JP5291408B2 - 成形体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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本発明は、自動車等の車両の天井パネルなどの内装材等の成形体の製造方法及びそれに用いる製造装置に関する。更に詳しくは、本発明は、成形体の端部を折り曲げ加工するための成形体の製造方法及び製造装置に関する。
従来、自動車等の車両ではサンルーフを備える仕様があり、このような車両の天井パネルでは中央にサンルーフを設けるための開口部が形成されている。この天井パネルの開口部の縁部の下方側は車室内に露出するため、意匠性の観点から折り曲げ加工などの処理を施すことが好ましい。この端部の折り曲げ加工の方法としては、例えば、図3のように、ワーク(天井パネル)100をアルミモールド101に配置し、押さえ部材102により挟持して固定する[図3(A)参照]方法が挙げられる。そして、ワーク100の端部に遮熱板103を当接させ、折り曲げ部位に、例えば、550℃程度の熱風104を吹き付ける方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。これにより、ワーク100の裏面の通気止めフィルム105を溶融させ、同時にポリプロピレ製のワーク100が軟化するまで加熱される。その後、軟化したワーク100に加工ブロック106を押し当てて垂直に折り曲げる(1次折り曲げ)[図3(B)参照]。その後、空冷してワーク100を硬化させることにより、この垂直に折り曲げられた状態で加工を終了してもよい。また、加工ブロック106により端部を更に折り曲げて約180度に折り返すようにしてもよい(2次折り曲げ)[図3(C)参照]。この場合、熱風104により溶融された通気止めフィルム105により、折り返されたワーク100が接着されて固定される(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、前記のワークの折り曲げ方法では、ワーク100の端部の加熱時に加熱面の反対側が支持されていないため、軟化したワーク100の端部が倒れてしまうことがあり、生産性が低下してしまうという問題がある。
特開2007−15656号公報 特開2002−86600号公報
本発明は、前記の従来の状況に鑑みてなされたものであり、加熱により軟化したワークの端部が倒れてしまうことを防止することができる成形体の製造方法及びそれに用いる製造装置を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
1.ワークの端部の一面を加熱する加熱手段と、前記端部の他面を支持する支持部材と、を備えた装置により成形体を製造する成形体の製造方法であって、
前記支持部材により前記端部を支持した状態で前記加熱手段により前記端部を加熱する加熱工程と、
前記端部が加熱により軟化した後、前記支持部材が前記端部を折り曲げる折曲工程と、
を備え
前記加熱手段は複数の部位に分割されているとともに、各々の部位毎に個別に温度制御可能であることを特徴とする成形体の製造方法。
2.前記加熱工程において、前記支持部材は加熱機能を有していない前記1.に記載の成形体の製造方法。
3.前記ワークの前記支持部材側の面が意匠面である前記1.又は2.に記載の成形体の製造方法。
4.前記ワークの折り曲げ部位は予め押し潰されて薄肉化されている前記1.乃至3.のうちのいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
.前記加熱手段は前記ワークに直接接触して加熱する部材である前記1.乃至.のうちのいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
.前記ワークの端部の前記加熱手段側の面に前記加熱手段を押し当てる目印となる凹み線が形成されている前記.に記載の成形体の製造方法。
.ワークの端部の一面を加熱する加熱手段と、前記端部の他面を支持する支持部材と、を備えた成形体の製造装置であって、
前記支持部材により前記端部を支持した状態で、前記加熱手段により前記端部を加熱し、前記端部が加熱により軟化した後、前記支持部材が前記端部を折り曲げ
前記加熱手段は複数の部位に分割されているとともに、各々の部位毎に個別に温度制御可能であることを特徴とする成形体の製造装置。
