JP4649055B2 - 熱可塑性樹脂シートの成形方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂シートの成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂シートの成形方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、ミニトマト等の野菜、漬け物等の惣菜類や、弁当箱等の容器やフタとして、透明の熱可塑性樹脂シートを成形し、上面がフラット面とされた箱状の容器が、用いられている。このような容器は、熱可塑性樹脂シートを加熱して軟化させ、これを金型に押しつける段階で冷却しながら、所定の型面に圧空または真空成形によって成形したものである。具体的には、フラットな面を成形する方法としては、プラグを用いた技術が知られており、特公平7−17006号公報に示されるように、プラグの先端から空気を吹き出しながらフラット面を形成する技術が知られている。この方法によれば、プラグ先端から空気を吹き出すことにより、熱可塑性樹脂シートに直接接触しないので、傷を付けないで、成形体を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法では、熱可塑性樹脂シートを成形する際に、シート成形後の冷却に際して、フラット面の部分によっては、冷却の程度に差を生じ、フラット面の波打ちが生じ、内部の視認性および外観が悪くなるという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、内部の視認性が良好で、かつ、外観上に優れた成形体を製造できる熱可塑性樹脂シートの成形方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達するために、本発明の熱可塑性樹脂シートの成形方法は、熱可塑性樹脂シートを真空および/または圧空により金型に密着させることにより、フラット面を有する成形体を形成する熱可塑性樹脂シートの成形方法であって、前記熱可塑性樹脂シートを加熱して軟化させる加熱工程と、加熱された熱可塑性樹脂シートを真空および/または圧空により前記金型に密着させる成形工程の途中または、成形工程後、前記成形体のフラット面に応じた位置に設けられる圧着プレート、および前記金型のフラット面で得られる成形体のフラット面を挟圧しながら冷却する冷却工程と、を備えて構成されていることを特徴とする。
【0006】
ここで、熱可塑性樹脂シートは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル等、熱可塑性を持つ材料ならば、任意の材料を採用できる。
また、金型は、少なくともフラット面が断熱材で構成され、他の部分が、金型の金属面を露出させてもよいが、金型全体を断熱材で覆うように構成してもよい。
【0007】
さらに、真空成形とは、加熱して軟らかくなった熱可塑性樹脂シートを型の中にあけた小穴から空気を抜いて成形する方法のことをいう。この方法では、熱可塑性樹脂シートを軟化、成形、硬化が行われる。
また、圧空成形とは、熱可塑性樹脂シートを軟化し、圧空圧により金型に軟化シートを押しつけ、賦形、冷却する方法をいう。
【0008】
圧空成形を行う際には、型と、その型と熱可塑性樹脂シートを包んで、密閉状態にするための圧空ボックス等が必要となる。
そして、この圧空ボックスに圧空孔を設けておけば、この圧空孔から空気を送り込んで、軟化した熱可塑性樹脂シートから成形体に成形することができる。
さらに、真空成形を行う際には、例えば、金型に孔を開けて、空気を引いて真空にすることができる。
さらに、前述の真空成型と圧空成形を同時に行ってもよい。
【0009】
そして、成形体とは、例えば、弁当箱等の透明のフタのことをいい、その形状、大きさは、目的、用途に応じて適宜決定しうる。この成形体は、消費者の目に直接触れるという観点から、外観が美しいものがよい。具体的には、弁当箱の蓋等に用いられるため、中身が見えやすいものがよく、蓋はできるだけ、透明度を増すために、フラットなものが好ましい。このフラットの意味は、表面が波打っていないで、平坦なことをいう。フラット面とは、通常、成形体の平坦な面をいう。
