JP4640453B2 - 原稿読み取り装置、原稿読み取りプログラム、原稿読み取り方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シートスルー方式により原稿を読み取る原稿読み取り装置に関し、特に、原稿台上に付着したゴミによるノイズを検出し、適宜補正するための技術に関する。
複写機、ファクシミリ装置、スキャナ装置等に備えられる原稿読み取り装置においては、読み取り用のラインセンサ等の光学系を固定し、自動原稿搬送装置によって原稿を搬送してラインセンサ上を通過させることにより、原稿の画像に対応する画像データを生成するシートスルー方式の原稿読み取り方法が多く採用されている。
このようなシートスルー方式の原稿読み取り方法は、光学系を移動させながら画像を読み取る方法よりも読み取り速度を向上させることができる等の利点がある反面、ラインセンサ上にゴミが付着すると、原稿の走査方向に沿って筋状の筋ノイズが生じるという問題がある。
カラー用のラインセンサは通常各色毎の3色のセンサを備え、各色のセンサは数画素分程度離れた特定のピッチで並んでいるので、小径のゴミにより生じた筋ノイズの場合には、このピッチを利用して、ゴミの付着を免れた色のセンサのデータに基づいて、上記筋ノイズ部分のデータを補正することが可能である。
また筋ノイズを補正する従来の技術には、例えば特許文献1〜5がある。
特許文献1には、2つの読取手段を備え、読み取り値が異なる画素を検出し、周辺画素の読み取り値と比較して差が大きい方の読み取り値をノイズとして判定する画像読取装置が開示され、読み取り値に含まれるノイズが黒色であるか白色であるかに拘わらず、周辺の領域の色から掛け離れている読み取り値をノイズを含むものとして除去し、ノイズを含まない読み取り値を得ることができると記載されている。
また特許文献2には、原稿の副走査方向にオフセットして配設された分光感度が異なる2つの読取手段を備え、それぞれの読み取り結果の濃度値を比較し、一方の読み取り結果に主走査方向におけるエッジ成分が含まれているかを判断し、比較結果と判断結果とを基にノイズ成分を検出する画像読取装置が開示され、読み取り結果にゴミ等の異物による影響でノイズ成分が含まれていても、そのノイズ成分は比較結果と判断結果とを基に検出されることになり、カラー画像情報を読み取るための分光感度特性を有した読取手段を重複して備える必要もないと記載されている。
また特許文献3には、RGB各色に対応する読み取り素子とモノクロ用の読み取り素子とを備えている画像形成装置が開示され、フルカラーのシートスルー方式のスキャナにおいてモノクロ画像を読み取る際に高画質の画像データを出力することができ、読み取り光路中にゴミが存在した場合に、モノクロ画像データとカラー画像データとから黒スジの除去を精度よく、効率的に行うことができ、高画質の画像出力が可能になると記載されている。
また特許文献4には、原稿が読み取り位置に挿入されない前段階で露光して画像情報を読み込み、複数色のうち1色の画像データを取り込んで記憶し、原稿読み取り時に、記憶しておいた画像データを読み出し、原稿読み取りデータを記憶された色について補正する原稿読み取り装置が開示され、原稿給送装置に追加機構を要することなく、シートスルー方式のフルカラー読み取りに際しても色スジの補正が可能となると記載されている。
また特許文献5には、スジ画像の有無を色毎に検出する画像読取り装置が開示され、原稿を読み取ることで得られるカラー画像に含まれる埃や塵等に起因するスジ画像を確実に検出することができると記載されている。
特開2000−78409号公報 特開2002−271631号公報 特開2005−94685号公報 特開2003−8846号公報 特開2004−297302号公報
しかしながら、上記のピッチを利用する方法では、このピッチよりも大きいゴミが付着した場合や、各色毎のセンサ間のピッチを狭くした場合には小径のゴミが付着しただけでも、全色のセンサが同時にゴミの影響を受けてしまうため、筋ノイズ部分のデータを正しく補正することができない。
本発明は、シートスルー方式により原稿の画像を読み取る際に、全色のセンサが同時にゴミ等の影響を受けて筋ノイズが生じてしまった場合であっても、所定の条件の下に当該筋ノイズを補正することができる原稿読み取り装置、原稿読み取りプログラム、原稿読み取り方法、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る原稿読み取り装置は、原稿を移動させて原稿の画像に対応する画像データを生成するシートスルー方式の原稿読み取り装置であって、濃度が異なる複数の背景板と、前記複数の背景板を1つずつ順番にシートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段と、原稿を読み取り位置に挿入しないで前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