JP4640975B2 - 熱拡散シート及び半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体チップで発生した熱をパッケージ又はヒートシンクに伝達する熱拡散シート及びその熱拡散シートを用いた半導体装置に関し、特にカーボンナノチューブ及びカーボンファイバ等の炭素元素円筒型構造体を用いた熱拡散シート及びその熱拡散シートを用いた半導体装置に関する。
MPU(Micro Processing Unit )等の半導体装置の高密度化及び高性能化に伴って、半導体チップ(LSI)で消費される電力が大きくなり、大量の熱を発生するようになった。また、パワーアンプなどの半導体装置も、小型且つ高出力のものが要求されており、半導体チップで大量の熱を発生するようになった。
半導体チップで発生する熱はパッケージを介してヒートシンクに伝達され、ヒートシンクから大気中に放散される。半導体装置の放熱性を高めるためには、パッケージ及びヒートシンクの熱伝導性が重要であるのは勿論であるが、半導体チップとパッケージとの間及びパッケージとヒートシンクとの間の熱伝導性を高めることも重要である。このため、大量の熱が発生する半導体装置では、半導体チップとパッケージとの間又はパッケージとヒートシンクとの間に、ヒートスプレッダと呼ばれる熱伝導率が高いシート状の部材(熱拡散シート)を配置している。
従来のパワーアンプでは、半導体チップとパッケージとの接合にAuSn合金が使用されている。また、従来のパワーアンプでは、パッケージとヒートシンクとの間にヒートスプレッダとしてカーボンシートを配置している。半導体チップで発生した熱は、これらのAuSn合金及びカーボンシートを介してヒートシンクに伝達されるようになっている。
しかし、AuSn合金等の金属及びカーボンシートの熱伝導率はいずれも数100W/mK以下であり、今後開発される高性能な半導体装置に対応することが困難になることが考えられる。
熱伝導率が高い材料としてグラファイトが知られている。グラファイトは結晶化した炭素の層(グラファイト層)が厚さ方向に多数積層してなる構造(グラファイト構造)を有しており、グラファイト層の面内方向(グラファイト層の面に平行な方向)の熱伝導率は金属よりも高い。特に、グラファイト層をチューブ状に巻いた構造をもつカーボンナノチューブは、チューブの長さ方向の熱伝導率が3000W/mK以上であり、ダイヤモンドと同等又はダイヤモンド以上の極めて高い熱伝導率を有している。
但し、グラファイト層の厚さ方向における熱伝導率は金属よりも低く、面内方向の約1000分の1であるといわれている。カーボンナノチューブについても、同様にチューブの長さ方向の熱伝導率は極めて高いものの、チューブの長さ方向に直交する方向の熱伝導率は金属よりも低い値となる。カーボンナノチューブの熱伝導率については、例えば非特許文献1(P. Kim, et al., Physical Review Letters, vol.87, p.215502, (2001).)に記載されている。
特許文献1(米国特許第6407922号明細書)にはカーボンナノチューブをヒートスプレッダに使用することが提案されている。また、特許文献2(特開2003−249613号公報)には、プレート(板状の部材)に設けられた多数の孔内にそれぞれプレートの厚さ方向に伸びるカーボンナノチューブの束を埋め込んだ構造のヒートスプレッダが提案されている。
更に、特許文献3(特開平10−168502号公報)には、結晶性カーボン(黒鉛、炭素繊維、カーボンブラック、フラーレン及びカーボンナノチューブ等)と金属粉末とを混合した高熱伝導率複合材が開示されている。
米国特許第6407922号明細書 特開2003−249613号公報 特開平10−168502号公報 P. Kim, et al., Physical Review Letters, vol.87, p.215502, (2001). J. Kong, et. al., Nature, vol.395, p.878, 1998. Y. Zhang, et. al., Applied Physics Letters, vol.79, p.3155, 2001. S. Sato, et. al., Chemical Physics Letters, vol.382, p.361, 2003. D. Kondo, et. al., Japanese Journal of Applied Physics, vol.44, p.5292, 2005.
