JP2002326277A - 熱可塑性樹脂シートの成形方法およびこの方法により得られた成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂シートの成形方法およびこの方法により得られた成形体

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秀幸 高間
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内部の視認性が良好で、かつ、外観上に優れた
成形体を製造できる熱可塑性樹脂シートの成形方法およ
びそれにより得られた成形体を提供することにある。 【解決手段】熱可塑性樹脂シートを真空および/または
圧空により金型に密着させることにより、フラット面を
有する成形体を形成する熱可塑性樹脂シートの成形方法
であって、前記熱可塑性樹脂シートを加熱して軟化させ
る加熱工程と、加熱された熱可塑性樹脂シートを真空お
よび/または圧空により前記金型に密着させる成形工程
の途中または、成形工程後、前記成形体のフラット面に
応じた位置に設けられる圧着プレート、および前記金型
のフラット面で得られる成形体のフラット面を挟圧しな
がら冷却する冷却工程と、を備えて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂シー
トの成形方法およびそれにより得られた成形体に関す
る。
【0002】
【背景技術】従来より、ミニトマト等の野菜、漬け物等
の惣菜類や、弁当箱等の容器やフタとして、透明の熱可
塑性樹脂シートを成形し、上面がフラット面とされた箱
状の容器が、用いられている。このような容器は、熱可
塑性樹脂シートを加熱して軟化させ、これを金型に押し
つける段階で冷却しながら、所定の型面に圧空または真
空成形によって成形したものである。具体的には、フラ
ットな面を成形する方法としては、プラグを用いた技術
が知られており、特公平7−17006号公報に示され
るように、プラグの先端から空気を吹き出しながらフラ
ット面を形成する技術が知られている。この方法によれ
ば、プラグ先端から空気を吹き出すことにより、熱可塑
性樹脂シートに直接接触しないので、傷を付けないで、
成形体を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、熱可塑性樹脂シートを成形する際に、シート
成形後の冷却に際して、フラット面の部分によっては、
冷却の程度に差を生じ、フラット面の波打ちが生じ、内
部の視認性および外観が悪くなるという問題がある。
【0004】本発明の目的は、内部の視認性が良好で、
かつ、外観上に優れた成形体を製造できる熱可塑性樹脂
シートの成形方法およびそれにより得られた成形体を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するため
に、本発明の熱可塑性樹脂シートの成形方法は、熱可塑
性樹脂シートを真空および/または圧空により金型に密
着させることにより、フラット面を有する成形体を形成
する熱可塑性樹脂シートの成形方法であって、前記熱可
塑性樹脂シートを加熱して軟化させる加熱工程と、加熱
された熱可塑性樹脂シートを真空および/または圧空に
より前記金型に密着させる成形工程の途中または、成形
工程後、前記成形体のフラット面に応じた位置に設けら
れる圧着プレート、および前記金型のフラット面で得ら
れる成形体のフラット面を挟圧しながら冷却する冷却工
程と、を備えて構成されていることを特徴とする。
【0006】ここで、熱可塑性樹脂シートは、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、PET(ポ
リエチレンテレフタレート)等のポリエステル等、熱可
塑性を持つ材料ならば、任意の材料を採用できる。ま
た、金型は、少なくともフラット面が断熱材で構成さ
れ、他の部分が、金型の金属面を露出させてもよいが、
金型全体を断熱材で覆うように構成してもよい。
【0007】さらに、真空成形とは、加熱して軟らかく
なった熱可塑性樹脂シートを型の中にあけた小穴から空
気を抜いて成形する方法のことをいう。この方法では、
熱可塑性樹脂シートを軟化、成形、硬化が行われる。ま
た、圧空成形とは、熱可塑性樹脂シートを軟化し、圧空
圧により金型に軟化シートを押しつけ、賦形、冷却する
方法をいう。
【0008】圧空成形を行う際には、型と、その型と熱
可塑性樹脂シートを包んで、密閉状態にするための圧空
ボックス等が必要となる。そして、この圧空ボックスに
圧空孔を設けておけば、この圧空孔から空気を送り込ん
で、軟化した熱可塑性樹脂シートから成形体に成形する
