JP7197767B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明(第19実施形態)は、
遊技者に対する有利度を変更可能な遊技機(スロットマシン10、ぱちんこ遊技機500)であって、
前記有利度を変更可能な設定変更状態、又は前記有利度を変更不可能であって遊技を開始可能な通常状態のいずれかに制御するために、特定操作されたことを検出する特定操作検出手段(設定キースイッチ152、535)と、
スピーカ(22、542)と、
始動口(532)と、
前記始動口に遊技球が入賞したことに基づいて特別図柄を変動表示させた後、特別図柄を停止表示させることが可能な特別図柄表示装置(531)と
を備え、
前記設定変更状態において、前記通常状態へ移行する条件を満たした場合に、前記スピーカから、前記設定変更状態が終了したこと示す終了音を時間T1の間出力可能であり、
保留球を有さない状態において、前記始動口に遊技球が入賞して特別図柄の変動表示を開始したときから、特別図柄が停止表示するときまでの時間の平均値は、時間T2(T22(avg1)、T22(avg2))であり、
前記設定変更状態において、前記通常状態へ移行したときから前記始動口に遊技球が入賞するまでに少なくとも時間T3を要する場合は、
T1<T2+T3(T1>0、T2>0、T3>0)
が成立するように構成されており、
複数のコネクタが実装された所定の制御基板(メイン制御基板530)と、
前記所定の制御基板の部品面側に固定される第1ケース部(上ケース560)と、
前記所定の制御基板のハンダ面側に位置し、前記第1ケース部に取り付けられる第2ケース部(下ケース570)と
を備え、
前記第2ケース部は、前記第1ケース部に対して所定量スライド移動可能に構成されており、
前記第2ケース部を前記第1ケース部に対して所定量スライド移動させると前記第1ケース部と前記第2ケース部との間に隙間(図108及び図109中、「L」)が生じるように構成されており、
前記複数のコネクタは、特定のコネクタ(コネクタ539g、539h)と特定のコネクタ以外の複数の他のコネクタ(コネクタ539a~539f)とから構成され、
前記特定のコネクタが有する複数のコネクタピンのうち一部のコネクタピンのハンダ付けされた部分(図109中、コネクタ足539g’、539h’)は、前記第2ケース部を前記第1ケース部に対して所定量スライド移動させることにより生じる隙間から露出するように構成されており、
前記複数の他のコネクタが有する全てのコネクタピンのハンダ付けされた部分(コネクタ足539a’~539f’)は、前記第2ケース部を前記第1ケース部に対して所定量スライド移動させることにより生じる隙間から露出しないように構成されており、
前記複数の他のコネクタには、前記始動口に接続しているリード線を有するコネクタを備え、
前記始動口に接続しているリード線を有するコネクタの全てのコネクタピンのハンダ付けされた部分は、前記第2ケース部を前記第1ケース部に対して所定量スライド移動させることにより生じる隙間から露出しないように構成されている
ことを特徴とする。
「ベット」とは、遊技を行うためにメダル(遊技媒体)を賭けることをいう。メダルをベットするには、メダル投入口47から実際のメダルを手入れ投入するか、又はクレジット(貯留)されているメダルをベットするためにベットスイッチ40を操作する。
一方、「クレジット(「貯留」ともいう。)」とは、上記「ベット」とは異なり、スロットマシン10内部にメダルを貯留することをいう。本明細書では、「クレジット」というときは、「ベット」を含まない意味で使用する。
さらに、「投入」とは、メダルをベット又はクレジットすることをいう。
また、「規定数」とは、当該遊技で遊技を開始(実行)可能なベット数をいう。たとえば、規定数「2」又は「3」である遊技では、ベット数「2」又は「3」のいずれかで遊技を開始可能であり、ベット数「1」で遊技を行うことはできない。
なお、説明の便宜上、「規定数」を「ベット数」と称する場合もある。
一方、「ベット数」というときは、「規定数」以外を指す場合もある。たとえば規定数「2」又は「3」の遊技において、1枚のメダルが投入された時点(遊技開始前)では、ベット数は「1」(その時点でベットされている数)である。
「手入れベット」とは、遊技者が、メダル投入口47からメダルを手入れすることにより、メダルをベットすることをいう。
「手入れクレジット」とは、遊技者が、メダル投入口47からメダルを手入れすることにより、メダルをクレジットすること(クレジットを加算する)ことをいう。
「ベットメダル」とは、ベットされているメダルをいう。
「貯留メダル」とは、クレジット(貯留)されているメダルをいう。
「自動ベット」とは、リプレイが入賞したときに、スロットマシン10の制御処理により、前回遊技でベットされていた数のメダルを自動でベットすることをいう。
ここで、小役に対応する図柄組合せが停止表示(有効ラインに停止したことを意味する。以下同じ。)したことを「小役の入賞」と称する。一方、「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則(以下、単に「規則」という。)」では、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示したときは、再遊技に係る条件装置の作動であって「入賞」ではないと解釈されている。しかし、本願(本明細書等)では、リプレイについても役の1つとして扱い(再遊技役)、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示したことを「リプレイの入賞」と称する場合がある。
「精算」とは、ベットメダル及び/又は貯留メダルを遊技者に対して払い出すことをいう。本実施形態では、精算スイッチ43(後述)が操作されたときに精算処理を実行する。
なお、「払出し」を、「付与」と称する場合もある。したがって、「払出し数」を「付与数」と称する場合もある。
なお、「遊技媒体」は、「遊技価値」と称する場合もある。
ただし、2進数、10進数、及び16進数のいずれであるかが明確であるときは、それぞれ「(B)」、「(D)」、「(H)」の末尾記号を省略する場合がある。
また、ストップスイッチ42の「有利な操作態様」とは、ストップスイッチ42の操作態様によって遊技結果(有効ラインに停止する図柄組合せ)に有利/不利が生じる遊技において、払出しを有する若しくは払出し数の多い図柄組合せが停止する操作態様、有利なRTに移行(昇格)する図柄組合せが停止する操作態様、又は不利なRTに移行(転落)しない図柄組合せが停止する操作態様をいう。「有利な操作態様」は、正解操作態様、正解押し順とも称される。
いいかえれば、「指示機能」は、入賞を容易にする装置を指す。
なお、「指示」内容を見えるように示すことが「表示」であり、指示内容を遊技者に知らせることが「報知」である。よって、「指示機能」は、「表示機能」でもあり、「報知機能」でもある。
たとえば、後述する図58(B)の当選番号「3」~「8」に示す押し順ベルが6択押し順である場合、その押し順ベル当選時の配当は図58の例では10枚又は1枚であるが、これに代えて、押し順に応じて、1枚、3枚、4枚、10枚、又は取りこぼし(非入賞)のいずれかになると仮定する。
ここで、10枚役を入賞させるための押し順を報知することは、ストップスイッチ42の有利な操作態様の報知であり、「指示機能の作動」に該当することはもちろんである。
一方、1枚役、3枚役、又は4枚役を入賞させるための押し順を報知することを、「有利な操作態様の報知(指示機能の作動)」としてもよく、「有利な操作態様の報知」としなくてもよい。
同様に、3枚役を入賞させるための押し順は、10枚役を入賞させない押し順であるから、最も有利な操作態様ではない。しかし、ベット数「3」に対して払出し数「3」となり、差枚数を現状維持する(差枚数を減少させない)操作態様であるから、必ずしも不利な操作態様とはいえない。
しかし、たとえば有利区間中の差枚カウンタ値(後述)が上限値(「2400(D)」)に近づいたが、有利区間の残り遊技回数(後述する有利区間クリアカウンタ値)に余裕があるときは、押し順ベルに当選したときに、上記のようにたとえば3枚役や4枚役を入賞させる押し順を報知し、差数カウンタ値が現状維持となるように制御することが考えられる。
「通常区間」とは、指示機能に係る信号、具体的には後述する押し順指示番号や入賞及びリプレイ条件装置番号(正解押し順を判別可能な情報)を周辺基板(たとえば、サブ制御基板80)に送信することを禁止する遊技区間であり、かつ、指示機能に係る性能に一切影響を及ぼさない(指示機能に係る処理を実行しない)遊技区間を指す。換言すれば、通常区間は、操作態様を報知できない遊技区間である。ただし、役の抽選に加え、有利区間に移行するか否かの決定(抽選等)を行うことができる。
ただし、サブ制御基板80は、メイン制御基板60が行う指示内容や、受信した指示機能に係る信号に反する演出を出力することはできない。
一方、有利区間中は、ストップスイッチ42の操作態様によって遊技結果に有利/不利が生じる遊技では、常に指示機能を作動させてストップスイッチ42の操作態様を表示してもよい。
AT(報知遊技状態)は、ストップスイッチ42の操作態様によって遊技結果に有利/不利が生じる遊技において、ストップスイッチ42の操作態様を報知する遊技状態である。したがって、ATは、常に有利区間中であり、非有利区間中にATが実行されることはない。
たとえば、AT中に差数カウンタの上限値に近づいたが、未だAT遊技回数が残っているような場合には、ATを延命する観点から、一時的に、ストップスイッチ42の操作態様を報知しない(指示機能を作動させない)ことも考えられる。
この場合、有利区間に移行しただけでは、ATの開始(実行)条件を満たさないようにし、有利区間中であることを条件に、ATを実行するか否かを抽選等で決定し、ATを実行することに決定したときは、当該ATの所定の終了条件を満たすまでATを実行することが挙げられる。なお、有利区間に移行したときに非ATであるときは、たとえば、メイン遊技状態として、通常区間、前兆、CZ(チャンスゾーン(ATに当選しやすい期間))等に設定することが挙げられる。
さらにまた、ATの終了条件を満たしたときは、AT及び有利区間の双方を終了させてもよい。あるいは、ATは終了するものの、有利区間の終了条件を満たしていないときは、有利区間を継続(非ATかつ有利区間)してもよい。有利区間と同時にATを開始したときも同様である。
さらにまた、有利区間を開始するときに有利区間の初期遊技回数を決定し、有利区間中は、有利区間の(残り)遊技回数を上乗せ(加算)するか否かの決定(抽選等)を行うことが挙げられる。
さらに、有利区間に所定の終了条件を定め、有利区間の所定の終了条件を満たしたときは、有利区間の残り遊技回数(あるいは、ATの残り遊技回数)を有する場合であっても、その時点で有利区間を終了することが挙げられる。
ここで、「所定の点灯条件」とは、たとえば、有利区間であり、かつ、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態において、指示機能を作動させるときが挙げられる。なお、有利区間表示LED77を一旦点灯させた後は、有利区間中はその点灯を維持する。
さらにまた、「区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態」とは、区間Sim出玉率が「1」を超えるように設定されたRTやメイン遊技状態が挙げられる。
ここで、区間Sim出玉率が「1」を超えるRTとしては、たとえばリプレイ当選確率が高く設定されたRTが挙げられる。
また、メイン遊技状態として、通常、CZ(チャンスゾーン)、AT、引戻し区間等が設けられているとすると、区間Sim出玉率が「1」を超えるメイン遊技状態としては、ATが挙げられる。
1)有利区間の(移行)抽選
2)有利区間クリアカウンタの更新(減算、クリア)
3)差数カウンタの更新(演算、クリア)
4)有利区間種別フラグの更新
5)有利区間表示LED77の制御(有利区間表示LEDフラグの更新)
1)押し順指示情報の表示(指示機能の作動)
2)ATの抽選
3)ゲーム数管理型AT(残り遊技回数が「0」となったときにATを終了する仕様)の場合、AT遊技回数カウンタの更新(減算、上乗せ加算、クリア)
4)差枚数管理型AT(残り差枚数が「0」となったときにATを終了する仕様)の場合、AT差枚数カウンタの更新(減算、上乗せ加算、クリア)
ただし、有利区間中においては、有利区間クリアカウンタの更新、及び差数カウンタの更新は、いずれの規定数であっても、実行する必要がある。
一方、本実施形態では、役抽選結果が非当選であっても、非当選確率が所定値以上(極端に低確率でないとき。たとえば「1/17500」以上。)であれば、指示機能に係る処理(AT抽選処理)を実行可能とする。
ただし、有利区間移行抽選(有利区間に係る処理)とAT抽選(指示機能に係る処理)とを一遊技で行うことは差し支えない。さらに、たとえば、特定の役抽選結果となったときは、(抽選を実行することなく)有利区間かつATに決定してもよい。
1)有利区間比率(累計)(7U.)、又は指示込役物比率(累計)(7P.)のいずれか
2)連続役物比率(6000遊技)(6y.)
3)役物比率(6000遊技)(7y.)
4)連続役物比率(累計)(6A.)
5)役物比率(累計)(7A.)
ここで、「累計」とは、それまでにカウントし続けた数値の総和を指し、本実施形態では、少なくとも「175000」遊技回数以上になるまではカウントする。そして、累計が「175000」遊技回数に満たないものであるときは、たとえば点滅表示によって比率を表示し、「175000」遊技回数以上であるときは、たとえば点灯表示によって比率を表示する。累計は、「175000」遊技回数以上となった後も、RWM53の所定アドレスに記憶可能な値(上限値)に到達するまで加算し続ける。
また、「6000遊技」とは、1セットを「400」遊技回数とし、その15セットを合計した遊技回数である。
また、「指示込役物比率」とは、役物作動時の払出し数と、指示機能を作動させた遊技での払出し数との合計を、総払出し数で割った値である。なお、役物を搭載していないスロットマシンでは、「指示込役物比率」は、指示機能を作動させた遊技での払出し数を総払出し数で割った値となる。
役物作動時の払出し数と、指示機能を作動させた遊技での払出し数の総和は、指示込役物カウンタによってカウントされる。
これに対し、指示機能を作動させた遊技において、表示された押し順と異なる押し順でストップスイッチ42を操作したために、図58の例における1枚ベルが入賞したときは、指示込役物カウンタに「1」が加算される。
同様に、指示機能を作動させた遊技において、表示された押し順と異なる押し順でストップスイッチ42を操作したために、当選役を取りこぼしたとき(役の非入賞時)は、指示込役物カウンタには加算されない。換言すれば、前回遊技でのカウント値のままとなる。
たとえば、「6000」遊技回数における総払出し数が「2000枚」で、そのうち、「第一種特別役物(RB)」作動時の払出し数が「500枚」であったとき、「連続役物比率(6000遊技)」は、「25(%)」となる。
なお、上記5項目において、その項目に該当する機能を備えていない遊技機では、比率セグを「--」と点灯表示する。
たとえば、「RB(第1種特別役物)」を備えていない場合には、連続役物比率は存在しないので、比率表示番号「2」及び「4」の表示時には、比率セグを「--」と点灯表示する。
以上のように、管理情報表示LED74には、5種類の比率を表示するが、後述する図29及び図30に示すように、所定の条件を満たした場合の所定のタイミングでは、テストパターンを表示する。
このため、管理情報表示LED74に表示された情報を見ることで、規則上の範囲内に収まっているか否かを確認することができる。
「7U」タイプでは、全遊技区間に対する有利区間の比率が「70」%以下にする必要があるが、「7P」タイプでは、指示機能の作動及び役物作動によって払い出された払出し数が総払出し数の70%以下にすればよく、たとえば遊技区間のうちの全期間、あるいはほとんどが有利区間であってもよい。
「7U」タイプは、設定値自体を参照して指示機能に係る処理(たとえばAT抽選)を行うことはできないが、「7P」タイプは、設定値自体を参照して指示機能に係る処理を行うことが可能である。
後述する第12実施形態では、BB2内部中のほとんどが有利区間中となり、この有利区間中においてATを実行するか否かの抽選を行う。
この場合の管理情報表示LED74(性能表示モニタ)は、スロットマシン(回胴式遊技機)の場合と同様に、2桁の識別セグと、2桁の比率セグとから構成される。そして、アウト球「60000」個ごとのリアルタイム(計測中)のベース値(「ベース値」とは、100個のアウト球に対してセーフ球が何個であるかを示す。)と、「60000」個ごとの1回前、2回前、及び3回前のベース値を順次表示する。たとえばリアルタイムのベース値の識別セグを「bL.」と表示し、1回前のベース値の識別セグを「b1.」と表示し、2回前のース値の識別セグを「b2.」と表示し、3回前のベース値の識別セグを「b3.」と表示する。
このように、管理情報表示LED74は、遊技機のうち、スロットマシンに限らず、ぱちんこ遊技機においても適用される。
図1は、本実施形態における遊技機の一例であるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。図1は、第1実施形態~第5実施形態に共通するブロック図である。
スロットマシン10に設けられた代表的な制御基板として、メイン制御基板50とサブ制御基板80とを備える。
メイン制御基板50は、入力ポート51及び出力ポート52を有し、RWM53、ROM54、メインCPU55等を備える(図1で図示したもののみを備える意味ではない)。メイン制御基板50の外観や、メイン制御基板50が基板ケース56に収納されていることについては、第2実施形態(図9及び図10)で説明する。
図1中、入力用の周辺機器は、その周辺機器からの信号がメイン制御基板50に向かう矢印で表示しており、出力用の周辺機器は、メイン制御基板50からその周辺機器に向かう矢印で示している(サブ制御基板80も同様である)。
ROM54は、遊技の進行に必要なプログラムや各種データ(たとえば、データテーブル)等を記憶しておく記憶媒体である。
メインCPU55は、メイン制御基板50上に設けられたCPU(演算機能を備えるIC)を指し、遊技の進行に必要なプログラムの実行、演算等を行い、具体的には、役の抽選、リール31の駆動制御、及び入賞時の払出し等を実行する。
なお、後述するサブ制御基板80上においても、RWM83、ROM84、及びサブCPU85を含むMPUが搭載される。なお、RWM83及びROM84は、MPU内部に搭載されるもの以外に、外部に備えてもよい。
なお、メダル投入口47から投入されたメダルのメダルセレクタ内での移動については、後述する図2等で説明する。
メダルセレクタ内には、図1に示すように、通路センサ46、ブロッカ45、投入センサ44(一対の投入センサ44a及び44b)が設けられており(ただし、これらに限定されるものではない)、これらは、メイン制御基板50と電気的に接続されている。
メダル投入口47から投入されたメダルは、最初に、通路センサ46に検知されるように構成されている。
ここで、「操作スイッチ(又は、単に、「スイッチ」)」とは、遊技者(操作者)による操作体の操作に基づいて(外部からの力を受け)、電気信号のオン/オフを切り替える装置(電気回路及び/又は電気部品を含む)を指し、遊技者が操作する操作体の形状を限定するものではない。
なお、これに限らず、2枚ベット用のベットスイッチを設けてもよい。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者に操作される操作スイッチである。
さらに、精算スイッチ43は、スロットマシン10内部にベット及び/又は貯留(クレジット)されたメダルを払い戻す(ペイアウトする)ときに遊技者に操作される操作スイッチである。
さらに、制御基板同士が直接ハーネス等で接続されていることに限らず、他の別基板(中継基板等)を介して接続されていてもよい。たとえば、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間に1つ以上の他の別基板(中継基板等)が介在してもよい。
クレジット数表示LED76は、スロットマシン10内部に貯留(クレジット)されたメダル枚数を表示するLEDであり、上位桁及び下位桁の2桁から構成されている。
なお、獲得数表示LED78は、払い出されるメダルがないときは、消灯するように制御してもよい。あるいは、上位桁を消灯し、下位桁のみを「0」表示してもよい。
さらにまた、獲得数表示LED78は、AT中に押し順を報知する遊技では、押し順指示情報を表示する(有利な押し順を報知する)LEDとして機能する。よって、本実施形態における獲得数表示LED78は、獲得数、エラー内容、及び押し順指示情報の表示を兼ねるLEDである。ただし、これに限らず、押し順指示情報を表示する専用のLED等を設けてもよいのはもちろんである。
なお、AT中において、有利な押し順の報知は、サブ制御基板80に接続された画像表示装置23によっても実行される。
図柄表示装置は、図柄を表示する(本実施形態では3つの)リール31と、各リール31をそれぞれ駆動するモータ32と、リール31の位置を検出するためのリールセンサ33とを含む。
また、各リール31には、1個(2個以上であってもよい)のインデックスが設けられている。インデックスは、リール31のたとえば周側面に凸状に設けられており、リール31が所定位置を通過したか否かや、1回転したか否か等を検出するときに用いられる。そして、各インデックスは、リールセンサ33により検知される。リールセンサ33の信号は、メイン制御基板50に電気的に接続されている。そして、インデックスがリールセンサ33を検知する(切る)と、その入力信号がメイン制御基板50に入力され、そのリール31が所定位置を通過したことが検知される。
払出しセンサ(光学センサ)37は、本実施形態では、所定距離を隔てて配置された一対の払出しセンサ37a及び37bからなる。そして、メダルが払い出されるときには、そのメダルにより所定の移動部材(後述する図7の可動片39a)が移動する。所定の移動部材の移動によって、払出しセンサ37a及び37bがオン/オフされる。所定時間の範囲内で払出しセンサ37a及び37bがそれぞれオン/オフされたか否かに基づいて、メダルが正しく払い出されたか否かを判断する。
一方、払出しセンサ37の少なくとも1つがオン信号を出力し続けたままとなったときは、メダル詰まりが生じたと検知する。
なお、これらの動作の詳細については、後述する図6~図8で説明する。
図1に示すように、メイン制御基板50のメインCPU55は、以下の役抽選手段61等を備える。本実施形態における以下の各手段は例示であり、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
役抽選手段61により当選番号が決定されると、その当選番号に基づいて、入賞及びリプレイ条件装置番号、並びに役物条件装置番号が決定され、当該遊技で作動可能となる入賞及びリプレイ条件装置、並びに役物条件装置が定まることとなる。このため、役抽選手段61は、条件装置番号の決定(抽選又は選択)手段、当選役決定(抽選又は選択)手段等とも称される。
ここで選択される押し順指示番号の「押し順」とは、遊技者にとって有利な押し順(正解押し順)を意味する。たとえば押し順ベルの当選時には、高目ベルを入賞させる押し順(正解押し順)を指す。また、リプレイ重複当選時は、有利なRTに昇格させる押し順又は不利なRTに転落させない押し順を指す。
そして、AT中に、押し順ベル又は押し順リプレイに当選したときは、メイン制御基板50は、上述した獲得数表示LED78に、押し順指示番号に対応する押し順指示情報、具体的には「=*」(「*」=1、2、・・)のような情報を表示する。このように、有利な押し順を有する条件装置の作動時に、押し順指示情報を表示する機能は、指示機能とも称される。
また、AT中に、押し順ベル又は押し順リプレイに当選したときは、メイン制御基板50は、遊技の開始時(スタートスイッチ41が操作され、当選番号が決定された後)に、サブ制御基板80に対し、押し順指示番号に対応するコマンドを送信する。
サブ制御基板80は、当該コマンドを受信したときは、正解押し順を画像表示装置23で画像表示する。
ここで、当選番号に対応する演出グループ番号が予め定められている。そして、演出グループ番号選択手段64は、スタートスイッチ41が操作されることにより当選番号が決定すると、当該遊技の当選番号に対応する演出グループ番号を選択し、メイン制御基板50は、選択した演出グループ番号をサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、受信した演出グループ番号に基づいて、当選役に関する演出を出力する。演出グループ番号は、上記の押し順指示番号と異なり、毎遊技選択され、メイン制御基板50からサブ制御基板80に送信される。
さらに、リール制御手段65は、役抽選手段61により当選番号の決定が行われた後、今回遊技における当選フラグのオン/オフを参照して、当選フラグのオン/オフに対応する停止位置決定テーブルを選択するとともに、ストップスイッチ42が操作されたときに、ストップスイッチ42の操作を検知したときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御する。
本実施形態では、リール31は、定速時は1分間で約80回転する速度で回転される。
そして、ストップスイッチ42が操作されたときは、MB作動中の所定のリール31(たとえば、中リール31)を除き、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31を停止させるまでの時間が190ms以内に設定されている。これにより、本実施形態では、MB作動中の所定のリール31を除き、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からリール31が停止するまでの最大移動図柄数が4図柄に設定されている。
すなわち、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選番号に対応する役の図柄が所定の有効ラインに停止しないときには、リール31を停止させるまでの間に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選番号に対応する役の図柄をできる限り所定の有効ラインに停止させるように制御する(引込み停止制御)。
さらに、複数の役に当選している遊技(たとえば、押し順ベル当選時)では、ストップスイッチ42の押し順や、ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、入賞させる役の優先順位が予め定められており、所定の優先順位によって、最も優先する役に係る図柄の引込み停止制御を行う。
ここで、入賞判定手段66は、実際に、役に対応する図柄組合せが有効ラインに停止したか否かを検知することはない。具体的には、当該遊技で作動した条件装置と、ストップスイッチ42の押し順及び/又はストップスイッチ42の操作タイミングとから、リール31が実際に停止する前に有効ラインに停止する図柄組合せを予め判断するか、又はリール31の停止後に有効ラインに停止した図柄組合せを予め判断する。
制御コマンドとしては、たとえばベットスイッチ40が操作されたときの情報、スタートスイッチ41が操作されたときの情報、押し順指示番号(AT中、かつ正解押し順を有する当選番号に当選したときのみ)、演出グループ番号、RT(遊技状態)情報、ストップスイッチ42が操作されたときの情報、入賞した役の情報等が挙げられる。
ここで、メイン制御基板50とサブ制御基板80とは、電気的に接続されており、メイン制御基板50(制御コマンド送信手段71)は、パラレル通信によってサブ制御基板80に一方向で、演出の出力に必要な情報(制御コマンド)を送信する。
なお、メイン制御基板50とサブ制御基板80とは、電気的に接続されることに限らず、光通信手段を用いた接続であってもよい。さらに、電気的接続及び光通信接続のいずれも、パラレル通信に限らず、シリアル通信であってもよく、シリアル通信とパラレル通信とを併用してもよい。
サブ制御基板80には、入力ポート81又は出力ポート82を介して、図1に示すような以下の演出ランプ21等の演出用周辺機器が電気的に接続されている。ただし、演出用の周辺機器は、これらに限られるものではない。
RWM83は、サブCPU85が演出を制御するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶可能な記憶媒体である。
また、ROM84は、演出用データとして、演出に係る抽選を行うとき等のプログラムや各種データ等を記憶しておく記憶媒体である。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像(正解押し順、当該遊技で作動する条件装置に対応する演出等)や、遊技情報(役物作動時や有利区間(AT)中の遊技回数や獲得枚数等)等を表示するものである。
なお、図2(及び後述する図4)において、投入センサ44a及び44bとして表示した略正方形の部分全体が、それぞれ投入センサ44a及び44bの受発光範囲(センサの目)であるものとする(それぞれ投入センサ44a及び44bの筐体ではない。)。
なお、「上流側」とはメダル投入口47側を示し、「下流側」とは投入センサ44b側(ホッパー35側)を指すものとする。メダルMの位置でいえば、上流側から下流側に向かって、M1→M2→M3→M4となる。
さらに、M3の位置は、投入センサ44aによってメダルMが検知された瞬間(オン)の位置を示す。また、M4の位置は、投入センサ44bによってメダルMが検知されなくなった瞬間(オフ)の位置を示している。
さらに、図2では表れていないが、メダル置き部47bとメダルガード部47aとが交差する部分には、1枚のメダルMを流下可能な開口部を有している。2枚のメダルMを重ねた状態では前記開口部からメダルMが落下しないが、1枚のメダルMの厚みのときは前記開口部からメダルMが流下するように形成されている。このため、遊技者は、たとえば重ねた複数枚のメダルMをメダル置き部47b上に載置し、その複数枚のメダルMをメダルガード部47aの方向に押し当てつつ、押し当て力を強めたり弱めたりすることで、メダル置き部47b上に載置したメダルMを1枚ずつ前記開口部からメダルセレクタ内に落とし込むことが可能となっている。
これに対し、ブロッカ45がオン状態であるときは、前記開口部がブロッカ45によって塞がれているので、メダル通路内を流下するメダルMは、ブロッカ45上を通過し、投入センサ44a及び44b側に移動可能となる。
まず、メダルMがM2の位置、すなわちメダルセレクタを正面から見たときに、メダルMが視認不可能となった瞬間から、メダルMがM4の位置、すなわち投入センサ44bに検知されなくなる瞬間の位置に到達するまで(図2中、点線で移動軌跡を示す。)の時間を、時間T2に設定している。なお、メダルMがM1に位置しているときにそのメダルMから(初速度「0」で)手を離し、下方に放った場合の値である。よって、メダルMがM2に位置するときの速度は、「0」を超える。
そして、メダルMがM3に位置する瞬間(投入センサ44aに検知された瞬間)から、M4に位置する瞬間(投入センサ44bに検知されなくなった瞬間)までの時間を、時間T3に設定している。
図3は、本実施形態のうち、第1実施形態(A)を説明するためのタイムチャートを示す図である。
図3は、スロットマシン10の電源がオフにされたとき(たとえば、電源スイッチ11がオフにされたときや、停電が発生したとき)の電圧レベルを示すものである。
図3において、電源が正常にオン状態になっているときの電圧を供給レベルV0とする。供給レベルV0の状態では、スロットマシン10は、正常に作動する。
電源断が発生したとき(時刻S11;供給レベルV0)から、電源断を検知するまで(時刻S12;電源断検知レベルV1)までの時間T0は、少なくとも20割込み(1割込み時間2.235ms×20割込み=44.7ms)以上となるように設計されている。
メイン制御基板50上には、(図示しない)電圧監視装置(電源断検出回路)が設けられている。そして、電源電圧が所定値である電源断検知レベルV1以下になったときには、入力ポート51における所定のビットに電源断検知信号が入力され、その信号の入力があったか否かを検知することにより電源断を検知する。
図3の例では、時刻S13で、電圧レベルがメインCPU55の駆動電圧限界V2となり、その後、Lowに低下する例を示している。メイン制御基板50は、電圧が駆動電圧限界V2未満になると電源断処理を実行することができないので、電源断が時刻S11で発生したときは、少なくとも時刻S13までに、電源断処理を終了できるように設定している。
なお、割込み処理では、以下のような処理を実行する。まず、電源断を検知したか否かを判断し、電源断を検知したときは、(通常の割込み処理に移行せずに)電源断処理に移行する。電源断処理では、まず、出力ポート52をオフにする。出力ポート52をオフにする処理により、ブロッカ45がオフとなる。さらに、スタックポインタの保存処理、電源断処理済みフラグ(正常な電源断が行われたか否かを判断するためのフラグ)のセット処理、RWM53のチェックサムの実行処理、RWM53の書き込み禁止処理等を順次実行した後、リセット待ち状態(ループ処理状態)となる。このリセット待ち状態は、設計上、何も処理を行わない状態となっている。
したがって、図3に示すように、電源断を検知した割込み処理(時刻S12)の次の割込み処理で、電源断処理が実行され、ブロッカ45がオフにされる。
なお、電源断を検知した割込み処理の次の割込み処理で電源断処理を実行することに限らず、電源断を検知した割込み処理内で電源断処理を実行してもよい。この場合には、「T1=S12-S11」となる。
この場合、本実施形態では、「T2>T1」の関係を満たすように設計している。
また、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生した場合において、時間T1が経過したとき(電源断処理時)に、図2中、メダルMがM3の位置よりも上流側に位置するときは、そのメダルMは、投入センサ44a及び投入センサ44bのいずれにも検知されることなく、電源がオフになる。
この場合、「T2’>T1」の関係を満たすように設計することが好ましい。
上記の関係に設計した場合において、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生すると、メダルMがM3に到達した時点では、電源断処理が実行されることによりブロッカ45がオフ状態となっている。したがって、そのメダルMは、投入センサ44aに検知されることなくメダル通路外に送出され、メダル返却口に送られるようになる。
従来は、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生すると、その電源断を検知してブロッカ45をオフにしたときには、メダルMは、すでに投入センサ44bの位置を通過していた。したがって、電源断が発生した後に、メダルの「1」加算処理(ベット処理又はクレジット処理)が実行されていた。しかし、電源断が発生した後にメダル加算処理を実行することは好ましくない。電源断の発生後は、遊技の進行に係るすべての処理を速やかに停止すべきだからである。
そこで、第1実施形態(A)のように構成すれば、遊技者がメダル投入口47からメダルMを投入し、メダルMがM2に位置する瞬間(投入直後)に電源断が発生したとしても、メダルの「1」加算処理が実行されないようにしたので、スロットマシン10の機能を高めることができる。
第1実施形態(B)は、投入センサ44a及び44bと、電源断との関係を定めたものである。
図4は、メダルMが投入センサ44aにより検知されてから、投入センサ44bにより検知されなくなるまでの過程を示す正面図である。図4中、矢印方向は、メダルMの進行(流下)方向を示している。
図4(a)は、メダルMが投入センサ44aにより検知された瞬間の図を示している。このとき、投入センサ44aはオフからオンになった瞬間であり、投入センサ44bはオフのままである。なお、この位置は、図2中、M3に相当する。
なお、図4では、投入センサ44a及び44bとメダルMとが重なった場合であっても、投入センサ44a及び44bとメダルMとの双方を実線で示しているが、メダルMと投入センサ44a及び44bの位置関係を表すものではない。投入センサ44a及び44bは、メダルMに対し、図4の紙面の垂直方向において手前側に配置されていてもよく、奥側に配置されていてもよい。
ここで、メダルMの直径は、たとえば、一般仕様では25ミリメートル(いわゆる25パイ(φ))であり、特殊仕様では30ミリメートル(いわゆる30パイ(φ))である。したがって、図4(c)の状態になることが可能に、投入センサ44aと44bとの間の距離を設定する必要がある。ここで、後述するように、図4(c)の状態、すなわち投入センサ44a及び44bの双方がオンとなっている(メダルMを検知している)時間が所定の範囲内であるか否かにより、メダル投入エラーと判定するか否かを定めている。よって、投入センサ44aと44bとの間の距離は、投入センサ44a及び44bの双方がオンとなっている時間をどのように設定するかによっても異なる。
次に、投入センサ44bがメダルMを検知した(オフからオンになった)瞬間(図4(b))の時刻をS22とする。さらにまた、投入センサ44aがメダルMを検知しなくなった(オンからオフになった)瞬間(図4(d))の時刻をS23とする。さらに、投入センサ44bがメダルMを検知しなくなった(オンからオフになった)瞬間(図4(e))の時刻をS24とする。
上述した条件1~条件3のすべてを満たす場合には、メダルMの通過は正常であると判断し、少なくとも1つの条件を満たさないときは、メダル通過エラーとする。
ここで、投入監視カウンタは、上述した通路センサ46がメダルMを検知したときに「+1」となり、投入センサ44a及び44bをメダルが正常に通過したとき(投入センサ44a及び44bの双方が、オフ→オン→オフとなったとき。よって時刻S24のとき。)に「-1」されるカウンタである。すなわち、正常時には、「1」と「0」とを繰り返す。
一方、通路センサ46がメダルMを検知せず、投入センサ44a及び44bのみがメダルの通過を検知したときは、投入監視カウンタは「-1」となり、メイン制御基板50は、メダル通過エラーと判断する。
なお、投入監視カウンタは、ブロッカ45がオフ状態からオン状態になるときは、クリアされる。
なお、ベット数が規定数となり、かつ、クレジット数が最大数の「50」に到達したときは、メイン制御基板50は、ブロッカ45をオフ状態にする。これにより、メダル投入口47からメダルMが投入されても、そのメダルMは返却される。換言すれば、その場合には、メダルMが投入されても投入センサ44a及び44bに検知されることはない。
そして、例1では、電源断が発生した時刻S21から、時間T1経過後に電源断を検知している。ここで、例1では、「T1>T3」に設定されている。したがって、電源断が発生した瞬間に投入センサ44aがメダルMを検知した場合において、電源断処理を開始するときは、すでにメダルMの「1」加算処理を実行した後である。
また、時間T3の最大時間は、113割込みに相当し、「252.555ms」である。
そして、例1では、必ず、時刻S24の経過後に電源断処理が実行されるように設定する。このため、たとえば、電源断の発生(時刻S21)から電源断処理が実行されるまでの時間T1は、114割込み以上となるように設定する。
時刻S21からS24までの時間T3は、上述したように、最小時間で4割込みに相当する。したがって、「T1<T3」の関係を満たすためには、電源断の発生から3割込み以内で電源断処理を実行する必要がある。しかし、電源断の発生から3割込み以内で電源断処理を実行するように設定することは困難であるので、時間Tcの最小時間が4割込みよりも長くなるように設定する。たとえば時間Tcの最小時間を15割込みに設定することが挙げられる。そして、電源断の発生(時刻S21)から電源断処理までの時間T1を10割込み程度に設定すれば、時刻S21で電源断が発生したときに、時刻S24になる前に電源断処理を実行することが可能となる。
第1実施形態(C)は、払出しセンサ37a及び37bと電源断との関係を定めたものである。
払い出すべきメダルをクレジットに加算するときはホッパーモータ36を駆動せずに、メイン制御基板50のRWM53内に設けられたクレジット数の記憶領域を更新する。さらに、当該記憶領域に記憶されたクレジット数に対応する数となるように、クレジット数表示LED76で示す値を更新する。
なお、メダルMが、図6中、実線で示す位置(M1)に配置され、固定軸38a及び可動軸38bの双方に接する状態では、固定軸38aと可動軸38bとの間は、メダルMの直径よりも狭い。よって、この時点では、メダルMは、固定軸38aと可動軸38bとの間を通り抜けることはできない。
可動片39aが図中、時計回りに付勢されると、図6の可動軸38bは、図中、固定軸38a側に付勢される。
可動片39aがばね39bによって図7中、時計回りに付勢され、かつ可動片39aにばね39bの引張力以外の力が作用していない状態では、可動片39aは、所定のストッパ(図示せず)により、図7(a)の位置で停止している。
なお、図7中、払出しセンサ37a及び37bは、いずれも、センサの筐体を図示しており、受発光部(センサの目)については図示を省略する。この点において、受発光部(センサの目)のみを図示した図2及び図4の投入センサ44a及び44bと相違する。
同様に、払出しセンサ37bは、可動片39aを検知していない状態がオフ状態(たとえば図7(a))であり、可動片39aを検知するとオン状態(たとえば図7(c))となるように設定されている。
図7(a)の状態では、払出しセンサ37aは可動片39aを検知しておりオンの状態であり、かつ、払出しセンサ37bは可動片39aを検知しておらずオフの状態である。
図8では、メダルの払出し処理が開始されており、ホッパーモータ駆動信号がオン状態であるものとする。
図8において、時刻S31より前は、図7(a)に示す状態である。時刻S31に到達すると、図7(b)に示す状態となり、払出しセンサ37aがオフ状態となる(払出しセンサ37bはオフ状態である。)。次に、時刻S32に到達すると、払出しセンサ37bがオン状態となる。この状態は、図7(c)に示す状態である。図8中、時刻S31からS32までの時間をTdとする。
たとえば、図8において、時間Tdは、29.055ms(13割込み)未満に設定している。したがって、払出しセンサ37aがオフ状態となった後、12割込み目までに払出しセンサ37bがオン状態となったときは正常であると判断するが、12割込み目までに払出しセンサ37bがオン状態とならなかったときは、メダル払出しエラーとする。
まず、時刻S31のタイミング、すなわち払出しセンサ37aがオフ状態になったタイミングで電源断が発生したと仮定する。この場合、図3の例では、20割込みで電源断を検知する例を説明したが、図8の例(第1実施形態(C))では、少なくとも時刻S34を経過した後(時刻S31から時間T1の経過時)に電源断を検知し、電源断処理を実行するように設定する。
これに対し、第1実施形態(C)では、メダルの払出し処理中に電源断が発生しても、メダルを正しく払い出すことができる。
第2実施形態は、メイン制御基板50の基板ケースに形成されるゲート跡に関するものである。
従来技術では、基板ケースのゲート跡の形状、大きさ、及び位置等は、金型製作時に金型設計者によって、専ら、金型製造上の都合から決定されていた。
しかし、ゲート跡は、凹凸面となるため、たとえばゲート跡を狙って穴が開けられても、目視では判別できない(気づかない)場合があった。
そこで、第2実施形態では、基板ケースのゲート跡を利用してゴト行為が行われてしまうことを防止する。
基板ケース56は、上カバー57と下カバー58とから構成され、いずれも、透明樹脂による(射出)成型品である。よって、内部にメイン制御基板50を収容したときは、基板ケース56の外側から、メイン制御基板50の状態を、目視で鮮明に確認することができる。
たとえば、スタートスイッチ41の故障確認用LEDは、スタートスイッチ41がオフのときは消灯しており、スタートスイッチ41が操作されたとき(スタートスイッチ41が操作されてセンサがオンを検知しているとき)に、オン(点灯)となるLEDである。
さらにまた、通路センサ46、投入センサ44a及び44bの故障確認用LEDは、各センサごとに合計で3個設けられ、メダルを検知していないときは消灯しており、メダルを検知すると、点灯するLEDである。
そして、管理者は、たとえばスタートスイッチ41を操作し、メイン制御基板50に実装されたスタートスイッチ41の故障確認用LEDの点灯/消灯を確認することで、スタートスイッチ41の故障(通電)の有無を確認することができる。他のスイッチ又センサについても同様である。
さらにまた、メイン制御基板50の四隅には、ねじを通すためのねじ穴50aが形成されている。
一方、下カバー58の下面内側の四隅には、ねじ止めするためのボス58cが形成されている。メイン制御基板50が下カバー58に載置されると、ねじ穴50aとボス58cとが重なり、ねじ穴50aからねじを通してボス58cにねじ止めすることで、メイン制御基板50を下ケース58に固定することができる。
これにより、メイン制御基板50のセキュリティ性を担保することができる。
図9では、ゲート跡57bは、2か所に設けているが、これに限らず、何か所に設けてもよい。
基板ケース56(上カバー57、下カバー58)が図9に示すような形状である場合、その金型は、図9中、上下方向に分割する金型とすることが低コストである。また、多数個取りの金型とする場合には、ピンゲートを用いることが好ましく、樹脂(湯)の流動性の観点から、成型品の中央寄りにゲートを設けることが好ましい。したがって、第2実施形態において、上カバー57や下カバー58のゲート位置は、図9中、側面ではなく、上面に形成している。
以上のことから、上カバー57のゲート跡57bは、上面外側に設けている。
また、上記と同様の理由により、下カバー58のゲート跡58bについても、下面の外側(図9中、見えている面と反対側の面)に設けている。なお、図9では、下カバー58のゲート跡58bは、上カバー57のゲート跡57bと同様に2か所に設けているが、1か所に設けてもよく、あるいは3か所以上設けてもよい。
図10(a)に示すように、メイン制御基板50を基板ケース56内に収容した状態では、2つのゲート跡57bから上カバー57の垂直方向(メイン制御基板50側)(真下)には、型番表示、管理情報表示LED74、設定値表示LED73、メインCPU55(ソケット)が位置しないように設定している。なお、上述したように、メイン制御基板50上には、RWM53、ROM54、故障確認用LEDも搭載されるが、これらの真上にもゲート跡57bが位置しないようにすることが好ましい。
メイン制御基板50は、スロットマシン10が市場に設置された後も、不正改造等が行われていないかどうかを目視により確認する必要がある。特に、メインCPU55等(RWM53、ROM54を含む。以下同じ。)が適合しているものであるか否かや、ゴト行為によって改変されていないかどうか等を確認する必要がある。さらに、メイン制御基板50は、基板ケース56内に収容され、かつ、基板ケース56は、上述したように封印されているため、基板ケース56の外側から目視でメイン制御基板50を確認する必要がある。
そして、メイン制御基板50を内部に収容した基板ケース56は、スロットマシン10の筐体内部において、たとえば背面内側などに取り付けられる。設定値表示LED73や管理情報表示LED74によって表示されている数値が見やすい位置に取り付けるためである。
これに対し、ゲート跡57bは、樹脂を切断した凹凸面である。このため、ゲート穴57bに穴を開けられ、その後にたとえば樹脂材料などによってその穴が封止されると、ゲート跡57bに穴が開けられたか否かを目視で容易に判別できない場合がある。このため、ゲート跡57bを利用したゴト行為が行われる可能性がある。
ゲート跡57bの外側は、その中心部に突起57dを有し、その外周部に、円筒状に沈み込むように形成されたくぼみ部57cを有する。ゲートと成型品との境目は、成型時には繋がっており、成形品を金型から切り離すときに、この境目をカッターで切断する。よって、突起57dの上端面は、カッターによる切断面である。ゲートと成型品との境目の切断は、成型機により射出時に自動で切断する方法と、後工程で切断する方法とがある。
そこで、図10(c)の例2では、ゲート跡57bを設けた上面外側の反対側(内側)に、突部57eを設け、くぼみ部57cの部分だけ肉厚が薄くなることを防止している。突部57eを設けて肉厚が薄くなる部分を設けなければ、くぼみ部57cに穴を開けるというゴト行為を困難にすることができる。
そして、メイン制御基板50を下カバー58に固定したときに、下カバー58のゲート跡58bの垂直方向に、メイン制御基板50のメインCPU55等のピン位置が位置しないように設定する。下カバー58のゲート跡58bに穴を開けて、メインCPU55等のピンにアクセスできないようにするためである。
なお、下カバー58のゲート跡58bを、図10(c)に示す形状とした場合に、図10(c)の突部57eは、メイン制御基板50のピン側を向くことになるが、メイン制御基板50の下面側から突出するピンと突部57eとが干渉(接触)しないように形成することは、勿論である。
また、上カバー57のゲート跡57bと、下カバー58のゲート跡58bとが垂直方向において重なっている場合には、一方のカバーを見るだけで、他方のカバーのゲート跡の位置がわかるようになってしまう。これを防止するためにも、上カバー57のゲート跡57bと、下カバー58のゲート跡58bとが垂直方向において重ならないようにしている。
第3実施形態は、メイン制御基板50からサブ制御基板80に対してコマンドを送信する場合において、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間の通信が一時的に不能となったとき(断線後、通信が復帰したときや、ノイズの影響で通信が失敗したとき等)の処理に関するものである。
上述したように、メイン制御基板50の制御コマンド送信手段71は、サブ制御基板80に対し、押し順指示番号や、操作されたストップスイッチ42の情報等のコマンドを送信する。そして、サブ制御基板80は、メイン制御基板50から受信したコマンドに基づいて、演出を出力し、遊技中は、操作スイッチの操作に合わせて演出を更新していく。
なお、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間が断線したときであっても、たとえばAT中であれば、メイン制御基板50は、指示機能の作動により、獲得数表示LED78に、押し順指示情報を表示する。これにより、遊技者は、サブ制御基板80が正常に機能していない場合であっても、押し順指示情報見て、正解押し順でストップスイッチ42を操作することができる。
さらに、遊技者は、獲得数表示LED78に表示された押し順指示情報と、画像表示装置23に画像表示された演出内容(正解押し順)とを対比することができるので、両者の情報が矛盾しているときは、サブ制御基板80による画像表示に不具合が発生していることを知ることができる。
そこで、第3実施形態では、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間の通信が断線した後、復帰したときは、極力、遊技者に誤解を与えないようにしつつ、演出に違和感を与えないような演出を出力する。
パターン1~パターン5では、いずれも、「N」遊技目の途中で通信不能となり(断線が生じ)、「N+1」遊技目の途中で通信が復帰した例を示している。
また、図11のメイン動作において、「ベット」とは、ベットスイッチ40が操作され、規定数が有効にベットされたときを意味する。また、「スタート」とは、規定数がベットされた後、スタートスイッチ41が操作されることにより遊技を開始したことを意味する。さらにまた、たとえば「右停止」とは、右ストップスイッチ42が操作されたこと(右リール31が停止すること)を意味する。
さらにまた、たとえば「右停止演出」とは、右ストップスイッチ42が操作された旨のコマンドを受信したときに、右ストップスイッチ42が操作された(右リール31が停止した)ことについての演出を意味する。
なお、図示しないが、メイン制御基板50は、獲得数表示LED78に、正解押し順「右左中」に対応する押し順指示情報を表示する(指示機能の作動)。
そして、パターン1では、右リール31が停止した後、断線が発生し、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間の通信が不能になった例を示している(サブ断線)。すなわち、遊技の途中で通信が不能になった例である。
これにより、遊技者が2番目のストップスイッチ42である左ストップスイッチ42を操作すると、そのコマンドがサブ制御基板80に送信される。サブ制御基板80は、このコマンドを受信すると、受信したコマンドに対応するように画像表示を更新する。すなわち、左停止が行われた旨を画像表示する(左停止演出)。ここで、サブ制御基板80は、既に表示していた演出の続き、すなわち「N」遊技目の演出として更新を行う。
なお、「N+1」遊技目に、正解押し順を有する役に当選し、かつ、その正解押し順が右左中以外の場合であっても、パターン1の状況下では、上記のように演出が出力される。すなわち、「N+1」遊技目において、遊技者が操作した押し順が右左中であるときは、その押し順が不正解押し順に相当する場合であっても、後述するパターン2のような押し順失敗演出は出力されない。
また、メイン制御基板50からサブ制御基板80に対し、遊技終了時に、獲得枚数のコマンドを送信し、サブ制御基板80は、AT中の獲得枚数を併せて画像表示する場合がある。このような場合には、サブ制御基板80は、「N」遊技目の終了時、すなわち断線中には獲得枚数のコマンドを受信できないので、「N」遊技目の終了時は、「N-1」遊技目終了時の獲得枚数を表示したままとなる。そして、通信が復帰し、「N+1」遊技目の終了時に獲得枚数のコマンドを受信したときは、サブ制御基板80は、「N+1」遊技目終了時の獲得枚数となるように画像表示を更新する。
パターン2において、「N」遊技目におけるメイン動作及びサブ表示は、パターン1と同様であるので説明を省略する。
次に、「N+1」遊技目では、右左中の順でストップスイッチ42を操作するが、左第二停止後に、通信が復帰するものとする。
そして、パターン1と同様に「N+2」遊技目を開始すると、「N+2」遊技目の開始時のコマンドがサブ制御基板80に送信される。これにより、サブ制御基板80は、「N+2」遊技目の演出を開始する。
パターン3は、「N+1」遊技目において、第一停止右、第二停止中の後、通信が復帰した例を示している。したがって、「N+1」遊技目において、通信が復帰した後は、第三停止である左停止のコマンドをサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、「N」遊技目の「左中表示」を出力しているので、この状態で左停止のコマンドを受信すると、正解押し順と判断する。したがって、サブ制御基板80は、左停止演出(押し順正解演出)を出力し、次に、中表示を出力する。
メイン制御基板50は、毎遊技、遊技開始時に、ATの残り遊技回数のコマンドをサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、メイン制御基板50から、ATの残り遊技回数のコマンドを受信すると、ATの残り遊技回数の表示を更新する。なお、AT中において、残り遊技回数の表示は、単独で行われるものではなく、パターン3の押し順演出とともに出力される。
サブ制御基板80は、「N」遊技目の開始時に、メイン制御基板50から受信したコマンドに基づいて、AT中の残り遊技回数(残り10ゲーム)を表示する。
そして、「N」遊技目の途中で断線し、その断線状態が「N+1」遊技目の開始時も継続すると、メイン制御基板50は、「N+1」遊技目の開始時(スタート時)に、サブ制御基板80に対し、AT中の残り遊技回数(9ゲーム)のコマンドを送信するための処理を実行するものの、サブ制御基板80は、(断線のために)当該コマンドを受信できない。このため、「N+1」遊技目では、「N」遊技目の「残り10ゲーム」を表示したままとなる。
メイン制御基板50は、「N」遊技目の開始時(スタートスイッチ41が操作されたとき)に、サブ制御基板80に対し、AT中の残り遊技回数(残り1ゲーム)のコマンドを送信する。サブ制御基板80は、このコマンドを受信すると、(それまでの残り2ゲームの表示から)残り1ゲームの表示に更新する。
