JP2017100183A - ホットプレス装置、及びホットプレス成形方法 - Google Patents

ホットプレス装置、及びホットプレス成形方法 Download PDF

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【課題】被加工材の板厚に寸法公差内でロット毎のバラツキがあってもホットプレス成形に際し、充分な冷却速度で焼入れを行うことができるようにする。【解決手段】下型5の水平上面5bに被加工材Wをセットして押えパッド7で位置決め固定した後、カムスライド13に固定されているカムダイ8の下降により被加工材Wを、下型5の側壁面5c方向へ曲げ形成し、その後カムスライド13のカム受面13aがカムドライバ17のカム面17aに摺接し、カムスライド13の下降に伴い摺動してカムダイ8に形成した側壁ダイ部8aを、側壁面5cに対して平行に移動させて被加工材Wを側壁面5cに押し付けて焼入れを行う。【選択図】図4

Description

本発明は、被加工材の板厚に公差内でのバラツキがあっても均一な冷却による焼入れを行うことのできるホットプレス装置、及びホットプレス成形方法に関する。
近年、自動車等の車両においては、軽量化や衝突安全性向上の観点から高強度鋼板材や高張力鋼板材が積極的に使用されている。しかし、鋼板材の高強度化に伴いプレス成形性が低下し、複雑な形状成形が容易にできなくなるため、最近ではホットプレス(ホットスタンプ)と呼ばれるプレス成形工法も採用されている。
このホットプレス(ホットスタンプ)成形は、素材である被加工材(鋼板材)を略900℃程度のオーステナイト域まで加熱し、被加工材と金型との接触により冷却しながらプレス成形することで焼入れ処理された成形品を形成するものである。
このように、ホットプレス成形では、被加工材を金型に押し当てることで冷却して焼入れするため、加工の際に被加工材と金型との間に空隙が形成されると熱伝達に支障が生じ、焼入れムラが生じ易くなる。しかし、被加工材の板厚にはJIS規格により寸法公差が規定されており、規定された寸法公差の範囲であれば板厚のバラツキは許容される。
図7に示すような被加工材Wをホットプレス加工より、上面部Suと、その両側に連続する縦壁部Ssと、縦壁部Ssの下端に形成されたフランジ部Sfとを有する断面ハット形の成形品Sを形成する場合、図8に示すような上型(ダイ)101と下型(パンチ)102との間に、所定に加熱された被加工材Wを挿入する。次いで、同図(a)に示すように、上型101と下型102とでプレス加工すると共に、所定の冷却速度で冷却して焼入れ処理を行う。
被加工材Wの板厚tには寸法公差が設定されており、従って、板厚tは製造ロット毎に、寸法公差内でバラツキを有している。そのため、ホットプレス成形において所定の冷却速度を担保させるためには、プレス加工時における上型と下型との成形面間の距離を、被加工材Wの板厚tに併せて製造ロット毎に調整する必要がある。
しかし、被加工材Wの板厚tのバラツキに併せて上型と下型との成形面間の距離を一々調整することは困難であるため、例えば特許文献1(WO2013/005318号公報)には、上型と下型とで被加工材をホットプレス成形して断面ハット形の成形品を形成するに際し、下型と上型との上部成形面にビードを形成して、接触面積を増加させることで、公差内の板厚のバラツキによって生じる冷却不足を解消する技術が開示されている。
WO2013/005318号公報
ところで、上型と下型との成形面が基準板厚の被加工材Wに基づいて設計されていると仮定すると、被加工材Wの板厚tが公差下限で製造されている場合、図8(b)に示すように、成形品Sの縦壁部Ssとなる部位と上型101(或いは下型102)の成形面との間に空隙部Cが形成されてしまう。
一方、この被加工材Wが公差上限の板厚tで製造されている場合、同図(c)に示すように、上型101が下死点に到達せず、成形品Sの上面部Suとなる部位と上型101の成形面との間に空隙部Cが形成されてしまい、更に、両金型101,102の水平下面側に設けた成形面間の間隙hが成形品Sの板厚tよりも広くなってしまう。
その結果、上述した文献に開示されている技術では、被加工材Wの板厚tが公差下限の場合、被加工材Wの水平上面の成形面にビードによって波形部を形成することで水平上面部の冷却不足は解消されるが、図8(b)に示すように、縦壁部Ssの表面に空隙部Cが形成されるため冷却不足が発生し易くなる。