入して、シートスルー方式により原稿の画像を読み取って画像データを生成する読み取り手段と、読み取り手段により生成された背景板毎の補正用データに基づいて原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出手段と、読み取り手段により生成された背景板毎の補正用データに基づいてシートスルー方式の読み取り位置上の検出手段により検出されたノイズアドレスに相当する部分に存在すると推測される前記汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出手段と、算出手段により算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて読み取り手段により生成された画像データ中の、検出手段により検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る原稿読み取りプログラムは、原稿を移動させて原稿を読み取って原稿の画像に対応する画像データを生成する読み取り手段を有するシートスルー方式の原稿読み取り装置に原稿読み取り処理を実行させる原稿読み取りプログラムであって、前記原稿読み取り装置は、濃度が異なる複数の背景板と、前記複数の背景板を1つずつ順番にシートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段とを備え、当該原稿読み取りプログラムは、前記原稿読み取り装置に、原稿を読み取り位置に挿入しないで前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入してシートスルー方式により原稿の画像を読み取って画像データを生成する読み取りステップと、読み取りステップにより生成された背景板毎の補正用データに基づいて、原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出ステップと、読み取りステップにより生成された背景板毎の補正用データに基づいてシートスルー方式の読み取り位置上の検出ステップにより検出されたノイズアドレスに相当する部分に存在すると推測される前記汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出ステップと、算出ステップにより算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて読み取りステップにより生成された画像データ中の検出ステップにより検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正ステップとを実行させることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る原稿読み取り方法は、原稿を移動させて、原稿を読み取って原稿の画像に対応する画像データを生成する読み取り手段を有するシートスルー方式の原稿読み取り装置における原稿読み取り方法あって、前記原稿読み取り装置は、濃度が異なる複数の背景板と、前記複数の背景板を1つずつ順番に、シートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段とを備え、当該原稿読み取り方法は、原稿を読み取り位置に挿入しないで前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入してシートスルー方式により原稿の画像を読み取って画像データを生成する読み取りステップと、読み取りステップにより生成された背景板毎の補正用データに基づいて原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出ステップと、読み取りステップにより生成された背景板毎の補正用データに基づいてシートスルー方式の読み取り位置上の検出ステップにより検出されたノイズアドレスに相当する部分に存在すると推測される前記汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出ステップと、算出ステップにより算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて読み取りステップにより生成された画像データ中の、検出ステップにより検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正ステップとを含むことを特徴とする。
課題を解決するための手段に記載した構成により、背景板毎の補正用データから、ゴミ等の汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出し、これを用いて筋ノイズを補正することができる。よって全色のセンサが同時にゴミ等の影響を受けて筋ノイズが生じてしまった場合であっても、当該筋ノイズを補正することができるという優れた効果が得られる。
