JP4651930B2 - 電子部品 - Google Patents

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JP4651930B2
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本発明は、電子部品に関する。
この種の電子部品として、スルーホールが厚み方向に形成された基体と、スルーホールに設けられ、基体の一方面側と他方面側との間を電気的に導通する導体とを含むものが知られている(例えば、特許文献1〜6参照)。スルーホールの形状は、特許文献1〜6にも開示されるように、一方の開口部の面積と他方の開口部の面積とが同じである円柱形状、あるいは、一方の開口部の面積が他方の開口部の面積よりも大きい円錐形状が一般的である。
特開平7−131084号公報 (第2〜3頁、第1図) 特開平8−316542号公報 (第2〜3頁、第3図) 特開平9−92753号公報 (第2〜3頁、第1図) 特開2000−94679号公報 (第2〜5頁、第2図) 特開2001−358016号公報 (第2〜3頁、第1図) 特開2002−36544号公報 (第2〜3頁、第6図)
ところで、近年、電子部品の小型化に伴い、上述したスルーホールの狭幅化が求められている。電子部品、例えば圧電ブザー、発音体、圧電センサ又は圧電アクチュエータ等の圧電部品にあっては、スルーホールの直径は、大きくても0.2mm程度、小さいものでは30〜50μmに設定することが強く求められている。
しかしながら、従来の円柱形状又は円錐形状のスルーホールは開口部の形状が円形であることから、スルーホールの直径を狭幅化すると、スルーホールの開口面積が小さくなり、スルーホール内に設けられる導体の接続強度が低下することとなる。このため、従来の電子部品は、スルーホールの直径の狭幅化に伴って、導体による接続の信頼性が低下し、歩留まりが低下するという問題点を有している。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、スルーホールの狭幅化により、製品の小型化を実現し得る電子部品を提供することである。
また、本発明のもう一つの課題は、導体による接続の信頼性を向上させることにより、歩留まりの向上を図り得る電子部品を提供することである。
本発明に係る電子部品は、スルーホールがその厚み方向に形成された基体と、スルーホールに設けられ、基体の一方面側と他方面側との間を電気的に導通する導体と、を含み、スルーホールは、基体の一方面側及び他方面側の少なくとも一方における形状が、長軸径及び短軸径を有する形状であることを特徴とする。
本発明に係る電子部品では、スルーホールは、基体の一方面側及び他方面側の少なくとも一方における形状が長軸径及び短軸径を有する形状であるので、開口部の形状が円形である従来の電子部品におけるスルーホールと比較して、同じ開口面積であれば、短軸径方向における幅が狭くなる。これにより、極めて狭い間隔内にスルーホールを設けることが可能となり、製品の小型化に寄与することができる。
また、本発明では、上記従来の電子部品におけるスルーホールと比較して、短軸径方向の幅が従来の電子部品におけるスルーホールの開口直径と同じであっても、長軸径方向の幅は大きく、スルーホールの基体の一方面側又は他方面側の開口面積が増大する。これにより、スルーホールに設けられる導体による接続の信頼性が向上し、歩留まりが向上する。
また、スルーホールの形状は、一方面側での長軸径をD3とし、一方面側での短軸径をD4としたとき、
1<(D3/D4)≦5
なる関係を満たすことが好ましい。
また、スルーホールの形状は、一方面側での短軸径をD4とし、他方面側での短軸径をD5としたとき、
0.4≦(D5/D4)≦0.94
なる関係を満たすことが好ましい。
また、スルーホールは、基体の厚み方向に沿って複数配置されるように形成されており、基体の厚み方向に隣接して形成されたスルーホール同士は、それぞれの中心軸が基体の厚み方向に直交する所定の方向から見てずれていることが好ましい。
また、基体の厚み方向に直交する所定の方向は、スルーホールの短軸方向であることが好ましい。
また、スルーホールは、基体の厚み方向に沿って複数配置されるように形成されており、基体の厚み方向に隣接して形成されたスルーホール同士は、基体の厚み方向から見て重なっていないことが好ましい。
また、基体の厚み方向に間隔を有して配置された複数の導体膜を更に含み、導体は、導体膜同士を電気的に接続することが好ましい。
また、導体膜におけるスルーホールの短軸方向に見た長さは、当該長さをD0としたとき、
D0≦500μm
なる関係を満たすことが好ましい。
また、スルーホールは、その長軸方向が導体膜の長手方向に沿うように形成されていることが好ましい。
また、導体膜は、第1の電極膜と、第1の端子電極膜と、第2の電極膜と、第2の端子電極膜とを含み、第1の電極膜及び第1の端子電極膜は、基体の厚み方向に見て同一位置に、第1の絶縁ギャップを介して、併設され、第2の電極膜及び第2の端子電極膜は、基体の厚み方向における同一位置に、第2の絶縁ギャップを介して、併設されており、第2の電極膜は、基体を介して第1の電極膜及び第1の端子電極膜と対向し、第2の端子電極膜は、基体を介して第1の電極膜と対向しており、導体は、第1の導体と、第2の導体とを含んでおり、第1の導体は、第1の電極膜と第2の端子電極膜とを電気的に接続し、第2の導体は、第2の電極膜と第1の端子電極膜とを電気的に接続することが好ましい。
また、第1の電極膜及び第1の端子電極膜の組と、第2の電極膜及び第2の端子電極膜の組とは、基体の厚み方向に間隔を隔てて、基体の内部に、交互に設けられていることが好ましい。
また、基体が圧電材料からなり、アクチュエータとして機能することが好ましい。
本発明によれば、スルーホールの狭幅化により、製品の小型化を実現し得る電子部品を提供することができる。また、本発明によれば、導体による接続の信頼性を向上させることにより、歩留まりの向上を図り得る電子部品を提供することができる。
本発明の実施形態に係る電子部品について図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る電子部品を示す平面図である。図2は、第1実施形態に係る電子部品を示す断面図である。電子部品EC1は、図1及び図2に示されるように、基体10と、導体膜(電極膜)21,23,24と、導体31とを含む。また、説明中、「上」及び「下」なる語を使用することがあるが、これは図2の上下方向に対応したものである。
基体10を構成する材料は、得ようとする電子部品に応じて適宜選択される。例えば、圧電素子を得る場合には、圧電セラミックス材料によって、基体10を構成する。チップコンデンサを得る場合には、セラミックス誘電体材料又は有機誘電体材料によって、基体10を構成する。チップインダクタを得る場合には、セラミックス磁性材料又は複合磁性材料によって、基体10を構成する。本第1実施形態において、基体10は、電気絶縁性材料からなる。
基体10は、機能層11を有する。図1において、電子部品EC1は、1つの機能層11のみを有する単層型電子部品であるが、複数の機能層を有する積層型電子部品であってもよい。機能層11の機能は、基体10を構成する材料に依拠する。
