JP4644086B2 - 固体撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4644086B2
JP4644086B2 JP2005280276A JP2005280276A JP4644086B2 JP 4644086 B2 JP4644086 B2 JP 4644086B2 JP 2005280276 A JP2005280276 A JP 2005280276A JP 2005280276 A JP2005280276 A JP 2005280276A JP 4644086 B2 JP4644086 B2 JP 4644086B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
voltage value
transimpedance
output
holding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005280276A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007096485A (ja
Inventor
誠一郎 水野
晴寛 舩越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP2005280276A priority Critical patent/JP4644086B2/ja
Priority to TW096106998A priority patent/TWI413401B/zh
Publication of JP2007096485A publication Critical patent/JP2007096485A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4644086B2 publication Critical patent/JP4644086B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Facsimile Heads (AREA)

Description

本発明は、固体撮像装置に関するものである。
固体撮像装置として、入射光量に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードを各々含む複数の画素部と、これら複数の画素部から順次に共通配線に出力される電荷の量に応じた電圧値を出力する信号処理回路と、を備えるものが知られている。このような複数の画素部が1次元配列された固体撮像装置は、CCDでは扱えないほど大きな電荷量を取り扱うことができ、また、複数の画素部の配列方向の長さを例えば500μm〜2mmと長尺にすることもできることから、分光分析装置,変位計およびバーコードリーダ等において1次元イメージセンサとして用いられている。
このように構成される固体撮像装置では、複数の画素部と信号処理回路とを互いに接続する共通配線が長いことから、その共通配線の容量が大きい。また、複数の画素部それぞれに含まれるフォトダイオードの接合容量も大きい。それ故、この固体撮像装置では、撮像の高速化を図ることが困難である。これに対して、撮像の高速化が図られた固体撮像装置が知られている(例えば非特許文献1を参照)。
非特許文献1に記載された固体撮像装置では、複数の画素部それぞれは、入射光量に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードを有し当該発生電荷量に応じた電圧値を出力する光電変換回路と、この光電変換回路から出力された電圧値を保持して当該保持電圧値に応じた量の電荷を共通配線に順次に出力する保持回路と、を含んでいる。このような構成とすることで、複数の画素部それぞれに含まれるフォトダイオードの接合容量を信号処理回路から見たときに小さくすることができ、撮像の高速化が可能となる。
K. Hara, et al., "A Linear-LogarithmicCMOS Sensor with Offset Calibration Using an Injected Charge Signal",ISSCC 2005 Dig. Tech. Papers, pp.354-355 (2005)
しかしながら、上記非特許文献1に記載されたような構成の固体撮像装置であっても、画素数が多くなると、それに応じて共通配線が長くなって配線容量が大きくなる。複数の画素部それぞれの保持回路から共通配線を経て信号処理回路へ電荷を転送する際に、保持回路の容量と配線容量との間で電荷分配が発生して、信号処理回路の入力端での電圧値が低下する。この入力端での電圧値低下を補うには、信号処理回路のゲインを大きくすればよいが、そうすると信号処理回路の処理速度が低下することになる。すなわち、上記非特許文献1に記載されたような構成の固体撮像装置であっても、撮像の高速化と高感度化との両立は困難である。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、撮像の高速化と高感度化との両立が可能な固体撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係る固体撮像装置は、(1) 入射光量に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードを有し当該発生電荷量に応じた電圧値を出力する光電変換回路と、この光電変換回路から出力された電圧値を保持して当該保持電圧値に応じた量の電荷を共通配線に順次に出力する保持回路と、を各々含む複数の画素部と、(2)第1アンプ,第1容量素子および抵抗器を含み、第1容量素子および抵抗器が互いに並列的に接続されて第1アンプの入力端子と出力端子との間に設けられ、第1アンプの入力端子が共通配線に接続されたトランスインピーダンス回路と、(3)第2アンプ,第2容量素子およびスイッチを含み、第2容量素子およびスイッチが互いに並列的に接続されて第2アンプの入力端子と出力端子との間に設けられ、第2アンプの入力端子がトランスインピーダンス回路の第1アンプの出力端子に接続された積分回路と、を備えることを特徴とする。