ここで、意識的に成形した蓋のリブ、溝等は、このフラットとは、無関係に成形される。
【0010】
また、加熱工程において、熱可塑性樹脂シートを加熱する加熱手段は、目的とする成形体を成形するのに必要な大きさ、出力を備えるものならば、任意のものを用いることができる。加熱手段としては、例えば、電熱ヒータ等、温度の調節できるものが好ましい。
【0011】
さらに、成形工程において、真空および/または圧空で金型に軟化した熱可塑性樹脂シートを押しつけ、密着することにより成形体を成形する。
具体的には、作業台等に固定された金型の上側または下側に、加熱工程において、加熱され、軟化した熱可塑性樹脂シートが移動する。
さらに、この熱可塑性樹脂シートの上側または下側より後述する冷却工程において、加熱された熱可塑性樹脂シートから成形される成形体のフラット面を冷却する圧着プレート等を備え、金型を上側または下側から包み込む圧空ボックス等で、熱可塑性樹脂シートを挟みこんで金型側に押しつけ、熱可塑性樹脂シートを目的の成形体に成形する。
【0012】
そして、冷却工程において、圧着プレートとは、熱可塑性樹脂シートを金型へ圧着し、冷却するために、軟化した熱可塑性樹脂シートを押す、いわゆるプラグの働きをし、かつ、加熱された熱可塑性樹脂シートを結果的に冷却する部材であり、熱可塑性樹脂シートを冷却するために、アルミニウム等の金属製の部材からなるものである。また、その形状は、板状であり、大きさは、目的とする成形体および金型に対応している。
【0013】
本発明によれば、冷却工程を備えることにより、圧着プレートにより、軟化された熱可塑性樹脂シートが金型に圧着された状態で、熱可塑性樹脂シートを冷却するので、成形体のフラット面に波打ちが起こらなくすることができる。
また、成形体のフラット面の波打ちが防止できるので、成形体内部の視認性が良好で、かつ、外観上に優れた成形体を成形することができる。
【0014】
以上において、前記金型は、少なくとも前記フラット面が断熱材で構成されていることが好ましい。
これによれば、金型のフラット面が断熱材で構成されていることにより、圧着プレートにより、軟化された熱可塑性樹脂シートを金型に圧着する前に熱可塑性樹脂シートが冷却されるのを防ぐので、断熱材が熱可塑性樹脂シートを一層徐々に、冷却する働きをするので、より一層、成形体のフラット面の波打ちを防止することができ、容易に良好な成形体を得ることができる。
【0015】
また、前記断熱材の熱伝導率は、200W/m・K以下であることが好ましい。
断熱材の熱伝導率は、200W/m・Kより大きい場合には、冷却する速度が早くなってしまうため、成形する成形体のフラット面に波打ちが生じる場合がある。
したがって、断熱材の熱伝導率は、200W/m・K以下であるならば、できあがる成形体のフラット面の波打ちを防止することができる。
【0016】
また、前記断熱材の材質は、熱硬化性樹脂であることが好ましく、より好ましくは、フェノール樹脂である。
これによれば、断熱材の材質は、熱硬化性樹脂であることにより、熱硬化性樹脂は、熱伝導率が低いから、当接する熱可塑性樹脂シートの熱を徐々に奪うことができ、成形体に成形する際に、成形面が、完全に冷却固化する前に熱可塑性樹脂シートを金型と圧着プレートで押さえ込むことができるので、成形体のフラット面の波打ちをより一層防止することができる。
また、熱硬化性樹脂は、機械的強度、耐熱性に優れているので、耐久性に優れた金型とすることができる。
さらに、熱硬化性樹脂のなかでも、フェノール樹脂を用いれば、より一層、前述の効果が得られる。
【0017】
さらに、前記断熱材表面には、ポリイミド樹脂が塗布されていることが好ましい。
これによれば、断熱材表面には、ポリイミド樹脂が塗布されていることにより、ポリイミド樹脂は、機械的強度にすぐれ、剥離性が高いから、耐久性に優れた金型とするとともに、成形体の成形時に、金型からの剥離が容易となることにより、成形効率の高い金型とすることができる。
【0018】
前述の熱可塑性樹脂シートの成形方法により得られる成形体であることから、フラット面の波打ちが少ないので、視認性が高く、外観が美しい成形体とすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