機能層11(基体10)における導体膜21と導体膜24との間の領域には、当該機能層11をその厚み方向に貫通するスルーホール40が形成されている。また、スルーホール40は、その長軸方向が導体膜24の長手方向に沿うように形成されている。
スルーホール40は、レーザ光線を用いて形成することができる。スルーホール40の形状は、マスクの形状を調整することにより、容易に設定できる。レーザ光線としては、例えば、YAGの高調波を用いることができる。レーザ光線の波長は、193nm以上532nm以下であることが好ましい。波長が193nm以上532nm以下である場合、スルーホール径のコントロールが容易になり、良質なスルーホールを、高効率で形成することが可能となる。また、スルーホール形成時に生じる加工残渣を少なくすることができる。
機能層11の厚みt1は、好ましくは、1μm≦t1≦100μmであり、更に好ましくは、5μm≦t1≦50μmである。機能層11の厚みt1は、具体的には、例えば、40μmである。
導体膜23,24は、機能層11の上面(一方面)に形成されている。導体膜21は、機能層11の下面(他方面)に形成されている。導体膜23,24と導体膜21とは、機能層11の厚み方向zに間隔を隔てて位置している。
導体31は、機能層11(基体10)の一方面側と他方面側との間を電気的に導通する。導体31は、導体膜21と導体膜24との間に存在する機能層11を貫通して設けられたスルーホール40の内部に充填される。これにより、導体31の上面側の端面形状とスルーホール40の上面側の開口形状とはほぼ同等となる。また、導体31の下面側の端面形状とスルーホール40の下面側の開口形状ともほぼ同等となる。導体膜21と導体膜24とは、導体31を通して電気的に接続される。
導体31、及び、導体膜21,23,24は、スクリーン印刷法で形成することが好ましい。導体31のスルーホール40への充填性を良好にするためには、機能層11に導体膜21,23,24を形成する前に、導体31をスルーホール40内に充填することが好ましい。導体31、及び、導体膜21,23,24は、導電性を有している。導体31、及び、導体膜21,23,24は、例えばPd:Agが3:7の成分比となるPd−Ag合金で構成することができる。
スルーホール40の上面側の開口及び下面側の開口の形状が、長軸径及び短軸径を有する形状である。これにより、導体31は、上面側の端面及び下面側の端面の形状が、長軸径及び短軸径を有する形状となる。スルーホール40の開口形状、即ち導体31の端面形状は、上面側又は下面側のいずれか一方のみを長軸径及び短軸径を有する形状としてもよい。長軸径及び短軸径を有する形状としては、例えば、楕円形状、長方形の角を丸めた形状等を挙げることができる。
スルーホール40の上面側及び下面側の開口形状、即ち導体31の上面側及び下面側の端面形状は、長軸方向yにおいて対向する両縁が半円弧状であり、短軸方向xにおいて対向する両縁が直線である。具体的には、導体31の上面側の端面(スルーホール40の上面側の開口)は、短軸径D4及び直線D7を2辺とする長方形の両端に、短軸径D4を直径とする半円を接続した形状を有する。即ち、
D3=D4+D7
なる関係を満たす。
導体31の上面側の端面(スルーホール40の上面側の開口)は、長軸径D3と短軸径D4との比(D3/D4)をα2として、
1<α2≦5
なる関係を満たすことが好ましい。α2>5である場合、長軸方向での端部におけるレーザ光線のエネルギーが十分でなく、当該端部においてレーザ光線が機能層11(基体10)を貫通しなくなるからである。更に、例えば、圧電素子として使用するときは、長軸径D3の長さが長くなると、圧電体の活性部分の長さが制約されることを考慮すると、好ましくは、
α2≦3
なる関係を満たし、更に好ましくは、
α2≦2
なる関係を満たす。具体的には、図1及び図2において、D3=60μm、D4=50μmである。
導体膜24について、導体31(スルーホール40)の短軸方向xで見た長さD0は、
D0>D4
なる関係を満たす。好ましくは、
0.1D0≦D4≦0.95D0
なる関係を満たす。一方、長さD0は、好ましくは、
D0≦200μm
なる関係を満たす。更に好ましくは、
10μm≦D0≦100μm
なる関係を満たし、更に好ましくは、
10μm≦D0≦80μm
なる関係を満たす。具体的には、例えば、D0=100μmである。
導体31(スルーホール40)はテーパー状(円錐台状)になっている。導体31の上面側の端面形状(スルーホール40の上面側の開口形状)と導体31の下面側の端面形状(スルーホール40の下面側の開口形状)とは相似である。本明細書において、相似とは、数学的に完全な相似形状に限らず、加工、焼成時等に生じた多少の歪を有する形状であってもよい。また、導体31の形状は、テーパー状に限られるものではなく、スルーホール40の内周面に沿うように形成された筒状(有底状及び無底状を含む)等でもよい。
導体31の下面側の端面(スルーホール40の下面側の開口)の短軸径をD5としたとき、短軸径D5と上面の短軸径D4との比(D5/D4)をα1として、
0.4≦α1≦0.94
なる関係を満たすことが好ましい。具体的にはD5=30μmである。この場合、α1=0.6となるから、α1に関する上記条件式を満たす。
上述したように、本第1実施形態において、電子部品EC1は基体10を含んでいる。この基体10には、複数の導体膜21,23,24が、基体10の厚み方向に間隔を隔てて配置されている。この場合、電子部品EC1は、積層型アクチェータ等の圧電素子、チップコンデンサ、チップインダクタ、チップ複合電子部品等の電子部品を構成することができる。対象となる電子部品は、単層構造であってもよいし、多層積層構造であってもよい。
また、本第1実施形態において、導体31(スルーホール40)は、基体10(機能層11)をその厚み方向に貫通している。したがって、導体31により、基体10の厚み方向に間隔を隔てて配置された導体膜21と導体膜24とを電気的に接続することができる。
また、本第1実施形態においては、導体31の上面側及び下面側の端面形状(スルーホール40の上面側及び下面側の開口形状)が長軸径及び短軸径を有する形状であるので、上記従来の電子部品における導体(スルーホール)と比較して、同じ面積(開口面積)であれば、短軸方向xにおける幅が狭くなる。これにより、極めて狭い間隔内に導体31(スルーホール40)を設けることが可能となり、電子部品EC1の小型化に寄与することができる。
また、本第1実施形態においては、上記従来の電子部品におけるスルーホールと比較して、短軸方向xの幅が従来の電子部品における導体(スルーホール)の直径(開口直径)と同じであっても、長軸方向yの幅は大きく、導体31の上面側及び下面側の端面(スルーホール40の上面側及び下面側の開口)の面積が増大する。これにより、導体31と導体膜21,24による電気的な接続の信頼性が向上し、歩留まりが向上する。
具体的には、従来の円柱状あるいは円錐台状のスルーホールの場合、直径をDとすると、スルーホールの上面側の開口面積は、
π×(D/2)
となる。スルーホールの下面側の開口面積も同様である。
これに対し、本第1実施形態に係る電子部品EC1は、スルーホール40の上面側及び下面側の開口形状が長軸径D3及び短軸径D4を有する形状であるから、スルーホール40の上面側の開口面積が、
π×(D4/2)+(D4×D7)
