して液晶表示装置157の表示画面に画像を表示する。なお、液晶表示装置157には、CPU510によって液晶表示装置157の表示画面の輝度調整を可能とするため輝度調整信号が入力されている。
また、CPU510には、外部の信号を受信するための入力インタフェース560が接続されており、入力インタフェース560には、シャッタセンサ(右扉1)550、シャッタセンサ(右扉2)551、シャッタセンサ(左扉1)552、シャッタセンサ(左扉2)553が接続されている。シャッタセンサ(左扉1)552およびシャッタセンサ(左扉2)553は、左扉163bの開閉状態を検出するためのセンサであり、シャッタセンサ(右扉1)550、シャッタセンサ(右扉2)551は、右扉163aの開閉状態を検出するためのセンサである。
CPU510には、データバスを介して副制御部400から制御コマンドを受信するための入出力インタフェース561が接続されており、CPU510は、入出力インタフェース561を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等を実行する。
また、CPU510には、主制御部300および副制御部400と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路550が接続されており、アドレスデコード回路550には、副制御部400からのコマンドを送受信するための入出力インタフェース561、出力インタフェース570が接続されている。
更に、出力インタフェース570には、左扉モータ駆動部522、右扉モータ駆動部523が接続されている。左扉モータ駆動部522は、左扉163bを水平方向に駆動させる。右扉モータ駆動部523は、右扉163aを水平方向に駆動させる。本実施形態では、左扉モータ駆動部522および右扉モータ駆動部523は、パルスモータを用いてCPU510からの信号をもとに左扉163bおよび右扉163aを駆動させている。
<電源投入処理>
次に、図6を用いて、スロットマシン100の電源投入時に主制御部300のCPU310にて実行される電源投入処理について説明する。なお、同図は、電源投入処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100の電源スイッチ186がONされると、主制御部300のCPU310にて、以下に説明する電源投入処理が実行される。
ステップS101では、各種のイニシャル処理(初期化処理)を行う。
ステップS102では、RAM312の少なくとも一部に異常があるか否かを判定する。そして、RAM312に異常がある場合はステップS103に進み、異常が無い場合はステップS104に進む。なお、RAM312の異常を検出する方法は種々考えられるが、例えば、同一の情報を2つの第1の記憶領域及び第2の記録領域に記憶しておき、電源投入後に、第1の記憶領域に記憶された情報と、第2の記憶領域に記憶された情報を比較し、両者が異なる場合に異常と判定する方法が一例として挙げられる。
ステップS103では、RAMエラー処理を行う。このRAMエラー処理では、使用スタックエリアを除く全てのRAM312の記憶領域をクリアする準備を行ったり、副制御部400にエラー発生コマンドの送信準備等を行う。
ステップS104では、設定キースイッチ184がON状態か否かを判定する。そして、設定キースイッチ184がON状態の場合はステップS105に進み、OFF状態の場合はステップS106に進む。
ステップS105では、設定値変更処理(詳細は後述)を行う。
ステップS106では、強制RAMクリアがON状態か否かを判定する。具体的には、電源が投入され、且つ前述したリセットスイッチ172のリセットボタンが長押し(例えば、5秒間の押下)されたことに基づき、強制RAMクリアのON状態とする。そして、強制RAMクリアがON状態の場合はステップS107に進み、OFF状態の場合はステップS109に進む。
ステップS107では、初期状態遊技開始処理を行う。この初期状態遊技開始処理では、「設定値の記憶領域」や「RAM312のクリア時に使用するスタック領域を除く記憶領域」のクリア、自動精算及び打ち止めの有無などの設定、内部当選の有無の設定、副制御部400に対する制御コマンドの送信などを行う。
ステップS108では、遊技実行処理(詳細は後述)を行う。
ステップS109では、復帰処理によりスロットマシン100を電源が遮断された前の状態に復帰し、後述する遊技実行処理を再開する。
<設定値変更処理>
次に、図7を用いて、上記電源投入処理における設定値変更処理(ステップS105)について説明する。なお、同図は、設定値変更処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、現在設定されている設定値(遊技モード)を設定値表示器176に表示させる。
ステップS202では、RAM312を初期化(RAMクリア)する。
ステップS203では、設定変更可能状態であることを示す設定変更可能状態コマンド(第1設定変更可能状態コマンドとも言う)を副制御部400に送信する。
ステップS204では、設定変更スイッチ174の押下操作があったか否かを判定する。そして、設定変更スイッチ174の押下操作があった場合はステップS205に進み、そうでない場合はステップS206に進む。
ステップS205では、設定値表示器176に表示されている設定値を設定値変更操作に基づいて更新する。この設定値の更新は、設定変更スイッチ174を1回押下する毎に、現在設定されている設定値1〜6に対して1ずつ加算更新し、設定値が6を超えると1に戻ることを繰り返す。
ステップS206では、スタートレバー135の操作があったか否かを判定する。そして、スタートレバー135の操作があった場合はステップS207に進み、そうでない場合はステップS204に進んで設定値の変更操作の可否を特定する処理を継続する。
ステップS207では、現在、設定値表示器176に表示されている設定値(変更操作ありで変更された設定値、変更操作なしで元々設定されていた設定値)をRAM312の設定値記憶領域に記憶し、設定値を確定する。
ステップS208では、設定キースイッチ184がONからOFFに切り替えられたか否かを判定する。そして、設定キースイッチ184がOFFにされた場合はステップS209へ進み、そうでない場合はステップS208の処理を繰り返し、設定キースイッチ184がOFFにされるのを待つ。
ステップS209では、設定変更可能状態が終了したことを示す設定変更終了コマンド(第1設定変更終了コマンドとも言う)を副制御部400に送信して処理を終了する。なお、設定変更終了コマンドは、少なくとも設定された設定値が把握できる情報を含む情報(コマンド)である。
<遊技実行処理>
次に、図8を用いて、上記電源投入処理における遊技実行処理(ステップS108)について説明する。なお、同図は、遊技実行処理の流れを示すフローチャートである。
CPU310は、電源断等を検知しないかぎり、以下に説明する遊技実行処理を繰り返し実行する。
ステップS301では、メダル投入に関する処理を行う。ここでは、メダルの投入の有無をチェックし、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。又、このステップS301では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。ここでは、後述する監視処理のS606にて行われたスタートレバーセンサ321の検出結果に基づいて、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、当該遊技に使用するメダル枚数を確定する。
