JP4646049B2 - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子間力顕微鏡(AFM:Atmic Force Microscope)などの走査型プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope)に係り、特に、走査型プローブ顕微鏡の信号処理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、SPMは、試料表面の凹凸段差の計測や表面物理量のマッピングなどに利用される装置であって広く普及している。
【0003】
このようなSPMの代表的なものとして、走査型トンネリング顕微鏡やAFMが挙げられる。
【0004】
このSPMでは、メカニカルプローブ(すなわち探針)と試料表面との間に生じるトンネル電流や原子間力等の物理量を検出し、その測定量が一定となるように探針と試料の間(Z方向の間隔)を圧電体アクチュエータを用いて所定の距離に制御しながら、両者を相対的にXY方向もしくはXYZ方向に走査し、試料表面の微細形状の測定を行うようにしている。
【0005】
このようにSPMは、装置としての構成が比較的簡単でありながら、原子オーダの高い分解能を有していること、試料のZ方向の凹凸に対して高いコントラストが得られることなどの特徴がある。
【0006】
また、SPMのなかでもAFMは、試料の導電性の有無を問わずに測定が可能であること、液体中に置かれている試料の表面も画像化できること、試料の凹凸と同時に他の物理量を測定して比較することができることなどの特徴を有していることから、SPMの中で最も広く普及している。
【0007】
このようなAFMの操作方法としては、コンタクトモード測定法とACモード測定法と呼ばれる2種類に大別される。
【0008】
1986年にG.BinnigらによりAFMが発明されたときには(特開昭62−130302号公報:IBM、G.ビニッヒ、サンプル表面の像を形成する方法及び装置)コンタクトモード測定であったが、最近では測定中に探針の横方向にかかる力の影響を低減でき、乱れの少ないきれいな画像が得られるACモード測定法を使うことが多い。
【0009】
このACモード測定では、その自由端近傍に鋭い突起(探針)を有するカンチレバーを数nmから数100nmのオーダーで振動させながら、試料の表面と探針との相互作用によるカンチレバーの振動状態の変化を検出して試料表面の凹凸をとらえ画像化する方法である。
【0010】
ノンコンタクトモード測定法、ダイナミックモード測定法、インターミッテントコンタクトモード測定法、タッピングモード測定法などは、このACモード測定法に含まれる。
【0011】
このようなACモード測定法は、測定信号の処理の仕方から更にAM(Amplitude Modulation)デイテクションとFM(Frequency Modulation)ディテクションとの2種類に分けられる。
【0012】
現在のところ、FMデイテクションは、カンチレバーの機械的Q値が極めて高くなる真空中においてノンコンタクトモード測定を行う場合にのみ用いられている。
【0013】
そして、大気中や液体中においては、回路構成が比較的簡単であるAMデイテクションが使われるケースが多い。
【0014】
このAMディテクションは、探針をもつカンチレバーをカンチレバーの機械的共振周波数近傍で励振させて試料表面に近づけたときに、探針先端と試料表面の相互作用に伴い、カンチレバーの振動振幅が変化するのを捕らえ、その変化分を補正して探針と試料との間の距離が一定になるよう制御する方法である。
【0015】
例えば、Appl.Phys.Lett.64.2454−2456(1994)(C.Putman et al)に見られるように、カンチレバーと試料が近づくとカンチレバーの振動幅が小さくなるが、この振動幅を設定値に保つようフィードバック制御をかけ、カンチレバーの振幅が設定値になるようにカンチレバーと試料との間隔が調整される。
【0016】
ここで、カンチレバーを振動させる方法について共通して言えることは、回路側から見ると、カンチレバーの位置情報をある周波数で変調をかけて検出し、後に復調させて位置情報を得ようとする手法と理解することができる。
【0017】
また、上記Appl.Phys.Lett.64.2454−2456(1994)においては、カンチレバーを振動させながら試料に近づけていったとき、大気中と液体中ではカンチレバーの振幅の減衰傾向に差があることが指摘されている。
【0018】
大気中では、カンチレバーの振動は、その振動中心に対して対称的に振幅が減衰する過程があり、この過程の所定の状態を設定状態としてフィードバック制御を行う。
【0019】
これに対して、液体中においては、探針と試料表面が接触する位相の振幅が減衰する一方それと反対の位相の振幅はあまり変化しないという過程がある。
【0020】
液体中では、このような過程の所定の状態を設定状態としてフィードバック制御を行う。
【0021】
このように、動作として物理上本質的な差があるにも拘らず、市販されているAFMにおいては、その差に応じて制御方法を変えることはなされていない。
【0022】
また、従来のAMディテクションを使ったACモード測定法による走査型プローブ顕微鏡では、カンチレバーの変位を検出する変位検出部より出力されるカンチレバーの振動変位に応じた交流信号としての変位信号の信号強度を、次段の信号強度検出部で検出するようにしている。
【0023】
すなわち、信号強強検出部に入った交流の変位信号は、通常、rms−dc回路と呼ばれる回路で平滑化されることによってカンチレバーの変調信号が取り除かれ、変位信号強度としてを出力される。
【0024】
このrms−dc回路は、図2の(a)にその詳細が示されている。
【0025】
このrms−dc回路111では、通常、図2の(b)に示されているような変位信号S21に対し、バンドパスフィルタ201を通して変調周波数すなわちカンチレバーの振動周波数近傍の周波数成分だけを取り出した信号を絶対値回路202に入れて片極性としたのち(図2の(b)中、信号S22)、ローパスフィルタ203により信号をなまらせて、変位信号の強度を示すrms値として出力している。
【0026】
図2の(b)中、信号S23は、このようなrms−dc回路111を通した後の波形を示している。
【0027】
この場合、ローパスフィルタ203のカットオフ周波数が変調周波数の2桁ほど低い値であるため、rms−dc回路111を使用した従来のSPM装置では、この時点で元の変位信号に対し遅れが生じており、このあとフィードバック制御を行っても、試料表面凹凸の周波数(空間周波数)が高いものには追従できなくなる。
【0028】
これを解消して高分解能で測定を行うためには、XY走査周波数を下げて、すなわちゆっくりと測定を行うことが必要になる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、rms−dc回路111を使用した従来のSPM装置では、変位信号の高速検出を行うことができないので、その結果、高速走査を行うことがが不可能となる。
