JP4641583B2 - コイル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コイル及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動機あるいは発電機等の回転機は、通常、固定子(ステータ)と回転子(ロータ)とを備え、さらにステータはコアとその内部に装着されるコイルとからなっている。こうした回転機の性能は、コイルの導線の密度(占積率)が高いほど高くなるため、回転機の設計上、巻回数をいかに増加させるかは重要な課題となる。
【0003】
ところで、コイルの装着の方式として、次のような方式が知られている。すなわち、ステータが、コアバックと呼ばれる円筒状の部材と、このコアバック内に組み込まれ、ティースと呼ばれる複数の歯を外方へ放射状に有するティース部材とによって形成されているものにおいては、それぞれエレメント化された複数個のコイルを各ティースに巻装してゆき、これらを隣接するもの同士で順に接続してゆく方式である。そのようなものにあって、各ティース間とコアバックとで囲まれた空間は、隣り合うコイル同士を収容する空間(スロット)となるが、各スロットは外周側へいくにつれティース間の間隔が拡大してゆくため、ティースに嵌合させたコイルは、スロットの外周側へゆくにつれスロット内の空間の空きが大きくなり、スロット内の空間占有率が徐々に低下してゆく。したがって、このままでは、到底、占積率の向上は達成されない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、導線を丸線のまま使用するのでなく、導線を巻回時の積み上げ方向(コイルの高さ方向)から圧潰して成形することが考えられる。具体的には、スロットの外周側に行くに連れて潰し率を増すようにすれば、スロットの外周側へ行くにつれ導線の幅が増加し、このことが同時に巻回段数を増やすことにもつながるため、占積率の向上が図れる。
【0005】
しかしながら、このような対策を施しても未だ充分とは言えない。すなわち、導線は図19に示すように螺旋状に巻回されてゆくため、コイルCO全体としての巻回段数がNであっても、全体の巻き始めから巻き終わりまでの高さ(H)は(N+1)段に相当する高さ寸法となってしまう。したがって、このような巻回構造は、コイルを高さ方向に制約がある収容スペース内に組み込む場合には、不都合なものとなる。
本発明は上記した事情に鑑みて開発工夫されたものであり、その目的はコイル全体の高さ寸法を小さくして占積率の向上に寄与するコイル及びその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための請求項1の発明は、金属製の導線を高さ方向に複数段、巻回してコイルを製造する方法であって、前記導線の巻回を行なうコイリング工程に先立って圧延工程がなされ、この圧延工程では、前記導線を、前記巻回の段の重なり方向に沿って段階的に厚みが増加あるいは減少させて前記導線の幅寸法が複数段階に異なるよう、各段階に対応した長さ領域毎に前記導線に対する圧潰量を異ならせる圧潰がなされ、前記コイリング工程には、巻き軸とこの巻き軸の周りを旋回する可動ローラとが備えられるとともに、この可動ローラは前記導線の幅寸法に応じて外径を異にした複数のローラ部を軸方向に積み上げた構成となっており、前記コイリング工程が実行されるときには、前記導線が前記巻き軸と前記可動ローラとの間に送られるとともに、前記可動ローラが前記巻き軸周りに旋回して前記導線を前記巻き軸周りに巻回させるようになっており、かつコイリングの間は前記可動ローラが所定タイミング毎に軸方向へ移動して前記ローラ部のうち前記導線の幅寸法毎に対応した前記ローラ部と前記巻き軸との間で前記導線の巻回が進行する結果、前記導線が前記巻き軸周りに螺旋状に巻回され、
上記のコイリング工程を経て得られたコイルを、プレス型の成形面間にセットし軸線方向に沿って前記コイルの弾性限界を超えてプレス成形することにより、前記コイルにおける各段の巻き始め部から巻き終わり部までほぼ同一平面をなすようにするとともに、当該段の巻き終わり部から次の段の巻き始め部への移行部分を傾斜変形させることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の作用および効果】
