JP2011000226A - 遊技台 - Google Patents

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Abstract

【課題】エラー発生後、例えば、即座にエラー解除を行うなどして、エラー報知を他の報知により打ち消すような不正行為を行ったとしても、発生したエラーに対する報知を確実に実行することができる遊技台を提供する。
【解決手段】遊技台の状態変化に関する、複数種類の報知データを記憶している記憶手段と、遊技台の状態変化を検出する検出手段と、検出手段が遊技台の状態変化を検出した場合には、検出した状態変化に対応した報知データを設定し、設定した報知データに基づく報知を行う報知手段と、を有する遊技台であって、報知手段は、設定した第1報知データに基づいて報知を行っている最中において、検出手段が新たな状態変化を検出した場合には、設定した第1報知データの報知が終了した後、新たな状態変化に対応した第2報知データに基づく報知を行う。
【選択図】図14

Description

本発明は、スロットマシン(パチスロ)、パチンコに代表される遊技台に関する。
遊技台(例えば、スロットマシン)は、メダルを投入してスタートレバーを操作することでリールを回転させるとともに、内部抽選によって役を内部決定し、ストップボタンを操作することでリールを停止させた時に、図柄表示窓上に内部決定に応じて予め定められた図柄の組合せが表示されると役が成立するように構成されている。そして、メダルの払出を伴う役が成立した場合には、成立した役に対応する規定数のメダルが払い出されるようになっている。
このような遊技台においては、例えば、特許文献1に示すように、演出を制御する演出制御部が、エラーの発生を示すエラーコマンドを受信した場合に、実行中の演出を中断して、エラー報知を実行するとともに、エラー解除の条件(例えば、リセット操作、払出し等のコマンド受信)が成立した場合に、エラー報知を終了して、中断した演出を再開させるスロットマシンが提案されている。
特開2002−136652号公報
近年では、不正な器具を遊技台の内部に忍ばせたり、超小型化した不正器具を遊技台の内部に忍ばせたりする巧妙な不正行為が目立ってきており、遊技機内部に簡単に進入してしまうケースがあった。このような不正行為が発生した場合、遊技台は不正の可能性の高いエラーを検知し、検知したエラーを報知するようになっている。しかしながら、遊技台が不正の可能性の高いエラーを報知したとしても、不正行為者は、すぐにエラーを解除する解除操作をしてしまうので、不正の可能性の高いエラーを報知してもすぐに消失してしまい、不正行為を早期に発見することが困難な場合が生じていた。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、エラー発生後、例えば、即座にエラー解除を行うなどして、エラー報知を他の報知により打ち消すような不正行為を行ったとしても、発生したエラーに対する報知を確実に行うことができる遊技台を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る遊技台は、次のように構成される。
本発明に係る遊技台は、その一態様として、遊技台の状態変化に関する、複数種類の報知データを記憶している記憶手段と、遊技台の状態変化を検出する検出手段と、前記検出手段が遊技台の状態変化を検出した場合には、検出した状態変化に対応した報知データを設定し、設定した報知データに基づく報知を行う報知手段と、を有する遊技台であって、前記報知手段は、設定した第1報知データに基づいて報知を行っている最中において、前記検出手段が新たな状態変化を検出した場合には、設定した第1報知データの報知が終了した後、前記新たな状態変化に対応した第2報知データに基づく報知を行うことを特徴とする。
本発明の一態様においては、遊技台の状態変化に関するような重要な報知は、当該報知を行っている最中に他の報知によって打ち消されるようなことはない。この結果、例えば、不正行為をしてエラーを発生させた後、即座にエラー解除を行うなどして、エラー報知を他の報知により打ち消すような行為を行ったとしても、発生したエラーに対する報知を確実に行うことができる。
また、前記記憶手段が記憶している複数の報知データは、それぞれ、報知に関する優先順位が定義されており、前記報知手段は、前記第1報知データの優先順位よりも前記第2報知データの優先順位が高い場合には、前記検出手段が前記新たな状態変化を検出したときに直ちに、前記第2報知データに基づく報知を行うことが好ましい。この場合には、複数種類の報知内容に対して、優先順位が付されるので、より重要な報知は確実に報知されることとなる。
また、前記報知手段は、音声による報知を行う音声報知手段を含み、前記報知データは、前記状態変化を示す1フレーズの音声データを含むことが好ましい。この場合には、音声によるエラー報知音に対して、他の報知音により打ち消す不正行為をしたとしても、発生したエラーに対する報知音を確実に出力することができる。
また、前記記憶手段が記憶している複数の報知データは、それぞれ、報知途中において他の報知データの設定を許可するか否かに関するフラグ情報を備え、前記報知手段は、前記設定手段が設定した第1報知データのフラグ情報に基づいて、前記設定手段が設定した第1報知データの報知が終了した後に前記第2報知データの報知を行うか、あるいは直ちに前記第2報知データの報知を行うかを決定することが好ましい。この場合には、複数種類の報知内容のそれぞれに対して、報知内容の重要性に関するフラグ情報を付すことができるので、重要な報知内容は確実に報知するような設定が可能である。
また、前記設定手段が設定した第1報知データに基づいて報知を行っている最中において、前記検出手段が新たな状態変化を検出した場合には、不正行為が発生した可能性を示す情報を外部に出力する情報出力手段をさらに備えることが好ましい。この場合には、遊技店は、不正行為が発生した可能性を示す情報を管理することにより、不正行為があったことを確実に把握することができる。
また、前記遊技台の状態変化は、前記遊技台に発生したエラーに関する状態を含み、前記第1報知データは、前記エラーに関する状態を報知する報知データであり、前記第2報知データは、前記エラーに関する状態を解除することを報知する報知データであることが好ましい。この場合には、エラー発生後、即座にエラー解除を行うなどして、エラー報知を他の報知により打ち消すような不正行為を行ったとしても、発生したエラーに関する報知を確実に実行することができる。
本発明の遊技台によれば、エラー発生後、例えば、即座にエラー解除を行うなどして、エラー報知を他の報知により打ち消すような不正行為を行ったとしても、発生したエラーに対する報知を確実に実行することができる。