今後、半導体装置の高性能化が更に進むと、半導体チップで発生する熱が更に多くなり、上述した従来のヒートスプレッダ(熱拡散シート)では熱伝導性が不足して、半導体装置の性能を十分に発揮できなくなることが考えられる。
本発明は、従来に比べて半導体チップで発生する熱をパッケージ又はヒートシンクに効率よく伝達できる熱拡散シートを提供することを目的とする。
また、本発明は、従来に比べて半導体チップで発生する熱をパッケージ又はヒートシンクに効率よく伝達できる熱拡散シートを使用することにより熱による誤動作の発生、寿命の短縮及び性能劣化を回避可能とした半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、炭素元素円筒型構造体の集合からなる第1の層と、炭素元素円筒型構造体の集合からなり、前記第1の層の上に形成された第2の層と、前記第1の層及び前記第2の層の炭素元素円筒型構造体の交差部に付着した金属粒子とを有する熱拡散シートが提供される。
カーボンナノチューブ又はカーボンファイバ等の炭素元素円筒型構造体は、軸方向(長さ方向)の熱伝導率が極めて高い。従って、炭素元素円筒型構造体を熱拡散シート(ヒートスプレッダ)の面内方向に対し平行又はほぼ平行に傾斜させることにより、熱を面内方向に素早く拡散させることができる。但し、カーボンナノチューブ又はカーボンファイバ等の炭素元素円筒型構造体は軸方向に直交する方向の熱伝導率が低いので、単に炭素元素円筒型構造体をヒートスプレッダの面内方向に対し平行又はほぼ平行に傾斜させただけでは、厚さ方向の熱伝導性が悪くなる。
本発明の熱拡散シートでは、厚さ方向に隣り合う第1の層の炭素元素円筒型構造体と第2の層の炭素元素円筒型構造体との交差部に金属粒子が付着しているので、これらの金属粒子を介して熱が厚さ方向に伝達される。これにより、本発明の熱拡散シートは、厚さ方向の熱伝導性も良好である。
本発明の別の観点によれば、基材の表面上に、前記基材の表面に平行な第1の方向に伸びる複数の炭素元素円筒型構造体からなる第1の層を形成する工程と、前記第1の層の上に、前記基材の表面に平行であって前記第1の方向に交差する第2の方向に伸びる複数の炭素元素円筒型構造体からなる第2の層を形成する工程と、前記第1の層の炭素元素円筒型構造体と前記第2の層の炭素元素円筒型構造体とが交差する部分に金属粒子を付着させる工程とを有する熱拡散シートの製造方法が提供される。
本発明の熱拡散シートの製造方法においては、例えばCVD法により、基材の表面上に、基材の表面に平行な第1の方向に伸びる複数の炭素元素円筒型構造体からなる第1の層を形成し、この第1の層の上に、基材の表面に平行であって第2の方向に伸びる複数の炭素元素円筒型構造体からなる第2の層を形成する。そして、例えばレーザアブレーション法により金属粒子を生成し、それらの金属粒子を第1の層の炭素元素円筒型構造体と第2の層の炭素元素円筒型構造体とが交差する部分に付着させる。
このようにして製造された熱拡散シートは、炭素元素円筒型構造体が基材の表面に対し平行な方向に配向しているので、面内方向の熱伝導性が極めて優れている。また、第1の層の炭素元素円筒型構造体と第2の層の炭素元素円筒型構造体との交差部に金属粒子が付着しているので、これらの金属粒子を介して厚さ方向に熱が伝達される。従って、厚さ方向の熱伝導性も良好である。
なお、第1の層を形成した後、第1の層の炭素元素円筒型構造体(但し、第1の層の炭素元素円筒型構造体と第2の層の炭素元素円筒型構造体とが交差する部分)に金属粒子を付着させ、その後第2の層を形成してもよい。
本発明の更に別の観点によれば、基材の表面上に、炭素元素円筒型構造体を分散させた溶液を用いためっき法により、複数の炭素元素円筒型構造体からなる第1の層を形成する工程と、前記第1の層の炭素元素円筒型構造体に金属粒子を付着させる工程と、前記第1の層の上に、炭素元素円筒型構造体を分散させた溶液を用いためっき法により、複数の炭素元素円筒型構造体からなる第2の層を形成する工程とを有する熱拡散シートの製造方法が提供される。
本発明においては、基材の表面上に、炭素元素円筒型構造体を分散させた溶液を用いためっき法により、複数の炭素元素円筒型構造体からなる第1の層を形成する。上記のめっき法により形成された第1の層は、多数の炭素元素円筒型構造体が絡み合った構造を有しており、また殆どの炭素元素円筒型構造体が基材の表面にほぼ平行な方向に傾斜している。
次に、例えばレーザアブレーション法等により金属粒子を生成し、それらの金属粒子を第1の層の炭素元素円筒型構造体に付着させる。次いで、第1の層の上に、炭素元素円筒型構造体を分散させた溶液を用いためっき法により、複数の炭素元素円筒型構造体からなる第2の層を形成する。
このようにして製造された熱拡散シートは、殆どの炭素元素円筒型構造体が基材の表面に対しほぼ平行な方向に配向しているので、面内方向の熱伝導性が極めて優れている。また、第1の層の炭素元素円筒型構造体と第2の層の炭素元素円筒型構造体との交差部に金属粒子が付着しているので、これらの金属粒子を介して厚さ方向に熱が伝達される。従って、厚さ方向の熱伝導性も良好である。
