JP2023137204A - 中空樹脂板の端部加工装置及び中空樹脂板の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】離型不良や成形不良の発生を抑制し、表面性に優れた端面を形成できる中空樹脂板の端部加工装置及び中空樹脂板の製造装置を提供する。【解決手段】中空樹脂板2の端部を所定形状に加工する端部加工装置1を、加工対象の中空樹脂板2が載置されるテーブル11と、中空樹脂板2の端部を予熱する予熱部12と、加熱金型により予熱後の中空樹脂板2の端部を所定形状に加工する加熱成形部13と、加工された中空樹脂板2の端部を冷却用金型により冷却する冷却部14と、加熱成形部13において中空樹脂板2と加熱金型の間に離型シート16を挿入すると共に、冷却部14において冷却後の中空樹脂板2から離型シート16を剥離する離型シート挿入剥離機構15を備え、中空樹脂板2の端部が離型シート16を介して加熱及び冷却される構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、中空樹脂板の端部を所定形状に加工するための端部加工装置及び端部が所定形状に加工された中空樹脂板を製造するための中空樹脂板の製造装置に関する。
面内方向に複数の中空部を有する中空樹脂板は、軽量で、取り扱いが容易なだけでなく、曲げ剛性や圧縮強度にも優れることから、箱材や梱包材などの物流用途、壁や天井用のパネル材などの建築用途、車両の内装材など、幅広い分野で利用されている。中空樹脂板を製造する際は、一般に、長尺状又は大面積に形成したものを切断して所定の大きさにしている。また、取り扱い性、防水性、強度、美観などを向上させる目的で、切断後の中空樹脂板の端面を封止したり、湾曲させたりすることもある(例えば、特許文献1参照。)。
従来、中空樹脂板の端面を加工する装置としては、例えば、円盤状の2つの回転体を用いて封止する装置(特許文献2参照)や、金型を用いて真空引きしながらプレスする装置(特許文献3参照)などが提案されている。また、中空合成樹脂板の端部処理のための加熱成形金型と冷却成形金型とを備え、加熱成形金型は熱源となる長尺の加熱部材からの熱伝導により加熱され、加熱部材及び加熱成形金型上の全体に亘って断熱材若しくは断熱板が敷設され、その上に冷却成形金型が載置された構成の端面処理装置も提案されている(特許文献4参照)。
国際公開第2018/079432号 特開2007-237419号公報 特開2013-240966号公報 特開2017-30156号公報
しかしながら、前述した従来の端部加工装置には、以下に示す問題がある。特許文献2に記載の装置は、別途予熱工程を行う必要があるため作業効率が悪く、また、予熱後に順次連続加工を行う間に、予熱された中空樹脂板の温度が低下してしまうため、全長に亘って良好な成形面を得ることが難しいという問題がある。
特許文献3に記載の装置は、板全体を予熱する必要があるため、予熱のための設備が大がかりになり、その管理が難しいという問題がある。また、特許文献3に記載の装置は、加工型の構造が複雑であるため、任意の製品サイズに対応することが難しく、更に、成形後の製品に不要部が残るため、仕上げ加工が必要となるという問題もある。
特許文献4に記載の端面処理装置には、加熱成形金型での成形後に型から離脱する際に溶融樹脂が型に残ってしまい、きれいに離脱できないという問題がある。また、特許文献4に記載の装置は、加工対象の中空樹脂板が加熱成形金型に直接触れた部分しか加熱されないため、成形不良や加工面の表面性低下が発生しやすいという問題もある。
そこで、本発明は、離型不良や成形不良の発生を抑制し、表面性に優れた端面を形成できる中空樹脂板の端部加工装置及び中空樹脂板の製造装置を提供することを目的とする。
本発明者は、前述した課題を解決するために鋭意実験検討を行った結果、以下に示す知見を得た。加熱成形金型からの離型不良の改善としては、型表面に離型処理を施したり、離型シートを貼付けたりすることが考えられるが、この方法では、完全な離型には至らず、型に樹脂が残って、加工面不良や加工型の都度清掃が必要になる。この状況を解決するには、加工型での成形時に離型シートを介在させ、加工後に離型シートごと冷却型に押し付け、冷却後に離型シートを剥がすことが有効であることを見いだし、本発明に至った。
