JP2006082463A - 加飾フィルム、加飾フィルム成形品、複合積層体、反射鏡、加飾フィルム成形方法、及び、複合積層体製造方法 - Google Patents
加飾フィルム、加飾フィルム成形品、複合積層体、反射鏡、加飾フィルム成形方法、及び、複合積層体製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006082463A JP2006082463A JP2004270936A JP2004270936A JP2006082463A JP 2006082463 A JP2006082463 A JP 2006082463A JP 2004270936 A JP2004270936 A JP 2004270936A JP 2004270936 A JP2004270936 A JP 2004270936A JP 2006082463 A JP2006082463 A JP 2006082463A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- decorative film
- decorative
- reinforcing layer
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
【課題】簡単な構成で圧縮成形又は熱成形時の加飾フィルムの伸びを制御することを可能とする。
【解決手段】樹脂フィルムと該樹脂フィルムの一方の面に形成された加飾層と有する加飾フィルムを圧縮成形又は熱成形する加飾フィルム成形方法であって、(イ)圧縮成形又は熱成形時に該加飾フィルムにかかる金型による該加飾フィルムの内部に生じる応力を低減する補強層を、圧縮成形又は熱成形時に生じる金型による該加飾フィルムの伸びを均一にするように該加飾フィルムの他方の面に積層する工程と、(ロ)前記補強層が積層された該加飾フィルムを前記金型で熱圧着して加飾フィルム成形品を成形する工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】樹脂フィルムと該樹脂フィルムの一方の面に形成された加飾層と有する加飾フィルムを圧縮成形又は熱成形する加飾フィルム成形方法であって、(イ)圧縮成形又は熱成形時に該加飾フィルムにかかる金型による該加飾フィルムの内部に生じる応力を低減する補強層を、圧縮成形又は熱成形時に生じる金型による該加飾フィルムの伸びを均一にするように該加飾フィルムの他方の面に積層する工程と、(ロ)前記補強層が積層された該加飾フィルムを前記金型で熱圧着して加飾フィルム成形品を成形する工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、OA機器、家電製品、車両、文具等に圧縮成形又は熱成形されて用いられる加飾フィルム、加飾フィルム成形品、複合積層体、反射鏡、加飾フィルム成形方法、及び、複合積層体製造方法に関するものである。
従来、加飾フィルムの、角部や曲面部、あるいは凸凹部を有する形状への成形には、真空成形法や圧空成形法、プレス成形法などが用いられていた。しかしながら、上記の従来の成形法において、フィルムを均一に延伸することが難しく、成形品の角部や曲面部、あるいは凸凹部にあたる部分では他部分より伸びが大きく、肉厚が極端に薄くなってしまうため、加飾フィルムの模様の歪みが大きくなりすぎて、所望の加飾が行えなかった。特に、文字や図形を有する加飾シートでは歪みが目立ちやすく、また導電性を付与したり金属蒸着層を付与する加飾シート等でも性能低下、あるいは金属蒸着層の亀裂が目立つという欠点があった。
この欠点を解消し、シートを均一に延伸する成形法としては、プラグアシスト真空成形が一般に知られている。この成形方法は、プレス成形と真空成形の組み合わせで、加熱した樹脂製シートをプラグ(一種のオス型)によって予め製品の概略形状をつくった後に真空成形を行うのであるが、成形機が複雑になるとともに、シートの延伸量を制御するためのプラグの形状や動作の設定が困難である。
また、特許文献1には、厚さ分布の不均一な樹脂シートを形成し、真空成形する技術思想が記載されている。このように真空成形型の凹部形状に応じて延伸量の大きな部分を肉厚にした合成樹脂シートから成形することで、肉厚の均一な形成品を得るようにしてきた。しかし、これを加飾シートで行った場合、肉厚は均一になっても均一に延伸されている訳ではなく、肉厚にした部分の延伸量は大きいので、肉厚部分の歪みが大きくなりすぎて、所望の加飾が行えない。
また、特許文献2には、加熱面が加飾シートに対して非接触となる位置に加熱装置を配置して加熱シートを加熱することで、加飾シートを所望の加熱温度分布を有するように不均一に加熱する技術思想が記載されている。このように成形品の凹凸形状に対応させた温度分布で加飾シートの加熱を行うことによって、真空成形時の加飾シートの変位量が多い部分の加熱温度を、変位量が少ない部分よりも相対的に低温とする事により、加飾シートの真空成形時の変位(歪み)を、極力均一にすることが可能であるとしている。しかし、加熱機構の構造や制御が複雑になることで高コスト化を招くとともに、シートの延伸量を制御するための温度分布の設定が困難である。
また、特許文献3には、活性エネルギー線硬化性樹脂シートに活性エネルギー線を照射し、伸ばしたくない部分を硬化させた後に、真空成形することで加飾シートを均一に延伸させる技術思想が記載されている。しかし、活性エネルギー線硬化性樹脂を用いることで加飾シートの材料が限定されてしまい、高コスト化を招くとともに、活性エネルギー線照射工程でのシートの延伸量を制御するための活性エネルギー線照射量の設定と制御が困難である。
特許第3359276号公報
特開平7−290501号公報
特開平6−47770号公報
そこで、加飾フィルムの、角部や曲面部、あるいは凸凹部を有する形状への成形において、加飾フィルムの任意の部分で、成形時の伸びを制御し、加飾フィルムの性能を維持した成形品が得られる成形法を、上記従来技術より高精度なものを、上記従来技術のように高コスト化、複雑化をせずに提供することを目的とし、その手段を鋭意検討した。
成形時の加飾フィルムの伸びを制御するためには、成形時の加飾フィルムの強度を制御すればよい。加飾フィルムの強度を制御する為の手段としては、上記従来技術のように、厚さ分布をつける、温度分布をつける、材料を変化させるといった手段が考えられるが、最も簡易で確実なのは、厚さ分布をつけることである。