.前記支持部材は加熱機能を有していない前記.に記載の成形体の製造装置。
.前記加熱手段は前記ワークに直接接触して加熱する部材である前記7.又は8.に記載の成形体の製造装置。
本発明の成形体の製造方法及び製造装置によれば、支持部材によりワークの端部を支持した状態で、加熱手段により端部を加熱するため、加熱により端部が軟化しても倒れることを防止することができる。これにより、従来のように軟化した端部が倒れることによる生産性の低下を抑えることができる。また、支持部材を端部を折り曲げる折り曲げ部材として兼用しているため、この種の折り曲げ部材を有する従来の製造装置に比べて部品点数の増加を抑えることができ、製造装置のコストの上昇を十分に抑えることができる。
また、加熱手段が複数の部位に分割されているとともに、各々の部位毎に個別に温度制御可能であるので、例えば、開口部の曲線部のように端部を折り曲げ難い部位については、他の部位よりも高温に設定するなどのきめ細かい制御が可能になる。
また、支持部材が加熱機能を有していない場合は、支持部材がヒータ機能を有するときに比べて、ワークの支持部材側の面が加熱されないため、この面が熱により損傷を受けることを防止することができる。特にワークの支持部材側の面が意匠面である場合、この意匠面の熱による損傷を防止することができる。
更に、ワークの折り曲げ部位が予め押し潰されて薄肉化されている場合は、押し潰されることにより他の部位より高密度になるため、熱伝熱性が高くなって加熱がより容易になる。これにより、この折り曲げ部位のみを局所的に効率よく加熱することができるようになり、生産コストを抑えることができる。しかも、折り曲げ部位が他の部位の軟化前に軟化するため、所定部位のみを容易に折り曲げることができ、加工精度を向上させることができる。
ここで、従来のように熱風を吹き付けて加熱する場合は、ワークに、例えば、遮熱板の側端部を当接させて、加熱すべきでない部位が加熱されることを防止しているが、ワークと遮熱板との隙間から熱風が漏れたり、又はワークの内部から熱風の漏れが発生することがあり、加熱範囲がばらついてしまうことがある。これに対し、本発明において加熱手段がワークに直接接触して加熱する部材である場合は、直接接触せずに熱風を吹き付けるときと比べて加熱範囲のばらつきが少なく、必要な範囲のみ加熱することができ、加熱むらを抑え、加熱効率を向上させることができる。
また、従来のように熱風を吹き付ける方法では、加熱条件を少し高温にしただけで反対側の意匠面まで過剰に加熱され、表皮焦げの不良が発生してしまうことがある。これに対し、加熱手段を直接接触させて加熱する場合は、熱伝導率が高くなるため、ワークの端部の軟化に必要な最小限の加熱で十分である。しかも、支持部材があるため、加熱手段をワークに対して押圧させることができ、接触面積を増加させて熱伝導率をより高くすることができる。従って、従来よりも加熱手段の温度を低く設定することができ、熱変形及び焦げ等の問題を生じることがなく、且つ省エネルギー化を図ることができる。しかも、ワークに水分が含まれているときは、従来の加熱方法では水分量のばらつきにより温度差が生じてしまうため、例えば、550℃程度の高温の熱風で加熱する必要があったが、この場合、意匠面に焦げが発生することがあるため、加熱前に養生時間を必要としていたが、加熱手段を直接接触させて加熱することにより、意匠面が焦げるほどの高温で加熱する必要がなく、水分を含有するワークであっても養生時間を必要とすることなく、加熱し、加工することができる。
また、ワークの端部の加熱手段側の面に加熱手段を押し当てる目印となる凹み線が形成されている場合は、この凹み線を目指して加熱手段を押し当てることにより、加熱手段を所定位置に正確に押し当てることができる。しかも、折り曲げる際には凹み線が他の部位より曲がり易いため、端部の折り曲げ加工の精度を向上させることができる。
本実施形態に係る成形体の製造方法は、加熱工程と、折曲工程と、を備える。
前記「ワーク」は、熱可塑性のパネル状のものである限り、その構造、大きさ、形状、材質、数量等は特に限定されない。ワーク(加工により成形体となる成形材)としては、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂製シートを有する積層材などが挙げられる。また、通常、成形体の表面は意匠面となり、裏面には裏面通気止めフィルム等を積層させた形態とすることができる。更に、ワークの端部の折り曲げ部位は予め押し潰されて薄肉化されていることが好ましい。
