JP4645220B2 - 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 Download PDF

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Description

本発明は、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置に関するものである。
従来から、静電アクチュエータを液滴吐出のための圧力発生手段として用いたインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)が知られている。この種のインクジェットヘッドは、ノズルと、ノズルに連通するインク流路と、インク流路の一部に形成された振動板と、振動板に対向して設けられた電極とを有しており、前記振動板と電極とが圧力発生手段たる静電アクチュエータを形成している。そして、前記インク流路や電極、配線等を半導体技術を用いてシリコン基板上に形成するならば、ノズルや静電アクチュエータを高密度に配列することが可能になる。
しかし、上記の如く静電アクチュエータを高密度に配置すると、それに伴い各静電アクチュエータから引き出される端子も高密度に配置する必要が生じるため、下記特許文献1では、高密度に配列された静電アクチュエータから引き出された外部接続端子と、外部駆動回路とを、フレキシブル基板(FPC;Flexible Print Circuit)を介して電気的に接続することとしている。
特開平11−348283号公報
しかしながら、上記フレキシブル基板を介して静電アクチュエータと外部駆動回路とを接続する構成では、多数の静電アクチュエータから導出した端子を、フレキシブル基板が接続されるインクジェットヘッドの一辺端に集合させる必要があるため、結果として前記端子と外部駆動回路とを接続している配線長が静電アクチュエータ間で異なってしまう。そうすると、静電アクチュエータごとに時定数が異なってしまうので、設計値に対しあらかじめ設定された駆動パルスを端子に入力しても液滴が吐出されないノズルが発生するおそれがあり、それを解消するための駆動条件の設定が複雑になるという問題点がある。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、駆動条件の設定が容易であるとともに信頼性に優れ、かつ省スペースでハンドリング性にも優れた液滴吐出ヘッドを提供することを目的としている。
また本発明は、上記液滴吐出ヘッドを備え、高精細の描画処理を行うことができる液滴吐出装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するために、平面的に配列された複数の電極を有する回路基板と、前記複数の電極のそれぞれに対応する複数の圧力発生室を有する流路形成基板と、前記圧力発生室のそれぞれに対応するノズルを有するノズル基板とを積層してなる液滴吐出ヘッドであって、前記回路基板とノズル基板との間に、前記電極を駆動するための駆動回路部が設けられており、前記回路基板の電極形成面に、少なくとも前記駆動回路部と電気的に接続された接続配線を含む外部接続部が設けられ、当該外部接続部には、配線パターンを有する配線基板が電気的に接続されており、前記ノズル基板と前記回路基板との間の領域の外周部に封止部材が設けられ、前記外部接続部が、前記封止部材により前記ノズル基板と回路基板とに挟まれた領域内に封止されていることを特徴とする液滴吐出ヘッドを提供する。
この構成によれば、前記回路基板とノズル基板との間に、前記電極に電子黄信号を供給して液滴吐出動作を行う駆動回路部が設けられているので、外部機器と接続するための配線基板には配線パターンのみを形成すればよいものとなる。したがって、省スペース性に優れ、かつ外部機器への実装に際してのハンドリング性に優れた液滴吐出ヘッドとなる。また、前記封止部材によって、前記配線基板と回路基板との導電接続構造を成す外部接続部をノズル基板と配線基板との間の領域内に封止した構成となっているので、前記外部接続部における物理的、電気的信頼性を大きく向上させることができ、信頼性に優れる液滴吐出ヘッドを提供することができる。
本発明の液滴吐出ヘッドでは、前記回路基板上に、各々の前記電極から延出された複数の接続端子が形成されており、前記複数の接続端子が、前記電極を覆って前記回路基板上に配置された流路形成基板の外側まで延びて当該延出位置にて前記各電極に駆動信号を供給する駆動回路部と電気的に接続されていることが好ましい。
この構成によれば、前記回路基板上に配置された流路形成基板の近接位置に前記駆動回路部を配置でき、液滴吐出ヘッドの省スペース化を実現できる。また、ノズル基板と回路基板との距離が流路形成基板の厚さ相当になるので、液滴吐出ヘッドの薄型化を実現できる。
本発明の液滴吐出ヘッドでは、前記回路基板上に複数の前記流路形成基板が配置され、当該複数の流路形成基板の間の前記回路基板上に、前記駆動回路部が実装されていることが好ましい。この構成によれば、前記複数の流路形成基板に対応する電極に対して前記駆動回路部を接続する場合に、前記駆動回路部の周囲に前記流路形成基板が配置されているので、前記接続端子の長さを容易に同一の長さとすることができる。また、複数の流路形成基板に対応して一の駆動回路部を設けた構成が採用できるので、部品点数の削減による製造コストの低減とヘッドのコンパクト化を実現することができる。
