JP7373858B2 - プレスブレーキ用の型装置 - Google Patents

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Description

本発明は、板状部材に折り曲げ加工を施すプレスブレーキに装着されて用いられる型装置に関し、特に、熱可塑性の合成樹脂からなる板状部材の折り曲げ加工に用いて有用な型装置に関する。
従来、金属製の板状部材に折り曲げ加工を施すためのシステムとしてプレスブレーキが広く用いられている。
この種のプレスブレーキの一例として、特許文献1(特許第6785392号公報)に開示されたものなどがある。特許文献1に開示されるプレスブレーキは、本体フレームの下部側に、固定テーブルが配置され、本体フレームの上部側に可動テーブルが配置されている。可動テーブルは、油圧シリンダ等の駆動手段を備えた移動操作機構に連結され、固定テーブルに対し近接離間する上下方向に移動可能に支持されている。
前記可動テーブルの固定テーブルに対向する面側には、上金型ホルダーが取り付けられている。この上金型ホルダーには、上金型であるパンチ金型が着脱自在に取り付けられている。そして、固定テーブルの可動テーブルと対向する面側には、下金型ホルダーが取り付けられている。この下金型ホルダーには、ダイとして機能する下金型が着脱試合に取り付けられている。
前記プレスブレーキは、下金型上に加工部材としての板状部材を設置した状態で、移動機構を駆動して、可動テーブルを下降操作する。そして、可動テーブルに取り付けられた上金型ホルダーに支持された上金型を下金型上に配置された板状部材に押し当て、この板状部材に曲げ荷重を加える。板状部材は、曲げ荷重が加えられることにより、下金型に形成した溝部の形状に倣った角度に折り曲げられる板金加工が施される。
また、プレスブレーキに用いられる金型装置として、特許文献2(特開2020-32436号公報)に開示されたものがある。
板厚を異にする板状部材に対しても正確な折り曲げ加工を可能とする金型装置として、特許文献2(特許第2020-32436号公報)に開示されたものがある。
ところで、従来提案されて、あるいは用いられいるプレスブレーキを含む板金加工システム及びこのシステムに用いられる金型装置は、専ら常温で柔軟に変形する展延性に優れた鉄やステンレス、あるいは銅などの金属製の板状部材に折り曲げ加工を施すことを目的とするものであって、常温で固化した状態にあって、金属に比し展延性に劣る合成樹脂製の板状部材等に折り曲げ加工を含む板金加工を施すことは極めて困難であった。
特許第6785392号公報 特開2020-32436号公報
そこで、本発明の技術課題は、加熱されることにより、柔軟となり、延展性が向上する熱可塑性を有する材料からなる板状部材、特に熱可塑性の合成樹脂材料からなる板状部材に対して、割れやひび割れ等の損傷を与えることなく、高精度に折り曲げ加工を施すことを可能とするプレスブレーキ用の型装置を提供することにある。
また、本発明の技術課題は、板状部材に折り曲げ加工を施すプレスブレーキに熱による損傷や機能の劣化等の悪影響を与えることなく装着することができる型装置を提供することにある。
さらに、本発明の技術課題は、以下に図面を参照して説明される実施の形態により一層明らかにされる。
上述したような技術課題を解決するために提案される本発明は、プレスブレーキに装着され、板状部材に対し協働して折り曲げ加工を施す対をなす上型と下型とを備えたプレスブレーキ用の型装置である。
本発明に係る型装置を構成する前記上型は、前記プレスブレーキの可動テーブルに支持される取付支持部と、先端部側に前記板状部材に対し折り曲げ加工を施す折り曲げ加工部が形成された上型本体を備える。前記下型は、前記プレスブレーキの固定テーブルに支持される支持基台と、先端部側に前記上型の前記折り曲げ加工部と協働して前記板状部材に折り曲げ加工を施す折り曲げ溝部が形成された下型本体とを備える。
そして、前記上型は、前記上型本体を、常温での熱伝導率(W/mK)を0.5以下とする木質系素材、又は合成樹脂材料のいずれかにより形成され、前記下型は、前記下型本体を、常温での熱伝導率(W/mK)を0.5以下とする木質系素材、又は合成樹脂材料のいずれかにより形成されている。
