JP4648223B2 - リニアエンコーダ用スケールの製造装置および製造方法 - Google Patents

リニアエンコーダ用スケールの製造装置および製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4648223B2
JP4648223B2 JP2006070281A JP2006070281A JP4648223B2 JP 4648223 B2 JP4648223 B2 JP 4648223B2 JP 2006070281 A JP2006070281 A JP 2006070281A JP 2006070281 A JP2006070281 A JP 2006070281A JP 4648223 B2 JP4648223 B2 JP 4648223B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin sheet
sheet
resin
scale
base sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006070281A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007248176A (ja
JP2007248176A5 (ja
Inventor
治 村上
徹 岡
一 仲嶋
武史 武舎
陽一 大村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2006070281A priority Critical patent/JP4648223B2/ja
Publication of JP2007248176A publication Critical patent/JP2007248176A/ja
Publication of JP2007248176A5 publication Critical patent/JP2007248176A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4648223B2 publication Critical patent/JP4648223B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、リニアエンコーダ用スケールの製造装置および製造方法に関し、特に、高精度なリニアエンコーダ用スケールを低コストで製造するための技術に関する。
光学式リニアエンコーダは、長尺状の平板スケール表面に構成された微細形状のコードスリットを、光学系を有する検出ヘッドで読み取ることにより、直線移動距離の測定を行う計測装置である。従来の平板スケールの製造方法では、ガラス板表面にクロム蒸着を施したりステンレス等の金属板にエッチングを施したりすることにより形成している。このような製造方法では、メートル級の長尺形状のスケールを製造する場合には、大型の蒸着装置や露光機が必要となるので、長さが限定されまた大幅にコストが高くなるという問題点があった。
このような問題点を解決するために、特許文献1においては、短いサイズの複数のスケール片をつなぎ合わせることにより測定長の長いリニアスケールを得る製造方法が提案されている。
また、特許文献2においては、基材上に紫外線硬化樹脂を流し込み、微細な凹凸を有する加工ローラによって表面に凹凸を形成する製造方法が提案されている。
特開2000−258191 特開2005−246783
特許文献1に開示された製造方法では、複数のガラススケール片を低融点融着ガラスによって接合するが、この製造方法では、つなぎ目(接合面)ができ段差となる。従って、光学式で読み取るスケール方式の場合、コードスリットの微細化が難しく高分解能化が困難となるとともに、接合面における信頼性が低下するという問題点がある。また、ガラスで作製するので、コストが高くなるという問題点がある。
特許文献2においては、スケールに関する開示はなされていないが、つなぎ目のない長尺形状のスケール板を製造するために、特許文献2に開示された製造方法を、スケールの製造に適用することが考えられる。しかし、特許文献2において材料として用いられている紫外線硬化樹脂は、粘度が低いので、加工ローラで成形した後に樹脂が流れ、加工ローラの形状を忠実に転写することが難しい。また、樹脂が加工ローラから離れる離型時に樹脂が加工ローラに付着するいわゆる離型性の問題が発生するので、高精度な微細形状を形成することがさらに困難となる。また、紫外線硬化樹脂の硬化収縮率が6〜10%と非常に高いことから、微細形状部の板厚が厚い部分と薄い部分とで収縮量が異なってくるので、高精度な微細形状を形成することがさらに困難となる。
すなわち、従来の製造方法においては、高精度なリニアエンコーダ用スケールを低コストで製造することが困難であるという課題があった。