一方、被加工材Wの板厚tが公差上限の場合は、成形品Sの上面部Suとなる部位と上型101の成形面との間に空隙部Cが形成されてしまうため、水平上面にビードによって波形を形成することは困難となる。更に、上型101が下死点に到達しないため、両金型101,102に設けた水平下面側の成形面の間隙hが板厚tよりも広くなり、フランジ部Sfとなる部位に曲げ不良が発生する。又、フランジ部Sfとなる部位が両金型101,102の成形面に接触しないため、充分な冷却速度を担保することができず、焼入れムラが発生してしまう不都合がある。
本発明は、上記事情に鑑み、被加工材の板厚に寸法公差内でバラツキがあっても、成形不良、及び冷却不足が発生せず、充分な冷却速度で焼入れを行うことができて成形品の品質を向上させることのできるホットプレス装置、及びホットプレス成形方法を提供することを目的とする。
本発明の第1は、固定型と該固定型方向へ移動自在な可動型とを有し、前記固定型が前記可動型の移動方向に指向する第1受面と該可動型の移動方向に交差する側壁面とを有し、前記可動型と前記固定型とで所定温度に加熱された被加工材を挟圧してプレス加工を行うと共に狭圧状態を保持して焼入れを行うホットプレス装置において、前記可動型は、前記固定型の前記第1受面に対して前記被加工材を該第1受面と平行な方向から押圧する押えパッドと、前記押えパッドの側方に配設されて前記固定型の前記側壁面に対し前記被加工材を、カム機構を介して該側壁面と平行な方向から押し付ける第1ダイ部を有するダイとを備える。
本発明の第2は、固定型と該固定型方向へ移動自在な可動型とを有し、前記固定型が前記可動型の移動方向に指向する第1受面と該可動型の移動方向に交差する側壁面とを有し、前記可動型と前記固定型とで所定温度に加熱された被加工材を挟圧してプレス加工を行うと共に狭圧状態を保持して焼入れを行うホットプレス成形方法において、前記可動型が、前記固定型の前記第1受面に対して前記被加工材を該第1受面と平行な方向から押圧する押えパッドと、前記押えパッドの側方に配設されて前記固定型の前記側壁面に対し前記被加工材を該側壁面と平行な方向から押し付ける第1ダイ部を有するダイとを有し、前記可動型の前記固定型方向への移動に伴い前記押えパッドが前記固定型の前記第1受面にセットした前記被加工材を該第1受面と平行な方向から押圧した後、前記第1ダイ部が前記被加工材を前記側壁面に対して該側壁面と平行な方向から押圧して保持し、前記被加工材を前記押えパッドと前記第1ダイ部とで前記固定型に保持した状態で焼入れを行う。
本発明によれば、被加工材をホットプレスするに際し、可動型を押えパッドとダイとに分割し、固定型の第1受面と側壁面とに対して被加工材を平行な方向から個別に押し付けるようにしたので、被加工材の板厚に寸法公差内でバラツキがあっても、固定型と可動型とで被加工材を隙間なく挟圧することができ、成形不良、及び冷却不足が発生せず、充分な冷却速度で焼入れを行うことができる。その結果、成形品の品質をより向上させることができる。
待機状態にあるホットプレス装置の概略図 上型が下降中途にあるホットプレス装置の概略図 基準板厚の被加工材を曲げ形成する曲げ形成過程を示し、(a)は押えパッドが被加工材を下型の水平上面に押し付けている状態の左半図、(b)はカムダイの下降により被加工材の側壁面を曲げ形成する状態の左半図、(c)は下降するカムダイがカムドライバの反力で下型側へスライドする状態の左半図 基準板厚を有する被加工材を曲げ形成する曲げ形成過程を示し、(d)は下降するカムダイがカムドライバの反力で被加工材のフランジ部を曲げ形成する状態の左半図、(e)はカムダイが下死点に到達した状態の左半図、(f)はカムダイが下死点に到達した後の上昇する直前の状態の左半図 公差下限の板厚を有する被加工材を曲げ形成する曲げ形成過程を示し、(d)は下降するカムダイがカムドライバの反力で被加工材のフランジ部を曲げ形成する状態の左半図、(e)はカムダイが下死点に到達した状態の左半図 公差上限の板厚を有する被加工材を曲げ形成する曲げ形成過程を示し、(d)は下降するカムダイがカムドライバの反力で被加工材のフランジ部を曲げ形成する状態の左半図、(e)はカムダイが下死点に到達した状態の左半図 被加工材と、この被加工材を加工して形成した成形品の部分斜視図 従来例を示し、(a)は標準板厚の被加工材を曲げ形成する上型と下型の断面図、(b)公差下限の板厚を有する被加工材を曲げ形成する上型と下型の断面図、(c)公差上限の板厚を有する被加工材を曲げ形成する上型と下型の断面図