前記上型本体を0.5以上の密度(g/cm)を有する木質系素材により形成し、前記下型本体を0.5以上の密度(g/cm)を有する木質系素材により形成することが望ましい。
また、前記上型本体を1.15以上の密度(g/cm)を有する合成樹脂材料により形成し、前記下型本体を1.15以上の密度(g/cm)を有する合成樹脂材料により形成するようにしてもよい。
前記上型は、前記取付支持部を金属により形成し、前記下型は、前記支持基台を金属により形成することが望ましい。
なお、前記上型本体に形成した折り曲げ加工部の加工面を覆って金属板を取り付け、前記下型本体に形成した溝部の表面を覆って金属板を取り付けるようにしてもよい。
本発明に係る型装置は、板状部材に折り曲げ加工を施す上型の折り曲げ加工部が形成された上型本体と、溝部が形成された下型本体を熱伝導率を0.5以下とする材料により形成することにより、加熱された被加工部材である板状部材の熱を短時間で奪うことなく、加熱した状態を維持して折り曲げ加工を施すことができる。そのため、加熱され、可塑性が付与された熱可塑性の合成樹脂材料などからなる板状部材に割れやひび割れなどの損傷を与えること折り曲げ加工を施すことができる。
そして、本発明に係る型装置が装着されるプレスブレーキに、被加工部材である加熱された板状部材からの熱の伝導を抑制できるので、プレスブレーキに熱による損傷や機能の劣化等の悪影響が生ずることを抑制できる。
特に、上型本体と下型本体を、0.5以上の密度を有する木質性素材により形成することにより、加熱され、可塑性が付与された熱可塑性の合成樹脂材料の折り曲げ加工を行う型装置の強度を高め、耐久性を向上することができる。
また、上型本体と下型本体を、1.15以上の密度を有する合成樹脂材料により形成することにより、加熱され、可塑性が付与された熱可塑性の合成樹脂材料の折り曲げ加工を行う型装置の強度を高め、耐久性を向上することができる。
上型本体の折り曲げ加工部の加工面と、下型本体の溝部を形成した表面を金属板で覆うことにより、金属に比し耐久性に劣る木質系素材により上型本体と下型本体の耐久性を向上することができる、
本実施の形態に係る型装置を示す斜視図である。 本実施の形態に係る型装置が着脱自在に装着されるプレスブレーキの概略斜視図である。 本実施の形態に係る型装置の上部金型をプレスブレーキの上部金型ホルダーに取り付けた状態を示す側面図である。 本実施の形態に係る型装置の下型をプレスブレーキの下型ホルダーに取り付けた状態を示す斜視図である。 下型本体の溝部が形成された加工面上に板状部材を設置した状態を示す側断面図である。 下型本体上に設置した板状部材上に上部金型の折り曲げ加工部を当接させた状態を示す側断面図である。 折り曲げ加工部が板状部材を加圧しながら溝部内に進入し、板状部材を溝部の加工面に倣って折り曲げ変形する状態を示す側断面図である。 本実施の形態に係る型装置の他の例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る型装置1は、被加工部材である板状部材に折り曲げ加工を施す板金加工システムであるプレスブレーキに装着されて使用されるものであって、図1に示しように、協働して板状部材に対し折り曲げ加工を施す対をなす上型2と下型3を備える。
本実施の形態に係る型装置1が装着されるプレスブレーキ100は、板状部材の折り曲げ加工用のシステムとして汎用されているものであって、図2に示すように、装置本体を構成する装置フレーム101を備え、装置フレーム101の下方側に固定テーブル102が固定配設され、装置フレーム101の上方側に、固定テーブル102と相対向して可動テーブル103が配設されている。可動テーブル103には、装置フレーム101に配置された油圧シリンダ105に連結され、油圧シリンダ105が駆動されることにより、固定テーブル102に対し近接離間する上下方向に移動操作される。この可動テーブル103の下端部側には、本実施の形態に係る型装置1の上型2を着脱可能に保持する複数の上型ホルダー104が取り付けられている。
本実施の形態に係る型装置1を構成する上型2は、プレスブレーキ100の可動テーブル103に設けた上型ホルダー104に着脱自在に取り付けられ、下型3は、プレスブレーキ100の固定テーブル102上に設けた下型ホルダー110に可動側の上型2と相対向するように着脱可能に取り付けられる。