本発明は以上の課題を解決するためになされたものであり、高精度なリニアエンコーダ用スケールを低コストで製造できるリニアエンコーダ用スケールの製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るリニアエンコーダ用スケールの製造装置は、基材シートと熱可塑性樹脂からなる樹脂シートとを重ねて送る送り手段と、送り手段から重ねて送られた基材シートおよび樹脂シートを所定の温度で加熱し、樹脂シートを軟化させる加熱手段と、側面に複数個のスリット用パターンが設けられた円柱形状を有し、加熱手段で加熱された基材シートおよび樹脂シートを受けて、軟化した樹脂シートに対して複数個のスリット用パターンを押しつけつつ回転することにより、樹脂シートにスリットを形成する加圧回転手段とを備え、前記基材シートには複数個の孔または切れ込みが設けられ、前記加圧回転手段は、前記加熱手段で加熱され軟化した前記樹脂シートの一部を前記孔または切れ込みへ埋め込ませることにより前記樹脂シートを前記基材シートに圧着し一体化させる。

本発明に係るリニアエンコーダ用スケールの製造装置は、基材シートと熱可塑性樹脂からなる樹脂シートとを重ねて送る送り手段と、送り手段から重ねて送られた基材シートおよび樹脂シートを所定の温度で加熱し、樹脂シートを軟化させる加熱手段と、側面に複数個のスリット用パターンが設けられた円柱形状を有し、加熱手段で加熱された基材シートおよび樹脂シートを受けて、軟化した樹脂シートに対して複数個のスリット用パターンを押しつけつつ回転することにより、樹脂シートにスリットを形成する加圧回転手段とを備える。従って、使用するガラスの量を低減することによりコストを低減できるとともに、つなぎ目が形成されることを防ぐことにより精度および信頼性を高めることができる。また、硬化収縮率が比較的に小さい熱可塑性樹脂を用いることにより、転写性に優れた高精度な微細形状を形成しスケールの精度を高めることができる。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係るリニアエンコーダ用スケールを製造するための製造装置100を示す模式図である。図1に示されるように、製造装置100は、ロール金型11a,11bと、ローラ21a,21bと、ロール金型11a,11b・ローラ21a,21b間に介在するヒータ等の加熱手段31a,31bとを備えている。以下では、説明の都合上、ロール金型11a,11bを総称して単にロール金型11、ローラ21a,21bを総称して単にローラ21、加熱手段31a,31bを総称して単に加熱手段31とも呼ぶ。
ローラ21a,21bは、熱可塑性樹脂からなる樹脂シート200と金属やガラスからなる基材シート300とを、樹脂シート200が基材シート300の上になるように重ねて挟んで送っている。ロール金型11aおよびローラ21aは樹脂シート200を上から挟持しており、ロール金型11bおよびローラ21bは基材シート300を下から挟持している。また、加熱手段31aは樹脂シート200の上に配置され、加熱手段31bは基材シート300の下に配置されている。
図2は、図1のロール金型11aの構造を示す斜視図である。ロール金型11aの表面は、樹脂シート200に形状が異なる複数種類のコードスリットを形成するために、コードスリットの微細パターンを反転させたパターン領域111〜113を有している。図2においては、3種類のパターン領域111〜113が円柱の円周方向に延在している。
図3は、図2において、パターン領域111〜113を形成する前のロール母材12の構造を示す拡大斜視図である。ロール母材12表面には、3種類のコードスリットを形成する場合に、これらのコードスリット同士を隔てるために、2本の溝115が円柱の円周方向にに延在するように設けられている。
図4は、図3のロール母材12において、3種類のV字型のスリット用パターン116〜118を、円柱の幅方向(高さ方向)に延在するように形成した後のロール金型11aの構造を示す拡大斜視図である。スリット用パターン116〜118は、それぞれ、パターン領域111〜113に対応しており、ピッチや高さ、幅等の寸法が異なっており、頂角はいずれも90°としてある。
図1において、樹脂シート200および基材シート300は、ローラ21a,21bにより、接着剤供給手段(図示しない)から供給された接着剤で密着して重ねられ右側から左側へ向かって送られる。そして、加熱手段31により加熱される。
この加熱は、図5のグラフを用いて以下で説明するように、樹脂シート200への加工すなわちコードスリットの転写を容易に行うことができるように、樹脂シート200を軟化させることができる温度になるように施される。
図5は、材料A(○印)、材料B(×印)、および材料C(△印)において、温度Tと弾性率Eとの関係を示すグラフである。図5においては、矢印で示すように、材料A,Bは、170℃付近で弾性率Eが急激に低下し軟化している。材料Aは非結晶性を有し170℃付近がガラス転移点となり、材料Bは結晶性を有し170℃付近が軟化温度となる。ロール金型11a,11bは、加熱され軟化した樹脂シート200を、加圧し冷却させる。これにより、樹脂シート200表面に3種類のコードスリットを連続的に転写するとともに、樹脂シート200と基材シート300とを圧着し一体化させリニアエンコーダ用長尺スケールを得ることができる。
すなわち、ロール金型11は、本発明に係る加圧回転手段として機能し、ローラ21は、本発明に係る送り手段として機能する。
