JP4650657B2 - 電動車の回生過充電抑制制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電動車椅子等の電動車に関するものであって、詳しくは主に電動車の降坂時に発生する回生電流によるバッテリーの過充電を抑制する制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動車にあっては主に降坂時においてモータから発電され車載のバッテリーに流れ込む回生電流によって該バッテリーが過充電状態となる使用環境が想定され、この環境での使用の繰り返しによって車載のバッテリーに容量低下等の劣化症状が現れる事が懸念される。そこで、この回生電流による過充電を抑制する手段として、走行中のバッテリー電圧を監視し、該バッテリー電圧が所定値を超える場合には走行速度を減速させてバッテリーに流れ込む回生電流を減少させる技術が特開2000−102116に開示されている。又、他の技術としては、抵抗器等から成るバッテリーの放電手段を設け、前述のバッテリー電圧監視結果等によって回生電流による過充電が検出された場合は、該放電手段を作動させてバッテリーの放電を行う事により、過充電状態を回避する事も考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の技術にあっては、回生電流による過充電が検出された場合に走行速度を減速させただけでは、降坂角度が急な場合等では充分な回生電流抑制が出来ず過充電となる場合が想定され、又充電直後に降坂する場合には略確実に車速が低速となる為、使用者にとって不自由を感じさせる原因ともなる。バッテリーの放電手段を設けた場合は過充電状態を確実に回避する事が可能ではあるが、放電手段に充分な放電能力を持たせるとコスト高となり、容易に導入する事が困難なものである。
そこで本発明においては、安価な構成で回生電流による過充電を抑制出来、その作用によって使用者に不自由を感じさせる事のない電動車の回生過充電抑制制御装置を提供する事を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の電動車の回生過充電抑制制御装置では、電動車に車載のバッテリーから消費される電流(ID)を減算し、該バッテリーに流れ込む電流(IC)を加算して制御装置が認識するバッテリー残量(CB)を更新すると共に、降坂時等にモータ1から発電されバッテリーに流れ込む回生電流(IC)の加算によってバッテリー残量(CB)が定格容量(C0)を越え過充電状態になる場合には、その超過充電分は回生過充電量(CK)として積算する電流積算手段を備え、更に次回の充電操作時には該回生過充電量(CK)に応じてバッテリーへの充電量(CC)を制御する充電制御手段を備え、充電制御手段が、バッテリーへの充電量(CC)をバッテリー固有の適正充電率(R0)で初期化された完了充電率(RC)によって制御すべく、充電中に積算される充電量(CC)が、
(RC)×((C0)−(CB2))
(CB2)は、充電開始時のバッテリー残量(CB)
で表される電気量に達した時点でバッテリー残量(CB)に定格容量(C0)を設定して充電を完了する構成とし、前記構成において充電を開始する時、回生過充電量(CK)が一定以上積算されている場合には完了充電率(RC)を減少補正し、一定未満しか積算されていない場合には完了充電率(RC)を増大補正し、該減少補正或いは増大補正と共に、回生過充電量(CK)は0にリセットし、更に、
(RC)<(R0)
である場合に、
((R0)−(RC))×((C0)−(CB2))
で表される電気量を充電抑制量(CN)として保存すると共に、電流積算手段は、走行状態において該充電抑制量(CN)が0でなければ、回生電流(IC)を充電抑制量(CN)から減算し、充電抑制量(CN)が0であれば、バッテリー残量(CB)に加算する構成とした。
【0005】
【0006】
請求項2の発明の電動車の回生過充電抑制制御装置では、請求項1における充電制御手段が、完了充電率の増大補正量(AP)を、減少補正量(AM)より大きくする構成とした。