上型2は、基部側に、可動テーブル103に設けた上型ホルダー104に取付支持される取付支持部4が設けられている。本実施の形態において、取付支持部4は、鉄系の金属により形成されている。取付支持部4の先端側には、上型本体5が突き合わせ結合されている。 本実施の形態において、上型2を構成する上型本体5は、常温での熱伝導率(W/mK)を0.151とし、密度(g/cm)を0.55とする木質系の素材であるチーク材により形成されている。上型本体5の先端部側には、図1に示すように、先端側に被加工部材としての板状部材に対し折り曲げ加工を施すパンチ部を構成する折り曲げ加工部6が形成されている。折り曲げ加工部6の先端側の側面は、板状部材を押圧し折り曲げ加工するプレス面7とされている。プレス面7が形成された折り上げ加工部6は、板状部材の折り曲げ角度や折り曲げ形状に対応して適宜形状に形成される。
チーク材により形成された上型本体5は、図1に示すように、上部側に形成した突き合わせ突部11を取付支持部4側に形成した係合段部12に突き合わせ係合され、固定ネジ14により連結されて取付支持部4に一体に取り付けられている。
上型本体5が突き合わせ結合された取付支持部4には、図3に示すように、プレスブレーキ100の可動テーブル103に設けた上型ホルダー104に位置決め支持される位置決め支持片15が設けられている。
上型2は、位置決め支持片15が、上型ホルダー104に設けた一対のクランパー106,107によりクランプされることにより可動テーブル103に支持される。
一対のクランパー106,107によりクランプされる位置決め支持片15の一方の面側には、一方のクランパー106の先端部に形成した係合爪107が係合する係合溝16が形成されている。位置決め支持片15の他方の面側には、他方のクランパー107の先端面に当接させて係合する位置決め段部17が形成されている。
そして、上型2を上型ホルダー104に支持するため、位置決め支持片15を一対のクランパー106,107間に差し込むる。このとき、位置決め支持片15は、図3に示すように、一方の面に形成した係合溝16に、一方のクランパー106に形成した係合爪108を係合し、他方の面側に形成した位置決め段部17に他方のクランパー107の先端部107aを当接させて、上型ホルダー部104に支持される。この状態で、上型ホルダー104に設けた図示しない締め付け機構により一対のクランパー106,107が互いに近接する方向に締め付け、これら一対のクランパー106,107により位置決め支持片15を圧着支持することにより、上型2は、上型ホルダー104に位置決めされて取り付けられる。
上型2は、一対のクランパー106,107による支持を解除することにより、可動テーブル103からの取り外しが可能とされている。したがって、上型2は、可動テーブル103に対し着脱自在とされている。
そして、本実施の形態に係る型装置1を構成する下型3は、図4に示すように、プレスブレーキの支持フレームの下部側に配置された固定テーブル102上に、上型2と相対向して着脱可能に取り付けられる。
固定テーブル102上に取り付けられる下型3は、図1に示すように、基部側に、固定テーブル102上に設けた下型ホルダー部110に支持される支持基台21を備える。本実施の形態において、支持基台21は、鉄系の金属により形成されている。この支持基台21の先端側には、下型本体22が突き合わせ連結されている。
下型本体22は、上型本体5と同種の、常温での熱伝導率(W/mK)を0.151とし、密度(g/cm)を0.55とする木質系の素材であるチーク材により形成されている。この下型本体22は、板状部材を折り曲げ加工するときにダイを構成するものであって、図1に示すように、先端部側に上型2に形成された折り曲げ加工部6と協働して板状部材に折り曲げ加工を施す溝部23が形成されている。この溝部23は、板状部材に折り曲げ加工を施すとき、折り曲げ加工部6の加圧力が加わるプレス面として機能する。
そして、下型本体22は、図1に示すように、支持基台21の両側に相対向して取り付けられた取付支持片24,25間に挿入するようにして支持基台21上に重ね合わせられて配置される。
なお、取付支持片24,25は、複数の連結ボルト26により固定されて支持基台21に取り付けられている。そして、下型本体22は、複数の固定ネジ27により取付支持片24,25に固定されている。