本発明の一実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの前面扉を開けた状態を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの制御部を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの第1副制御部に含まれる音源ICの回路構成図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの主制御部の電源投入処理の流れを示すフローチャートである。 図5のステップS108の遊技実行処理の流れを詳しく示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの主制御部のタイマ割込の流れを示すフローチャートである。 図7のステップS306のデバイス監視処理の流れを詳しく示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの第1副制御部の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンのタイミングチャートデータの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンのタイミングチャートデータと各レイヤの演出データの関係を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの演出データの内容を具体的に説明する図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの演出データのグループ種別及び優先順位を示す表である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの重要報知打ち消し防止処理を具体的に説明するタイミングチャート図である。 本発明の一実施形態に係るスロットマシンの重要報知打ち消し防止処理を具体的に説明するタイミングチャート図である。 図9のステップS504のコマンド処理の流れを詳しく示すフローチャートである。 図9のステップS505の演出設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。 図9のステップS506の演出更新処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。なお、本実施形態においては、規定枚数は3枚となっている。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110〜112に対応づけてそれぞれ設けられている。以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には 音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
図2は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。筐体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板265および背面板242で囲われ、前面を開口する箱体である。筐体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板(後述する主制御部300を実装する基板)を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110〜112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110〜112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に第1副制御基板(後述する第1副制御部400を実装する基板)を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板265には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110〜112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード264を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード264が、筐体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、筐体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、およびこの演出装置160を制御する第2制御基板(図示省略:後述する第2副制御部500を実装する基板)、上部スピーカ272を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
<制御部の回路構成>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
基本回路302は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路332を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路332から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、基本回路302には、センサ回路320を設けており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、およびベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、およびリール112のインデックスセンサは、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110〜112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
図4は、音源IC418(S−ROM含む)の回路構成図である。音源IC418は、CPU410からのコマンド(命令)を格納する制御レジスタを備えている。音源IC418は、格納したコマンドに基づき、各チャンネル毎の音源データ(AMMデータともいう。フレーズデータ(音声データ)をAMMエンコード(圧縮)したデータ)をS−ROMより取得し、取得した音源データをAMMデコーダにより、波形データ(PCMデータ)にデコードする。デコードされた波形データは、さらに各チャンネル毎にボリュームとパン、トータルボリューム、及びエフェクタを経て、デジタル及びアナログにて出力されるようになっている。
図3に戻り、第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