【0007】
【発明の作用及び効果】
請求項1の発明の電動車の回生過充電抑制制御装置では、電流積算手段において、制御装置が認識するバッテリー残量(CB)には、電動車に車載のバッテリーから消費される電流(ID)が減算され、該バッテリーに流れ込む電流(IC)が加算されて更新され、更にバッテリー残量(CB)が定格容量(C0)に達しない間は、降坂時等にモータ1から発電されバッテリーに流れ込む回生電流(IC)も加算され、バッテリー残量(CB)が定格容量(C0)を越え過充電状態になる場合には、バッテリー残量(CB)は定格容量(C0)を維持したまま、回生電流(IC)は回生過充電量(CK)として積算される。該回生過充電量(CK)は走行状態においてバッテリーから消費される電流(ID)によるバッテリー残量(CB)の減少時もその値を維持されているから、充電操作時に充電制御手段によって走行状態における回生電流(IC)による過充電量(CK)を判定して、バッテリーへの充電量(CC)を制御する事を可能にする。
【0008】
又、充電制御手段が、バッテリーへの充電量(CC)をバッテリー固有の適正充電率(R0)で初期化された完了充電率(RC)によって制御すべく、充電中に積算される充電量(CC)が、
(RC)×((C0)−(CB2))
(CB2)は、充電開始時のバッテリー残量(CB)
で表される電気量に達した時点でバッテリー残量(CB)に定格容量(C0)を設定して充電を完了するから、該充電制御手段で充電開始時において、回生過充電量(CK)が一定以上積算されている場合には完了充電率(RC)を減少補正し、一定未満しか積算されていない場合には完了充電率(RC)を増大補正する事により、バッテリーへの充電量(CC)を、回生過充電量(CK)が一定以上積算されている場合には減少方向へ、又、回生過充電量(CK)が一定未満しか積算されていない場合には増大方向に制御する事を可能とする。又、完了充電率(RC)の補正と共に、回生過充電量(CK)は0にリセットされ、次回の走行時も回生過充電量(CK)の積算を正常に行う事が可能となる。
更に、
(RC)<(R0)
である場合には、充電制御手段によって
((R0)−(RC))×((C0)−(CB2))
で表される電気量が充電抑制量(CN)として保存される共に、電流積算手段が、走行状態において該充電抑制量(CN)が0でなければ、回生電流(IC)を充電抑制量(CN)から減算し、充電抑制量(CN)が0であれば、バッテリー残量(CB)に加算するから、直前の充電抑制量(CN)に保存されている電気量分だけ、回生電流(IC)の回生過充電量(CK)への積算が遅延され、即ち回生過充電量(CK)には、直前の充電時に抑制された充電抑制量(CN)分の回生過充電がされた後に発生した回生過充電のみが積算され、次回の充電制御手段を正常に作用させる事が可能となる。
【0009】
請求項2の発明の電動車の回生過充電抑制制御装置では、請求項1における充電制御手段が、充電開始時において、回生過充電量(CK)が一定以上積算されている場合には完了充電率(RC)を減少補正量(AM)で補正し、一定未満しか積算されていない場合には完了充電率(RC)を減少補正量(AM)より大きな増大補正量(AP)で補正する事により、電動車の使用環境が変化し回生過充電量(CK)が大きく減少した場合における、バッテリーへの充電量(CC)の制御の追従性を良くする効果を奏する。
【0010】
【発明の実施の形態】
図例は電動車に本発明を実施したものであって、図1は入力手段及び制御手段の接続状態を示すブロック図であって、3はCPU、4はキースイッチであり、該キースイッチ4の接続によりバッテリー電源の電流を電源回路5を介して、制御回路と、モータ駆動回路6へ供給可能に構成してある。尚キースイッチ4の接続,切断状態はCPU3に信号として入力され、CPU3がキースイッチ4の切断,接続状態を認識可能に構成してある。