しかしながら、多少の厚さの分布では成形時の応力によってその部分が伸ばされ、肉厚が均一になる効果だけになってしまい、目的を達成できない。また、加飾フィルムの厚さを大きく変化させた場合、加飾フィルムをロールで扱うことができなくなり、高コスト化を招くという問題があった。
よって本発明は、上述した問題点に鑑み、簡単な構成で圧縮成形又は熱成形時の金型による加飾フィルムの伸びを制御することができる加飾フィルム、加飾フィルム成形品、複合積層体、反射鏡、加飾フィルム成形方法、及び、複合積層体製造方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項1記載の加飾フィルムは、樹脂フィルムと該樹脂フィルムの一方の面に形成された加飾層と有する加飾フィルムにおいて、圧縮成形又は熱成形時に該加飾フィルムにかかる金型による該加飾フィルムの内部に生じる応力を低減する補強層を、該加飾フィルムの他方の面に設けて、圧縮成形又は熱成形時に生じる金型による該加飾フィルムの伸びを均一にするようにしたことを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、請求項1に記載の加飾フィルムにおいて、前記補強層の肉厚が、圧縮成形又は熱成形時に前記加飾フィルムにかかる金型による前記加飾フィルムの内部に生じる応力が大きくなる部分ほど厚くなるように設けられていることを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の加飾フィルムにおいて、前記補強層の肉厚が、圧縮成形又は熱成形時にかかる金型による前記加飾フィルムの内部に生じる応力の大きさに応じた肉厚となるように分布をつけて設けられていることを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の加飾フィルムにおいて、前記補強層が、前記樹脂フィルムを構成する合成樹脂で構成されていることを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載の加飾フィルムにおいて、前記補強層が、金属、金属化合物、カーボン、ガラスなどの充填材を含有していることを特徴とする。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項6記載の加飾フィルム成形品は、請求項1〜5の何れか1項に記載の加飾フィルムが圧縮成形又は熱成形されたことを特徴とする。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項7記載の複合積層体は、請求項6に記載の加飾フィルム成形品と、その補強層を覆うように積層された支持体と、を有することを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項8記載の発明は、請求項7に記載の複合積層体において、前記支持体が、射出成形によって成形されていることを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項9記載の発明は、請求項7又は8に記載の複合積層体において、前記補強層が、前記樹脂フィルムと前記支持体との接着層であることを特徴とする。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項10記載の反射鏡は、請求項6〜9の何れか1項に記載の複合積層体を有する反射鏡であって、前記加飾層が、該反射鏡の反射面となる金属反射膜を有するように形成されていることを特徴とする。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項11記載の加飾フィルム成形方法は、樹脂フィルムと該樹脂フィルムの一方の面に形成された加飾層と有する加飾フィルムを圧縮成形又は熱成形する加飾フィルム成形方法であって、(イ)圧縮成形又は熱成形時に該加飾フィルムにかかる金型による該加飾フィルムの内部に生じる応力を低減する補強層を、圧縮成形又は熱成形時に生じる金型による該加飾フィルムの伸びを均一にするように該加飾フィルムの他方の面に積層する工程と、(ロ)前記補強層が積層された該加飾フィルムを前記金型で熱圧着して加飾フィルム成形品を成形する工程と、を有することを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項12記載の発明は、請求項11に記載の加飾フィルム成形方法において、(ハ)前記加飾フィルム成形品から前記補強層を取り除く工程をさらに備えることを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項13記載の発明は、請求項11又は12に記載の加飾フィルム成形方法の前記(イ)工程において、前記(イ)工程において、前記補強層を前記樹脂フィルムの他方の面にプレス成形によって積層することを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項14記載の発明は、請求項11〜13の何れか1項に記載の加飾フィルム成形方法の前記(イ)工程において、前記(イ)工程において、前記補強層を前記加飾フィルムの他方の面に、前記樹脂フィルムの軟化温度未満で積層することを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項15記載の発明は、請求項11〜14の何れか1項に記載の加飾フィルム成形方法の前記(ロ)工程において、前記補強層が積層された該加飾フィルムを、圧縮空気圧成形によって前記金型で熱圧着して前記加飾フィルム成形品を成形することを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項16記載の発明は、請求項11〜15の何れか1項に記載の加飾フィルム成形方法の前記(ロ)工程において、前記樹脂フィルムと前記補強層の軟化温度未満の温度で、前記補強層が積層された該加飾フィルムを前記金型で熱圧着して前記加飾フィルム成形品を成形することを特徴とする。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項17記載の複合積層体製造方法は、請求項11〜16の何れか1項に記載の前記(イ)工程及び前記(ロ)工程と、前記加飾フィルム成形品の補強層を覆うように支持体を積層して複合積層体を製造する(ニ)工程と、を有することを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた請求項18記載の発明は、請求項17に記載の複合積層体の製造方法の前記(ハ)工程において、前記樹脂フィルム及び前記支持体の軟化温度未満かつ、前記補強層の軟化温度以上の温度で、前記加飾フィルム成形品と前記支持体とを、前記補強層を介して熱圧着することにより積層して前記複合積層体を製造することを特徴とする。