樹脂シート200の材料となる熱可塑性樹脂は、ポリカーボネート樹脂、PMMA樹脂、環状オレフィン系ポリマー、環状オレフィン系コポリマー、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂等の非結晶性樹脂が好ましいが、これらに限定されるものではなく、結晶性樹脂であってもよい。但し、図5の材料Cのように、弾性率Eが急激に低下することがなく軟化しないようなものは、樹脂シート200の材料としては好ましくない。
材料Aのような非結晶性樹脂を用いた場合には、温度が、ガラス転移点より高く且つ(ガラス転移点+50℃)以下となるように加熱することが好ましい。
また、材料Bのような結晶性樹脂を用いた場合には、温度が、軟化温度より高く且つ温度に対する弾性率の低下率Rが0.2/℃以下となる温度となるように加熱することが好ましい(さらに好ましくは、R<0.1)。この温度に対する弾性率の低下率Rは、例えば、温度がT1(℃)からT2(℃)まで上昇(すなわちT1<T2)したときに、弾性率がE1(Pa)からE2(Pa)まで低下(すなわちE1>E2)したとすると、R=((E1−E2)/E1)/(T2−T1)で定められる。
基材シート300の材料は、ステンレスや鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属や軽合金、またはガラス等であってよく、加熱手段31による加熱によって変形しない耐熱性が十分高い材料で且つ樹脂よりも熱膨張係数の小さい材料であれば限定されない。このような材料を用いることにより、形成されるスケールの変形を防ぎ精度を高めることができる。また、金属を用いることにより、コストを低減することができる。
このように、本実施の形態に係るリニアエンコーダ用スケールの製造方法では、熱可塑性樹脂からなる樹脂シート200を加熱し軟化させた後に、側面に複数個のスリット用パターン116〜118が設けられたロール金型11aを樹脂シート200に押しつけつつ回転させ樹脂シート200にコードスリットを形成することにより、長尺状の平板スケールを製造する。従って、複数のガラススケール片を低融点融着ガラスによってつなぎ合わせて形成する特許文献1に比べて、使用するガラスの量を低減することによりコストを低減できるとともに、つなぎ目が形成されることを防ぐことにより精度および信頼性を高めることができる。また、樹脂シート200の材料となる熱可塑性樹脂は硬化収縮率が1%以下と小さいので、紫外線硬化樹脂を用いる特許文献2に比べて、転写性に優れた高精度な微細形状を形成しスケールの精度を高めることができる。
また、本実施の形態に係るロール金型11aにおいては、溝115を介して複数種類のパターン領域113〜115に分けられている。複数種類のパターン領域113〜115を設けることにより、形状が異なる複数種類のコードスリットを樹脂シート200に形成できるので、絶対値の検出が可能な高精度なスケールを製造することが可能となる。また、パターン領域113〜115間に溝115それぞれを設けることにより、ロール金型11aを樹脂シート200に押しつけたときに溝115に樹脂が流れ込むので、ロール金型11aからの圧力をパターン領域111〜113に十分に伝えることができる。従って、転写性に優れた微細パターンを形成できる。
なお、上述においては、ロール金型11a表面にV字型のスリット用パターン116〜118を形成させる手法について説明したが、スリット用パターン116〜118の形状は、リニアエンコーダのコードスケールとして光を制御できるものであれば、特に限定されるものではない。例えば、スリット用パターン116〜118の形状は、図6(a)に断面図で示されるように、円柱の側面において所定のピッチ(間隔)でV字型の切れ込み部が形成された形状であってもよく、あるいは、図6(b)に断面図で示されるように、円柱の側面において所定のピッチでV字型の突出部が形成された形状であってもよい。
また、上述においては、樹脂シート200と基材シート300とを接着剤で密着させた後に加熱や加圧を施すことにより圧着し一体化させる手法について説明した。しかし、樹脂シート200と基材シート300との密着は、接着剤に限らず、他の手法により行われてもよい。例えば、図7に幅方向の断面図として示されたスケールのように、基材シート300の両端付近に孔301を貫通させることにより樹脂シート200が基材シート300に嵌合する構造とすることで密着させてもよい。
あるいは、孔301は、必ずしも基材シート300を貫通する必要はなく、図8に示されるように、切れ込み部302として、樹脂シート200に対向する面に形成されてもよい。
また、図9に示されるように、基材シート300には、逆テーパー形状を有する孔303を貫通させてもよい。基材シート300に孔301,303または切れ込み302を設けることで、これらに、軟化した樹脂シート200の一部がロール金型11からの加圧により埋め込まれるので、樹脂シート200と基材シート300とをより強固に密着させることが可能となる。
なお、図7〜9に示されるように、樹脂シート200には、ロール金型11aの溝115に流れ込んだ樹脂により、突出部201が形成される。
また、上述においては、スリット用パターン116〜118の頂角が90°である場合について説明したが、これに限定されるものではない。但し、この頂角は、30°以上120°以下であることが好ましい。頂角を30°以上120°以下とすることにより、樹脂シート200がロール金型11aから離れる離型時にロール金型11aに付着する熱可塑性樹脂の量を低減できる。これにより、形成されるスケールの精度をさらに高めることができる。