本発明の液滴吐出ヘッドでは、前記封止部材が、前記ノズル基板と前記回路基板との間の領域の周縁部に樹脂材料を充填してなる樹脂部材であることが好ましい。これにより、前記外部接続部を容易かつ効果的に封止することができ、優れた信頼性を具備し、製造の容易性にも優れた液滴吐出ヘッドを実現できる。
本発明の液滴吐出ヘッドでは、前記ノズル基板と前記回路基板との間に、少なくとも前記駆動回路部の実装部を封止する他の封止部材が設けられている構成とすることもできる。この構成によれば、前記駆動回路部の実装部が封止された構成となるので、特に駆動回路部の実装部における信頼性の向上に大きく寄与する。
本発明の液滴吐出ヘッドでは、前記駆動回路部が、前記回路基板上の接続端子に対してフリップチップ実装されていることが好ましい。この構成によれば、駆動回路部の実装高さを薄くできるので、液滴吐出ヘッドの薄型化が容易になる。
本発明の液滴吐出ヘッドでは、前記回路基板上に複数の前記電極が略直線状を成して配列され、該複数の電極から前記配列方向と交差する向きに前記接続端子が延出されており、前記駆動回路部が、前記配列方向に沿って配置され、前記複数の接続端子に対し実装されている構成とすることができる。
この構成によれば、所定の方向に配列した前記電極と、これらの電極に沿って配置した駆動回路部とを前記接続端子によって電気的に接続するので、前記各接続端子の長さを互いに略同一の長さとすることができる。したがって、前記駆動回路部と各電極との接続に係る電気的経路の長さを揃えることができ、時定数の不均一を解消することができる。これにより、駆動回路部における電気信号の出力タイミングの調整がほぼ不要になるので、駆動条件の設定が極めて容易になり、また吐出不良等も生じ難い信頼性に優れた液滴吐出ヘッドとなる。
本発明の液滴吐出ヘッドでは、前記駆動回路部を挟んで反対側に、他の複数の前記電極が略直線状に配列されており、当該他の複数の電極から延出された前記接続端子が、前記駆動回路部と電気的に接続されている構成とすることもできる。この構成によれば、複数の流路形成基板に対応する複数群の電極に対して、一の駆動回路部を電気的に接続することができるので部品点数を少なくでき、また、当該駆動回路部の両側に配置された前記電極に対して、略同一長さの接続端子を介して駆動回路部を接続できるので、電気的経路における時定数の不均一を解消し、駆動条件の設定が容易になる。
次に、本発明の液滴吐出装置は、先に記載の本発明の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする。この構成によれば、動作条件の設定が容易で動作信頼性に優れ、コンパクト化を実現した液滴吐出ヘッドを具備し、信頼性の向上と小型化を実現した液滴吐出装置を提供することができる。
(インクジェットヘッド)
図1は、本発明に係る液滴吐出ヘッドの一実施の形態であるインクジェットヘッドの斜視構成図である。図2は、図1に示すノズル基板を取り除いて示すインクジェットヘッドの斜視構成図である。図3(a)は、図2のA−A’線に沿う分断面構成図であり、図3(b)は、(a)図のB−B’矢視図である。
なお、本明細書で参照する各図では、図面を見やすくするために各部の大きさや厚さ等を適宜変更して表示したり、配列された構成要素(ノズル、圧力発生室、電極等)の数を減じて表示している。
本実施形態のインクジェットヘッド10は、図1に示すように、ヘッドの一主面に配列形成された複数のノズル15から液滴を吐出するフェイスイジェクトタイプのインクジェットヘッドである。前記複数のノズル15は、図1に示すノズル基板16に貫設されており、このノズル基板16は、例えばガラス基板を基体としてなる回路基板20上に固定されている。ノズル基板16と回路基板20との間の領域の少なくとも周縁部は、樹脂材料等からなる封止部材40により封止されている。そして、2枚のフレキシブル基板(配線基板)51,52が、前記封止部材40と回路基板20との間に一部を挿入するようにして配設されている。
前記ノズル15は、図示の如くノズル基板16上で4列に配列されており、各列を構成する一群のノズル15を、図示Y軸方向手前側から順に第1ノズル群151、第2ノズル群152、第3ノズル群153、及び第4ノズル群154と称している。各ノズル群151〜154は、X軸方向に沿って延びて互いに略平行に配置されるとともに、Y軸方向に関して互いに対向する位置に配置されている。
なお、図1では各ノズル群151〜154が、21個のノズル15により構成されているように表示しているが、実際のインクジェットヘッドでは、各ノズル群は720個程度の多数のノズル15を配列してなるものとされる。
図2に示すように、ノズル基板16及び封止部材40を取り除いた状態においてインクジェットヘッド10の回路基板20上には、第1流路形成基板111、第2流路形成基板112、第3流路形成基板113、及び第4流路形成基板114が、Y軸方向に沿って配列されている。
回路基板20の図示手前側(−X側)の辺端部に、図1に示したフレキシブル基板51,52が接続されている。フレキシブル基板51は、その一面側(+Z側)に形成された複数の配線パターン511を有しており、これらの配線パターン511が、回路基板20の上記辺端部に形成された外部接続部21aに電気的に接続されている。フレキシブル基板52は、その一面側(+Z側)に形成された複数の配線パターン521を有しており、これらの配線パターン521が、上記外部接続部21aと隣接して形成された外部接続部21bに電気的に接続されている。
