JP4642263B2 - 追加工事調整システム,追加工事調整装置,追加工事調整方法,プログラム並びにデータ記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は住宅産業の追加工事調整システムに係り、特に、通信回線網を介して設計,住宅の施工状況または資材の作成状況に関する情報を収集し、これら情報と施主の追加工事希望に基づいて、追加工事の可否やスケジュール及び追加金額を提示することが可能な追加工事調整システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅を施工するとき、施主側から追加工事を要請されることがある。このとき、基本設計や施工現場での進捗状況、或いは工場での資材の作成状況がわからないと、追加工事が可能であるかどうかを判断できない。このため、設計図や施工現場の進捗状況、工場での資材の作成状況から、追加工事の可否を適切に判断することが必要である。
【0003】
大抵の場合、設計者,施工現場,工場は、それぞれ別の場所に存在しており、また、追加工事の可否を判断したり、具体的プランやスケジュールを検討するには専門的な知識が必要とされるため、従来では、施主と設計者,施工現場,工場との間にサービス窓口が介在し、情報の収集や調整を行っていた。
【0004】
サービス窓口では、施主から追加工事の要望に関する具体的情報を収集するとともに、設計者から設計に関する情報,施工現場責任者から施工現場の進捗状況に関する情報,工場責任者から資材の作成状況に関する情報を収集し、これらの情報を参照しながら、追加工事の可否や、プラン、工期、費用についてまとめた上、施主に提示していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来では、追加工事に関する情報の収集や、収集された情報に基づく検討について、全て人手によって行っていたため、追加工事の検討に時間がかかるという問題があった。
【0006】
また、検討がなされている間に、施工現場での状況や資材の作成状況が変化し、情報が新しいものになった場合、サービス窓口と、施工現場または工場との間で情報の疎通がうまくいっていないと最新情報を取り入れることができず、このため、施主側に提示したときの情報が、現状に沿っていないものになってしまうおそれがあった。
【0007】
また、追加工事に関する要望について、施主と設計者の間で直接情報交換をするのではなく、間にサービス窓口を介して情報の収集及び伝達を行っていたので、施主の要望を十分伝えられないことがあった。このため、施主と設計者側で理解の相違が発生するおそれがあった。
【0008】
本発明の目的は、住宅の追加工事の要請があったとき、最新の設計情報、現場情報、工場情報に基づいて、追加工事の可否を判断するとともに、追加工事が可能である場合に、スケジュールや費用について、施主に明示することが可能な追加工事調整システム及び追加工事調整装置,追加工事調整方法,プログラム並びにデータ記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の請求項1に係る追加工事調整システムによれば、施主側に備えられたコンピュータから通信回線網を介してメインサーバーに送信される施工中の住宅に関する追加工事希望情報について、前記住宅の設計情報、施工現場の進捗情報、建築資材作成工場での進捗情報に基づいて、追加工事の可否と追加工事の費用及びスケジュールを算出する追加工事調整システムであって、前記メインサーバーは、前記住宅の設計情報が記憶された設計情報記憶部と、前記施工現場の進捗情報が記憶された施工現場情報記憶部と、前記建築資材作成工場での進捗情報が記憶された資材作成情報記憶部と、前記追加工事ごとに着手可否を示す判定データと、各工事別の一般的な設計データと単価データと歩掛データと工期データが記憶された施工作業データ記憶部と、キーワードが記憶されたキーワード記憶部と、前記コンピュータから送信された前記追加工事希望情報の中で前記キーワードと一致する単語が記憶されるための追加工事要望情報記憶部と、工期を算出するための計算式及び費用を算出するための計算式が格納された計算式記憶部と、前記コンピュータから送信された前記単語と前記キーワード記憶部に記憶された前記キーワードを比較し、一致する単語を前記追加要望情報記憶部に書き込むキーワード採用部と、前記追加工事要望情報記憶部から読み出された前記単語と対応する、前記施工作業データ記憶部から読み出された前記設計データに含まれる設計数値と、前記追加工事要望情報記憶部から読み出された前記単語と対応する、前記設計情報記憶部から読み出された前記住宅の設計情報と、を対比させ追加工事の可否を判定する処理、前記施工現場情報記憶部から読み出された前記施工現場の進捗情報と、前記施工作業データ記憶部に記憶された前記判定データとを参照して追加工事の着工可否を判定する処理、を行う判定部と、前記追加工事に該当する設計データと単価データと歩掛データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記費用を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記費用を算出するための計算式とを用いて追加工事にかかる費用を算出する処理、前記追加工事に該当する前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を前記資材作成情報記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて前記追加工事に要する工期を算出する処理、を行う算出部と、を備えたことにより解決される。
【0010】
本発明の追加工事調整システムによれば、設計、施工現場、資材工場での情報を統一させて管理するとともに過去の実績データを参照することにより、施主から追加工事の要請があった場合、瞬時に、追加工事の可否、追加工事により変更となるスケジュール、追加工事にかかる費用について、適切な情報を提示することができる。
【0011】
そして、本発明の追加工事調整システムによれば、上記情報は、最新の施工状況や資材作成状況に関する情報に基づいて得られるものであるため、現状に合致した情報を提示することが可能となる。
【0012】
また、設計の情報、施工現場の情報、資材工場の情報、施主の情報は、現場まや施主側で直接入力されるものであるため、情報収集において漏れがあったり、情報が誤って伝達されたりすることなく、正確な情報を提供することが可能となる。
【0013】
なお、前記単価データは材料費データ,労務費データ,経費データからなり、前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記工期データは、過去の施工実績から作成されたものである。
【0014】
また、追加工事に該当する設計データと住宅の設計情報とを対比させて追加工事の可否を判定する処理において、予め所定の進捗状況に対して着工可能な追加工事を定めた判定データを用いるようにすると、より簡単に正確な判定を行うことが可能となり好適である。
【0015】
本発明の請求項4に係る追加工事調整装置は、通信回線網を介して他のコンピュータから前記住宅の設計情報、施工現場の進捗情報、建築資材作成工場での進捗情報、住宅に関する追加工事希望情報を取得する送受信部と、前記住宅の設計情報が記憶された設計情報記憶部と、前記施工現場の進捗情報が記憶された施工現場情報記憶部と、前記建築資材作成工場での進捗情報が記憶された資材作成情報記憶部と、前記追加工事ごとに着手可否を示す判定データと、各工事別の一般的な設計データと単価データと歩掛データと工期データが記憶された施工作業データ記憶部と、キーワードが記憶されたキーワード記憶部と、前記他のコンピュータから送信された前記追加工事希望情報の中で前記キーワードと一致する単語が記憶されるための追加工事要望情報記憶部と、工期を算出するための計算式及び費用を算出するための計算式が格納された計算式記憶部と、前記他のコンピュータから送信された前記単語と前記キーワード記憶部に記憶された前記キーワードを比較し、一致する単語を前記追加要望情報記憶部に書き込むキーワード採用部と、前記追加工事要望情報記憶部から読み出された前記単語と対応する、前記施工作業データ記憶部から読み出された前記設計データに含まれる設計数値と、前記追加工事要望情報記憶部から読み出された前記単語と対応する、前記設計情報記憶部から読み出された前記住宅の設計情報と、を対比させて追加工事の可否を判定する処理、前記施工現場情報記憶部から読み出された前記施工現場の進捗情報と、前記施工作業データ記憶部に記憶された前記判定データとを参照して追加工事の着工可否を判定する処理、前記追加工事に該当する設計データと単価データと歩掛データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記費用を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記費用を算出するための計算式とを用いて追加工事にかかる費用を算出する処理、前記追加工事に該当する前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を前記資材作成情報記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて前記追加工事に要する工期を算出する処理、を行う制御部と、前記判定結果または算出結果を出力する出力部と、を備えた構成とされる。
【0016】
より具体的には、前記単価データは材料費データ,労務費データ,経費データから構成される。また、前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記工期データは、過去の施工実績から作成されたものである。
【0017】
さらにまた、追加工事に該当する設計データと住宅の設計情報とを対比させて追加工事の可否を判定する処理において、予め所定の進捗状況毎に対して着工可能な追加工事が定められた判定データが用いられる。
【0018】
前記出力部は前記判定結果または算出結果を表示可能な表示手段または前記判定結果または算出結果を紙上に出力可能なプリンタまたは前記判定結果または算出結果を前記通信回線網を介して前記他のコンピュータに送出可能な送受信部のいずれかである。
【0019】
前記他のコンピュータのうち、前記住宅の設計情報を送出するコンピュータは前記住宅を設計した設計者側に設けられており、施工現場の進捗情報を送出するコンピュータは前記住宅の施工現場に設けられており、建築資材作成工場での進捗情報を送出するコンピュータは資材工場に設けられており、前記住宅に関する追加工事希望情報を送出するコンピュータは前記住宅の施主側に設けられている。
【0020】
また、前記他のコンピュータがモバイル端末であれば、情報の入力について、場所や時間を問わずに行うことができるので、常に最新の情報が入力され、これにより適切な追加工事の調整を行うことが可能となる。
【0021】
