JP4648732B2 - ステッピングモータ - Google Patents

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Description

本発明は、ステッピングモータに関する。さらに詳述すると、本発明はコイルとステータコアとの絶縁に関する。
一般に、ステッピングモータは、回転軸に固定されたマグネットを有するロータ部と、このロータ部と対向するステータ部と、円環状のコイルボビンと、コイルボビンの胴部に巻回されたコイル巻線とから概ね構成されている。
このようなステッピングモータにおいて、その小型化を図るために、例えば、モータサイズが直径10mm程度では、ステータ部を構成する内側ステータコアにコイルボビンをインサート成形により一体形成し、ボビンサイズを小さくしていた。
さらに、モータサイズが直径5mm程度に小さくなると、内側ステータコアにコイルボビンを一体形成したものではコイルボビンの占める割合が大きくなっていた。このため、要求される巻線スペースを確保できず必要なモータトルクを得ることができないという問題があった。
そこで、ステータコア表面に絶縁膜を形成し、この表面に直接コイル巻線を巻回し、コイルボビンを省略してコイルボビンが占める割合を無くしコイルの巻き線スペースを増大するステッピングモータが開発されている(例えば、特許文献1を参照)。このようなステッピングモータでは、良好なモータ特性を得るためには、内側ステータコアと外側ステータコアの磁気抵抗の少ない磁気結合が必要である。このため、特許文献1に示すステッピングモータでは、内側ステータコアと外側ステータコアに絶縁膜を形成する際には、良好な磁気結合を確保するために内側ステータコアと外側ステータコアの結合部には絶縁膜を形成しないようにマスキング処理を施している。
特開2004−112985号公報
しかしながら、上述したステッピングモータでは、ステータコア表面に絶縁膜を形成しているので、内側ステータコアと外側ステータコアの結合部のマスキング処理をする必要があり、組立工程が複雑になってしまう。また、マスキングずれにより結合部に絶縁膜が形成され、磁気抵抗の増大によるモータ特性の悪化や、モータ間の特性のバラツキを生じる虞がある。
更に、ステータコアの形状は、複数本の極歯が内周縁で起立する円環状と複雑な形状であるので、絶縁膜を均一に形成しにくいという課題がある。絶縁膜が薄いとバリによる導通、耐電圧不良という問題、また絶縁膜を厚くすると小型化を妨げるという問題がある。
また、ボビンに巻かれたボビン付きコイルに対して、空芯コイルは巻線の薄い絶縁膜のみであるため、モータ組立工程での他金属部品や組立治工具との接触で絶縁膜が破壊される虞がある。そのため、コイル巻線が巻回された内側ステータコアを組み付ける場合、他の部材に当たり断線しないように慎重に作業を進めなくてはならず、さらに処理時間が長くなるという問題もあった。
そこで、本発明はコイル巻線の絶縁不良を起こす虞のないステッピングモータを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載のステッピングモータは、複数本の極歯が内周縁で起立する円環状のステータコアと、前記極歯の周りに嵌合された空芯コイルとを備え、前記空芯コイルの表面全体には絶縁膜が形成されていると共に、前記空芯コイルの軸線方向の端面と前記ステータコアとの間には前記絶縁膜に比べて靭性を有しており、その材質がポリエチレンテレフタレートからなる絶縁性シートが介在されていることを特徴とする。
本発明によれば、ステータコアの極歯の周りに嵌合された空芯コイルはその表面に絶縁膜が形成されているので、空芯コイル表面全体に所定の膜厚で絶縁膜を形成することができ、切断や絶縁不良等を起こすことが少なくなる。
さらに、絶縁膜が形成された空芯コイルの軸線方向の端面と上記ステータコアとの間には絶縁性シートが介在されている。この絶縁性シートは、上記絶縁膜に比べて靭性があるため、上記ステータコアに生じたバリに接触しても覆うようになり、空芯コイルにおいて、比較的、絶縁膜の薄くなる角部の絶縁を確実に確保することができる。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のステッピングモータにおいて、前記絶縁性シートは前記ステータコア及び前記空芯コイルの軸線方向の端面に接着剤を用いて固定されるようにしている。
本発明によれば、前記絶縁性シートが前記ステータコア及び前記空芯コイルの軸線方向の端面に接着剤を用いて固定されているので、上記空芯コイルが上記ステータコアに位置決めされ、良好なモータ特性を維持することができる。