各流路形成基板111〜114は、その図示上面(−Z側面)に刻設された所定形状の溝部を有している。流路形成基板111を挙げて説明すると、その上面に形成された溝部のうち、Y軸方向に長手の長方形状を成してX軸方向に配列された複数の溝部12aは、先のノズル基板16とともに、液滴として吐出する液体材料を一時貯留する空間である圧力発生室12を形成するものである。また、前記溝部のうち、X軸方向に長手の長方形状を成して延在する溝部24aは、ノズル基板16とともに、前記各圧力発生室12に供給する液体材料を一時貯留する空間であるリザーバ24を形成するものである。そして、X軸方向に配列された溝部12a(圧力発生室12)のそれぞれと溝部24a(リザーバ24)とを結ぶ複数の溝部22aは、ノズル基板16とともに、リザーバ24と各圧力発生室12とを連通する空間であるインク流路22を形成するものである。
上記流路形成基板112〜114のうち、第3流路形成基板113は、上記第1流路形成基板111と同一の構成を具備している。一方、第2流路形成基板112及び第4流路形成基板114は、第1流路形成基板111と同様、複数の圧力発生室12と、リザーバ24と、これらを連通する複数のインク流路22とを具備している点で共通するが、溝部12a…、溝部22a…、及びリザーバ24の形成位置が、第1流路形成基板111に対してX軸対称となっている。すなわち、Y軸方向に関して互いに対向して配置された第1流路形成基板111と第2流路形成基板112とにおいて、互いの対向する辺端側に溝部12a(圧力発生室12)が配列されており、それらの溝部12a…の外側にリザーバ24が延在している。第3流路形成基板113と第4流路形成基板114についても、溝部12a…、22a…、及び24aの位置関係が、上記第1、第2流路形成基板と同様となっている。
第1流路形成基板111〜第4流路形成基板114は、いずれも導電性を付与された単結晶シリコン基板を基体としてなるものであり、前記溝部12a…、22a…、及び24aは、前記単結晶シリコン基板に対して異方性エッチング処理を施すことで形成されたものとなっている。
異方性エッチングとは、エッチング速度がエッチング方向により異なることを利用してなされるエッチングであり、単結晶シリコンをエッチングする場合、Si(100)面のエッチング速度がSi(111)面に比較して約40倍以上速いことを利用したエッチング方法である。各溝部の深さは、エッチング時間により容易に調整することができる。
圧力発生室12、リザーバ24、及びこれらを連通するインク流路22を形成する溝部12a、24a、及び22aは、インクジェットヘッド10内のインク供給路中、吐出される液滴の量や速度等の特性に対して敏感な部位であり、最も高い加工精度が要求される。本実施の形態では、これらの高い加工精度が要求される部位を異方性エッチングにより加工しているので、一度に異なる寸法の溝部を高精度に形成できるものとなっている。したがって、流路形成基板111〜114の基体として単結晶基板、特に単結晶シリコン基板を適用することで、高い寸法精度を有する流路形成基板111〜114を容易に得ることができる。
また基板材料としてシリコンを用いることには、上記の他にも様々な利点がある。まず、シリコンは集積回路作製用に常用される材料であり、材料が入手し易い。また、シリコンはゲルマニウムを用いた素子よりも高温に耐える。さらに、電気的な整流性において、逆方向電流即ち飽和電流が極めて少ない為、本発明にとっては好都合である。この様に、基板材料にシリコンを用いる利点は大きい。
本実施形態では、第1流路形成基板111上に配列形成された一群の溝部12aとノズル基板16とにより形成される一群の圧力発生室12を第1圧力発生室群121と称し、第2流路形成基板112上に形成された一群の溝部12aとノズル基板16とにより形成される一群の圧力発生室12を第2圧力発生室群122と称し、第3流路形成基板113上に形成された一群の溝部12aとノズル基板16とにより形成される一群の圧力発生室12を第3圧力発生室群123と称し、第4流路形成基板114上に形成された一群の溝部12aとノズル基板16とにより形成される一群の圧力発生室12を第4圧力発生室群124と称する。
上記第1流路形成基板111〜第4流路形成基板114に形成された溝部12a(圧力発生室12)は、図1に示したノズル基板16を被着した状態で、ノズル基板16上に配列形成された各ノズル15に連通する。すなわち、ノズル基板16の第1ノズル群151と第1圧力発生室群121とが、各々のノズル15と圧力発生室12とを連通させるように配置されている。第2ノズル群152と第2圧力発生室群122、第3ノズル群153と第3圧力発生室群123、及び第4ノズル群154と第4圧力発生室群124も同様の位置関係を有して配置されている。
第1流路形成基板111と第2流路形成基板112との間に、Y軸方向に長手の駆動回路部200Aが流路形成基板111,112の長手方向に沿って配置されており、第3流路形成基板113と第4流路形成基板114との間には、Y軸方向に長手の駆動回路部200Bが前記両流路形成基板113,114の長手方向に沿って配置されている。
詳細は後述するが、前記駆動回路部200Aは、第1流路形成基板111の平面領域内に設けられた第1ノズル群151、及び第2流路形成基板112の平面領域内に設けられた第2ノズル群152から液滴を吐出させるための電気信号の供給動作を行うものである。また前記駆動回路部200Bは、第3流路形成基板113の平面領域内に設けられた第3ノズル群153、及び第4流路形成基板114の平面領域内に設けられた第4ノズル群154から液滴を吐出させるための電気信号の供給動作を行うものである。
