JP4644788B2 - トロイダル式cvtの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トロイダル式CVT(無段変速機)の制御装置に関し、特に、ローラの回転軸と入出力ディスクの回転軸が直交する位置からローラの回転軸をオフセットさせることにより変速比を変更するトロイダル式CVTの制御装置に関する。
この種のトロイダル式CVTの制御装置の一例が特開2003−56685号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1においては、ステップモータによりシフトコントロールバルブのスプールを変位させることで、ローラの回転軸をオフセットさせてローラを傾転させている。その際に、ローラの傾転角とローラ回転軸のオフセット量がカム及びリンクを介してシフトコントロールバルブのスプールへ機械的にフィードバックされることで、ステップモータにより与えたスプールの変位が中立位置へ戻されるように作用する。さらに、ローラ回転軸のオフセット量を算出し、このオフセット量に応じてステップモータへのフィードフォワード制御指令値を補正している。これによって、変速制御の応答性の改善を図っている。
その他にも、特許文献2のトロイダル式CVTの制御装置が開示されている。
特開2003−56685号公報 特開2003−336732号公報
特許文献1においては、ローラの傾転角とローラ回転軸のオフセット量をカム及びリンクを介してシフトコントロールバルブのスプールに機械的にフィードバックしているが、この機械的フィードバックは、スプールの変位を中立位置へ戻す、すなわちローラ回転軸のオフセット量を0に戻すように作用するため、変速制御の安定性は向上するものの応答性は悪化する。そのため、特許文献1においては、ローラ回転軸のオフセット量に応じてステップモータへのフィードフォワード制御指令値を補正することで、変速制御の応答性の改善を図っている。しかし、基本的なフィードバック制御は、変速制御の応答性を悪化させる方向に作用することに変わりはないため、十分な変速制御の応答性の改善効果は得られない。したがって、特許文献1においては、変速制御の応答性を向上させることが困難であるという問題点がある。
本発明は、変速制御の応答性を向上させることができるトロイダル式CVTの制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置は、入出力ディスクとその中間で摩擦係合により入出力ディスク間の動力伝達を行うローラとを有するトロイダル伝動部材と、ローラの回転軸と入出力ディスクの回転軸が直交する位置からローラの回転軸をオフセットさせることにより、ローラの傾転角を変更して変速比を制御する変速制御部と、を有するトロイダル式CVTの変速制御を行う装置であって、ローラ回転軸の目標オフセット量を算出する目標オフセット量算出手段と、ローラ回転軸のオフセット量を前記目標オフセット量に追従させるためのオフセット量制御指令値を算出するオフセット量制御手段と、を有し、前記変速制御部は、前記オフセット量制御指令値に基づいて変速比を制御し、前記目標オフセット量算出手段は、ローラの傾転方向の慣性モーメントを無視し、入力ディスクと出力ディスクとでローラとの接触部における傾転方向に関するトラクション特性を同一とした場合の、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量とを対応付ける近似式を用いて、ローラの目標傾転角及び目標変速比の少なくとも1つに基づいて前記目標オフセット量を算出する。
本発明においては、ローラの傾転方向の慣性モーメントを無視し、入力ディスクと出力ディスクとでローラとの接触部における傾転方向に関するトラクション特性を同一とした場合の、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量とを対応付ける近似式を用いて、ローラの目標傾転角及び目標変速比の少なくとも1つに基づいてローラ回転軸の目標オフセット量を算出することにより、ローラの目標傾転角や目標変速比に対して必要なローラ回転軸の目標オフセット量を適切に設定することができる。そして、変速制御時に、ローラ回転軸のオフセット量をこの目標オフセット量に追従させる制御を行うことにより、ローラ傾転角や変速比が目標値に追従するようにローラ回転軸のオフセット量の制御を適切に行うことができるので、本発明によれば、変速制御の応答性を向上させることができる。
本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記目標オフセット量算出手段は、ローラの目標傾転角及び目標変速比の少なくとも1つと、ローラの目標傾転角速度及び目標変速比の時間変化率の少なくとも1つと、入力ディスク角速度、出力ディスク角速度、及びローラ角速度の少なくとも1つと、に基づいて前記目標オフセット量を算出するものとすることもできる。こうすれば、ローラの目標傾転角や目標変速比に対して必要なローラ回転軸の目標オフセット量を適切に算出することができる。
