JP4641049B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
すなわち、制御装置は、所定時間毎に更新されて、予め設定された数値範囲内を循環するように乱数を発生させる。そして、抽選条件成立時に発生している乱数を取得し、その取得した乱数が当り値(設定された数値範囲内で適宜決定された数値)であるか否かにより遊技者に有利な遊技状態とするか否かを決定する。具体的に説明するために、乱数が4ms毎に更新し、0〜249の数値範囲内を循環するようプログラムされているものとする。制御装置は、乱数プログラムを起動すると、初期値(通常0に設定される)から順に4ms毎に乱数を更新しながら発生させ、乱数が249となると再度0に戻って、先程と同様に乱数を更新する。そして、抽選条件が成立すると、そのときに発生している乱数を取得し、その乱数が当り値(例えば7)であるときに、遊技者に有利な遊技状態(例えば、特定の入賞装置が開放される状態)とする。
初期値変更型乱数方式の場合も、上述した図9(a)に示す例と同様、乱数は所定時間毎に更新されて、予め設定された数値範囲内を循環する。しかしながら、初期値変更型乱数方式の場合には、乱数が設定された数値範囲内を所定周期(例えば、1周期)循環すると、次に更新を開始する初期値を変更するようにプログラムされている。具体的に説明するため、上述した例と同様、乱数が0〜249の数値範囲内を4ms毎に更新されて循環するものとし、1循環(1周期)毎に初期値を変更するものとする。図9(b)に示すように、初期値変更型乱数方式の場合、最初の周期は乱数が0〜249を循環し、次の周期では初期値が変更され(例えば、0から150)、乱数は150〜249,0〜149を循環することとなる。したがって、初期値変更型乱数方式によれば、乱数が初期値となってから当り値を発生させるまでの時間が、初期値の変更に伴って変化していくため(図の例では、t1からt2)、上述したような不正を防止することが可能となる。
第1種始動口30は始動口センサ(図示省略)を有し、始動口センサにより第1種始動口30に入賞したパチンコ球を検出する。また、大入賞口34は開閉蓋36を有し、特定条件下においてソレノイド(図示省略)により開閉蓋36が開閉される。開閉蓋36が開放される期間は、例えば大入賞口34にパチンコ球が所定個数(一般的には10個)入賞するか、開放してから30秒間を経過するまでのいずれか早いほうで終了する。
図柄表示装置14は、特別図柄を変動表示する図柄表示器22を備える。図柄表示器22は、特定の条件の成立(例えば、第1種始動口30へのパチンコ球の入賞)に起因して特別図柄の変動表示を行う。図柄表示器22に変動表示される特別図柄は、変動停止時の表示態様によって特別遊技状態(大入賞口34が開放される状態;遊技者に有利な状態)に移行することを、遊技者に認識させる機能を有する。
なお、第1種始動口30、大入賞口34等の入賞口に入賞したパチンコ球は、遊技盤面12の裏側に設けられた入賞球センサ(図示省略)により検出され、同じく遊技盤面12の裏側に組み付けられた賞球装置(図示省略)からパチンコ球が払い出される。上記賞球装置は、後述する賞球制御部によりその動作が制御される。
なお、音制御部400、表示制御部500の構成等は、従来のパチンコ機に装備されているものと同様であればよく、特に本発明を特徴づけるものではないので、その詳細な説明は省略する。
メイン制御部200は、CPU(プロセッサ)202と、CPU202と接続されたROM202a、RAM202b等の記憶装置、入力処理回路204、出力処理回路208、通信制御回路206等により構成される。CPU202は、ROM202aに格納された制御プログラムにしたがってパチンコ機10を制御する。例えば、始動口センサ32から入賞検出信号を受け取ると乱数を取得し、その取得した乱数に基づいて表示制御部500に特別図柄を変動表示するようにコマンドを出力する。具体的には、取得した乱数が当り値である場合には、特別図柄を大当りの表示で停止するよう表示制御部500にコマンドを出力し、また、大入賞口34の開放動作(即ちソレノイド35による開閉蓋36の開放制御)を行う。一方、取得した乱数が当り値でない場合には、特別図柄がハズレの表示で停止するよう表示制御部500にコマンドを出力する。なお、上述した処理において取得される乱数は、既に説明した初期値変更型乱数方式の乱数プログラムをCPU202が実行することで発生させている。また、ROM202aに格納される制御プログラムには、後述する初期化処理(初期化信号が入力したときの処理)を実現するためのプログラムも含まれている。