図2に示した駆動回路部200A、200Bは、樹脂材料等を用いて回路基板20との隙間や、流路形成基板111〜114との隙間を封止されていてもよい。このような構成とすれば、ノズル基板16及び回路基板20の周縁部に設けられる封止部材40と相まってさらに良好に駆動回路部200A、200Bを保護でき、インクジェットヘッドの信頼性を高めることができる。
次に、図3(a)に示すA−A’断面図、及び(b)に示すB−B’矢視図をみると、インクジェットヘッド10は、回路基板20と、第1流路形成基板111及び第2流路形成基板112と、ノズル基板16とを積層した構成を具備している。インクジェットヘッドの側端部には、回路基板20及びノズル基板16と、第1流路形成基板111との間で段差が形成されており、かかる段差を埋めるように封止部材40が設けられている。そして、駆動回路部200Aには、流路形成基板111,112より薄いものが用いられており、流路形成基板111,112、ノズル基板16、及び回路基板20に囲まれた空間に収容されている。
回路基板20は、例えばガラス基板を基体としてなり、その表面(−Z側面)には、電極36と、この電極36から+Y側に向かって接続端子(配線パターン)34が延出されている。第1流路形成基板111は、前記電極36を覆うようにして回路基板20上に配置されており、前記電極36から延出された接続端子34は、第1流路形成基板111の外側まで延びている。そして、この第1流路形成基板111の外側に露出された接続端子34に対して、前記駆動回路部200Aが、その下面(+Z側面)に設けられたバンプ(電極端子)200aを介してフリップチップ実装されている。
回路基板20には、ガラス基板やシリコン基板をその基体として用いることができ、本実施形態の場合、ガラス基板の表面にAl等の金属膜をパターン形成することで電極36や接続端子34等を形成したものである。第1流路形成基板111は、不純物としてリン(P)をドープされた導電性を有する単結晶シリコン基板を基体としてなるものである。第1流路形成基板111の上面側(−Z側)に、溝部12a、22a、及び24aが形成されており、それらを覆うようにシリコン基板を基体としてなるノズル基板16が接合されている。ノズル基板16のノズル15は、マイクロマシニング技術を用いた微細加工により形成された貫通孔である。
なお、図2や図3では、溝部12a、22a、24a等の側壁部がXY面に対してほぼ垂直であるように示されているが、単結晶シリコンを異方性エッチングにより形成した溝部では、被エッチング面の結晶方位によっては側壁が基板面に対して傾斜したものとなる。例えば、Si(100)基板に対しKOH溶液を用いた異方性エッチング処理を行うと、形成される溝部の側壁は基板面に対して55°程度の角度を成す傾斜面となる。
前記ノズル基板16と第1流路形成基板111との間に形成された空間が、圧力発生室12、リザーバ24、及びインク流路22を形成している。前記圧力発生室12は、ノズル基板16に形成されたノズル15と連通している。第1流路形成基板111の下面側(+Z側)に溝部26aが形成されており、第1流路形成基板111と回路基板20とを接合したときに溝部26aと回路基板20との間に形成される空間に前記電極36が収容されるようになっている。溝部26aは、その内側に収容する電極36の厚さより大きい深さに形成されており、溝部26aの底壁部と電極36とは、所定の間隔をもって離間されている。
第1流路形成基板111の両面には、溝部12a及び溝部26aが形成されているので、それらの底壁部は薄層化されており、この薄層化された部位がインクジェットヘッド10の動作時に撓曲する振動板14となっている。振動板14と電極36とは、所定間隔に離間されて配置されており、溝部26aは、インクジェットヘッド10の動作時に撓曲する振動板14の動作空間となる。このような構成のもと、上記振動板14と電極36とが、圧力発生室12内に圧力変化を生じさせる圧力発生手段32を形成している。
図3(b)に示す平面構造をみると、溝部26a内に収容される電極36はY軸方向に延在する短冊状の導電膜であり、第1流路形成基板111に形成された溝部12a(圧力発生室12)と平面的に重なって配置されている。またノズル基板16のノズル15も、前記溝部12aの平面領域内に配置されている。
このように本実施形態のインクジェットヘッド10では、1つの圧力発生室12に対して1つノズル15と、1つの圧力発生手段32(振動板14、電極36)とが設けられており、これらの構成要素が、インクジェットヘッド10の動作時に駆動回路部200Aから入力される電気信号に基づき液滴吐出動作を行う液滴吐出部31を構成している。
図4は、上記液滴吐出部31を一構成単位としてみたときのインクジェットヘッド10の平面構成を概念的に示す図である。同図に示すように、インクジェットヘッド10全体で見ると、第1流路形成基板111〜第4流路形成基板114の各平面領域に、X軸方向に沿って複数の液滴吐出部31が配列されている。符号311は、第1流路形成基板111に対応して配列された一群の液滴吐出部31からなる第1液滴吐出部群を示している。符号312は、第2流路形成基板112に対応して配列された一群の液滴吐出部31からなる第2液滴吐出部群を示している。符号313は、第3流路形成基板113に対応して配列された一群の液滴吐出部31からなる第3液滴吐出部群を示している。符号314は、第4流路形成基板114に対応して配列された一群の液滴吐出部31からなる第4液滴吐出部群を示している。各液滴吐出部群311〜313を構成する液滴吐出部31は、図3を参照して説明したものと同等である。
