JP4651878B2 - 工作物搬送装置および加工システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主軸が略鉛直方向の軸線を有し主軸先端のチャックにより工作物の授受および搬送を行う主軸移動型立形工作機械、または、この主軸移動型立形工作機械を複数台並設した加工システムにおける工作物搬送装置に関するものであり、詳しくは、搬送ローダが簡素な構成となり全体の構成も簡素なものとすることができる工作物搬送装置、および、その工作物搬送装置を使用した加工システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
主軸が水平方向を向いている通常の旋盤を用いた加工システムにおいては、旋盤のスプラッシュガードの上方に走行路を設け、その走行路上に工作物把持部材を備えた走行体を走行させて工作物を搬送し、未加工の工作物を旋盤に搬入するとともに、加工済みの工作物を旋盤から搬出することが従来から行われている。このような工作物搬送装置は、特開2000−246579号公報、特開平7−251346号公報等に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の、旋盤上方の走行路に工作物把持部材を備えた走行体を走行させて工作物を搬送する工作物搬送装置では、旋盤の主軸およびチャックが水平方向を向くように設置されているため、搬送ローダの工作物把持部材と旋盤のチャックとの間で工作物を受け渡すために、搬送ローダに旋回部や直線移動部等の可動機構を必要とした。このため、工作物搬送装置、特に搬送ローダの構成が複雑となり、信頼性の低下やコストの上昇を招くという問題点があった。
【0004】
そこで、本発明は、主軸移動型立形工作機械、または、この主軸移動型立形工作機械を複数台並設した加工システムにおいて、搬送ローダが簡素な構成となり全体の構成も簡素なものとすることができる工作物搬送装置、および、その工作物搬送装置を使用した加工システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の工作物搬送装置は、下端にチャックを備えた主軸を回転可能に、かつ、主軸軸線がほぼ鉛直方向に向くように支持する主軸支持体が、少なくとも前記主軸軸線と平行な第1の方向および前記第1の方向と直交する第2の方向に移動可能な主軸移動型立形工作機械に工作物を搬送するための工作物搬送装置であって、前記主軸移動型立形工作機械の上方の空間部に、前記第2の方向と平行に延設された案内部材と、前記案内部材に前記第2の方向に移動可能に設けられた走行本体と、前記走行本体に対して昇降移動可能に設けられ、工作物を把持可能な工作物把持部材と、前記主軸の前記第2の方向の移動軌跡上の工作物授受位置において前記チャックとの間で工作物を授受可能に設けられた工作物載置台とを有し、前記案内部材は、前記工作物把持部材の移動軌跡が前記工作物授受位置の上方を通り、かつ、前記工作物授受位置において前記工作物把持部材と前記工作物載置台との間で工作物を授受可能となるように設けられているものである。
【0006】
また、上記の工作物搬送装置において、前記主軸移動型立形工作機械は、前記主軸支持体が工作物の加工を行うための加工領域に移動したときには、前記工作物載置台の上方が開放され、前記工作物把持部材と前記工作物載置台との間で工作物を授受可能となるものであることが好ましい。
【0007】
また、上記の工作物搬送装置において、前記工作物載置台は、未加工の工作物を載置する未加工工作物載置部と、加工済みの工作物を載置する加工済工作物載置部とを備えたものであることが好ましい。
【0008】
また、上記の工作物搬送装置において、前記走行本体には、複数の前記工作物把持部材が昇降移動可能に設けられており、前記工作物把持部材は、前記工作物載置台との間で未加工の工作物および加工済みの工作物の授受をほぼ同時に行うことが可能なものであることが好ましい。
【0009】
また、上記の工作物搬送装置において、未加工の工作物を載置する第1の載置部と、加工済みの工作物を載置する第2の載置部とを有し、前記案内部材は、前記工作物把持部材が前記第1の載置部との間で工作物を授受可能な位置まで移動可能であり、かつ、前記工作物把持部材が前記第2の載置部との間で工作物を授受可能な位置まで移動可能であるように延設されているものであることが好ましい。
【0010】
また、本発明の加工システムは、下端にチャックを備えた主軸を回転可能に、かつ、主軸軸線がほぼ鉛直方向に向くように支持する主軸支持体が、少なくとも前記主軸軸線と平行な第1の方向および前記第1の方向と直交する第2の方向に移動可能な主軸移動型立形工作機械が複数並設された加工システムであって、未加工の工作物を載置する第1の載置部と、加工済みの工作物を載置する第2の載置部と、前記主軸移動型立形工作機械の上方の空間部に、前記第2の方向と平行に延設され、前記第1の載置部および前記第2の載置部の上方まで延設された案内部材と、前記案内部材に前記第2の方向に移動可能に設けられた走行本体と、前記走行本体に対して昇降移動可能に設けられ、工作物を把持可能な工作物把持部材と、複数の前記主軸移動型立形工作機械のそれぞれに対して設けられ、前記主軸の前記第2の方向の移動軌跡上の工作物授受位置において前記チャックとの間で工作物を授受可能に設けられた工作物載置台とを有し、さらに、複数の前記主軸移動型立形工作機械は、前記第2の方向に並ぶように配置されており、前記案内部材は、前記工作物把持部材の移動軌跡が前記工作物授受位置の上方を通り、かつ、前記工作物授受位置において前記工作物把持部材と前記工作物載置台との間で工作物を授受可能となるように設けられているものである。
【0011】