以上説明したように請求項1、6、11の発明によれば、樹脂フィルムの一方の面に加飾層が形成された加飾フィルムに、圧縮成形又は熱成形を行う前に補強層を該樹脂フィルムの他方の面に設け、その補強層によって圧縮成形又は熱成形時に加飾フィルムにかかる金型による加飾フィルムの内部に生じる応力を低減して加飾フィルムの伸びを均一にするようにしたことから、加飾フィルムに形成した加飾層を歪ませることなく、所望の模様や図形を加飾した加飾フィルムの成形を行うことができる。従って、成形品の形状又は加飾フィルムの模様に対応して加飾フィルムの伸びを制御でき、得られる加飾フィルム成形品では、所望の文字や図形を容易に得られるという顕著な効果を奏する。また、導電性層や、金属蒸着層等の過度に層が伸ばされると性能が得られない機能性層を加飾フィルム(加飾シート)によって成形品に形成する場合においても、所望の部分の伸びを制御できるので、優れた機能性を維持した成形品が得られる。
請求項2の発明によれば、圧縮成形又は熱成形時に加飾フィルムにかかる金型による加飾フィルムの内部に生じる応力が大きくなる部分ほど厚くなるように樹脂フィルムに補強層を設けて成形するようにしたことから、圧縮成形又は熱成形時に加飾フィルムにかかる金型による加飾フィルムの内部に生じる応力をより一層低減して加飾フィルムの伸びを防止することができるため、成形品の形状又は加飾フィルムの模様に対応して加飾フィルムの伸びをより一層正確に制御することができる。
請求項3の発明によれば、圧縮成形又は熱成形時にかかる金型による加飾フィルムの内部に生じる応力の大きさに応じた肉厚となるように分布を付けるようにしたことから、角部、曲面部、凸凹部等の一部分に加飾フィルムの伸びが集中し難くなり、歪みが局所的に大きくなることをより一層確実に防止することができるため、得られる加飾フィルムの成形品では、より一層歪みのない所望の模様が得られるという顕著な効果を奏する。また、導電性層や金属蒸着層等の過度に層が伸ばされると性能が得られない機能性層を加飾層として形成した加飾フィルムの場合においても、加飾フィルムを均一に延伸できるので、優れた機能性を維持した成形品が得られる。
請求項4の発明によれば、樹脂フィルムを構成する合成樹脂で補強層を構成するようにしたことから、樹脂フィルムと補強層との接合力を高いものにすることができるため、圧縮成形又は熱成形時にかかる金型による加飾フィルムの内部に生じる応力をより確実に低減させることができる。
請求項5の発明によれば、金属、金属化合物、カーボン、ガラスなどの充填材を含有する補強層を樹脂フィルムに設けるようにしたことから、強度が増した補強層によって圧縮成形又は熱成形時にかかる金型による加飾フィルムの内部に生じる応力をより一層低減させることができるため、より一層容易に圧縮成形又は熱成形時にかかる加飾フィルムの伸びを制御することができる。また、圧縮成形又は熱成形時に伸びを少なくすべき部分の強度を高くするように補強層を設けることで、より一層、成形時のフィルムの伸びを制御することが容易になる。
請求項7、17の発明によれば、補強層を有する加飾フィルム成形品と支持体とを一体化させて複合積層体としていることから、様々な機能を有する加飾フィルムに強度を与え、用途を広げることができる。
請求項8の発明によれば、複合積層体が有する支持体を射出成形によって成形するようにしたことから、加飾フィルムに成形された角部や曲面部、あるいは凸凹部等の複雑な形状に対応した支持体を、短時間、低コストで容易に得ることができる。また、支持体を強化樹脂で成形することで、薄く、高強度の基材とすることができる。
請求項9の発明によれば、補強層を樹脂フィルムと支持体との接着層としていることから、新たに接着層を設ける必要がなく、複合積層体の製造における工程の簡略化、材料コストの低減を図ることができる。
請求項10の発明によれば、反射鏡の反射面となる金属反射膜を有する加飾層が形成された複合積層体を有する反射鏡としたことから、光学用途に使用できる精度のよい反射鏡を低コストで製造することができる。また、この反射鏡を画像投影装置に用いることで、画像の歪みが少ない良好な画像投影装置を製造することができる。
請求項12の発明によれば、加飾フィルム成形品から補強層を取り除くようにしたことから、積層フィルム成形品の無駄な部分をなくし、軽量化、省スペース化ができる。特に、補強層によって加飾フィルムの肉厚を大きく変化させる場合であっても、加飾フィルムをロールで扱うことができるため、高コスト化を招くことを防止することができる。さらに取り外した補強層を再利用することで、低コスト化ができる。
請求項13の発明によれば、補強層を樹脂フィルムの他方の面にプレス成形によって積層するようにしたことから、短時間で連続的に加飾フィルムと補強層を一体化することができる。
請求項14の発明によれば、樹脂フィルムの軟化温度未満で加飾層を樹脂フィルムの他方の面に積層するようにしたことから、樹脂フィルムの軟化による加飾層の亀裂などの損傷を防止し、その機能を維持することが容易になる。
請求項15の発明によれば、補強層が設けられた加飾フィルムを圧縮空気圧成形によって金型で熱圧着して加飾フィルム成形品を成形するようにしたことから、短時間で連続的に加飾成形フィルムを精度良く成形することができる。
請求項16の発明によれば、樹脂フィルムと補強層の軟化温度未満で補強層が積層された加飾フィルムを金型で熱圧着して加飾フィルム成形品を成形するようにしたことから、圧縮成形又は熱成形時における補強層の強度の低下を防止することができるため、加飾フィルムの伸びをより一層確実に制御することができる。
請求項18の発明によれば、樹脂フィルム及び支持体の軟化温度未満かつ、補強層の軟化温度以上で行い、積層フィルムと支持体を、補強層を介して熱圧着することによって一体化し、複合積層体とすることで、樹脂フィルムと支持体の加熱冷却する時間を低減でき、かつ補強層が十分軟化し、熱圧着することができるので、複合積層体を短時間で精度よく製造することができる。