ことができる。さらに、真空成形を行う際には、例え
ば、金型に孔を開けて、空気を引いて真空にすることが
できる。さらに、前述の真空成型と圧空成形を同時に行
ってもよい。
【0009】そして、成形体とは、例えば、弁当箱等の
透明のフタのことをいい、その形状、大きさは、目的、
用途に応じて適宜決定しうる。この成形体は、消費者の
目に直接触れるという観点から、外観が美しいものがよ
い。具体的には、弁当箱の蓋等に用いられるため、中身
が見えやすいものがよく、蓋はできるだけ、透明度を増
すために、フラットなものが好ましい。このフラットの
意味は、表面が波打っていないで、平坦なことをいう。
フラット面とは、通常、成形体の平坦な面をいう。ここ
で、意識的に成形した蓋のリブ、溝等は、このフラット
とは、無関係に成形される。
【0010】また、加熱工程において、熱可塑性樹脂シ
ートを加熱する加熱手段は、目的とする成形体を成形す
るのに必要な大きさ、出力を備えるものならば、任意の
ものを用いることができる。加熱手段としては、例え
ば、電熱ヒータ等、温度の調節できるものが好ましい。
【0011】さらに、成形工程において、真空および/
または圧空で金型に軟化した熱可塑性樹脂シートを押し
つけ、密着することにより成形体を成形する。具体的に
は、作業台等に固定された金型の上側または下側に、加
熱工程において、加熱され、軟化した熱可塑性樹脂シー
トが移動する。さらに、この熱可塑性樹脂シートの上側
または下側より後述する冷却工程において、加熱された
熱可塑性樹脂シートから成形される成形体のフラット面
を冷却する圧着プレート等を備え、金型を上側または下
側から包み込む圧空ボックス等で、熱可塑性樹脂シート
を挟みこんで金型側に押しつけ、熱可塑性樹脂シートを
目的の成形体に成形する。
【0012】そして、冷却工程において、圧着プレート
とは、熱可塑性樹脂シートを金型へ圧着し、冷却するた
めに、軟化した熱可塑性樹脂シートを押す、いわゆるプ
ラグの働きをし、かつ、加熱された熱可塑性樹脂シート
を結果的に冷却する部材であり、熱可塑性樹脂シートを
冷却するために、アルミニウム等の金属製の部材からな
るものである。また、その形状は、板状であり、大きさ
は、目的とする成形体および金型に対応している。
【0013】本発明によれば、冷却工程を備えることに
より、圧着プレートにより、軟化された熱可塑性樹脂シ
ートが金型に圧着された状態で、熱可塑性樹脂シートを
冷却するので、成形体のフラット面に波打ちが起こらな
くすることができる。また、成形体のフラット面の波打
ちが防止できるので、成形体内部の視認性が良好で、か
つ、外観上に優れた成形体を成形することができる。
【0014】以上において、前記金型は、少なくとも前
記フラット面が断熱材で構成されていることが好まし
い。これによれば、金型のフラット面が断熱材で構成さ
れていることにより、圧着プレートにより、軟化された
熱可塑性樹脂シートを金型に圧着する前に熱可塑性樹脂
シートが冷却されるのを防ぐので、断熱材が熱可塑性樹
脂シートを一層徐々に、冷却する働きをするので、より
一層、成形体のフラット面の波打ちを防止することがで
き、容易に良好な成形体を得ることができる。
【0015】また、前記断熱材の熱伝導率は、200W
/m・K以下であることが好ましい。断熱材の熱伝導率
は、200W/m・Kより大きい場合には、冷却する速
度が早くなってしまうため、成形する成形体のフラット
面に波打ちが生じる場合がある。したがって、断熱材の
熱伝導率は、200W/m・K以下であるならば、でき
あがる成形体のフラット面の波打ちを防止することがで
きる。
【0016】また、前記断熱材の材質は、熱硬化性樹脂
であることが好ましく、より好ましくは、フェノール樹
脂である。これによれば、断熱材の材質は、熱硬化性樹
脂であることにより、熱硬化性樹脂は、熱伝導率が低い
から、当接する熱可塑性樹脂シートの熱を徐々に奪うこ
とができ、成形体に成形する際に、成形面が、完全に冷
却固化する前に熱可塑性樹脂シートを金型と圧着プレー
トで押さえ込むことができるので、成形体のフラット面
の波打ちをより一層防止することができる。また、熱硬
化性樹脂は、機械的強度、耐熱性に優れているので、耐
久性に優れた金型とすることができる。さらに、熱硬化
性樹脂のなかでも、フェノール樹脂を用いれば、より一
層、前述の効果が得られる。
【0017】さらに、前記断熱材表面には、ポリイミド
樹脂が塗布されていることが好ましい。これによれば、
断熱材表面には、ポリイミド樹脂が塗布されていること
により、ポリイミド樹脂は、機械的強度にすぐれ、剥離
性が高いから、耐久性に優れた金型とするとともに、成