また、本発明の加工システムは、下端にチャックを備えた主軸を回転可能に、かつ、主軸軸線がほぼ鉛直方向に向くように支持する主軸支持体が、少なくとも前記主軸軸線と平行な第1の方向および前記第1の方向と直交する第2の方向に移動可能な主軸移動型立形工作機械が複数並設された加工システムであって、未加工の工作物を載置する第1の載置部と、加工済みの工作物を載置する第2の載置部と、各前記主軸移動型立形工作機械の上方の空間部に、前記第1の方向および前記第2の方向と直交する第3の方向に延設され、前記第1の載置部および前記第2の載置部の上方まで延設された案内部材と、前記案内部材に前記第3の方向に移動可能に設けられた走行本体と、前記走行本体に対して昇降移動可能に設けられ、工作物を把持可能な工作物把持部材と、複数の前記主軸移動型立形工作機械のそれぞれに対して設けられ、前記主軸の前記第2の方向の移動軌跡上の工作物授受位置において前記チャックとの間で工作物を授受可能に設けられた工作物載置台とを有し、さらに、複数の前記主軸移動型立形工作機械は、前記第3の方向に並ぶように配置されており、前記案内部材は、前記工作物把持部材の移動軌跡が前記工作物授受位置の上方を通り、かつ、前記工作物授受位置において前記工作物把持部材と前記工作物載置台との間で工作物を授受可能となるように設けられているものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の加工システムの例を示す平面図である。この加工システムには、複数の主軸移動型立形工作機械1,1aが並設されている。主軸移動型立形工作機械1,1aはほぼ同じ構成の工作機械であるが、主軸移動型立形工作機械1は第1工程の加工を行い、主軸移動型立形工作機械1aは第2工程の加工を行う。図2は、この加工システムを図1における右側から見た側面図である。工作機械としては鉛直方向に主軸軸線を有する立て旋盤の場合の例である。
【0013】
主軸移動型立形工作機械1,1aは両者ともほぼ同じ構成であるから、主軸移動型立形工作機械1の構成について説明する。主軸移動型立形工作機械1は、ベッド2に刃物台23が設けられている。刃物台23には割り出し回転可能なタレット21が設けられており、タレット21の外周部には外径加工用バイト、内径加工用工具等の加工工具が保持されている。また、主軸移動型立形工作機械1には、後述の直交する2方向(X,Z軸方向)に移動可能に主軸台4が設けられている。主軸台4には鉛直方向(Z軸方向)の回転軸線を有する主軸5が回転可能に軸支されており、主軸5の下端にはチャック6が設けられている。チャック6はチャックシリンダ28の駆動力により把持爪が開閉動作する。また、主軸5は、ビルトイン型の主軸モータ(図示せず)によって所望の回転速度に回転制御される。
【0014】
主軸5の回転軸線と平行な方向(Z軸方向)と直交する水平方向(X軸方向)に沿って、X軸ガイドレール11が設けられており、X軸ガイドレール11上にはサドル12がX軸方向に移動可能に設けられている。X軸ガイドレール11は、ベッド2の後部側に設けられている。なお、ベッド2は、工作物授受領域18側に張り出した部位を別体に形成し、ボルト等の固定部材で固定したものであってもよい。
【0015】
サドル12は、X軸用サーボモータ29により歯付プーリ・歯付ベルト機構(図示せず)を介して回転駆動されるX軸送りねじ13、ナット14によりX軸ガイドレール11に案内されてX軸方向に移動される。サドル12にはZ軸ガイドレール121によりZ軸方向に移動可能に主軸台4が設けられており、Z軸用サーボモータ26によってZ軸送りねじ(図示せず)を回転駆動することにより主軸台4をZ軸方向に移動する。これにより、主軸5および主軸台4はX,Z軸方向に移動可能となっている。主軸5をNC(数値制御)装置15により回転制御するとともに、主軸台4をX,Z軸方向に移動制御して、チャック6に把持した工作物をタレット21に保持した加工工具により加工する。
【0016】
加工中に主軸台4が移動する領域は加工領域17として、カバー、スプラッシュガードに覆われている。そして、この加工領域17に隣接して、工作物授受領域18が設けられている。主軸台4および主軸5は、加工領域17と工作物授受領域18との間を相互に移動できる。また、主軸台4が加工領域17にあるときには、加工領域17と工作物授受領域18との間は仕切手段により遮蔽されている。すなわち、加工中は切削屑や切削油剤等が工作物授受領域18に漏れ出ないようにされている。
【0017】
主軸移動型立形工作機械1の工作物授受領域18には、工作物載置台3が設置されている。工作物載置台3の上面には、未加工の工作物を載置する未加工工作物載置部31および加工済みの工作物を載置する加工済工作物載置部32が設けられている。工作物載置台3の上面と、未加工工作物載置部31および加工済工作物載置部32との間には、各載置部について少なくとも3本の圧縮ばね等が設けられており、これらの載置部が所定量の上下移動、水平移動および傾斜動作を行うことが可能となっている。また、これによりチャック6との間で工作物の授受を行う際に、工作物をチャック6に押し付けることができる。さらに、未加工の工作物にある軸線方向の寸法差を吸収することができる。
【0018】
未加工工作物載置部31および加工済工作物載置部32は主軸5のX軸方向の移動軌跡上に配置されており、X軸ガイドレール11はX軸方向に工作物載置台3の位置まで延びている。すなわち、主軸5は未加工工作物載置部31および加工済工作物載置部32の直上位置に移動可能である。主軸5がこの位置まで移動可能であるから、チャック6と未加工工作物載置部31および加工済工作物載置部32との間で工作物の授受を行うことができる。未加工工作物載置部31から受け取った未加工の工作物は加工領域17に移動して加工され、加工が終了した工作物は加工済工作物載置部32に戻される。
【0019】