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。尚、図3〜図6では、便宜的に左半分のみを示し、右半分については対象形状であるため省略する。
図1に示すホットプレス装置1は、所定サイズに形成された鋼板材等の被加工材(ワーク)をホットプレスにより、図7に示すような断面ハット形の成形品Sを形成するものであり、後述する下型5とこれに対応する上型ユニット6は紙面手前から奥の方向へ長く配列されている。
このホットプレス装置1は、ベース2の紙面前後方向に一対のコラム(図示せず)が立設されており、このコラムの対向面に設けられているガイド間にラム3が昇降自在に取付けられている。又、対向一対のコラムの上面に梁部(図示せず)が架設されており、この梁部にラム3を昇降させる昇降手段(図示せず)が固設されている。一方、ベース2上にはボルスタ4が固設されており、このボルスタ4に固定型である下型(パンチ)5が交換自在に固設されており、又、この下型5を囲むように上型ユニット6が配設されている。
下型5は被加工材Wを曲げ形成する際の内面を規制する金型であり、内部に、被加工材Wを所定速度で冷却するための冷却水を循環させる冷却水循環通路5aが成形面に沿って所定に形成されている。又、この下型5には成形面として、後述する可動型の移動方向に指向する第1受面としての水平上面5b、この水平上面5bから可動型の移動方向に交差する側に裾広がりに所定傾斜を有して連続する側壁面5c、及びこの側壁面5cの下端エッジに連続して外方へ延在する第2受面としての水平下面5dが形成されている。
一方、上型ユニット6は、下型5の水平上面5bにセットされた被加工材Wを、下型5の各成形面5b〜5dに押し当てて、図7に示すような断面ハット形の成形品Sを成形するもので、下型5に対して昇降移動自在な可動型は、分割された押えパッド7とカムダイ8とに分割されている。押えパッド7は被加工材Wを下型5の水平上面5bに平行な方向から押し当てるものであり、内部に、被加工材Wを所定速度で冷却するための冷却水を循環させる冷却水循環通路7bが成形面に沿って所定に形成されている。又、カムダイ8は、被加工材Wを曲げ形成して下型5の側壁面5cと水平下面5dとに対して平行な方向から被加工材Wを押し当てるものであり、内部に、被加工材Wを所定速度で冷却するための冷却水を循環させる冷却水循環通路8dが成形面に沿って所定に形成されている。
押えパッド7は、その上端がパッドホルダ7aに固設されており、このパッドホルダ7aが、支持スリーブ9に挿通されている。更に、この支持スリーブ9の上端が、ラム3の底面に固設されている上型ホルダ10に対し、ダイホルダ11を介して支持されている。又、支持スリーブ9内に挿通されているパッドホルダ7aの上端とダイホルダ11との間に、ガススプリング、油圧スプリング、コイルスプリング等のパッド定圧保持源12が介装されている。
更に、このダイホルダ11がラム3の底面に固設されている上型ホルダ10に固設されている。又、カムダイ8は押えパッド7を挟む両側方に対向されており、この両カムダイ8の対向面に、被加工材Wを下型5の側壁面5cと水平下面5d、及び両面5c,5d間の屈曲部に押し当てる成形面が形成されている。この成形面は第1ダイ部としての側壁ダイ部8aと第2ダイ部としての水平ダイ部8b、及び、両ダイ部8a,8b間に形成されたエッジ部8cで構成されている。
又、このカムダイ8の背面がカムスライド13に固設されている。更に、このカムスライド13の上面が、互いに対向離間する方向へのスライドが許容されているスライドレール14を介して、カム支持ロッド15の下端に支持されている。更に、このカム支持ロッド15の上端がゴムスプリング等のカムスライド16を介して上型ホルダ10に垂設されている。
一方、ボルスタ4の下型5を挟む両側方にカムドライバ17が配設され、その背面がカムドライバ定圧保持源18に支持されている。更に、カムドライバ定圧保持源18の背面がL字ブラケット19を介してボルスタ4に固設されている。又、カムドライバ17の底面がボルスタ4に摺動自在に支持されている。