RAM202bには、入賞球センサ50から送信された入賞球情報、始動口センサ32から送信された始動口情報、図柄表示器22に表示される特別図柄が「大当たり」となる確率が高いことを示す確率変動情報等の、各種データが格納される。このRAM202bには、電源装置100とメイン制御部200とを接続する電力供給線に設けられたコンデンサ内に通電中に蓄えられた電荷が、通電遮断時(停電時)に流れるようになっている。これにより、電源が遮断されている間もRAM202bに記憶されている記憶内容が保持されるようになっている。なお、電源遮断時等においてRAM202bの記憶内容を保持する方法としては、上述した方法以外にも、RAM202bに不揮発性のフラッシュメモリを用いることにより、RAM202bに記憶された記憶内容を保持することもできる。
入力処理回路204は、入賞球センサ50、始動口センサ32、初期化スイッチ102、停電検出部106等から発信された信号を、CPU202で取扱えるように処理する回路である。また、出力処理回路208は、ソレノイド35に駆動信号を出力する回路であり、通信制御回路206は賞球制御部300、音制御部400、表示制御部500にコマンドデータを送信したり、遊技ホールに設置後はホールコンピュータ600に対して大当り回数等の営業情報や、初期化信号がメイン制御部200に入力したことを報知する報知信号を出力するための回路である。
CPU302は、ROM302aに格納されている制御プログラムに従って賞球装置40の賞球払出し制御等を行う。ROM302aに格納されている制御プログラムには、RAM302bの記憶内容を初期化するためのプログラムが含まれる。
RAM302bには、球払い出し情報等の各種データ、入出力信号が格納される。このRAM302bも、メイン制御部100のRAM202bと同様、通電中にコンデンサに貯えた電荷を利用して、電源が遮断されている間もRAM302bに記憶されている内容が保持されるようになっている。なお、不揮発性のフラッシュメモリを用いてRAM302bの記憶内容を保持しても良い点は、メイン制御部100の場合と同様である。
通信制御回路303は、メイン制御部200から送信されたデータを受信するための回路であり、入力処理回路304は、初期化スイッチ102、停電検出部104から出力された信号を受信するための回路であり、また、出力処理回路306は、CPU302から送られたデータを受けて、賞球装置40に対して賞球払出し制御〔賞球モータ(典型的にはステッピングモータ)の駆動制御〕を行うための駆動信号を出力する回路である。
電圧変圧部106は、図3に示すように、メイン制御部200、賞球制御部300、音制御部400、表示制御部500に所定の電位の電力を供給する一方、各種電装装置(入賞球センサ50、始動口センサ32、図柄表示器22、ソレノイド35、賞球装置40、スピーカ48等)に所定の電位の電力を供給する。すなわち、電圧変圧部106は、ホールの交流電源からの交流入力を整流回路により整流・平滑し、この整流・平滑化した直流電源を、レギュレータにより各電装装置に適した電圧に変換して供給する。なお、図3には、メイン制御部200及び賞球制御部300以外の装置への電力供給線はその図示を省略している。
停電検出部106は、ホールの交流電源からの交流入力を継続的に監視し、その波形が所定周期だけ欠落した状態が続いた場合に電源が遮断されたと判断し、メイン制御部200、賞球制御部300に停電信号を出力する。また、電源スイッチ108は、ホールの交流電源からの交流入力のON/OFFを操作するためのスイッチであり、図2に示すようにパチンコ機の裏面に設けられている。
なお、電圧変圧部106、停電検出部104、電源スイッチ108の構成等は、従来公知のパチンコ機と同様であれば良く、本発明を特に特徴付けるものでもないので、その詳細な説明については省略する。
