JP2001054202A - 車両用制動力制御装置 - Google Patents

車両用制動力制御装置

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JP2001054202A
JP2001054202A JP11222825A JP22282599A JP2001054202A JP 2001054202 A JP2001054202 A JP 2001054202A JP 11222825 A JP11222825 A JP 11222825A JP 22282599 A JP22282599 A JP 22282599A JP 2001054202 A JP2001054202 A JP 2001054202A
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downhill road
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浩一 黒田
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    • B60K6/00Arrangement or mounting of plural diverse prime-movers for mutual or common propulsion, e.g. hybrid propulsion systems comprising electric motors and internal combustion engines ; Control systems therefor, i.e. systems controlling two or more prime movers, or controlling one of these prime movers and any of the transmission, drive or drive units Informative references: mechanical gearings with secondary electric drive F16H3/72; arrangements for handling mechanical energy structurally associated with the dynamo-electric machine H02K7/00; machines comprising structurally interrelated motor and generator parts H02K51/00; dynamo-electric machines not otherwise provided for in H02K see H02K99/00
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制動時の制動力を安定に供給する。 【解決手段】 降坂路に関する情報を入手するととも
に、降坂路における回生可能なエネルギー量を演算し、
エネルギー蓄積手段15の蓄積量と降坂路に関する情報
とに基づいて、降坂路終点においてエネルギー蓄積手段
15の蓄積量が最大となるように降坂路で回収するエネ
ルギー量を決定し、回収エネルギー量に応じて降坂路に
おけるモーター4の制動力を制御する。また、減速が必
要な場所に関する情報を入手し、減速が必要な場所へ到
達するまでに車両を減速するのに要する所要制動力を演
算するとともに、蓄電手段15の蓄電量に基づいて車両
減速時にモーター4から蓄電手段へ回収可能な回生制動
力を演算し、減速が必要な場所へ到達するまで車両を減
速する時に、所要制動力が回生制動力以下の場合はモー
ター4により所要制動力を発生させ、所要制動力が回生
制動力を越える場合はモーター4により回生制動力を発
生させるとともに、エンジン2により所要制動力が回生
制動力を越えた分の制動力を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用制動力制御装
置に関し、特に、制動力の安定性を改善したものであ
る。
【0002】
【従来の技術】走行駆動源にモーターを用いるハイブリ
ッド自動車や電気自動車では、車両制動時にモーターに
より回生制動を働かせ、走行エネルギーを電気エネルギ
ーに変換してバッテリーに回収することが行われてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
車両では、制動時にバッテリーが満充電状態になるとそ
れ以上、回生制動を継続することができなくなり、回生
制動力が消失して減速力が急に低下するという問題があ
る。
【0004】本発明の目的は、制動時の制動力を安定に
供給することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明の第1の実施の形態
の構成を示す図1および図2に対応づけて請求項1〜4
の発明を説明すると、 (1) 請求項1の発明は、走行駆動源にモーター4を
用いる車両の制動力制御装置であって、モーター4との
間で走行エネルギーの授受を行うエネルギー蓄積手段1
5と、車両の現在位置と降坂路に関する情報を入手する
情報入手手段34、35と、降坂路における回生可能な
エネルギー量を演算する回生可能エネルギー演算手段1
6と、エネルギー蓄積手段15の蓄積量と情報入手手段
34、35で入手した降坂路に関する情報とに基づい
て、降坂路終点においてエネルギー蓄積手段15の蓄積
量が最大となるように降坂路で回収するエネルギー量を
決定する回収エネルギー決定手段16と、回収エネルギ
ー決定手段16で決定した回収エネルギー量に応じて降
坂路におけるモーター4の制動力を制御する制御手段1
6、12とを備える。 (2) 請求項2の車両用制動力制御装置は、降坂路の
勾配が変化する場合は勾配に応じて降坂路を複数の区間
に区分し、回収可能エネルギー演算手段16によって各
区間ごとに回収可能なエネルギー量を演算し、回収エネ
ルギー決定手段16によって各区間ごとに回収エネルギ
ーを決定するようにしたものである。 (3) 請求項3の車両用制動力制御装置は、降坂路で
車速変化が予測される場合は車速予測値に応じて降坂路
を複数の区間に区分し、回収可能エネルギー演算手段1
6によって各区間ごとに回収可能なエネルギー量を演算
し、回収エネルギー決定手段16によって各区間ごとに
回収エネルギーを決定するようにしたものである。 (4) 請求項4の車両用制動力制御装置は、降坂路の
途中で車速が変化した場合は、回収可能エネルギー演算
手段16によって現在地から降坂路終点までの回収可能
なエネルギー量を演算し直すとともに、回収エネルギー
決定手段16によって現在地から降坂路終点までの回収
エネルギーを決定し直すようにしたものである。発明の
第1の実施の形態の変形例の構成を示す図7に対応づけ
て請求項5〜6の発明を説明すると、 (5) 請求項5の車両用制動力制御装置は、エネルギ
ー蓄積手段が複数の種類のエネルギー蓄積手段15,4
3からなり、降坂路における回収エネルギーを複数種類
のエネルギー蓄積手段15,43に分散して蓄積するよ
うにしたものである。 (6) 請求項6の車両用制動力制御装置は、複数種類
のエネルギー蓄積手段には、回収したエネルギーを熱エ