【0030】
また、上述したような各種のSPMに共通する課題として、最終的に画像を取り込むためにかなり長い時間がかかるということが挙げられる。
【0031】
例えば、AFMでは、X方向256画素、Y方向256画素のデータを取り込んで、3次元画像とするのに4分強の時間をかけている場合が多い。
【0032】
これは、工場などにおいて、デバイスの検査にAFMを用いている場合、画像の取り込みに長い時間がかかると、検査工程のスループットが低下し、その結果、検査工程の費用が高くなって、デバイス全体としての価格上昇につながるという点で問題となる。
【0033】
また、水中でのみ生きることができる生体高分子のような試料の研究にAFMを用いて、その試料の動く様子を観察しようとする場合、従来のAFMでは、画像化にかかる時間がかかり過ぎて使いものにならない。
【0034】
この種の試料を観察する場合、少なくとも1画面が0.5秒以下の短時間に得られないと、意味のあるデータを取ることはできない。
【0035】
本発明の基本的な目的は、上記のような事情に鑑みてなされたもので、探針を振動させて測定を行うSPMにおいて、画像取り込み速度を高速化したSPM装置を提供することにある。
【0036】
このような高速描画が可能なSPMを実現するためには、装置各部の基本性能を向上させる必要がある。
【0037】
このためには、装置剛性を上げて、装置の機械的共振周波数を測定に影響がない高い周波数に上げること、カンチレバーを使うAFMにおいては、カンチレバーの機械的共振周波数を高くして1画素中で探針が試料表面と相互作用する所定回数あたりの時間を短くすることのほか、信号処理回路を高速化し帯域を広げることが必要である。
【0038】
本発明の目的とするところは、詳しくは、SPM測定の高速化を実現する信号処理回路を提供することにある。
【0039】
更に、詳しくは、AMディテクションによるSPM測定の高速化を実現する信号処理回路を提供することにある。
【0040】
また、高速描画が可能なSPMを実現するためには、前述のように共振周波数の高いカンチレバーを使用する必要がある。
【0041】
そして、カンチレバーの共振周波数を上げるためには、カンチレバーの長さを短くする必要がある。
【0042】
製造精度が同じままで短いカンチレバーを作れば、できあがるカンチレバーの寸法ばらつきが大きくなり、カンチレバーを交換する度にそのばらつきに対応するように装置の回路側で調整をしなければならなくなる。
【0043】
本発明の目的は、カンチレバーの個体差により機械的共振周波数がばらついているカンチレバーを交換しながら使用する場合にも、回路側の調整を少なくした回路を提供することにある。
【0044】
本発明の別の目的は、液体中において高速測定を実現するSPMを提供することにある。
【0045】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題を解決するために、
(1)探針を有するカンチレバーと、
このカンチレバーを振動させる励振手段と、
この励振手段によって前記カンチレバーを第1の方向Zに振動させながら、前記探針と試料とが相互作用を起こす領域まで前記探針を前記試料の表面に近接した状態で前記試料と相対的にそれぞれ前記第1の方向Zと直交する第2及び第3の方向X,Yもしくは前記第1、第2及び第3の方向Z,X,Yに走査させる走査手段と、
前記カンチレバーの振動変位を検出する変位検出手段と、
この変位検出手段から出力された変位信号を所定のタイミングでサンプリングし且つサンプリングした値を前記変位信号の山谷幅の大きさを表す変位強度信号として出力する信号強度検出手段と、
前記走査手段による走査の間、前記信号強度検出手段から出力された変位強度信号が予め設定した値に近づくよう前記走査手段を前記第1の方向Zに動かして制御する制御手段と、
前記信号強度検出手段から出力された変位強度信号に基づく画像を表示する画像表示手段とを備える走査型プローブ顕微鏡であって、
前記信号強度検出手段は、前記変位検出手段から出力される正弦波状の前記変位信号の一周期内の山と谷もしくは谷と山が出力されるごとに半周期以内に山と谷の差を前記変位強度信号として出力し、前記制御手段側に送り出すことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡が提供される。
【0046】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(2) 前記信号強度検出手段によるサンプリングは、前記変位信号より作り出されたタイミング信号に基づいてなされることを特徴とする(1)に記載の走査型プローブ顕微鏡が提供される。
【0047】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(3) 前記制御手段は、予め設定される参照信号と前記変位強度信号との偏差を演算し、この偏差信号を零に近づけるように前記走査手段の制御を行うことを特徴とする(1)または(2)に記載の走査型プローブ顕微鏡が提供される。
【0048】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(4) 前記制御手段は、
前記偏差信号を加算する加算手段と、
この加算手段から出力された信号をサンプルホールドして出力する第1のサンプルホールド手段と、
この第1のサンプルホールド手段から出力された信号をサンプルホールドして前記加算手段に出力する第2のサンプルホールド手段と、
前記第1及び第2のサンプルホールド手段によってサンプルホールドするタイミングを与えるタイミング出力手段とを有し、
前記加算手段は、前記偏差信号と第2のサンプルホールド手段からの出力とを加算演算を行うとともに、前記第1のサンプルホールド手段のサンプリングと前記第2のサンプルホールド手段のサンプリングとを、前記タイミング出力手段から出力される時間差をもったそれぞれのタイミング信号に基づいて行うことを特徴とする(3)に記載の走査型プローブ顕微鏡が提供される。
【0049】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(5) 前記第1及び第2のサンプルホールド手段のサンプリングのタイミング信号は、前記変位検出手段から出力された変位信号に基づいて発生されることを特徴とする(4)に記載の走査型プローブ顕微鏡が提供される。
【0050】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(6) 前記第1及び第2のサンプルホールド手段のサンプリングのタイミング信号の時間差が、前記変位検出手段から出力された変位信号の半周期以内に対応する時間差であることを特徴とする(4)または(5)に記載の走査型プローブ顕微鏡が提供される。