本発明の請求項13に係る追加工事調整方法は、住宅の施主側に設けられたコンピュータと通信回線網を介して接続されたメインサーバーを用いて施工中の住宅に関する追加工事希望情報について、前記住宅の設計情報、施工現場の進捗情報、建築資材作成工場での進捗情報に基づいて、追加工事の可否と追加工事の費用及びスケジュールを算出する追加工事調整方法であって、前記メインサーバーが、前記コンピュータから前記追加工事希望情報を受信する追加工事希望情報取得工程と、前記メインサーバーが、前記追加工事希望情報を複数の単語に分解する解析工程と、前記メインサーバーが、キーワード記憶部に記憶されたキーワードと、前記単語とが一致するか否かを判定するキーワード解析工程と、前記メインサーバーが、前記キーワード解析工程で前記キーワードと前記単語とが一致すると判定された場合に、前記単語と対応させて施工作業データ記憶部から読み出された設計データに含まれる設計数値と設計情報記憶部から読み出された前記住宅の設計情報とを対比させて追加工事の可否を判定する第1の追加工事可否判定工程と、前記メインサーバーが、施工現場情報記憶部から読み出された前記施工現場の進捗情報と、前記施工作業データ記憶部に記憶され、前記追加工事ごとに着手可否を示す判定データとを参照して追加工事の着工可否を判定する第2の追加工事可否判定工程と、前記メインサーバーが、前記第1の追加工事可否判定工程及び前記第2の追加工事可否判定工程で追加工事可能と判定された場合に、前記追加工事に該当する設計データと単価データと歩掛データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、費用を算出するための計算式を計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記費用を算出するための計算式とを用いて追加工事にかかる費用を算出する費用算出工程と、前記メインサーバーが、前記追加工事に該当する前記設計データ及び工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を資材作成情報記憶部から読み出し、工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて追加工事に要する工期を算出する工期算出工程と、前記メインサーバーが、前記第1の追加工事可否判定工程または前記第2の追加工事可否判定工程の判定結果、前記費用算出工程の算出結果、前記工期算出工程の算出結果の何れかを前記施主側に設けられたコンピュータに送信する算出結果送信工程と、前記施主側に設けられたコンピュータが、前記算出結果送信工程で受信した前記第1の追加工事可否判定工程または前記第2の追加工事可否判定工程の判定結果、前記費用算出工程の算出結果、前記工期算出工程の算出結果の何れかを表示する算出結果表示工程と、を備えたことを特徴とする。
【0022】
なお、より具体的には、前記工期算出工程は、前記メインサーバーが、前記追加工事を行う場合に新規作成が必要な資材があるか否かを判定する資材判別工程と、前記メインサーバーが、前記資材判別工程で新規作成が必要な資材があると判定された場合に、前記資材作成情報記憶部から前記建築資材作成工場での進捗情報を読み込み、前記資材を作成するラインが空いているか否かを判定するライン状態判定工程と、前記メインサーバーが、前記ライン状態判定工程の結果に基づいて、前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を前記資材作成情報記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて資材作成期間を算出する資材作成期間算出工程と、を備えていると好ましい。
【0023】
また、前記工期算出工程は、前記メインサーバーが、前記住宅の設計変更の有無を判定する設計変更要否判別工程と、前記メインサーバーが、前記設計変更要否判別工程の結果に基づいて、実績値記憶部から前記単語と対応させて過去データを読み出し、前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記過去データと前記設計データと前記工期データと前記工期を算出するための計算式とを用いて追加工事期間を算出する追加工事工期算出工程と、をさらに備えていると好適である。
【0024】
本発明の請求項16に係るプログラムは、住宅の施主側に設けられたコンピュータと通信回線網を介して接続されたメインサーバーに、施工中の住宅に関する追加工事希望情報について、前記住宅の設計情報、施工現場の進捗情報、建築資材作成工場での進捗情報に基づいて、追加工事の可否と追加工事の費用及びスケジュールを算出する追加工事調整を行わせるためのプログラムであって、前記住宅の施主側に設けられたコンピュータから前記追加工事希望情報を受信する追加工事希望情報受信処理と、前記住宅の施主側に設けられたコンピュータから受信した前記追加工事希望情報を複数の単語に分解する解析処理と、キーワード記憶部に記憶されたキーワードと、前記単語とが一致するか否かを判定するキーワード解析処理と、該キーワード解析処理によって前記キーワードと前記単語とが一致すると判定された場合に、前記単語と対応させて施工作業データ記憶部から読み出された設計データに含まれる設計数値と設計情報記憶部から読み出された前記住宅の設計情報とを対比させて追加工事の可否を判定する第1の追加工事可否判定処理と、施工現場情報記憶部から読み出された前記施工現場の進捗情報と、前記施工作業データ記憶部に記憶され、前記追加工事ごとに着手可否を示す判定データとを参照して追加工事の着工可否を判定する第2の追加工事可否判定処理と、前記第1の追加工事可否判定処理及び前記第2の追加工事可否判定処理によって追加工事可能と判定された場合に、前記追加工事に該当する設計データと単価データと歩掛データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、費用を算出するための計算式を計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記費用を算出するための計算式とを用いて追加工事にかかる費用を算出する費用算出処理と、前記追加工事に該当する前記設計データ及び工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を資材作成情報記憶部から読み出し、工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて追加工事に要する工期を算出する工期算出処理と、前記第1の追加工事可否判定処理または前記第2の追加工事可否判定処理の判定結果、前記費用算出処理の算出結果、前記工期算出処理の算出結果の何れかを前記施主側に設けられたコンピュータに送信する算出結果送信処理と、を前記メインサーバーに実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
また、前記工期算出処理において、前記追加工事を行う場合に新規作成が必要な資材があるか否かを判定する資材判別処理と、該資材判別処理で新規作成が必要な資材があると判定された場合に、前記資材作成情報記憶部から前記建築資材作成工場での進捗情報を読み込み、前記資材を作成するラインが空いているか否かを判定するライン状態判定処理と、該ライン状態判定処理の結果に基づいて、前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を前記資材作成情報記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて資材作成期間を算出する資材作成期間算出処理と、を前記メインサーバーに実行させるプログラムであると好ましい。
さらに、前記工期算出処理において、前記住宅の設計変更の有無を判定する設計変更要否判別処理と、該設計変更要否判別処理の結果に基づいて、実績値記憶部から前記単語と対応させて過去データを読み出し、前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記過去データと前記設計データと前記工期データと前記工期を算出するための計算式とを用いて追加工事期間を算出する追加工事工期算出処理と、をさらに前記メインサーバーに実行させるプログラムであると好適である。
【0025】
また、本発明の請求項19に係るプログラムを記録したデータ記録媒体は、住宅の施主側に設けられたコンピュータと通信回線網を介して接続されたメインサーバーに、施工中の住宅に関する追加工事希望情報について、前記住宅の設計情報、施工現場の進捗情報、建築資材作成工場での進捗情報に基づいて、追加工事の可否と追加工事の費用及びスケジュールを算出する追加工事調整を行わせるためのプログラムを記録したデータ記録媒体であって、前記住宅の施主側に設けられたコンピュータから前記追加工事希望情報を受信する追加工事希望情報受信処理と、前記住宅の施主側に設けられたコンピュータから受信した前記追加工事希望情報を複数の単語に分解する解析処理と、キーワード記憶部に記憶されたキーワードと、前記単語とが一致するか否かを判定するキーワード解析処理と、該キーワード解析処理によって前記キーワードと前記単語とが一致すると判定された場合に、前記単語と対応させて施工作業データ記憶部から読み出された設計データに含まれる設計数値と設計情報記憶部から読み出された前記住宅の設計情報とを対比させて追加工事の可否を判定する第1の追加工事可否判定処理と、施工現場情報記憶部から読み出された前記施工現場の進捗情報と、前記施工作業データ記憶部に記憶され、前記追加工事ごとに着手可否を示す判定データとを参照して追加工事の着工可否を判定する第2の追加工事可否判定処理と、前記第1の追加工事可否判定処理及び前記第2の追加工事可否判定処理によって追加工事可能と判定された場合に、前記追加工事に該当する設計データと単価データと歩掛データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、費用を算出するための計算式を計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記費用を算出するための計算式とを用いて追加工事にかかる費用を算出する費用算出処理と、前記追加工事に該当する前記設計データ及び工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を資材作成情報記憶部から読み出し、工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて追加工事に要する工期を算出する工期算出処理と、前記第1の追加工事可否判定処理または前記第2の追加工事可否判定処理の判定結果、前記費用算出処理の算出結果、前記工期算出処理の算出結果の何れかを前記施主側に設けられたコンピュータに送信する算出結果送信処理と、を前記メインサーバーに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0026】