「N」遊技目の右停止後に断線が発生した場合において、メイン制御基板50は、「N+1」遊技目の開始時(スタートスイッチ41が操作されたとき)に、AT中の残り遊技回数が0ゲームである旨のコマンドをサブ制御基板80に送信するが、サブ制御基板80は、当該コマンドを受信できない(パターン4と同じ)。よって、「N+1」遊技目の開始時には、ATの残り1ゲームである旨の表示が継続される。
しかし、パターン5の例では、サブ制御基板80は、AT中の残り遊技回数が0ゲームである旨のコマンドを受信していないので、AT終了演出は出力されない。したがって、「N+1」遊技終了時も、ATの残り1ゲームである旨の演出が出力された状態となる。
なお、AT終了時には、のめり込み防止のため、「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊技機です。」等の画像表示を行う。しかし、パターン5の場合は、「N+1」遊技目の終了時にサブ表示が正常に復帰していないので、当該画像表示を行うことができない。そこで、この対策としては、サブ制御基板80側で遊技履歴を管理しておき、ATの終了をまたいで次回遊技(図11の例では、「N+2」遊技目)に移行したときは、その遊技のスタート時に、当該画像表示を行うことが挙げられる。
たとえば「N」遊技目に断線が発生し、「N+a」遊技目(a=「2」以上)に通信が復帰したときは、「N+a-1」遊技目までは、「N」遊技目の断前直前の演出が出力され続ける。そして、通信が復帰する「N+a」遊技目では、通信が復帰した後に受信したコマンドに基づいて、出力を継続していた「N」遊技目の演出の続きを実行する。次に、「N+a+1」遊技目の開始時に、「N+a+1」遊技目の開始時の演出(正しい演出)に更新する。
モータ32は、リール31の回転及び停止を行う場合に、加速、定速、減速、及び停止処理を行うが、これらは、いずれも励磁状態である。そして、モータ32の回転を停止させたときに、所定時間(後述する時間T11)、4相同時に励磁をかけた状態(以下、「4相励磁状態」という。)とする。
第4実施形態は、ストップスイッチ42の停止ボタン42aの動作と、モータ32の停止時における4相励磁状態との時間関係に関するものである。
図12は、第4実施形態において、停止ボタン42aの動作と検知センサ42eとの関係を示す断面図である。なお、図12は、図面の見やすさの観点から、ハッチングを省略している。また、図12は、第4実施形態を説明するための模式図であり、実際の製品が図12のような構造になっていることを意味するものではない。図12では、停止ボタン42aが押し込まれてから元に戻るまでの過程を(a)→(b)→(c)→(d)の順で図示している。図中、上側が遊技者側であり、下側がスロットマシン10の内側である。図中、フロントドア12よりも上方が遊技者から見える側である。
さらにまた、検知センサ42eが移動片42dを検知するラインを、点線で示している。移動片42dの先端が当該点線と接触した瞬間が、検知センサ42eが移動片42dを検知した瞬間であるものとする。
一方、ストッパ42bは、フロントドア12の内側(筐体内部)に設けられており、停止ボタン42aが押し込まれたときに停止ボタン42aと当接し、それ以上の停止ボタン42aの移動を禁止する部分である。
なお、検知センサ42eがオフ状態からオン状態になるタイミングを示す図12(b)の状態と、検知センサ42eがオン状態からオフ状態になるタイミングを示す図12(d)の状態は、一般には同一であるが、わずかにズレが生じても特に問題はない。
図13(a)において、停止ボタン42aが無負荷状態の初期位置(図12(a))にあり、停止ボタン42aの押し込みを開始した瞬間の時刻をS41とする。停止ボタン42aが押し込まれ、検知センサ42eがオフからオンになったとき、すなわち図12(b)の状態になったときの時刻をS42とする。さらにその位置から停止ボタン42aが押し込まれ、停止ボタン42aが最深部に到達したとき(図12(c)の状態となったとき)の時刻をS43とする。以上の時刻S41、S42、及びS43は、遊技者の押し込み速度に依存するものであり、一定ではない。停止ボタン42aをゆっくりと押し込めば、時刻S41からS43までの時間は長くなり、停止ボタン42aを早く押し込めば、時刻S41からS43までの時間は短くなる。
停止ボタン42aの押し込みが解除されると、上述したように、コイルばね42cのばね力によって停止ボタン42aが初期位置に戻ろうとする力が作用する。なお、停止ボタン42aの押し込みを解除した瞬間から、停止ボタン42aの操作者は、停止ボタン42aに接触しないものとする。
そして、検知センサ42eがオンからオフになった時、すなわち図12(d)の状態となったときの時刻をS45とする。ここで、時刻S44からS45になるまでの時間をT11とする。
ここで、本実施形態におけるモータ32は、4相ステッピングモータであり、モータ32(リール31)の回転中は、たとえば1・2相励磁を行う(なお、1・2相励磁に限られるものではない)。したがって、モータ32の回転中も、1つの励磁状態である。そして、モータ32の回転駆動を停止させるときは、4相励磁状態とする。
なお、リール31を所定位置に移動させた後に、バウンドストップを行う場合(停止位置でリール31が振動するように見せる場合)には、4相励磁状態ではなく、たとえば3相励磁状態とすることも可能である。
リール31の停止位置を保持するために、モータ32を4相励磁状態に制御するが、そのように制御しているときは、通常時より多くの負荷がかかるため、スロットマシン10全体の負荷が大きくなってしまう。そこで、この負荷を下げるために、1つのモータ32の4相励磁状態を終了した後、次の停止ボタン42aの操作受付けを可能とするためである。
ここで、時刻S42の時点からリール31の停止制御が開始されると、190ms以内でリール31が停止する。上述したように、リール31の図柄数が「21」であるときの停止制御時における移動コマ数数が5コマ以内(最小1コマ)、又はリール31の図柄数が「20」であるときの停止制御時における移動コマ数が4コマ以内(最小1コマ)であるので、時刻S42の時点から、約「40」~「190」ms以内でリール31が停止する。
一方、検知センサ42eがオフ状態からオン状態になった時点から、停止ボタン42eが最深部に到達し、停止ボタン42eの押し込み力が解除されるまでの時間(時刻S42からS44までの時間)は、「40」~「180」ms程度である。このため、モータ32の4相励磁状態が開始される時刻と、停止ボタン42aの押し込みが解除される時刻S44とは、近い時刻(ほぼ同時刻)である。
このように、4相励磁状態の終了前に検知センサ42eがオフ状態になるように設計すれば、4相励磁状態を終了した時点で、次の停止ボタン42aの操作受付けを許可することができる。これにより、遊技を高速で進行することが可能となる。
そして、例2では、例1と同様に、最深部に到達している停止ボタン42aの押し込みが解除される瞬間(時刻S44)から4相励磁状態が開始されるものとし、モータ32の4相励磁状態が終了した後に、検知センサ42eがオフになるように設計した。このため、検知センサ42eがオフになった時は、次の停止ボタン42aの操作受付け可能となるように設定可能である。
以上のように、例1及び例2のいずれも、それぞれ制御上のメリットを有する。
なお、図13の例1及び例2では、4相励磁状態の開始から終了までの時間T12が異なる例を示した。しかし、たとえば4相励磁時間T12が一定値である場合には、「T11<T12」とすれば、4相励磁状態を終了した時点で次の停止ボタン42aの受付けが可能となる。よって、4相励磁時間T12が一定値である場合には、例1の方がより高速で遊技を消化可能となる。
第5実施形態は、電源のオン/オフと、プログラムの起動等との関係に関するものである。
図14は、第5実施形態における制御の概略をタイムチャートで示す図である。
図14中、(a)は、メインプログラム(メイン制御基板50のプログラム)の起動後に電源断が発生したときの状態を示す図である。電源は、時刻S51の時にオンとなり、その後、時刻S55の時にオフになるものとする。
時刻S51で電源が投入されると(図1中、電源スイッチ11がオンにされると)、メイン制御基板50及びサブ制御板80のいずれにも電源の供給が開始され、メイン制御基板50及びサブ制御板80の電圧レベルが徐々に高くなり、供給レベルV0(電源がオンであるときのレベル)に到達する。なお、図14中、電圧の供給レベルV0、電源断検知レベルV1、駆動電圧限界V2は、図3(第1実施形態(A))と同様である。
また、時刻S55で電源断が発生したときは、図3と同様に時間T0(20割込み)で電圧が電源断検知レベルV1となり、電源断が検知される(時刻S56)。さらに、電源断の検知後、図3と同様に、たとえば1割込み後に、電源断処理が実行される。電源断処理は、時刻S57で終了するものとする。
その後、時刻S58に達すると、電圧が駆動電圧限界V2を下回り、プログラム(処理)を実行できない。このため、時刻S58に達する前に、電源断処理が終了するように制御する。
そして、図14(a)に示すように、メインプログラムを起動した後に電源断が発生した場合において、設定キースイッチがオフであるときは、電源断復帰処理を完遂した後に、電源断処理を実行する。これにより、正常にプログラムを終了することができる。
これに対し、メインプログラムを起動した後に電源断が発生した場合において、設定キースイッチがオンであるときは、設定変更処理を開始することなく電源断処理を実行する。電源断が発生した後に設定変更処理を実行すると、不具合が発生するおそれがあるためである。
さらにまた、メインプログラムの起動後は、その後に電源断が発生したとしても、割込み起動までは必ず実行する。割込み処理において電源断を検知するためである。なお、第1実施形態(A)と同様に、たとえば「N」割込み目に、電源断が発生したと判断される電圧低下(電源断検知レベルV1)を検知し、次の「N+1」遊技目でも当該電圧低下を検知したときは、「N+1」割込み目で電源断を検知する(電源断と判断する)。そして、「N+2」割込み目から、電源断処理を実行する。
なお、図14(a)において、電源投入(時刻S51)から、電圧が供給レベルV0に到達するまで(時刻S52)までの時間T21は、電源断の発生(時刻S55)から電圧がLowレベルになるまでの時間T24よりも短くなるように設定されている。
また、時間T23(電圧が供給レベルV0に達した時からメインプログラムが起動するまでの時間)は、時間T24よりも短くなるように設定されている。
なお、図14(b)の例において、再度、電源が投入されたときは、正常に起動することができる。
また、図14では図示していないが、サブプログラムが起動した直後(時刻S53の後)であって、時刻S54より前(メインプログラムが起動する前)のタイミングで電源断が発生することが考えられる。
上記タイミングで電源断が発生した場合には、サブプログラムは、サブプログラムの電源断処理を実行する。そして、サブ制御基板80に供給される電圧が駆動電圧限界V2になる前にサブプログラムの電源断処理を終了することが可能となっている。
また、上記タイミングでの電源断は、メインプログラムの起動前の電源断であるので、上述したようにメインプログラムは起動しない。
(1)本実施形態では、通路センサ46を設けている。通路センサ46は、メダル投入判定の精度をより高めるとともに、不正対策としても有効だからである。しかし、通路センサ46を設けなくてもよく、一対の投入センサ44a及び44bのみを設けてもよい。
(3)図2において、ブロッカ45は、メダル通路の下面側に配置したが、これに限られるものではない。投入センサ44aによってメダルMが検知される前に、メダルMをメダル通路外に送出することができる機能を有するものであればよい。
また、図2に示すように、投入センサ44a及び44bは、正面から見て、メダルMの中心位置よりもやや上部を検知するように図示したが、実際の製品がこのようになっていることを意味するものではない。投入センサ44a及び44bは、通過するメダルMを確実に検知できるように配置されていれば、どのように配置されていてもよい。
あるいは、メダルMがM2に位置する瞬間に電源断が発生したときは、メダルMが投入センサ44bに到達するまでに電源断処理を実行するようにしてもよい。この場合には、メダルMは、投入センサ44aには検知されるが、投入センサ44bには検知されずに電源断処理が実行される。
なお、上記において、メダルM2の位置を、M1の位置で手を離した瞬間、又はM1とM2との間の所定位置としてもよい。
(8)図3の第1実施形態(A)において、電源断が発生したときに、電圧が供給レベルV0から維持レベルV1に到達するまでの時間T0を20割込みとしたが、これに限られることなく、電源の性能によって、種々設定することが可能である。
払出しセンサ37aオン、払出しセンサ37bオフ(時刻S31’)
払出しセンサ37aオン、払出しセンサ37bオン(時刻S32’)
払出しセンサ37aオフ、払出しセンサ37bオン(時刻S33’)
払出しセンサ37aオフ、払出しセンサ37bオフ(時刻S34’)
の経過をたどる。
そして、時刻S31’からS34’までの時間が、時間T1(電源断の発生から電源断処理を実行するまでの時間)より短くなるように設定する。
たとえば、「N」遊技目開始時の獲得枚数が「200」枚であり、「N+1」遊技目開始時の獲得枚数が「209」枚であり、「N+2」遊技目開始時の獲得枚数が「218」枚であったと仮定する。また、メイン制御基板50は、サブ制御基板80に対し、毎遊技の開始時に、獲得枚数に関するコマンドを送信するものとする。
そして、図11に示す例と同様に、「N」遊技目の途中で断線が発生し、「N+1」遊技目の途中で通信が復帰したと仮定する。
メイン制御基板50は、払出し処理があったときは、サブ制御基板80に対し、獲得枚数を示すコマンドを送信する。ここで、「N」遊技目の途中で断線が発生したときは、サブ制御基板80は、「N」遊技目の獲得枚数を受信することができない。「N」遊技目の断線直前では、サブ制御基板80は、AT中の獲得枚数として「100」と表示していたものとする。また、AT中の「N」遊技目及び「N+1」遊技目は、いずれも10枚を獲得するものとする。
この場合、「N」遊技目の終了時におけるAT中の獲得枚数は、本来は「110」となるはずであるが、「100」のままである(断線しているため)。そして、「N+1」遊技目の途中に通信が復帰したと仮定する。これにより、サブ制御基板80は、「N+1」遊技目の払出し処理時に受信した獲得枚数のコマンドに基づいて、AT中の獲得枚数を正常な値に戻すことが可能となる。ここで、「N+1」遊技目の払出し処理時に正常な値に戻してもよく、あるいは、図11の例と同様に、「N+2」遊技目のスタート時に正常な値に戻してもよい。さらには、「N+1」遊技目の払出し処理時に「110」に更新し、「N+2」遊技目のスタート時に「120」に更新してもよい。
たとえば、始動口の場合、遊技球が入賞センサに検知された瞬間に電源断が発生したときは、電源断処理が実行される前に、排出センサによって遊技球を検知できるように設定する。これにより、遊技球が入賞センサに検知された瞬間に電源断が発生しても、賞球を正しくカウントすることができる。よって、入賞口に遊技球が入賞したにもかかわらず、賞球が払い出されないことを防止することができる。アタッカーのV入賞センサと排出センサとについても上記と同様である。
このようなカジノマシンや封入式遊技機(メダルレス遊技機)であっても、第1実施形態を除き、上述した実施形態及び下記実施形態のすべてについて、本願発明を適用することができる。
第6実施形態は、メイン制御基板50によるメダル払出し装置15の制御に関するものである。
ここで、図15~図17は、第6実施形態におけるホッパーディスク101の位置とメダルの位置とホッパーモータ36の駆動制御との関係を説明するための図である。
また、図15(a)は、最後の排出メダルが固定軸38a及び可動軸38bに接する前の状態を示すメダル払出し装置15の平面図であり、図15(b)は、最後の排出メダルが固定軸38a及び可動軸38bに接する前の状態であってホッパーディスク101の回転が(a)より進んだ状態を示すメダル払出し装置15の平面図である。
さらに、図17(a)は、最後の排出メダルが排出部から排出された瞬間の状態を示すメダル払出し装置15の平面図であり、(b)は、最後の排出メダルを排出した後、ホッパーディスクの回転が停止した状態を示すメダル払出し装置15の平面図である。
さらにまた、各保持部102は、ホッパーディスク101の上面から下面まで貫通する円孔状に形成されている。ホッパー35に貯留されているメダルは、各保持部102の上側の開口から各保持部102内に入り込み、各保持部102にそれぞれ保持されるように形成されている。
排出部103からメダルが排出されると、そのメダルが保持されていた保持部102が空になる。そして、空になった保持部102には、ホッパー35内に貯留されている他のメダルが新たに入り込む。
図16(b)に示すように、メダルが可動軸38bを押すことにより可動軸38bが移動し、固定軸38aと可動軸38bとの間がメダルの直径より広くなると、メダルは、固定軸38aと可動軸38bとの間を通過する。このとき、メダルが排出部103から排出されることとなる。
また、固定軸38aと可動軸38bとの間をメダルが通過し、可動軸38bが元の位置(図6中、実線で示す位置)に戻った瞬間が、メダルが排出部103から排出された瞬間である。可動軸38bが元の位置に戻ると、排出部103からメダルが排出されたことが、払出しセンサ37によって検知されることとなる。
図15~図17では、メダルを2点鎖線で示している。そして、「A」の文字を付したメダルが、一の払出し処理における最後の排出メダルであり、「B」の文字を付したメダルが、次回の払出し処理における最初の排出メダルである。
図17(a)は、最後の排出メダルが排出部103から排出された瞬間の状態(ホッパーディスク101、各保持部102、「A」~「D」の文字を付した各メダル、固定軸38a、及び可動軸38bの位置関係)を示している。そして、図17(a)中、「A」の文字を付したメダルが保持されていた保持部102の位置が、第1位置であり、「B」の文字を付したメダルが保持されている保持部102の位置が、第2位置である。
図17(b)は、最後の排出メダルを排出部103から排出した後、ホッパーディスク101の回転が停止した状態を示している。図17(b)中、第1位置及び第2位置は、それぞれ破線で示している。また、図17(b)中、「B」の文字を付したメダルは、次回の払出し処理における最初の排出メダルである。そして、図17(b)に示すように、「B」の文字を付したメダルが保持されている保持部102が、第1位置と第2位置との間に位置した状態で、ホッパーディスク101の回転が停止している。
このため、払出し処理の終了時に、メイン制御基板50からホッパーモータ36に対し、メダルを排出するときとは逆方向の電流を流すことにより、ホッパーモータ36の駆動を急停止させて、ホッパーディスク101の回転を急停止させることができる。
このため、最後の排出メダルが排出部103から排出されたことを払出しセンサ37で検知したときに、メダルを排出するときとは逆方向の電流をホッパーモータ36に流し、ホッパーディスク101の回転を急停止させると、次回の払出し処理における最初の排出メダルが保持されている保持部102を、第2位置で停止させることができる。
このため、払出し処理の終了時に、次回の払出し処理における最初の排出メダルを保持する保持部102が、第2位置を通り過ぎてしまったとしても、メダルを排出するときとは逆方向の電流をホッパーモータ36に流すことにより、ホッパーディスク101を逆回転させて、第2位置に戻すことができる。
そして、最初の排出メダルが保持されている保持部102を第2位置に戻すことにより、最初の排出メダルが毎回、同じ第2位置から移動を開始するようにすることができる。これにより、払出し処理毎に、同じ動作が行われるようにすることができるので、最初の排出メダルが安定して排出されるようにすることができる。
図18は、第6実施形態において、ホッパーモータ36の駆動信号と、ホッパーモータ36の駆動状態と、排出部103からのメダルの排出状況との関係を示すタイムチャートを示す図である。
図18中、上段のラインは、ホッパーモータ36の駆動信号を示し、中段のラインは、ホッパーモータ36の駆動状態を示し、下段のラインは、排出部103からのメダルの排出状況を示す。
さらにまた、図18中、ホッパーモータ36の駆動状態の「停止」は、駆動軸の回転が停止した状態を示し、ホッパーモータ36の駆動状態の「定速」は、駆動軸の回転が一定速度(定速)に到達した状態を示す。
また、ホッパーモータ36の駆動状態を示すラインが斜め右上がりになっている部分は、ホッパーモータ36の駆動軸の回転が徐々に加速していくことを示している。
このため、最初の排出メダルを保持する保持部102が第2位置で停止していると、その保持部102が第1位置に到達するまでに、ホッパーモータ36の駆動軸の回転が徐々に加速していくので、定速時におけるメダルの排出間隔より長い時間を要する。
すなわち、最初の排出メダルを保持する保持部102が第2位置で停止していると、ホッパーモータ36の駆動開始から最初の排出メダルが排出部103から排出されるまでに要する時間が、ホッパーモータ36の駆動軸が定速で回転しているときにおけるメダルの排出間隔より長くなる。
これにより、最初(1枚目)のメダルの排出が遅れたという感覚を遊技者に与えてしまう可能性を有する。
最初の排出メダルを保持する保持部102が、第1位置と第2位置との間で停止していると、第1位置に到達するまでの距離が、第2位置で停止したときより短くなる。これにより、第1位置に到達するまでの時間も、第2位置で停止したときより短くなるので、ホッパーモータ36の駆動軸の回転が徐々に加速したとしても、最初(1枚目)のメダルの排出が遅れたという感覚を遊技者に与えないようにすることができる。
これにより、フロントドア12の前面下部に設けられたメダル払出し口から針金等の不正器具を挿入し、この不正器具でホッパーディスク101の保持部102にアクセスしようとする不正行為(ゴト行為)が行われたとしても、ホッパーディスク101における隣り合う2つの保持部102の間に相当する部分が障壁となり、不正器具による保持部102へのアクセスを阻止することができる。
さらに、図18に示すように、ホッパーモータ36の駆動信号がオンからオフになると、ホッパーモータ36の駆動状態は、「定速」から徐々に小さくなり、その後、「停止」に至る。
図18中、ホッパーモータ36の駆動状態を示すラインが斜め右下がりになっている部分は、ホッパーモータ36の駆動軸の回転が徐々に減速していくことを示している。
そして、最後の排出メダルが固定軸38aと可動軸38bとの間(排出部103)を通過し、可動軸38bが元の位置に戻ることにより、最後の排出メダルが排出部103から排出されたことが、払出しセンサ37によって検知されると、メイン制御基板50は、ホッパーモータ36の駆動信号をオンからオフにする。
これにより、ホッパーモータ36の駆動軸の回転が徐々に減速していき、次回の払出し処理における最初の排出メダルを保持する保持部102が、第1位置と第2位置との間に位置した状態で、ホッパーディスク101の回転が停止することとなる。
一方、サブ制御基板80は、払出し開始コマンドを受信すると、払出し音の出力に関する処理を開始する。その後、スピーカ22からの払出し音の出力が開始される。
一方、サブ制御基板80は、払出し終了コマンドを受信すると、払出し音の出力に関する処理を終了する。これにより、スピーカ22からの払出し音の出力が終了する。
また、「払出し音の出力に関する処理」とは、出力する音を選択する処理、選択した音を出力するチャンネルを選択する処理、及び選択した音をスピーカ22から出力する処理等の一連の処理を意味するものである。この一連の処理が実行されることにより、スピーカ22から実際に払出し音が出力される。
これにより、メダルの払出しと払出し音とが同調しているという印象を遊技者に与えることができる。
払出しのある役が入賞すると、メイン制御基板50は、RWM53の所定の記憶領域に払出し枚数データをセットし、ホッパーモータ36の駆動信号をオンにする。
たとえば、10枚役が入賞し、10枚のメダルを払い出すときは、RWM53の所定の記憶領域に払出し枚数データとして「10」をセットする。
すなわち、「N」枚(N≧1)のメダルを払い出すときは、RWM53の所定の記憶領域に払出し枚数データとして「N」をセットする。
なお、一の払出し処理の終了時には、次回の払出し処理における最初の排出メダルを保持する保持部102が、第1位置と第2位置との間で停止するようにしているが、次回の払出し処理の開始時には、最初の排出メダルを保持する保持部102が第1位置に到達するまでには、ホッパーモータ36が「定速」に至るようにしている。
すなわち、最初の排出メダルを保持する保持部102が第1位置に到達するまでに、ホッパーモータ36が「定速」に至るように、最初の排出メダルを保持する保持部102の停止位置を設定している。
さらにまた、図19中の(a)のタイミングでは、払出しセンサ37a及び37bは、いずれもオフである。
なお、図19中の(a)のタイミングは、第1実施形態(C)における図7中の(a)の状態に相当する。
一方、払出しセンサ37bについては、第1実施形態(C)と同様に、ハイアクティブに設定されている。すなわち、払出しセンサ37bは、可動片39aを検知していない状態がオフとなり、可動片39aを検知している状態がオンとなるように設定されている。
このため、第6実施形態では、図19中の(a)のタイミングでは、払出しセンサ37a及び37bは、いずれもオフとなる。
なお、第6実施形態では、払出しセンサ37aは、ローアクティブに、払出しセンサ37bは、ハイアクティブに、それぞれ設定されているため、第1実施形態(C)における図8とは、払出しセンサ37a信号の波形がオンオフ逆になる。
なお、図19中の(b)の状態は、第1実施形態(C)における図7中の(b)の状態に相当する。
さらにまた、図19中の(c)のタイミングでは、固定軸38aと可動軸38bとの間がメダルの直径より広くなり、払出しセンサ37aはオンの状態、かつ、払出しセンサ37bもオンの状態となる。このとき、固定軸38aと可動軸38bとの間(排出部103)からメダルが排出される。
なお、図19中の(c)の状態は、第1実施形態(C)における図7中の(c)の状態に相当する。
なお、図19中の(d)の状態は、第1実施形態(C)における図7中の(d)の状態に相当する。
また、図19中の(e)のタイミングでは、可動軸38bがばね39bに付勢されて元の位置に戻り、払出しセンサ37a及び37bは、いずれもオフの状態となる。このとき、メイン制御基板50は、1枚のメダルが排出されたと判断し、払出し枚数データを更新する。
なお、図19中の(e)の状態は、第1実施形態(C)における図7中の(a)の状態に相当する。
そして、「N」枚目のメダルが排出されたと判断すると、メイン制御基板50は、ホッパーモータ36の駆動信号をオフにする。
また、ホッパーモータ36の駆動信号がオフになると、ホッパーモータ36は、「減速」を経て、「停止」に至る。
これにより、「N」枚のメダルの払出し処理が終了する。
メイン制御基板50による払出し処理では、まず、ステップS101において、払出し数データをセットする。この処理は、メイン制御基板50のRWM53の所定の記憶領域に、払出し数データを記憶する処理である。たとえば、「N」枚(N≧1)のメダルを払い出すときは、払出し数データとして「N」を記憶する。そして、次のステップS102に進む。
ステップS103では、メイン制御基板50は、払出しセンサ37aがオンか否かを判断する。上述したように、第6実施形態では、払出しセンサ37aは、ローアクティブに設定されており、可動片39aを検知していない状態(可動軸38bがメダルに押されて移動した状態)がオンとなるように設定されている。
ここで、払出しセンサ37aがオフからオンになったときに、払出しセンサ37bが既にオンであると、ステップS104で「No」となる。この場合、排出部103にメダルが詰まっていること(メダル詰まりエラー)が考えられる。また、メダル詰まりエラーとなると、詰まっているメダルを取り除き(エラー要因を除去し)、リセットスイッチを操作するまで、エラーが継続する。そして、詰まっているメダルを取り除き、リセットスイッチを操作すると、エラーが解除される。
ステップS105では、メイン制御基板50は、再び、払出しセンサ37aがオンか否かを判断する。ここで、ステップS105で「Yes」のときは、次のステップS106に進む。これに対し、ステップS105で「No」のときは、ステップS104で「No」のときと同様に、エラーとなる。
ステップS110で「Yes」のときは、次のステップS111に進む。これに対し、ステップS110で「No」のときは、ステップS104、S105又はS107で「No」のときと同様に、エラーとなる。
次のステップS112では、メイン制御基板50は、払出し枚数データが「0」か否かを判断する。ここで、ステップS112で「Yes」のときは、次のステップS113に進み、メイン制御基板50は、ホッパーモータ36の駆動信号をオフにする。ホッパーモータ36の駆動信号がオフになると、ホッパーモータ36が停止する。そして、本フローチャートによる払出し処理を終了する。これに対し、ステップS112で「No」のときは、ステップS103に戻る。これにより、次のメダルが払い出されることとなる。そして、ステップS112からS103に戻る処理が、払出し枚数データが「0」になるまで繰り返される。
しかし、稀に、排出部103から排出されたメダルが、メダルシュートの内壁に当たって跳ね返り、排出部103に戻ってきてしまうことがある。このとき、跳ね返ったメダルが、次に排出部103から排出されようとしているメダルに当たり、この排出されようとしているメダルを押し戻してしまうことがある。
これにより、排出部103から排出されようとしているメダルが押し戻されてしまうようなエラーを検知可能としている。
また、たとえば、図19中の(c)のタイミングでメダルが押し戻されて、払出しセンサ37aがオフになったとする。この場合、図20のステップS107で「No」となり、エラーとなる。
以上、本発明の第6実施形態について説明したが、本発明は、上述した内容に限定されるものではなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)第6実施形態では、ホッパーディスク101に8個の保持部102を設けたが、保持部は8個に限らず、たとえば、5個や6個や10個等、ホッパーディスク101の大きさに応じて適宜設定することができる。
(2)第6実施形態では、ホッパーディスク101を円盤状に形成したが、これに限らず、たとえば、ホッパーディスク101をスプロケット状に形成してもよい。すなわち、保持部102は、メダルを保持可能であれば、円孔状に限らない。
(4)第6実施形態では、ホッパーモータ36としてDCモータ(直流モータ)を用いたが、これに限らず、たとえば、ホッパーモータ36としてステッピングモータを用いてもよい。
なお、図20と図21とで、同一の内容の処理については、同一のステップ番号を付している。
(6)第1~第6実施形態、及び第1~第6実施形態で示した各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
キャビネット13の内部に取り付けられたメイン制御基板50と、フロントドア12の裏面に取り付けられたサブ制御基板80との配置に関するものである。
図22は、フロントドア12を閉じた状態におけるスロットマシン10の側断面図であり、メイン制御基板50とサブ制御基板80との位置関係を説明するための図である。
また、キャビネット13は、底板13a、背板13b、右側板、左側板、及び天板等を組み立てることにより、前面側が開口する箱形に構成されている。
さらにまた、キャビネット13の内部下方(底板13aの上)には、メダル払出し装置15が配置されている。このメダル払出し装置15は、メダルを払い出すためのものであり、メダルを貯留するホッパー35と、ホッパー35の底部に設けられているホッパーディスク101と、ホッパーディスク101を回転させるホッパーモータ36とを備えている。
また、図柄表示装置14は、四角枠形のリールフレーム14aを備え、このリールフレーム14aの内側に、3個のリール31が並設されている。
さらに、リールフレーム14aの上には、透明なリール基板ケース121が配置され、このリール基板ケース121内に、リール制御基板120が収容されている。このリール制御基板120は、3個のモータ32の駆動を制御するものである。
また、メイン制御基板50は、遊技の進行を制御するものであり、入力ポート51、出力ポート52、RWM53、ROM54、メインCPU55等を備えている。さらに、メイン制御基板50には、入力ポート51又は出力ポート52を介して、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42、図柄表示装置14、メダル払出し装置15、リール制御基板120、サブ制御基板80等が電気的に接続されている。
また、フロントドア12の前面側(遊技者側)であって、表示窓の下方には、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42、精算スイッチ43、メダル投入口47等が配置されている。
さらに、フロントドア12の前面側(遊技者側)の上部には、演出ランプ21、スピーカ22、画像表示装置23等が配置されている。
また、サブ制御基板80は、演出を制御するものであり、入力ポート81、出力ポート82、RWM83、ROM84、サブCPU85、電解コンデンサ86等を備えている。また、サブ制御基板80には、入力ポート81又は出力ポート82を介して、演出ランプ21、スピーカ22、画像表示装置23、メイン制御基板50等が電気的に接続されている。そして、サブ制御基板80は、メイン制御基板50から受信した制御コマンドに基づいて、どのようなタイミングで、どのような演出を出力するかを決定し、その決定に従い、演出ランプ21、スピーカ22、画像表示装置23の出力を制御する。
また、フロントドア12の裏面における、図柄表示装置14より上方には、サブ基板ケース87が配置され、このサブ基板ケース87内に、サブ制御基板80が収容されている。
そして、図22に示すように、フロントドア12を閉じた状態では、メイン制御基板50とサブ制御基板80とは対向するように配置されている。
また、フロントドア12を閉じた状態における、メイン制御基板50とサブ制御基板80との距離は、リール制御基板120の奥行き方向の幅より広く設定されている。
これにより、不具合により電解コンデンサ86が破裂して、電解液が飛散しても、飛散した電解液がメインCPU55に付着しないようにすることができ、ひいてはメインCPU55が誤作動を起こさないようにすることができる。また、電解コンデンサ86が破裂したときの衝撃により、メインCPU55が破損しないようにすることができる。
また、サブ制御基板80上の電解コンデンサ86を、メイン制御基板50上のメインCPU55と対向する位置に配置すると、電解コンデンサ86からのノイズによりメインCPU55が誤作動を起こす可能性を有するが、サブ制御基板80上の電解コンデンサ86を、メイン制御基板50上のメインCPU55と対向する位置以外の位置に配置することにより、電解コンデンサ86からのノイズによってメインCPU55が誤作動を起こすのを防止することができる。
図23(a)中、破線で示す円は、サブ制御基板80上の電解コンデンサ86を、メイン制御基板50上に投影したものである。
このように、メイン制御基板50上のメインCPU55に対して、垂直方向及び水平方向のいずれにおいても異なる位置に、サブ制御基板80上の電解コンデンサ86を配置することにより、サブ制御基板80上の電解コンデンサ86の位置を、メイン制御基板50上のメインCPU55と対向する位置以外の位置とすることができる。
以上、本発明の第7実施形態について説明したが、本発明は、上述した内容に限定されるものではなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)サブ制御基板80上の電解コンデンサ86の個数は、1個に限られるものではなく、たとえば、図23(b)に示すように、2個としてもよい。
図23(b)は、フロントドア12を閉じた状態で、スロットマシン10を正面視したときにおける、メイン制御基板50上のメインCPU55と、サブ制御基板80上の電解コンデンサ86との位置関係の例2を示す図である。
図23(b)中、左上の電解コンデンサ86及び右下の電解コンデンサ86は、いずれも、メイン制御基板50上のメインCPU55に対して、垂直方向及び水平方向ともに異なる位置に配置されている。
これにより、図23(b)の例2においても、サブ制御基板80上の2個の各電解コンデンサ86は、メイン制御基板50上のメインCPU55と対向する位置以外の位置に配置されている。
図24(c)は、フロントドア12を閉じた状態で、スロットマシン10を正面視したときにおける、メイン制御基板50上のメインCPU55と、サブ制御基板80上の電解コンデンサ86との位置関係の例3を示す図である。
サブ制御基板80上の電解コンデンサ86をメイン制御基板50上に投影して破線の円で示していることは、図23(a)及び(b)と同様である。
このような配置であっても、サブ制御基板80上の4個の電解コンデンサ86は、メイン制御基板50上のメインCPU55と対向する位置以外の位置となっている。
図24(d)は、フロントドア12を閉じた状態で、スロットマシン10を正面視したときにおける、メイン制御基板50上のメインCPU55と、サブ制御基板80上の電解コンデンサ86との位置関係の例4を示す図である。
サブ制御基板80上の電解コンデンサ86を投影して破線の円で示していることは、図23(a)、(b)及び図24(c)と同様である。
このように、サブ制御基板80上の電解コンデンサ86が、メイン制御基板50から外れた位置に配置されているときも、メイン制御基板50上のメインCPU55と対向する位置以外の位置に配置されていることとなる。
また、「有利区間比率」とは、全遊技区間(通常区間+待機区間+有利区間)に対する有利区間の占める割合を意味し、「連続役物比率」とは、全メダル獲得数に対する、第一種特別役物(RB)の作動時におけるメダル獲得数の比率を意味し、「役物比率」とは、全メダル獲得数に対する、役物作動時におけるメダル獲得数の比率を意味する。
これにより、不具合により電解コンデンサ86が破裂して、電解液が飛散しても、飛散した電解液が管理情報表示LED74に付着しないようにすることができ、ひいては管理情報表示LED74に表示される管理情報が確認不能にならないようにすることができる。
また、電解コンデンサ86が破裂したときの衝撃により、管理情報表示LED74が破損しないようにすることができる。
(5)第1~第7実施形態、及び第1~第7実施形態で示した各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
第8実施形態は、スロットマシン10の筐体下部におけるキャビネット13とフロントドア12との間の間隙に関するものである。
図25は、フロントドア12を閉じた状態におけるスロットマシン10の筐体下前部(図22のA部)の側断面拡大図であり、キャビネット13とフロントドア12との間の間隙について説明する図である。
すなわち、第1閉塞部13cは、キャビネット13の底板13aの前端部から前方へ向けて突出している板状の突出部であり、フロントドア12を閉じた状態では、第1閉塞部13cの突出方向が、フロントドア12方向となるものである。
また、第1閉塞部13cは、キャビネット13の底板13a前端部の右端から左端まで至る横長に形成されている。
さらにまた、第1閉塞部13cは、板金によって形成されており、ビスによってキャビネット13の底板13aの前端部に固定されている。
すなわち、第2閉塞部12aは、フロントドア12の裏面下部から後方へ向けて突出している板状の突出部であり、フロントドア12を閉じた状態では、第2閉塞部12aの突出方向が、キャビネット13方向となるものである。
さらにまた、第2閉塞部12aは、フロントドア12の裏面下部の右端から左端まで至る横長に形成されている。
さらに、第2閉塞部12aも、第1閉塞部13cと同様に、板金によって形成されており、ビスによってフロントドア12の裏面下部に固定されている。
すなわち、第3閉塞部12bは、第2閉塞部12aと同様に、フロントドア12の裏面下部から後方へ向けて突出している板状の突出部であり、フロントドア12を閉じた状態では、第3閉塞部12bの突出方向が、キャビネット13方向となるものである。
さらにまた、第3閉塞部12bは、第2閉塞部12aとは異なり、第1閉塞部13cより上方の位置に配置されている。
さらに、第3閉塞部12bも、第1閉塞部13c及び第2閉塞部12aと同様に、板金によって形成されており、ビスによってフロントドア12の裏面下部に固定されている。
このため、フロントドア12を閉じた状態では、筐体下部におけるキャビネット13とフロントドア12との間の間隙は、図25に示すように、「コ」の字の左右を反転させたように屈曲した形状となる。これにより、キャビネット13とフロントドア12との間の間隙から筐体内部に針金を通す等してメダル払出し装置15等にアクセスする不正行為(ゴト行為)を防止することができる。
さらにまた、キャビネット13の左側板の前面側には、フロントドア12の開閉によって前後方向に移動可能とされている検知片が設けられている。この検知片は、フロントドア12を閉じた状態では、フロントドア12によって後方に押し込まれ、フロントドア12を開けた状態では、ばねに付勢されることによって前方に飛び出す。
これに対し、フロントドア12を開けた状態では、検知片は、ばねに付勢されることによって前方に飛び出して、ドアセンサ内から外に出る。このとき、ドアセンサは、検知片を検知していない状態となり、オン状態となる。
このように、フロントドア12の開閉によって検知片が前後方向に移動し、ドアセンサがオン/オフされることにより、フロントドア12の開閉を検知する。
そして、ドアセンサがフロントドア12の開放を最初に検知するときのフロントドア12の位置を「検知開始位置」と称する。
また、ドアセンサがフロントドア12の開放を最初に検知するときとは、ドアセンサがオフ状態からオン状態になる瞬間を意味する。
すなわち、フロントドア12を閉じた状態から開け、ドアセンサがオフ状態からオン状態になる瞬間においても、第2閉塞部12aと第3閉塞部12bとの間に第1閉塞部13cが配置されているように形成されている。
そして、ドアセンサがオン状態になると、メイン制御基板50は、フロントドア12が開いた状態であると判断して、ドア開放コマンドをサブ制御基板80に送信し、サブ制御基板80は、ドア開放コマンドを受信すると、スピーカ22及び画像表示装置23等により、フロントドア12が開いている旨を報知する。これにより、フロントドア12が開いている旨をホールの店員に知らせることができる。
また、メダルの直径を「d」とし、メダルの厚さを「t」とする。
なお、一般的なメダルのサイズは、直径が24.5~25.5mmであり、厚さが1.5~2.0mmである。
そして、第8実施形態では、第1閉塞部13cと第3閉塞部12bとの距離「h2」とメダルの厚さ「t」との関係については、「h2>t」を満たすように設定されている。
特に、キャビネット13の前面側の開口からホッパー35にメダルを補充するため、キャビネット13の底板13aの前端付近、すなわち、第1閉塞部13c付近にメダルを落としてしまう場合を有する。
「w<(d/2)」を満たすように設定することにより、第2閉塞部12a上にメダルを載置することができないようにすることができる。
これにより、第2閉塞部12a上にメダルを載置した状態でフロントドア12を閉じるということが起きないようにすることができ、ひいては第2閉塞部12a上に載置されたメダルによってフロントドア12やキャビネット13が破損するということが起きないようにすることができる。
以上、本発明の第8実施形態について説明したが、本発明は、上述した内容に限定されるものではなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)第8実施形態では、ドアセンサは、受発光部を有する光学センサを用いて構成したが、これに限らず、たとえば、近接センサを用いて構成してもよい。
そして、近接センサを用いてドアセンサを構成した場合にも、フロントドア12を閉じた状態のみならず、フロントドア12が検知開始位置にある状態でも、第2閉塞部12aと第3閉塞部12bとの間に第1閉塞部13cが配置されているように構成する。
たとえば、キャビネット13の左側板の前面側に、フロントドア12の開放を検知するドアセンサを設け、フロントドア12におけるドアセンサに対応する位置に、検知片を設けてもよい。そして、フロントドア12を閉じた状態では、フロントドア12に設けた検知片がドアセンサ内に入り込み、フロントドア12を開けた状態では、フロントドア12に設けた検知片がドアセンサ内から外に出るようにしてもよい。
(4)第8実施形態では、ドアセンサは、検知片を検知している状態では、オフ状態となり、検知片を検知していない状態では、オン状態となるようにした。すなわち、ドアセンサは、ローアクティブに設定した。しかし、これに限らない。
たとえば、第8実施形態とは逆に、ドアセンサは、検知片を検知している状態では、オン状態となり、検知片を検知していない状態では、オフ状態となるようにしてもよい。すなわち、ドアセンサは、ハイアクティブに設定してもよい。
この場合、メイン制御基板50は、ドアセンサがオン状態のときは、フロントドア12が閉じた状態であると判断し、ドアセンサがオフ状態のときは、フロントドア12が開いた状態であると判断するように構成する。
たとえば、第1閉塞部13cは、底板13aの右端から中央まで至る第1の部材と、底板13aの中央から左端まで至る第2の部材との2つから構成してもよく、また、3分割した3つの部材から構成してもよい。
第2閉塞部12a及び第3閉塞部12bについても、第1閉塞部13cと同様に、2つの部材から構成してもよく、3つの部材から構成してもよい。
このように、第1閉塞部13c、第2閉塞部12a及び第3閉塞部12bは、1つの部材から構成される場合に限らず、複数の部材から構成してもよい。
同様に、フロントドア12の裏面下部において、第2閉塞部12a及び第3閉塞部12bが設けられていない部分を一部有していてもよい。
このように、第1閉塞部13c、第2閉塞部12a、第3閉塞部12bが設けられていない部分を一部有していても、キャビネット13とフロントドア12との間隙から筐体内部に針金を通す等してメダル払出し装置15等にアクセスする不正行為を防止することができる。
また、第1閉塞部13cは、キャビネット13の底板13aの一部としてもよく、キャビネット13の底板13aとは別部材としてもよい。
同様に、第2閉塞部12a及び第3閉塞部12bは、フロントドア12の一部としてもよく、フロントドア12とは別部材としてもよい。
このとき、第1閉塞部13cと第2閉塞部12aとの間に間隙ができるようにしてもよく、第1閉塞部13cと第2閉塞部12aとが接するようにしてもよい。
同様に、第1閉塞部13cと第3閉塞部12bとの間に間隙ができるようにしてもよく、第1閉塞部13cと第3閉塞部12bとが接するようにしてもよい。
また、第2閉塞部12aと第3閉塞部12bとの間に、第1閉塞部13cの全部が配置されるようにしてもよく、第1閉塞部13cの一部が配置されるようにしてもよい。
さらに、第8実施形態とは逆に、フロントドア12側に第1閉塞部13cを設けるとともに、キャビネット13側に第2閉塞部12a及び第3閉塞部12bを設けてもよい。
すなわち、フロントドア12の裏面下部からキャビネット13方向へ向けて突出する第1閉塞部13cを設け、キャビネット13の底板13a前端部における第1閉塞部13cより下方の位置からフロントドア12方向へ向けて突出する第2閉塞部12aを設け、キャビネット13の底板13a前端部における第1閉塞部13cより上方の位置からフロントドア12方向へ向けて突出する第3閉塞部12bを設けてもよい。
しかし、これに限らず、たとえば、「h2<t」を満たすように設定してもよい。
「h2>t」を満たすように設定すると、第1閉塞部13c付近にメダルが落ちた状態でフロントドア12を閉じたときに、第1閉塞部13c付近に落ちたメダルは、第3閉塞部12bの後端部に当たって、キャビネット13内に押し込まれる。これにより、フロントドア12やキャビネット13が破損することなく、フロントドア12が閉じるようにすることができる。また、第1閉塞部13cと第3閉塞部12bとの間にメダルが挟まって、フロントドア12が閉じなくなってしまうようなこともない。
しかし、これに限らず、たとえば、「(d/2)<w<d」を満たすように設定してもよい。
「(d/2)<w」を満たすことにより、第2閉塞部12a上にメダルを載置可能となる。また、「w<d」を満たすことにより、第2閉塞部12a上にメダルを載置した状態でフロントドア12を閉じようとしても、フロントドア12が閉じる前に、第2閉塞部12a上に載置したメダルがキャビネット13の前端部に当たるため、フロントドア12が閉じない。
これにより、第2閉塞部12a上にメダルが載置されていることがホールの店員にわかるようにすることができ、ひいては第2閉塞部12a上に載置されているメダルをホールの店員に取り除かせてフロントドア12を閉じるようにすることができる。
上述したように、「(d/2)<w」を満たすことにより、第2閉塞部12a上にメダルを載置可能となる。また、「h1<t」を満たすことにより、第2閉塞部12a上にメダルを載置した状態でフロントドア12を閉じようとしても、フロントドア12が閉じる前に、第2閉塞部12a上に載置したメダルが第1閉塞部13cの前端部に当たるため、フロントドア12が閉じない。
これにより、第2閉塞部12a上にメダルが載置されていることがホールの店員にわかるようにすることができ、ひいては第2閉塞部12a上に載置されているメダルをホールの店員に取り除かせてフロントドア12を閉じるようにすることができる。
「d<w」を満たすことにより、メダル全体が第2閉塞部12a上に載置可能となる。すなわち、メダルの一部が第2閉塞部12aからはみ出すことなく、第2閉塞部12a上にメダルが載置可能となる。また、「h1>t」を満たすことにより、第1閉塞部13cと第2閉塞部12aとの間にメダルが挿入可能となる。
(11)第1~第8実施形態、及び第1~第8実施形態で示した各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
第9実施形態は、メイン制御基板50側でのリール31の停止制御と、サブ制御基板80側での演出の出力の制御とに関するものである。
図26(a)は、特別役(役物)の種類及び終了条件を示す図であり、図26(b)は、遊技状態の種類及び各遊技状態の規定数を示す図であり、図26(c)は、設定1における内部抽せん及び有利区間抽せんの置数表を示す図である。
ここで、BBは、RBを連続して作動させることができる装置である。すなわち、BB遊技中は、RB遊技が連続して実行される。また、RB遊技中は、小役の当選確率が高くなる。さらにまた、RB遊技中のメダルの払出し枚数が100枚を超えると、RB遊技が終了する。さらに、BB遊技中のメダルの払出し枚数が250枚を超えると、BB遊技が終了する。
ここで、「規定数」とは、スタートスイッチ41が操作可能(遊技開始可能)となるメダルの投入枚数を意味する。第9実施形態では、MB中の規定数は「1」に設定され、MB中以外の遊技状態での規定数は「3」に設定されている。
さらにまた、「非RT」とは、RTの概念に含まれないという意味ではなく、抽選対象となる条件装置の種類及びその当選確率がRTとは異なることを意味する。
いずれかの遊技状態において、RTの開始条件を満たすと、次回遊技から、RTに移行し、RTにおいて、RTの終了条件を満たすと、次回遊技から、非RTに移行する。
そして、特別役に当選していない遊技を「非内部中」といい、特別役に当選したが、当選した特別役に対応する図柄組合せが有効ラインに停止していないとき、すなわち特別役の当選情報を持ち越している遊技を「内部中」という。
そして、適切なリール31の位置で(対象図柄を最大移動コマ数の範囲内において有効ラインに停止可能な操作タイミングで)ストップスイッチ42を操作しなければ、対象図柄を有効ラインに停止させる(有効ラインまで引き込む)ことができないことを「PB≠1」と称する。
これに対し、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31がどの位置であっても(ストップスイッチ42の操作タイミングにかかわらず)、対象図柄を常に有効ラインに停止させる(引き込む)ことができることを「PB=1」と称する。
さらにまた、BBに当選したが、BBに対応する図柄組合せが有効ラインに停止しないと、BBに対応する図柄組合せが有効ラインに停止するまで、BBの当選情報を次回遊技に持ち越す。BBの当選情報を持ち越している遊技状態を「BB内部中」という。
なお、BB内部中への移行タイミングは、適宜設定することができる。たとえば、BBに当選した当該遊技で、すべてのリール31の停止後に、BB内部中に移行させてもよく、また、BBに当選した当該遊技ではBB内部中に移行させず、次回遊技でBB内部中に移行させてもよい。
さらにまた、RBに当選したが、RBに対応する図柄組合せが有効ラインに停止しないと、RBに対応する図柄組合せが有効ラインに停止するまで、RBの当選情報を次回遊技に持ち越す。RBの当選情報を持ち越している遊技状態を「RB内部中」という。
なお、RB内部中への移行タイミングは、BB内部中への移行タイミングと同様に、適宜設定することができる。たとえば、RBに当選した当該遊技で、すべてのリール31の停止後に、RB内部中に移行させてもよく、また、RBに当選した当該遊技ではRB内部中に移行させず、次回遊技でRB内部中に移行させてもよい。
なお、第9実施形態では、MBに対応する図柄組合せは、「PB=1」に設定されているため、MBに当選すると、今回遊技でMBに対応する図柄組合せが常に有効ラインに停止するので、MB内部中となることはない。
さらにまた、特別役として、BB、RB、及びMBの3種類を有し、リプレイとして、リプレイ1、及びリプレイ2の2種類を有し、小役として、共通ベル、左正解ベル、中正解ベル、右正解ベル、スイカ、チェリー1、及びチェリー2の7種類を有する。
なお、左正解ベル、中正解ベル、右正解ベルを総称して、「押し順ベル」と称する。
さらに、「条件装置」とは、役抽選手段61による抽選で決定された当選番号に対応して作動するものである。1つの当選番号が決定されると、その当選番号に対応する1又は複数の条件装置が作動し、作動した条件装置に対応する当選フラグがオンになる。
2種類のリプレイは、いずれも単独当選し、他の条件装置(役)と重複当選することはない。
また、ベルは、共通ベル、左正解ベル、中正解ベル、右正解ベルの4種類を有するが、いずれも単独当選し、他の役と重複当選することはない。
さらに、チェリー1は、単独当選する場合と、BBと重複当選する場合とを有し、チェリー2は、単独当選する場合と、RBと重複当選する場合と、BBと重複当選する場合とを有する。
また、BBは、単独当選する場合と、スイカ、チェリー1、又はチェリー2と重複当選する場合とを有するが、RBは、単独当選することはなく、チェリー2と重複当選するのみであり、MBは、単独当選するのみであり、他の役と重複当選することはない。
第9実施形態では、左正解ベル、中正解ベル、右正解ベルについては、規定数3(MB中以外の遊技状態)と規定数1(MB中)とで配当が異なるが、それ以外は、規定数3と規定数1とで配当は同一である。
同様に、中正解ベルは、中第一停止が正解押し順となり、中第一停止以外が不正解押し順となる押し順ベルであり、右正解ベルは、右第一停止が正解押し順となり、右第一停止以外が不正解押し順となる押し順ベルである。
なお、共通ベルは、押し順不問で8枚のメダルの払出しとなるベルである。
また、役抽選手段61(内部抽せん手段61)による当選番号の抽選を「内部抽せん」と称することもある。
図26(c)に示すように、第9実施形態では、役抽選手段61による抽選で、当選番号「0」~「15」の中からいずれか1つが決定される。また、当選番号「0」~「15」は、「非当選」~「MB」の条件装置にそれぞれ対応している。そして、当選番号が決定されると、決定した当選番号に対応する条件装置が作動する。
なお、第1実施形態で説明したように、役抽選手段61は、乱数発生手段と、乱数発生手段が発生させた乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて当選番号を決定する当選番号決定手段とを備え、当選番号が決定されると、決定した当選番号に対応する条件装置が作動する。