【0051】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(7) 前記走査手段の走査動作中の前記第1の方向Zの位置制御は、前記第1のサンプルホールド手段からの出力に基いてなされることを特徴とする(4)乃至(6)のいずれか一に記載の走査型プローブ顕鏡が提供される。
【0052】
また、本発明によると、上記課題を解決するために、
(8) 前記探針及び試料は液体中に置かれることを特徴とする(1)乃至(7)のいずれか一に記載の走査型プローブ顕微鏡が提供される。
【0054】
(作用)
従来、信号振幅もしくは信号強度を得るために時定数の長いrms−dc回路を便用していたのに対して、本発明によると、信号をサンプリングしてから演算処理を行うようにすることにより、高速に検出を行うことができ、その結果、高速走査が可能な走査型ブローブ顕微鏡を提供できる。
【0055】
さらに、本発明によると、サンプリングのタイミングをカンチレバーの変位検出手段から出力される変位信号の1周期内の山と谷もしくは谷と山が出力されるごとに半周期以内に山と谷の差を演算して変位強度信号として出力することにより、最短の時間で信号を処理することができ、その結果、高速走査が可能な走査型プローブ顕微鏡を提供できる。
【0056】
また、本発明によると、サンプリングのタイミングをカンチレバーの変位検出手段から出力される変位信号を基に発生することにより、走査中試料と探針との相互作用によってカンチレバーの振動状態がわずか変化しても十分対応して信号強度検出が可能になり、高い安定性で高速走査可能な走査型プローブ顕微鏡を提供できる。
【0057】
さらに、本発明によると、一般に、その機械的共振周波数の個体差が大きい高速走査用のカンチレバーを取り替えながら便用するとき、調整用の特別な回路が無くても、カンチレバーを交換したときに装置の回路時定数の調整無しもしくは少ない調整にて測定を行うことができ、操作が容易な走査型プローブ顕微鏡を提供できる。
【0058】
また、時定数や位相回りが問題になる従来のオペアンプを用いて構成したアナログのPI制御回路や、プログラム実行に時間がかかるDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)ICを用いて構成するディジタルPI制御回路を用いた走査型プローブ顕微鏡に対して、本発明によると、サンプルホールド回路を使って簡単な構成で時定数や位相回りの問題を最小にしながら高速の制御を行えるようになるので、その結果、低コストで安定した高速走査が可能な走査型プローブ顕微鏡を提供できる。
【0059】
さらに、本発明によると、このサンプルホールド回路のサンプリングのタイミング信号をカンチレバーの変位検出手段から出力される変位信号を基に発生することにより、走査中、試料と探針との相互作用によってカンチレバーの振動状態がわずか変化しても十分対応して制御が可能になり、高い安定性で高速走査可能な走査型プローブ顕微鏡を提供できる。
【0060】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0061】
(第1の実施の形態)
本発明による走査型プローブ顕微鏡の第1の実施の形態について、図1、図3、図4、図5を用いて説明する。
【0062】
図1は、本発明の第1の実施の形態に適用されるAMディテクションを使ったACモード測定法の走査型プローブ顕微鏡の基本的な構成について説明するために示すブロック図である。
【0063】
すなわち、図1に示すように、XYZ走査を行うアクチュエータ118上においた試料101に対峙するよう、その先端の尖った探針102をその自由端に有するカンチレバー103を配置し、励振部材104に励振電圧発生器105よりカンチレバー103の機械的共振周波数近傍の周波数の交流電圧を印加して、探針102を上下方向に振動させる。
【0064】
図1中、点線枠で囲んで示す変位検出部(手段)106は、半導体レーザLDと二分割光ディテクタPDを含む光てこ式変位センサー107、この変位センサー107のフォーカス調整を行う光学系調整部108、前記変位センサー107により光電変換された信号を増幅、演算処理するプリアンプ109からなる。
【0065】
このプリアンプ109での演算処理は、二分割光ディテクタPDの二つのセンシング部位からのそれぞれの出力をA、Bとすると、(A−B)/(A+B)なる演算を行う。
【0066】
この演算結果は、変位信号として変位検出部106より出力される。
【0067】
この変位信号は、カンチレバー103の変位に応じた信号なので、カンチレバー103が振動している場合には交流信号となる。
【0068】
このような変位信号は、図1中、点線枠で囲って示す信号強度検出部110へと出力されるほか、通常、カンチレバー103の振動周波数特性の検出を行う回路などに向けても出力される。
【0069】
図1中、信号S1は、この変位信号を示している。
【0070】
そして、信号強度検出部110から出力された変位強度信号は、図1中、点線枠で囲って示す制御部112に出力されるほか、通常、カンチレバー103の励振の大きさを調整するため、カンチレバー103の現在の振動の大きさをモニターする信号S2としても利用される。
【0071】
すなわち、この変位強度信号S2をモニターした値に応じて、励振電圧発生器105の出力を調整することにより、測定開始前に、カンチレバー103の変位を調整するようしている。
【0072】
信号強度検出部110から出力された信号は、制御部112内の比較器113に入力される。
【0073】
この比較器113では、参照信号発生部114から出力される参照信号と変位強度信号との偏差が演算され出力される。
【0074】
フィードバック制御部115では、この偏差信号を零に近づけるよう、アクチュエータ118及びその駆動回路117を含む走査部116に対して制御信号を出力する。
【0075】
すなわち、フィードバック制御部115は、カンチレバー103の振動変位が所定の状態になるように、アクチュエータ118のZ方向の動きについてPID制御を行う。
【0076】
また、同時にフィードバック制御部115からは、コンピュータ120にも制御信号が出力され、そのモニター121に試料の表面情報が表示される。
【0077】
図1中、点線枠で囲って示す画像表示部119は、画像を描画するために用いられるほか、コンピュータ120のキーボードなどはSPMに対する操作を行うインプットデバイスとしても使われ、各種の指令信号がコンピュータ120からSPM装置側に出力されるが、図1ではこれらを省略して描かれている。
【0078】
本発明の第1の実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡の基本構成は、図1から従来の信号強度検出部として用いられていた図2の(a)に示したようなrms−dc回路111を除去したものと同様である。
【0079】