<実施の形態2>
実施の形態2においては、実施の形態1で上述したリニアエンコーダ用スケールの製造方法について、具体的な数値を挙げた例について説明する。
まず、直径100mm、幅15mmのステンレス製ロール(円柱)の表面に、無電解メッキで、厚さ300μmのニッケルリンからなる薄膜を形成した。次に、このロールの幅方向に3種類のスリット用パターン116〜118を形成する準備として、ロール表面の円周方向に幅300μm、頂角90°のV字型の溝115を形成しロール表面を3等分した。これにより、図3のロール母材12が形成された。
次に、図4に示すように、ロール金型11表面において、3種類のV字型のスリット用パターン116〜118を幅方向に延在するように加工した。これにより、図2に示されるように、3種類のパターン領域111〜113を有するロール金型11が形成された。
図4において、3種類のスリット用パターン116〜118の形状は、全て、頂角を90°且つ幅および高さを相似形とし、パターン領域111は幅20μm、高さ10μm、パターン領域112では幅40μm、高さ20μm、パターン領域113では幅80μm、高さ40μmとした。
樹脂シート200の材料としては、非結晶性を有するポリカーボネート樹脂(ガラス転移点145℃)からなり板厚0.5mm、幅20mm、長さ20mのテープ状のシートを用いた。
基材シート300の材料としては、ステンレスのSUS304からなり板厚0.2mm、幅22mm、長さ20mのシートを用いた。
また、図7に示されるように、基材シート300の両端付近には内径(Φ)0.5mmの孔301が3mm間隔で貫通している構造とした。
図1において、樹脂シート200および基材シート300を、ローラ21a,21bをそれぞれ用いて1m/minの速度で搬送し、樹脂シート200の表面温度が180℃になるように遠赤外線ヒータからなる加熱手段31で加熱し、ロール金型11a下に送り込んだ。軟化した樹脂シート200表面をロール金型11aによって加圧回転させることによって、3種類のコードスリットを樹脂シート200に転写した。このときのロール金型11の押圧は10kg/cmとした。また、ロール金型11からの出口側にロール金型11を冷却させるためのエア冷却装置を付けることにより(図示しない)、樹脂シート200表面に複数のコードスリットを連続的に転写させるとともに、樹脂シート200と基材シート300とを一体化させた。これにより、図7に示されるようなエンドレスのスケールを、高精度に且つ低コストで製造できた。
<実施の形態3>
実施の形態2においては、実施の形態1で上述したリニアエンコーダ用スケールの製造方法について、具体的な数値を挙げた別の例について説明する。
まず、直径100mm、幅15mmのステンレス製ロール(円柱)の表面に、無電解メッキで、厚さ200μmのニッケルリンからなる薄膜を形成した。次に、このロールの幅方向に4種類のスリット用パターンを形成する準備として、ロール表面の円周方向に幅300μm、頂角90°のV字型の溝115を形成しロール表面を4等分した。
次に、ロール金型11表面において、4種類のV字型のスリット用パターンを幅方向に延在するように加工した。これにより、4種類のパターン領域を有するロール金型11が形成された。
4種類のスリット用パターンの形状は、第1パターン領域では幅20μm、高さ10μm、ピッチ40μm、第2パターン領域では幅40μm、高さ20μm、ピッチ80μm、第3パターン領域では幅80μm、高さ40μm、ピッチ160μm、第4パターン領域では幅100μm、高さ50μm、ピッチ200μmとした。
樹脂シート200の材料としては、非結晶性を有するポリエーテルイミド樹脂(ガラス転移点215℃)からなり板厚0.5mm、幅20mm、長さ20mのテープ状のシートを用いた。
基材シート300の材料としては、表面にニッケルをメッキコーティングした銅からなり板厚0.2mm、幅22mm、長さ20mのシートを用いた。
また、図7に示されるように、基材シート300の両端付近には内径(Φ)0.5mmの孔301が3mm間隔で貫通している構造とした。
図1において、樹脂シート200および基材シート300を、ローラ21a,21bをそれぞれ用いて0.5m/minの速度で搬送し、樹脂シート200の表面温度が260℃になるように遠赤外線ヒータからなる加熱手段31で加熱し、ロール金型11a下に送り込んだ。軟化した樹脂シート200表面をロール金型11aによって加圧回転させることによって、4種類のコードスリットを樹脂シート200に転写した。このときのロール金型11の押圧は15kg/cmとした。また、ロール金型11からの出口側にロール金型11を冷却させるためのエア冷却装置を付けることにより(図示しない)、樹脂シート200表面に複数のコードスリットを連続的に転写させるとともに、樹脂シート200と基材シート300とを一体化させた。これにより、図7に示されるようなエンドレスのスケールを、高精度に且つ低コストで製造できた。
<実施の形態4>
実施の形態2においては、実施の形態1で上述したリニアエンコーダ用スケールの製造方法について、具体的な数値を挙げたさらに別の例について説明する。