形体の成形時に、金型からの剥離が容易となることによ
り、成形効率の高い金型とすることができる。
【0018】前述の熱可塑性樹脂シートの成形方法によ
り得られる成形体であることから、フラット面の波打ち
が少ないので、視認性が高く、外観が美しい成形体とす
ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。できあがった成形体である蓋20
は、無色透明であり、弁当箱の蓋として用いられる。ま
た、この蓋20は、図1(A)に示すように、その上面
部分であるフラット面20Aは、表面が平坦であり、周
辺部が盛り上がった断面台形状の形状をしている。この
周辺部を盛り上げることにより、外部からの応力に対し
て強度を保つことができる。さらに、蓋20の外縁部に
は、弁当箱の容器と係合できる係合部が形成されてい
る。また、蓋20は、図1(B)に示すように、上面か
らみると、同心円状の円盤状の形状である。
【0020】図2には、本発明の一実施形態に係る蓋2
0を成形する熱成形装置1が示されている。熱成形装置
1は、作業台2に設置された金型10と、金型10の上
側より成形する対象となる軟化した熱可塑性樹脂シート
13を挟圧するプラグ11と、金型10、熱可塑性樹脂
シート13およびプラグ11を上側より包み込む上側圧
空ボックス12と、下側より覆う下側圧空ボックス14
と、から構成されている。
【0021】ここで、金型10は、図1(A)、(B)
に示されるような、蓋20と同様の形状である。さら
に、図2に示すように、この金型10の上部の周辺部よ
り盛り下がった部分は、フラット面10Aである。この
フラット面10Aは、熱伝導率の低い断熱材を用いる。
さらに、断熱材30を使用する場合には、その材質は、
フェノール樹脂を用いることができる。
【0022】また、プラグ11は、熱可塑性樹脂シート
13と当接する円形の圧着プレート11Aと、断面逆T
字形の支持体11Bと、圧着プレート11Aと支持体1
1Bを接続し、かつ、熱可塑性樹脂シート13を均等に
挟圧するためのスプリング11Cと、から構成されてい
る。圧着プレート11Aは、容器20のフラット面20
Aと略同形の円盤状である。また、その材質は、アルミ
ニウム等、を用いることができる。さらに、支持体11
Bとスプリング11Cは、目的を達成する範囲内であれ
ば、任意の部材を用いることができる。
【0023】圧空ボックス12、14の形状は、断面コ
の字型をしており、その材質は、一定の強度を保つもの
ならば、金属等、任意の材質のものを用いることができ
る。この開口部分より、上側圧空ボックス12と下側圧
空ボックス14は、金型10、熱可塑性樹脂シート13
およびプラグ11を上下より包み込むようになる。
【0024】さらに、上側圧空ボックス12の上面部分
には、任意の間隔で、空気を送り込むための圧空孔12
Aが形成されている。なお、圧空孔12Aの数は、任意
である。空気を送り込む手段としては、ブロア等任意の
手段を採用できる。さらに、この上面部分の中央部に
は、プラグ11を上下に自在に可動させるために孔12
Bが形成されているそして、上側圧空ボックス12の上
面部分の上側には、上側圧空ボックス12を可動させる
ための支持棒12Cが2本設けられている。
【0025】また、熱可塑性樹脂シート13は、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、PET
(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル等、
熱可塑性を持つ材料ならば、任意の材料を採用できる。
さらに、図2には、図示しないが、この熱可塑性樹脂シ
ート13は、電熱ヒータ等の加熱手段により加熱され、
軟化した後、この図2の位置に移動する。
【0026】次に、図2に示した熱成形装置1を用いた
熱可塑性樹脂シート13の成形方法の手順を説明する。 1)電熱ヒータ等の加熱手段(図示略)によって加熱さ
れた熱可塑性樹脂シート13が、図2に示すように、金
型10の上側、プラグ11の下側に移動する(加熱工
程)。 2)上側圧空ボックス12が下降し、上側圧空ボックス
12と下側圧空ボックス14で密閉空間を形成する。こ
の際、注意すべきことは、圧着プレート11A自体は、
軟化した熱可塑性樹脂シート13とは接触することがな
いようにしなければならない(成形工程)。 3)圧空孔12Aから、ブロア等(図示略)で空気を送
り込む(成形工程)。 4)圧空孔12Aからの空気により、熱可塑性樹脂シー
ト13が、金型10に押しつけられる(成形工程)。 5)4)の直後、約1秒以内に、圧着プレート11Aが
下降し、断熱材30のフラット面10Aと圧着プレート