本発明の更に別の観点によれば、半導体チップとパッケージとの間及びパッケージとヒートシンクとの間のうちの少なくとも一方に熱拡散シートが配置された半導体装置において、前記熱拡散シートが、炭素元素円筒型構造体の集合により構成される層が厚さ方向に複数積層された構造を有し、厚さ方向に隣り合う層の前記炭素元素円筒型構造体の交差部に金属粒子が付着している半導体装置が提供される。
本発明の半導体装置は、半導体チップとパッケージとの間及びパッケージとヒートシンクとの間のうちの少なくとも一方に熱拡散シートが配置されている。この熱拡散シートは、炭素元素円筒型構造体の集合により構成される層が厚さ方向に複数積層された構造を有し、厚さ方向に隣り合う層の前記炭素元素円筒型構造体の交差部に金属粒子が付着している。従って、この熱拡散シートは、面内方向の熱伝導性が極めて優れているとともに、厚さ方向の熱伝導性も良好である。本発明の半導体装置は、上述した熱拡散シートを使用しているので、放熱性が良好であり、熱による誤動作の発生、寿命の短縮及び性能劣化が回避され、信頼性が高い。
本発明を説明する前に、予備的事項を説明する。
図1は、半導体装置における半導体チップからヒートシンクまでの熱伝導を示す模式図である。この図1に示すように、通常、パッケージ12は半導体チップ10よりも大きく、ヒートシンク14はパッケージ12よりも大きい。このため、半導体チップ10とパッケージ12との間に配置されるヒートスプレッダ(熱拡散シート)11、及びパッケージ12とヒートシンク14との間に配置されるヒートスプレッダ(熱拡散シート)13には、厚さ方向の熱伝導率が高いことに加えて、面内方向(ヒートスプレッダの面に平行な方向)の熱伝導率が高いことが要求される。
ヒートスプレッダ11,13として金属板を使用すると、金属板は厚さ方向の熱伝導率と面内方向の熱伝導率とが同じであり、且つ熱伝導率が比較的低いため、パッケージ12のうち半導体チップ10に近い部分は半導体チップ10から熱が大量に伝達されて高温になるが、半導体チップ10から離れた部分では伝達される熱の量が少なく、温度の上昇が少ない。これと同様に、パッケージ12とヒートシンク14との大きさが異なるので、ヒートシンク14のうちパッケージ12に近い部分はパッケージ12から熱が大量に伝達されて高温になるが、パッケージ12から離れた部分では伝達される熱の量が少なく、温度の上昇が少ない。従って、ヒートシンク14の温度むらが大きくなり、放熱効率が低くなる。
半導体チップ10から発生する熱の量が少ない場合は、放熱効率がある程度低くても問題とはならない。しかし、半導体チップ10から発生する熱の量が多い場合は、放熱効率が低いと半導体チップ10の温度が許容範囲を超えてしまい、誤動作の発生、寿命の短縮及び性能低下等の問題が発生する。
ヒートシンク14の温度むらを抑制して放熱効率を改善するためには、ヒートスプレッダ11,13を熱伝導率が高い材料により形成することが必要である。前述したように、カーボンナノチューブは熱伝導率が高いことが知られており、従来からヒートスプレッダにカーボンナノチューブを使用することが提案されている。この場合、例えばカーボンナノチューブと樹脂等とを混合してシート状に形成した部材をヒートスプレッダとして使用することが考えられる。しかしながら、カーボンナノチューブと樹脂等とを混合してシート状に形成したヒートスプレッダでは、カーボンナノチューブの向きがランダムとなる。カーボンナノチューブは、チューブの長さ方向に極めて高い熱伝導性を示すものの、長さ方向に直交する方向の熱伝導性は低いので、カーボンナノチューブの向きがランダムなヒートスプレッダでは、カーボンナノチューブの熱伝導特性を十分に活用することができない。
カーボンナノチューブをヒートスプレッダの面内方向に配向させて、半導体チップ(又はパッケージ)の熱がヒートスプレッダの面内方向に迅速に伝達されるようにすることも考えられる。しかし、カーボンナノチューブをヒートスプレッダの面内方向に配向させると、厚さ方向の熱伝導率が著しく低い値になってしまう。従って、単にカーボンナノチューブを面内方向に配向させるだけでなく、厚さ方向の熱伝導性、すなわちカーボンナノチューブ間の熱伝導性を高める工夫が必要となる。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を示す分解図である。ここでは、本発明をパワーアンプに適用した例を示す。
パワーアンプの電子回路が形成された半導体チップ20は、チップ搭載面がCu(銅)−Mo(モリブデン)合金等により構成されたパッケージ21内に搭載され、キャップ22により封止される。この図2に示すように、半導体チップ20とパッケージ21との間にはヒートスプレッダ24が配置される。ヒートスプレッダ24の構造については後述する。