27は、充電電源であって、電動車の充電時にAC電源を供給する事で、全波整流されたDC電流を電源回路5に入力し、制御回路に電流供給可能に構成してある。尚充電電源27の作動状態はCPU3に信号として入力され、CPU3が充電電源27の「作動」,「停止」状態を認識可能に構成してある。
CPU3は、電動車にAC電源を供給する充電操作を、前記充電電源27の「作動」状態信号によって検出した場合は、バッテリーへの充電をコントロールする充電モードとなり、充電操作が検出されずキースイッチ4の接続が検出された場合は、電動車の走行をコントロールする走行モードとなる。
【0011】
16は、バッテリー電圧センサーであって、分圧抵抗等から成り、バッテリーの電圧を分圧してCPU3に入力する。
24は電流検出回路であって、バッテリーから消費される電流(ID)及び、該バッテリーに流れ込む電流(IC)を電圧に変換してCPU3へ入力する。
20は5連のLEDからなるバッテリー残量メータであり、バッテリー残量(CB)を点灯表示する。
2は、CPU3から制御データを書き込み,読み出し可能に接続したEEP−ROMであって、制御回路製造時に内部の各種制御データの消去や初期データ設定等の初期化処理が施され、又、走行モード及び充電モードにおいて、更新されるバッテリー残量(BC)その他の制御データを不揮発状態で記憶可能な構成としている。
28は、電源自己保持回路であってキースイッチ4の切断或いは、AC電源供給停止と同時にCPU3から起動信号を受けて作動し、CPU3がEEP−ROM2への書き込みを完了し起動信号を断つまでの間、バッテリー電源の電流を電源回路5を介して、制御回路に供給可能に構成してある。
22は制御回路温度センサー、23は外気温度センサーであり、各々、CPU3にその出力電圧を入力する。
【0012】
7は速度指令用可変抵抗器であって、アクセルレバーによって回動され、その出力電圧はCPU3へ入力される。尚、アクセルレバーを離した際に自動復帰されるニュートラル位置を中心に、車体前後方向に回動自在に構成してあり、ニュートラル対応位置の速度指令用可変抵抗器7の出力電圧を停止指令電圧に設定してある。又、車体後方側への可動範囲の出力電圧を前進指令電圧範囲として複数段に設定してあり、前方側への可動範囲の出力電圧を後進指令電圧範囲として複数段に設定してある。
8は速度調整用可変抵抗器であって、操作ダイヤルによって回動設定され、その出力電圧はCPU3へ入力され、上述の速度指令用可変抵抗の指令電圧を、例えば30%から100%の範囲で調整可能としてある。
9はメインリレーコイルであり、キースイッチ4の接続よりCPU3から出力されるメインリレー出力信号に励磁されてメインリレー10を接続しモータ駆動回路6へバッテリー電流を供給可能状態とする。
11,12,13,14は駆動トランジスターであって、モータ駆動回路6に各々のゲート側が接続されてフルブリッジ回路を構成しており、上述の速度指令用可変抵抗器7及び速度調整用可変抵抗器8の指令速度と後述のモータ回転センサー15で検出される実速度をCPU3へ入力して演算し、CPU3から出力される駆動パルス及び駆動方向信号によって駆動制御され、モータ1へ電流を回転方向制御可能に供給して駆動する。
モータ回転センサー15はモータ軸に取着のタコジエネで構成され、モータ軸周囲2ヶ所での回転パルス出力を検出することで、モータ1の回転数と回転方向を検出可能に構成してある。
21はモータ温度センサーであり、CPU3にその出力電圧を入力する。
17は負作動の電磁ブレーキであって、走行中は通電により制動を解除し、又、停止中はバネ力により復帰してモータ軸に制動力を加えるよう構成されている。18,19は電磁ブレーキ二段増幅用のトランジスターである。
25はホーンスイッチであって、その出力電圧はCPU3に入力され、CPU3は制御状態に応じたホーンスイッチ25入力値の処理を行い、例えば走行中の警笛音発声操作を処理した場合は、ブザー出力回路26にブザー信号を出力し該ブザー出力回路26に接続するブザー26aを駆動する。
【0013】