となる。したがって、従来の円柱状あるいは円錐台状のスルーホールの直径Dと、スルーホール40の短軸径D4とが等しいとすれば、電子部品EC1においては、従来例よりも、
(D4×D7)
だけ面積が増大することとなる。
また、本第1実施形態に係る電子部品EC1は、導体31(スルーホール40)を狭幅化することにより、導体膜23や、他の電子素子の形成に供される有効面積を増大させ、高密度化に寄与することができる。本第1実施形態の場合、導体31の上面側の端面(スルーホール40の上面側の開口)のみならず、導体31の下面側の端面(スルーホール40の下面側の開口)も、長軸径及び短軸径を有する形状となっている。このため、上面側及び下面側の一方の端面(開口)のみを、長軸径及び短軸径を有する形状とした場合よりも、好ましい結果が得られる。
また、スルーホール40は、上面側の開口の短軸径D4が、下面側の開口の短軸径D5よりも大きいテーパー状(円錐台状)になっているので、導体用ペーストの充填性が良くなる。また、乾燥時にペーストがスルーホール40の上面側の角で途切れることにより導体31と導体膜24との接続がとれなくなるという不具合を防止することができる。このため、歩留まりが向上する。
続いて、図3及び図4に基づいて、第1実施形態に係る電子部品の変形例を説明する。図3は、第1実施形態に係る電子部品の変形例を示す平面図である。図4は、第1実施形態に係る電子部品の変形例の断面図である。また、説明中、「上」及び「下」なる語を使用することがあるが、これは図4の上下方向に対応したものである。
図3及び図4に示された電子部品EC2は、導体31の上面側及び下面側の端面形状(スルーホール40の上面側及び下面側の開口形状)の点で第1実施形態に係る電子部品EC1と相違する。電子部品EC2では、図3及び図4に示されるように、導体31の上面側及び下面側の端面形状(スルーホール40の上面側及び下面側の開口形状)が楕円形状である。
電子部品EC2においても、上述した電子部品EC1と同様に、極めて狭い間隔内に導体31(スルーホール40)を設けることが可能となり、電子部品EC2の小型化に寄与することができる。また、導体31と導体膜21,24との電気的な接続の信頼性が向上し、歩留まりが向上する。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態に係る電子部品を示す模式図である。図6は、第2実施形態に係る電子部品を示す概略斜視図である。図7は、第2実施形態に係る電子部品における導体(スルーホール)近傍を示す平面図である。また、説明中、「上」及び「下」なる語を使用することがあるが、これは図5及び図9の上下方向に対応したものである。
電子部品EC3は、図5〜図7に示されるように、基体10と、複数の導体膜(電極膜)201〜203と、複数の導体301〜303とを含む。
導体膜201〜203は、基体10の内部に埋設されている。なお、導体膜201〜203の一部は、基体10の表面に形成されていてもよい。基体10のうち、隣り合う導体膜201〜203の間に存在する基体部分は、それぞれが機能層101〜103となる。
機能層101〜103(基体10)には、当該機能層101〜103をその厚み方向に貫通するスルーホール141〜143が形成されている。これにより、スルーホール141〜143は、基体10の厚み方向に沿って複数配置されるように形成されることとなる。また、スルーホール141〜143は、その長軸方向が導体膜201〜203の長手方向に沿うように形成されている。
各スルーホール141〜143は、レーザ光線を用いて形成することができる。スルーホール141〜143の形状は、マスクの形状を調整することにより、容易に設定できる。レーザ光線としては、例えば、YAGの高調波を用いることができる。レーザ光線の波長は、193nm以上532nm以下であることが好ましい。波長が193nm以上532nm以下である場合、スルーホール径のコントロールが容易になり、良質なスルーホールを、高効率で形成することが可能となる。また、スルーホール形成時に生じる加工残渣を少なくすることができる。
各機能層101〜103の厚みは、同一であってもよく、また、異なっていてもよい。機能層101〜103の厚みt2は、好ましくは、1μm≦t2≦100μmであり、更に好ましくは、5μm≦t2≦50μmである。
各導体膜201〜203は、対応する機能層101〜103の一方面(上面あるいは下面)に形成されている。各導体膜201〜203は、機能層101〜103の厚み方向zに間隔を隔てて位置している。
各導体301〜303は、対応する機能層101〜103(基体10)の一方面側と他方面側との間を電気的に導通する。各導体301〜303は、対応するスルーホール141〜143の内部に充填される。これにより、導体301〜303の上面側の端面形状とスルーホール141〜143の上面側の開口形状とはほぼ同等となる。また、導体301〜303の下面側の端面形状とスルーホール141〜143の下面側の開口形状ともほぼ同等となる。導体膜201と導体膜202とは、導体301を通して電気的に接続される。導体膜202と導体膜203とは、導体302を通して電気的に接続される。導体膜203と導体膜201とは、導体303を通して電気的に接続される。
導体301〜303、及び、導体膜201〜203は、スクリーン印刷法で形成することが好ましい。導体301〜303のスルーホール141〜143への充填性を良好にするためには、機能層101〜103に導体膜201〜203を形成する前に、導体301〜303をスルーホール141〜143内に充填することが好ましい。導体301〜303、及び、導体膜201〜203は、導電性を有している。導体301〜303、及び、導体膜201〜203は、例えばPd:Agが3:7の成分比となるPd−Ag合金で構成することができる。
各スルーホール141〜143の上面側の開口及び下面側の開口の形状が、長軸径及び短軸径を有する形状である。これにより、各導体301〜303は、上面側の端面及び下面側の端面の形状が、長軸径及び短軸径を有する形状となる。スルーホール141〜143の開口形状、即ち導体301〜303の端面形状は、上面側又は下面側のいずれか一方のみを長軸径及び短軸径を有する形状としてもよい。長軸径及び短軸径を有する形状としては、例えば、楕円形状、長方形の角を丸めた形状等を挙げることができる。
各スルーホール141〜143は、上述したスルーホール40と同じく、その上面側及び下面側の開口形状、即ち導体301〜303の上面側及び下面側の端面形状は、長軸方向yにおいて対向する両縁が半円弧状であり、短軸方向xにおいて対向する両縁が直線である。具体的には、導体301〜303の上面側の端面(スルーホール141〜143の上面側の開口)は、短軸径D4及び直線D7を2辺とする長方形の両端に、短軸径D4を直径とする半円を接続した形状を有する。即ち、
D3=D4+D7
なる関係を満たす。
導体301〜303の上面側の端面(スルーホール141〜143の上面側の開口)は、長軸径D3と短軸径D4との比(D3/D4)をα2として、
1<α2≦5
なる関係を満たすことが好ましい。α2>5である場合、長軸方向での端部におけるレーザ光線のエネルギーが十分でなく、当該端部においてレーザ光線が機能層101〜103(基体10)を貫通しなくなるからである。更に、例えば、圧電素子として使用するときは、長軸径D3の長さが長くなると、圧電体の活性部分の長さが制約されることを考慮すると、好ましくは、