パッケージ21には、金属細線(図示せず)を介して半導体チップ20の電極と電気的に接続される複数のリード23が設けられている。また、パッケージ21は、ヒートスプレッダ25を介してヒートシンク26に接合される。このヒートシンク26は、例えばAl(アルミニウム)により形成されている。
図3(a)はパッケージ21上に形成されたヒートスプレッダ24を示す斜視図、図3(b)は図3(a)のI−I線の位置における断面図である。これらの図3(a),(b)に示すように、ヒートスプレッダ24は、パッケージ21の長さ方向に伸びるカーボンナノチューブ32により構成される層(第1の層)と、パッケージ21の幅方向に伸びるカーボンナノチューブ34により構成される層(第2の層)とを交互に数層〜数10層(図3(a),(b)では2層のみ図示)積層して形成されている。
また、カーボンナノチューブ32,34が交差する部分には金属粒子35が付着しており、これらの金属粒子35を介してカーボンナノチューブ32,34間に熱を伝達するようになっている。この金属粒子32は、例えばTi(チタン)、Pd(パラジウム)又はMo(モリブデン)により形成されている。
なお、ヒートスプレッダ25も、ヒートスプレッダ24と同様に、ヒートシンク26の面に対し平行に配向したカーボンナノチューブからなる層を数層〜数10層積層し、且つカーボンナノチューブの交差部に金属粒子を付着した構造を有している。
本実施形態においては、上述したように、半導体チップ20とパッケージ21との間に配置されたヒートスプレッダ24、及びパッケージ21とヒートシンク26との間に配置されたヒートスプレッダ25が、いずれも面内方向に配向したカーボンナノチューブ32,34からなる層を積層して形成されている。また、カーボンナノチューブ32,34の交差部には金属粒子35が付着しており、それらの金属粒子35によりヒートスプレッダ24,25の厚さ方向の熱伝導性を確保している。従って、半導体チップ20で発生してヒートスプレッダ24に伝達された熱は、ヒートスプレッダ24内で面内方向及び厚さ方向に素早く拡散し、パッケージ21の広い領域に伝達される(図2参照)。また、パッケージ21の熱は、ヒートスプレッダ25に伝達されてヒートスプレッダ25内で面内方向及び厚さ方向に素早く拡散し、ヒートシンク26の広い領域に伝達される。これにより、ヒートシンク26の温度むらが従来に比べて少なくなり、放熱効率が向上する。その結果、半導体チップ20の温度上昇による誤動作の発生、寿命の短縮及び性能低下が回避され、半導体装置の信頼性が向上する。
図4,図5は、本実施形態のヒートスプレッダ24の製造方法を工程順に示す斜視図である。これらの図4,図5及び図3を参照してヒートスプレッダ24の製造方法を説明する。なお、ヒートスプレッダ25もヒートシンク26の面上に形成すること以外は同様の方法により製造されるので、ここではヒートスプレッダ25の製造方法の説明は省略する。
まず、図4(a)に示すように、パッケージ21上にフォトレジスト膜41を形成し、所定の露光マスクを用いて露光を行った後、現像処理を施して、パッケージ21の幅方向に並んだ複数の円形の開口部41aを形成する。開口部41aの直径は例えば3〜5μm、開口部41aのピッチは例えば10μmとする。なお、本実施形態では開口部41aの形状を円形としているが、開口部41aの形状は矩形でもよい。
次に、スパッタ法により、パケージ21の上側全面にFe、Ni若しくはCo又はそれらの磁性金属を含む合金の膜を1〜数10nmの厚さに成膜した後、フォトレジスト膜41を除去する。このように、いわゆるリフトオフ法を用いて、図4(b)に示すように、パッケージ21上に、パッケージ21の幅方向に並んだ複数の触媒金属膜31が形成される。
次に、熱CVD法により、第1層目のカーボンナノチューブ32を形成する。この場合、例えば、チャンバ内の圧力を1000Pa、パッケージ21の表面温度を400〜600℃とし、チャンバ内に反応ガスとしてアセチレンガスを200sccm(standard cc/min )の流量で導入する。また、このとき同時に、カーボンナノチューブ32の成長方向を規定するために、図4(c)に示すように、一対の電極42a,42bと電源43とにより、パッケージ21の長さ方向に例えば2V/μmの直流電界を印加する。これにより、触媒金属膜31を起点としてカーボンナノチューブ32がパッケージ21の長さ方向に成長する。なお、CVD法によるカーボンナノチューブの成長については非特許文献2(J. Kong, et. al., Nature, vol.395, p.878, 1998. )に記載されており、電界によりカーボンナノチューブの成長方向を制御することは非特許文献3(Y. Zhang, et. al., Applied Physics Letters, vol.79, p.3155, 2001. )に記載されている。
次に、図5(a)に示すように、パッケージ21の上にフォトレジスト膜44を形成し、所定の露光マスクを用いて露光を行った後、現像処理を施して、パッケージ21の長さ方向に並んだ複数の円形の開口部44aを形成する。開口部44aの直径は例えば3〜5μm、開口部44aのピッチは例えば10μmとする。なお、開口部44aの形状は矩形でもよい。