請求項1の発明によれば、巻回の段の移行部を傾斜させることでつぎの段に連続させるようにしている。このように製造することで、コイル全体の高さ寸法を低く抑えることができ、したがって、占積率の向上に寄与することができる。
また、請求項1の発明では、導線の厚みが巻回の段の重なり方向に沿って増加或いは減少するように圧潰されているため、コイルを、幅方向にはゆとりがあるが高さ方向にはゆとりの少ないスペースに収納させる場合に有益である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、この実施形態においては、自動車のステアリングの操舵をアシストするためのアシスト用モータに適用されたものを例にとって説明する。しかし、この発明は種々のモータに適用することが可能であり、またモータに限らず発電機を含んだ種々の回転機にも適用できる。
【0009】
本実施形態におけるアシスト用モータは、ステータ1と図示はしないがステータ1の中心部に組み込まれるロータとを有してなる。図1に示すステータ1はコア2とコイル成形体3とからなっており、さらに、コア2はコアバック4とティース部材5とからなっている。コアバック4はほぼ円筒状に形成され、その内周面には等角度毎にかつ全長にわたって多数のスリット7が刻設されている。ティース部材5は、このコアバック4内に同心で収容可能な円環状をなすとともに、その外周面には上記スリット7と対応して同数本のティース8が全長にわたって放射状に突出している。各ティース8の先端面には各スリット7内に適合して嵌め込み可能な幅狭の位置決め部8Aが全長にわたって突出形成されている。そして、各ティース8がスリット7にそれぞれ嵌め込まれた状態で、ティース部材5がコアバック4内に収容されると、隣接するティース8間とコアバック4の内壁面とで囲まれた平面扇状をなす空間がスロット9になる。
【0010】
コイル成形体3は各ティース8に嵌合された状態でティース部材5に対する組付けがなされ、その状態でティース部材5はコアバック4内に組み込まれる。これによって、コイル成形体3は当該ティース8の両側に位置するスロット9にそれぞれ半分ずつが収容される。
また、コイル成形体3は、この実施形態では導線を5段に巻回してなるコイル6(図10参照)の内周側及び外周側のいずれをも、インサート成形によって所定形状に成形された絶縁部10内に埋め込んでなる(図11参照)。絶縁部10は合成樹脂製であり、この実施形態では流動性に優れかつ耐熱性に優れるPPS(ポリフェニリンスルフィド)が使用された。コイル成形体3は、スロット9の空間形状に対応して外周側に拡開する平断面が扇形状をなすように形成され、かつその内周側の側面から外周側の側面にかけて窓孔11が貫通して形成され、ティース8へ嵌合可能である。また、コイル成形体3の下面にはコイル6の両端6a、6bが引き出されている。各引き出されたものの端部は、コイル成形体3がコア2内に装着されたときに、隣接するもの同士が図示しない接続金具によって順次接続されるようになっている。
【0011】
コイル成形体3内のコイル6は図12に示すように、巻回段毎に圧潰の程度が設定され、概略的にはコア2の外周側に近づくにつれ平面状に潰される度合いが強くしてある。この実施形態では、最も内周側に位置する一段目は、導線Lの素材そのままで圧潰されないものとなっているが、2段目〜4段目にかけては徐々に厚みが小さく、逆に幅広になるよう徐々に強く圧潰されるようにしている。そして、4段目と5段目は同じ圧潰率としてある。なお、導線Lは、銅等の金属線とその表面を絶縁被覆する絶縁被膜とからなっている。
【0012】
コイル6は、具体的には、2.2mΦの導線Lを加工したものであるが、コイル成形体3の一段目の厚みは2.2mmのままであり、二段目では1.6mm、三段面は1.4mm、四段目、五段目が共に1.3mmとしてある。勿論、こうした圧潰の程度は要求される性能、スロット9の形状に応じて種々変更されるべきものであり、ここに示したものは一例にしか過ぎない。
【0013】
また、コイル6の両端は共に同一方向に引き出されており、かつ導線Lが巻回されている各段において、コイル6の両端6a,6bが引き出される側の縁部はそれぞれヘの字状をなして形成されている。つまり、コイル6の各段において、巻き始め部(図10中、S2は二段目の巻き始め部を表わしている)から巻き終わり部(同じくF2は二段目の巻き終わり部を表している)に至るまではほほ同一平面内で巻回されているが、次の段への移行部においては上向き勾配の傾斜部K1〜K4が形成され、少なくとも当該段の素線Lの厚み以上の高さ分だけ持ち上げられるようになっている。これによって、コイル6の全高(h)は、従来と異なり、巻回の段数以上に増加してしまうことがなく、また上下の面はそれぞれ全体として平坦面となるため、姿勢の安定化も図れる。