この固体撮像装置では、各画素部において、光入射に応じてフォトダイオードで電荷が発生し、その発生電荷量に応じた電圧値が光電変換回路から出力される。この光電変換回路から出力された電圧値は保持回路により保持されて、当該保持電圧値に応じた量の電荷が保持回路から共通配線に順次に出力される。各画素部の保持回路から出力された電荷は共通配線を経てトランスインピーダンス回路に入力され、この入力された電荷の量に応じたパルス高を有するパルス電流がトランスインピーダンス回路から出力される。そして、トランスインピーダンス回路から出力された電流は積分回路に入力され、この入力された電流に応じた電圧値が積分回路から出力される。
本発明に係る固体撮像装置は、(1) 複数の画素部それぞれが保持回路として第1保持回路および第2保持回路を含み、(2)共通配線として、第1保持回路に接続された第1共通配線と、第2保持回路に接続された第2共通配線とを備え、(3) トランスインピーダンス回路として、第1共通配線に接続された第1トランスインピーダンス回路と、第2共通配線に接続された第2トランスインピーダンス回路とを備え、(4)積分回路として、第1トランスインピーダンス回路と接続された第1積分回路と、第2トランスインピーダンス回路と接続された第2積分回路とを備え、(5) 第1積分回路および第2積分回路それぞれから出力された電圧値を入力して、これら入力した2つの電圧値の差に応じた電圧値を出力する差分演算回路を更に備えるのが好適である。
この場合には、各画素部の第1保持回路により保持された電圧値は、第1共通配線,第1トランスインピーダンス回路および第1積分回路を経て、差分演算回路に入力される。また、各画素部の第2保持回路により保持された電圧値は、第2共通配線,第2トランスインピーダンス回路および第2積分回路を経て、差分演算回路に入力される。そして、第1積分回路および第2積分回路それぞれから出力された電圧値の差に応じた電圧値が差分演算回路から出力される。ここで、第1保持回路により保持される電圧値が雑音成分であり、第2保持回路により保持される電圧値が信号成分であって、この信号成分に雑音成分が重畳されているような場合、差分演算回路から出力される電圧値は、雑音成分が除去された信号成分のみとなる。チャージアンプ回路においてはリセット動作が終了してリセットスイッチを開いた後に出力電圧の揺らぎが生じることが知られており、リセットノイズと呼ばれている。第1及び第2の積分回路で生じるこのリセットノイズは上述の2つの保持回路で除去されることになる。
本発明に係る固体撮像装置では、好適には、保持回路において電圧値を保持するための容量素子の容量値が1pF〜2pFの範囲にあり、トランスインピーダンス回路の第1容量素子の容量値が1pF〜5pF(より好適には1pF〜3pF)の範囲にある。この場合には特に撮像の高速化および高感度化を図る上で好ましい。
本発明によれば、撮像の高速化と高感度化との両立が可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る固体撮像装置1の構成図である。この図に示される固体撮像装置1は、N個の画素部10〜10,第1トランスインピーダンス回路20a,第2トランスインピーダンス回路20b,第1積分回路30a,第2積分回路30b,差分演算回路40および制御部90を備える。ここで、Nは2以上の整数であり、以下に登場するnは1以上N以下の整数である。
N個の画素部10〜10は、共通の構成を有し、1次元配列されていて、入射光量に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードを含む。各画素部10は、2つの出力端を有し、一方の出力端が第1共通配線50aに接続され、他方の出力端が第2共通配線50bに接続されている。
トランスインピーダンス回路20aおよびトランスインピーダンス回路20bは共通の構成を有している。トランスインピーダンス回路20aの入力端は、共通配線50aに接続されている。トランスインピーダンス回路20bの入力端は、共通配線50bに接続されている。
積分回路30aおよび積分回路30bは共通の構成を有している。積分回路30aの入力端は、抵抗器60aを介してトランスインピーダンス回路20aの出力端と接続されている。積分回路30bの入力端は、抵抗器60bを介してトランスインピーダンス回路20bの出力端と接続されている。
差分演算回路40は、2つの入力端を有し、一方の入力端が積分回路30aの出力端と接続され、他方の入力端が積分回路30bの出力端と接続されている。差分演算回路40は、積分回路30aおよび積分回路30bそれぞれから出力された電圧値を入力して、これら入力した2つの電圧値の差に応じた電圧値を出力する。