初期化スイッチ102は、押圧されることにより接点を閉じる形式のいわゆるリードスイッチである。具体的には、図4(b)に示すように、電源装置100の基板120上に配設されたプッシュ型のスイッチである。この初期化スイッチ102は、弾力性を有するプラスチック材料で形成されたケーシング110内に収容されている。ケーシング110には、図4(a)に示すように、初期化スイッチ102と対向する位置に押圧部114が設けられ、この押圧部114の周囲3方向には切り抜き112が設けられている。押圧部114の内側の面(初期化スイッチ102に対向する部分)には、初期化スイッチ102側に突出する接触部116が形成されている。
かかる構成の初期化スイッチ102をON状態とするには、ホール店員等が押圧部114を基板120側に押圧する。押圧部114が基板120側に押圧され図4(c)に示すように変形すると、接触部116が初期化スイッチ102を押し、初期化スイッチ102がON状態となる。初期化スイッチ102をOFF状態とするためには、押圧部114の押圧を解除する。これにより、接触部116がその弾性によって初期化スイッチ102から離れ、初期化スイッチ102の接点が開きOFF状態となる(図4(b)の状態)。
なお、押圧部114は、図4(b)に示すように、ケーシング110の表面から突出することなくツライチとされることで、誤って押圧部114が押されてしまうことを防止する。
図5に示すように、初期化スイッチ102の出力信号は、2つのバッファIC(図中A、Bで示す)を介して各制御部に入力される。図5に示す回路図から明らかなように、初期化スイッチ102がOFF状態では、初期化スイッチ102の出力信号はHighレベルの信号となり、2つのバッファICを介して制御部にHighレベルの信号が入力する。一方、初期化スイッチ102がON状態では、初期化スイッチ102の出力信号はLowレベルの信号となり、2つのバッファICを介して制御部にLowレベルの信号が入力する。
したがって、メイン制御部200の乱数プログラムを初期化させようとする者は、初期化スイッチ102とメイン制御部200との間に不正基板を介装し、不正基板からメイン制御部200に初期化信号を出力することとなる。
本実施の形態のパチンコ機10では、パチンコ機10への電力供給が遮断されると、停電検出部104は、まず電源遮断が本当に発生したかどうか(瞬間的な停電かそうでないか)を判断する。電源遮断が発生していると判断した場合(所定時間の間、交流入力が無い場合)には、メイン制御部200(同時に、賞球制御部300)に停電信号を出力する。メイン制御部200は、この停電信号を受信すると、CPU202により停電処理を開始する。すなわち、RAM202bへのアクセスを禁止することによって、その時点でRAM202bに記憶されている記憶内容(例えば、確率変動情報等)を保持する。同様に、賞球制御部300においても、CPU302によりRAM302bへのアクセスが禁止され、RAM302bに記憶された記憶内容(例えば、球払い出し情報等)が保持される。
まず、図6に示すフローチャートを参照してメイン制御部200の初期化信号入力時の処理を説明する。初期化信号が入力すると、メイン制御部200は、まずCPU202の初期化を行う(S10)。
次いで、初期化信号が入力した旨を報知するためのコマンドを音制御部400に出力する(S12)。後述するように音制御部400は、このコマンドに基づいてスピーカ48から報知音を出力する。したがって、ホール店員等は、この報知音によってパチンコ機10に不正が行われていることを発見することができる。
ステップS14では、次にRAM202bに記憶されている記憶内容をクリアする。ステップS14の処理によりRAM202bの記憶内容がクリアされると、メイン制御部200は、図柄表示器22に所定の画面(デフォルト画面)を表示するためのコマンドを表示制御部500に出力する(S18)。図柄表示器22に所定の画面が表示されるため、ホール店員等はRAM202bの内容がクリアされたことを確認することができる。これらステップS12〜S18の報知処理〔報知を行うためのコマンド(報知コマンド)の出力〕が完了すると、RAM202bの記憶内容がクリアされた状態で、通常の遊技処理であるメイン処理に移行する(S22)。すなわち、メイン制御部200は、報知コマンド出力後は通常の遊技制御を実行する。このため、例えば、報知コマンド出力後に第1種始動口30にパチンコ球が入賞すれば、これに基づくコマンド(例えば、表示制御部500に図柄の変動を指示するコマンド,音制御部400に効果音の出力を指示するコマンド等)を出力する。さらに、その図柄変動が大当りになれば大入賞口34の開閉動作を実行する。以上の説明から明らかなように、音制御部400は、ステップS12で出力されたコマンドに基づく報知音の出力中にも効果音を出力することを指示するコマンドを受信することとなる。コマンド受信時の音制御部400の処理については後述する。なお、ステップS22で移行する遊技処理では、上述した乱数プログラムが初期状態から再起動されることとなる。