前記第1液滴吐出部群311及び第2液滴吐出部群312は、それらを構成する圧力発生手段32から延出された接続端子34を介して、両者間に配置された駆動回路部200Aに対し電気的に接続されており、駆動回路部200Aから入力される電気信号により液滴吐出動作を行うようになっている。また、第3液滴吐出部群313及び第4液滴吐出部群314も、それらを構成する圧力発生手段32から延出された接続端子34を介して、両者間に配置された駆動回路部200Bに対し電気的に接続されており、駆動回路部200Bから入力される電気信号により液滴吐出動作を行うようになっている。
回路基板20の−X側の辺端部に接続されたフレキシブル基板51,52は、回路基板20上の配線パターンを介して駆動回路部200A、200Bにそれぞれ接続されており、フレキシブル基板51,52は、インクジェットヘッド10を駆動制御する制御装置500に接続されている。また制御装置500は、フレキシブル基板及び回路基板20上の配線パターンを介して第1流路形成基板111〜第4流路形成基板114に電気的に接続されている。
次に、インクジェットヘッド10の動作を、図3(a)を参照して説明する。図3(a)において、インク供給路を構成するリザーバ24、インク流路22、及び圧力発生室12には、吐出に供される液体材料が満たされているものとする。制御装置500は、駆動回路部200A、及び導電性を有する流路形成基板111と電気的に接続されている。
そして、駆動回路部200Aに対して制御装置500から命令情報(電気信号)が入力されると、駆動回路部200Aは、前記命令情報に基づき動作して、選択した電極36に対し、吐出する液滴の大きさに応じた電圧(駆動パルス)を印加する。
すると、第1流路形成基板111は制御装置500と電気的に接続されて一定の電圧に保持されているから、電極36と振動板14(第1流路形成基板111)との間に電位差を生じ、この電位差に起因する静電気力によって可撓性の振動板14が電極36に引き寄せられる。これにより、圧力発生室12の容積が拡大され、リザーバ24から圧力発生室12へ液体材料が流入する。その後、液体材料が十分供給されたタイミングで駆動回路部200Aによる電圧の印加を止めると、振動板14が静電気力から解放され、その復元力により圧力発生室12に対し圧力が付与される。この圧力によってノズル15から液滴が吐出される。
その後圧力発生室12及びインク流路22内の液体材料の振動が流路抵抗により減衰して収束すると、液滴吐出部31が吐出動作前の状態に戻るので、次の液滴の吐出を行えるようになる。
以上の構成を具備した本実施形態のインクジェットヘッド10は、略直線状に配列するように形成された液滴吐出部群311の配列方向(X軸方向)に沿うように駆動回路部200Aを配置し、各液滴吐出部31と前記駆動回路部200Aとを、前記各液滴吐出部31から延出された接続端子34を介して電気的に接続している。これにより、駆動回路部200Aから各液滴吐出部31(圧力発生手段32)への配線経路の長さが、各液滴吐出部31で相等しくなるので、駆動回路部200Aから出力された電気信号に遅延が生じるのを防止でき、電気的接続における時定数の不均一を解消することができる。その結果、本実施形態のインクジェットヘッド10は、駆動条件の設定が容易であり、かつ動作信頼性にも優れたものとなっている。本実施形態は、特に、極めて多数の液滴吐出部31が配列された高精細対応のインクジェットヘッドに好適なものである。
また、前記駆動回路部200Aは、その幅方向(Y軸方向)両側に配された第1液滴吐出部群311と第2液滴吐出部群312の双方に電気的に接続され、これらの液滴吐出部群を構成する液滴吐出部31を駆動できるようになっている。この構成により、インクジェットヘッド10における駆動回路部と、当該駆動回路部への配線経路の省スペース化を実現でき、コンパクトなインクジェットヘッドを実現できる。
また、前記駆動回路部200A、200Bは、流路形成基板111〜114を挟持して対向するノズル基板16と回路基板20との間に内蔵されている。これにより、駆動回路部200A、200Bがフレキシブル基板上やフレキシブル基板を介した外部回路に設けられている場合に比して、省スペース化を実現でき、またハンドリング性にも優れたインクジェットヘッドとなる。
そして、本実施形態のインクジェットヘッド10では、回路基板20とフレキシブル基板51,52との導電接続部を成す外部接続部21a、21bが、ノズル基板16により平面的に覆われるとともに、封止部材40によって封止されているので、前記外部接続部21a、21bにおける導電接続構造を良好に保護することができ、例えばインクジェットヘッド10をプリンタ等の外部機器に接続する際のフレキシブル基板51,52の撓曲によって外部接続部21a、21bからフレキシブル基板51,52が剥離したり、電気的接続が損なわれたりするのを効果的に防止することができる。また、導電接続部が密閉されるので、当該部位が外気の影響を受けにくくなり、優れた電気的信頼性を得ることができる。
また、駆動回路部200A、200Bを内蔵しているので、フレキシブル基板51,52を介して接続される制御装置500との配線が、制御信号や電源のための配線に限定され、外部接続部21a、21b(フレキシブル基板51,52との接続部)に引き出す配線の本数を減らすことができ、フレキシブル基板51,52との電気的接続を容易かつ正確に行えるという利点も得られる。