前記「加熱工程」は、ワークの端部の他面を支持部材により支持した状態で加熱手段により加熱することができる工程である限り、その具体的な方法は特に限定されない。また、加熱されるワークの端部とは、ワークの外周縁及びワークに形成された開口部の周縁を意味する。更に、加熱工程では、支持部材は支持の機能のみを有していてもよく、支持の他に加熱の機能を併せて有していてもよいが、支持部材は支持の機能のみを有していることが好ましい。
前記「加熱手段」は、ワークの端部の一面を加熱手段により加熱することができる手段である限り、その構造、大きさ、形状、材質、数量などは特に限定されない。この加熱手段としては、例えば、ヒータブロックのようにワークに直接接触して加熱する加熱部材が挙げられる。更に、加熱手段は、例えば、熱風の吹き付け等であってもよい。また、加熱手段は複数の部位に分割されているとともに、各々の部位毎に個別に温度制御可能態様である。更に、ワークの端部の加熱手段側の面に加熱手段を押し当てる目印となる凹み線を形成することもできる。
前記「支持部材」は、ワークの端部の一面を加熱手段により加熱するときに、ワークの端部の他面を支持することができる限り、その構造、大きさ、形状、材質、数量等は特に限定されない。この支持部材は、前記のように、ワークを支持する機能のみを有していてもよく、支持と加熱の両機能を併せて有していてもよいが、支持の機能のみを有していることが好ましい。
前記「折曲工程」は、ワークの端部が加熱により軟化した後、支持部材がワークの端部を略垂直に折り曲げることができる工程である限り、その具体的な方法は特に限定されない。
以下、図面を参照しながら実施例により本発明を具体的に説明する。
本実施例では、成形材、即ち、ワークが加工されてなる成形体を自動車の天井パネルに適用した場合について説明する。そして、ワークの中央部にはサンルーフ用の開口部が形成されており、この開口部の周縁を折り曲げ加工する場合について説明する。
(1)実施例の構成
本実施例に係る成形体の製造装置1は、図1のように、ワーク2の端部2aを加熱する加熱手段3と、ワーク2の端部2aを支持する支持部材4と、ワーク2の端部2aを押圧して略垂直に折り曲げるための第1ブロック5と、略垂直に折り曲げられた部位2bを押圧により更に折り曲げて折り返す第2ブロック6と、略垂直に折り曲げられた部位2bを更に折り曲げて折り返す際に、略垂直に折り曲げられた部位2bの角部2cを押圧して角部2cの高さを規制する規制部材7と、を備える。また、ワーク2を支持するアルミモールド9と、このアルミモールド9との間でワーク2を挟持して固定する押さえ部材10と、が配設されている。更に、ワーク2を折り曲げる部位に当接させる曲支板11が配設されている。
ワーク2は、ポリプロピレン製のシートを主構成部材として備える。また、このワーク2の加熱される面とは反対側の表面は意匠面12(表皮面)となり、裏面には通気止めフィルム13が配設されている。
加熱手段3は、ワーク2の端部2aを裏面側から加熱する手段であり、この加熱手段3としては、ワーク2に直接接触して加熱する部材であるヒータブロックが採用されている。加熱温度は、例えば、220℃程度とすることができる。この加熱手段3により、支持部材4との間でワーク2の端部2aを挟持し、支持した状態で端部2aを加熱することができる[図1(C)参照]。また、加熱手段3は複数の部位に分割されているとともに、各々の部位毎に個別に温度制御可能とされている。本実施例では、図2のように、加熱手段3をワーク2の開口部の全周に渡って10個の部位に分割している。そして、開口部の曲線部などのワーク2を折り曲げ難い部位では、設定温度を少し高め(例えば、230℃程度)に設定している。同様に、曲支板11は6個に分割され、支持部材4及び規制部材7も6個に分割されている。尚、図1は、図2におけるI−I線による断面図である。
支持部材4は、支持するのみで加熱機能は有していない部材である。また、支持部材4と、第1ブロック5と、第2ブロック6と、は同一の部材である。そして、支持部材4は加熱手段3とともにワーク2を挟持して加熱した後、移動し、第1ブロック5として、ワーク2の端部2aを押圧することにより、端部2aを略垂直に折り曲げることができる[図1(H)参照]。更に、第1ブロック5は、必要に応じて、第2ブロック6として略垂直に折り曲げられた部位2bを押圧し、更に折り曲げて折り返すことができる[図1(J)参照]。