27aは、充電回路であって、充電モードにおいて、充電電源27から入力されるDC電流を、CPU3から入力される充電出力信号に従ってスイッチングし、バッテリーに充電する電流を制御する。CPU3は、バッテリーに流れ込む電流(IC),バッテリー電圧,及び外気温度センサー23の出力電圧等を監視しながら、一定の定電流状態或いは一定の定電圧状態で充電すべく充電出力信号を制御して充電回路27aに入力する。
【0014】
次に、上記構成の電動車における電流積算手段の動作について、説明する。図2は、CPU3にプログラムされた走行モードにおける電流積算手段の動作を示すフローチャートであって、走行モード時にCPU3で、一定周期毎、本実施の形態においては25m秒周期毎に処理されるものであり、まずステップS101でバッテリーから消費される電流(ID)を入力し、ステップS102では、バッテリーから消費される電流(ID)を、バッテリー残量(CB)から減算する。
尚、該バッテリー残量(CB)を構成するデータはCPU3動作時にはCPU3内臓のRAMに保存されており、制御回路への電源供給が断たれる時にCPU3からEEP−ROM2に書き込まれて不揮発的に保存され、制御回路への供給が開始されてCPU3が動作を開始した時に該EEP−ROM2からCPU3内臓のRAMに読み込まれて保存される構成としている。又、バッテリー残量(CB)は前述の制御回路製造時の初期化処理の際及び制御回路上に実装されたデータ初期化用のディップスイッチ操作の際にバッテリー固有の定格容量(C0)に初期化される様にしてあり、バッテリー交換等を行った後には該ディップスイッチを操作して初期化可能としている。
次に、ステップS103では、ステップS102の減算の結果、バッテリー残量(CB)が0を下回る場合は、ステップS104でバッテリー残量(CB)に0を代入する事でバッテリー残量(CB)の下限を0に制限する。
【0015】
次にステップS105では、バッテリーに流れ込む電流(IC)を入力し、ステップS106では、後述する充電制御手段において設定される充電抑制量(CN)が0であるかどうかの判断がされる。
ステップS106で、充電抑制量(CN)が0である判断がされた場合は、ステップS107からの処理に移行し、まずステップS107では、バッテリー残量(CB)にバッテリーに流れ込む電流(IC)を加算する。次に、ステップS108でステップS107の加算の結果、バッテリー残量(CB)がバッテリー固有の定格容量(C0)、本実施の形態においては35AHに相当する値を超えたかどうかの判断がされ、超えていない場合は処理を終え、超えている場合は、ステップS109で、回生過充電量(CK)に超過分である(バッテリー残量(CB)−定格容量(C0))で表される値を加算すると共に、ステップS110で、バッテリー残量(CB)に定格容量(C0)を代入する事でバッテリー残量(CB)の上限を定格容量(C0)に制限して処理を終える。
尚、回生過充電量(CK)を構成するデータ及び後述する充電制御手段において設定される充電抑制量(CN)を構成するデータも、前述したバッテリー残量(CB)を構成するデータと同様に、CPU3動作時にはCPU3内臓のRAMに、制御回路への電源供給が断たれている間はEEP−ROM2に保存される構成としており、制御回路製造時の初期化処理の際及びデータ初期化用のディップスイッチ操作の際には、各々0に初期化される様にしている。
【0016】
ステップS106で、充電抑制量(CN)が0でないと判断がされた場合は、ステップS111からの処理に移行し、まずステップS111では、充電抑制量(CN)からバッテリーに流れ込む電流(IC)を減算する。次に、ステップS112でステップS111の減算の結果、充電抑制量(CN)が0を下回ったかどうかの判断がされ、0以上である場合は処理を終え、0を下回った場合はその部分をバッテリー残量(CB)に反映すべくステップS113に移行し、ステップS113では、負の数となっている充電抑制量(CN)をバッテリー残量(CB)から減算する事で、バッテリー残量(CB)にバッテリーに流れ込む電流(IC)の一部を加算し、更にステップS114で充電抑制量(CN)に0を代入した後、前述のステップS108からの処理へ移行してバッテリー残量(CB)の定格容量(C0)との比較及び、超過時は、回生過充電量(CK),バッテリー残量(CB)への処理を実施後処理を終える。