この下型3は、図4に示すように、固定テーブル102上に設けた下型ホルダー110を構成する一対の支持片111,112間に支持基台21の基部側を嵌合し、位置決めして取り付けられる。このとき、下型3は、一対の支持片111,112に挿通された固定ボルト113により固定され下型ホルダー110に固定される。
なお、下型3は、固定ボルト113を下部ホルダー110から外すことにより、固定テーブル102から取り外すことができる。
次に、本実施の形態に係る型装置1を用いて熱可塑性の合成樹脂からなる板状部材を折り曲げ加工する工程を説明する。
以下の例では、熱可塑性樹脂であるポリカーボネートからなる板状部材を折り曲げ加工する例を挙げて説明する。本実施の形態では、板厚を0.1~10mmとするポリカーボネート製の板状部材を折り曲げる例を挙げて説明する。なお、折り曲げ加工される板状部材は、上記板厚の範囲で適宜選択される。
まず、ポリカーボネート製の板状部材を折り曲げ加工するには、少なくとも板状部材の折り曲げ部を含む近傍領域をポリカーボネートのガラス転移温度(Tg)近傍の温度以上で、ポリカーボネートを軟化させるに足る温度に加熱し可塑性を付与する。板状部材の加熱は、別途用意した加熱炉などを用いて加熱する。
少なくとも折り曲げ部を含む領域が柔軟性を有し延展性を有して折り曲げ可能な状態に加熱した板状部材Pを、図5に示すように、下型本体22の溝部23が形成された加工面上に設置する。このとき、板状部材Pは、プレスブレーキ側に設けられた位置決め手段により加工位置が位置決めされて下型本体22の加工面上に設置される。
板状部材Pを下型3上に設置するとき、プレスブレーキに設けた油圧シリンダ105を駆動し、可動テーブル103を固定テーブル102から離間した上方側に移動し、可動テーブル101に支持された上型2を固定テーブル102上に取り付けた下型3から離間した位置に置く。
次いで、板状部材Pを下型本体22上に位置決め設置した状態で、油圧シリンダ105を駆動し、可動テーブル103を固定テーブル102側に移動し、上型2を下型3に近接させ、図6に示すように、下型本体22上に設置した板状部材P上に上型2の折り曲げ加工部6を当接する。上型2を板状部材にPに当接した状態から、続けて油圧シリンダ105を駆動し、折り曲げ加工部6が溝部23に進入するように、上型2を下型3側に移動する。
上型2が下型3側に移動すると、図7に示すように、折り曲げ加工部6が可塑性が付与された板状部材Pを加圧しながら溝部23内に進入し、板状部材Pを溝部23の加工面に倣って折り曲げ変形する。
本実施の形態に係る型装置1を用いることにより、折り曲げ加工部材である板状部材Pを加熱された状態でプレスして折り曲げ加工することにより、割れやひび割れ等の損傷を与えることなく折り曲げ加工を施すことができる。
なお、上型2の板状部材Pに対する圧接速度は、折り曲げ加工される板状部材Pの厚さや、ガラス転移温度(Tg)近傍の温度以上に加熱したときの展性特性に基づいて適宜選択される。
本実施例に係る型装置1は、ポリカーボネート製の板状部材Pの折り曲げを行う上型本体5と下型本体22とを、常温での熱伝導率を0.151とするチーク材により形成したことにより、折り曲げ加工時に、加熱された板状部材Pからの熱伝導を抑え、加熱され可塑性が付与された状態での折り曲げが可能であり、割れやひび割れなどの損傷を与えること折り曲げ加工が実現された。
なお、常温での熱伝導率を30~40とする鉄系の金属からなる金型を用いて、前述のように加熱したポリカーボネート製の板状部材Pに対し折り曲げ加工を施したとき、加熱された板状部材Pが急速に冷却し、割れやひび割れなどの損傷が発生し、高品質での折り曲げ加工ができなかった。
そして、上型本体5と下型本体22を、密度を0.5とするチーク材により形成したことにより、ガラス転移温度(Tg)近傍の温度まで加熱されたポリカーボネート製の板状部材Pを折り曲げ加工するに十分な強度を保持している。
本実施の形態において、上型本体5と下型本体22を構成する木質系素材としては、常温での熱伝導率を0.160とし、密度を0.69とするケヤキを用いるようにしてもよい。ケヤキも鉄系の金属に比し十分に熱伝導性が小さいので、加熱された板状部材Pを急速に冷却することなく曲げ加工することができる。また、ケヤキは、密度を0.69とするので、加熱されたポリカーボネート製の板状部材Pを折り曲げ加工するに十分な強度を保持することができる。その他、チーク材やケヤキと同等の熱伝導率を有し、同等の密度の木材を選択するようにしてもよい。