主軸台4が加工領域17に移動したときには、工作物載置台3の上方は開放された状態となり、工作物載置台3と工作機械外部との間の工作物の移動を容易に行うことができる。すなわち、後述の工作物搬送装置7によって、未加工工作物を搬入して未加工工作物載置部31上に載置したり、加工済工作物載置部32上の加工済工作物を外部に搬出したりすることができる。
【0020】
主軸移動型立形工作機械1のベッド2の背面側には、主軸移動型立形工作機械1の動作を制御するためのNC装置15が取付部材19を介して設けられている。NC装置15は背面側に保守用の開閉ドアが設けられている。
【0021】
主軸移動型立形工作機械1aの構成は、主軸移動型立形工作機械1とほぼ同じであるから、詳しい説明は省略する。主軸移動型立形工作機械1aの工作物授受領域には工作物載置台3aが設置されており、工作物載置台3aの上面には未加工工作物載置部31aおよび加工済工作物載置部32aが設けられている。主軸台4aは未加工工作物載置部31aおよび加工済工作物載置部32aの直上位置まで移動可能であり、チャックとこれらの工作物載置部との間で工作物の授受を行うことができる。主軸台4aが加工領域に移動したときには、工作物載置台3aの上方は開放された状態となり工作物の搬出入が可能となる。
【0022】
主軸移動型立形工作機械1,1aに対して工作物の搬入および搬出を行うために、工作物搬送装置7が設けられている。工作物搬送装置7の案内部材71は、主軸台4,4aの上方に各工作機械にまたがって延設されている。案内部材71は、支柱部材70によって支持され、各工作機械が並設されている方向すなわちX軸方向と平行に延設されている。また、案内部材71は、主軸台4,4aと干渉することがないように、その高さが主軸台4,4aの最大高さ(すなわち工作機械の最大高さ)よりも高くなるように設置されている。
【0023】
案内部材71には、X軸方向に2本のガイドレール711,712が設けられている。そして、このガイドレール711,712には走行本体72,73に固定されたスライド本体が移動可能に設けられている。ガイドレール711,712とスライド本体とは直動ころがり案内を構成するものであり、案内部材71に対して走行本体72,73が移動可能になっている。また、案内部材71の上面にはX軸方向にラック713が設けられており、走行本体72には走行用モータ725が設けられている。走行本体72は、走行用モータ725によってラック・ピニオン機構等を介して駆動され、ガイドレール711,712に沿って走行する。走行本体73も同様の駆動機構により走行する。
【0024】
走行本体72には、昇降用モータ724により昇降移動可能に昇降部材723が設けられている。詳しくは、走行本体72にスライド本体728が固定され、昇降部材723にガイドレール729が固定されている。スライド本体728とガイドレール729とは直動ころがり案内を構成するものである。また、昇降部材723にはラック(図示せず)が設けられており、走行本体72には昇降用モータ724が設けられている。すなわち、昇降部材723は昇降用モータ724によってラック・ピニオン機構等を介して駆動され、ガイドレール729と一体となって昇降する。
【0025】
昇降部材723の下端部には、図3に示すように、2つの工作物把持部材721,722が設けられている。図3は、工作物把持部材721,722を示す正面図である。昇降部材723が2つの工作物把持部材721,722を備えているので、工作物載置台3の未加工工作物載置部31に未加工工作物W1を搬入載置する動作と、加工済工作物載置部32上の加工済工作物W2を把持搬出する動作を1回の昇降動作中に同時に、または、ほぼ同時に行うことができる。なお、2つの工作物把持部材721,722に各々昇降用モータを設け、それぞれが独立して昇降動作を行えるようにしてもよい。
【0026】
走行本体73にも同様に昇降移動可能に2つの工作物把持部材731,732が設けられている。工作物把持部材721,722,731,732は、圧力流体の供給によって把持爪が開閉動作を行い、工作物の把持および把持解除を行う。工作物載置台3,3aがこれらの工作物把持部材721,722,731,732の移動軌跡上になるように、案内部材71の位置が設定されている。
【0027】
主軸移動型立形工作機械1の図1における右方には、ワークフィーダ8が設置されている。ワークフィーダ8には、複数の工作物載置部81がチェーンによって連接され旋回可能に設けられている。各工作物載置部81には、未加工の工作物が載置されている。各工作物載置部81を順次所定の工作物授受位置Aに停止させ、走行本体72の工作物把持部材721によってその工作物を把持して搬送することができる。
【0028】
主軸移動型立形工作機械1aの図1における左方には、加工済みの工作物を一時貯留するための貯留装置9が設置されている。貯留装置9はワークフィーダ8と同様の構成であり、複数の工作物載置部91がチェーンによって連接され旋回可能に設けられている。各工作物載置部91は最初は何も載置されていない空の状態であり、空の工作物載置部91を順次所定の工作物授受位置Bに位置決め停止させる。加工済みの工作物は、走行本体73の工作物把持部材732によって搬送され工作物授受位置Bの空の工作物載置部91上に載置される。
【0029】
主軸移動型立形工作機械1と主軸移動型立形工作機械1aとの間の位置には、工作物反転装置90が設置されている。工作物反転装置90は、主軸移動型立形工作機械1によって加工された中間工作物の上下の向きを反転させて、主軸移動型立形工作機械1aにおける第2工程の加工の準備を行うものである。この工作物反転装置90も、工作物把持部材721,722,731,732の移動軌跡上に配置されている。
【0030】