即ち、本発明に係る中空樹脂板の端部加工装置は、中空樹脂板の端部を所定形状に加工する端部加工装置であって、加工対象の中空樹脂板が載置されるテーブルと、前記中空樹脂板の端部を予熱する予熱部と、加熱金型により予熱後の中空樹脂板の端部を所定形状に加工する加熱成形部と、加工された前記中空樹脂板の端部を冷却用金型により冷却する冷却部と、前記加熱成形部において前記中空樹脂板と前記加熱金型の間に離型シートを挿入すると共に、前記冷却部において冷却後の前記中空樹脂板から前記離型シートを剥離する離型シート挿入剥離機構とを有し、前記中空樹脂板の端部が前記離型シートを介して加熱及び冷却されるものである。
前記離型シートは、例えばフッ素系樹脂シートである。
本発明の中空樹脂板の端部加工装置では、前記予熱部、前記加熱成形部及び前記冷却部が上下に昇降可能な加工ユニット内に高さ方向に配列され、前記テーブルが前記加工ユニットに近づく又は離れる方向に水平移動してもよい。
また、前記離型シート挿入剥離機構は、前記離型シートの上端を保持する第1保持部と、前記離型シートの下端を保持する第2保持部と、バネ材を介して前記第1保持部と連結され前記離型シートの上下方向の位置を調整する第1位置調整部と、前記離型シートの前後方向の位置を調整する第2位置調整部とを備え、前記中空樹脂板の端部の直上域に設置されていてもよい。
本発明の中空樹脂板の端部加工装置は、前記予熱部、前記加熱成形部、前記冷却部及び前記離型シート挿入剥離機構を制御する制御部を更に有し、前記中空樹脂板の端部加工を自動で行うこともできる。
前記中空樹脂板には、例えば、(1)少なくとも一方の面に中空状の凸部が複数形成されたシートからなるコア材の少なくとも一方の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材が積層された構成、(2)シートに突設された凸部同士を突き合せた状態で熱融着してなるコア材の少なくとも一方の凹部側の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材が積層された構成、又は、(3)縦壁部により角柱状の独立中空部が相互に隣接して配置されてなるコア材の上下両面に表面材が積層された構成のものを用いることができる
本発明に係る中空樹脂板の製造装置は、端部が所定形状に加工された中空樹脂板を製造する装置であって、端部加工前の中空樹脂基材が載置されるテーブルと、前記中空樹脂基材の端部を予熱する予熱部と、加熱金型により予熱後の中空樹脂基材の端部を所定形状に加工する加熱成形部と、加工された前記中空樹脂基材の端部を冷却用金型により冷却する冷却部と、前記加熱成形部において前記中空樹脂基材と前記加熱金型の間に離型シートを挿入すると共に、前記冷却部において冷却後の前記中空樹脂基材から前記離型シートを剥離する離型シート挿入剥離機構を有し、前記中空樹脂基材の端部が前記離型シートを介して加熱及び冷却されるものである。
本発明によれば、中空樹脂板の端部が前記離型シートを介して加熱及び冷却されるため、中空樹脂板の端部を所定形状に加工する際に、離型不良や成形不良の発生が抑制され、表面性に優れた端面を形成することができる。
本発明の実施形態の端部加工装置の構成を模式的に示す図である。 A,Bは加熱金型及び冷却金型の構成例を示す断面図である。 加工対象の中空樹脂板の構成例を示す分解斜視図である。 中空樹脂板の他の構成例を示す分解斜視図である。 中空樹脂板の他の構成例を示す分解斜視図である。 中空樹脂板の他の構成例を示す分解斜視図である。 A,Bは中空樹脂板の端部加工例を示す図である。 図1に示す端部加工装置1の予熱時の状態を示す模式図である。 図1に示す端部加工装置1の離型シート16挿入時の状態を示す図である。 図1に示す端部加工装置1の加熱成形時の状態を示す図である。 図1に示す端部加工装置1の冷却準備時の状態を示す図である。 図1に示す端部加工装置1の冷却時の状態を示す図である。 図1に示す端部加工装置1の加工完了時の状態を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付の図面を参照して、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
