JP4641139B2 - 高エネルギー粒子の発生方法および高エネルギー粒子発生装置 - Google Patents

高エネルギー粒子の発生方法および高エネルギー粒子発生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光線を利用した高エネルギー粒子の発生方法および高エネルギー粒子発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
物質や材料の状態を測定する方法として、短時間パルスのイオンビームや電子、陽電子ビームあるいはX線などの高エネルギー粒子を測定対象物に照射し、その後の測定対象物の過渡的な特性変化を計測する方法や、その高エネルギー粒子の透過イメージを分析する方法がある。そして、これらの方法で使用する高エネルギー粒子を発生させる手段として、従来は原子炉や加速器を使用していた。
【0003】
ところで、原子炉や加速器を使用して高エネルギー粒子を発生させるには、大掛かりな設備や装置類が必要であり、しかも高度な専門知識も必要となる。このため、より簡便な方法としてレーザ光線を金属箔やプラスチックフィルム等のターゲットの表面に瞬間的に集光することで高エネルギー粒子を発生させる方法が提案されている(特開2002−107499号公報)。
【0004】
かかる高エネルギー粒子の発生方法では、ターゲットとして金属箔やプラスチックフィルム等の薄膜を使用する場合、通常、厚さが20μm以下の極めて薄いものを採用する。そして、このように極めて薄いターゲットを支持枠に貼り付けてぴんと張り、レーザ光線の集光位置にターゲットを正確に配置するようにしてターゲットの面精度(ターゲットの厚さ方向の精度で、レーザ光線の集光位置にターゲットの表面を合わせる精度)や位置精度(ターゲットの表面に沿う方向の精度で、ターゲットの所定部分にレーザ光線を当てる精度)を確保することが考えられている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−107499号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ターゲットの薄膜を支持枠に貼り付け支持する方法では、支持枠が大きくなるとターゲットが弛みやすくなるので、あまり大きな支持枠を採用することができず、したがって大きな薄膜をターゲットとして使用することができなかった。このため1枚のターゲットに対してレーザ光線を照射できる回数が数回程度に限られ、ターゲット交換せずに続けることができるレーザ光線の照射回数(ショット数)が数回程度に限られてしまい、この回数を多くしたいとの要請があった。
【0007】
また、高エネルギー粒子を発生させるためにはレーザ光線をターゲット表面に正確に集光させる必要がある。このためターゲットを交換する際、新しいターゲットをレーザ光線の集光位置にターゲットの厚さ方向100μm以下の誤差で位置決めしなければならない。しかもターゲットの交換を迅速に行うためにはターゲットを素早く動かして位置決めを行う必要がある。
【0008】
本発明は、続けて繰り返すことができる照射回数を大幅に増加させることができると共に、ターゲットの正確な位置決めが容易な高エネルギー粒子の発生方法および高エネルギー粒子発生装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために請求項1記載の高エネルギー粒子の発生方法は、巻き取り可能なテープ状のターゲットに、瞬間的な照射でターゲットの電離が可能なエネルギーのレーザ光線を繰り返し照射し、レーザ光線を照射する毎にターゲットを所定距離だけ巻き取ってレーザ光線が当たる部分をずらすとともに、ターゲットのレーザ光線が当たる部分の送り出し側の位置と巻き取り側の位置を2つの位置決め基準部に当ててターゲットの送り出し側スプールにクラッチ機構による回転抵抗力を与えた状態で巻き取り側スプールを駆動することで位置決め基準部の間にターゲットのレーザ光線が当たる部分をぴんと張り、巻き取り側スプールを停止させた状態で照射を行うものである。
【0010】
高エネルギーのレーザ光線をターゲットに照射すると、ターゲットから高エネルギーの粒子が発生する。ターゲットはテープ状を成しており、巻き取り可能である。レーザ光線を照射して高エネルギー粒子を発生させた後、ターゲットを所定距離だけ巻き取ることで別の部分にレーザ光線を当てることができる。レーザ光線の照射とターゲットの巻き取りを繰り返し行うことで、続けて繰り返し高エネルギー粒子を発生させることができる。テープ状のターゲットは長尺であり、ターゲット交換を行うことなく、1本のターゲットに対して何度も繰り返しレーザ光線を照射することができる。
【0011】
高エネルギー粒子を発生させるためにはターゲット上にレーザ光線を正確に集光させる必要があるが、ターゲットのレーザ光線が当たる部分の周辺の弛みを取ってぴんと張り、位置決め基準部に当てることで、レーザ光線の集光位置にターゲットを正確に配置することができる。また、ターゲットの材料を変えることで、異なる種類の高エネルギー粒子を発生させることができる。
【0012】
また、請求項2記載の高エネルギー粒子の発生方法は、ターゲットをその幅方向に移動させるものである。ターゲットをその幅方向に移動させることで、レーザ光線を1度当てた部分から幅方向にずらして当てることができる。即ち、ターゲットを単に巻き取るのみではレーザ光線を当てる部分を1列分しか取ることができないが、ターゲットを幅方向にも移動させることで、レーザ光線を当てる部分を複数列にわたって取ることができる。
【0013】
また、請求項3記載の高エネルギー粒子の発生方法は、送り出し側スプールと巻き取り側スプールのいずれにもなり得るスプールを一対設け、ターゲットを他方のスプールから一方のスプールに巻き取りながらレーザ光線の照射を行うと共に、一方のスプールから他方のスプールに巻き取りながらレーザ光線の照射を行うものである。したがって、ターゲットを往復移動させて使用することができる。
【0014】
また、請求項4記載の高エネルギー粒子の発生方法は、レーザ光線がターゲットに当たる位置の当該ターゲットを挟んだ裏側から高エネルギー粒子を取り出すものである。
【0015】
高エネルギー粒子はターゲットのレーザ光線照射側の面よりもその裏面側に多く発生するので、ターゲットの裏側から高エネルギー粒子を取り出すことで、より多くの高エネルギー粒子を利用することができる。
【0016】