できあがった成形体である蓋20は、無色透明であり、弁当箱の蓋として用いられる。また、この蓋20は、図1(A)に示すように、その上面部分であるフラット面20Aは、表面が平坦であり、周辺部が盛り上がった断面台形状の形状をしている。この周辺部を盛り上げることにより、外部からの応力に対して強度を保つことができる。
さらに、蓋20の外縁部には、弁当箱の容器と係合できる係合部が形成されている。
また、蓋20は、図1(B)に示すように、上面からみると、同心円状の円盤状の形状である。
【0020】
図2には、本発明の一実施形態に係る蓋20を成形する熱成形装置1が示されている。熱成形装置1は、作業台2に設置された金型10と、金型10の上側より成形する対象となる軟化した熱可塑性樹脂シート13を挟圧するプラグ11と、金型10、熱可塑性樹脂シート13およびプラグ11を上側より包み込む上側圧空ボックス12と、下側より覆う下側圧空ボックス14と、から構成されている。
【0021】
ここで、金型10は、図1(A)、(B) に示されるような、蓋20と同様の形状である。
さらに、図2に示すように、この金型10の上部の周辺部より盛り下がった部分は、フラット面10Aである。このフラット面10Aは、熱伝導率の低い断熱材を用いる。さらに、断熱材30を使用する場合には、その材質は、フェノール樹脂を用いることができる。
【0022】
また、プラグ11は、熱可塑性樹脂シート13と当接する円形の圧着プレート11Aと、断面逆T字形の支持体11Bと、圧着プレート11Aと支持体11Bを接続し、かつ、熱可塑性樹脂シート13を均等に挟圧するためのスプリング11Cと、から構成されている。
圧着プレート11Aは、容器20のフラット面20Aと略同形の円盤状である。また、その材質は、アルミニウム等、を用いることができる。
さらに、支持体11Bとスプリング11Cは、目的を達成する範囲内であれば、任意の部材を用いることができる。
【0023】
圧空ボックス12、14の形状は、断面コの字型をしており、その材質は、一定の強度を保つものならば、金属等、任意の材質のものを用いることができる。
この開口部分より、上側圧空ボックス12と下側圧空ボックス14は、金型10、熱可塑性樹脂シート13およびプラグ11を上下より包み込むようになる。
【0024】
さらに、上側圧空ボックス12の上面部分には、任意の間隔で、空気を送り込むための圧空孔12Aが形成されている。なお、圧空孔12Aの数は、任意である。
空気を送り込む手段としては、ブロア等任意の手段を採用できる。さらに、この上面部分の中央部には、プラグ11を上下に自在に可動させるために孔12Bが形成されている
そして、上側圧空ボックス12の上面部分の上側には、上側圧空ボックス12を可動させるための支持棒12Cが2本設けられている。
【0025】
また、熱可塑性樹脂シート13は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル等、熱可塑性を持つ材料ならば、任意の材料を採用できる。
さらに、図2には、図示しないが、この熱可塑性樹脂シート13は、電熱ヒータ等の加熱手段により加熱され、軟化した後、この図2の位置に移動する。
【0026】
次に、図2に示した熱成形装置1を用いた熱可塑性樹脂シート13の成形方法の手順を説明する。
1)電熱ヒータ等の加熱手段(図示略)によって加熱された熱可塑性樹脂シート13が、図2に示すように、金型10の上側、プラグ11の下側に移動する(加熱工程)。
2)上側圧空ボックス12が下降し、上側圧空ボックス12と下側圧空ボックス14で密閉空間を形成する。この際、注意すべきことは、圧着プレート11A自体は、軟化した熱可塑性樹脂シート13とは接触することがないようにしなければならない(成形工程)。
3)圧空孔12Aから、ブロア等(図示略)で空気を送り込む(成形工程)。
4)圧空孔12Aからの空気により、熱可塑性樹脂シート13が、金型10に押しつけられる(成形工程)。
5)4)の直後、約1秒以内に、圧着プレート11Aが下降し、断熱材30のフラット面10Aと圧着プレート11A間で軟化した熱可塑性樹脂シート13を挟圧して、熱可塑性樹脂シート13が金型10の形状に成形される(冷却工程)。