より具体的には、前記工期算出処理において、前記追加工事を行う場合に新規作成が必要な資材があるか否かを判定する資材判別処理と、該資材判別処理で新規作成が必要な資材があると判定された場合に、前記資材作成情報記憶部から前記建築資材作成工場での進捗情報を読み込み、前記資材を作成するラインが空いているか否かを判定するライン状態判定処理と、該ライン状態判定処理の結果に基づいて、前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を前記資材作成情報記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて資材作成期間を算出する資材作成期間算出処理を行うものである。
【0027】
また、前記工期算出処理において、前記住宅の設計変更の有無を判定する設計変更要否判別処理と、該設計変更要否判別処理の結果に基づいて、実績値記憶部から前記単語と対応させて過去データを読み出し、前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記過去データと前記設計データと前記工期データと前記工期を算出するための計算式とを用いて追加工事期間を算出する追加工事工期算出処理が行われる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する処理ステップ、装置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0029】
図1乃至図22は本発明の一実施の形態例を示すものであり、図1は追加工事調整システムの概念図、図2は追加工事システムを実現するハード構成を示す説明図、図3は施工現場用のチェックリストを示す説明図、図4は資材工場用のチェックリストを示す説明図、図5は施工作業データとして格納される具体的データを示す説明図、図6は進捗状況に対応して追加工事の可否を定めた判定データの一例を示す説明図、図7は材料費データの具体例を示す説明図、図8は労務費データの具体例を示す説明図、図9は設計数値データの具体例を示す説明図、図10は追加工事システムにおける処理の流れを示すブロック図、図11は追加工事のプランを示す説明図、図12乃至図15はプログラムによる処理の流れを示すフローチャート、図16乃至図22は施主のコンピュータに表示される画面の一例を示す説明図である。
【0030】
本例の追加工事調整システムSは、図1に示すように、施主、設計者、施工現場、資材工場との間に立って情報を収集し、これらの情報に基づいて、自動的に追加工事の可否を判断するとともに、追加工事を行う場合は、スケジュールや費用を算定する等のコーディネートを行うものである。
【0031】
追加工事調整システムSは、コンピュータ等の情報通信機器の表示部に表示されたホームページにおいて、施主、設計、施工現場、工場から情報を収集するとともに、これらの情報に基づいて、追加工事の調整を行うものである。
【0032】
本例の追加工事調整システムSは、ユーザコンピュータUと情報のやりとりを行うことができるように、通信回線網を介してユーザコンピュータUと接続されている。
【0033】
本例の追加工事調整システムSは、図2に示すように、4つの装置A〜Dから構成されている。装置Aは追加工事調整システムSのメインサーバーであり追加工事調整装置を構成するものである。装置Aは、例えば、住宅メーカーの本社に設けられている。また、装置Bは設計者のオフィス、装置Cは住宅の施工現場、装置Dは住宅の資材を作成する工場に設けられている。
【0034】
装置Aは、施主側であるユーザコンピュータUや、システムを構成する他の装置B〜Dとの間で情報をやりとりし、施主からの情報、設計者からの情報、施工現場からの情報、工場からの情報を収集し、これらの情報を突き合わせて、追加工事の可否や、スケジュール及び費用を算出するものである。
【0035】
装置AとユーザコンピュータU、または装置B〜Dとの間では、通信回線網を介して情報のやりとりがなされる。このとき、例えば、遠隔地にある装置同士はインターネットを介して接続し、また、同じ建物内など近くにある装置同士はLANを介して接続するようにしても良い。
【0036】
なお、通信回線網としては、上記したものに限らず、ISDN回線や専用線或いは無線など、他の通信回線を使用した構成としても良いことは勿論である。
【0037】
装置Aは、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータ(パソコン)をはじめとするコンピュータ装置により構成される。装置Aは、施主側にあるユーザコンピュータUや、システムを構成する他の装置B〜Dとの間で情報をやりとりする送受信部101を備えている。この送受信部101は、施主から追加工事の要望があったとき、追加工事調整システムSによって得られる結果を施主側へ出力する出力部としても機能するものである。
【0038】
また、装置Aは、各種情報及びプログラムが記憶される記憶部102、前記プログラムに基づいてデータの演算・制御処理を行うCPU103,ROM104,RAM105を備えている。
【0039】
ROM104には、コンピュータシステムのハードウェア制御のための基本的な各種プログラムが格納されている。RAM105は、アプリケーションプログラムのワークエリアとして機能するように構成されている。
【0040】
また、装置Aには、必要に応じて、キーボードやマウスからなる入力部107、出力部として、データ等を表示する表示部106、紙出力を行うプリンター108が設けられている。なお、メインサーバーとしての装置Aは、本例のように1つの装置に設けられているのではなく、各処理別に複数の装置に分けた構成であっても良い。
【0041】
記憶部102は、例えばHDDに設けられており、ユーザコンピュータUから送付された追加工事情報を記憶する追加工事要望情報記憶部102a,設計者側の装置Bから送られてきた設計に関する情報を記憶する設計情報記憶部102b,施工現場に設けられた装置Cから送られてきた施工現場情報を記憶する施工現場情報記憶部102c,工場に設けられた装置Dから送られてきた資材作成情報を記憶する資材作成情報記憶部102d,所定の工事に関する一般的なデータを格納した施工作業データ記憶部102e,実際に行った追加工事情報を記憶する実績値記憶部102f,キーワードを作成するためのキーワード記憶部102gを備えている。
【0042】
追加工事要望情報記憶部102aには、施主から送付された追加工事の要望に関する情報が記憶される。追加工事要望情報記憶部102aには、施主から送付されたままの内容と、この内容に基づいて形成されたキーワードとが記憶される。
【0043】
例えば、施主から「2階にも浴室を作りたい」という追加工事の要望があった場合、追加工事要望情報記憶部102aには、「2階にも浴室を作りたい」という内容そのものと、この内容から形成された「2階」,「浴室」というキーワードが記憶される。キーワードは、キーワード記憶部102gのデータを参照し、アプリケーションプログラムに従って作成される。
【0044】
ここで、キーワード作成の一例を示す。キーワードとしては、キーワード記憶部102gに、予め、住宅を構成する構成要素について考え得る限りの言葉が記憶されている。そして、施主から入力された文章と、予め記憶された言葉を比較して、キーワードを定めるものである。
【0045】
予め記憶されている言葉としては、住宅の構成要素として、例えば、「居間」,「キッチン」,「トイレ」,「浴室」,「玄関」,「1階」,「2階」,「バルコニー」,「ベランダ」,「屋根」,「冷房/暖房」,「換気」等の言葉が記憶されている。
【0046】
よって、内容として「2階に浴室を作りたい」という内容が入力された場合は、「2階」,「浴室」という言葉が文章から切り取られ、この言葉と、予め記憶されている言葉と一致するので、「2階」,「浴室」がキーワードとして採用される。なお、入力された内容からキーワードが作成不可能な場合は、情報不足や入力ミスなどの可能性が考えられるため、施主へ再度の入力を促すメッセージ等が提示される。
【0047】
そして、再度入力されたにも関わらず、キーワードが作成不能だった場合、この内容は一旦、住宅メーカーの営業担当者などにメール送信され、個別の対応がとられる。このとき、例えば3回入力してもキーワードが作成されなかった場合に、自動的にメールが送付される構成としても良い。
【0048】
設計情報記憶部102bには、施工中の住宅に関する設計情報が記憶されている。設計情報としては、住宅の設計図,設計に関する各数値が記憶されている。また、建物だけではなく、土地形や間口・奥行きなど、土地に関する情報も記憶されている。
【0049】
上記設計に関する情報は、設計者側に設けられた装置Bから送信されてくるものである。ここで装置Bについて説明すると、装置Bは、送受信部111,記憶部112,CPU113,ROM114,RAM115,表示部116,入力部117,出力部118を備えており、住宅の設計図面を作成するための住宅専用CAD(Computer Aided Design)プログラムがインストールされている。
【0050】
この住宅専用CADによって作成された設計図面は、施工される住宅別に、記憶部112に記憶されており、送受信部111から装置Aに送出されるように構成されている。
【0051】
上記設計情報は、施主から追加工事について要請があったときにはじめて、装置Bに取りにいくようにしても良い。或いは、設計が終了した段階で、自動的に装置Bから装置Aに情報が送出される構成としても良い。
【0052】
施工現場情報記憶部102cには、施工現場での進捗状況を示すデータが記憶されている。この情報は、施工現場に設けられた装置Cから送信されてくるものである。
【0053】
ここで、施工現場に設けられた装置Cについて説明する。装置Cは、送受信部121,記憶部122,CPU123,ROM124,RAM125,表示部126,入力部127,出力部128を備えており、施工現場での進捗状況は、施工住宅別に記憶部112に記憶されるように構成されている。施工現場での進捗状況は、送受信部111から装置Aに送出される。
【0054】
施工現場での進捗状況は、例えば図3に示すようなチェックリスト形式で入力される。進捗状況を入力するときは、施工現場に設置された装置Cの表示部126にチェックリストL1が表示される。チェックリストL1は、施工される住宅別に記憶部122に記憶されている。そして、施工現場で進捗状況を入力する時にCPU123により読み出される。
【0055】
チェックリストL1には、施工現場で行われる各作業について、工程順に記載されている。工程としては、例えば図3に示されているように、設計,基礎工事,鉄骨軸組工事,パネル工事,屋根組工事,屋根仕上工事,外装部材取付工事,内装・設備機器仕上工事等が記載されている。
【0056】
現場管理者は、チェックリストL1に記載された各工程が終了した時点で、キーボードやマウス等の入力部127を使用してチェックマークを付けていく。また、作業が開始されているが、未だ終了していない仕掛中のものについては、何%くらい終了しているのかを入力する。そして、チェックが完了した後、このチェックリストL1を記憶部122に記憶することにより、各住宅の施工についての進捗状況が記憶される。
【0057】