ネルギーに変換して蓄積する熱エネルギー蓄積手段43
が含まれる。発明の第2の実施の形態の構成を示す図1
および図2に対応づけて請求項7〜10の発明を説明す
ると、 (7) 請求項7の発明は、エンジン2とモーター4の
両方またはいずれか一方により走行駆動と制動を行う車
両の制動力制御装置であって、モーター4との間で電力
の授受を行う蓄電手段15と、車両の現在位置と走行道
路上の減速が必要な場所に関する情報を入手する情報入
手手段34、35と、減速が必要な場所へ到達するまで
に車両を減速するのに要する所要制動力を演算する所要
制動力演算手段16と、蓄電手段15の蓄電量に基づい
て車両減速時にモーター4から蓄電手段15へ回収可能
な回生制動力を演算する回生制動力演算手段16と、減
速が必要な場所へ到達するまで車両を減速する時に、所
要制動力が回生制動力以下の場合はモーター4により所
要制動力を発生させ、所要制動力が回生制動力を越える
場合はモーター4により回生制動力を発生させるととも
に、エンジン2により所要制動力が回生制動力を越えた
分の制動力を発生させる制御手段16、12とを備え
る。 (8) 請求項8の車両用制動力制御装置は、減速が必
要な場所は曲線路であり、所要制動力演算手段16は、
曲線路の曲率に応じた曲線路の通過車速を求め、その通
過車速まで車両を減速するのに要する所要制動力を演算
するようにしたものである。 (9) 請求項9の車両用制動力制御装置は、減速が必
要な場所は信号機設置場所であり、所要制動力演算手段
16は、信号機設置場所で停車させるのに要する所要制
動力を演算するようにしたものである。 (10) 請求項10の車両用制動力制御装置は、エン
ジン2とモーター4の両方またはいずれか一方による制
動中にブレーキペダルが踏み込まれたた時は、フットブ
レーキ手段6によりブレーキペダルの踏み込み力に応じ
た制動力を発生させるようにしたものである。発明の第
3の実施の形態の構成を示す図1および図2に対応づけ
て請求項11の発明を説明すると、 (11) 請求項11の発明は、走行駆動源にモーター
4を用いる車両の制動力制御装置であって、ブレーキペ
ダルの踏み込み力に応じた制動力を発生するフットブレ
ーキ手段6と、モーター4との間で電力の授受を行う蓄
電手段15と、車両の現在位置と走行道路上の停車が必
要な場所に関する情報を入手する情報入手手段34、3
5と、蓄電手段15の蓄電量に基づいて車両減速時にモ
ーター4から蓄電手段15へ回収可能な回生制動力を演
算する回生制動力演算手段16と、停車が必要な場所へ
到達するまで車両を減速する時に、モーター4により蓄
電手段15へ回収可能な回生制動力を限度とした制動力
を発生させるとともに、フットブレーキ手段6によりブ
レーキペダルの踏み込み力に応じた制動力を発生させる
制御手段16、12とを備える。
【0006】上述した課題を解決するための手段の項で
は、説明を分かりやすくするために一実施の形態の図を
用いたが、これにより本発明が一実施の形態に限定され
るものではない。
【0007】
【発明の効果】(1) 請求項1の発明によれば、降坂
路に関する情報を入手するとともに、降坂路における回
生可能なエネルギー量を演算し、エネルギー蓄積手段の
蓄積量と降坂路に関する情報とに基づいて、降坂路終点
においてエネルギー蓄積手段の蓄積量が最大となるよう
に降坂路で回収するエネルギー量を決定し、回収エネル
ギー量に応じて降坂路におけるモーターの制動力を制御
するようにしたので、降坂路全範囲において均一な回生
制動力を得ることができ、降坂路の途中でエネルギー蓄
積手段の蓄積量が最大になって回生制動力が消失し、減
速力が急に低下するような事態を避けることができる。 (2) 請求項2の発明によれば、降坂路の勾配が変化
する場合は勾配に応じて降坂路を複数の区間に区分し、
各区間ごとに回収可能なエネルギー量を演算するととも
に、各区間ごとに回収エネルギーを決定するようにした
ので、道路勾配に応じた回生制動力を得ることができ、
降坂路の途中でエネルギー蓄積手段の蓄積量が最大にな
って回生制動力が消失し、減速力が急に低下するような
事態を避けることができる。 (3) 請求項3の発明によれば、降坂路で車速変化が
予測される場合は車速予測値に応じて降坂路を複数の区
間に区分し、各区間ごとに回収可能なエネルギー量を演
算するとともに、各区間ごとに回収エネルギーを決定す
るようにしたので、車速に応じた回生制動力を得ること
ができ、従来のエンジンで走行する車両のエンジンブレ
ーキ力と同等な降坂路の運転感覚を実現できる上に、降
坂路の途中でエネルギー蓄積手段の蓄積量が最大になっ
て回生制動力が消失し、減速力が急に低下するような事
態を避けることができる。 (4) 請求項4の発明によれば、降坂路の途中で車速
が変化した場合は、現在地から降坂路終点までの回収可
能なエネルギー量を演算し直すとともに、現在地から降
坂路終点までの回収エネルギーを決定し直すようにした
ので、降坂路の途中で車速が変化しても、車速に応じた
回生制動力を得ることができ、従来のエンジンで走行す
る車両のエンジンブレーキ力と同等な降坂路の運転感覚
を実現できる上に、降坂路の途中でエネルギー蓄積手段
の蓄積量が最大になって回生制動力が消失し、減速力が
急に低下するような事態を避けることができる。 (5) 請求項5および請求項6の発明によれば、降坂
路における回収エネルギーを、回収したエネルギーを熱
エネルギーに変換して蓄積する熱エネルギー蓄積手段を
含む複数種類のエネルギー蓄積手段に分散して蓄積する
ようにしたので、降坂路においてより多くの走行エネル
ギーを回収することができ、総合的な燃費を向上させる
ことができる上に、回収したエネルギーを車両用空調装
置などの補機類で効率よく利用することができる。 (6) 請求項7の発明によれば、減速が必要な場所に
関する情報を入手し、減速が必要な場所へ到達するまで
に車両を減速するのに要する所要制動力を演算するとと
もに、蓄電手段の蓄電量に基づいて車両減速時にモータ
ーから蓄電手段へ回収可能な回生制動力を演算し、減速
が必要な場所へ到達するまで車両を減速する時に、所要
制動力が回生制動力以下の場合はモーターにより所要制
動力を発生させ、所要制動力が回生制動力を越える場合
はモーターにより回生制動力を発生させるとともに、エ
ンジンにより所要制動力が回生制動力を越えた分の制動
力を発生させるようにしたので、減速が必要な場所へ到
達するまでの間、安定な制動力を供給することができ、
減速途中で蓄電手段が満充電状態になって回生制動力が
消失し、減速力が急に低下するような事態が避けられ
る。 (7) 請求項8の発明によれば、曲線路の曲率に応じ
た曲線路の通過車速を求め、その通過車速まで車両を減
速するのに要する所要制動力を演算するようにしたの
で、請求項7の上記効果に加え、曲線路を安全に通過で
きる車速まで確実に車両を減速させることができる。 (8) 請求項9の発明によれば、信号機設置場所で停
車させるのに要する所要制動力を演算するようにしたの
で、請求項7の上記効果に加え、信号機設置場所で確実
に停車させることができる。 (9) 請求項10の発明によれば、エンジンとモータ
ーの両方またはいずれか一方による制動中にブレーキペ
ダルが踏み込まれたた時は、フットブレーキ手段により
ブレーキペダルの踏み込み力に応じた制動力を発生させ