ステップS302では、ステップS301で確定されたメダルの枚数に応じて有効な入賞ライン114を確定する。
ステップS303では、スタート操作に基づいて、乱数発生回路317で発生させた乱数を取得する。
ステップS304では、ステップS303で取得した乱数値と、ROM312に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、入賞役の内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合、その入賞役のフラグを内部的にオンにする。
ステップS305では、ステップS304の内部抽選結果等に基づき、各リール110〜112毎に規定された複数の停止位置データ選択テーブルを参照し、いずれか一つのリール停止制御テーブルを選択する。
ステップS306では、スタート操作に基づいて、全リール110〜112の回転を開始させる。
ステップS307では、後述する監視処理のS606にて行われたストップボタンセンサ322の検知結果に基づいて、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112の回転を停止させる。この際、各リール110〜112を、ステップS305で選択したリール停止制御テーブルに基づいて停止させる。
ステップS308では、ストップボタン137〜139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、内部当選した入賞役又はフラグ持越し中の入賞役に対応する入賞図柄組合せが揃った(表示された)場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン114上に、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃っていたならばリプレイ入賞と判定する。
ステップS309では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
ステップS310では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、BB(ビッグボーナス)入賞やSRB(シフトレギュラーボーナス)入賞の場合に次回からBB(ビッグボーナス)ゲーム又はSRB(シフトレギュラーボーナス)ゲームを開始できるよう準備し、それらの最終遊技では、次回から通常遊技が開始できるよう準備する。
以上により1ゲームが終了し、以降、CPU310が遊技実行処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<タイマ割り込み処理及び電源断割り込み処理>
次に、図9を用いて、主制御部300のCPU310にて実行されるタイマ割込み処理及び電源断割込み処理について詳細に説明する。なお、図9(a)はタイマ割込み処理の流れを示すフローチャート、図9(b)は電源断割込み処理の流れを示すフローチャートをそれぞれ示したものである。
ステップS401では、CPU310の各レジスタ値の退避等を行う。
ステップS402では、監視処理(詳細は後述)を行う。
ステップS403では、電源断フラグがONであるか否かを判定する。そして、電源断フラグがONの場合にはステップS404に進み、電源断フラグがOFFの場合にはステップS406に進む。本実施形態における電源断フラグは、図9(b)に示される電源断割込み処理においてONに設定される。この電源断割込み処理は、CPU310のNMI(ノンマスカブル割り込み)に割り当てられており、スロットマシン100の電源電圧が所定の電圧値より低くなるとノンマスカブル割り込みが発生し、電源断割込み処理のステップ501において電源断フラグがONに設定されるようになっている。なお、電源断の検出方法はこれに限定されるものではなく、例えば、電源断を割り込みで検出する方法の他、所定の時間間隔で電圧値を監視する方法(いわゆるポーリング)も考えられる。
ステップS404では、現在のスタックポインタの値をRAM313に退避して、ステップS405に進む。
ステップS405では、RAM313における特定の領域のデータ(本実施形態では設定値)を3つの設定値記憶エリアにそれぞれ退避すると共に、それ以外の領域のデータ(例えば、遊技情報)を退避領域に退避した後、電源断に備えて待ち状態(無限ループ)となる。
ステップS406では、ステップS401で退避した各レジスタの値を復帰した後、処理を終了する
<監視処理>
次に、図10を用いて、上記割込み処理における監視処理(ステップS402)について説明する。なお、同図は、監視処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS601では、扉開放センサ382の検知結果に基づき前面扉102が開放されているか否かを判定する。前面扉102が開放されていると判断された場合にはステップS602に進み、開放されていないと判断された場合にはステップS603に進む。なお、ここで扉開放とは、通常時の扉開放と電源投入時の扉開放の両方を含むものをいう。
ステップS602では、ステップS601で扉開放と判断された場合に扉が開放されていることを示す扉開放コマンド(第1扉開放コマンドとも言う)を副制御部400に送信する処理を行う。
ステップS603では、リセットスイッチセンサ383の検知結果に基づきリセット操作があるか否かの判断を行う。リセット操作があると判断された場合にはステップS604へ進み、リセット操作がないと判断された場合にはステップS606へ進む。
ステップS604では、リセット操作があった場合、副制御部400へリセット操作がされたことを示すリセット実行コマンドを送信する。
ステップS605では、リセット操作に応じた処理を行う。例えば、リセット操作が短期押下(例えば、5秒間以下の押下)された場合に、エラーステータスの復帰処理(エラー解除)や払出しを再開させる処理を行う。
ステップS606では、その他の各種の割込み処理を行う。各種割込み処理は、例えば、スタートレバーセンサ321の検知状況を監視して検出判定を行う割込み処理を行ったり、ストップボタンセンサ322の検知状況を監視して検出判定を行う割込み処理を行う。
<副制御部400メイン処理>
次に、図11(a)を用いて、副制御部400におけるメイン処理について説明する。なお、同図は、副制御部400メイン処理の流れを示すフローチャートである。
電源投入が行われると、まずステップS701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、電源が遮断された場合の復旧処理、入出力ポートの初期設定、RAM413内の記憶領域の初期化、データロード処理等を行う。また、主制御部300からのコマンドを受信できる状態にする。
ステップS702では、副制御部400のコマンド入力処理を行う。詳細は後述するが、この副制御部400コマンド入力処理では、RAM413のコマンド格納エリアに未処理コマンドがあるか否かを判定し、未処理コマンドがある場合は、その未処理コマンド(例えば、設定変更可能状態コマンド)に応じたフラグ設定(例えば、設定変更可能状態フラグ)等や、後述する演出予約情報の設定を行う。