また、基本回路402には、情報出力回路409が接続されており、第1副制御部400は、この情報出力回路409を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、エラー情報)を出力する。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157やシャッタ163などの制御を行う。第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の制御を行う制御部、シャッタ163の制御を行う制御部とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163を駆動する駆動回路530が設けられ、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532が設けられ、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538が接続されている。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538の状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM306に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<電源投入処理>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の電源投入時に主制御部300のCPU304にて実行される電源投入処理について説明する。なお、同図は、電源投入処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100の電源スイッチがONされると、主制御部300のCPU304にて、以下に説明する電源投入処理が実行される。
ステップS101では、各種のイニシャル処理(初期化処理)を行う。
ステップS102では、RAM308の少なくとも一部に異常があるか否かを判定する。そして、RAM308に異常がある場合はステップS103に進み、異常が無い場合はステップS104に進む。なお、RAM308の異常を検出する方法は種々考えられるが、例えば、同一の情報を2つの第1の記憶領域及び第2の記録領域に記憶しておき、電源投入後に、第1の記憶領域に記憶された情報と、第2の記憶領域に記憶された情報を比較し、両者が異なる場合に異常と判定する方法が一例として挙げられる。
ステップS103では、RAMエラー処理を行う。このRAMエラー処理では、使用スタックエリアを除く全てのRAM308の記憶領域をクリアする準備を行ったり、第1副制御部400にエラー発生コマンドの送信準備等を行ったりする。
ステップS104では、設定キースイッチがON状態か否かを判定する。そして、設定キースイッチがON状態の場合はステップS105に進み、OFF状態の場合はステップS106に進む。ここで、設定キースイッチは、本体101の内部に設けられ、スロットマシン100の遊技モード(以下、設定値とも言う)の設定変更を行ったり、変更した設定値の確認をしたりするスイッチである。なお、設定値とは、所定期間の遊技を行ったときに遊技者が賭け数として遊技台に使用した遊技媒体の総数に対して、遊技台が払い出した遊技媒体の総数の割合を調整するための値であり、いわゆる「払出率」と称されるもので、複数段階の設定値、例えば、設定「1」〜設定「6」まで設定可能である。
ステップS105では、設定値変更処理を行う。ここで、設定変更処理は、設定値を変更する処理であり、具体的には、本体101の内部に設けられた設定変更スイッチを押下することにより、設定値を設定することができる。なお、本実施の形態においては、設定変更処理の開始時には、設定変更可能状態であることを示す設定変更可能状態コマンドを送信する準備を行い、また、設定変更処理の終了時には、設定変更終了を示す設定変更終了コマンドを送信する準備を行う。
ステップS106では、強制RAMクリアがON状態か否かを判定する。具体的には、電源が投入され、且つリセットスイッチのリセットボタンが長押し(例えば、5秒間の押下)されたことに基づき、強制RAMクリアのON状態とする。そして、強制RAMクリアがON状態の場合はステップS107に進み、OFF状態の場合はステップS109に進む。
ステップS107では、初期状態遊技開始処理を行う。この初期状態遊技開始処理では、「設定値の記憶領域」や「RAM308のクリア時に使用するスタック領域を除く記憶領域」のクリア、自動精算及び打ち止めの有無などの設定、内部当選の有無の設定、第1副制御部400に対する制御コマンドの送信などを行う。
ステップS108では、遊技実行処理(詳細は後述)を行う。
ステップS109では、復帰処理によりスロットマシン100を電源が遮断された前の状態に復帰し、後述する遊技実行処理を再開する。
<遊技実行処理>
次に、図6を用いて、遊技実行処理について説明する。なお、同図は、図5のステップS108の遊技実行処理の流れを詳しく示すフローチャートである。CPU304は、電源断等を検知しないかぎり、以下に説明する遊技実行処理を繰り返し実行する。
ステップS201では、メダル投入に関する処理を行う。ここでは、メダルの投入の有無をチェックし、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合はメダルの投入が不要である。
また、このステップS201では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。ここでは、後述するタイマ割込み処理で行われるスタートレバーセンサの検出結果に基づいて、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、当該遊技に使用するメダル枚数を確定する。
ステップS202では、ステップS201で確定されたメダルの枚数に応じて有効な入賞ライン114を確定する。
ステップS203では、スタート操作に基づいて、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS204では、ステップS203で取得した乱数値と、ROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、入賞役の内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役に内部当選した場合、その入賞役のフラグを内部的にオンにする。また、このステップS204では、第1副制御部400に対して内部抽選の結果を示す内部抽選結果コマンドを送信する。第1副制御部400は、この内部抽選結果コマンドを受信することによって内部抽選の結果を把握し、内部抽選の結果に対応した演出を実行する。
ステップS205では、ステップS204の内部抽選結果等に基づき、各リール110〜112毎に規定された複数の停止位置データ選択テーブルを参照し、いずれか一つのリール停止制御テーブルを選択する。
ステップS206では、スタート操作に基づいて、全リール110〜112の回転を開始させる。