さらに、本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置では、前記目標オフセット量算出手段は、ローラの目標傾転角をθr、ローラの目標傾転角速度をδθr、出力ディスク角速度をωo、前記目標オフセット量をxr、ローラの半頂角をΘ、キャビティ半径をRo、入力ディスクの回転中心からローラの揺動中心までの距離をキャビティ半径で割った値を1+k0とすると、
で表される式を用いて前記目標オフセット量を算出する。こうすれば、ローラの目標傾転角に対して必要なローラ回転軸の目標オフセット量を容易に且つ精度よく算出することができる。
あるいは、本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置では、前記目標オフセット量算出手段は、ローラの目標傾転角をθr、ローラの目標傾転角速度をδθr、入力ディスク角速度をωi、前記目標オフセット量をxr、ローラの半頂角をΘ、キャビティ半径をRo、入力ディスクの回転中心からローラの揺動中心までの距離をキャビティ半径で割った値を1+k0とすると、
で表される式を用いて前記目標オフセット量を算出する。こうすれば、ローラの目標傾転角に対して必要なローラ回転軸の目標オフセット量を容易に且つ精度よく算出することができる。
本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記オフセット量制御手段は、前記オフセット量制御指令値を、ローラ回転軸のオフセット量と前記目標オフセット量との偏差に基づくフィードバック制御指令値として算出するものとすることもできる。
本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、ローラ傾転角を前記目標傾転角に追従させるための傾転角制御指令値を算出する傾転角制御手段を有し、前記変速制御部は、前記オフセット量制御指令値及び前記傾転角制御指令値に基づいて変速比を制御するものとすることもできる。この態様の本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記傾転角制御手段は、前記傾転角制御指令値を、ローラ傾転角と前記目標傾転角との偏差に基づくフィードバック制御指令値として算出するものとすることもできる。
本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、変速比を前記目標変速比に追従させるための変速比制御指令値を算出する変速比制御手段を有し、前記変速制御部は、前記オフセット量制御指令値及び前記変速比制御指令値に基づいて変速比を制御するものとすることもできる。この態様の本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記変速比制御手段は、前記変速比制御指令値を、変速比と前記目標変速比との偏差に基づくフィードバック制御指令値として算出するものとすることもできる。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
図1には、実施形態に係るトロイダル式CVTの全体構成が示されている。すなわち、エンジンの回転に基づいて回転される入力軸10には、2組の入力ディスク30a、30bが結合されている。この入力ディスク30a、30bは、中央に開口が形成され、外側から中央側に向け徐々に突出する形状を有しており、斜面はその軸方向の断面がほぼ円弧状になっている。また、入力ディスク30aは、図における左側に位置し、入力ディスク30bは図における右側に位置し、両者とも突出する中央が内側に対向するように位置している。入力ディスク30a、30bのそれぞれには、ほぼ同一形状の出力ディスク40a、40bがそれぞれ対向するように配置されている。すなわち、入力ディスク30aと出力ディスク40aが対向配置され、入力ディスク30bと出力ディスク40bとが対向配置されている。従って、軸方向の断面では、入力ディスク30aと出力ディスク40aの斜面が一対の半円を形成し、入力ディスク30bと出力ディスク40bとがもう一対の半円を形成している。
入出力ディスク30a、40aの間にはローラ35a−1、35a−2が挟持され、入出力ディスク30b、40bの間にはローラ35b−1、35b−2が挟持されている。すなわち、ローラ35a−1、35a−2、35b−1、35b−2は一方側が入力ディスク30a、30bに接触し、他方側が出力ディスク40a、40bに接触し、入力ディスク30a、30bの回転トルクを出力ディスク40a、40bに伝達する。また、ローラ35a−1、35a−2は、それぞれトラニオン36a−1、36a−2によって支持されローラ35b−1、35b−2は、それぞれトラニオン36b−1、36b−2によって支持されている。このトラニオン36a−1、36a−2、36b−1、36b−2は、図における紙面に直角な方向に軸を有し、その軸方向に移動可能でかつその軸を中心として回動可能となっている。また、このトラニオン36a−1、36a−2、36b−1、36b−2の軸の半径方向位置が固定されており、ローラ35a−1、35a−2、35b−1、35b−2が入出力ディスク30a、40a、30b、40bから離れないようになっている。