また、請求項5記載の高エネルギー粒子の発生方法は、レーザ光線がターゲットに当たる位置の周囲をマスキングしながらレーザ光線の照射を行うものである。したがって、ターゲットの照射領域を制限することができ、目的の部分以外の部分にレーザ光線が当たるのを防止することができる。
【0017】
また、請求項6記載の高エネルギー粒子の発生方法は、ターゲットに付着した水分及び油分を除去しながらレーザ光線の照射を行うものである。
【0018】
目的の高エネルギー粒子を発生させるためにターゲットの材料を選択しても、そのターゲットに水分や油分が付着していると目的としない高エネルギー粒子も数多く発生する。ターゲットに付着した水分や油分を除去することで、目的の高エネルギー粒子をより多く発生させることができる。
【0019】
さらに、請求項7記載の高エネルギー粒子発生装置は、巻き取り可能なテープ状のターゲットと、瞬間的な照射でターゲットの電離が可能なエネルギーのレーザ光線をターゲットに繰り返し照射して高エネルギー粒子を発生させるレーザ光線照射手段と、レーザ光線照射手段がレーザ光線を照射する毎にターゲットを巻き取ってレーザ光線が当たる部分をずらす巻き取り手段と、ターゲットのレーザ光線が当たる部分の周辺の弛みを取る弛み除去手段と、ターゲットのレーザ光線が当たる部分の周辺を位置決めする位置決め手段を備え、巻き取り手段はターゲットが巻かれている送り出し側スプールとターゲットを巻き取る巻き取り側スプールとを有し、弛み除去手段は送り出し側スプールにクラッチ機構によって回転抵抗力を付与するものであり、位置決め手段はターゲットのレーザ光線が当たる部分の送り出し側の位置と巻き取り側の位置を支持する2つの位置決め基準部を有し、レーザ光線照射手段は、ターゲットを位置決め基準部に当てて弛み除去手段が送り出し側スプールに回転抵抗力を与えた状態で巻き取り手段がターゲットを所定距離だけ巻き取ることで位置決め基準部の間にターゲットのレーザ光線が当たる部分をぴんと張り停止させた状態で照射を行なうものである。
【0020】
レーザ光線照射手段によって高エネルギーのレーザ光線をターゲットに照射すると、ターゲットから高エネルギーの粒子が発生する。ターゲットはテープ状を成しており、巻き取り可能である。レーザ光線を照射して高エネルギー粒子を発生させた後、巻き取り手段によってターゲットを所定距離だけ巻き取ることでターゲットの別の部分にレーザ光線を当てることができ、繰り返し高エネルギー粒子を発生させることができる。テープ状のターゲットは長尺であり、ターゲット交換を行うことなく、1本のターゲットを使用して何度も繰り返しレーザ光線を照射することができる。
【0021】
高エネルギー粒子を発生させるためにはターゲット上にレーザ光線を正確に集光させる必要があるが、弛み除去手段によってターゲットのレーザ光線が当たる部分の周辺の弛みを取ってぴんと張り、位置決め手段によって位置決めすることで、レーザ光線の集光位置にターゲットを正確に配置することができる。また、ターゲットの材料を変えることで、異なる種類の高エネルギー粒子を発生させることができる。
【0022】
また、請求項8記載の高エネルギー粒子発生装置は、ターゲットをその幅方向に移動させる幅方向移動手段を備えるものである。したがって、幅方向移動手段によってターゲットを幅方向に移動させることでレーザ光線が当たる部分を幅方向にずらすことができる。ターゲットを単に巻き取るのみではレーザ光線を当てる部分を1列分しか取ることができないが、幅方向移動手段によってターゲットを幅方向にも移動させることで、レーザ光線を当てる部分を複数列取ることができる。
【0023】
また、請求項9記載の高エネルギー粒子発生装置は、巻き取り手段が送り出し側スプールと巻き取り側スプールのいずれにもなり得るスプールを一対備えており、他方のスプールに巻かれているターゲットを一方のスプールで巻き取り可能であり、一方のスプールに巻かれているターゲットを他方のスプールで巻き取り可能としている。したがって、ターゲットを往復させて使用することができる。
【0024】
また、請求項10記載の高エネルギー粒子発生装置は、レーザ光線がターゲットに当たる位置の当該ターゲットを挟んだ裏側に高エネルギー粒子の取り出し口を設けたものである。
【0025】
高エネルギー粒子はターゲットのレーザ光線照射側の面よりもその裏面側により多く発生するので、ターゲットの裏側に取り出し口を設けることでより多くの高エネルギー粒子を利用することができる。
【0026】
また、請求項11記載の高エネルギー粒子発生装置は、レーザ光線がターゲットに当たる位置の周囲を覆うマスクを備えるものである。したがって、マスクによってターゲットの照射領域を制限することができ、目的の部分以外の部分にレーザ光線が当たるのを防止することができる。
【0027】
また、請求項12記載の高エネルギー粒子発生装置は、ターゲットに付着した水分及び油分を除去する水分等除去手段を備えるものである。
【0028】
目的の高エネルギー粒子を発生させるためにターゲットの材料を選択しても、そのターゲットに水分や油分が付着していると目的以外の高エネルギー粒子も数多く発生する。水分等除去手段によってターゲットに付着した水分や油分を除去することで、目的の高エネルギー粒子をより多く発生させることができる。
【0029】
また、請求項13記載の高エネルギー粒子発生装置は、一対のスプールの各々について、当該スプールを回転させる駆動源と当該スプールの回転抵抗力を発生させる抵抗発生手段とを同軸上に配置し、一方のスプールに設けた駆動源および他方のスプールに設けた抵抗発生手段と他方のスプールに設けた駆動源および一方のスプールに設けた抵抗発生手段とを選択的に作動させるものである。
【0030】
したがって、一方のスプールに設けた駆動源および他方のスプールに設けた抵抗発生手段を作動させると、一方のスプールが巻き取り側スプールとなり、ターゲットを他方のスプールから一方のスプールに移動させることができる。このとき、送り出し側スプールとなる他方のスプールの抵抗発生手段が回転抵抗力を発生させるので、ターゲットの弛みが防止され、正確に位置決めされる。
【0031】
逆に、他方のスプールに設けた駆動源および一方のスプールに設けた抵抗発生手段を作動させると、他方のスプールが巻き取り側スプールとなり、ターゲットを一方のスプールから他方のスプールに移動させることができる。このとき、送り出し側スプールとなる一方のスプールの抵抗発生手段が回転抵抗力を発生させるので、ターゲットの弛みが防止され、正確に位置決めされる。
【0032】