α2≦3
なる関係を満たし、更に好ましくは、
α2≦2
なる関係を満たす。具体的には、図7において、D3=60μm、D4=50μmである。
導体膜201〜203について、導体301〜303(スルーホール141〜143)の短軸方向xで見た長さD0は、
D0>D4
なる関係を満たす。好ましくは、
0.1D0≦D4≦0.95D0
なる関係を満たす。一方、長さD0は、好ましくは、
D0≦500μm
なる関係を満たす。更に好ましくは、
10μm≦D0≦200μm
なる関係を満たし、更に好ましくは、
10μm≦D0≦150μm
なる関係を満たす。具体的には、例えば、D0=200μmである。
本実施形態の電子部品EC3においては、導体301〜303、及び、機能層101〜103は、組51,52を構成している。図5においては、2つの組51、52を示すのみであるが、組の数は任意である。任意数の組は、繰り返し積層される。
各組51,52に含まれる導体301〜303(スルーホール141〜143)のそれぞれは、基体10の厚み方向zに沿って伸びる3つの中心軸z1〜z3上に配置(以下、3軸配列と称する。)されている。具体的には、基体10の厚み方向zで見て互いに隣接する導体301(スルーホール141)及び導体302(スルーホール142)、同じく互いに隣接する導体302(スルーホール142)及び導体303(スルーホール143)、同じく互いに隣接する導体303(スルーホール143)及び導体301(スルーホール141)のそれぞれは、基体10の厚み方向zに直交する短軸方向xから見て、少なくともその中心軸z1〜z3が互いに重ならないようにずれて設けられている。
なお、導体301〜303の端面(スルーホール141〜143の開口)が、基体10の厚み方向zから見て互いに部分的に重なることは許容される。好ましくは、図5及び図6に示されるように、導体301〜303(スルーホール141〜143)は、その端面(開口)が基体10の厚み方向zから見て重ならないように配置される。
電子部品EC3において、組51,52のそれぞれは、基体10の厚み方向zで見て、同一位置に繰り返し配置されている。組51と組52において対応関係にある導体301と導体301との間に間隔(2×t1)が生じる。同じく、組51と組52において対応関係にある導体302と導体302との間に間隔(2×t1)が生じ、組51と組52において対応関係にある導体303と導体303との間に間隔(2×t1)が生じる。
導体301〜303(スルーホール141〜143)は、基体10の厚み方向zで見て、周期的に、繰り返し配置されている。導体302(スルーホール142)は、厚み方向zに直交する方向yについて、導体301(スルーホール141)からΔyだけ隔てた位置に配置されている。導体303(スルーホール143)は、上記方向yについて、導体301(スルーホール141)から2×Δyだけ隔てた位置に配置されている。
上述したように、本第2実施形態において、電子部品EC3は基体10と、複数の導体膜201〜203とを含んでいる。複数の導体膜201〜203は、基体10の厚み方向に間隔を隔てて、基体10の内部に埋設されている。この場合、基体10を構成する材料を適宜選択することにより、電子部品EC3は、積層型アクチェータ等の圧電素子、チップコンデンサ、チップインダクタ、チップ複合電子部品等の電子部品を構成することができる。
また、本第2実施形態において、導体301〜303(スルーホール141〜143)は、基体10(機能層101〜103)をその厚み方向に貫通している。したがって、導体301〜303により、基体10の厚み方向に間隔を隔てて配置された導体膜201〜203間を電気的に接続することができる。また、この構造によれば、導体同士を直接接続、即ち各導体(スルーホール)をその中心軸が1つの軸上に位置するように配置(以下、1軸配列と称する。)する場合に比べて、精密な位置合わせが不要になるので、電子部品EC3を容易に製造し得る。
また、導体301〜303と導体膜201〜203との接続は、導体同士を直接接続する場合よりも強くなるから、導体同士を直接接続する場合に比べて、接続の信頼性、及び、歩留まりが向上する。
特に、電子部品EC3の最終製造段階等で焼成する場合、導体膜201〜203及び導体301〜303と、基体10を構成する機能層101〜103とが、異なる収縮率で収縮することに起因する導体301〜303と導体膜201〜203との接続不良を回避できる。また、完成品の使用時に温度変化があった場合においても同様に、導体膜201〜203及び導体301〜303と、機能層101〜103とが、異なる膨張率で膨張することに起因する導体301〜303と導体膜201〜203との接続不良が回避される。これにより、電子部品EC3の歩留まり及び信頼性が向上する。
更に、上述したように、位置合わせが容易になるとともに、導体301〜303による接続の信頼性が向上するので、導体301〜303を更に小径化することも可能となる。これにより、電子部品EC3のより一層の小型化を図ることができる。
また、導体301〜303を更に小径化することにより、各機能層101〜103において、導体膜201〜203等を形成できる有効面積が増大することとなる。これにより電子部品EC3の高密度化及び特性向上が図られる。
また、本第2実施形態においては、導体301〜303の上面側及び下面側の端面形状(スルーホール141〜143の上面側及び下面側の開口形状)が長軸径及び短軸径を有する形状であるので、上記従来の電子部品における導体(スルーホール)と比較して、同じ面積(開口面積)であれば、短軸方向xにおける幅が狭くなる。これにより、極めて狭い間隔内に導体301〜303(スルーホール141〜143)を設けることが可能となり、電子部品EC3の小型化に寄与することができる。
また、本第2実施形態においては、上記従来の電子部品におけるスルーホールと比較して、短軸方向xの幅が従来の電子部品における導体(スルーホール)の直径(開口直径)と同じであっても、長軸方向yの幅は大きく、導体301〜303の上面側及び下面側の端面(スルーホール141〜143の上面側及び下面側の開口)の面積が増大する。これにより、スルーホール141〜143に設けられる導体301〜303による接続の信頼性が向上し、歩留まりが向上する。
また、本第2実施形態に係る電子部品EC3は、導体301〜303(スルーホール141〜143)を狭幅化することにより、導体膜201〜203や、他の電子素子の形成に供される有効面積を増大させ、高密度化に寄与することができる。本第2実施形態の場合、導体301〜303の上面側の端面(スルーホール141〜143の上面側の開口)のみならず、導体301〜303の下面側の端面(スルーホール141〜143の下面側の開口)も、長軸径及び短軸径を有する形状となっている。このため、上面側及び下面側の一方の端面(開口)のみを、長軸径及び短軸径を有する形状とした場合よりも、好ましい結果が得られる。