すなわち、本実施の形態による走査型プローブ顕微鏡の基本構成は、図1に示した探針102を有するカンチレバー103と、このカンチレバー103を励振させる励振部材104と、この励振部材104を駆動する励振電圧発生器105と、変位検出部106と、信号強度検出部110と、PID制御を行う制御部112、アクチュエータ118とその駆動回路117を含む走査部116と、画像表示部119とからなる。
【0080】
そして、本実施の形態においては、高速化のために、従来のrms−dc回路111を除去した信号強度検出部110に工夫がなされていて、図3にその回路構成の詳細が示されている。
【0081】
図4の(b)は、本実施の形態による信号強度検出部110の動作を説明するために各部における信号波形を示している。
【0082】
なお、図4の(b)中、S41で示す信号強度検出部110への入力信号(変位信号)の波形は、図4の(a)に示すカンチレバー403が振動して試料401と離れる位相におけるカンチレバーの位置404と、試料401に近づく位置405とに対応させて、Y軸プラス側が離れる方向、マイナス側が近づく方向を示している。
【0083】
図4の(a)中、参照符号402は探針である。
【0084】
また、図4の(b)中、周期t1を有する変位信号S41の3周期目の波形が、それまでの2周期が振動中心に対称的であったのに対し、非対称となっていることから、図4の(b)中、S41の波形はカンチレバーと試料を液体中に入れて動作させたときの信号であることが理解される。
【0085】
すなわち、図3に示すように、この信号強度検出部110への入力信号(変位信号)は、図1の変位検出部106からの出力(変位信号:図4の(b)中、S41)であり、第1のサンプルホールド回路301、第2のサンプルホールド回路302に入力されるとともに、位相シフター304に入力される。
【0086】
図3中、点線枠で囲まれるタイミング回路303は、第1のサンプルホールド回路301、第2のサンプルホールド回路302でのサンプリングを実行するためのタイミング信号を発生する。
【0087】
まず、位相シフター304に入力された変位信号は、90度、すなわち、四分の一波長分位相の遅れた信号(図4の(b)中、S42)となり、ゼロクロス比較回路305で方形波(図4の(b)中、S43)とされる。
【0088】
このゼロクロス比較回路305からの出力は、第1の単安定マルチバイブレータ306に入り、図4の(b)中、S43の方形波の立ち上がりを捕らえて、一定幅のパルスを発生させる(図4の(b)中、S44)。
【0089】
また、ゼロクロス比較回路305の出力は、インバータ回路307で反転されたあとで第2の単安定マルチバイブレータ308に入り、図4の(b)中、S43の方形波の立ち下がりを捕らえてS44の発生からt2時間後に一定幅のパルスを発生させる(図4の(b)中、S45)。
【0090】
そして、サンプルホールド回路301、302は、第1及び第2の単安定マルチバイブレータ306、308からの出力パルスの立ち上がりのタイミングで入力信号(図4の(b)中、S41)をサンプリングし、次のパルスが入るまでその値を維持し出力する。
【0091】
図4の(b)中、S46の実線で示す波形は、第1のサンプルホールド回路301からの出力を示している。
【0092】
また、図4の(b)中、S46の破線で示す波形は、第2のサンプルホールド回路302からの出力を示している。
【0093】
そして、第1のサンプルホールド回路301からの出力及び第2のサンプルホールド回路302からの出力は、オペアンプ309により差動増幅されて概略周期t3を有する階段状の波形として出力される(図4の(b)中、S47)。
【0094】
そして、このオペアンプ309からの出力は、ローパスフィルタ310を経て、信号のスパイクノイズが除去された変位強度信号として、後段の制御部(図1の参照符号112)に送り出される。
【0095】
次に、上述したような本実施の形態による信号強度検出部110を、図5に示すAFMユニット、図1の参照符号109で示すプリアンプ、図1の参照符号112で示すPID制御を行う制御部、図1の参照符号117で示す駆動回路、図1の参照符号105で示す励振電圧発生器、図1の参照符号119で示す画像表示部を組み合わせてSPM装置を構成した場合の動作について説明する。
【0096】
まず、図5に示すAFMユニットについて説明する。
【0097】
すなわち、図5に示すように、筐体501には、中央に顕微鏡用の20倍の対物レンズ518が貫通するよう穴が開けられたインバー材の板部材502が渡されている。
【0098】
スキャナ保持台504は、長さ調整が可能な3本のマイクロメータ503によって、板部材502の上に保持されている。
【0099】
スキャナは複数本の積層圧電体を組み合わせて作られており、図5中、参照符号505、506、507は、それぞれ、Z方向の圧電体、Z方向のカウンター圧電体、X方向の圧電体を示している。
【0100】
Y方向の圧電体508は、影に隠れている。
【0101】
これらの圧電体505、506、507、508は、両端とも固定せずに自由振動させると260kHzという高い共振周波数を示し、スキャナとして組み上げたとき、Z方向の圧電体505は60kHz程度の高い周波数でも走査可能な高速走査用スキャナとなる。
【0102】
このZ方向の圧電体505の下側には、試料台がグリースにより固定され、この試料台には下向きに試料が固定されカンチレバー509と対抗している。
【0103】
このカンチレバー509は、マイクログラスプレート510に固定され、試料と共に、水511に浸されている。
【0104】
図5中、参照符号512は、カンチレバー509をその共振周波数付近の周波数て励振するための励振部材であり、これも圧電体よりなる。
【0105】
ここで、カンチレバー509は、長さ10μm、幅2μm、厚さ0.14μmの窒化シリコン製カンチレバーであり、大気中での共振周波数が1.3MHzから1.8MHzであるとともに、液体中での共振周波数が450kHzから650kHzである。
【0106】
また、このカンチレバー509のバネ定数は50から280pN/nmであると見積もられる。
【0107】
そして、励振部材512で励振されたカンチレバー509の振振変位の検出は、顕微鏡用対物レンズ518を含む光てこ式変位計により検出される。
【0108】
また、半導体レーザ513から発せられたレーザ光は、コリメータレンズ514で平行光とされたあと、偏光ビームスプリッタ515、ハーフミラー516で反射し、四分の一波長板517により円偏光とされたあと、顕微鏡用対物レンズ518に入射し、カンチレバー509の背面にスポットを結ぶ。
【0109】
そして、カンチレバー509の背面で反射した光は、来た光路を戻り、偏光ビームスプリッタ515を直進してフォトディテクタ520に到る。
【0110】
図5中、参照符号519は、スポット形状調整用のレンズである。
【0111】
また、図5中、参照符号520は、カンチレバー509の傾き角微調整用のネジである。
【0112】
顕微鏡用対物レンズ518は、カンチレバー509へのレーザスポット照射位置確認と試料観察のための顕微鏡光学系の対物レンズとしても共用される。