図1は本発明の実施形態に係る端部加工装置の構成を模式的に示す図である。図1に示すように、本実施形態の端部加工装置1には、加工対象の中空樹脂板2が載置されるテーブル11と、中空樹脂板2の端部を所定形状に加工するための予熱部12、加熱成形部13及び冷却部14が設けられている。また、この端部加工装置1は、中空樹脂板2の端部加工時に離型シート16の挿入・剥離を行う離型シート挿入剥離機構15を備えており、中空樹脂板2の端部が離型シート16を介して加熱及び冷却される構成となっている。
[テーブル11]
テーブル11は、加工対象の中空樹脂板2を載置した状態で水平移動可能となっている。例えば、図1に示す装置のように、予熱部12、加熱成形部13及び冷却部14が高さ方向(垂直方向)に配列されている場合、テーブル11はこれらに向かって前進、又は、後退する。また、例えば、予熱部12、加熱成形部13及び冷却部14が高さ方向ではなく、横方向(水平方向)に配列されている場合は、テーブル11は前進及び後退に加えて、左右方向にも移動する。
いずれの装置構成の場合でも、テーブル11が加熱金型や冷却金型に向かって前進することで、加工対象の中空樹脂板2がこれらの金型に押しつけられる。なお、テーブル11の構成は特に限定されるものではなく、公知の水平移動加工台を用いることができ、また、中空樹脂板2の移動方向及び移動量の制御も自動で行っても、手動で行ってもよい。
[予熱部12]
予熱部12は、中空樹脂板2の端部を予熱するものであり、赤外線ヒーター、熱風加熱装置などの公知の加熱装置を用いた直接加熱の他、プレートヒータなどで加熱した熱板を接触させるなどの接触式加熱法を適用することができる。特許文献4に記載の装置のように、予熱を行わず、常温のまま中空樹脂板2を加熱成形した場合、加熱金型に触れている表面部分しか加熱されないため、端部に滑らかな曲面を形成することは難しい。一方、本実施形態の端部加工装置1は、予熱部12において、加工する部分全体を加熱し、加熱成形前に樹脂を軟化させるため、中空樹脂板2の端部に、表面性が優れた曲面を形成することができる。
[加熱成形部13]
加熱成形部13は、予熱後の中空樹脂板2の端部を所定形状に加工するものであり、1又は2以上の加熱成形用金型(加熱金型)と、各加熱金型を加熱するための熱源を備える。図2A,Bは加熱金型及び冷却用金型の構成例を示す断面図である。加熱成形部13に設けられる加熱金型は、目的とする端部の加工形状に対応する形状の凹部を有するものであればよく、材質や形状は特に限定されない。各加熱金型の凹部の形状も、特に限定されるものではなく、図2A,Bに示す断面U字状の他に、断面が半球状、V字状、略矩形状などでもよく、加工形状に応じて適宜選択することができる。
また、加熱成形部13には、図2Aに示すように、凹部の大きさや形状が異なる複数種の金型131a~131cを積層して設置してもよく、また、図2Bに示すように、1つの金型131bのみ設置してもよい。図2Aのように複数種の金型131a~131cを一体化して設置すると、例えば加熱金型の高さ方向の位置を調整するだけで、厚さや端部の加工形状が異なる中空樹脂板2に対応できるようになるため、加熱金型の交換作業の回数を少なくして、作業効率を向上させることができる。
[冷却部14]
冷却部14は、加熱成形部13で加工された中空樹脂板2の端部を常温で冷却するものであり、冷却用金型を備える。冷却部14に設けられる冷却用金型も、目的とする端部の加工形状に対応する形状の凹部を有するものであればよく、材質や形状は特に限定されないが、冷却効率の観点から、熱伝導率が高いアルミニウム合金製が好ましい。各冷却用金型の凹部の形状も、前述した加熱金型と同様に、図2A,Bに示す断面U字状の他に、断面が半球状、V字状、略矩形状などでもよく、加工形状に応じて適宜選択することができる。