るようにしたので、乗員の制動意志を優先した制動力制
御を実現できる。 (10) 請求項11の発明によれば、停車が必要な場
所に関する情報を入手し、蓄電手段の蓄電量に基づいて
車両減速時にモーターから蓄電手段へ回収可能な回生制
動力を演算し、停車が必要な場所へ到達するまで車両を
減速する時に、モーターにより蓄電手段へ回収可能な回
生制動力を限度とした制動力を発生させるとともに、フ
ットブレーキ手段によりブレーキペダルの踏み込み力に
応じた制動力を発生させるようにしたので、走行エネル
ギーを回収しながら確実に停車させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明を、エンジンとモーターの
両方またはいずれか一方の駆動力により走行するパラレ
ル・ハイブリッド車両に適用した一実施の形態を説明す
る。なお、本発明はパラレル・ハイブリッド車両に限定
されず、シリーズ・ハイブリッド車両や電気自動車にも
適用することができる。
【0009】《発明の第1の実施の形態》図1、図2に
第1の実施の形態の構成を示す。図1において、太い実
線は機械力の伝達経路を示し、細い実線は電力線を示
す。また、細い破線は制御線を示す。この車両のパワー
トレインは、モーター1、エンジン2、電磁クラッチ
3、モーター4、無段変速機5、フットブレーキ装置
6、および駆動輪7から構成される。なお、減速機、差
動装置、および他方のブレーキと駆動輪の図示を省略す
る。エンジン2とモーター4との間にはクラッチ3が介
装されており、モーター1の出力軸と、エンジン2の出
力軸と、クラッチ3の入力軸とが互いに連結されるとと
もに、クラッチ3の出力軸と、モーター4の出力軸と、
無段変速機5の入力軸とが互いに連結される。なお、ハ
イブリッド車両のパワートレインの構成はこの実施の形
態に限定されない。
【0010】クラッチ3の締結時にはエンジン2のみ、
またはエンジン2とモーター4が車両の推進源となり、
クラッチ3の解放時にはモーター4のみが車両の推進源
となる。エンジン2とモーター4のいずれか一方または
両方の駆動力は動力伝達機構、すなわち無段変速機5、
減速装置(不図示)および差動装置(不図示)を介して
駆動輪7へ伝達される。無段変速機5には油圧装置9か
ら圧油が供給され、ベルトのクランプと潤滑がなされ
る。油圧装置9のオイルポンプ(不図示)はモーター1
0により駆動される。
【0011】モータ1,4,10は三相同期電動機また
は三相誘導電動機である。通常、モーター1はエンジン
2の始動と発電に用いられ、モーター4は車両の推進と
発電制動に用いられる。モーター10は油圧装置9のオ
イルポンプ駆動用である。なお、モーター1,4,10
には交流機に限らず直流電動機を用いることもできる。
【0012】クラッチ3はパウダークラッチであり、伝
達トルクを調節することができる。なお、このクラッチ
3に乾式単板クラッチや湿式多板クラッチを用いること
もできる。無段変速機5はベルト式やトロイダル式など
の無段変速機であり、変速比を無段階に調節することが
できる。フットブレーキ装置6はブレーキペダルの踏み
込み力に応じた制動力を発生する。
【0013】モーター1,4,10はそれぞれインバー
ター11,12,13により駆動される。インバーター
11〜13は共通のDCリンク14を介してメインバッ
テリー15に接続されており、メインバッテリー15の
直流充電電力を交流電力に変換してモーター1,4,1
0へ供給するとともに、モーター1,4の交流発電電力
を直流電力に変換してメインバッテリー15を充電す
る。なお、インバーター11〜13は互いにDCリンク
14を介して接続されているので、回生運転中のモータ
ーにより発電された電力をメインバッテリー15を介さ
ずに直接、力行運転中のモーターへ供給することができ
る。メインバッテリー15には、リチウム・イオン電
池、ニッケル・水素電池、鉛電池などの各種電池や、電
機二重層キャパシターいわゆるパワーキャパシターを用
いることができる。
【0014】コントローラー16は、マイクロコンピュ
ーターとその周辺部品や各種アクチュエータなどを備
え、エンジン2の回転速度や出力トルク、クラッチ3の
伝達トルク、モーター1,4,10の回転速度や出力ト
ルク、無段変速機5の変速比、ブレーキ6の制動力など
を制御する。
【0015】コントローラー16には、図2に示すよう
に、キースイッチ20、セレクトレバースイッチ21、
アクセル開度センサー22、ブレーキスイッチ23、車
速センサー24、バッテリー温度センサー25、バッテ
リーSOC検出装置26、エンジン回転センサー27、
スロットル開度センサー28が接続される。
【0016】キースイッチ20は車両のキーがON位置ま
たはSTART位置に設定されるとオン(閉路)する。セレ
クトレバースイッチ21はパーキングP、ニュートラル
N、リバースR、ドライブDの各スイッチを備え、車両
のセレクトレバー(不図示)の設定位置に応じたスイッ
チがオンする。アクセル開度センサー22はアクセルペ
ダル(不図示)の踏み込み量を検出し、ブレーキスイッ
チ23はブレーキペダル(不図示)の踏み込み状態を検
出する。車速センサー24は車両の走行速度を検出し、
バッテリー温度センサー25はメインバッテリー15の
温度を検出する。また、バッテリーSOC検出装置26
はメインバッテリー15の充電状態SOCを検出し、エ
ンジン回転センサー27はエンジン2の回転速度を検出
する。さらに、スロットル開度センサー28はエンジン
2のスロットルバルブ開度を検出する。
【0017】コントローラー16にはまた、エンジン2
の燃料噴射装置30、点火装置31、バルブタイミング
調整装置32、スロットルバルブ調整装置33、ナビゲ
ーション装置34、走行履歴記録装置35、補助バッテ
リー36が接続される。コントローラー16は燃料噴射
装置30を制御してエンジン2への燃料の供給と停止お
よび燃料噴射量を調節するとともに、点火装置31を制
御してエンジン2の点火を行い、バルブタイミング調整
装置32を制御してエンジン2の吸気バルブの閉時期を
調節する。コントローラー16はさらに、スロットルバ
ルブ調整装置33を制御してエンジン2のトルクを調節
するとともに、インバーター11、12、13を制御し
てモーター1、4、10のトルクと回転速度を調節す
る。
【0018】ナビゲーション装置34は、GPS受信機
により現在地を検出する衛星航法装置と、ジャイロコン
パスなどにより走行経路を検出する自立航法装置と、ビ
ーコン受信機により交通情報や道路情報を受信する路車
間通信装置(VICSやFM多重放送など)と、道路地
図データベースとを備え、目的地までの経路を探索する
とともに、探索経路上の道路状況を検出する。走行履歴
記録装置35は、走行経路の道路状況と運転者ごとの走
行パターンを記録する。補助バッテリー36はコントロ
ーラー16などの制御機器へ電源を供給する。
【0019】図3は、降坂路におけるバッテリーSOC
の変化(a)とエネルギー回生量(回生仕事率)(b)
を示す。図3を参照して第1の実施の形態の制動力制御
を説明する。エンジンのみの駆動力により走行する従来
のエンジン車両では、降坂路でアクセルペダルを開放す
るとエンジンブレーキが作動する。ハイブリッド車両に
おいても、降坂路におけるアクセル解放時に従来のエン