【0113】
すなわち、顕微鏡光学系は、光源521、レンズ522、ハーフミラー523、対物レンズ518、接眼レンズ524からなる。
【0114】
その他、PID制御回路としては、周波数特性が300kHzまで伸びている回路が使用されている。
【0115】
また、スキャナを駆動する回路としては、90nFの容量負荷に対して周波数特性が25kHzまで伸びている回路が使用されている。
【0116】
そして、以上のような構成のAFMユニットを用いて、実際に、試料として雲母基板上に固定したミオシン分子を水中で測定したところ、270nm×270nmの領域を80m秒で画像化することができることが確認されている。
【0117】
この80m秒という画像化速度(フレームレート)は、現時点で世界最高の画像化速度に相当する速度である。
【0118】
また、この80m秒という画像化速度(フレームレート)は、水中でのみ生きることができる生体高分子のような試料を観察する場合、意味のあるデータを取るために要求されている0.5秒(フレームレート)よりもはるかに高い画像化速度(フレームレート)でもある。
【0119】
なお、この場合の表示画面の精細度は、100×100画素である。
【0120】
一方、信号強度検出部110として従来のようにrms−dc回路を用いたSPMの場合には、このような高速度では全く画像化することができないことが確認されている。
【0121】
以上のように、SPMによる実測に基づいて、本実施の形態による信号強度検出部110の有効性が確認されている。
【0122】
また、従来のrms−dc回路を用いる場合、カンチレバーの振動をリップルの無いrms値として出力し得るようにするためには、カンチレバーが複数周期振れる必要がある。
【0123】
例えば、カンチレバーが5回以上(5周期以上)振れる必要があるので、カンチレバーと試料の相互作用の状態を一定に保つよう制御するためには、カンチレバーの振れの5周期以上遅れて出力される変位信号の強度を元に制御を行うことになる。
【0124】
一方、本実施の形態による信号強度検出部110においては、従来のrms−dc回路を便用した場合と比べ、はるかに短い時間内に変位強度信号を得ることができる。
【0125】
すなわち、本実施の形態の信号強度検出部110においては、変位信号の山と谷の位相でサンプリングが行われて差動増幅されるので、変位信号の一対の山と谷もしくは谷と山が入力された直後から、遅くとも半周期以内のタイミングでピークトゥバレー値(P−V値)の演算が行われて変位信号の強度の測定が終了する。
【0126】
以降、山と谷、谷と山を数えるごと、すなわち半周期ごとに変位強度信号が出力される。
【0127】
この結果、本実施の形態の信号強度検出部110によれば、カンチレバー103の振動状態の変化を理論的に最短の時間で捕らえ、後段の制御部112へと信号を送り出すことができるので、高速走査を行うことが可能になり、高速追従性の良いSPM測定を実現することが可能になる。
【0128】
そして、本実施の形態のように、変位信号の強度の測定のために、変位信号の半周期ごとのP−V値を捕らえることができる信号強度検出部110の回路構成は、従来にない新規なものである。
【0129】
また、本実施の形態の信号強度検出部110においては、従来のrms−dc回路を使用した場合で問題になる位相回りの問題を回避することができる。
【0130】
また、本実施の形態の信号強度検出部110によれば、サンプルホールドのタイミング信号をカンチレバー103の変位信号を元に作っているので、カンチレバーを交換したとき、カンチレバー103のもつ個体差により機械的共振周波数がずれていても、サンプルホールドのタイミング信号は自動的に変位信号の山と谷の位置に発生され、回路側の調整は不要になるという利点を有している。
【0131】
実際、高い機械的共振周波数のカンチレバーを作ろうとすると、長さをはじめとするカンチレバーの形状を小さくせざるを得ず、プロセス精度からくるカンチレバー形状の寸法ばらつきの影響が大きくなる。
【0132】
これにより、同じウェーハから取り出したカンチレバーであっても、機械的共振周波数が大きく異なることが多くなる。
【0133】
例えば、共振周波数1MHzを狙って作製した場合でも、700kHz〜1.3MHz程度のばらつきは簡単に起きてしまう。
【0134】
したがって、本実施の形態のように、カンチレバーのもつ個体差に煩わされずに測定を行えることは、SPMの高速測定においては非常に有用である。
【0135】
なお、これまで述べたような説明では、タイミング回路304に二つの単安定マルチバイブレータ307、308を用いた場合について説明したが、例えば、一つの単安定マルチバイブレータを用い、一つのタイミング信号のデューティー比が1となるように調整し、その立ち上がりと立ち下がりを捕らえてサンプリングを行うことも可能である。
【0136】
また、図3では信号強度検出回路110のタイミング回路303への入力が位相シフター304に直接入力されているが、バンドパスフィルタにより波形整形してから入力するようにしてもよい。
【0137】
なお、図1に示したプリアンプ109からの出力される変位信号には、高周波ノイズなどが乗っていることがあるが、そのような変位信号をそのまま、タイミング信号の元信号として用いるとタイミング信号がチャタリングを起こして、信号処理回路全体が不安定になる場合が予想される。
【0138】
そこで、このような場合に備えて、プリアンプ109からの出力をバンドパスフィルタにより波形を整形してから、タイミング信号を作り出すことにより、そのようなチャタリングを防止をして信号処理回路全体が不安定になることを無くすことができる。
【0139】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0140】
前述した第1の実施の形態では、信号強度検出部(図1中、参照符号110)について、図3で示すようなサンプルホールド回路300を使って変位信号の一対の山と谷もしくは谷と山が入力された直後から遅くとも半周期以内のタイミングでピークトゥバレー値(P−V値)の演算を行い変位信号の強度の測定を行うようにしている。
【0141】
これに対し、本実施の形態では、信号強度検出部(図1中、参照符号110)について、図6に示すようなピークホールド回路600を用いて同様な測定を行い、半周期以内のタイミングでピークトゥバレー値(P−V値)の演算を行うようにしている。
【0142】
図6は、本発明による第2の実施の形態において、高速化のために工夫がなされた図1中の信号強度検出部110の詳細な構成について説明するために示すブロック図である。
【0143】
図7は、図6の信号強度検出部110の動作を説明するために各部における信号波形を示した図である。
【0144】