また、略垂直に折り曲げられた部位2bを押圧し、更に折り曲げて折り返す場合に用いる第2ブロック6と規制部材7とは互いに着脱可能である。そして、加熱時[図1(C)参照]と、第1ブロック5による折り曲げ時[図1(H)参照]においては、第2ブロック6及び規制部材7が一体化しており、必要に応じてなされる第2ブロック6による折り返し時[図1(J)参照]においては、規制部材7が第2ブロック6から分離して別体化するようになっている。
尚、ワーク2の端部2aは鉛直方向に対して少し傾斜している。そのため、折り曲げられた部位の折り返しと角部の規制とを実施する場合、第2ブロック6のワーク押圧面6aもワーク2の端部2aと同様に少し傾斜して形成されている。更に、規制部材7は第2ブロック6と一体化しているときは、ワーク押圧面6aに対向している。そのため、規制部材7の第2ブロック6に対向する面7aは、ワーク押圧面6aに平行になるように傾斜している。即ち、規制部材7の断面形状は略台形となっている。
尚、本実施例に係る成形体の製造方法では、支持部材4によりワーク2の端部2aを支持した状態で加熱手段3によりワーク2の端部2aを加熱する加熱工程と、端部2aが加熱により軟化した後に、支持部材4が端部2aを折り曲げる折曲工程と、を備える。
(2)実施例の作用
前記の実施例による成形体の製造装置1により成形体を製造する手順について図1に基づいて説明する。
アルミモールド9にワーク2を配置させ、押さえ部材10により押さえて固定する[図1(A)参照]。このとき、支持部材4はワーク2の端部2aを意匠面12側から支持するように位置している。また、支持部材4と規制部材7とは一体化している。そして、加熱手段3が下降し、ワーク2の端部2aに接近して対向する[図1(B)参照]。更に、加熱手段3がワーク2側に前進し、支持部材4との間でワーク2の端部2aを挟持し、加圧して加熱する[図1(C)参照](加熱工程)。この加熱は、ワーク2の通気止めフィルム13を溶融させることなく、且つポリプロピレン製シートを軟化させることができる加熱とする。そして、所定時間が経過し、ワーク2の端部2aが軟化した後、加熱手段3が後退し、ワーク2の端部2aから離間する[図1(D)参照]。次いで、加熱手段3が上昇し、退避する[図1(E)参照]。
その後、曲支板11が前進し、ワーク2の端部2aの折り曲げ部位に当接し[図1(F)参照]、次いで、支持部材4が規制部材7とともに上昇し、支持部材4の下端部が曲支板11より僅かに高くなった位置で停止する[図1(G)参照]。更に、支持部材4はワーク2側に前進し、第1ブロック5としてワーク2の端部2aを略直角に折り曲げる[図1(H)参照](折曲工程)。このとき、規制部材7も支持部材4とともに前進し、ワーク2の端部2aの略垂直に折り曲げられた部位2bの角部2cを押圧する。本実施例では、ここまでで折り曲げ加工を終了し、ワーク2と第1ブロック5を冷却ブローにより冷却し、ワーク2を硬化させて形状を保持させ、その後、ワーク2をアルミモールドから取り出す。
一方、ワーク2の端部2aを約180度まで折り返す場合は、冷却することなく、曲支板11をワーク2から後退させる[図1(I)参照]。そして、支持部材4が下降して第2ブロック6としてワーク2の端部2aの略垂直に折り曲げられた部位2bを約180度に折り返す[(図1(J)参照](折返工程)。この折り返しは第2ブロック6のワーク押圧面6aにより実施する。このとき、規制部材7は第2ブロック6から分離して、略垂直に折り曲げられた部位2bの角部2cを押圧し、角部2cの高さを規制する。そして、この状態でワーク2と第2ブロック6を冷却ブローにより冷却し、ワーク2を硬化させて形状を保持させ、その後、ワーク2をアルミモールド9から取り出す。
(3)実施例の効果
本実施例によれば、支持部材4によりワーク2の端部2aを支持した状態で加熱手段3により端部2aを加熱するため、加熱により端部2aが軟化して倒れることを防止することができる。これにより、従来のように軟化した端部2aが倒れることによる生産性の低下を抑えることができる。また、折り曲げられた部位の折り返しと角部の規制とを実施する場合、支持部材4が、端部2aを折り曲げる第1ブロック5及び第2ブロック6を兼用しているため、部品点数の増加を抑えることができ、生産コストを低減させることができる。