【0017】
図3は、CPU3にプログラムされた充電モードにおける電流積算手段の動作を示すフローチャートであって、充電モード時にCPU3で、一定周期毎、本実施の形態においては25m秒周期毎に処理されるものであり、まずステップS201でバッテリーに流れ込む電流(IC)を入力し、ステップS202では、バッテリー残量(CB)にバッテリーに流れ込む電流(IC)を加算する。次に、ステップS203でステップS202の加算の結果、バッテリー残量(CB)がバッテリー固有の定格容量(C0)を超えたかどうかの判断がされ、超えていない場合は処理を終え、超えている場合は、ステップS204で、バッテリー残量(CB)に定格容量(C0)を代入する事でバッテリー残量(CB)の上限を定格容量(C0)に制限して処理を終える。
【0018】
次に、上記構成の電動車における充電制御手段の動作について説明する。図4は、CPU3にプログラムされた充電制御手段の動作を示すフローチャートであって、充電モード時にCPU3で、一定周期毎、本実施の形態においては25m秒周期毎に処理されるものであり、まずステップS301で充電制御手段の初回の処理であるか、即ち充電開始時であるかどうかを判断し、初回の処理であれば、ステップS302以降に続く充電開始時の処理を行い、初回の処理でなければステップS311からのバッテリーへの充電量(CC)の積算及び充電完了判断処理に移行する。充電開始時にステップS302ではまず、バッテリー残量(CB)を充電開始時のバッテリー残量(BC2)に代入し、次にステップS303で、充電量(CC)に0を代入して充電量の積算開始の準備をし、次にステップS304で、前述の走行モードにおける電流積算手段によって回生過充電量(CK)が、一定の電気量以上、本実施の形態においては定格容量(C0)の2%以上積算されているかどうかの判断がされ、定格容量(C0)の2%以上積算されている場合は、ステップS305の充電量減少処理で、完了充電率(RC)を減少補正する。該ステップS305の充電量減少処理については、別途、図5に示しその動作は後述する。定格容量(C0)の2%未満の積算しかされていない場合は、ステップS306の充電量増大処理で、完了充電率(RC)を増大補正する。該ステップS306の充電量増大処理については、別途、図6に示しその動作は後述する。
【0019】
尚、完了充電率(RC)を構成するデータも、前述したバッテリー残量(CB)を構成するデータと同様に、CPU3動作時にはCPU3内臓のRAMに、制御回路への電源供給が断たれている間はEEP−ROM2に保存される構成としており、制御回路製造時の初期化処理の際及びデータ初期化用のディップスイッチ操作の際には、適正充電率(R0)に初期化される様にしている。該適正充電率(R0)は、バッテリー固有の値であり、バッテリーの放電量に対する理想的な充電量を比率で表し、本実施の形態において採用しているバッテリーの適正充電率(R0)は105%となっている。
前記ステップS305或いはステップS306の処理後、ステップはS307に移り回生過充電量(CK)に0を代入し、次回の走行時に回生過充電量(CK)の積算を正常に行う事を可能にする。次に、ステップS308で、完了充電率(RC)と適正充電率(R0)の比較を行い、完了充電率(RC)が適正充電率(R0)より低ければ、ステップS309で(適正充電率(R0)−完了充電率(RC))×(定格容量(C0)−充電開始時のバッテリー残量(CB2))の演算値を充電抑制量(CN)に代入し、完了充電率(RC)が適正充電率(R0)と等しいか又は仮に完了充電率(RC)が適正充電率(R0)より大きい場合はステップS310で充電抑制量(CN)に0を代入する。
【0020】