以上のように、案内部材71は、第1の載置部としてのワークフィーダ8、主軸移動型立形工作機械1、工作物反転装置90、主軸移動型立形工作機械1a、第2の載置部としての貯留装置9のそれぞれの間で工作物を搬送可能となるように延設されている。なお、第1の載置部、第2の載置部は、工作物が載置可能な載置台であってもよい。その場合には、ロボット等の他の搬送手段や作業者などによって、工作物が載置されたり、取り出されたりすればよい。
【0031】
次に、この加工システムにおける工作物の搬送動作を説明する。ここで、主軸移動型立形工作機械1は未加工工作物(素材)の一方の側に第1工程の加工を行い、主軸移動型立形工作機械1aは第1工程の加工が終了した中間工作物の他方の側に第2工程の加工を行う。それぞれの工作機械では、第1工程および第2工程の加工が、並行してほぼ同時に行われているものとする。これらの主軸移動型立形工作機械1,1aのそれぞれの加工時間は、なるべく差が少ない方が効率よく加工を行うことができ好ましい。
【0032】
ここで、工作物載置台3の加工済工作物載置部32には第1工程の加工が終了した中間工作物が載置され、工作物載置台3aの加工済工作物載置部32aには第1工程および第2工程の両方の加工が終了した加工済工作物(完成品)が載置されているものとする。このような状態は、この加工システムにより工作物を連続加工している途中の状態を示している。
【0033】
ワークフィーダ8の各工作物載置部81には未加工工作物が載置されている。
未加工工作物が載置された工作物載置部81は、工作物授受位置Aに位置決めされる。工作物搬送装置7は、工作物把持部材721,722を搬送位置に上昇させ、走行本体72を走行させる。工作物把持部材721が工作物授受位置Aの上方位置となったら停止させる。
【0034】
そして、工作物把持部材721,722を授受位置まで下降させ、工作物載置部81上の未加工工作物を工作物把持部材721に把持させる。未加工工作物を把持した工作物把持部材721は、搬送位置まで上昇した後、走行本体72により工作物載置台3の位置に移動される。それと同時に、ワークフィーダ8は、次の未加工工作物が載置された工作物載置部81を工作物授受位置Aに移動位置決めする。
【0035】
次に、工作物把持部材721,722を授受位置まで下降させる。そして、工作物把持部材721を把持解除して工作物載置台3の未加工工作物載置部31に搬送してきた未加工工作物W1を載置すると同時(または、ほぼ同時)に、加工済工作物載置部32に載置されている加工済工作物W2(中間工作物)を工作物把持部材722により把持する。これは、図3に示された状態である。なお、工作物把持部材721,722と工作物載置台3との間の工作物授受動作は、主軸移動型立形工作機械1が工作物の加工を行っているとき、すなわち、主軸台4が加工領域17側に移動しているときに行われる。
【0036】
次に、工作物把持部材721,722を搬送位置まで上昇させ、工作物反転装置90の位置まで移動させる。そして、工作物把持部材722,721を工作物反転装置90との授受位置まで下降させるとともに、工作物把持部材722を把持解除して中間工作物を工作物反転装置90に載置する。工作物反転装置90は中間工作物の上下の向きを反転させる。
【0037】
主軸移動型立形工作機械1の主軸台4は、第1工程の加工が終了した後、工作物授受領域18に移動する。主軸台4のZ軸方向、X軸方向の移動により、第1工程の加工が終了した中間工作物を加工済工作物載置部32上に移動させた後、チャック6を把持解除して中間工作物を加工済工作物載置部32に載置する。続いて、未加工工作物を載置している未加工工作物載置部31上に移動し、チャック6で未加工工作物を把持する。このようにして未加工工作物を受け取ると、主軸台4は加工領域17に移動し第1工程の加工を行う。
【0038】
このとき、工作物把持部材721,722による工作物の搬送時間の方が、主軸移動型立形工作機械1による工作物への加工時間より短いことがほとんどであり、工作物把持部材721,722による工作物の搬送はほとんどの場合加工中に終了している。したがって、主軸移動型立形工作機械1が加工を終了したときには、未加工工作物載置部31には既に次の未加工工作物が載置されている。すなわち、主軸移動型立形工作機械1は、加工領域17内での加工と工作物授受領域18での工作物授受動作とを連続して行うことができ、工作物の搬送による稼働率の低下は生じない。
【0039】
一方、工作物反転装置90には上下の向きが反転された中間工作物が載置されている。工作物搬送装置7は、工作物把持部材731,732を搬送位置に上昇させ、走行本体73を工作物反転装置90の位置まで走行させる。そして、工作物把持部材731,732を授受位置まで下降させ、工作物反転装置90上の中間工作物を工作物把持部材731に把持させる。
【0040】
中間工作物を把持した工作物把持部材731は、搬送位置まで上昇した後、工作物載置台3aの位置まで移動する。そして、工作物把持部材731,732を授受位置まで下降させ、工作物把持部材731を把持解除して工作物載置台3aの未加工工作物載置部31aに搬送してきた中間工作物を載置すると同時(または、ほぼ同時)に、加工済工作物載置部32aに載置されている加工済工作物を工作物把持部材732によって把持する。なお、工作物把持部材731,732と工作物載置台3aとの間の工作物授受動作は、主軸移動型立形工作機械1aが工作物の加工を行っているとき、すなわち、主軸台4aが加工領域側に移動しているときに行われる。
【0041】
次に、工作物把持部材731,732を搬送位置まで上昇させ、貯留装置9の位置まで移動させる。そして、工作物把持部材731,732を授受位置まで下降させるとともに、工作物把持部材732を把持解除して加工済工作物を工作物授受位置Bの空の工作物載置部91に載置する。貯留装置9は、工作物載置部91を旋回移動させ、次の空の工作物載置部91を工作物授受位置Bに位置決めする。