また、濃度が異なる複数の背景板をそれぞれ背景にして、原稿を読み取り位置に挿入しないで読み取った背景板毎の補正用データを元にノイズアドレスを検出する場合には、原稿の画像データからノイズアドレスを検出する場合よりも、原稿の影響を受けない点、及びゴミの色に依存しない点等から有利であり、検出精度が格段に高い。
ここで、原稿読み取り装置において、前記読み取り手段は、フルカラーの各色成分の画像データを生成することが可能な構成であり、背景板毎の補正用データを、フルカラーの各色成分のデータとして生成し、前記算出手段は、前記背景透過率及び濃度成分値を、色成分毎に算出し、前記補正手段は、前記読み取り手段により生成された画像データ中の、前記筋ノイズ部分のデータ以外の非ノイズ部分のデータに、前記背景透過率及び濃度成分値を用いて色成分毎に演算を施して、前記汚れ要因により影響を受けたと仮定した状態の擬似ノイズデータを生成する擬似ノイズデータ生成手段と、前記筋ノイズ部分のデータを、1画素毎に注目して、前記背景透過率の各色成分について、当該背景透過率により示されるが、所定の規定値よりも小さいか否かを判定する判定手段と、前記背景透過率により示されるが、所定の規定値よりも小さいと、判定手段により判定された色成分が1つ以上ある場合には、注目している画素の当該小さい色成分のそれぞれの画像データの値が、同一又は近似している画素、または所定単位の領域を、前記生成された擬似ノイズデータから検索する検索手段と、検索された画素、または所定単位の領域に対応する非ノイズ部分のデータの各色成分で、注目している画素の全色成分を置換することによって、筋ノイズ部分のデータを補正する置換手段とを含むことを特徴とすることもできる。
これにより、非ノイズ部分のデータに、背景透過率及び濃度成分値を用いて演算を施して擬似ノイズデータを生成し、背景透過率により示される値が規定よりも小さい色成分の画像データの値を手掛かりにして、擬似ノイズデータの中から、注目している画素の全色成分を置換する対象を検索するので、筋ノイズ部分のデータを従来よりも精度よく補正することができる。
ここで、原稿読み取り装置において、前記補正手段は、さらに、前記背景透過率により示されるが、所定の規定値よりも小さいと、前記判定手段により判定された色成分が1つもない場合には、補正を禁止する禁止手段を含むことを特徴とすることもできる。
これにより、背景透過率により示される値が規定よりも小さい色成分が1つもない場合には、補正を禁止することができ、間違った補正をする可能性が高い場合には補正をしないので、補正間違いが減少する。
ここで、原稿読み取り装置において、前記複数の背景板は、白の背景板と黒の背景板との2種類であり、前記算出手段において算出する背景透過率Tと、濃度成分値D、背景透過率T={(白の背景板の補正用データにおける筋ノイズ部分のデータ)−(黒の背景板の補正用データにおける筋ノイズ部分のデータ)}/{(白の背景板の補正用データの全ての平均データ)−(黒の背景板の補正用データの全ての平均データ)}、濃度成分値D={(白の背景板の補正用データにおける筋ノイズ部分のデータ)−(白の背景板の補正用データの全ての平均データ)×背景透過率T)}、であり、前記擬似ノイズデータ生成手段は、前記非ノイズ部分のデータに、画素毎、または所定単位の領域毎に、前記背景透過率Tを乗じた後、前記濃度成分値Dを加算することによって、擬似ノイズデータを生成することを特徴とすることもできる。
ここで、原稿読み取り装置において、前記複数の背景板は、白の背景板と黒の背景板との2種類であり、前記算出手段において算出する背景透過率Tと濃度成分値D、背景透過率T={(白の背景板の補正用データにおける筋ノイズ部分のデータ)−(黒の背景板の補正用データにおける筋ノイズ部分のデータ)}/{(筋ノイズ部分のデータを除く白の背景板の補正用データの筋ノイズ周辺の平均データ)−(筋ノイズ部分のデータを除く黒の背景板の補正用データの筋ノイズ周辺の平均データ)}、濃度成分値D={(白の背景板の補正用データにおける筋ノイズ部分のデータ)−(筋ノイズ部分のデータを除く白の背景板の補正用データの筋ノイズ周辺の平均データ×背景透過率T)}であり、前記擬似ノイズデータ生成手段は、前記非ノイズ部分のデータに画素毎に前記背景透過率Tを乗じた後前記濃度成分値Dを加算することによって擬似ノイズデータを生成することを特徴とすることもできる。
これらにより、白の背景板の補正用データと黒の背景板の補正用データに基づいて、背景透過率と濃度成分値とを、それぞれ算出することができる。
例えば、シートスルー方式の原稿読み取りにおいて、3色のセンサが同時に単一のゴミの影響を受けたとしても、この影響は3色のセンサにおいて一律であるとは限らず、特にゴミの中心から外れた色のセンサにおいては、ゴミが透過性を持ち、ゴミによる画像と原稿による画像とが混合されたデータが読み取られるものと考えられる。よって、このような透過性の度合いを示す背景透過率と、背景画像の影響を受けないゴミの濃度を示す濃度成分値とを、上記構成において背景板毎の補正用データから算出することによって、筋ノイズ部分のデータを的確に補正することができる。