ステップS207では、後述するタイマ割込み処理で行われるストップボタンセンサの検知結果に基づいて、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112の回転を停止させる。この際、各リール110〜112を、ステップS205で選択したリール停止制御テーブルに基づいて停止させる。
ステップS208では、ストップボタン137〜139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、内部当選した入賞役又はフラグ持越し中の入賞役に対応する入賞図柄組合せが揃った(表示された)場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン114上に、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃っていたならばリプレイ入賞と判定する。また、このステップS208では、第1副制御部400に対して入賞判定の結果と、入賞した役の種類と、を示す表示判定結果コマンドを送信する。第1副制御部400は、この表示判定結果コマンドを受信することによって入賞判定の結果と入賞した役の種類を把握し、表示判定結果コマンドに応じた演出を実行する。
ステップS209では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
ステップS210では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、BB(ビッグボーナス)入賞やSRB(シフトレギュラーボーナス)入賞の場合に次回からBB(ビッグボーナス)ゲーム又はSRB(シフトレギュラーボーナス)ゲームを開始できるよう準備し、それらの最終遊技では、次回から通常遊技が開始できるよう準備する。
以上により1ゲームが終了し、以降、CPU304が遊技実行処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<タイマ割り込み処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304にて実行されるタイマ割込み処理について説明する。なお、図7はタイマ割込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS301では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS302では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS303では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS304では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137〜139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
ステップS305では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS306では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理に関しては、詳しくは後述するが、ステップS303において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、エラーの有無を監視し、エラーを検出した場合にはエラー処理を実行させる。
ステップS307では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110〜112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137〜139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110〜112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS308では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS309では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS311に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS310に進む。
ステップS310では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS301で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。
一方、ステップS311では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行う。
<デバイス監視処理>
次に、図8を用いて、デバイス監視処理について詳しく説明する。図8は、図7のステップS306のデバイス監視処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS401では、前面扉102が開放しているか否かを判定する。前面扉102が開放している場合には、ステップS402に進み、そうでない場合には、ステップS404に進む。
ステップS402では、前面扉102の開放(異常)を示す扉異常コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行い、次いで、ステップS403では、異常フラグをセットする。なお、異常フラグは、主制御部300が管理するデバイスに異常があることを示すフラグ情報であり、異常フラグがセットされた場合には、いずれかのデバイスにおいて異常が発生していることを示す。
ステップS404では、メダルセレクタ170に異常が発生しているか否かを判定する。メダルセレクタ170に異常が発生している場合には、ステップS405に進み、そうでない場合には、ステップS407に進む。
ステップS405では、メダルセレクタ170の異常を示すセレクタ異常コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行い、次いで、ステップS406では、異常フラグをセットする。
ステップS407では、メダル払出装置180に払出異常が発生しているか否かを判定する。メダル払出装置180に払出異常が発生している場合には、ステップS408に進み、そうでない場合には、ステップS410に進む。
ステップS408では、メダル払出装置180の払出異常を示す払出異常コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行い、次いで、ステップS409では、異常フラグをセットする。