また、本第2実施形態において、導体301〜303(スルーホール141〜143)は、基体10の厚み方向zに沿って複数配置されるように形成されており、基体10の厚み方向zに隣接して形成された導体301〜303(スルーホール141〜143)同士は、それぞれの中心軸z1〜z3が基体の厚み方向に直交する所定の方向から見てずれている。即ち、導体301〜303(スルーホール141〜143)のそれぞれは、基体10の厚み方向zに平行な、少なくとも3つ以上の軸z1〜z3上に配置されている。このように構成することで、従来の1軸配列、2軸配列(各導体(スルーホール)が、その中心軸が互いにずれるように2つの軸上に配置される。)と比較して、導体301〜303と導体膜201〜203との電気的な接続の信頼性を向上し得ることが確認された。導体301〜303と導体膜201〜203との電気的な接続の信頼性を向上し得る理由としては、導体301〜303(スルーホール141〜143)をそれぞれ軸z1〜z3上に配置する構成により、電子部品EC3の製造時(例えば、積層時、プレス時及び焼成時等)における基体10の歪みが低減し、スルーホール141〜143の変形が抑制されるためであると考えられる。
導体301〜303(スルーホール141〜143)をそれぞれ軸z1〜z3上に配置する構成を採ることにより、基体10の歪みを低減し得る理由は、次のように考えられる。
まず、第1の理由を説明する。各機能層101〜103において、導体301〜303(スルーホール141〜143)が形成された部分には、歪が生じる。しかしながら、導体301〜303をそれぞれ軸z1〜z3上に配置することにより、導体301〜303(スルーホール141〜143)が形成された部分の歪が分散される。これにより、導体301〜303(スルーホール141〜143)が形成された部分の歪が打消し合い、基体10全体として、歪が緩和されることとなる。
次に、第2の理由を説明する。組51に含まれる導体301と組52に含まれる導体301とは、厚み(2×t1)以上の間隔をおいて配置される。また、組51に含まれる導体302と組52に含まれる導体302とは、厚み(2×t1)以上の間隔をおいて配置される。同じく、組51に含まれる導体303と組52に含まれる導体303とは、厚み(2×t1)以上の間隔をおいて配置される。このため、導体301〜303と導体膜201〜203との接続部分に歪が生じている場合でも、導体301,301同士の間、導体302,302同士の間、及び、導体303,303同士の間にそれぞれ存在する厚み(2×t1)により、歪が分散し、基体10の全体としての歪みが低減されることとなる。
なお、第2実施形態において、基体10の内部に埋設された導体膜201〜203を、導体301〜303を通して基体10の上面又は下面に引出し、上面または下面に形成された端子電極(図示せず)に接続するように構成してもよい。この場合、電子部品EC3は、表面実装タイプの電子部品(SMD)を構成することとなる。
また、第2実施形態において、導体301〜303の上面側及び下面側の端面形状(スルーホール141〜143の上面側及び下面側の開口形状)を、図8に示されるように、楕円形状としてもよい。この場合でも、極めて狭い間隔内に導体301〜303(スルーホール141〜143)を設けることが可能となり、電子部品EC3の小型化に寄与することができる。また、導体301〜303と導体膜201〜203との電気的な接続の信頼性が向上し、歩留まりが向上する。
また、第2実施形態において、導体301〜303(スルーホール141〜143)を、図9に示されるように、上述した導体31(スルーホール40)と同じく、テーパー状(円錐台状)としてもよい。更に、導体301〜303の上面側の端面形状(スルーホール141〜143の上面側の開口形状)と導体301〜303の下面側の端面形状(スルーホール141〜143の下面側の開口形状)とを相似としてもよい。また、導体301〜303の形状は、テーパー状に限られるものではなく、スルーホール141〜143の内周面に沿うように形成された筒状(有底状及び無底状を含む)等でもよい。
導体301〜303の下面側の端面(スルーホール141〜143の下面側の開口)の短軸径をD5としたとき、短軸径D5と上面の短軸径D4との比(D5/D4)をα1として、
0.4≦α1≦0.94
なる関係を満たすことが好ましい。具体的にはD5=40μmである。この場合、α1=0.8となるから、α1に関する上記条件式を満たす。
このように、スルーホール141〜143は、上面側の開口の短軸径D4が、下面側の開口の短軸径D5よりも大きいテーパー状(円錐台状)とすることにより、導体用ペーストの充填性が良くなる。また、乾燥時にペーストがスルーホール141〜143の上面側の角で途切れることにより導体301〜303と導体膜201〜203との接続がとれなくなるという不具合を防止することができる。このため、歩留まりが向上する。
続いて、図10に基づいて、第2実施形態に係る電子部品の変形例を説明する。図10は、第2実施形態に係る電子部品の変形例を示す概略斜視図である。
図10に示された電子部品EC4は、導体の配置の点で第2実施形態に係る電子部品EC3と相違する。電子部品EC4では、図10に示されるように、導体301〜304(スルーホール:図示せず)のそれぞれは、基体10の厚み方向zに沿って伸びる4つの中心軸z1〜z4上に配置(以下、4軸配列と称する。)されている。導体301〜304(スルーホール)のそれぞれは、基体10の厚み方向zを軸として、時計回りに、周期的に形成されている。
電子部品EC4においても、上述した電子部品EC3と同様に、導体301〜303と導体膜201〜203との電気的な接続の信頼性を向上することができる。
(第3実施形態)
図11は、第3実施形態に係る電子部品を示す分解斜視図である。図12は、図11に示した電子部品の一部を示す分解斜視図である。図13は、図11及び図12に示した電子部品の一部を示す平面図である。なお、図11及び図12は、第3実施形態に係る電子部品EC5を説明のために分離して示したものであり、電子部品EC5が図示のように分離された積層構造であることを示すものではない。また、説明中、「上」及び「下」なる語を使用することがあるが、これは図11の上下方向に対応したものである。
電子部品EC5は、図11及び図12に示されるように、基体10と、電極膜200,210,220,231,232と、導体301〜303,311〜313とを含む。この電子部品EC5は、製造工程に焼成工程を含むアクチュエータである。電子部品EC5の焼成後の寸法は、例えば、6mm×1.2mm×0.64mmである。
基体10は、例えば、圧電セラミックを主成分とする材料で構成され、最下層100及び機能層101〜103を有している。基体10は、機能層101、機能層102、機能層103の順序で積層された積層組が更に所望の数だけ積層された構成となっている。機能層101〜103の各厚みt1は、例えば、30μmである。電極膜200は、最下層100と機能層101との界面に位置する。
電極膜210は、第1の電極膜211と、第1の端子電極膜212とを含む。電極膜220は、第2の電極膜221と、第2の端子電極膜222とを含む。第1の電極膜211及び第2の電極膜221は振動に関与する電極であり、第1の端子電極膜212及び第2の端子電極膜222は振動に関与しない電極である。したがって、第1の電極膜211と第2の電極膜221との重なる部分が、アクチュエータとして変位する部分(活性領域)となる。
第1の電極膜211及び第1の端子電極膜212は、基体の厚み方向zに見て同一位置に、第1の絶縁ギャップを介して、併設されている。第2の電極膜221及び第2の端子電極膜222も、基体の厚み方向zに見て同一位置に、第2の絶縁ギャップを介して、併設されている。