ステップS703では、副制御部400演出設定処理を行う。詳細は後述するが、この副制御部400演出設定処理では、ステップS702で設定したフラグに応じたコマンドを副制御部500へ送信する準備等を行う。
ステップS704では、副制御部400演出更新処理を行う。詳細は後述するが、この副制御部400演出更新処理では、ステップS702にて設定された演出予約情報がRAM413の所定の記憶領域に格納されているか否かを判定し、格納されていると判定した場合には、その演出予約情報に基づいて演出の更新を実行する。また、演出に必要な演出デバイス(例えば、演出ランプ430)がある場合は、当該演出の内容を示すデバイス情報を設定するとともに、演出に関連して副制御部500へのコマンド(例えば、演出コマンド)送信がある場合は、当該コマンドを送信する準備を行う。
ステップS705では、デバイス処理を行う。詳細は後述するが、このデバイス処理は、ステップS704にてデバイス情報が設定されているか否かを判定し、デバイス情報が設定されていると判定された場合には、そのデバイス情報に対応するデバイスデータ(例えば、ビットデータ)を所定のセットタイミングでセットする。
ステップS706では、副制御部500へ送信するコマンドがあるか否かを判定する。具体的には、ステップS704の副制御部400演出更新処理で副制御部500へ送信するコマンドが準備されている場合には、コマンド送信ありと判定してステップS707へ進む。一方、何らコマンドが準備されていない場合には、コマンド送信なしと判断してステップS702へ進む。
ステップS707では、準備されているコマンドを副制御部500へ送信する。
<副制御部400ストローブ処理>
次に、図11(b)を用いて、副制御部400のストローブ割込み処理について説明する。このストローブ割込み処理は、副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ割込み処理のステップS801では、主制御部300が出力したコマンド(例えば、表示判定コマンド)を未処理コマンドとしてRAM413に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
<副制御部400タイマ割込み処理>
次に、図11(c)を用いて、副制御部400のタイマ割込み処理について説明する。副制御部400は所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込みを契機として、副制御部400タイマ割込み処理を実行する。なお、副制御部400は汎用タイマの設定(10ms)としており、ステップS901ではこの汎用タイマの更新を行う。
<副制御部400コマンド入力処理>
次に、図12を用いて、副制御400のメイン処理における副制御部400コマンド入力処理(ステップS702)について説明する。なお、同図は、副制御部400コマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001では、RAM413のコマンド格納領域に未処理コマンドが格納されているか否かを判定する。未処理コマンドがあると判定された場合には、ステップS1002へ進み、未処理コマンドがないと判定された場合には処理を終了する。
ステップS1002では、コマンド格納領域にどのような未処理コマンドが格納されているかを判定するためのコマンド判定処理を行う。
ステップS1003では、格納されていた未処理コマンドが設定変更可能状態コマンド(第1設定変更可能状態コマンド)であるか否かを判定する。設定変更可能状態コマンドである場合は、ステップS1004へ進み、設定変更可能状態コマンドでない場合は、ステップS1005へ進む。
ステップS1004では、設定変更可能状態フラグを設定する。
ステップS1005では、格納されていた未処理コマンドが扉開放コマンド(第1扉開放コマンド)であるか否かを判定する。扉開放コマンドである場合は、ステップS1006へ進み、扉開放コマンドでない場合は、ステップS1007へ進む。
ステップS1006では、扉開放状態フラグを設定する。
ステップS1007では、格納されていた未処理コマンドがリセット実行コマンドであるか否かを判定する。リセット実行コマンドである場合は、ステップS1008へ進み、リセット実行コマンドでない場合は、ステップS1009へ進む。
ステップS1008では、リセットフラグを設定し、ステップS1006で設定した扉開放状態フラグをクリアする。
ステップS1009では、格納されていた未処理コマンドが設定変更終了コマンド(第1設定変更終了コマンド)であるか否かを判定する。設定変更終了コマンドである場合は、ステップS1010へ進み、設定変更終了コマンドでない場合は、ステップS1011へ進む。
ステップS1010では、設定変更終了フラグを設定し、ステップS1004で設定した設定変更可能状態フラグをクリアする。
ステップS1011では、受信コマンドに応じたその他の処理を実行する。例えば、主制御部300から送信された内部当選した役を示す内部当選コマンドやスタートレバー135の操作がされたことを示すスタートレバーコマンドなどの遊技に関連するコマンドに基づいて、当該処理にて演出選択を行い、該演出抽選の結果、実行する(予定)演出を示す情報(以下、演出予約情報と言う)を設定し、該設定された演出予約情報をRAM413の所定記憶領域に格納する処理を行う。
<副制御部400演出設定処理>
次に、図13を用いて、副制御部400のメイン処理における副制御部400演出設定処理(ステップS703)について説明する。なお、同図は、副制御部400演出設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1101では、ステップS1004で設定変更可能状態フラグが設定されたか否かを判定する。設定変更可能状態フラグがある(設定されている)場合には、ステップS1102へ進み、設定変更可能状態フラグがない(設定されていない)場合には、ステップS1104へ進む。
ステップS1102では、設定変更可能状態を示すコマンド(第2設定変更可能状態コマンドとも言う)を副制御部500へ送信する準備を行う。
ステップS1103では、演出予約情報や演出更新内容(演出中の内容)等のRAM413に記憶されている情報をクリアする。
ステップS1104では、ステップS1010で設定変更終了フラグが設定されたか否かを判定する。設定変更終了フラグがある場合には、ステップS1105へ進み、設定変更終了フラグがない場合には、ステップS1106へ進む。
ステップS1105では、設定変更終了を示すコマンド(第2設定変更終了コマンドとも言う)を副制御部500へ送信する準備を行う。
ステップS1106では、ステップS1006で扉開放状態フラグが設定されたか否かを判定する。扉開放状態フラグが設定されている場合には、ステップS1107へ進み、扉開放状態フラグが設定されていない場合には、ステップS1108へ進む。
ステップS1107では、扉開放状態を示すコマンド(第2扉開放コマンドとも言う)を副制御部500へ送信する準備を行う。
ステップS1108では、ステップS1008でリセットフラグが設定されたか否かを判定する。リセットフラグが設定されている場合には、ステップS1109へ進み、リセットフラグが設定されていない場合には処理を終了する。