図2は、本実施形態に係る固体撮像装置1に含まれる各画素部10の回路図である。各画素部10は、光電変換回路11,第1保持回路12aおよび第2保持回路12bを含む。保持回路12aおよび保持回路12bは共通の構成を有している。
光電変換回路11は、PPS(Passive Pixel Sensor)方式のものであって、入射光量に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードPDと、当該発生電荷量に応じた電圧値を出力する積分回路13と、フォトダイオードPDと積分回路13との間に設けられたスイッチSW11とを有する。積分回路13は、アンプA13,容量素子C13およびスイッチSW13を有する。フォトダイオードPDのアノード端子は接地されていて、フォトダイオードPDのカソード端子はスイッチSW11に接続されている。積分回路13に含まれるアンプA13の反転入力端子は、スイッチSW11を介してフォトダイオードPDのカソード端子に接続されている。積分回路13に含まれるアンプA13の非反転入力端子は一定電圧値Vrefが入力される。容量素子C13およびスイッチSW13は、互いに並列的に接続されていて、アンプA13の反転入力端子と出力端子との間に設けられている。
この光電変換回路11に含まれる積分回路13では、スイッチSW13が閉じることで、容量素子C13が放電され、積分回路13から出力される電圧値が初期化される。スイッチSW13が開きスイッチSW11が閉じると、フォトダイオードPDへの光入射に応じて当該接合容量部に蓄積されていた電荷は、スイッチSW11を経て積分回路13に入力され、容量素子C13に蓄積される。そして、この容量素子C13に蓄積されている電荷の量に応じた電圧値が積分回路13から出力される。
保持回路12a,12bそれぞれは、光電変換回路11から出力された電圧値を保持して、当該保持電圧値に応じた量の電荷を共通配線に出力するものであって、容量素子C12,スイッチSWおよびスイッチSWを有する。保持回路12a,12bそれぞれにおいて、容量素子C12の一端は接地され、容量素子C12の他端はスイッチSWを介して積分回路13のアンプA13の出力端子に接続されている。保持回路12aでは、容量素子C12の他端はスイッチSWを介して共通配線50aに接続されている。保持回路12bでは、容量素子C12の他端はスイッチSWを介して共通配線50bに接続されている。
これら保持回路12a,12bでは、スイッチSWが開くことで、それまでに光電変換回路11から出力されていた電圧値が容量素子C12に保持される。そして、スイッチSWが閉じると、容量素子C12に保持されている電圧値に応じた量の電荷が共通配線50a,50bに出力される。なお、保持回路12a,12bは、互いに異なるタイミングで動作する。すなわち、一方の保持回路12aは、光電変換回路11に含まれる積分回路13においてスイッチSW13が閉じているときから開いた直後に積分回路13から出力される初期電圧値(雑音成分)を保持する。他方の保持回路12bは、光入射に応じてフォトダイオードPDで発生した電荷が積分回路13の容量素子C13に蓄積されているときに積分回路13から出力される電圧値(信号成分)を保持する。なお、この信号成分には雑音成分が重畳されている。
図3は、本実施形態に係る固体撮像装置1に含まれるトランスインピーダンス回路20a,20b、積分回路30a,30bおよび差分演算回路40の回路図である。
トランスインピーダンス回路20a,20bそれぞれは、アンプA20,容量素子C20および抵抗器R20を含む。トランスインピーダンス回路20aのアンプA20の反転入力端子は共通配線50aに接続されている。トランスインピーダンス回路20bのアンプA20の反転入力端子は共通配線50bに接続されている。トランスインピーダンス回路20a,20bそれぞれにおいて、アンプA20の非反転入力端子は一定電圧値Vrefが入力される。また、容量素子C20および抵抗器R20は、互いに並列的に接続されていて、アンプA20の反転入力端子と出力端子との間に設けられている。
一方のトランスインピーダンス回路20aでは、画素部10に含まれる保持回路12aのスイッチSWが閉じたときに、その保持回路12aの容量素子C12に保持されていた電圧値に応じた量の電荷が共通配線50aを経て入力され、その入力された電荷の量に応じたパルス高を有するパルス電流が積分回路30aへ出力される。他方のトランスインピーダンス回路20bでは、画素部10に含まれる保持回路12bのスイッチSWが閉じたときに、その保持回路12bの容量素子C12に保持されていた電圧値に応じた量の電荷が共通配線50bを経て入力され、その入力された電荷の量に応じたパルス高を有するパルス電流が積分回路30bへ出力される。
積分回路30a,30bそれぞれは、アンプA30,容量素子C30およびスイッチSW30を含む。積分回路30aのアンプA30の反転入力端子は、抵抗器60aを介してトランスインピーダンス回路20aの出力端に接続されている。積分回路30bのアンプA30の反転入力端子は、抵抗器60bを介してトランスインピーダンス回路20bの出力端に接続されている。積分回路30a,30bそれぞれにおいて、アンプA30の非反転入力端子は一定電圧値Vrefが入力される。また、容量素子C30およびスイッチSW30は、互いに並列的に接続されていて、アンプA30の反転入力端子と出力端子との間に設けられている。