そして、たとえば、非内部中と内部中とでは、乱数抽出手段が抽出した乱数値が同一で、作動する条件装置も同一のこともあれば、乱数抽出手段が抽出した乱数値が同一でも、作動する条件装置が異なることもある。
第9実施形態では、すべての役について、役ごとに当選フラグを備える。そして、役抽選手段61による抽選で当選番号が決定されると、当選フラグ制御手段62は、決定した当選番号に対応する条件装置に含まれる役の当選フラグをオンにする(当選フラグを立てる)。
同様に、非RTにおいて、役抽選手段61による抽選で当選番号「10」に決定したときは、当選番号「10」に対応する「チェリー1+BB」の条件装置に含まれる「チェリー1」及び「BB」の2つの当選フラグがオンとなり、それ以外の当選フラグはオフとなる。
これに対し、特別役(BB、RB、MB)の当選情報は持ち越されるので、今回遊技で特別役に当選し、当選した特別役の当選フラグが一旦オンになったときは、その特別役が入賞するまで、当選フラグがオンの状態が維持され、その特別役が入賞すると、当選フラグがオフにされる。
このため、非RTにおいて、役抽選手段61による抽選で当選番号「10」に決定(「チェリー1+BB」に重複当選)したときと、BB内部中において、役抽選手段61による抽選で当選番号「9」に決定(「チェリー1」に単独当選)したときとで、当選フラグのオン/オフの状態は同一になる。
たとえば、MB遊技中において、役抽選手段61による抽選で当選番号「0」に決定したときは、当選番号「0」に対応する「非当選」にはいずれの役も含まれていないが、すべての小役(上記の7つの小役)の当選フラグがオンになる。
また、たとえば、MB遊技中において、役抽選手段61による抽選で当選番号「1」に決定したときは、当選番号「1」に対応する「リプレイ1」の条件装置に含まれる「リプレイ1」の当選フラグに加えて、すべての小役(上記の7つの小役)の当選フラグがオンになる。
役抽選手段61による抽選で当選番号が決定され、決定された当選番号に対応する条件装置に含まれる役の当選フラグのオン/オフの制御が当選フラグ制御手段62により行われると、リール制御手段65は、当選フラグのオン/オフに対応する停止位置決定テーブルを選択する。
また、リプレイ1の当選フラグがオンであり、リプレイ1以外の当選フラグがオフであるときに選択される停止位置決定テーブルは、リプレイ1に対応する図柄組合せが有効ラインに停止するように、かつリプレイ1以外の役に対応する図柄組合せが有効ラインに停止しないように、各リール31の停止位置を定めている。
たとえば、非RTにおける当選番号「4」の置数は「3000」であるので、非RTにおいて役抽選手段61による抽選で当選番号「4」に決定され、当選番号「4」に対応する「左正解ベル」の条件装置が作動する確率は、「3000/65536」となる。
ここで、「有利区間」とは、指示機能に係る性能を有する(指示機能を作動させてよい)遊技区間を意味する。
また、「指示機能」とは、「有利な操作態様」を遊技者に表示(報知)する機能を意味する。
さらにまた、「指示機能の作動」とは、押し順ベル当選時に正解押し順を表示することを含むものである。
そして、有利区間抽せんで当選し、有利区間に移行すると、指示機能を作動させることが可能となり、押し順ベル当選時に正解押し順を報知することが可能となる。
たとえば、非RTにおける当選番号「3」(「共通ベル」)の置数「8000」に「*」印が付されているが、これは、非RTにおいて役抽選手段61(内部抽せん手段61)による抽選で当選番号「3」(「共通ベル」)に決定されたときは、有利区間抽せんが実行可能であることを意味する。
さらに、RT、RB内部中、及びBB内部中においては、当選番号「4」~「6」(「左正解ベル」、「中正解ベル」、又は「右正解ベル」)に決定されたときを除き、非RTと置数が同一の当選番号に決定されたときは、有利区間抽せんを実行可能である。
さらに、非RT(非内部中)における当選番号「10」(「チェリー1+BB」の重複当選)の置数と、BB内部中における当選番号「9」(「チェリー1」の単独当選)の置数とは、同一の「200」に設定されている。
このため、BB内部中に当選番号「9」(「チェリー1」の単独当選)に決定されたときは、有利区間抽せんを実行可能とされている。
さらに、「BB」と「RB」とは、ともに特別役(役物)であるという点で一致し、非RT(非内部中)における当選番号「10」(「チェリー1+BB」の重複当選)の置数と、RB内部中における当選番号「9」(「チェリー1」の単独当選)の置数とは、同一の「200」に設定されている。
このため、RB内部中に当選番号「9」(「チェリー1」の単独当選)に決定されたときにも、有利区間抽せんを実行可能とされている。
さらに、非RTにおける当選番号「12」(「チェリー2+RB」の重複当選)及び当選番号「13」(「チェリー2+BB」の重複当選)の置数を合算すると「300」となり、RB内部中及びBB内部中における当選番号「11」(「チェリー2」の単独当選)の置数の「300」と一致する。
このため、RB内部中及びBB内部中に当選番号「11」(「チェリー2」の単独当選)に決定されたときにも、有利区間抽せんを実行可能とされている。
たとえば、非RT、RB内部中又はBB内部中において、役抽選手段61による抽選で当選番号「1」(「リプレイ1」の単独当選)に決定されたときに有利区間抽せんで当選する確率は、「20/16384」となる。
また、たとえば、非RT又はRTにおいて、役抽選手段61による抽選で当選番号「8」(「スイカ+BB」の重複当選)に決定されたときに有利区間抽せんで当選する確率は、「10000/16384」となる。
また、図26(c)に示すように、非RT及びRTにおいて、MBの抽選が行われるが、MBに当選すると、今回遊技でMBに対応する図柄組合せが常に有効ラインに停止するため、MB内部中となることなく、次回遊技から、MB遊技に移行する。
さらに、図26(c)に示すように、MB遊技中は、リプレイ1又はリプレイ2の抽選が行われるとともに、役抽選手段61による抽選結果にかかわらず、すべての小役に重複当選した状態になる。
同様に、MB遊技中に当選番号「2」(「リプレイ2」の単独当選)に決定されたときは、「リプレイ2」の当選フラグと、すべての小役の当選フラグとがオンになる。
これにより、MB遊技中に当選番号「1」(「リプレイ1」の単独当選)に決定された場合において、左第一停止でストップスイッチ42が操作されたとき(押し順正解時)は、14枚のメダルの払出しとなる図柄組合せが有効ラインに停止し、左第一停止以外でストップスイッチ42が操作されたとき(押し順不正解時)は、15枚のメダルの払出しとなる図柄組合せが有効ラインに停止する。
そして、MB遊技中の1回目の遊技では、14枚の払出しとなる押し順を報知し、MB遊技中の2回目の遊技では、15枚の払出しとなる押し順を報知する。
上述したように、MB遊技の終了条件は、メダルの払出し枚数が14枚を超えたことに設定されているため、このような報知を行うことにより、MB遊技中に29枚のメダルが払い出されるようにすることができる。また、MB遊技中は規定数が「1」に設定されているため、払出し枚数の「29」から投入枚数の「2」を減算した27枚のメダルを遊技者に獲得させることができる。
このため、図26(c)に示すように、非RT又はRTにおいて、役抽選手段61による抽選で当選番号「15」(「MB」の単独当選)に決定されたときにおける有利区間抽せんの当選確率は「16384/16384」、すなわち「100%」に設定している。
図26(c)に示すように、当選番号に対応する演出グループ番号が予め定められている。具体的には、当選番号「0」~「3」に対応して演出グループ番号「0」~「3」が定められ、当選番号「4」~「6」に対応して演出グループ番号「4」が定められ、当選番号「7」~「15」に対応して演出グループ番号「5」~「13」が定められている。
そして、役抽選手段61による抽選で当選番号が決定されると、演出グループ番号選択手段64は、決定した当選番号に対応する演出グループ番号を選択する。
第9実施形態では、制御コマンド送信手段71は、制御コマンドとして、ベットスイッチ40が操作されたときの情報、スタートスイッチ41が操作されたときの情報、押し順指示番号(AT中、かつ正解押し順を有する条件装置に対応する当選番号が決定されたときのみ)、演出グループ番号、ストップスイッチ42が操作されたときの情報、入賞した役の情報等に加えて、遊技状態(非RT、RT、RB内部中、BB内部中、RB中、BB中、MB中)を示す情報、演出グループ番号等をサブ制御基板80に送信する。
なお、サブ制御基板80側では、演出グループ番号により、左正解ベル、中正解ベル、又は右正解ベルのいずれかに当選したことは判断できるが、左正解ベル、中正解ベル、又は右正解ベルのいずれに当選したか(正解押し順)までは判断できない。
また、AT中は、押し順指示番号により、正解押し順を報知可能となる。
メイン制御基板50とサブ制御基板80とは、電気的に接続されており、メイン制御基板50(制御コマンド送信手段71)は、サブ制御基板80に一方向で、演出の出力に必要な情報(制御コマンド)を送信する。
サブ制御基板80は、メイン制御基板50と同様に、入力ポート81、出力ポート82、RWM83、ROM84、及びサブCPU85等を備えている。
また、サブ制御基板80には、入力ポート81又は出力ポート82を介して、演出ランプ21、スピーカ22、画像表示装置23等が電気的に接続されている。
さらに、演出決定テーブルは、出力する演出を定めたものであって、複数備えられており、演出出力制御手段91は、いずれかの演出決定テーブルを用いて出力する演出を決定し、決定した演出を出力するように制御する。
すなわち、演出出力制御手段91は、メイン制御基板50から受信した制御コマンド、及びいずれかの演出決定テーブルに基づいて、どのようなタイミングで、どのような演出を出力するかを決定し、その決定に従い、演出ランプ21、スピーカ22、画像表示装置23の出力を制御する。
図27に示すように、第9実施形態では、演出パターンとして、「演出なし」から「連続演出」までの18種類を備えている。また、「キャラ演出(賑やかし)」から「連続演出」までの各演出パターンは、それぞれ異なる内容の演出を定めている。
たとえば、「確定演出」は、特別役に当選したことが遊技者にわかる内容の演出であり、「第一停止後告知演出」は、第一停止後(最初のストップスイッチ42の操作後)のタイミングで出力される演出であり、「左第一停止演出」は、左ストップスイッチ42を最初に操作すべき旨を指示する内容の演出であり、「連続演出」は、複数回の遊技にわたって連続して出力される演出である。
たとえば、非RTにおいて役抽選手段61による抽選で当選番号「1」(「リプレイ1」の単独当選)に決定され、演出グループ番号「1」が送信されたときにおける「演出なし」の選択確率は「128/256」であり、「キャラ演出(賑やかし)」の選択確率は「20/256」であり、「会話演出(賑やかし)」の選択確率も「20/256」であり、「カットイン演出(強演出)」の選択確率は「0/256」である。
そして、サブ制御基板80の演出出力制御手段91は、メイン制御基板50から受信した遊技状態を示す情報に基づいて、遊技状態に応じた演出決定テーブルを選択し、選択した演出決定テーブルと、メイン制御基板50から受信した演出グループ番号とに基づいて、いずれの演出パターンの演出を出力するかを決定し、その決定に従って、演出ランプ21、スピーカ22、画像表示装置23の出力を制御する。
このように、演出出力制御手段91は、非RT(非内部中)において役抽選手段61で「BB」に単独当選した遊技と、BB内部中に役抽選手段61で「非当選」となった遊技とで、異なる演出決定テーブルを用いて、出力する演出を決定する。このため、各演出パターンの選択確率が異なる。
そして、ストップスイッチ42が操作されると、リール制御手段65は、「BB単独用停止位置決定テーブル」と、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置とに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定し、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御する。
このため、BB内部中において役抽選手段61で「非当選」となったときは、非RTにおいて役抽選手段61で「BB」に単独当選したときと同一のリール31の停止制御が行われる。また、「同一のリール31の停止制御が行われる」とは、各ストップスイッチ42を同一の態様(押し順及び操作タイミング)で操作すると、各リール31が同一の位置で停止して、同一の停止出目が表示されることを意味する。
これにより、メイン制御基板50側でのリール31の停止制御が同一でも、サブ制御基板80側で異なる演出を出力することができ、演出を多様化することができる。
また、メイン制御基板50側で同一のリール31の停止制御が行われ、同一の停止出目が表示されても、サブ制御基板80側で異なる演出が出力されることより、特別役に当選している(内部中である)ことを遊技者に推測可能にすることができる。
これにより、「BB」に当選した当該遊技では、「BB」に当選したことが遊技者にわかりにくくすることができ、また、BB内部中には、「BB」に当選していることが遊技者にわかりやすくすることにより、遊技者が「BB」の入賞を狙うようにし、いつまでもBB内部中が続かないようにして、遊技者に不利にならないようにすることができる。
このように、演出出力制御手段91は、非RT(非内部中)において役抽選手段61で「スイカ+BB」に重複当選した遊技と、BB内部中に役抽選手段61で「スイカ」に単独当選した遊技とで、異なる演出決定テーブルを用いて、出力する演出を決定する。このため、各演出パターンの選択確率が異なる。
これに対し、BB内部中は、複数回の遊技にわたる連続演出に遊技者に見せると、その分、「BB」入賞が遅れて、遊技者のメダルが減少してしまうので、「スイカ」単独当選時における連続演出の選択確率を低く設定するとともに、遊技者に早期に「BB」入賞を狙わせるために、「非当選」時における確定演出の選択確率を高く設定している。
なお、BB内部中に、遊技者のメダルが減少しないように各役の当選確率及び入賞時の払出し枚数を設定した上で、連続演出の選択確率を高く設定してもよい。
そして、ストップスイッチ42が操作されると、リール制御手段65は、「スイカ+BB重複用停止位置決定テーブル」と、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置とに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定し、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御する。
このように、非RTにおいて役抽選手段61で「スイカ+BB」に重複当選したときと、BB内部中に役抽選手段61で「スイカ」に単独当選したときとで、メイン制御基板50側では、同一の停止位置決定テーブルを用いてリール31の停止位置を決定するが、サブ制御基板80側では、異なる演出決定テーブルを用いて出力する演出を決定する。このため、各演出パターンの選択確率が異なる。
これにより、メイン制御基板50側でのリール31の停止制御が同一でも、サブ制御基板80側で異なる演出を出力することができるので、演出を多様化することができる。
ただし、非RTで「スイカ」に単独当選したときは、「スイカ」の当選フラグがオンであり、それ以外の当選フラグがオフであるときに対応する停止位置決定テーブルを選択するのに対し、BB内部中に「スイカ」に単独当選したときは、「スイカ」及び「BB」の2つの当選フラグがオンであり、それ以外の当選フラグがオフであるときに対応する停止位置決定テーブルを選択する。このため、非RTで「スイカ」に単独当選したときと、BB内部中に「スイカ」に単独当選したときとでは、リール31の停止制御が異なる。
このように、非RTで「スイカ」に単独当選したときと、BB内部中に「スイカ」に単独当選したときとで、サブ制御基板80側では、各演出パターンの選択確率が同一であるが、メイン制御基板50側では、リール31の停止制御が異なる。
以上、本発明の第9実施形態について説明したが、本発明は、上述した内容に限定されるものではなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)第9実施形態で示した役の種類、条件装置の種類、遊技状態の種類、各遊技状態における規定数、各役の入賞時における配当、内部抽せん置数の割り振り、有利区間抽せん置数の割り振り、演出パターンの種類、各演出パターンの振分け置数の割り振り等は、あくまでも例示であり、遊技内容に応じて適宜設定することができる。
(3)第9実施形態では、制御コマンド送信手段71は、サブ制御基板80に対して、遊技状態を示す情報、及び演出グループ番号を送信する。これにより、サブ制御基板80側で、メイン制御基板50側の遊技状態及び条件装置を判断して、遊技状態及び条件装置に応じた確率で演出パターンを選択する。しかし、これに限られるものではない。
たとえば、制御コマンド送信手段71は、サブ制御基板80に対して、内部抽せんで決定した当選番号を送信してもよく、内部抽せんで決定した当選番号に対応する条件装置を示す情報を送信してもよい。そして、サブ制御基板80側では、受信した当選番号や条件装置を示す情報に基づいて、メイン制御基板50側の条件装置を判断してもよい。
さらにまた、たとえば、サブ制御基板80は、「BB」に当選したことを示す情報を受信したが、「BB」が入賞したことを示す情報を受信しないと、メイン制御基板50側の遊技状態がBB内部中であると判断することができる。
そして、サブ制御基板80側で判断したメイン制御基板50側の遊技状態と、メイン制御基板50から受信した演出グループ番号や当選番号や条件装置を示す情報とに基づいて、サブ制御基板80側で演出パターンを選択してもよい。
たとえば、「BB」の当選フラグがオンであることを示す情報を受信したが、「BB」が入賞したことを示す情報を受信しないと、メイン制御基板50側の遊技状態はBB内部中であると判断することができる。
そして、サブ制御基板80側で判断したメイン制御基板50側の遊技状態と、同じくサブ制御基板80側で判断したメイン制御基板50側の条件装置とに基づいて、サブ制御基板80側で演出パターンを選択してもよい。
たとえば、BB内部中の「スイカ+制御役1」の当選は、複数種類の役に同時に当選しているという意味では、重複当選であるが、特別役以外の役にのみ当選し、特別役は同時には当選していないので、第9実施形態でいう意味では、単独当選となる。
なお、「制御役」とは、当選フラグのオン/オフの状態を異ならせることにより、選択する停止位置決定テーブルを異ならせて、リール31の停止制御を異ならせるための役であり、入賞させるための役ではない。
(7)第1~第9実施形態、及び第1~第9実施形態で示した各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
第10実施形態は、管理情報表示LED74の表示の制御に関するものである。
メインCPU55は、電源投入に基づく所定のタイミング(たとえば、電源投入時、最初の割込み処理起動時、プログラム起動時等)から5秒間、設定変更状態(設定変更モード、設定変更中)、設定確認状態(設定確認モード、設定確認中)、RWM異常エラー状態において、管理情報表示LED74の全LEDを点灯状態とするよう制御する。
第2実施形態で説明したように、管理情報表示LED74は、4桁のLEDで構成されるため、全LEDが点灯すると、「8888」が表示される。これにより、管理情報表示LED74のLEDに不具合がないかを確認可能にすることができる。
そして、電源投入に基づく所定のタイミングから5秒間とは、電源投入時に設定キースイッチがオンとなっていた場合に、電源投入から設定変更状態に移行するまでに要する時間より長い時間に設定している。
なお、電源投入に基づく所定のタイミングからの管理情報表示LED74の全LEDの点灯期間は5秒間に限らず、電源投入から設定変更状態に移行するまでに要する時間より長い時間であれば任意の時間に設定してもよい。
なお、第10実施形態では、管理情報表示LED74が有する4桁のLEDを、左側から順に「デジット6」、「デジット7」、「デジット8」、「デジット9」と称する。
また、管理情報表示LED74が有する4桁のLEDのうち、左側の2個のLED(デジット6及び7)を「識別セグ」と称し、右側の2個のLED(デジット8及び9)を「比率セグ」と称する。
デジット6:識別セグ上位桁
デジット7:識別セグ下位桁
デジット8:比率セグ上位桁
デジット9:比率セグ下位桁
と称する場合を有する。
さらに、第10実施形態において、管理情報表示LED74の各LED(デジット)は、いずれも、セグメントA~G及びセグメントDPからなる8セグメントLEDである。
また、管理情報表示LED74にテストパターンを表示する場合には、以下のいずれかのタイミングで表示する。
(1)電源投入に基づく所定のタイミングから5秒以内
(2)設定変更開始処理から5秒以内
(3)設定変更(モード)中
(4)設定確認(モード)中
(5)RWM異常エラー中
そして、テストパターンの表示時間である5秒間の間に、すべてのLEDのすべてのセグメントが、点灯している状態と消灯している状態とを有するようにテストパターンを設定する。
また、テストパターンとして、第2に、すべてのLEDのすべてのセグメントを点滅させることが挙げられる。このように設定しても、1回の点滅(点灯及び消灯)で、すべてのLEDのすべてのセグメントを点灯状態と消灯状態とにすることができる。
なお、図29及び後述する図30のテストパターン表示では、点灯しているセグメントを実線で示し、消灯しているセグメントを点線で示す。また、セグメントDPは、点灯状態を黒丸で示し、消灯応対を白丸で示す。
また、以下の説明において、「.」は、セグメントDPが点灯状態であることを示し、「。」は、セグメントDPが消灯状態であることを示すものとする。
その一つは、「0.」と表示するパターンである。より詳しくは、セグメントA~F及びDPが点灯しており、かつ、セグメントGが消灯しているパターンである。
もう一つは、「-。」と表示するパターンである。より詳しくは、セグメントGが点灯し、セグメントA~F及びDPが消灯しているパターンである。
よって、「0.」と「-。」は、それぞれ、点灯及び消灯しているセグメントが逆の関係にある。
さらに、図29に示す例1では、図29(a)に示す表示状態を1秒間維持する。なお、1秒間のカウントは、割込み処理の回数で計測することが挙げられる。たとえば、図29(a)の表示を開始したときに、カウンタに「447(D)」をセットし、割込み処理ごとに「1」ずつ減算し、「0」になったときは、図29(a)の表示を終了することが挙げられる。これにより、「2.235×447=999.045ms」間、図29(a)の表示を維持することができる。
また、図29(b)の表示は、図29(a)の表示に対し、「0.」を表示するLEDと、「-。」を表示するLEDとを入れ替えたものである。すなわち、図29(b)の表示は、図29(a)の表示とは逆に、識別セグ上位桁及び比率セグ上位桁において「-。」と表示し、識別セグ下位桁及び比率セグ下位桁において「0.」と表示している。
さらに、図29(a)の場合と同様に、図29(b)に示す表示状態を、1秒間(447割込み)継続する。
そして、テストパターンの表示(5秒間)を終了すると、通常の比率表示に移行する。
図29中、(f)は、「7。U.5。0。」と有利区間比率を表示した例を示している。また、有利区間比率に代えて、役物比率を表示してもよい。
また、比率を表示する場合において、識別セグ及び比率セグのいずれも、「0.-。」と表示したり、「-。0.」と表示したりする場合はない。したがって、テストパターンと、本来の比率表示とを混同するおそれはない。
図29の例1では、1秒ごとに表示内容を変え、5秒間、テストパターンを表示した。このようなテストパターンは、上述したように、電源投入に基づく所定のタイミングから5秒以内や、設定変更開始処理から5秒以内に表示する場合に好適である。
これに対し、図30に示すテストパターン表示の例2は、設定変更中、設定確認中、又はRWM異常エラー中のように、所定の終了条件を満たすまでテストパターンを表示するときに好適である。
なお、図29のテストパターン表示を、所定の終了条件を満たすまで表示する場合に用いてもよいのはもちろんである。
同様に、図30のテストパターン表示を、テストパターン表示の開始条件を満たしたときから所定期間内に表示する場合に用いてもよいのはもちろんである。
図30の例2では、図30(a)に示す全セグメントの点灯状態を0.3秒間維持し、次に、図30(b)に示す全セグメントの消灯状態を0.3秒間維持する。そして、図30(a)に示す点灯状態と図30(b)に示す消灯状態とを繰り返すことにより、点滅状態とする。
また、比率を表示する場合において、識別セグ及び比率セグのいずれも、「8.8.」と表示することはない。たとえば、比率が88%に到達すると、いずれの比率であっても点滅表示となるが、その場合には、「8。8。」と表示され、セグメントDPは点灯しない。これに対し、「8.8.」の表示は、セグメントDPも点灯しているので、両者を混同することはない。
図31(A)は、第11実施形態における表示基板75上の各種LEDを示す図であり、同図(B)は、第11実施形態における管理情報表示LED74を示す図である。また、同図(C)は、第11実施形態における設定値表示LED73を示す図である。
図31(A)に示すように、クレジット表示LED76は、デジット1a(上位桁)及びデジット2a(下位桁)から構成されている。また、獲得数表示LED78は、デジット3a(上位桁)及びデジット4a(下位桁)から構成されている。
ここで、「デジット」とは、表示部(ディスプレイ)を意味し、特に本実施形態では、セブンセグメントLED(いわゆる7セグ)から構成されている。
これらのデジット1a~4aは、いずれも、ドットセグメント(セグメントP)を備える7セグメントディスプレイである。特に、デジット4a(獲得数表示LED78の下位桁)のセグメントPは、有利区間表示LED77として機能する。
状態表示LED79において、1ベット表示LED79a~3ベット表示LED79cは、それぞれ、その時点でベットされているメダル枚数を表示するLEDである。1枚のメダルがベットされたときは1ベット表示LED79aのみが点灯する。2枚のメダルがベットされたときは、1ベット表示LED79a及び2ベット表示LED79bが点灯する。3枚のメダルがベットされたときは、1ベット表示LED79a、2ベット表示LED79b、及び3ベット表示LED79cのすべてが点灯するように構成されている。
投入表示LED79eは、メダルを投入可能な状態のときに点灯するLEDである。すなわち、遊技が終了し、次回遊技に移行するためのメダルが投入される前に点灯し、いわゆるベット待ち状態を示す。なお、リプレイが作動した後であってもクレジット数に応じてベット可能なときには点灯する。そして、ベット数が最大であるとき(それ以上のベットができないとき)は、投入表示LED79eは消灯する。
なお、図31(A)で図示していない状態表示LED79として、たとえば精算表示LED(精算処理中に点灯するLED)が挙げられるが、図31(A)では図示を省略する。
また、デジット2b(情報種別下位)のセグメントPは、桁区切り表示LEDとして機能する。桁区切り表示LEDは、情報種別と数値との区切りを明確にするために用いられる。
さらにまた、図31(C)において、設定値表示LED73は、図10で図示したものと同じであり、設定変更中及び設定確認中に現設定値を表示するLEDであり、1個(1桁)のデジット5bから構成されている。
また、図10で示したように、管理情報表示LED74(デジット1b~4b)及び設定値表示LED73(デジット5b)は、メイン制御基板50上に搭載されている。
7セグからなるデジットは、7個の棒状のセグメントA~Gと、1個のドット状のセグメントPとから構成された7セグである。なお、セグメントPを有さないセグメントA~GからなるLEDを「7セグ」と称し、セグメントPを含む8個のセグメントから構成されるLEDを「8セグ」と称する場合があるが、本明細書では、8個のセグメントから構成されるLEDも含めて「7セグ」と称している。
また、デジット4aのセグメントA~Gは、獲得数表示LED78の下位桁の7セグを構成するとともに、セグメントPは、有利区間表示LED77を構成する。
たとえば、デジット1aに「0」と表示する場合には、セグメントA~Fを点灯させ、セグメントG及びPは消灯させるので、そのセグメントデータは、「00111111(B)」となる。
さらにまた、遊技開始前に、3枚のメダルがベットされ、遊技開始可能であるときは、1ベット表示LED79a、2ベット表示LED79b、3ベット表示LED79c、及び遊技開始表示LED79dを点灯させるので、デジット5aのセグメントデータは、「00001111(B)」となる。
第11実施形態の出力ポート52として、デジット信号を送信する出力ポートが1個(出力ポート2)と、セグメント信号を送信する出力ポートが2個(出力ポート3及び4)とが設けられている。
出力ポート3は、クレジット数表示LED76、獲得数表示LED78、及び状態表示LED79(デジット1a~5a)のセグメント信号を送信する出力ポートである。
また、出力ポート4は、管理情報表示LED74(デジット1b~4b)及び設定値表示LED73のセグメント信号を送信するための出力ポートである。
出力ポート3は、デジット1a~5aのセグメントA~P信号用の出力ポートであり、D0~D7ビットにそれそれセグメントA~P信号が割り当てられている。
同様に、出力ポート4は、デジット1b~5bのセグメントA~P信号用の出力ポートであり、D0~D7ビットにそれそれセグメントA~P信号が割り当てられている。
さらにまた、出力ポート5からは、外部信号1~5、データストローブ信号、メダル投入信号、メダル払出し信号が出力される。
なお、図33で図示した出力ポート2~5以外の出力ポート(図示せず)からは、たとえばモータ32の信号、ブロッカ45の信号、ホッパーモータ36の駆動信号、条件装置信号(いわゆる当選番号)、サブ制御データ信号、試験信号等が出力される。
本実施形態では、メイン制御基板50の処理として、1遊技ごとに行うメイン処理(M_MAIN)(後述する図41)と、このメイン処理と並行して、2.235msごとに1回、割込み処理(I_INTR)(後述する図53)が実行される。
「N」割込み目 :00010000(B)
「N+1」割込み目:00001000(B)
「N+2」割込み目:00000100(B)
「N+3」割込み目:00000010(B)
「N+4」割込み目:00000001(B)
「N+5」割込み目:00000000(B)→00010000(B)(初期化;「N」割込み目と同一値)
「N+6」割込み目:00001000(B)
:
となる。
図34(B)に示すように、通常中はデジット1~5が点灯可能であり、設定変更中はデジット3~5が点灯可能であり、設定確認中は、デジット1~5が点灯可能である。なお。「通常中」とは、遊技待機中及び遊技中を指す。
たとえば、LED表示カウンタが「00010000(B)」であり、LED表示要求フラグが「00011111(B)(通常中)」であれば、両者をAND演算すると、「00010000(B)」となり、デジット5信号のみが「1」となる。ただし、通常中(遊技待機中及び遊技中)は、出力ポート3からセグメント信号を出力して状態表示LED79を点灯可能とするが、出力ポート4からはセグメント信号を出力せず、設定値表示LED73(デジット5b)を点灯させないように制御する。
また、設定変更中において、たとえばデジット3又は4信号がオンとなる割込みタイミング(LED表示カウンタが「00000100(B)」又は「00001000(B)」)では、それぞれデジット3信号(獲得数表示LED78の上位桁)及びデジット4信号(獲得数表示LED78の下位位桁)を出力し、獲得数表示LED78に「88」(設定変更中であることを示す内容)を表示させる。
なお、図35に示すデータは、第11実施形態の説明で用いるためのものであり、RWM53に記憶されるデータは、これらに限られるものではない。
そして、設定値表示LED73には、設定値データに「1」を加算した「N」が設定値として表示される。
ここで、本実施形態では、クレジット数データとして、クレジット数を10進数に換算した値を記憶する。たとえば、表示すべきクレジット数が「29」であるとき、「29(H)」という値を記憶する。換言すると、アドレス「F010(H)」には、「00101001(B)」を記憶する。これにより、アドレス「F010(H)」のD0~D3の下位4ビットは、クレジット数の下位桁(本例では「9」)を表示するためのデータであり、D4~D7の上位4ビットは、クレジット数数の上位桁(本例では「2」)を表示するためのデータである。なお、本実施形態では、クレジット数の上限値は「50(D)」であるので、記憶されるデータ値は、「0」~「50」の範囲となる。
そして、本実施形態では、クレジット数データそのものを記憶するRWM53のアドレスは設けておらず、クレジット数表示LED76の表示データとしてクレジット数データを設けている。
本実施形態では、小役の入賞時には、入賞した小役に対応する払出し数を獲得数表示LED78に表示するため、獲得数データとして、入賞した小役に対応する払出し数データが記憶される。具体的には、小役が入賞してメダルが払い出されると、メダルの払出しに伴って獲得数データが加算されていき、獲得数表示LED78の表示が更新される。たとえば、獲得数データとして「1(H)」が記憶されているときは、獲得数表示LED78に「01」と表示される。
これに対し、アドレス「F011(H)」に記憶される獲得数データは、たとえば8枚役が入賞したときに、「0」→「1」→「2」→・・・→「8」のように、メダルが1枚払い出されるごとに「1」ずつ加算される。したがって、獲得数表示LED78の表示も、「0」→「1」→「2」→・・・→「8」のようにカウントアップする。
この作動状態フラグは、後述する遊技開始セット処理で更新される(図42中、ステップS317)。たとえば図42のステップS313において、後述する図柄組合せ表示フラグのD0ビットを読み込み、D0ビットが「1」であると判断したときは、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示したと判断し、作動状態フラグのD0ビットを「1」にする。
リプレイの作動状態フラグ(D0ビット)については、後述する図50(遊技終了チェック処理)のステップS413でクリアされる。
また、役物の作動状態フラグも、遊技終了チェック処理でクリアされる(図50では図示せず)。
図41のメイン処理中、ステップS291では、入賞判定手段66により、役に対応する図柄組合せが停止表示したか否かを判断する。そして、停止表示した図柄組合せに応じて、図柄組合せ表示フラグを更新する。たとえばリプレイの図柄組合せが停止表示したと判断したときは、図柄組合せフラグのD0ビットを「1」にする。
図柄組合せ表示フラグは、次回遊技の開始時、具体的には図41のメイン処理中、ステップS279(スタートスイッチ受付け処理)においてクリアされる。
自動ベット数データは、図42の遊技開始セット処理中、ステップS325でセットされる。
アドレス「F043(H)」は、ベット数データ(_NB_PLAY_MEDAL)の記憶領域である。ベット数データは、今回遊技でのベット数を示し、本実施形態では、「0」~「3」のいずれかが記憶される。ベット数データは、図41のメイン処理中、ステップS276におけるメダル管理処理(投入されたメダルを検知し、ベット処理やクレジット加算処理を行う)で行われる。
アドレス「F052(H)」は、LED表示要求フラグ(_FL_LED_DSP )の記憶領域である。LED表示要求フラグは、図34(B)で示したものであり、通常中、設定変更中、又は設定確認中に応じた値をとる。
有利区間種別フラグは、通常区間であるときは「00000000(B)」を記憶し、通常区間から有利区間に移行するときは、D0ビットが「1」になる。
なお、どのようなタイミングで有利区間種別フラグが更新されるかについては、後述する。
なお、有利区間表示LED77は、有利区間に移行した後は、いつ点灯させてもよい(たとえば有利区間への移行と同時に有利区間表示LED77を点灯させてもよい)。
具体的には、第1に、有利区間への移行時には有利区間表示LED77を点灯させないが、その後(有利区間中)に点灯させる場合がある。
また第2に、有利区間への移行時には有利区間表示LED77を点灯させず、有利区間表示LED77を点灯させる条件を満たす前に有利区間の終了条件を満たしたときは、有利区間表示LED77を一度も点灯させないままで有利区間を終了してもよい。
さらに、有利区間表示LED77を一旦点灯させた後は、有利区間中はその点灯を維持する。
また、有利区間の最終遊技における遊技終了チェック処理時に、有利区間表示LED77を消灯するための処理を実行する。具体的には、有利区間の終了条件を満たしたときは、有利区間表示LEDフラグ記憶領域の初期化処理(有利区間表示LEDフラグのクリア処理)を実行する。これにより、その後の割込み処理において有利区間表示LED77が消灯する。
ただし、これに限られるものではなく、他の点灯タイミングとしては、たとえば、
1)スタートスイッチ41が操作される前
2)スタートスイッチ41の操作後、全リール31が定速状態となり、ストップスイッチ42の操作受付けが可能となったとき、
3)少なくとも1つのリール31が停止し、他の少なくとも1つのリール31が回転中のとき、
4)全リール31の停止時、
5)全リール31が停止した後(当該遊技が終了し)、次回遊技の開始前に精算スイッチ43が操作可能となる前
が挙げられる。
指示機能を作動させる遊技で有利区間表示LED77を点灯させる場合には、スタートスイッチ41が操作され、役の抽選が実行された後になるので、リール31の回転を開始した後、リール31の回転が定速状態に到達するまでに有利区間表示LED77を点灯させるタイミングが、最短のタイミングとなる。
なお、有利区間クリアカウンタは、最大で初期値「1500(D)」を記憶するので、2バイトから構成されている。換言すると、有利区間クリアカウンタに「0」以外の値が記憶されているときは、有利区間である。
差数カウンタは、単に、差枚数の累積値そのものを記憶するのではなく、差枚数の累積値に「対応する値」を記憶する。たとえば、差枚数がマイナスに相当する値となったときは、その値を「0(H)」に補正する。したがって、「差枚数の累積値≠差数カウンタ値」である。
差数カウンタは、有利区間中の差枚数の累積値に対応する値が「2400(D)」を超えたか否かを判断するためのインクリメントカウンタである。このため、差数カウンタは、2バイトの記憶領域から構成される。
ここで、有利区間であることを条件に差数カウンタ値を更新するときは、毎遊技、当該遊技が有利区間であるか否かを判断する処理が必要となる。このため、本実施形態では、非有利区間(通常区間)中も含めて差数カウンタ値の更新を実行する。このようにすれば、毎遊技、当該遊技が有利区間であるか否かを判断することなく差数カウンタ値を更新できるので、処理を簡素化することができる。
1遊技目:ベット数「3」、払出し数「0」のとき、演算後の差数カウンタは「FFFD(H)」、補正後の差数カウンタ「0(H)」
2遊技目:ベット数「3」、払出し数「9」、演算後の差数カウンタ「0006(H)」(補正なし)
3遊技目:ベット数「3」、払出し数「0」、演算後の差数カウンタ「0003(H)」(補正なし)
4遊技目:ベット数「3」、払出し数「1」、演算後の差数カウンタ「0001(H)」(補正なし)
5遊技目:ベット数「3」、払出し数「0」、演算後の差数カウンタ「FFFE(H)」、補正後の差数カウンタ「0(H)」
のように更新される。
なお、前回遊技の差数カウンタが「0(H)」であり、今回遊技の差数カウンタが「0(H)」であっても、当該遊技の差数を反映した差数カウンタ値を改めて算出した結果であるので、このような場合も差数カウンタの「更新」に相当する。
このような差数カウンタ値の更新により、たとえばベット数に対して払出し数が多いとき、すなわち差枚数の増加中であるときは、差数カウンタ値は遊技の進行とともにその値が増加する。これに対し、払出し数がベット数を下回るとき、たとえば通常区間中の遊技では、差数カウンタ値は、小役の入賞に基づく払出しがあったときはその払出し数だけ増えるものの、その後、払出し数がベット数を下回れば、やがて「0」となる。
例1では、最初に、遊技の進行とともに差数がマイナス方向に進んだが、途中から、たとえばATが開始されたことに伴い、差数が上昇に転じた例を示している。そして、差数カウンタは、遊技の進行過程において差数が最低値となった時点を「0」としてカウントされるので、図中、矢印で示す範囲が差数の増加量として差数カウンタによってカウントされる。上述したように、本実施形態では、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたときに有利区間を終了する(次回遊技は、通常区間の遊技となるように制御する)。
そして、次回遊技において、遊技機での最大の差枚数を獲得すると仮定すると、ベット数「1」、払出し数「15」の場合であるので、当該次回遊技での差枚数は「+14」となり、当該次回遊技終了時における差数カウンタ値は「2414(D)」となる。差数カウンタが「2414(D)」であるときは、有利区間の終了条件を満たすと判断される。
したがって、差数カウンタの取り得る最大値は、「2414(D)」である。
また、レジスタに一時記憶している差数カウンタ値に基づいて「2400(D)」を超えたか否かの判断をした場合において、「2400(D)」を超えていないと判断したときは、レジスタの差数カウンタ値をRWM53に記憶(保存)する。これに対し、「2400(D)」を超えていると判断したときは、その差数カウンタ値をRWM53に記憶せず、かつ、RWM53に記憶された差数カウンタ値をクリアするように制御することも可能である。
1)有利区間を開始するまで、そのまま差数カウンタ値を更新する方法と、
2)「2400(D)」を超えたときは、その時点で、一旦、差数カウンタ値を「0」にリセットする方法と
が挙げられる。
たとえば有利区間中に差数カウンタが「2400(D)」を超えたときは、有利区間の終了に基づいて差数カウンタをクリアするようにしたとき、その処理が、有利区間中であるか否かにかかわらず実行される処理であれば、通常区間中に差数カウンタが「2400(D)」を超えたときであってもクリアされる。
なお、有利区間を開始するとき(有利区間の1遊技目)は、差数カウンタをクリアする(初期値「0」をセットする。後述する図45のステップS354。)。したがって、有利区間の開始前の差数カウンタがいくつであっても問題はない。
そして、
1)有利区間中に差数カウンタが「2400(D)」を超えたとき、
2)有利区間の遊技回数が1500遊技に到達したとき、
は、有利区間の終了条件を満たす。
有利区間の終了条件を満たすときは、差数カウンタをクリア(初期化)する。有利区間の終了時に差数カウンタをクリアするのは、有利区間を終了して通常区間に移行するときに、有利区間に関するデータ(値)を通常区間に持ち越さないようにするためである。差数カウンタのクリアは、後述する図51中、ステップS435で実行される。
例1において、通常区間では、遊技の進行とともに差数が減少し、有利区間を開始した時点(図中、「A」)から、図中、「B」に進むまでは、差数がさらに減少した例を示している。なお、有利区間の開始と同時にATを開始せず、有利区間の最初はCZや前兆、AT準備中(たとえば、RT状態が低確率状態のとき、RT状態を低確率状態から高確率状態へ移行するためのリプレイの当選を待っている途中)から開始するような仕様の場合には、有利区間を開始した後も差数が減少する場合がある。また、ATを開始した場合であっても、押し順ベルに中々当選しない状況が続いた場合には、差数が減少する場合がある。
また、「B」地点から、差数は増加に転じた例を示している。これにより、差数カウンタ値も増加する。そして、差数カウンタ値が「2400(D)」を超えたと判断したとき(図中、「C」地点に到達したとき)は、有利区間の終了条件を満たすと判断し、有利区間を終了する(通常区間に移行する)。
たとえば有利区間を開始した後、抽選でATが開始されるような仕様である場合、有利区間かつ非ATであるときは、遊技の進行とともに差数が減少する場合がある。
たとえば遊技者Xが有利区間に当選し、有利区間が開始されたが、ATが開始されず、差数が「-200枚」となったところで遊技を中止したとする。
よって、上記のように、有利区間を開始した後、「差数が最低値となった時点から「+2400枚」を超えるまで」と終了条件を設定することで、たとえば他の遊技者のはまり分も含めて獲得できてしまうことを防止し、射幸心をあおらないようにしている。
したがって、有利区間前の増加分(「D」から「E」までの増加分)は、差数カウンタによりカウントされない。よって、「E」地点から差数カウンタがプラスカウントされ続け、「2400(D)」を超えたときに有利区間を終了する。
アドレス「F067(H)」は、ATフラグ(_FL_AT_KND)の記憶領域である。ATフラグは、AT中であるか否かを判別するためのフラグであり、非AT中は「0」にされ、AT中は「1」にされる。ATフラグが「1」にされるタイミングは、AT抽選に当選したときであり、後述する図46のステップS364で実行される。また、ATフラグがオフにされるのは、ATの最終遊技における遊技終了時であり、たとえば後述する遊技終了チェック処理(図50のステップS415)で実行される。また、なお、有利区間終了時にクリア(初期化)されるデータには、ATフラグが含まれる。
AT中にAT遊技回数カウンタを更新(減算)するのは、メイン処理中、スタートスイッチ41が操作された後(後述する図41のステップS281)である。
ATを開始するとき(あるいは、AT準備中に移行したとき)は、AT遊技回数カウンタに初期値がセットされる。初期値は、一定値であってもよく、AT当選時に抽選等によって決定してもよい。また、初期値を決定した後は、AT遊技回数はその後に変更されることなく「0」まで更新されるものであってもよい。あるいは、AT中に所定条件を満たしたときはAT遊技回数を上乗せするようにし、上乗せ抽選で当選したとき等は、AT遊技回数を増加してもよい。この場合、その増加分を、AT遊技回数カウンタに加算する。
このAT遊技回数カウンタも、有利区間の終了時にクリアされるデータに含まれる。
図38は、メイン制御基板50によるプログラム開始処理(M_PRG_START )を示すフローチャートである。電源が投入されたときは、図38のプログラム開始処理から実行する。
図38において、ステップS201でプログラムが開始されると、次のステップS202において、メイン制御基板50は、レジスタを初期化する。具体的処理としては、たとえば、メインCPU55に設けられているシリアル通信回路の通信速度の設定、割込みの種類の設定(たとえば、マスカブル割込みに設定すること等)、送信する制御コマンドに付与するパリティビットの設定(たとえば、偶数パリティに設定すること等)が挙げられる。いいかえれば、スロットマシン10を正常に動作させるために必要な初期値を各種レジスタに設定する。
ステップS205では、チェックサムを算出するRWM53の範囲が完了したか否かを判定する。具体的には、現時点でのチェックサムを算出したRWM53のアドレスから次のアドレスを指定し、次のアドレスがチェックサムを算出するアドレスであるか否かを判断する。チェックサムの算出が終了していないと判断したときはステップS204に戻って処理を継続する。一方、チェックサムを算出するRWM53の範囲が完了したと判断したときはステップS206に進む。
なお、ステップS203において電源断処理済フラグが正常値でないと判断されたときは、RWM53のチェックサム算出を実行せずに、電源断復帰データとして異常値をセットする。
つまり、ドアスイッチの信号がオフのときや(フロントドア12が閉じられている)、設定ドアスイッチの信号がオフのとき(設定ドアが閉じられている)にもかかわらず、設定キースイッチの信号がオンになることはあり得ず、不正の可能性が高いことから、設定変更処理への移行を許可しない。
ステップS209では、メイン制御基板50は、電源断復帰データが異常であるか否かを判断する。この電源断復帰データは、ステップS206でレジスタに記憶したデータである。
なお、本実施形態では、設定変更不可フラグを設けたが、常時設定変更が可能に構成されている場合には、設定変更不可フラグを設けなくてもよい。その場合、ステップS210に相当する処理は不要となる。
先ず、ステップS221において、RWM53の使用領域内の初期化範囲として、「所定範囲」をレジスタに記憶する。ここで、「使用領域内」とは、RWM53の記憶領域中、遊技の進行に関係するデータを記憶するための領域を指す。図35で示した範囲は、すべて使用領域内である。これに対し、後述する「使用領域外」とは、RWM53の記憶領域中、遊技の進行に関係しないデータを記憶するための領域を指す。具体的には、管理情報表示LED74(役比モニタ)の表示に関するデータを記憶した記憶領域が挙げられる。
したがって、後述する第12実施形態において、電源断投入前に、BB2内部中であったとき(BB2の当選フラグがオンであるとき)は、電源断が正常であれば、設定変更処理が実行されても、BB2の当選フラグは維持される。
一方、「所定範囲」には、有利区間やATに関するデータは含まれない。したがって、図35中、アドレス「F061(H)」~「F068(H)」は、ここでの初期化の対象となる。
ステップS223では、メイン制御基板50は、RWM53の使用領域内の初期化範囲として、「特定範囲」をレジスタに記憶する。ここで、「特定範囲」とは、電源断が正常でないと判断したときの初期化範囲であり、設定値データ(アドレス「F000(H)」)を含む使用領域内の全範囲である。
ステップS229では、メイン制御基板50は、RWM53の使用領域外の初期化範囲として、「特定範囲」をレジスタに記憶する。ここで、「特定範囲」は、電源断が正常でないと判断したときの初期化範囲であり、比率表示を行うための遊技回数や払出し数を記憶したリングバッファ等を含む全範囲である。
そして、ステップS230に進み、ステップS227でセットした所定範囲又はステップS229でセットした特定範囲の初期化(RWM53の使用領域外)を開始する。
ステップS232では、ステップS226で退避したAFレジスタを復帰させる。次のステップS233で割込み処理の起動設定を行う。ここでは、ステップS202で指定した割込み処理に対応する各種レジスタの設定を行う。本実施形態では割込み処理としてタイマ割込み処理を使用しているため、タイマ割込みの周期(本実施形態では、「2.235ms」)を設定する処理等が含まれる。そして、このステップS233の処理後に割込み処理が実行される。いいかえれば、「割込み起動」前は、割込み処理が実行されないように構成されている。
次のステップS234では、設定変更開始時の出力要求セットを行う。この処理は、設定変更処理を開始することをサブ制御基板80側に知らせるために、サブ制御基板80に送信する制御コマンドをレジスタにセット(記憶)する処理である。
次にステップS235に進み、メイン制御基板50は、制御コマンドセット1を実行する。この処理は、制御コマンドバッファ(RWM53)に、サブ制御基板80に送信するための制御コマンドを記憶する処理である。
また、設定変更開始時の出力要求セット及び制御コマンドセット1の実行後、サブ制御基板80がRWM83の初期化を開始するが、RWM83の初期化が終了するために十分な時間をウェイト時間として設定する。これにより、サブ制御基板80側でRWM83の初期化処理を終了した後に、メイン制御基板50側でステップS238以降の処理に進むようにする。
具体的には、ステップS238の処理以降に実行される割込み処理では、デジット3a及び4aにそれぞれ「8」が表示(獲得数表示LED78に「88」が表示)可能となり、デジットb5(設定値表示LED73)に現在の設定値が表示可能となる。
なお、獲得数データ及びLED表示要求フラグは、ステップS224におけるRWM53の使用領域内の初期化処理により初期化されているので、ステップS237より前の値は「0」である。
ステップS240では、設定変更スイッチ(図1では図示せず)の操作を検出したか否かを判断する。ここでは、設定変更スイッチを含む入力ポート51の立ち上がりデータを判断することにより、設定変更スイッチがオンされたか否かを判断する。設定変更スイッチの操作を検出したと判断したときはステップS241に進み、検出していないと判断したときはステップS242に進む。
ステップS241では、RWM53の設定値データ(アドレス「F000(H)」)を記憶(更新)する。設定値データが更新された後に割込み処理が実行されると、設定値表示LED73には更新された値を表示する。
スタートスイッチ41が操作されたと判断したときはステップS243に進み、操作されていないと判断したときはステップS239に戻る。
たとえば、ステップS239の処理を設けない場合、ステップS240で設定変更スイッチの立ち上がりデータがオンであると判断されると、ステップS241で設定値データを更新し、次のステップS242でスタートスイッチ41がオンでないと判断されると、ステップS240に進んで、設定変更スイッチの立ち上がりデータがオンであるか否かが判断される。
また、ステップS245の処理以降に実行される割込み処理により、デジット1a及び2aにそれぞれ「0」が表示(クレジット数表示LED76に「00」が表示)される。また、LED表示要求フラグのデジット5に対応するビットは「1」であるので、デジット5a(状態表示LED79)は点灯可能である。これに対し、デジット5b(設定値表示LED73)は、設定変更中又は設定確認中ではないので、点灯しない。
先ず、ステップS251では、スタックポインタ(SPレジスタ)を復帰させる。ここで、スタックポインタとは、電断が生じた場合に、電断発生時のデータ(例えば、レジスタ値、割込み処理前のメイン処理の命令処理等)を保存するRWM53の領域(スタック領域)のうち、次にスタックされる領域(アドレス)を示すものを指す。
次のステップS252では、設定値データを読み込み、設定値データの範囲が正常範囲であるか(設定値1~設定値6の範囲内であるか)、換言すれば、「F000(H)」の設定値データが「0(H)」~「5(H)」の範囲内であるか否かを判断する。設定値データが正常範囲であると判断したときはステップS253に進み、設定値データが正常範囲でないと判断したときは、「E6」エラーとなり、ステップS264に進み、復帰不可能エラー処理に移行する。
次のステップS255では、RWM53の初期化(使用領域内の未使用領域)を終了したか否かを判断し、終了したと判断したときはステップS256に進む。
次のステップS259では、RWM53の初期化(使用領域外の未使用領域)を終了したか否かを判断し、終了したと判断したときはステップS260に進む。ステップS260では、AFレジスタの復帰を行う。この処理は、上述したステップS232の処理と同様である。
次にステップS262に進み、割込みを起動させる。この処理は、たとえばタイマ割込みの周期を設定する処理等であり、上述したステップS233と同様の処理である。
次にステップS263に進み、電源断処理済フラグをクリア、すなわち「0」にする。そして本フローチャートによる処理を終了する。
1)図38のプログラム開始処理において、ステップS203で「No」と判断されるか(電源断処理済フラグが異常値のとき)、又はステップS204のチェックサム算出時に異常があったときは、ステップS206において電源断後復帰データとして異常値が記憶される。この場合、ステップS209で「Yes」と判断されるので、ステップS212の設定変更処理(図39)に進む。
そして、図39の設定変更処理では、ステップS222及びステップS228で「No」と判断されるので、RWM53の使用領域内及び使用領域外の全範囲の初期化、すなわち、「F000(H)」以降のすべてのデータが初期化される。
まず、ステップS271では、スタックポインタをセットする。スタックポインタとは、上述したように、電断が生じた場合に、電断発生時のデータ(例えば、レジスタ値、割込み処理前のメイン処理の命令処理等)を保存するRWM53の領域を指し、スタックポインタのセットとは、そのRWM53の領域において、レジスタ値を初期値にセットする処理である。
次のステップS273ではベットメダルの読み込みを行う。この処理は、現時点においてベットされているメダル枚数が何枚であるかを読み込む処理であり、ベット数データ又は自動ベット数データを読み込む。