さらに、動作時においても、空芯コイルが軸線方向または径方向に移動してモータを構成する部材に接触することを防止でき、切断や絶縁不良等を起こすことを抑制できる。
また、請求項記載の発明は、請求項1または2記載のステッピングモータにおいて、絶縁膜の材質はポリイミド樹脂であるようにしている。本発明によれば、前記絶縁性シート及び前記絶縁膜の材質はポリイミド樹脂であるので、耐熱性に優れたステッピングモータを構成することができる。
さらに、請求項記載の発明は、請求項1からまでのいずれか記載のステッピングモータにおいて、前記ステータコアに対し、複数本の極歯が内周縁で起立する円環状の別のステータコアが軸線方向に重ねられており、前記別のステータコアと、該別のステータコアの軸線方向の端面に対向する前記空芯コイルの端面とは非接触状態であるようにしている。
本発明によれば、上記別のステータコアと、該別のステータコアの軸線方向の端面に対向する上記空芯コイルの端面とはエアギャップにより非接触状態であるので、絶縁性部材を介在することなく、安価に絶縁性を保持することができる。
本発明のステッピングモータは、複数本の極歯が内周縁で起立する円環状のステータコアと、前記極歯の周りに嵌合された空芯コイルとを備え、前記空芯コイルの表面全体には絶縁膜が形成されていると共に、前記空芯コイルの軸線方向の端面と前記ステータコアとの間には前記絶縁膜に比べて靭性を有しており、その材質がポリエチレンテレフタレートからなる絶縁性シートが介在されていることを特徴とする。
本発明によれば、ステータコアの極歯の周りに嵌合された空芯コイルはその表面全体に絶縁膜が形成されているので、空芯コイル表面全体に所定の膜厚で絶縁膜を形成することができ、切断や絶縁不良等を起こすことが少なくなる。
さらに、絶縁膜が形成された空芯コイルの軸線方向の端面と上記ステータコアとの間には前記絶縁膜に比べて靭性を有しており、その材質がポリエチレンテレフタレートからなる絶縁性シートが介在されている。この絶縁性シートは、上記絶縁膜に比べて靭性があるため、上記ステータコアに生したバリに接触しても覆うようになり、空芯コイルにおいて、比較的、絶縁膜の薄くなる角部の絶縁が確実に確保することができる。しかも、これにより、絶縁性シートを安価に構成することができる。
(ステッピングモータの構造)
図1は、本発明が適用されるPM(永久磁石)型ステッピングモータの要部の断面図である。図2は、図1に示すステッピングモータ1のステータ部3の構造を示す説明図である。
(モータの構成)
図1に示す本実施の形態に係るステッピングモータ1は、回転軸21とロータマグネット(永久磁石)22とを有するロータ部2と、このロータマグネット22と間隙を介して対向配置されたステータ部3とを有しており、回転軸21は軸受4で回転自在に支持されるとともに回転軸21の一端に当接するバネ部材5により軸線方向にバネ付勢されている。尚、回転軸21の他端側の支持は、図示していない軸受4とは別の軸受により回転自在に支持されている。この別の軸受は、例えば第1のステータコア31の出口端開口あるいは取付プレートの内側の開口付近に設けるか、あるいは回転軸21の先端部分に図示しないケーシングを介して設けられている。
ロータ部2を構成する回転軸21には、ロータマグネット22が回転軸21上に接着により固定されており、ロータマグネット22は略円筒状した永久磁石で構成されている。
また、ロータマグネット22には、その軸方向の両端面に、円形の凹所が形成されており、これら凹所を形成することによって、ロータマグネット22自体をさらに軽量化させている。このように、軽量化することによって、ロータマグネット22の慣性モーメントを少なくしている。
回転軸21の他端は、ステッピングモータ1の回転を出力するように延長された出力軸となっている。
ステータ部3は、第1のステータコア31と、この第1のステータコア31と背中合わせに固定される第2のステータコア32によって2相構造に構成されている。
第1および第2のステータコア31、32は、それぞれ複数の極歯が交互に入り組むように構成されている。これらの極歯の外周部および極歯間の菊座は面取り加工されている。このため、極歯のバリによる空芯コイル33,34の絶縁不良を低減させることができる。ここでの面取り加工によりバリの大きさは0.03mm以下にすることが好ましい。
第1のステータコア31における各極歯の外周には、円環状の空芯コイル33が配置されており、同様に、第2のステータコア32における各極歯の外周には、円環状の空芯コイル34が配置されている。
