JP4651847B2 - プルリング付口栓 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体用紙容器の頂部に、超音波シール法により内付けで突設するスパウトと、そのスパウトに装着するキャップとからなり、プルリングでスパウトを開口するプルリング付口栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品や非食品の液体内容物に使用される液体用紙容器には、使用時の使い易さを考慮して、例えば、図3に示すように、胴部(21)が四角筒状で、切り妻屋根形の頂部の傾斜板(22)にスパウト(100)とキャップ(200)とからなる口栓(10)を突設した液体用紙容器(20)が、広い用途範囲にわたって使用されていた。この口栓は、容器の口栓取付孔から突出するスパウトの注出筒にキャップを螺着したものであるが、流通時の密封性の完全さやバージン性の確保、または、使用時の易開封性を兼ね備えるために、例えば図2(a)及び(b)に示すように、スパウト(100)の注出筒(120)の内側の下方内面に封鎖板(130)を設けて封止し、使用時に開口するため、この封鎖板の下面の所定位置に垂直断面逆V字状の環状切込み(131)を設けて、上面の開口予定位置に環状薄肉脆弱部(132)を形成し、この環状薄肉脆弱部の内側近傍の上面の所定の一側に、先端にプルリング(134)をもつ支柱(133)を立設したものであり、容器を開封するために口栓を開口するときには、キャップ(200)を取り外し、スパウト(100)の注出筒(120)の内側に収容されているプルリング(134)に指先を掛けて上方へ引っ張って、封鎖板(130)の環状薄肉脆弱部(132)を引き裂いて開口していた。なお、開口したスパウトは、使用したのちに、キャップを注出筒に螺合して装着して再封止していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来のプルリング付口栓(10)は、図3又は図2(b)に示すように、容器(20)の口栓取付孔(21)にスパウト(100)の注出筒(120)を突出させて、台座リング(110)の下端外周面に周設するフランジ(140)の熱融着リング(141)をもつ上面と、容器の内面とを超音波シール法で熱融着するときに、発生する超音波の振動エネルギーによって、注出筒の内側に設けられた封鎖板(130)の環状薄肉脆弱部(132)にクラックを生じて密封性が損なわれることがあった。また、フランジ上面に設けられて熱融着リングにより使用するホーンの径が規制された。
【0004】
本発明は、上述の従来のプルリング付口栓の問題を解決したものであり、口栓を容器に超音波シール法で熱融着するときに、スパウトの封鎖板の環状薄肉脆弱部にクラックを発生することがなく、使用するホーンの規制が少なく、また、プルリングでスパウトを開口し易いプルリング付口栓を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の第1の発明は、スパウトと該スパウトに装着するキャップとからなり、前記スパウトが、台座リングの上面内周縁部に注出筒を立設し、該注出筒の内側下方を封鎖板を設けて封止し、該封鎖板の開口予定位置に環状薄肉脆弱部を形成し、該環状薄肉脆弱部の内側近傍の上面の一側に、先端にプルリングを接続する支柱を立設し、フランジにおいて超音波シール法で容器に取り付けられるプルリング付口栓において、前記スパウトの前記台座リングの下端外周に、平らな上面をもつ前記フランジを設け、前記環状薄肉脆弱部を、前記封鎖板の下面より環状切込みを設けて上面に形成し、該環状薄肉脆弱部下端の位置を、前記台座リングの下面より2mm以上の上方位置に設け、前記台座リングの上下方向における中央部より下方を、その内径を上方の内径より大きくして、肉薄に形成し、前記環状薄肉脆弱部の厚みが0.24〜0.30mmであり、かつ、前記封鎖板の前記環状薄肉脆弱部より外側の肉厚を、前記環状薄肉脆弱部より内側の前記封鎖板の肉厚の30%を超え70%未満にしたことを特徴とするプルリング付口栓である。