次のステップS274では、ステップS273で読み込んだベット枚数に基づき、ベットメダルの有無を判断する。
ステップS276では、投入されたメダルの管理処理を行う。この処理は、メダルが手入れされたか否かの判断や、精算スイッチ43が操作されたか否かの判断等を行う処理である。
次のステップS280では、獲得数データをクリアする。したがって、スタートスイッチ41が操作されると、それ以前に獲得数データとして指示規定数表示データや払出し数データが記憶されていたとしても、クリアされる。
ここで、詳細は後述するが、第12実施形態では、遊技開始前に、獲得数表示LED78に、規定数を指示(表示)する場合がある。したがって、スタートスイッチ41の操作時に、獲得数データとして指示規定数表示データが記憶されている場合がある。そこで、スタートスイッチ41が操作されたときは、この獲得数データをクリアし、獲得数表示LED78に「00」を表示させる(又は消灯させる)処理を実行する。
また、ステップS280の時点で、獲得数データとして前回遊技の払出し数データが記憶されているときは、このステップS280において払出し数データがクリアされる。
また、AT中に、AT遊技回数を上乗せするか否かは、ステップS282における役抽選処理による役抽選結果に基づいて行われる。たとえばレア役に当選したときに、ATの上乗せ遊技回数を決定することが挙げられる。したがって、AT遊技回数を上乗せし、AT遊技回数カウンタに上乗せ分を加算するときは、ステップS282の処理後に実行される(図41では図示を省略する)。
なお、スタートスイッチ受付け(ステップS279)の後、ステップS281でAT遊技回数カウンタ更新を行うが、これに限らず、ステップS282における役抽選処理後や、全リール31の停止後(ステップS290以降)にAT遊技回数カウンタ更新を行ってもよい。
なお、差枚数管理型ATの仕様において、AT差枚数カウンタを有しているときは、全リール31の停止後、かつ入賞によるメダル払出し処理の終了後(ステップS300の後)にAT差枚数カウンタを更新する。
次にステップS284に進み、押し順指示番号セット(M_ORD_INF )を行う。この処理は、図48に示す処理であり、AT中に、当該遊技で指示機能を作動させる(獲得数表示LED78に押し順指示番号を表示する)ときに、押し順指示番号を生成して、押し順指示情報を表示等する処理である。
ここで、RWM53には、最小遊技時間のタイマー値を記憶する領域が設けられており(図35では図示せず)、初期値は、「1834(D)(2.235ms×1834≒4099ms)」である。ステップS279において、最小遊技時間が「0」であると判断されると、最小遊技時間(タイマー値)として初期値「1834(D)」をセットする。そして、割込み処理ごとに最小遊技時間を「1」ずつ減算する。次回遊技のステップS285に進むと、最小遊技時間が「0」であるか否かを判断し、「0」であると判断されたときにステップS286に進む。
ステップS287では、リール31の停止受付けをチェックする。ここでは、ストップスイッチ42の操作信号を受信したか否かを検知し、操作信号を受信したときは、役の抽選結果とリール31の位置とに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定し、決定した位置にそのリール31を停止させるように制御する。
なお、獲得数表示LED78を消灯させてもよい。具体的には、LED表示要求フラグに「00010011(B)」を記憶してもよいし、セグメントデータとして、消灯用のデータを設け、そのデータを出力してもよい。
次のステップS292では、図柄の表示エラーが発生したか否かを判断し、表示エラーが発生したと判断したときはステップS304に進み、表示エラーが発生していないと判断したときはステップS293に進む。
ここで、リール31の停止は、停止位置決定テーブルに基づき実行されるので、通常は、停止位置決定テーブルで定められた位置以外の位置でリール31が停止する場合はない。しかし、図柄の表示判定の結果、有効ライン上に、本来表示されてはいけない図柄(蹴飛ばし図柄)が表示されたときは、異常である(「E5」エラー)と判定し、ステップS304に進み、復帰不可能エラー処理を実行する。
次のステップS294では、払出し手段67は、入賞役に対応するメダルの払出し(M_WIN_PAY )を行う。この処理は、後述する図49に示す処理である。次にステップS295に進み、割込み待ち処理を行う。次のステップS296では、割込み処理を禁止する。これらのステップS295及びS296の処理により、割込み直後に割込みが禁止される。
そして、ステップS303の処理を終了すると、再度、メイン処理の先頭(ステップS248)に戻る。
まず、ステップS311では、遊技待機表示時間をセットする(RWM53の所定記憶領域(図35では図示せず)に記憶する)。本実施形態の遊技待機表示時間は、「26846」割込み(≒60000ms、すなわち約60秒(1分))に設定されているので、RWM53の所定記憶領域に「26846」をセットする。ステップS301で遊技待機表示時間がセットされると、この時点から割込み処理ごとに値が「1」ずつ減算される。
なお、獲得数表示LED78に「00」を表示することに限らず、獲得数表示LED78(上位桁及び下位桁)を消灯させてもよいし、獲得数表示LED78の上位桁を消灯し、下位桁には「0」を表示してもよい。いずれにしても、ホールの店員や別の遊技者が空き台として認識できるような表示が実行されればよい。
次のステップS313では、図柄組合せ表示フラグのデータを取得する。次のステップS314では、1BB作動図柄が表示されたか否かを判断する。この処理では、図柄組合せ表示フラグのデータのうち、1BBに対応するD2ビットが「1」であるときは「Yes」と判断し、「0」であるときは「No」と判断する。1BB作動図柄が表示されたと判断したときはステップS315に進み、表示されていないと判断したときはステップS316に進む。
ステップS316では、作動状態フラグを生成する。この処理は、図柄組合せ表示フラグに基づいて、作動状態フラグの値を生成する処理である。
さらに次のステップS317では、作動状態フラグを更新し、さらに次のステップS318において、その作動状態フラグを記憶する。この処理は、生成した作動状態フラグ(この時点では、たとえばAレジスタに記憶されている)を、RWM53のアドレス「F030(H)」に記憶する処理である。これにより、それまでの作動状態フラグの情報から、ステップS317で更新した作動状態フラグの情報に置き換わる。
たとえば、1BBの図柄組合せが表示されたとき(1BB入賞時)は、作動状態フラグの1BBに対応するD2ビットが「0」から「1」となる。
ステップS322では、獲得数データとして指示規定数表示データを記憶する。第12実施形態では、規定数「2」を指示する場合を有し、規定数「2」を指示するときは、獲得数表示LED78に「0A」と表示する。そして、「0A」と表示するための指示規定数表示データは、「0B(H)」と定められており(詳細は後述する)、このステップS322では、獲得数データとして「0B(H)」を記憶する。
また、規定数「2」を表示するときに「02」と表示しないで「0A」と表示するのは、払出し数、エラー番号、押し順指示情報と混同しないようにするためである。
払出し数の表示は、「01」~「15」のいずれかであり、下位桁に「A」と表示されることはない。また、エラー番号についても、下位桁に「A」と表示することはない。
HP:メダル詰まりエラー
HE:メダル空エラー(ホッパー35のメダル無し)
H0:払出しセンサ37の異常
CE:メダル滞留エラー
CP:メダル不正通過エラー
CH:通路センサ46の異常
C0:投入センサ44の異常
C1:メダル異常投入エラー
FE:サブタンク(図1では図示せず)の満杯
dE:フロントドアの開放
E1:電源断復帰異常
E5:表示判定エラー
E6:設定値異常
E7:乱数エラー
上記のように、エラー番号の下位桁に「A」が表示される場合はないので、エラー番号と指示規定数とが混同することはない。
また、指示機能の作動により獲得数表示LED78に表示される押し順指示情報は、「=1」~「=6」である。よって、押し順指示情報と指示規定数とが混同することはない。
次にステップS326に進み、作動状態の出力要求をセットする。次のステップS327では、制御コマンドセット1を実行する。具体的には、リプレイが作動したことや1BBが作動したこと等を示す情報をサブ制御基板80に送信する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
しかし、本実施形態では、メダル管理処理が実行される前に、規定数を指示する条件を満たすときは、獲得数データとして指示規定数表示データを記憶する。
そして、規定数を指示したときは、ベット処理時に、指示規定数表示データがクリアされないようにする必要がある。本実施形態では、規定数を指示したときは、少なくともスタートスイッチ41が操作されるときまでは、規定数を指示した状態を維持するためである。
そこで、本実施形態では、メダル管理処理では獲得数データのクリア処理を実行せず、スタートスイッチ41が操作されたときに、図41中、ステップS280の処理で、獲得数データをクリアする。
まず、ステップS331では、ATフラグがオン(「1」)であるか否かを判断する。ATフラグがオンであると判断したときはステップS332に進み、オンでないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。すなわち、AT中でなければ、AT遊技回数カウンタを更新しない。
これに対し、後述するように、有利区間クリアカウンタや差数カウンタは、ベット数にかかわらず、更新される。
なお、差枚数管理型ATの場合において、AT差枚数カウンタを設けたときも同様に、AT中であってもベット数「3」でないときは、AT差枚数カウンタを減算(更新)しない。
なお、本実施形態では、有利区間移行抽選処理の中に、AT抽選処理(ステップS348)を設けているが、これに限らず、有利区間移行抽選処理とAT抽選処理とを独立して実行してもよい。たとえば、図41中、ステップS283を有利区間移行抽選処理のみとし、ステップS283の後にAT抽選処理を実行してもよい。
まず、ステップS341では、今回遊技のベット数(規定数)が「3」であるか否かを判断する。ベット数が「3」であると判断したときはステップS342に進み、ベット数が「3」でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
したがって、ベット数(規定数)が「3」であるときは、後述するステップS345の有利区間移行抽選やステップS347の有利区間移行処理(有利区間に係る処理)を実行可能とし、かつ、ステップS348のAT抽選処理(指示機能に係る処理)を実行可能とする。しかし、ベット数(規定数)が「3」でないときは、これらの処理を実行しない。
ステップS343において対象抽選結果であると判断したときはステップS344に進み、対象抽選結果でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する(すなわち、有利区間抽選を行わないか、あるいは有利区間に非当選とする)。
ステップS344において特定抽選結果であると判断したときはステップS347に進み、特定抽選結果でないと判断したときはステップS345に進む。換言すれば、特定抽選結果でないときは有利区間移行抽選を行い、特定抽選結果であるときは、有利区間移行抽選を行うことなく有利区間移行処理(ステップS347)を実行する(必ず有利区間に移行する)。なお、特定抽選結果であっても有利区間移行抽選を実行するとともに、100%の確率で有利区間移行抽選に当選するように設定することも可能である。
なお、役抽選結果が有利区間の抽選対象にならない場合には、ステップS343で「No」となるので、ステップS343で「Yes」の場合、すなわち有利区間移行抽選の対象となる役抽選結果であるときは、有利区間移行抽選において、最低でも「1」以上の置数を有する抽選テーブルによって抽選が行われる。ただし、有利区間移行抽選の当選確率は、「1/17500」以上に設定される。
ステップS347では、有利区間移行処理を実行する。この処理は、図45に示す処理であり、有利区間の当選に基づくフラグやカウンタの設定等を行う処理をである。
次のステップS348では、AT抽選を行う。この処理は、図46に示す処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
なお、本実施形態の例に限らず、有利区間に移行するときは、(AT抽選を行うことなく)常にATを開始してもよい。あるいは、有利区間に移行するときは常に非ATとし、有利区間に移行した後(たとえば、所定遊技回数を消化した後)に、ATを実行するか否かを抽選してもよい。
まず、ステップS351では、メイン制御基板50は、有利区間種別フラグをオン(「1」)にする。次にステップS352に進み、メイン制御基板50は、有利区間クリアカウンタに有利区間の遊技回数初期値「1500(D)」をセットする。
なお、有利区間終了時には、差数カウンタを含めて初期化処理が実行されるので、通常区間の開始時には差数カウンタは「0」となっている。したがって、有利区間中に限って差数カウンタを更新する仕様の場合には、有利区間開始時の差数カウンタは「0」となっているので、ステップS353の処理を省略することも可能である。
一方、本実施形態のように、非有利区間中も差数カウンタを更新し続ける場合において、有利区間移行直前であっても、差数カウンタがプラスとなっている場合がある。このため、ステップS353において差数カウンタに「0」をセットする。そして本フローチャートによる処理を終了する。
まず、ステップS361では、役抽選結果に基づいてAT抽選を実行する。この抽選は、ステップS345と同様に、役抽選結果ごとに当選置数が定められた抽選テーブルを用いてAT抽選を行うことが挙げられる。
なお、AT抽選は、必ずしも実行する必要はなく、たとえば、ATに決定されない役抽選結果と、必ずATに決定される役抽選結果とを設けてもよい。
次のステップS362では、メイン制御基板50は、ステップS361におけるAT抽選において、ATに当選したか否かを判断する。ATに当選したと判断したときはステップS363に進み、ATに当選していないと判断したときはステップS365に進む。
ここで、本実施形態のメイン遊技状態としては、通常(非有利区間)、CZ(有利区間かつ非AT)、AT、1BB作動を備える。なお、AT当選後かつAT開始前のメイン遊技状態として前兆を設けることも可能であるが、本実施形態では、説明の簡素化のため、ATに当選したときは、すぐにATを開始するものとする。また、メイン遊技状態の情報は、RWM53の所定領域(図35では図示せず)に記憶されている。
一方、ステップS362においてATに当選していないと判断され、ステップS365に進むと、メイン制御基板50は、メイン遊技状態をCZに設定する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図47において、ステップS371では、今回遊技における役抽選結果が確定役の当選であるか否かを判断する。確定役は、上述したように、中段チェリー等のレア役が設定される。確定役に当選したと判断したときはステップS372に進み、確定役に当選していないと判断したときはステップS373に進む。
ステップS372では、ATの初期遊技回数を「100(D)」に設定し、AT遊技回数カウンタに記憶する。一方、ステップS373では、ATの初期遊技回数を「30(D)」に設定し、AT遊技回数カウンタに記憶する。そして、それぞれ本フローチャートによる処理を終了する。
また、AT中も、AT遊技回数の上乗せ抽選として、図47に示すAT遊技回数決定処理を実行してもよい。AT遊技回数の上乗せ抽選に当選したときは、決定した上乗せ数を、AT遊技回数カウンタに加算する。
まず、ステップS381では、指示条件(指示機能を作動させる条件)を満たすか否かを判断する。当該遊技がATであり、かつ、押し順ベルのような有利な押し順を有する役に当選したときは、指示条件を満たすと判断する。
なお、今回遊技で有利区間に当選し(図44中、ステップS346で「Yes」)、かつATに当選した(図46中、ステップS362で「Yes」のとき)ときは、次回遊技から有利区間に移行するため、今回遊技は有利区間ではない。よって、今回遊技では指示機能を作動させることはできないため、ステップS381では「No」となる。
ステップS381において指示条件を満たすと判断したときはステップS382に進み、指示条件を満たさないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ベット数が「3」であると判断したときはステップS383に進み、ベット数が「3」でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。このように、本実施形態では、指示機能を作動させる(指示機能に係る処理を実行する)条件が、ベット数「3」(一の規定数)であることに設定されている。このため、たとえばAT中にベット数「2」で遊技が開始され、有利な押し順を有する役(たとえば押し順ベル)に当選したときであっても、指示機能は作動しない(正解押し順は報知されない)。
次にステップS384に進み、押し順指示番号テーブル(図示せず)をセットする。ここでは、押し順指示番号テーブルの先頭アドレスをHLレジスタに記憶する。そして、次のステップS385に進む。
すなわち、当選番号(条件装置番号)に記憶されたデータをオフセット値とし、押し順指示番号テーブルの先頭アドレスにオフセット値を加算して得たアドレスに対応するデータを取得する。これにより、Aレジスタには、当選番号に対応する押し順指示番号が記憶される。
そして、ステップS386において、Aレジスタ値(押し順指示番号)を、RWM53の所定領域(押し順指示番号を記憶しておく領域。図35では図示せず。)に記憶する。
次のステップS387では、獲得数データとして、Aレジスタ値(押し順指示番号)を記憶する。
当選番号「3」:押し順指示番号「A1(H)」
当選番号「4」:押し順指示番号「A2(H)」
当選番号「5」:押し順指示番号「A3(H)」
当選番号「6」:押し順指示番号「A4(H)」
当選番号「7」:押し順指示番号「A5(H)」
当選番号「8」:押し順指示番号「A6(H)」
ステップS389では、今回遊技の遊技状態(RTやメイン遊技状態)が、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態であるか否かを判断する。なお、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態であるか否かは、予め設定されており、ここでは、予め設定された遊技状態であるか否かを判断する。具体的には、現在のRTやメイン遊技状態のデータは、RWM53の所定領域に記憶されており、このデータを読み取って、今回遊技の遊技状態が区間Sim出玉率「1」を超える遊技状態であるか否かを判断する。区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態であると判断したときはステップS390に進み、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。ステップS390では、有利区間表示LEDフラグをオンにする。よって、このステップS390以降に実行される割込み処理により、有利区間表示LED77が点灯する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
ただし、これに限らず、たとえば有利区間移行抽選で当選したときは、その次回遊技の遊技開始前に有利区間表示LED77を点灯させてもよい。あるいは、有利区間に移行した後、指示機能を作動させる前や、区間Sim出玉率が「1」を超える遊技状態でなくても、任意のタイミングで(任意に設定した点灯条件を満たしたときは)、有利区間表示LED77を点灯させてもよい。
先ず、ステップS391では、メイン制御基板50は、払出し数データを取得する。この処理は、払出し数データの値をAレジスタに記憶する処理である。
次に、ステップS392に進み、メダルの払出しがあるか否かを判断する。具体的には、払出し数データ(Aレジスタ値)が「0」であるか否かを判断する。そして、「0」であると判断したとき、すなわちメダルの払出しがないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、「0」でないと判断したとき、すなわちメダルの払出しがあると判断したときは、ステップS393に進む。
次にステップS394に進み、クレジット数が限界値となっているか否かを判断する。具体的には、ステップS393で取得したクレジット数データが「50(D)」であるときはクレジット数が限界値になっていると判断してステップS398に進み、取得したクレジット数データが「50(D)」未満であるときはクレジット数が限界値になっていないと判断してステップS395に進む。
次にステップS396に進み、2バイト時間待ち処理を実行する。この処理は、割込み処理ごとにBCレジスタ値を減算していき、「0」になるまで待機する処理である。
以上の処理により、クレジット数が限界値になるまではクレジット数を加算し、クレジット数が限界であるときは、実際のメダルをホッパー35から払い出す処理を実行する。
次のステップS400では、払出し数データから「1」を減算する。このステップS400では、払出し数データのみを更新し、払出し数データバッファの値については更新しない。
そして、本実施形態のように、クレジット数を加算するときに、「1」加算ごとに2バイト時間待ち処理を実行することで、サブ制御基板80側から出力する払出し音(「プルルル・・・」)と、クレジット数のカウントアップとを同調させることも可能となる。
これは、実際のメダルを1枚払い出すためには、ホッパーモータ36を駆動して払い出すため、1枚の払出しに約100msの時間を要するためである。よって、実際にメダルを払い出すときには、2バイト時間待ち処理を設けることなく、サブ制御基板80側から出力する払出し音と同調させることができる。
まず、ステップS411では、条件装置のフラグ(当選情報とも称する。RWM53の所定領域(図35では図示せず)に記憶されている。)をクリアする処理を行う。この処理は、特別役の条件装置以外をクリアする処理であり、特別役に対応する図柄組合せが有効ラインに停止したと判断したときは特別役の条件装置についてもクリアする処理を実行する。次のステップS412では、リプレイ表示LED79fの消灯処理を行う。この処理は、RWM53に設けられたメダル管理フラグ(図35では図示せず)のリプレイに対応するビットを「0」にする処理である。次にステップS413に進み、リプレイ作動フラグをクリアする。この処理は、作動状態フラグのD0ビットを「0」にする処理である。
さらに、本実施形態では、AT遊技回数カウンタを更新するゲーム数管理型ATの例を示しているが、差枚数管理型ATの場合には、ステップS414では、AT差枚数カウンタが「0」になったか否かを判断する。なお、AT差枚数カウンタは、入賞によるメダル払出し処理(図41中、ステップS294)の後に更新される。
AT遊技回数カウンタが「0」であると判断したときはステップS415に進み、「0」でないと判断したときはステップS416に進む。ステップS415では、ATフラグをオフにする。
次にステップS416に進み、有利区間カウンタ管理を実行する。この処理は、有利区間クリアカウンタ及び差数カウンタの更新等を実行する処理であり、後述する図51又は図52に示す処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
有利区間カウンタ管理では、以下の処理を実行する。
1)有利区間クリアカウンタの更新
2)差数カウンタの更新
3)有利区間の終了条件を満たすか否かの判断
4)有利区間の終了条件を満たすときは、有利区間に関するデータの初期化(クリア)
また、有利区間カウンタ管理は、ベット数(規定数)にかかわらず実行する。
なお、本実施形態では、有利区間であるか非有利区間(通常区間)であるかにかかわらず、有利区間カウンタ管理が実行されるように構成されている。しかし、有利区間中であるか否かを判断し、有利区間中のときのみ有利区間カウンタ管理を実行するように構成してもよい。
次のステップS422では、HLレジスタが示すアドレスに記憶されているデータから「1」を減算する。ここでの減算は、たとえば以下のようになる。
「0010(H)」→「1」減算→「000F(H)」
「0001(H)」→「1」減算→「0000(H)」(ゼロフラグ=1)
「0000(H)」→「1」減算→「0000(H)」(キャリーフラグ=1)
キャリーフラグが「1」となったとき(減算前の値が「0」であるとき)はステップS436に進み、キャリーフラグが「1」でないとき(減算前の値が「0」でないとき)はステップS424に進む。なお、キャリーフラグが「1」となったとき(減算前の値が「0」であるとき)とは、今回遊技が有利区間中の遊技でない(今回遊技が非有利区間(通常区間)の遊技である)ことを意味する。
ゼロフラグが「1」となったときはステップS435に進み、ゼロフラグが「1」となっていないとき(減算結果が「0」でないとき)はステップS425に進む。なお、ゼロフラグが「1」となったとき(減算結果が「0」であるとき)とは、今回遊技で有利区間の遊技を終了する(次回遊技が非有利区間(通常区間)の遊技である)ことを意味する。
次にステップS426に進み、メイン制御基板50は、今回遊技で再遊技作動図柄が表示されたか否か(リプレイが入賞したか否か)を判断する。この処理は、図柄組合せ表示フラグのD0ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは再遊技作動図柄が表示されたと判断する。再遊技作動図柄が表示されたと判断したときはステップS434に進み、再遊技作動図柄が表示されていないと判断したときはステップS427に進む。
次のステップS428では、差数カウンタに払出し数を加算する処理を実行する。この処理は、Aレジスタ値(払出し数データバッファ値)をHLレジスタ値(差数カウンタ)に加算し、加算後の値をHLレジスタに記憶する処理である。
次のステップS430では、差数カウンタからベット数を減算する。この処理は、HLレジスタ値からAレジスタ値を減算し、減算結果をHLレジスタに記憶する処理である。ここで、HLレジスタ値が「0」未満となったときはキャリーフラグが「1」となる。
次のステップS434では、メイン制御基板50は、差数カウンタが上限値を超えたか否かを判断する。差数カウンタの上限値は、「2400(D)」に設定されている。ここでの処理は、HLレジスタ値と「2401(D)」との比較演算を行う。この比較演算において、HLレジスタ値の方が大きいときはキャリーフラグは「0」となり、HLレジスタ値の方が小さいときはキャリーフラグは「1」となる。したがって、キャリーフラグが「1」のとき(HLレジスタ値の方が小さいとき)には、上限値を超えていないと判断し、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS435では、RWM53において、有利区間に関する記憶領域を初期化(有利区間に関するデータをクリア)する。有利区間に関するデータとしては、有利区間クリアカウンタ、有利区間種別フラグ、差数カウンタ、有利区間表示LEDフラグ、ATフラグ、AT遊技回数カウンタ等が挙げられる。さらには、メイン遊技状態の情報が挙げられる。なお、有利区間に関する情報には、RT状態番号、LED表示カウンタ等は含まれない。具体的には、図35中、「F000(H)」~「F052(H)」は、含まれない。
ここで、LED表示カウンタをクリアすると仮定する。その場合、有利区間が終了することによってLED表示カウンタが「0」になってしまう。具体的には、LED表示カウンタが「00000010(B)」のときに初期化されてしまうと、本来であれば、次の割込み処理でLED表示カウンタが「00000001(B)」に更新され、LED表示カウンタに応じたLED(具体的には、クレジット数表示LED76の上位桁)を点灯させることが可能となるのにもかかわらず、LED表示カウンタが「00010000(B)」となってしまう。そのため、LED表示カウンタが「00000001(B)」に対応するLEDの表示が遅延してしまうため、一瞬、消灯するように見えてしまうおそれがある。
1)モータ32の励磁情報
2)エラー発生時のエラー情報
3)管理情報表示LED74(役比モニタ)を表示するためのデータ(総遊技回数カウンタ、総払出しカウンタ等)
4)最小遊技時間(4.1秒)のタイマ値(図41中、ステップS285でセット)
5)入力ポート51の情報
6)制御コマンドバッファのデータ
7)スタック領域のデータ
8)外部信号の情報
なお、以上は、代表的なデータを例示したものであり、クリアされないデータは上記データに限られるというという意味ではない。
たとえば、差数カウンタが「2(D)」である場合において、ベット数が「3(D)」、払出し数が「9(D)」であったと仮定する。
ここで、最初に差数カウンタからベット数を減算すると、「-1(D)(実際は、「FFFF(H)」)」となり、キャリーフラグが「1」となる。そして、払出し数を加算すると、「-1(D)」に「9(D)」を加算することになるため、「8(D)」になり、かつキャリーフラグが「1」(桁上がりが発生することを示す)となってしまう。
以上の理由により、差数カウンタの更新に際し、最初に払出し数を加算し、その後にベット数を減算すれば、キャリーフラグを用いた簡素な処理によってステップS431の判断処理を実行することができる。
特に、再遊技作動図柄が停止表示した遊技では、当該遊技の払出し数を「0」(みなし払出し数)、次回遊技のベット数を「0」とみなして差数カウンタを更新することが考えられる。しかし、たとえば有利区間中に当選する役としてSB(シングルボーナス)を設け、SBに当選したときは、次回遊技で、ベット数を「1」とするSB遊技を1遊技実行するが、このSB遊技でリプレイに当選し、再遊技作動図柄が停止表示する場合がある。この場合、さらにその次回遊技はSB遊技ではないのでベット数は「3」となる(SB遊技以外は、ベット数「1」では遊技不可である)。しかし、この場合には、SB遊技でのみなし払出し数とその次回遊技のベット数とが一致しないので、差数カウンタをどのようにカウントすべきかが問題となる。
そこで、本実施形態では、再遊技作動図柄が停止表示した遊技では、差数カウンタを更新しないようにすることで、上記の問題を解決することができる。
図51の例1では、最初に差数カウンタに払出し数を加算し、次に、差数カウンタからベット数を減算している。
これに対し、図52の例2では、最初に差数カウンタからベット数を減算し、次に、差数カウンタに払出し数を加算している。
これに対し、図52の例2では、差数カウンタからベット数を減算した(ステップS430)後に払出し数を加算する(ステップS428)とともに、ステップS441では、キャリーフラグの値を参照することなく、演算結果が「0」未満であるか否かを判断する。
具体的には、図52のステップS441では、HLレジスタ値のうち、Hレジスタ(上位桁を記憶するレジスタ)値のD7ビット(最上位ビット)が「1」であるか否かにより、ステップS441の演算結果が「0」未満となったか否かを判断する。
差数カウンタ値(HLレジスタ値)=0000(H)(演算前)
ベット数データ=3(H)
払出し数データ=0(H)
であったと仮定する。
この場合、演算後の差数カウンタ値は、
0000(H)-3(H)=FFFD(H)
となる。
したがって、
Hレジスタ値=FF(H)(1111/1111(B))
Lレジスタ値=FD(H)(1111/1101(B))
となる。
なお、「/」は、2進数表記時に、4ビットごとの区切りを示す。
今回遊技の差枚数=03(H)
HLレジスタ値=0001(H)(演算前)
であるときは、演算後のHLレジスタ値は、
HLレジスタ値=FFFE(H)
となる。
したがって、
Hレジスタ値=FF(H)(1111/1111(B))
Lレジスタ値=FE(H)(1111/1110(B))
となる。
今回遊技の差枚数=03(H)
HLレジスタ値=0100(H)(256(D))(演算前)
であるときは、演算後のHLレジスタ値は、
HLレジスタ値=00FD(H)
となる。
したがって、
Hレジスタ値=00(H)(0000/0000(B))
Lレジスタ値=FD(H)(1111/1101(B))
となる。
今回遊技の差枚数=03(H)
HLレジスタ値=00FF(H)(255(D))(演算前)
であるときは、演算後のHLレジスタ値は、
HLレジスタ値=00FC(H)
となる。
したがって、
Hレジスタ値=00(H)(0000/0000(B))
Lレジスタ値=FC(H)(1111/1100(B))
となる。
今回遊技の差枚数=03(H)
HLレジスタ値=0960(H)(2400(D))(演算前)
であるときは、演算後のHLレジスタ値は、
HLレジスタ値=095D(H)(演算後)
となる。
したがって、
Hレジスタ値=09(H)(0000/1001(B))
Lレジスタ値=5D(H)(0101/1101(B))
となる。
「0000/1001/0110/0000(B)」
となる。
差数カウンタの上限値は「2400(D)」であるので、差数カウンタに「2400(D)」を超える値が記憶されたときは、有利区間の終了条件を満たすと判断され、差数カウンタはクリア化される(図51及び図52中、ステップS435)。
なお、今回遊技の終了時に、差数カウンタ値が「2400(D)」となったが、「2400(D)」を超えなかったので有利区間の終了条件を満たさないと判断され、次回遊技に移行したとする。そして、次回遊技において、差枚数が最も増加するのは、ベット数が「1」、払出し数が「15(D)」の場合であるので、当該遊技での差枚数は「14(D)」となる。
よって、この場合の差数カウンタ値は、「2414(D)」となる。
ここで、「2414(D)」を2進数で表すと、
「0000/1001/0110/1110(B)」
となる。
以上より、遊技中に、差数カウンタが取り得る最大値は、「2414(D)」、すなわち「0000/1001/0110/1110(B)」である。
Hレジスタ値=0000/1001(B)
Lレジスタ値=0110/1110(B)
であり、Hレジスタ値のD7ビット(最上位ビット)は、「0」となる。
したがって、HLレジスタ値すなわち差数カウンタ値が「0(D)」~「2414(D)」の範囲では、常に、Hレジスタ値のD7ビットは、「0」となる。
なお、Hレジスタ値のD7ビットが「1」になるためには、差数カウンタ値は「32768(D)」になる必要があり、桁下がりを除き、差数がこのような値に到達するまで有利区間が継続されることはない。
ベット数データ=3(H)
払出し数データ=0(H)
HLレジスタ値(差数カウンタ)=0000(H)(演算前)
であるときは、演算後のHLレジスタ値は、「FFFD(H)」となる。
ここで、「FFFD(H)」は、
「1111/1111/1111/1101(B)」
である。
Hレジスタ値=1111/1111(B)
Lレジスタ値=1111/1101(B)
であり、Hレジスタ値のD7ビットは、「1」となる。
同様に、演算前に、
ベット数データ=3(H)
払出し数データ=0(H)
HLレジスタ値(差数カウンタ)=0002(H)
であるときは、差数カウンタが更新されると、HLレジスタ値は、「FFFF(H)」となる。
「1111/1111/1111/1111(B)」
である。
したがって、
Hレジスタ値=1111/1111(B)
Lレジスタ値=1111/1111(B)
であり、Hレジスタ値のD7ビットは、「1」となる。
このように、桁下がりが生じたときは、Hレジスタ値のD7ビット(最上位ビット)は、「1」となる。
よって、図52のステップS441において、演算結果が「0」未満であるか否かを判断するときは、Hレジスタ値のD7ビットが「1」であるか否かを判断する。そして、Hレジスタ値のD7ビットが「1」であるときは、演算結果が「0」未満となったと判断する。
このようにすれば、演算の結果、キャリーフラグが「1」であるか否かを判断することなく、演算結果が「0」であるか否かを判断することができる。
そして、キャリーフラグを用いずに演算結果が「0」であるか否かを判断するので、差数カウンタ値に対し、ベット数を減算した後に払出し数を加算しても問題はない。
これに対し、差数カウンタ値の桁下がりが生じたときは、Hレジスタ値のD7ビット(最上位ビット)に限らず、D6ビット、D5ビット、及びD4ビットも、「1」となる。
なお、以上より明らかであるが、図51の例1(ステップS431)においても、Hレジスタ値のD7ビット(あるいは、D6、D5、又はD4ビット)を参照して演算結果が「0」未満であるか否かを判断することも可能である。
ステップS451の割込み処理に移行すると、ステップS452では、初期処理として、レジスタ値の退避及び重複割込みの禁止処理を行う。ここでは、メイン処理で使用しているメインCPU55のレジスタを割込み処理で使用するため、現在のレジスタ値をRWM53のスタック領域に退避する。さらに、割込み処理中に次の割込み処理が開始されないように、割込み禁止フラグをオンにする。このようにするのは、たとえば電源断処理の実行中に割込み処理の実行要求が行われるときがあるからである。
次のステップS454では、割込みカウンタ値の更新を行う。なお、割込みカウンタ値は、RWM53の所定領域(図35では図示せず)に記憶されている。
次のステップS455では、タイマー計測を行う。この処理は、メイン処理でセットした時間を減算等する処理である。具体的には、たとえば最小遊技時間(4.1秒)を経過したか否か等が挙げられる。
なお、スロットマシン10で生じるエラーには、復帰不可能エラーと復帰可能エラーとがあり、復帰不可能エラーでは、メイン処理によりエラー表示を出力するが(たとえば、図41のステップS304)、復帰可能エラーの表示は、割込み処理時ごとにこのLED表示制御にて行う。
具体的には、たとえば役抽選用の乱数のクロック周波数異常(乱数更新が遅い場合等)を検知したときは、当該エラーフラグがオンにされる。
そして、ステップS460に進み、内蔵乱数にエラーが発生しているか否か(エラーフラグがオンか否か)を判断し、エラーが発生していないと判断されたときはステップS461に進み、エラーが発生していると判断したときは、ステップS470に進んで、復帰不可能エラー処理に移行する。このときのエラー表示内容は、「E7」となる。
次のステップS464では、制御コマンドの送信処理を行う。この処理は、セットされた制御コマンド(RWM53のコマンドバッファ(図35では図示せず)に記憶されている未送信の制御コマンド)をサブ制御基板80に送信する処理である。
具体的には、制御コマンドがコマンドバッファにセットされると、その時点以降の割込み処理(コマンドバッファが空の場合は、原則としては、その時点の次に到来する割込み処理)において、このステップS464によって制御コマンドがサブ制御基板80に送信される。
次にステップS467に進み、比率表示準備処理を行う。この処理は、管理情報表示LED74の比率表示に係るタイマの更新や、セグメントデータの出力等を行う処理である。
さらに、割込み処理ごとに、サブ制御基板80に未送信の制御コマンドがコマンドバッファに記憶されているときは、その送信処理が行われる。
復帰不可能エラーは、通常では起こり得ない重大なエラーであり、異常データに基づく処理(入力ポートからのデータに基づくRWM53のデータ更新や、サブ制御基板80への制御コマンドの送信)等を実行させないようにするために、割込み自体を禁止している。
復帰不可能エラーの発生時に、制御コマンドのバッファに未送信のコマンドが格納されていた場合は、当該コマンドをサブ制御基板80に送信しない。バッファに格納されている制御コマンドが正しくないおそれがあるからである。
ステップS481では、メイン制御基板50は、前回の割込み処理で電源断検知信号がオンであったか否かを判断する。ここでは、メイン制御基板50上に設けられた電圧監視装置(電源断検出回路;図示せず)により、電圧が所定値以下(図3の例では、V1以下)になったときには、所定の入力ポート51の所定ビットに電源断検知信号が入力されるので、その信号の入力があったか否かを検知する。さらに、電源断検知信号がオンとなったときは、RWM53の所定アドレスに記憶しておく。
前回の割込み処理において電源断検知信号がオンであると判断されたときはステップS482に進み、オンでないと判断されたときは本フローチャートによる処理を終了する。
以上のステップS481及びS482の双方で「Yes」と判断したとき(2割込み連続で電源断検知信号が入力されたとき)は、電源断が発生したと判断し、ステップS483以降の処理に進む。
ステップS483では、すべての出力ポート52の出力をオフにする。この処理により、たとえばモータ32が駆動中(リール31の回転中)であるときや、ホッパーモータ36が駆動中(メダルの払出し中)であるときは、その駆動を停止する。
次にステップS484に進み、電源断処理済みフラグをRWM53に記憶する。この処理は、正常な電源断処理が実行されたことを示すデータをRWM53に記憶する処理である。
そして、次のステップS486で、チェックサムの全範囲の算出が終了したか否かを判断し、終了していないと判断したときはステップS485に戻ってチェックサムの算出を継続する。一方、チェックサムの算出が終了したと判断したときはステップS487に進む。
そして、プログラム開始時に、RWM53のチェックサムを実行する場合は、上記と同範囲のRWM53のプログラム使用領域の全データと、チェックサムデータとを加算する。これによって算出されるチェックサムデータが「0」であれば正常値であると判断し、「0」でなければ異常値であると判断する。
次に、ステップS488に進み、リセット待ち状態にする。電圧が所定値になると、メイン制御基板50に設けられた電圧監視装置(電源断検出回路)からリセット信号が出力されるので、ステップS488では、そのリセット信号の出力を待つ状態となる。
まず、ステップS491では、出力ポート2及び3(図33参照)をオフにする。この処理は、出力ポート2及び3から「00000000(B)」を出力する処理である。次のステップS492では、出力ポート4(図33参照)をオフにする。この処理についても、上記処理と同様に、出力ポート4から「00000000(B)」を出力する処理である。
次のステップS494では、LED表示カウンタが「0」であるか否かを判断し、「0」であると判断したときはステップS495に進み、「0」でないと判断したときはステップS496に進む。
ステップS495では、LED表示カウンタの初期化を行う。ここでは、LED表示カウンタ「00000000(B)」を、「00010000(B)」にする処理を実行する。そして、ステップS496に進む。
ステップS496では、RWM53に記憶されたLED表示カウンタ及びLED表示要求フラグを取得する。ここでは、LED表示カウンタの値をDレジスタに記憶し、LED表示要求フラグの値をEレジスタに記憶する。
具体的には、LED表示データは、以下のように構成されている。
D0:未使用
D1:未使用
D2:未使用
D3:遊技開始可能のとき「1」、遊技開始不可能のとき「0」
D4:メダル投入可のとき「1」、メダル投入不可のとき「0」
D5:リプレイ入賞時「1」、リプレイ非入賞時「0」
D6:未使用
D7:未使用
なお、LED表示データのD3~D5ビットと、図32で示した状態表示LED79のセグメントD~Fとが対応するようになっている。
0枚ベット時:00000000
1枚ベット時:00000001
2枚ベット時:00000011
3枚ベット時:00000111
なお、ベット表示データのD0~D2ビットと、図32で示した状態表示LED79のセグメントA~Cとが対応するようになっている。
そして、ステップS497では、エラー番号表示データを読み取ってBレジスタに記憶する。また、LED表示データを読み取ってAレジスタに記憶し、ベット表示データを読み取ってCレジスタに記憶する。
次にステップS499に進み、出力ポート4用のセグメントデータをセットするレジスタをクリアする。
オフセット「0」:「0」を表示するセグメントデータ
オフセット「1」:「1」を表示するセグメントデータ
オフセット「2」:「2」を表示するセグメントデータ
オフセット「3」:「3」を表示するセグメントデータ
オフセット「4」:「4」を表示するセグメントデータ
オフセット「5」:「5」を表示するセグメントデータ
オフセット「6」:「6」を表示するセグメントデータ
オフセット「7」:「7」を表示するセグメントデータ
オフセット「8」:「8」を表示するセグメントデータ
オフセット「9」:「9」を表示するセグメントデータ
オフセット「A」:「=」を表示するセグメントデータ
オフセット「B」:「A」を表示するセグメントデータ
また、たとえば第2に、獲得数データに、設定変更中表示データ「88(H)」が記憶されている場合には、設定変更中表示データの上位桁のオフセットは「8」となり、下位桁のオフセットは「8」となる。これにより、デジット3aの点灯時には、「8」を表示するセグメントデータが取得され、デジット4aの点灯時には、「8」を表示するセグメントデータが取得される。
さらに、たとえば第4に、獲得数データに、指示規定数表示データ「0B(H)」が記憶されている場合には、上位桁のオフセットは「0」となり、下位桁のオフセットは「B」となる。これにより、デジット3aの点灯時には、「0」を表示するセグメントデータが取得され、デジット4aの点灯時には、「A」を表示するセグメントデータが取得される。
後述するように、LEDセグメントテーブル1又は2の先頭アドレス値にオフセット値を加算した値の(LEDセグメントテーブル1又は2の)アドレスに記憶されたセグメントデータが取得される。
次にステップS503に進み、設定値の表示要求があるか否かを判断する。ここで、Dレジスタ値が「00010000(B)」であり、かつ設定変更中又は設定確認中のときは、設定値の表示要求があると判断する。そして、設定値の表示要求ありと判断したときはステップS514に進み、表示要求なしと判断したときはステップS504に進む。
次のステップS506では、クレジット数の上位桁の表示要求を有するか否かを判断する。この処理は、上記Dレジスタ値のD0ビット(デジット1aに相当するビット)が「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは「Yes」と判断する。クレジット数の上位桁の表示要求ありと判断されたときはステップS514に進み、表示要求なしと判断されたときはステップS507に進む。
ステップS510では、エラー表示用のLEDセグメントテーブル1をセットする。なお、LEDセグメントテーブル1の具体的構成については説明を省略する。ステップS510では、当該LEDセグメントテーブル1の先頭アドレスをHLレジスタに記憶する処理を実行する。したがって、この場合には、ステップS501でセットしたLEDセグメントテーブル2の先頭アドレスに代えて、LEDセグメントテーブル1の先頭アドレスがセット(HLレジスタに記憶)される。
ステップS514では、セグメントデータを取得する。この処理は、HLレジスタに記憶されたデータ(LEDセグメントテーブル1又は2の先頭アドレス)と、Aレジスタに記憶されたデータ(オフセット値)とを加算し、加算後のアドレスに対応する(LEDセグメントテーブル1又は2の)セグメントデータを、Cレジスタに記憶する処理である。
したがって、ステップS515では、ステップS503で「Yes」(設定値表示要求あり)となり、ステップS514で設定値表示用のセグメントデータが取得され、Cレジスタに記憶されたときに、そのCレジスタ値を出力ポート4用のセグメントデータとしてセットする。
そして、ステップS520に進み、出力ポート2からデジット信号を出力し、出力ポート3からセグメント信号を出力する。ここでは、Dレジスタ値を出力ポート2のデジットデータとしてセットし、出力ポート2から出力する。
また、出力ポート3から出力されるセグメント信号のデータは、ステップS498でセットしたデータ(デジット5点灯時)、又はステップS517でセットしたデータ(デジット1~4点灯時)である。
次にステップS522に進み、比率表示処理(管理情報表示LED74を点灯させるための処理)に移行する。なお、本実施形態では、比率表示処理については説明を省略する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
割込み処理において、図54中、電源断が検知されると、ステップS483以降の処理に進むが、この場合、RWM53に記憶されたデータは、電源断後も保持される。
そして、電源が投入された後、図38のプログラム開始処理(M_PRG_START )において、設定キースイッチがオフのときはステップS208で「No」と判断されるので、電源断復帰が正常であれば、ステップS213の電源断復帰処理(M_POWER_ON;図40)に進む。
以上のようにして、有利区間表示LED77が点灯している状態で電源断となったときは、電源断復帰処理において割込み処理が実行されると、有利区間表示LED77が再度点灯する。
図38のプログラム開始処理において、設定キースイッチがオンであるときは、ステップS208で「Yes」となり、ステップS212の設定変更処理(M_RANK_SET;図39)に移行する。
図39において、ステップS221でRWM53の初期化範囲が指定されるが、この初期化範囲には、アドレス「F062(H)」の有利区間表示LEDフラグも含まれる。なお、電源断復帰が正常でないと判断され、ステップS223に進むと、RWM53の全範囲(アドレス「F062(H)」を含む)が初期化される。
その後、図39のステップS233では割込みが起動される。割込みが起動されると、LED表示制御(図55)において、設定値表示LED73の点灯タイミングとなったときに、設定値表示LED73に、現設定値が表示される。そして、図39中、ステップS240に進むと、設定値を変更可能な状態(設定変更スイッチをオンにすれば設定値が変更される状態)となる。
以上のように、設定キースイッチがオンの状態で電源が投入され、設定変更処理に移行したときは、有利区間表示LED77が点灯することはない。また、設定変更処理を終了してメイン処理に移行したとしても、有利区間表示LED77は消灯したままである。
割込み処理において電源断が検知されると、図54中、ステップS483において、すべての出力ポート52がオフにされるので、リール31を回転させるためのモータ32の駆動信号もオフとなる。その結果、回転中のリール31(モータ32)も電源断によって停止する。
したがって、電源投入後は、有利区間表示LED77が点灯した後に、リール31が定速状態となる。すなわち、ストップスイッチ42の操作受付けが可能な状態となった時点では、有利区間表示LED77が点灯していることとなる。
以上のように、電源断からの復帰後に、リール31が再回転して定速状態に戻るまでに、有利区間表示LED77が点灯するように設定されている。
図49に示す入賞によるメダル払出し処理において、ステップS398では、ホッパーモータ36を駆動し、図7に示すように、払出しセンサ37a及び37bのそれぞれが可動片39aを正常に検知したとき(図8中、S31~S34)に、メダルが1枚正常に払い出されたと判断する。そして、払出し数に相当するメダルが払い出されたと判断するまで、ホッパーモータ36は、駆動し続ける。
メダルの払出し中において、すべてのメダルが払い出される前に、割込み処理において電源断が検知されると、図54中、ステップS483において、すべての出力ポート52がオフにされるので、ホッパーモータ36の駆動信号もオフとなる。これにより、メダル払出し処理は中断する。
一方、電源断から復帰したときは、上述したように、4割込み以内で、デジット4a(有利区間表示LED77)の点灯タイミングが到来する。
図54に示すように、電源断を検知したときは、ステップS483においてすべてのポート52の出力をオフにするので、この処理以降は、出力ポート2からのデジット信号及び出力ポート3からのセグメント信号が出力されない。これにより、デジット4aのセグメントPである有利区間表示LED77は、消灯する。
あるいは、図54中、ステップS483の処理において、出力ポート2及び3をオフにしないが、他の出力ポートについてはオフにする処理を実行してもよい。このように制御しても、有利区間表示LED77が瞬断で消灯しないようにすることができる。
は、以下を備える。
1)ATフラグ
2)サブ差枚数カウンタ
3)引戻しフラグ
4)引戻し遊技回数カウンタ
サブ制御基板80は、メイン制御基板50からATフラグのオン/オフの情報を受信して、サブ制御基板80側で備えるATフラグをオン/オフする。さらに、サブ制御基板80は、サブ制御基板80側のATフラグがオフからオンになったこと(ATフラグの立ち上がりデータ)及びオンからオフになったこと(ATフラグの立ち下がりデータ)を記憶する。
メイン制御基板50は、AT及び有利区間を終了するときは、差数カウンタの初期化処理を実行するので、次回遊技から通常区間に移行したときは、差数カウンタは「0」となる。
1遊技目:役の非当選(差枚数「-3」)
2遊技目:役の非当選(差枚数「-3」)
3遊技目:押し順ベルの当選(差枚数「+5」)
4遊技目:役の非当選(差枚数「-3」)
5遊技目:押し順ベルの当選(差枚数「+5」)
であったと仮定する。
この場合、サブ差枚数カウンタ(2バイトカウンタ)は、
1遊技目:0(H)-3(H)=FFFD(H)
2遊技目:FFFD(H)-3(H)=FFFA(H)
3遊技目:FFFA(H)+5(H)=FFFF(H)
4遊技目:FFFF(H)-3(H)=FFFC(H)
5遊技目:FFFC(H)+5(H)=0001(H)
と更新されていく。
さらに、上述したように、メイン制御基板50の差数カウンタは、有利区間を終了する場合には初期化処理を実行するが、サブ制御手段80のサブ差枚数カウンタは、AT(有利区間)を終了しても、直ちに初期化処理を実行せず、かつ、カウントも停止しない場合を有する。サブ制御基板80は、ATを終了し、かつサブ差枚数カウンタのカウントを継続するときは、引戻しフラグをオン(「1」)にする。
AT終了時には、引戻しフラグをオンにするとともに、引戻し遊技回数カウンタに「50(D)」をセットする。引戻し遊技回数カウンタは、AT終了後の(引戻し期間中の)遊技回数をカウントするためのものである。AT終了時に引戻し遊技回数カウンタに「50(D)」をセットし、その後は、ATに当選していなければ、毎遊技、「1」を減算し続ける。そして、引戻し遊技回数カウンタが「0」となったときは、ATの引戻し失敗となり、引戻しフラグをオフにし、かつ、サブ差枚数カウンタをクリア(初期化)する。
そして、サブ制御基板80は、AT終了後、引戻しフラグがオンであるときは、サブ差枚数カウンタを更新する。
一方、引戻し遊技回数カウンタが「0」になる前にATに当選したときは、ATの引戻し成功となり、その後のATでは、前回のATの差枚数を引き継いだ枚数が画像表示される。
たとえば、
1回目ATでの差枚数:+1000枚
1回目AT終了後、2回目ATに当選するまでの差枚数:-100枚
であるとき、2回目ATの開始時の差枚数は、「+900枚」と画像表示される。
1)AT中の上限値:2414(D)
2)AT中に特別役に対応する図柄組合せが停止し、当該特別役に係る特別遊技での獲得可能枚数(見込み差枚数)が「250(D)」のときの上限値:「2414(D)-250(D)=2164(D)」
3)引戻し期間中の上限値:2000(D)
本実施形態では、サブ差枚数カウンタ値と、画像表示装置23に画像表示される差枚数は、連動(一致)している。たとえば、AT中にサブ差枚数カウンタが「1000(D)」となったときは、画像表示装置23に、「AT中獲得枚数:1000枚」のように画像表示する。
そこで、サブ制御基板80側のサブ差枚数カウンタについても、メイン制御基板50の差数カウンタに準じて、カウントできる最大値を「2414(D)」に設定している。
サブ差枚数カウンタの最大値が「2414(D)」であるので、画像表示装置23に画像表示される最大差枚数は、「2414枚」となる。これにより、過大な差枚数が画像表示されることを防止し、著しく射幸心をあおる画像表示を防止することが可能となる。
特に、特定のBBに当選したときにATに当選する仕様である場合、そのBB遊技の終了後は、ATに移行する。一方、そのBB遊技終了時にサブ差枚数カウンタが上限値近くになっているときは、そのBB遊技終了後のATで差枚数を引き継いでも、すぐに上限値に到達してしまう。そこで、引戻し期間中にサブ差枚数カウンタ値が「2000(D)」を超えたときは、サブ差枚数カウンタをクリアしている。たとえば、AT引戻し期間中に、AT付きBBに当選し、BB遊技を消化した場合において、BB遊技の最終遊技の終了時にサブ差枚数カウンタ値が「2000(D)」を超えているときは、サブ差枚数カウンタをクリアする。これにより、BB終了後のATでは、差枚数の表示は「0」から開始される。