さらに、前記回路基板20上に実装された駆動回路部200A、200Bはノズル基板16の周縁部に設けられた封止部材40、及び必要に応じて設けられる駆動回路部200A、200B周辺の封止部材によってインクジェットヘッド10の内部に封止されているので、その半導体素子等が外気に含まれる酸素や水分の影響を受けにくく、したがって信頼性にも優れたものとなっている。
(インクジェットヘッドの製造方法)
次に、上記実施形態のインクジェットヘッド10の製造方法について、図5から図9を参照して説明する。なお、図5から図9では、図1から図4に示したインクジェットヘッド10のうち、フレキシブル基板51との接続端周辺の部分のみを示すが、フレキシブル基板52との接続端周縁の部分も同様の構成である。
インクジェットヘッド10を製造するには、まず、図5に示すように、回路基板20と、第1流路形成基板111及び第2流路形成基板112を用意する。
回路基板20は、ホウ珪酸ガラス等からなるガラス基板上に、フォトリソグラフィ技術を用いて、Al等の配線材料からなる各種配線パターンを形成することで作製することができる。本実施形態に係る回路基板20の表面(図示上面)には、平面視略矩形状の複数の電極36と、各電極36から延出された接続端子34と、平面視略矩形状の電極371,372と、フレキシブル基板51との電気的接続を成す外部接続部21aを構成する複数の接続配線27a〜27cが形成されている。前記接続配線27a〜27cのうち、図示両端(Y軸方向両端)に形成された接続配線27a、27bは、それぞれ電極371,372に接続された共通電極配線である。複数(図示では5本)の配線パターンを含む接続配線27cは、回路基板20の中央部側に向かって延在する駆動回路配線である。
上記駆動回路配線27cは、回路基板20の中央部側から辺端部に向かって線幅が太くなるように形成され、それに伴って配線ピッチも大きくなるように形成されており、フレキシブル基板51との導電接続を容易に行えるように構成されている。
第1流路形成基板111,112は、先の実施形態で説明したように、導電性を付与した単結晶シリコン基板を基体としてなるものであり、単結晶シリコン基板の上面側に複数の溝部12aと、各溝部12aから延びる溝部22aと、複数の溝部22aに跨って延在する溝部24aとを備えており、図には表れていないが、図示下面側に、回路基板20上の電極36を収容する溝部26aを備えたものとなっている。
第1流路形成基板111,112の一の角部には、当該角部を切り欠いてなる切欠部111a、112aがそれぞれ形成されており、回路基板20と接合した際に、回路基板20上の接続配線27cが流路形成基板111,112と接触しないようになっている。
次いで、回路基板20上の所定位置に、前記第1流路形成基板111、第2流路形成基板112を位置合わせして接合する(図6参照。)。具体的には、回路基板20上の各電極36に対して、流路形成基板111,112の各溝部12a(圧力発生室12)が平面的に重なる位置となるように前記各基板を位置合わせして接合する。この接合により、流路形成基板111,112の下面側(+Z側)に形成された溝部26a内に電極36が収容され、溝部26a(及び溝部12a)の底壁部に形成された振動板14と電極36とが対向配置されて圧力発生手段が形成される。
本実施形態の場合、回路基板20の基体がガラス基板であり、流路形成基板111,112の基体がシリコン基板であるから、両者の接合に陽極接合を用いることができる。「陽極接合」は、両者を当接させた状態で300〜400℃に加熱するとともに500V〜1kV程度の電圧を印加することで、ガラスとシリコンとの間に大きな静電引力を発生させ、界面で化学結合させることで基板を接合する技術である。
図6に示すように、前記接合工程により、回路基板20上の電極371,372が、それぞれ流路形成基板111,112と接触する状態となり、これらの電極を介して第1流路形成基板111と共通電極配線27aとが電気的に接続され、第2流路形成基板112と共通電極配線27bとが電気的に接続される。これにより、第1流路形成基板111及び第2流路形成基板112への接続端子が外部接続部21aに引き出されたものとなる。
次に、第1流路形成基板111と第2流路形成基板112との間の回路基板20上に露出している接続端子34、及び外部接続部21aから延びる駆動回路配線27cに対して、駆動回路部200Aをフリップチップ実装する。なお、図示ではX軸方向に長手の駆動回路部200Aの−X側の一部のみが示されている。
フリップチップ実装の形態としては、Au−Au接合や、ACP(異方性導電ペースト)、ACF(異方性導電フィルム)等の異方性導電材料による接合、NCP(被導電性ペースト)、NCF(被導電性フィルム)等の非導電性材料を用いた接着等、種々の形態が採用できる。上記に例示した各実装方法を採用することで、実装厚さを抑制しつつ信頼性に優れた電気的接合が得られ、インクジェットヘッドのコンパクト化と信頼性の向上を実現できる。
次に、図7に示すように、回路基板20辺端部の外部接続部21aに対して、フレキシブル基板51を接続する。図7に示すようにフレキシブル基板51の図示下面側(+Z側)であって、+X側の辺端部には複数の接続端子512が配列形成されており、これらの接続端子512は、回路基板20の外部接続部21aに形成された接続配線27a〜27cに対応した幅及びピッチに形成されている。そして、このような接続端子512と外部接続部21aの接続配線27a〜27cとを位置合わせして配置し、ACPやACF等の異方性導電材料、あるいはNCFやNCPを用いた非導電性材料を用いて接着することで、フレキシブル基板51と回路基板20とを接続することができる。