上記進捗状況は、メインサーバーとしての装置Aに集められる。進捗状況については、施主から追加工事について要請があったときに装置Cに取りにいくようにしても良い。或いは、定期的に、装置Cから装置Aへ、進捗状況に関する情報が送出されるようにしても良い。
【0058】
なお、本例のように、施工現場側の装置CにチェックリストL1が設けられているのではなく、メインサーバーとしての装置A側にチェックリストL1のフォームやチェック済みのフォームを格納しておくようにしても良い。この場合は、施工現場でチェックするときに、装置Aからフォームを装置Cへ送出し、装置C側でチェックの終了したフォームを、再度装置Aへ送出するようにする。
【0059】
上記構成とすることにより、施工現場側の装置Cの記憶部122についてチェックリストL1を記憶させるための容量を確保する必要がないため、施工現場側の装置Cについて、より小型化することが可能となる。
【0060】
装置Cをコンパクトにすることにより、管理者はいつでも装置Cを持ち歩き、タイムリーに情報を入力することが可能となる。
【0061】
資材作成情報記憶部102dには、資材を作成している工場での、資材作成の進捗状況を示すデータが記憶されている。この情報は、工場に設けられた装置Dから送信されてくるものである。
【0062】
ここで、工場に設けられた装置Dについて説明する。装置Dは、送受信部131,記憶部132,CPU133,ROM134,RAM135,表示部136,入力部137,出力部138を備えており、工場での資材作成に関する進捗状況は、施工住宅別に記憶部132に記憶されるように構成されている。資材作成に関する進捗状況は、送受信部131から装置Aに送出される。
【0063】
工場での資材作成の進捗状況は、例えば図4に示すようなチェックリスト形式で入力される。進捗状況を入力するときは、工場に設置された装置Dの表示部136にチェックリストL2が表示される。チェックリストL2は、施工される住宅別に記憶部に記憶されており、進捗状況入力時にCPU133により読み出される。
【0064】
チェックリストL2には、工場で作成される各資材について、種類別に記載されている。例えば図4に示されているように、パネル材として、外壁パネル,外壁パネル(窓枠付き),間仕切パネル,床パネル、また鉄骨材として、柱材,パネルフレーム,梁材等が記載されている。
【0065】
現場管理者は、チェックリストL2に記載された資材の作成が終了した時点で、キーボードやマウス等の入力部137を使用してチェックマークを付けていく。また、作成が開始されているが、未だ完成していない仕掛中のものについては、何%くらい終了しているのかを入力する。そして、チェックが完了した後、このチェックリストL2を記憶部に記憶することにより、各住宅について、資材の作成に関する進捗状況が記憶される。
【0066】
上記進捗状況は、メインサーバーとしての装置Aに集められる。進捗状況については、施主から追加工事について要請があったときに装置Dに取りにいくようにしても良い。或いは、定期的に、装置Dから装置Aへ進捗状況に関する情報が送出されるようにしても良い。
【0067】
なお、本例のように、工場側の装置DにチェックリストL2が設けられているのではなく、メインサーバーとしての装置A側にチェックリストL2のフォームやチェック済みのフォームを格納しておくようにしても良い。この場合は、工場でチェックするときに、装置Aからフォームを装置Dへ送出し、装置D側でチェックの終了したフォームを、再度装置Aへ送出するようにする。
【0068】
上記構成とすることにより、工場側の装置Dの記憶部132についてチェックリストL2を記憶させるための容量を確保する必要がないため、工場側の装置Dについて、より小型化することが可能となる。
【0069】
施工作業データ記憶部102eには、図5に示すように、追加工事の費用やスケジュールを算定するために必要なデータが、追加工事別に分類されて格納されている。施工作業データ記憶部102eには、過去からの施工実績から作成されたデータが一般値として格納されている。
【0070】
施工作業データ記憶部102eに記憶される具体的データとしては、材料費,労務費,経費に関する単価データと、歩掛データと、所定の作業について係る平均的な工期をデータ化した手間データと、資材の作成時間に関する資材作成時間データと、設計データが記憶されている。
【0071】
単価データは、材料費、労務費、経費に関するデータである。材料費に関する単価データは、例えば、図7に示すように、各材料について種類別、タイプ別に単価が記載されている。
【0072】
労務費としては、図8に示すように、配管作業費、パネル取付作業費、浴槽取付作業費、タイル貼り作業費などについて、それぞれ単価が記憶されている。なお、労務費について、作業のやり方によって作業単価が変わる場合は、それぞれ作業のやり方別に単価が記憶される。
【0073】
さらに、設計自体に変更が発生する場合は、設計図を修正したり、配管の設計を変更する必要があるが、この場合の人件費についても、それぞれ単価が記憶されている。
【0074】
歩掛データは、所定の工事に要する面積当たり、容積当たりの労務者数を示すものであり、工事を行う階数、作業場所の広さなどによって、異なる数値が記憶されている。歩掛データとしては、過去の実績に基づいた数値が記憶されている。なお、歩掛データについては、実際に行われた追加工事の実績値に基づいて随時見直しされ、常に最新の歩掛が反映されるように構成されている。
【0075】
工期データとしての手間データは、所定作業について必要とされる工期についてデータ化したものである。工期データについては、資材作成時間データとして、壁パネルやドア枠など、住宅を構成する各部材について、工場で作成する場合にかかる時間についても記憶されている。
【0076】
設計データとしては、それぞれの追加工事に関する、具体的な設計数値が記憶されている。例えば、浴室の追加工事を行う場合、設計数値としては、浴室を設けるには最低どのくらいの面積が必要なのか、浴室のタイプ別にどれくらいの面積が必要とされるのか、現在の配管位置からどれくらいの範囲なら追加工事可能なのか、などの具体的な数値が記憶されている。
【0077】
例えば、図9に示すように、浴室の追加工事を行う場合は、部屋の追加に関する設計データが参照される。部屋の追加に関する設計データとしては、図示されているように、部屋の種類別に適切な面積値が記載されている。
【0078】
この他にも、設計データの一例として、バルコニーの追加工事に関して参照されるデータとして、バルコニーを設けるのに適切な壁の幅、ソーラーシステムを設ける場合に適切な屋根の面積や傾斜などのデータが記憶されている。
【0079】
また、施工作業データ記憶部102eには、追加工事の着手の可否を判定する判定データと、追加工事に必要な材料や作業を示す必要材料作業データについても記憶されている。判定データは、追加工事の内容別になっており、各追加工事について、どの施工段階であれば着手可能であるのかを関連付けて形成されているものである。
【0080】
例えば、施工作業状況について、設計が完了した段階を第1段階、基礎工事が完了した段階を第2段階、鉄骨軸組工事・パネル工事が完了した段階を第3段階、屋根組工事・屋根仕上工事が完了した段階を第4段階、外装部材取付工事が完了した段階を第5段階、内装・設備機器仕上工事が完了した段階を第6段階とし、それぞれの段階について、各追加工事の可否が予め設定されている。
【0081】
必要材料作業データは、追加工事の内容別に、その追加工事を行うために必要な材料や作業を特定したものである。例えば、浴室の追加工事であれば、必要な材料として、浴槽、タイル、壁パネルなどが特定されており、また、必要な作業として、浴槽設置作業、タイル貼り作業、パネル設置作業などが特定されている。
【0082】
さらに、記憶部102には、工期や費用を算出するための計算式を格納した計算式記憶部102hと、ユーザ基本情報として、施主の氏名や住宅の場所等の基本情報を格納した基本情報記憶部102iと、施主に付されたID及びパスワードを記憶した認証情報記憶部102jとが設けられている。
【0083】
計算式記憶部102hには、追加工事を行う場合のスケジュールや費用を算出するための計算式が記憶されている。このとき、計算用データ記憶部に記憶されたデータを使用して、各種計算が行われる。
【0084】
例えば、2階に浴室を設ける追加工事を行う場合において、浴室にタイルを敷設する場合の材料費、労務費、経費を算出するケースを例とすると、そのときの材料費は、使用するタイルのタイプ別に決定されるものである。
【0085】
このため、施工作業データ記憶部102eから、各種別のタイルの大きさと値段を読み込み、計算式=(床面積÷1つ当たりのタイルの大きさ)により、必要とされるタイルの数を算出し、さらに、計算式=(タイルの数×タイルの単価)で、使用されるタイル全体の値段を算出する。
【0086】
また、労務費については、施工作業データ記憶部102eから、浴室工事の場合の歩掛(面積当たり,容積当たりの労務者数)を読み出し、さらに施工作業データ記憶部から労務者一人当たりの労務費を読み出し、計算式=(面積×歩掛×労務費)により、浴室工事に必要な労務費を算出する。さらに、経費については、過去の実績値を参照して、決定される。
【0087】
また、上記のように2階に浴室を設ける追加工事を行う場合、設計の段階から変更が必要である場合は、さらに設計変更に関する費用が加算される。設計変更に関する費用は、施工作業データ記憶部102eから、設計者が設計図に修正を加える費用を算出するため、設計に関する労務費データが読み込まれる。
【0088】
実績値記憶部102fには、実際に追加工事を行った場合、その実績値が記録されるように構成されている。実績値記憶部102fには、追加工事の種類、追加工事が行われた時期、作業内容、設計変更、工期、材料費、作業人数、などの情報が記憶されている。
【0089】
実績値記憶部102fに記憶された情報は、追加工事調整システムSで再利用され、以降の追加工事の調整に反映されていく。例えば、工期、作業人数は歩掛データに反映され、材料費などは最新のデータとして材料費データに反映される。また、設計図を練り直した時間など、ケース毎に異なるデータについても、集積されて有効に活用されるものである。
【0090】
また、記憶部102には、オペレーティングシステムプログラム(以下、OSという)102g及びアプリケーションプログラム102hが格納されている。アプリケーションプログラム102hは、本例の追加工事調整システムSの基本的機能を実現するための基本プログラムである。
【0091】
本例では、アプリケーションプログラムとして、キーワード作成プログラム、追加工事可否判定プログラム、費用算出プログラム、工期算出プログラムが設けられている。
【0092】
メインサーバーとしての装置Aでは、アプリケーションプログラム102hに基づいて、制御部としてのCPU103が、各種情報を収集する処理、施主からの追加工事希望に関する情報と設計情報または施工進捗状況に関する情報とを対比させて追加工事可能かどうか判定する処理、追加工事希望に関する情報と追加工事に関するデータとを対比させて追加工事のスケジュールと費用とを算出する処理、追加工事希望に関する情報と資材の作成状況に関する情報を対比させて追加工事に必要な資材の調達スケジュールを算出する処理、前記処理により得られた結果を施主に提示する処理を行うように構成されている。