また、駆動源と抵抗発生手段をスプールと同軸上に配置しているので、装置の小型化が可能である。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0034】
図1〜図3に本発明を適用した高エネルギー粒子発生装置の実施形態の一例を示す。この高エネルギー粒子発生装置は、巻き取り可能なテープ状のターゲット1と、瞬間的な照射でターゲット1の電離が可能なエネルギーのレーザ光線2をターゲット1に繰り返し照射して高エネルギー粒子3を発生させるレーザ光線照射手段4と、レーザ光線照射手段4がレーザ光線2を照射する毎にターゲット1を巻き取ってレーザ光線2が当たる部分1aをずらす巻き取り手段5と、ターゲット1のレーザ光線2が当たる部分1aの周辺の弛みを取る弛み除去手段6と、ターゲット1のレーザ光線2が当たる部分1aの周辺を位置決めする位置決め手段7を備えたものである。この高エネルギー粒子発生装置は、例えばレーザ光線照射手段4を除き、真空容器8内に収容され真空中で使用される。
【0035】
ターゲット1はテープ状を成しており長尺である。ターゲット1の材料は、発生させる高エネルギー粒子3の種類に応じて適宜選択される。このターゲット1は巻き取り手段5によって巻き取られ移動する。ターゲット1をテープ状にすることで、ターゲット1の全面積を増やすことができ、レーザ光線2の照射に使用できる部分(レーザ光線2が当たる部分1a)の数を多く取ることができる。このため、ターゲット交換を行わずに続けて繰り返すことができるレーザ照射の回数を増やすことができる。
【0036】
ターゲット1は、例えば銅テープである。ただし、銅テープに限るものではなく、その他の金属テープ、樹脂テープ等をターゲット1として使用しても良い。ターゲット1の材料を適宜選択することで、高エネルギー粒子3として、短時間パルスのイオンビームや電子、陽電子ビームあるいはX線等を発生させることができる。また、ターゲット1の厚さは例えば5μmである。ただし、ターゲット1の厚さは5μmに限るものではないことは勿論である。
【0037】
巻き取り手段5は、例えば一対のスプール9,10と駆動源11より構成されている。駆動源11は、例えばステッピングモータである。駆動源11はフレーム12に固定されており、その出力軸11aには一方のスプール9が取り付けられている。
【0038】
弛み除去手段6は、例えば回転軸29の回転抵抗力を発生させるクラッチ機構(以下、クラッチ機構6という)で、フレーム12に固定されている。クラッチ機構6は、駆動源11から離れた位置に固定されている。回転軸29には他方のスプール10が取り付けられている。一対のスプール9,10のうち、駆動源11の出力軸11aに取り付けられたスプール9が巻き取り側スプールとなり、回転軸29に取り付けられたスプール10が送り出し側スプールとなる。つまり、送り出し側スプール10に巻き取られているターゲット1を巻き取り側スプール9によって巻き取ることで、ターゲット1を移動させる。
【0039】
位置決め手段7は、例えば2本の支持棒(以下、支持棒7という)である。支持棒7はレーザ光線2がターゲット1に当たる位置13、換言するとレーザ光線2を集光させる位置(以下、集光位置13という)の上下両側に設けられており、ターゲット1を集光位置13に導いている。支持棒7のターゲット1を導く部分が位置決め基準部7aである。支持棒7はフレーム12の側面に固定されている。2本の支持棒7は、例えば2cmの間隔をあけて設けられている。ただし、2本の支持棒7の間隔は2cmに限るものではないことは勿論である。
【0040】
ターゲット1にレーザ光線2を照射することで発生する高エネルギー粒子3は、照射側の面とは反対側の面からより多く発生する。本実施形態では、レーザ光線2がターゲット1に当たる位置(集光位置)13のターゲット1を挟んだ裏側に高エネルギー粒子3の取り出し口14を設けている。即ち、位置決め手段7を2本の支持棒7によって構成することで、ターゲット1の裏側に取り出し口14となる空きスペースを確保し、この部分からの高エネルギー粒子3の射出を妨げないようにしている。このため、発生した高エネルギー粒子3をより多く取り出すことができ、高エネルギー粒子3の利用効率を高めている。
【0041】
レーザ光線照射手段4は、例えば2TW出力のチャープパルス増幅(CPA)技術を用いたチタン:サファイアレーザ装置である。このレーザ装置は、例えばパルス幅60フェムト秒で120ミリジュール程度のエネルギーを有するレーザ光線2を、例えば直径10ミクロン程度の大きさに集光してターゲット1に照射することができる。即ち、このレーザ装置では、発振器で発生させたレーザ光線をパルス幅拡張器でパルス幅の拡張を行った後、増幅器で増幅し、さらにパルス幅圧縮器でパルス幅を圧縮することでピークパワーを増加させている。そして、この様にして発生させた超短パルスでピークパワーの大きなレーザ光線2を例えば軸外し放物面ミラー15によって集光し、ターゲット1に照射する。例えば、発振器で発生させたパルス時間幅が20フェムト秒、レーザエネルギーが6ナノジュールのレーザ光線をパルス幅拡張器によってパルス時間幅が300ピコ秒、レーザエネルギーが3ナノジュールのレーザ光線にした後、増幅器でパルス時間幅が300ピコ秒、レーザエネルギーが240ミリジュールのレーザ光線にし、さらにパルス幅圧縮器によってパルス時間幅が60フェムト秒、レーザエネルギーが120ミリジュールのレーザ光線2に変換する。このようにパルス時間幅を圧縮することで、レーザ光線2のピーク出力を2TWにすることができる。
【0042】
パルス幅がピコ秒程度よりも短いレーザ光線2をターゲット1の表面に瞬間的に集光すると、高エネルギーかつ超短時間パルス(例えば数10fs程度の短パルス)の高エネルギー粒子3が発生する。
【0043】
例えば、レーザ集光時に発生する高エネルギー粒子3の温度(エネルギー)を求める式を数式1に示す。
【数1】
Figure 0004641139
ここで、Thotは発生する粒子の温度、mは粒子の質量、cは光の速度、Iはレーザ光線2の単位面積当たりの出力、λはレーザの波長である。
【0044】
数式1によると、例えば薄膜のターゲット1に対してレーザ光線2をI=1019W/cmに集光して照射した場合には、波長800nmのレーザ光線2によって0.7MeVの高エネルギー電子を発生させることができる。また、レーザ光線2にプレパルスがなければ、レーザ光線2は非常に急峻な境界面を照射することになり、いわゆるバーネル加熱機構により数式1で記述されるようなポンデラ・モーティブ・ポテンシャル以上のエネルギーまで電子を加速することができる。