次に、スパッタ法により、パッケージ21の上側全面にFe、Ni及びCo等の磁性金属又はそれらの磁性金属を含む合金の膜を成膜した後、フォトレジスト膜44を除去する。これにより、図5(b)に示すように、パッケージ21上に、パッケージ21の長さ方向に並んだ複数の触媒金属膜33が形成される。
次いで、熱CVD法により、第2層目のカーボンナノチューブ34を形成する。第2層目のカーボンナノチューブ34の形成時の条件は、第1層目のカーボンナノチューブ32の形成時の条件と同じとする。この場合に、カーボンナノチューブ34の成長方向を規定するために、図5(c)に示すように、一対の電極45a,45bと電源46とにより、パッケージ21の幅方向に例えば2V/μmの直流電界を印加する。これにより、触媒金属膜33を起点としてカーボンナノチューブ34がパッケージ21の幅方向に成長する。
次に、図3(a),(b)に示すように、例えばレーザアブレーション法により直径が1〜数nm程度のTi等の金属粒子35を生成し、それらの金属粒子35をカーボンナノチューブ32,34の交差部に付着させる。但し、レーザアブレーション法では、金属粒子35がカーボンナノチューブ32,34の交差部以外の部分にも付着する。また、レーザアブレーション法では、金属粒子35の量を極端に多くしない限り、カーボンナノチューブ32,34の全ての交差部に金属粒子35を付着させることは困難である。しかしながら、本実施形態のヒートスプレッダ24,25では、カーボンナノチューブ32,34の交差部の全てに金属粒子35を付着させる必要はない。要するに、ヒートスプレッダ24の厚さ方向の熱伝導率が金属又はカーボンシートの熱伝導率と同程度になればよい。金属粒子35の量が多いほど厚さ方向の熱伝導率は高くなるが、面内方向の熱伝導率が低下する。
金属粒子35を構成する金属の種類は特に限定するものではないが、Pd、Mo及びTiのうちのいずれかの金属であれば良好なオーミック接触が得られ、カーボンナノチューブ32,34間の熱抵抗を小さくすることができる。
このようにして、パッケージ21の長さ方向に伸びるカーボンナノチューブ32の層(第1の層)とパッケージ21の幅方向に伸びるカーボンナノチューブ34の層(第2の層)とを交互に形成し、1層毎にレーザアブレーション法によって金属粒子35を生成しそれらの金属粒子35をカーボンナノチューブ32,34の交差部分に付着させることにより、ヒートスプレッダ24が形成される。
上記の方法により形成されたヒートスプレッダ24は、カーボンナノチューブ32,34がパッケージ21の面内方向に配向しているので、面内方向の熱伝導性が極めて優れている。また、上記の方法により形成されたヒートスプレッダ24は、カーボンナノチューブ32,34の交差部に金属粒子35が付着しているので、厚さ方向の熱伝導性も良好である。
なお、1本のカーボンナノチューブをヒートスプレッダ24,25の長さまで成長させることは困難である。従って、実際にはパッケージ21を複数の領域に分割し、各領域毎に上記の方法によりカーボンナノチューブを形成すればよい。
また、上記の方法では、第1層目及び第2層目のカーボンナノチューブ32,34を形成した後に金属粒子35を付着させる工程を実施しているが、第1層目のカーボンナノチューブ32を形成した後に金属粒子35を付着する工程を実施し、その後第2層目のカーボンナノチューブ34を形成してもよい。
更に、上記の方法では熱CVD法によりカーボンナノチューブを形成する場合について説明したが、熱フィラメントによりガス解離を行う熱フィラメントCVD法によりカーボンナノチューブを形成してもよい。非特許文献4(S. Sato, et. al., Chemical Physics Letters, vol.382, p.361, 2003. )には、熱フィラメントCVD法及びレーザアブレーション法を用いてカーボンナノチューブを形成する方法が記載されている。
更にまた、上記の方法では、スパッタ法によりパッケージ21上に触媒金属膜31,33を形成しているが、これらの触媒金属膜31,33に替えて、レーザアブレーション法により形成した触媒金属の粒子をパッケージ21上に付着させてもよい。例えば、図6(a)に示すようにパッケージ21上に矩形状の開口部46aを有するマスク46を形成した後、レーザアブレーション法によりFe、Ni若しくはCo又はそれらの磁性金属を含む合金の粒子を生成し、それらの金属粒子をマスク46の開口部46aを介してパッケージ21上に付着させる。これにより、図6(b)に示すように、パッケージ21上に、カーボンナノチューブの成長の起点となる触媒金属粒子47が形成される。