また、本実施の形態に用いられる上型本体5と下型本体22は、鉄系の金属に比し十分に熱伝導率が小さく、折り曲げ加工時に、加熱されたポリカーボネート製の板状部材Pの熱を短時間で放熱し冷却しない素材により形成するようにしてもよい。あわせて、前記加熱されたポリカーボネート製の板状部材Pを折り曲げ加工するに十分な強度を有する素材を用いて形成する。
例えば、上型本体5と下型本体22を、熱伝導率を0.25とし、密度を2.12~2.17とするポリ四フッ化エチレン(PTFE)、熱伝導率を0.23とし、密度を1.41とするポリアセタール(POM)などの合成樹脂材料により形成したものであってもよい。
本実施の形態に係る上型本体5と下型本体22は、常温での熱伝導率を0.5以下とする素材を用いて形成することにより、ガラス転移温度(Tg)近傍の温度まで加熱され、展性が付与されたポリカーボネート製の板状部材Pにひび割れなどの損傷を与えることなく折り曲げ加工を施すことができる。
そして、上型本体5と下型本体22は、少なくとも密度を1.15以上の合成樹脂材料により形成することにより、加熱されたポリカーボネート製の板状部材Pを折り曲げ加工するに十分な強度を保持することができる。
また、本実施の形態では、図8に示すように、木質系素材により形成した上型本体5の折り曲げ加工部6の先端側の外表面を覆って保護用の金属板31を取り付けるようにしてもよい。さらに、木質系素材により形成した下型本体22の溝部23の加工面を覆って保護用の金属板32を取り付けるようにしてもよい。
上型本体5の折り曲げ加工部6の加工面と、下型本体22の溝部23の加工面を金属板31,32で覆うことにより、金属に比し耐久性に劣る木質系素材により形成した上型本体5と下型本体22の耐久性を向上することができる。
同様に、合成樹脂材料により形成した上型本体5の折り曲げ加工部6の先端側の外表面を覆って保護用の金属板31を取り付けるようにしてもよい。さらに、合成樹脂材料により形成した下型本体22の溝部23の加工面を覆って保護用の金属板32を取り付けるようにしてもよい。
なお、上型本体5と下型本体22の主要部は、熱伝導率の小さい材料により形成しているので、熱保持力を維持し、加熱されたポリカーボネート製の板状部材Pの熱を短時間で放熱し冷却することなく、加工精度よく折り曲げ加工を行うことができる。
1 金型装置、2 上型、3 下型、4 取付基台、5 上型本体、6 折り曲げ加工部、 7 プレス面、21 支持基台、22 下型本体、23 溝部、100 プレスブレーキ、102 固定テーブル、103 可動テーブル

Claims (2)

  1. プレスブレーキに着脱可能に装着され、加熱され熱可塑性が付与された熱可塑性合成樹脂からなる板状部材に対し協働して折り曲げ加工を施す対をなす上型と下型とを備えたプレスブレーキ用の型装置であって、
    前記上型は、前記プレスブレーキの可動テーブルに支持される鉄系の金属からなる取付支持部と、先端側に前記板状部材に対し折り曲げ加工を施す折り曲げ加工部が形成されて、前記取付支持部の先端側に一体に取り付けられた上型本体とからなり、
    前記下型は、前記プレスブレーキの固定テーブルに支持される鉄系の金属からなる支持基台と、先端部側に前記上型の前記折り曲げ加工部と協働して前記板状部材に折り曲げ加工を施す折り曲げ溝部が形成されて、前記支持基台の先端側に連結された下型本体とからなり、
    前記上型本体、常温での熱伝導率(W/mK)0.5以下であって、密度(g/cm )を0.5以上とする木質系素材により形成され、
    前記下型本体、常温での熱伝導率(W/mK)0.5以下であって、密度(g/cm )を0.5以上とする木質系素材により形成されている
    ことを特徴とするプレスブレーキ用の型装置。
  2. 前記上型本体に形成した折り曲げ加工部の加工面を覆って金属板を取り付け、
    前記下型本体に形成した溝部の表面を覆って金属板を取り付けた
    ことを特徴とする請求項1に記載のプレスブレーキ用の型装置。
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