積分回路30a,30bそれぞれでは、スイッチSW30が閉じることで、容量素子C30が放電され、積分回路30a,30bから出力される電圧値が初期化される。一方の積分回路30aでは、スイッチSW30が開いていると、トランスインピーダンス回路20aから出力された電流が抵抗器60aを経て入力され、その入力した電流に応じた量の電荷が容量素子C30に蓄積され、この容量素子C30に蓄積されている電荷の量に応じた電圧値が積分回路30aから出力される。他方の積分回路30bでは、スイッチSW30が開いていると、トランスインピーダンス回路20bから出力された電流が抵抗器60bを経て入力され、その入力した電流に応じた量の電荷が容量素子C30に蓄積され、この容量素子C30に蓄積されている電荷の量に応じた電圧値が積分回路30bから出力される。
ここで、本実施形態ではスイッチSW30を用いているが、抵抗器を使うことも考えられないことではないが、抵抗器を使った場合には、積分して容量素子C30に蓄積した電荷が抵抗器によって放電してしまうことになり、時間が経つに連れて積分回路30bから出力される電圧値が小さくなってしまう。本実施形態のごとく、スイッチを用いれば、容量素子に蓄積した電荷の放電もなく、その分ゲインを高く稼げることになる。
差分演算回路40は、アンプA40および抵抗器R41〜R44を含む。アンプA40の反転入力端子は、抵抗器R41を介して積分回路30aの出力端に接続され、抵抗器R42を介してアンプA40の出力端子に接続されている。アンプA40の非反転入力端子は、抵抗器R43を介して積分回路30bの出力端に接続され、抵抗器R44を介して接地されている。この差分演算回路40において、抵抗器R41,R43の抵抗値を共にRとし、抵抗器R42,R44の抵抗値を共にRとし、積分回路30aの出力電圧値をVaとし、積分回路30bの出力電圧値をVbとすると、アンプA40の出力端子から出力される電圧値Voutは、下記(1)式で表される。この式に示されるように、差分演算回路40から出力される電圧値Voutは、積分回路30aの出力電圧値Vaと積分回路30bの出力電圧値Vbとの差(Vb−Va)に対して、ゲイン(R/R)を乗じたものとなる。
Vout=−(Vb−Va)R/R …(1)
制御部90は、各画素部10の光電変換回路11に含まれるスイッチSW11およびスイッチSW13の開閉動作を制御する信号を出力し、各画素部10の保持回路12aおよび保持回路12bそれぞれに含まれるスイッチSWおよびスイッチSWの開閉動作を制御する信号を出力し、また、積分回路30aおよび積分回路30bそれぞれに含まれるスイッチSW30の開閉動作を制御する信号を出力する。本実施形態に係る固体撮像装置1は、この制御部90から出力される制御信号に基づいて動作する。
本実施形態に係る固体撮像装置1の動作の一例は以下のとおりである。なお、以下に説明する動作例は、制御部90から出力される制御信号に基づくものである。
画素部10において、積分回路13のスイッチSW13が閉じることで、容量素子C13が放電され、光電変換回路11から出力される電圧値が初期化される。さらに、積分回路13のスイッチSW13が開いた瞬間、積分可能状態となり、積分回路13からノイズを含む初期電圧が発生する。その後、保持回路12aのスイッチSWが開くことで、そのときに光電変換回路11から出力されている初期電圧値(雑音成分)が保持回路12aの容量素子C12に保持される。
続いて、同じ画素部10において、積分回路13のスイッチSW13が開きスイッチSW11が閉じると、フォトダイオードPDへの光入射に応じて当該接合容量部に蓄積されていた電荷は、スイッチSW11を経て積分回路13に入力され、容量素子C13に蓄積される。そして、この容量素子C13に蓄積されている電荷の量に応じた電圧値が積分回路13から出力される。その後、保持回路12bのスイッチSWが開くことで、そのときに光電変換回路11から出力されている電圧値(信号成分)が保持回路12bの容量素子C12に保持される。
画素部10において、以上のようにして、保持回路12aに初期電圧値(雑音成分)が保持され、保持回路12bに電圧値(信号成分)が保持されると、その後、保持回路12a,12bそれぞれのスイッチSWが同時に一定期間だけ閉じる。
画素部10の保持回路12aのスイッチSWが閉じている一定期間に、保持回路12aにより保持されていた電圧値(雑音成分)に応じた量の電荷は、共通配線60aを経てトランスインピーダンス回路20aに入力され、その入力された電荷の量に応じたパルス高を有するパルス電流が、トランスインピーダンス回路20aから出力される。トランスインピーダンス回路20aから出力されたパルス電流は、抵抗器60aを経て積分回路30aに入力される。そして、積分回路30aの容量素子C30に入力電流に応じた量の電荷が蓄積され、この容量素子C30に蓄積された電荷の量に応じた電圧値(雑音成分)Vaが積分回路30aから出力される。
同様に、画素部10の保持回路12bのスイッチSWが閉じている一定期間に、保持回路12bにより保持されていた電圧値(雑音成分)に応じた量の電荷は、共通配線60bを経てトランスインピーダンス回路20bに入力され、その入力された電荷の量に応じたパルス高を有するパルス電流が、トランスインピーダンス回路20bから出力される。トランスインピーダンス回路20bから出力されたパルス電流は、抵抗器60bを経て積分回路30bに入力される。そして、積分回路30bの容量素子C30に入力電流に応じた量の電荷が蓄積され、この容量素子C30に蓄積された電荷の量に応じた電圧値(信号成分)Vbが積分回路30bから出力される。