更にまた、非特許文献5(D. Kondo, et. al., Japanese Journal of Applied Physics, vol.44, p.5292, 2005. )に記載されているようなウェット法によりカーボンナノチューブを形成してもよい。すなわち、フェリチン(Feを含むたんぱく質)を分散させた溶液をパッケージ上に塗布した後、例えば前述した条件で熱CVDを実施する。パッケージ上に付着したフェリチンは熱CVDの初期段階で熱により分解し、Feのみがパッケージ上に残って触媒金属となる。そして、この触媒金属を起点としてカーボンナノチューブが成長する。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なる点はヒートスプレッダの構造が異なることにあり、その他の構成は第1の実施形態と同様であるので、ここでは重複する部分の説明は省略する。
図7は、パッケージ21上に形成された第2の実施形態のヒートスプレッダ51を示す斜視図である。本実施形態のヒートスプレッダ51は、パッケージ21の面内方向に配向したカーボンナノチューブの層を数層〜数10層(図7では2層のみ図示)積層して構成されている。図7に示すように、第1層目のカーボンナノチューブ52は、パッケージ21の長さ方向に伸びて形成されている。これらのカーボンナノチューブ52の上にはFe、Co若しくはNi又はそれらの磁性金属を含む合金からなる触媒金属粒子53が付着しており、それらの触媒金属粒子53を起点として、パッケージ21の幅方向に伸びる第2層目のカーボンナノチューブ54が形成されている。これと同様に、第3層目以降のカーボンナノチューブも、下層のカーボンナノチューブに付着した触媒金属粒子53を起点としてパッケージ21の長さ方向(奇数番目の層のカーボンナノチューブ)又は幅方向(偶数番目の層のカーボンナノチューブ)に伸びている。
図8(a)〜(c)は、第2の実施形態に係るヒートスプレッダ51の製造方法を工程順に示す斜視図である。
まず、図8(a)に示すように、第1の実施形態と同様の方法によりパッケージ21の上に触媒金属膜31を形成し、熱CVD法によりカーボンナノチューブ52を形成する。このとき、パッケージ21の長さ方向に電界を印加して、第1層目のカーボンナノチューブ52をパッケージ21の長さ方向に成長させる。熱CVD法におけるカーボンナノチューブ形成時の条件は、例えば、チャンバ内の圧力が1000Pa、パッケージ21の表面温度が400〜600℃、アセチレンガスの流量が200sccmである。
次に、図8(b)に示すように、レーザアブレーション法により、パッケージ21の上に、直径が1〜数nmのFe、Ni若しくはCo又はそれら磁性金属を含む合金の粒子(触媒金属粒子53)を生成し、それらの触媒金属粒子53を第1層目のカーボンナノチューブ52に付着させる。この場合、触媒金属粒子53はカーボンナノチューブ52以外の部分にも付着するが、ある程度の量の触媒金属粒子53がカーボンナノチューブ52に付着すればよい。
次に、パッケージ21の幅方向に電界を印加しながら、熱CVD法により、図8(c)に示すように、触媒金属粒子53を起点としてパッケージ21の幅方向に伸びる第2層目のカーボンナノチューブ54を形成する。
このようにして、パッケージ21の長さ方向に伸びるカーボンナノチューブ52の形成工程、触媒金属粒子53の付着工程、パッケージ21の幅方向に伸びるカーボンナノチューブ54の形成工程及び触媒金属粒子53の付着工程の各工程を順番に繰り返して、本実施形態のヒートスプレッダ51が形成される。
本実施形態においても、ヒートスプレッダ51がパッケージ21の面内方向に配向したカーボンナノチューブ52,54により構成され、且つカーボンナノチューブ52,54の交差部に金属粒子(触媒金属粒子53)が付着しているので、面内方向の熱伝導性が極めて優れているとともに、厚さ方向の熱伝導性も良好である。また、本実施形態のヒートスプレッダ51は、カーボンナノチューブの成長の起点となる触媒金属粒子53を厚さ方向の熱伝導にも利用しているので、第1の実施形態のヒートスプレッダに比べて製造工程数を削減できるという利点がある。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態が第1の実施形態と異なる点はヒートスプレッダの構造が異なることにあり、その他の構成は第1の実施形態と同様であるので、ここでは重複する部分の説明は省略する。
図9は、パッケージ21上に形成された第3の実施形態のヒートスプレッダ61を示す模式図である。本実施形態のヒートスプレッダ61は、多数のカーボンナノチューブ63が絡み合って構成されるカーボンナノチューブ層62が複数積層された構造を有している。厚さ方向に重なるカーボンナノチューブ63の間には金属粒子64が付着しており、これらの金属粒子64により厚さ方向の熱伝導性を確保している。図9に示すように、各層62のカーボンナノチューブ63の向きは一定ではないが、殆どのカーボンナノチューブ63はパッケージ21の面にほぼ平行になっている。
図10(a)〜(c)は、本実施形態のヒートスプレッダ61の製造方法を示す図である。なお、本実施形態のヒートスプレッダ61は、山形大学工学部の安部氏及び佐野氏により発表されためっき法(日本化学会第84春季年会、2A4-25“電場吸着によるカーボンナノチューブ薄膜の形成”)を用いてカーボンナノチューブ層を形成している。