ここで、原稿読み取り装置において、前記読み取り手段は、フルカラーの各色成分の画像データを生成することが可能な構成であり、背景板毎の補正用データを、フルカラーの各色成分のデータとして生成し、前記算出手段は、前記背景透過率及び濃度成分値を、各色成分毎に算出し、前記補正手段は、前記筋ノイズ部分のデータを、1画素毎に注目して、前記背景透過率の各色成分について、当該背景透過率により示されるが、所定の規定値よりも小さいか否かを判定する判定手段と、判定手段により、全ての色成分が小さいと判断された場合には、注目している画素のデータに、当該背景透過率及び濃度成分値を用いて色成分毎に逆演算を施して、前記汚れ要因の影響を排除することによって、筋ノイズ部分のデータを補正する置換手段とを含むことを特徴とすることもできる。
これにより、全色とも背景透過率により示される値が規定よりも小さい場合は、直接筋ノイズに逆演算を施して補正するので、汚れ要因による微小な影響を、高い精度で補正することができる。
ここで、原稿読み取り装置において、前記読み取り手段は、フルカラーの各色成分の画像データを生成することが可能な構成であり、背景板毎の補正用データを、フルカラーの各色成分のデータとして生成し、前記検出手段は、ノイズアドレスを、フルカラーの色成分毎に算出し、前記補正手段は、前記筋ノイズ部分のデータを、1画素毎に注目して、検出手段により検出された各色成分毎のノイズアドレスに基づいて、それぞれの色成分毎に補正を要するか否かを判定する判定手段と、判定手段においてフルカラーの一部の色成分において補正を要すると判定された注目している画素に対しては、注目している画素の周辺の画素または所定単位の領域から、補正を要すると判定されていない色成分の値が近似している画素、または所定単位の領域を検索し、検索した画素、または領域の各色成分で、当該注目している画素の全色成分を置換する第1補正手段と、判定手段においてフルカラーの全ての色成分において補正を要すると判定された注目している画素に対しては、注目している画素の周辺の画素または所定単位の領域を、前記算出手段により算出された背景透過率及び濃度成分値に基づいて予備補正し、当該予備補正後の周辺の画素または所定単位の領域から、背景透過率により示されるが、所定の規定値よりも小さい色成分の値が近似している画素、または所定単位の領域を検索し、検索した画素、または所定単位の領域に対応する予備補正前の画素、または所定単位の領域の各色成分で、当該注目している画素の全色成分を置換する第2補正手段とを含むことを特徴とすることもできる。
これにより、ゴミが載っていないと推測される補正を要しない色成分がある場合は、補正を要しない色成分の画像データの値を手掛かりにして、周辺のデータの中から、注目している画素の全色成分を置換する対象を検索し、補正を要しない色成分がない場合には、周辺のデータを、背景透過率及び濃度成分値に基づいて予備補正し、背景透過率により示されるが規定よりも小さい色成分の画像データの値を手掛かりにして、注目している画素の全色成分を置換する対象を検索するので、状況に応じて的確に、筋ノイズ部分のデータを従来よりも精度よく補正することができる。
ここで、原稿読み取り装置において、前記読み取り手段は、フルカラーの各色成分の画像データを生成することが可能な構成であり、背景板毎の補正用データを、フルカラーの各色成分のデータとして生成し、前記算出手段は、前記背景透過率及び濃度成分値を、色成分毎に算出し、前記補正手段は、算出手段により算出された色成分毎の背景透過率及び濃度成分値を用いて、読み取り手段により生成された画像データ中の、前記検出手段により検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正することを特徴とすることもできる。
また、本発明に係る原稿読み取り装置は、原稿を移動させて原稿の画像に対応する画像データを生成するシートスルー方式の原稿読み取り装置であって、濃度が異なる複数の背景板と、前記複数の背景板を1つずつ順番にシートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段と、原稿を読み取り位置に挿入しないで前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入してシートスルー方式により原稿の画像を読み取って画像データを生成する読み取り手段と、読み取り手段により生成された背景板毎の補正用データに基づいてシートスルー方式の読み取り位置上のいずれかの部分に存在すると推測される汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出手段と、算出手段により生成された背景透過率及び濃度成分値の少なくとも一方に基づいて原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出手段と、算出手段により算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて読み取り手段により生成された画像データ中の、検出手段により検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正手段とを備えること特徴とする。