11A間で軟化した熱可塑性樹脂シート13を挟圧し
て、熱可塑性樹脂シート13が金型10の形状に成形さ
れる(冷却工程)。
【0027】上述のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。 (1)冷却工程を備えることにより、圧着プレート11
Aにより圧着された状態で、熱可塑性樹脂シート13を
冷却するので、蓋20のフラット面20Aに波打ちが起
こらなくすることができる。さらに、金型10のフラッ
ト面10Aが断熱材30で構成されていることにより、
フラット面10Aに熱可塑性樹脂シート13が接触した
瞬間(圧着プレート11Aが下がる前)に熱可塑性樹脂
シート13が冷却されるのを防ぐことができる。
【0028】(2)金型10のフラット面10Aを構成
する断熱材30の材質は、熱硬化性樹脂であることによ
り、熱硬化性樹脂は、熱伝導率が低いから、当接する熱
可塑性樹脂シート13の熱を徐々に奪うことができ、蓋
20に成形する際に、フラット面20Aの冷却、波打ち
が発生する前に、熱可塑性樹脂シート13を金型10と
冷却プレート11Aで押さえ込むことができるので、蓋
20のフラット面20Aの波打ちをより一層防止するこ
とができる。また、熱硬化性樹脂は、機械的強度に優れ
ているので、耐久性に優れた金型10とすることができ
る。 (3)プラグ11は、スプリング11Cを備えることに
より、軟化した熱可塑性樹脂シート13を均等に挟圧す
ることができるので、蓋20の成形を正確に行うことが
できる。
【0029】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、成
形時に圧空孔12Aから空気を送り込み、その空気によ
り、軟化した熱可塑性樹脂シート13を成形していた
(圧空成形)が、金型10に孔を設け、空気を引き出す
こと(真空成形)により、圧空成形と真空成形を同時に
行うことができる。
【0030】また、プラグ11としては、前記実施形態
では、圧着プレート11Aと、支持体11Bと、スプリ
ング11Cと、からなるものを採用していたが、これに
限られず、冷却プレート11Aと支持体11Bが一体化
したものを採用できる。さらに、金型10のフラット面
10Aには、ポリイミド樹脂が塗布されていてもよく、
金型10の全体にポリイミド樹脂が塗布されていてもよ
い。また、前記実施形態では、金型10がプラグ11の
下側に配置されていたが、これに限られず、金型10が
上側に配置された構造としてもよい。その他、本発明を
実施する際の具体的な構造および形状等は、本発明の目
的を達成できる範囲内で他の構造等としてもよい。
【0031】
【実施例】[実施例1]以下、実施例および比較例を挙
げて、本発明をより具体的に説明する。前記実施形態に
おいて、熱成形装置1を用いて、具体的条件を下記の通
りとして蓋20を製造した。 金型10の断熱材30の材質 フェノール樹脂(厚さ 4mm) 圧着プレート11Aの材質 アルミニウム 熱可塑性樹脂シート13 透明ポリプロピレンシート (出光 ピュアサーモ 厚さ0.3mm、幅300mm) また、圧着プレート11Aの圧着開始のタイミングは、
圧空開始直後、1秒以内であった。さらに、完成した蓋
20のフラット面20Aのフラット性を評価する際に、
図3に示すようにフラット面20Aの撓み量の絶対値T
を測定した。結果は表1に示した。
【0032】[実施例2]実施例1とは、圧着プレート
11Aの圧着開始のタイミングは、圧空開始直後、3秒
後であった、ことが異なる。その他の条件は、同様であ
る。フラット面20Aのフラット性を評価の方法も、実
施例1と同様である。結果は表1に示した。
【0033】[実施例3]実施例1とは、断熱材30を
用いていない点が、異なる。その他の条件は、同様であ
る。フラット面20Aのフラット性を評価の方法も、実
施例1と同様である。結果は表1に示した。
【0034】[比較例1]実施例1とは、圧着プレート
11Aを用いていない点が異なる。その他の条件は、同
様である。フラット面20Aのフラット性を評価の方法
も、実施例1と同様である。結果は表1に示した。
【0035】[比較例2]実施例1とは、圧着プレート
11Aおよび断熱材30を用いていない点が異なる。そ
の他の条件は、同様である。フラット面20Aのフラッ
ト性を評価の方法も、実施例1と同様である。結果は表
1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】ここで,表1のフラット面20Aのフラッ
ト性評価の欄の各符号の意味は、フラット面20Aの撓
み量の絶対値Tが、◎は、0.5mm以下、○は、0.