積分回路30aから出力された電圧値(雑音成分)Va、および、積分回路30bから出力された電圧値(信号成分)Vbは、差分演算回路40に入力される。そして、上記(1)式で表される電圧値Voutが差分演算回路40から出力される。
以上のような画素部10についての一連の動作が終了すると、次の画素部10n+1についても同様の動作が行われる。このようにしてN個の画素部10〜10について順次に同様の動作が行われて、N個の画素部10〜10それぞれに含まれるフォトダイオードPDへの入射光量に応じた電圧値Voutが差分演算回路40から順次に出力される。
本実施形態に係る固体撮像装置1では、各画素部10において、フォトダイオードPDで発生した電荷の量に応じた電圧値が光電変換回路11から出力され、この電圧値が保持回路12a,12bにより保持される。したがって、各画素部10に含まれるフォトダイオードPDの接合容量が大きくても、撮像速度の劣化が防止される。
各画素部10の保持回路12aとトランスインピーダンス回路20aとの間の共通配線50aは、トランスインピーダンス回路20aに含まれるアンプA20の反転入力端子に接続されていて、この反転入力端子とイマジナリショートの関係にあるアンプA20の非反転入力端子に入力される電圧値Vrefと同じ一定電圧値に保たれる。同様に、各画素部10の保持回路12bとトランスインピーダンス回路20bとの間の共通配線50bも、一定電圧値に保たれる。したがって、画素数Nが多くなって共通配線50a,50bが長くなっても、トランスインピーダンス回路20a,20bの入力端での電圧値低下が防止されるので、差分演算回路40におけるゲイン(R/R)を大きくする必要がなく、それ故、この点でも撮像速度の劣化が防止される。
差分演算回路40から出力される電圧値Voutは、積分回路30aの出力電圧値(雑音成分)Vaと積分回路30bの出力電圧値(信号成分)Vbとの差(Vb−Va)に対して、ゲイン(R/R)を乗じたものである。また、この差(Vb−Va)は、保持回路12a,12bそれぞれに保持された電圧値の差に応じたものである。したがって、差分演算回路40から出力される電圧値Voutは、積分回路13の出力電圧値に含まれるオフセットが除去されて高精度のものとなる。
また、一般に、トランスインピーダンス回路20a,20bは、広帯域であることから、出力信号に熱雑音成分が重畳し易い。しかし、トランスインピーダンス回路20a,20bからの出力信号のうち高周波成分は積分回路30a,30bにより遮断されるので、積分回路30a,30bからの出力信号は熱雑音成分が低減されたものとなる。
なお、撮像の高速化を図る上では、トランスインピーダンス回路20a,20bそれぞれに含まれる容量素子C20の容量値Cと抵抗器R20の抵抗値Rとの積(C)は小さい方が好ましい。また、撮像の高速化を図る上では、各画素部10の保持回路12a,12bそれぞれに含まれる容量素子C12の容量値Cと、トランスインピーダンス回路20a,20bそれぞれに含まれる容量素子C20の容量値Cと、の比(C/C)も小さい方が好ましい。さらに、撮像の高感度化を図る上では、トランスインピーダンス回路20a,20bそれぞれに含まれる抵抗器R20の抵抗値Rは大きい方が好ましい。したがって、これらのパラメータの値には、撮像の高速化および高感度化を図る上で特に好ましい範囲がある。
図4は、各画素部10の保持回路12a,12bそれぞれに含まれる容量素子C12の容量値Cと、トランスインピーダンス回路20a,20bから出力されるパルス信号のピーク到達時間と、の関係を示すグラフである。また、図5は、各画素部10の保持回路12a,12bそれぞれに含まれる容量素子C12の容量値Cと、トランスインピーダンス回路20a,20bから出力されるパルス信号のパルス高と、の関係を示すグラフである。これらの図では、トランスインピーダンス回路20a,20bそれぞれに含まれる容量素子C20の容量値Cおよび抵抗器R20の抵抗値Rについて、Cが2pFであってRが1kΩである場合、Cが1pFであってRが1kΩである場合、および、Cが2pFであってRが500Ωである場合、の3つの場合について示されている。
これらの図から判るように、トランスインピーダンス回路20a,20bの時定数を表す積(C)が同じであっても、容量素子C20の容量値Cが大きいほど、ピーク到達時間が短く(撮像速度が速く)、出力パルス信号のパルス高が低い(感度が悪い)。その他に種々の条件の下でシミュレーションした結果によると、撮像の高速化および高感度化を図る上では、各画素部10の保持回路12a,12bそれぞれに含まれる容量素子C12の容量値Cが1pF〜2pFの範囲にあるのが好ましく、トランスインピーダンス回路20a,20bそれぞれに含まれる容量素子C20の容量値Cが1pF〜5pF(より好適には1pF〜3pF)の範囲にあるのが好ましい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、各画素部10に含まれる光電変換回路11は、上記実施形態ではPPS方式のものであったが、APS(Active PixelSensor)方式のものであってもよい。