冷却部14も、図2Aに示すように、凹部の大きさや形状が異なる複数種の金型131a~131cを積層して設置してもよく、また、図2Bに示すように、1つの金型131bのみ設置してもよい。図2Aのように複数種の金型131a~131cを一体化して設置すると、例えば冷却用金型の高さ方向の位置を調整するだけで、厚さや端部の加工形状が異なる中空樹脂板2に対応できるようになるため、冷却用金型の交換作業の回数を少なくして、作業効率を向上させることができる。
この冷却部14では、例えば、加工後の中空樹脂板2を、常温(10~35℃)の冷却用金型に5~10秒程度押し当てることにより、中空樹脂板2の表面温度を50~70℃程度まで低下させる。この場合、冷却部14には、冷却用金型を水冷又は風冷するための設備は不要となる。なお、本発明は、常温冷却に限定されるものではなく、冷却用金型を水冷又は風冷して、中空樹脂板2を50℃より低い温度まで冷却してもよい。ただし、中空樹脂板2の加工部分は、表面温度が70℃まで低下すれば、離型シートを容易にかつ加工端部の表面をあらさずに剥離することが可能となる。
[加工ユニット10]
前述した予熱部12、加熱成形部13及び冷却部14は、上下に昇降可能な加工ユニット10内に高さ方向に配列されていてもよい。その場合、テーブル11は、加工ユニット10に近づく又は離れる方向に水平移動する。
[離型シート挿入剥離機構15]
離型シート挿入剥離機構15は、加熱成形部13において中空樹脂板2と加熱金型の間に離型シート16を挿入すると共に、冷却部14において冷却後の中空樹脂板2から離型シート16を剥離するものである。なお、予熱部12では、中空樹脂板2の加工部分を直接加熱する必要があるため、離型シート16は介在させない。また、加熱成形部13での加工後、中空樹脂板2からすぐに離型シート16を剥がすと樹脂が離型シート16に残留してきれいに剥がせないことがある。このため、本実施形態の端部加工装置1では、中空樹脂板2の端部に離型シート16を付着させたまま冷却部14で冷却する。
離型シート挿入剥離機構15は、例えば離型シート16の上端を保持する第1保持部17aと、離型シート16の下端を保持する第2保持部17bと、バネ材18を介して第1保持部17aと連結され離型シート16の上下方向の位置を調整する第1位置調整部19aと、離型シート16の前後方向の位置を調整する第2位置調整部19bを備える構成とすることができる。この場合、離型シート挿入剥離機構15は、中空樹脂板2の端部の直上域に設置される。
離型シート16の材質及び厚さは、樹脂の種類や端部形状などに応じて適宜選択することができるが、耐熱性及び離型性の観点から、フッ素系樹脂シートが好ましい。また、離型シート16の上下端を保持する第1,第2保持部17a,17bとしては、例えば直径が10~15mmのステンレス製パイプ材などを用いることができる。離型シート16を単につり下げておくだけでは、曲がり癖がついていたり、風で揺れたりして安定して挿入できないことがあるため、ある程度の質量があるパイプ材を上下端に固定し、離型シート16に張力がかかるようにしておくことが好ましい。
本実施形態の端部加工装置1では、加熱成形部13や冷却部14において金型に押しつけられる際に、離型シート16が引っ張られて破損することを防止するため、第1保持部17aと第1位置調整部19aとを、バネ材18を介して連結し、このバネ材18により離型シート16にかかる張力を緩和している。具体的には、離型シート16の幅方向に、間隔を空けて複数のバネ材18を設置している。ここで用いるバネ材18としては、離型シート16に無理な力がかからないよう、バネ1個あたりの張力を3N以下とすることが好ましく、例えば最大撓みが50mm、バネ定数が0.1N/mm程度の軽荷重用の引っ張りバネを用いることができる。
また、離型シート16の上下方向の位置を調整する第1位置調整部19a及び離型シート16の前後方向の位置を調整する第2位置調整部19bには、例えばエアシリンダを用いることができる。
[中空樹脂板2]
本実施形態の端面加工装置で加工される中空樹脂板2は、例えば、複数の凸部及び/又は凹部がマトリクス状に形成された1又は2枚の樹脂シートからなるコア材の少なくとも一方の面に、表面材が積層された構成のものを使用することができる。