【0042】
主軸移動型立形工作機械1aの主軸台4aは、第2工程の加工が終了した後、工作物授受領域に移動する。主軸台4aのZ軸方向、X軸方向の移動により、第2工程の加工が終了した加工済工作物を加工済工作物載置部32a上に移動させた後、チャックを把持解除して加工済工作物を載置する。続いて、中間工作物を載置している未加工工作物載置部(中間工作物載置部)31a上に移動し、チャックに中間工作物を把持する。このようにして中間工作物を受け取ると、主軸台4aは加工領域に移動し第2工程の加工を行う。
【0043】
この状態は、以上の動作の説明の最初の状態に戻っている。このような一連の動作を繰り返すことにより、ワークフィーダ8に載置された未加工工作物を順次搬送して、未加工工作物に対して第1工程の加工、反転、第2工程の加工等の処理を連続して施すことができる。そして、ワークフィーダ8上の未加工工作物がなくなるまで連続して加工を行うことができる。
【0044】
なお、第1工程の主軸移動型立形工作機械1と工作物把持部材721,722の動作は、第2工程の主軸移動型立形工作機械1aと工作物把持部材731,732の動作と並行してほぼ同時に行われている。このように、第1工程および第2工程の加工を並行して行うことにより高能率の自動加工が可能となる。また、走行本体が2台設けられているため、走行本体72がワークフィーダ8に未加工工作物を受け取りに行く動作と、走行本体73が工作物反転装置90に中間工作物を受け取りに行く動作をほぼ同時に実行でき、さらに、走行本体72が工作物反転装置90に中間工作物を渡しに行く動作と、走行本体73が貯留装置9に加工済み工作物を渡しに行く動作をほぼ同時に実行でき、より高能率の自動加工が可能となっている。
【0045】
このようにして、工作物搬送装置7によって、ワークフィーダ8上の未加工工作物が順次、主軸移動型立形工作機械1、主軸移動型立形工作機械1aに搬送されて、それぞれ第1工程、第2工程の加工が施される。加工が終了した加工済み工作物は、工作物搬送装置7によって貯留装置9上に載置され貯留される。工作物の搬送が自動的に能率よく行われるために、高能率の自動運転を長時間連続して行うことが可能である。
【0046】
なお、ここでは工作物搬送装置7が2台の走行本体72,73を備えているが、走行本体を1台としてもよく、または、3台以上の走行本体を備えるようにしてもよい。また、主軸移動型立形工作機械を2台並設した加工システムを示したが、主軸移動型立形工作機械は1台でもよく、または、3台以上並設するようにしてもよい。さらに、この例では、主軸移動型立形工作機械の一方で第1工程、他方で第2工程の加工を行うようにしたが、第1工程の加工を2台の工作機械で行い、第2工程の加工を1台の工作機械で行うというように、任意の工程配分とすることができる。
【0047】
また、ここでは1台の走行本体に対して工作物把持部材を2つ設けているが、工作物把持部材は1つであってもよい。この場合の工作物載置台(未加工工作物載置部、加工済工作物載置部)との工作物授受動作を第1の主軸移動型立形工作機械を例にして説明する。工作物把持部材がワークフィーダから把持してきた未加工工作物を工作物載置台の未加工工作物載置部上方に搬送する。そして、工作物把持部材を授受位置に下降させ、把持解除して未加工工作物を未加工工作物載置部に載置する。次に、工作物把持部材を搬送位置に上昇させ、走行本体を移動させて工作物把持部材を加工済工作物載置部上方に位置させる。そして、工作物把持部材を授受位置に下降させ、加工済工作物載置部に載置されている中間工作物を把持する。次に、工作物把持部材を搬送位置に上昇させ、中間工作物を工作物反転装置に搬送する。
【0048】
なお、ここでは工作物把持部材を昇降動作させる駆動部をモータおよびラック・ピニオン機構として説明を行っているが、モータの回転力をねじ機構等の他の機構で直線運動に変換して昇降動作させるものであってもよく、または、流体圧シリンダやリニアモータ等によって昇降動作させるものでもよい。すなわち、工作物把持部材を昇降動作させる駆動部は、工作物把持部材を昇降移動および位置決めできるものであればよい。
【0049】
駆動部に流体圧シリンダを使用したものでは、工作物把持部材を搬送位置(上昇位置)と授受位置(下降位置)の2位置にのみ移動・位置決めが可能であるが、ここでは、駆動部のモータを制御可能なサーボモータ、ステッピングモータ等の制御モータとしているので、工作物把持部材を昇降方向の任意の位置に位置決めして授受動作を行うことができる。
【0050】
また、走行本体を案内部材に沿って走行移動させる駆動機構をモータとラック・ピニオン機構として説明を行っているが、モータとねじ機構、リニアモータ等の他の駆動機構であってもよい。要するに、走行本体を移動・位置決めできるものであればよい。さらに、ここでは走行動作および昇降動作の案内部を直動ころがり案内として説明を行っているが、他のころがり案内、すべり案内、静圧案内等であってもよい。
【0051】
また、工作物載置台上の未加工工作物載置部、加工済工作物載置部に、工作物を保持可能なチャック等の部材を設けてもよい。このようにすると、工作物の回転方向の位相を保持しながら加工システムで加工することができる。さらに、加工システムの工作物搬送装置の工作物把持部材の移動軌跡上に計測装置、位相位置決め装置等を設けてもよい。計測装置を設けると、工作物の加工寸法の合否判定をして、不良品をコンベアとは別のNG用シュータ(NG用コンベア)に搬出することもできる。位相位置決め装置を設けると、未加工工作物(素材)に被位置決め部がある工作物の位相位置決めができる。
【0052】