ステップS1109では、リセット実行を示すリセット実行コマンドを副制御部500へ送信する準備を行う。
ステップS1110では、ステップS1008で設定したリセットフラグをクリアして処理を終了する。
<副制御部400演出更新処理>
次に、図14を用いて、副制御400のメイン処理における副制御部400演出更新処理(ステップS704)について説明する。なお、同図は、副制御部400演出設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1201では、ステップS1011で設定した演出予約情報があるか否かを判定する。演出予約情報がある場合には、ステップS1202へ進み、演出予約情報がない場合には、ステップS1203へ進む。
ステップS1202では、格納されていた演出予約情報に基づいて、演出の更新処理を実行する。例えば、新たなパターンの演出設定や、予め設定されている演出切替タイミングに基づき、実行する演出の演出切替え設定を行う。
ステップS1203では、ステップS1202の演出更新処理により、実行することとなった演出のために出力が必要となったデバイスのデバイス情報を準備(セット)する。
ステップS1204では、ステップS1202の演出更新処理により、実行することとなった演出が副制御部500の演出デバイス(例えば、液晶表示装置157)を用いた演出である場合は、実行する演出の内容を示すコマンド(例えば、演出関連コマンド)を副制御部500へ送信する準備を行う。
なお、演出更新処理により出力するデバイスがない場合には、デバイス情報の準備(ステップS1203)は行わず、また、同様に副制御部500の演出デバイスを用いない場合は、副制御部500へのコマンドの送信準備(ステップS1204)は行わずに、そのまま処理を終了する(RAM413のクリア処理時も同様)。
<デバイス処理>
次に、図15を用いて、副制御400のメイン処理におけるデバイス処理(ステップS705)について説明する。なお、同図は、デバイス処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1301では、S1203で準備(セット)されたデバイス情報、又は特別フラグ(本実施形態では、S1004で設定される『設定変更可能状態フラグ』、S1010で設定される『設定変更終了フラグ』、S1006で設定される『扉開放状態フラグ』のいずれかのフラグ)があるか否かを判定する。デバイス情報、又は特別フラグがあると判定した場合にはステップS1302へ進み、デバイス情報、又は特別フラグがないと判定した場合には処理を終了する。
ステップS1302では、設定変更可能状態フラグが設定されているか否かを判定する。設定変更可能状態フラグがあると判定された場合にはステップS1307へ進み、フラグがないと判定された場合にはステップS1303へ進む。ステップS1307では、設定変更可能状態報知演出のデバイスデータ(例えば、設定変更可能状態報知演出の演出態様を示す2バイトから成る演出用デバイスデータ)を該当するデバイスのデバイスドライバ(図示略)にセット(出力)する。なお、デバイスデータがセットされると、デバイスドライバは、デバイス(例えば、副制御部400のデバイスである演出ランプ430やスピーカ483)への出力を行うので、設定変更可能状態の報知が即座に行われる。
ステップS1303では、設定変更終了フラグが設定されているか否かを判定する。設定変更終了フラグがあると判定された場合にはステップS1308へ進み、フラグがないと判定された場合にはステップS1304へ進む。ステップS1308では、設定変更終了報知演出のデバイスデータ(例えば、設定変更終了報知演出の演出態様を示す2バイトから成る演出用デバイスデータ)を該当するデバイスのデバイスドライバ(図示略)にセット(出力)し、ステップS1309へ進む。なお、デバイスデータがセットされると、デバイスドライバは、デバイス(例えば、副制御部400のデバイスである演出ランプ430やスピーカ483)への出力を行うので、設定変更終了の報知が即座に行われる。
ステップS1309では、設定変更終了報知演出を実行してから2000ms経過しているか否かを判定する。2000ms経過している場合にはステップS1310へ進み、2000ms経過していない場合には処理を終了する。
ステップS1310では、設定変更終了フラグのリセットを行う。
ステップS1304では、扉開放状態フラグが設定されているか否かを判定する。扉開放状態フラグがあると判定された場合にはステップS1311へ進み、フラグがないと判定された場合にはステップS1305へ進む。ステップS1311では、扉開放状態報知演出のデバイスデータ(例えば、扉開放状態報知演出の演出態様を示す2バイトから成る演出用デバイスデータ)を該当するデバイスのデバイスドライバ(図示略)にセット(出力)する。なお、デバイスデータがセットされると、デバイスドライバは、デバイス(例えば、副制御部400のデバイスである演出ランプ430やスピーカ483)への出力を行うので、扉開放状態報知演出が即座に行われる。
ステップS1305では、通常(遊技)時や設定変更可能状態や扉開放状態からの復帰時において、S1203にて準備されたデバイス情報を構成する複数のデバイスデータ(例えば、1つの演出を構成する複数の演出態様の各々を示し、各々の演出態様として2バイトから成る演出用デバイスデータ)のうち、演出切替タイミングデータ(予め定められた演出の切替タイミングを示すデータ)に基づくデバイスデータをセット(出力)するセットタイミングであるか否かを判定する。セットタイミングと判定された場合にはステップS1306へ進み、セットタイミングでないと判定された場合には処理を終了する。なお、セットタイミングは、プログラムに基づくタイマの更新で判断する。またこの他、セットタイミングは、データ構成の先頭にブランクデータ(タイミングを計るためのデータ)を設け、タイマを用いずに行うようにしても好ましい。これにより、通常の演出(復帰時を含む)を同期演出とすることができる。
ステップS1306では、S1203にて準備されたデバイス情報を構成する複数のデバイスデータ(例えば、1つの演出を構成する複数の演出態様の各々を示し、各々の演出態様として2バイトから成る演出用デバイスデータ)のうち、演出切替タイミングデータ(予め定められた演出の切替タイミングを示すデータ)に基づくデバイスデータをセット(出力)し、処理を終了する。
上記のデバイス処理(ステップS705)により、扉開放状態報知演出に優先して設定変更可能状態報知演出を実施するようにされている(更に設定変更終了フラグがある場合には、扉開放状態報知演出に優先して設定変更終了演出を実行する)。したがって、スロットマシン100の扉開放状態中でも、設定変更や設定変更が終了した場合には設定変更可能報知や設定変更終了報知を確実に行うことができる。これは、設定変更時には、必ず扉開放を行うため、設定変更可能報知(または設定変更終了報知)を扉開放状態報知よりも優先して行うようにしているものである。
また、RAM413にデバイス情報が設定されている場合でも、設定変更可能状態フラグ又は扉開放状態フラグが設定されている場合には、このフラグに基づいた報知演出(例えば、設定変更可能状態演出、扉開放状態演出)が優先して実行される。ただし、設定されているデバイス情報は、RAM413がクリアされない限り、保持されるので、報知演出が終了して通常状態に戻った場合には、そのデバイス情報に基づく演出に復帰することができる。