【0045】
この高エネルギー粒子発生装置は、レーザ光線2がターゲット1に当たる位置13の周囲を覆うマスク16を備えており、ターゲット1の目的の部分以外の部分にレーザ光線2が当たるのを防止している。
【0046】
レーザ光線照射手段4によって出射されたレーザ光線2は、例えば軸外し放物面ミラー15によってターゲット1に集光させる。軸外し放物面ミラー15は、例えばアルミブロックを所定形状に切削加工し、金コーティングを施すことで製造される。軸外し放物面ミラー15は安価である一方、反射面の切削加工の跡が原因で、レーザ集光パターンは線状のプロファイルが重畳したパターンとなる。図4に軸外し放物面ミラー15を用いてレーザ光線2を集光させた場合の照射跡を示す。ターゲット1の厚さが薄い場合はこのような線状のプロファイル17によって容易にテープ(ターゲット1)が切断されてしまう。マスク16によって照射領域を制限することで、このような切断や、皺の発生を防止することができる。この結果、ターゲット1の面積を有効に利用することが可能となる。
【0047】
本発明では、以下のようにして高エネルギー粒子3を発生させる。即ち、巻き取り可能なテープ状のターゲット1に、瞬間的な照射でターゲット1の電離が可能なエネルギーのレーザ光線2を繰り返し照射し、レーザ光線2を照射する毎にターゲット1を巻き取ってレーザ光線2が当たる部分1aをずらすとともに、ターゲット1のレーザ光線2が当たる部分1aの周辺の弛みを取りながら且つ部分1aの周辺を位置決め基準部7aに当てながら照射を行うものである。
【0048】
図5に基づいて説明すると、ターゲット1にレーザ光線2を照射し高エネルギー粒子3を発生させた(ステップ51)後、ターゲット1を所定距離だけ巻き取りレーザ光線2が当たる部分1aをずらす(ステップ52)。ステップ51と52を繰り返し行うことで、図6に示すように、多数のレーザ光線2が当たる部分1aがターゲット1の長手方向に少しずつ間隔をおきながら1本の長い列となり、1本の長いターゲット1を使い切るまで繰り返し高エネルギー粒子3を発生させることができる。
【0049】
レーザ光線照射手段4は瞬間的な照射で高エネルギー粒子3を発生させることができるエネルギーのレーザ光線2を出射可能であると共に、瞬間的な照射を極短時間の間隔で繰り返し行うことができる。また、巻き取り手段5によってテープ状のターゲット1を若干距離だけ巻き取ることでターゲット1を移動させることができるので、ターゲット1のレーザ光線2が当たる部分1aを素早くずらすことができる。これらのため、ステップ51と52を短時間で繰り返し行うことができ、間欠的に続けて高エネルギー粒子3を発生させることができる。しかも、ターゲット1は1本の長いテープであり、続けて何回も高エネルギー粒子3を発生させることができる。
【0050】
巻き取り手段5がターゲット1を巻き取る際、弛み除去手段であるクラッチ機構6が送り出し側スプール10に回転抵抗力を付与している。したがって、2本の支持棒7間にターゲット1をぴんと張ることができ、ターゲット1のレーザ光線2が当たる部分1aの周辺の弛みを取りながらレーザ照射を行うことができる。また、ターゲット1を2本の支持棒7間にぴんと張ることで、ターゲット1が支持棒7の位置決め基準部7aに当たりターゲット1の厚さ方向に正確に位置決めされる。
【0051】
また、巻き取り手段5の駆動源11としてステッピングモータを使用しているので、ターゲット1を正確に所定距離だけ巻き取りことができ、レーザ光線2をターゲット1の所定部分に正確に当てることができる。
【0052】
発生した高エネルギー粒子3は、レーザ光線2がターゲット1に当たる位置13の当該ターゲット1を挟んだ裏側から取り出される。レーザ光線2が当たった部分の裏面側から高エネルギー粒子3が最も多く発生するので、位置13のターゲット1を挟んだ裏側から高エネルギー粒子3を取り出すようにすることで、効率よく高エネルギー粒子3を取り出すことができる。
【0053】
また、マスク16を備えることで、レーザ光線2がターゲット1に当たる位置13の周囲をマスキングしながらレーザ光線2の照射を行うことができ、照射領域を制限して目的の部分以外の部分にレーザ光線2が当たるのを防止することができる。
【0054】
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
【0055】
例えば、上述の説明では、巻き取り手段5はターゲット1を他方のスプール10から一方のスプール9に巻き取るものであったが、必ずしもこの構成に限るものではなく、他方のスプール10に巻かれているターゲット1を一方のスプール9で巻き取り可能にし、一方のスプール9に巻かれているターゲット1を他方のスプール10で巻き取り可能にしても良い。即ち、ターゲット1を他方のスプール10から一方のスプール9に巻き取りながらレーザ光線2の照射を行うと共に、一方のスプール9から他方のスプール10に巻き取りながらレーザ光線2の照射を行うようにしても良い。換言すれば、ターゲット1を往復移動させるようにしても良い。なお、ターゲット1を往復させる回数は、1往復に限るものではなく、1.5往復又は2往復以上させるようにしても良い。
【0056】
この場合、例えば図7に示すように、一対のスプール9,10の各々について、当該スプール9,10を回転させる駆動源11と当該スプール9,10の回転抵抗力を発生させる抵抗発生手段とを同軸上に配置し、一方のスプール9に設けた駆動源11および他方のスプール10に設けた抵抗発生手段と他方のスプール10に設けた駆動源11および一方のスプール9に設けた抵抗発生手段とを選択的に作動させるようにすることが好ましい。本実施形態では、駆動源11として回転軸を両側に突出させるステッピングモータを使用し、一側に突出する回転軸11aにスプール9,10を取り付け、他側に突出する回転軸(図示せず)に抵抗発生手段を取り付けている。抵抗発生手段は、例えば駆動源11の他側に突出する回転軸の回転抵抗力を発生させるクラッチ機構6である。即ち、抵抗発生手段であるクラッチ機構6によって弛み除去手段を構成している。
【0057】