ジン車両と同様な運転感覚を実現するために、モーター
を回生運転して回生制動力を発生させる。ところが、降
坂路の途中でバッテリーが満充電状態になると、それ以
上、モーターの回生運転を継続することができなくな
り、回生制動力が消失して減速力が急に低下し、車速が
増加することもある。
【0020】そこで、この第1の実施の形態では、ナビ
ゲーション装置34および走行履歴記録装置35から降
坂路に関する情報を入手し、降坂路の終点でバッテリー
が満充電状態となるように、降坂路全範囲における回生
制動力を平均化する。降坂路の始点においてすでにバッ
テリーが満充電に近い状態にある場合には、平均化され
る降坂路全範囲の回生制動力は小さくなるが、少なくと
も降坂路の途中でバッテリーが満充電状態となり、回生
制動力が消失して減速力が急に低下し、車速が増加する
ような事態は避けられる。
【0021】降坂路における回生可能な仕事率w1[kw]
は次式で求められる。
【数1】w1=F・vsp, F=μ・M・g+(ρ・Cd・A・vsp2)/2+M・acc
+M・g・sinθ ここで、μは転がり抵抗係数、Mは車重[kg]、gは重力
加速度[m/s2]、ρは空気密度[kg/m3]、Cdは空気抵抗係
数、Aは前影投影面積[m2]、vspは車速センサー24に
よる車速検出値[m/s2]、accは車両の加速度[m/s2]、θ
は降坂路の勾配[rad]である。
【0022】また、降坂路の始点または途中における現
在のメインバッテリー15の充電可能な仕事量(充電可
能容量)wb[kwh]は次式で求められる。
【数2】 wb=Bc・(SOCulim−SOC)/100 ここで、Bcはメインバッテリー15の定格容量[kw
h]、SOCulimは通常使用時のSOCの上限値[%]、S
OCはバッテリーSOC検出器26による検出値であ
る。
【0023】降坂路における回生可能な仕事率w1をす
べてモーター4で回生し、メインバッテリー15を充電
するものとすると、メインバッテリー15が満充電にな
るまでの所要時間t1[sec]は次式で得られる。
【数3】t1=wb/w1/3600
【0024】ナビゲーション装置34および走行履歴記
録装置35から得た降坂路の終点までの距離L[km]と車
速vsp[km/h]とから、降坂路の通過に要する時間TL[se
c]は次式で求められる。
【数4】TL=L/vsp/3600
【0025】降坂路の通過時間TLがメインバッテリー
15が満充電状態になるまでの時間t1より長いと、図
3に示すように降坂路の途中でメインバッテリー15が
満充電状態になり、回生制動力が消失して急に減速力が
低下する。この第1の実施の形態では、降坂路の終点で
メインバッテリー15が満充電状態となるように、降坂
路全範囲における回生制動力を平均化する。降坂路通過
時間TL[sec]の間にメインバッテリー15の充電可能
容量wb[kwh]を充電し、降坂路の終点で満充電状態に
するための実際の回生仕事率w1’[kw]は、次式で求め
られる。
【数5】w1’=Wb/TL/3600
【0026】モーター4で降坂路の始点から終点までこ
の仕事率w1’[kw]の回生運転を行うことによって、降
坂路全範囲において均一な回生制動力を得ることがで
き、降坂路の途中でメインバッテリー15が満充電状態
になって回生制動力が消失し、減速力が急に低下するよ
うな事態が避けられる。
【0027】図4は、降坂路の途中に道路勾配や走行速
度の変化があって回生可能な仕事率w1〜wnが変化す
る場合の、メインバッテリー15への実際の回生仕事率
w1’〜wn’の決定方法を示す。まず、ナビゲーショ
ン装置34から得た勾配(b)などの降坂路に関する情
報や、走行履歴記録装置35に記録されている走行経路
や道路種別ごとの過去の平均的な速度パターンなどに基
づいて、降坂路を複数の区間に区分し、各区間の走行速
度パターン(a)を予測する。そして、各区間における
回生可能な仕事率w1〜wnを上記数式1により求め
る。
【0028】各区間におけるメインバッテリー15への
実際の回生仕事率w1’〜wn’を、各区間の回生可能
な仕事率w1〜wnに応じて決定するものとすると、
【数6】 w1/w1’=w2/w2’=・・・=wn/wn’ また、メインバッテリー15の充電可能な容量wb[kw
h]は、各区間における充電可能な容量の総和であるか
ら、
【数7】wb=w1’・t1+w2’・t2+・・・+
wn’・tn したがって、各区間におけるメインバッテリー15への
実際の回生仕事率wn’(n=1,2,・・)を次式で
求めることができる。
【数8】wn’=wn・wb/(w1・t1+w2・t
2+・・・+wn・tn)
【0029】このように、降坂路の途中に道路勾配や走
行速度の変化があって回生可能な仕事率が変化する場合
には、道路勾配や走行速度に応じて降坂路を複数の区間
に区分し、降坂路の終点においてメインバッテリー15
が満充電状態になるように、各区間ごとの回生可能な仕
事率に応じてメインバッテリー15への実際の回生仕事
率を決定するようにしたので、道路勾配や走行速度に応
じた回生制動力を得ることができ、降坂路の途中でメイ
ンバッテリー15が満充電状態になって回生制動力が消
失し、減速力が急に低下するような事態が避けられる。
【0030】図5は、降坂路の途中に道路勾配や走行速
度の変化があって回生可能な仕事率w1〜wnが変化す
る場合の、メインバッテリー15への実際の回生仕事率
w1’〜wn’の他の決定方法を示す。まず、上述した
図4に示す場合と同様に、ナビゲーション装置34から
得た勾配などの降坂路に関する情報や、走行履歴記録装
置35に記録されている走行経路や道路種別ごとの過去
の平均的な速度パターンなどに基づいて、降坂路を複数
の区間に区分し、各区間の走行速度パターンを予測す
る。また、各区間における回生可能な仕事率w1〜wn
を上記数式1により求める。さらに、降坂路の回生可能
な仕事率の平均値waを次式により求める。
【数9】 wa=wb/(t1+t2+・・・+tn)/3600
【0031】次に、区間nのように、回生可能な仕事率
wnが平均値wa以下の場合は、回生可能な仕事率wn
をそのままメインバッテリー15へ実際に回生するもの
とする。また、区間1のように回生可能な仕事率w1が
平均値waより大きい場合は、区間nの斜線部のような
実際の回生仕事率wnと平均値waとの差分を考慮した
仕事率wn’をメインバッテリー15へ回生する。すな
わち、
【数10】wn’=wa+{(wa−wn1)・tn1+・
・・+(wa−wnn)・tnn}/(tm1+・・・+tm
n) ここで、n1〜nnは回生可能な仕事率が平均値wa以
下の区間の番号を示し、m1〜mnは回生可能な仕事率
が平均値waより大きい区間の番号を示す。
【0032】このように、各区間ごとのメインバッテリ
ー15への実際の回生仕事率wn’(n=1,2,・
・)を決定することによって、上述した図4に示す場合
と同様に、道路勾配や走行速度に応じた回生制動力を得
ることができ、降坂路の途中でメインバッテリー15が
満充電状態になって回生制動力が消失し、減速力が急に
低下するような事態が避けられる。
【0033】図6は、降坂路における制動力制御プログ
ラムを示すフローチャートである。このフローチャート
により、第1の実施の形態の動作を説明する。コントロ
ーラー16は、所定時間ごとにこの制動力制御プログラ