第2の電極膜221は、機能層102(基体10)を介して第1の電極膜211及び第1の端子電極膜212と対向する。第2の端子電極膜222は、機能層102(基体10)を介して第1の電極膜211と対向する。同様に、第1の電極膜211は機能層102(基体10)を介して第2の電極膜221及び第2の端子電極膜222と対向し、第1の端子電極膜212は機能層102(基体10)を介して第2の電極膜221と対向する。第1の電極膜211と第1の電極膜211とからなる組と、第2の電極膜221と第2の端子電極膜222とからなる組とは、機能層101〜103(基体10)の厚み方向に間隔を隔てて、交互に設けられている。
機能層101〜103(基体10)には、その長辺方向の端部に、当該機能層101〜103をその厚み方向に貫通するスルーホール151〜156が形成されている。これにより、スルーホール151〜156は、基体10の厚み方向に沿って複数配置されるように形成されることとなる。スルーホール151〜153は、その長軸方向が第1の端子電極膜212の長手方向に沿うように形成されている。また、スルーホール154〜156は、その長軸方向が第2の端子電極膜222の長手方向に沿うように形成されている。各スルーホール151〜156は、第2実施形態におけるスルーホール141〜143と同じく、レーザ光線を用いて形成することができる。
各導体301〜303,311〜313は、対応する機能層101〜103(基体10)の一方面側と他方面側との間を電気的に導通する。各導体301〜303,311〜313は、対応するスルーホール151〜156の内部に充填される。これにより、導体301〜303,311〜313の上面側の端面形状とスルーホール151〜156の上面側の開口形状とはほぼ同等となる。また、導体301〜303,311〜313の下面側の端面形状とスルーホール151〜156の下面側の開口形状ともほぼ同等となる。
導体301〜303による電気的接続は、以下の通りである。電極膜200と第1の端子電極膜212とは、導体301を通して電気的に接続される。第1の端子電極膜212と第2の電極膜221とは、導体302を通して電気的に接続される。第2の電極膜221と第1の端子電極膜212とは、導体303を通して電気的に接続される。第1の端子電極膜212と第2の電極膜221とは、導体301によって接続する。そして、上記接続規則は、積層数に応じて繰り返される。
導体301〜303(スルーホール151〜153)は、その中心軸が互いにずれるように配置(3軸配列)されている。詳細には、互いに隣接する導体301(スルーホール151)及び導体302(スルーホール152)は、その端面(開口)が基体10の厚み方向zから見て重ならないようにずれて配置されている。また、互いに隣接する導体302(スルーホール152)及び導体303(スルーホール153)も、その端面(開口)が基体10の厚み方向zから見て重ならないようにずれて配置されている。また、互いに隣接する導体303(スルーホール153)及び導体301(スルーホール151)も、その端面(開口)が基体10の厚み方向zから見て重ならないようにずれて配置されている。
導体311〜313による電気的接続は、以下の通りである。第1の電極膜211と第2の端子電極膜222とは、導体311を通して電気的に接続される。第2の端子電極膜222と、第1の電極膜211とは、導体312を通して電気的に接続される。第1の電極膜211と第2の端子電極膜222とは、導体313を通して電気的に接続される。第2の端子電極膜222と第1の電極膜211とは、導体311を通して電気的に接続される。そして、上記接続規則は、積層数に応じて繰り返される。
導体311〜313(スルーホール154〜156)は、その中心軸が互いにずれるように配置(3軸配列)されている。詳細には、基体10の厚み方向zで見て互いに隣接する導体311(スルーホール154)及び導体312(スルーホール155)は、その端面(開口)が基体10の厚み方向zから見て重ならないようにずれて配置されている。また、基体10の厚み方向zで見て互いに隣接する導体312(スルーホール155)及び導体313(スルーホール156)も、その端面(開口)が基体10の厚み方向zから見て重ならないようにずれて配置されている。また、基体10の厚み方向zで見て互いに隣接する導体313(スルーホール156)及び導体311(スルーホール154)も、その端面(開口)が基体10の厚み方向zから見て重ならないようにずれて配置されている。
電極膜200,210,220,231,232及び導体301〜303,311〜313は、導電性を有している。電極膜200,210,220,231,232及び導体301〜303,311〜313は、例えば、Pd:Agが3:7の成分比となるPd−Ag合金で構成することができる。
各スルーホール151〜156の上面側の開口及び下面側の開口の形状が、図13に示されるように、長軸径及び短軸径を有する形状である。これにより、各導体301〜303,311〜313は、上面側の端面及び下面側の端面の形状が、長軸径及び短軸径を有する形状となる。スルーホール151〜156の開口形状、即ち導体301〜303,311〜313の端面形状は、上面側又は下面側のいずれか一方のみを長軸径及び短軸径を有する形状としてもよい。長軸径及び短軸径を有する形状としては、例えば、楕円形状、長方形の角を丸めた形状等を挙げることができる。
各スルーホール151〜156は、上述したスルーホール40,141〜143と同じく、その上面側及び下面側の開口形状、即ち導体301〜303,311〜313の上面側及び下面側の端面形状は、長軸方向yにおいて対向する両縁が半円弧状であり、短軸方向xにおいて対向する両縁が直線である。
第1の電極膜211及び第1の端子電極膜212は、基体の厚み方向zに見て同一位置に、第1の絶縁ギャップを介して、併設されている。
基体10の最上層には、外部接続用の電極膜231,232が形成されている。電極膜231は導体301に電気的に接続され、電極膜232は導体311に電気的に接続される。
なお、基体10の内部に、振動の制御上、振動に関与しない層を設けてもよい。また、第1の端子電極膜212又は第2の端子電極膜222を、第1の電極膜211又は第2の電極膜221とは異なる平面上に形成してもよい。
上述した構成の電子部品EC5は、例えば、以下の工程で製造することができる。
まず、圧電セラミックスを主成分とするセラミックグリーンシートを形成する。このセラミックグリーンシートが各機能層101〜103を構成することとなる。続いて、セラミックグリーンシートの所定の位置にスルーホール151〜156を形成する。
次に、スルーホール151〜156に導電性ペーストを充填して導体301〜303,311〜313を形成する。続いて、セラミックグリーンシートに、第1の電極膜211、第1の端子電極膜212、第2の電極膜221、及び、第2の端子電極膜222を形成する。上記セラミックグリーンシートが各機能層101〜103を構成することとなる。このように、電極膜211,212,221,222を形成する前に導体301〜303,311〜313を形成することにより、導体301〜303,311〜313を構成するための導電性ペーストをスルーホール151〜156内に良好に充填することができる。これにより、導体301〜303,311〜313と電極膜211,212,221,222とを確実に接続できる。