一方のスプール9に設けた駆動源11および他方のスプール10に設けたクラッチ機構6を作動させると、一方のスプール9が巻き取り側スプールとなり、ターゲット1を他方のスプール10から一方のスプール9に移動させることができる。このとき、送り出し側スプールとなる他方のスプール10の抵抗発生手段(クラッチ機構6)が回転抵抗力を発生させるので、ターゲット1の弛みを防止して2本の支持棒7間にぴんと張ることができ、また、ターゲット1を位置決め基準部7aに当てるのでターゲット1を集光位置13に正確に位置決めすることができる。
【0058】
また、他方のスプール10に設けた駆動源11および一方のスプール9に設けたクラッチ機構6を作動させると、他方のスプール10が巻き取り側スプールとなり、ターゲット1を一方のスプール9から他方のスプール10に移動させることができる。このとき、送り出し側スプールとなる一方のスプール9の抵抗発生手段(クラッチ機構6)が回転抵抗力を発生させるので、ターゲット1の弛みを防止して2本の支持棒7間にぴんと張ることができ、また、ターゲット1を位置決め基準部7aに当てるので、ターゲット1を集光位置13に正確に位置決めすることができる。
【0059】
また、駆動源11の同軸上にスプール9、10と抵抗発生手段を直接配置すると、いわゆるカセットテープメカニズムのようなテープ走行系を安定化させるための複雑なメカニズムが不要となり、高エネルギー粒子発生装置を小型化、単純化できる。
【0060】
また、例えば図8及び図9に示すように、ターゲット1をその幅方向に移動させる幅方向移動手段18を備えても良い。即ち、ターゲット1をその幅方向に移動させるようにしても良い。本実施形態では、フレーム12を移動させることでターゲット1を移動させるようにしている。この場合、レーザ光線照射手段4と軸外し放物面ミラー15については移動させないので、マスク16も移動させない。幅方向移動手段18は、例えばターゲット1の幅方向に沿って敷設されたガイドレール20と、ガイドレール20に案内されて移動するスライダ21と、スライダ21を移動させる駆動源22を備えており、フレーム12はスライダ21上に載置され固定されている。駆動源22は、例えばステッピングモータであり、スクリュウ25を回転させることでスライダ21をガイドレール20上で往復移動させることができる。ステッピングモータ22が停止している場合にはスライダ21は静止している。ステッピングモータ22を所定パルス分だけ正転又は逆転させることで、スライダ21を一方向又は他方向に所定距離だけ移動させることができ、ターゲット1をその幅方向に所定距離だけ移動させることができる。
【0061】
ターゲット1を往復移動可能にすると共に、幅方向にも移動可能にした場合のレーザ照射の概念を図10に示す。例えば、ターゲット1を図中A方向に移動させながらターゲット1の右寄り部分にレーザ光線2を照射し、その後、ターゲット1を図中B方向に戻しながらターゲット1の左寄り部分にレーザ光線2を照射する。このようにすることで、1本のターゲット1を使用して2列のレーザ照射を行うことができる。このため、1本のターゲット1に対するレーザ光線2の照射回数を大幅に増やすことができ、ターゲット1を有効に利用することができると共に、続けて繰り返すことができるレーザ照射回数を大幅に増加させることができ、使い勝手を向上させることができる。
【0062】
このように、ターゲット1を往復移動可能(双方向駆動)にすると共に、幅方向にも移動可能にすることで、ターゲット1を長さ方向に1列分使い果たしてもターゲット1を幅方向に少しだけ移動させることで別の新しい列を使うことができる。このため、ターゲット1の巻き取り方向を反転させるだけでレーザ光線2の照射を素早く再開することができると共に、ターゲット1の長さ方向だけでなく、幅方向についてもレーザ照射領域を拡張することができる。
【0063】
また、ターゲット1を往復移動可能ではあるが、幅方向移動手段18を備えていない場合のレーザ照射の概念を図11に示す。例えば、幅が狭く複数列にわたるレーザ照射を行うことができないターゲット1を使用する場合等には、幅方向移動手段18の設置を省略しても良い。例えば、ターゲット1を図中A方向に移動させてレーザ照射を行った後、ターゲット1を図中B方向に戻しながら、既にレーザ光線2を当てた部分の間にレーザ光線2を当てることができる。このため、例えばターゲット1の巻き取り距離(照射ピッチ)をあまり短くすることができない場合等であってもレーザ光線2が当たる部分1aのピッチを小さくすることでき、ターゲット1を有効利用することができる。
【0064】
さらに、ターゲット1を幅方向移動可能ではあるが、往復移動させることができない場合のレーザ照射の概念を図12に示す。例えば、ターゲット1の右寄りの部分(右側列)にレーザ光線2を当て、次に左寄りの部分(左側列)にレーザ光線2を当てた後、ターゲット1を1ピッチ送り、左寄りの部分と右寄りの部分にレーザ光線2を当てる。この場合にも、ターゲット1を有効利用することができる。
【0065】
なお、図10及び図12の例では、レーザ光線2が当たる部分1aを左右の列で幅方向に並べていたが、レーザ光線2が当たる部分1aを左右の列でずらすようにしても良い。
【0066】
また、上述の説明では、レーザ光線2を集光するために軸外し放物面ミラー15を使用していたが、軸外し放物面ミラー15に代えて、例えば集光レンズを使用しても良い。なお、レーザ光線2の出力が大きい場合には、軸外し放物面ミラー15の使用が好ましい。
【0067】
また、上述の説明ではマスク16を備えていたが、例えば軸外し放物面ミラー15を高価な誘電体多層膜ミラーに替えたり、集光レンズを使用する場合等にはマスク16の設置を省略しても良い。
【0068】
また、上述の説明では、弛み除去手段6としてクラッチ機構を使用し、ターゲット1を巻き取り側スプール9に巻き取る際、送り出し側スプール10に回転抵抗力を付与することでターゲット1の弛みを除去するようにしていたが、クラッチ機構6以外の手段を使用して送り出し側スプール10に回転抵抗力を付与しても良い。また、送り出し側スプール10に回転抵抗力を付与する代わりに、例えば各スプール9,10間の集光位置13よりも送り出し側スプール10に近い位置でターゲット1にその移動の抵抗力を付与することで、ターゲット1の弛みを除去するようにしても良い。さらには、これらの方法以外の方法でターゲット1の弛みを除去してぴんと張るようにしても良い。
【0069】