この円環状の空芯コイル33、34の表面全体には、絶縁性を高める絶縁膜50が形成されている。この絶縁膜50は例えばディッピング塗装により形成する。
さらに、第1のステータコア31と空芯コイル33との間には、絶縁性シート40が介在しており、本実施の形態では、絶縁性シート40は接着剤を用いて第1のステータコア31及び空芯コイル33に固着されている。同様に、第2のステータコア32と空芯コイル34との間には、絶縁性シート40が接着剤を用いて固着されている。
このステッピングモータ1は、ステータコア31,32と、該ステータコア31,32に組み付けられる空芯コイル(駆動コイル)33,34と、該空芯コイル(駆動コイル)33,34の巻線の端末33a,34aが巻き付けられる複数の端子ピン36とが設けられた端子台35とを有するものであって、図3および図4に示すように端子台35の嵌合部35aがステータコア31,32の嵌合部31b,32bに嵌合すると共に、端子台35と駆動コイル33,34との間には隙間41が設けられている。
端子台35の嵌合部35aは透孔とされている。また、ステータコア31,32の嵌合部31b,32bは嵌合部35aに圧入される突起からなる。これにより、簡易な組立が可能になると共に端子台35の倒れ防止を図ることができる。図5に示すように、端子ピン36は金属製のL字形状のピンからなる。そして、端子ピン36は液晶ポリマーから成る絶縁材と共にインサート成形されて端子台35として形成される。液晶ポリマーを利用することにより高い耐熱性を得ることができる。
端子ピン36は正方形状に配置されている。これにより、従来のように直線状に配置する場合に比べて端子台35のモータ周方向の長さを短くすることができるので、モータ1の小型化を図ることができる。
各端子ピン36はモータ1の径方向と平行方向に向けて設けられている。各端子ピン36の基部36aはモータ1の軸方向に向けて設けられると共に端子台35から僅かに突出している。このため、基部36aに対しても配線が可能になるので、例えば設置スペースの関係で端子ピン36に配線できない時でも基部36aに配線することができる。また、モータ1を装置に設置した後であっても基部36aを利用してモータ1の電気特性の確認をすることができる。さらに、端子ピン36がL字形状であるので抜けに対する強度が極めて強い。
また、ステータコア31,32の嵌合部31b,32bに嵌合される側の端子台35の嵌合部35a周辺には複数の突起42が形成されている。これにより、図5(a)に示すように巻線の端末33a,34aがモータケース37の巻線を出すための透孔のエッジに当接することを防止して、エッジによる断線防止を図ることができる。また、突起42がモータケース37のエッジに引っ掛かることにより端子台35の倒れ防止を図ることができる。
さらに、端子台35の端子ピン36の周辺には段部43が形成されると共に、巻線の端末33a,34aが段部43に這わせて端子ピン36に巻き付けられている。よって、図6および図4に示すように、巻線の端末33aは段部43の中で端子ピン36に達するので、後にFPC44などを取り付けたとしても巻線の端子ピン36に達する直前の部分33bが干渉することが無い。これにより、当該部分33bがFPC44により切断される虞がなく、モータ1を取り付ける時の歩留まりを上げることができる。
さらに、第1のステータコア31は別の第1のステータコア37に収納されており、同様に、第2のステータコア32は別の第2のステータコア38に収納されている。
なお、本実施の形態では、別の第1のステータコア37は、モータケースとしても機能しており、以下では第1のモータケース37とする。同様に、別の第2のステータコア38は、第2のモータケース38として記載する。
第1および第2のステータコア31、32及び第1のモータケース37、第2のモータケース38は、図1に示すように、回転軸21の軸線と同心上に配設され、溶着により固着されている。
ここで、このモータ1は、図7および図8に示すように側方に開口部46を設けたモータケース37と、該モータケース37を取り付ける取付用プレート45とを有するものであって、モータケース37の開口部46断面の取付用プレート45と接する平面と取付用プレート45の平面とがレーザ溶接により固定されている。
第1のモータケース37は、絞り加工により底付きの円筒形状に形成され、周側面の向き合う2面を軸方向に剪断して底面37aが小判型になるように形成されている。また、取付用プレート45はモータケース37の底面37aより十分大きいものとしている。そして、図8に示すように、モータケース37の底面37aと取付用プレート45との段差部分に対して軸方向に沿った方向からレーザ溶接を行う(図中符号47は溶接箇所)。溶接箇所47の位置や数は適宜設定することができる。