また、サブ差枚数カウンタの更新を継続する場合において、たとえば引戻し期間中のサブ差枚数カウンタ値が「1800(D)」であるときにAT付きBBに当選し、その後のBB遊技で「250」枚を獲得したときは、BB遊技終了時のサブ差枚数カウンタは「2050(D)」となり、「2000(D)」を超える。したがって、BB遊技の終了時までにサブ差枚数カウンタはクリアされ、BB終了後のATでは、差枚数の表示は「0」から開始される。
ここで、メイン制御基板50の差数カウンタは、当該遊技のベット数にかかわらず更新される。
これに対し、本実施形態では、サブ差枚数カウンタを更新する条件は、ベット数(規定数)「3」であるときと定め、ベット数(規定数)「2」で遊技が開始されたときは、その遊技では差枚数を更新しない。
図56及び図57は、第11実施形態におけるサブ差枚数カウンタ管理処理を示すフローチャートである。図57は、図56に続くフローチャートである。
図56のステップS531において、サブ制御基板80は、ATフラグがオンであるか否か(現在がAT中であるか否か)を判断する。ATフラグがオンであると判断したときはステップS533に進み、ATフラグがオンでないと判断したときはステップS532に進む。
ステップS536で払出しコマンドを受信したと判断したときはステップS537に進み、サブ制御基板80は、サブ差枚数カウンタに払出し数を加算する。
次のステップS538では、サブ制御基板80は、ATフラグがオンであるか否かを判断する。オンであると判断したときはステップS539に進み、オンでないと判断したときは、図57中、ステップS547に進む。
次にステップS543に進み、サブ制御基板80は、サブ差枚数カウンタが上限値である「2414(D)」を超えているか否かを判断する。サブ差枚数カウンタが「2414(D)」を超えていると判断したときはステップS546に進む。そして、ステップS546では、サブ差枚数カウンタをクリアする。このようになるのは、AT終了後の引戻し期間中に差枚数が増加し、サブ差枚数カウンタが「2414(D)」を超えた場合に起こり得る。
このステップS544で「Yes」となるのは、引戻し期間中にAT付きBBに当選した場合である。なお、本フローチャートでは、BBに当選した遊技でBBに対応する図柄組合せが停止表示されるものとする。
BBに対応する図柄組合せが停止表示したと判断したときはステップS545に進み、BBに対応する図柄組合せが停止表示していないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
以上のステップS548~S550の処理により、AT終了時に、サブ差枚数カウンタが「2000(D)」未満であるときは、引戻しフラグをオンにして、引戻し遊技回数の初期値「50(D)」をセットする。なお、引戻し遊技回数の初期値として「50(D)」をセットするのは、50遊技以内のAT引戻しをATの連チャン(サブ差枚数を次回のATに引き継ぐ条件)とするためである。したがって、引戻し遊技回数は、仕様に応じて、「50(D)」に限らず、「30(D)」や「100(D)」等、種々設定することができる。
また、AT終了時に、サブ差枚数カウンタが「2000(D)」以上であるときは、その後にATを引き戻しても、引戻し後のAT中にサブ差枚数カウンタが上限値を超えてしまう可能性が高いので、そのような場合には、引戻しフラグのセットを行わない。
ステップS551においてBB作動中でないと判断したときはステップS552に進みサブ制御基板80は、引戻しフラグがオンであるか否かを判断する。引戻しフラグがオンであると判断したときはステップS553に進み、引戻しフラグがオンでないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
次のステップS554では、サブ制御基板80は、引戻し遊技回数カウンタが「0」となったか否かを判断する。引戻し遊技回数カウンタが「0」でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、引戻し遊技回数カウンタが「0」であると判断したときはステップS555に進む。
次にステップS557に進み、サブ制御基板80は、サブ差枚数カウンタをクリアする。このように、引戻しフラグがオフ、引戻し遊技回数カウンタが「0」(クリア)のときは、サブ差枚数カウンタはクリアされ(「0」にされ)、その後はATが開始するまで「0」を維持する。
BB遊技の最終遊技であると判断したときはステップS559に進み、最終遊技でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS560では、サブ制御基板80は、サブ差枚数カウンタが「2000(D)」未満であるか否かを判断する。サブ差枚数カウンタが「2000(D)」未満であると判断したときはステップS561に進み、引戻し遊技回数カウンタを「50(D)」に再セットする。そして本フローチャートによる処理を終了する。これにより、引戻しフラグがオンであるときにBB遊技を実行し、BB遊技の最終遊技でサブ差枚数カウンタが「2000(D)」未満であるときは、再度、次回遊技から引戻し期間(50遊技)が新たに設定されることになる。すなわち、AT終了後に引戻し遊技回数が初期値「50」に設定され、その引戻し期間中にBB遊技を実行し、BB遊技の最終遊技で差枚数カウンタが「2000(D)」未満であるときは、引戻し遊技回数が「50」に再設定される。
そこで、サブ差枚数カウンタについても、差数カウンタと同様に、全リール31の停止後に、ベット数の減算と、払出し数の加算とを実行してもよい。
さらにまた、サブ差枚数カウンタがマイナスとなる場合がある仕様であっても、画像表示装置23には、差枚数「0」と表示する。
サブ差枚数カウンタは、上述したように、2バイトカウンタであり、その上限値は、「2414(D)」すなわち「096E(H)」である。したがって、最上位桁の値は「0(H)」である。そこで、最上位桁の値が「0(H)」であるか否かを判断することにより、桁下がりが生じているか否かを判断することができる。そして、桁下がりが生じている(最上位桁の値が「0(H)」でない)と判断したときは、画像表示装置23に表示する差枚数を「0」とすることが挙げられる。
続いて、第12実施形態について説明する。第12実施形態は、所定の条件を満たしたときに、遊技開始前に、規定数(ベット数)を指示するものである。
なお、押し順指示情報の表示は、指示機能の作動(指示機能に係る処理)であるが、ここで、「指示機能」とは、入賞を容易にする装置である。したがって、規定数の指示は、指示機能の作動(指示機能に係る処理)ではない。ただし、これに限らず、規定数の指示を、指示機能に係る処理の1つと定義してもよい。
図58(A)に示すように、役物条件装置(特別役)としては、BB1及びBB2を備える。BB1に当選し、BB1に対応する図柄組合せが停止すると、BB1遊技に移行する。BB1遊技は、100枚を超える払出しで終了する。BB1遊技の終了後は、非RTに移行する。
また、BB2に当選し、BB2に対応する図柄組合せが停止すると、BB2遊技に移行する。BB2遊技は、30枚を超える払出しで終了する。BB2遊技の終了後は、非RTに移行する。
非RTは、BB1又はBB2のいずれかが当選するまで継続する。非RTにおいてBB1に当選するとBB1内部中に移行し、BB2に当選するとBB2内部中に移行する。
BB1内部中は、BB1に対応する図柄組合せが停止表示するまで継続する。BB1内部中においてBB1に対応する図柄組合せが停止すると、BB1作動中すなわちBB1遊技に移行する。同様に、BB2内部中は、BB2に対応する図柄組合せが停止表示するまで継続する。BB2内部中においてBB2に対応する図柄組合せが停止すると、BB2作動中すなわちBB2遊技に移行する。
なお、当選を持ち越すことができる特別役は、1つに限られる。したがって、BB1内部中であるときはBB2は当選しない。同様に、BB2内部中であるときはBB1には当選しない。
一方、役物非作動時である非RT、BB1内部中、BB2内部中の規定数は、「2」又は「3」である。これにより、規定数「2」又は「3」のいずれかであれば遊技を開始可能である。
図58(C)において、内部抽選置数は、分母が「65536」であるときの置数を示している。たとえば非RTにおける当選番号「1」(通常リプレイ)の当選確率は、「9000/65536」となる。また、有利区間抽選置数は、分母が「16384」であるときの置数を示している。したがって、有利区間抽選置数が「16384」であるときは、「16384/16384」の確率で有利区間に当選することを意味する。
また、図58(C)に示すように、非RTにおいて、規定数「2」ではBB2が抽選されるがBB1は抽選されない。反対に、規定数「3」ではBB1が抽選されるがBB2は抽選されない。
たとえば、現時点で非RTである場合には、非RTからBB2内部中に移行する(非RTにおいてBB2に当選する)必要がある。非RTにおいてBB2に当選するためには、規定数「2」で遊技を行う必要がある。
したがって、現時点で非RTである場合には、規定数「2」で遊技を行ってBB2に当選させ、次回遊技からBB2内部中に移行させる。さらに、BB2内部中において有利区間の抽選を受けるのは、規定数「3」のときであるから、BB2内部中では規定数「3」で遊技を進行する。
このため、非RTにおいて規定数「2」でBB2に当選し、BB2内部中に移行し、規定数「3」で遊技を進行しているときは、役の非当選時であっても、BB2に対応する図柄組合せが有効ラインに停止表示することはない。
このように、第12実施形態では、当選した特別役に対応する図柄組合せを停止させて特別遊技に移行し、その特別遊技でメダルを増加させる仕様ではなく、特別役は、当選を持ち越すためのもの、換言すれば、BB内部中を作り出すためのものである。
また、BB2内部中では、小役又はリプレイに当選したときに、100%の確率で有利区間に当選する。したがって、BB2内部中では、ほとんどの遊技期間が有利区間となる。なお、有利区間の当選確率を100%未満に設定することも、もちろん可能である。
また、いずれの規定数であっても、RTについては、移行条件を満たしたとき(移行条件を満たす図柄組合せが停止表示したとき)は必ず移行する。一方、メイン遊技状態(通常、CZ、AT等)については、いずれの規定数であっても移行可能に設定してもよく、あるいは、一の規定数(たとえば「3」)で遊技が行われたときのみ移行可能に設定してもよい。
なお、図58に示すように、非RTかつ非有利区間の場合において、規定数「3」で遊技を行った場合に、小役又はリプレイに当選すれば、有利区間にも当選する。そして、非RTかつ有利区間となったときは、(非ATであっても)規定数「2」を指示してもよい。
さらに、上記に限らず、非RTに移行したときは、AT/非AT、有利区間/非有利区間を問わず、規定数「2」を指示するようにしてもよい。
また、図58(C)に示すように、非RTにおいて規定数「2」で遊技を行ったときは、リプレイ(通常リプレイ、スイカリプレイ、チェリーリプレイ)に当選する場合がある。規定数「2」で遊技を行った結果、リプレイに当選したときは、次回遊技において規定数「2」を指示するか否かは任意である。非RTかつATでは、BB2に当選するまでは、リプレイに対応する図柄組合せが停止したか否かにかかわらず、遊技開始前に、規定数「2」を指示してもよい。あるいは、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示したときは、その次回遊技(再遊技)では、遊技者は、規定数(ベット数)を任意に選択できないので、その遊技では規定数を指示しないようにしてもよい。
非RTかつATにおいて、規定数「2」で遊技が行われ、BB2に当選し、次回遊技からBB2内部中に移行したときは、その後は、再度、非RTに移行しない限り、規定数の指示は行わない。
これにより、その後のLED表示制御(図55)において、デジット3a(獲得数表示LED78の上位桁)を点灯させるタイミングでは、指示規定数表示データ「0B(H)」のうち、ステップS511で上位桁用オフセット「0(H)」が取得され、ステップS514においてLEDセグメントテーブル2に基づいて「0」を表示するセグメントデータが取得される。このセグメントデータがステップS520において出力ポート3から出力されることにより、デジット3a(獲得数表示LED78の上位桁)に「0」と表示される。
さらに、図42に示すように、ステップS322で獲得数データとして指示規定数表示データを記憶した後、ステップS325において自動ベット数データがセットされる。したがって、リプレイ入賞時の次回遊技で規定数を指示するときは、自動ベットされる前に規定数が指示される。これにより、遊技者に対し、いち早く規定数を指示することができる。
また、図41中、ステップS278でスタートスイッチ41の操作を検知すると、ステップS280において獲得数データ(指示規定数表示データ)がクリアされる。これにより、ステップS280以降の割込み処理においては、獲得数表示LED78には「00」と表示される。
そして、小役が入賞し、ステップS294において入賞によるメダル払出し処理が実行されると、獲得数データが「1」ずつ加算されていくので、それに伴って獲得数表示LED78には払出し数が表示される。
このような行為を抑制するためには、たとえばBB1内部中では指示機能に係る処理を実行しないことが挙げられる。また、BB1遊技は、出玉率が「1」未満となるように設定し、BB1遊技でメダルを増加させることができないようにすることが挙げられる。
なお、どの規定数で遊技を行うかは遊技者の自由であるから、ATかつ非RTにおいて規定数「2」が指示された遊技において、規定数「3」で遊技を行ったとしても、遊技者にペナルティが課されることはない。
ここで、液晶表示装置23等に指示規定数を表示する場合の表示開始タイミングは、獲得数表示LED78に指示規定数を表示する表示開始タイミングとほぼ同一(遊技開始前)に設定することが挙げられる。
さらに、液晶表示装置23等に指示規定数を表示した後の表示終了タイミングは、獲得数表示LED78に指示規定数を表示した後の表示終了タイミングと同一でもよく、異なっていてもよい。
液晶表示装置23等に指示規定数を表示した後の表示終了タイミングとしては、
(1)スタートスイッチ41の操作時
(2)全リール31の停止時
(3)規定数「2」の遊技でのスタートスイッチ41の操作時
(4)規定数「2」の遊技での全リール31の停止時
(5)規定数「2」の遊技でBB2に当選した後
(6)規定数「2」の遊技かつBB2に当選した遊技での全リール31の停止時
等が挙げられる。
また、専用の表示器に指示規定数を表示している場合には、画像表示装置23等に、複数回の遊技をまたいで指示規定数を画像表示し続けることも可能である。
上記各実施形態では、リール31及びストップスイッチ42の数は、それぞれ3個である。
これに対し、第13実施形態では、リール31及びストップスイッチ42の数をそれぞれ4個としたものである。
図59は、第13実施形態におけるリール31(31A~31D)、ストップスイッチ42(42A~42D)を含む構成の概要を示す正面図、平面図、及び右側面図である。正面図では、リール31A~31Dがフロントドア12の前面によって遮られずに見えるように図示している。また、平面図では、フロントドア12の前面より後方に位置するリール31が見えるように図示している。また、右側面図では、メダル投入口47の図示を省略している。
そして、フロントドア12のコントロールパネル12cより下方に、スタートスイッチ41、及び4個のストップスイッチ42A~42Dが配置されている。
また、4個のストップスイッチ42A~42Dについても、ストップスイッチ42Aと42Bとの間、ストップスイッチ42Bと42Cとの間、ストップスイッチ42Cと42Dとの間は、すべてW2(均一)である。そして、ストップスイッチ42Bと42Cとの中間位置を、ラインL1が通るように配置されている。
さらにまた、正面図において、一番左側のリール31Aの左端を通る鉛直方向のラインをラインL2とし、一番右側のリール31Dの右端を通る鉛直方向のラインをラインL3とする。この場合、一番左側のストップスイッチ42Aは、ラインL2より右側(中央寄り)に配置されており、一番右側のストップスイッチ42Dは、ラインL3より左側(中央寄り)に配置されている。
また、ストップスイッチ42の間隔(中心間距離)をW4とすると、ストップスイッチ42Aと42Bとの間、ストップスイッチ42Bと42Cとの間、及びストップスイッチ42Cと42Dとの間は、すべてW4(一定)である。
また、正面図において、メダル投入口47とラインL4とが交差するようにメダル投入口47を配置している。ただし、これに限らず、たとえばラインL4と交差しないようにラインL4より右側(外寄り)にメダル投入口47を配置してもよい。あるいは、ラインL4より左側(中央寄り)にメダル投入口47を配置してもよい。
この場合、正面図において、一番左側のストップスイッチ42Aの一部がラインL4と交差するようにストップスイッチ42Aが配置されている。さらに、一番右側のストップスイッチ42Dの一部がラインL5と交差するようにストップスイッチ42Dが配置されている。
あるいは、遊技者は、左側のインデックス12dを目安としてストップスイッチ42Aを操作することができる。同様に、右側のインデックス12dを目安としてストップスイッチ42Dを操作することができる。
そして、ストップスイッチ42の押し順の数が多いほど、非AT中におけるベース(役物非作動時かつ非AT中において、イン枚数100枚あたりのアウト枚数を指す。たとえばイン枚数100枚に対してアウト枚数50枚の場合は、ベース50となる。)を下げることができる。
これに対し、リール31及びストップスイッチ42の個数が4個であるときに、AT中に、どのように正解押し順を報知するかについては、以下の方法が挙げられる。
たとえば、リール31Aの下地及び/又はストップスイッチ42Aの色を白色とし、リール31Bの下地及び/又はストップスイッチ42Bの色を青色とし、リール31Cの下地及び/又はストップスイッチ42Cの色を黄色とし、リール31Dの下地及び/又はストップスイッチ42Dの色を赤色とする(それぞれ異なる色とする)。そして、上記の例でいえば、「3412」という報知に代えて、「黄赤白青」と報知する(画像表示、音声による表示、ランプの色による報知の少なくとも1つとする)ことが挙げられる。
そして、1番目(最初)のストップスイッチ42が操作されたときは、1番目のストップスイッチ42に対応する画像を暗くし(又は隠蔽し)、かつ、4番目に操作すべきストップスイッチ42に対応する画像の明るさを、3番目に操作すべきストップスイッチ42に対応する画像の明るさと同程度にすることが挙げられる。
たとえば、上記の例のように「3412」の押し順を画像報知するときは、最初に「3●12」と画像表示する。なお、「●」は、「4」番目の押し順に相当する画像であって、「4」の文字が全く見えないように暗くしても(隠蔽しても)よく、あるいは、「4」の文字が識別可能な程度に薄暗くしてもよい。
1)操作済みのストップスイッチ42Cに対応する「1」を「●」の表示に変え、それまでの「●」を「4」に変える。具体的には、「34●2」と画像表示する。
2)操作済みのストップスイッチ42Cに対応する「1」を「-」や「○」等の表示に変え、それまでの「●」を「4」に変える。具体的には、「34-2」や「34○2」と画像表示する。
3)操作済みのストップスイッチ42Cに対応する「1」をブランク(画像無し)に変え、それまでの「●」を「4」に変える。具体的には、「34*2」(「*」は、ブランクを意味する。)と画像表示する。
さらに、第三停止後は、「●4●●」、「-4--」、「○4○○」、「*4**」と画像表示することが挙げられる。
あるいは、第三停止後は、押し順の画像自体を消去することが挙げられる。
なお、上述した第1の方法のように、すべての押し順を「4312」と画像表示した場合であっても、ストップスイッチ42が操作された後は、操作されたストップスイッチ42に対応する画像を、上記1)~3)のように消去すれば、操作済みのストップスイッチ42が理解しやすくなり、好ましい。具体的には、「4312」と画像表示した後、「43●2」(ストップスイッチ42C操作後)→「43●●」(ストップスイッチ42D操作後)→「4●●●」(ストップスイッチ42B操作後)と画像表示する(「●」は、上記のように「○」、「-」、「*」でもよい)ことが挙げられる。
そして、押し順が上記のように「3412」であるときは、上記第1の方法のように、「秋冬春夏」と報知(画像表示、音声による表示)を行うことが挙げられる。
あるいは、上記第3の方法のように、第一停止前は「秋●春夏」と画像表示し、第一停止後、「秋冬●夏」と画像表示することが挙げられる。
なお、第1の方法~第4の方法のいずれにおいても、途中で押し順ミスが生じたときは、押し順の画像をそのまま表示し続けてもよく、あるいは、押し順ミスが生じた時点で画像を消去してもよい。
A.第11実施形態
(1)非有利区間では、役抽選結果が対象抽選結果となったときのみ、有利区間の抽選を行った。このように設定したのは、上述したように、役抽選結果が非当選であったとき(内部抽せんの結果、条件装置が作動しないとき)は、有利区間に係る処理である有利区間移行抽選を行わないことが好ましいと考えたためである。したがって、必ずしもこのように設定しなければならないというわけではなく、役の非当選時に有利区間移行抽選を実行してもよい。
さらに、必ず有利区間かつATに決定される役抽選結果(当選番号)を設け、当該役抽選結果となったときは、有利区間移行抽選やAT抽選処理を実行せずに、有利区間移行処理かつATセット処理を実行してもよい。
また、有利区間移行抽選に当選しない役抽選結果(当選番号)を設けた場合において、当該役抽選結果となったときであっても有利区間移行抽選を実行してもよい。この場合には、有利区間の当選置数を「0」に設定すればよい。
このような差枚数管理型ATの場合にも、一の規定数(たとえば「3」)であるときにはAT差枚数カウンタを減算するが、他の規定数(たとえば「2」)であるときはAT差枚数カウンタを減算しない。
たとえば、有利区間クリアカウンタとして、第1有利区間クリアカウンタと第2有利区間クリアカウンタとを設ける。有利区間中は、遊技の消化ごとに、第1有利区間クリアカウンタ及び第2有利区間クリアカウンタの双方を更新する。また、たとえば図51及び図52中、ステップS424の判断では、第1有利区間クリアカウンタについて判断する。第1有利区間クリアカウンタが「0」であると判断されたときは、第2有利区間クリアカウンタの値が「0」であるか否か、あるいは第1有利区間クリアカウンタと第2有利区間クリアカウンタとが同一値であるか否かを判断する。「0」である又は同一値であると判断したときは、ステップS435に進む。
差数カウンタとして、第1差数カウンタと第2差数カウンタとを設ける。そして、遊技の消化ごとに、第1差数カウンタ及び第2差数カウンタの双方を更新する。また、たとえば図51及び図52中、ステップS434の判断では、第1差数カウンタについて判断する。第1差数カウンタが上限値を超えると判断したときは、第2差数カウンタが上限値を超えるか否か、あるいは第1差数カウンタと第2差数カウンタとが同一値であるか否かを判断する。上限値を超える又は同一値であると判断したときは、ステップS435に進む。
なお、第1有利区間クリアカウンタと第2有利区間クリアカウンタとが一致しない場合や、第1差数カウンタと第2差数カウンタとが一致しない場合には、たとえばエラー表示を行って遊技の進行(メイン処理)を停止することが挙げられる。
このようにする場合は、たとえば図56中、ステップS531の前に、BB作動中であるか否かを判断する(作動状態フラグで判断する)。そして、BB作動中であるときは、本フローチャートによる処理を終了する。
また、BB遊技中はサブ差枚数カウンタを更新しないときは、図57中、ステップS551、ステップS558~S561の処理は不要となる。そして、ステップS547で「No」であるときは、ステップS552に進む。
(1)第11実施形態と同様に、図58において、役の抽選で非当選となったときは、有利区間の移行抽選(有利区間に係る処理)を実行しないようにした。上述したように、規則を考慮したものである。したがって、規則を考慮しなければ、役の非当選時に有利区間の移行抽選を実行してもよい。
また、図58に示すように、有利区間の移行抽選(有利区間に係る処理)は、一の遊技状態(RT)において、一の規定数のみ(図58の例では規定数「3」)で行うようにした。このようにしたのは、規則上、有利区間の移行抽選(有利区間に係る処理)は、一の遊技状態(RT)において、一の規定数のみと定められることを考慮したものである。したがって、この点を考慮しなければ、一の遊技状態(RT)において、複数の規定数で有利区間の移行抽選を実行してもよい。
(3)第12実施形態では、BB2内部中で遊技を行うものとし、BB2が入賞してBB2遊技に移行することは、イレギュラーなことである。しかし、これに限らず、BB2内部中でATを実行した後、ATの終了条件を満たしたときは、BB2を入賞させてBB2遊技を実行するような仕様であってもよい。この場合において、BB2内部中でATの終了条件を満たしたときは、ATの終了条件を満たした遊技の終了後(全リール31が停止し、小役入賞時は払出し処理を実行した後)、次回遊技(非AT)の開始前(ベットが可能となる前)に規定数「2」を指示し、BB2を入賞させることを促す。なお、第12実施形態では、規定数「2」でBB2に当選するため、BB2を入賞させるための規定数は「2」であるが、たとえば規定数「1」で当選するBBを設けた場合において、そのBBを入賞させるときは、規定数「1」を指示することとなる。
また、このような仕様である場合のBB遊技は、メダルが増加するBB遊技でもよく、メダルが減少するBB遊技でもよい。
さらにまた、BB2遊技の最終遊技でフリーズを実行する場合において、遊技終了時に次回遊技の規定数を指示するときは、フリーズを実行する前、フリーズの実行中、又はフリーズの終了後のいずれのタイミングであってもよい。
このような、所定の下限値に到達したときに指示機能を作動させることを「AT」に含めてもよく、あるいは「AT」には含めなくてもよい。ただし、指示機能を作動させることには変わりはないので、指示機能に係る処理に相当する。
指示規定数に対応する情報を表示する専用のLEDを別個に設けたときは、遊技開始セット処理で指示規定数に対応する情報を表示した後、スタートスイッチ41が操作されても、指示規定数に対応する情報を消去しなくてもよい。さらに、全リール31が停止し、小役が入賞し、メダルの払出しがあっても、指示規定数に対応する情報を消去しなくてもよい。
また、指示規定数に対応する情報を表示する専用のLEDを設けたときは、指示規定数が払出し数やエラー番号等と混同することがないので、任意の表示態様で規定数を指示することができる。たとえば、指示規定数が「2」であれば、「2」と表示することが可能である。
(1)図59の正面図において、ラインL1は、4個のリール31の中央を通り、かつ、4個のストップスイッチ42の中央を通るように設定している。しかし、これに限らず、4個のストップスイッチ42全体を図58の位置よりも右寄りに配置し、たとえばストップスイッチ42Bの一部がラインL1と交差するように配置してもよい。これとは逆に、4個のストップスイッチ42全体を図58の位置よりも左寄りにし、たとえばストップスイッチ42Cの一部がラインL1と交差するように配置してもよい。
また、「1」から「4」までのローマ数字を表記した範囲にそれぞれ異なる色を付し、ストップスイッチ42A~42Dについても、ローマ数字「1」~「4」に対応する色を付すことが挙げられる。上述した例では、ストップスイッチ42Aの色を白色とし、ストップスイッチ42Bの色を青色とし、ストップスイッチ42Cの色を黄色とし、ストップスイッチ42Dの色を赤色とした。この場合、ローマ数字「1」の範囲を白色とし、ローマ数字「2」の範囲を青色とし、ローマ数字「3」の範囲を黄色とし、ローマ数字「4」の範囲を赤色とすることが挙げられる。
しかし、これに限らず、リール31間の間隔W3と、ストップスイッチ42間の間隔W4とを、略同一に設定してもよい。あるいは、ストップスイッチ42間の間隔W4を、リール31間の間隔W3よりも長く設定してもよい。
本明細書に記載のすべての実施形態及び各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
第14実施形態は、押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングに関するものである。
以下、押し順指示情報の表示開始又は表示終了のタイミングが異なる第14実施形態(A)~(G)について説明する。
図60及び図61は、第14実施形態(A)を説明するためのタイムチャートである。
図60は、最小遊技時間の経過後にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示し、図61は、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示している。
また、第14実施形態(A)におけるメイン処理(M_MAIN)、押し順指示番号セット(M_ORD_INF )、入賞によるメダル払出し(M_WIN_PAY )、割込み処理(I_INTR)、及びLED表示制御(I_LED_OUT )は、第11実施形態の図41のメイン処理(M_MAIN)、図48の押し順指示番号セット(M_ORD_INF )、図49の入賞によるメダル払出し、図53の割込み処理(I_INTR)、及び図55のLED表示制御(I_LED_OUT )と同様である。
そして、第14実施形態(A)では、第11実施形態と同様に、AT中の押し順ベル当選時に、獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する。
また、図41に示すように、ステップS278で「Yes」となると、その後、役抽選処理(ステップS282)、有利区間移行抽選処理(ステップS283)、及び押し順指示番号セット(M_ORD_INF )(ステップS284)を実行する。
このため、第14実施形態(A)では、図60及び図61に示すように、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたか、又は最小遊技時間の経過後にスタートスイッチ41がオン(操作)されたかにかかわらず、スタートスイッチ41がオン(操作)された後、かつリール31の回転開始前に、より具体的には、押し順指示番号が獲得数データとして記憶されてから5割込み(2.235×5=11.175ms)以内に、獲得数表示LED78への押し順指示情報の表示が開始されることとなる。
また、図41では図示していないが、ステップS284の押し順指示番号セット(M_ORD_INF )とステップS285のリール回転開始準備との間で、制御コマンドセット1を実行する。この押し順指示番号セットとリール回転開始準備との間の制御コマンドセット1では、演出グループ番号又は押し順指示番号を、制御コマンドとして制御コマンドバッファに記憶する。そして、この処理以降に実行される割込み処理(I_INTR)中の制御コマンド送信(ステップS464)により、制御コマンドバッファに記憶されている制御コマンドがサブ制御基板80に送信される。
さらにまた、第14実施形態(A)では、8ビットのパラレル通信線を2組使用し、一方のパラレル通信線で第1制御コマンドをサブ制御基板80に送信し、他方のパラレル通信線で第2制御コマンドをサブ制御基板80に送信する。これにより、2バイトのデータからなる制御コマンドを1回の割込み処理でサブ制御基板80に送信可能としている。
なお、制御コマンドバッファが空のときに制御コマンドが記憶されると、その時点の次に到来する割込み処理中の制御コマンド送信により、制御コマンドがサブ制御基板80に送信される。
さらにまた、第2サブ制御基板には、演出ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23等の演出用の周辺機器が電気的に接続されている。そして、第2サブ制御基板は、第1サブ制御基板から送信された制御コマンドに基づいて演出を選択し、演出用の周辺機器から各種の演出を出力するように制御する。
また、第1サブ制御基板は、16msごとにサブメイン処理を実行しており、このサブメイン処理中のループ処理において制御コマンドの解析を行い、その結果、画像に関する制御コマンドであると判断したときは、解析結果に応じた画像コマンドをコマンドバッファに記憶する。
さらに、第1サブ制御基板は、次のサブメイン処理中のコマンド送信処理(ループ処理より前に実行される)において、コマンドバッファに記憶されている画像コマンドを第2サブ制御基板に送信する。
そして、第2サブ制御基板は、受信した画像コマンドに基づいて描画処理を実行し、画像表示装置23に画像を表示する。
また、第14実施形態(A)では、第2サブ制御基板は、30fps(frames per second )で描画処理を実行する。このため、1つの画像を画像表示装置23に表示するのに、33.33ms程度の時間を要する。
よって、第14実施形態(A)では、最小遊技時間の経過後にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときは、図60に示すように、リール31の回転開始後、かつリール31が停止可となる前に、すなわち、リール31の回転が定速に到達し、ストップスイッチ42の操作が受付け可能な状態となる前に、画像表示装置23における押し順指示画像の表示が開始される。
また、第14実施形態(A)では、図60及び図61に示すように、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたか、又は最小遊技時間の経過後にスタートスイッチ41がオン(操作)されたかにかかわらず、先に、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示が開始され、その後に、画像表示装置23における押し順指示画像の表示が開始される。
同様に、第2ストップスイッチ42(2番目に停止するリール31に対応するストップスイッチ42)の操作に関する制御コマンドであると判断したときは、第2ストップスイッチ42の操作に応じた画像コマンドを第2サブ制御基板に送信し、第3ストップスイッチ42(最後に停止するリール31に対応するストップスイッチ42)の操作に関する制御コマンドであると判断したときは、第3ストップスイッチ42の操作に応じた画像コマンドを第2サブ制御基板に送信する。
同様に、第2ストップスイッチ42の操作に応じた画像コマンドを受信したときは、第2ストップスイッチ42の操作に応じた画像(たとえば、第3ストップスイッチ42の操作を促す押し順指示画像)を画像表示装置23に表示する。
よって、第14実施形態(A)では、図60及び図61に示すように、第3ストップスイッチ42がオンされた後に、画像表示装置23における押し順指示画像の表示が終了することとなる。
このため、第14実施形態(A)では、図60及び図61に示すように、全リール31の停止時に、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示が終了する。
また、第14実施形態(A)では、図60及び図61に示すように、先に、画像表示装置23における押し順指示画像の表示が終了し、その後に、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示が終了する。
このため、第14実施形態(A)では、図60及び図61に示すように、メダルの払出し時に、獲得数表示LED78にメダルの獲得枚数が表示される。
このため、図60及び図61に示すように、スタートスイッチ41のオン(操作)時が最小遊技時間の経過前であるか又は経過後であるかにかかわらず、スタートスイッチ41がオン(操作)された後、かつリール31の回転開始前に、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示を開始することができる。すなわち、スタートスイッチ41がオン(操作)された後、速やかに、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示を開始することができる。
第14実施形態(B)は、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示開始のタイミングが、第14実施形態(A)と異なるものであり、リール31の回転開始時に押し順指示情報の表示を開始するものである。
図62は、第14実施形態(B)におけるメイン処理(M_MAIN)を示すフローチャートであり、第11実施形態の図41に対応するフローチャートである。
図62に示す第14実施形態(B)のフローチャートにおいて、図41と異なるステップには、ステップ番号にアンダーラインを付し、図41と同一のステップには、同一のステップ番号を付している。
すなわち、第14実施形態(B)では、ステップS284とステップS285との順序が図41とは入れ替わっており、リール回転開始準備を実行した後に、押し順指示番号セットを実行する。
また、図62に示すように、ステップS278で「Yes」となると、その後、役抽選処理(ステップS282)、有利区間移行抽選処理(ステップS283)、制御コマンドセット1(ステップS601)、リール回転開始準備(ステップS285)、及び押し順指示番号セット(M_ORD_INF )(ステップS284)を実行する。
また、ステップS285では、リール回転開始準備を実行する。このリール回転開始準備では、まず、最小遊技時間(リール31の回転開始時から、次回遊技でリール31の回転を開始するまでの最小時間)のタイマ値が「0」か否かを判断する。
このように、ステップS285のリール回転開始準備では、最小遊技時間が経過したか否かを判断し、最小遊技時間が経過したと判断したときは、ステップS284に進む。
ステップS602では、制御コマンドセット1を実行する。この制御コマンドセット1では、ストップスイッチ42の操作に関する制御コマンド、及びリール31の停止位置に関する制御コマンドを、制御コマンドバッファに記憶する。そして、ステップS602の次は、ステップS288に進む。
なお、ステップS287のリール停止受付けチェックとステップS288の全リール停止チェックとの間で制御コマンドセット1を実行することは、第14実施形態(A)で説明した通りである。
上記以外は、第11実施形態の図41のフローチャートと同様である。
図63は、最小遊技時間の経過後にスタートスイッチ41が操作されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示し、図64は、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41が操作されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示している。
このため、第14実施形態(B)では、図63及び図64に示すように、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたか、又は最小遊技時間の経過後にスタートスイッチ41がオン(操作)されたかにかかわらず、リール31の回転開始時に、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示が開始されることとなる。
これに対し、たとえば、最小遊技時間が経過する1秒前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときは、スタートスイッチ41のオン(操作)からリール31の回転開始までに1秒程度の時間を要するため、図64に示すように、リール31の回転開始前に、画像表示装置23における押し順指示画像の表示が開始されることとなる。
これに対し、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときは、図64に示すように、先に、画像表示装置23における押し順指示画像の表示が開始され、その後に、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示が開始される。
すなわち、スタートスイッチ41の操作時が最小遊技時間の経過前であるか又は経過後であるかによって、獲得数表示LED78への押し順指示情報の表示開始と、画像表示装置23への押し順指示画像の表示開始との順序が入れ替わる。
これでは、有利な押し順は有さないが、ATの遊技回数の上乗せを決定する条件となるレア役の当選を待っていた遊技者を落胆させてしまうおそれがある。
これにより、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときは、最小遊技時間が経過するまで、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示開始タイミングを遅らせることができるので、レア役の当選を待っていた遊技者をスタートスイッチ41の操作後すぐに落胆させないようにすることができる。
さらにまた、第14実施形態(B)では、押し順指示番号を獲得数データとして記憶する前に、押し順指示番号を制御コマンドバッファに記憶してサブ制御基板80(第1サブ制御基板)に送信するが、メイン制御基板50が押し順指示番号を第1サブ制御基板に送信してから、第2サブ制御基板が押し順指示画像を画像表示装置23に表示するまでに、65.33ms程度の時間を要する。
また、割込み処理の周期を「T」とし、割込み処理によってダイナミック点灯させるデジットの個数を「N」としたときに、押し順指示番号を獲得数データとして記憶してから、獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示するまでに、最大で「T×N」の時間を要する。このため、「T×N<Y」を満たすように設定している。
これにより、最小遊技時間の経過後にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときは、先に、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示が開始され、その後に、画像表示装置23における押し順指示画像の表示が開始されるようにしている。
第14実施形態(C)は、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示終了のタイミングが、第14実施形態(A)及び(B)と異なるものであり、メダルの払出し時に押し順指示情報の表示を終了するものである。
図65は、第14実施形態(C)におけるメイン処理(M_MAIN)を示すフローチャートであり、第11実施形態の図41に対応するフローチャートである。
図65に示す第14実施形態(C)のフローチャートにおいて、図41と異なるステップには、ステップ番号にアンダーラインを付し、図41と同一のステップには、同一のステップ番号を付している。
また、第14実施形態(C)では、入賞によるメダル払出し(M_WIN_PAY )(ステップS603)が、第11実施形態の図41及び図49と異なる。
また、図65に示すように、ステップS278で「Yes」となると、その後、役抽選処理(ステップS282)、有利区間移行抽選処理(ステップS283)、押し順指示番号セット(M_ORD_INF )(ステップS284)、制御コマンドセット1(ステップS601)、及びリール回転開始準備(ステップS285)を実行する。
なお、ステップS601については、第14実施形態(B)と同様である。
さらにまた、図65に示すように、ステップS289で全リール31が停止したと判断したときはステップS291に進み、図柄の表示判定を行う。すなわち、第14実施形態(C)では、全リール31停止後に、獲得数データをクリアせずに維持する。
図66に示す第14実施形態(C)のフローチャートにおいて、図49と異なるステップには、ステップ番号にアンダーラインを付し、図49と同一のステップには、同一のステップ番号を付している。
また、図66に示すように、第14実施形態(C)では、ステップS398でメダル1枚払出し処理を実行するとステップS400に進み、払出し数データから「1」を減算する。このため、第14実施形態(C)では、第11実施形態の図49と異なり、ステップS398とステップS400との間で、獲得数データに「1」を加算することはない。
図67は、最小遊技時間の経過後にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示し、図68は、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示している。
上述したように、第14実施形態(C)では、全リール31の停止後も、獲得数データはクリアされずに維持される。このため、図67及び図68に示すように、全リール31の停止後も、獲得数表示LED78には、押し順指示情報(たとえば「=1」)が表示され続ける。
このため、第14実施形態(C)では、図67及び図68に示すように、メダルの払出し時までは、獲得数表示LED78には、押し順指示情報(たとえば「=1」)が表示され続け、メダルの払出し時に、獲得数表示LED78の表示が、押し順指示情報から獲得枚数(たとえば「=1」から「10」)に切り替わる。
なお、メダル獲得枚数の表示開始のタイミング、制御コマンドとしての押し順指示番号の送信タイミング、並びに画像表示装置23への押し順指示画像の表示開始及び表示終了のタイミングについては、第14実施形態(A)と同様である。
このため、図67及び図68に示すように、全リール31の停止後も、獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示し続けることができる。
さらに、メダルの払出し時までは、獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示し続け、メダルの払出し時に、獲得数表示LED78の表示を、押し順指示情報から獲得枚数に切り替えるので、獲得数表示LED78を押し順指示情報及び獲得枚数の兼用の表示器としているものの、獲得枚数の表示を妨げないようにすることができる。
第14実施形態(D)は、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示開始のタイミングが、第14実施形態(A)~(D)と異なるものであり、リール31が停止可となったときに押し順指示情報の表示を開始するものである。
図69は、第14実施形態(D)におけるメイン処理(M_MAIN)を示すフローチャートであり、第11実施形態の図41に対応するフローチャートである。
図69に示す第14実施形態(D)のフローチャートにおいて、図41と異なるステップには、ステップ番号にアンダーラインを付し、図41と同一のステップには、同一のステップ番号を付している。
なお、ステップS284の押し順指示番号セット(M_ORG_INF )における処理の内容は、第11実施形態及び第14実施形態(A)~(C)と同様である。
また、ステップS601及びS602の制御コマンドセット1における処理の内容は、第14実施形態(B)及び(C)と同様である。
図70は、最小遊技時間の経過後にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示し、図71は、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示している。
上述したように、第14実施形態(D)では、リール31が停止可になると、押し順指示番号セットを実行するため、図70及び図71に示すように、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたか、又は最小遊技時間の経過後にスタートスイッチ41がオン(操作)されたかにかかわらず、リール31が停止可になると、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示が開始される。
このため、第14実施形態(D)においても、第14実施形態(A)~(C)と同様に、スタートスイッチ41のオン(操作)時が最小遊技時間の経過前であるか又は経過後であるかにかかわらず、リール31が停止可となる前に、画像表示装置23における押し順指示画像の表示が開始される。
このため、第14実施形態(D)では、図70及び図71に示すように、スタートスイッチ41のオン(操作)時が最小遊技時間の経過前であるか又は経過後であるかにかかわらず、先に、画像表示装置23における押し順指示画像の表示が開始され、その後に、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示が開始されることとなる。
さらにまた、第14実施形態(D)では、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示開始タイミングを遅らせるものの、リール31が停止可となったときには、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示を開始するので、遊技者がストップスイッチ42を操作する前に、押し順指示情報を遊技者に知らせることができる。
第14実施形態(E)は、第14実施形態(B)と同様に、リール31の回転開始時に押し順指示情報の表示を開始し、第14実施形態(C)と同様に、メダルの払出し時に押し順指示情報の表示を終了するものである。
図72は、第14実施形態(E)におけるメイン処理(M_MAIN)を示すフローチャートであり、第14実施形態(B)の図62及び第14実施形態(C)の図65に対応するフローチャートである。
図72において、ステップS271からステップS286までは、第14実施形態(B)の図62と同様であり、ステップS287からステップS303までは、第14実施形態(C)の図65と同様である。
図73は、最小遊技時間の経過後にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示し、図74は、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示している。
図73及び図74に示すように、第14実施形態(E)では、第14実施形態(B)の図63及び図64と同様に、リール31の回転開始時に、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示を開始し、第14実施形態(C)の図67及び図68と同様に、メダルの払出し時に、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示を終了する。
また、第14実施形態(E)では、第14実施形態(B)と同様に、最小遊技時間が経過したと判断したときに、押し順指示番号を獲得数データとして記憶することにより、リール31の回転開始時に、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示を開始する。
このため、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときは、最小遊技時間が経過するまで、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示開始タイミングを遅らせることができるので、レア役の当選を待っていた遊技者をスタートスイッチ41の操作後すぐに落胆させないようにすることができる。
このため、全リール31の停止後も、メダルの払出し時まで、獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示し続けることができ、さらには、メダルの払出し時に、獲得数表示LED78の表示を、押し順指示情報から獲得枚数に切り替えるので、獲得数表示LED78を押し順指示情報及び獲得枚数の兼用の表示器としているものの、獲得枚数の表示を妨げないようにすることができる。
図75は、第14実施形態(F)におけるリール31、ストップスイッチ42、及び操作指示ランプ25を含む構成の概要を示す正面図である。
図75に示すように、第14実施形態(F)では、各リール31の下方に、停止指示ランプ25を備えている。この停止指示ランプ25は、停止させるリール31を指示するものであり、LEDランプによって構成されている。
同様に、中リール31の下方に設けられており、中リール31の停止を指示するときに点灯する停止指示ランプ25が中停止指示ランプ25である。
また、右リール31の下方に設けられており、右リール31の停止を指示するときに点灯する停止指示ランプ25が右停止指示ランプ25である。
そして、サブ制御基板80は、各停止指示ランプ25の点灯/消灯を制御する。
そして、第2サブ制御基板は、第1サブ制御基板から送信された制御コマンドに基づいて、各停止指示ランプ25の点灯/消灯を制御したり、画像表示装置23に画像を表示する。
そして、メイン制御基板50は、この処理以降に実行する割込み処理(I_INTR)中の制御コマンド送信(ステップS464)により、制御コマンドバッファに記憶されている制御コマンドとしての押し順指示番号を第1サブ制御基板に送信する。
さらにまた、第1サブ制御基板は、16msごとにサブメイン処理を実行しており、このサブメイン処理中のループ処理において制御コマンドの解析を行い、その結果、押し順指示番号であると判断すると、解析結果に応じたランプ制御コマンド及び画像コマンドをコマンドバッファに記憶する。
このため、第14実施形態(A)と同様に、メイン制御基板50が制御コマンドとしての押し順指示番号を第1サブ制御基板に送信してから、第2サブ制御基板がランプ制御コマンド及び画像コマンドを受信するまでに、32ms(=サブメイン処理の周期16ms×2)程度の時間を要する。
たとえば、左第一停止を示すランプ制御コマンド及び画像コマンドを受信したときは、第2サブ制御基板は、左停止指示ランプ25を点灯させ、中停止指示ランプ25及び右停止指示ランプ25を消灯させるとともに、左ストップスイッチ42の操作を促す画像を画像表示装置23に表示する。
このため、第2サブ制御基板は、第1サブ制御基板から送信されたランプ制御コマンドを受信してから、停止させるリール31に対応する停止指示ランプ25を点灯させるまでに、1ms程度の時間を要する。
このため、メイン制御基板50が制御コマンドを第1サブ制御基板に送信してから、第2サブ制御基板が停止指示ランプ25を点灯させるまでに、33ms(=32ms+1ms)程度の時間を要する。
このため、第14実施形態(F)においても、第14実施形態(A)と同様に、メイン制御基板50が制御コマンドを第1サブ制御基板に送信してから、第2サブ制御基板が画像表示装置23に押し順指示画像を表示するまでに、65.33ms(=32ms+33.33ms)程度の時間を要する。
以上より、第14実施形態(F)では、先に、停止指示ランプ25が点灯し、その後に、画像表示装置23に押し順指示画像が表示されることとなる。
図76は、最小遊技時間の経過後にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示し、図77は、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示している。
このため、図76及び図77に示すように、第14実施形態(F)においても、第14実施形態(B)と同様に、スタートスイッチ41の操作時が最小遊技時間の経過前であるか又は経過後であるかにかかわらず、リール31の回転開始時に、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示が開始される。
このため、第14実施形態(F)では、図76及び図77に示すように、第3ストップスイッチ42のオン(操作)時に、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示が終了する。
なお、メダル獲得枚数の表示開始のタイミング、及び制御コマンドとしての押し順指示番号の送信タイミングについては、第14実施形態(A)~(E)と同様である。
これに対し、たとえば、最小遊技時間が経過する1秒前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときは、スタートスイッチ41のオン(操作)からリール31の回転開始までに1秒程度の時間を要するため、図77に示すように、リール31の回転開始前に、まず、停止指示ランプ25が点灯し、その後、画像表示装置23に押し順指示画像が表示される。