前述の式による値が代入された充電抑制量(CN)は、本来、適正充電率(R0)を最適な充電率として充電する所を、回生過充電量(CK)を考慮した適正充電率(R0)よりも少ない完了充電率(RC)で充電される場合にその充電不足分の容量を示し、前述の如く、走行モードにおける電流積算手段では、充電抑制量(CN)が0でない場合は、バッテリーに流れ込む電流(IC)を充電抑制量(CN)から減算して行き、充電抑制量(CN)が0となった時点から即ち充電時に充電不足にした容量分が走行時に充電された時点から、バッテリーに流れ込む電流(IC)をバッテリー残量(CB)或いはバッテリー残量(CB)が定格容量(C0)を超える場合には回生過充電量(CK)に加算する。
【0021】
次にステップS311では、バッテリーに流れ込む電流(IC)を入力し、ステップS312では、充電量(CC)にバッテリーに流れ込む電流(IC)を加算する。次に、ステップS313では、充電量(CC)が、完了充電率(RC)×(定格容量(C0)−充電開始時のバッテリー残量(CB2))の演算値以上になったかどうか、即ち完了充電率(RC)に達したかどうかを判断し、完了充電率(RC)に達しない場合は処理を終え、CPU3に別途プログラムされている充電出力制御手段を継続して処理させて、充電を継続する。完了充電率(RC)に達した場合は、ステップS314で充電完了指令を出し、該充電出力制御手段を停止さて充電を完了させると共に、ステップS315で、バッテリー残量(CB)に定格容量(C0)を代入して処理を終える。
【0022】
図5は前述の充電制御手段のステップS305で処理される充電量減少処理の詳細を示すフローチャートであって、ステップS401でまず完了充電率(RC)が一定の充電率(RX)本実施の形態においては90%を超えているかどうかの判断を行い、超えていない場合は、それ以上の減少処理を行わないで処理を終え、超えている場合はステップS402で一回の充電量減少処理での完了充電率(RC)の減少補正量(AM)を適宜に制限し、ステップS403及びステップS404で減少補正量(AM)の下限を制限してステップS405で完了充電率(RC)から減少補正量(AM)を減算して充電量減少処理を終える。前記ステップS401からステップS405では、
一定の充電率(RX)=90%
一回の完了充電率(RC)の減少補正量(AM)=((RC)−(RX))÷6
一回の完了充電率(RC)の減少補正量(AM)≧1
完了充電率(RC)=(RC)−(AM)
完了充電率(RC)≧(RX)
で表される充電量減少式を処理しているが、特にこの式に限る必要はなく、回生過充電を考慮して完了充電率(RC)が徐々に減少される適宜な式で処理したのでよい。
【0023】
図6は前述の充電制御手段のステップS306で処理される充電量増大処理の詳細を示すフローチャートであって、ステップS501でまず完了充電率(RC)が適正充電率(R0)未満であるかどうかの判断を行い、適正充電率(R0)以上であれば、それ以上の増大処理を行わず、ステップS506及びステップS507で完了充電率(RC)を上限の適正充電率(R0)で制限して処理を終え、完了充電率(RC)が適正充電率(R0)未満であればステップS502で一回の充電量増大処理での完了充電率(RC)増大補正量(AP)を適宜に制限し、ステップS503及びステップS504で増大補正量(AP)の下限を制限してステップS505で完了充電率(RC)に増大補正量(AP)を加算して、更にステップS506及びステップS507で完了充電率(RC)を上限の適正充電率(R0)で制限して処理を終える。前記ステップS501からステップS507では、
一定の充電率(RX)=90%
一回の完了充電率(RC)の増大補正量(AP)=((RC)−(RX))÷6
一回の完了充電率(RC)の増大補正量(AP)≧2
完了充電率(RC)=(RC)+(AP)
完了充電率(RC)≦(R0)
で表される充電量増大式を処理しているが、特にこの式に限る必要はなく、回生過充電状態が解消された時、完了充電率(RC)が徐々に増大され、更に前述の充電量減少処理よりも少ない処理回数で完了充電率(RC)の上限である適正充電率(R0)に復帰すべく、減少補正量(AM)より増大補正量(AP)を大きくしてなる適宜な式で処理したのでよい。
【0024】