フレキシブル基板51の図示手前側(−X側)の辺端部には、複数の接続端子513が配列形成されており、前記各接続端子512は、配線パターン511を介して対応する接続端子513と電気的に接続されている。前記接続端子513は、接続端子512よりも大きい線幅及びピッチで形成されている。このような構成のフレキシブル基板51を用いることで、インクジェットヘッド10を外部機器に接続する際のハンドリング性を高め、また接続の信頼性を高めることができる。
次に、図8に示すように、別途作製したノズル基板16を用意し、回路基板20上に配された第1流路形成基板111及び第2流路形成基板112に対し位置決めして接合する。このとき、ノズル基板16の各ノズル15が、それらに対応する流路形成基板111,112の溝部12aの平面領域内に配置されるように、ノズル基板16と流路形成基板111,112とが位置合わせされる。そして、この接合工程により、流路形成基板111,112に形成された溝部12aとノズル基板16とに囲まれる空間に圧力発生室12が形成され、溝部22aとノズル基板16とに囲まれる空間にインク流路22が形成され、溝部24aとノズル基板16とに囲まれる空間にリザーバ24が形成される。
ノズル基板16と流路形成基板111,112はいずれもシリコン基板を基体としてなるものであるから、上記接合に際しては、共晶接合を用いた方法のほか、シリコン基板の表面に形成した絶縁膜同士を接合する方法や接着剤で接合する方法を採用することができる。共晶接合では、流路形成基板111,112とノズル基板16との接合界面に金等のバインダーを介在させて接合することで、400℃程度の低温で強固な接合を得ることができる。
図9に示すようにノズル基板16と流路形成基板111,112と、回路基板20とを積層接続したならば、これらの積層体の側端部に形成されている溝部550に、樹脂材料等からなる封止部材40を充填する。封止部材40は、フレキシブル基板51のうち回路基板20と平面的に重なる部分にも設けられており、これによりフレキシブル基板51と外部接続部21aとの接続部分が封止される。
なお、上記溝部550は、ノズル基板16と回路基板20とが平面視略同一の形状であり、それらに挟持される流路形成基板111,112の縁端が、ノズル基板16及び回路基板20の縁端より基板中央部側へ若干後退した位置に配されるために形成されるものである。
上記工程により、図1に示したように、ヘッド周縁部のノズル基板16と回路基板20との隙間に、樹脂材料等からなる封止部材40が充填されたインクジェットヘッド10が得られる。
なお、上記実施の形態では、1個のインクジェットヘッド10を製造する場合について説明したが、インクジェットヘッド10は、大型の基板を用いて複数個を一括に製造することが可能である。すなわち、複数個分の回路基板20が作り込まれた大型回路基板と、複数個分の流路形成基板111〜114が作り込まれた大型流路形成基板と、複数個分のノズル基板16が作り込まれた大型ノズル基板とを用意し、それらを上記各工程に供して複数個のインクジェットヘッド10を一括に作製した後、インクジェットヘッド10の外周端に相当する位置でダイシングして切り離せば、複数個のインクジェットヘッド10を得ることができる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態のインクジェットヘッド10の製造方法によれば、回路基板20と第1流路形成基板111及び第2流路形成基板112とを接合した後、第1流路形成基板111と第2流路形成基板112との間の回路基板20上の領域に駆動回路部200Aを実装し、実装された駆動回路部200Aを覆ってノズル基板16を流路形成基板111,112に接合するので、インクジェットヘッド10全体での薄型化、コンパクト化を実現できる。
また、当該インクジェットヘッド10を外部機器に接続するフレキシブル基板51,52を回路基板20の外部接続部21a、21bに接続した後、当該外部接続部21a、21bを覆うようにノズル基板16を接合し、さらにノズル基板16と回路基板20との間に設けた封止部材40によって前記フレキシブル基板51,52と回路基板20との接続部分を封止するようにしているので、フレキシブル基板51,52の接続部分において、物理的、電気的に極めて優れたインクジェットヘッドを製造することができる。
また、駆動回路部200Aがインクジェットヘッド10の内部に封止されるので、駆動回路部200A自体や駆動回路部200Aの実装部が外気やインクの影響を受けにくく、信頼性に優れたインクジェットヘッドを実現できる。
(液滴吐出装置)
次に、上述したインクジェットヘッド10を備えた液滴吐出装置の一例について図10を参照しながら説明する。本例では、その一例として、前述のインクジェットヘッドを備えたインクジェット式記録装置について説明する。
インクジェットヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載されている。図10に示すように、インクジェットヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bには、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられており、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3が、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に取り付けられている。