すなわち、図6に示すように、本実施の形態の信号強度検出部110は、入力信号のプラス側とマイナス側のそれぞれの信号成分(図7中、S77とS78)をピークホールドするための、オペアンプ601、606、ダイオード602、607、コンデンサ603、608、アナログスイッチ604、609、サンプルホールド回路605、610からなるピークホールド回路600と、比較器611、ローパスフィルタ612、前記ピークホールド回路600のタイミング信号を発生するタイミング信号発生回路613からなる。
【0145】
ここで、ピークホールド回路600は、交流信号のプラスもしくはマイナス側のピーク値すなわち山もしくは谷の値を検出する回路である。
【0146】
そして、このピークホールド回路600は、信号をコンデンサ603、608に蓄積しながら信号の最大値を追いかけて行くトラッキングと呼ばれる動作と、その蓄積した値をサンプルホールドする動作と、蓄積した信号をリセットする動作とを行う。
【0147】
また、比較器611は、プラス側のピーク値とマイナス側のピーク値の差分信号を出力する。
【0148】
前記タイミング信号発生回路613は、アナログスイッチ604、609のスイッチング及びサンプルホールド回路605、610のサンプルホールドのタイミングを発生するために、入力信号(図7中、S71)を直接ゼロクロス比較回路614に入力する回路系と、入力信号を位相シフター618で90度位相を遅らせてから(図7中、S72)ゼロクロス比較回路618に入力する回路系とに分かれる。
【0149】
一方のゼロクロス比較回路614の出力は、単安定マルチバイブレータ615に入りアナログスイッチ604を含むプラス側のピークホールド系のリセットを行うt5のパルス幅を有したタイミング信号(図7中、S75の立ち上がり)を発生する。
【0150】
また、ゼロクロス比較回路614の出力は、インバータ回路616に入り符号が反転されたあと、単安定マルチバイブレータ617に入りアナログスイッチ609を含むマイナス側のピークホールド系のリセットを行うt5のパルス幅を有したタイミング信号(図7中、S74の立ち上がり)を発生する。
【0151】
また、位相シフター618の出力は、ゼロクロス比較器619に入力されたのち、単安定マルチバイブレータ623、インバータ回路624を経てサンプルホールド回路605でのサンプルホールドのためにt4のパルス幅を有したタイミング信号(図7中、S76の立ち上がり)を発生する。
【0152】
また、ゼロクロス比較回路619の出力は、もう一方のインバータ回路620、単安定マルチバイブレータ621、インバータ回路622によりサンプルホールド回路610でのサンプルホールドのためにt4のパルス幅を有したタイミング信号(図7中、S73の立ち上がり)を発生する。
【0153】
そして、サンプルホールド回路605、610でホールドされた信号は、図7中、S79の実線(プラス側)と破線(マイナス側)で示すように半周期ずれながら一周期ごとに値を更新する。
【0154】
また、比較器611では、この差分演算が行われるので、その出力信号は、図7中、S70に示すように入力信号の一対の信号の山と谷もしくは谷と山を数えてから半周期以内、そして、半周期ごとに新しいP−V値が出力される。
【0155】
この結果、本実施の形態によるピークホールド回路600を用い信号強度検出部110でも、前述した第1の実施の形態のサンプルホールド回路を用いた信号強度検出部110と同様な動作を実現することができる。
【0156】
本実施の形態による信号強度検出部110においては、ピークホールド回路600を用いているため、サンプルホールド回路300を用いた第1の実施の形態による信号強度検出部110比べて、入力信号にノイズが乗っていてもノイズも含めた入力信号のエンベロープのピーク値を確実に測定することができる。
【0157】
また、本実施の形態による信号強度検出部110においては、ピークホールド回路600を用いているため、入力信号の周波数や位相が多少ずれるなど不規則な動きをしても確実に入力信号のピーク値を測定することができる。
【0158】
すなわち、本実施の形態による信号強度検出部110においては、ピークホールド回路600を用いているため、より安定したSPMの高速測定動作を行うことができるようになる。
【0159】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について図8、図9を用いて説明する。
【0160】
本発明の第3の実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡の基本構成は、第1の実施の形態と同様であり、図1に示す探針102を有するカンチレバー103と、このカンチレバー103を励振させる励振部材104、この励振部材104を駆動する励振電圧発生器105と、変位検出部106と、信号強度検出部110と、制御部112と、アクチュエータ118とその駆動回路117を含む走査部116と、画像表示部119からなる。
【0161】
本実施の形態においては、高速化のために、制御部112の回路構成に工夫がなされている。
【0162】
図8は、本発明による第3の実施の形態において、高速化のために工夫がなされた図1中の制御部112の詳細な構成について説明するために示すブロック図である。
【0163】
図9は、図8の制御部112の動作を説明するために各部における信号波形を示した図である。
【0164】
すなわち、図8に示すように、本実施の形態による制御部112は、比較器801と、参照信号回路802と、加算器803と、第1のサンプルホールド回路804と、第2のサンプルホールド回路806と、タイミング回路805と、遅延回路807と、増幅器808とからなる。
【0165】
カンチレバー103の変位信号(図9中、S91)は、第1の実施の形態で説明した信号強度検出部110を経て図9中、S92に示すように変位信号(図9中、S91)の半周期ごとにステップ変化する変位強度信号とされたあと、比較器801に入力される。
【0166】
この比較器801では、変位強度信号と参照信号回路802から出力される参照信号との偏差が演算増幅される。
【0167】
SPM装置としてフィードバック動作をする場合には、この偏差を零に近づけるような制御を行うが、この制御のための信号を作り出すのが、この制御部112の役目の一つである。
【0168】
そして、比較器801から出力される偏差信号は、加算器803に入力され、ここで、第2のサンプルホールド回路806からの信号との和が出力される。
【0169】
この出力は、SPM装置を動作させ走査を行った場合の、走査開始からの偏差信号の積算結果であり、試料表面凹凸を表していることになる。
【0170】
タイミング回路805は、クロック信号を発生し、第1及び第2のサンプルホールド回路804、806のサンプリングのタイミングを与える元信号(図9中、S94)を出力する。
【0171】
この元信号は、第1の実施の形態の説明で用いた図4中のS44とS45の信号をタイミング回路805に入力して加算したあと、第1のサンプルホールド回路804に出力するために用いられる。
【0172】