【0014】
次に、コイル6の成形手順について説明する。コイル6は上記したように、丸線の導線Lを加工したものである。すなわち、導線Lはリール12上に巻かれており、成形ラインの途中に配された一対の繰り出しローラ13によって繰り出し可能となっている。本実施形態では、リール12に近い箇所に導線Lにバックテンション(送り方向とは逆方向の引っ張り力)を作用させるためのテンションローラ14も配されている。このようにする理由は、繰り出された導線Lにはリール12による巻き癖がついているため、これを矯正して導線Lの直線性を確保するためである。
【0015】
導線Lは、繰り出しローラ13とテンションローラ14との間で圧延工程を経る。圧延工程には開閉可能な上下の型15a,bが備えられており、型閉じによって一つのコイル6に相当する長さ分を一括して成形できるよう、両型15a,bの対向面は成形面となっている。この成形面は図4に示すように、導線Lの送り方向における前側(図示右側)から順に両型間の隙間寸法が増すような成形凹部16が複数段階に形成されており、これによって巻回の各段に相当する長さ寸法の範囲が、上記した厚み寸法で圧潰されることになる。つまり、図4におけるAに示す領域が上記したコイル6の4,5段目を、Bに示す領域がコイル6の3段目を、Cに示す領域がコイル6の2段目をそれぞれ、Dに示す型外の領域がコイル6の1段目をそれぞれ加工する領域として設定されている。図5はこうして加工された導線Lの平面図であり、図中A’〜D’は前記したA〜Dの各領域で成形された部分に対応している。
なお、導線Lに対する加工がなされる場合に、後述するコイリング工程において巻回されるときの内周側となる縁部が長さ方向に沿ってやや薄肉に圧潰されるよう、各成形凹部16の形状が設定されている。これについては、コイリング工程の説明において改めて説明する。
【0016】
こうして成形がなされた導線Lは、コイリング工程を経るが、この実施形態ではコイリング工程の前に押さえ工程が設定されている。すなわち、圧延工程では導線Lの上下の面が平面をなすように圧潰される部分を含むが、これをコイリング工程で巻回する際に、導線Lの平面を含む面内で巻回しようとするため、導線Lは巻回時の内周側から外周側にかけてテーパー面をなすように変形しようとする。したがって、そのままでは平面状に積み上げて巻回できなってしまう。押さえ工程はこうしたテーパー面を形成しようとする導線Lの変形をコイリング工程に先立って規制しておくためのものである。
【0017】
具体的には、図6に示すように、受け台17とホルダー部18とよりなる規制装置が設けられている。受け台17の上面には、導線Lを通過させる溝部17Aが導線Lの送り方向に沿って刻設されている。一方、ホルダー部18はこの溝部17Aを横切る方向に配され、その一端部は受け台17に対し傾動できるよう、ヒンジによって取り付けられている。また、ホルダー部18の他端側は駆動シリンダ19等の押圧手段が接続されていて、導線Lに対する送りに支障を来さない程度で押圧方向の力を作用するようになっている。これによって、複数段階の厚み寸法をもって成形された導線Lがここを通過するときに、コイリング中であれば反り上がりを規制し、通常の送り動作中であれば溝部17Aからの浮き上がりを規制するため、常に導線Lの水平状態が保持される。
【0018】
コイリング工程では、成形された導線Lに対し複数段(5段)の巻回がなされる。コイリング工程には、導線Lの送りライン側方に密着して巻き軸20が配置されている。また、この巻き軸20とは導線Lを挟んだ外側位置には可動ローラ21が配されている。可動ローラ21は、図7に示すように、導線Lに対する所定ピッチの送り毎に、巻き軸20周りに旋回するようにしてあり、この可動ローラ21が所定タイミングで旋回動作を行うことによって、導線Lは巻き軸20周りに順次巻回されてゆく。この場合、可動ローラ21が旋回したときの終端位置は図7に示す如く、導線LをUターン状態よりもさらに内側へ過剰な曲げがなされるようにしている。これは、導線Lのスプリングバックを見越して導線Lの正しいUターン状態が得られるようにしておくためである。