ステップS410では、その他のデバイスについて異常が発生しているか否かを確認する処理を行う。その他のデバイスについて異常が発生している場合には、発生している異常に基づくコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行い、異常フラグをセットする。
ステップS411では、デバイスの状態が遊技不能状態であるか否かを判定する。本実施形態においては、遊技不能状態は、異常フラグがセットされた場合に設定されるようになっている。遊技不能状態である場合には、ステップS414に進み、そうでない場合には、ステップS412に進む。
ステップS412では、異常フラグがセットされているか否かを判定する。異常フラグがセットされている場合には、ステップS413に進み、そうでない場合には、ステップS417に進む。
ステップS413では、デバイスの状態を遊技不能状態に設定する。すなわち、本実施形態においては、異常フラグがセットされているが、デバイスの状態が遊技不能状態になっていない場合には、デバイスの状態を遊技不能状態に設定する。
ステップS414では、デバイスの異常に対するリセット操作があるか否かを判定する。リセット操作がある場合には、ステップS415に進み、そうでない場合には、ステップS417に進む。
ステップS415では、リセット操作(異常解除)がされたことを示すリセット実行コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行い、次いで、ステップS416では、デバイスの状態を遊技可能状態に設定する。
ステップS417では、デバイスに対するその他の監視処理を行う。
<第1副制御部400の処理>
図9を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS501では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS501で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS502では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS503の処理に移行する。
ステップS503では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS504では、コマンド処理(詳しくは後述する)を行う。コマンド処理では、主制御部300からコマンドを受信した場合には、コマンドの内容を判別する。
ステップS505では、演出設定処理(詳しくは後述する)を行う。演出設定処理では、ステップS504で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出して、演出データの設定を行う。
ステップS506では、演出更新処理(詳しくは後述する)を行う。演出更新処理では、ステップS505で設定された演出データの更新処理を行う。
ステップS507では、読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS508では、読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS509では、読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、第2副制御部500に送信する。また、後述する不正発生フラグがオンである場合には、当該不正が発生した可能性を示す情報を、情報出力回路409を介して、外部に出力する。なお、この不正が発生した可能性を示す情報をRAM408上に不正履歴として記憶しておき、店員の操作があった場合に不正履歴を表示するようにしてもよい。ステップS509の情報出力処理の後は、ステップS502へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS601では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部400のタイマ割込処理のステップS701では、図9(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS502において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS502において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS702では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<演出データ>
ここで、本実施形態の演出データについて具体的に説明する。
図10は、本実施形態の演出データが実装されるタイミング・チャートデータ(以下、TCデータと表記する)の構成を示す図である。演出データは、それぞれの演出ごとに、図10に示すようなTCデータに分類されて、ROM406上に格納されている。
例えば、設定変更中報知の場合には、TCデータを一意に識別可能なTCデータNO(演出予約情報ともいう)が「TC_0001」のTCデータが対応づけられており、また、扉開放異常報知の場合には、TCデータNOが「TC_0003」のTCデータが対応づけられている。
TCデータは、複数のデバイス(マーカ、ステレオ、モノラル…、サイドランプ、液晶画像など)ごとに管理され、例えば、TCデータNOが「TC_0001」の設定変更中報知では、デバイスとしてモノラル(スピーカ272、277のモノラル音源)、サイドランプ144、液晶画像(液晶表示装置157)が用いられ、モノラルは、演出番号(なお、詳しくはレイヤーアドレスという)「H'0000」の演出データ(なお、詳しくはレイヤデータという)により演出内容(演出パターン)が決定され、サイドランプ144は、演出番号「H'0051」の演出データにより演出内容(演出パターン)が決定され、液晶画像は、演出番号「H'0061」の演出データにより演出内容(演出パターン)が決定される。
同様に、TCデータNOが「TC_0003」の扉開放異常報知では、デバイスとしてモノラル、サイドランプ144、液晶画像が用いられ、モノラルは、演出番号「H'0002」の演出データにより演出内容(演出パターン)が決定され、サイドランプ144は、演出番号「H'0053」の演出データにより演出内容(演出パターン)が決定され、液晶画像は、演出番号「H'0063」の演出データにより演出内容(演出パターン)が決定される。なお、図10に示す演出番号は、16進表記で記載されており、「H'FFFF」は、該当する演出がないことを示す。
図11は、上述したTCデータと演出データの関係を示す模式図である。ここで、演出データは、より詳しくは、図11に示すように、1又は複数の、切り替えタイミング及びデバイスデータの組合せから構成されている。