まず、アーク放電法、レーザアブレーション法又はその他の公知の方法によりカーボンナノチューブを形成する。そして、それらのカーボンナノチューブをDMF(ジメチルホルムアミド)溶液中に分散してめっき液とする。また、パッケージ21には、予めヒートスプレッダ形成領域以外の領域を覆うマスクを形成しておく。
次に、上述しためっき液を使用し、図10(a)に示すように、パッケージ21上に第1層目のカーボンナノチューブ層62を形成する。この場合、パッケージ21を陽極とすることにより、静電誘導によりカーボンナノチューブ63がパッケージ21の面にほぼ平行に付着して、カーボンナノチューブ63が絡み合った構造のカーボンナノチューブ層62が形成される。カーボンナノチューブ層62の厚さはめっき時の電流及びめっき時間等により制御可能であるが、例えば数10nm程度とする。
次に、図10(b)に示すように、レーザアブレーション法により直径が1〜数nmの金属粒子64を生成し、それらの金属粒子64をカーボンナノチューブ63に付着させる。金属粒子の材料となる金属は特に限定するものではないが、Pd、Mo及びTiのうちのいずれかの金属を使用すると、良好なオーミック接続が得られ、熱伝導性が良好となる。
次に、図10(c)に示すように、第1層目のカーボンナノチューブ層62の形成と同様にパッケージ21を陽極とし、前述しためっき液を用いて、第2層目のカーボンナノチューブ層62を形成する。
このようにして、めっきによるカーボンナノチューブ層62の形成工程と、金属粒子64の付着工程とを順番に繰り返すことにより、本実施形態に係るヒートスプレッダ61が形成される。
本実施形態のヒートスプレッダ61においても、パッケージ21の面にほぼ平行に配向したカーボンナノチューブ63により構成された層(カーボンナノチューブ層62)を複数積層して構成されており、且つカーボンナノチューブ63の交差部には金属粒子64が付着しているので、面内方向の熱伝導性が極めて優れているとともに、厚さ方向の熱伝導性も良好である。
なお、上述した第1〜第3の実施形態ではいずれも本発明をパワーアンプに適用した例について説明したが、本発明はパワーアンプ以外の半導体装置に適用してもよい。
また、上記の実施形態ではいずれも炭素元素円筒状構造体がカーボンナノチューブの場合について説明したが、これにより本発明において炭素元素円筒状構造体がカーボンナノチューブに限定されるものではない。例えば、炭素元素円筒状構造体が炭素のコーン状の結晶により構成されたカーボンファイバの場合でも、同様の効果を得ることができる。
以下、本発明の諸態様を、付記としてまとめて記載する。
(付記1)炭素元素円筒型構造体の集合からなる第1の層と、
炭素元素円筒型構造体の集合からなり、前記第1の層の上に形成された第2の層と、
前記第1の層及び前記第2の層の炭素元素円筒型構造体の交差部に付着した金属粒子と
を有することを特徴とする熱拡散シート。
(付記2)前記炭素元素円筒型構造体が、前記第1の層又は前記第2の層の面内方向に配向していることを特徴とする付記1に記載の熱拡散シート。
(付記3)前記第1の層を構成する各炭素元素円筒型構造体の配向方向が同じであり、且つ前記第2の層を構成する各炭素元素円筒型構造体の配向方向が同じであることを特徴とする付記2に記載の熱拡散シート。
(付記4)前記第1の層及び第2の層の前記炭素元素円筒型構造体の配向方向が相互に異なる方向であることを特徴とする付記2に記載の熱拡散シート。
(付記5)前記金属粒子が、Ti、Pd及びMoのうちから選択されたいずれか1種の金属であることを特徴とする付記1に記載の熱拡散シート。
(付記6)前記炭素元素円筒型構造体がカーボンナノチューブであることを特徴とする付記1に記載の熱拡散シート。
(付記7)基材の表面上に、前記基材の表面に平行な第1の方向に伸びる複数の炭素元素円筒型構造体からなる第1の層を形成する工程と、
前記第1の層の上に、前記基材の表面に平行であって前記第1の方向に交差する第2の方向に伸びる複数の炭素元素円筒型構造体からなる第2の層を形成する工程と、
前記第1の層の炭素元素円筒型構造体と前記第2の層の炭素元素円筒型構造体とが交差する部分に金属粒子を付着させる工程と
を有することを特徴とする熱拡散シートの製造方法。
(付記8)前記金属粒子を、レーザアブレーション法により形成することを特徴とする付記7に記載の熱拡散シートの製造方法。
(付記9)前記金属粒子が、Ti、Pd及びMoのうちから選択されたいずれか1種の金属であることを特徴とする付記7に記載の熱拡散シートの製造方法。
(付記10)前記第1の層及び前記第2の層の炭素元素円筒型構造体を、CVD法により形成することを特徴とする付記7に記載の熱拡散シートの製造方法。
(付記11)前記金属粒子が、Fe、Co及びNiのうちから選択されたいずれか1種の磁性金属を主成分とすることを特徴とする付記10に記載の熱拡散シートの製造方法。
(付記12)前記第1の層及び第2の層の炭素元素円筒型構造体の成長方向を、電界の印加により決定することを特徴とする付記10に記載の熱拡散シートの製造方法。
(付記13)前記基材の表面上に、前記炭素元素円筒型構造体の成長の起点となる触媒金属を付着させる工程を有することを特徴とする付記10に記載の熱拡散シートの製造方法。
(付記14)前記触媒金属は、スパッタ法により前記基材の表面上に付着させることを特徴とする付記13に記載の熱拡散シートの製造方法。
(付記15)前記触媒金属は、レーザアブレーション法により前記基材の表面上に付着させることを特徴とする付記13に記載の熱拡散シートの製造方法。
(付記16)基材の表面上に、炭素元素円筒型構造体を分散させた溶液を用いためっき法により、複数の炭素元素円筒型構造体からなる第1の層を形成する工程と、
前記第1の層の炭素元素円筒型構造体に金属粒子を付着させる工程と、
前記第1の層の上に、炭素元素円筒型構造体を分散させた溶液を用いためっき法により、複数の炭素元素円筒型構造体からなる第2の層を形成する工程と
を有することを特徴とする熱拡散シートの製造方法。
(付記17)前記金属粒子が、Ti、Pd及びMoのうちから選択されたいずれか1種の金属であることを特徴とする付記16に記載の熱拡散シートの製造方法。
(付記18)前記金属粒子を、レーザアブレーション法により形成することを特徴とする付記16に記載の熱拡散シートの製造方法。
(付記19)半導体チップとパッケージとの間及びパッケージとヒートシンクとの間のうちの少なくとも一方に熱拡散シートが配置された半導体装置において、
前記熱拡散シートが、炭素元素円筒型構造体の集合により構成される層が厚さ方向に複数積層された構造を有し、厚さ方向に隣り合う層の前記炭素元素円筒型構造体の交差部に金属粒子が付着していることを特徴とする半導体装置。
(付記20)前記炭素元素円筒型構造体が、前記熱拡散シートの面内方向に配向していることを特徴とする付記19に記載の半導体装置。
図1は、半導体チップからヒートシンクまでの熱伝導を示す模式図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を示す分解図である。 図3(a)はパッケージ上に形成された第1の実施形態のヒートスプレッダを示す斜視図、図3(b)は図3(a)のI−I線の位置における断面図である。 図4は、第1の実施形態のヒートスプレッダの製造方法を示す斜視図(その1)である。 図5は、第1の実施形態のヒートスプレッダの製造方法を示す斜視図(その2)である。 図6(a),(b)は、レーザアブレーション法により生成した触媒金属粒子をパッケージの所定の領域上に付着させる方法を示す斜視図である。 図7は、パッケージ上に形成された第2の実施形態のヒートスプレッダを示す斜視図である。 図8(a)〜(c)は、第2の実施形態に係るヒートスプレッダの製造方法を示す斜視図である。 図9は、パッケージ上に形成された第3の実施形態のヒートスプレッダを示す模式図である。 図10(a)〜(c)は、第3の実施形態に係るヒートスプレッダの製造方法を示す斜視図である。
符号の説明
10,20…半導体チップ、
11,13,24,25,51,61…ヒートスプレッダ、
12,21…パッケージ、
14,26…ヒートシンク、
22…キャップ、
23…リード、
31,33…触媒金属膜、
32,34,52,54,63…カーボンナノチューブ、
35,64…金属粒子、
41,44…フォトレジスト膜、
42a,42b,45a,45b…電極、
43,46…電源、
47,53…触媒金属粒子、
62…カーボンナノチューブ層。

Claims (5)

  1. 炭素元素円筒型構造体の集合からなる第1の層と、
    炭素元素円筒型構造体の集合からなり、前記第1の層の上に形成された第2の層と、
    前記第1の層及び前記第2の層の炭素元素円筒型構造体の交差部に付着した金属粒子と
    を有することを特徴とする熱拡散シート。
  2. 前記炭素元素円筒型構造体が、前記第1の層又は前記第2の層の面内方向に配向していることを特徴とする請求項1に記載の熱拡散シート。
  3. 前記金属粒子が、Ti、Pd及びMoのうちから選択されたいずれか1種の金属であることを特徴とする請求項1に記載の熱拡散シート。
  4. 半導体チップとパッケージとの間及びパッケージとヒートシンクとの間のうちの少なくとも一方に熱拡散シートが配置された半導体装置において、
    前記熱拡散シートが、炭素元素円筒型構造体の集合により構成される層が厚さ方向に複数積層された構造を有し、厚さ方向に隣り合う層の前記炭素元素円筒型構造体の交差部に金属粒子が付着していることを特徴とする半導体装置。
  5. 前記炭素元素円筒型構造体が、前記熱拡散シートの面内方向に配向していることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
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