これに対し、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときは、図77に示すように、まず、停止指示ランプ25が点灯し、次に、画像表示装置23に押し順指示画像が表示され、最後に、獲得数表示LED78に押し順指示情報が表示される。
このため、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときは、最小遊技時間が経過するまで、獲得数表示LED78における押し順指示情報の表示開始タイミングを遅らせることができるので、レア役の当選を待っていた遊技者をスタートスイッチ41の操作後すぐに落胆させないようにすることができる。
停止指示ランプ25及び画像表示装置23のいずれも第2サブ制御基板によって制御するが、画像表示装置23に画像を表示するためには描画処理を実行する必要があるので、その分、停止指示ランプ25の方が早く点灯する。
第14実施形態(G)は、押し順指示情報を表示するための専用の7セグメントディスプレイ(7セグ)を備える点、及び押し順指示情報の表示終了のタイミングが、第14実施形態(F)と異なり、それ以外は、第14実施形態(F)と同様である。
なお、押し順指示情報を表示するための専用の7セグメントディスプレイを、押し順指示LEDと称する。
また、第14実施形態(G)では、RWM53に、押し順指示データの記憶領域を確保している。押し順指示データは、押し順指示LEDに押し順指示情報を表示するためのデータである。
図78は、最小遊技時間の経過後にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示し、図79は、最小遊技時間の経過前にスタートスイッチ41がオン(操作)されたときの押し順指示情報の表示開始及び表示終了のタイミングを示している。
このため、図78及び図79に示すように、第14実施形態(G)においても、第14実施形態(B)及び(F)と同様に、スタートスイッチ41のオン(操作)時が最小遊技時間の経過前であるか又は経過後であるかにかかわらず、リール31の回転開始時に、押し順指示情報の表示が開始される。
なお、第14実施形態(G)では、RWM53の押し順指示データの記憶領域に、押し順指示番号をセットする。これにより、この処理以降に実行される割込み処理で、押し順指示LEDに、押し順指示情報が表示される。
これに対し、第14実施形態(G)では、メダルの払出し時においても、押し順指示データをクリアせずに維持するため、図78及び図79に示すように、メダルの払出し時にも、押し順指示LEDには、押し順指示情報(たとえば「=1」)が表示され続ける。
このため、第14実施形態(G)では、図78及び図79に示すように、メダルの払出しの後に、押し順指示LEDにおける押し順指示情報の表示が終了する。
なお、メダル獲得枚数の表示開始のタイミング、制御コマンドとしての押し順指示番号の送信タイミング、操作指示ランプ25の表示開始及び表示終了のタイミング、並びに画像表示装置23への押し順指示画像の表示開始及び表示終了のタイミングについては、第14実施形態(F)と同様である。
スタートスイッチ41がオン(操作)された時からリール31が停止可(リール31の回転が定速に到達し、ストップスイッチ42の操作が受付け可能な状態)となる時までに押し順指示情報を表示すれば、遊技者がストップスイッチ42をオン(操作)する前に、遊技者に正解押し順を知らせることができる。
このため、押し順指示情報の表示開始のタイミングとしては、
1)スタートスイッチ41がオン(操作)された時
2)スタートスイッチ41がオン(操作)された後、かつリール31の回転開始前
3)リール31の回転開始時
4)リール31の回転開始後、かつリール31が停止可となる前
5)リール31が停止可となる時
を挙げることができる。
このため、押し順指示情報の表示終了のタイミングとしては、
1)第3ストップスイッチ42がオン(操作)された時
2)第3ストップスイッチ42がオンされた後にオフされた時(遊技者が第3ストップスイッチ42から手を離した時)
3)全リール31の停止時
4)メダルの払出し時
を挙げることができる。
なお、押し順指示情報を専用の押し順表示LEDに表示する場合には、メダルの払出し時には押し順指示情報の表示を継続し、メダルの払出し後に押し順指示情報の表示を終了してもよい。
したがって、メイン制御基板50において押し順指示情報の獲得数表示LED78への表示と制御コマンドのサブ制御基板80への送信とを同時に行ったとしても、押し順指示画像の画像表示装置23への表示は遅れることとなる。
よって、押し順指示画像の画像表示装置23への表示開始のタイミングとしては、
1)スタートスイッチ41がオン(操作)された後、かつリール31の回転開始前
2)リール31の回転開始後、かつリール31が停止可となる前
を挙げることができる。
このため、押し順指示画像の画像表示装置23への表示終了のタイミングは、第3ストップスイッチ42がオン(操作)された後となる。
そして、押し順指示情報の獲得数表示LED78への表示開始タイミング、押し順指示情報の獲得数表示LED78への表示終了タイミング、押し順指示画像の画像表示装置23への表示開始タイミング、及び押し順指示画像の画像表示装置23への表示終了タイミングについては、第14実施形態(A)~(G)で示した組合せに限らず、適宜組み合わせて設定することができる。
同様に、画像表示装置23に押し順指示画像を表示している遊技において、途中で押し順ミスが生じたとしても、第3ストップスイッチ42のオン(操作)時以降の所定時まで押し順指示画像をそのまま表示し続けてもよく、また、押し順ミスが生じた時点で押し順指示画像の表示を終了してもよい。
このとき、第3ストップスイッチ42が操作されて、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示されると、まず、1ベット表示LED79aが点灯し、かつ2ベット表示LED79b、3ベット表示LED79c、遊技開始表示LED79d、及びリプレイ表示LED79fが消灯した状態になる。
そして、3枚投入時のリプレイ入賞時には、1ベット表示LED79aが点灯し、かつ2ベット表示LED79b、3ベット表示LED79c、遊技開始表示LED79d、及びリプレイ表示LED79fが消灯した状態になるときに、押し順指示情報の獲得数表示LED78への表示を終了してもよい。
すなわち、小役入賞時とリプレイ入賞時とで、押し順指示情報の表示終了タイミングを異ならせてもよい。
もちろん、小役入賞時とリプレイ入賞時とで、押し順指示情報の表示終了タイミングを同じにしてもよい。
(1)第14実施形態(A)では、8ビットのパラレル通信線を2組使用し、一方のパラレル通信線で第1制御コマンドをサブ制御基板80に送信し、他方のパラレル通信線で第2制御コマンドをサブ制御基板80に送信することにより、2バイトのデータからなる制御コマンドを1回の割込み処理でサブ制御基板80に送信可能とした。
この場合、1回の割込み処理中の制御コマンド送信で、第1制御コマンド及び第2制御コマンドを順次送信してもよい。これにより、2バイトのデータからなる制御コマンドを1回の割込み処理でサブ制御基板80に送信することができる。
さらにまた、パラレル通信に限らず、シリアル通信でメイン制御基板50からサブ制御基板80に制御コマンドを送信してもよい。
さらに、電気的な接続によってメイン制御基板50からサブ制御基板80に制御コマンドを送信してもよく、光通信手段を用いた接続によってメイン制御基板50からサブ制御基板80に制御コマンドを送信してもよい。
しかし、これに限らず、たとえば、メイン制御基板50は、制御コマンドとして条件装置番号をサブ制御基板80(第1サブ制御基板)に送信し、サブ制御基板80(第2サブ制御基板)は、受信した条件装置番号に基づいて描画処理を実行して、画像表示装置23に押し順指示番号を表示してもよい。
(3)第1~第14実施形態、及び第1~第14実施形態で示した各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
第15実施形態は、メダル投入口47から投入されたメダルの加算処理のタイミングに関するものである。
以下、メダルの加算処理のタイミングが異なる第15実施形態(A)~(C)について説明する。
第15実施形態(A)におけるメダルセレクタの構成は、第1実施形態の図2に示すメダルセレクタの構成と同様である。
すなわち、メダル投入口47からメダルを投入すると、そのメダルは、メダルセレクタ内のメダル通路を流下する。メダルセレクタ内のメダル通路上には、上流側から、通路センサ46、投入センサ44a、投入センサ44bが設けられている。また、通路センサ46と、投入センサ44aとの間には、ブロッカ45が設けられている。
投入センサ44a及び44bは、所定距離を空けて設置されている。
そして、メダルが投入センサ44a及び44bの位置に到達する前は、投入センサ44a及び44bは、いずれもオフである。
また、メダルがメダル通路を流下すると、まず、投入センサ44aはオフからオンになり、投入センサ44bはオフのままとなる。
その後、さらにメダルがメダル通路を流下すると、投入センサ44aはオンからオフになり、投入センサ44bはオンのままとなる。
その後、さらにメダルがメダル通路を流下すると、投入センサ44aはオフのまま、投入センサ44bはオンからオフになる。
そして、投入センサ44a及び44bを通過したメダルは、ホッパー35に至る。
図80中の(a)のタイミングでは、投入センサ44a及び44bは、いずれもオフである。
図80中の(b)のタイミングでは、投入センサ44aはオンであり、かつ投入センサ44bはオフである。
図80中の(b)の状態は、第1実施形態(B)における図4中の(a)の状態に相当する。
また、図80中の(b)の状態が所定時間以上継続すると、メイン制御基板50は、メダル通過エラーと判断し、サブ制御基板80にエラーコマンドを送信する。そして、サブ制御基板80は、エラーコマンドを受信すると、スピーカ22からエラー音を出力する。
図80中の(c)の状態は、第1実施形態(B)における図4中の(b)又は(c)の状態に相当する。
また、図80中の(c)の状態が所定時間以上継続すると、図80中の(b)のときと同様に、メイン制御基板50は、メダル通過エラーと判断し、サブ制御基板80にエラーコマンドを送信する。そして、サブ制御基板80は、エラーコマンドを受信すると、スピーカ22からエラー音を出力する。
図80中の(d)の状態は、第1実施形態(B)における図4中の(d)の状態に相当する。
また、図80中の(d)の状態が所定時間以上継続すると、図80中の(b)及び(c)のときと同様に、メイン制御基板50は、メダル通過エラーと判断し、サブ制御基板80にエラーコマンドを送信する。そして、サブ制御基板80は、エラーコマンドを受信すると、スピーカ22からエラー音を出力する。
図80中の(e)の状態は、第1実施形態(B)における図4中の(e)の状態に相当する。
また、図80中の(e)の状態になると、メイン制御基板50は、メダルが投入されたと判断し、メダルの「1」加算処理(ベット処理又はクレジット処理)を実行する。
ここで、図80中の(e)の状態になった時点で、ベット数が規定数未満であるときは、メイン制御基板50は、ベット数の「1」加算処理を実行する。たとえば、当該遊技での規定数が「3」であり、その時点でのベット数が「1」であるときは、ベット数の「1」加算処理により、ベット数を「1」から「2」に更新する。
さらに、図80中の(e)の状態になると、メイン制御基板50は、サブ制御基板80に投入コマンドを送信する。そして、サブ制御基板80は、投入コマンドを受信すると、スピーカ22から投入音を出力する。
図80中の(e)の状態になる前にメダル通過エラーが発生したときは、メイン制御基板50は、メダルの「1」加算処理を実行せず、投入コマンドも送信しない。
そして、図80中の(e)の状態で、ベット数の「1」加算処理を実行することにより、ベット数が規定数に到達したときは、メイン制御基板50は、スタートスイッチ41の操作を受付け可能な状態(遊技開始可能)とし、遊技開始表示LED79dを点灯させる。
第15実施形態(B)は、メダルの「1」加算処理の実行タイミングが、第15実施形態(A)と異なるものである。
なお、第15実施形態(B)におけるメダルセレクタの構成も、第1実施形態の図2に示すメダルセレクタの構成と同様である。
図81中の(a)~(c)については、図80中の(a)~(c)と同様であるため、説明を省略し、図81中の(d)及び(e)については、図80中の(d)及び(e)と異なるため、以下で説明する。
図81中の(d)の状態は、第1実施形態(B)における図4中の(d)の状態に相当する。
そして、第15実施形態(B)では、図81中の(d)の状態になると、メイン制御基板50は、メダルが投入されたと判断し、メダルの「1」加算処理(ベット処理又はクレジット処理)を実行する。このとき、ベット数が規定数未満であるときは、ベット数の「1」加算処理を実行し、ベット数が既に規定数に到達している場合において、クレジット数が最大数の「50」に到達していないときは、クレジット数の「1」加算処理を実行することは、第15実施形態(A)と同様である。
ただし、第15実施形態(B)では、図81中の(d)の状態が所定時間以上継続すると、メイン制御基板50は、メダル通過エラーと判断し、サブ制御基板80にエラーコマンドを送信する。そして、サブ制御基板80は、エラーコマンドを受信すると、スピーカ22からエラー音を出力する。
このように、図81中の(d)の状態となった時点でメダルの「1」加算処理を実行するとともに投入音を出力し、その後、図81中の(d)の状態が所定時間以上継続してエラー音を出力した場合、投入音を出力してからエラー音を出力することになるので、エラーとなってもメダルが投入されたということを投入音により遊技者に知らせることができる。
なお、図81中の(b)又は(c)の状態でメダル通過エラーが発生したときは、メイン制御基板50は、メダルの「1」加算処理を実行せず、投入コマンドも送信しない。
また、メダル投入口47から複数枚のメダルが投入されたときは、図81中の(a)~(e)を繰り返す。
そして、ベット数の「1」加算処理を実行することにより、ベット数が規定数に到達したときは、メイン制御基板50は、図81中の(e)の状態で、スタートスイッチ41の操作を受付け可能な状態とし、遊技開始表示LED79dを点灯させる。
このため、第15実施形態(B)では、メダルの「1」加算処理を実行し、投入音を出力するタイミングと、スタートスイッチ41の操作を受付け可能な状態とし、遊技開始表示LED79dを点灯させるタイミングとが異なる。
しかし、図81中の(d)の状態となる位置までメダルがメダル通路を流下すれば、そのメダルは、既にブロッカ45を通過しているので、ホッパー35に入る。
そこで、第15実施形態(B)では、図81中の(d)のタイミングで(投入センサ44bはオンのままであり、投入センサ44aがオンからオフになったときに)メダルの「1」加算処理を実行する。これにより、メダルの加算処理を実行していないのにメダルがホッパー35に入ってしまう、いわゆるメダルの飲み込みを防止することができる。
このとき、50枚目のメダルが図81中の(d)の状態(投入センサ44aはオフ、かつ投入センサ44bはオン)となったタイミングでクレジット数の「1」加算処理を実行し、ブロッカ45をオフにする。これにより、51枚目のメダルを飲み込むことなく確実にメダル払出し口16から返却することができる。
そこで、第15実施形態(B)では、図81中の(d)のタイミングで、サブ制御基板80に投入コマンドを送信し、図81中の(e)のタイミングで、スタートスイッチ41の操作を受付け可能な状態にする。これにより、投入音と、スタートスイッチ41の操作に基づく効果音とが重ならないようにすることができる。
第15実施形態(C)は、メダルの「1」加算処理の実行タイミングについては、第15実施形態(B)と同一であるが、投入音の出力タイミングが、第15実施形態(B)と異なるものである。
なお、第15実施形態(C)におけるメダルセレクタの構成も、第1実施形態の図2に示すメダルセレクタの構成と同様である。
図82中の(a)~(c)については、図80及び図81中の(a)~(c)と同様であるため、説明を省略し、図82中の(d)及び(e)については、図80及び図81中の(d)及び(e)と異なるため、以下で説明する。
図82中の(d)の状態は、第1実施形態(B)における図4中の(d)の状態に相当する。
そして、第15実施形態(C)では、図82中の(d)の状態になると、メイン制御基板50は、メダルが投入されたと判断し、メダルの「1」加算処理(ベット処理又はクレジット処理)を実行する。このとき、ベット数が規定数未満であるときは、ベット数の「1」加算処理を実行し、ベット数が既に規定数に到達している場合において、クレジット数が最大数の「50」に到達していないときは、クレジット数の「1」加算処理を実行することは、第15実施形態(A)及び(B)と同様である。
そして、第15実施形態(C)では、図82中の(e)のタイミングで、メイン制御基板50は、サブ制御基板80に投入コマンドを送信する。そして、サブ制御基板80は、投入コマンドを受信すると、スピーカ22から投入音を出力する。
この場合、メダルの「1」加算処理は実行するが、投入音は出力せずに、エラー音を出力することとなる。これにより、エラー報知を優先することができる。
また、図82中の(e)の状態で、ベット数の「1」加算処理を実行することにより、ベット数が規定数に到達したときは、スタートスイッチ41の操作を受付け可能な状態とし、遊技開始表示LED79dを点灯させることは、第15実施形態(A)及び(B)と同様である。
第16実施形態は、メダルセレクタの投入センサ44a及び44bを通過したメダルをホッパー35に案内するシュート通路48、並びにシュート通路48の途中に設けたシュートセンサ49に関するものである。
図83は、メダルセレクタ、シュート通路48、及びシュートセンサ49を示す図であって、メダル投入口47から投入されたメダルMが、投入センサ44a、投入センサ44b及びシュートセンサ49を通過してホッパー35に至る様子を示す模式図である。
シュート通路48は、投入センサ44a及び44bを通過したメダルMをホッパー35に案内する通路であるから、シュートセンサ49は、投入センサ44a及び44bより下流側に配置されている。
なお、投入監視カウンタの「1」加算のタイミングは、投入センサ44bがオンからオフになるタイミング(図4及び図80~図82の(e)のタイミング)である。
また、投入監視カウンタの「1」加算のタイミングは、投入センサ44bがオンからオフになるタイミングに限らず、たとえば、投入センサ44aがオフからオンになるタイミング(図4及び図80~図82の(b)のタイミング)としてもよく、投入センサ44aがオンからオフになるタイミング(図4及び図80~図82の(c)のタイミング)としてもよく、投入センサ44bがオフからオンになるタイミング(図4及び図80~図82の(d)のタイミング)としてもよい。これらのタイミングまでメダルMが到達すれば、そのメダルMはホッパー35に入ると考えられるためである。
また、メダルMがシュートセンサ49を通過するときは、シュートセンサ49がオフ→オン→オフとなるが、投入監視カウンタの「1」減算のタイミングは、シュートセンサ49がオンからオフになるタイミングである。
さらにまた、投入センサ44a及び44bがメダルMの通過を検知せず、シュートセンサ49のみがメダルMの通過を検知したときは、投入監視カウンタは「-1」となり、メイン制御基板50は、メダル通過エラーと判断する。
さらに、メイン制御基板50は、シュートセンサ49がメダルMを検知した後、所定時間を経過してもメダルMを検知し続けているときは、メダル滞留エラーと判断する。そして、メイン制御基板50は、メダル滞留エラーと判断すると、エラーが解除されるまで、遊技の進行を停止する。
ここで、シュート通路48の先端でメダルMが詰まったとする。図83中、M1の位置は、メダル投入口47に置かれたメダルMの位置を示し、M2の位置は、シュート通路48の先端で詰まったメダルMの位置を示し、M3の位置は、シュート通路48の先端から2枚目のメダルMの位置を示し、M4の位置は、シュート通路48の先端から3枚目のメダルMの位置を示している。
このため、シュート通路48の先端でメダルMが詰まると、シュート通路48の先端から3枚目のメダルM(M4)がシュートセンサ49によって検知され、この状態が所定時間以上継続すると、メイン制御基板50は、メダル滞留エラーと判断し、エラーが解除されるまで、遊技の進行を停止する。
第17実施形態は、メダル払出し装置15の排出部103から射出されたメダルをメダル払出し口16に案内する払出しメダル通路134に関するものである。
図84は、通路形成部材130の正面図であり、図85は、通路形成部材130の背面図であり、図86は、通路形成部材130の左側面図であり、図87は、図85のA-A矢視断面図である。
また、キャビネット13の内部下方には、メダル払出し装置15が配置されている。
さらにまた、フロントドア12の前面中央には、メダル投入口47、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42等が配置され、フロントドア12の裏面であってメダル投入口47に対応する位置には、メダルセレクタが配置されている。
さらに、フロントドア12の下部には、メダル払出し口16が設けられ、フロントドア12の前面下部には、メダル払出し口16から払い出されたメダルを受けるメダル受け皿が設けられ、フロントドア12の裏面下部には、通路形成部材130が取り付けられている。
さらにまた、返却メダル通路132は、メダルセレクタのブロッカ45によって投入不許可とされたメダルをメダル払出し口16に案内する通路である。
さらに、払出しメダル通路134は、メダル払出し装置15の排出部103から射出されたメダルをメダル払出し口16に案内する通路である。
なお、返却メダル通路132及び払出しメダル通路134は、途中で合流して1つの通路となる。
そして、ブロッカ45によって投入不許可とされたメダルは、上部メダル受入口131を通過した後、返却メダル通路132によって案内され、メダル払出し口16を通過して、メダル受け皿に貯留される。
そして、メダル払出し装置15の排出部103から射出されたメダルは、下部メダル受入口133を通過した後、払出しメダル通路134によって案内され、メダル払出し口16を通過して、メダル受け皿に貯留される。
ここで、メダル払出し装置15の排出部103から射出されたメダルMは、下部メダル受入口133を通過して払出しメダル通路134を通り、フロントドア12の裏面における下部メダル受入口133に対向する位置に当たって跳ね返る。このとき、下部メダル受入口133からフロントドア12の裏面までの距離が近いと、フロントドア12の裏面に当たって跳ね返ったメダルMと、このメダルMの次にメダル払出し装置15の排出部103から射出されたメダルMとが衝突してしまう可能性を有する。
すなわち、下部メダル受入口133からフロントドア12の裏面までの距離「L1」を、メダルMの直径「D」の2倍以上に設定している。
これにより、フロントドア12の裏面に当たって跳ね返ったメダルMと、このメダルMの次にメダル払出し装置15の排出部103から射出されたメダルMとが衝突しにくくなるようにしている。
そして、下部メダル受入口133からフロントドア12の裏面までの距離「L1」を、メダルMの直径「D」の2倍以上に設定しておけば、メダル払出し装置15の排出部103から射出されてフロントドア12の裏面方向に向かうメダルMと、フロントドア12の裏面に当たって跳ね返って下部メダル受入口133方向に向かうメダルMとの高低差を十分に確保することができ、両メダルMが衝突しにくくなるようにすることができる。
すなわち、メダル払出し装置15の排出部103からメダルMを射出する間隔と、メダル払出し装置15の排出部103からのメダルMの射出速度と、下部メダル受入口133からフロントドア12の裏面までの距離とについて、上記の関係を満たすように設定している。
ここで、フロントドア12の裏面に当たって跳ね返ったメダルMと、このメダルMの次にメダル払出し装置15の排出部103から射出されたメダルMとが衝突すると、下部メダル受入口133の付近や払出しメダル通路134内においてメダルMが詰まってしまう可能性を有する。
なお、本実施形態では、フロントドア12の裏面に当たって跳ね返ったメダルMと、このメダルMの次にメダル払出し装置15の排出部103から射出されたメダルMとが衝突しにくくなるように設定しているが、排出部103から多数のメダルMが連続して射出される場合において、前後のメダルMがすべて衝突しないという意味ではなく、少なくとも1枚目のメダルMと2枚目のメダルMとが衝突しなければ足りるものである。小役の入賞時には、2枚の払出しとなることが最も多いため、1枚目のメダルMと2枚目のメダルMとが衝突しにくくなるように設定すれば、下部メダル受入口133の付近や払出しメダル通路134内においてメダルMが詰まらないようにすることができるためである。
そして、下記の(a)及び(b)の条件を満たすか、又は(a)及び(c)の条件を満たすと、メダル払出し装置15の排出部103から2枚以上のメダルMが連続して射出されることとなる。
(a)ホッパーディスク101における隣り合う2つの保持部102にそれぞれメダルMが保持されていること。
(b)クレジット数の上限値に到達するまでの残り枚数を「N」とし、入賞によるメダルMの払出し枚数を「M」としたときに、「(M-N)≧2」を満たすこと。
(c)クレジット数が「2」以上のときに、精算スイッチ43が操作されたこと。
また、たとえば、第6実施形態の図17(b)において、「B」の文字の位置にある保持部102にはメダルMが保持されていないが、「C」の文字の位置にある保持部102と、「D」の文字の位置にある保持部102とに、それぞれメダルMが保持されているときは、上記(a)の条件を満たすことになる。
もちろん、ホッパーディスク101における全ての保持部102にそれぞれメダルMが保持されているときも、上記(a)の条件を満たすことになる。
さらにまた、たとえば、クレジット数が上限値の「50」に既に到達しているときは、クレジット数の上限値に到達するまでの残り枚数は「0」であり、このとき、払出し枚数が「2」以上の小役が入賞すると、上記(b)の条件を満たすことになる。
また、たとえば、第6実施形態の図17(b)において、「B」の文字の位置にある保持部102にはメダルMが保持されていないが、少なくとも、「C」の文字の位置にある保持部102と、「D」の文字の位置にある保持部102とに、それぞれメダルMが保持されている状況下で、上記(b)又は(c)の条件を満たしたときも、メダル払出し装置15の排出部103から2枚以上のメダルMが連続して射出されることとなる。
そこで、第17実施形態では、図87に示すように、下部メダル受入口133の周縁部の高さを「L2」とし、メダルMの厚さを「T」としたときに、「L2≧T」を満たすように設定している。
これにより、メダル払出し装置15の排出部103から射出したメダルMが、フロントドア12の裏面に当たって跳ね返り、下部メダル受入口133付近まで戻ってきても、この戻ってきたメダルMが、下部メダル受入口133の周縁部に当たるようにすることができ、下部メダル受入口133を通過しないようにすることができる。
なお、本明細書に記載のすべての実施形態及び各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
第18実施形態は、外部信号の送信処理に関するものである。
第18実施形態では、外部信号4及び外部信号5としてオン/オフを示す信号を出力可能とする。
第18実施形態において、外部信号4は、設定キースイッチのオン信号(設定キースイッチ信号)、エラーを検出したことを示す信号、エラーの表示中であることを示す信号、又は電源スイッチ11がオンされたこと(電源の投入を検知したこと)を示す信号である。
また、外部信号5は、スロットマシン10のフロントドア12が開放されたことを示す信号(ドアスイッチのオン信号)である。
アドレス「F00A(H)」の入力ポート0レベルデータは、入力ポート0のオン/オフを示すデータを記憶するための記憶領域である。入力ポート0の各ビットは、以下のように構成されている。
D0:設定スイッチの信号(オン時「1」、オフ時「0」)
D1:リセットスイッチの信号(オン時「1」、オフ時「0」)
D2:設定キースイッチの信号(オン時「1」、オフ時「0」)
D3:ドアスイッチの信号(オン時「1」、オフ時「0」)
D4:未使用
D5:未使用
D6:電源断検知信号
D7:満杯検知信号
また、図1では図示していないが、スロットマシン10には、ホッパー35からあふれたメダルを収容するサブタンクを備える。さらに、このサブタンクが満杯となったときにメダルが接触することでオンになる満杯センサを備える。そして、満杯センサがオンになったときに、入力ポート0のD7ビットに満杯検知信号が入力される。
また、図88では図示していないが、入力ポート0レベルデータの記憶領域に加えて、入力ポート0の各ビットがオフ(前回の割込み処理時)からオン(今回の割込み処理時)になったことを示すデータを記憶するための入力ポート立ち上がりデータの記憶領域や、入力ポート0の各ビットがオン(前回の割込み処理時)からオフ(今回の割込み処理時)になったことを示すデータを記憶するための入力ポート立ち下がりデータの記憶領域を設けることも可能である。
(1)ベットスイッチ40(40a及び40b)、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42、精算スイッチ43等の操作スイッチ信号が入力される入力ポート1、
(2)通路センサ46、投入センサ44、払出しセンサ37、リールセンサ33等の信号が入力される入力ポート2
等を備える。
そして、個々の入力ポートに対応する入力ポートレベルデータの記憶領域が設けられている。さらに、上述したように、個々の入力ポートごとに、入力ポート立ち上がりデータや入力ポート立ち下がりデータの記憶領域を設けることも可能である。
さらに、入力ポートレベルデータの記憶領域だけを設けた場合(入力ポート立ち上がりデータ、及び入力ポート立ち下がりデータの記憶領域を設けない場合)には、今回の割込み処理での入力ポートレベルデータの記憶領域だけでなく、前回の割込み処理での入力ポートレベルデータの記憶領域を設けてもよい。
また、第18実施形態では、他の実施形態と同様に、割込み周期は、「2.235ms」である。したがって、「136」割込みは、「303.96ms」に相当する。これにより、電源断からの復帰時には、約「300」ms間、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。
また、「24」割込みは、「53.64ms」に相当する。これにより、少なくとも「50」ms以上、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。
上記と同様に、「24」割込みは、「53.64ms」に相当する。これにより、少なくとも「50」ms以上、外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)。
ここで、第18実施形態では、アドレス「F013(H)」~「F015(H)」に上記3つのタイマが配置されている。このため、タイマ計測では、最初のステップにおいて、計測開始タイマアドレスとして「F013(H)」をセットする。また、1バイトタイマ数として「3」をセットする。これにより、タイマ計測処理により、アドレス「F013(H)」~「F015(H)」を含むすべてのタイマが「1」減算される。
また、タイマ値が「0」であるときに減算処理が実行されたとき、換言すれば「00(H)」から「0」を減算したときは、「00(H)」となるようにする。
図88では、エラー番号として、「E0」~「E7」を例示している。
ここで、上述した第11実施形態では、復帰不可能エラーとして、「E1」、「E5」、「E6」、「E7」エラーを例示した。これに対し、第18実施形態(図88)の「E0」~「E7」エラーは、いずれも、復帰可能エラーに相当する。
「E1」エラーは、メダルが投入センサ44a及び44bの順序通りに通過しなかったと判断した場合のエラーである。
「E2」エラーは、サブタンクが満杯と判断した場合のエラーである。
「E3」エラーは、ホッパー35内のメダルが空であると判断した場合のエラーである。
「E4」エラーは、メダルの払出し信号を出力している状況下において、払出しセンサ37によりメダルが滞留した(詰まった)と判断した場合のエラーである。
「E5」エラーは、メダルの払出し信号を出力していない状況下で、払出しセンサ37がオンになった場合のエラーである。
「E6」エラーは、ブロッカ45がメダル流路を形成していない状況下で投入センサ44bがメダルを検出した場合のエラーである。
「E7」エラーは、セレクタ通路内にメダルが滞留したと判断した場合のエラーである。
ホール店員は、発生したエラーを除去すると、リセットスイッチをオンにする。リセットスイッチがオンされたことを検出すると、発生したエラーが除去されたか否かが判断される。発生したエラーが除去されていないと判断したときは、現状(エラー表示)を維持する。これに対し、発生したエラーが除去された(エラーが発生していない)と判断したときは、アドレス「F051(H)」に記憶されたエラー番号をクリアする。アドレス「F051(H)」のエラー番号がクリアされたときは、エラー表示(デジット3及び4によるエラー番号の表示)を終了する。
なお、以上は、上述した他の実施形態に基づいて、獲得数表示LED78にエラー番号を表示する例であるが、これに限らず、クレジット数表示LED76に表示してもよく、あるいは、エラー表示専用のLEDを設け、そのLEDに表示してもよい。
ただし、リール31が回転している状況下においてこれらのエラーを検出したときであっても、その時点ですぐにエラー状態(エラー表示)には移行せず、全リール31が停止した後であって払出し処理が実行される前にエラー状態に移行する。
したがって、リール31が停止しているとき等、すぐにエラー状態に移行可能な状況下で「E5」、「E6」、「E7」エラーが発生したときは、エラー検出フラグに「1」を記憶するか否かは任意である。処理の簡素化のために、エラー状態に移行可能な状況下で「E5」、「E6」、又は「E7」エラーが発生したときであっても、エラー検出フラグに「1」を記憶してもよい。あるいは、「E5」、「E6」、又は「E7」エラーが発生した場合において、すぐにエラー状態に移行できない状況下(たとえば少なくとも1つのリール31の回転中)のときはエラー検出フラグに「1」を記憶し、すぐにエラー状態に移行可能な状況下(たとえば遊技待機中)であるときは、エラー番号を記憶するがエラー検出フラグには「1」を記憶しないようにしてもよい。
図89の例1において、(a)は、設定キースイッチのオン/オフと外部信号4の出力との関係を示している。設定キースイッチのオンを検知したときは、すぐに外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。設定キースイッチのオンを検知してから外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)までの時間t1の最小値は、「0」msである。したがって、設定キースイッチのオンを検知したときは直ちに外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。
また、設定キースイッチがオンであるか否かは、割込み処理において検出される。たとえば図53(第11実施形態)に示す割込み処理中、ステップS457の入力ポート読込処理において、入力ポート0のレベルデータが読み込まれ、設定キースイッチのレベルデータが「1」であるときは、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。
そして、設定キースイッチがオフになったときは、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)ときから「50」ms以上経過していることを条件に、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)ときから「50」ms以上経過していれば、設定キースイッチのオフを検出した時点で外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)(図中、t2)。
一方、設定キースイッチのオンを検出し、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、「50」ms以上経過してから設定キースイッチのオフを検出したときは、すぐに外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)。
エラー検出フラグに「1」が記憶されると、すぐに外部信号4をオンにすることが可能である(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能である)。エラー検出フラグに「1」が記憶された後、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)までの時間t1の最小値は「0」msである。
また、エラー検出フラグに一旦「1」が記憶されたときは、少なくとも「50」ms間、外部信号をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)(時間t3)。また、エラー検出フラグがクリアされたときは、外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)(時間t2)。なお、エラー検出フラグがクリアされるのは、上述したように、エラーが除去された場合と、エラーは除去されていないがエラー番号が記憶された場合とが挙げられる。
一方、エラー検出フラグが「1」になったことを検出し、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、「50」ms以上経過してからエラー検出フラグが「0」になったことを検出したときは、すぐに外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)。
また、エラー番号に一旦「0」以外の値が記憶されたときは、少なくとも「50」ms間、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)(時間t3)。また、エラー番号に「0」以外の値が記憶されてから、少なくとも「50」ms以上、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、エラー番号がクリアされたときは、すぐに外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)(時間t2)。
一方、エラー番号が記憶され、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、「50」ms以上経過してからエラー番号がクリアされたときは、すぐに外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)。
電源のオンを検出したとき(電源断復帰時外部信号4出力時間に初期値が記憶されたとき)は、すぐに外部信号4をオンにすることが可能である(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能である)。電源断復帰時外部信号4出力時間に初期値が記憶された後、外部信号4を出力するまでの時間t1の最小値は「0」msである。
また、電源断復帰時外部信号4出力時間に初期値が記憶されたときは、「300」ms間、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)(時間t3)。ここでの「300」msとは、割込み回数「136」に相当する。また、電源断復帰時外部信号4出力時間が「0」になったときは、すぐに外部信号4をオフにすることが可能である(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能である)(時間t2)。
一方、電源断復帰時外部信号4出力時間に初期値が記憶され、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)後、外部信号4の出力時間が「300」msを経過したときは、電源スイッチ11がオンの状態を維持している場合であっても、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。
ドアスイッチのオンを検出したときは、すぐに外部信号5をオンにすることが可能である(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能である)。ドアスイッチのオンを検出した後、外部信号5を出力するまでの時間t1の最小値は「0」msである。
また、ドアスイッチのオンを検出したときは、少なくとも「50」ms間、外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)(時間t3)。これにより、フロントドア12が開放された後、すぐにフロントドア12が閉じられた場合であっても、少なくとも「50」ms間は、外部信号5がオンになる(外部信号5としてオンを示す信号が出力可能となる)。
一方、ドアスイッチのオンを検出し、外部信号5をオンにした(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とした)後、「50」ms以上経過してからドアスイッチのオフを検出したときは、すぐに外部信号5をオフにすることが可能である(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能である)。
図90において、
(a)に示す設定キースイッチのオンを検知したときから外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)までの時間t1、
(b)に示すエラー検出フラグが「1」になったときから外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)までの時間t1、
(c)に示すエラー番号が記憶されたときから外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)までの時間t1、
(e)に示すドアスイッチのオンを検出したときから外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)までの時間t1
は、いずれも、「0」msに設定されている。
また、図中(a)~(c)における外部信号4、及び図中(e)に示す外部信号5をオンにする(外部信号4、5としてオンを示す信号を出力可能とする)時間t3は、最小50msである。この点は、図89の例と同様である。
さらにまた、図中(d)における外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)時間t3は、図89の例と同様に、「300」msである。
(a)に示す設定キースイッチのオフを検知したときから外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)までの時間t2、
(b)に示すエラー検出フラグがクリアされたときから外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)までの時間t2、
(c)に示すエラー番号がクリアされたときから外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)までの時間t2、
(d)に示す電源断復帰時外部信号4出力時間が「0」になったときから外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)までの時間t2、
(e)に示すドアスイッチのオフを検知したときから外部信号5をオフにする(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能とする)までの時間t2
は、いずれも、「50」msとなっている。
同様に、ドアスイッチのオフを検知したときに、外部信号5の出力時間を管理するためのタイマ値「24(D)」をセットし、割込み処理ごとに当該タイマ値を「1」減算し、当該タイマ値が「0」になったときは外部信号5をオフにする(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能とする)ことが挙げられる。
図91及び図92は、外部信号出力処理の例1を示すフローチャートである。また図92は、図91に続くフローチャートである。さらにまた、図93は、外部信号出力処理の例2を示すフローチャートである。さらに、図94は、外部信号出力処理の例3を示すフローチャートである。
外部信号出力処理(ステップS3221)は、たとえば図53中、ステップS455(タイマ計測)とステップS456(LED表示制御)との間に入る処理である。
図91において、ステップS3231では、設定キースイッチがオンであるか否かを判断する。この処理は、入力ポート0レベルデータのD2ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは設定キースイッチがオンであると判断する。設定キースイッチがオンであると判断したときはステップS3237に進み、オンでないと判断したときはステップS3232に進む。
ステップS3233では、エラー表示中であるか否かを判断する。この処理は、エラー番号を読み込み、「0」であるか否かを判断する。「0」であるときはエラー表示中でないと判断してステップS3234に進み、「0」以外の値であるときはエラー表示中であると判断してステップS3237に進む。
ステップS3236では、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。そして(図92の)ステップS3242に進む。
ステップS3241では、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。そして(図92の)ステップS3242に進む。
ステップS3242では、ドアスイッチがオンであるか否かを判断する。この処理は、入力ポート0レベルデータのD3ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときはドアスイッチがオンであると判断する。ドアスイッチがオンであると判断したときはステップS3245に進み、オンでないと判断したときはステップS3243に進む。
ステップS3244では、外部信号5をオフにする(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能とする)。そして本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS3247では、外部信号5をオフにする(外部信号5としてオフを示す信号を出力可能とする)。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図92の例では、
(1)ステップS3237に示すように、設定キースイッチがオフからオンになったとき、
(2)ステップS3238に示すように、エラー検出フラグがオフからオンになったとき、
(3)ステップS3239に示すように、エラー番号が新たに記憶されたとき
に、外部信号4の出力時間をセットした。
これに対し、図93の例では、今回の割込み処理において、設定キースイッチがオンであるか否か、エラー検出フラグがオンであるか否か、及びエラー番号が記憶されているか否かに基づいて、外部信号4の出力を制御する。
図93の例では、
(1)ステップS3231において設定キースイッチがオンであると判断されたとき(アドレス「F00A(H)」の入力ポート0レベルデータのD2ビットが「1」であるとき)、
(2)ステップS3234において、電源オンから「300」msを経過していない(アドレス「F013(H)」の電源断復帰時外部信号4出力時間が「0」でない)とき、
(3)ステップS3233において、エラー表示中であると判断されたとき(アドレス「F051(H)」に記憶されたエラー番号が「0」以外であるとき)、
(4)ステップS3232において、エラー検出中であるとき(アドレス「F294(H)」のエラー検出フラグのいずれかのビットが「1」であるとき)
は、それぞれステップS3240に進んで、アドレス「F014(H)」に、外部信号4の出力時間「50」msに相当する割込み回数「24(D)」を記憶する。
ステップS3246では、アドレス「F015(H)」の外部信号5管理時間に「24(D)」がセットされる。この場合も上記と同様に、前回の割込み処理においてドアスイッチがオンであると判断され、ステップS3246で外部信号5管理時間として「24(D)」がセットされた後、今回の割込み処理でもステップS3242でドアスイッチがオンであると判断されると、ステップS3246において外部信号5管理時間「24(D)」が再セットされる。そしてステップS3247に進む。
これに対し、図93の例2では、設定キースイッチがオンであるとき、エラー検出フラグが「1」であるとき、及び「0」以外のエラー番号が記憶されているときは、外部信号4をオンにし続ける(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。そして、設定キースイッチがオフであり、エラー検出フラグが「0」であり、かつエラー番号として「0」が記憶されているときは、外部信号4管理時間が「0」になったときに外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。
図93に示す外部信号出力処理(割込み処理)において、ステップS3246で外部信号5に係るタイマ値「24(D)」がセットされた後、次回の割込み処理が実行されると、当該タイマ値が「24(D)」から「23(D)」に減算される。その後、当該次の割込み処理の外部信号出力処理において、ドアスイッチがオンであるとき(外部信号5をオンにする(外部信号5としてオンを示す信号を出力可能とする)条件を満たすとき)は、ステップS3246に進んで、再度、タイマ値「24(D)」がセットされる。
以上の図93の例2では、立ち上がりデータを生成することなく、かつ、前回の割込み処理時のレベルデータ等を確認しなくてもよいので、外部信号出力処理を簡素化しつつ、ホールコンピュータが外部信号4又は5のオンを示す信号を受信可能な時間を担保することができる。
図94の例3では、外部信号4を出力するか否かを判断する際に、最初に、ステップS3251において、アドレス「F014(H)」の外部信号4管理時間が「0」であるか否かを判断する。そして、「0」でないときは、ステップS3241に進んで外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。一方、外部信号4管理時間が「0」である場合において、ステップS3231、S3234、S3233、及びS3232の判断において、外部信号4の出力条件を満たすときはステップS3240に進んで、アドレス「F014(H)」の外部信号4管理時間に、出力時間「50」msに相当する「24(D)」をセットし、ステップS3241に進む。これに対し、ステップS3231、S3234、S3233、及びS3232の判断において、いずれも外部信号4の出力条件を満たさないと判断したときはステップS3236に進んで外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。
図94の例3の方法でも、図93の例2と同様に、立ち上がりデータを生成することなく、かつ、前回の割込み処理時のレベルデータ等を確認しなくてよいので、外部信号出力処理を簡素化しつつ、ホールコンピュータが外部信号4又は5のオンを示す信号を受信可能な時間を担保することができる。
(1)設定キースイッチがオンであるとき、エラーを検出したとき、エラーの表示中のいずれかを満たすときは、外部信号4をオンにした(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とした)が、これに限らず、それぞれ個別の外部信号(たとえば外部信号4、6、7)をオンにする(外部信号4、6、7としてオンを示す信号を出力可能とする)ものであってもよい。また、設定キースイッチがオンであるとき、又はドアスイッチがオンであるときのいずれか一方又は双方を満たすときに、特定の外部信号(たとえば外部信号5、又は6)をオンにしてもよい(外部信号5、又は6としてオンを示す信号を出力可能としてもよい)。
(3)第18実施形態に記載の各種変形例及び数値は、一例であり、適宜、設計することが可能である。たとえば図89中、時間t1及びt2は、最小「0」msであるので、たとえば「5」msや「10」ms等、種々設定することが可能である。
特に、図89及び図90の時間t3(図89及び図90中、(a)、(b)、(c)、及び(e))は、ホールコンピュータ等が外部信号4及び5を確実に受信できる時間であればよく、ホールコンピュータ等の性能によっては、「50」ms未満であってもよい。
さらにまた、図90の時間t2についても、「50」msに限られるものではなく、仕様等に応じて種々設定することが可能である。
ここで、第18実施形態のように、設定キースイッチがオフからオンになったとき、又は設定キースイッチがオンのときに、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)ように構成したときには、リール31の回転中に設定キースイッチがオフからオンになった場合であっても外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)。
これに対し、設定変更モードとなったときや設定確認モードとなったときに、外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)ように構成したときには、リール31の回転中に設定キースイッチがオフからオンになった場合であっても、設定キースイッチの状況に基づいて、外部信号4をオフにする(外部信号4としてオフを示す信号を出力可能とする)。ただし、エラーに基づいて外部信号4をオンにする(外部信号4としてオンを示す信号を出力可能とする)場合はあり得る。
(6)第18実施形態を含む本明細書に記載のすべての実施形態及び各種の変形例は、単独で実施されることに限らず、適宜組み合わせて実施することが可能である。
第19実施形態は、設定変更終了音に関するものである。
以下、設定変更終了音について、遊技機がスロットマシンである場合(第19実施形態(A))と、遊技機がぱちんこ遊技機である場合(第19実施形態(B))とについて、それぞれ説明する。
なお、以下の説明において、「設定変更状態(「設定変更モード」、又は「設定変更処理中」とも称する。)」とは、設定値を変更可能な状態であり、かつ、遊技を開始(進行)できない遊技状態である。なお、設定変更状態では、設定値を変更することなく終了することも可能である。
また、「設定確認状態(「設定確認モード」、又は「設定確認処理中」とも称する。)」とは、設定値を変更できないが、現在の設定値を確認可能な状態である。設定確認状態では、設定変更状態と同様に、遊技を開始(進行)することはできない。
これに対し、「通常状態(「通常モード」とも称する。)」とは、設定変更状態及び設定確認状態以外の状態を指す。通常状態では、エラーが発生している等の特段の事情を除き、遊技を開始(進行)可能である。
図95は、第19実施形態(A)におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図であり、第1実施形態の図1に対応する図である。
図95において、図1で図示していない構成として、ドアスイッチ17、設定キー挿入口151、設定キースイッチ152、設定変更(リセット)スイッチ153を備える。なお、図1では上記構成を図示していないが、第1実施形態では上記構成が設けられていないという意味ではない。
なお、設定キー挿入口151、設定キースイッチ152、及び設定変更(リセット)スイッチ153は、必ずしもメイン制御基板50上に設けられている必要はなく、別装置として設けてもよい。