次に、セラミックグリーンシート(機能層101〜103)を順次積層し、熱プレスして、圧着する。プレス圧は、50MPa以上150MPa以下であることが好ましい。更に好ましくは、70MPa以上120MPa以下である。プレス圧を120MPa以下にすることにより、プレスによる導体301〜303,311〜313の変形に起因する接続不良を防止することができる。プレス圧を70MPa以上にすることにより、導体301〜303,311〜313と電極膜211,212,221,222との密着不良に起因する接続不良を防止することができる。
熱プレス後は、脱脂(脱バインダ)を行ない、その後に焼成(例えば、焼成温度を1100℃以下とし、焼成時間を3時間とする。)を行なう。なお、焼成温度が高いと、基体10(機能層101〜103)と導体301〜303,311〜313との収縮率の違いが大きくなり、導体301〜303,311〜313と電極膜211,212,221,222との接続性が悪くなる。この接続性の悪化は、導体301〜303,311〜313中のAg含有量が多い場合、非常に顕著となる。
しかしながら、本第5実施形態に係る電子部品EC5においては、導体301〜303,311〜313のそれぞれを対応する3つの中心軸z1〜z3上に各々配置しているので、導体301〜303,311〜313中のAg含有量が増えた場合でも、導体301〜303,311〜313と電極膜211,212,221,222との接続性が悪くなるのを抑制できる。この結果、高信頼度を有した導体301〜303,311〜313と電極膜211,212,221,222との接続構造を実現できる。
焼成後は、電極膜231,232を、スクリーン印刷などの手段によって、機能層103に形成された導体301,311上に形成し、且つ、焼き付ける。電極膜を焼き付けた後は、分極処理を行なう。分極処理は、例えば、電極膜231,232にコンタクトプローブを接触させ、室温(25℃程度)で、機能層の厚み1mmあたり4kVのDC電界を印加することによって実行される。
電極膜231,232は、スクリーン印刷のほか、スパッタリング、または、真空蒸着などの手段によって形成することもできる。また、電極膜231,232の材質としては、Au、Ag、Cu、Ni、Crなどが適しており、その単層または複数層として構成することができる。
以上のように、本第3実施形態に係る電子部品EC5は、上述した電子部品EC3と同様に、極めて狭い間隔内に導体301〜303,311〜313(スルーホール151〜156)を設けることが可能となり、電子部品EC5の小型化に寄与することができる。また、導体301〜303,311〜313と電極膜200,210,220,231,232との電気的な接続の信頼性が向上し、歩留まりが向上する。
また、本第3実施形態においては、導体301〜303,311〜313(スルーホール151〜156)のそれぞれは、基体10の厚み方向zに平行な、3つの軸z1〜z3上に配置されている。これにより、上述した電子部品EC3と同様に、電子部品EC5をアクチュエータとして駆動させる前の状態において、基体10の歪みが低減することになる。このため、電子部品EC5をアクチュエータとして駆動させる時に、基体10に応力が印加された場合でも、電子部品EC5(アクチュエータ)の破損を確実に回避し得る。
また、本第3実施形態においては、導体301〜303,311〜313(スルーホール151〜156)のそれぞれを対応する3つの軸z1〜z3上に配置する構成を有している。また、第1の電極膜211及び第2の電極膜221を、振動に関与しない第1の端子電極膜212及び第2の端子電極膜222を介して接続する構成も有している。したがって、これらの構成により、電子部品EC5をアクチュエータとして駆動させる時に、導体301〜303,311〜313(スルーホール151〜156)の歪みを低減することができる。
次に、実験データを挙げて、本実施形態の効果を具体的に説明する。
表1は、スルーホール(導体)の径の比α1(=D5/D4)と不良率との関係を示す図表である。図14は、スルーホール(導体)の径の比α1と不良率との関係を示す線図である。
評価にあたっては、図1及び図2に示したスルーホール40(導体31)の径の比α1を変えた複数のサンプル1〜6を準備し、サンプル1〜6のそれぞれについて、評価数100個の不良率を算出した。不良率の算定は、以下の通りとする。まず、LCRメータにより静電容量値を測定する。次に、室温(約25度)にて、機能層の厚み1mm当たり1kVの電界を100kHzのサイン波として100hr連続印加した後の静電容量値とLCRメータにより測定する。次に、電界印加前における静電容量値と電界印加後における静電容量値とを比較し、両者に有意差が生じたときに被評価対象物を不良とみなす。そして、評価数(100個)に対する不良の数の割合を算出する。
サンプル1〜4は、表1及び図14に示されるように、スルーホール(導体)の径の比α1を
0.4≦α1≦0.94
に設定したものである。サンプル5は、同じく、
α1<0.4
に設定したものである。サンプル6は、同じく、
α1>0.94
に設定したものである。
Figure 0004651930
表1及び図14からも分かるように、スルーホール(導体)の径の比α1を0.4≦α1≦0.94とすることにより、不良率が極めて低く、電子部品の歩留まりが更に良好となる。以上のことから、本実施形態の有効性が確認された。
表2は、導体の上面側の端面(スルーホールの上面側の開口)における長軸径D3と短軸径D4との比α2(=D3/D4)と電子部品の不良率との関係を示す図表である。電子部品の良否は、電界印加により、導体の断線に起因した容量抜けが生じたか否かを判断して評価した。評価は、次の手順にて行った。まず、分極後にLCRメータにより静電容量値を測定する。次に、室温(約25℃)にて、機能層の厚み1mm当たり1kVの電界を100kHzのサイン波として100hr連続印加した後の静電容量値をLCRメータにより測定する。次に、電界印加前における静電容量値と電界印加後における静電容量値とを比較し、両者に有意差が生じたときに被評価対象物を不良とみなす。そして、評価数に対する不良の数の割合(%)を算出する。各サンプル7〜12に供された電子部品の評価数は、100個とした。サンプル7〜12は、図11に示される導体を4軸配列した電子部品と同様の配列とした。
Figure 0004651930
表2に示すように、α2=1.00のサンプル7では、不良率が69%にも達する。これに対して、
1<α2≦5
なる関係を満たすサンプル8〜12の場合、不良率が最大でも数%程度である。このように、本実施形態では著しい不良率低減効果が得られることとなり、当該本実施形態の有効性が確認された。
表3は、表1と同じく、スルーホール(導体)の径の比α1(=D5/D4)と電子部品の不良率との関係を示す図表である。図15は、スルーホール(導体)径の比α1と不良率との関係を示す線図である。