なお、上述した例ではステップS10の初期化処理後、直ちに報知音の発生(報知音コマンドの出力)を行ったが、報知音の発生はステップS14のRAMクリア処理の後で行っても良い。要は、乱数プログラムが初期化され初期状態から再起動されたことを迅速に報知できれば良いためである。
図7に示すように、音制御部400はコマンドを受信すると、まず、その受信したコマンドが報知音コマンド(報知音を出力することを指示するコマンド)か否かを判断する(S22)。受信したコマンドが報知音コマンドである場合〔S22でYESの場合〕にはステップS24に進み、受信したコマンドが報知音コマンドでない場合〔S22でNOの場合〕にはステップS34に進む。
ステップS34に進むと、まず、受信したコマンド(効果音コマンド)に基づいて効果音データを作成し(S34)、次いで、スピーカ48から報知音が出力中か否か(すなわち、音制御部400から報知音データが出力中か否か)を判断する(S36)。スピーカ48から報知音が出力中である場合〔S36でYESの場合〕には後述するステップS26に進み、報知音が出力されていない場合〔S36でNOの場合〕には後述するステップS32に進む。
ステップS24に進んだ場合、まず、報知音タイマをスタートさせ(S24)、次いで、受信した報知音コマンドに基づいて報知音データを作成する(S25)。この報知音タイマは、報知音が出力される時間を計時するタイマであり、報知音の出力開始時にカウントを開始する。すなわち、本実施例では、報知音は30秒間だけ出力され、報知音の出力開始から30秒が経過すると自動的に停止する。したがって、本実施例では、報知音の停止タイミングを決定するために、報知音の出力開始と同時に報知音タイマをスタートする。なお、本実施例において、報知音の出力を30秒後に自動的に停止させるのは、ホールを巡回しているホール店員が報知音に気付くのには30秒もあれば充分であり、また、自動的に報知音を停止することで解除の手間を省くことができるためである。
ステップS26に進むと、音制御部400は、ステップS24とステップS34の処理により作成される音データ(報知音データと効果音データ)のうち報知音データを優先してスピーカ48に出力することで、スピーカ48から報知音を出力する(S26)。したがって、報知音出力中に効果音コマンドを受信しても、遊技者等は報知音のみが聞こえることとなる。すなわち、本実施例では、報知音コマンドに基づいてスピーカ48から報知音が出力されているときであっても効果音コマンドを受信すると、その受信した効果音コマンドに基づいて図7の処理を並行して行い、効果音データを作成する。ただし、報知音データと効果音データの両者が作成されるときは、報知音データを優先して出力することで、スピーカ48からは報知音のみが聞こえるようにしている。なお、報知音を優先して出力する方法としては、例えば、報知音出力チャンネルと効果音出力チャンネルとを分けておき、報知音の出力時には効果音チャンネルをオフする方法を採ることができる。また、報知音の出力時には、効果音チャンネルのボリュームを絞る方法を採ることもできる。
次いで、音制制御部400は、報知期間が終了したか否かを判断する(S28)。具体的には、ステップS24でスタートしたタイマが所定時間(本実施例では30秒間)だけカウントしたか否かで判断する。報知期間が満了している場合〔S28でYESの場合〕にはステップS30に進み、報知期間が満了していない場合〔S28でNOの場合〕にはステップS25に戻ってステップS25からの処理を繰返す。したがって、スピーカ48からは報知音〔周期的な音(ビープ音)〕が報知期間中(本実施例では30秒間)繰返し出力されることとなる。