本実施形態に係る固体撮像装置1の構成図である。 本実施形態に係る固体撮像装置1に含まれる各画素部10の回路図である。 本実施形態に係る固体撮像装置1に含まれるトランスインピーダンス回路20a,20b、積分回路30a,30bおよび差分演算回路40の回路図である。 各画素部10の保持回路12a,12bそれぞれに含まれる容量素子C12の容量値Cと、トランスインピーダンス回路20a,20bから出力されるパルス信号のピーク到達時間と、の関係を示すグラフである。 各画素部10の保持回路12a,12bそれぞれに含まれる容量素子C12の容量値Cと、トランスインピーダンス回路20a,20bから出力されるパルス信号のパルス高と、の関係を示すグラフである。
符号の説明
1…固体撮像装置、10〜10…画素部、11…光電変換回路、12a,12b…保持回路、13…積分回路、20a,20b…トランスインピーダンス回路、30a,30b…積分回路、40…差分演算回路、50a,50b…共通配線、90…制御部、PD…フォトダイオード。

Claims (4)

  1. 入射光量に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードを有し当該発生電荷量に応じた電圧値を出力する光電変換回路と、この光電変換回路から出力された電圧値を保持して当該保持電圧値に応じた量の電荷を共通配線に順次に出力する保持回路と、を各々含む複数の画素部と、
    第1アンプ,第1容量素子および抵抗器を含み、前記第1容量素子および前記抵抗器が互いに並列的に接続されて前記第1アンプの入力端子と出力端子との間に設けられ、前記第1アンプの入力端子が前記共通配線に接続されたトランスインピーダンス回路と、
    第2アンプ,第2容量素子およびスイッチを含み、前記第2容量素子および前記スイッチが互いに並列的に接続されて前記第2アンプの入力端子と出力端子との間に設けられ、前記第2アンプの入力端子が前記トランスインピーダンス回路の前記第1アンプの出力端子に接続された積分回路と、
    を備えることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記複数の画素部それぞれが前記保持回路として第1保持回路および第2保持回路を含み、
    前記共通配線として、前記第1保持回路に接続された第1共通配線と、前記第2保持回路に接続された第2共通配線とを備え、
    前記トランスインピーダンス回路として、前記第1共通配線に接続された第1トランスインピーダンス回路と、前記第2共通配線に接続された第2トランスインピーダンス回路とを備え、
    前記積分回路として、前記第1トランスインピーダンス回路と接続された第1積分回路と、前記第2トランスインピーダンス回路と接続された第2積分回路とを備え、
    前記第1積分回路および前記第2積分回路それぞれから出力された電圧値を入力して、これら入力した2つの電圧値の差に応じた電圧値を出力する差分演算回路を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記保持回路において電圧値を保持するための容量素子の容量値が1pF〜2pFの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  4. 前記トランスインピーダンス回路の前記第1容量素子の容量値が1pF〜5pFの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
JP2005280276A 2005-09-27 2005-09-27 固体撮像装置 Active JP4644086B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005280276A JP4644086B2 (ja) 2005-09-27 2005-09-27 固体撮像装置
TW096106998A TWI413401B (zh) 2005-09-27 2007-03-01 Solid-state imaging device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005280276A JP4644086B2 (ja) 2005-09-27 2005-09-27 固体撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007096485A JP2007096485A (ja) 2007-04-12
JP4644086B2 true JP4644086B2 (ja) 2011-03-02

Family

ID=37981691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005280276A Active JP4644086B2 (ja) 2005-09-27 2005-09-27 固体撮像装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4644086B2 (ja)
TW (1) TWI413401B (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04248756A (ja) * 1991-02-04 1992-09-04 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 画像読取方法及びその装置