表1は、本実施の形態を採用した電動車が、走行状態で3.5AHの回生過充電量(CK)が発生する環境において連続的に使用された状況を想定した時の、本発明の効果を表したものであって、1回の走行及び充電毎に完了充電率(RC)及び充電抑制量(CN)が増大して行き、反対に回生過充電量(CK)が減少して行って、7回目以降では回生過充電量(CK)が、定格容量(C0)の2%、即ち本実施の形態では35AHの2%の容量である0.7AHの状態と、0.35AHの状態とで飽和に達し、平均的には約0.5AHの回生過充電状態にまで抑制されて維持される。
【表1】
表2は、前述の表1の飽和状態から使用環境が変化し、回生過充電量(CK)が発生しない環境において連続的に使用される様になった場合を想定した時の、本発明の制御の追従状態を表したものであって、1回の走行及び充電毎に完了充電率(RC)及び充電抑制量(CN)が減少して行き、表1の7回目での飽和より速い5回目で、適正充電率(R0)、即ち本実施の形態では105%の充電率で充電される通常の充電状態にまで復帰される。
【表2】
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】 入力手段及び制御手段の接続状態を示すブロック図。
【図2】 走行モードにおける電流積算手段の動作を示すフローチャート図。
【図3】 充電モードにおける電流積算手段の動作を示すフローチャート図。
【図4】 充電制御手段の動作を示すフローチャート図。
【図5】 充電量減少処理の詳細を示すフローチャート図。
【図6】 充電量増大処理の詳細を示すフローチャート図。
【符号の説明】
(1) モータ
(ID) バッテリーから消費される電流
(IC) バッテリーに流れ込む電流
(CB) バッテリー残量
(C0) 定格容量
(CK) 回生過充電量
(CC) バッテリーへの充電量
(R0) 適正充電率
(RC) 完了充電率
(CB2) 充電開始時のバッテリー残量
(CN) 充電抑制量
(AP) 増大補正量
(AM) 減少補正量
Claims (2)
- 電動車に車載のバッテリーから消費される電流(ID)を減算し、該バッテリーに流れ込む電流(IC)を加算して制御装置が認識するバッテリー残量(CB)を更新すると共に、降坂時等にモータ(1)から発電されバッテリーに流れ込む回生電流(IC)の加算によってバッテリー残量(CB)が定格容量(C0)を越え過充電状態になる場合には、その超過充電分は回生過充電量(CK)として積算する電流積算手段を備え、更に次回の充電操作時には該回生過充電量(CK)に応じてバッテリーへの充電量(CC)を制御する充電制御手段を備え、前記充電制御手段は、バッテリーへの充電量(CC)をバッテリー固有の適正充電率(R0)で初期化された完了充電率(RC)によって制御すべく、充電中に積算される充電量(CC)が、
(RC)×((C0)−(CB2))
(CB2)は、充電開始時のバッテリー残量(CB)
で表される電気量に達した時点でバッテリー残量(CB)に定格容量(C0)を設定して充電を完了する構成とし、前記構成において充電を開始する時、回生過充電量(CK)が一定以上積算されている場合には完了充電率(RC)を減少補正し、一定未満しか積算されていない場合には完了充電率(RC)を増大補正し、該減少補正或いは増大補正と共に、回生過充電量(CK)は0にリセットし、更に、
(RC)<(R0)
である場合に、
((R0)−(RC))×((C0)−(CB2))
で表される電気量を充電抑制量(CN)として保存すると共に、電流積算手段は、走行状態において該充電抑制量(CN)が0でなければ、回生電流(IC)を充電抑制量(CN)から減算し、充電抑制量(CN)が0であれば、バッテリー残量(CB)に加算する事を特徴とする回生過充電抑制制御装置。 - 前記充電制御手段は、完了充電率(RC)の増大補正量(AP)を、減少補正量(AM)より大きくした事を特徴とする請求項1に記載の回生過充電抑制制御装置。
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