なお、詳細に図示はしないが、巻回がなされた導線Lが次回の巻回がなされる部分と干渉しないよう、上方へ誘導するような斜面をもったガイド手段が適宜配されている。
【0019】
コイリング工程においては、幅寸法が複数段に異なる導線Lを巻回させる関係で、可動ローラ21は、図9に示すように、外径の異なるローラ部21a〜21dが高さ方向に複数段(4段)積み上げられた構成となっているとともに、可動ローラ21は巻回段の導線Lの幅寸法に対応して所定タイミング毎に軸方向に沿って移動可能となっている。各ローラ部には、導線Lの縁部を嵌め入れて導線Lの送りと巻回動作を案内する案内溝22が形成されている(必要に応じて巻き軸20の周面にも設けられる)。そして、各ローラとの巻き軸20の案内溝22間の間隔は、前記した導線Lに設定された複数段の幅寸法に対応した寸法となっている。
【0020】
圧延工程では、圧延加工がされた導線Lのうちコイル6の内周側に位置する縁部はやや薄肉にしてあることは既に述べた(図8(A)におけるT1>T2)。これは、コイリングがなされる場合に導線Lは、可動ローラ21によって巻き軸20の周面に強く圧縮され、その場合には内周縁部L1が潰れ、このままでは導線Lの厚みが幅方向に不均一となってしまうため、この潰れ分を考慮して予め内周側縁部を薄肉にしておくわけである。こうすることで、導線Lが巻き軸20に押し付けられて通過して行く過程で、導線Lの内周縁部に潰れが生じ、コイリング後に全幅の厚みの均一化がもたらされる。
【0021】
上記のようにして導線Lに対する所定回数の巻回がなされたら、導線Lは巻き軸20の手前に配置された一対のカッター23によって切断がなされ(カッティング工程)。これによって、導線Lはコイル6となって取り出される。
【0022】
取り出されたコイル6は、次工程であるプレス工程へ移送される。プレス工程には、上下一対のプレス型30,31が備えられている。上下のプレス型30,31の対向面(成形面)には、それぞれ成形用の凹凸部30a,31aが形成されている。図13に示すように、上側のプレス型30の成形面には成形凸部30aが形成され、下側のプレス型31の成形面には成形凸部30aに適合する成形凹部31aが形成されている。但し、成形凹部31a及び成形凸部30aは、両成形面のうち前記した傾斜部K1〜K4(コイルの各段において次の段への移行部)の成形に係る箇所にのみ形成されている。
【0023】
コイリング、カッティング工程を経て得られたコイル6は、まず下側のプレス型に位置決めされた状態でセットされ(図13参照)、その後、上側のプレス型30が閉じられるが、この過程で、成形凸部30aはコイル6の最上段における傾斜部対応箇所を押し込む。図14はコイル6に対する成形途上を示している。さらに、上側プレス型30が下降すると、コイル6の各段における上記傾斜部対応箇所を一括して押し込み、最下段の部分を下側プレス型31の成形凹部31a内に落ち込んで押し付ける。これによって、各傾斜部対応箇所は弾性限界を越えて変形するが、上側プレス型30の上昇によってプレス状態から解放されると、一定のスプリングバックが生じる。その結果、塑性変形した各傾斜部対応箇所は曲げ量が減じ、巻回の各段における傾斜部を除く他の範囲がほぼ面一をなす状態にまで復元する。つまり、上下の成形凹部31aあるいは成形凸部30aの深さあるいは突出高さは、上記したスプリングバックによる戻りにほぼ相当する量に等しく設定されているわけである。
【0024】
コイル6は、続いてインサート成形用金型(図示しない)に仕掛けられ、型閉じされた状態でキャビティ内に溶融樹脂(PPS樹脂)が射出され、型開きした後には前述した所定形状のコイル成形体3が得られる。
【0025】
以上のように、本実施形態ではコイルの各段において次の段への移行部分に傾斜部を設けることで、同一段ではほぼ同一面をなすように巻回させることができる。したがって、従来の単に螺旋巻きしているものと比較してコイル6の全高を低くすることができる。これによって径方向への寸法が強く制約されるスロット9内に収容されるコイル成形体3にとって、コイル6の低背化は極めて有効であり、占積率の向上と共にモータの小型化に寄与することができる。
【0026】
さらに、本実施形態では圧延、コイリング、カッティングの各工程を経てコイル6に至るまで、導線Lを連続体のままで加工することができる。したがって、工程間の移し替えの手間もなく、効率よくコイル6及びコイル成形体3を製造することができる。また、コイル6をそれぞれセグメント化した成形体としたため、コイル6単体でティース8へ装着する場合に比較して取付けが円滑であり、コイル6を損傷させてしまうこともない。さらに、このように成形体としたことによって放熱性にも優れたものとなる。