このため、図9では、この元信号S94のパルスの立ち上がりは、前段の信号強度検出部110からの出力に同期し、変位信号S91の山と谷の位相となっている。
【0173】
なお、図9中、t7は、変位信号S91の最初の山から最初の谷までの時間である。
【0174】
また、図9中、t8は、変位信号S91の最初の谷から二番目の山までの時間である。
【0175】
この出力が、第1のサンプルホールド回路804に入力されてサンプリングを行うと、第1のサンプルホールド回路804は、加算器803の信号をホールドし、次のタイミング信号が入力されるまで維持して出力する。
【0176】
なお、タイミング回路805から出力された信号は、遅延回路807にも入力される。
【0177】
この遅延回路807は、第1のサンプルホールド回路804のサンプリングのタイミングよりt9時間だけ遅れて第2のサンプルホールド回路806のサンプリングを行うタイミング信号を出力する。
【0178】
図9中のS95はこれを示しているが、図9中のS94とS95の比較から理解されるように、この場合、遅延回路807は、S94の信号を反転させて出力している。
【0179】
第2のサンプルホールド回路806では、このタイミング信号を受け、第1のサンプルホールド回路804のサンプリングが行われたあと、t9時間後にサンプリングが行われる。
【0180】
つまり、第2のサンプルホールド回路806では、第1のサンプルホールド回路804のサンプリングが行われたあとt9時間だけずらしてサンプリングが行われ、後段の回路へと出力される。
【0181】
このように、第1及び第2のサンプルホールド回路804、806でのサンプリングのタイミングをずらしている結果、制御部112の前段の信号強度検出部110からの信号が図9中のS92に示すように出力され、比較器801で図9中のS93に示すようになった出力は、第2のサンプルホールド回路806のタイミングで、加算器803の出力と同じ信号が増幅器808へと送られることになる。
【0182】
また、制御部112の後段で分岐された信号は、画像表示部119側のコンピュータ120に出力されて画像描画に用いられる。
【0183】
このときの信号は、図9中のS96で示されており、t10の周期を有した階段状の波形となっている。
【0184】
比較器801から出力される偏差信号(図9中、S92)との比較で理解されるように、S92はその時々の偏差信号であり、S96はその偏差信号の積算信号である。
【0185】
この積算信号S96は、試料表面の凹凸を表すことになる。
【0186】
フィードバック制御を行うため増幅器808では、この信号に対しゲインの調整を行い、走査部(図1の参照符号116)の駆動回路117へ出力する。
【0187】
なお、図8中、CNTは参照信号回路802の参照信号のレベルを調整するための外部入力であり、RSは加算器803のリセット信号であり、CLKexはタイミング回路805のクロック信号を外部の信号に基づいて発生するときの外部からの入力信号であり、Adjは増幅器808のゲインを外部から調整するための外部入力を示している。
【0188】
本実施の形態の制御部112によれば、変位信号S91が山もしくは谷となったあと、t9時間後に走査部116への制御信号が出力されるので、応答性よく制御信号を次の走査部116に送り出すことができる。
【0189】
なお、このt9時間は、信号変位の零秒より大きく半周期に対応する時間以下であり、変位信号が山もしくは谷となったあと、その半周期以内に制御信号を出力することができる。
【0190】
また、本実施の形態の制御部112によれば、高速に走査を行う場合や高い機械的共振周波数のカンチレバーを使う場合にも対応ができることになる。
【0191】
このような制御部112の回路構成は、従来にない新規なものである。
【0192】
そして、本実施の形態の制御部112では、サンプルホールド回路804、806などを中心に構成したので、従来のアナログPI制御回路を使うときの問題であった位相の回り、遅れが問題にならなくなる。
【0193】
すなわち、本実施の形態によれば、より安定したSPMの高速測定動作を行うことができるようになる。
【0194】
また、本実施の形態の制御部112では、すべて通常の回路素子で制御部112を構成しているため、本実施の形態の制御部112と同じ動作をDSP(デジタル信号処理)回路を組み込み動作させた場合と比べ、DSP回路を動作させるプログラムソフトの処理時間が無く、基本的により高速化が可能であり、優れていると言える。
【0195】
なお、これまでの各実施の形態では、励振手段としてカンチレバーを圧電体などによりその共振周波数付近の周波数で励振して測定する場合について説明したが、特開平9−159682号公報(山田ほか;磁場制御による走査プローブ顕微鏡)に示されるような磁場によりカンチレバーを励振させる測定においても、この発明は応用可能であり、カンチレバーの駆動方式によって、本発明は限定を受けるものではない。
【0196】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、AMディテクションによるSPM測定の高速化を実現する信号処理回路により、従来に無い高速描画が可能なSPM装置を提供することができる。
【0197】
また本発明によれば、カンチレバーの個体差により機械的共振周波数がばらついている高速走査用カンチレバーを交換しながら使用する場合に、回路側の調整を少なくした信号処理回路を備えたSPM装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に適用されるAMディテクションを使ったACモード測定法の走査型プローブ顕微鏡の基本的な構成について説明するために示すブロック図である。
【図2】図2の(a)は、図1中、参照符号111で示される従来の信号強度検出部としてのrms−dc回路の詳細な構成について説明するために示すブロック図であり、図2の(b)は、図2の(a)の各部の信号波形を示した図である。
【図3】図3は、本発明による第1の実施の形態において、高速化のために工夫がなされた図1中の信号強度検出部110の詳細な構成について説明するために示すブロック図である。
【図4】図4の(a)は、カンチレバー403が振動したときの試料401との位置関係を示す図であり、図4の(b)は、図3の信号強度検出部110の動作を説明するために各部における信号波形を示した図である。
【図5】図5は、図3の信号強度検出部110をAFMユニットに組み合わせてSPM装置を構成する場合のAFMユニットの構成を示す図である。
【図6】図6は、本発明による第2の実施の形態において、高速化のために工夫がなされた図1中の信号強度検出部110の詳細な構成について説明するために示すブロック図である。
【図7】図7は、図6の信号強度検出部110の動作を説明するために各部における信号波形を示した図である。
【図8】図8は、本発明による第3の実施の形態において、高速化のために工夫がなされた図1中の制御部112の詳細な構成について説明するために示すブロック図である。