【0093】
すなわち、CPU103と追加工事可否判定プログラムとで、装置Aの判定部を構成し、CPU103と費用算出プログラム及び工期算出プログラムとで、装置Aの算出部を構成しているものである。
【0094】
ここで、追加工事調整システムSによって行われる処理の流れについて、図10に示すブロック図に基づいて説明する。
先ず、処理1において、施主から追加工事に関する要望が収集される。また、装置Bから設計に関する情報、装置Cから施工状況の情報、装置Dから資材作成状況の情報が収集される。
【0095】
次いで、処理2において、施主から収集された要望の内容に基づいてキーワードが作成される。キーワードは、施主によって入力された内容から、所定の文字列をピックアップすることにより形成される。
【0096】
処理3では、処理2で作成されたキーワードと、設計情報または施工進捗状況に関する情報とを対比させて、追加工事が可能かどうか判定する処理が行われる。先ず、設計情報については、例えば、「2階」,「浴室」というキーワードである場合、施工データ記憶部102eから、そのキーワードに基づいて、単価データ,歩掛データ,工期データ,設計データなどの一般値が読み出される。
【0097】
この場合は、「浴室」というキーワードに基づいて、浴室を設けるには最低どのくらいの面積が必要なのか、浴室のタイプ別にどれくらいの面積が必要とされるのか、現在の配管位置からどれくらいの範囲なら追加工事可能なのか、などの具体的な数値が読み出される。
【0098】
そして、設計情報記憶部102bから、施主の住宅に関する設計情報が読み出され、上記設計数値と比較して、2階に浴室を設置するようなスペースがあるのか、またスペースがあった場合、1階の配管と連続するのに適した位置なのかどうか、などが検証される。
【0099】
さらに、施工進捗状況から見て、追加工事が可能かどうかの検証がなされる。このとき、施工情報記憶部102cから、現在の施工進捗状況が読み出される。また、施工作業データ記憶部102eから、追加工事の着手の可否を判定する判定データが読み込まれる。そして、例えば、施主の住宅施工について、第2段階(基礎工事が終了)であった場合、判定データを参照し、追加工事が可能であるかどうかの判断がなされる。
【0100】
処理3で、設計面からみても、施工状況からみても、追加工事が可能であると判定された場合は、処理4に進む。処理4では、追加工事について複数のプランが作成される。
【0101】
プランを作成するとき、例えば、2階に浴室を設ける追加工事の例では、先ず、施工作業データ記憶部102eから、追加工事に必要な材料や作業を示す必要材料作業データが読み込まれる。
【0102】
さらに、施工作業データ記憶部102eの単価データから各材料及び作業について単価が読み出される。このとき、材料及び作業にバリエーションがある場合は、全てのデータが読み出される。このようにして読み出されたデータを組み合わせて、複数のプランが作成される。
【0103】
図11は、浴室を設ける場合に考えられるプランを一覧にしたものであり、工事可能面積が10m2である場合のプランが示されている。このように、一口に浴室の追加工事といっても、材料や作業方法によって種々のプランが考えられるものである。
【0104】
処理5では、上記各プランについて費用及び工期が算出される。費用は、処理4で読み込まれた単価に基づいて、計算式記憶部102hに記憶されたの計算式より算出される。
【0105】
例えば、10m2の浴室を追加で設ける場合、材料としては、壁パネル、タイル、浴槽が使用される。これらの材料について、複数の選択肢がある場合、それぞれの材料を使用したときの費用を算出する。
【0106】
労務費を算出するときは、配管工事、壁パネルの取付、タイルの敷設、浴槽の設置などの各作業について標準とされる歩掛を読み込み、この歩掛と作業員の単価に基づいて労務費を算出する。さらに、経費が加算される。
【0107】
工期については、施工作業データ記憶部102dから所定の工事に関する手間データを読み込み、それぞれのプランについて概略どれくらいの工期を必要とするのかを算出する。
【0108】
さらに、追加工事において、新たに資材が必要とされる場合は、資材作成の工期についても算出される。このときは、先ず、資材作成情報記憶部102dから、資材の作成状況に関するデータを読み込み、追加工事で必要な資材の作成をいつから始めることができるのかが検証される。
【0109】
例えば、浴室の壁パネルを新たに作成しなければならなくなった場合、工場において壁パネルを作成するラインが空いているのか否かが確認される。
【0110】
ラインが空いている場合は、施工作業データ記憶部102eから新たに必要になった資材を作成するのに必要な時間を読み込み、資材作成時間を算定する。
【0111】
また、ラインが空いていない場合は、現状の資材作成状況から、いずれかのパネル作成ラインが空く日付を予測し、その日付から作成を始めて、資材の作成が完了するまでの期間が算定される。
【0112】
なお、追加工事を行うために設計図に変更が必要な場合は、施工作業データ記憶部102eから、設計者の人件費が読み込まれ、費用に加算される。なお、設計図に修正を加えるのにどのくらいの時間を要するかはケースによって異なるものであり、通常の作業に比して、標準化が困難なものである。
【0113】
このため、設計に係る時間及び費用については、過去から蓄積してきたデータに基づいて算出される。このときは、実績値記憶部102fに記憶されたデータを利用して、随時標準値を定め、その標準値を利用して計算が行われる。
【0114】
実績値記憶部102fには、工事のケース毎に異なるデータが記憶されているので、予定されている追加工事に類似するケースのデータを使用するものとする。なお、類似するケースがない場合は、各ケースの平均値をとるようにしても良い。
【0115】
このようにして、追加工事を行う場合のプラン、費用、スケジュールが得られたら、これらの結果が施主に提示される。なお、結果について、一旦専門家のチェックを得てから施主に提示するようにしても良い。
【0116】
この場合は、処理6において、専門家によるチェックが行われる。専門家は、プランの適性をチェックしたり、それぞれのプランについてコメントを書き込んだりし、施主に提示される情報についてより信頼性を高めるようにする。
【0117】
処理7では、施主に結果が提示される。結果は、施主側のユーザコンピュータUの画面上に表示されるとともに、必要であれば、プリンター208から紙出力することが可能である。
【0118】
次に、本例の追加工事調整システムSにおけるアプリケーションプログラムによる各種処理について説明する。先ず、図12において、キーワード作成プログラムによる処理(処理A)の流れについて説明する。
【0119】
先ず、ステップS1で、施主から追加工事の要望が入力されたことが確認されると、ステップS2で、入力された追加工事の要望について複数の単語に分解する。次いで、ステップS3で、分解された単語について、予め用意された言葉に一致するものがあるかどうか判定される。
【0120】
一致するものがあった場合(ステップS3;Yes)、ステップS4において、キーワードが採用され、処理を終了する。なお、一致するものがない場合(ステップS3;No)、ステップS5で、施主へ再度の入力を促すメッセージが送付され、再度の入力後、ステップS2〜ステップS3の処理が繰り返される。
【0121】
次に、図13において、追加工事可否判定プログラムにより、追加工事の可否を判定する処理(処理B)の流れについて説明する。先ず、ステップS11で、追加工事の可否を判定するための各種情報が読み出される。
【0122】
各種情報としては、施工現場情報記憶部102aから現在の施工が何段階まで進んでいるのかが読み出され、設計情報記憶部102bから設計情報が読み出される。また、施工作業データ記憶部102eから、追加工事を行うときに必要とされる面積などの一般的なデータが読み出される。
【0123】
次に、ステップS12で、施工現場の進捗状況から、追加工事が可能であるかどうかが判定される。このとき、必要であれば、図6に示すような判定データを使用しても良い。
【0124】
さらに、ステップS13において、ステップS11で読み出された設計数値に基づいて、現在の設計において、追加工事を行う余地があるかどうか、が検証される。
【0125】
例えば、浴室を作るのに、最低5m2の広さが必要とされる場合、設計図データにおいて、部屋の一部などに、5m2の広さがとれる場所があるかどうか検証される。さらに、他の要素である配管設備などについて、半径○m以内に、配管が通っているかどうかが検証され、通っている場合は追加工事可能との判断がなされる。
【0126】
ステップS12及びステップS13で追加工事が可能であると判定された場合(ステップS12;Yes)及び(ステップS13;Yes)、処理Cに進む。ステップS12及びステップS13のいずれかにおいて、追加工事が可能であると判定されなかった場合(ステップS12;No)または(ステップS13;No)、処理を終了する。
【0127】
次に、図14において、費用算出プログラムに基づいて、追加工事についての費用を算出する処理(処理C)について説明する。先ず、追加工事について複数のプランが作成される。このとき、ステップS21で、施工作業データ記憶部102eから、追加工事に必要な材料や作業について、必要材料作業データが読み出される。
【0128】
そして、ステップS22で、施工作業データ記憶部102eから材料費、労務費、経費に関するデータが読み込まれる。
【0129】
追加工事に必要な材料と作業、及び、材料費、労務費、経費が読み込まれたら、ステップS23で、これらを組み合わせてプランが作成される。本例の浴室の例で言えば、面積5m2の場合、10m2の場合、20m2の場合それぞれについて、ユニットバスの場合、洗い場と別々の場合を分け、さらに、浴槽のタイプをどれにするかについて場合分けする。
【0130】
また、壁パネル設置やタイル貼りなどの作業について、使用工具などにより作業手順や内容が異なる場合は、作業内容も考慮して場合分けを行い、複数のプランを作成する。
【0131】
ステップS24でそれぞれのプランについて、費用が算出される。費用は、計算式記憶部102hの計算式に基づいて算出される。
【0132】
次に、追加工事の工期を算出する処理について説明する。追加工事についての工期を算出するためには、図15に示すように、工期算出プログラムによる処理(処理D)が行われる。先ず、ステップS31〜ステップS33で、追加工事について複数のプランが作成される。プラン作成については、費用算出プログラムでのステップS21〜ステップS23と同様に行われる。
【0133】
次に、ステップS34で、施工作業データ記憶部102eから、各作業別手間データが読み込まれ、ステップS35で、計算式記憶部102hの計算式に基づいて、追加工事に必要な作業それぞれについて必要な作業時間が算出される。