なお、工作物載置台の上面と未加工工作物載置部および加工済工作物載置部との間に圧縮ばね等が設けられているので、未加工工作物と加工済工作物の軸線方向の寸法に多少の差があっても、その寸法差を圧縮ばね等によって吸収することができ、工作物把持部材による未加工工作物および加工済工作物の授受をほぼ同時に行うことができる。未加工工作物と加工済工作物の軸線方向の寸法差が大きくて、圧縮ばねだけでは寸法差を吸収できない場合には、未加工工作物載置部と加工済工作物載置部の載置面の上下位置に差を設けることにより、または、2つの工作物把持部材の上下位置に差を設けることにより、または、その両方により、工作物把持部材による未加工工作物および加工済工作物の授受をほぼ同時に行うことができる。
【0053】
次に、本発明の加工システムおよび工作物搬送装置の変形例を説明する。図4は、主軸移動型立形工作機械1を1台だけ設置した場合の加工システムを示す平面図である。この加工システムでは、第1の載置部と第2の載置部が一体に構成されたものとしてのワークフィーダ8と、1台の主軸移動型立形工作機械1とが並設されている。工作物搬送装置7は、ワークフィーダ8と工作物載置台3との間で工作物を搬送する。
【0054】
主軸移動型立形工作機械1の構成および工作物載置台3の構成は、図1から図3で説明したものと同様であるため説明は省略する。工作物搬送装置7の案内部材71は、支柱部材70によって支持され、X軸方向と平行に延設されている。また、案内部材71は、主軸台4と干渉することがないように、その高さが主軸台4の最大高さ(すなわち工作機械の最大高さ)よりも高くなるように設置されている。この案内部材71には、X軸方向に移動可能に走行本体72が設けられている。そして、走行本体72には昇降移動可能に2つの工作物把持部材721,722(図3参照)が設けられている。
【0055】
次に、この加工システムにおける工作物の搬送動作を説明する。説明の都合上、ワークフィーダ8の工作物授受位置Cには未加工工作物が載置された工作物載置部81が位置決めされ、工作物授受位置Dには加工済工作物を載置するため空の工作物載置部81が位置決めされているものとする。また、主軸移動型立形工作機械1では工作物に対する加工が開始されている。そして、工作物載置台3は、未加工工作物載置部31が空の状態、加工済工作物載置部32には加工済工作物が載置されている状態であるものとする。
【0056】
工作物把持部材721,722は、ワークフィーダ8の工作物授受位置C,Dの真上位置に移動し、さらに工作物授受位置まで下降する。そして、工作物把持部材721は工作物授受位置Cの未加工工作物を把持し、工作物把持部材722は工作物授受位置Dの空の工作物載置部81に加工済工作物を渡す。次に、工作物把持部材721,722は工作物載置台3との工作物授受位置に移動し、ワークフィーダ8は工作物載置部81を1ピッチ右回りに旋回して割り出す。すなわち、工作物授受位置Cには次の未加工工作物が載置された工作物載置部81が位置決めされ、工作物授受位置Dには空の工作物載置部81が位置決めされる。
【0057】
工作物把持部材721,722は工作物載置台3との工作物授受位置に移動後、工作物把持部材721を把持解除して未加工工作物載置部31に未加工工作物を載置すると同時に、工作物把持部材722で加工済工作物を把持する。そして、工作物把持部材721,722は、搬送位置まで上昇した後、ワークフィーダ8の上方位置に移動し、ワークフィーダ8の工作物授受位置Cの工作物載置部81から未加工工作物を把持すると同時に、工作物授受位置Dの工作物載置部81に加工済工作物を載置する。
【0058】
一方、主軸移動型立形工作機械1では、加工が終了した後、主軸台4が加工領域から工作物授受領域に移動し、加工の終了した工作物を加工済工作物載置部32に載置する。その後、未加工工作物載置部31から未加工工作物を受け取り、加工領域に移動して加工を行う。以下、同様の手順により、ワークフィーダ8上の全ての未加工工作物を連続して加工することができる。
【0059】
図5は、主軸移動型立形工作機械の配置を変更した加工システムを示す平面図である。この加工システムでは、複数の主軸移動型立形工作機械1,1aがY軸方向に並ぶように配置されている。したがって、工作物搬送装置7の案内部材71は、Y軸方向と平行に延設されている。また、案内部材71は、主軸台4,4aと干渉することがないように、その高さが主軸台4,4aの最大高さ(すなわち工作機械の最大高さ)よりも高くなるように設置されている。
【0060】
この案内部材71には、Y軸方向に移動可能に走行本体74が設けられている。そして、走行本体74には昇降移動可能に昇降部材743が設けられており、昇降部材743の下面側に2つの工作物把持部材741,742が設けられている。工作物把持部材741,742の構成は、図3に示した工作物把持部材721,722とほぼ同様である。
【0061】
それぞれの主軸移動型立形工作機械1,1aには工作物載置台3,3aが設けられており、これらの工作物載置台3,3aは工作物把持部材の移動軌跡上に配置されている。案内部材71の搬送路端部には、図1に示した加工システムと同様に第1の載置部としてのワークフィーダ8、および、第2の載置部としての貯留装置9が設けられている。工作物の搬送は、図1に示した加工システムにおける搬送とほぼ同様である。
【0062】
以上に説明したような加工システムにより、ワークフィーダ等に載置された未加工工作物を、順次、1台または2台以上の主軸移動型立形工作機械に搬送し、連続的に加工を施すことができる。加工が終了した加工済み工作物は、再びワークフィーダ等に戻されるか、または、貯留装置等に載置され搬出される。工作物の搬送が自動的に能率よく行われるために、高能率の自動運転を長時間連続して行うことが可能である。
【0063】