ムを実行する。ステップ1において、ナビゲーション装
置34および走行履歴記録装置35から現在地周辺の道
路データを読み込み、現在地が降坂路の開始地点である
かどうかを確認する。また、すでに現在地が降坂路の途
中にあって、走行速度が所定値、例えば10km/h以上変
化したかどうかを確認する。現在地が降坂路の始点にあ
るか、または降坂路の途中で走行速度が所定値以上変化
した場合はステップ2へ進み、いずれにも該当しない場
合は処理を終了する。
【0034】ステップ2では、数式1により降坂路にお
ける回生可能な仕事率w1[kw]を求め、さらに、数式2
により現在のメインバッテリー15の充電可能な仕事量
wb[kwh]を求める。そして、降坂路における回生可能
な仕事率w1[kw]をすべてモーター4で回生し、メイン
バッテリー15を充電するものとした場合の、メインバ
ッテリー15が満充電になるまでの所要時間t1[sec]
を数式3により求める。
【0035】ステップ3で、ナビゲーション装置34お
よび走行履歴記録装置35から得た降坂路に関する情報
の中から降坂路の終点までの距離L[km]を読み込み、続
くステップ4で、車速センサー24により検出した走行
速度vsp[km/h]と降坂路終点までの距離L[km]とに基づ
いて、数式4により降坂路終点までの所用時間TL[se
c]を求める。そして、ステップ5において、回生可能な
仕事率w1をすべてメインバッテリー15へ回生する場
合の満充電になるまでの時間t1[sec]と、降坂路終点
までの所要時間TL[sec]とを比較する。満充電までの
時間t1が降坂路所要時間TL以上長い場合は、降坂路
における回生可能な仕事率w1をすべて回生しても、降
坂路途中でメインバッテリー15が満充電状態になるこ
とはないので、ステップ9へ進む。ステップ9では、降
坂路における回生可能な仕事率w1をすべて回生するよ
うにインバーター12を制御し、モーター4を回生運転
する。
【0036】一方、満充電までの時間t1が降坂路所要
時間TLより短い場合は、降坂路の途中でメインバッテ
リー15が満充電になってしまうので、回生可能な仕事
率w1をすべて回生せずに、メインバッテリー15へ回
生する仕事率を決定するためにステップ6へ進む。ステ
ップ6では、ナビゲーション装置34および走行履歴記
録装置25から降坂路に関する情報を読み込み、途中に
勾配の変化、あるいは走行速度の変化の要因となる渋滞
や、道路の種別、幅員、車線数および曲率などの有無を
確認する。勾配変化や走行速度変化の要因がある場合は
ステップ8へ進み、勾配の変化もなく一定速度で走行で
きる場合はステップ7へ進む。
【0037】勾配の変化もなく一定速度で走行できる場
合は、図3により説明した方法によりメインバッテリー
15の実際の回生仕事率w1’を求める。すなわち、ス
テップ7で、現時点でメインバッテリー15を充電可能
な仕事量wb[kwh]と降坂路終点までの所要時間TL[se
c]に基づいて、数式5により降坂路の終点で満充電とす
る実際の回生仕事率w1’を求める。そして、ステップ
9ヘ進み、回生仕事率w1’を回生するようにインバー
ター12を制御し、モーター4を回生運転する。
【0038】一方、勾配変化や走行速度変化の要因があ
る場合は、降坂路途中での道路勾配や走行速度の変化に
より回生可能な仕事率が変化するので、図4または図5
により説明した方法により区間ごとのメインバッテリー
15の実際の回生仕事率wn’(n=1,2,・・)を
求める。すなわち、ステップ8で、道路勾配や走行速度
に応じて降坂路を複数の区間に区分し、降坂路の終点に
おいてメインバッテリー15が満充電の状態になるよう
に、数式6〜8(図4の方法)または数式9〜10(図
5の方法)により、各区間ごとの回生可能な仕事率に応
じてメインバッテリー15への実際の回生仕事率wn’
(n=1,2,・・)を決定する。そして、ステップ9
ヘ進み、回生仕事率w1’を回生するようにインバータ
ー12を制御し、モーター4を回生運転する。
【0039】なお、上述した第1の実施の形態では、降
坂路においてモーター4による回生制動力のみにより走
行する例を示したが、メインバッテリー15へ実際に回
生できる仕事率が少なくても道路勾配や走行速度に応じ
た制動力を確保するために、車両の加速度が所定の加速
度以内、例えば0.06G以内になるように無段変速機
5の変速比を制御することによってエンジン2による制
動力でアシストするようにしてもよい。
【0040】《発明の第1の実施の形態の変形例》降坂
路における回生可能な仕事率をすべて回生できない場合
に、余剰分の回生仕事率を熱エネルギーに変換してアキ
ュームレーターに蓄熱し、蓄熱した熱エネルギーを車両
用空調装置において利用するようにした変形例を説明す
る。
【0041】図7は変形例の構成を示す。なお、図1に
示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相
違点を中心に説明する。コンプレッサー41はエンジン
2の出力軸に連結され、車両用空調装置の圧縮冷凍サイ
クル(不図示)を循環する冷媒を圧縮または膨張させ
る。また、熱交換器42は冷媒とアキュームレーター4
3との間で熱交換を行う。さらに、アキュームレーター
43は蓄熱材を備え、冷熱または温熱を蓄積する。
【0042】図6のステップ7またはステップ8におい
て、降坂路における回生可能な仕事率w1と、メインバ
ッテリー15への実際の回生仕事率w1’またはwn’
との差分の仕事率(w1−w1’)または(w1−w
n’)をコンプレッサー41と熱交換器42により熱エ
ネルギーに変換し、アキュームレーター43へ蓄える。
【0043】このように、降坂路における余剰分の回生
可能な仕事率を熱エネルギーに変換してアキュームレー
ターに蓄積し、車両用空調装置に利用するようにしたの
で、降坂路における回生可能なエネルギーをより多く回
収することができ、燃費を総合的に向上させることがで
きる。
【0044】なお、この変形例では余剰分の回生仕事率
を熱エネルギーに変換してアキュームレーターに蓄熱す
る例を示したが、余剰分の回生仕事率を蓄積するための
エネルギー蓄積手段はこの変形例に限定されない。
【0045】《発明の第2の実施の形態》エンジンのみ
の駆動力により走行する従来のエンジン車両では、カー
ブや信号機設置場所などの減速が必要な場所(以下、単
に減速場所と呼ぶ)では、アクセルペダルを開放してエ
ンジンブレーキをかけるとともに、必要に応じてブレー
キペダルを踏み込んでフットブレーキをかけている。ハ
イブリッド車両においても、カーブや信号機の手前のア
クセル解放時に従来のエンジン車両と同等な運転感覚を
実現するため、モーターを回生運転して回生制動力を発
生させるとともに、ブレーキペダルが踏み込まれた時に
はフットブレーキも作動させる。
【0046】ところがこの時、メインバッテリーの充電
可能容量が少なく充分な回生能力がないと、回生制動力
が不足したり、制動途中でメインバッテリーが満充電状
態になって回生制動力が消失することがある。そこで、
カーブや信号機設置場所などの減速場所において、メイ
ンバッテリーの充電可能容量に応じたモーターの回生制
動力だけでは制動力が不足する場合に、エンジンブレー
キにより不足分を補うとともに、ブレーキペダルが踏み
込まれたらさらにフットブレーキを作動させるようにし