また、本発明に係る原稿読み取りプログラムは、原稿を移動させて原稿の画像に対応する画像データを生成するシートスルー方式の原稿読み取り装置に原稿読み取り処理を実行させる原稿読み取りプログラムであって、前記原稿読み取り装置は、濃度が異なる複数の背景板と、前記複数の背景板を1つずつ順番にシートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段とを備え、当該原稿読み取りプログラムは、前記原稿読み取り装置に、原稿を読み取り位置に挿入しないで前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入してシートスルー方式により原稿の画像を読み取って画像データを生成する読み取りステップと、読み取りステップにより生成された背景板毎の補正用データに基づいてシートスルー方式の読み取り位置上のいずれかの部分に存在すると推測される汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出ステップと、算出ステップにより生成された背景透過率及び濃度成分値の少なくとも一方に基づいて原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出ステップと、算出ステップにより算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて読み取りステップにより生成された画像データ中の検出ステップにより検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正ステップとを実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る原稿読み取り方法は、原稿を移動させて原稿の画像に対応する画像データを生成するシートスルー方式の原稿読み取り装置における原稿読み取り方法あって、前記原稿読み取り装置は、濃度が異なる複数の背景板と、前記複数の背景板を1つずつ順番にシートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段とを備え、当該原稿読み取り方法は、原稿を読み取り位置に挿入しないで前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入してシートスルー方式により原稿の画像を読み取って画像データを生成する読み取りステップと、読み取りステップにより生成された背景板毎の補正用データに基づいてシートスルー方式の読み取り位置上のいずれかの部分に存在すると推測される汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出ステップと、算出ステップにより生成された背景透過率及び濃度成分値の少なくとも一方に基づいて原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出ステップと、算出ステップにより算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて読み取りステップにより生成された画像データ中の検出ステップにより検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正ステップとを含むことを特徴とする。
これらにより、背景板毎の補正用データから、背景透過率と濃度成分値とを算出し、これを用いて筋ノイズを補正することができる。よって全色のセンサが同時にゴミ等の影響を受けて筋ノイズが生じてしまった場合であっても、当該筋ノイズを補正することができるという優れた効果が得られる。
また、背景透過率及び濃度成分値の少なくとも一方に基づいてノイズアドレスを検出するので、従来とは違った観点から、従来よりも精度よくノイズアドレスを検出することができ、ゴミ等の濃度が比較的低い場合であってもノイズアドレスを検出可能であり、複雑な濃度変調も感知できる。
[実施の形態1]
<概要>