中空樹脂板2を構成するコア材の材質は、熱可塑性樹脂であればよく、その種類や特性は特に限定されるものではない。熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリカーボネート(PC)などが挙げられるが、その中でも、加工性などの観点から、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン及びブロック状ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂が好ましい。
表面材の材質も、熱可塑性樹脂であればよく、その種類や特性は特に限定されるものではないが、加工性などの観点から、前述したコア材と同様に、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。なお、表面材の材質とコア材の材質は、同じでもよいし、異なっていてもよい。また、表面材の厚さは、特に限定されるものではなく、用途や目的に応じて適宜設定することができる。ただし、端部を封止する必要がある場合は、封止部の接着強度及び端部の剛性を確保するため、表面材の厚さを500μm以上とすることが好ましい。
図3~6は加工対象の中空樹脂板の構成例を示す分解斜視図であり、図7A,Bは中空樹脂板の端部加工例を示す図である。本実施形態の端部加工装置1で加工される中空樹脂板2としては、例えば、図3に示すように、シート211に突設された凸部211a同士を突き合せた状態で熱融着してなるコア材21の凹部211b側の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材22,23が積層された構成のものを用いることができる。また、図4に示すように、縦壁部により角柱状の独立中空部24aが相互に隣接して配置されてなるコア材24の上下両面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材22,23が積層された構成の中空樹脂板2を用いてもよい。
更に、図5に示すように、一方の面に中空状の凸部25aが複数形成されたシートからなるコア材25の両面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材22,23が積層された構成の中空樹脂板2、又は、図6に示すように、凸部26aと凹部26bが溝状に形成されたシート(両面に溝状の凸部が形成されたシート)からなるコア材26の両面に、表面材22,23が積層された構成の中空樹脂板2でもよい。なお、図3~6には、コア材の両面に表面材が積層された構成の中空樹脂板を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表面材は少なくとも一方の面に積層されていればよい。
また、本実施形態の端面加工装置1により加工される端面の形状も、金型を用いて賦形できるものであればよく、特に限定されない。更に、加工後の中空樹脂板2の端部は、図7Aに示すように封止されていても、図7Bに示すように未封止で開口していてもよい。
[動作]
次に、本実施形態の端面加工装置の動作ついて説明する。図8~13は本実施形態の端面加工装置の動作を示す図である。本実施形態の端面加工装置1を用いて中空樹脂板2の端面処理を行う場合は、先ず、図1に示すように、加工対象の中空樹脂板2を、テーブル11の上に載置し、端面加工装置1の運転を開始する。
これにより、図8に示すように、中空樹脂板2の高さに予熱部12が位置するように加工ユニットが移動すると共に、テーブル11が加工ユニット10に向かって水平移動し、中空樹脂板2の端部が予熱部12に接近する。そして、この状態で、中空樹脂板2の端部を、予熱部12に設けられたヒーターなどの加熱装置により所定時間予熱する。このとき、中空樹脂板2の端部を直接加熱する必要があるため、離型シート16は介在させず、中空樹脂板2よりも上方に待機させておく。
予熱完了後、図9に示すように、テーブル11を後退させる共に、第1位置調整部19aを動作させて離型シート16を下降させる。このとき、離型シート16は中空樹脂板2の端面よりも内側の上方で待機しているため、そのまま下降させても中空樹脂板2の上に落ちてくるだけで、端面に被せることができない。そこで、本実施形態の端部加工装置1では、第2位置調整部19bにより、離型シート16の中央部を加工ユニット10側に押し出す。これにより、加熱成形部13の加熱金型と中空樹脂板2の端部との間に、離型シート16が挿入される。