た第2の実施の形態を説明する。なお、この第2の実施
の形態の構成は図1および図2に示す構成と同様であ
り、説明を省略する。
【0047】ナビゲーション装置34および走行履歴記
録装置35から走行道路に関する情報を読み出し、カー
ブまたは信号機までの距離Lc[m]とカーブの曲率半径
Rc[m]を求める。カーブの場合は、例えば図8に示す
官能評価実験で得られたカーブ曲率半径Rc[m]に対す
るカーブ通過車速Vc[km/h]の相関関係に基づいて、曲
率半径Rcに対応する通過車速Vcを推定する。なお、カ
ーブの通過車速Vcの推定方法はこの実施の形態に限定
されない。一方、走行道路の先に信号機がある場合は、
信号機が”赤”の時は停車しなければならないので、通
過車速Vcを0とする。
【0048】次に、現在地からカーブまたは信号機まで
到達するのに要する時間tc[sec]は、現在地の車速vsp
[km/h]とカーブの通過車速Vc[km/h](信号機の場合は
Vc=0)とに基づいて次式により求められる。
【数11】tc=2・Lc/(vsp+Vc)
【0049】また、通過車速Vc[km/h]と、カーブまた
は信号機までの距離Lc[m]および到達所要時間tc[se
c]と、現在の車速vsp[km/h]とに基づいて、カーブまた
は信号機の通過車速Vcまで車両を減速するのに必要な
制動トルクTd[Nm]を求める。この制動トルクTdは車両
が受ける抵抗、すなわち転がり抵抗、空気抵抗、加速抵
抗および勾配抵抗との釣り合いの式を用いて求める。
【数12】F=μ・M・g+(ρ・Cd・A・vsp2)/
2+acc・M+M・g・sinθ, Td=F・r/GR/η, acc=(Vc−vsp)/tc ここで、rは駆動輪7の半径[m]、GRは無段変速機5
の変速比、減速機(不図示)の減速比および差動装置
(不図示)の減速比を合成した合成減速比、ηは無段変
速機5、減速機および差動装置の伝達効率である。
【0050】さらに、現時点におけるメインバッテリー
15の充電可能な仕事量(充電可能容量)wb[kwh]は
数式2により得られるから、現在地から減速場所までの
所要時間tcに、メインバッテリー15への電力回生に
よってモーター4で発生可能な制動トルクRd[Nm]は次
式により求められる。
【数13】Rd=60・wb・GR・η/(2π・10
00・tc・εin・Na) ここで、εinはメインバッテリー15の充電効率であ
り、Naはモーター4の回転速度[rpm]である。
【0051】そして、カーブまたは信号機設置場所など
の減速場所までに車両を減速するのに要する制動トルク
Td[Nm]と、モーター4により回生可能な制動トルクRd
[Nm]とを比較し、回生可能な制動トルクRdが所要制動
トルクTd以上の場合はモーター4による回生制動によ
り減速する。一方、回生可能な制動トルクRdが所要制
動トルクTdより小さい場合は、モーター4による回生
制動で不足する制動力(Td−Rd)を、無段変速機5の
変速比を調節してエンジンブレーキにより補う。
【0052】図9は、エンジン2のスロットルバルブ全
閉時の回転数Ne[rpm]に対するブレーキトルクTe[Nm]
の特性を示す。コントローラー16は、燃料噴射装置3
0、点火装置31、バルブタイミング調整装置32およ
びスロットルバルブ調整装置33を制御して、エンジン
2から次式を満たすエンジンブレーキトルクTe[Nm]を
出力させる。
【数14】(Td−Rd)=Te・GR・η
【0053】なお、カーブまたは信号機設置場所などの
減速場所でブレーキペダルが踏み込まれた場合は、乗員
の制動意志を優先するため、モーター4とエンジン2に
よる制動力に加え、ブレーキペダルの踏み込み力に応じ
た制動力をフットブレーキ装置6により発生させる。
【0054】このように、ナビゲーション装置34およ
び走行履歴記録装置35からカーブや信号機設置場所な
どの減速が必要な場所の情報を入手し、減速場所へ到達
するまでに車両を減速するのに要する所要制動トルクT
dを演算するとともに、メインバッテリー15の充電可
能容量wbに基づいて車両減速時にモーター4からメイ
ンバッテリー15へ回収可能な回生制動力を演算し、減
速場所へ到達するまで車両を減速する時に、所要制動ト
ルクTdが回生制動トルクRd以下の場合はモーター4に
より所要制動トルクTdを発生させ、所要制動トルクTd
が回生制動トルクRdを越える場合はモーター4により
回生制動力を発生させるとともに、エンジン2により所
要制動トルクTdが回生制動トルクRdを越えた分の制動
トルク(Td−Rd)を発生させるようにしたので、減速
場所へ到達するまでの間、安定な制動力を供給すること
ができ、減速途中でメインバッテリー15が満充電状態
になって回生制動力が消失し、減速力が急に低下するよ
うな事態が避けられる。
【0055】図10は、カーブや信号機設置場所などの
減速場所での制動力制御プログラムを示すフローチャー
トである。このフローチャートにより、第2の実施の形
態の動作を説明する。コントローラー16は、所定時間
ごとにこの制動力制御プログラムを実行する。ステップ
11において、アクセル開度センサー22によりアクセ
ルペダルが開放されているかどうかを検出し、アクセル
ペダルが踏み込まれている場合は乗員に加速意志がある
と判断してこの制動力制御プログラムの実行を終了す
る。アクセルペダルが開放されている時はステップ12
へ進み、ナビゲーション装置34および走行履歴記録装
置35から入手した走行道路に関する情報に基づいて、
所定距離、例えば300m前方にカーブまたは信号機な
どの減速場所があるかどうかを確認する。この実施の形
態では、曲率半径Rc[m]が所定値、例えば100m以
下のカーブだけをカーブとして扱う。減速場所がない場
合はこの制動力制御プログラムの実行を終了する。
【0056】一方、アクセルペダルが開放され、且つ、
走行道路の先にカーブまたは信号機などの減速場所があ
る場合はステップ13へ進み、上述したようにカーブの
曲率半径Rc[m]に応じて通過車速Vc[km/h]を推定す
る。なお、走行道路の先に信号機がある場合は通過車速
Vcを0とする。続くステップ14では、通過車速Vc[k
m/h]と、カーブまたは信号機などの減速場所までの距離
Lc[m]と、現在の車速vsp[km/h]とに基づいて、減速場
所における通過車速Vcまで車両を減速するのに必要な
制動トルクTd[Nm]を数式11および数式12により求
める。
【0057】ステップ15では、バッテリーSOC検出
器26によりメインバッテリー15のSOCを検出し、
続くステップ16で、現在のメインバッテリー15の充
電可能な仕事量(充電可能容量)wb[kwh]を数式2に
より演算する。そしてステップ17で、現在地から減速
場所へ到達するまでのtc時間に、メインバッテリー1
5への電力回生によってモーター4で発生可能な制動ト
ルクRd[Nm]を数式13により求める。
【0058】ステップ18において、減速場所における
通過車速Vcまで車両を減速するための所要制動トルク
Td[Nm]と、メインバッテリー15の充電可能容量wb
[kwh]により決まるモーター4の発生可能な制動トルク
Rd[Nm]とを比較する。減速するための所要制動トルク
Tdがモーター4の発生可能な制動トルクRd以下の場合
は、モーター4の回生制動トルクRdだけで減速場所の