本実施の形態では、図1及び図2に示すように、第1のステータコア31と第1のモータケース37とで形成される軸線方向の長さXと、空芯コイル33の軸線方向の長さYと、絶縁性シート40の厚さZとの関係は、X>Y+Zとなるようにする。
第1のモータケース37の軸線方向の端面と、この端面に対向する空芯コイル33の端面との間には絶縁性を確保するために隙間Sが形成されている。第2のモータケース38と空芯コイル34との軸線方向には、同様に隙間Sが形成されている。このため、コイル33,34とモータケース37,38との間では、コイル33,34の絶縁膜50と隙間Sとの二重の絶縁性により絶縁を確保することができる。
軸受4は、潤滑性を有する樹脂で形成されており、回転軸21の一端をラジアル方向に回転自在に支持している。
ラジアル方向を支持する軸受4には、挿通する回転軸21を支持する軸受部と、第2ステータコア32の内径に圧入固定する圧入部と、外周部の一部が径方向に突出したつば部とが形成されている。
軸受4の上記軸受部は、ロータマグネット22に形成した凹所に入り込むように配置され、ステッピングモータ1全体の軸方向の寸法を抑えている。
さらに、上記軸受部の内径は、回転軸21の外径に比べて、クリアランスを形成できる程度の大きさとなっている。
また、軸受4の上記つば部は、第2のステータコア32上に載置されて軸線方向への位置決めが行われている。
バネ部材5は、1枚の金属板から形成され、回転軸21の一端に当接するバネ片と、中心孔とが設けられている。また、バネ部材5は、第2のモータケース38に溶着されて固定されている。
ばね部材5の上記バネ片は、回転軸21の一端に当接し、回転軸21を軸線方向にバネ付勢している。
つぎに、ステータ部を構成する空芯コイルおよび絶縁性シートについて図2を用いて説明する。
なお、本実施の形態では、ステータ部3は、2組で構成されているが、同じ構造であるので、ここでは第1のステータコア31について説明し、第2のステータコア32の説明は省略する。
第1のステータコア31に嵌合される空芯コイル33は、複数回巻回されたコイル巻線の表面全体に絶縁膜50が塗布されたものである。
上記コイル巻線は、その表面に薄い自己融着層が形成されており、熱を加えることで自己融着層が溶けて隣接するコイル巻線同士を固着するようになっている。また、複数回巻回されたコイル巻線の表面全体に形成される絶縁膜50は、本実施の形態ではポリイミド樹脂を主体とする塗料となっている。
この空芯コイル33の製造はつぎのとおりである。
まず、上記コイル巻線が、巻芯となる棒材に、巻始め端33aと巻終わり端33aとが巻回層の表面に露出するようにして、所定のモータトルクを得られる回数巻回される。なお、巻芯となる棒材は、その外径は第1のステータコア31に形成された複数の極歯で構成する外周とほぼ同じ径としている。
巻線は、巻回しの最中に外部より熱風を吹き付け、巻回しと同時に自己融着させ、巻芯上に巻回されたコイル巻線同士を接着させる。融着後、巻芯である棒材を引き抜き、巻回されたコイル巻線は空芯コイル33に形成される。
なお、巻線の自己融着は、巻回後、巻始め端33aと巻終わり端33aとの間に所定の電圧を印加させ、コイル巻線に電流を流し、発熱させてコイル巻線の表面の自己融着層を融着固化し、巻芯上に巻回されたコイル巻線同士を接着しても良い。
つぎに、空芯コイル33の表面にディッピング塗装により絶縁膜50を形成する。簡単に説明すれば、ディッピング塗装は、空芯コイル33をポリイミド樹脂を主体とする塗料槽の中に浸漬して、引き上げてエアーブローを用いて塗料を吹き飛ばし、乾燥させるようになっている。上記工程を所定の膜厚、例えば、本実施の形態では30μm程度の膜厚が確保されるまで繰り返し実施する。絶縁膜の厚さは、空芯コイルが嵌合、若しくは固着されるステータコアのバリやひけの大きさ以上あることが好ましい。他方、絶縁膜を厚くするとコイルが大型化するので100μm以下であることが好ましい。
空芯コイル33の軸線方向の端面33hには、第1のステータコア31の端面31aとの間に絶縁性シート40が介在されている。
絶縁性シート40は、リング形状であるとともに、本実施の形態では、その材質はポリエチレンテレフタレートである。本実施例では、その厚みは16μmであるが、その耐圧電圧は100V以上と良好な絶縁性能を確保できる。絶縁性シート40は、絶縁膜50に比べて靭性を有している。