入力軸10は、油圧押圧(エンドロード)機構20に接続される。このエンドロード機構20は、内部に油圧を受け、入力ディスク30a、30bをそれぞれ出力ディスク40a、40b側に押圧することで、入出力ディスク30a、40a、入出力ディスク30b、40b間に狭圧力を生じさせ、これによってローラ35a−1、35a−2、35b−1、35b−2をそれぞれ所定の圧力で入出力ディスク30a、40a、30b、40b間に挟み込む。これによって、入出力ディスク30a、40a、30b、40bとローラ間のスリップを防ぎ、トラクション状態を維持する。なお、軸25は入力軸10と同一の回転をするものであり、この軸25によって入力ディスク30a、30bが回転される。また、入力ディスク30a、30bは、軸25にスラストベアリングを介し連結されており、軸25の軸方向に移動可能になっている。
出力ディスク40a、40bは、軸25にベアリングを介し回転可能に支持されている。この出力ディスク40a、40bの間には、出力ギア45が連結されており、出力ディスク40a、40bと一緒に回転する。出力ギア45には、カウンターギア60がかみ合わされており、このカウンターギア60に出力軸70が連結されている。従って、出力ディスク40a、40bの回転に伴い、出力軸70が回転する。
さらに、このトロイダル式CVTには、油圧ピストン室が設けられており、この油圧ピストン室からの油圧によって、トラニオン36a−1、36a−2、36b−1、36b−2のトラニオン軸方向の変位(トラニオンストローク:ローラオフセット量)が制御される。このトラニオン36a−1、36a−2、36b−1、36b−2のトラニオンストローク(ローラオフセット量)の制御によって、変速比の変更が行われる。なお、トラニオン36a−1、36a−2のストローク(ローラオフセット量)は、トラニオン36a−1、36a−2の中心を結ぶ線が入出力ディスク30、40の中心を通るように相補的に行われ、トラニオン36b−1、36b−2のトラニオンストローク(ローラオフセット量)は、トラニオン36b−1、36b−2の中心を結ぶ線が入出力ディスク30、40の中心を通るように相補的に行われる。
ここで、この変速比の変更について、図2に基づいて説明する。なお、この図2は、入力ディスク30を出力ディスク40の方から見た図であり、入力ディスク30とローラ35をそれぞれ1つだけ示している。図2(a)は、ローラ35が変位していない(トラニオンストローク=0)の場合を示しており、ローラ35の回転軸は、入力ディスク30の中心を通る。そして、変速する場合には、トラニオン36をその軸方向にオフセットさせる。例えば、図2(b)に示すように、入力ディスク30が回転してくる方向(図における上側)にオフセットさせる。これによって、ローラ35には、移動した場所における入力ディスク30の円周方向の力がかかり、ローラ35は入力ディスク30の周辺側に移動する力(傾転の力)がかかる。そして、ローラ35のオフセット量(トラニオンストローク)が0に戻ったときには、ローラ35の入力ディスク30と接触する位置が半径方向外側に変位している。これによって、ローラ35の出力ディスク40との接触位置は半径方向内側に変位し、変速比が変化する(アップシフトする)。なお、図における下方向(入力ディスクが遠ざかる側)にトラニオン36をオフセットさせることで、トラニオン36は反対方向に傾転し、ダウンシフトが行われる。
図3には、この変速比制御のための構成が示されている。なお、図3においては、1つの入力ディスク30と、2つのローラ35−1、35−2と、2つのトラニオン36−1、36−2を示している。
このように、油圧ピストン室50は、トラニオン36−1、36−2に相補的な動作をさせるために一対のピストン室50−1、50−2を有している。そして、このピストン室50−1、50−2には、流量制御弁52が接続されており、この流量制御弁52の制御によって油圧ピストン室50−1、50−2への供給油量が制御され、トラニオン36−1、36−2のストローク(ローラオフセット量)を制御する。
そして、トラニオン36の傾転角θを傾転角センサ37で検出し、ストロークxをストロークセンサ38で検出し、コントローラ80に供給する。ここで、ローラ35と入出力ディスク30、40の接触位置が分かれば、変速比と傾転角の関係は、幾何学形状だけで決まる対応関係にある。したがって、傾転角θを検出することで、変速比を検出することができる。また、傾転角センサ37により傾転角θを検出する代わりに、入力軸回転数と出力軸回転数から求められる変速比に対応する傾転角を求めることによっても、傾転角θを取得することができる。