例えば、図12(a)に示すように、モノラルの演出番号が「H'0003」の演出データは、切り替えタイミングとして2000msecを示すデータ、及びデバイスデータとして、セレクタ異常を報知する音声データ(一例としては「セレクタ異常です」などの音声データ)から構成されている。すなわち、モノラルの演出番号が「H'0003」の演出データが設定された場合には、2秒間、セレクタ異常を報知する音声が出力されることとなる。
また、例えば、図12(b)に示すように、モノラルの演出番号が「H'0007」の演出データは、切り替えタイミングとして1000msecを示すデータ、及びデバイスデータとして、リプレイ入賞音の音声データ、並びに、切り替えタイミングとして1080msecを示すデータ、及び3枚投入音の音声データから構成されている。すなわち、モノラルの演出番号が「H'0007」の演出データが設定された場合には、まず、1秒間、リプレイ入賞音が出力され、1秒後から80m秒間、3枚投入音が出力される。
なお、図12においてはレイヤ区分がモノラルの場合について具体的に説明したが、他のレイヤ区分の場合でも同様である。
図13は、本実施形態の演出データ(詳しくはTCデータ)が所属するグループを示す表である。本実施形態においては、各演出(詳しくはTCデータNOごとの演出)は、2つのグループに分類されている。グループAは、上書き禁止規制がある演出を示しており、例えば、設定中変更中報知、設定変更終了報知、扉開放異常報知、セレクタ異常報知、払出異常報知、異常解除報知、精算中報知などが含まれる。ここで、上書き禁止規制がある演出とは、当該演出の演出データが設定され、当該演出が実行されている最中に、次の演出の実行指示があったとしても、当該演出が終了するまでは、次の演出が開始されることはない演出をいう。すなわち、グループAは、設定変更に関連する報知や不正行為に関連するようなエラー報知など重要な報知演出(スロットマシン100の状態変化を報知する演出)から構成されているので、本実施形態においては、重要な報知演出の演出データが設定され、当該演出が実行されている最中には、次の演出(上述した重要な報知演出や通常の報知演出)の実行指示があったとしても、当該演出が終了するまで、次の演出が開始されることはない。
図14は、このことを具体的に示すタイムチャート図である。図14は、セレクタ異常報知を実行中に異常解除報知の実行指示があった場合の様子を示している。例えば、「セレクタ異常です」の音声出力の途中である「セレ」まで報知されているときに異常解除報知の実行指示がなされた場合、従来においては、「セレ」の報知後、直ちに「異常が解除されました」の報知がされていた。すなわち、この場合には、セレクタ異常報知の残りのフレーズが異常解除報知のフレーズに打ち消しされて、セレクタ異常報知の内容を確実に報知することができなかった。
これに対して、本実施形態の報知態様は、セレクタ異常報知のフレーズ「セレクタ異常です」の報知が終了した後に異常解除の報知がされるので、セレクタ異常報知が打ち消されることなく、セレクタ異常報知の内容を確実に報知することができる。この結果、例えば、メダルセレクタ170に対する不正行為を行った者が直ちにエラー解除操作をしたとしても、メダルセレクタ170に関するエラー内容は確実に報知されるので、不正行為を早期に発見することができる。なお、本実施形態の報知態様を実現するこの処理を重要報知打ち消し防止処理ともいう。
本実施形態の重要報知打ち消し防止処理においては、「セレクタ異常です」の1フレーズが1音声データに割り当てられ、この1フレーズが最初から最後まで報知されることを演出時間(演出データの切り替えタイミング)により管理している。しかしながら、重要報知打ち消し防止処理においては、「セレクタ異常です」の1フレーズ内容が最初から最後まで報知されるのであれば、音声データはどのように構成してもよい。例えば、「セレクタ」「異常です」の2音声データで構成してもよい。また、音声データを演出時間のほか、繰り返し回数を用いて管理するようにしてもよい。例えば、次の演出が実行されるまで、「セレクタ異常です」の1フレーズを繰り返し報知するようにしてもよい。このように本実施形態においては、グループAに属する演出に関しては、その報知内容が含まれた1フレーズすべてのデバイスデータが少なくとも1回は出力されるまでは、次の演出は実行されないようになっている。
なお、本実施形態のグループAに属する演出は、図13に示すように優先順位を備えている。これは、原則として、グループAに属する演出は上書き禁止規制があるが、現在設定されている演出よりも優先順位が高い演出が次の演出として実行指示される場合には、例外として、上書き、つまり、演出途中であっても次の演出の実行を認めるものである。
図15は、このことを具体的に示すタイムチャート図である。図15は、セレクタ異常報知を実行中に、次の報知として扉開放異常の実行指示があり、さらに次々の報知として異常解除報知の実行指示がされた場合の様子を示している。なお、図15に示す例においては、セレクタ異常報知は、次の演出の実行指示があるまで、繰り返し実行されるようになっている。
図13に示すように、扉開放異常報知はセレクタ異常報知よりも優先順位が高いので、セレクタ異常報知を実行中に、次の報知として扉開放異常の実行指示がある場合には、セレクタ異常報知の途中であっても、扉開放異常報知が直ちに実行される。一方、図13に示すように、異常解除報知の優先順位は扉開放異常報知よりも優先順位が低いので、扉開放異常報知が終了するまで、異常解除報知は実行されない。
なお、本実施形態においては、異常に関する報知(扉開放異常報知、セレクタ異常報知、払出異常報知)は、いずれも、異常解除報知よりも優先順位が高いので、異常に関する報知は、異常解除報知により打ち消されることはない。
一方、グループBは、上書き禁止規制がない演出を示し、例えば、デフォルト演出、リプレイ入賞音+3枚投入音、1枚投入音などが含まれる。グループBに属する演出は、上書き禁止規制がないので、グループBに属する所定の演出の演出データが設定され、当該演出が実行されている最中に、次の演出の実行指示があると、即座に次の演出が開始される。また、グループBに属する演出には、優先順位に関する情報はない。
<コマンド処理>
次に、図16を用いて、コマンド処理について詳しく説明する。図16は、図9のステップS504のコマンド処理を詳しく示すフローチャートである。
ステップS801では、RAM408のコマンド記憶領域に未処理コマンドがあるか否かを判定する。未処理コマンドがある場合には、ステップS802に進み、未処理コマンドがない場合には、コマンド処理を終了する。
ステップS802では、未処理コマンドの内容を判定するコマンド判定処理を行う。
ステップS803では、コマンド判定処理の判定に基づいて、いずれかの異常を示すコマンドを受信したか否かを判定する。ここで、異常を示すコマンドとは、例えば、扉異常コマンド、セレクタ異常コマンド、払出異常コマンドなどである。いずれかの異常を示すコマンドを受信した場合には、ステップS804に進み、そうでない場合には、ステップS805に進む。