また、支持部材4が支持機能のみを有し、加熱機能を有していないため、加熱によるワーク2の意匠面の損傷を防止することができる。
更に、加熱手段3がワーク2に直接接触して加熱する部材であるため、直接接触せずに熱風を吹き付けるような場合に比べて加熱範囲のばらつきが少なく、必要な範囲のみ加熱することができ、加熱むらを抑え、加熱効率を向上させることができる。また、加熱手段3がワーク2に直接接触することにより熱伝導率が高くなるため、ワーク2の端部2aの軟化に必要な最小限の加熱でよく、且つ支持部材4があるため、加熱手段3をワーク2に対して押圧することができ、接触面積を増加させて熱伝導率を更に高めることができる。その結果、従来よりも加熱手段3の温度を低く設定することができ、熱変形及び焦げ等の問題を生じることがないとともに、省エネルギー化を図ることができる。
また、加熱手段3が複数の部位に分割されているとともに、各々の部位毎に個別に温度制御可能であるため、端部2aを折り曲げ難い部位については他よりも高温に設定することにより容易に折り曲げることができる。更に、折り曲げられた部位の折り返しと角部の規制とを実施する場合は、規制部材7により、第1ブロック5による折り曲げ時、及び第2ブロック6による折り返し時のいずれにおいても、折り返された後の端部2aの高さのばらつきを抑え、高さを一定にすることができる。これにより、端部2aの見栄えを向上させることができ、且つ加工後の高さの調整の必要性が低く、調整するにしても回数を大幅に低減させることができる。
更に、折り曲げられた部位の折り返しと角部の規制とを実施する場合、第2ブロック6及び規制部材7が互いに着脱可能であり、加熱工程及び折曲工程においてはこれらが一体化しているため、加熱工程及び折曲工程においては第2ブロック6及び規制部材7の位置制御を別個に行う必要がなく、且つ容易に制御することができる。また、規制部材7の第2ブロック6に対向する面7aが傾斜しているため、仮に第2ブロック6と規制部材7の位置関係に狂いが生じた場合でも、両者の干渉を抑えることができる。
尚、本発明においては、前記の実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、前記の実施例では、第2ブロック6を有しているが、これに限定されず、第2ブロック6を有していなくてもよい。この場合、ワーク2の端部2aの加工は折り曲げによる略垂直までとする。また、前記の実施例では規制部材7を有しているが、これに限定されず、規制部材7を有していなくてもよい。更に、ワーク2を支持する構造として、アルミモールド9と、押さえ部材10と、曲支板11と、を使用しているが、これに限定されず、他の既知の構成、又は新規の構成であってもよい。
更に、前記の実施例では、ワーク2としてポリプロピレン製シートを有する積層体を用いたが、これに限定されず、ポリエチレン等の合成樹脂製シートを有する積層体でもよく、その他、天然繊維等を構成部材とするワーク2であってもよい。そして、前記の実施例では、成形品は自動車の天井パネルであったが、これに限定されず、成形品は、例えば、ラゲージトリム、ドアトリム等であってもよい。
また、前記の実施例では、加熱手段3としてヒータブロックを採用しているが、これに限定されず、熱風を採用することもできる。支持部材4、規制部材7、曲支板11について複数に分割した態様に限定されるものではなく、一体物であってもよい。また、前記の実施例では、支持部材4は支持をするのみで加熱機能は有していないが、これに限定されず、支持機能とともに加熱機能を併せて有する態様であってもよい。この場合、ワーク2の両面から加熱することができるため、処理の迅速化を図ることができる。
更に、前記の実施例では、支持部材4と、第1ブロック5と、第2ブロック6と、を一体の部材としたが、これに限定されず、それぞれ別個の部材であってもよい。また、第2ブロック6及び規制部材7は互いに着脱可能としているが、これに限定されず、別個の部材であってもよい。更に、前記の実施例では、規制部材7の断面形状が略台形であるが、これに限定されず、断面形状が長方形、正方形等の他の形状の規制部材7であってもよい。
また、ワーク2の折り曲げ部位を予め押し潰して薄肉化しておいてもよい。この場合、押し潰されることによって他の部位より高密度になるため熱伝熱性が高くなり、より加熱されやすくなる。これにより、この折り曲げ部位のみを局所的に効率よく加熱することができるようになり、生産コストを抑えることができる。しかも、折り曲げ部位が他の部位より早く軟化するため、その部位のみを容易に折り曲げることができるようになり加工精度を向上させることもできる。