コントローラ80には、アクセル開度、車速についての情報も供給されており、コントローラ80は、アクセル開度及び車速に基づいて目標変速比に対応した目標傾転角θrを決定し、この目標傾転角θrと傾転角センサ37によって検出した傾転角θとの偏差に基づいて流量指令値を算出する。そして、この流量指令値によって流量制御弁52を駆動制御することで、トラニオン36のストロークxを制御する。これによって、傾転角θが目標傾転角θrに追従するように、変速比制御が行われる。そして、本実施形態では、ストロークセンサ38により検出したストロークxが目標ストロークxrに追従するようにストロークxの制御もあわせて行う。
図4には、コントローラ80における変速制御のための構成が示されている。図4に示すように、コントローラ80は、減算器81、84と、傾転角制御手段82と、目標オフセット量算出手段83と、オフセット量制御手段85と、加算器86と、を有している。
前述のようにアクセル開度及び車速に基づいて目標傾転角θrが決定され、目標傾転角θrは減算器81に入力される。減算器81には、傾転角センサ37によって検出した傾転角θも入力される。そして、減算器81は、目標傾転角θrと検出傾転角θとの偏差Δθを算出して出力する。
傾転角制御手段82には、減算器81にて算出された偏差Δθが入力される。そして、傾転角制御手段82は、この偏差Δθに所定のフィードバックゲインCθを乗じることで、傾転角制御指令値Cθ×Δθを算出して出力する。このように、傾転角制御手段82は、検出傾転角θを目標傾転角θrに追従させるための傾転角制御指令値Cθ×Δθを、偏差Δθに基づくフィードバック制御指令値として算出する。
目標オフセット量算出手段83には、目標傾転角θr、及び図示しないセンサにより検出した出力ディスク40の角速度ωoが入力される。そして、目標オフセット量算出手段83は、ローラ傾転角θとローラ回転軸のオフセット量(トラニオン36のストローク)xとを対応付けるローラ35の傾転運動方程式の近似式を用いて、目標傾転角θrに基づいてローラ回転軸の目標オフセット量(トラニオン36の目標ストローク)xrを算出して出力する。なお、ローラ回転軸の目標オフセット量xrの算出に用いる近似式の詳細については後述する。
減算器84には、目標オフセット量算出手段83にて算出された目標オフセット量xr、及びストロークセンサ38により検出したローラ回転軸のオフセット量xが入力される。そして、減算器84は、ローラ回転軸の目標オフセット量xrと検出オフセット量xとの偏差Δxを算出して出力する。
オフセット量制御手段85には、減算器84にて算出された偏差Δxが入力される。そして、オフセット量制御手段85は、この偏差Δxに所定のフィードバックゲインCxを乗じることで、オフセット量制御指令値Cx×Δxを算出して出力する。このように、オフセット量制御手段85は、検出オフセット量xを目標オフセット量xrに追従させるためのオフセット量制御指令値Cx×Δxを、偏差Δxに基づくフィードバック制御指令値として算出する。
加算器86には、傾転角制御手段82にて算出された傾転角制御指令値Cθ×Δθ、及びオフセット量制御手段85にて算出されたオフセット量制御指令値Cx×Δxが入力される。そして、加算器86は、傾転角制御指令値Cθ×Δθとオフセット量制御指令値Cx×Δxとの和を算出して出力する。この加算器86から出力される制御指令値Cθ×Δθ+Cx×Δxが流量制御弁108の駆動制御を行うための制御指令値として流量制御弁108に供給される。そして、加算器86から出力される制御指令値Cθ×Δθ+Cx×Δxに基づいて流量制御弁108の駆動制御が行われることで、トロイダル式CVT110内のトラニオン36の駆動制御が行われ、変速比の制御が行われる。
なお、特開2003−336732号公報(特許文献2)に開示されているように、フィードバックゲインCθ,Cxについては、トロイダル式CVT110の運転条件に応じて変更してもよい。例えば、入出力ディスク押圧力(あるいは入力トルク)、入力回転数、及び傾転角(あるいは変速比)のいずれか1つ以上に基づいて、フィードバックゲインCθ,Cxを変更してもよい。
また、傾転角制御手段82及びオフセット量制御手段85については、比例項によるフィードバック制御指令値を算出する場合を説明したが、積分項や微分項も考慮したフィードバック制御指令値を算出してもよい。あるいは、H制御等の動的な制御器によって導いたフィードバック制御指令値を算出してもよい。
前述したように、本実施形態の変速制御においては、ローラ傾転角θとローラ回転軸のオフセット量xとを対応付けるローラ35の傾転運動方程式の近似式を用いて、ローラ回転軸の目標オフセット量xrを算出する。以下、この近似式の導出について説明する。
図5は、図2右側の図と同じで、入力ディスクとローラ1個のみを示している。なお、以下の説明において、パラメータ名の添え字「i」は入力ディスク側を示し、添え字「o」は出力ディスク側を示す。そして、変数の時間微分については、その変数の上にドットを付けて表す。