記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3がキャリッジ軸5に沿って移動するようになっている。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上に搬送されるようになっている。上記構成を具備したインクジェット式記録装置は、前述の液滴吐出ヘッドを備えているので、小型で信頼性が高く、更に低コストなインクジェット式記録装置となっている。
なお、図10では、本発明の液滴吐出装置の一例としてプリンタ単体としてのインクジェット式記録装置を示したが、本発明はこれに限らず、係る液滴吐出ヘッドを組み込むことによって実現されるプリンタユニットに適用することも可能である。このようなプリンタユニットは、例えば、テレビ等の表示デバイスやホワイトボード等の入力デバイスに装着され、該表示デバイス又は入力デバイスによって表示若しくは入力された画像を印刷するために使用される。
また上記液滴吐出ヘッドは、液相法により各種デバイスを形成するための液滴吐出装置にも適用することができる。この形態においては、液滴吐出ヘッドより吐出される機能液として、液晶表示デバイスを形成するための液晶表示デバイス形成用材料、有機EL表示デバイスを形成するための有機EL形成用材料、電子回路の配線パターンを形成するための配線パターン形成用材料などを含むものが用いられる。これらの機能液を液滴吐出装置により基体上に選択配置する製造プロセスによれば、フォトリソグラフィ工程を経ることなく機能材料のパターン配置が可能であるため、液晶表示装置や有機EL装置、回路基板等を安価に製造することができる。
実施形態に係るインクジェットヘッドの斜視構成図。 同、ノズル基板を取り除いた状態を示す斜視構成図。 同ヘッドの要部を拡大して部分断面構成図、及び平面構成図。 同、液滴吐出部の配列を概念的に示す平面構成図。 実施形態に係るインクジェットヘッドの製造工程図。 実施形態に係るインクジェットヘッドの製造工程図。 実施形態に係るインクジェットヘッドの製造工程図。 実施形態に係るインクジェットヘッドの製造工程図。 実施形態に係るインクジェットヘッドの製造工程図。 液滴吐出装置の一例を示す斜視構成図。
符号の説明
10 インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)、12 圧力発生室、14 振動板、15 ノズル、16 ノズル基板、20 回路基板、21a、21b 外部接続部、22 インク流路、24 リザーバ、31 液滴吐出部、32 圧力発生手段、34 接続端子、36 電極、51,52 フレキシブル基板(配線基板)、111〜114 流路形成基板、151〜154 ノズル群、200A,200B 駆動回路部、200a バンプ(電極端子)、311〜314 液滴吐出部群、371,372 電極

Claims (4)

  1. 平面的に配列された複数の電極を有する回路基板と、前記複数の電極のそれぞれに対応する複数の圧力発生室を有する流路形成基板と、前記圧力発生室のそれぞれに対応するノズルを有するノズル基板とを積層してなる液滴吐出ヘッドであって、
    前記回路基板とノズル基板との間に、前記電極を駆動するための駆動回路部が設けられており、
    前記回路基板の電極形成面に、少なくとも前記駆動回路部と電気的に接続された接続配線を含む外部接続部が設けられ、当該外部接続部には、配線パターンを有する配線基板が電気的に接続されており、
    前記ノズル基板と前記回路基板との間の領域の外周部に封止部材が設けられ、
    前記外部接続部が、前記封止部材により前記ノズル基板と回路基板とに挟まれた領域内に封止されており、
    前記回路基板上に、各々の前記電極から延出された複数の接続端子が形成されており、前記複数の接続端子が、前記電極を覆って前記回路基板上に配置された流路形成基板の外側まで延びて当該延出位置にて前記各電極に駆動信号を供給する駆動回路部と電気的に接続されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記回路基板上に複数の前記流路形成基板が配置され、当該複数の流路形成基板の間の前記回路基板上に、前記駆動回路部が実装されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 平面的に配列された複数の電極を有する回路基板と、前記複数の電極のそれぞれに対応する複数の圧力発生室を有する流路形成基板と、前記圧力発生室のそれぞれに対応するノズルを有するノズル基板とを積層してなる液滴吐出ヘッドであって、
    前記回路基板とノズル基板との間に、前記電極を駆動するための駆動回路部が設けられており、
    前記回路基板の電極形成面に、少なくとも前記駆動回路部と電気的に接続された接続配線を含む外部接続部が設けられ、当該外部接続部には、配線パターンを有する配線基板が電気的に接続されており、
    前記ノズル基板と前記回路基板との間の領域の外周部に封止部材が設けられ、
    前記外部接続部が、前記封止部材により前記ノズル基板と回路基板とに挟まれた領域内に封止されており、
    前記回路基板上に複数の前記流路形成基板が配置され、当該複数の流路形成基板の間の前記回路基板上に、前記駆動回路部が実装されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
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