次に、図10に示すように、加工ユニット10を上昇させ、加熱成形部13の加熱金型が中空樹脂板2と同じ高さになるようにする。その後、テーブル11を加熱成形部13に向けて水平移動させ、離型シート16を介して、中空樹脂板2の端部を加熱金型の凹部に押しつけ、加圧する。このとき、本実施形態の端部加工装置1では、バネ材18により離型シート16にかかる張力が緩和されるため、離型シート16が破損することなく、中空樹脂板2の端部に追従して加熱金型の凹部に押し込まれる。
また、加熱成形部13での加工条件(近づける速度・押し込む距離・保持時間など)は、中空樹脂板2の厚さや構造、樹脂の種類、目的とする端部の形状や目付、外気温などに応じて、適宜設定することができるが、加工された端面の平滑性確保の観点から、加熱金型の温度は185~195℃とすることがこのましい。
加熱成形後、図11に示すように、テーブル11を後退させて加熱金型から中空樹脂板2の端部を取り出すと共に、加工ユニット10を上昇させて冷却部14の冷却用金型が中空樹脂板2と同じ高さになるようにする。このとき、離型シート16は、第1位置調整部19a及びバネ材18によって自動で上方に移動する。ただし、この時点で離型シート16を剥離すると樹脂の残留が発生することがあるため、離型シート16は中空樹脂板2の端部に付着させたままにする。
次に、図12に示すように、テーブル11を冷却部14に向けて水平移動させ、離型シート16を介して、中空樹脂板2の端部を冷却用金型の凹部に押しつけ、加圧する。このとき、本実施形態の端部加工装置1では、バネ材18により離型シート16にかかる張力が緩和されるため、離型シート16が破損することなく、中空樹脂板2の端部に追従して冷却用金型の凹部に押し込まれる。
冷却部14では、例えば、常温(10~35℃)の冷却用金型に5~10秒程度押し当てることにより、中空樹脂板2の表面温度を50~70℃程度まで低下させる。なお、冷却部14での冷却条件は、前述した範囲に限定されるものではなく、中空樹脂板2の表面温度がおおよそ70℃以下になるまで冷却できればよい。これにより、離型シート16の剥離性が良好になる。
その後、図13に示すように、テーブル11を後退させて冷却用金型から中空樹脂板2の端部を取り出す。このとき、離型シート16は中空樹脂板2の端部から剥離し、第1位置調整部19a及びバネ材18により、中空樹脂板2の上方の初期位置に自動で戻る。中空樹脂板2から剥離した離型シート16には、樹脂の付着や残留がないため、交換せずにそのまま次の加工に用いることができる。
なお、上述した各動作は手動で行ってもよいが、予熱部12、加熱成形部13、冷却部14及び離型シート挿入剥離機構15を制御する制御部を端部加工装置1に設け、中空樹脂板2の端部加工を自動で行ってもよい。
以上詳述したように、本実施形態の端面加工装置は、中空樹脂板の端部が離型シートを介して加熱及び冷却される構成にしたため、中空樹脂板の端部を所定形状に加工する際に、離型不良や成形不良の発生が抑制され、表面性に優れた端面を形成することができる。また、本実施形態の端面加工装置では、加熱成形後に離型シートは剥がさず、冷却後に離型シートを剥がすため、樹脂の付着や残留がなく、加工面の表面性が向上する。更に、本実施形態の端面加工装置では、加熱成形前に予熱を行っているため、成形性に優れており、中空樹脂板2の端部に表面性が優れた曲面を形成することができる。
なお、本実施形態の端部加工装置は、中空樹脂板の製造工程に組み込んで使用することもできる。具体的には、端部が所定形状に加工された中空樹脂板を製造する装置について、端部加工前の中空樹脂基材が載置されるテーブル11と、中空樹脂基材の端部を予熱する予熱部12と、加熱金型により予熱後の中空樹脂基材の端部を所定形状に加工する加熱成形部13と、加工された中空樹脂基材の端部を冷却用金型により冷却する冷却部14と、加熱成形部13において中空樹脂基材と加熱金型の間に離型シート16を挿入すると共に、冷却部14において冷却後の中空樹脂基材から離型シート16を剥離する離型シート挿入剥離機構15を備える構成とし、中空樹脂基材の端部が離型シートを介して加熱及び冷却される構成としてもよい。この場合も、前述した端面加工装置と同様の効果が得られる。