スピーカ48からの報知音の出力が終了すると、次に、報知音が出力された痕跡を残すための表示処理を行う(S30)。具体的には、遊技盤面12に設けられた専用のランプを点灯・点滅させることで、報知音の出力終了後も報知音が出力されたこと(異常が発生したこと)が表示されることとなる。これによって、報知音の出力にホール店員等が気付かなかった場合にも、点灯するランプを見ることによって異常があった遊技機を発見することが可能となる。なお、報知が自動的に解除される場合には、このステップS30の痕跡表示に替えて、上述の報知音の出力処理(ステップS25,S26)を所定の周期で繰り返し再実行するようにしても良い。この場合には、報知処理を解除するスイッチを別途設け、このスイッチをホール店員等が操作することで、報知音の出力が繰り返し行われ続けることを防止しても良い。
ステップS32では、音制御部400は、効果音データが作成されているときはその効果音データをスピーカ48に出力することで、効果音をスピーカ48から出力する(S32)。したがって、効果音データが並行して作成されているときは、スピーカ48からの報知音の出力が終了すると、直ちにスピーカ48から効果音が出力されることとなる。すなわち、本実施例の音制御部400は、報知音の出力中であってもコマンドを受信するとそのコマンドに基づいて効果音データを作成しているため、報知音の出力が終わると直ちに効果音の出力を開始することができる。これによりスムーズな遊技処理の再開が行われる。
なお、本実施例では営業開始前等の電源投入時(パワーオンリセット)にも、初期化スイッチをON操作することで報知音が出力される。しかしながら、この場合は、ホール店員等の操作により報知音が出力されているのであり、営業開始後の遊技途中に初期化信号が繰り返し入力することで報知音が出力される場合とは、明確に区別することができる。このため、初期化スイッチの操作により報知音が出力されても、そのことが特に問題となるわけではない。
また、スピーカとランプによる報知を同時に行うようにしても良い。スピーカとランプの両者によって報知することで、より確実にホール店員等に不正行為を報知することができる。この場合には、例えばスピーカからのビープ音に同期してランプを点滅させるようにしても良い。
なお、ランプにより報知を行う場合には、前述した実施例と同様に、ランプ制御部によって報知開始から所定時間経過時に自動的に報知を停止するようにしても良い。このような構成によると、上述の実施例と同様に報知を解除する際の手間を省略することができる。
さらに、ランプ制御部においても報知中にコマンドを受信した場合には、前述した実施例と同様に、そのコマンドを並行処理するようにしても良い。一つの方法としては、例えば、ランプ制御部において、予め装飾ランプのうち、通常装飾(効果光)にしか使用しないランプと報知時には報知光を優先して表示するランプを設定する。そして、報知中にメイン制御部からコマンドを受信すると、その受信したコマンドに基づいてランプ駆動データを作成する。そして、報知を優先して表示するランプについてはそのまま報知を優先して継続し、通常装飾にしか使用しないランプについては並行処理することで作成された駆動データによって発光を制御する。これによって、報知光を優先して特定の発光パターンで発光させながら、メイン制御部から出力されたコマンドに基づく効果光を同時に発光することができる。
なお、図柄表示器での報知は、巡回するホール店員にとって気付き難いものであることから、メイン制御部からのコマンド(図柄変動コマンド)を受信した場合には、報知よりもメイン制御部からのコマンドを優先して図柄変動を表示するようにしても良い。
この場合、メイン制御部は、報知期間中は一時的に遊技処理を停止してタイマで所定時間をカウントし、所定時間経過時(遊技処理再開時)に解除コマンドを各サブ制御部に出力するようにしても良い。このような構成によると、少なくとも報知期間中だけは不正が継続して行われることを防止することができる。
なお、メイン制御部からの解除コマンドにより解除が行われる場合であって報知が行われた痕跡を表示するときには、この解除コマンドにより報知が行われた痕跡を表示する装置(専用ランプ,図柄表示器等)をオンするようにしても良い。例えば、図柄表示器を用いて痕跡を表示する場合には、解除コマンドを図柄制御部に出力し、図柄制御部では受信した解除コマンドに基づいて画面上の特定の箇所に異常があったことを示す表示、特定のキャラクタの表示又は背景色を変える表示を行うようにしても良い。