又、カムドライバ17の上面に摺動面としてのカム面17aが形成され、カムスライド13の底面にカム面17aに摺接する摺動面としてのカム受面13aが形成されている。カムスライド13が上方から下降してカム受面13aがカムドライバ17のカム面17aに押し当てられると、カム面17aの傾斜に沿って下型5の方向へ摺動しようとする。カムスライド13はカム受面13aがカム面17a上を摺動するに際し、カムダイ8の側壁ダイ部8aと水平ダイ部8bとが、下型5の側壁面5cと水平下面5dとに対して平行に近接離間されるように設定されていると共に、スライドレール14に支持されて水平方向へ移動するように設定されている。
尚、このカムスライド13とカムドライバ17とで、カムダイ8を下型5の方向へ移動させるカム機構が構成されている。又、カムスライド13はスライドレール14を介してカム支持ロッド15に支持されているため、所定以上の反力で下型5に対し近接離間する方向への移動が許容される。
次に、このような構成によるホットプレス装置1を用いて成形品Sを成形する際の作用について説明する。
ホットプレス装置1が図1に示す待機状態にあるとき、所定温度に加熱された被加工材Wの上面部Suとなる部位を下型(パンチ)5の水平上面5bに所定に位置決めした状態でセットする。その後、ホットプレス装置1のラム3が下降を開始し、図2に示すように、先ず、ラム3の下面に垂設されている押えパッド7が被加工材Wを下型(パンチ)5の水平上面5b上に平行な方向から押し当てる。
この押えパッド7の上端を固設するパッドホルダ7aは支持スリーブ9に挿通されてパッド定圧保持源12に連設されている。従って、ラム3が更に下降すると、パッドホルダ7aがパッド定圧保持源12を相対的に圧縮させ、その反発力で押えパッド7が被加工材Wを下型5の水平上面5bに押し付ける。
この押えパッド7を挟む両側方には、一対のカムダイ8が対向配設されており、このカムダイ8の背面を固設されているカムスライド13の上面が、カム支持ロッド15の下端に固設されているスライドレール14に支持されている。更に、カム支持ロッド15は上型ホルダ10にカムスライド定圧保持源16を介して垂設されている。
従って、ラム3が更に下降すると、図3(a)に示すように、対向一対のカムダイ8に形成されている側壁ダイ部8aと水平ダイ部8bとの間のエッジ部8cが、押えパッド7によって位置決め固定されている被加工材Wの両側に接触し、被加工材Wを下方へ押圧する。すると、同図(b)に示すように、被加工材Wの側壁部としての縦壁部Ssとなる両側部位が下型5の側壁面5c側へ屈曲される。被加工材Wが曲げ加工される際に、この被加工材Wは押えパッド7にて位置決めされた状態で固定されているため、曲げ加工中に被加工材Wをクランパ等を用いて押さえておく必要がなく、ホットプレス装置1の構造の簡素化を実現することができる。
その後、ラム3が更に下降すると、同図(c)に示すように、カムスライド13の底面に形成されているカム受面13aがカムドライバ17の上面に形成されているカム面17aに当接する。カムドライバ17の底面はボルスタ4上に摺動自在に支持されており、又、背面に固設されているカムドライバ定圧保持源18がL字ブラケット19を介してボルスタ4に固設されている。ラム3の下降に伴いカムスライド13のカム受面13aが、カムドライバ17のカム面17aに押し付けられると、このカムスライド13のカム受面13aがカム面17aに沿って摺動する。そして、カムダイ8の側壁ダイ部8bと水平ダイ部8bとが、下型5の側壁面5cと水平下面5dとに対して平行な方向から近接され、図4(d)に示すように、先ず、カムダイ8に形成されているエッジ部8cが被加工材Wの端部を下型5の方向へ押圧する。
その後、このカムスライド13の下型5方向への移動に伴い、カムダイ8の側壁ダイ部8aが被加工材Wを下型5の側壁面5cに平行な方向から押し付ける。又、水平ダイ部8bが被加工材Wのフランジ部Sfとなる部位を下型5の水平下面5dに平行な方向から押し付ける。更に、エッジ部8cにて側壁面5cと水平ダイ部8bとの間の屈曲部に押し付ける。
すると、被加工材Wは下型5とカムダイ8との各成形面に沿って曲げ成形され、図4(e)に示すように、カムダイ8の各成形面8a〜8cが被加工材Wを下型5の成形面5b,5cに被加工材Wの板厚を介して押し付ける。そして、そのときの反力が一定値以上になると、カムスライド13のカム受面13aが、カムドライバ17のカム面17aを押圧し、同図の一点鎖線の位置からカムドライバ17をカムドライバ定圧保持源18の付勢力に抗して、実線で示す位置(移動距離L1)まで後退させる。