まず、直径100mm、幅15mmのステンレス製ロール(円柱)の表面に、無電解メッキで、厚さ200μmの銅からなる薄膜を形成した。次に、このロールの幅方向に4種類のスリット用パターンを形成する準備として、ロール表面の円周方向に幅300μm、頂角90°のV字型の溝115を形成しロール表面を4等分した。
次に、ロール金型11表面において、4種類のV字型のスリット用パターンを幅方向に延在するように加工した。これにより、4種類のパターン領域を有するロール金型11が形成された。
4種類のスリット用パターンの形状は、第1パターン領域では幅20μm、高さ10μm、ピッチ40μm、第2パターン領域では幅40μm、高さ20μm、ピッチ80μm、第3パターン領域では幅80μm、高さ40μm、ピッチ160μm、第4パターン領域では幅100μm、高さ50μm、ピッチ200μmとした。
樹脂シート200の材料としては、結晶性を有するオレフィン系グラフトポリマー(軟化温度163℃)からなり板厚0.5mm、幅20mm、長さ20mのテープ状のシートを用いた。
基材シート300の材料としては、表面にニッケルをメッキコーティングした銅からなり板厚0.2mm、幅22mm、長さ20mのシートを用いた。
また、図7に示されるように、基材シート300の両端付近には内径(Φ)0.5mmの孔301が3mm間隔で貫通している構造とした。
図1において、樹脂シート200および基材シート300を、ローラ21a,21bをそれぞれ用いて0.5m/minの速度で搬送し、樹脂シート200の表面温度が210℃になるように遠赤外線ヒータからなる加熱手段31で加熱し、ロール金型11a下に送り込んだ。軟化した樹脂シート200表面をロール金型11aによって加圧回転させることによって、4種類のコードスリットを樹脂シート200に転写した。このときのロール金型11の押圧は30kg/cmとした。また、ロール金型11からの出口側にロール金型11を冷却させるためのエア冷却装置を付けることにより(図示しない)、樹脂シート200表面に複数のコードスリットを連続的に転写させるとともに、樹脂シート200と基材シート300とを一体化させた。これにより、図7に示されるようなエンドレスのスケールを、高精度に且つ低コストで製造できた。
実施の形態1に係るリニアエンコーダ用スケールを製造するための製造装置を示す模式図である。 実施の形態1に係るロール金型の構造を示す斜視図である。 実施の形態1に係るロール母材の構造を示す拡大斜視図である。 実施の形態1に係るロール金型の構造を示す拡大斜視図である。 実施の形態1に係るリニアエンコーダ用スケールを製造するための各材料において、温度と弾性率との関係を示すグラフである。 実施の形態1に係るスリット用パターンの形状を示す断面図である。 実施の形態1に係るリニアエンコーダ用スケールの構造を示す断面図である。 実施の形態1に係るリニアエンコーダ用スケールの構造を示す断面図である。 実施の形態1に係るリニアエンコーダ用スケールの構造を示す断面図である。
符号の説明
11 ロール金型、12 ロール母材、21 ローラ、31 加熱手段、100 製造装置、111〜113 パターン領域、115 溝、116〜118 スリット用パターン、200 樹脂シート、201 突出部、300 基材シート、301,303 孔、302 切れ込み。

Claims (10)

  1. 基材シートと熱可塑性樹脂からなる樹脂シートとを重ねて送る送り手段と、
    前記送り手段から重ねて送られた前記基材シートおよび前記樹脂シートを所定の温度で加熱し、前記樹脂シートを軟化させる加熱手段と、
    側面に複数個のスリット用パターンが設けられた円柱形状を有し、前記加熱手段で加熱された前記基材シートおよび前記樹脂シートを受けて、軟化した前記樹脂シートに対して前記複数個のスリット用パターンを押しつけつつ回転することにより、前記樹脂シートにスリットを形成する加圧回転手段と
    を備え
    前記基材シートには複数個の孔または切れ込みが設けられ、
    前記加圧回転手段は、前記加熱手段で加熱され軟化した前記樹脂シートの一部を前記孔または切れ込みへ埋め込ませることにより前記樹脂シートを前記基材シートに圧着し一体化させ
    リニアエンコーダ用スケールの製造装置。
  2. 基材シートと、所定のガラス転移点を有する非結晶性樹脂たる熱可塑性樹脂からなる樹脂シートとを重ねて送る送り手段と、
    前記送り手段から重ねて送られた前記基材シートおよび前記樹脂シートを、前記ガラス転移点より高く且つ前記ガラス転移点との差が50℃以下の温度で加熱し、前記樹脂シートを軟化させる加熱手段と、
    側面に複数個のスリット用パターンが設けられた円柱形状を有し、前記加熱手段で加熱された前記基材シートおよび前記樹脂シートを受けて、軟化した前記樹脂シートに対して前記複数個のスリット用パターンを押しつけつつ回転することにより、前記樹脂シートにスリットを形成する加圧回転手段と
    を備えるリニアエンコーダ用スケールの製造装置。
  3. 基材シートと、所定の軟化温度を有する結晶性樹脂たる熱可塑性樹脂からなる樹脂シートとを重ねて送る送り手段と、