ステップS804では、異常を示す各コマンドに対応する演出予約情報をRAM408の演出予約情報記憶領域に登録する。例えば、図10に示すTCデータを備える場合において、扉異常コマンドを受信したときには、TCデータNO「TC_0003」を登録し、セレクタ異常コマンドを受信したときには、TCデータNO「TC_0004」を登録し、払出異常コマンドを受信した場合には、TCデータNO「TC_0005」を登録する。
ステップS805では、コマンド判定処理の判定に基づいて、リセット実行コマンドを受信したか否かを判定する。リセット実行コマンドを受信した場合には、ステップS806に進み、そうでない場合には、ステップS807に進む。
ステップS806では、異常解除の演出予約情報をRAM408の演出予約情報記憶領域に登録する。例えば、図10に示すTCデータを備える場合において、リセット実行コマンドを受信したときには、TCデータNO「TC_0006」を登録する。
ステップS807では、コマンド判定処理の判定に基づいて、設定変更可能状態コマンドを受信したか否かを判定する。設定変更可能状態コマンドを受信した場合には、ステップS808に進み、そうでない場合には、ステップS809に進む。
ステップS808では、RAM408のクリア処理を行い、設定変更中を示す演出予約情報をRAM408の演出予約情報記憶領域に登録する。例えば、図10に示すTCデータを備える場合において、設定変更可能状態コマンドを受信したときには、TCデータNO「TC_0001」を登録する。
ステップS809では、コマンド判定処理の判定に基づいて、設定変更終了コマンドを受信したか否かを判定する。設定変更終了コマンドを受信した場合には、ステップS810に進み、そうでない場合には、ステップS811に進む。
ステップS810では、設定変更終了を示す演出の演出予約情報をRAM408の演出予約情報記憶領域に登録する。例えば、図10に示すTCデータを備える場合において、設定変更終了コマンドを受信したときには、TCデータNO「TC_0002」を登録する。
ステップS811では、その他のコマンドに応じた、その他の処理を実行する。例えば、内部当選した役を示すコマンドを受信した場合には、役に対応する演出の抽選処理を行い、決定した演出の演出予約情報をRAM408の演出予約情報記憶領域に登録する。
<演出設定処理>
次に、図17を用いて、演出設定処理について詳しく説明する。図17は、図9のステップS505の演出設定処理を詳しく示すフローチャートである。
ステップS901では、RAM408の演出予約情報記憶領域に演出予約情報の登録があるか否かを判定する。演出予約情報の登録がある場合には、ステップS902に進み、そうでない場合には、演出設定処理を終了する。
ステップS902では、上書き禁止フラグがあるか否かを判定する。上書き禁止フラグは、演出データの上書きを禁止することを示すフラグ情報であり、グループAに属する演出データを設定した場合には上書き禁止フラグが設定される。上書き禁止フラグがある場合には、ステップS906に進み、上書き禁止フラグがない場合には、ステップS903に進む。
ステップS903では、演出予約情報に対応する演出データを設定する。例えば、図10に示すTCデータにおいて、TCデータNO「TC_0003」の場合には、モノラルは、演出番号「H'0002」の演出データ、サイドランプ144は、演出番号「H'0053」の演出データ、液晶画像は、演出番号「H'0063」の演出データが設定される。
ステップS904では、設定した演出データはグループAに属するか否かを判定する。設定した演出データはグループAに属する場合には、ステップS905に進み、そうでない場合には、ステップS909に進む。
ステップS905では、上書き禁止フラグを設定する。例えば、図10に示すTCデータにおいて、TCデータNO「TC_0003」に対応する演出データが設定された場合には、TCデータNO「TC_0003」が示す扉開放異常報知は、グループAに属する演出なので、上書き禁止フラグが設定される。
ステップS906では、優先順位を確認する。すなわち、この場合には、既にグループAに属する演出データが設定されているので、既に設定されている演出データの優先順位と新たに登録された演出予約情報に対応する演出データの優先順位を比較する。
ステップS907では、新たに登録された演出予約情報に対応する演出データの優先順位が、設定されている演出データの優先順位よりも高いか否かを判定する。新たに登録された演出予約情報に対応する演出データの優先順位が、設定されている演出データの優先順位よりも高い場合には、ステップS908に進み、そうでない場合には、ステップS910に進む。
ステップS908では、新たに登録された演出予約情報に対応する演出データを設定する。例えば、図15に示すように、セレクタ異常報知(図10に示すTCデータNO「TC_0004」)に対応する演出データが設定されている場合に、扉異常報知(図10に示すTCデータNO「TC_0003」)に対応する演出予約情報が登録された場合には、扉異常報知に対応する演出データが設定される。
ステップS909では、RAM408の演出予約情報記憶領域に登録された演出予約情報をクリアする。
ステップS910では、不正発生フラグを設定する。ここで、不正発生フラグは、不正行為が発生した可能性を示すフラグ情報であり、本実施形態においては、新たに登録された演出予約情報に対応する演出データの優先順位が、設定されている演出データの優先順位よりも低い場合に設定される。例えば、図13に示すように、異常に関する報知(扉開放異常報知、セレクタ異常報知、払出異常報知)は、異常解除報知よりも優先順位が高いので、異常に関する報知に対応する演出情報が設定されている場合において異常解除報知に対応する演出予約情報が登録されたときには、不正発生フラグが設定される。
<演出更新処理>
次に、図18を用いて、演出設定処理について詳しく説明する。図18は、図9のステップS506の演出更新処理を詳しく示すフローチャートである。
ステップS1001では、演出データの更新処理を行う。詳しくは、演出データは、図11及び図12に示すように、デバイスごとにそれぞれ、切り替えタイミングを備えているので、演出データに含まれる切り替えタイミングを参照して、デバイスデータを切り替えていく。
ステップS1002では、ステップS1001の更新結果に基づき、出力するデバイスデータを準備する。
ステップS1003では、ステップS1001の更新結果に基づき、出力するデバイスデータが第2副制御部500に対する制御データである場合には、第2副制御部500に送信するコマンドを準備する。
ステップS1004では、ステップS1001の更新結果に基づき、重要報知を開始するタイミングであるか否かを判定する。ここで、重要報知とは、グループAに属する演出の報知をいい、具体的には、設定変更に関する報知、異常に関する報知などを意味する。重要報知を開始するタイミングである場合には、ステップS1005に進み、そうでない場合には、演出更新処理を終了する。