【0027】
上述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)冷却工程を備えることにより、圧着プレート11Aにより圧着された状態で、熱可塑性樹脂シート13を冷却するので、蓋20のフラット面20Aに波打ちが起こらなくすることができる。
さらに、金型10のフラット面10Aが断熱材30で構成されていることにより、フラット面10Aに熱可塑性樹脂シート13が接触した瞬間(圧着プレート11Aが下がる前)に熱可塑性樹脂シート13が冷却されるのを防ぐことができる。
【0028】
(2)金型10のフラット面10Aを構成する断熱材30の材質は、熱硬化性樹脂であることにより、熱硬化性樹脂は、熱伝導率が低いから、当接する熱可塑性樹脂シート13の熱を徐々に奪うことができ、蓋20に成形する際に、フラット面20Aの冷却、波打ちが発生する前に、熱可塑性樹脂シート13を金型10と冷却プレート11Aで押さえ込むことができるので、蓋20のフラット面20Aの波打ちをより一層防止することができる。
また、熱硬化性樹脂は、機械的強度に優れているので、耐久性に優れた金型10とすることができる。
(3)プラグ11は、スプリング11Cを備えることにより、軟化した熱可塑性樹脂シート13を均等に挟圧することができるので、蓋20の成形を正確に行うことができる。
【0029】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、成形時に圧空孔12Aから空気を送り込み、その空気により、軟化した熱可塑性樹脂シート13を成形していた(圧空成形)が、金型10に孔を設け、空気を引き出すこと(真空成形)により、圧空成形と真空成形を同時に行うことができる。
【0030】
また、プラグ11としては、前記実施形態では、圧着プレート11Aと、支持体11Bと、スプリング11Cと、からなるものを採用していたが、これに限られず、冷却プレート11Aと支持体11Bが一体化したものを採用できる。
さらに、金型10のフラット面10Aには、ポリイミド樹脂が塗布されていてもよく、金型10の全体にポリイミド樹脂が塗布されていてもよい。
また、前記実施形態では、金型10がプラグ11の下側に配置されていたが、これに限られず、金型10が上側に配置された構造としてもよい。
その他、本発明を実施する際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲内で他の構造等としてもよい。
【0031】
【実施例】
[実施例1]
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
前記実施形態において、熱成形装置1を用いて、具体的条件を下記の通りとして蓋20を製造した。
金型10の断熱材30の材質 フェノール樹脂(厚さ 4mm)
圧着プレート11Aの材質 アルミニウム
熱可塑性樹脂シート13 透明ポリプロピレンシート
(出光 ピュアサーモ 厚さ0.3mm、幅300mm)
また、圧着プレート11Aの圧着開始のタイミングは、圧空開始直後、1秒以内であった。
さらに、完成した蓋20のフラット面20Aのフラット性を評価する際に、図3に示すようにフラット面20Aの撓み量の絶対値Tを測定した。結果は表1に示した。
【0032】
[実施例2]
実施例1とは、圧着プレート11Aの圧着開始のタイミングは、圧空開始直後、3秒後であった、ことが異なる。その他の条件は、同様である。
フラット面20Aのフラット性を評価の方法も、実施例1と同様である。結果は表1に示した。
【0033】
[実施例3]
実施例1とは、断熱材30を用いていない点が、異なる。その他の条件は、同様である。
フラット面20Aのフラット性を評価の方法も、実施例1と同様である。結果は表1に示した。
【0034】
[比較例1]
実施例1とは、圧着プレート11Aを用いていない点が異なる。その他の条件は、同様である。
フラット面20Aのフラット性を評価の方法も、実施例1と同様である。結果は表1に示した。
【0035】
[比較例2]
実施例1とは、圧着プレート11Aおよび断熱材30を用いていない点が異なる。その他の条件は、同様である。