そして、図22に示すように、キャビネット13とフロントドア12とは普段は閉じられているが、設定変更時や設定確認時には、フロントドア12が開放される。ドアスイッチ17は、フロントドア12が開放されたときにオンになり、フロントドア12の開放を検知するスイッチである。ドアスイッチ17によりフロントドア12の開放が検知されると、ドアオープンエラーを報知する。
また、設定キー挿入口151、設定キースイッチ152、設定変更(リセット)スイッチ153は、メイン制御基板50上に搭載されている。
設定キースイッチ152は、設定キー挿入口151から設定キーを挿入し、設定キーを時計回りに90度回転させることによりオン状態になるスイッチであり、設定変更状態又は設定確認状態に移行するときに用いられるスイッチである。
以下の説明では、「設定変更(リセット)スイッチ153」と称する場合と、「設定変更スイッチ153」と称する場合と、「リセットスイッチ153」と称する場合とを有する。
本実施形態では、設定変更スイッチ153とリセットスイッチ153とを一体で設けたが、これに限らず、設定変更スイッチ153とリセットスイッチ153とを別々に設けてもよい。
あるいは、ドアスイッチ17、及び設定キースイッチ152に加え、設定ドアスイッチ(設定キー挿入口151及び設定変更(リセット)スイッチ153を覆うように設けられたカバーを開放したときにオンになるスイッチ)が設けられている場合には、設定ドアスイッチを含む3つのスイッチである。
なお、以下の説明では、設定ドアスイッチは設けられていないものとし、指定スイッチは、ドアスイッチ17及び設定キースイッチ152であるものとする。
これにより、フロントドア12を開放していないときや、設定キーを挿入していないような、ゴト行為の可能性が高い状況下では、設定変更状態には移行しない。
あるいは第2に、図39中、ステップS234において設定変更開始時の出力要求をセットし、ステップS235における制御コマンドセット1を実行したとき(サブ制御基板80に対し、設定変更を開始する旨のコマンドを送信したとき)を、「設定変更状態の開始」に定めることが挙げられる。
あるいは第2に、図39中、ステップS246において設定変更終了時の出力要求をセットし、ステップS247における制御コマンドセット1を実行したとき(サブ制御基板80に対し、設定変更を終了する旨のコマンドを送信したとき)を、「設定変更状態の終了」に定めることが挙げられる。
ただし、これに限らず、ステップS242で「Yes」と判断されたとき(スタートスイッチ41が操作され、設定値が確定したとき)を「設定変更状態の終了」と定めてもよい。
また、設定キースイッチ152をオフにした時点でフロントドア12が閉じているとき(ドアスイッチ17がオフのとき)は設定変更状態を終了しないことが挙げられる。ゴト行為対策のためである。
以下の説明において、第19実施形態(A)では、図39中、ステップS243で「Yes」と判断されたとき、すなわち設定キースイッチ152がオフにされたときを、「設定変更状態の終了時」とする。
ここで、設定変更終了音は、本実施形態では、「設定変更を終了します」という音声を、スピーカ22から出力することに相当する。
図96は、第19実施形態において、設定変更状態、設定変更終了音及びランプ演出、並びに後述する1遊技時間との関係を示すタイムチャートである。
サブ制御基板80は、設定変更を終了した旨のコマンドを受信したときは、ただちに設定変更終了音を出力する。ここで、図39中、ステップS243で「Yes」と判断されると、ステップS243で「Yes」と判断された後の最初の割込み処理(図53)において、ステップS464で設定変更を終了した旨のコマンドが送信される。
以上の過程を経るため、図39中、ステップS243で「Yes」と判断されたときから、少なくとも1割込み(メイン制御基板50による割込みを指す。1割込み時間は、「2.235」ms。)後に、サブ制御基板80による設定変更終了音の出力処理、又は設定変更終了音の出力が開始される。換言すれば、図39中、ステップS243で「Yes」と判断された後、少なくとも1割込みを経過するまでは、設定変更終了音は出力されない。
ここで、演出ランプ21による点灯を実行する場合には、少なくとも、特別役(役物)当選時に演出ランプ21による点灯を実行する場合の点灯態様と同一にならないようにする。たとえば、特別役に当選したことを示す演出として、演出ランプ21のうち、ランプAを点灯態様aで点灯するように定めているとすると、設定変更を終了したことを示す演出として演出ランプ21を点灯する場合には、ランプA以外のランプを点灯することが挙げられる。この場合、ランプAと異なるランプを点灯させるのであれば、特別役に当選したことを示すときの点灯態様と同一態様であっても差し支えない。
以上のように、設定変更を終了したことを示す演出として演出ランプ21の点灯を実行する場合には、特別役が当選していること(当該遊技で特別役が当選したこと、又は特別役の当選を持ち越していること)を報知する演出における演出ランプ21の点灯態様と同一にならないようにする。これにより、設定変更を終了した後、すぐに遊技を開始した場合に、設定変更を終了したことを示す演出として演出ランプ21の点灯を実行しても、遊技者が、特別役が当選していると混同してしまうことを防止することができる。
さらに、演出ランプ21については、設定変更を終了したことを示す点灯パターンと特別役が当選していることを示す点灯パターンとを同一にし、演出ランプ21以外の他のランプについては、設定変更を終了したことを示す点灯パターンと特別役が当選していることを示す点灯パターンとを異ならせてもよい。
具体的には、たとえば、設定変更を終了したことを示す場合には演出ランプ21及び前記他のランプを全点灯させ、特別役が当選していることを報知する場合には、演出ランプ21を点灯させるが、前記他のランプを点灯させないようにすることが挙げられる。このようにすれば、演出ランプ21及び前記他のランプ(遊技機全般のランプ)の点灯パターンを確認することにより、管理者は、どの状態であるかを把握することができる。
なお、図96に示すように、以下の実施形態では、設定変更終了音の出力開始時と同時に、設定変更を終了したことを示す演出ランプ21の点灯を実行するものとする。
また、設定変更を終了したことを示す演出ランプ21の点灯時間を「T02」とすると、
T01>T02
T01=T02
T01<T02
のいずれであってもよいが、図96に示すように、本実施形態では、「T01<T02」であるものとする。たとえば時間T01が上述したように、約「2000」ms程度に設定したときは、時間T02は、たとえば約「2500」ms~約「4000」msに設定することが挙げられる。
以下では、図96に示すように、設定変更状態を終了した瞬間から遊技を開始するまで(遊技の開始条件を満たすまで)に要する時間(遊技を開始するまでの準備時間)を「T11」とする。また、遊技を開始してから(遊技の開始条件を満たしてから)遊技を終了するまでの時間(1遊技時間)を「T12」とする。
設定変更状態では、図39に示すように、RWM53に記憶されたデータはクリアされるため、たとえば設定変更開始前に、ベットデータやクレジットデータを有していても、これらを含めてクリアされる。したがって、設定変更状態の終了直後は、ベット数は「0」であり、かつクレジット数も「0」である。よって、設定変更状態の終了後は、図2に示すように、メダル投入口47からメダルMを投入して規定数をベットしてから遊技を開始する必要がある。
図2において、メダルMが位置M1にあり、メダルMがメダルセレクタ内に放たれると、第1実施形態で説明したように、メダルセレクタ内の通路を通過して、投入センサ44a及び44bに検知される。投入センサ44a及び44bによりメダルが正常に通過したと判断されると、「1」ベットされる。
ここで、規定数「1」である場合には1枚のメダル投入を必要とし、規定数「2」である場合には2枚のメダル投入を必要とし、規定数「3」であるときは3枚のメダル投入を必要とする。図2中、メダルM1の状態から、1枚のメダルを投入して「1」ベットされるまでの時間を「T11a」とし、2枚のメダルを投入して「2」ベットされるまでの時間「T11b」とし、3枚のメダルを投入して「3」ベットされるまでの時間を「T11c」とすると、
T11a<T11b<T11c
となる。
ただし、2枚又は3枚のメダルを連続投入することができるので、T11b(規定数「2」の場合)は、T11a(規定数「1」の場合)の時間の2倍よりは短い時間であると考えられる。同様に、T11c(規定数「3」の場合)は、T11a(規定数「1」の場合)の時間の3倍よりは短い時間であると考えられる。
図41中、スタートスイッチ41が操作されると(ステップS278で「Yes」)、ステップS286でリール31の回転を開始する。
ここで、モータ32は、リール31を加速させ、1分間に80回転する速度に到達させる。1分間に80回転する速度に到達すると、その速度で定速状態とする。リール31が定速状態になるまでは、ストップスイッチ42の操作受付けが禁止され、定速状態に達した後、ストップスイッチ42の操作受付けが可能となる。
スタートスイッチ41を操作してから(リール31の回転が開始してから)、ストップスイッチ42の操作受付けが可能となるまでの時間を「T12a」とする。
ストップスイッチ42が操作されると、図13に示すように、リール停止制御時間(リール31が停止するまでの時間)、及び4相励磁状態の時間を必要とする(なお、4相励磁状態が終了する前に、次のストップスイッチ42の操作受付けを可能としてもよい。この例については後述する。)。これらの合計時間を「T12b」とする。
4相励磁状態が終了すると、次(2番目)のストップスイッチ42の操作受付けが可能となる。ここで、1番目に停止するモータ32の4相励磁状態が終了して次のストップスイッチ42の操作受付けが可能となった瞬間に、2番目のストップスイッチ42を操作すると仮定する。換言すれば、1番目に停止するモータ32の4相励磁状態が終了してから2番目のストップスイッチ42が操作されるまでの時間を「0」とする。
3番目のストップスイッチ42が操作されると、上記と同様に、リール停止制御時間及び4相励磁状態の時間である時間「T12b」を必要とする。
また、その遊技でいずれかの役に対応する図柄組合せが停止したときは、払出し処理が終了したとき、具体的には、図49の処理の終了時に、遊技を終了したと定める。
なお、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示したときは、図42に示すように、次回遊技の開始時に自動ベット処理を実行する。このため、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示したときは、遊技終了時は、自動ベット処理の終了時ではなく、3番目のリール31に対して4相励磁状態を終了したときと定める。
また、小役に対応する図柄組合せが停止し、実際のメダルの払出し処理が実行されたときは、最後のメダルの払出し(ホッパー36の駆動)を終了し、図49中、ステップS401における「Yes」時(払出し枚数データが「0」であると判断したとき)を、遊技の終了時と定める。ただし、設定変更終了直後は、クレジット数は「0」であり、設定変更状態を終了してすぐに遊技を開始し、最大払出し数「15」を有する小役が入賞したと仮定しても、払い出されるメダルはすべてクレジットされる。このため、設定変更終了直後の1遊技において、実際にメダルが払い出される場合はない。
小役に対応する図柄組合せが停止表示し、3番目のリール31に対するモータ32の4相励磁状態を終了したときから、メダルの払出し(クレジットへの加算)を終了するまでの時間を「T12c」とする。
ただし、役の非入賞時(メダルの払出しがないとき)は、「T12c=0」である。
さらに、1遊技時間「T12」は、上述したように、
(1)スタートスイッチ41を操作してから(リール31の回転が開始してから)、ストップスイッチ42の操作受付けが可能となるまでの時間「T12a」
(2)最初のストップスイッチ42が操作されてから、リール31が停止するまでの時間及び4相励磁状態の時間「T12b」
(3)2番目のストップスイッチ42が操作されてから、リール31が停止するまでの時間及び4相励磁状態の時間「T12b」
(4)3番目のストップスイッチ42が操作されてから、リール31が停止するまでの時間及び4相励磁状態の時間「T12b」
(5)小役に入賞した場合に、メダルの払出し(クレジットへの加算)を終了するまでの時間「T12c」
を要する。
よって、
T12=T12a+3×T12b+T12c
となる。
なお、3つの「T12b」の時間は、同一であると仮定する。
この場合における「フリーズ」とは、一定時間、遊技の進行を停止する状態を指す。したがって、たとえばスタートスイッチ41が操作され、役の抽選が実行され、特別役に当選し、特別役の当選に対応する演出としてフリーズを実行することに決定されたときは、リール31の回転は開始しない。そして、フリーズの終了後にリール31の回転が開始する。なお、フリーズにより遊技の進行を停止しているときに、サブ制御手段80により、画像表示装置23等を用いて演出を出力する。
この場合のフリーズ時間を「T12d」とすると、フリーズが実行されたときの1遊技時間「T12」は、「T12a+T12b×3+T12c+T12d」となる。
よって、1遊技時間「T12」の最短時間は、「T12a+3×T12b」となる。
まず、規定数を「1」とし、図2中、メダルMがM1の位置からメダルセレクタ内に投入(投下)された時から、ベットされるまでの時間(遊技を開始するために要する時間)「T11」は、最短で約「800」ms程度であるものと仮定する。
また、スタートスイッチ41が操作されてからリール31が定速となり、ストップスイッチ42の操作受付けが許可されるまでの時間「T12a」は、約「1200」ms程度であるものと仮定する。
この場合、1遊技を開始するまでに要する時間及び1遊技時間(最短時間)である「T11+T12」は、「800(T11)+1200(T12a)+140×3(T12b×3)」=「2420」ms程度となる。
全リール31の停止後にメダルの払出しがある場合や、スタートスイッチ41の操作時にフリーズが実行される場合の1遊技時間「T12」は、上記の時間よりも長くなる。
したがって、設定変更状態を終了した直後に遊技を開始した場合に、設定変更状態を終了した直後に出力する設定変更終了音「T01」と、遊技を開始するための準備時間「T11」及び1遊技時間「T12(最短時間)」との関係は、
T01<T11+T12
となる。
これにより、設定変更状態を終了した瞬間から遊技を開始するための操作(準備)を行い、かつ遊技を開始する準備が整った瞬間に遊技を開始した場合であっても、当該遊技を終了する前に、設定変更終了音の出力が終了していることとなる。
図96は、上記の時間「T01」、「T11」、及び「T12」の関係を示している。
この場合、上述した「T12b」の時間のうち、4相励磁状態の時間は、ほぼ「0」と考えることができるので、「T12b(最短時間)=40(ms)」となる。
したがって、この場合の1遊技を開始するまでに要する時間及び1遊技時間(最短時間)である「T11+T12」は、「800(T11)+1200(T12a)+40×3(T12b×3)」=「2120」ms程度となる。
よって、このように制御した場合であっても、「T01<T11+T12」となる。
したがって、全リール31の停止時に当該遊技の当選役を告知する演出を出力する場合には、当該演出は、設定変更終了音の出力終了後に出力されることになるので、全リール31の停止時における演出と設定変更終了音とが重ならない(かぶらない)。よって、設定変更状態を終了した場合に直ちに遊技を開始したときであっても、全リール31の停止時の演出を正確に理解することができる。
ここで、本実施形態のスピーカ22は、複数のチャンネルを備えている。そして、設定変更終了音を出力するチャンネルと、当選役の告知演出を出力するときのチャンネルとが異なるように設定されている。これにより、設定変更終了音の出力を開始した後、当選役の告知演出をスピーカ22から出力する場合であっても、設定変更終了音が途中で消去されることはない。ただし、設定変更終了音と当選役の告知演出音とが重なる場合はあり得る。
T02<T11+T12
T02=T11+T12
T02>T11+T12
のいずれも場合も考えられる。ただし、上述したように、設定変更を終了したことを示す演出ランプ21の点灯が、当選役の告知演出としての演出ランプ21の点灯と混同しないようにすれば、問題は生じない。
設定変更状態を終了したときは、少なくとも、フロントドア12は開放状態にあるはずである。したがって、設定変更状態を終了しても、スロットマシン10側では、ドアオープンエラーを検知し、エラー報知を行う。ドアオープンエラーとなっているときに、遊技を進行(開始)することはできない。ドアオープンエラーとなっているときは、ブロッカ45はオフ(メダルを返却する状態)に制御されているので、メダル投入口47からメダルが投入されてもベットされない。仮にベットされている状態であるとしても、スタートスイッチ41を操作しても遊技は開始されない。
また、設定キースイッチ152をオフにすれば、フロントドア12が開放していても設定変更状態を終了する場合には、フロントドア12の開放中から設定変更終了音の出力が開始される。したがって、その後にフロントドア12を閉じ、ドアオープンエラーを解除した上で、時間「T11+T12」を経て1遊技を終了しても、当該遊技の終了前に設定変更終了音の出力は終了している。
なお、設定変更状態の終了時から、フロントドア12を閉じ、かつドアオープンエラーを解除するまでの(操作)時間を「T10」とすると、設定変更状態の終了後、1遊技を開始するまでの準備時間は、「T10+T11」となる。したがって、「T01<T10+T11+T12」になることは、もちろんである。
一方、これに限らず、設定変更終了音の出力時間「T01」と、設定変更状態の終了時から1遊技を終了するまでの時間「T11+T12」との関係は、以下のように種々設定することができる。
(1)設定変更終了音の出力時間「T01」を、役抽選結果で非当選となったときの平均の時間「T11+T12」よりも短く設定する。
(2)設定変更終了音の出力時間「T01」を、役抽選結果で特別役の当選となったときの平均の時間「T11+T12」よりも短く設定する。なお、役抽選結果で特別役の当選となったときは、上述したフリーズが実行される場合と実行されない場合とがあるので、その平均時間が「T12」となる。たとえば特別役の当選時に、「p」%の確率でフリーズが実行され、「100-p」%の確率でフリーズが実行されない場合、1遊技時間「T12」の平均値は、
「フリーズなし時の平均の1遊技時間T12×(100-p)/100」+「フリーズあり時の平均の1遊技時間T12×p/100」
となる。
次に、ぱちんこ遊技機における設定変更状態、設定変更終了音、及び1遊技時間との関係について説明する。
まず、ぱちんこ遊技機の概要について説明する。
図97は、ぱちんこ遊技機500を前面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。また、図98は、ぱちんこ遊技機500を裏面側から見た外観斜視図である。なお、図98では、画像表示装置543及び遊技盤504を含むユニットの図示を省略し、裏面側からガラス扉505が見えるように図示している。さらに、図98では、主基板ケース550以外の他の基板ケースの図示を適宜省略している。
さらにまた、図99は、ぱちんこ遊技機500におけるブロック図である。
前枠502が外枠501に対して閉じられている状態(図97に示す状態)において、キー挿入口521からキーを挿入し、外枠501と前枠502との解錠操作を行うことにより、前枠502は、外枠501に対して、ヒンジ機構503を中心軸として前方(遊技者側)に開放可能となる。前枠502が外枠501に対して開放されるときは、前枠502側に取り付けられている遊技盤504、ガラス扉505、演出ランプ541、スピーカ542、上皿506、下皿507、発射ハンドル508を含む全体が、外枠501に対して前方に移動するようになる。
前枠502が開放されると、後述する枠開放スイッチ523オンになる。枠開放スイッチ523がオンになると、枠開放エラーを報知するように構成されている。
メイン制御基板530、払出制御基板520、及びサブ制御基板540は、それぞれスロットマシン10のメイン制御基板50及びサブ制御基板80と同様に、CPU、RWM、ROM等を備える。図99では、CPU、RWM、及びROM等の図示を省略する。
電源基板510と払出制御基板(「賞球制御基板」とも称する。)520とは、ハーネス(1本又は2本以上のリード線(「信号線」ともいう。)からなるもの)接続されている。なお、図99に示す各基板同士は、いずれも、ハーネス接続されているものとする。また、図99では、中継基板の図示を省略しているが、実際には、図99で図示した各基板は、直接接続されている場合の他に、中継基板を介して接続されている場合がある。
電源基板510には、発射基板512が接続されている。発射基板512は、発射装置513を駆動制御するための基板である。発射装置513は、遊技球を遊技盤504(遊技領域)に打ち出す装置である。発射ハンドル508が操作されると、その操作を検知して、発射装置513を駆動制御することで、遊技球を遊技領域に打ち出すようにする。
上述したように、ガラス扉505が開放されると、扉開放スイッチ522がオンとなり、その信号は、払出制御基板520に入力され、さらにメイン制御基板530に送信される。メイン制御基板530が扉開放スイッチ522のオンを検知すると、サブ制御基板540は、たとえば扉開放エラーの報知等を実行する。
また、前枠502が開放されると、枠開放スイッチ523がオンとなり、その信号は、払出制御基板520に入力され、さらにメイン制御基板530に送信される。メイン制御基板530が枠開放スイッチ523のオンを検知すると、サブ制御基板540は、たとえば枠開放エラーの報知等を実行する。
また、特別図柄表示装置531は、遊技盤504上に設けられ、始動口スイッチ533がオンになったことに基づく当否判定結果を特別図柄によって表示する装置である。換言すれば、「特別図柄」とは、変動後の停止図柄によって、当否判定の結果が当選であるか非当選であるかを表示する図柄である。特別図柄表示装置531は、たとえば7セグメントディスプレイから構成される。
なお、特別図柄の変動開始から停止までの流れについては、後述する。
設定キースイッチ535は、設定キー挿入口534から所定の設定キーが挿入され、たとえば時計回りに90度回転させることによりオンになるスイッチである。
本実施形態では、設定変更スイッチ536とリセットスイッチ536とを一体で設けたが、これに限らず、設定変更スイッチ536とリセットスイッチ536とを別々に設けてもよい。
ぱちんこ遊技機500においては、電源がオフの状態において、設定キー挿入口534に設定キーを挿入し、設定キーを回転させて設定キースイッチ535をオンにし、かつリセットスイッチ536をオンにした状態で電源スイッチ511をオンにすることにより、設定変更状態に移行可能となる。
そして、設定値を変更するときは、設定変更スイッチ536を操作する。設定変更スイッチ536を1回操作(押す)ごとに設定値が「+1」され、たとえば設定値が6段階であるときは、設定変更スイッチ536を押すごとに「1」→「2」→・・・→「5」→「6」→「1」→・・・と設定値が循環的に変化する。そして、設定キーをたとえば反時計方向に回動させ、設定キースイッチ535がオフになったときに、設定値が確定するとともに、設定変更状態が終了する。設定変更状態が終了すると、設定値表示LED537に表示されている設定値も消灯する。
なお、ぱちんこ遊技機500においては、スロットマシン10と異なり、電源投入後に設定キースイッチ535をオンにしても、設定確認状態には移行せず、設定値も表示されない。
図97に示すように、演出ランプ541の少なくとも一部は、前枠502の外周縁を覆うように取り付けられている。また、スピーカ542は、前枠502の上側に取り付けられている。さらにまた、画像表示装置543は、遊技盤504の遊技領域内において、略中央部に画像が表示されるように取り付けられている。
図100は、ぱちんこ遊技機500の電源投入後の起動の流れを説明するフローチャートである。
電源スイッチ511がオンにされ、電源が投入されると、ステップS701において、メイン制御基板(具体的には、メインCPUに相当する。)530は、設定変更状態への移行条件を満たすか否かを判断する。設定変更状態の移行条件として、本実施形態では、枠開放スイッチ523がオンであり、設定変更キースイッチ535がオンであり、かつリセットスイッチ536がオンであることに設定されている。これらのすべての条件を満たすと判断したときはステップS702に進み、3つすべてのスイッチがオンでないと判断したときはステップS703に進む。ステップS702では、設定変更処理(設定変更状態)に移行する。そして、設定変更処理が終了したときはステップS709に進む。
ステップS707では、メイン制御基板530のRWMが正常であるか否かを判断する。電源切断時には、メイン制御基板530のRWMに、電源断時の情報が記憶され、次に電源が投入されたときは、電源投入時の情報が電源断時の情報と一致するか否かを判断する。そして、一致しているときはRWMは正常であると判断し、一致しないときはRWM異常と判断する。RWMが正常であると判断したときはステップS708に進み、RWMが正常でないと判断したときはステップS709に進む。
ステップS708では、状態復帰処理を実行する。この処理は、ソレノイド状態や、特別図柄柄表示装置531の状態等を電源断時の状態に復帰させる処理である。そしてステップS710に進む。
次のステップS711では、乱数更新処理(乱数カウンタのインクリメント処理)を実行する。この乱数は、各種抽選(停止図柄の選択、演出の選択等)に使用する。
ステップS721では、メイン制御基板(メインCPU)530は、RWMに記された設定値を読み込み、設定値が正常の範囲内であるか否かを判断する。本実施形態では、設定値「1」~「6」にそれぞれ対応するRWMに記憶する値を、「0」~「5」としている。
次にステップS725に進み、メイン制御基板530は、設定変更スイッチ536が操作されたか否かを判断する。設定変更スイッチ536が操作されたと判断したときはステップS726に進み、操作されていないと判断したときはステップS729に進む。ステップS726では、設定値を「1」加算する。たとえばそれまで設定値表示LED537に「1」と表示していた場合にはステップS726の処理により表示を「1」から「2」に更新するとともに、RWMに記憶されている設定値データを「0」から「1」に更新する。なお、図101の例では、ステップS724において設定値「6」を表示している場合において、ステップS725で設定変更スイッチ536が操作されたと判断したときはステップS726の処理を飛ばしてステップS727に進むものとする。
ステップS727において設定値の上限を超えたと判断されたときはステップS728に進み、上限を超えていないと判断したときはステップS729に進む。
ステップS729では、メイン制御基板530は、設定変更処理(設定変更状態)を終了する条件を満たしたか否かを判断する。本実施形態では、設定キースイッチ535がオフになったときに、設定変更処理を終了する条件を満たすと判断する。したがって、ステップS729では、メイン制御基板530は、設定キースイッチ535がオンであるか否かを判断し、設定キースイッチ535がオンであると判断したときはステップS724に戻り、オフであると判断したときはステップS730に進む。
次にステップS731に進み、メイン制御基板530は、サブ制御基板540に対し、設定変更終了コマンドを送信する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
サブ制御基板540は、設定変更終了コマンドを受信したときは、設定変更終了音をスピーカ542から出力するとともに、設定変更が終了したことを示すために演出ランプ541の点灯処理を実行する。
(1)ステップS729で「Yes」と判断した時(設定キースイッチ535がオフになったことを検知した時)。
(2)ステップS730において、設定値表示LED537による設定値の表示を非表示にした時。
(3)ステップS731において、設定変更の終了コマンドを送信した時。
のうちのいずれかに定めることが挙げられるが、第19実施形態(B)における設定変更状態の終了タイミングは、上記(1)の「設定キースイッチ535がオフになったことを検知した時」と定める。
なお、これに限らず、上記(2)や(3)を設定変更状態の終了タイミングに定めてもよい。
ぱちんこ遊技500において、1遊技の開始タイミングは、以下のいずれかの1つとすることが挙げられる。
(1)遊技球が発射装置513により遊技盤504の遊技領域に向けて発射された時。この場合には、遊技球が遊技領域内に到達していなくても、1遊技が開始することとなる。
(2)遊技球が発射装置513により遊技盤504の遊技領域に向けて発射され、遊技球が遊技領域内に進入した時。図97では図示を省略しているが、遊技領域の下側から左側を通り、左上までの範囲には、発射装置513により発射された遊技球を遊技領域内に案内するためのレールが設けられている。そして、遊技球がレールから外れた瞬間(遊技領域内に遊技球が進入した瞬間)を1遊技の開始時とする。
以上のように、ぱちんこ遊技機500における1遊技の開始時として、どの時点を開始時とするかについては種々挙げられるが、本実施形態では、上記(3)である「遊技球が始動口532に入った時」を、1遊技の開始タイミングとする。
また、1遊技の終了のタイミングは、特別図柄表示装置531の変動が終了し、特別図柄が停止表示された時とする。
ステップS742では、始動口スイッチ533がオンになったタイミングで、各種抽選処理を実行する。始動口スイッチ533がオンになったタイミングで乱数値が抽出され、抽出した乱数値に基づいて、大当たり抽選(大当たり又ははずれのいずれであるかの当否判定)、特別図柄抽選(特別図柄の停止図柄をどの図柄にするかの抽選)、変動パターン抽選(特別図柄の変動時間の抽選)を実行する。
なお、ステップS742において実行した各種抽選処理のうち、変動時間を含む少なくとも一部の抽選結果は、サブ制御基板540に送信される。サブ制御基板540は、今回遊技の抽選結果を受信すると、その抽選結果に対応するように、演出ランプ541、スピーカ542、及び画像表示装置543を制御する。
ここで、ステップS742における大当たり抽選の結果を直接的に示す装置は、特別図柄表示装置531であり、特別図柄表示装置531による変動後の停止図柄には、大当たりに対応する特別図柄(たとえば「7」)と、はずれに対応する特別図柄(たとえば「-」)とが設けられている。
次にステップS747に進み、特別図柄の停止後処理を実行する。停止後処理としては、たとえば今回遊技が大当たりとなった場合、特別遊技に移行するための処理等が挙げられる。
上述したように、図101中、ステップS729で「Yes」と判断されたときに設定変更状態を終了したと仮定すると、その後、ステップS731で設定変更終了コマンドがサブ制御基板540に送信され、サブ制御基板540は、当該コマンドを受信すると、設定変更終了音のスピーカ542からの出力等を開始する。
そして、設定変更終了音は、第19実施形態(A)と同様に、「設定変更を終了します。」という音声を出力するものである。また、「設定変更を終了します」という音声の出力開始から出力終了までの時間を第19実施形態(A)と同様に「T01」とすると、時間「T01」は、第19実施形態(A)と同様に約「2000」ms程度に設定することが挙げられる。
ここで、演出ランプ541による点灯を実行する場合には、少なくとも、大当たり時に演出ランプ541による点灯を実行する場合の点灯態様と同一にならないようにする。たとえば、大当たりとなったことを示す演出として、演出ランプ541のうち、ランプAを点灯態様aで点灯するように定めているとすると、設定変更を終了したことを示す演出として演出ランプ541を点灯する場合には、ランプA以外のランプを点灯することが挙げられる。この場合、ランプAと異なるランプを点灯させるのであれば、大当たりとなったことを示すときの点灯態様と同一態様であっても差し支えない。
以上のように、設定変更を終了したことを示す演出として演出ランプ541の点灯を実行する場合には、大当たりとなったときの演出ランプ541の点灯態様と同一にならないようにする。これにより、設定変更を終了した後、すぐに遊技を開始した場合に、設定変更を終了したことを示す演出として演出ランプ541の点灯を実行しても、遊技者が、大当たりとなったと勘違いしてしまうことを防止することができる。
さらに、演出ランプ541については、設定変更を終了したことを示す点灯パターンと大当たりとなったときの点灯パターンとを同一にしてもよいが、演出ランプ541以外の他のランプについては、設定変更を終了したことを示す点灯パターンと大当たりとなったときの点灯パターンとを異ならせてもよい。
具体的には、たとえば、設定変更を終了したことを示す場合には演出ランプ541及び前記他のランプを全点灯させ、大当たりとなったときは、演出ランプ541を点灯させるが、前記他のランプを点灯させないようにすることが挙げられる。このようにすれば、演出ランプ541及び前記他のランプ(遊技機全般のランプ)の点灯パターンを確認することにより、管理者は、どの状態であるかを把握することができる。
なお、第19実施形態(B)では、設定変更終了音の出力開始時と同時に、設定変更を終了したことを示す演出ランプ541の点灯を実行するものとする。
T01>T02
T01=T02
T01<T02
のいずれであってもよいが、本実施形態では、「T01<T02」であるものとする。たとえば時間「T01」が上述したように、約「2000」ms程度に設定したときは、時間「T02」は、たとえば約「2500」ms~約「4000」msに設定することが挙げられる。
なお、本実施形態では、設定変更状態中は、発射装置513を作動させて遊技球を遊技領域内に打ち出すことができないように構成されているものとする。したがって、少なくとも、設定キースイッチ535をオフにしない限り、遊技球を遊技領域内に打ち出すことはできない。
そして、遊技の開始のタイミングは、上述したように、遊技球が始動口532に入賞したときとする。
まず、遊技を開始するまでの準備時間を、「T21」とすると、遊技球を発射装置513内の発射可能位置まで案内し、前記発射可能位置から遊技球を打ち出し、始動口532に入賞するまでの時間の合計が時間「T21」となる。
この場合、時間「T21」は、約「2000」ms程度であると考えられる。
なお、上記仮定では、発射装置513から発射された遊技球の最初の1球目が始動口532に入賞するものと仮定する。
まず、保留球を有さない状態において始動口532に遊技球が入賞したときに、1遊技時間「T22」は、たとえば約「10000」~「30000」ms程度の範囲の中から決定されるものとする。したがって、1遊技時間「T22」の最短時間は、「10000」msとなる。
そして、「T21+T22」の最短時間は、約「12000」ms程度となる。
よって、
T01(設定変更終了音の出力時時間)<T21+T22(遊技を開始するための準備時間+1遊技の最短時間)
となる。
T02(約「2500」~「4000」ms)<T21+T22
となる。
これにより、設定変更状態を終了した場合に直ちに遊技を開始したときであっても、1遊技を終了する前に、設定変更終了音の出力が終了し、かつ、設定変更の終了を示す演出ランプ541の点灯の終了していることとなる。
図96は、このときの時間関係を示している。
スロットマシン10と同様に、設定変更状態を終了したときは、少なくとも、前枠502は開放状態にあるはずである。したがって、設定変更状態を終了しても、ぱちんこ遊技機500は、枠開放エラーを検知し、エラー報知を行う。枠開放エラーを報知しているときは、遊技を開始することはできない。なお、枠開放エラーとなっているときは、第1に、発射装置513を作動させないことが挙げられる。また第2に、発射装置513は作動可能な状態にあるが、始動口532に遊技球が入賞しても(始動口スイッチ533により遊技球が検知されても)、遊技を開始しない(抽選処理を実行しない、特別図柄表示装置531の変動を開始しない、賞球を払い出さない)ことが挙げられる。
T01(設定変更終了音の出力時間)<T20+T21+T22
T02(演出ランプ541の点灯時間)<T20+T21+T22
となる。
一方、これに限らず、設定変更終了音の出力時間「T01」と、設定変更終了後から1遊技を終了するまでの時間「T21+T22」との関係は、以下のように種々設定することができる。
(1)設定変更終了音の出力時間「T01」を、大当たり抽選ではずれ(非当選)となったときの平均の1遊技時間「T22」と、準備時間「T21」との合計時間よりも短く設定する。
たとえば、はずれとなったときの特別図柄表示装置531の変動時間が、「T22(min1)」~「T22(max1)」の範囲であり、その平均時間を「T22(avg1)」とすると、
T01<T21+T22(avg1)
に設定することが挙げられる。
たとえば、大当たりとなったときの特別図柄表示装置531の変動時間が、「T22(min2)」~「T22(max2)」の範囲であり、その平均時間を「T22(avg2)」とすると、
T01<T21+T22(avg2)
に設定することが挙げられる。
第20実施形態は、制御基板の基板ケースに関するものである。
制御基板を収容する基板ケースとしては、観音開き方式とスライド方式とが知られているが、第20実施形態は、スライド方式の基板ケースである。
スライド方式は、観音開き方式と比べて、制御基板の露出する面積が小さくなるので、その分だけ、不正アクセスされるポイントを少なくすることができる。
また、第20実施形態では、上ケース560にメイン制御基板530が固定された状態で、上ケース560と下ケース570とがスライド移動する構造としている。このため、スライド移動時に露出するメイン制御基板530の面は、ハンダ面である。
なお、制御基板において、CPU、コネクタその他の電子部品が搭載される面を「部品面」と称し、電子部品の足がハンダ付けされる面を「ハンダ面」と称する。
具体的には、スロットマシン10のメイン制御基板50を、ぱちんこ遊技機500におけるメイン制御基板530と同一又は類似する形状に形成し、第20実施形態の基板ケース550(上ケース560及び下ケース570)に収容することができる。
なお、第2実施形態(図9及び図10)で示した基板ケース56は、ぱちんこ遊技機500のメイン制御基板530その他の制御基板にも適用することができる。さらに、第2実施形態及び第20実施形態は、単独で実施してもよいが、第2実施形態と第20実施形態とを同時に実施することも可能である。
さらにまた、図105は、基板ケース550内にメイン制御基板530が収容された状態を前側から見た外観斜視図である。さらに、図106は、基板ケース550内にメイン制御基板530が収容された状態を前側から見た正面図である。また、図107は、基板ケース550内にメイン制御基板530が収容された状態を後(裏)側から見た正面図である。
また、「上ケース560」における「上」とは、メイン制御基板530の部品面側を指し、「前側ケース(又はカバー)」や、「部品面側ケース(又はカバー)」と称してもよい。
さらにまた、「下ケース570」における「下」とは、メイン制御基板530のハンダ面側を指し、「後(裏)側ケース(又はカバー)」や、「ハンダ面側ケース(又はカバー)」と称してもよい。
さらに、図103及び図106では、上ケース560にカバー561が取り付けられた状態を示ししており、図105では、カバー561を除いた上ケース560を図示している。
また、メイン制御基板530の四隅には、メイン制御基板530を上ケース560に取り付ける(固定する)ときにねじ止めするための穴530aが形成されている。
また、上ケース560において、メイン制御基板530が取り付けられたときに設定変更(リセット)スイッチ536及び設定キー挿入口534が露出する部分には、カバー561が開閉自在に取り付けられている。なお、本実施形態では、カバー561の開閉をセンサ等で検知することはないが、カバー561の開閉をセンサで検知することも可能である。そして、当該センサがオン(カバー561が開放状態)となっていることを条件として設定変更状態に移行可能としたり、当該センサがオン(カバー561が開放状態)となっていることを条件として設定変更状態を終了可能としてもよい。
さらにまた、図103中、前側から見て、上ケース560及び下ケース570の前記一端側(それぞれかしめ部562及び572が設けられた側)と反対側端部には、側壁565及び571が設けられている。これらの側壁565及び571は、上ケース560と下ケース570とを嵌合させたときは、当接するようになる。
図104に示す状態において、メイン制御基板530を上ケース560の裏側に当てると、メイン制御基板530の4個の穴530aと、上ケース560の4個のボス564のねじ穴とが重なる。
同様にして、メイン制御基板530のコネクタ539b及び539cは、上ケース560の開口部563bを貫通してそのコネクタ面が上ケース550の前側に露出する。
また、メイン制御基板530のコネクタ539d、539e、539fは、それぞれ、上ケース560の開口部563c、563d、563eを貫通してそのコネクタ面が上ケース560の前側に露出する。
このようにして、メイン制御基板530上に設けられたすべてのコネクタは、上ケース560に形成された開口部を貫通して上ケース560の前側に露出する。図105及び図106は、このときの状態を示している。
また、この場合の各コネクタ539a~539hと各開口部563a~563gとの間の隙間は、いずれも、適切な隙間となるように設定されており、各コネクタ539a~539hが各開口部563a~563gを抵抗なく貫通することができ、かつ、貫通後は各コネクタ539a~539hと各開口部563a~563gとの間に必要以上の隙間ができないように(たとえばコネクタと開口部との間の隙間が設計値で「0.5」mm程度に)構成されている。これにより、コネクタと開口部との間の隙間を利用してゴト行為を行うことが困難に構成されている。
以上の状態において、メイン制御基板530のハンダ面側から穴530a(4か所)にねじを挿入し、上ケース560のボス564にねじ止めすれば、メイン制御基板530は、上ケース560に固定される。
このように、上ケース560と下ケース570とを嵌合させる前に、メイン制御基板530を上ケース560に固定する構造であるので、上ケースと下ケース570とを嵌合させるときは、上ケース560とメイン制御基板530との相対移動はない。よって、上ケース560側に、メイン制御基板530の各コネクタ539a~539hの外形よりもわずかに大きい各開口部563a~563gを形成し、当該各開口部563a~563gを各コネクタ539a~539hが貫通する構造とすることにより、各コネクタ539a~539hと各開口部563a~563gとの間に必要以上の隙間が生じない構造とすることができる。たとえば、上ケース560と下ケース5670とを嵌合させた後、ゴト行為により上ケース560と下ケース570との位置関係をずらすような行為をしても、上ケース560とメイン制御基板530とは、相対的にずれないので、たとえば各コネクタ539a~539hと各開口部563a~563gとの間の隙間を大きくするようなことはできない。これにより、ゴト行為を抑制することができる。
図108は、上ケース560と下ケース570との嵌合状態を示す側面の断面図であり、(a)は仮嵌合状態(スライド移動前)を示し、(b)は本嵌合状態(スライド移動後)を示す。
図108では、図面の見やすさを考慮して断面領域にハッチングを施していない。また、図中、上ケース560を実線で示し、下ケース570を2点鎖線で図示している。
図103及び図104、並びに図108に示すように、上ケース560には側壁565が設けられており、下ケース570には側壁571が設けられている。
上ケース560と下ケース570とを重ね合わせると、図108(a)に示す位置関係で重なり合うように、上ケース560及び下ケース570の形状が形成されている。上ケース560と下ケース570とを重ね合わせると、上ケース560の下縁560aと、下ケース570の外縁570aとが当接するように形成されている。この位置を「仮嵌合状態」と称する。仮嵌合状態では、上ケース560の側壁565と、下ケース570の側壁571との間の隙間Lが、数十mm程度(たとえば「10」~「30」mm程度)となるように形成されている。
また、仮嵌合状態では、いつでも上ケース560と下ケース570とを分離させることができる。換言すれば、図108(a)に示す状態において、下ケース570に対し、上ケース560を、部品等が干渉することなく下ケース570から遠ざかる方向に移動させることができる。
仮嵌合状態では、図109に示すように、上ケース560と下ケース570とが、隙間Lを有しているため、この隙間Lから、メイン制御基板530のハンダ面の一端部が見えている。ここで、メイン制御基板530のコネクタ中、コネクタ539gの足をコネクタ足539g’とし、コネクタ539hの足をコネクタ足539h’とすると、これらのコネクタ足539g’、及び539h’は、それぞれ長手方向に2列の足となっている(図104参照)。
そして、仮嵌合状態では、図109に示すように、コネクタ足539g’、及び539h’の外側の一列のみが露出するように形成されている。換言すれば、仮嵌合状態においても、コネクタ足539g’、及び539h’のすべては露出せず、一部のみが露出する構造となっている。
上ケース560に対して下ケース570をスライド移動させるときは、スライド移動の終点まで、上ケース560及びメイン制御基板530と下ケース570とが干渉することなく移動可能である。そして、図108(b)に示すように、上ケース560の側壁565と、下ケース570の側壁571とが当接する位置までスライド移動させることができる。この図108(b)の状態が本嵌合状態となる。なお、図107では、上ケース560の側壁565と、下ケース570の側壁571とが当接している状態(本嵌合状態)を示している。
これに対し、図109に示すように、コネクタ足のすべてが露出せず、コネクタ足の一部のみが露出するようにすれば、ゴト行為を困難にすることができる。
また、仮嵌合状態であっても、すべてのコネクタ足が露出するわけではなく、第20実施形態の例では、露出するコネクタ足は、コネクタ足539g’及び539h’であり、それ以外のコネクタ539a、539b、539c、539d、539e、539gの足は露出しない。
本実施形態では、図103に示すように、メイン制御基板530の外周縁近傍にコネクタを配置している。たとえばコネクタをメイン制御基板530の中央部に設けたとすると、当該コネクタに対応する上ケース560の開口部は、4辺が側壁に囲まれた略「ロ」字状にならざるを得ない。しかし、4辺が側壁に囲まれた略ロ字状の内部にコネクタを配置すると、コネクタの抜き差しが困難となる。そこで、本実施形態では、図103に示すように、メイン制御基板530の外周縁近傍にコネクタ539a~539hを配置している。
そして、上ケース560のコネクタ用の開口部563は、いずれも、少なくとも外側には壁がない構造としている。たとえば、コネクタ539aを貫通させる開口部563aの周囲は、図105に示すように、図中、左側(外側)には側壁を有さない略凹状の形状となっている。
また、コネクタ539b及び539cを貫通させる開口部563bの周囲は、図105に示すように、図中、上側(外側)には側壁を有さない略凹状の形状となっている。
さらに、コネクタ539g及び539hをそれぞれ貫通させる開口部563f及び563gの周囲は、図105に示すように、図中、左側(内側)にのみ側壁を有する形状となっている。これにより、コネクタの抜き差しを容易とする形状となっている。
さらに、本実施形態よりもスライド移動量を大きくとったときは、次にコネクタ539fの足が露出するようになる。
また、1つのコネクタの足の列数を「N(Nは、2以上の整数)」としたとき、露出する足の数は、「N-1」以下とする(すなわち、すべてが露出しない)ことが好ましい。さらにまた、コネクタの足の列数が「1」である場合においては、当該コネクタの足は露出しないように構成することが好ましい。
あるいは、コネクタのピン数が「N」個、すなわちコネクタの足の数が「N」個である場合において、「N」個のピンのうち、第「n」(「n」≦「N-1」)番目のピンまでは露出するが、「n+1」番目以降のピンは露出しないように構成する(すなわち、全ピンが露出しないように構成する)ことが挙げられる。
さらに、コネクタのピンのうち、基準となる1本のピンは少なくとも露出しないように構成することが挙げられる。少なくとも1本のピンが露出しないようにすれば、すべてのピンが露出している場合よりも、ゴト行為を困難にすることができる。
ここで、メイン制御基板530に接続されるリード線のうち、セキュリティ性を特に担保すべきリード線は、始動口スイッチ533の信号(抽選に係る信号)が入力されるリード線である。したがって、始動口スイッチ533の信号が入力されるコネクタについては、スライド移動させてもそのコネクタ足が露出しない(少なくとも1つの足列が露出しない、あるいは少なくとも1ピンが露出しない)ように構成することが好ましい。
さらには、メイン制御基板530に電力を供給するリード線(電源基板510とメイン制御基板530とが直接接続している場合には、電源基板510と接続されるリード線)、サブ制御基板540と接続しているリード線、及び外部信号を出力するための基板と接続しているリード線がそれぞれ接続される各コネクタについても、少なくとも1つの足列が露出しない、あるいは少なくとも1ピンが露出しないように構成することが好ましい。
そして、メイン制御基板50に接続されるリード線のうち、セキュリティ性を特に担保すべきリード線は、スタートスイッチ41の信号(抽選に係る信号)が入力されるリード線である。したがって、スタートスイッチ41の信号が入力されるリード線が接続されるコネクタについては、スライド移動させてもそのコネクタ足が露出しない(少なくとも1つの足列が露出しない、あるいは少なくとも1ピンが露出しない)ように構成することが好ましい。
その他、ぱちんこ遊技機500の場合と同様に、電源に関するリード線を有するコネクタ、サブ制御基板80と接続しているリード線を有するコネクタ、及び外部信号を送信するための基板と接続しているリード線がそれぞれ接続される各コネクタについても、少なくとも1つの足列が露出しないか、あるいは少なくとも1ピンが露出しないように構成することが好ましい。
第21実施形態は、リード線(「信号線」ともいう。)の太さ(径)に関するものである。
第21実施形態では、始動に関するリード線を最も細くし、かつ、始動に関するリード線を有する一コネクタ端子内に、始動に関するリード線と同一太さを有する他のリード線を少なくとも1本以上設け、かつ始動に関するリード線よりも太いリード線を少なくとも1本以上設けることにより、始動に関するリード線を特定しにくくし、ゴト行為(不正に始動させること、又は意図的なタイミングで始動させること)を抑制するものである。
また、スロットマシン10において、始動に関するリード線は、スタートスイッチ41とメイン制御基板50とを接続するリード線に相当する。
なお、「始動に関するリード線」は、実際には、2本から構成され、そのうちの1本が始動信号線となり、他の1本がGND線となる。そして、本実施形態では、始動信号線を「始動に関するリード線」と称し、GND線は含まないものとする。ただし、始動に関するリード線以外のリード線には、当該GND線を含めてもよいものとする。
なお、図110では、基板ケース550の図示を省略している。また、図110では、メイン制御基板530を例示しているが、メイン制御基板530に限らず、メイン制御基板50にも適用することができる。換言すれば、第21実施形態は、スロットマシン10及びぱちんこ遊技機500のいずれにも適用することができる。
また、ハーネスB~Hの先端にそれぞれ取り付けられたコネクタ端子を、それぞれ「ハーネスBコネクタ端子」~「ハーネスHコネクタ端子」と称する。
また、コネクタ539b~539hは、メイン制御基板530に搭載されている凹コネクタであり、これらと、それぞれ、ハーネスBコネクタ端子~ハーネスHコネクタ端子(凸コネクタ)が接続されている。
また、図111は、各ハーネスB~Hと、ハーネスB~Hコネクタ端子を詳細に示す正面図である。
各ハーネスB~Hは、いずれも、複数本のリード線からなり、図111では、各リード線に番号を付している。たとえばハーネスBは、図中、1列目(図中、上列)の9本のリード線1~9と、2列目(図中、下列)の9本のリード線10~18から構成されるハーネスである。
なお、図111に示す各ハーネス及びコネクタ端子は、例示にすぎず、コネクタ端子は、たとえば3列以上から構成されたものであってもよい。また、1列のリード線の数は、用途(信号線の数)に応じて定められるものであり、図111に示したものに限らず、1本としてもよく、あるいは10本以上としてもよい。
なお、1本のリード線から構成された場合であっても、「ハーネス」と称することとする。
さらにまた、ハーネスには、各リード線がそれぞれ分離された状態のもの(結束の有無を問わない)、具体的にはディスクリートワイヤーケーブルのようなもの以外にも、たとえばフラットケーブルやリボンケーブルのようにすべてのリード線が一体的に結合されたもの(分離可能であるか否かは問わない)も含まれる。
なお、図111の例では、リード線の太さとして2種類を示しているが、これに限らず、3種類以上の太さのリード線からハーネスを構成してもよい。
ただし、これに限らず、始動に関するリード線を太いリード線としてもよい。あるいは、3種類の太さのリード線を用いるときは、始動に関するリード線として、中間の太さのリード線を用いてもよい。
なお、始動に関するリード線と、そのGND線との2本のみを、一コネクタ端子に接続する場合がある。
これに対し、図111に示すハーネスDは、始動に関するリード線(7番)とともに、他の複数のリード線を有している。
さらにまた、始動に関するリード線と、電源用のリード線とが隣接しないように配置することが好ましい。始動に関するリード線がノイズの影響を受けにくくするためである。
ここで、「隣接しない」とは、たとえばハーネスDの7番のリード線が始動に関するリード線であるときは、ハーネスDの3番、6番、8番を、電源用のリード線に設定しないことが挙げられる。
一方、ハーネスGコネクタ端子とハーネスHコネクタ端子とがメイン制御基板530上で直線状に並ぶ場合であっても、両コネクタ端子間に一定の距離を有する場合には、ハーネスGの5番のリード線を始動に関するリード線に設定し、ハーネスHの1番のリード線を電源用のリード線に設定しても、差し支えない。
図112は、始動に関するリード線を隠す例を示す斜視図である。図112では、図面の簡素化のため、ハーネスD及びハーネスEはいずれも1列のリード線からなり、ハーネスDは3本のリード線からなり、ハーネスEは5本のリード線からなるように図示している。そして、ハーネスDのうち、ハーネスEに一番近いリード線が始動に関するリード線に設定されているものとする。
この場合、ハーネスDの延びる方向を、ハーネスE側とし、かつ、ハーネスEがハーネスDの上側を通るように配線する。これにより、ハーネスDの始動に関するリード線が、極力、外部から隠れるようになり、セキュリティ性を高めることができる。
第22実施形態は、設定変更状態に関するものである。第22実施形態の説明は、第19実施形態と一部重複するが、改めて説明する。
まず、スロットマシン10の場合は、設定変更状態に移行する前に、ドアスイッチ17がオンであるか否か、設定キースイッチ152がオンであるか否か、リセットスイッチ153がオンである否かを判断し、これらすべてのスイッチがオンであることを条件に設定変更状態に移行可能とする。上記3つのスイッチのうち、一部のスイッチのみがオンである場合や、いずれのスイッチもオフである場合には、設定変更状態に移行しない。これにより、たとえばフロントドア12にドリル等で不正に穴を開け、設定キースイッチ152にアクセスしても、ドアスイッチ17がオンでなければ、設定変更状態には移行しない。
ここで、本実施形態では、ドアスイッチ17がオンであることを条件に設定変更状態に移行可能とし、かつ、ドアスイッチ17がオンであることを条件に設定変更状態を終了可能とした。
しかし、これに限らず、第1に、ドアスイッチ17がオンであることを条件に設定変更状態に移行可能とし、設定変更状態の終了時には、ドアスイッチ17のオン/オフ状態を判断しないようにしてもよい。
さらにまた第3に、設定変更状態に移行するときにはドアスイッチ17のオン/オフを判断しないが、ドアスイッチ17がオンでなければ、設定変更スイッチ153を操作しても、設定値が変更されないように設定してもよい。