【図9】図9は、図8の制御部112の動作を説明するために各部における信号波形を示した図である。
【符号の説明】
1…試料、
102…探針、
103…カンチレバー、
104…励振部材、
105…励振電圧発生器、
106…変位検出部(手段)、
LD…半導体レーザ、
PD…二分割光ディテクタ、
107…光てこ式変位センサー、
108…光学系調整部、
109…プリアンプ、
110…信号強度検出部、
112…制御部、
113…比較器、
114…参照信号発生部、
115…フィードバック制御部、
116…走査部、
117…駆動回路、
118…アクチュエータ、
119…画像表示部、
120…コンピュータ、
121…モニター、
300…サンプルホールド回路、
301…第1のサンプルホールド回路、
302…第2のサンプルホールド回路、
303…タイミング回路、
304…位相シフター、
305…ゼロクロス比較回路、
306…第1の単安定マルチバイブレータ、
307…インバータ回路、
308…第2の単安定マルチバイブレータ、
309…オペアンプ、
310…ローパスフィルタ、
501…筐体、
518…対物レンズ、
502…インバー材の板部材、
504…スキャナ保持台、
503…マイクロメータ、
505…Z方向の圧電体、
506…Z方向のカウンター圧電体、
507…X方向の圧電体、
508…Y方向の圧電体、
509…カンチレバー、
510…マイクログラスプレート、
511…水、
512…励振部材、
518…顕微鏡用対物レンズ、
513…半導体レーザ、
514…コリメータレンズ、
515…偏光ビームスプリッタ、
516…ハーフミラー、
517…四分の一波長板、
520…フォトディテクタ、
519…スポット形状調整用のレンズ、
520…傾き角微調整用のネジ、
512…光源、
522…レンズ、
523…ハーフミラー、
518…対物レンズ、
524…接眼レンズ、
600…ピークホールド回路、
601、606…オペアンプ、
ダイオード…602、607、
603、608…コンデンサ、
604、609…アナログスイッチ、
605、610…サンプルホールド回路、
611…比較器、
612…ローパスフィルタ、
613…タイミング信号発生回路、
614…ゼロクロス比較回路、
618…相シフター、
615…単安定マルチバイブレータ、
616…インバータ回路、
617…単安定マルチバイブレータ、
618…位相シフター、
619…ゼロクロス比較器、
623…単安定マルチバイブレータ、
624…インバータ回路、
620…インバータ回路、
621…単安定マルチバイブレータ、
622…インバータ回路、
801…比較器、
802…参照信号回路、
803…加算器、
804…第1のサンプルホールド回路、
806…第2のサンプルホールド回路、
805…タイミング回路、
807…遅延回路、
808…増幅器。

Claims (8)

  1. 探針を有するカンチレバーと、
    このカンチレバーを振動させる励振手段と、
    この励振手段によって前記カンチレバーを第1の方向Zに振動させながら、前記探針と試料とが相互作用を起こす領域まで前記探針を前記試料の表面に近接した状態で前記試料と相対的にそれぞれ前記第1の方向Zと直交する第2及び第3の方向X,Yもしくは前記第1、第2及び第3の方向Z,X,Yに走査させる走査手段と、
    前記カンチレバーの振動変位を検出する変位検出手段と、
    この変位検出手段から出力された変位信号を所定のタイミングでサンプリングし且つサンプリングした値を前記変位信号の山谷幅の大きさを表す変位強度信号として出力する信号強度検出手段と、
    前記走査手段による走査の間、前記信号強度検出手段から出力された変位強度信号が予め設定した値に近づくよう前記走査手段を前記第1の方向Zに動かして制御する制御手段と、
    前記信号強度検出手段から出力された変位強度信号に基づく画像を表示する画像表示手段とを備える走査型プローブ顕微鏡であって、
    前記信号強度検出手段は、前記変位検出手段から出力される正弦波状の前記変位信号の一周期内の山と谷もしくは谷と山が出力されるごとに半周期以内に山と谷の差を前記変位強度信号として出力し、前記制御手段側に送り出すことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  2. 前記信号強度検出手段によるサンプリングは、前記変位信号より作り出されたタイミング信号に基づいてなされることを特徴とする請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 前記制御手段は、予め設定される参照信号と前記変位強度信号との偏差を演算し、この偏差信号を零に近づけるように前記走査手段の制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  4. 前記制御手段は、
    前記偏差信号を加算する加算手段と、
    この加算手段から出力された信号をサンプルホールドして出力する第1のサンプルホールド手段と、
    この第1のサンプルホールド手段から出力された信号をサンプルホールドして前記加算手段に出力する第2のサンプルホールド手段と、
    前記第1及び第2のサンプルホールド手段によってサンプルホールドするタイミングを与えるタイミング出力手段とを有し、
    前記加算手段は、前記偏差信号と第2のサンプルホールド手段からの出力とを加算演算を行うとともに、前記第1のサンプルホールド手段のサンプリングと前記第2のサンプルホールド手段のサンプリングとを、前記タイミング出力手段から出力される時間差をもったそれぞれのタイミング信号に基づいて行うことを特徴とする請求項3に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  5. 前記第1及び第2のサンプルホールド手段のサンプリングのタイミング信号は、前記変位検出手段から出力された変位信号に基づいて発生されることを特徴とする請求項4に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  6. 前記第1及び第2のサンプルホールド手段のサンプリングのタイミング信号の時間差が、前記変位検出手段から出力された変位信号の半周期以内に対応する時間差であることを特徴とする請求項4または5に記載の走査型プローブ顕鏡。
  7. 前記走査手段の走査動作中の前記第1の方向Zの位置制御は、前記第1のサンプルホールド手段からの出力に基いてなされることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  8. 前記探針及び試料は液体中に置かれることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載の走査型プローブ顕微鏡。
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