通過車速Vcまで車両を減速することができるので、ス
テップ20へ進む。ステップ20では、インバーター1
2を制御してモーター4から所要制動トルクTd[Nm]を
発生させる。
【0059】一方、減速するための所要制動トルクTd
がモーター4の発生可能な制動トルクRdより大きい場
合は、ステップ19へ進む。ステップ19では、所要制
動トルクTd[Nm]の内、Rd[Nm]をインバーター12を制
御してモーター4の回生制動により発生させ、不足分
(Td−Rd)[Nm]を、燃料噴射装置30、点火装置3
1、バルブタイミング調整装置32およびスロットルバ
ルブ調整装置33を制御してエンジン2から出力させ
る。なお、不足分(Td−Rd)[Nm]が、無段変速機5の
変速比により決まるエンジンブレーキトルクの上限値T
elim[Nm]を越える場合は、(Telim−Rd)分だけエン
ジン2から発生させる。
【0060】ステップ21において、ブレーキスイッチ
23によりブレーキペダルが踏み込まれているかどうか
を確認し、ブレーキスイッチ23がオンしてブレーキペ
ダルが踏み込まれていればステップ22へ進み、そうで
なければこの制動力制御を終了する。ステップ22で
は、フットブレーキ装置6を制御してブレーキペダルの
踏み込み力に応じた制動力を発生させる。
【0061】なお、上述した第2の実施の形態では、減
速が必要な場所(減速場所)としてカーブ(曲線路)と
信号機設置場所を例に上げて説明したが、減速が必要な
場所はこの実施の形態に限定されない。
【0062】《発明の第3の実施の形態》上述した第2
の実施の形態ではカーブや信号機の手前で減速する場合
の制動力制御について説明したが、料金所などの停車が
必要な場所(以下、単に停車場所と呼ぶ)では必ずフッ
トブレーキを用いるので、停車場所における制動力を、
モーターによる回生制動とフットブレーキによる制動と
に配分する第3の実施の形態を説明する。なお、この第
3の実施の形態の構成は図1および図2に示す構成と同
様であり、説明を省略する。
【0063】図11は、料金所などの停車場所における
制動力制御プログラムを示すフローチャートである。こ
のフローチャートにより、第3の実施の形態の動作を説
明する。コントローラー16は、所定時間ごとにこの制
動力制御プログラムを実行する。ステップ31におい
て、ブレーキスイッチ23によりブレーキペダルの踏み
込みを検出し、ブレーキペダルが踏み込まれていればス
テップ32へ進み、そうでなければこの制御プログラム
の実行を終了する。ステップ32で、ナビゲーション装
置34および走行履歴記録装置35から得られた走行道
路に関する情報に基づいて、進行方向の所定距離、例え
ば300m前方までに料金所などの停車場所があるかど
うかを確認する。停車場所がある場合はステップ33へ
進み、停車場所がなければこの制御プログラムの実行を
終了する。
【0064】ブレーキペダルが踏み込まれ、且つ所定距
離前方に停車場所がある場合は、ステップ33で、ナビ
ゲーション装置34および走行履歴記録装置35から得
られた走行道路に関する情報に基づいて、現在地から料
金所などの停車場所までの距離Ls[m]を求める。続く
ステップ34で、停車場所までに車両を減速するのに必
要な制動トルクTd[Nm]を数式11および12により求
める。なお、この第3の実施の形態では、数式11およ
び12における通過車速Vcを0に、LcをLsに、tc
をtsにそれぞれ置き換える。
【0065】ステップ35では、バッテリーSOC検出
器26によりメインバッテリー15のSOCを検出し、
続くステップ36で、現在のメインバッテリー15の充
電可能な仕事量(充電可能容量)wb[kwh]を数式2に
より演算する。そしてステップ37で、現在地から停車
場所までのts時間に、メインバッテリー15への電力
回生によってモーター4で発生可能な制動トルクRd[N
m]を数式13により求める。
【0066】ステップ38において、停車場所までに車
両を減速するのに必要な制動トルクTd[Nm]を、インバ
ーター12を制御してモーター4から出力させる。なお
この時、所要制動トルクTdがモーター4の発生可能な
制動トルクRdを越えても、モーター4により発生させ
る制動トルクRdはそのままとする。また、モーター4
により回生制動を行うと同時に、ブレーキ液圧制御装置
(不図示)を制御してブレーキ6からブレーキペダルの
踏み込み力に応じた制動力を発生させる。
【0067】このように、第3の実施の形態によれば、
停車が必要な場所に関する情報を入手し、メインバッテ
リー15の充電可能容量に基づいて車両減速時にモータ
ー4からメインバッテリー15へ回収可能な回生制動力
を演算し、停車が必要な場所へ到達するまで車両を減速
する時に、モーター4によりメインバッテリー15へ回
収可能な回生制動力を限度とした制動力を発生させると
ともに、フットブレーキ装置6によりブレーキペダルの
踏み込み力に応じた制動力を発生させるようにしたの
で、走行エネルギーを回収しながら確実に停車させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明の第1の実施の形態の構成を示す図であ
る。
【図2】 図1に続く、第1の実施の形態の構成を示す
図である。
【図3】 降坂路における回生仕事率の決定方法を説明
する図である。
【図4】 降坂路の途中に道路勾配や走行速度の変化が
あって回生可能な仕事率が変化する場合の、メインバッ
テリーへの実際の回生仕事率の決定方法を説明する図で
ある。
【図5】 降坂路の途中に道路勾配や走行速度の変化が
あって回生可能な仕事率が変化する場合の、メインバッ
テリーへの実際の回生仕事率の他の決定方法を説明する
図である。
【図6】 発明の第1の実施の形態の制動力制御プログ
ラムを示すフローチャートである。
【図7】 発明の第1の実施の形態の変形例の構成を示
す図である。
【図8】 カーブの曲率半径Rcに対する通過車速Vcを
示す図である。
【図9】 エンジン回転数Neに対するエンジンブレー
キトルクTeの特性を示す図である。
【図10】 発明の第2の実施の形態の制動力制御プロ
グラムを示すフローチャートである。
【図11】 発明の第3の実施の形態の制動力制御プロ
グラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 モーター 2 エンジン 3 電磁クラッチ 4 モーター 5 無段変速機 6 フットブレーキ装置 7 駆動輪 9 油圧装置 10 モーター 11〜13 インバーター 14 DCリンク 15 メインバッテリー 16 コントローラー 20 キースイッチ 22 アクセル開度センサー 23 ブレーキスイッチ 24 車速センサー 25 バッテリー温度センサー 26 バッテリーSOC検出器 27 エンジン回転センサー 28 スロットル開度センサー 30 燃料噴射装置 31 点火装置 32 バルブタイミング調整装置 33 スロットルバルブ調整装置 34 ナビゲーション装置 35 走行履歴記録装置 41 コンプレッサー 42 熱交換器 43 アキュームレーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60T 8/00 B60K 9/00 E (72)発明者 出口 欣高 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D046 AA09 BB17 CC04 GG01 GG05 GG06 HH02 HH05 HH07 HH12 HH13 HH15 HH22 HH49 5H115 PA08 PC06 PG04 PI11 PI16 PI24 PI29 PI30 PU02 PU09 PU10 PU22 PU24 PU25 PU29 PV09 QA01 QE06 QE10 QE20 QI04 QI07 QI09 QI15 QN03 QN27 RB08 RB21 RE05 RE06 RE07 TB01 TD01 TE02 TE03 TI01 TO07 TO21 TO23