また、ターゲット1に付着した水分及び油分を除去する水分等除去手段19を設けても良い。即ち、ターゲット1に付着した水分及び油分を除去しながらレーザ光線2の照射を行うようにしても良い。ターゲット1の表面には空気中の水分や図示しない真空ポンプの潤滑油等が付着しており、最も軽い元素である水素がより多く高エネルギー粒子3として加速されると考えられる。このため、水分等除去手段19を設けて水分や油分を除去することで、ターゲット1から目的の高エネルギー粒子3をより多く発生させることができる。かかる除去手段19としては、例えば図13に示すように、2本の支持棒7のうち上流側の支持棒7、換言すると送り出し側となるスプールに近い方の支持棒7にヒータ電源23から通電を行い、当該支持棒7をヒータにすることが考えられる。
【0070】
なお、図13の実施形態では、各スプール9,10毎に駆動源11を備えておりターゲット1を往復移動させることができるので、スイッチ24を設けており、ターゲット1の移動方向に応じてヒータにする支持棒7を切り換えることができる。
【0071】
上流側の支持棒7をヒータにすることで、ターゲット1を加熱して表面に付着した水分や油分を除去することができる。ただし、この方法に限るものではなく、例えば支持棒7とは別にヒータを設けても良く、ヒータ以外の方法でターゲット1表面の水分や油分を除去するようにしても良い。
【0072】
【実施例】
本発明ではターゲット1の少なくともレーザ光線2が当たる部分1aの周辺をぴんと張り、弛みを除去すると共に位置決め基準部7aに当てることが必要である。ターゲット1をぴんと張りながら巻き取り側スプールによって確実に巻き取るためには、駆動源11の回転出力と抵抗発生手段の回転抵抗力の関係が重要になる。駆動源11としてステッピングモータを、抵抗発生手段としてクラッチ機構6を採用した場合のこれらの力の設定の仕方を説明する。
【0073】
表1に、ステッピングモータ11のモータ駆動電圧と、クラッチ機構6が発生させる回転抵抗力即ちトルク設定値を変化させた場合のターゲット1(テープ)の奥行き方向(ターゲット1の厚さ方向)誤差を示す。ステッピングモータ11のモータ駆動電圧によって回転出力が決まる。
【表1】
Figure 0004641139
表1からも明らかなように、クラッチ機構6のトルク設定値を一定(0.6kgf・cm)にした場合、テープ表面の奥行き方向誤差はステッピングモータ駆動電圧を低くするほど小さくなる。しかしモータ駆動電圧が低すぎる(6V以下)とステッピングモータ11が脱調する(巻き取り側スプールを回転駆動することができなくなる)ので、この場合は8Vが最適値となる。
【0074】
一方、モータ駆動電圧を一定(上述の実験で求めた最適値である8V)にした場合、テープ表面の奥行き方向誤差はクラッチ機構6のトルク設定値を大きくしたほうが小さくなる。本実験ではクラッチ機構6のトルク設定値を大きくしてもステッピングモータ11が脱調することはなかったが、トルクの増加量に対して誤差の減少量が小さいこと、ターゲット1の照射跡にかかる張力が大きくなりターゲット1が切断し易くなる可能性があることからトルク設定値は0.6kgf・cmが最適となる。
【0075】
また、高エネルギープロトンの発生実験を行い、ターゲット1のレーザ光線照射側の面よりもその裏面側に、より多くの高エネルギー粒子3が発生することを確認した。プロトンは最も軽い元素であるため加速の効果が最も顕著であり十分なフラックスが期待できる。
【0076】
実験では、図1に示すように、ターゲット1の表面側(レーザ照射側)に対向する位置と裏面側の取り出し口14に対向する位置に、高エネルギーイオンを計測するためのフィルタ25,27とディテクタ26,28を設置した。フィルタ25,27として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(例えばマイラー:duPont社の商品名)を使用した。また、ディテクタ26,28として固体飛跡検出器を使用し、その固体飛跡検出器用プラスチック板としてバリオトラック(BARYOTRAK-P(CR)、長瀬ランダウア株式会社の商品名)を使用した。フィルタ25,27はそれぞれ重ねて使用したが、重ねる枚数を部分的に変えて使用した。即ち、0枚(フィルタが無い)〜7枚重ねの領域を作った。これらの領域に対応してディテクタ26,28の状態を観察することで、発生した高エネルギープロトンのエネルギーを識別できるようにした。
【0077】
レーザ光線照射手段4からパルスエネルギー120mJ、パルス幅60fs、波長800nmのレーザ光線2を出射し、軸外し放物面ミラー15を用いて厚さ5μmの銅テープ(ターゲット1)に集光させた。レーザ光線2の単位面積当たりの出力は5e18W/cmとなる。
【0078】
ターゲット1の裏面側に設置したディテクタ28では、1MeV以上の高エネルギープロトンが観測された。また、エネルギーの大小にかかわらず全体的に多くの高エネルギープロトンが観測された。これに対し、ターゲット1の表面側に設置したディテクタ26で観測された高エネルギープロトンの最大エネルギーは、100〜350keV程度であった。また、高エネルギープロトンはあまり多く観測されなかった。これらの結果、ターゲット1の裏面側から高エネルギー粒子3を取り出すことが、高エネルギー粒子3の効率的な利用に繋がることが確認できた。なお、銅テープの表面には空気中の水分や真空ポンプの潤滑油などが付着しており、検出された高エネルギープロトンは最も軽い元素である水素が加速されたものであると考えられる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の高エネルギー粒子の発生方法では、巻き取り可能なテープ状のターゲットに、瞬間的な照射でターゲットの電離が可能なエネルギーのレーザ光線を繰り返し照射し、レーザ光線を照射する毎にターゲットを所定距離だけ巻き取ってレーザ光線が当たる部分をずらすとともに、ターゲットのレーザ光線が当たる部分の送り出し側の位置と巻き取り側の位置を2つの位置決め基準部に当ててターゲットの送り出し側スプールにクラッチ機構による回転抵抗力を与えた状態で巻き取り側スプールを駆動することで位置決め基準部の間にターゲットのレーザ光線が当たる部分をぴんと張り、巻き取り側スプールを停止させた状態で照射を行うようにしているので、続けて繰り返すことができるレーザ光線の照射回数を大幅に増加させることができると共に、ターゲットの位置決めを迅速に且つ容易に行うことができる。これらのため、高エネルギー粒子の発生方法の実用性を高めることができる。
【0080】
また、請求項2記載の高エネルギー粒子の発生方法では、ターゲットをその幅方向に移動させるようにしているので、レーザ光線を複数列にわたり照射することができ、ターゲットを有効に利用することができる。このため経済的であり、また発生方法の実用性をより一層高めることができる。