なお、本実施形態では、上述したS706及びS707での準備された各コマンドの送信判定及び送信処理は、各コマンドに対し1度だけ行われるものであるが、副制御部500の受信状態を加味し、当該コマンドに対し複数回の送信処理を実行(継続的に送信も含む)してもよい。
<副制御部500のメイン処理>
次に、図16(a)を用いて、副制御部500のメイン処理について説明する。同図は、副制御部500のメイン処理のフローチャートである。
ステップS1401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS1401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、電源が遮断された場合の復旧処理、入出力ポートの初期設定、RAM内の記憶領域の初期化、データロード処理、右扉163a、左扉163bを駆動するためのモータの原点復帰処理等を行う。また、主制御部400からのコマンドを受信できる状態にする。さらに、変数の初期化等、その他の初期化処理を行う。
ステップS1402では、副制御部500のコマンド入力処理を行う。詳細は後述するが、この副制御部500コマンド入力処理では、副制御部400から受信したコマンドに基づいて、実行予定の演出を設定しておくための演出予約情報を記憶(格納)する処理を行う。
ステップS1403では、副制御部500の演出更新処理を行う。詳細は後述するが、この副制御部500演出更新処理では、演出予約情報に基づいて対応する演出(報知演出含む)の新規設定や実行中の演出を更新する処理を行う。
ステップS1404では、モータ駆動処理を行う。CPU510は、右扉163aを駆動するための右扉モータ駆動部532(右扉モータドライバとも言う)および左扉163bを駆動するための左扉モータ駆動部522(左扉モータドライバとも言う)に対し、S1403で更新された演出のデバイス情報に基づいて、扉を用いた演出を実行させるためのモータ駆動データ(デバイスデータ)をセットする処理を行う。
ステップS1405では、RAM513に記憶されたVDPカウンタの値が2であるか否かを判定する。本実施形態では、副制御部500は、VDP600が定期的に(この例では約16.66msに1回)出力するVブランク信号(垂直同期信号)を受信した場合に、後述するVDP割込処理においてRAM513の所定の領域に記憶されたVDPカウンタの値に1を加える。VDPカウンタの値が2である場合はステップS1406に進み、そうでない場合は、ステップS1402に進む。
ステップS1406では、S1403で更新された演出のデバイス情報に基づいて、VDP600に対し、更新された演出の画像内容を示す演出情報や準備させた描画画像(VRAM613に描画展開された画像)を液晶表示装置157に出力する指示情報を転送する演出画像表示処理を行う。より具体的には、副制御部500のCPU510は、更新された演出のデバイス情報に基づいてCG−ROM612に記憶された画像データを読出し、VRAM613のワークエリアを使用して画像信号の生成(描画展開)を行う。その後、D/Aコンバータ614を介して、液晶表示装置157に更新された演出の画像内容を示す演出情報や準備させた描画画像(VRAM613に描画展開された画像)を表示する。
ステップS1407では、VDPカウンタの値を0に設定する。ここでは、RAM513の所定の領域に記憶されたVDPカウンタの値を0に変更する。以降、副制御部500はステップS1402〜S1407の処理を繰り返し実行する。すなわち、副制御部500は、VDP600から送信されたVブランク信号を2回受取った場合に演出画像表示処理を実行するように設定されている。従って、副制御部500は、16.66ms×2=約33msごとに演出画像表示処理を実行する。これにより1秒間に30フレーム(約33ms×30=1秒)スプライト動画を描画可能に設定されている。
<副制御部500ストローブ処理>
次に、図16(b)を用いて、副制御部500のストローブ処理について説明する。
副制御部500は、副制御部400から入力されるストローブ信号の変化を検出した場合に、このストローブ処理を行う。ストローブ処理のステップS1501では、副制御部400から受信したコマンドを、未処理コマンドとしてRAM513の所定記憶領域に記憶した後、処理を終了する。
<副制御部500タイマ割込処理>
次に、図16(c)を用いて、副制御部500のタイマ割込処理について説明する。
副制御部500は、CPU510のタイマユニットが出力するタイマ割込み要求信号に基づいて、このタイマ割込処理を定期的に実行する。タイマ割込処理のステップS1601では、遊技状態等に応じて演出データを更新する。
<副制御部500VDP割込処理>
次に、図16(d)を用いて、上述の副制御部500メイン処理におけるVDP割込処理について説明する。
副制御部500は、VDP600から送信されたVブランク信号を受信した場合に、VDP割込処理を実行する。ステップS1701では、RAM513の所定の領域に記憶されたVDPカウンタの値に1を加える。
<副制御部500コマンド入力処理>
次に、図17を用いて、副制御500のメイン処理におけるコマンド入力処理(ステップS1402)について説明する。なお、同図は、副制御部500のコマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS1801では、RAM513のコマンド格納領域に未処理コマンドが格納されているか否かを判定する。未処理コマンドがあると判定された場合には、ステップS1802へ進み、未処理コマンドがないと判定された場合には処理を終了する。
ステップS1802では、コマンド格納領域にどのような未処理コマンドが格納されているかを判定するためのコマンド判定処理を行う。
ステップS1803では、格納された未処理コマンドが設定変更可能状態コマンド(第2設定変更可能状態コマンド)であるか否かを判定する。設定変更可能状態コマンドである場合は、ステップS1804へ進み、設定変更可能状態コマンドでない場合は、ステップS1806へ進む。
ステップS1804では、副制御部400から送信され、すでにRAM513に保存されている演出予約情報、または演出更新内容(演出中の内容)をクリアする。
ステップS1805では、設定変更可能状態報知演出の演出予約情報をRAM513に格納(記憶、保存とも言う)する。
ステップS1806では、格納された未処理コマンドが設定変更終了コマンド(第2設定変更終了コマンド)であるか否かを判定する。設定変更終了コマンドである場合にはステップS1807へ進み、設定変更終了コマンドでない場合にはステップS1808へ進む。
ステップS1807では、設定変更終了報知演出の演出予約情報をRAM513に格納する。
ステップS1808では、格納された未処理コマンドがリセット実行コマンドであるか否かを判定する。リセット実行コマンドである場合にはステップS1809へ進み、リセット実行コマンドでない場合にはステップS1810へ進む。
ステップS1809では、リセットされたことを示すリセットフラグを設定する。
ステップS1810では、格納された未処理コマンドが扉開放コマンド(第2扉開放コマンド)であるか否かを判定する。扉開放コマンドである場合にはステップS1811へ進み、扉開放コマンドでない場合にはステップS1812へ進む。