    前記送り手段から重ねて送られた前記基材シートおよび前記樹脂シートを、前記軟化温度より高く且つ温度に対する弾性率の低下率が0.2/℃以下となる温度で加熱し、前記樹脂シートを軟化させる加熱手段と、
    側面に複数個のスリット用パターンが設けられた円柱形状を有し、前記加熱手段で加熱された前記基材シートおよび前記樹脂シートを受けて、軟化した前記樹脂シートに対して前記複数個のスリット用パターンを押しつけつつ回転することにより、前記樹脂シートにスリットを形成する加圧回転手段と
    を備えるリニアエンコーダ用スケールの製造装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載のリニアエンコーダ用スケールの製造装置であって、
    記加圧回転手段は、前記加熱手段で加熱され軟化した前記樹脂シートを前記基材シートに圧着し一体化させる
    リニアエンコーダ用スケールの製造装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のリニアエンコーダ用スケールの製造装置であって、
    前記複数個のスリット用パターンは、溝を介して分けられている
    リニアエンコーダ用スケールの製造装置
  6. 基材シートと熱可塑性樹脂からなる樹脂シートとを重ねて送る送り工程と、
    前記送り工程から重ねて送られた前記基材シートおよび前記樹脂シートを所定の温度で加熱し、前記樹脂シートを軟化させる加熱工程と、
    前記加熱工程で加熱された前記基材シートおよび前記樹脂シートを受け、側面に複数個のスリット用パターンが設けられた円柱形状を有する加圧回転手段を、軟化した前記樹脂シートに対して前記複数個のスリット用パターンを押しつけつつ回転させることにより、前記樹脂シートにスリットを形成する加圧回転工程と
    を備え、
    前記基材シートには複数個の孔または切れ込みが設けられ、
    前記加圧回転手段は、前記加熱手段で加熱され軟化した前記樹脂シートの一部を前記孔または切れ込みへ埋め込ませることにより前記樹脂シートを前記基材シートに圧着し一体化させる
    リニアエンコーダ用スケールの製造方法。
  7. 基材シートと、所定のガラス転移点を有する非結晶性樹脂たる熱可塑性樹脂からなる樹脂シートとを重ねて送る送り工程と、
    前記送り工程から重ねて送られた前記基材シートおよび前記樹脂シートを、前記ガラス転移点より高く且つ前記ガラス転移点との差が50℃以下の温度で加熱し、前記樹脂シートを軟化させる加熱工程と、
    前記加熱工程で加熱された前記基材シートおよび前記樹脂シートを受け、側面に複数個のスリット用パターンが設けられた円柱形状を有する加圧回転手段を、軟化した前記樹脂シートに対して前記複数個のスリット用パターンを押しつけつつ回転させることにより、前記樹脂シートにスリットを形成する加圧回転工程と
    を備えるリニアエンコーダ用スケールの製造方法。
  8. 基材シートと、所定の軟化温度を有する結晶性樹脂たる熱可塑性樹脂からなる樹脂シートとを重ねて送る送り工程と、
    前記送り工程から重ねて送られた前記基材シートおよび前記樹脂シートを、前記軟化温度より高く且つ温度に対する弾性率の低下率が0.2/℃以下となる温度で加熱し、前記樹脂シートを軟化させる加熱工程と、
    前記加熱工程で加熱された前記基材シートおよび前記樹脂シートを受け、側面に複数個のスリット用パターンが設けられた円柱形状を有する加圧回転手段を、軟化した前記樹脂シートに対して前記複数個のスリット用パターンを押しつけつつ回転させることにより、前記樹脂シートにスリットを形成する加圧回転工程と
    を備えるリニアエンコーダ用スケールの製造方法。
  9. 請求項7または請求項8に記載のリニアエンコーダ用スケールの製造方法であって、
    前記加圧回転手段は、前記加熱工程で加熱され軟化した前記樹脂シートを前記基材シートに圧着し一体化させる
    リニアエンコーダ用スケールの製造方法。
  10. 請求項7乃至請求項9のいずれかに記載のリニアエンコーダ用スケールの製造方法であって、
    前記基材シートは、金属からなる
    リニアエンコーダ用スケールの製造方法。
JP2006070281A 2006-03-15 2006-03-15 リニアエンコーダ用スケールの製造装置および製造方法 Expired - Fee Related JP4648223B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006070281A JP4648223B2 (ja) 2006-03-15 2006-03-15 リニアエンコーダ用スケールの製造装置および製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006070281A JP4648223B2 (ja) 2006-03-15 2006-03-15 リニアエンコーダ用スケールの製造装置および製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2007248176A JP2007248176A (ja) 2007-09-27
JP2007248176A5 JP2007248176A5 (ja) 2008-02-21