【0081】
また、請求項3記載の高エネルギー粒子の発生方法では、送り出し側スプールと巻き取り側スプールのいずれにもなり得るスプールを一対設け、ターゲットを他方のスプールから一方のスプールに巻き取りながらレーザ光線の照射を行うと共に、一方のスプールから他方のスプールに巻き取りながらレーザ光線の照射を行うようにしているので、ターゲットを往復させてレーザ光線の照射回数をさらに増加させることができ、ターゲットを有効に利用することができる。このため経済的であり、また発生方法の実用性をより一層高めることができる。
【0082】
また、請求項4記載の高エネルギー粒子の発生方法では、レーザ光線がターゲットに当たる位置の当該ターゲットを挟んだ裏側から高エネルギー粒子を取り出すようにしているので、発生した高エネルギー粒子をより多く取り出すことができ、高エネルギー粒子の効率的な利用が可能になる。
【0083】
また、請求項5記載の高エネルギー粒子の発生方法では、レーザ光線がターゲットに当たる位置の周囲をマスキングしながらレーザ光線の照射を行うようにしているので、ターゲットの目的の部分以外の部分にレーザ光線が当たるのを防止することができる。このため、ターゲットの切断や皺の発生を防止することができ、ターゲットが途中で使用できなくなることを防止することができる。
【0084】
また、請求項6記載の高エネルギー粒子の発生方法では、ターゲットに付着した水分及び油分を除去しながらレーザ光線の照射を行うようにしているので、ターゲットから発生する高エネルギー粒子の割合を高めることができ、目的の高エネルギー粒子を効率よく発生させることができる。
【0085】
さらに、請求項7記載の高エネルギー粒子発生装置では、巻き取り可能なテープ状のターゲットと、瞬間的な照射でターゲットの電離が可能なエネルギーのレーザ光線をターゲットに繰り返し照射して高エネルギー粒子を発生させるレーザ光線照射手段と、レーザ光線照射手段がレーザ光線を照射する毎にターゲットを巻き取ってレーザ光線が当たる部分をずらす巻き取り手段と、ターゲットのレーザ光線が当たる部分の周辺の弛みを取る弛み除去手段と、ターゲットのレーザ光線が当たる部分の周辺を位置決めする位置決め手段を備え、巻き取り手段はターゲットが巻かれている送り出し側スプールとターゲットを巻き取る巻き取り側スプールとを有し、弛み除去手段は送り出し側スプールにクラッチ機構によって回転抵抗力を付与するものであり、位置決め手段はターゲットのレーザ光線が当たる部分の送り出し側の位置と巻き取り側の位置を支持する2つの位置決め基準部を有し、レーザ光線照射手段は、ターゲットを位置決め基準部に当てて弛み除去手段が送り出し側スプールに回転抵抗力を与えた状態で巻き取り手段がターゲットを所定距離だけ巻き取ることで位置決め基準部の間にターゲットのレーザ光線が当たる部分をぴんと張り停止させた状態で照射を行なうようにしているので、続けて繰り返すことができるレーザ光線の照射回数を大幅に増加させることができると共に、ターゲットの位置決めを迅速に且つ容易に行うことができる。これらのため、実用性の高い高エネルギー粒子発生装置を提供することができる。
【0086】
また、請求項8記載の高エネルギー粒子発生装置では、ターゲットをその幅方向に移動させる幅方向移動手段を備えているので、レーザ光線を複数列にわたり照射することができ、ターゲットを有効に利用することができる。このため経済的であり、また高エネルギー粒子発生装置の実用性をより一層高めることができる。
【0087】
また、請求項9記載の高エネルギー粒子発生装置では、巻き取り手段は送り出し側スプールと巻き取り側スプールのいずれにもなり得るスプールを一対備え、他方のスプールに巻かれているターゲットを一方のスプールで巻き取り可能であり、一方のスプールに巻かれているターゲットを他方のスプールで巻き取り可能であるので、ターゲットを往復させてレーザ光線の照射回数をさらに増加させることができ、ターゲットを有効に利用することができる。このため経済的であり、また高エネルギー粒子発生装置の実用性をより一層高めることができる。
【0088】
また、請求項10記載の高エネルギー粒子発生装置では、レーザ光線がターゲットに当たる位置の当該ターゲットを挟んだ裏側に高エネルギー粒子の取り出し口を設けているので、発生した高エネルギー粒子をより多く取り出すことができ、高エネルギー粒子の効率的な利用が可能になる。
【0089】
また、請求項11記載の高エネルギー粒子発生装置では、レーザ光線がターゲットに当たる位置の周囲を覆うマスクを備えているので、ターゲットの目的の部分以外の部分にレーザ光線が当たるのを防止することができる。このため、ターゲットの切断や皺の発生を防止することができ、ターゲットが途中で使用できなくなることを防止することができる。
【0090】
また、請求項12記載の高エネルギー粒子発生装置では、ターゲットに付着した水分及び油分を除去する水分等除去手段を備えているので、ターゲットから発生する高エネルギー粒子の割合を高めることでき、目的の高エネルギー粒子を効率よく発生させることができる。
【0091】
さらに、請求項13記載の高エネルギー粒子発生装置では、一対のスプールの各々について、当該スプールを回転させる駆動源と当該スプールの回転抵抗力を発生させる抵抗発生手段とを同軸上に配置し、一方のスプールに設けた駆動源および他方のスプールに設けた抵抗発生手段と他方のスプールに設けた駆動源および一方のスプールに設けた抵抗発生手段とを選択的に作動させるので、装置を大型化させることなく、ターゲットを往復移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した高エネルギー粒子発生装置の第1の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の高エネルギー粒子発生装置の装置本体をターゲットの裏側からみた概略構成図である。
【図3】図1の高エネルギー粒子発生装置の装置本体をターゲットの側方からみた概略構成図である。
【図4】軸外し放物面ミラーを用いてレーザ光線を集光させた場合の照射跡を示す図である。
【図5】本発明を適用した高エネルギー粒子の発生方法の実施形態の一例を示すフローチャートである。
【図6】ターゲットを一方向に移動させながらレーザ照射を行う場合の概念図である。
【図7】本発明を適用した高エネルギー粒子発生装置の第2の実施形態を示し、その装置本体をターゲットの裏側からみた概略構成図である。