ステップS1811では、扉開放状態報知演出の演出予約情報をRAM513に格納する。
ステップS1812では、その他の演出関連コマンドに応じて演出予約情報をRAM513に格納する。例えば、副制御部400から送信された演出関連コマンド(例えば、通常遊技中の演出コマンド、ボーナス遊技中の演出コマンド等)に応じて、液晶表示に関する演出予約情報やシャッタを駆動するモータに関する演出予約情報等を設定する。
なお、上述した演出予約情報は、演出の予約を示す情報であって、その後、演出予約情報に基づいて対応するデバイス情報のデバイスデータを取得する。ただし、本実施形態では、レイヤーを1つしか有しないので、演出の実行は1つしかできないように構成されている。したがって、例えば、扉開放演出が発生する場合は、現在の演出状態をRAM513の退避領域に保存し、優先して扉開放演出を実行する。
また、演出予約情報は、複数の演出の予約が可能なものであり、先に予約された演出予約情報が優先して設定されるが、報知演出(例えば、設定変更可能状態報知演出や扉開放状態報知コマンド等)の対象となる演出予約情報が最優先して設定される。
<副制御部500演出更新処理>
次に、図18を用いて、副制御500のメイン処理における演出更新処理(ステップS1403)について説明する。なお、同図は、副制御部500の演出更新処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1901では、RAM513に演出予約情報が格納されているか否かを判定する。格納されていると判定した場合にはステップS1902へ進み、格納されていないと判定した場合には処理を終了する。
ステップS1902では、格納されている演出予約情報が、設定変更可能状態報知演出の演出予約情報であるか否かを判定する。設定変更可能状態報知演出の予約情報である場合にはステップS1905へ進み、設定変更可能状態報知演出の予約情報でない場合にはステップS1903へ進む。
ステップS1905では、更に設定変更終了報知演出の演出予約情報が格納されているか否かを判定する。格納されている場合にはステップS1906へ進み、格納されていない場合にはステップS1907へ進む。
ステップS1906では、RAM513に保存されている設定変更可能状態報知演出の演出予約情報をクリアする。
ステップS1907では、設定変更可能状態報知演出の演出更新処理を行い、この演出更新処理を終了する。
ステップS1903では、格納されている演出予約情報が設定変更終了報知演出の演出予約情報か否かを判定する。設定変更終了報知演出の演出予約情報である場合にはステップS1904へ進み、設定変更終了報知演出の演出予約情報でない場合にはステップS1908へ進む。
ステップS1904では、設定変更終了報知演出の演出更新処理を実行する。この設定変更終了報知演出の演出更新は、演出ランプ430やスピーカ583の処理と同様に2000msの期間に行われる処理であり、2000ms経過後にクリアされる。なお、設定変更終了報知演出の初期実行時は、設定変更演出の更新データに設定変更終了演出を上書きすることで行われるようになっている。
ステップS1908では、S1809にて設定されるリセットフラグがRAM513に格納されているか否かを判定する。リセットフラグが格納されている場合にはステップS1909へ進み、格納されていない場合にはステップS1910へ進む。
ステップS1909では、扉開放状態報知演出の演出予約情報をクリアし、保存した演出状態に復帰する。
ステップS1910では、格納されている演出予約情報が扉開放状態報知演出の演出予約情報か否かを判定する。扉開放状態報知演出の演出予約情報の場合にはステップS1912へ進み、そうでない場合にはステップS1911へ進む。
ステップS1912では、他の演出が実行中であるか否かを判定する。他の演出が実行中である場合にはステップS1913へ進み、実行中でない場合にはステップS1914へ進む。
ステップS1913では、実行中の他の演出の演出状態をRAM513の退避領域へ一時的に保存する。
ステップS1914では、扉開放状態報知演出の演出更新処理を行う。したがって、他の演出を実行中に前面扉102が開放された場合であっても、実行中の他の演出よりも優先して扉開放状態報知演出を行うことができる。
ステップS1911では、その他の演出予約情報に基づく演出更新処理を行う。なお、この副制御部500の演出更新処理において、その他の演出とは、上記の設定変更可能状態報知演出、設定変更終了報知演出又は扉開放状態報知演出以外の演出を言い、例えば、通常遊技での演出(常時演出、チャンスタイム演出を含む)、ボーナスに入賞した際に行われるボーナス入賞演出、ボーナス中に行われるボーナス中演出、デモ中に行われるデモ演出等を言う。
次に、図19に報知演出の一例を示す。同図(a)に示されるように、各種ランプ430(上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154)は、扉開放状態報知演出の場合には前面扉102が閉扉されるまで全点灯(継続)し、設定変更可能状態報知演出の場合には設定変更可能状態が終了するまで高速点滅(継続)し、設定変更終了報知演出の場合には中速点滅(2000msの間)するようになっている。
また、同図(b)に示されるように、スピーカ483は、扉開放状態報知演出の場合には「扉が開いています」と言う音声を前面扉102が閉扉されるまで繰り返して(無限回)出力し、設定変更可能状態報知演出の場合には「設定変更中です」の音声を設定変更可能状態が終了するまで繰り返して(無限回)出力し、設定変更終了報知演出の場合には「設定変更しました」の音声を繰り返して(1回)出力するようになっている。
また、同図(c)に示されるように、液晶表示装置157は、扉開放状態報知演出の場合には「扉開放中」の表示を前面扉102が閉扉されるまで継続して出力し、設定変更可能状態報知演出の場合には「設定変更中」の表示を設定変更可能状態が終了するまで継続して出力し、設定変更終了報知演出の場合には「設定変更完了」の表示を2000msの期間だけ出力するようになっている。
本実施形態では、液晶表示装置157の液晶表示が立ち上がる前に設定変更を終了した場合には「設定変更中」の表示は行わずに(液晶の立ちあがりを待たずに)「設定変更完了」の報知が2000msの期間行われる。なお、「設定変更完了」の報知演出は、2000ms経過後にクリアせず、そのままリセットするまで継続するようにしても好ましい。この場合には、設定変更後に駆け付けた店員は、設定変更が行われたことをすぐに知ることができ、その後の対処を的確に行うことができる(設定変更終了報知演出を2000ms経過後、扉開放報知演出にしてしまうと、設定変更が行われたのか、その他の不正行為(基板交換等)が行われたのかすぐに特定できない)。
次に、図20を用いて、本実施形態の報知演出のタイミングについて説明する。同図は、各デバイスの報知タイミングを表すタイミングチャートである。
まず、スロットマシン100の電源が投入されると、各デバイス(各種ランプ430、スピーカ483、液晶表示装置157)は、RAM413、513から所定のデータを読込み、所定の演出制御が行われる。その場合、同図では、前面扉102は閉扉されているため、扉開放センサ382はL(OFF)になっている。また、設定変更スイッチもOFF状態となっており、設定変更不可能状態となっている。
次に、任意のタイミングで、前面扉102を開放すると、扉開放センサ382がL(OFF)からH(ON)状態に変わる。すると、扉開放状態報知演出が行われる。具体的には、各種ランプ430により全点灯が行われ、スピーカ483により「扉が開いています」の音声出力が行われ、液晶表示装置157により「扉開放中」の表示が行われる。なお、同図では、この状態でもまだ、設定変更不可能状態となっている。
次に、例えば、設定変更を行う場合、一度、電源スイッチ186をOFFにする。その後、設定キースイッチ184をONにした後、電源スイッチ186をONにする。すると、設定変更可能状態となり、所定の準備時間経過後、設定変更可能状態報知演出を実行する。具体的には、各種ランプ430は高速点滅を開始し、スピーカ483は「設定変更中です」の音声出力を開始し、設定変更が終了するまで継続する。液晶表示装置157は、各種ランプ430やスピーカ483よりも準備期間が長いので所定の準備期間後、「設定変更中」の表示を行う。したがって、スロットマシン100は、設定変更が行われた場合、液晶表示装置157の準備を待たずに、準備期間が短い各種ランプ430及びスピーカ483により設定変更可能状態報知演出を行い、すぐに店員に知らせることができる。なお、同図の斜線部(※印部)は、液晶表示装置157の準備期間を表しており、例えば、液晶表示装置157が真っ白や真っ黒、または「NOW−LOADING」などの表示が行われる。この時、前面扉102は依然開放状態であるので、扉開放センサ382はH(ON)状態を保持している。
次に、スタートレバー135の操作により設定値を設定し、設定キースイッチ184により設定が決定された場合には設定変更不可能状態となり、設定変更終了報知演出が行われる。具体的には、各種ランプ430により中速点滅が行われ、スピーカ483により「設定変更しました」の音声出力が行われ、液晶表示装置157により「設定変更完了」の表示が行われる。その後、続いて、前面扉102が開いていることを表示するため、各種ランプ430は全点灯を行い、スピーカ483は「扉が開いています」の音声出力を行い、液晶表示装置157は「扉開放中」の表示を、前面扉102が閉扉されるまで継続して行われる。
また、扉開放状態報知演出を終了させるために、ドアキー孔140に所定のキーを差し込んで、左回しを行いリセットスイッチセンサ383をOFF→ON(リセット操作)にする。その後、前面扉102を閉扉して、扉開放センサ382をH(ON)からL(OFF)に変える。すると、扉開放状態報知演出が終了し(扉閉鎖状態)、デモ画面が開始される。なお、前面扉102を開放し、設定変更をせずに前面扉102を閉扉した場合には、扉閉鎖操作とリセットスイッチセンサ383のONにより「デモ画面」表示ではなく、所定の演出(前面扉102が開放されたところからの演出)が再開される。
次に、液晶表示装置157の表示態様について説明する。図21は、液晶表示装置157の表示態様を示す正面図である。
同図(a)に示されるように、電源スイッチ186がONされると、右扉163a、左扉163bは原点復帰され、液晶表示装置157には「NOW−LOADING」の準備画面が表示される。なお、準備画面は、上記に限定されず、真っ白又は真っ黒の表示でも良い。
次に、同図(b)に示されるように、右扉163a及び左扉163bは液晶表示装置157を隠すように全閉する。その間、液晶表示装置157は、初期報知動作を行う。
液晶表示装置157の準備期間が終了すると、同図(c)に示されるように、右扉163a及び左扉163bは段階的(ステップ状)に開放する。まず、第1ステップとして、右扉163a及び左扉163bは、少しだけ開く方向に動いて開放開始する。液晶表示装置157は、略中央に設定変更報知の表示を行う(外部からは「設定」の表示だけが視認可能となっている)。
次に、同図(d)に示されるように、第2ステップとして、右扉163a及び左扉163bは更に開放し、「設定変更」の文字が表示されるようになっている。
最後のステップとして(第3ステップ)として、同図(e)に示されるように、右扉163a及び左扉163bとも全開となり、液晶表示装置157には、「設定変更中」の文字が表示される。
したがって、電源スイッチ186がONにされ、設定キースイッチ184がONにされると、液晶表示装置157の準備期間中には、初期報知動作の画像(「NOW−LOADING」の準備画像)が行われるとともに、液晶表示装置157の準備期間が終了すると上記の液晶表示装置157と扉163の連動操作が行われることによって、同期確認(正常に立ち上がりがされたこと)ができる。
つまり、従来のように設定変更等がされた場合に、初期報知動作を飛ばして、液晶表示を優先して行わせると、正常に起動してデバイス間の同期がとれているか否かを確認することができないが、本実施形態では、液晶表示装置157の表示を他のデバイス(各種ランプ430やスピーカ483)に遅らせて行うことで、同期確認を確実に行うことができる。
なお、通常時(設定変更時でない場合)の電源ONでは、デモ画面の初期画面として「設定変更中」ではなく、メーカのロゴを段階的に表示する。
本発明は、所定の報知を行う複数種類の報知装置(例えば、各種ランプ430、スピーカ483、液晶表示装置157)と、前記複数種類の報知装置に前記所定の報知を行わせる制御を実行する報知制御手段(主制御部300、副制御部400又は500)と、を備える遊技台であって、前記複数種類の報知装置は、前記遊技台の電源が投入された場合に所定のタイミングで報知可能となる第1報知装置(例えば、各種ランプ430やスピーカ483)と、該第1報知装置よりも報知可能となるタイミングが遅い第2報知装置(例えば、液晶表示装置157)と、を含み、前記報知制御手段は、前記遊技台の電源が投入され、且つ通常に遊技が行えない非通常遊技状態(例えば、設定変更可能状態、扉開放状態、エラー状態)である場合には、該非通常遊技状態であることを示す報知を前記第2報知装置が報知可能となるタイミングよりも前に前記第1報知装置に行わせる制御を実行するので、緊急性が要求される非通常遊技状態において、報知可能なデバイス(例えば、各種ランプ430やスピーカ483)でいち早く報知することができる。これにより、不正行為を早期に発見し、対処(店外または店内の見回り判断、通報処置、管理室へのインカム指示等)することができる。
また、前記報知制御手段は、前記非通常遊技状態で、且つ前記第2報知装置が報知可能となった場合は、前記非通常遊技状態であることを示す報知を前記第2報知装置に行わせる制御を実行するので、さらに報知効果を増すことができる。
また、前記報知制御手段は、前記遊技台の電源が投入され、且つ通常に遊技が行える通常遊技状態である場合には、前記第2報知装置が報知可能となるタイミング以降に、前記通常遊技状態であることを示す報知(例えば、電源が復旧したことを知らせる報知、電源遮断前の演出の報知)を前記第1報知装置及び前記第2報知装置に同期させて行わせる制御を実行するので、通常復旧時(緊急性がない場合)は、同期演出を行い、違和感を少なくすることができる。
また、前記遊技台の電源が投入された場合には、前記電源が復旧したことを知らせる報知を前記第2報知装置が報知可能となるタイミングよりも前に前記第1報知装置に行わせる制御を実行すれば、第2報知装置の初期化の準備を待たずに、先に初期化の準備が完了した第1報知装置により電源が復旧したことを知らせることができ、電源の復旧後の対応を迅速に開始することができる。
また、遊技台の電源が投入され、且つ遊技者が遊技を進行することが可能な通常遊技状態である場合には、前記第2報知装置が報知可能となるタイミング以降に、前記電源が復旧したことを知らせる報知を前記第1報知装置及び前記第2報知装置に同期させて行わせる制御を実行すれば、第1報知装置及び第2報知装置の電源投入後の初期化が完了した上で、第1報知装置及び第2報知装置の2つの装置によって報知を行うことができるため、信頼性の高い報知を行うことができる。さらに、前記遊技台の電源が投入され、且つ遊技者が遊技を進行することが不可能な非通常遊技状態である場合には、該非通常遊技状態であることを示す報知を前記第2報知装置が報知可能となるタイミングよりも前に前記第1報知装置に行わせる制御を実行すれば、該非通常遊技状態であることを示す報知を行った上で、電源が復旧したことを知らせる報知を行うことができるため、遊技台が非通常遊技状態であるか否か、遊技台の電源が復旧したか否かを、容易に確認することができ、遊技台のメンテナンス性を従来よりも高めることができる。特に、該非通常遊技状態であることを示す報知を、スピーカなどの音で知らせた上で、遊技台の電源が復旧したことを知らせる報知を、音に加えて、液晶表示装置などの画像や文字で知らせるようにすれば、遊技台が非通常遊技状態であるか否かを遠方でも音によって把握することができ、また、遊技台の電源が復旧したことを聴覚的および視覚的に行うことによって、当該報知の信頼性をより高めることができる。
また、異なる払出率で定められた複数種類の抽選データと、前記複数種類の抽選データの各々に対応付けられた設定値を変更する設定変更手段(設定変更スイッチ174)と、前記設定変更手段による前記設定値の変更を可能とするか否かの操作である可否操作を受け付ける可否操作受付手段(設定キースイッチ184のON、OFF操作)と、をさらに備え、前記非通常遊技状態は、前記可否操作受付手段により前記設定値の変更を可能とする操作がされた設定変更可能状態を含み、前記報知制御手段は、前記遊技台の電源が投入され、且つ前記設定変更可能状態である場合には、該設定変更可能状態であることを示す報知(設定変更可能状態報知演出)を前記第2報知装置が報知可能となるタイミングよりも前に前記第1報知装置に行わせる制御を実行するので、不正な設定変更行為が行われた場合、報知可能なデバイスでいち早く設定変更行為を報知することができる。
また、遊技に関連した機器を収納する筺体(本体101)と、前記筺体の前面に開閉可能に取り付けられた前面扉(前面扉102)と、をさらに備え、前記非通常遊技状態は、前記前面扉が開放された扉開放状態を含み、前記報知制御手段は、前記遊技台の電源が投入され、且つ前記扉開放状態である場合には、該扉開放状態であることを示す報知(扉開放状態報知演出)を前記第2報知装置が報知可能となるタイミングよりも前に前記第1報知装置に行わせる制御を実行するので、不正な扉開放が行われた場合、報知可能なデバイスでいち早く扉開放が行われたことを報知することができる。
また、前記報知制御手段は、前記遊技台の電源が投入され、且つ前記設定変更可能状態及び前記扉開放状態である場合には、前記扉開放状態であることを示す報知に優先して、前記設定変更可能状態であることを示す報知を前記第2報知装置が報知可能となるタイミングよりも前に前記第1報知装置に行わせる制御を実行するので、設定変更時には必ず扉開放も同時に行うので、扉開放状態報知よりも設定変更可能状態報知を優先して行うことができる。
また、前記報知制御手段は、前記設定変更可能状態を示す報知と、前記扉開放状態を示す報知とでは、異なる報知態様で報知を行わせる制御を実行するので、報知の区別が容易となり、店員が報知内容を遠くから見た場合でも、素早く対処することができる。
また、前記第2報知装置は、画像を表示する画像表示装置157であるので、画像装置を用いた遊技台に好適である。
本発明は、遠方の店員に通常に遊技が行えない非通常遊技状態(例えば、設定変更可能状態、扉開放状態、エラー状態)を示す報知動作を行う第1の報知手段(例えば、各種ランプ430やスピーカ483)と、近方の店員に前記非通常遊技状態を示す報知動作を行う第2の報知手段(例えば、液晶表示装置157)と、を備え、遊技台の電源が投入され、且つ前記非通常遊技状態の発生を検出した場合に、前記第1の報知手段は前記非通常遊技状態を示す報知動作を行うと共に、前記第2の報知手段は初期報知動作を行い、前記非通常遊技状態が所定期間継続したことに基づいて、少なくとも前記第2の報知手段による報知動作を初期報知動作から特定の報知動作に切換える切替手段をさらに備えているので、緊急性が要求される非通常遊技状態において、報知可能なデバイス(例えば、各種ランプ430やスピーカ483)でいち早く、当該非通常遊技状態であることを報知することができる。これにより、不正行為を早期に発見し、対処することができる。
本発明は、上記のように、非通常遊技状態において、液晶表示装置157の報知演出の準備が整う前に、先に報知準備ができた他のデバイス(各種ランプ430やスピーカ483)で報知演出を行い、後から準備が整った液晶表示装置157により報知演出を行うようにしている。このようにすることによって、副制御部400、500のデータ転送処理や副制御部500の基本ルーチンの処理が正常に起動しているか確認することができる。
また、各種ランプ430の点灯やスピーカ483での音声出力は、店員が遠方から報知を確認するのに有効な報知であり、液晶表示装置157は近傍での視認に有効な報知である。つまり、まずは、先に準備の整った遠方報知に有効なランプ430等で報知を行い、店員が近傍に駆け付けた頃に液晶表示装置157での詳細な不正内容の報知を行うことができるので、制御部の基本ルーチンを飛ばして液晶表示装置157に報知を行わせるメリットは少ない。
また、上記のように段階的に報知することによって、液晶表示装置157の準備期間を縮めるために高価なIC(チップ)を使用したり、余分な消費電力を用いることなく効率的に報知を行うことができる。
また、液晶表示装置157の報知タイミングを遅らせることによって、液晶表示装置157の立ち上り時間(立ちあがり時間は略一定)から、定員は近くに行った時に不正行為発生からの時間の目処が立てやすく、遊技台から立ち去った不正遊技者の対処(店外または店内の見回り判断、通報処置、管理室へのインカム指示等)をし易い。
また、非通常遊技状態として、電源を投入した際に、エラー報知(不正行為によるホッパー異常、ROM、RAM異常、電源ショートにより不正に変更された設定変更値の異常等)を本実施形態のように行っても好ましい。
また、本実施形態によれば、図21に示すように、液晶表示装置157の立ち上がりを無理に早めないことによって、液晶表示装置157と扉163の同期確認がし易くなっている。電源がONされた後、直ぐに同期確認動作が行われてしまうと、店員が扉を閉める前に終了してしまい確認し難い。したがって、本実施形態のように、液晶表示装置157の起動が遅いことによって確実に確認作業が行える。
また、本発明は、電源が投入(ON)された後であれば何時報知するようにしても良く、電源投入直後や所定の時間経過後でも構わない。つまり、報知が必要な時に報知可能なデバイスにより報知するものであれば良いことは言うまでもない。