JP4648223B2 true JP4648223B2 (ja) 2011-03-09

Family

ID=38592658

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006070281A Expired - Fee Related JP4648223B2 (ja) 2006-03-15 2006-03-15 リニアエンコーダ用スケールの製造装置および製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4648223B2 (ja)

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101671824B1 (ko) 2012-08-23 2016-11-02 에이에스엠엘 네델란즈 비.브이. 리소그래피 장치, 디바이스 제조 방법 및 이격 측정 시스템
US9753436B2 (en) 2013-06-11 2017-09-05 Apple Inc. Rotary input mechanism for an electronic device
JP6425875B2 (ja) * 2013-06-14 2018-11-21 株式会社ミツトヨ 光電式測定器用スケール、エンコーダ及びスケールの形成方法
KR102430508B1 (ko) 2013-08-09 2022-08-09 애플 인크. 전자 디바이스용 촉각 스위치
US10048802B2 (en) 2014-02-12 2018-08-14 Apple Inc. Rejection of false turns of rotary inputs for electronic devices
US10190891B1 (en) 2014-07-16 2019-01-29 Apple Inc. Optical encoder for detecting rotational and axial movement
KR20230097197A (ko) 2014-09-02 2023-06-30 애플 인크. 웨어러블 전자 디바이스
US10145711B2 (en) 2015-03-05 2018-12-04 Apple Inc. Optical encoder with direction-dependent optical properties having an optically anisotropic region to produce a first and a second light distribution
WO2016144919A1 (en) 2015-03-08 2016-09-15 Apple Inc. Compressible seal for rotatable and translatable input mechanisms
US10018966B2 (en) 2015-04-24 2018-07-10 Apple Inc. Cover member for an input mechanism of an electronic device
US9891651B2 (en) 2016-02-27 2018-02-13 Apple Inc. Rotatable input mechanism having adjustable output
US10551798B1 (en) 2016-05-17 2020-02-04 Apple Inc. Rotatable crown for an electronic device
US10061399B2 (en) 2016-07-15 2018-08-28 Apple Inc. Capacitive gap sensor ring for an input device
US10019097B2 (en) 2016-07-25 2018-07-10 Apple Inc. Force-detecting input structure
US10664074B2 (en) 2017-06-19 2020-05-26 Apple Inc. Contact-sensitive crown for an electronic watch
US10962935B1 (en) 2017-07-18 2021-03-30 Apple Inc. Tri-axis force sensor
US11360440B2 (en) 2018-06-25 2022-06-14 Apple Inc. Crown for an electronic watch
US11561515B2 (en) 2018-08-02 2023-01-24 Apple Inc. Crown for an electronic watch
US11181863B2 (en) 2018-08-24 2021-11-23 Apple Inc. Conductive cap for watch crown
CN209560398U (zh) 2018-08-24 2019-10-29 苹果公司 电子表
US11194298B2 (en) 2018-08-30 2021-12-07 Apple Inc. Crown assembly for an electronic watch