解除スイッチによって報知の解除を行う場合には、解除スイッチをメイン制御部に設けても良いし、報知処理を行う各サブ制御部(音制御部,ランプ制御部等)に設けても良い。メイン制御部に解除スイッチを設けた場合には、例えば、解除スイッチがONしたことを検出したメイン制御部が各サブ制御部(音制御部,ランプ制御部等)に解除コマンドを出力するように構成することができる。このような構成では、同時に各サブ制御部の報知処理がリセットされるため、各サブ制御部の同期を図ることができる。
各サブ制御部に解除スイッチを設けた場合には、各サブ制御部毎に解除操作を行うことができる。各サブ制御部に解除スイッチを設けた場合でも、上述したタイマにより自動的に解除する実施例と同様に、報知中に受信したコマンドを並行処理することで報知解除と同時に遊技演出(効果音,効果光等)を行うようにすることもできる。この場合におけるサブ制御部の処理を図8に例示する。図8にはランプ制御部の処理の一例を示している。図8から明らかなように、解除スイッチによる場合も図7に示す場合(タイマによる自動解除)と略同様に処理を行うことができる。すなわち、報知光の出力が停止するか否かを決めるステップ(図7においてはステップS28)が「解除スイッチがONされたか否か」になる点と、報知解除後の痕跡表示が省略されている点でのみ異なる。痕跡表示が省略されるのは、解除スイッチをホール店員等が直接操作するため、痕跡表示を残す必要がないためである。
なお、上述した解除スイッチは遊技機表側に設けても良いし、遊技機裏側の所定位置や各サブ制御部(音声制御基板)に設けるようにしても良い。遊技機の裏側に解除スイッチを設けた場合には、ホール店員は内枠を開錠して解除スイッチを操作することとなる。遊技機の裏側に設けると、遊技者が直接解除操作することができないため好ましい。
さらに、この解除スイッチを、内枠の開閉を検出する内枠センサやガラス扉の開閉を検出するガラス扉センサと兼用するようにしても良い。このように既存のセンサの一つを解除スイッチとして利用することで、検出部材の増設によるコストアップや遊技機のハード変更等を防止することができる。
また、複数の装置(スピーカ,ランプ等)により報知を行うことが可能な場合には、報知を行う装置をホール側が選択できるようにしても良い。これによりホールのニーズに応じて最適な装置で報知を行うことができる。
さらには、自動解除のみを行う遊技機であっても、報知音を出力する期間をホール毎に設定できるスイッチを設けるようにしても良い。これにより、ホール店員が少ないホールでは報知時間を長くし、ホール店員が多いホールでは報知時間を短くすること等ができる。
また、メイン制御部がリセットされたときに必ず報知を行うのではなく、報知を行うか否か(報知を有効とするか無効とするか)を選択するスイッチをさらに設けるようにしても良い。ホール店員等による電源投入時(不正の目的でメイン制御部の処理がリセットされるのではない時)には、このスイッチを操作することで報知処理を無効化し、報知音を出力する必要がない場合には報知音を出力しないようにすることができる。このようなスイッチを設ける場合には、有効・無効の切替え忘れを防止するため、電源投入時(リセット時)に同時にこのスイッチを操作することでのみ有効・無効を切替えるようにすることが好ましい。
この場合には、報知信号を出力したパチンコ機の台番情報をもとに店内モニターを即座に報知してきたパチンコ機に焦点を合わせるように構成しても良い。さらに、店内モニターで撮影した映像をビデオに録画するように構成することで防犯効果を向上することができる。なお、この場合における報知の解除は、ホールコンピュータから行うようにすることができる。
48・・スピーカ
100・・電源装置
102・・初期化スイッチ
108・・電源スイッチ
200・・メイン制御部
300・・賞球制御部
400・・音制御部
500・・表示制御部
Claims (2)
- 抽選条件の成立に起因して乱数を取得し、取得した乱数が当り値であるときに遊技者に有利な遊技状態とするメイン制御部を備え、そのメイン制御部で取得される乱数が、初期値から順に所定時間毎に更新されて予め設定された数値範囲内を循環するとともに、前記初期値が所定周期毎に更新されて変更されるようにプログラムされている遊技機であって、
音制御部をさらに備え、