本発明の工作物搬送装置および加工システムでは、各工作機械に対して工作物載置台を設けておくだけで、工作物搬送装置により工作物載置台に未加工工作物を搬入し、また、工作物載置台から加工済工作物を搬出することができる。各工作機械の加工中は、工作物載置台の上方が開放状態となるため、工作物の搬出入に際して開閉扉等を開閉する必要もない。工作物載置台は可動部が不要であり、位置が固定された台でよい。さらに、工作物搬送装置の工作物把持部材は、昇降移動と工作物の把持および解放ができるだけでよく、その構成を簡素なものとすることができる。このようにして、工作物搬送装置および加工システム全体のコストを低減することができる。
【0064】
なお、以上の実施の形態においては、主軸移動型立形工作機械としては立て旋盤を例にして説明したが、本発明は、立て旋盤以外にも、主軸支持体が少なくとも第1の方向(Z軸方向)と第2の方向(X軸方向)に移動可能な工作機械、例えば、ターニングセンタ、研削盤、マシニングセンタ等の他の任意の工作機械にも適用できる。本発明をマシニングセンタに適用する場合には、工作物が固定されたパレット等を回転可能にする軸が本発明の主軸に相当し、パレット等をクランプする部材が本発明のチャックに相当する。
【0065】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下のような効果を奏する。
【0066】
工作物搬送装置の案内部材が、工作物把持部材の移動軌跡が工作物載置台の上方を通り、工作物把持部材と工作物載置台との間で工作物を授受可能となるように設けられているので、各工作機械に対して位置が固定された工作物載置台を設けておくだけで、工作物搬送装置により工作物の搬出入を行うことができる。工作物搬送装置の工作物把持部材は、昇降移動と工作物の把持および解放ができるだけでよく、その構成を簡素なものとすることができる。そして、工作物搬送装置および加工システム全体のコストを低減することができる。
【0067】
主軸支持体が加工領域に移動したときに工作物載置台の上方が開放されるものであるため、工作物の搬出入に際して開閉扉等を開閉する必要もなく、工作物搬送装置の構成をさらに簡素なものとすることができ、工作物搬送装置および加工システム全体のコストをさらに低減することができる。
また、主軸支持体が加工領域に移動して工作物を加工しているときに工作物把持部材と工作物載置台との間で工作物の授受を行い、加工終了後にチャックと工作物載置台との間で工作物の授受を行うため、主軸移動型立形工作機械の稼働率を低下させることなく、能率よく工作物の搬送を行うことができる。
【0068】
工作物載置台が未加工の工作物を載置する未加工工作物載置部と加工済みの工作物を載置する加工済工作物載置部とを備えたものであるため、工作機械の主軸先端のチャックと工作物載置台との間の工作物の授受、および、工作物搬送装置の工作物把持部材と工作物載置台との間の工作物の授受を能率よく行うことができる。
【0069】
工作物搬送装置の走行本体には、複数の前記工作物把持部材が昇降移動可能に設けられているので、工作物把持部材と工作物載置台との間で未加工の工作物および加工済みの工作物の授受をほぼ同時に行うことが可能となり、工作物の搬送時間を短縮することができる。
【0070】
未加工の工作物を載置する第1の載置部と、加工済みの工作物を載置する第2の載置部とを備えているので、工作物搬送装置により工作物を第1の載置部から順次1台または2台以上の主軸移動型立形工作機械に搬送し連続的に加工を施すことができる。加工が終了した加工済み工作物は、第2の載置部に搬送され載置される。工作物の搬送が自動的に能率よく行われるために、高能率の自動運転を長時間連続して行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の加工システムの例を示す平面図である。
【図2】図2は、加工システムの側面図である。
【図3】図3は、工作物把持部を示す正面図である。
【図4】図4は、主軸移動型立形工作機械が1台の場合の加工システムを示す平面図である。
【図5】図5は、主軸移動型立形工作機械の配置を変更した加工システムを示す平面図である。
【符号の説明】
1,1a…主軸移動型立形工作機械
2…ベッド
3,3a…工作物載置台
4,4a…主軸台
5…主軸
6…チャック
7…工作物搬送装置
8…ワークフィーダ
9…貯留装置
10…ブラケット
11…X軸ガイドレール
12…サドル
13…X軸送りねじ
14…ナット
15…NC装置
17…加工領域
18…工作物授受領域
19…取付部材
21…タレット
23…刃物台
26…Z軸用サーボモータ
28…チャックシリンダ
29…X軸用サーボモータ
31,31a…未加工工作物載置部
32,32a…加工済工作物載置部
70…支柱部材
71…案内部材
72,73,74…走行本体
81,91…工作物載置部
90…工作物反転装置
711…ガイドレール
713…ラック
721,722,731,732,741,742…工作物把持部材
723…昇降部材
724…昇降用モータ
725…走行用モータ

Claims (7)

  1. 下端にチャック(6)を備えた主軸(5)を回転可能に、かつ、主軸軸線がほぼ鉛直方向に向くように支持する主軸支持体(4)が、少なくとも前記主軸軸線と平行な第1の方向および前記第1の方向と直交する第2の方向に移動可能な主軸移動型立形工作機械(1,1a)に工作物を搬送するための工作物搬送装置であって、
    前記主軸移動型立形工作機械(1,1a)の上方の空間部に、前記第2の方向と平行に延設された案内部材(71)と、
    前記案内部材(71)に前記第2の方向に移動可能に設けられた走行本体(72,73)と、
    前記走行本体(72,73)に対して昇降移動可能に設けられ、工作物を把持可能な工作物把持部材(721,722,731,732)と、