CN209625187U (zh) 2018-08-30 2019-11-12 苹果公司 电子手表和电子设备
US11194299B1 (en) 2019-02-12 2021-12-07 Apple Inc. Variable frictional feedback device for a digital crown of an electronic watch
US11550268B2 (en) 2020-06-02 2023-01-10 Apple Inc. Switch module for electronic crown assembly

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62192779A (ja) * 1986-02-19 1987-08-24 Toppan Printing Co Ltd ホログラム形成シ−トの製造方法
JPH0979867A (ja) * 1995-09-11 1997-03-28 Canon Inc 光学式エンコーダースケールの製造方法及び光学式エンコーダースケールの製造装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62192779A (ja) * 1986-02-19 1987-08-24 Toppan Printing Co Ltd ホログラム形成シ−トの製造方法
JPH0979867A (ja) * 1995-09-11 1997-03-28 Canon Inc 光学式エンコーダースケールの製造方法及び光学式エンコーダースケールの製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007248176A (ja) 2007-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4648223B2 (ja) リニアエンコーダ用スケールの製造装置および製造方法
JP2007248176A5 (ja)
JP6358468B2 (ja) ラジエータグリルの製造方法
KR20100080590A (ko) 유리·수지 복합체의 제조 방법
KR20070026264A (ko) 광학 필름의 제조방법
US20120312457A1 (en) Method for Continuously forming Laminated Optical Function Element Sheet and Apparatus for Continuously forming Laminated Optical Function Element Sheet
JP2009006620A (ja) インプリント用スタンパとその製造方法
JPWO2012029843A1 (ja) 転写システムおよび転写方法
US20080088052A1 (en) Method Of Producing A Resin Sheet
CN104768730A (zh) 传递成型方法、模具结构、传递成型装置以及光学部件
JP2008080727A (ja) 樹脂シートの製造方法
CN109699131B (zh) 制造多层基板的方法
KR101927808B1 (ko) 동조엠보 시트의 제조방법 및 그 제조장치
JP7259366B2 (ja) 熱プレス装置および成形体の製造方法
JP5328040B2 (ja) 微細構造を有する積層体及びその製造方法
JP2009279774A (ja) 造形物の製造方法、スタンパの製造方法、マスタ製造装置、スタンパ製造システム、及びスタンパ製造装置
CN113573898B (zh) 具有膜状树脂层的薄板状层叠物的制造方法
JP4973202B2 (ja) 多層回路基板の製造方法
JP2010221561A (ja) 樹脂シートの製造装置
US20130264746A1 (en) Apparatus and method for selective micro pattern replication using ultrasonic waves
KR20170016826A (ko) 임프린트용 전사 롤체
JP4509299B2 (ja) ロール成形型
JP2010100031A (ja) 樹脂シートの製造装置
JP4496719B2 (ja) 回路パターンの転写型およびその製造方法
JP2010221560A (ja) 樹脂シートの製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080108

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080108

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101005

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101209

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131217

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees