JP2002338109A - 可撓性帯状体の搬送処理装置および張力制御方法 - Google Patents

可撓性帯状体の搬送処理装置および張力制御方法

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JP2002338109A
JP2002338109A JP2001145731A JP2001145731A JP2002338109A JP 2002338109 A JP2002338109 A JP 2002338109A JP 2001145731 A JP2001145731 A JP 2001145731A JP 2001145731 A JP2001145731 A JP 2001145731A JP 2002338109 A JP2002338109 A JP 2002338109A
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JP2001145731A
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Yuji Kamiseki
祐史 上関
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一連の可撓性帯状体を走行させ、走行する可撓
性帯状体に対して処理を行う際に、処理部における可撓
性帯状体の張力変動を抑制でき安定した処理が可能な可
撓性帯状体の搬送処理装置および張力制御方法を提供す
る。 【解決手段】連続する磁気記録媒体100を所定の基準
速度で供給する供給部11と、供給部11から供給され
走行する磁気記録媒体100を裁断する裁断部31と、
裁断された磁気記録媒体100aに表面処理を施す表面
処理部51と、裁断部31、表面処理部51の下流に設
けられ磁気記録媒体100,100aに張力を発生さ
せ、下流に送る張力付与機構35,53と、張力付与機
構35,53の上流側および下流側に発生する張力をそ
れぞれ検出する張力検出器91,92,93とを有し、
上流側および下流側の検出張力に基づいて、設定張力に
なるように張力付与機構35,53を駆動制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、磁気記
録媒体等の可撓性帯状体を搬送しながら当該可撓性帯状
体に連続的に処理を行う可撓性帯状体の搬送処理装置お
よび張力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、音声、画像等の各種情報の記
録、再生を行うテープレコーダ、ビデオテープレコー
ダ、データストレージ等の記録再生装置に用いられるテ
ープ状の磁気記録媒体は、たとえば、以下のような手順
で製造される。まず、ポリエステル等の樹脂材料で形成
された幅広で長尺のベースフィルムの表面に磁性材料を
塗布し、あるいは、Co−Ni合金、Co−Cr合金等
の金属磁性材料からなる磁性膜を真空蒸着などの真空薄
膜形成技術によって成膜する。上記のベースフィルム
は、厚さが、たとえば、3〜200μm、幅が600m
m,長さが20,000mのものである。次いで、この
ようなベースフィルムに磁性膜が形成された磁気記録媒
体を記録再生装置において使用可能な幅の磁気記録媒体
に裁断する。裁断は、たとえば、ロールに巻かれた未裁
断状態の幅広の磁気記録媒体を基準ロールによって所定
の速度で走行させ、走行する幅広の磁気記録媒体に対し
て設けられた複数のナイフを備える裁断装置によって所
定の幅の複数条(たとえば、48)の磁気記録媒体に裁
断する。
【0003】裁断装置によって所定の幅に裁断された複
数条の磁気記録媒体は、表面処理装置によって表面処理
が施される。この表面処理は、具体的には、裁断された
磁気記録媒体の表面に存在する突起や異物を削り取る。
この表面処理は、磁気記録媒体の表面に突起や異物が存
在することにより、この突起や異物がヘッドに当接し、
記録、再生時に悪影響を及ぼしたり、突起や異物が分離
してヘッドに付着する等の不具合の発生を抑制するため
に行われる。表面処理されたのちの裁断された複数の磁
気記録媒体は、巻取ロールによって巻き取られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うな磁気記録媒体は、厚さが非常に薄く、幅が張力の変
動によって容易に変動する。このため、磁気記録媒体の
幅を一定に保ち皺等を発生させないためには、裁断装置
や表面処理装置によって裁断や表面処理を行う際に磁気
記録媒体に作用する張力を一定に制御する必要がある。
たとえば、裁断装置において磁気記録媒体に作用する張
力が変動すると、磁気記録媒体の幅が変動してしまうた
め、所定の幅に正確に裁断することが難しくなり、ま
た、磁気記録媒体に蛇行や湾曲が発生しやすい。表面処
理装置においては、たとえば、ラッピングテープを裁断
された磁気記録媒体の表面に押し当てて研削を行うた
め、磁気記録媒体の張力が変動すると研削圧力が変動
し、安定した処理を行うことが難しい。一方、裁断装置
において必要な磁気記録媒体の張力および表面処理装置
において必要な磁気記録媒体の張力がともに等しいとは
限らない。このため、裁断装置および表面処理装置にお
いてそれぞれ独立に張力を制御する必要がある。
【0005】このため、従来においては、裁断装置およ
び表面処理装置のそれぞれ下流に張力制御装置を設け、
裁断装置における磁気記録媒体の張力および表面処理装
置における磁気記録媒体の張力を独立に制御することを
行っている。具体的には、磁気記録媒体の張力を検出す
る張力検出器を裁断装置および表面処理装置の下流にそ
れぞれ設け、各張力検出器の検出した張力を対応する張
力制御装置にフィードバックすることにより、裁断装置
における磁気記録媒体の張力および表面処理装置におけ
る磁気記録媒体の張力を独立にフィードバック制御す
る。
【0006】上記のような張力制御方法により、裁断装
置および表面処理装置における磁気記録媒体に張力を独
立に制御することは可能である。しかしながら、供給ロ
ールから供給された磁気記録媒体は、巻取ロールに至る
まで連続して処理される。このため、裁断装置における
磁気記録媒体の張力は、裁断装置に対して設けられた張
力制御装置の下流における磁気記録媒体の張力の影響を
受け、表面処理装置における磁気記録媒体の張力は、表
面処理装置に対して設けられた張力制御装置の下流にお
ける磁気記録媒体の張力の影響を受ける。このことか
ら、裁断装置および表面処理装置においてそれぞれ独立
に制御を行ったとしても、張力が相互に干渉するため、
磁気記録媒体の張力が安定しにくいという問題があっ
た。特に、裁断処理および表面処理を開始した直後に
は、磁気記録媒体の供給速度が大きく変化するため、張
力変動が大きく、張力が安定化するまでに数秒あるいは
数分程度の時間を要した。このため、この間に処理され
た磁気記録媒体は品質が低下し、製品として使用できな
いことがあり、歩留りの低下の原因の一つであった。
【0007】本発明は、上述の問題に鑑みて成されたも
のであって、その目的は、磁気記録媒体等の一連の可撓
性帯状体を走行させ、走行する可撓性帯状体に対して処
理を行う際に、処理部における可撓性帯状体の張力を独
立して安定的に制御できるとともに、処理部における張
力変動を抑制でき、安定した処理が可能な可撓性帯状体
の搬送処理装置および張力制御方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の可撓性帯状体の
搬送処理装置は、連続する可撓性帯状体を所定の基準速
度で供給する供給手段と、前記供給手段から供給され走
行する前記可撓性帯状体に所定の処理を施す少なくとも
一の処理手段と、前記処理手段の下流に設けられ、当該
処理手段における可撓性帯状体に張力を発生させ、か
つ、可撓性帯状体を下流に送る張力付与手段と、可撓性
帯状体の前記張力付与手段の上流側および下流側に発生
する張力をそれぞれ検出する張力検出手段と、前記上流
側および下流側の検出張力に基づいて、前記処理手段に
おける可撓性帯状体に発生する張力が設定張力になるよ
うに前記張力付与手段を駆動制御する張力制御手段とを
有する。
【0009】好適には、前記張力付与手段は、摩擦力に
よって可撓性帯状体を走行させる回転支持体と、前記回
転支持体を駆動させるモータと、前記回転支持体と前記
モータとの間に設けられ、当該回転支持体とモータとの
間の滑り回転数に応じた回転抵抗力を前記回転支持体に
付与する抵抗手段とを有し、前記張力制御手段は、前記
モータの速度制御によって前記可撓性帯状体に発生する
張力を制御する。
【0010】好適には、前記張力制御手段は、前記設定
張力と前記張力付与手段の下流側の検出張力とに基づい
て、前記モータを回転させる指令回転数を生成する指令
生成手段と、前記設定張力と上流側の検出張力との偏差
に基づいて補償値を算出し、当該補償値で前記指令回転
数を補償する補償手段とを有する。
【0011】好適には、前記張力付与手段の下流側の検
出張力を平滑化して前記指令生成手段に入力する平滑化
手段をさらに有する。
【0012】さらに好適には、前記平滑化手段は、所定
数の検出張力を平均化することによって平滑化する。
【0013】前記可撓性帯状体は、樹脂製のベースフィ
ルム上に磁性膜が形成された所定幅の連続する磁気記録
媒体であり、前記処理手段は、走行する前記磁気記録媒
体を裁断して幅狭の複数の磁気記録媒体に分割する裁断
装置と、裁断された複数の磁気記録媒体の表面に所定の
処理を施す表面処理装置であり、前記張力付与手段は、
前記裁断装置および表面処理装置の下流にそれぞれ設け
られた第1および第2の張力付与手段からなり、前記張
力検出手段は、前記裁断装置と第1の張力付与手段との
間に設けられた第1の張力検出器と、前記表面処理装置
と第2の張力付与手段との間に設けられた第2の張力検
出器と、前記第2の張力付与手段の下流に設けられた第
3の張力検出器とからなり、前記張力制御手段は、前記
第1および第2の張力検出器の検出張力に基づいて前記
第1の張力付与手段を駆動制御し、前記第2および第3
の張力検出器の検出張力に基づいて前記第2の張力付与
手段を駆動制御する。
【0014】本発明の可撓性帯状体の張力制御方法は、
連続する可撓性帯状体を所定の基準速度で供給する供給
手段と、前記供給手段から供給され走行する前記可撓性
帯状体に所定の処理を施す少なくとも一の処理手段と、
前記処理手段の下流に設けられ、当該処理手段における
可撓性帯状体に張力を発生させ、かつ、可撓性帯状体を
下流に送る張力付与手段とを備える搬送処理装置におけ
る可撓性帯状体に発生する張力を設定張力に制御する張
力制御方法であって、可撓性帯状体の前記張力付与手段
の上流側および下流側に発生する張力をそれぞれ検出
し、前記上流側および下流側の検出張力に基づいて、前
記処理手段における可撓性帯状体に発生する張力が設定
張力になるように前記張力付与手段を駆動制御する。
【0015】本発明では、基準速度で走行する可撓性帯
状体に対して所定の処理を施す。このとき、処理を安定
的に行うために、可撓性帯状体に張力付与手段によって
張力を付与するが、設定張力となるように制御するため
に、張力付与手段を駆動制御する。このとき、可撓性帯
状体の張力付与手段の上流側および下流側に発生する張
力をそれぞれ検出し、これら上流側および下流側の検出
張力に基づいて、張力付与手段を駆動制御する。すなわ
ち、張力付与手段によって張力制御したい対象は、張力
付与手段の上流側に位置する処理手段における可撓性帯
状体の張力であるが、上流側の検出張力だけでなく、下
流側の検出張力をも考慮して張力制御を行う。上流側の
検出張力だけに基づいて張力制御を行った場合には、下
流側の張力は外乱として入力されるため、下流側の張力
変動によって上流側の張力も変動しやすく、さらに、外
乱を速やかに抑制するために制御系のゲインを高める必
要もある。本発明では、上流側および下流側の検出張力
に基づいて張力制御を行うため、下流側の張力変動に速
やかに対応できるため、処理手段における可撓性帯状体
の張力が安定化される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態
に係る搬送処理装置の構成を示す図である。図1に示す
搬送処理装置1は、磁気記録媒体100を連続的に裁断
し、表面処理する装置である。この搬送装置1は、磁気
記録媒体100を供給する供給部11と、磁気記録媒体
100を裁断する裁断部31と、裁断された磁気記録媒
体100aに表面処理を行う表面処理部51と、表面処
理された磁気記録媒体100aを巻き取る巻取部71と
を有する。
【0017】磁気記録媒体100は、たとえば、厚さが
3〜20μm程度、長さが20000m程度、幅が60
0mm程度のベースフィルムの表面に磁性膜が形成され
ている。ベースフィルムは、たとえば、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)、ポリイミド、アラミド等の樹脂材料で形成
されており、可撓性を有する。磁性膜は、たとえば、磁
性材料を塗布することによって形成、あるいは、Co−
Ni合金、Co−Cr合金等の金属磁性材料からなる磁
性膜を真空蒸着などの真空薄膜形成技術によって成膜す
ることによって形成されている。このような磁気記録媒
体100は、張力の変動によって容易に変形し、幅も容
易に変わる。
【0018】供給部11は、供給ローラ12と、供給ロ
ーラ12から繰り出された磁気記録媒体100を基準速
度で送り出す送出部13とを有する。
【0019】供給ローラ12は、未裁断状態にある磁気
記録媒体100が巻かれている。この供給ローラ12
は、図示しない駆動モータによって回転され、磁気記録
媒体100を繰り出す。供給ローラ12から繰り出され
た磁気記録媒体100は、複数のガイドローラgrによ
って案内され送出部13に送られるが、この間に磁気記
録媒体100に発生する張力を直接検出する張力検出器
90が設けられている。磁気記録媒体100は、皺が発
生しないように送出部13に供給される必要がある。こ
のため、張力検出器90によって磁気記録媒体100の
張力を検出し、この検出張力を供給ローラ12を駆動制
御する制御系にフィードバックし、所定の張力が磁気記
録媒体100に発生するように供給ローラ12は回転さ
れる。なお、図示しないが、供給ローラ12の回転軸と
これを駆動するモータとの間にパウダーブレーキ等の滑
りに応じて供給ローラ12に回転抵抗力を付与する機構
が連結される。
【0020】送出部13は、基準ローラ14と、この基
準ローラ14の外周に所定の押圧力で押し付けられるピ
ンチローラ15とを有する。基準ローラ14は、回転軸
を中心に回転自在に保持されており、外周に磁気記録媒
体100を支持する支持面14aを備えている。基準ロ
ーラ14は、たとえば、金属材料で形成されている。ピ
ンチローラ15は、回転自在に保持され、基準ローラ1
4の支持面に所定の力で押し付けられている。このピン
チローラ15は、たとえば、ゴム材料等で形成されてい
る。基準ローラ14は、後述するように、一定の回転数
で回転さる。回転する基準ローラ14の支持面とピンチ
ローラ15との間に磁気記録媒体100が挟まれること
によって、磁気記録媒体100は裁断部31に向けて一
定速度で供給される。
【0021】裁断部31は、裁断装置32と、張力検出
器91と、複数の張力付与機構35とを有する。裁断装
置32は、磁気記録媒体100の上下に互いに噛合する
回転カッター33および34を備えており、これら回転
カッター33および34は回転軸を中心に回転自在に保
持されており、送出部13から一定速度で供給される磁
気記録媒体100を所定の幅の複数の磁気記録媒体10
0aに連続的に裁断する。
【0022】図2は、裁断装置32の構成を説明するた
めの図であって、裁断装置32を上方から見た図であ
る。裁断装置32は、図2に示すように、磁気記録媒体
100の上側に複数の雄刃33aが所定間隔で軸方向に
沿って配列された回転カッター33を備えている。ま
た、磁気記録媒体100の下方には、雄刃33aに噛合
する雌刃34aが所定間隔で配列された回転カッター3
4を備えている。これらの回転カッター33,34が、
所定の速度で走行する未裁断状態の磁気記録媒体100
に対して適切な速度差をもって回転することにより、回
転カッター33の雄刃33aと回転カッター34の雌刃
34aとの間に挟まれた磁気記録媒体100がせん断力
によって連続的に裁断され、複数の磁気記録媒体100
aに分割される。なお、磁気記録媒体100aは、所定
張力が発生した状態で裁断される。
【0023】張力付与機構35は、裁断装置32の下流
に裁断された複数の磁気記録媒体100aに対応して設
けられており、裁断装置32において裁断される磁気記
録媒体100に張力を与え、裁断後の磁気記録媒体10
0aを表面処理部51に向けて送る。
【0024】図3は、張力付与機構35の構造を示す断
面図である。図3において、張力付与機構35は、回転
軸41と、回転軸41に固定された回転円板38と、送
りローラ36と、回転円板38に対向するように送りロ
ーラ36の側面に固定された永久磁石39と、送りロー
ラ36の外周の支持面36aに押し当てられた回転自在
に保持されたピンチローラ37とを有する。
【0025】回転円板38は、磁性体から形成されてい
る。この回転円板38は、上記した裁断装置32によっ
て裁断された複数の磁気記録媒体100aに対応して回
転軸41に所定間隔で複数設けられている。
【0026】送りローラ36は、円筒状の部材からな
り、回転軸41に転がり軸受40を介して回転自在に保
持されている。この送りローラ36は、各回転円板38
と対向するように配列されており、外周の支持面36a
は裁断された磁気記録媒体100aを支持している。
【0027】ピンチローラ37は、たとえば、ゴム材料
から形成されており、送りローラ36の支持面36aに
対して所定の押圧力で押し付けられ、回転自在に保持さ
れている。送りローラ36の支持面36aとピンチロー
ラ37との間に挟まれた磁気記録媒体100aは、ピン
チローラ37によって支持面36aとの間で摩擦力が作
用し、送りローラ36が回転することによって送り出さ
れる。
【0028】永久磁石39は、環状に成形されており、
回転円板38に所定の隙間をもって対向するように送り
ローラ36の側面に固定されている。この永久磁石39
は、回転円板38を吸引する磁力を発生している。すな
わち、永久磁石39と回転円板38とは、いわゆるマグ
ネットクラッチを構成している。
【0029】上記構成の張力付与機構35では、回転軸
41の回転によって回転円板38が回転すると、回転円
板38と永久磁石39との間に作用する吸引力によって
回転力が送りローラ36に伝達される。送りローラ36
は回転自在に保持されているため、伝達される回転力に
よって回転する。送りローラ36が裁断装置32から供
給される磁気記録媒体100aの送り速度に応じた回転
数で回転しているときに、回転軸41がこの送りローラ
36の回転数よりも高い回転数で回転すると、送りロー
ラ36と回転円板38との間には滑りが発生する。この
滑り回転数の大きさに比例した回転抵抗力(粘性)が磁
気記録媒体100aに張力として作用する。
【0030】張力検出器91は、裁断装置32と張力付
与機構35との間に設けられており、裁断装置32と張
力付与機構35との間の磁気記録媒体100aに発生し
た張力を検出する。この張力検出器91は、複数に分割
された磁気記録媒体100aのいずれか一つに対して設
けられている。張力検出器91によって検出された張力
は、後述するように、裁断装置32と張力付与機構35
との間の磁気記録媒体100aの張力制御に用いられ
る。
【0031】図1に示す表面処理部51は、複数の表面
処理装置52と、張力検出器92と、複数の張力付与機
構53とを有する。表面処理装置52は、裁断部31に
おいて裁断された複数の磁気記録媒体100aの表面に
存在する突起や異物を除去する。この表面処理装置52
による表面処理は、磁気記録媒体100aの表面に突起
や異物が存在することにより、この突起や異物がヘッド
に当接し、記録、再生時に悪影響を及ぼしたり、突起や
異物が分離してヘッドに付着する等の不具合の発生を抑
制するために行われる。
【0032】具体的には、表面処理装置52は、裁断さ
れた磁気記録媒体100aに当接可能にラッピングテー
プを保持しており、所定張力の発生した走行する磁気記
録媒体100aにこのラッピンテープを所定の押圧力で
押し当てることにより磁気記録媒体100aの表面に存
在する突起や異物を除去する。磁気記録媒体100aの
表面に存在する突起や異物を安定的に除去するために
は、磁気記録媒体100aの張力を一定に保つ必要があ
る。
【0033】各表面処理装置52の下流に設けられた張
力付与機構53は、磁気記録媒体100aの表面処理を
行うために磁気記録媒体100aに張力を付与し、磁気
記録媒体100aを巻取部71に向けて送る。この張力
付与機構53は、送りローラ54およびピンチローラ5
5を備えており、この送りローラ54とピンチローラ5
5との間に表面処理された磁気記録媒体100aを挟
み、巻取部71に向けて送る。送りローラ54を回転さ
せる回転軸と送りローラ54との間には、上記した裁断
部31に設けられた張力付与機構35と同一構成の回転
円板と永久磁石が設けられている。したがって、張力付
与機構53は、張力付与機構35と同様の作用により磁
気記録媒体100aに張力を付与する。
【0034】張力検出器92は、表面処理装置52と張
力付与機構53との間に設けられており、表面処理装置
52と張力付与機構53との間の磁気記録媒体100a
に発生した張力を検出する。この張力検出器92は、複
数に分割された磁気記録媒体100aのいずれか一つに
対して設けられている。張力検出器92によって検出さ
れた張力は、後述するように、裁断装置32における磁
気記録媒体100aの張力制御および表面処理装置52
における磁気記録媒体100aの張力制御の双方に用い
られる。
【0035】図1に示す巻取部71は、張力検出器93
と、複数の巻取ローラ72とを有する。巻取ローラ72
は、裁断された各磁気記録媒体100aに対して設けら
れ、共通の回転軸に保持されている。この巻取ローラ7
2は、張力付与機構35,53と同様に永久磁石および
回転円板からなるマグネットクラッチを備えている。巻
取ローラ72は、表面処理部51から連続的に送られて
くる磁気記録媒体100aを巻き取る。また、巻取ロー
ラ72は、裁断により幅の狭くなった磁気記録媒体10
0aを適切に巻き取るために、張力付与機構53と巻取
ローラ72との間の磁気記録媒体100aの張力が一定
になるように回転される。
【0036】張力検出器93は、張力付与機構53と巻
取ローラ72との間に設けられており、張力付与機構5
3と巻取ローラ72との間の磁気記録媒体100aに発
生した張力を検出する。この張力検出器93は、複数に
分割された磁気記録媒体100aのいずれか一つに対し
て設けられている。張力検出器93によって検出された
張力は、後述するように、張力付与機構53と巻取ロー
ラ72との間の磁気記録媒体100aの張力制御および
表面処理装置52における磁気記録媒体100aの張力
制御および双方に用いられる。
【0037】図4は、図1に示した搬送処理装置1の制
御系の構成を示す図である。図4に示すように、基準ロ
ーラ14は駆動部121と接続され、回転カッター33
および34は駆動部131および132と接続され、送
りローラ36は駆動部141と接続され、送りローラ5
4は駆動部151と接続され、巻取ローラ72は駆動部
161と接続されており、これらの駆動部は回転駆動力
を供給する。また、これらの駆動部121,131,1
32,141,151,161は、制御装置80の出力
部80a,80b,80c,80e,80g,80iと
それぞれ接続されている。
【0038】各駆動部121,131,132,14
1,151,161は、モータと、このモータの回転位
置を検出する回転位置検出器と、回転位置検出器の検出
位置がフィードバックされモータを駆動する駆動電流を
供給するインバータとを備えている。モータには、たと
えば、インダクションモータが用いられる。 インバー
タは、制御装置80の出力部80a,80b,80c,
80e,80g,80iから出力される指令に基づい
て、たとえば、ベクトル制御によってモータの速度制御
を行う。
【0039】また、駆動部141,151,161と送
りローラ36,送りローラ54と,巻取ローラ72の回
転軸との間には、上記した回転円板および永久磁石から
なるマグネットクラッチ142,152,162が設け
られている。
【0040】制御装置80は、駆動部141に制御指令
を出力する張力制御演算部81と、駆動部151に制御
指令を出力する張力制御演算部82と、駆動部161に
制御指令を出力する張力制御演算部83とを備えてい
る。また、制御装置80は、駆動部131および132
に出力する制御指令を生成する指令生成部84,85を
備えている。これらの張力制御演算部81,82,83
および指令生成部84,85は、プロセッサ、メモリ等
のハードウエアおよび所要のソフトウエアによって構成
される。さらに、制御装置80は、上記した張力検出器
91,92,93の検出信号が入力される入力部80
d,80f,80hとを備えている。
【0041】設定装置89は、制御装置80に接続され
ており、この設定装置89は、磁気記録媒体100の走
行速度を規定する速度指令Vや、駆動部141,15
1,161においてそれぞれ設定する設定張力T1,T
2,T3や、裁断装置32の回転カッター33,34の
磁気記録媒体100に対する速度差Dr等の各種値を設
定し、制御装置80に入力する。
【0042】指令生成部84,85は、基準ローラ14
に対する速度指令Vから速度差Drを減算して、駆動部
131および132に出力する。張力制御演算部81に
は、張力検出器91の検出する検出張力t1および張力
検出器92の検出する検出張力t2が入力される。張力
制御演算部82には、張力検出器92の検出する検出張
力t2および張力検出器93の検出する検出張力t3が
入力される。張力制御演算部83には、張力検出器93
の検出する検出張力t3のみが入力される。
【0043】図5は、駆動部161に対する制御指令を
生成する張力制御演算部83の機能ブロック図である。
図5に示すように、張力制御演算部83は、回転数算出
部261と、補償部262と、減算部263および26
4とを有する。
【0044】回転数算出部261には、張力付与機構5
3と巻取ローラ72との間の磁気記録媒体100aに発
生させる設定張力T3が入力される。回転数算出部26
1は、この設定張力T3から巻取ローラ72をマグネッ
トクラッチ162を介して回転させるべきモータの回転
数Nを算出する。具体的には、次式(1)から回転数N
を算出する。
【0045】 N=V/πd + a×T3+b …(1)
【0046】なお、V/πdにおけるVは磁気記録媒体
100aの基準走行速度であり、dは巻取ローラ72の
直径であり、V/πdは磁気記録媒体100aの基準走
行速度を巻取ローラ72の回転数に換算した値である。
dは巻取ローラ72への磁気記録媒体100aの巻き量
によって変化する。a×T3+bは、張力T3を発生さ
せるための滑り回転数であり、a,bは、マグネットク
ラッチの特性によって決まる定数である。
【0047】減算部263は、設定張力T3から張力検
出器93の検出した検出張力t3を減算し、偏差eを算
出し、補償部262に入力する。
【0048】補償部262は、外乱等により、駆動部1
61に上記の回転数Nを与えても、磁気記録媒体100
aの張力が設定張力T3に一致しない場合にこれを補償
する補償値rcを算出し、減算部264に出力する。具
体的には、補償部262は、偏差eに対して比例(P)
動作および積分(I)動作を施して補償値rcを算出す
る。
【0049】減算部264は、上記の回転数Nから補償
値rcを減算し、指令回転数N1を生成して駆動部16
1のインバータに出力する。
【0050】図6は、張力付与機構35を駆動する駆動
部141に対する制御指令を生成する張力制御演算部8
1の機能ブロック図である。なお、張力付与機構53を
駆動する駆動部151に対する制御指令を生成する張力
制御演算部82の構成も張力制御演算部81と同様の構
成となっている。
【0051】張力制御演算部81は、平滑化処理部25
1と、回転数算出部252と、補償部253と、減算部
254,255とを有する。平滑化処理部251には、
張力検出器92の検出した検出張力t2が入力される。
この検出張力t2は、張力付与機構35と張力付与機構
53との間の磁気記録媒体100aの張力、すなわち、
表面処理装置52における張力である。
【0052】平滑化処理部251は、検出張力t2を平
滑化する。表面処理装置52における張力t2が大きく
変動するなどしたときに、これを平滑化することにより
制御系の安定性を保つためである。具体的には、平滑化
処理部251は、検出張力t2を複数サンプリングし、
これらを平均化処理することにより平滑化する。なお、
平均化する以外に、たとえば、フィルタによって平滑化
してもよい。なお、張力制御演算部82の場合には、平
滑化処理部251に張力検出器93の検出した検出張力
t3が入力される。
【0053】回転数算出部252は、平滑化された張力
t2’および設定張力T1が入力され、平滑化された張
力t2’および設定張力T1に基づいて、駆動部141
の送りローラ36をマグネットクラッチ142を介して
回転させるモータの回転速度Nを算出する。
【0054】ここで、図7は、送りローラ36に作用す
る力の関係を説明するための図である。図7において、
裁断装置32における現在の張力をt1、送りローラ3
6を通じてマグネットクラッチ142が磁気記録媒体1
00aに与える力をTx、送りローラ36の下流の磁気
記録媒体100aの現在の張力をt2とすると、これら
の関係は次式(2)によって与えられる。
【0055】t1=Tx + t2 …(2)
【0056】(2)式から分かるように、裁断装置32
における磁気記録媒体100aの張力を設定張力T1に
するために必要な力Txは、次式(3)により求まる。
【0057】Tx=T1−t2 …(3)
【0058】したがって、(3)式の関係に基づいて、
回転数算出部252は、次式(4)によって裁断装置3
2における磁気記録媒体100aの張力を設定張力T1
にするために必要なモータの回転数Nを算出する。な
お、検出張力t2として平滑化された張力t2’を用い
る。
【0059】 N=V/πd + a×(T1−t2’)+b …(4)
【0060】V/πdは、上記したと同様に、磁気記録
媒体100の基準走行速度を送りローラ36の回転数に
換算した値である。この場合には、dは一定である。a
×(T1−t2’)+bは、張力T1を発生させるため
の滑り回転数である。
【0061】減算部254は、裁断装置32における設
定張力T1から張力検出器91の検出した検出張力t1
を現在して偏差eを生成し、補償部253に出力する。
【0062】補償部253は、上記した補償部262と
同様に、外乱等により、駆動部141に上記の回転数N
を与えても、磁気記録媒体100aの張力が設定張力T
1に一致しない場合にこれを補償する補償値rcを算出
し、減算部255に出力する。具体的には、補償部25
3は、偏差eに対して比例(P)動作および積分(I)
動作を施して補償値rcを算出する。
【0063】減算部255は、回転数算出部252で算
出された回転数Nから補償部253で算出された補償値
rcを減算して指令回転数N1を生成し、この指令回転
数N1を駆動部141に与える。
【0064】次に、上記構成の搬送処理装置1の動作の
一例について説明する。まず、供給ローラ12に巻かれ
た未裁断状態の磁気記録媒体100を繰り出しし、送出
部13、裁断装置32、張力付与機構35、表面処理装
置52および張力付与機構53を通じて巻取ローラ72
に巻き付けた状態とする。この状態で、張力付与機構3
5,53および巻取ローラ72にマグネットクラッチ1
42,152,162を介して連結されたモータを比較
的低い回転数で回転させ、裁断装置32、表面処理装置
52および張力付与機構53の下流における磁気記録媒
体100に予め張力を与える。
【0065】この状態から、速度指令Vに基づいて磁気
記録媒体100を走行させ、磁気記録媒体100を裁断
して複数の幅狭の磁気記録媒体100aに分割し、各磁
気記録媒体100aの表面処理を行う。
【0066】この裁断処理および表面処理を開始した直
後においては、各駆動部121,131,132,14
1,151,161のモータは、急激に回転数が上昇す
る。これに伴って、裁断装置32、表面処理装置52お
よび張力付与機構53の下流における磁気記録媒体10
0の張力も設定張力T1,T2,T3になるように急激
に上昇する。
【0067】このとき、裁断装置32における張力制御
を行う張力制御演算部81では、張力付与機構35の送
りロール36の回転数Nを算出するのに、設定張力T1
から表面処置装置52における検出張力t2を減算して
おり、算出される回転数Nが急激に増加せず、比較的緩
やかに増加する。このため、裁断装置32における磁気
記録媒体100の張力t1が急激に上昇することがな
く、速やかに設定張力T1に達する。すなわち、裁断装
置32における磁気記録媒体100の張力t1が急激に
上昇すると、磁気記録媒体100の幅が大きく変動し、
裁断された磁気記録媒体100aの幅が正確な幅となら
ないが、張力t1の変動が小さいため、このような不具
合が発生しにくくなる。
【0068】一方、表面処理装置52における張力制御
を行う張力制御演算部82においても、張力付与機構5
3の送りロール54の回転数Nを算出するのに、設定張
力T2から張力付与機構53の下流における磁気記録媒
体100の検出張力t3を現在しており、算出される回
転数Nが急激に増加せず、比較的緩やかに増加する。し
たがって、表面処理装置52におけるラッピングテープ
と磁気記録媒体100との接触状態が大きく変動するこ
とがなく、安定した表面処理が行われる。
【0069】このように、本実施形態では、張力変動を
小さく抑えることができ、比較的短時間で設定張力に制
御することができるため、張力制御演算部81および8
2の補償部253の制御ゲインを高く設定しなくてもよ
くなる。補償部253の制御ゲインを低くすることがで
きる結果、定常運転中において多少の外乱が入力されて
も、張力変動を低く抑制することが可能となる。
【0070】ここで、図8は、本実施形態に係る搬送処
理装置1の裁断装置32における裁断開始時の磁気記録
媒体100の張力および走行速度を測定した結果を示す
グラフである。また、図9は、裁断装置32における磁
気記録媒体100の張力制御に下流の張力t2を使用せ
ず、張力t1のみを使用した場合の張力および走行速度
を測定した結果を示すグラフである。なお、図8,9に
おいて(1)のグラフが張力であり(2)のグラフが走
行速度である。図8と図9を比較すると、図9に示す従
来の制御手法による場合には、裁断開始直後から張力t
1が最大1.716(N)まで上昇している。一方、図
8に示す本実施形態の場合には、裁断開始直後から張力
t1は上昇しているが比較的緩やかに上昇しているのが
わかる。また、図8に示す張力t1の最大値は、1.3
72(N)であり、設定張力1.18(N)に対して1
5%以内の変動で収まっている。この部分の張力変動値
は、従来の場合と比較すると、約65%改善している。
【0071】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れない。上述した実施形態では、本発明の可撓性帯状体
として磁気記録媒体の場合について説明したが、本発明
はこれに限定されない。たとえば、樹脂を塗布あるいは
ラミネートした紙や、アルミニウム、銅、錫等の金属箔
等の可撓性帯状体にも適用可能である。また、これらの
表面に用途に応じて、たとえば、磁性塗布液、写真感光
塗布液、表面保護用塗布液、帯電防止用塗布液、滑性用
塗布液等を塗布したものにも適用可能である。具体的に
は、各種の写真フィルム、印画紙、アルミ箔テープ等で
ある。また、上述した実施形態では、張力を発生させる
ためにマグネットクラッチを用いた場合について説明し
たが、たとえば、電磁ブレーキやパウダーブレーキ等滑
り速度に比例して回転抵抗を発生するものであれば特に
限定されない。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、磁気記録媒体等の一連
の可撓性帯状体を走行させ、走行する可撓性帯状体に対
して処理を行う際に、処理部における可撓性帯状体の張
力変動を抑制でき、安定した処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る搬送処理装置の構成
を示す図である。
【図2】裁断装置の構成を説明するための図である。
【図3】張力付与機構部の要部の構成を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の一実施形態に係る搬送処理装置の制御
系の構成を示す図である。
【図5】駆動部161に対する制御指令を生成する張力
制御演算部83の機能ブロック図である。
【図6】張力付与機構35を駆動する駆動部141に対
する制御指令を生成する張力制御演算部81の機能ブロ
ック図である。
【図7】送りローラ36に作用する力の関係を説明する
ための図である。
【図8】搬送処理装置1の裁断装置32における裁断開
始時の磁気記録媒体100の張力および走行速度を測定
した結果を示すグラフである。
【図9】裁断装置32における磁気記録媒体100の張
力制御に下流の張力t2を使用せず、張力t1のみを使
用した場合の張力および走行速度を測定した結果を示す
グラフである。
【符号の説明】
1…搬送処理装置、11…供給部、31…裁断部、32
…裁断装置、33,34…回転カッター、35…張力付
与機構、36…送りローラ、51…表面処理部、52…
表面処理装置、53…張力付与機構、54…送りロー
ラ、71…巻取部、72…巻取ローラ、91,92,9
3…張力検出器、100,100a…磁気記録媒体。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続する可撓性帯状体を所定の基準速度で
    供給する供給手段と、 前記供給手段から供給され走行する前記可撓性帯状体に
    所定の処理を施す少なくとも一の処理手段と、 前記処理手段の下流に設けられ、当該処理手段における
    可撓性帯状体に張力を発生させ、かつ、可撓性帯状体を
    下流に送る張力付与手段と、 可撓性帯状体の前記張力付与手段の上流側および下流側
    に発生する張力をそれぞれ検出する張力検出手段と、 前記上流側および下流側の検出張力に基づいて、前記処
    理手段における可撓性帯状体に発生する張力が設定張力
    になるように前記張力付与手段を駆動制御する張力制御
    手段とを有する可撓性帯状体の搬送処理装置。
  2. 【請求項2】前記張力付与手段は、摩擦力によって可撓
    性帯状体を走行させる回転支持体と、 前記回転支持体を駆動させるモータと、 前記回転支持体と前記モータとの間に設けられ、当該回
    転支持体とモータとの間の滑り回転数に応じた回転抵抗
    力を前記回転支持体に付与する抵抗手段と、を有し、 前記張力制御手段は、前記モータの速度制御によって前
    記可撓性帯状体に発生する張力を制御する請求項1に記
    載の可撓性帯状体の搬送処理装置。
  3. 【請求項3】前記張力制御手段は、前記設定張力と前記
    張力付与手段の下流側の検出張力とに基づいて、前記モ
    ータを回転させる指令回転数を生成する指令生成手段
    と、 前記設定張力と上流側の検出張力との偏差に基づいて補
    償値を算出し、当該補償値で前記指令回転数を補償する
    補償手段とを有する請求項2に記載の可撓性帯状体の搬
    送処理装置。
  4. 【請求項4】前記張力付与手段の下流側の検出張力を平
    滑化して前記指令生成手段に入力する平滑化手段をさら
    に有する請求項3に記載の可撓性帯状体の搬送処理装
    置。
  5. 【請求項5】前記平滑化手段は、所定数の検出張力を平
    均化することによって平滑化する請求項4に記載の可撓
    性帯状体の搬送処理装置。
  6. 【請求項6】前記可撓性帯状体は、樹脂製のベースフィ
    ルム上に磁性膜が形成された所定幅の連続する磁気記録
    媒体であり、 前記処理手段は、走行する前記磁気記録媒体を裁断して
    幅狭の複数の磁気記録媒体に分割する裁断装置と、裁断
    された複数の磁気記録媒体の表面に所定の処理を施す表
    面処理装置であり、 前記張力付与手段は、前記裁断装置および表面処理装置
    の下流にそれぞれ設けられた第1および第2の張力付与
    手段からなり、 前記張力検出手段は、前記裁断装置と第1の張力付与手
    段との間に設けられた第1の張力検出器と、前記表面処
    理装置と第2の張力付与手段との間に設けられた第2の
    張力検出器と、前記第2の張力付与手段の下流に設けら
    れた第3の張力検出器とからなり、 前記張力制御手段は、前記第1および第2の張力検出器
    の検出張力に基づいて前記第1の張力付与手段を駆動制
    御し、前記第2および第3の張力検出器の検出張力に基
    づいて前記第2の張力付与手段を駆動制御する請求項1
    に記載の可撓性帯状体の搬送処理装置。
  7. 【請求項7】連続する可撓性帯状体を所定の基準速度で
    供給する供給手段と、前記供給手段から供給され走行す
    る前記可撓性帯状体に所定の処理を施す少なくとも一の
    処理手段と、前記処理手段の下流に設けられ、当該処理
    手段における可撓性帯状体に張力を発生させ、かつ、可
    撓性帯状体を下流に送る張力付与手段とを備える搬送処
    理装置における可撓性帯状体に発生する張力を設定張力
    に制御する張力制御方法であって、 可撓性帯状体の前記張力付与手段の上流側および下流側
    に発生する張力をそれぞれ検出し、 前記上流側および下流側の検出張力に基づいて、前記処
    理手段における可撓性帯状体に発生する張力が設定張力
    になるように前記張力付与手段を駆動制御する可撓性帯
    状体の張力制御方法。
  8. 【請求項8】前記張力付与手段は、摩擦力によって可撓
    性帯状体を走行させる回転支持体と、前記回転支持体を
    駆動させるモータと、前記回転支持体と前記モータとの
    間に設けられ、当該回転支持体とモータとの間の滑り回
    転数に応じた回転抵抗力を前記回転支持体に付与する抵
    抗手段と、を有しており、 前記モータの速度制御によって前記可撓性帯状体に発生
    する張力を制御する請求項7に記載の可撓性帯状体の張
    力制御方法。
  9. 【請求項9】前記設定張力と前記張力付与手段の下流側
    の検出張力とに基づいて、前記モータを回転させる指令
    回転数を生成し、 前記設定張力と上流側の検出張力との偏差に基づいて補
    償値を算出し、当該補償値で前記指令回転数を補償する
    請求項8に記載の可撓性帯状体の張力制御方法。
  10. 【請求項10】前記張力付与手段の下流側の検出張力を
    平滑化し、平滑化された張力を用いて前記指令回転数を
    生成する請求項9に記載の可撓性帯状体の張力制御方
    法。
  11. 【請求項11】所定数の検出張力を平均化することによ
    って平滑化する請求項10に記載の可撓性帯状体の張力
    制御方法。
  12. 【請求項12】前記可撓性帯状体は、樹脂製のベースフ
    ィルム上に磁性膜が形成された所定幅の連続する磁気記
    録媒体であり、 前記処理手段は、走行する前記磁気記録媒体を裁断して
    幅狭の複数の磁気記録媒体に分割する裁断装置と、裁断
    された複数の磁気記録媒体の表面に所定の処理を施す表
    面処理装置であり、 前記張力付与手段は、前記裁断装置および表面処理装置
    の下流にそれぞれ設けられた第1および第2の張力付与
    手段からなり、 前記裁断装置と第1の張力付与手段との間、前記表面処
    理装置と第2の張力付与手段との間、および、前記第2
    の張力付与手段の下流における可撓性帯状体に発生する
    第1、第2および第3の張力をそれぞれ検出し、 前記第1および第2の検出張力に基づいて前記第1の張
    力付与手段を駆動制御し、前記第2および第3の検出張
    力に基づいて前記第2の張力付与手段を駆動制御する請
    求項7に記載の可撓性帯状体の張力制御方法。
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