    前記主軸(5)の前記第2の方向の移動軌跡上の工作物授受位置において前記チャック(6)との間で工作物を授受可能に設けられた工作物載置台(3,3a)とを有し、
    前記案内部材(71)は、前記工作物把持部材(721,722,731,732)の移動軌跡が前記工作物授受位置の上方を通り、かつ、前記工作物授受位置において前記工作物把持部材(721,722,731,732)と前記工作物載置台(3,3a)との間で工作物を授受可能となるように設けられているものである工作物搬送装置。
  2. 請求項1に記載した工作物搬送装置であって、
    前記主軸移動型立形工作機械(1,1a)は、前記主軸支持体(4)が工作物の加工を行うための加工領域に移動したときには、前記工作物載置台(3,3a)の上方が開放され、前記工作物把持部材(721,722,731,732)と前記工作物載置台(3,3a)との間で工作物を授受可能となるものである工作物搬送装置。
  3. 請求項1,2のいずれか1項に記載した工作物搬送装置であって、前記工作物載置台(3,3a)は、未加工の工作物を載置する未加工工作物載置部(31)と、加工済みの工作物を載置する加工済工作物載置部(32)とを備えたものである工作物搬送装置。
  4. 請求項3に記載した工作物搬送装置であって、
    前記走行本体(72,73)には、複数の前記工作物把持部材(721,722,731,732)が昇降移動可能に設けられており、
    前記工作物把持部材(721,722,731,732)は、前記工作物載置台(3,3a)との間で未加工の工作物および加工済みの工作物の授受をほぼ同時に行うことが可能なものである工作物搬送装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載した工作物搬送装置であって、
    未加工の工作物を載置する第1の載置部(8)と、
    加工済みの工作物を載置する第2の載置部(9)とを有し、
    前記案内部材(71)は、前記工作物把持部材(721,722,731,732)が前記第1の載置部(8)との間で工作物を授受可能な位置まで移動可能であり、かつ、前記工作物把持部材(721,722,731,732)が前記第2の載置部(9)との間で工作物を授受可能な位置まで移動可能であるように延設されているものである工作物搬送装置。
  6. 下端にチャック(6)を備えた主軸(5)を回転可能に、かつ、主軸軸線がほぼ鉛直方向に向くように支持する主軸支持体(4)が、少なくとも前記主軸軸線と平行な第1の方向および前記第1の方向と直交する第2の方向に移動可能な主軸移動型立形工作機械(1,1a)が複数並設された加工システムであって、
    未加工の工作物を載置する第1の載置部(8)と、
    加工済みの工作物を載置する第2の載置部(9)と、
    前記主軸移動型立形工作機械(1,1a)の上方の空間部に、前記第2の方向と平行に延設され、前記第1の載置部(8)および前記第2の載置部(9)の上方まで延設された案内部材(71)と、
    前記案内部材(71)に前記第2の方向に移動可能に設けられた走行本体(72,73)と、
    前記走行本体(72,73)に対して昇降移動可能に設けられ、工作物を把持可能な工作物把持部材(721,722,731,732)と、
    複数の前記主軸移動型立形工作機械(1,1a)のそれぞれに対して設けられ、前記主軸(5)の前記第2の方向の移動軌跡上の工作物授受位置において前記チャック(6)との間で工作物を授受可能に設けられた工作物載置台(3,3a)とを有し、さらに、
    複数の前記主軸移動型立形工作機械(1,1a)は、前記第2の方向に並ぶように配置されており、
    前記案内部材(71)は、前記工作物把持部材(721,722,731,732)の移動軌跡が前記工作物授受位置の上方を通り、かつ、前記工作物授受位置において前記工作物把持部材(721,722,731,732)と前記工作物載置台(3,3a)との間で工作物を授受可能となるように設けられているものである加工システム。
  7. 下端にチャック(6)を備えた主軸(5)を回転可能に、かつ、主軸軸線がほぼ鉛直方向に向くように支持する主軸支持体(4)が、少なくとも前記主軸軸線と平行な第1の方向および前記第1の方向と直交する第2の方向に移動可能な主軸移動型立形工作機械(1,1a)が複数並設された加工システムであって、
    未加工の工作物を載置する第1の載置部(8)と、
    加工済みの工作物を載置する第2の載置部(9)と、
    各前記主軸移動型立形工作機械(1,1a)の上方の空間部に、前記第1の方向および前記第2の方向と直交する第3の方向に延設され、前記第1の載置部(8)および前記第2の載置部(9)の上方まで延設された案内部材(71)と、前記案内部材(71)に前記第3の方向に移動可能に設けられた走行本体(74)と、
    前記走行本体(74)に対して昇降移動可能に設けられ、工作物を把持可能な工作物把持部材(741,742)と、
    複数の前記主軸移動型立形工作機械(1,1a)のそれぞれに対して設けられ、前記主軸(5)の前記第2の方向の移動軌跡上の工作物授受位置において前記チャック(6)との間で工作物を授受可能に設けられた工作物載置台(3,3a)とを有し、さらに、
    複数の前記主軸移動型立形工作機械(1,1a)は、前記第3の方向に並ぶように配置されており、
    前記案内部材(71)は、前記工作物把持部材(741,742)の移動軌跡が前記工作物授受位置の上方を通り、かつ、前記工作物授受位置において前記工作物把持部材(741,742)と前記工作物載置台(3,3a)との間で工作物を授受可能となるように設けられているものである加工システム。
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