[第1の最良の形態]
以下、本発明に係る加飾フィルム、加飾フィルム成形品、加飾フィルム生成方法の第1の最良の形態を、図1〜図2の図面を参照して説明する。ここで、図1は本発明に係る加飾フィルムを説明するための図であって、図1(a)は加飾フィルムと補強層とのそれぞれの断面を示し、図1(b)は補強層を設けた加飾フィルムの断面を示している。図2は本発明に係る加飾フィルムの第1の最良の形態に係る成形を説明するための図であり、図2(a)はプレス機に対する加飾フィルムの配置例を示し、図2(b)は加飾フィルムの圧縮成形例を示し、図2(c)は加飾フィルム成形品の取り出し例を示している。
以下、本発明に係る加飾フィルム、加飾フィルム成形品、加飾フィルム生成方法の第1の最良の形態を、図1〜図2の図面を参照して説明する。ここで、図1は本発明に係る加飾フィルムを説明するための図であって、図1(a)は加飾フィルムと補強層とのそれぞれの断面を示し、図1(b)は補強層を設けた加飾フィルムの断面を示している。図2は本発明に係る加飾フィルムの第1の最良の形態に係る成形を説明するための図であり、図2(a)はプレス機に対する加飾フィルムの配置例を示し、図2(b)は加飾フィルムの圧縮成形例を示し、図2(c)は加飾フィルム成形品の取り出し例を示している。
図1(a)において、1は加飾フィルムを示し、この加飾フィルム1は、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート樹脂からなる樹脂フィルム2と、樹脂フィルム2の一方の面に設けられた例えば着色された層からなる加飾層3と、を有して成形されている。そして、この樹脂フィルム2の他方の面には、図1(b)に示すように、角部、曲面部、凸凹部等の所定形状を該加飾フィルムに成形する圧縮成形時に、加飾フィルム1にかかる金型による加飾フィルム1の内部に生じる応力を低減する補強層4が積層されて積層フィルム12が成形されている。
加飾フィルム1は、少なくとも樹脂フィルム2と加飾層3の二層構造であればよいが、、上記に加え、加飾層3の表面に保護層を設けることで、加飾層の損傷や劣化を防止できる。また、樹脂フィルム2と加飾層3の間や、樹脂フィルム2と補強層4の間に接着層、アンダーコート層を設けたり、コロナ処理、プラズマ処理などのの表面処理を行うことで、接合力を向上させることができる。また、接合力が向上することで樹脂フィルム2、加飾層3、と補強層4の材料の選択幅を広げることができる。
樹脂フィルム2は、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネイトなどの熱可塑性樹脂が好適だが、熱硬化性樹脂を用いることもできる。また、用途によっては、複数の材料を混合して用いても構わないし、多層構造であっても構わない。
加飾層3は、着色層や金属膜層だけでなく、印刷層、繊維層などを用途に合わせ設けることができる。また、多層膜構造であっても構わない。
補強層4は、ガラス繊維強化ポリエチレンテレフタレート樹脂の射出成形によって成形されている。このように補強層4を、強化樹脂で構成し、その樹脂材料を樹脂フィルム2を構成する合成樹脂とすることで、接合力が高くなり、圧縮成形又は熱成形時の圧力によって転写面形状に変形する補強層4を容易に得ることを可能としている。
補強層4に含有させる強化充填材としては、金属、金属化合物、カーボン、ガラスなどを用いることができる。また、強化充填材を配向させ、強度分布をもたせ、成形時に伸びを少なくすべき部分の強度を高くすることで、より一層、成形時の加飾フィルム1の伸びを制御することが容易になる。
また、補強層4の肉厚は、加飾フィルム1にかかる金型による加飾フィルム1の内部に生じる応力が大きくなる部分ほど厚くなり、かつ、その応力の大きさが均一となるように分布をつけて成形されている。つまり、加飾フィルム成形品13の形状又は加飾フィルム1の模様等に対応した加飾フィルム1の成形時に伸びを少なくすべき部分の強度が増すように補強層4を形成して加飾フィルム1に設けることで、その部分に対応する積層フィルム12の肉厚を厚くして強度を増すようにしている。
なお、補強層4は、樹脂フィルム2との接合力が成形時の応力よりも強く、成形時の応力によって転写面形状に変形するように選択され、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネイト、ポリウレタン、アクリル系ポリマーなどの熱可塑性樹脂の他に、シリコンゴムなどの弾性材や、セラミック材、金属材、繊維材を用いることができ、複数の材料を混合して用いても構わない。
図2において、5はプレス機を示し、このプレス機5は、上型部材7を有する上側ダイプレート6と、下側ダイプレート8とを有している。そして、上側ダイプレート6には、弾性部材からなる上型部材7が備えられている。一方、下側ダイプレート8上には、転写面9が形成された下型部材10が備えられている。そして、上型部材7及び下型部材8には、加熱するための手段である一対のヒーター11がそれぞれ備えられている。そして、このプレス機5は、下型部材10の転写面9に上型部材7を押して、上述した加飾フィルム1を型通りに成形する。
次に、上述した加飾フィルム1に補強層4を設けて加飾フィルム成形品を成形する場合について説明する。
(イ)工程において、図示しない搬送装置によって補強層4を搬送して加飾フィルム1の樹脂部材2の他方の面の上方に配置すると(図1(a)参照)、接着剤を介して加飾フィルム1と補強層4とを接着して積層フィルム12を形成する(図1(b)参照)。
(ロ)工程において、まず、プレス機5は、ヒーター11によって樹脂フィルム2の軟化温度未満かつ接着剤が劣化しない設定温度aまで上型部材7、下型部材10を加熱する。そして、図示しない搬送装置によって加熱された積層フィルム12が、プレス機5のプレス毎に間欠的に、図2(a)に示すようにプレス機5の下型部材10の転写面9となるように上型部材7と下型部材10との間に配置される。
すると、プレス機5は、図2(b)に示すように、上型部材7を下型部材19に向かって下方向に移動させ、所定の圧力を積層フィルム12に発生させることで、積層フィルム12下型部材10の転写面9に沿わせて転写面9の形状に成形される。しかし、上型部材7、下型部材10による圧力に応じて積層フィルム12の内部には応力が生じるが、本発明の補強層4によって圧力が低減されて積層フィルム12の延伸量は均一となることから、成形された積層フィルム12の加飾層4の伸びは均一な状態となっている。