さらに、本実施の形態では、絶縁シート40の内径は、第1のステータコア31の複数の極歯の外周とほぼ同じ径となっているとともに、その外径は、第1のステータコア31の外径よりも小さい径となっている。
第1のステータコア31の外径よりも小さくすることで、第1のステータコア31と第2のステータコア32とを溶着する際、邪魔にならないようになっている。
さらに、空芯コイル33、絶縁性シート40、第1のステータコア31は接着剤を用いて固定されている。固定することで、空芯コイル33が軸線方向に移動して、軸線方向に対向する第1のモータケース37の端面に接触することを防止できるようになっている。
また、ディッピング塗装では、空芯コイル33の外周面33bおよび内周面33cに比べて角部33d〜33gは塗料がつきにくく、エアーブローをかけることで吹き飛ばされ易くなっている。そのため、これら角部33d〜33gは外周面33bや内周面33cと比べて膜厚が薄くなることもある。
すなわち、第1のステータコア31の端面31aにバリ等が残っている場合、また、第1のステータコア31の複数の極歯の根元部分がR形状となっていることで、空芯コイル33を嵌合する場合に、そのバリやR部に押され、絶縁膜50がはがれて、コイル巻線と第1のステータコア31とが短絡したり、コイル巻線が断線する虞がある。
しかし、絶縁性シート40を介在することで、絶縁性シート40が絶縁膜50に比べて靭性を有しているので、第1のステータコア31に生じたバリに接した場合でも、破れることなく、バリを覆いかぶせるようになっている。
このため、絶縁性シート40は、空芯コイル33の端面33h(角部を含む)の絶縁膜50の厚みを補うようになっており、第1のステータコア31との絶縁を確保することができるようになっている。
上述したステッピングモータ1を組み立てる際は、図2に示すように第1のモータケース37(または第2のモータケース38)を取り外した第1のステータコア31(または第2のステータコア32)に絶縁性シート40を接着剤で固着する。
接着後、空芯コイル33(または空芯コイル34)を第1のステータコア31(または第2のステータコア32)の極歯の外周に嵌合し、空芯コイル33を接着固定する。そして、各ステータコア31,32の嵌合部31b,32bに端子台35を圧入して仮止めする。また、各コイル33,34の端末33a,34aを端子ピン36に巻き付ける。
つぎに、第1のモータケース37(または第2のモータケース38)を取り付けてステータ部3が組み立てられる。このステータ部3は、図1に示すようにロータマグネット22と間隙を介して対向配置されて組みつけられる。ここで、モータケース37,38に端子台35を接着して本止めする。
なお、ステッピングモータ1の組み付けについては、従来公知のステッピングモータ等と同じであるので、ここでの詳細な説明は省略する。
(他の実施の形態)
なお、上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例えば、本実施の形態では、絶縁性シート40の材質はポリエチレンテレフタレートであるが、これには限られずポリエステルやポリイミド樹脂などであってもよい。
なお、絶縁性シート40が、絶縁膜50と同じポリイミド樹脂で形成した場合には絶縁性及び耐熱性に優れたステッピングモータを構成することができる。
また、本実施の形態では、絶縁性シート40を接着剤を用いて固定しているが、これには限られず接着せずに圧入などにより固定するようにしてもよい。
さらに、本実施の形態では、絶縁性シート40はリング形状であるようにしているが、これには限られず断片的に設けるなど他の形状であってもよい。
また、本実施形態では第1のモータケース37は底付きの円筒形状の周側面の向き合う2面を軸方向に剪断して形成されているが、これには限られず図10に示すように絞り加工により小判型の底付きの円筒形状に形成して、その平面状の側面部を打ち抜き加工により開口して形成するようにしても良い。この場合、開口部46の底面37a側の縁は僅かに残存してリブ37bとして機能する。よって、第1のモータケース37の変形を抑えることができる。
(ステッピングモータの動作)
上述のように構成されたステッピングモータ1は、ステータ部3の空芯コイル33、34に所定の電流を通電することにより、ステータ部3とロータマグネット22との間の磁気相互作用により、ロータマグネットが回転付勢され、これと一体の回転軸21が回転する。
なお、ステッピングモータ1の動作は従来公知のステッピングモータ等の動作と同じであるので、ここでの詳細な説明は省略する。