JPH0630186A (ja) * 1992-07-10 1994-02-04 Fuji Xerox Co Ltd イメ−ジセンサの駆動方法及びイメ−ジセンサ
JPH0696215A (ja) * 1992-09-16 1994-04-08 Hamamatsu Photonics Kk 画像処理装置
JPH0749918A (ja) * 1993-06-02 1995-02-21 Canon Inc 信号処理装置
JPH08139851A (ja) * 1994-11-09 1996-05-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd イメージセンサ
JP2001245212A (ja) * 2000-02-28 2001-09-07 Mitsubishi Electric Corp 光電変換装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI235546B (en) * 2004-08-31 2005-07-01 Add Microtech Corp Improved transimpedance amplifier circuit

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04248756A (ja) * 1991-02-04 1992-09-04 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 画像読取方法及びその装置
JPH0630186A (ja) * 1992-07-10 1994-02-04 Fuji Xerox Co Ltd イメ−ジセンサの駆動方法及びイメ−ジセンサ
JPH0696215A (ja) * 1992-09-16 1994-04-08 Hamamatsu Photonics Kk 画像処理装置
JPH0749918A (ja) * 1993-06-02 1995-02-21 Canon Inc 信号処理装置
JPH08139851A (ja) * 1994-11-09 1996-05-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd イメージセンサ
JP2001245212A (ja) * 2000-02-28 2001-09-07 Mitsubishi Electric Corp 光電変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
TWI413401B (zh) 2013-10-21
JP2007096485A (ja) 2007-04-12
TW200838282A (en) 2008-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4837501B2 (ja) Ad変換回路および光検出装置
US7667501B2 (en) Correlated double sampling technique
EP1399746B1 (en) Image sensor utilizing a low fpn high gain capacitive transimpedance amplifier
US10051224B2 (en) Dual sample-and-hold circuit with resistive gain
JPWO2003049190A1 (ja) 光検出装置、撮像装置及び距離画像取得装置
JP5093768B2 (ja) 信号読み出し回路
JP2021518083A (ja) ピクセル・ユニット・セルにおけるデジタル・シフト・レジスタのための方法
EP2104341B1 (en) Solid-state imaging device
TWI490458B (zh) Integral circuit and light detection device
US8537258B2 (en) Solid-state imaging device with transimpedance and integrating circuits
JP4099413B2 (ja) 光検出装置
EP1330037B1 (en) A/d converter and solid-state camera
JP4644086B2 (ja) 固体撮像装置
JPH10336526A (ja) 固体撮像装置
JP4390881B2 (ja) 光検出装置
JP3844807B2 (ja) 固体撮像素子
US7612815B2 (en) Optical sensor
EP1758376B1 (en) Sensor apparatus
JP3844806B2 (ja) 固体撮像素子
JP2008011297A (ja) 撮像装置及び増幅回路
JP6179718B2 (ja) サンプルホールド回路
KR101660403B1 (ko) Cds 회로

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080708

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101130

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4644086

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250