【0134】
ステップS36では、追加工事によって、新たに必要とされる資材があるかどうかが判定される。新たに必要とされる資材がある場合(ステップS36;Yes)、ステップS37で、資材作成情報記憶部102dから、資材工場における資材の作成状況が読み込まれる。
【0135】
そして、ステップS38で、資材を作成するためのラインが空いているかどうかが検討される。ラインが空いていると判定された場合(ステップS38;Yes)、ステップS39で、施工作業データ記憶部102eから、該当する資材の作成時間が読み込まれ、資材作成が完了するまでにどのくらいの時間がかかるかが算定される。
【0136】
ラインが空いていないと判定された場合(ステップS38;No)、ステップS40で、いずれかのラインが空く日付が予測される。そして、その予測の日付から作成を始めたとして、資材の作成が完了するまでの期間が予測される。
【0137】
さらに、ステップS41で、追加工事により設計の変更があるかどうかが判定される。設計の変更がある場合(ステップS41;Yes)、実績値記憶部102fのデータに基づいて、設計を修正するのに要する時間が算出される。このとき、ステップS42において、実績値記憶部102fに、同様のキーワードを備えた過去データがあるかどうかが判定される。
【0138】
同様のキーワードを備えた過去データがある場合(ステップS42;Yes)、ステップS43で、そのときの設計修正に必要とされた時間データが読み込まれる。過去データがない場合(ステップS42;No)、ステップS44で過去データにおける設計修正時間の平均値が算出される。
【0139】
このようにして、個々の工期が算出されたら、ステップS45で全体の工期が算出され、施主に提示される。
【0140】
ここで、施主側の装置であるユーザコンピュータUの構成と、ユーザコンピュータU側に表示される画面遷移について説明する。ユーザコンピュータUは、図2に示すように、インターネット等の通信回線網Iへ接続するための通信制御部201と、HDD等の記憶部202と、データの演算・制御処理装置としてのCPU203と、ROM204,RAM205を備えている。
【0141】
また、ユーザコンピュータUには、上記CPU203により制御される機器として、モニター等の表示部206、マウス及びキーボードから構成される入力部207、取得されたデータを紙や記録媒体等に出力する出力部208が設けられている。
【0142】
ユーザコンピュータUは、図2に示されているように一つではなく、各施主がそれぞれ所有しているものである。ユーザコンピュータUは、通信制御部201から通信回線網Iへ接続することにより、追加工事調整システムSへアクセスできるように構成されている。
【0143】
ユーザコンピュータUから、追加工事調整システムSへのアクセス及び追加工事調整システムSからの情報の取得は、インターネット閲覧ソフトを介して行うものとする。
【0144】
ユーザコンピュータUには、入力部207を介して、追加工事に関する要望が入力され、入力された情報が通信制御部201から追加工事調整システムSへ送出されるように構成されている。
【0145】
また、追加工事調整システムSから得られた情報を受け取って表示部206に表示させて閲覧したり、追加工事調整システムSから得た情報を出力部208から紙上に出力できるように構成されている。
【0146】
なお、入力部207として、音声入力を行うためのマイクを設けても良い。また出力部として、音声出力を行うためのスピーカを設けた構成としても良い。このように音声入出力を行う場合は、音声と文字データとを変換するためのコンバータが設けられる。
【0147】
ユーザコンピュータUとしては、デスクトップ型のパソコンの他、モバイル端末を使用した構成としても良い。モバイル端末としては、ノートパソコン、電子手帳型携帯情報ツールの他、携帯型ゲーム機、携帯電話を含み、さらに本例の追加工事調整システムSの専用の携帯用端末を含むものである。
【0148】
このように、ユーザコンピュータUをモバイル端末とすることにより、施主はどこにいても追加工事調整システムSを使用することが可能となり、タイムリーな情報取得が可能となる。
【0149】
ユーザコンピュータUとしてモバイル端末を使用することにより、例えば施主が施工現場を見学しているとき、実際に施工されている住宅を見ながら追加工事を思いついたときなどには、モバイル端末から即時に、追加工事についての要望を入力することが可能となる。
【0150】
ここで、ユーザコンピュータUにおいて、追加工事の要望を入力してから、追加工事調整システムSによる追加工事プランが提示されるまでの画面遷移について説明する。
【0151】
本例の追加工事調整システムSでは、施主それぞれの個別のホームページ上で実行されるものであり、ユーザコンピュータUから所定のアドレスにアクセスすると、先ず図16に示すような画面が表示される。
【0152】
図16に示す画面は、認証画面であり、この認証画面において施主それぞれに付されたID及びパスワードの入力がなされる。そして、正しいID及びパスワードが入力されて初めて、個々の施主に用意されたホームページが表示されるように構成されている。
【0153】
このように、本例の追加工事調整システムSでは、個別のホームページへは、認証がなされなければアクセスできないようになっており、情報の漏洩を防ぐとともに、施主とシステムとの間で信頼性の高い情報を共有することが可能となる。
【0154】
ID及びパスワードが一致したことが確認されると、図17に示すメインメニュー画面13が表示される。この画面には、施主の依頼した住宅の完成予想図などが示され、施主固有のものとなっている。
【0155】
施主側から、施工に関する要望等がある場合は、「連絡ボタン」へマウスのポインタを合わせてマウスクリックすることにより、施主からの連絡事項や、施工に関する要望を入力する画面へと移動することができる。追加工事の要望がある場合も、この連絡ボタンがクリックされる。
【0156】
連絡ボタンをクリックすると、図18に示す画面が表示される。この画面では、先ず、どのような連絡事項であるか項目を選択する。項目は、例えば、図に示されているように、例えば「追加工事について」という項目が選択できるものである。
【0157】
「追加工事について」を選択した場合は、図示されているように、「2階にも浴室を作りたいのですが可能でしょうか?」という内容や、「バルコニーを追加して作りたい」、「通用口を作りたい」、「外壁のイメージを変えたい」など、追加工事に関する内容が入力される。
【0158】
なお、項目としては、他に、「資材についての質問」、「施工現場の見学について」、「その他の連絡事項」などを選択できるように構成されている。
【0159】
メインメニューからは、連絡ボタンの他に、「詳細ボタン」、「進捗状況ボタン」が設けられており、施工に関する詳細情報、施工の進捗状況を閲覧することができるように構成されている。
【0160】
施工に関する詳細情報としては、図19に示すように、1階の平面図とともに、それぞれの居室やシステムについての説明が表示される。居室については、広さ、フローリングか畳敷きか、など居室に固有の情報が表示される。なお、図示されている情報以外にも、その居室に取り付けられる空調システムや、暖房システムなどの情報を示すようにしても良い。
【0161】
このように、施工に関する詳細情報が表示されるように構成されているので、施主は、これらの情報を参照しながら、変更したい点や追加したい点があるかどうか検討することができる。
【0162】
さらに、「進捗状況ボタン」をクリックすることにより、施工の進捗状況や工場での進捗状況を参照することができる。施工の進捗状況を示すときは、図20に示されるような画面が表示される。この進捗状況は、施工現場において入力された情報に基づいて表示されるものである。
【0163】
また、工場での資材作成の進捗状況を示すときは、図21に示されるような画面が表示される。この進捗状況は、工場において入力された情報に基づいて表示されるものである。
【0164】
進捗状況は、図20,図21のように、グラフとして示される他、表形式やテキスト形式で示されるものである。進捗状況は、施工現場で入力された情報をタイムリーに反映して表示されるように構成されている。
【0165】
次に、追加工事調整システムSにより、追加工事についての調整が行われ、結果が表示されるまでの画面について説明する。追加工事の項目が選択され内容が入力されると、この情報は追加工事調整システムSの装置Aに送信される。
【0166】
装置Aでは、施主により入力された内容に基づいてキーワードが作成され、このキーワードに基づいて、先ず追加工事の可否が検証され、追加工事が可能である場合は、さらにプランの作成、スケジュール及び費用の算出がなされる。
【0167】
このようにして、出された種々のプランについて、図22に示すように施主への報告がなされる。施主への報告では、図22に示すように、具体的に追加工事を行う箇所を図示しながらなされると好適である。
【0168】
なお、追加工事が不可能な場合もあるが、その場合は、追加工事ができないこと、及びその理由が報告される。この場合、予め定型文が決められており、所定の文章を組み込むことにより、自動的に表示されるように構成されている。
【0169】
例えば、現場の施工状況がかなり進んでいて、いまからでは追加工事が行えないという場合は、「施工状況が進んでおり大幅な変更になるため、申し訳ございませんが追加工事は不可能な状態です。」というメッセージが表示される。
【0170】
このように、定型文での報告を行う場合は、装置Aの記憶部に定型文記憶部を設け、この定型文記憶部に決められた文章を記憶させておき、CPUにより随時読み出される構成としておくと好適である。
【0171】
【発明の効果】
以上のように、本発明の土地仲介システムでは、設計、施工現場、資材工場での情報を統一させて管理するとともに、過去の実績データを参照することにより、施主から追加工事の要請があった場合、瞬時に、追加工事の可否、追加工事により変更となるスケジュール、追加工事にかかる費用について、適切な情報を提示することができる。
【0172】
そして、本発明の追加工事調整システムによれば、上記情報は、最新の施工状況や資材作成状況に関する情報に基づいて得られるものであるため、現状に合致した情報を提示することが可能となる。
【0173】
また、設計の情報、施工現場の情報、資材工場の情報、施主の情報は、現場まや施主側で直接入力されるものであるため、情報収集において漏れがあったり、情報が誤って伝達されたりすることなく、正確な情報を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の追加工事調整システムの概念図である。
【図2】本発明の追加工事システムを実現するハード構成を示す説明図である。
【図3】施工現場用のチェックリストを示す説明図である。
【図4】資材工場用のチェックリストを示す説明図である。
【図5】施工作業データとして格納される具体的データを示す説明図である。