入力ディスク30の回転中心軸とローラの回転中心軸が直交する位置からオフセットした場合、接触点(厳密には接触面の重心位置)において、入力ディスク30からローラ35に働く力は、ローラ35の傾転方向とある角度を持つディスク回転方向力Fdiとして作用する。したがって、ローラ35にはその回転方向である駆動力Ftiと、この駆動力Ftiと直交する傾転力Fθiが作用することになる。
トラニオンの傾転(変速)方向の運動方程式は図5に示すディスク回転方向力Fdiと傾転力Fθiとの関係と図6でトラニオン中心周りの回転モーメントIを考えることにより(1)式のようにかける。
ここで、Fθi:入力側傾転力、Fθo:出力側傾転力、Fdi:入力ディスク回転方向力、Fdo:出力ディスク回転方向力、Ro:キャビティ半径(ローラの傾転中心から接触点までの距離)、ηi:入力ディスクの中心とローラの揺動中心を結ぶ直線の入力ディスクの規定方向(図においては中心から左方に向く方向)から時計回りで測った角度(図5参照)、ηo:ηiと同様の角度、Fci:入力ディスク接触点の法線力、Fco:出力ディスク接触点の法線力、Sci:入力側傾転方向すべり率、Sco:出力側傾転方向すべり率、μi:入力側トラクション係数、μo:出力側トラクション係数、θ:傾転角である。
接触点の法線力は入出力とも同じであり、(2)式で表すことができる。
Fci=Fco=Fa/(nrc・sin(Θ+θ)) (2)
ここで、Fa:エンドロード(挟圧力)、nrc:1キャビティ内ローラ数、Θ:ローラ揺動中心からみた入力ディスクとの接触点および出力ディスクとの接触点の角度の1/2、すなわちローラの半頂角(図6参照)である。
(2)式を(1)式に代入すると、(3)式が得られる。
ここで、トラクション係数μは、図7のトラクション特性で表されるように、すべり率Sdの増加に伴い傾きΔμで上昇し、μmaxに至る直前から山なりになり、μmaxで、極大となってその後徐々に減少する。したがって、実使用域でのトラクション係数μは線形で表すことができる。さらに、(3)式において、I:微小(≒0)、μi≒μoと考えることができる。すなわち、本実施形態では、ローラ35の傾転方向の慣性モーメントを無視し、ディスクとローラ35との接触部における傾転方向に関するトラクション特性が入力ディスク側と出力ディスク側とで同一と考える。
つまり、
μi(Sci)≒ΔμSci、μo(Sco)≒ΔμSco (4) とすると(42)式は、
Δμ(Sci+Sco)=0 ⇒ Sci+Sco=0 (5) となる。ここで、入出力側傾転方向すべり率Sci、Scoは、それぞれ(6)、(7)式で表すことができる。
ここで、ri:入力ディスク接触点回転半径、ro:出力ディスク接触点回転半径、ωi:入力ディスク角速度、ωo:出力ディスク角速度、ωr:ローラ角速度、Rr:ローラ回転半径(=RosinΘ)である。
さらに、(6)、(7)式を(5)式に代入して以下の通り式展開すると(8)式を導くことができる。
入出力接触点でのすべりが微小とすると、riωi≒roωo≒Rrωrとおけるので、
のように表すことができる。
また、図8に示すように接触点を通りディスク回転軸に直交する面で考えると、トラニオンのストロークxによる入出力ディスクとローラの接触点のストロークxi、xoは(9)式で表すことができる。
ここで、x:ローラ回転中心オフセット量、xi:入力ディスク接触点オフセット量、xo:出力ディスク接触点オフセット量、k0=Eo/Ro、Eo:入力ディスクの回転中心から入力ディスクの最下点までの距離、すなわち入力ディスクの回転中心からローラの揺動中心までの距離からキャビティ半径Roを減算した距離(図6参照)である。したがって、入力ディスクの回転中心からローラの揺動中心までの距離がEo+Roとなり、距離Eo+Roをキャビティ半径Roで割った値が1+k0となる。
また、sinηi、sinηoは、図8の関係から(10)式となる。
さらに、出力ディスク接触点回転半径roは、(11)式で表すことができる。
(10)、(11)式を(8)式に代入すると、(12)式
となり、sin(Θ+θ) + sin(Θ−θ) = 2 sinΘ cosθより、(13)式のように傾転角θとローラ回転軸のオフセット量(トラニオン36のストローク)xとを対応付ける近似式を導出できる。
(13)式で導かれるローラ回転軸のオフセット量xを実データで検証した結果を図9に示す。特許文献1に示されている式を用いて算出されるオフセット量(先願)に比べて、(13)式を用いて算出されるオフセット量(本願)が実オフセット量とよく一致していることがわかる。
したがって、本実施形態においては、目標オフセット量算出手段83は、目標傾転角θr、目標傾転角速度、出力ディスク角速度ωoを以下の(14)式に代入する演算を行うことで、ローラ回転軸の目標オフセット量(トラニオン36の目標ストローク)xrを算出する。ここで、目標傾転角速度((14)式ではθrの上にドットを付けて表す)については、例えば目標傾転角θrの差分値により算出することができる。
また、入力ディスク接触点回転半径riは、(15)式で表すことができる。