さらに第4に、設定変更状態に移行するときにはドアスイッチ17のオン/オフを判断せず、かつ、設定変更状態中は設定変更スイッチ153を操作することにより設定値を変更可能とするが、設定値を確定させるための操作であるスタートスイッチ41を操作したときに、ドアスイッチ17がオンでなければ、設定値が確定しない(RWM53に新たな設定値が記憶されない)ように設定してもよい。
このため、ホールに設置された島の状況によっては、ぱちんこ遊技機500の裏面側に回り込んで、前枠502を開放することなくメイン制御基板530にアクセスされてしまうことも想定される。しかし、枠開放スイッチ523がオンでなければ、正常な状態でないと判断し、設定変更状態に移行しない(設定値を変更できない)ようにする。
ぱちんこ遊技機500の場合には、上述したように、設定キー挿入口534に設定キーを挿入して設定キースイッチ535をオンにした状態(リセットスイッチ536はオフ状態)で電源が投入されると、設定確認状態に移行可能とする。
このように設定することにより、ぱちんこ遊技機500の製造過程において、余計な手順を行わなくても設定値の機能を検査できるようになる。さらに、ぱちんこ遊技機500がホールに設置された後、ホールでの盤面メンテナンスの作業中に、ガラス扉505をぱちんこ遊技機500から外していても、盤面メンテナンスと並行して設定変更や設定確認ができるので、利便性を向上することができる。
そこで、カバー561の開閉を検知するセンサ(以下、「カバーセンサ」と称する。)を設け、カバーセンサがオンであることを条件に設定変更状態又は設定確認状態に移行可能としてもよい。
また、スロットマシン10では、スタートスイッチ41の操作が設定値を確定させる操作であるが、ぱちんこ遊技機500の場合には、設定キースイッチ535をオフにすることが、設定値を確定させ、かつ、設定変更状態を終了するための操作となる。
さらに、ぱちんこ遊技機500の場合において、設定キースイッチ535がオンからオフになり、かつ、枠開放スイッチ523がオンであることを条件に、設定変更状態を終了可能とする。これにより、枠開放スイッチ523がオフ、すなわち前枠502が開放されていない状態で設定変更状態が終了するような状態(ゴト行為の可能性が高い状態)をなくすことができる。
しかし、これに限らず、第1に、枠開放スイッチ523がオンであることを条件に設定変更状態に移行可能とし、設定変更状態終了時には、枠開放スイッチ523のオン/オフ状態を判断しないようにしてもよい。
さらにまた第3に、設定変更状態に移行するときには枠開放スイッチ523のオン/オフを判断しないが、枠開放スイッチ523がオンでなければ、設定変更スイッチ536を操作しても、設定値が変更されないように設定してもよい。
たとえば図98において、設定キー挿入口534及び設定変更(リセット)スイッチ536は、カバー561の内部に配置されているが、メイン制御基板530を正面から見たときに、設定キー挿入口534及び設定変更(リセット)スイッチ536は、メイン制御基板530の領域内において右寄りに配置されている。これにより、設定キー挿入口534及び設定変更(リセット)スイッチ536を、ヒンジ機構503寄りに配置することができる。図98では、図中、左側が開放側となることから、図98のように形成すれば、開放側(図中、左側)から遠い位置に設定キー挿入口534及び設定変更(リセット)スイッチ536を配置することができる。
特に、キー挿入口521にキーを挿入して前枠502を開放するときは、当該キーを時計回りに回転させることで前枠502が開放される構造としておけば、前枠502の開放時のキーの回転方向と、設定キーの回転方向とが反対方向となり、設定変更状態への移行をわかりにくくすることができる。
設定キー挿入口151に設定キーを挿入した後、反時計回りに設定キーを回転させることで、設定キースイッチ152がオンになるように構成してもよい。この場合、時計回りにも設定キーを回転可能に構成し、かつ時計回りに設定キーを回転させたときは設定変更状態に移行しないように構成すれば、設定変更状態への移行をわかりにくくすることができる。
特に、フロントドア12を開放するときは、キーを時計回りに回転させることでフロントドア12が開放される構造としておけば、フロントドア12の開放時におけるキーの回転方向と、設定キーの回転方向とが反対方向となり、設定変更状態への移行をわかりにくくすることができる。
図105及び図113に示すように、上ケース560の表面のうち、最も高い面を面S1とし、設定キー挿入口534及び設定変更(リセット)スイッチ536の開口面を面S2とする。この場合に、面S2は、面S1よりも低く形成されている。このように形成することにより、たとえば外部から針金状のものを挿入して設定キー挿入口534や設定変更(リセット)スイッチ536にアクセスしようと試みた場合に、面S1にアクセスするよりも、面S2にアクセスする方が困難となる。よって、設定ゴト行為を抑制することができる。
このように形成することにより、設定キー挿入口534や設定変更(リセット)スイッチ536にアクセスしようと試みた場合に、上カバー560とカバー561の間から針金状のものを挿入しようとしたり、カバー561を開放しようとした場合であっても、それらの行為を困難にすることができるので、設定ゴト行為を抑制することができる。
A.第19実施形態
(1)第19実施形態において、設定確認状態を終了したときの設定確認終了音を出力するようにしてもよい。たとえば、「設定確認を終了します。」という音声を出力することが挙げられる。
さらに、設定確認状態の終了と同時に遊技を開始した場合には、
a)最短で遊技を終了したときの遊技終了時よりも前に、設定確認終了音の出力を終了する。
b)1遊技の平均時間で遊技を終了したときの遊技終了時よりも前に、設定確認終了音の出力を終了する。
c)特別役に当選した遊技(スロットマシン10の場合)、又は大当たりとなった遊技(ぱちんこ遊技機500の場合)における1遊技の平均時間で遊技を終了したときの遊技終了時よりも前に、設定確認終了音の出力を終了する。
ように設定することが挙げられる。
a)最短で遊技を終了したときの遊技終了時よりも前に、ランプ演出を終了する。
b)1遊技の平均時間で遊技を終了したときの遊技終了時よりも前に、ランプ演出を終了する。
c)特別役に当選した遊技(スロットマシン10の場合)、又は大当たりとなった遊技(ぱちんこ遊技機500の場合)における1遊技の平均時間で遊技を終了したときの遊技終了時よりも前に、ランプ演出を終了する。
こと等が挙げられる。
しかし、これに限らず、設定変更(又は確認)状態を終了するときは、メイン制御基板50又は530によって制御される出力機器によって、設定変更(又は確認)状態を終了したことを示す出力を実行してもよい。
ぱちんこ遊技機500についても上記と同様である。メイン制御基板530とは別個に、設定変更基板を設け、この設定変更基板上に、設定キー挿入口534(設定キースイッチ535)、設定変更(リセット)スイッチ536、及び設定値表示LED537を設けてもよい。
(6)第19実施形態では、設定変更状態の終了後、すぐに遊技を開始する例を示しているが、実際のホール営業中は、設定変更状態の終了直後に遊技を開始することを想定していない。たとえばホール管理者が設定変更を行った後、試しに1遊技を消化してみるような場合を想定している。このような場合に、設定変更終了音及び演出ランプの出力によって設定変更状態を正しく終了したことを確認しつつ、設定変更終了音及び演出ランプによる報知と遊技で出力される演出とを混同しないようにすることを目的の1つとしている。
(1)第20実施形態では、上ケース560の下縁560aと、下ケース570の外縁570aとを当接させ、スライド移動可能とした。しかし、スライド移動前の上ケース560と下ケース570との係合方法は、種々のものが挙げられ、図108で示したものに限定されるものではない。また、上ケース560と下ケース570とを重ね合わせたときに、ある程度の自由度をもって重なり合うことが可能な形状としてもよい。あるいは、上ケース560と下ケース570とが特定位置でのみ重なり合う形状としてもよい。
本実施形態のように上ケース560と下ケース570とがスライド移動する場合には、図109に示すように、最初に露出するコネクタの足は、コネクタ足539g’及び539h’である。したがって、メイン制御基板530上においてコネクタ539g及び539hと対称位置に設けられているコネクタ539aの場合は、スライド移動量が増加しても、そのコネクタ足は露出しない。
(1)上記実施形態で示したコネクタの種類及び数、並びにハーネス(コネクタ端子)の種類及び数は、一例であり、これらに限定されるものではない。
たとえば図111において、ハーネスB及びCは、すべてが太いリード線から構成されていてもよく、あるいは、すべてが細いリード線から構成されていてもよい。
また、ハーネスEは、細いリード線のみが一列となった例を示したが、細いリード線が二列以上なったハーネス及びコネクタ端子としてもよい。
さらにまた、ハーネス及びコネクタ端子は、何列であってもよく、一列のリード線(端子)の数は、いくつでもよい。
さらに、一列に太いリード線と細いリード線とが混在するハーネスにおいて、その一列内の太いリード線は1本以上であればよく、細いリード線も1本以上あればよい。
たとえば、コネクタ539gに接続されるハーネスGは1本のハーネスであり、コネクタ539hに接続されるハーネスHは1本のハーネスである。ハーネスGとハーネスHが、その先で1本に結束されているような場合には、それは「ハーネス群」と称し、「1本のハーネス」とは称さない。
一方、当該ハーネスの他端側は、N本のリード線がNx本(Nx≧1)とNy本(Ny≧1)とに分かれ、Nx本のリード線の先端にコネクタ端子Xが取り付けられ、そのコネクタ端子Xは他の基板と接続されており、さらに、Ny本のリード線の先端にコネクタ端子Y(≠コネクタ端子X)が取り付けられ、そのコネクタ端子Yは他の基板(Nx本のリード線が接続された基板と同じ基板又は異なる基板)と接続されているとする。
この場合、本実施形態における「1つのハーネス」とは、メイン制御基板530側に接続されているN本のリード線の集合を指すものとする。
(1)ぱちんこ遊技機500では、電源投入時に設定変更状態又は設定確認状態に移行可能としたが、スロットマシン10と同様に、電源投入後、設定キースイッチ535をオンにすることで設定確認状態に移行可能としてもよい。この場合においても、枠開放スイッチ523がオンであるか否かを判断し、オンであることを条件に設定確認状態に移行することが挙げられる。
ただし、メイン制御基板50又は530上においてそれぞれ管理情報表示LED74又は538を開放側から遠ざかる位置に配置するだけで、管理情報表示LED74又は538により表示される情報を、容易に見えないようにすることが可能もある。同様に、管理情報表示LED74又は538をそれぞれメイン制御基板50又は530の略中央位置に搭載した場合であっても、メイン制御基板50又は530を開放端から遠ざかる位置に配置するだけで、管理情報表示LED74又は538により表示される情報を、容易に見えないようにすることも可能である。
本願の当初明細書等に記載した発明(当初発明)は、たとえば以下の当初発明1~14を挙げることができ、それぞれ、当初発明が解決しようとする課題、当初発明に係る課題を解決するための手段及び当初発明の効果は、以下の通りである。ただし、本明細書に記載した発明は、当初発明1~14に限ることを意味するものではない。
(a)当初発明1が解決しようとする課題
当初発明は、電源断が発生した後に、遊技媒体に係る処理を実行しないようにした遊技機に関するものである。
従来の遊技機において、電源断処理としてバックアップ処理を実行する前にブロッカをオフにすることで、バックアップ処理の実行中にメダルが投入されても、そのメダルをブロッカを介して遊技者に返却することで、そのメダルの加算処理を行わないようにした技術が知られている(たとえば、特開2015-173832号公報)。
しかし、たとえばメダル投入口からメダルが投入された瞬間に電源断が発生したような場合には、電源断処理が実行される前にメダルがブロッカを通過してしまい、そのメダルがカウントされてしまう可能性があった。なお、電源断の発生後に、メダルの加算処理(メダルベット処理やメダルクレジット処理)を実行することは、制御上、好ましくない。
当初発明が解決しようとする課題は、遊技媒体投入口から遊技媒体が投入されたときと略同時に電源断が発生したときであっても、遊技媒体の加算処理が実行されないようにすることである。
当初発明(第1実施形態(A))は、
遊技媒体投入口(メダル投入口47)と、
遊技媒体投入口から投入された遊技媒体(メダル)の通路(メダル通路)中に設けられ、遊技媒体の通過を許可する状態(オン状態)又は遊技媒体の通過を不許可にする状態(オフ状態)に制御可能なブロッカ(45)と、
遊技媒体投入口から投入された遊技媒体の通路中に設けられ、遊技媒体を検知可能な検知手段A(投入センサ44a)及びB(投入センサ44b)(検知手段Bは、検知手段Aより下流側に位置する)と
を備え、
遊技媒体の通過を許可する状態に前記ブロッカを制御している状況にて電源の供給が遮断される事象が発生した時から、当該電源の供給が遮断される事象を検知して、遊技媒体の通過を不許可にする状態に前記ブロッカを制御するまでの時間をT1(図2及び図3中、T1)とし、
遊技媒体の通過を許可する状態に前記ブロッカを制御している状況にて遊技媒体が前記遊技媒体投入口から遊技機内部に向けて放たれる場合において、当該遊技媒体が遊技機正面から視認不可能となった時(図2中、M2の位置)から、当該遊技媒体を検知手段Bが検知して、当該遊技媒体を検知手段Bが検知しなくなるまで(図2中、M4の位置)の時間をT2(図2及び図3中、T2)としたとき、
T1<T2
となるようにする
ことを特徴とする。
当初発明によれば、遊技媒体が遊技媒体投入口から遊技機内部に向けて放たれ、その遊技媒体が遊技機正面から視認不可能となった時に電源断が発生した場合に、その遊技媒体を検知手段Bが検知しなくなるまでに、電源の供給が遮断される事象を検知して遊技媒体の通過を不許可にする状態にブロッカを制御するので、遊技媒体は、少なくとも検知手段Bに検知されることはない。
よって、その遊技媒体は、検知手段A及びBによって正常に検知されないので、遊技媒体の加算処理(ベット処理やクレジット処理)は実行されない。したがって、遊技媒体が遊技機正面から視認不可能となった時に電源断が発生した場合、すなわち、遊技機内部に遊技媒体が放たれた直後に電源断が発生した場合であっても、その遊技媒体を受け付けないようにすることができる。これにより、電源断の発生後に、遊技媒体の加算処理が実行されないようにすることができる。
(a)当初発明2が解決しようとする課題
当初発明は、制御基板を内部に収容した基板ケースを備える遊技機において、基板ケースのゲート跡に関するものである。
従来の遊技機において、メイン制御基板を内部に収容した基板ケースが知られている。ここで、基板ケースは、一般に、成型によって形成されているので、基板ケースにはゲート跡が残る。そして、このゲート跡を目印とする技術が提案されている(たとえば、特開2017-042270号公報)。
しかし、基板ケースのゲート跡は、樹脂の切断部分を有することから、外部から見て不鮮明である。このため、ゲート跡を開口し、メイン制御基板の内部にアクセスされるおそれがあるという問題がある。
当初発明が解決しようとする課題は、基板ケースのゲート跡を利用したゴト行為を抑制することである。
当初発明(第2実施形態)は、
演算機能を備えた所定のIC(メインCPU55)と、
一方の面(上カバー57の上面と対向する面)に前記所定のICを搭載した制御基板(メイン制御基板50)と、
複数の面(上面、側面等)を有しており、前記制御基板を収容する基板ケース(上カバー57及び下カバー58からなる基板ケース56)と
を備え、
前記基板ケースは、内部が視認可能に形成され、
前記基板ケースの外側であり、かつ前記制御基板の前記一方の面と対向している面(上カバー57の上面外側)に、前記基板ケースの成型時のゲート跡(57b)を配置し、
前記ゲート跡から前記対向している面の垂直方向には、前記制御基板の前記所定のICが位置しないようにする
ことを特徴とする。
当初発明によれば、基板ケースのゲート跡の垂直方向には、制御基板の所定のICが位置しないので、ゲート跡を不正に開口し、所定のICにアクセスすることを防止することができる。
また、制御基板の所定のICの垂直方向には、基板ケースのゲート跡が存在しないので、ゲート跡に遮られることなく所定のICを目視で確認することができる。これにより、所定のICに対して不正が行われていないか否かを目視で容易に確認することができる。
(a)当初発明3が解決しようとする課題
当初発明は、メイン制御基板とサブ制御基板との間の通信において、断線が発生した後、断線から通信が復帰したときの処理に関するものである。
従来の遊技機において、メイン制御基板からサブ制御基板に対してコマンドを送信し、サブ制御基板は、受信したコマンドに基づいて、画像表示装置等を制御する遊技機が知られている。
ここで、サブ制御基板は、前回受信したコマンドと今回受信したコマンドとを対比し、受信したこれらのコマンドの整合性に基づいて、コマンド受信異常と判断する技術が知られている(たとえば、特開2014-226503号公報)。
しかし、メイン制御基板からサブ制御基板にコマンドを送信する場合において、メイン制御基板とサブ制御基板との間で断線が発生する場合があった。そして、通信が復帰したときに、サブ制御基板が正常な演出を出力できなくなるおそれがある。
当初発明が解決しようとする課題は、メイン制御基板とサブ制御基板との間で断線が発生した後、通信が復帰したときの演出を適正なものとすることである。
当初発明(第3実施形態)は、
メイン制御基板(50)と、
前記メイン制御基板から受信した情報に基づいて、演出を制御するサブ制御基板(80)と
を備え、
前記サブ制御基板は、前記メイン制御基板から、操作されたストップスイッチ(42)の情報を受信可能とし、
前記サブ制御基板は、所定の遊技状態(AT)では、操作されたストップスイッチの情報を受信したことに基づいて、そのストップスイッチの操作に対応する演出を出力可能とし、
前記サブ制御基板は、
前記所定の遊技状態における「N」遊技目で所定のストップスイッチが操作された場合において、当該所定のストップスイッチが操作された情報を受信したときは、当該所定のストップスイッチの操作に対応する所定演出(所定のストップスイッチに対応するリールが停止時の演出)を出力し、その後、「N」遊技目における残りすべてのストップスイッチが操作される前に前記メイン制御基板からの情報が受信不能となり、その後、「N+a」遊技目で前記メイン制御基板からの情報が受信可能となり、その後、「N+a」遊技目で、前記所定のストップスイッチとは異なる特定のストップスイッチが操作された情報を受信したときは、当該特定のストップスイッチの操作に対応する演出であって前記所定演出に関連する演出(所定演出に続く演出であって、特定のストップスイッチに対応するリールが停止時の演出)を出力し、その後、「N+a+1」遊技目で所定の情報を受信したときは、当該所定の情報に基づいて、「N+a+1」遊技目の演出を出力する
ことを特徴とする。
当初発明によれば、「N+a」遊技目の途中で通信が復帰したときは、それまで出力していた「N」遊技目の所定演出に関連する演出を出力するので、「N+a」遊技目では、「N」遊技目に続く演出を出力することができる。そして、「N+a+1」遊技目に移行したときに正常な演出に復帰するので、「N+a」遊技目の途中で、通信の復帰によって演出が突然変化することをなくすことができる。これにより、断線の発生前後において、違和感のない演出を出力することができる。
(a)当初発明4が解決しようとする課題
当初発明は、ストップスイッチを高速で操作可能とする遊技機に関するものである。
従来の遊技機では、ストップスイッチが操作されると、そのストップスイッチに対応するリールを、抽選結果に対応する所定位置に停止させる。また、リールを所定位置に停止させた後、所定時間、モータを励磁状態とする。ここで、操作したストップスイッチがオン状態であるときや、モータを励磁状態にしているときは、次のストップスイッチの操作を受け付けないようにしている。
ここで、最初のストップスイッチが操作されてから、リールステータスが停止状態となるまでは、2番目のストップスイッチが操作されても、その停止操作を受け付けないようにした技術が知られている(たとえば、特開2017-093576号公報参照)。
しかし、前述の従来の技術において、ストップスイッチが操作された後、次のストップスイッチの操作が受付け可能となるまでの時間が長いと、遊技を高速で消化することができないという問題がある。
当初発明が解決しようとする課題は、ストップスイッチを高速で操作可能とすることである。
当初発明(第4実施形態)は、
リール(31)と、
前記リールを回転させるためのモータ(32)と、
ストップボタン(停止ボタン42a)の操作が検知されたことに基づいて、前記モータを駆動制御して前記リールの回転を停止させるリール制御手段(65)と、
内部抽せん手段(役抽選手段61)と
を備え、
前記ストップボタンを最深部(図12(c)に示す位置)まで押し込むまでの間に前記ストップボタンの操作を検知するセンサ(検知センサ42e)がオンとなり、前記ストップボタンの押し込みを解除すると前記ストップボタンが付勢力によって初期位置(図12(a)に示す位置)に移動可能とし、かつ、前記ストップボタンが初期位置に移動するまでの間に前記センサがオフとなるように構成されており、
前記内部抽せん手段が所定の結果を決定した遊技において、前記リール制御手段によりすべてのリールが回転している状況下で、所定のタイミングで所定のリールに対する前記ストップボタンの操作がなされ、当該所定のリールに対する前記ストップボタンの前記センサのオンを検知した後、当該所定のリールを停止させるための励磁状態(4相励磁状態)とし、当該励磁状態としてから所定時間(図13中、T12)が経過したときは、当該励磁状態を終了するように構成されており、
最深部まで押し込まれた前記ストップボタンの押し込みが解除された瞬間から前記センサがオフになるまでの時間をT1(図13中、T11)とし、前記所定時間をT2としたとき、
T1<T2
となるようにする
ことを特徴とする。
当初発明によれば、リールの停止時におけるモータの励磁状態の開始と、最深部まで押し込まれたストップボタンの押し込みが解除された瞬間とが同時であると仮定したときに、センサがオフになった後に励磁状態が終了する。したがって、モータの励磁状態が終了したタイミングで、次のストップボタンの操作を受付け可能にすることができる。
(a)当初発明5が解決しようとする課題
当初発明は、メダル払出し装置の制御に関するものである。
従来の遊技機において、1枚のメダルを払い出すときに、約100msの時間を要することが知られている(たとえば、特開2016-214434号公報)。
ここで、ホッパーディスクを回転させるためのホッパーモータとして、DCモータ(直流モータ)が用いられるが、DCモータは、一定の電流を流すと、駆動軸の回転が停止した状態から徐々に加速していき、その後、一定速度(定速)に到達する。
このため、ホッパーモータの駆動開始から最初のメダルが排出されるまでに、ホッパーモータの駆動軸の回転が徐々に加速していくので、ホッパーモータの駆動開始から最初のメダルが排出されるまでに要する時間が、ホッパーモータの駆動軸が定速で回転しているときにおけるメダルの排出間隔より長くなり、最初のメダルの排出が遅れたという感覚を遊技者に与えてしまう可能性を有する。
当初発明が解決しようとする課題は、最初のメダルの排出が遅れたという感覚を遊技者に与えないようにすることである。
当初発明(第6実施形態)は、
メダルを貯留するホッパー(35)と、
前記ホッパーに設けられているホッパーディスク(101)と、
前記ホッパーディスクを回転させるホッパーモータ(36)と、
前記ホッパーモータの駆動を制御する制御手段(メイン制御基板50)と
を備え、
前記ホッパーディスクには、前記ホッパー内に貯留されているメダルを保持可能な保持部(102)が、前記ホッパーディスクの外周に沿って複数(8個)設けられ、
前記ホッパーモータが駆動して前記ホッパーディスクが回転すると、前記保持部に保持されているメダルが排出部(103)から順次排出されるように形成され、
一の払い出し処理における最後の排出メダルが前記排出部から排出された瞬間における、当該最後の排出メダルが保持されていた前記保持部の位置を、第1位置とし、
前記一の払い出し処理における最後の排出メダルが前記排出部から排出された瞬間における、次回の払い出し処理における最初の排出メダルが保持されている前記保持部の位置を、第2位置とし、
前記制御手段は、前記一の払い出し処理を終了するときは、前記次回の払い出し処理における最初の排出メダルが保持されている前記保持部が、第1位置と第2位置との間に位置した状態で、前記ホッパーディスクの回転が停止するように、前記ホッパーモータの駆動を制御する
ことを特徴とする。
当初発明によれば、最初の排出メダルを保持する保持部が、第1位置と第2位置との間で停止していると、第1位置に到達するまでの距離が、第2位置で停止したときより短くなる。これにより、第1位置に到達するまでの時間も、第2位置で停止したときより短くなるので、ホッパーモータの駆動軸の回転が徐々に加速したとしても、最初のメダルの排出が遅れたという感覚を遊技者に与えないようにすることができる。
(a)当初発明6が解決しようとする課題
当初発明は、キャビネットの内部に取り付けられたメイン制御基板と、フロントドアの裏面に取り付けられたサブ制御基板との配置に関するものである。
従来の遊技機において、演出を制御するためのサブ制御基板上に蓄電用の電解コンデンサを備えたものが知られている(たとえば、特開2014-131656号公報)。
ここで、蓄電用の電解コンデンサ内には電解液が充填されているが、電解コンデンサが不具合により破裂し、充填されている電解液が飛散して、メイン制御基板上のメインCPUに付着すると、メインCPUが誤作動を起こす可能性を有する。また、電解コンデンサが破裂したときの衝撃により、メインCPUが破損してしまう可能性も有する。
当初発明が解決しようとする課題は、不具合により電解コンデンサが破裂して、電解液が飛散しても、メインCPUが誤作動を起こさないようにすることである。また、不具合により電解コンデンサが破裂しても、そのときの衝撃により、メインCPUが破損しないようにすることである。
当初発明(第7実施形態)は、
キャビネット(13)と、
前記キャビネットに開閉可能に取り付けられているフロントドア(12)と、
遊技の進行を制御するメイン制御基板(50)と、
演出を制御するサブ制御基板(80)と
を備え、
前記メイン制御基板は、前記キャビネットの内部に取り付けられ、
前記サブ制御基板は、前記フロントドアの裏面に取り付けられ、
前記メイン制御基板と前記サブ制御基板とは前記フロントドアを閉じた状態において対向するように配置され、
前記メイン制御基板には、メインCPU(55)が配置され、
前記サブ制御基板における、前記メインCPUと対向する位置以外の位置に、電解コンデンサ(86)が配置されている
ことを特徴とする。
当初発明によれば、サブ制御基板における、メインCPUと対向する位置以外の位置に、電解コンデンサを配置しているので、不具合により電解コンデンサが破裂して、電解液が飛散しても、飛散した電解液がメインCPUに付着しないようにすることができ、これにより、メインCPUが誤作動を起こさないようにすることができる。
また、電解コンデンサが破裂しても、その衝撃をメインCPUが直接受けないようにすることができ、これにより、メインCPUが破損しないようにすることができる。
(a)当初発明7が解決しようとする課題
当初発明は、メイン制御基板側でのリールの停止制御と、サブ制御基板側での演出の出力の制御とに関するものである。
従来の遊技機において、複数種類の演出内容を実行可能であり、特別役に当選しているとき(内部中)と、特別役に当選していないとき(非内部中)とで、各演出内容の選択確率が異なるものが知られている(たとえば、特開2013-146608号公報)。
しかし、上述した従来の遊技機では、内部中及び非内部中のいずれにおいても、内部抽せんの抽せん結果にかかわらず演出内容を選択していた。
当初発明が解決しようとする課題は、内部抽せんの抽せん結果に応じて、出力する演出を適切に決定することである。
当初発明(第9実施形態)は、
複数個の図柄を表示した複数のリール(31)と、
各前記リールを停止させるときに遊技者が操作する複数のストップスイッチ(42)と、
遊技の進行を制御するメイン制御手段(メイン制御基板50)と、
演出を制御するサブ制御手段(サブ制御基板80)と
を備え、
前記メイン制御手段は、
第1抽せん結果(たとえば、非内部中に「BB」単独当選)となる場合、又は第2抽せん結果(たとえば、BB内部中に「非当選」)となる場合を有するように抽せんを行う内部抽せん手段(役抽選手段61)と、
前記ストップスイッチが操作された瞬間の前記リールの位置に対応する前記リールの停止位置を定めた複数の停止位置決定テーブルと、
いずれかの前記停止位置決定テーブルを用いて前記リールの停止位置を決定し、決定した停止位置で前記リールを停止させるリール制御手段(65)と
を備え、
前記リール制御手段は、第1抽せん結果となった遊技と、第2抽せん結果となった遊技とで、同一の前記停止位置決定テーブルを用いて、前記リールの停止位置を決定し、
前記サブ制御手段は、
出力する演出を定めた複数の演出決定テーブルと、
いずれかの前記演出決定テーブルを用いて出力する演出を決定し、決定した演出を出力する演出出力制御手段(91)と
を備え、
前記演出出力制御手段は、第1抽せん結果となった遊技と、第2抽せん結果となった遊技とで、異なる前記演出決定テーブルを用いて、出力する演出を決定する
ことを特徴とする。
当初発明によれば、内部抽せん手段で第1抽せん結果となった遊技と第2抽せん結果となった遊技とで、メイン制御手段側ではリール制御手段は同一の停止位置決定テーブルを用いてリールの停止位置を決定するが、サブ制御手段側では演出出力制御手段は異なる演出決定テーブルを用いて出力する演出を決定する。
これにより、メイン制御手段側でのリールの停止制御が同一でも、サブ制御手段側で異なる演出を出力することができ、演出を多様化することができる。
(a)当初発明8が解決しようとする課題
当初発明は、キャビネットとフロントドアとの間の間隙に関するものである。
従来の遊技機において、キャビネットの前面側の開口の縁部に、外方に突出する突出辺を設け、フロントドアを閉じたときに、突出辺がフロントドアの内側に収容されるように構成することにより、キャビネットとフロントドアとの間隙を屈曲させて、異物の侵入を困難にしたものが知られている(たとえば、特開2005-198949号公報)。
しかし、フロントドアを少し開け、突出辺がフロントドアから外れるようにして、キャビネットとフロントドアとの間隙から異物を侵入させることが考えられる。
当初発明が解決しようとする課題は、フロントドアを少し開けて、キャビネットとフロントドアとの間隙から異物を侵入させる不正行為(ゴト行為)を防止することである。
当初発明(第8実施形態)は、
キャビネット(13)と、
前記キャビネットに開閉可能に取り付けられているフロントドア(12)と、
前記フロントドアの開放を検知するドアセンサと
を備え、
前記キャビネットの下部には、前記フロントドアを閉じた状態では前記フロントドア方向へ向けて突出している第1閉塞部(13c)が設けられ、
前記フロントドアの下部における、第1閉塞部より下方の位置には、前記フロントドアを閉じた状態では前記キャビネット方向へ向けて突出している第2閉塞部(12a)が設けられ、
前記フロントドアの下部における、第1閉塞部より上方の位置には、前記フロントドアを閉じた状態では前記キャビネット方向へ向けて突出している第3閉塞部(12b)が設けられ、
前記フロントドアを閉じた状態では、第2閉塞部と第3閉塞部との間に第1閉塞部が配置されるように形成され、
前記ドアセンサが前記フロントドアの開放を最初に検知するときの前記フロントドアの位置を検知開始位置とし、
前記フロントドアが前記検知開始位置にある状態でも、第2閉塞部と第3閉塞部との間に第1閉塞部が配置されているように形成されている
ことを特徴とする。
当初発明によれば、フロントドアを閉じた状態から開けると、まず、ドアセンサがフロントドアの開放を検知し、その後に、第2閉塞部と第3閉塞部との間から第1閉塞部が抜けることになる。また、ドアセンサがフロントドアの開放を検知すると、フロントドアが開いている旨を報知可能となる。
このため、フロントドアが開いている旨を報知可能となる前に、第2閉塞部と第3閉塞部との間から第1閉塞部が抜けることはなく、フロントドアが開いている旨を報知可能となる位置においても、キャビネットとフロントドアとの間隙は屈曲した形状であるので、キャビネットとフロントドアとの間隙から異物を侵入させる不正行為(ゴト行為)を防止することができる。
(a)当初発明9が解決しようとする課題
当初発明は、有利区間表示器を備える遊技機に関するものである。
従来より、有利区間表示器を備える遊技機が知られている(たとえば、特開2018-000797号公報参照)。
しかし、従来の有利区間表示器を備える遊技機において、電源断からの復帰時における有利区間表示器の点灯制御については、十分に検討されていなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、電源断からの復帰時に、有利区間表示器を適切に制御することである。
当初発明(第11実施形態)は、
停止ボタン(ストップスイッチ42)の操作態様(正解押し順)を報知可能な報知遊技状態(AT)と、
前記報知遊技状態を実行可能な有利区間と、
有利区間であることを示す有利区間表示器(有利区間表示LED77)と
を備え、
前記有利区間表示器が点灯している状況下において電源の供給が遮断された後、設定変更スイッチがオフの状態で電源の供給が再開したときは、割込み処理の起動後に前記有利区間表示器を点灯するための処理を実行可能とし、
前記有利区間表示器が点灯している状況下において電源の供給が遮断された後、設定変更スイッチがオンの状態で電源の供給が再開したときは、前記有利区間表示器を消灯するための処理を実行した後、設定変更処理に移行可能とする
ことを特徴とする。
当初発明によれば、電源断から復帰時に、状況に応じて、有利区間表示器を適切に制御することができる。
(a)当初発明10が解決しようとする課題
当初発明は、4個のリール及び停止ボタンを備える遊技機に関するものである。
従来の遊技機では、3個のリールと、3個の停止ボタンとを有するものが一般的である(たとえば、特開2018-000797号公報参照)。
従来の遊技機において、リールや停止ボタンの数を4個にすることも提案されている。しかし、停止ボタンの数を4個にすると、AT時に停止ボタンの操作ミスが起きやすくなるという問題がある。
当初発明が解決しようとする課題は、停止ボタンの数を4個にした場合に、停止ボタンの操作ミスが起きにくくすることである。
当初発明(第13実施形態)は、
4つのリール(31A~31D)と、
前記4つのリールのそれぞれに対応する4つの停止ボタン(ストップスイッチ42A~42D)と
を備え、
4つの停止ボタンより上方に、所定の操作ボタン(24)を配置し、
前記所定の操作ボタンの左端から垂直下方向に、左端側の前記停止ボタン(ストップスイッチ42A)の少なくとも一部が位置するようにし、
前記所定の操作ボタンの右端から垂直下方向に、右端側の前記停止ボタン(ストップスイッチ42D)の少なくとも一部が位置するようにする
ことを特徴とする。
当初発明によれば、停止ボタンの数が4個となったときであっても、操作ボタンの左右両端を目印として左右両端の停止ボタンを操作することができるので、停止ボタンの操作ミスが起きにくくすることができる。
(a)当初発明11が解決しようとする課題
当初発明は、規定数を指示可能な遊技機に関するものである。
従来より、複数種類の規定数のうちのいずれか一の規定数で遊技可能とした遊技機が知られている(たとえば、特開2018-000797号公報参照)。
しかし、従来の遊技機において、複数種類の規定数のうちのいずれか一の規定数で遊技可能な遊技であっても、適切な規定数と不適切な規定数とが生じる場合があった。
当初発明が解決しようとする課題は、適切な規定数で遊技を行わせることを可能にすることである。
当初発明(第12実施形態)は、
停止ボタン(ストップスイッチ42)の操作態様を報知可能な報知遊技状態(AT)を備え、
前記報知遊技状態で操作態様を報知する場合は、操作態様に対応する情報(押し順指示情報)を所定の表示部(獲得数表示LED78)に表示可能とし、
前記報知遊技状態では、少なくとも複数の規定数(「2」又は「3」)のうちいずれかの規定数の遊技価値が投入されると遊技を開始可能であり、
前記報知遊技状態において、規定数に対応する情報を前記所定の表示部に表示可能とし、
前記報知遊技状態において、規定数に対応する情報を前記所定の表示部に表示する場合は、すべてのリールが停止した後からスタートスイッチのオンを検知するまでの間の所定のタイミング(図42中、ステップS322)で表示し、
規定数に対応する情報を前記所定の表示部に表示する場合は、操作態様に対応する情報と識別可能な表示態様で表示(規定数「2」場合に、「0A」と表示)する
ことを特徴とする。
当初発明によれば、スタートスイッチのオンを検知するまでの間の所定のタイミングで規定数に対応する情報を表示可能としたので、遊技者に対し、適切なタイミングで、その遊技における適切な規定数を報知することができる。
また、操作態様に対応する情報と規定数に対応する情報とを遊技者が混同しないようにすることができる。
(a)当初発明12が解決しようとする課題
当初発明は、報知遊技状態において差枚数をカウントするカウンタを備える遊技機に関するものである。
従来より、AT中の差枚数をカウントするカウンタを備える遊技機が知られている(たとえば、特開2018-000797号公報参照)。
従来の遊技機において、有利区間終了時には、有利区間に関する情報を初期化することが要請されている。しかし、AT終了後、早期に次のATに当選する場合があり、前回のATの差枚数を引き継がせたい場合もある。
当初発明が解決しようとする課題は、有利区間終了時には有利区間に関する情報を初期化しつつ、前回の報知遊技状態(AT)の差枚数を引継ぎ可能とすることである。
当初発明(第11実施形態)は、
停止ボタン(ストップスイッチ42)の操作態様(正解押し順)を報知可能な報知遊技状態(AT)と、
前記報知遊技状態を実行可能な有利区間と、
第1制御手段(メイン制御基板50)において、遊技価値のベット数と払出し(クレジットへの加算を含む。以下同じ。)数との差を示す差数の累積値であって最小値を「0」とした値を記憶する第1差数カウンタ(差数カウンタ)と、
第2制御手段(サブ制御基板80)において、遊技価値のベット数と払出し数との差を示す差数の累積値を記憶する第2差数カウンタ(サブ差枚数カウンタ)と
を備え、
有利区間の終了時には、第1差数カウンタをクリアし(図51又は図52中、ステップS435)、第2差数カウンタをクリアしない場合を有する
ことを特徴とする。
当初発明によれば、有利区間の終了時には第1差数カウンタをクリアするので、有利区間に関する情報を初期化するという規則を遵守することができる。また、第2差数カウンタをクリアしない場合があり、その場合には、次回の報知遊技状態の開始時に前回の報知遊技状態の差枚数を引き継ぐことが可能となる。
(a)当初発明13が解決しようとする課題
当初発明は、報知遊技状態において差枚数をカウントするカウンタを備える遊技機に関するものである。
従来より、AT中の差枚数をカウントするカウンタを備える遊技機が知られている(たとえば、特開2018-000797号公報参照)。
しかし、従来の遊技機において、リプレイ入賞時の差枚数をどのようにカウント(更新)するかについて、十分に検討されていなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、リプレイ入賞時における差枚数の更新処理を適切に実行することである。
当初発明(第11実施形態)は、
停止ボタン(ストップスイッチ42)の操作態様を報知可能な報知遊技状態(AT)と、
前記報知遊技状態を実行可能な有利区間と、
遊技価値のベット数と払出し(クレジットへの加算を含む。以下同じ。)数との差を示す差数の累積値であって最小値を「0」とした値を記憶する差数カウンタと、
有利区間の遊技回数をカウントする有利区間カウンタ(有利区間クリアカウンタ)と
を備え、
1.少なくとも小役に当選した遊技では、全リールの停止後(図41中、ステップS289の後)に、前記有利区間カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値であるか否かを判断し(図51又は図52中、ステップS424)、
1)前記有利区間カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値であると判断したときは、前記差数カウンタの値を判断することなく(ステップS434の処理を実行せずに)有利区間を終了するための処理(ステップS435)を実行可能とし、
2)前記有利区間カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値でないと判断したとき(ステップS424で「No」のとき)は、前記差数カウンタの更新処理(ステップS428及びW429)を実行した後、前記差数カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値であるか否かを判断し(ステップS434)、有利区間の終了条件を満たす値であると判断したとき(ステップS434で「Yes」のとき)は有利区間を終了するための処理(ステップS435)を実行可能とし、
2.リプレイに当選した遊技では、全リールの停止後(図41中、ステップS289の後)に、前記有利区間カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値であるか否かを判断し(図51又は図52中、ステップS424)、
1)前記有利区間カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値であると判断したとき(ステップS424で「Yes」のとき)は、前記差数カウンタの値を判断することなく(ステップS434の処理を実行せずに)有利区間を終了するための処理(ステップS435)を実行可能とし、
2)前記有利区間カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値でないと判断したとき(ステップS424で「No」のとき)は、前記差数カウンタの更新処理を実行することなく前記差数カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値であるか否かを判断し(図51又は図52中、ステップS426で「Yes」のときはステップS434に進み)、有利区間の終了条件を満たす値であると判断したとき(ステップS434で「Yes」のとき)は有利区間を終了するための処理(ステップS435)を実行可能とする
ことを特徴とする。
当初発明によれば、リプレイに当選した遊技では、有利区間カウンタの値が有利区間の終了条件を満たす値であるか否かにかかわらず、差数カウンタの更新処理を実行しないので、リプレイに当選した遊技における差枚数の更新処理を適切に実行することができる。さらに、プログラム処理の迅速化を図ることができる。
(a)当初発明14が解決しようとする課題
当初発明は、所定の規定数において指示機能に係る処理を実行可能とする遊技機に関するものである。
従来より、指示機能を有する遊技機が知られている(たとえば、特開2018-000797号公報参照)。
しかし、従来の遊技機では、規定数と、指示機能に係る処理及び有利区間に係る処理との関係が十分に検討されていなかった。
当初発明が解決しようとする課題は、規定数に応じて、指示機能に係る処理及び有利区間に係る処理を適切に実行することである。
当初発明(第11実施形態)は、
停止ボタン(ストップスイッチ42)の操作態様を報知する指示機能を実行可能な報知遊技状態(AT)と、
報知遊技状態を実行可能な有利区間と、
有利区間に係る所定の変数をカウントするための有利区間カウンタ(有利区間クリアカウンタ)と、
報知遊技状態に係る特定の変数(たとえば遊技回数や差枚数)をカウントするための報知遊技カウンタ(AT遊技回数カウンタやAT差枚数カウンタ)と
を備え、
少なくとも第1規定数(規定数「3」)又は第2規定数(規定数「2」)の遊技価値を投入可能な遊技を有し、
有利区間の遊技(AT)において、第1規定数が投入されたことに基づいて開始された遊技では、指示機能に係る処理(たとえば、正解押し順の報知)を実行可能であり(図48中、ステップS382で「Yes」)、第2規定数が投入されたことに基づいて開始された遊技では、指示機能に係る処理を実行不可能であり(図48中、ステップS382で「No」)、
報知遊技状態において、第1規定数が投入されたことに基づいて開始された遊技では、前記有利区間カウンタの更新を実行可能とし(図51又は図52中、ステップS422)、かつ、前記報知遊技カウンタの更新を実行可能とし(図43中、ステップS333)、
報知遊技状態において、第2規定数が投入されたことに基づいて開始された遊技では、前記有利区間カウンタの更新を実行可能とし(図51又は図52中、ステップS422)、前記報知遊技カウンタの更新を実行不可能とする(図43中、ステップS332で「No」)
ことを特徴とする。
当初発明によれば、有利区間カウンタについては第1規定数又は第2規定数のいずれの遊技でも更新可能とすることにより、有利区間の適正化を図ることができる。
また、指示機能に係る処理が実行不可能である第2規定数の遊技では報知遊技カウンタを更新しないことにより、指示機能に係る処理の実行と報知遊技カウンタの更新との整合性をとることができる。
(a)当初発明15が解決しようとする課題
当初発明は、始動に関する信号線を有する遊技機に関するものである。
従来より、遊技機の制御基板間を電気的接続する場合に、複数本の信号線(リード線)からなるハーネスを用いることが知られている。そして、信号線の1つとして、始動に関する信号線がある。
従来技術において、始動に関する信号は抽選に用いられるので、始動に関する信号線に対するゴト行為を抑制する必要がある。
当初発明が解決しようとする課題は、始動に関する信号線を特定しにくくし、ゴト行為を抑制することである。
当初発明(第21実施形態)は、
制御基板(メイン制御基板50、530)を備える遊技機(スロットマシン10、ぱちんこ遊技機500)において、
前記制御基板と電気的に接続される複数の信号線(リード線)を有し、
前記複数の信号線としては、少なくとも、第1の信号線、第2の信号線、及び第3の信号線を有し、
前記第1の信号線は、遊技の始動に関する信号線(たとえば、図111中、ハーネスDの7番のリード線)であり、
前記第2の信号線(たとえば、図111中、ハーネスDの8番のリード線)及び前記第3の信号線(たとえば、図111中、ハーネスDの3番のリード線)は、いずれも、遊技の始動に関する信号線とは異なる信号線であり、
前記第1の信号線と前記第2の信号線とは、略同一の径を有し、
前記第1の信号線と前記第3の信号線とは、異なる径を有する
ことを特徴とする。
当初発明によれば、始動に関する信号線がどの信号線であるかを特定することを困難にすることができる。これにより、始動に関する信号線に対するゴト行為を抑制することができる。
(a)当初発明16が解決しようとする課題
当初発明は、設定変更終了音を出力可能とする遊技機に関するものである。
従来より、複数の設定値の中からいずれか1つの設定値を設定可能な遊技機が知られている。
従来技術では、たとえば設定キーをオフにすると設定変更処理が終了する構成となっており、設定変更処理が終了したタイミングを外部から容易に把握することができなかった。
そこで、設定変更処理を終了したときは、その旨を報知することが考えられる。
しかし、設定変更処理の終了後、すぐに遊技を開始した場合において、設定変更処理を終了した旨を報知すると、設定変更処理を終了した旨の報知と、当該遊技で出力される報知とが同時期に(重なって)出力されるおそれがあり、当該遊技で出力される重要な報知が理解しにくくなるおそれがある。
当初発明が解決しようとする課題は、設定変更状態が終了したことを示す終了音を適切に出力することである。
遊技者に対する有利度を変更可能な遊技機(スロットマシン10、ぱちんこ遊技機500)であって、
前記有利度を変更可能な設定変更状態、又は前記有利度を変更不可能であって遊技を開始可能な通常状態のいずれかに制御するために、特定操作されたことを検出する特定操作検出手段(設定キースイッチ152、535)と、
スピーカ(22、542)と
を備え、
前記設定変更状態において、前記通常状態へ移行する条件を満たした場合に、前記スピーカから、前記設定変更状態が終了したこと示す終了音を時間T1(図96中、「T01」)の間出力可能であり、
遊技の開始条件(スロットマシン10の場合は規定数がベットされ、かつスタートスイッチ41が操作されたこと。また、ぱちんこ遊技機500の場合は、遊技球が始動口532に入賞したこと。)を満たした一の遊技では、時間T2(図96中、「T12」又は「T22」)で遊技を終了させることが可能であり、
前記設定変更状態において、前記通常状態へ移行した後、前記遊技の開始条件を満たすまでに少なくとも時間T3(図96中、「T11」又は「T12」)を要し、
前記設定変更状態から前記通常状態へ移行した直後に一の遊技が開始された場合は、以下の式が成立するように構成されている
T1<T2+T3(T1>0、T2>0、T3>0)
ことを特徴とする。
当初発明によれば、設定変更状態の終了と同時に遊技を開始した場合であっても、当該遊技を終了する前に、設定変更状態が終了したこと示す終了音を出力し終えるので、遊技の終了時に出力される演出が、設定変更状態が終了したこと示す終了音と重なることはない。したがって、遊技の終了時に出力される演出が、設定変更状態が終了したことを示す終了音によって理解しにくくなることを防止することができる。
11 電源スイッチ
12 フロントドア
12a 第2閉塞部
12b 第3閉塞部
12c コントロールパネル
12d インデックス
13 キャビネット
13a 底板
13b 背板
13c 第1閉塞部
14 図柄表示装置
14a リールフレーム
15 メダル払出し装置
16 メダル払出し口
17 ドアスイッチ
21 演出ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
24 操作ボタン
25 操作指示ランプ
31 リール
32 モータ
33 リールセンサ
35 ホッパー
36 ホッパーモータ
37a、37b 払出しセンサ
38a 固定軸
38b 可動軸
39a 可動片
39b ばね
40a 1ベットスイッチ
40b 3ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
42a 停止ボタン
42b ストッパ
42c コイルばね
42d 移動片
42e 検知センサ
43 精算スイッチ
44a、44b 投入センサ
45 ブロッカ
46 通路センサ
47 メダル投入口
47a メダルガード部
47b メダル置き部
48 シュート通路
49 シュートセンサ
50 メイン制御基板(メイン制御手段)
50a ねじ穴
51 入力ポート
52 出力ポート
53 RWM
54 ROM
55 メインCPU
56 基板ケース(メイン基板ケース)
57 上カバー
57a かしめ部
57b ゲート跡
57c くぼみ部
57d 突起
57e 突部
58 下カバー
58a かしめ部
58b ゲート跡
58c ボス
61 役抽選手段
62 当選フラグ制御手段
63 押し順指示番号選択手段
64 演出グループ番号選択手段
65 リール制御手段
66 入賞判定手段
67 払出し手段
71 制御コマンド送信手段
73 設定値表示LED
74 管理情報表示LED(役比モニタ)
75 表示基板
76 クレジット数表示LED
77 有利区間表示LED
78 獲得数表示LED
79 状態表示LED
79a 1ベット表示LED
79b 2ベット表示LED
79c 3ベット表示LED
79d 遊技開始表示LED
79e 投入表示LED
79f リプレイ表示LED
80 サブ制御基板(サブ制御手段)
81 入力ポート
82 出力ポート
83 RWM
84 ROM
85 サブCPU
86 電解コンデンサ
87 サブ基板ケース
91 演出出力制御手段
101 ホッパーディスク
102 保持部
103 排出部
110 リールベース
120 リール制御基板
121 リール基板ケース
130 通路形成部材
131 上部メダル受入口
132 返却メダル通路
133 下部メダル受入口
134 払出しメダル通路
151 設定キー挿入口
152 設定キースイッチ
153 設定変更(リセット)スイッチ
500 ぱちんこ遊技機
501 外枠
502 前枠
503 ヒンジ機構
504 遊技盤
505 ガラス扉
506 上皿
507 下皿
508 発射ハンドル
510 電源基板
511 電源スイッチ
512 発射基板
513 発射装置
520 払出制御基板
521 キー挿入口
522 扉開放スイッチ
523 枠開放スイッチ
524 払出装置
525 外部端子板
530 メイン制御基板
530a 穴
531 特別図柄表示装置
532 始動口
533 始動口スイッチ
534 設定キー挿入口
535 設定キースイッチ
536 設定変更(リセット)スイッチ
537 設定値表示LED
538 管理情報表示LED(性能表示モニタ)
539a~539h コネクタ
539b’~539h’ コネクタ足
540 サブ制御基板
541 演出ランプ
542 スピーカ
543 画像表示装置
550 基板ケース
560 上ケース
560a 下縁
561 カバー
562 かしめ部
563a~563g 開口部
564 ボス
565 側壁
570 下ケース
570a 外縁
571 側壁
572 かしめ部
B~H ハーネス
Claims (1)
- 遊技者に対する有利度を変更可能な遊技機であって、
前記有利度を変更可能な設定変更状態、又は前記有利度を変更不可能であって遊技を開始可能な通常状態のいずれかに制御するために、特定操作されたことを検出する特定操作検出手段と、
スピーカと、
始動口と、
前記始動口に遊技球が入賞したことに基づいて特別図柄を変動表示させた後、特別図柄を停止表示させることが可能な特別図柄表示装置と
を備え、
前記設定変更状態において、前記通常状態へ移行する条件を満たした場合に、前記スピーカから、前記設定変更状態が終了したこと示す終了音を時間T1の間出力可能であり、
保留球を有さない状態において、前記始動口に遊技球が入賞して特別図柄の変動表示を開始したときから、特別図柄が停止表示するときまでの時間の平均値は、時間T2であり、
前記設定変更状態において、前記通常状態へ移行したときから前記始動口に遊技球が入賞するまでに少なくとも時間T3を要する場合は、
T1<T2+T3(T1>0、T2>0、T3>0)
が成立するように構成されており、
複数のコネクタが実装された所定の制御基板と、
前記所定の制御基板の部品面側に固定される第1ケース部と、
前記所定の制御基板のハンダ面側に位置し、前記第1ケース部に取り付けられる第2ケース部と
を備え、
前記第2ケース部は、前記第1ケース部に対して所定量スライド移動可能に構成されており、
前記第2ケース部を前記第1ケース部に対して所定量スライド移動させると前記第1ケース部と前記第2ケース部との間に隙間が生じるように構成されており、
前記複数のコネクタは、特定のコネクタと特定のコネクタ以外の複数の他のコネクタとから構成され、
前記特定のコネクタが有する複数のコネクタピンのうち一部のコネクタピンのハンダ付けされた部分は、前記第2ケース部を前記第1ケース部に対して所定量スライド移動させることにより生じる隙間から露出するように構成されており、
前記複数の他のコネクタが有する全てのコネクタピンのハンダ付けされた部分は、前記第2ケース部を前記第1ケース部に対して所定量スライド移動させることにより生じる隙間から露出しないように構成されており、
前記複数の他のコネクタには、前記始動口に接続しているリード線を有するコネクタを備え、
前記始動口に接続しているリード線を有するコネクタの全てのコネクタピンのハンダ付けされた部分は、前記第2ケース部を前記第1ケース部に対して所定量スライド移動させることにより生じる隙間から露出しないように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
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