そして、(ハ)工程において、プレス機5は、上型部材7と下型部材10とのヒーター11によって樹脂フィルム2の軟化温度未満かつ接着剤が劣化する設定温度bまで加熱し、接着剤を劣化させることで、成形された加飾フィルム1から補強層4を剥離させる。そして、プレス機5は、図2(c)に示すように、上型ダイプレート6を上昇させることで、補強層4が取り除かれた加飾フィルム成形品13が取り出される。
なお、この時、加飾フィルム成形品13の成形された部分のみを切断し、引き続きフィルム搬送装置(図示せず)によって新たなフィルム面を配置することで、次の加工に効率よく移ることができる。
また、上述した加飾フィルム1を補強層4を用いずに、工程(イ)及び工程(ハ)を省き、工程(ロ)と同様の手順で成形した参考用成形品と、本発明の加飾フィルム成形品13とを比較すると、この加飾フィルム成形品13は、着色層3の色斑はなく、良好な外観を得ることができるのに対し、参考用成形品は、着色層3の一部の色が薄くなる色斑が発生し、意図した外観を得ることができなかった。
以上説明したように、樹脂フィルム2の一方の面に加飾層3が形成された加飾フィルム1に補強層4を圧縮成形を行う前に該樹脂フィルムの他方の面に設け、その補強層4によって圧縮成形時に加飾フィルム1にかかる金型である上型部材7と下型部材10による加飾フィルム1の内部に生じる応力を低減して加飾フィルム1の伸びを均一にするようにしたことから、加飾フィルム1に形成した加飾層3を歪ませることなく、所望の模様や図形を加飾した加飾フィルム1の成形を行うことができる。
従って、加飾フィルム成形品13の形状又は加飾フィルム1の模様等に対応して加飾フィルム1の伸びを制御でき、得られる加飾フィルム成形品13では、所望の文字や図形を容易に得られるという顕著な効果を奏する。また、導電性層や、金属蒸着層等の過度に層が伸ばされると性能が得られない機能性層を加飾フィルム(加飾シート)1によって成形品に形成する場合においても、所望の部分の伸びを制御できるので、優れた機能性を維持した成形品が得られる。
また、加飾フィルム成形品12から補強層4を取り外すことで、積層フィルム成形品12の無駄な部分をなくし、軽量化、省スペース化ができる。さらに取り外した補強層4を再利用することで、低コスト化ができる。
さらに、(ロ)工程において、樹脂フィルム2と補強層4の軟化温度未満で補強層が積層された加飾フィルム1を上型部材7と下型部材10とで熱圧着して加飾フィルム成形品13を成形するようにしたことから、圧縮成形時における補強層4の強度の低下を防止することができるため、加飾フィルム1の伸びをより一層確実に制御することができる。
[第2の最良の形態]
次に、本発明に係る加飾フィルムを有する複合積層体である反射鏡とその製造方法を示す第2の最良の形態を、図3〜図4の図面を参照して説明する。なお、上述した第1の最良の形態と同等の部分には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
次に、本発明に係る加飾フィルムを有する複合積層体である反射鏡とその製造方法を示す第2の最良の形態を、図3〜図4の図面を参照して説明する。なお、上述した第1の最良の形態と同等の部分には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
また、図3は第2の最良の形態における加飾フィルムに対する補強層の形成例を説明するための図であって、図3(a)は第1プレス機に対する加飾フィルムの配置例を示し、図3(b)は補強層の形成例を示し、図3(c)は加飾フィルムの取り出し例を示している。図4は本発明に係る複合積層体の製造を説明するための図であって、図4(a)は第2プレス機に対する補強層を有する加飾フィルムの配置例を示し、図4(b)は成形された加飾フィルムと支持体との配置例を示し、図4(c)は加飾フィルムと支持体との熱成形例を示し、図4(d)は複合積層体の取り出し例を示している。
図3及び図4において、加飾フィルム1は、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート樹脂からなる樹脂フィルム2と、この樹脂フィルム2の一方の面に真空蒸着によって設けられたアルミ反射膜層(金属反射膜)を有する加飾層3と、を有して構成されている。そして、樹脂フィルム2の他方の面には、厚さ100μmのポリウレタン樹脂シートからなる補強層4が形成されている。
また、加飾層3が有する金属反射膜は、アルミに限らずクロム、銀等の金属が用いられてもかまわないし、金属酸化物でもよい。また、多層膜構造であっても構わない。
14は支持体を示し、この支持体14は、加飾フィルム1が成形された加飾フィルム成形品12に積層され、射出成形によって予め所望の形状に成形されたポリカーボネート樹脂成形品となっている。このように射出成形によって支持体14を形成することで、加飾フィルム成形品12の角部や曲面部、あるいは凸凹部等の複雑な形状に対応した支持体14を、短時間、低コストで容易に得ることができる。また、支持体14を強化樹脂で成形することで、薄く、高強度の基材とすることができる。
なお、支持体14は、補強層4と接合可能な部材が選択され、樹脂材やゴム材、金属材、セラミック材などを用いることができ、それらの材料の混合物であってもよい。さらに強化樹脂であることで、薄く、高強度な基材を射出成形等によって容易に得ることができる。このように支持体14と積層フィルム12とを一体化させることで、様々な機能を有する加飾フィルムに強度を与え、用途を広げることができる。
また、第2の最良の形態においては補強層4を、樹脂フィルム2と支持体14との接着層としていることから、新たに接着層を設ける必要がなく、複合積層体の製造における工程の簡略化、材料コストの低減を図ることができる。
図3に示す第1プレス機51は、第1の最良の形態のプレス機5(図2参照)と同様に、上型部材7を有する上側ダイプレート6と、下型部材10を有する下側ダイプレート6と、を有して構成されている。そして、第1の最良の形態のプレス機5とは、上型部材7及び下型部材10からヒーター11が取り除かれている点が異なっている。