riωi≒roωo≒Rrωrであるため、(8)式におけるroωoをriωiに置き換えた式に、(10)、(15)式を代入することで、以下の(16)式を得ることができる。
したがって、目標オフセット量算出手段83は、目標傾転角θr、目標傾転角速度、及び入力ディスク角速度ωi(例えば図示しないセンサにより検出)を以下の(17)式に代入する演算を行うことによっても、ローラ回転軸の目標オフセット量xrを算出することができる。なお、(17)式においても、目標傾転角速度をθrの上にドットを付けて表している。
また、(8)式におけるroωoをRrωr(=RoωrsinΘ)に置き換えた式に、(10)式を代入することで、以下の(18)式を得ることができる。
したがって、目標オフセット量算出手段83は、目標傾転角θr、目標傾転角速度、及びローラ角速度ωr(例えば図示しないセンサにより検出)を以下の(19)式に代入する演算を行うことによっても、ローラ回転軸の目標オフセット量xrを算出することができる。なお、(19)式においても、目標傾転角速度をθrの上にドットを付けて表している。
さらに、目標オフセット量算出手段83は、(14)、(17)、(19)式を単独で用いてローラ回転軸の目標オフセット量xrを算出するだけでなく、例えば(14)、(17)式を用いて算出した目標オフセット量xrの平均値をとる等、(14)、(17)、(19)式のうち複数の式を用いてローラ回転軸の目標オフセット量xrを算出してもよい。
前述したように、特許文献1におけるローラ回転軸のオフセット量の機械的フィードバックは、ローラ回転軸のオフセット量を0に戻すように作用する。したがって、特許文献1では、ローラ傾転角を目標傾転角に追従させるために必要なローラ回転軸のオフセット量のフィードバック制御を適切に行えていないため、変速制御の安定性は向上するものの応答性は悪化する。
これに対して、本実施形態においては、ローラ傾転角θとローラ回転軸のオフセット量xとを対応付けるローラ35の傾転運動方程式の近似式を用いてローラ回転軸の目標オフセット量xrを算出することにより、ローラ傾転角θを目標傾転角θrに追従させるために必要なローラ回転軸の目標オフセット量xrをフィードフォワード的に算出することができる。そして、変速制御時に、ローラ回転軸のオフセット量xをこのフィードフォワード的に算出した目標オフセット量xrに追従させる制御を行うことにより、ローラ傾転角θが目標傾転角θrに追従するようにローラ回転軸のオフセット量xの制御を適切に行うことができる。したがって、本実施形態によれば、変速制御の応答性を向上させることができる。
そして、本実施形態においては、適切な目標オフセット量xrの設定により、ローラ回転軸のオフセット量xを適切に管理することができるので、効率、安定性、及び耐久性を制御系の設計段階から管理することができる。
さらに、本実施形態においては、(14)、(17)、または(19)式で表されるローラ35の傾転運動方程式の近似式を用いてローラ回転軸の目標オフセット量xrを算出することにより、ローラ傾転角θを目標傾転角θrに追従させるために必要なローラ回転軸の目標オフセット量xrを容易に且つ精度よく算出することができる。したがって、変速制御の応答性をさらに向上させることができる。
また、前述したように、特許文献1では、ローラ回転軸のオフセット量に応じてアクチュエータ(ステップモータ)へのフィードフォワード制御指令値を補正しているが、同じ補正を行ったとしてもトロイダル式CVTの運転条件やアクチュエータ系の応答特性等の制御系の変化によりローラ回転軸のオフセット量にばらつきが発生する。これに対して、本実施形態においては、(14)、(17)、または(19)式で表されるローラ35の傾転運動方程式の近似式を用いてローラ回転軸の目標オフセット量xrを算出することで、トロイダル式CVTの運転条件に応じた目標オフセット量xrを適切に算出することができる。そして、この目標オフセット量xrと検出オフセット量xとの偏差Δxに基づくオフセット量制御指令値によりローラ回転軸のオフセット量xの電子的フィードバック制御を行うことで、トロイダル式CVTの運転条件やアクチュエータ系の応答特性等の制御系の変化に適応しながら変速制御の応答性を向上させることができる。さらに、ローラ35の目標傾転角θrと検出傾転角θとの偏差Δθに基づく傾転角制御指令値によりローラ傾転角θの電子的フィードバック制御指令値も行うことで、トロイダル式CVTの運転条件やアクチュエータ系の応答特性等の制御系の変化に対する適応性をさらに向上させることができる。
本実施形態の変速制御による応答性の改善効果を図10に示す。図10は、傾転角のフィードバック制御とともに目標オフセット量xrを0に設定したトラニオンストロークのフィードバック制御も行う従来の変速制御と、本実施形態の変速制御とを比較する実験結果を示す。図10に示すように、目標オフセット量xrを0に設定する従来の変速制御より目標傾転角θrに対する実際の傾転角θの追従性が改善されていることがわかる。そして、従来の変速制御よりトラニオン36のストロークxが早期に0に収束していることがわかる。また、本実施形態の変速制御によって、傾転角θがオーバーシュートしたり、ストロークxが大きく振動することもない。したがって、本実施形態の変速制御によって、応答性及び安定性を向上させることができ、応答性及び安定性を両立させることができる。