電子部品の良否は、電界印加により、スルーホール断線に起因した容量抜けが生じたか否かを判断して評価した。評価は、次の手順にて行った。まず、分極後にLCRメータにより静電容量値を測定する。次に、室温(約25℃)にて、機能層の厚み1mm当たり1kVの電界を100kHzのサイン波として100hr連続印加した後の静電容量値をLCRメータにより測定する。次に、電界印加前における静電容量値と電界印加後における静電容量値とを比較し、両者に有意差が生じたときに被評価対象物を不良とみなす。そして、評価数に対する不良の数の割合(%)を算出する。各サンプル13〜18に供された電子部品の評価数は、100個とした。
サンプル13〜18は、図11に示される導体を4軸配列した電子部品と同様の配列とした。評価に供されたサンプル数は、各条件について100個とした。サンプル13〜16は、表3及び図15に示されるように、スルーホール(導体)の径の比α1を
0.4≦α1≦0.94
に設定したものである。サンプル17は、同じく、
α1<0.4
に設定したものである。サンプル18は、同じく、
α1>0.94
に設定したものである。
Figure 0004651930
表3及び図15から分かるように、スルーホール(導体)の径の比α1が0.3であるサンプル11の不良率は69%に達している。スルーホール(導体)の径の比α1が1であるサンプル12の不良率も28%に達している。
これに対して、スルーホール(導体)の径の比α1が、0.4、0.6、0.8及び0.94である各サンプル13〜16では、不良率が数%程度にとどまっている。
即ち、スルーホール(導体)の径の比α1を、
0.4≦α1≦0.94
に設定することにより、歩留まりを著しく向上させ得ることが分かる。以上のことから、本実施形態の有効性が確認された。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、第2及び第3実施形態においては、各導体301〜304,311〜313(スルーホール141〜143,151〜156)は、その中心軸が互いにずれるように3つの軸上もしくは4つの軸上に配置されているが、5つ以上の軸上に配置されていてもよい。
第1実施形態に係る電子部品を示す平面図である。 第1実施形態に係る電子部品を示す断面図である。 第1実施形態に係る電子部品の変形例を示す平面図である。 第1実施形態に係る電子部品の変形例の断面図である。 第2実施形態に係る電子部品を示す模式図である。 第2実施形態に係る電子部品を示す概略斜視図である。 第2実施形態に係る電子部品における導体(スルーホール)近傍を示す平面図である。 第2実施形態に係る電子部品の変形例を示す平面図である。 第2実施形態に係る電子部品の変形例の断面図である。 第2実施形態に係る電子部品の変形例を示す概略斜視図である。 第3実施形態に係る電子部品を示す分解斜視図である。 図11に示した電子部品の一部を示す分解斜視図である。 図11及び図12に示した電子部品の一部を示す平面図である。 スルーホール(導体)の径の比α1と不良率との関係を示す線図である。 スルーホール(導体)の径の比α1と不良率との関係を示す線図である。
符号の説明
10…基体、11,101〜103…機能層、21,23,24,201〜203…導体膜、31,301〜304,311〜313…導体、40,141〜143,151〜156…スルーホール、200,210,220,231,232…電極膜、211…第1の電極膜、212…第1の端子電極膜、221…第2の電極膜、222…第2の端子電極膜、EC1〜EC5…電子部品。

Claims (6)

  1. 圧電セラミックを主成分とする材料で構成されると共に、積層された複数の機能層と
    前記機能層を介在させて交互に積層された複数の第1の電極膜組及び複数の第2の電極膜組と、を備え、
    前記複数の第1の電極膜組は、前記機能層の同一面上に第1の絶縁ギャップを介して併設された第1の電極膜及び第1の端子電極膜を含み、
    前記複数の第2の電極膜組は、前記機能層の同一面上に第2の絶縁ギャップを介して併設された第2の電極膜及び第2の端子電極膜を含み、
    前記複数の機能層は、当該機能層の厚さ方向から見て長方形状を呈し、
    前記第1の端子電極膜は、前記機能層の短辺方向を長手方向とする長方形状を呈すると共に、前記機能層の一方の短辺に沿って配置され、
    前記第2の端子電極膜は、前記機能層の短辺方向を長手方向とする長方形状を呈すると共に、前記機能層の他方の短辺に沿って配置され、
    前記第1及び第2の電極膜は、前記機能層の長辺方向を長手方向とする長方形状を呈し、
    前記第2の電極膜は、前記機能層を介して前記第1の電極膜及び前記第1の端子電極膜と対向し、
    前記第2の端子電極膜は、前記機能層を介して前記第1の電極膜と対向しており、
    前記第1の電極膜と前記第2の端子電極膜とは、前記機能層に形成されたスルーホールに設けられた第1の導体により電気的に接続され、
    前記第2の電極膜と前記第1の端子電極膜とは、前記機能層に形成されたスルーホールに設けられた第2の導体により電気的に接続され、
    前記第1及び第2の導体が設けられた前記スルーホールは、前記機能層の一方面側及び他方面側の開口の形状が、長軸径及び短軸径を有する形状であり、
    前記第1の導体が設けられた前記スルーホールは、その長軸方向が前記第2の端子電極膜の長手方向に沿うように形成されると共に、前記機能層の厚み方向に隣接して形成されたスルーホール同士の中心軸が当該スルーホールの短軸方向から見てずれるように、前記機能層の厚み方向に平行な少なくとも3つ以上の軸上に配置され、
    前記第2の導体が設けられた前記スルーホールは、その長軸方向が前記第1の端子電極膜の長手方向に沿うように形成されると共に、前記機能層の厚み方向に隣接して形成されたスルーホール同士の中心軸が当該スルーホールの短軸方向から見てずれるように、前記機能層の厚み方向に平行な少なくとも3つ以上の軸上に配置され、
    前記第1の電極膜と前記第2の電極膜とが重なる部分が活性領域となり、アクチュエータとして機能することを特徴とする電子部品。
  2. 前記スルーホールの形状は、前記一方面側での長軸径をD3とし、前記一方面側での短軸径をD4としたとき、
    1<(D3/D4)≦5
    なる関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記スルーホールの形状は、前記一方面側での短軸径をD4とし、前記他方面側での短軸径をD5としたとき、
    0.4≦(D5/D4)≦0.94
    なる関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  4. 前記機能層の厚み方向に隣接して形成されたスルーホール同士は、前記機能層の厚み方向から見て重なっていないことを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  5. 前記導体膜における前記スルーホールの短軸方向に見た長さは、当該長さをD0としたとき、
    D0≦500μm
    なる関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  6. 前記第1の電極膜、前記第1の端子電極膜、前記第2の電極膜、及び前記第2の端子電極膜は、その周縁が前記機能層の厚み方向に見て前記機能層の周縁の内側に位置していることを特徴とする請求項に記載の電子部品。

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