【0006】
次に、本発明の第2の発明は、前記支柱の中央に内側口栓に向かって補強リブを設けたことを特徴とする請求項1記載のプルリング付口栓である。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のプルリング付キャップの実施の形態について、図を用いて詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の一実施形態のプルリング付口栓の構造を示す断面図であり、図(b)は、そのスパウトの拡大断面図である。図3は、頂部傾斜板にプルリング付口栓を突設する一例の液体用紙容器の斜視図である。
【0010】
本発明の一実施形態のプルリング付キャップ(10)は、図3に示すように、液体用紙容器(20)の頂部傾斜板に超音波シール法で突設させるスパウトとこのスパウトに螺合させて装着するキャップ(200)とからなり、スパウトは、図1(a)に示すように、台座リング(110)の上面内周縁部に、外周面にキャップとの螺合部(121)をもつ注出筒(120)を立設し、この注出筒の内側下方を封鎖板(130)を設けて封止し、この封鎖板の開口予定位置に環状薄肉脆弱部(132)を形成し、この環状薄肉脆弱部の内側近傍の上面の一側に、先端にプルリング(134)を接続する支柱(133)を立設するものであり、キャップ(200)は、周壁(220)の内周面にスパウトとの螺合部(221)をもち、天板(210)の下面にスパウトを封止するコンタクト封止リング(211)(先端をスパウト口部天面に密接)やインナー封止リング(212)(外周面をスパウト口部内周面に密接)を垂設するものである。スパウトは、通常、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂を用い、キャップは、通常、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を用いて、射出成形法により作製するものである。
【0011】
そして、図1(a)又は(b)に示すように、スパウト(100)の台座リング(110)の下端外周に、平らな上面をもつフランジ(140)を設け、環状薄肉脆弱部(132)を、封鎖板(130)の下面より、通常、逆V字状の環状切込み(131)を設けて上面に形成し、この環状薄肉脆弱部下端の位置を、台座リングの下面より2mm以上の上方位置に設け、台座リングの上下方向における中央部より下方の内径を、上方の内径より大きくして肉薄に形成し、封鎖板の環状薄肉脆弱部より外側の肉厚(h2)を、環状薄肉脆弱部より内側の封鎖板の肉厚(h1)より薄く形成するものである。また、支柱(133)の中央に口栓内側に向かって補強リブ(135)を設け、環状薄肉脆弱部の厚みを0.24〜0.30mmにし、封鎖板の環状薄肉脆弱部より外側の肉厚(h2)を、通常、環状薄肉脆弱部より内側の封鎖板の肉厚(h1)の30〜70%にするものである。発明者らの試作における知見においては、環状薄肉脆弱部の厚みが、0.24mm以下では、超音波でクラックを発生することがあり、0.30mm以上では、プルリングを引っ張ったときに、環状薄肉脆弱部が引き裂きにくくなる。また、環状薄肉脆弱部より外側の封鎖板の肉厚を、環状薄肉脆弱部より内側の封鎖板の肉厚より30%以下にすると強度が弱く、環状薄肉脆弱部より内側の封鎖板の肉厚より70%以上では、超音波により環状薄肉脆弱部にクラックを発生することがある。なお、封鎖板の上面位置は、通常、台座リング台座リングの上面位置より0.5mmだけ上方位置に設け、また、図1(b)に示すように、台座リング(110)の容器(20)外面位置の外周面に、容器へ取り付けるときに必要となる仮止め突起(111)を設けるものである。
【0012】