ステッピングモータ1は、複数本の極歯が内周縁で起立する円環状の第1のステータコア31と、上記極歯の周りに嵌合された空芯コイル33とを備え、この空芯コイル33の表面には絶縁膜50が形成されていると共に、空芯コイル33の軸線方向の端面33hと第1のステータコア31との間には絶縁性シート40が介在されていることを特徴とする。
ステッピングモータ1によれば、第1のステータコア31の極歯の周りに嵌合された空芯コイル33がその表面に絶縁膜50が形成されているので、空芯コイル33表面全体に所定の膜厚で絶縁膜50を形成することができ、切断や絶縁不良等を起こすことが少なくなる。
さらに、絶縁膜50が形成された空芯コイル33の軸線方向の端面33hと第1のステータコア31との間には絶縁性シート40が介在されている。この絶縁性シート40は、絶縁膜50に比べて靭性があるため、第1のステータコア31に生したバリに接触しても覆うようになり、空芯コイル33において、比較的、絶縁膜50の薄くなる角部の絶縁が確実に確保することができる。
また、ステッピングモータ1において、絶縁性シート40は第1のステータコア31及び空芯コイル33の軸線方向の端面に接着剤を用いて固定されている。
これにより、絶縁性シート40が第1のステータコア31及び空芯コイル33の軸線方向の端面に接着剤を用いて固定されているので、空芯コイル33が第1のステータコア31に位置決めされ、良好なモータ特性を維持することができる。
さらに、動作時においても、空芯コイル33が軸線方向または径方向に移動してモータを構成する部材に接触することを防止でき、切断や絶縁不良等を起こすことがなくなる。
さらに、ステッピングモータ1において、絶縁性シート40の材質はポリエチレンテレフタレートであるので、絶縁性シート40を安価で構成することができる。
また、ステッピングモータ1において、第1のステータコア31に対し、複数本の極歯が内周縁で起立する円環状の第1のモータケース37(別の第1のステータコア)が軸線方向に重ねられており、第1のモータケース37と、この第1のモータケース37の軸線方向の端面に対向する空芯コイル33の端面とは非接触状態であるので、絶縁性部材を介在することなく、安価に絶縁性を保持することができる。
本実施の形態に係るステッピングモータを示す断面側面図である。 本発明の空芯コイル及び絶縁性シートを示す分解組立図である。 端子台とステータとの関係を示す正面図である。 端子台とステータとの関係を示す平面図である。 端子台を示す図であり、(a)は(b)におけるI−I線断面図、(b)は平面図、(c)は(b)におけるII−II線断面図、(d)は底面図である。 段部の詳細を示す側面図である。 モータを示す図であり、(a)は側面図、(b)は底面図である。 モータケースと取付用プレートとの溶接を示す底面図である。 他の例のモータケースと取付用プレートとの溶接を示す図であり、(a)は側面図、(b)は底面図である。 他の例のモータケースを示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
符号の説明
1 ステッピングモータ
2 ロータ部
3 ステータ部
31、32 ステータコア
33、34 空芯コイル
33h、33f 端面
40 絶縁性シート
50 絶縁膜

Claims (4)

  1. 複数本の極歯が内周縁で起立する円環状のステータコアと、前記極歯の周りに嵌合された空芯コイルとを備え、前記空芯コイルの表面全体には絶縁膜が形成されていると共に、前記空芯コイルの軸線方向の端面と前記ステータコアとの間には前記絶縁膜に比べて靭性を有しており、その材質がポリエチレンテレフタレートからなる絶縁性シートが介在されていることを特徴とするステッピングモータ。
  2. 前記絶縁性シートは前記ステータコアと前記空芯コイルの軸線方向の端面と接着剤を用いて固定されていることを特徴とする請求項1記載のステッピングモータ。
  3. 前記絶縁膜の材質はポリイミド樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載のステッピングモータ。
  4. 前記ステータコアに対し、複数本の極歯が内周縁で起立する円環状の別のステータコアが軸線方向に重ねられており、前記別のステータコアと、該別のステータコアの軸線方向の端面に対向する前記空芯コイルの端面とは非接触状態であることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載のステッピングモータ。
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