【図6】進捗状況に対応して追加工事の可否を定めた判定データの一例を示す説明図である。
【図7】材料費データの具体例を示す説明図である。
【図8】労務費データの具体例を示す説明図である。
【図9】設計数値データの具体例を示す説明図である。
【図10】追加工事システムにおける処理の流れを示すブロック図である。
【図11】追加工事のプランを示す説明図である。
【図12】プログラムによる処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】プログラムによる処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】プログラムによる処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】プログラムによる処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】施主のコンピュータに表示される画面の一例を示す説明図である。
【図17】施主のコンピュータに表示される画面の一例を示す説明図である。
【図18】施主のコンピュータに表示される画面の一例を示す説明図である。
【図19】施主のコンピュータに表示される画面の一例を示す説明図である。
【図20】施主のコンピュータに表示される画面の一例を示す説明図である。
【図21】施主のコンピュータに表示される画面の一例を示す説明図である。
【図22】施主のコンピュータに表示される画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
101,111,121,131 送受信部
102,112,122,132 記憶部
103,113,123,133 CPU
104,114,124,134 ROM
105,115,125,135 RAM
106,116,126,136 表示部
107,117,127,137 入力部
108,118,128,138 プリンター
102a 追加工事要望情報記憶部
102b 設計情報記憶部
102c 施工現場情報記憶部
102d 資材作成情報記憶部
102e 施工作業データ記憶部
102f 実績値記憶部
102g キーワード記憶部
102h 計算式記憶部
102i 基本情報記憶部
102j 認証情報記憶部
L1 チェックリスト(施工現場用)
L2 チェックリスト(資材工場用)
A 装置(メインサーバー)
B 装置(設計者側)
C 装置(施工現場側)
D 装置(資材工場側)
U 装置(施主側)
S 追加工事調整システム
Claims (21)
- 施主側に備えられたコンピュータから通信回線網を介してメインサーバーに送信される施工中の住宅に関する追加工事希望情報について、前記住宅の設計情報、施工現場の進捗情報、建築資材作成工場での進捗情報に基づいて、追加工事の可否と追加工事の費用及びスケジュールを算出する追加工事調整システムであって、
前記メインサーバーは、
前記住宅の設計情報が記憶された設計情報記憶部と、
前記施工現場の進捗情報が記憶された施工現場情報記憶部と、
前記建築資材作成工場での進捗情報が記憶された資材作成情報記憶部と、
前記追加工事ごとに着手可否を示す判定データと、各工事別の一般的な設計データと単価データと歩掛データと工期データが記憶された施工作業データ記憶部と、
キーワードが記憶されたキーワード記憶部と、
前記コンピュータから送信された前記追加工事希望情報の中で前記キーワードと一致する単語が記憶されるための追加工事要望情報記憶部と、
工期を算出するための計算式及び費用を算出するための計算式が格納された計算式記憶部と、
前記コンピュータから送信された前記単語と前記キーワード記憶部に記憶された前記キーワードを比較し、一致する単語を前記追加要望情報記憶部に書き込むキーワード採用部と、
前記追加工事要望情報記憶部から読み出された前記単語と対応する、前記施工作業データ記憶部から読み出された前記設計データに含まれる設計数値と、前記追加工事要望情報記憶部から読み出された前記単語と対応する、前記設計情報記憶部から読み出された前記住宅の設計情報と、を対比させ追加工事の可否を判定する処理、
前記施工現場情報記憶部から読み出された前記施工現場の進捗情報と、前記施工作業データ記憶部に記憶された前記判定データとを参照して追加工事の着工可否を判定する処理、を行う判定部と、
前記追加工事に該当する設計データと単価データと歩掛データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記費用を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記費用を算出するための計算式とを用いて追加工事にかかる費用を算出する処理、
前記追加工事に該当する前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を前記資材作成情報記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて前記追加工事に要する工期を算出する処理、を行う算出部と、を備えたことを特徴とする追加工事調整システム。 - 前記単価データは材料費データ,労務費データ,経費データのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1記載の追加工事調整システム。
- 前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記工期データは、過去の施工実績から作成されたことを特徴とする請求項1記載の追加工事調整システム。
- 通信回線網を介して他のコンピュータから前記住宅の設計情報、施工現場の進捗情報、建築資材作成工場での進捗情報、住宅に関する追加工事希望情報を取得する送受信部と、
前記住宅の設計情報が記憶された設計情報記憶部と、
前記施工現場の進捗情報が記憶された施工現場情報記憶部と、
前記建築資材作成工場での進捗情報が記憶された資材作成情報記憶部と、
前記追加工事ごとに着手可否を示す判定データと、各工事別の一般的な設計データと単価データと歩掛データと工期データが記憶された施工作業データ記憶部と、
キーワードが記憶されたキーワード記憶部と、
前記他のコンピュータから送信された前記追加工事希望情報の中で前記キーワードと一致する単語が記憶されるための追加工事要望情報記憶部と、
工期を算出するための計算式及び費用を算出するための計算式が格納された計算式記憶部と、
前記他のコンピュータから送信された前記単語と前記キーワード記憶部に記憶された前記キーワードを比較し、一致する単語を前記追加要望情報記憶部に書き込むキーワード採用部と、
前記追加工事要望情報記憶部から読み出された前記単語と対応する、前記施工作業データ記憶部から読み出された前記設計データに含まれる設計数値と、前記追加工事要望情報記憶部から読み出された前記単語と対応する、前記設計情報記憶部から読み出された前記住宅の設計情報と、を対比させて追加工事の可否を判定する処理、
前記施工現場情報記憶部から読み出された前記施工現場の進捗情報と、前記施工作業データ記憶部に記憶された前記判定データとを参照して追加工事の着工可否を判定する処理、
前記追加工事に該当する設計データと単価データと歩掛データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記費用を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記費用を算出するための計算式とを用いて追加工事にかかる費用を算出する処理、
前記追加工事に該当する前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を前記資材作成情報記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて前記追加工事に要する工期を算出する処理、を行う制御部と、
前記判定結果または算出結果を出力する出力部と、を備えたことを特徴とする追加工事調整装置。 - 前記単価データは材料費データ,労務費データ,経費データのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項4記載の追加工事調整装置。
- 前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記工期データは、過去の施工実績から作成されたことを特徴とする請求項4記載の追加工事調整装置。
- 前記出力部は前記判定結果または算出結果を表示可能な表示手段または前記判定結果または算出結果を紙上に出力可能なプリンタまたは前記判定結果または算出結果を通信回線網を介して他のコンピュータに送出可能な送受信部のいずれかであることを特徴とする請求項4記載の追加工事調整装置。
- 前記他のコンピュータのうち、前記住宅の設計情報を送出するコンピュータは前記住宅を設計した設計者側に設けられていることを特徴とする請求項4記載の追加工事調整装置。
- 前記他のコンピュータのうち、施工現場の進捗情報を送出するコンピュータは前記住宅の施工現場に設けられていることを特徴とする請求項4記載の追加工事調整装置。
- 前記他のコンピュータのうち、建築資材作成工場での進捗情報を送出するコンピュータは資材工場に設けられていることを特徴とする請求項4記載の追加工事調整装置。
- 前記他のコンピュータのうち、前記住宅に関する追加工事希望情報を送出するコンピュータは前記住宅の施主側に設けられていることを特徴とする請求項4記載の追加工事調整装置。
- 前記他のコンピュータはモバイル端末であることを特徴とする請求項8乃至11いずれか記載の追加工事調整装置。
- 住宅の施主側に設けられたコンピュータと通信回線網を介して接続されたメインサーバーを用いて施工中の住宅に関する追加工事希望情報について、前記住宅の設計情報、施工現場の進捗情報、建築資材作成工場での進捗情報に基づいて、追加工事の可否と追加工事の費用及びスケジュールを算出する追加工事調整方法であって、
前記メインサーバーが、前記コンピュータから前記追加工事希望情報を受信する追加工事希望情報取得工程と、
前記メインサーバーが、前記追加工事希望情報を複数の単語に分解する解析工程と、
前記メインサーバーが、キーワード記憶部に記憶されたキーワードと、前記単語とが一致するか否かを判定するキーワード解析工程と、
前記メインサーバーが、前記キーワード解析工程で前記キーワードと前記単語とが一致すると判定された場合に、前記単語と対応させて施工作業データ記憶部から読み出された設計データに含まれる設計数値と設計情報記憶部から読み出された前記住宅の設計情報とを対比させて追加工事の可否を判定する第1の追加工事可否判定工程と、
前記メインサーバーが、施工現場情報記憶部から読み出された前記施工現場の進捗情報と、前記施工作業データ記憶部に記憶され、前記追加工事ごとに着手可否を示す判定データとを参照して追加工事の着工可否を判定する第2の追加工事可否判定工程と、