更に、ワーク2の端部2aの加熱手段3側の面に加熱手段3を押し当てる目印となる凹み線を形成するようにしてもよい。この場合、凹み線を目印として加熱手段3を押し当てることにより、加熱手段3をより正確に所定位置に押し当てることができるようになる。しかも、折り曲げる際には凹み線が他の部位より曲がり易いため、端部2aの折り曲げ加工の精度を向上させることができる。
また、前記の実施例では、図1に記載の成形体の製造装置1を用いて、加熱手段3を220℃に設定して成形体を製造した。一方、図3に記載の成形体の製造装置を用いて、熱風104の温度を550℃に設定して成形体を製造した(比較例)。そして、実施例と比較例について、加熱に必要な電力量を測定したところ、実施例では10kWhであり、比較例では60kWhであった。このように、実施例の成形体の製造では、比較例の成形体の製造に比べて、加熱に要する電力量を83%低減させることができ、省エネルギー化されることが確認された。
本発明は、シート材の端部を折り曲げる製造方法及び製造装置として広範な用途において適用することができ、特に、自動車等の車両用のパネル等の内装材の端部を折り曲げる製造方法及び製造装置として有用である。
本実施例に係る成形体の製造装置による製造手順を示す概略図であり、(A)は初期状態、(B)は加熱手段が下降した状態、(C)は加熱手段がワークを加圧加熱している状態、(D)は加熱手段が後退した状態、(E)は加熱手段が上昇した状態、(F)は曲支板がワークに当接した状態、(G)は支持部材が上昇した状態、(H)は第1ブロックがワークの端部を略垂直に折り曲げた状態、(I)は曲支板が後退した状態、(J)は第2ブロックがワークの端部を約180度に折り返した状態、である。 成形体の製造装置の平面図である。 従来の成形体の製造装置の概略図であり、(A)は熱風により加熱している状態、(B)は加工ブロックによりワークを略垂直に折り曲げた状態、(C)は加工ブロックによりワークを約180度に折り返した状態である。
符号の説明
1;製造装置、2;ワーク、2a;端部、3;加熱手段、4;支持部材、5;第1ブロック、6;第2ブロック、7;規制部材、11;曲支板。

Claims (9)

  1. ワークの端部の一面を加熱する加熱手段と、前記端部の他面を支持する支持部材と、を備えた装置により成形体を製造する成形体の製造方法であって、
    前記支持部材により前記端部を支持した状態で前記加熱手段により前記端部を加熱する加熱工程と、
    前記端部が加熱により軟化した後、前記支持部材が前記端部を折り曲げる折曲工程と、
    を備え
    前記加熱手段は複数の部位に分割されているとともに、各々の部位毎に個別に温度制御可能であることを特徴とする成形体の製造方法。
  2. 前記加熱工程において、前記支持部材は加熱機能を有していない請求項1に記載の成形体の製造方法。
  3. 前記ワークの前記支持部材側の面が意匠面である請求項1又は2に記載の成形体の製造方法。
  4. 前記ワークの折り曲げ部位は予め押し潰されて薄肉化されている請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  5. 前記加熱手段は前記ワークに直接接触して加熱する部材である請求項1乃至のうちのいずれか1項に記載の成形体の製造方法。
  6. 前記ワークの端部の前記加熱手段側の面に前記加熱手段を押し当てる目印となる凹み線が形成されている請求項に記載の成形体の製造方法。
  7. ワークの端部の一面を加熱する加熱手段と、前記端部の他面を支持する支持部材と、を備えた成形体の製造装置であって、
    前記支持部材により前記端部を支持した状態で、前記加熱手段により前記端部を加熱し、前記端部が加熱により軟化した後、前記支持部材が前記端部を折り曲げ
    前記加熱手段は複数の部位に分割されているとともに、各々の部位毎に個別に温度制御可能であることを特徴とする成形体の製造装置。
  8. 前記支持部材は加熱機能を有していない請求項に記載の成形体の製造装置。
  9. 前記加熱手段は前記ワークに直接接触して加熱する部材である請求項7又は8に記載の成形体の製造装置。
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