5〜1.0mm、△は、1.0〜3.0mm、×は、
3.0〜5.0mmの範囲である。表1からわかるとお
り、比較例1〜2に比べて、実施例1〜3は、撓み量が
小さく、フラット性に優れていることがわかる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、冷却工程を備えること
により、圧着プレートにより、軟化された熱可塑性樹脂
シートが金型に圧着された状態で、熱可塑性樹脂シート
を冷却するので、成形体のフラット面に波打ちが起こら
なくすることができる。さらに、金型のフラット面が断
熱材で構成されていることにより、圧着プレートによ
り、軟化された熱可塑性樹脂シートを金型に圧着する前
に熱可塑性樹脂シートが冷却されるのを防ぐので、断熱
材が熱可塑性樹脂シートを一層徐々に、冷却する働きを
するので、より一層、成形体のフラット面の波打ちを防
止することができ、容易に良好な成形体を得ることがで
きる。そして、成形体のフラット面の波打ちが防止でき
るので、成形体内部の視認性が良好で、かつ、外観上に
優れた成形体を成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における完成した蓋の断面図
(A)および斜視図(B)である。
【図2】本発明の実施形態の熱成形装置を示す概略図で
ある。
【図3】本発明の実施形態における完成した蓋のフラッ
ト性評価の説明図である。
【符号の説明】
1 熱成形装置 2 作業台 10 金型 10A、20A フラット面 11 プラグ 11A 圧着プレート 11B 支持体 11C スプリング 12 上側圧空ボックス 12A 圧空孔 12B 孔 12C 支持棒 13 熱可塑性樹脂シート 14 下側圧空ボックス 20 蓋 30 断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 昌宏 千葉県袖ケ浦市上泉1660番地 Fターム(参考) 4F202 AC03 AJ03 AJ13 CA17 CB01 CK11 CM26 CN05 4F208 AC03 AJ03 AJ13 MA01 MA02 MA03 MB01 MH06 MK11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂シートを真空および/または
    圧空により金型に密着させることにより、フラット面を
    有する成形体を形成する熱可塑性樹脂シートの成形方法
    であって、 前記熱可塑性樹脂シートを加熱して軟化させる加熱工程
    と、 加熱された熱可塑性樹脂シートを真空および/または圧
    空により前記金型に密着させる成形工程の途中または、
    成形工程後、 前記成形体のフラット面に応じた位置に設けられる圧着
    プレート、および前記金型のフラット面で得られる成形
    体のフラット面を挟圧しながら冷却する冷却工程と、を
    備えて構成されていることを特徴とする熱可塑性樹脂シ
    ートの成形方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の熱可塑性樹脂シートの成
    形方法において、 前記金型は、少なくとも前記フラット面が断熱材で構成
    されていることを特徴とする熱可塑性樹脂シートの成形
    方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の熱可塑性樹脂シートの成
    形方法において、 前記断熱材の熱伝導率は、200W/m・K以下である
    ことを特徴とする熱可塑性樹脂シートの成形方法。
  4. 【請求項4】請求項2または請求項3に記載の熱可塑性
    樹脂シートの成形方法において、 前記断熱材の材質は、熱硬化性樹脂であることを特徴と
    する熱可塑性樹脂シートの成形方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の熱可塑性樹脂シートの成
    形方法において、 前記熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂であることを特徴
    とする熱可塑性樹脂シートの成形方法。
  6. 【請求項6】請求項2から請求項5のいずれかに記載の
    熱可塑性樹脂シートの成形方法において、 前記断熱材表面には、ポリイミド樹脂が塗布されている
    ことを特徴とする熱可塑性樹脂シートの成形方法。
  7. 【請求項7】請求項1から請求項6のいずれかに記載の
    熱可塑性樹脂シートの成形方法によって得られることを
    特徴とする成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113263549A (zh) * 2021-05-18 2021-08-17 许学伟 一种可降解餐盒连续生产成型机及可降解餐盒生产工艺

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JPH0485019A (ja) * 1990-07-27 1992-03-18 Sekisui Plastics Co Ltd 結晶性ポリエチレンテレフタレートシートの成形方法

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