前記メインサーバーが、前記第1の追加工事可否判定工程及び前記第2の追加工事可否判定工程で追加工事可能と判定された場合に、前記追加工事に該当する設計データと単価データと歩掛データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、費用を算出するための計算式を計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記費用を算出するための計算式とを用いて追加工事にかかる費用を算出する費用算出工程と、
前記メインサーバーが、前記追加工事に該当する前記設計データ及び工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を資材作成情報記憶部から読み出し、工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて追加工事に要する工期を算出する工期算出工程と、
前記メインサーバーが、前記第1の追加工事可否判定工程または前記第2の追加工事可否判定工程の判定結果、前記費用算出工程の算出結果、前記工期算出工程の算出結果の何れかを前記施主側に設けられたコンピュータに送信する算出結果送信工程と、
前記施主側に設けられたコンピュータが、前記算出結果送信工程で受信した前記第1の追加工事可否判定工程または前記第2の追加工事可否判定工程の判定結果、前記費用算出工程の算出結果、前記工期算出工程の算出結果の何れかを表示する算出結果表示工程と、を備えたことを特徴とする追加工事調整方法。 - 前記工期算出工程は、前記メインサーバーが、前記追加工事を行う場合に新規作成が必要な資材があるか否かを判定する資材判別工程と、
前記メインサーバーが、前記資材判別工程で新規作成が必要な資材があると判定された場合に、前記資材作成情報記憶部から前記建築資材作成工場での進捗情報を読み込み、前記資材を作成するラインが空いているか否かを判定するライン状態判定工程と、
前記メインサーバーが、前記ライン状態判定工程の結果に基づいて、前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を前記資材作成情報記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて資材作成期間を算出する資材作成期間算出工程と、を備えたことを特徴とする請求項13記載の追加工事調整方法。 - 前記工期算出工程は、前記メインサーバーが、前記住宅の設計変更の有無を判定する設計変更要否判別工程と、
前記メインサーバーが、前記設計変更要否判別工程の結果に基づいて、実績値記憶部から前記単語と対応させて過去データを読み出し、前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記過去データと前記設計データと前記工期データと前記工期を算出するための計算式とを用いて追加工事期間を算出する追加工事工期算出工程と、をさらに備えたことを特徴とする請求項14記載の追加工事調整方法。 - 住宅の施主側に設けられたコンピュータと通信回線網を介して接続されたメインサーバーに、施工中の住宅に関する追加工事希望情報について、前記住宅の設計情報、施工現場の進捗情報、建築資材作成工場での進捗情報に基づいて、追加工事の可否と追加工事の費用及びスケジュールを算出する追加工事調整を行わせるためのプログラムであって、
前記住宅の施主側に設けられたコンピュータから前記追加工事希望情報を受信する追加工事希望情報受信処理と、
前記住宅の施主側に設けられたコンピュータから受信した前記追加工事希望情報を複数の単語に分解する解析処理と、
キーワード記憶部に記憶されたキーワードと、前記単語とが一致するか否かを判定するキーワード解析処理と、
該キーワード解析処理によって前記キーワードと前記単語とが一致すると判定された場合に、前記単語と対応させて施工作業データ記憶部から読み出された設計データに含まれる設計数値と設計情報記憶部から読み出された前記住宅の設計情報とを対比させて追加工事の可否を判定する第1の追加工事可否判定処理と、
施工現場情報記憶部から読み出された前記施工現場の進捗情報と、前記施工作業データ記憶部に記憶され、前記追加工事ごとに着手可否を示す判定データとを参照して追加工事の着工可否を判定する第2の追加工事可否判定処理と、
前記第1の追加工事可否判定処理及び前記第2の追加工事可否判定処理によって追加工事可能と判定された場合に、前記追加工事に該当する設計データと単価データと歩掛データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、費用を算出するための計算式を計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記費用を算出するための計算式とを用いて追加工事にかかる費用を算出する費用算出処理と、
前記追加工事に該当する前記設計データ及び工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を資材作成情報記憶部から読み出し、工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて追加工事に要する工期を算出する工期算出処理と、
前記第1の追加工事可否判定処理または前記第2の追加工事可否判定処理の判定結果、前記費用算出処理の算出結果、前記工期算出処理の算出結果の何れかを前記施主側に設けられたコンピュータに送信する算出結果送信処理と、を前記メインサーバーに実行させるためのプログラム。 - 前記工期算出処理において、前記追加工事を行う場合に新規作成が必要な資材があるか否かを判定する資材判別処理と、
該資材判別処理で新規作成が必要な資材があると判定された場合に、前記資材作成情報記憶部から前記建築資材作成工場での進捗情報を読み込み、前記資材を作成するラインが空いているか否かを判定するライン状態判定処理と、
該ライン状態判定処理の結果に基づいて、前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を前記資材作成情報記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて資材作成期間を算出する資材作成期間算出処理と、を前記メインサーバーに実行させることを特徴とする請求項16記載のプログラム。 - 前記工期算出処理において、前記住宅の設計変更の有無を判定する設計変更要否判別処理と、
該設計変更要否判別処理の結果に基づいて、実績値記憶部から前記単語と対応させて過去データを読み出し、前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記過去データと前記設計データと前記工期データと前記工期を算出するための計算式とを用いて追加工事期間を算出する追加工事工期算出処理と、をさらに前記メインサーバーに実行させることを特徴とする請求項17記載のプログラム。 - 住宅の施主側に設けられたコンピュータと通信回線網を介して接続されたメインサーバーに、施工中の住宅に関する追加工事希望情報について、前記住宅の設計情報、施工現場の進捗情報、建築資材作成工場での進捗情報に基づいて、追加工事の可否と追加工事の費用及びスケジュールを算出する追加工事調整を行わせるためのプログラムを記録したデータ記録媒体であって、
前記住宅の施主側に設けられたコンピュータから前記追加工事希望情報を受信する追加工事希望情報受信処理と、
前記住宅の施主側に設けられたコンピュータから受信した前記追加工事希望情報を複数の単語に分解する解析処理と、
キーワード記憶部に記憶されたキーワードと、前記単語とが一致するか否かを判定するキーワード解析処理と、
該キーワード解析処理によって前記キーワードと前記単語とが一致すると判定された場合に、前記単語と対応させて施工作業データ記憶部から読み出された設計データに含まれる設計数値と設計情報記憶部から読み出された前記住宅の設計情報とを対比させて追加工事の可否を判定する第1の追加工事可否判定処理と、
施工現場情報記憶部から読み出された前記施工現場の進捗情報と、前記施工作業データ記憶部に記憶され、前記追加工事ごとに着手可否を示す判定データとを参照して追加工事の着工可否を判定する第2の追加工事可否判定処理と、
前記第1の追加工事可否判定処理及び前記第2の追加工事可否判定処理によって追加工事可能と判定された場合に、前記追加工事に該当する設計データと単価データと歩掛データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、費用を算出するための計算式を計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記単価データと前記歩掛データと前記費用を算出するための計算式とを用いて追加工事にかかる費用を算出する費用算出処理と、
前記追加工事に該当する前記設計データ及び工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を資材作成情報記憶部から読み出し、工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて追加工事に要する工期を算出する工期算出処理と、
前記第1の追加工事可否判定処理または前記第2の追加工事可否判定処理の判定結果、前記費用算出処理の算出結果、前記工期算出処理の算出結果の何れかを前記施主側に設けられたコンピュータに送信する算出結果送信処理と、を前記メインサーバーに実行させるためのプログラムを記録したデータ記録媒体。 - 前記工期算出処理において、前記追加工事を行う場合に新規作成が必要な資材があるか否かを判定する資材判別処理と、
該資材判別処理で新規作成が必要な資材があると判定された場合に、前記資材作成情報記憶部から前記建築資材作成工場での進捗情報を読み込み、前記資材を作成するラインが空いているか否かを判定するライン状態判定処理と、
該ライン状態判定処理の結果に基づいて、前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記建築資材作成工場での進捗情報を前記資材作成情報記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記設計データと前記工期データと前記建築資材作成工場での進捗情報と前記工期を算出するための計算式とを用いて資材作成期間を算出する資材作成期間算出処理と、を前記メインサーバーに実行させるプログラムを記録した請求項19記載のデータ記録媒体。 - 前記工期算出処理において、前記住宅の設計変更の有無を判定する設計変更要否判別処理と、
該設計変更要否判別処理の結果に基づいて、実績値記憶部から前記単語と対応させて過去データを読み出し、前記設計データ及び前記工期データを前記施工作業データ記憶部から読み出し、前記工期を算出するための計算式を前記計算式記憶部から読み出し、前記過去データと前記設計データと前記工期データと前記工期を算出するための計算式とを用いて追加工事期間を算出する追加工事工期算出処理と、をさらに前記メインサーバーに実行させるプログラムを記録した請求項20記載のデータ記録媒体。
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