1 端部加工装置
2 中空樹脂板
10 加工ユニット
11 テーブル
12 予熱部
13 加熱成形部
14 冷却部
15 離型シート挿入剥離機構
16 剥離シート
17a、17b 保持部
18 バネ材
19a、19b 位置調整部
21、24、25、26 コア材
22、23 表面材
24a 独立中空部
25a、26a、211a、251a 凸部
26b、211b 凹部
131a、131b、131c 金型
211、251 シート

Claims (7)

  1. 中空樹脂板の端部を所定形状に加工する端部加工装置であって、
    加工対象の中空樹脂板が載置されるテーブルと、
    前記中空樹脂板の端部を予熱する予熱部と、
    加熱金型により予熱後の中空樹脂板の端部を所定形状に加工する加熱成形部と、
    加工された前記中空樹脂板の端部を冷却用金型により冷却する冷却部と、
    前記加熱成形部において前記中空樹脂板と前記加熱金型の間に離型シートを挿入すると共に、前記冷却部において冷却後の前記中空樹脂板から前記離型シートを剥離する離型シート挿入剥離機構と、
    を有し、
    前記中空樹脂板の端部が前記離型シートを介して加熱及び冷却される中空樹脂板の端部加工装置。
  2. 前記離型シートは、フッ素系樹脂シートである請求項1に記載の中空樹脂板の端部加工装置。
  3. 前記予熱部、前記加熱成形部及び前記冷却部は、上下に昇降可能な加工ユニット内に高さ方向に配列されており、
    前記テーブルは、前記加工ユニットに近づく又は離れる方向に水平移動する
    請求項1又は2に記載の中空樹脂板の端部加工装置。
  4. 前記離型シート挿入剥離機構は、前記離型シートの上端を保持する第1保持部と、前記離型シートの下端を保持する第2保持部と、バネ材を介して前記第1保持部と連結され前記離型シートの上下方向の位置を調整する第1位置調整部と、前記離型シートの前後方向の位置を調整する第2位置調整部とを備え、前記中空樹脂板の端部の直上域に設置されている請求項3に記載の中空樹脂板の端部加工装置。
  5. 前記予熱部、前記加熱成形部、前記冷却部及び前記離型シート挿入剥離機構を制御する制御部を有し、
    前記中空樹脂板の端部加工を自動で行う請求項1~4のいずれか1項に記載の中空樹脂板の端部加工装置。
  6. 前記中空樹脂板は、
    (1)少なくとも一方の面に中空状の凸部が複数形成されたシートからなるコア材の少なくとも一方の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材が積層された構成、
    (2)シートに突設された凸部同士を突き合せた状態で熱融着してなるコア材の少なくとも一方の凹部側の面に、熱可塑性樹脂シートからなる表面材が積層された構成、又は、
    (3)縦壁部により角柱状の独立中空部が相互に隣接して配置されてなるコア材の上下両面に表面材が積層された構成
    である請求項1~5のいずれか1項に記載の中空樹脂板の端部加工装置。
  7. 端部が所定形状に加工された中空樹脂板を製造する装置であって、
    端部加工前の中空樹脂基材が載置されるテーブルと、
    前記中空樹脂基材の端部を予熱する予熱部と、
    加熱金型により予熱後の中空樹脂基材の端部を所定形状に加工する加熱成形部と、
    加工された前記中空樹脂基材の端部を冷却用金型により冷却する冷却部と、
    前記加熱成形部において前記中空樹脂基材と前記加熱金型の間に離型シートを挿入すると共に、前記冷却部において冷却後の前記中空樹脂基材から前記離型シートを剥離する離型シート挿入剥離機構と、を有し、
    前記中空樹脂基材の端部が前記離型シートを介して加熱及び冷却される中空樹脂板の製造装置。
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