【0027】
図16はコイル成形体3の他の実施形態を示すものである。この実施形態におけるコイル成形体3は絶縁部10の外面および窓孔11の内面に、それぞれ幅方向に沿って、つまりティース8への嵌め込み方向に沿って複数の凹凸部24a,b,27a,bが形成されている。絶縁部10の外面に設けられた凹凸部24a,bは、図17に示すように、左右の側面で配列の位相がずれており、コイル成形体3がティース8へ装着された場合に、隣接するコイル成形体3同士で噛み合うようになっている。こうするとこで、コイル成形体3の装着が案内されるとともに、相互の噛み合いによってコイル成形体3の位置ずれも規制できる。また、窓孔11に設けた凹凸部24a,bはティース8に対する接触面積を減らすことで、嵌合抵抗を減少させて装着の円滑性を確保できるようにしている。
【0028】
図18は圧延工程の他の実施形態を示すものである。前記した実施形態では、導線Lの圧延をプレス型によって行なったが、図示のような一対の圧延ローラ25によって行うことも可能である。その場合、圧延ローラ25の周面には、コイル6の巻回の段に対応した幅及び深さの異なる成形溝26が連続して形成されている。なお、圧延ローラ25は複数対設け、圧延工程を多段に行うようにすることもある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステータの分解斜視図
【図2】コアの平断面図
【図3】コイルの製造工程を示す説明図
【図4】圧延工程を示す正断面図
【図5】圧延された後の導線を示す平面図
【図6】押さえ治具を示す断面図
【図7】コイリング工程の概要を示す平断面図
【図8】(a)はコイルが巻き軸に圧接される前の状況を示す断面図、(b)は圧接後の状況を示す断面図
【図9】可動ローラを示す斜視図
【図10】コイルを引き出し端部側から見た正面図
【図11】コイル成形体を示す斜視図
【図12】コイル成形体の平断面図
【図13】コイルをプレス型にセットした状態を示す断面図
【図14】成形途上を示す断面図
【図15】上下のプレス型が閉じられた状態を示す断面図
【図16】他の実施形態におけるコイル成形体を示す斜視図
【図17】同じくティース部材への装着状態を示す正断面図
【図18】圧延工程の他の形態を示す斜視図
【図19】従来のコイルを示す断面図
【符号の説明】
1…ステータ
2…コア
3…コイル成形体
5…ティース部材
6…コイル
8…ティース
15a,b…型
L…導線

Claims (1)

  1. 金属製の導線を高さ方向に複数段、巻回してコイルを製造する方法であって、
    前記導線の巻回を行なうコイリング工程に先立って圧延工程がなされ、この圧延工程では、前記導線を、前記巻回の段の重なり方向に沿って段階的に厚みが増加あるいは減少させて前記導線の幅寸法が複数段階に異なるよう、各段階に対応した長さ領域毎に前記導線に対する圧潰量を異ならせる圧潰がなされ、
    前記コイリング工程には、巻き軸とこの巻き軸の周りを旋回する可動ローラとが備えられるとともに、この可動ローラは前記導線の幅寸法に応じて外径を異にした複数のローラ部を軸方向に積み上げた構成となっており、
    前記コイリング工程が実行されるときには、前記導線が前記巻き軸と前記可動ローラとの間に送られるとともに、前記可動ローラが前記巻き軸周りに旋回して前記導線を前記巻き軸周りに巻回させるようになっており、かつコイリングの間は前記可動ローラが所定タイミング毎に軸方向へ移動して前記ローラ部のうち前記導線の幅寸法毎に対応した前記ローラ部と前記巻き軸との間で前記導線の巻回が進行する結果、前記導線が前記巻き軸周りに螺旋状に巻回され、
    上記のコイリング工程を経て得られたコイルを、プレス型の成形面間にセットし軸線方向に沿って前記コイルの弾性限界を超えてプレス成形することにより、前記コイルにおける各段の巻き始め部から巻き終わり部までほぼ同一平面をなすようにするとともに、当該段の巻き終わり部から次の段の巻き始め部への移行部分を傾斜変形させることを特徴とするコイルの製造方法。
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