そして、ラム3が下死点に達するまではカムスライド定圧保持源16が圧縮変形し、ラム3のストロークを吸収し、又、そのときのカムスライド定圧保持源16に発生する反発力で、カムダイ8が被加工材Wを下型5へ一定圧で押圧する。そして、被加工材Wを下型5と上型ユニット6とで挟圧した状態を保持する。下型5、押えパッド7、カムダイ8に形成されている冷却水循環通路5a,7b,8dには、所定流量の冷却水が常時循環供給されており、これにより、被加工材Wは充分な冷却速度で焼入れされ、上面部Suと縦壁部Ssとフランジ部Sfとが所定に曲げ形成された成形品Sが完成される。
その後、この成形品Sを取り出すべく、ラム3を待機位置まで上昇させる。ラム3が下死点から上昇する過程で、カムスライド13を介してカムドライバ17を押圧しているカムスライド定圧保持源16の反発力が徐々に弱められるため、カムドライバ17はカムドライバ定圧保持源18の押圧力で、図4(e)に一点鎖線で示す初期位置に復帰される。すると、このカムドライバ17に形成されているカム面17aがカムスライド13のカム受面13aを押し上げる。その結果、カムスライド13は、スライドレール14に支持された状態でカム面17aの傾斜に沿って斜め上方へ移動し、図4(f)に示す初期位置、すなわち、図4(d)に一点鎖線で示す位置まで戻される。
又、上述した被加工材Wの板厚tが基準板厚t±0とし、それよりも公差内で薄い板厚の被加工材Wをホットプレス加工する場合、図5(d)に示すように、上述した図4(d)と同様、ラム3の下降に伴い、カムスライド13のカム受面13aがカムドライバ17のカム面17aに沿って下型5の方向へスライドし、カムダイ8が被加工材Wを下型5の方向へ押圧する。
その後、図5(e)に示すように、ラム3の下降に伴いカムダイ8が被加工材Wを下型5に押し付ける。そして、そのときの反力が一定値以上になると、カムドライバ17は移動距離L2だけ押しのけられて、被加工材Wの板厚が基準板厚t±0よリも薄い場合の誤差が自動的に吸収される。
一方、ホットプレス加工を行う被加工材Wが基準板厚t±0よりも厚い場合、図6(d)に示すように、ラム3の下降に伴い、カムスライド13がカムドライバ17のカム面17aに沿って下型5の方向へスライドし、カムダイ8が被加工材Wを下型5の方向へ押圧する。その後、図6(e)に示すように、カムダイ8が被加工材Wを下型5に押し付け、そのときの反力が一定値以上になると、カムドライバ17が距離L3だけスライドして、被加工材Wの板厚が基準板厚t±0よリも厚い場合の誤差を自動的に吸収する。
このように、本実施形態では、カムダイ8の成形面8a〜8cが被加工材Wを下型5に押し当てるに際し、被加工材Wの縦壁部Ssとフランジ部Sfとなる部位を、下型5の側壁面5cと水平下面5dとに対して平行な方向から近接して押圧するようにしたので、被加工材Wの板厚tの誤差は、カムダイ8の成形面8a〜8cの進退によって自動的に吸収される。勿論、被加工材Wを下型5の水平上面5bに押し付ける押えパッド7も、水平上面5bと平行に下降するため、被加工材Wの板厚tの公差内での誤差は自動的に吸収される。
その結果、本実施形態のホットプレス装置1によれば、被加工材Wの板厚tに寸法公差内でのバラツキがあっても、被加工材Wを下型5と上型ユニット6とで隙間なく狭圧することができ、成形不良や冷却不足が発生せず、充分な冷却速度で焼入れを行うことができ、成形品Sの品質をより向上させることができる。
尚、上述した説明では、上型ユニット6にて被加工材Wの板厚tの公差内で誤差を吸収する態様について説明したが、本発明によれば、被加工材Wの板厚tが、0.8[mm]、1.6[mm],2.3[mm] ,3.2[mm]と異なっていても、下型5の成形面5b〜5dで形成される内面を基準とする成形品Sを、上型ユニット6を交換することなくホットプレス成形することができる。
又、成形品Sの形状も、押えパッド7で押える上面部Su、カムダイ8で曲げ形成する縦壁部Ssを有する形状であれば、断面ハット形に限らず、溝形、Z形、L形であっても良い。
1…ホットプレス装置、
2…ベース、
3…ラム、
4…ボルスタ、