【図8】本発明を適用した高エネルギー粒子発生装置の第3の実施形態を示し、その幅方向移動手段をターゲットの裏側からみた概略構成図である。
【図9】本発明を適用した高エネルギー粒子発生装置の第3の実施形態を示し、その幅方向移動手段のをターゲットの側方からみた概略構成図である。
【図10】ターゲットを往復移動させながら幅方向にも移動させてレーザ照射を行う場合の概念図である。
【図11】ターゲットを往復移動させながらレーザ照射を行う場合の概念図である。
【図12】ターゲットを一方向に移動させながら幅方向にも移動させてレーザ照射を行う場合の概念図である。
【図13】本発明を適用した高エネルギー粒子発生装置の第4の実施形態を示し、その装置本体をターゲットの裏側からみた概略構成図である。
【符号の説明】
1 ターゲット
1a レーザ光線が当たる部分
2 レーザ光線
3 高エネルギー粒子
4 レーザ光線照射手段
5 巻き取り手段
6 クラッチ機構(弛み除去手段、抵抗発生手段)
7 位置決め手段
7a 位置決め基準部
9,10 スプール
11 ステッピングモータ(駆動源)
13 集光位置(レーザ光線がターゲットに当たる位置)
14 高エネルギー粒子の取り出し口
16 マスク
19 水分等除去手段
18 幅方向移動手段

Claims (13)

  1. 巻き取り可能なテープ状のターゲットに、瞬間的な照射で前記ターゲットの電離が可能なエネルギーのレーザ光線を繰り返し照射し、レーザ光線を照射する毎に前記ターゲットを所定距離だけ巻き取ってレーザ光線が当たる部分をずらすとともに、前記ターゲットのレーザ光線が当たる部分の送り出し側の位置と巻き取り側の位置を2つの位置決め基準部に当てて前記ターゲットの送り出し側スプールにクラッチ機構による回転抵抗力を与えた状態で巻き取り側スプールを駆動することで前記位置決め基準部の間に前記ターゲットのレーザ光線が当たる部分をぴんと張り、前記巻き取り側スプールを停止させた状態で前記照射を行うことを特徴とする高エネルギー粒子の発生方法。
  2. 前記ターゲットをその幅方向に移動させることを特徴とする請求項1記載の高エネルギー粒子の発生方法。
  3. 前記送り出し側スプールと前記巻き取り側スプールのいずれにもなり得るスプールを一対設け、前記ターゲットを他方のスプールから一方のスプールに巻き取りながらレーザ光線の照射を行うと共に、一方のスプールから他方のスプールに巻き取りながらレーザ光線の照射を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の高エネルギー粒子の発生方法。
  4. レーザ光線が前記ターゲットに当たる位置の当該ターゲットを挟んだ裏側から高エネルギー粒子を取り出すことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の高エネルギー粒子の発生方法。
  5. レーザ光線が前記ターゲットに当たる位置の周囲をマスキングしながらレーザ光線の照射を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の高エネルギー粒子の発生方法。
  6. 前記ターゲットに付着した水分及び油分を除去しながらレーザ光線の照射を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の高エネルギー粒子の発生方法。
  7. 巻き取り可能なテープ状のターゲットと、瞬間的な照射で前記ターゲットの電離が可能なエネルギーのレーザ光線を前記ターゲットに繰り返し照射して高エネルギー粒子を発生させるレーザ光線照射手段と、前記レーザ光線照射手段がレーザ光線を照射する毎に前記ターゲットを巻き取って前記レーザ光線が当たる部分をずらす巻き取り手段と、前記ターゲットのレーザ光線が当たる部分の周辺の弛みを取る弛み除去手段と、前記ターゲットのレーザ光線が当たる部分の周辺を位置決めする位置決め手段を備え、前記巻き取り手段は前記ターゲットが巻かれている送り出し側スプールと前記ターゲットを巻き取る巻き取り側スプールとを有し、前記弛み除去手段は前記送り出し側スプールにクラッチ機構によって回転抵抗力を付与するものであり、前記位置決め手段は前記ターゲットのレーザ光線が当たる部分の送り出し側の位置と巻き取り側の位置を支持する2つの位置決め基準部を有し、前記レーザ光線照射手段は、前記ターゲットを前記位置決め基準部に当てて前記弛み除去手段が前記送り出し側スプールに回転抵抗力を与えた状態で前記巻き取り手段が前記ターゲットを所定距離だけ巻き取ることで前記位置決め基準部の間に前記ターゲットのレーザ光線が当たる部分をぴんと張り停止させた状態で照射を行なうことを特徴とする高エネルギー粒子発生装置。
  8. 前記ターゲットをその幅方向に移動させる幅方向移動手段を備えることを特徴とする請求項7記載の高エネルギー粒子発生装置。
  9. 前記巻き取り手段は前記送り出し側スプールと前記巻き取り側スプールのいずれにもなり得るスプールを一対備え、他方のスプールに巻かれているターゲットを一方のスプールで巻き取り可能であり、一方のスプールに巻かれているターゲットを他方のスプールで巻き取り可能であることを特徴とする請求項7又は8記載の高エネルギー粒子発生装置。
  10. レーザ光線が前記ターゲットに当たる位置の当該ターゲットを挟んだ裏側に高エネルギー粒子の取り出し口を設けたことを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の高エネルギー粒子発生装置。
  11. レーザ光線が前記ターゲットに当たる位置の周囲を覆うマスクを備えることを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の高エネルギー粒子発生装置。
  12. 前記ターゲットに付着した水分及び油分を除去する水分等除去手段を備えることを特徴とする請求項7から11のいずれかに記載の高エネルギー粒子発生装置。
  13. 前記一対のスプールの各々について、当該スプールを回転させる駆動源と当該スプールの回転抵抗力を発生させる抵抗発生手段とを同軸上に配置し、一方のスプールに設けた駆動源および他方のスプールに設けた抵抗発生手段と他方のスプールに設けた駆動源および一方のスプールに設けた抵抗発生手段とを選択的に作動させることを特徴とする請求項9記載の高エネルギー粒子発生装置。
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