ステップS1005では、演出データの切り替えタイミングを参照し、報知時間に要する時間をセットする。例えば、演出データが、図12(a)に示すようなセレクタ異常を報知する音声データの場合には、報知時間は2000msecなので、2000msecがセットされる。
ステップS1006では、セットされた報知時間が経過したか否かを判定する。セットされた報知時間が経過した場合には、ステップS1007に進み、セットされた報知時間が経過していない場合には、演出更新処理を終了する。
ステップS1007では、設定された演出データの報知時間が経過し、設定された演出データによる演出は終了したので、上書き禁止フラグをリセットする。
以上、述べたように本実施形態のスロットマシン100によれば、遊技台の状態変化を報知する演出(例えば、設定変更に関連する報知、不正行為に関連するエラー報知など)を重要な報知(グループA)として定義し、重要な報知に関しては、重要な報知演出の演出データが設定され、当該演出が実行されている最中においては、次の演出の実行指示があったとしても、当該演出が終了するまで、次の演出を実行しないので、重要な報知の報知内容を確実に報知することができる。この結果、例えば、遊技台に対して不正行為を働いた者が、エラー発生後、例えば、即座にエラー解除を行うなどして、エラー報知を他の報知により打ち消すような行為をとったとしても、発生したエラーに対する報知が確実に実行されるので、不正行為を早期に発見することができるとともに、不正行為を抑止することができる。
また、グループAに属する重要な報知演出に関しては、優先順位が付されているので、現在、設定されている報知演出よりもさらに優先順位が高い報知演出の実行指示がある場合には、即座に優先順位が高い報知演出を実行することができる。この結果、優先度の高い報知をいち早く報知することができる。
なお、上記実施形態のスロットマシン100を、エラーが発生した場合にエラー状態から自動復旧することが可能な遊技台としてもよい。この場合には、発生したエラーに対する報知を実行後にエラー状態から自動復旧すると、自動的に異常解除報知を行うものである。
また、上記実施形態においては、上書き禁止フラグを演出データの報知時間に基づいてリセットするようにしたが、演出データの実行回数に基づいてリセットするようにしてもよい。例えば、「セレクタ異常です」のエラーメッセージを2回報知することにより、上書き禁止フラグをリセットするようにしてもよい。この場合には、「セレクタ異常です」のメッセージはさらに確実に報知されることとなる。
また、上記実施形態においては、上書き禁止フラグを用いて、次の演出データが即座に実行されることを回避したが、これ以外の方法であってもよい。例えば、次の演出の実行指示があった場合、次の演出データの設定を行うが、現在実行されている演出が終了するまで、次の演出データの実行を遅延させるようにしてもよい。
さらには、本実施形態においては、スロットマシン100の演出データに対して本発明を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコなど他の遊技台の演出データにも適用可能である。
例えば、本発明に係る遊技台は、「所定の遊技領域に球を発射する発射装置と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口と、入賞口に入球した球を検知する検知手段と、検知手段が球を検知した場合に球を払出す払出手段と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機」にも好適である。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
100 スロットマシン
110、111、112 リール
113 図柄表示窓
114 入賞ライン
130、131、132 メダル投入ボタン
135 スタートレバー
137、138、139 ストップボタン
300 主制御部
400 第1副制御部
418 音源IC
272、277 スピーカ
500 第2副制御部

Claims (6)

  1. 遊技台の状態変化に関する、複数種類の報知データを記憶している記憶手段と、
    遊技台の状態変化を検出する検出手段と、
    前記検出手段が遊技台の状態変化を検出した場合には、検出した状態変化に対応した報知データを設定し、設定した報知データに基づく報知を行う報知手段と、を有する遊技台であって、
    前記報知手段は、
    設定した第1報知データに基づいて報知を行っている最中において、前記検出手段が新たな状態変化を検出した場合には、設定した第1報知データの報知が終了した後、前記新たな状態変化に対応した第2報知データに基づく報知を行うことを特徴とする遊技台。
  2. 前記記憶手段が記憶している複数の報知データは、それぞれ、報知に関する優先順位が定義されており、
    前記報知手段は、
    前記第1報知データの優先順位よりも前記第2報知データの優先順位が高い場合には、前記検出手段が前記新たな状態変化を検出したときに直ちに、前記第2報知データに基づく報知を行うことを特徴とする請求項1記載の遊技台。
  3. 前記報知手段は、
    音声による報知を行う音声報知手段を含み、
    前記報知データは、
    前記状態変化を示す1フレーズの音声データを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技台。
  4. 前記記憶手段が記憶している複数の報知データは、それぞれ、報知途中において他の報知データの設定を許可するか否かに関するフラグ情報を備え、
    前記報知手段は、前記設定手段が設定した第1報知データのフラグ情報に基づいて、前記設定手段が設定した第1報知データの報知が終了した後に前記第2報知データの報知を行うか、あるいは直ちに前記第2報知データの報知を行うかを決定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊技台。
  5. 前記設定手段が設定した第1報知データに基づいて報知を行っている最中において、前記検出手段が新たな状態変化を検出した場合には、不正行為が発生した可能性を示す情報を外部に出力する情報出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の遊技台。
  6. 前記遊技台の状態変化は、前記遊技台に発生したエラーに関する状態を含み、
    前記第1報知データは、前記エラーに関する状態を報知する報知データであり、
    前記第2報知データは、前記エラーに関する状態を解除することを報知する報知データであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の遊技台。
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