以上の説明においては、目標傾転角θrを設定し、目標傾転角θrと検出傾転角θとの偏差Δθに基づいて傾転角制御指令値を算出する場合について説明した。ただし、目標傾転角θrに代わりに目標変速比Grを設定してもよい。その場合は、傾転角制御手段82の代わりに、変速比Gを目標変速比Grに追従させるための変速比制御指令値を算出して加算器86へ出力する変速比制御手段を設ける。変速比制御手段は、目標変速比Grと変速比G(例えば図示しないセンサにより検出した入力ディスク角速度ωi及び出力ディスク角速度ωoから算出)との偏差ΔGに基づいて変速比制御指令値(フィードバック制御指令値)を算出する。そして、変速比制御指令値及びオフセット量制御指令値に基づいて流量制御弁108の駆動制御が行われることで、変速比が制御される。
ここで、傾転角θと変速比G(=ωi/ωo)の関係は、図11に示す関係にあり、多項式(例えば2次)で(20)式のように表すことができる。
この(20)式を時間微分すると、以下の(21)式が得られる。
したがって、目標変速比Grを設定する場合、目標オフセット量算出手段83は、以下に示す(22)、(23)式、及び前述の(14)式を用いて、目標変速比Gr、目標変速比Grの時間変化率、及び出力ディスク角速度ωoに基づいてローラ回転軸の目標オフセット量xrを算出することができる。ここで、目標変速比Grの時間変化率((23)式ではGrの上にドットを付けて表す)については、例えば目標変速比Grの差分値により算出することができる。
また、目標オフセット量算出手段83は、(22)、(23)式、及び前述の(17)式を用いて、目標変速比Gr、目標変速比Grの時間変化率、及び入力ディスク角速度ωiに基づいてローラ回転軸の目標オフセット量xrを算出することもできる。また、目標オフセット量算出手段83は、(22)、(23)式、及び前述の(19)式を用いて、目標変速比Gr、目標変速比Grの時間変化率、及びローラ角速度ωrに基づいてローラ回転軸の目標オフセット量xrを算出することもできる。このように、目標オフセット量算出手段83は、目標傾転角θr及び目標傾転角速度に基づいてローラ回転軸の目標オフセット量xrを算出するだけでなく、目標変速比Gr及びその時間変化率に基づいてローラ回転軸の目標オフセット量xrを算出することもできる。
また、以上の説明においては、オフセット量制御手段85が、ローラ回転軸の目標オフセット量xrと検出オフセット量xとの偏差Δxに基づいてフィードバック制御指令値を算出する場合について説明した。ただし、本実施形態においては、目標オフセット量xrとオフセット量制御指令値との関係、または目標オフセット量xrの時間変化率(例えば目標オフセット量xrの差分値により算出)とオフセット量制御指令値との関係を示す制御マップをコントローラ80内に予め記憶しておき、オフセット量制御手段85は、この制御マップを用いて目標オフセット量xrまたはその時間変化率に対応するオフセット量制御指令値を算出してもよい。すなわち、オフセット量制御指令値をフィードフォワード制御指令値として算出してもよく、フィードフォワード制御によってもローラ回転軸のオフセット量xを目標オフセット量xrに追従させる制御を行うことができ、変速制御の応答性を向上させることができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
実施形態のトロイダル式CVTの構成を示す図である。 変速メカニズムを示す図である。 トラニオンストロークおよび傾転角制御の構成を示す図である。 コントローラにおける変速制御のための構成を示す図である。 ローラ・ディスク間に働く力を説明する図である。 ローラの傾転角などを示す図である。 すべり率とトラクション係数の関係を示す図である。 ローラのオフセット量について説明する図である。 トラニオンストロークの算出結果を示す図である。 従来の変速制御と実施形態の変速制御とを比較する実験結果を示す図である。 傾転角と変速比の関係を示す図である。
符号の説明
10 入力軸、20 エンドロード機構、30(30a,30b) 入力ディスク、35(35a−1,35a−2,35b−1,35b−2) ローラ、36(36a−1,36a−2,36b−1,36b−2) トラニオン、40(40a,40b) 出力ディスク、45 出力ギア、60 カウンターギア、70 出力軸、80 コントローラ、81,84 減算器、82 傾転角制御手段、83 目標オフセット量算出手段、85 オフセット量制御手段、86 加算器。

Claims (7)

  1. 入出力ディスクとその中間で摩擦係合により入出力ディスク間の動力伝達を行うローラとを有するトロイダル伝動部材と、ローラの回転軸と入出力ディスクの回転軸が直交する位置からローラの回転軸をオフセットさせることにより、ローラの傾転角を変更して変速比を制御する変速制御部と、を有するトロイダル式CVTの変速制御を行う装置であって、