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行駆動源にモーターを用いる車両の制動
    力制御装置であって、 前記モーターとの間で走行エネルギーの授受を行うエネ
    ルギー蓄積手段と、 車両の現在位置と降坂路に関する情報を入手する情報入
    手手段と、 降坂路における回生可能なエネルギー量を演算する回生
    可能エネルギー演算手段と、 前記エネルギー蓄積手段の蓄積量と前記情報入手手段で
    入手した降坂路に関する情報とに基づいて、降坂路終点
    において前記エネルギー蓄積手段の蓄積量が最大となる
    ように降坂路で回収するエネルギー量を決定する回収エ
    ネルギー決定手段と、 前記回収エネルギー決定手段で決定した回収エネルギー
    量に応じて降坂路における前記モーターの制動力を制御
    する制御手段とを備えることを特徴とする車両用制動力
    制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用制動力制御装置に
    おいて、 降坂路の勾配が変化する場合は勾配に応じて降坂路を複
    数の区間に区分し、前記回収可能エネルギー演算手段が
    各区間ごとに回収可能なエネルギー量を演算し、前記回
    収エネルギー決定手段が各区間ごとに回収エネルギーを
    決定することを特徴とする車両用制動力制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の車両用制動力制御装置に
    おいて、 降坂路で車速変化が予測される場合は車速予測値に応じ
    て降坂路を複数の区間に区分し、前記回収可能エネルギ
    ー演算手段が各区間ごとに回収可能なエネルギー量を演
    算し、前記回収エネルギー決定手段が各区間ごとに回収
    エネルギーを決定することを特徴とする車両用制動力制
    御装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の車両用制動力制御装置に
    おいて、 降坂路の途中で車速が変化した場合は、前記回収可能エ
    ネルギー演算手段が現在地から降坂路終点までの回収可
    能なエネルギー量を演算し直すとともに、前記回収エネ
    ルギー決定手段が現在地から降坂路終点までの回収エネ
    ルギーを決定し直すことを特徴とする車両用制動力制御
    装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかの項に記載の車両
    用制動力制御装置において、 前記エネルギー蓄積手段は複数の種類のエネルギー蓄積
    手段からなり、降坂路における回収エネルギーを前記複
    数種類のエネルギー蓄積手段に分散して蓄積することを
    特徴とする車両用制動力制御装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の車両用制動力制御装置に
    おいて、 前記複数種類のエネルギー蓄積手段には、回収したエネ
    ルギーを熱エネルギーに変換して蓄積する熱エネルギー
    蓄積手段が含まれることを特徴とする車両用制動力制御
    装置。
  7. 【請求項7】エンジンとモーターの両方またはいずれか
    一方により走行駆動と制動を行う車両の制動力制御装置
    であって、 前記モーターとの間で電力の授受を行う蓄電手段と、 車両の現在位置と走行道路上の減速が必要な場所に関す
    る情報を入手する情報入手手段と、 前記減速が必要な場所へ到達するまでに車両を減速する
    のに要する所要制動力を演算する所要制動力演算手段
    と、 前記蓄電手段の蓄電量に基づいて車両減速時に前記モー
    ターから前記蓄電手段へ回収可能な回生制動力を演算す
    る回生制動力演算手段と、 前記減速が必要な場所へ到達するまで車両を減速する時
    に、前記所要制動力が前記回生制動力以下の場合は前記
    モーターにより前記所要制動力を発生させ、前記所要制
    動力が前記回生制動力を越える場合は前記モーターによ
    り前記回生制動力を発生させるとともに、前記エンジン
    により前記所要制動力が前記回生制動力を越えた分の制
    動力を発生させる制御手段とを備えることを特徴とする
    車両用制動力制御装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の車両用制動力制御装置に
    おいて、 前記減速が必要な場所は曲線路であり、 前記所要制動力演算手段は、曲線路の曲率に応じた曲線
    路の通過車速を求め、その通過車速まで車両を減速する
    のに要する所要制動力を演算することを特徴とする車両
    用制動力制御装置。
  9. 【請求項9】請求項7に記載の車両用制動力制御装置に
    おいて、 前記減速が必要な場所は信号機設置場所であり、 前記所要制動力演算手段は、信号機設置場所で停車させ
    るのに要する所要制動力を演算することを特徴とする車
    両用制動力制御装置。
  10. 【請求項10】請求項7〜9のいずれかの項に記載の車
    両用制動力制御装置において、 前記エンジンと前記モーターの両方またはいずれか一方
    による制動中にブレーキペダルが踏み込まれたた時は、
    フットブレーキ手段によりブレーキペダルの踏み込み力
    に応じた制動力を発生させることを特徴とする車両用制
    動力制御装置。
  11. 【請求項11】走行駆動源にモーターを用いる車両の制
    動力制御装置であって、 ブレーキペダルの踏み込み力に応じた制動力を発生する
    フットブレーキ手段と、 前記モーターとの間で電力の授受を行う蓄電手段と、 車両の現在位置と走行道路上の停車が必要な場所に関す
    る情報を入手する情報入手手段と、 前記蓄電手段の蓄電量に基づいて車両減速時に前記モー
    ターから前記蓄電手段へ回収可能な回生制動力を演算す
    る回生制動力演算手段と、 前記停車が必要な場所へ到達するまで車両を減速する時
    に、前記モーターにより前記蓄電手段へ回収可能な回生
    制動力を限度とした制動力を発生させるとともに、前記
    フットブレーキ手段によりブレーキペダルの踏み込み力
    に応じた制動力を発生させる制御手段とを備えることを
    特徴とする車両用制動力制御装置。
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