メイン制御部は、前記乱数プログラムに従ってメインRAMにおいて乱数を更新し、前記抽選条件の成立したタイミングで乱数を取得し、取得された乱数に基づく効果音の出力を指示するコマンドを音制御部に出力し、
メイン制御部は、メインCPUを初期化する際にメインRAMを初期化するためのスイッチであってホール店員によって操作される初期化スイッチからの出力信号が入力され、メインRAMを初期化した場合には報知コマンドを音制御部に出力し、
音制御部は、メイン制御部から出力された前記効果音の出力を指示するコマンドが入力された場合に、その効果音の出力を指示するコマンドに基づく効果音を出力し、
音制御部は、メイン制御部から出力された前記報知コマンドが入力された場合に、所定の報知音を所定時間出力し、
音制御部は、前記報知音を出力している間に前記効果音の出力を指示するコマンドが入力された場合であっても、前記効果音を出力せずに前記報知音を前記所定時間出力し続け、
電源装置をさらに備え、
電源装置は、遊技機への電源投入を行うためのスイッチであってホール店員によって操作される電源スイッチが設けられ、
メイン制御部は、前記初期化スイッチが押圧されながら前記電源スイッチが操作されることで遊技機への電源投入が行われると、メインRAMを初期化し、
音制御部は、メイン制御部から出力された前記効果音の出力を指示するコマンドが入力された場合に効果音データを作成する効果音作成処理と、メイン制御部から出力された前記報知コマンドが入力された場合に報知音データを作成する報知音作成処理と、を並行して実行し、前記効果音作成処理で作成した効果音データを効果音チャンネルから出力するのに対して前記報知音作成処理で作成した報知音データを報知音チャンネルから出力するとともに、前記効果音チャンネルをオフ設定するのに対して前記報知音チャンネルをオン設定することにより、効果音データに対して報知音データを優先することを特徴とする遊技機。 - 抽選条件の成立に起因して乱数を取得し、取得した乱数が当り値であるときに遊技者に有利な遊技状態とするメイン制御部を備え、そのメイン制御部で取得される乱数が、初期値から順に所定時間毎に更新されて予め設定された数値範囲内を循環するとともに、前記初期値が所定周期毎に更新されて変更されるようにプログラムされている遊技機であって、
音制御部をさらに備え、
メイン制御部は、前記乱数プログラムに従ってメインRAMにおいて乱数を更新し、前記抽選条件の成立したタイミングで乱数を取得し、取得された乱数に基づく効果音の出力を指示するコマンドを音制御部に出力し、
メイン制御部は、メインCPUを初期化する際にメインRAMを初期化するためのスイッチであってホール店員によって操作される初期化スイッチからの出力信号が入力され、メインRAMを初期化した場合には報知コマンドを音制御部に出力し、
音制御部は、メイン制御部から出力された前記効果音の出力を指示するコマンドが入力された場合に、その効果音の出力を指示するコマンドに基づく効果音を出力し、
音制御部は、メイン制御部から出力された前記報知コマンドが入力された場合に、所定の報知音を所定時間出力し、
音制御部は、前記報知音を出力している間に前記効果音の出力を指示するコマンドが入力された場合であっても、前記効果音を出力せずに前記報知音を前記所定時間出力し続け、
電源装置をさらに備え、
電源装置は、遊技機への電源投入を行うためのスイッチであってホール店員によって操作される電源スイッチが設けられ、
メイン制御部は、前記初期化スイッチが押圧されながら前記電源スイッチが操作されることで遊技機への電源投入が行われると、メインRAMを初期化し、
音制御部は、メイン制御部から出力された前記効果音の出力を指示するコマンドが入力された場合に効果音データを作成する効果音作成処理と、メイン制御部から出力された前記報知コマンドが入力された場合に報知音データを作成する報知音作成処理と、を並行して実行し、前記効果音作成処理で作成した効果音データを効果音チャンネルから出力するのに対して前記報知音作成処理で作成した報知音データを報知音チャンネルから出力するとともに、前記効果音チャンネルの音量設定を前記報知音チャンネルの音量設定と比べて絞ることにより、効果音データに対して報知音データを優先することを特徴とする遊技機。
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