上述した本発明のプルリング付口栓のスパウトは、図1(b)に示すように、容器(20)のスパウト取付孔(21)に注出筒(120)と台座リング(110)を突出させ、フランジ(140)の上面を容器のスパウト取付孔の外周縁部内面に超音波シール法で熱融着するときに、従来のプルリング付口栓のスパウトと比較して、封鎖板(130)の環状薄肉脆弱部(132)が、台座リングの下面より2mm以上の上方位置に設けてあるため、超音波の振動源より遠くに位置し、また、台座リングの下方の内径を、上方の内径より大きくして肉薄にしてあるため、超音波の振動エネルギーが吸収され減衰し、さらに、封鎖板の環状薄肉脆弱部より外側の肉厚(h2)を、通常、環状薄肉脆弱部より内側の封鎖板の肉厚(h1)より薄くすることにより、超音波の振動エネルギーが吸収され減衰するため、環状薄肉脆弱部にクラックを発生することがない。また、フランジの上面に熱融着リングがなく平らであるため、使用する超音波シール用ホーンの規制が少ない。
【0013】
また、本発明のプルリング付口栓のスパウトの環状薄肉脆弱部は、封鎖板の下面より環状切込みを設けて上面に形成したものであり、封鎖板の上面より環状切込みを設けて下面に形成したものよりも、環状薄肉脆弱部が同じ強度でもプルリングを引っ張ったときに引き裂き易く、また、支柱の中央に口栓内側に向かって補強リブを設けてあるため、プルリングを引っ張ったときの支点が後方にあり、梃子の原理で環状薄肉脆弱部を引き裂き易く、この結果、環状薄肉脆弱部の厚みを厚くでき、超音波によるクラックが入りにくくなる。
【0014】
【発明の効果】
本発明のプルリング付口栓は、スパウトを容器に超音波シール法で熱融着して取り付けるときに、使用する超音波シール用ホーンの規制が少なく、スパウトの封鎖板の環状薄肉脆弱部にクラックを発生することがなく、生産効率が極めて良好であり、また、容器を開封するときに、スパウトの注出筒の内側に収容されているプルリングを指に引っかけて上方へ引っ張ることにより、封鎖板の環状薄肉脆弱部を引き裂いて、容易にスパウトを開口することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明の一実施形態のプルリング付口栓の構造を示す断面図であり、(b)は、そのスパウトの拡大断面図である。
【図2】 (a)は、従来の一例のプルリング付口栓の構造を示す断面図であり、(b)は、そのスパウトの拡大断面図である。
【図3】 一例の液体用紙容器の斜視図である。
【符号の説明】
10……口栓
20……容器
21……口栓取付孔
22……傾斜板
23……胴部
100……スパウト
110……台座リング
111……仮止め突起
120……注出筒
121,221……螺合部
130……閉鎖板
131……環状切込み
132……環状薄肉脆弱部
133……支柱
134……プルリング
135……補強リブ
140……フランジ
141……熱融着リング
200……キャップ
210……天板
211……コンタクト封止リング
212……インナー封止リング
220……周壁
h1,h2……肉厚
Claims (2)
- スパウトと該スパウトに装着するキャップとからなり、前記スパウトが、台座リングの上面内周縁部に注出筒を立設し、該注出筒の内側下方を封鎖板を設けて封止し、該封鎖板の開口予定位置に環状薄肉脆弱部を形成し、該環状薄肉脆弱部の内側近傍の上面の一側に、先端にプルリングを接続する支柱を立設し、フランジにおいて超音波シール法で容器に取り付けられるプルリング付口栓において、前記スパウトの前記台座リングの下端外周に、平らな上面をもつ前記フランジを設け、前記環状薄肉脆弱部を、前記封鎖板の下面より環状切込みを設けて上面に形成し、該環状薄肉脆弱部下端の位置を、前記台座リングの下面より2mm以上の上方位置に設け、前記台座リングの上下方向における中央部より下方を、その内径を上方の内径より大きくして、肉薄に形成し、前記環状薄肉脆弱部の厚みが0.24〜0.30mmであり、かつ、前記封鎖板の前記環状薄肉脆弱部より外側の肉厚を、前記環状薄肉脆弱部より内側の前記封鎖板の肉厚の30%を超え70%未満にしたことを特徴とするプルリング付口栓。
- 前記支柱の中央に口栓内側に向かって補強リブを設けたことを特徴とする請求項1記載のプルリング付口栓。
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