また、図4に示す第2プレス機52は、第1の最良の形態のプレス機5(図2参照)と同様に、上型部材7を有する上側ダイプレート6と、下型部材10を有する下側ダイプレート6と、を有して構成されており、上型部材7、下型部材10には、ヒーター11が備えられている。そして、下型部材10には、図示していない真空装置が図示していない通路を介して連通されている。
次に、補強層4を設けた加飾フィルム1と支持体14を一体化させた複合積層体を成形する場合について説明する。
(イ)工程において、加飾フィルム1と補強層4は、図示しない赤外線加熱装置によって、補強層4の軟化温度以上かつ加飾フィルム1の軟化温度未満まで加熱される。次いで、図示しない搬送装置によって加飾フィルム1と補強層4が第1プレス機51の上型部材7と下型部材10の間に配置されると(図3(a)参照)、第1プレス機51は、上型部材7を下型部材10に向かって下方に移動させ、所定圧を発生させることで、加飾フィルム1と補強層4とが熱圧着されると共に、補強層4が加飾フィルム1の部分ごとのフィルム成形時にかかる応力の大きさに応じて厚くなるようにその断面が略円弧状に成形されることで、積層フィルム12が成形される(図3(b)参照)。その後、補強層4の軟化温度未満で第1プレス機51の上型ダイプレート6が上昇され,積層フィルム12が取り出される(図3(c)参照)。
(ロ)工程において、まず、第2プレス機52は、ヒーター11によって樹脂フィルム2及び補強層4の軟化温度未満まで上型部材7、下型部材10を加熱する。そして、図示しない搬送装置によって積層フィルム12が第2プレス機52の上型部材7と下型部材10との間に配置されると(図4(a)参照)、図示しないシンク装置により、真空引きし、転写面9に沿わせ、転写面9の形状に圧縮空気圧成形されて積層フィルム12が成形される(図4(b)参照)。
このとき、下型部材10による圧力に応じて積層フィルム12の内部には応力が生じるが、第2の最良の形態においても、本発明の補強層4によって圧力が低減されて積層フィルム12の延伸量は均一となることから、成形された積層フィルム12の加飾層4の伸びは均一な状態となっている。
(ニ)工程において、図示しない搬送装置によって支持体14が、第2プレス機52の上型部材7と下型部材10の間に配置されると、第2プレス機52は、ヒーター11によって樹脂フィルム2の軟化温度未満かつ補強層の軟化温度以上まで上型部材7、下型部材10を加熱する。その後、上型部材7を下型部材10に向かって下方に移動させ、所定圧を発生させ、積層フィルム12と支持体14を熱圧着することで、複合積層体16が成形される(図4(c)参照)。
その後、第2プレス機52は、ヒーター11によって補強層4の軟化温度未満まで低下させ、その軟化温度未満になったところで、第2プレス機16の上型ダイプレート6を上昇させ、凸面状の反射鏡である複合積層体16が取り出される(図4(d)参照)。
また、上述した第2の最良の形態と同一の加飾フィルム1を、補強層4を用いずに、第2の最良の形態における工程(イ)を省き、工程(ロ)、(ニ)と同様の手順で成形した参考用複合積層体と、本発明の複合積層体16とを比較すると、この複合積層体16は、アルミ反射膜層(金属反射膜)を有する加飾層3に亀裂などの損傷はなく、反射鏡として十分な機能を有しているのに対し、参考用複合積層体は、成形品の中心部のアルミ反射膜層に亀裂が発生しており、反射鏡として機能を果たしていないことを確認した。
以上説明したように、熱成形時に加飾フィルム1にかかる金型である上型部材7と下型部材10による加飾フィルム1の内部に生じる応力を低減する補強層4を有する積層フィルム(加飾フィルム成形品)12と支持体14とを一体化させて複合積層体16としていることから、様々な機能を有する加飾フィルム1に強度を与え、用途を広げることができる。
その結果、加飾フィルム1の加飾層3を反射鏡の反射面となる金属反射膜を有するように形成して任意の形状の成形することが可能となり、その加飾フィルム1を有する複合積層体16を反射鏡としたことから、光学用途に使用できる精度のよい反射鏡を低コストで製造することができる。また、この反射鏡を画像投影装置に用いることで、画像の歪みが少ない良好な画像投影装置を製造することができる。
また、(イ)工程で補強層4を樹脂フィルム2の他方の面にプレス成形によって積層するようにしたことから、短時間で連続的に加飾フィルム1と補強層4を一体化することができる。
さらに、(イ)工程で樹脂フィルム2の軟化温度未満で加飾層3を樹脂フィルム2の他方の面に積層するようにしたことから、樹脂フィルム2の軟化による加飾層3の亀裂などの損傷を防止し、その機能を維持することが容易になる。
また、(ロ)工程で補強層4が設けられた加飾フィルム1を圧縮空気圧成形によって下型部材(金型)10で熱圧着して加飾フィルム成形品12を成形するようにしたことから、短時間で連続的に加飾成形フィルムを精度良く成形することができる。
また、(ニ)工程で樹脂フィルム2及び支持体14の軟化温度未満かつ、補強層4の軟化温度以上で行い、積層フィルム12と支持体14を、補強層4を介して熱圧着することによって一体化し、複合積層体16とすることで、樹脂フィルム2と支持体14とを加熱冷却する時間を低減でき、かつ補強層4が十分軟化し、熱圧着することができるので、複合積層体16を短時間で精度よく製造することができる。
なお、上述した第1の最良の形態では、補強層4と樹脂フィルム2の接合に接着剤を用い、また第2の最良の形態では、その接合を熱融着により行う場合についてそれぞれ説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、接合力が成形時の応力よりも強くなるものであれば、その他公知の方法を用いることができる。
また、プレス機5、第2プレス機52における転写面9は上型部材7に限らず、上型部材7、下型部材10の少なくともどちらか一方に形成されていれば良い。また、加熱手段も少なくとも転写面9が形成されている部材に備えられていれば良く、上型部材7、下型部材10の両方に備えられていてもかまわない。加熱手段としても本最良の形態のようなヒーター11や赤外線加熱装置に限らず、水や油等の熱媒体や高周波誘電加熱、光照射加熱などを用いることももちろん可能である。
また、上述した第1及び第2の最良の形態における上記工程を真空中で行うことで樹脂フィルム2、補強層4、支持体14を接合するときに気泡が混入することを防止できるため、より高精度な成形品をを得ることができる。