    ローラ回転軸の目標オフセット量を算出する目標オフセット量算出手段と、
    ローラ回転軸のオフセット量を前記目標オフセット量に追従させるためのオフセット量制御指令値を算出するオフセット量制御手段と、
    を有し、
    前記変速制御部は、前記オフセット量制御指令値に基づいて変速比を制御し、
    前記目標オフセット量算出手段は、
    ローラの目標傾転角をθr、ローラの目標傾転角速度をδθr、出力ディスク角速度をωo、前記目標オフセット量をxr、ローラの半頂角をΘ、キャビティ半径をRo、入力ディスクの回転中心からローラの揺動中心までの距離をキャビティ半径で割った値を1+k0とすると、
    ローラの傾転方向の慣性モーメントを無視し、入力ディスクと出力ディスクとでローラとの接触部における傾転方向に関するトラクション特性を同一とした場合の、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量とを対応付ける近似式である、
    で表される式を用いて、ローラの目標傾転角及び目標変速比の少なくとも1つに基づいて前記目標オフセット量を算出することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  2. 入出力ディスクとその中間で摩擦係合により入出力ディスク間の動力伝達を行うローラとを有するトロイダル伝動部材と、ローラの回転軸と入出力ディスクの回転軸が直交する位置からローラの回転軸をオフセットさせることにより、ローラの傾転角を変更して変速比を制御する変速制御部と、を有するトロイダル式CVTの変速制御を行う装置であって、
    ローラ回転軸の目標オフセット量を算出する目標オフセット量算出手段と、
    ローラ回転軸のオフセット量を前記目標オフセット量に追従させるためのオフセット量制御指令値を算出するオフセット量制御手段と、
    を有し、
    前記変速制御部は、前記オフセット量制御指令値に基づいて変速比を制御し、
    前記目標オフセット量算出手段は、
    ローラの目標傾転角をθr、ローラの目標傾転角速度をδθr、入力ディスク角速度をωi、前記目標オフセット量をxr、ローラの半頂角をΘ、キャビティ半径をRo、入力ディスクの回転中心からローラの揺動中心までの距離をキャビティ半径で割った値を1+k0とすると、
    ローラの傾転方向の慣性モーメントを無視し、入力ディスクと出力ディスクとでローラとの接触部における傾転方向に関するトラクション特性を同一とした場合の、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量とを対応付ける近似式である、
    で表される式を用いて、ローラの目標傾転角及び目標変速比の少なくとも1つに基づいて前記目標オフセット量を算出することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記オフセット量制御手段は、前記オフセット量制御指令値を、ローラ回転軸のオフセット量と前記目標オフセット量との偏差に基づくフィードバック制御指令値として算出することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    ローラ傾転角を前記目標傾転角に追従させるための傾転角制御指令値を算出する傾転角制御手段を有し、
    前記変速制御部は、前記オフセット量制御指令値及び前記傾転角制御指令値に基づいて変速比を制御することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  5. 請求項に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記傾転角制御手段は、前記傾転角制御指令値を、ローラ傾転角と前記目標傾転角との偏差に基づくフィードバック制御指令値として算出することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    変速比を前記目標変速比に追従させるための変速比制御指令値を算出する変速比制御手段を有し、
    前記変速制御部は、前記オフセット量制御指令値及び前記変速比制御指令値に基づいて変速比を制御することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  7. 請求項6に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記変速比制御手段は、前記変速比制御指令値を、変速比と前記目標変速比との偏差に基づくフィードバック制御指令値として算出することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
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