フラット面20Aのフラット性を評価の方法も、実施例1と同様である。結果は表1に示した。
【0036】
【表1】
Figure 0004649055
【0037】
ここで,表1のフラット面20Aのフラット性評価の欄の各符号の意味は、フラット面20Aの撓み量の絶対値Tが、◎は、0.5mm以下、○は、0.5〜1.0mm、△は、1.0〜3.0mm、×は、3.0〜5.0mmの範囲である。
表1からわかるとおり、比較例1〜2に比べて、実施例1〜3は、撓み量が小さく、フラット性に優れていることがわかる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、冷却工程を備えることにより、圧着プレートにより、軟化された熱可塑性樹脂シートが金型に圧着された状態で、熱可塑性樹脂シートを冷却するので、成形体のフラット面に波打ちが起こらなくすることができる。
さらに、金型のフラット面が断熱材で構成されていることにより、圧着プレートにより、軟化された熱可塑性樹脂シートを金型に圧着する前に熱可塑性樹脂シートが冷却されるのを防ぐので、断熱材が熱可塑性樹脂シートを一層徐々に、冷却する働きをするので、より一層、成形体のフラット面の波打ちを防止することができ、容易に良好な成形体を得ることができる。
そして、成形体のフラット面の波打ちが防止できるので、成形体内部の視認性が良好で、かつ、外観上に優れた成形体を成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における完成した蓋の断面図(A)および斜視図(B)である。
【図2】本発明の実施形態の熱成形装置を示す概略図である。
【図3】本発明の実施形態における完成した蓋のフラット性評価の説明図である。
【符号の説明】
1 熱成形装置
2 作業台
10 金型
10A、20A フラット面
11 プラグ
11A 圧着プレート
11B 支持体
11C スプリング
12 上側圧空ボックス
12A 圧空孔
12B 孔
12C 支持棒
13 熱可塑性樹脂シート
14 下側圧空ボックス
20 蓋
30 断熱材

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂シートを真空および/または圧空により金型に密着させることにより、フラット面を有する成形体を形成する熱可塑性樹脂シートの成形方法であって、
    前記熱可塑性樹脂シートを加熱して軟化させる加熱工程と、
    加熱された熱可塑性樹脂シートを真空および/または圧空により前記金型に密着させる成形工程の途中または、成形工程後、
    前記成形体のフラット面に応じた位置に設けられる圧着プレート、および前記金型のフラット面で得られる成形体のフラット面を挟圧しながら冷却する冷却工程と、を備えて構成されていることを特徴とする熱可塑性樹脂シートの成形方法。
  2. 請求項1に記載の熱可塑性樹脂シートの成形方法において、
    前記金型は、少なくとも前記フラット面が断熱材で構成されていることを特徴とする熱可塑性樹脂シートの成形方法。
  3. 請求項2に記載の熱可塑性樹脂シートの成形方法において、
    前記断熱材の熱伝導率は、200W/m・K以下であることを特徴とする熱可塑性樹脂シートの成形方法。
  4. 請求項2または請求項3に記載の熱可塑性樹脂シートの成形方法において、
    前記断熱材の材質は、熱硬化性樹脂であることを特徴とする熱可塑性樹脂シートの成形方法。
  5. 請求項4に記載の熱可塑性樹脂シートの成形方法において、
    前記熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂であることを特徴とする熱可塑性樹脂シートの成形方法。
  6. 請求項2から請求項5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂シートの成形方法において、
    前記断熱材表面には、ポリイミド樹脂が塗布されていることを特徴とする熱可塑性樹脂シートの成形方法。
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