1 加飾フィルム
2 樹脂フィルム
3 加飾層
5 プレス機
7 上型部材
10 下型部材
12 積層フィルム
14 加飾フィルム成形品
16 複合積層体(反射鏡)
51 第1プレス機
52 第2プレス機
2 樹脂フィルム
3 加飾層
5 プレス機
7 上型部材
10 下型部材
12 積層フィルム
14 加飾フィルム成形品
16 複合積層体(反射鏡)
51 第1プレス機
52 第2プレス機
Claims (18)
- 樹脂フィルムと該樹脂フィルムの一方の面に形成された加飾層と有する加飾フィルムにおいて、圧縮成形又は熱成形時に該加飾フィルムにかかる金型による該加飾フィルムの内部に生じる応力を低減する補強層を、該加飾フィルムの他方の面に設けて、圧縮成形又は熱成形時に生じる金型による該加飾フィルムの伸びを均一にするようにしたことを特徴とする加飾フィルム。
- 前記補強層の肉厚が、圧縮成形又は熱成形時に前記加飾フィルムにかかる金型による前記加飾フィルムの内部に生じる応力が大きくなる部分ほど厚くなるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の加飾フィルム。
- 前記補強層の肉厚が、圧縮成形又は熱成形時にかかる金型による前記加飾フィルムの内部に生じる応力の大きさに応じた肉厚となるように分布をつけて設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の加飾フィルム。
- 前記補強層が、前記樹脂フィルムを構成する合成樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の加飾フィルム。
- 前記補強層が、金属、金属化合物、カーボン、ガラスなどの充填材を含有していることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の加飾フィルム。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の加飾フィルムが圧縮成形又は熱成形された加飾フィルム成形品。
- 請求項6に記載の加飾フィルム成形品と、その補強層を覆うように積層された支持体と、を有することを特徴とする複合積層体。
- 前記支持体が、射出成形によって成形されていることを特徴とする請求項7に記載の複合積層体。
- 前記補強層が、前記樹脂フィルムと前記支持体との接着層であることを特徴とする請求項7又は8に記載の複合積層体。
- 請求項6〜9の何れか1項に記載の複合積層体を有する反射鏡であって、前記加飾層が、該反射鏡の反射面となる金属反射膜を有するように形成されていることを特徴とする反射鏡。
- 樹脂フィルムと該樹脂フィルムの一方の面に形成された加飾層と有する加飾フィルムを圧縮成形又は熱成形する加飾フィルム成形方法であって、
(イ)圧縮成形又は熱成形時に該加飾フィルムにかかる金型による該加飾フィルムの内部に生じる応力を低減する補強層を、圧縮成形又は熱成形時に生じる金型による該加飾フィルムの伸びを均一にするように該加飾フィルムの他方の面に積層する工程と、
(ロ)前記補強層が積層された該加飾フィルムを前記金型で熱圧着して加飾フィルム成形品を成形する工程と、
を有することを特徴とする加飾フィルム成形方法。 - (ハ)前記加飾フィルム成形品から前記補強層を取り除く工程をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の加飾フィルム成形方法。
- 前記(イ)工程において、前記補強層を前記樹脂フィルムの他方の面にプレス成形によって積層することを特徴とする請求項11又は12に記載の加飾フィルム成形方法。
- 前記(イ)工程において、前記補強層を前記加飾フィルムの他方の面に、前記樹脂フィルムの軟化温度未満で積層することを特徴とする請求項11〜13の何れか1項に記載の加飾フィルム成形方法。
- 前記(ロ)工程において、前記補強層が積層された該加飾フィルムを、圧縮空気圧成形によって前記金型で熱圧着して前記加飾フィルム成形品を成形することを特徴とする請求項11〜14の何れか1項に記載の加飾フィルム成形方法。
- 前記(ロ)工程において、前記樹脂フィルムと前記補強層の軟化温度未満の温度で、前記補強層が積層された該加飾フィルムを前記金型で熱圧着して前記加飾フィルム成形品を成形することを特徴とする請求項11〜15の何れか1項に記載の加飾フィルム成形方法。
- 請求項11〜16の何れか1項に記載の前記(イ)工程及び前記(ロ)工程と、前記加飾フィルム成形品の補強層を覆うように支持体を積層して複合積層体を製造する(ニ)工程と、を有することを特徴とする複合積層体製造方法。
- 前記(ニ)工程において、前記樹脂フィルム及び前記支持体の軟化温度未満かつ、前記補強層の軟化温度以上の温度で、前記加飾フィルム成形品と前記支持体とを、前記補強層を介して熱圧着することにより積層して前記複合積層体を製造することを特徴とする請求項17に記載の複合積層体製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004270936A JP2006082463A (ja) | 2004-09-17 | 2004-09-17 | 加飾フィルム、加飾フィルム成形品、複合積層体、反射鏡、加飾フィルム成形方法、及び、複合積層体製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004270936A JP2006082463A (ja) | 2004-09-17 | 2004-09-17 | 加飾フィルム、加飾フィルム成形品、複合積層体、反射鏡、加飾フィルム成形方法、及び、複合積層体製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006082463A true JP2006082463A (ja) | 2006-03-30 |
Family
ID=36161343