5…下型、
5a,7b,8d…冷却水循環通路、
5b…水平上面、
5c…側壁面、
5d…水平下面、
6…上型ユニット、
7…押えパッド、
7a…パッドホルダ
8…カムダイ、
8a…側壁ダイ部、
8b…水平ダイ部、
8c…エッジ部、
9…支持スリーブ、
10…上型ホルダ、
11…ダイホルダ、
12…パッド定圧保持源、
13…カムスライド、
13a…カム受面、
14…スライドレール、
15…カム支持ロッド、
16…カムスライド定圧保持源、
17…カムドライバ、
17a…カム面、
18…カムドライバ定圧保持源、
19…L字ブラケット、
101…上型、
102…下型、
C…空隙部、
h…間隙、
S…成形品、
Sf…フランジ部、
Ss…側壁部、
Su…上面部、
t…板厚
W…被加工材

Claims (6)

  1. 固定型と該固定型方向へ移動自在な可動型とを有し、
    前記固定型が前記可動型の移動方向に指向する第1受面と該可動型の移動方向に交差する側壁面とを有し、
    前記可動型と前記固定型とで所定温度に加熱された被加工材を挟圧してプレス加工を行うと共に狭圧状態を保持して焼入れを行うホットプレス装置において、
    前記可動型は、
    前記固定型の前記第1受面に対して前記被加工材を該第1受面と平行な方向から押圧する押えパッドと、
    前記押えパッドの側方に配設されて前記固定型の前記側壁面に対し前記被加工材を、カム機構を介して該側壁面と平行な方向から押し付ける第1ダイ部を有するダイと
    を備えることを特徴とするホットプレス装置。
  2. 前記カム機構は、
    前記ダイを固定するカムスライドと、
    前記固定型の側方に配置されたカムドライバと
    を有し、
    前記カムスライドと前記カムドライバとの対向面に互いに摺動して前記第1ダイ部を前記固定型の前記側壁面方向へ平行に移動させる摺動面が形成され、
    更に前記カムドライバに、前記被加工材を前記側壁面に押し付ける前記ダイ側から一定値以上の反力が前記摺摺面を介して作用した場合に弾性変形して前記被加工材の板厚のバラツキを吸収する定圧保持源が連設されている
    ことを特徴とする請求項1記載のホットプレス装置。
  3. 前記固定型は前記第1受面とは反対側で前記側壁面に連続すると共に該側壁面から外側へ延在する第2受面を有し、
    前記ダイに前記第2受面に対して前記被加工材を第2受面と平行な方向から押圧する第2ダイ部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1或いは2記載のホットプレス装置。
  4. 前記ダイが前記押えパッドの両側方に配設されている
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のホットプレス装置。
  5. 固定型と該固定型方向へ移動自在な可動型とを有し、
    前記固定型が前記可動型の移動方向に指向する第1受面と該可動型の移動方向に交差する側壁面とを有し、
    前記可動型と前記固定型とで所定温度に加熱された被加工材を挟圧してプレス加工を行うと共に狭圧状態を保持して焼入れを行うホットプレス成形方法において、
    前記可動型が、
    前記固定型の前記第1受面に対して前記被加工材を該第1受面と平行な方向から押圧する押えパッドと、
    前記押えパッドの側方に配設されて前記固定型の前記側壁面に対し前記被加工材を該側壁面と平行な方向から押し付ける第1ダイ部を有するダイとを有し、
    前記可動型の前記固定型方向への移動に伴い前記押えパッドが前記固定型の前記第1受面にセットした前記被加工材を該第1受面と平行な方向から押圧した後、
    前記第1ダイ部が前記被加工材を前記側壁面に対して該側壁面と平行な方向から押圧して保持し、
    前記被加工材を前記押えパッドと前記第1ダイ部とで前記固定型に保持した状態で焼入れを行う
    ことを特徴とするホットプレス成形方法。
  6. 前記第1ダイ部が前記被加工材を前記側壁面に押圧する際に該被加工材から一定値以上の反力を受けた場合、該第1ダイ部が前記側壁面と平行な方向へ移動して板厚のバラツキを吸収する
    ことを特徴とする請求項5記載のホットプレス成形方法。
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