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004270936A Withdrawn JP2006082463A (ja) | 2004-09-17 | 2004-09-17 | 加飾フィルム、加飾フィルム成形品、複合積層体、反射鏡、加飾フィルム成形方法、及び、複合積層体製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006082463A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9694596B2 (en) | 2015-06-03 | 2017-07-04 | Ricoh Company, Ltd. | Image processing device, image forming apparatus, method of forming image for decorating object, and non-transitory recording medium |
EP3498452A2 (en) | 2017-12-18 | 2019-06-19 | Ricoh Company, Ltd. | Method and apparatus for forming three-dimensional curved surface on laminated substrate, and three-dimensional curved laminated substrate |
KR102097975B1 (ko) * | 2018-12-13 | 2020-05-26 | 상신브레이크 주식회사 | 철도 브레이크 슈의 제조 방법과 장치 |
-
2004
- 2004-09-17 JP JP2004270936A patent/JP2006082463A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9694596B2 (en) | 2015-06-03 | 2017-07-04 | Ricoh Company, Ltd. | Image processing device, image forming apparatus, method of forming image for decorating object, and non-transitory recording medium |
EP3498452A2 (en) | 2017-12-18 | 2019-06-19 | Ricoh Company, Ltd. | Method and apparatus for forming three-dimensional curved surface on laminated substrate, and three-dimensional curved laminated substrate |
US11833800B2 (en) | 2017-12-18 | 2023-12-05 | Ricoh Company, Ltd. | Method and apparatus for forming three-dimensional curved surface on laminated substrate, and three-dimensional curved laminated substrate |
KR102097975B1 (ko) * | 2018-12-13 | 2020-05-26 | 상신브레이크 주식회사 | 철도 브레이크 슈의 제조 방법과 장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20130068376A1 (en) | Method and apparatus for producing three-dimensional decoration piece made of thermoplastic synthetic resin | |
JP2011011505A (ja) | 射出成形用金型及び複合品の製造方法 | |
WO2014073679A1 (ja) | 積層体の製造方法 | |
JP3043684B2 (ja) | 射出成形同時絵付装置 | |
JP4332016B2 (ja) | プラスチック積層体の製造方法 | |
JP7256564B2 (ja) | 立体装飾片及びその製造方法 | |
JP2006082463A (ja) | 加飾フィルム、加飾フィルム成形品、複合積層体、反射鏡、加飾フィルム成形方法、及び、複合積層体製造方法 | |
WO2016152252A1 (ja) | 艶消金属調加飾シートとその製造方法 | |
JP2013132826A (ja) | インモールド成型方法及びインモールドフィルムの成型金型、並びにインモールドフィルム | |
JP2000006199A (ja) | 射出成形同時絵付け用金型装置 | |
JP5336276B2 (ja) | 成形同時加飾装置及び成形同時加飾品の製造方法 | |
JP2021175598A (ja) | 加飾フィルム製造方法 | |
JP5088860B2 (ja) | 成形同時加飾用シート及びこれを用いた加飾成形品の製法 | |
JP2001001363A (ja) | 射出成形同時加飾方法及びそれに使用する射出成形機 | |
JP3132909B2 (ja) | 射出成形品の製造方法 | |
WO2022054350A1 (ja) | 造形物の表面処理方法 | |
JPH07186281A (ja) | 繊維強化プラスチック成形品の成形方法及びその成形装置 | |
JP4965313B2 (ja) | 押釦スイッチ部材、プランジャーシートおよびそれらの製造方法 | |
JP3813331B2 (ja) | 射出成形同時絵付け装置 | |
JP2005111767A (ja) | プラスチックフィルム積層体の製造方法及びプラスチックフィルム積層体 | |
KR20210029077A (ko) | 미세패턴이 형성된 모바일단말용 곡면커버 제조방법 | |
JPH10180798A (ja) | 射出成形同時絵付装置及び方法 | |
JPH10156870A (ja) | 射出成形同時絵付装置及び方法 | |
JP2006103287A (ja) | 複合フィルム、複合積層体の製造方法、反射鏡の製造方法、画像投影装置および複合フィルムの成形方法 | |
JPS63303719A (ja) | 熱可塑性樹脂積層成形品の熱成形方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20071204 |