本発明の実施の形態1は、シートスルー方式により原稿の画像を読み取る原稿読み取り装置を備える画像形成装置であり、原稿をスキャンする前に、原稿を読み取り位置に挿入しないで、濃度が異なる複数の背景板に対してそれぞれ画像を読み取る事前ゴミ検出動作を行なって筋ノイズのアドレスを検出し、筋ノイズの原因である汚れ要因による影響の度合いを示す影響値(ゴミ等を透過する背景の透過率と、ゴミ等により反射される成分の濃度値)とを算出し、これらに基づいて、スキャンした原稿の画像データ中の筋ノイズを補正するものである。
<構成>
図1は、本実施の形態における画像形成装置1の外観を示す図である。
本実施の形態における画像形成装置1は、コピー、ネットワークプリンティング、スキャナ、ファックス、及びドキュメントサーバ等の複数の機能を集約した複合機であり、図1に示すように、操作部11、ディスプレイ部12、スキャナ部13、通信部14、データ記憶部15、プリンタ部16、給紙部17、フィニッシャ部18、及び演算制御部19を備える。
操作部11は、入力ボタンを複数備える操作パネルであり、ユーザが操作し易いように装置の上面の前方辺りに配置され、ユーザからの操作、指示、及び数字や文字等の入力を受付けて、その旨を演算制御部19へ通知する。
ディスプレイ部12は、液晶ディスプレイ等の表示装置であり、操作部11に隣接して配置され、演算制御部19による制御を受けて、ユーザに様々な視覚的な情報を提供する。例えば、装置の状態を示す情報、エラー情報、保持している画像データに基づく画像、送信先リスト、ユーザが入力した情報、及びタッチパネル用のキー等が表示される。
本実施の形態では、操作部11とディスプレイ部12とによりタッチパネルを構成しているので、ディスプレイ部12が画面にタッチパネル用のソフトキーを表示し、操作部11がディスプレイ部12上の各ソフトキーの位置をユーザの指が触れたことを認識して、その旨を演算制御部19へ通知する。
スキャナ部13は、シートスルー方式により原稿の画像を読み取る原稿読み取り装置のハードウェアの部分であり、装置の上方部分に配置され、写真、イラスト、文字等の画像情報を、原稿から光電変換にて読み取って画像信号を生成し、これをデジタルデータに変換する。ここで変換されたデジタルデータは、演算制御部19において既存の各種画像処理と本実施の形態特有の画像処理とが施されて、筋ノイズが補正された画像データが生成され、生成された画像データは、通信部14、データ記憶部15、及びプリンタ部16等に渡され、それぞれ利用、格納、及び送信に供される。なお、スキャナ部13の詳細は以下に別途説明する。
通信部14は、NIC(ネットワークインタフェースカード)、モデム、TA(ターミナルアダプタ)等に接続されて、外部の装置と画像データや指示コマンド等の送受信を行なう通信インターフェイスであり、装置内部に配置され、例えば外部のパーソナルコンピュータ(不図示)やファックス(不図示)等から、格納すべき画像データ、あるいはプリントすべき画像の画像データを受信し、それぞれをデータ記憶部15やプリンタ部16に渡し、またスキャナ部13により読み取られ演算制御部19において生成された画像データ、あるいはデータ記憶部15に格納された画像データを、外部のパーソナルコンピュータやファックスへ送信する。
データ記憶部15は、ハードディスク、メモリカードリーダライタ、及びメモリカード等からなる記憶媒体であり、装置内部に配置され、スキャナ部13により読み取られ演算制御部19において生成された画像データ、あるいは通信部14により受信された画像データ等を格納する。ここでメモリカードはメモリカードリーダライタに装着され容易に着脱可能なので、通信部14に拠らずに外部の装置とデータのやり取りを行なうことができ、またデータのバックアップのために用いられる。
プリンタ部16は、装置の中央部分に配置され、スキャナ部13により読み取られ演算制御部19において生成された画像データ、通信部14により外部から受信した画像データ、又はデータ記憶部15に格納されている画像データに基づいて、用紙やOHPフィルム等の記録シート上にカラー画像を形成する。
給紙部17は、プリンタ部16の下方に設けられ、複数種類の記録シートを収納し、その中から所望の記録シートを1枚ずつ取り出して、プリンタ部16へ供給する。
フィニッシャ部18は、プリンタ部16における記録シートの搬送経路の終点近辺に設けられ、カラー画像が形成された記録シートにステープルやパンチ等の後処理を行なう。
演算制御部19は、マイコン及び制御プログラム等からなり、装置内部に配置され、画像形成装置1の全体の動作を制御し、また、既存の各種画像処理や本実施の形態特有の画像処理を含む様々な演算処理を行なう。
図2は、本実施の形態における画像形成装置1の物理的な構成を示す図である。
図2に示すように、画像形成装置1は操作部11、ディスプレイ部12、スキャナ部13、通信部14、プリンタ部16、給紙部17、フィニッシャ部18、CPU20、RAM21、ROM22、ハードディスク23、メモリカードリーダライタ24、及びメモリカード25を含む。ここで、図2の操作部11、ディスプレイ部12、スキャナ部13、通信部14、プリンタ部16、給紙部17、フィニッシャ部18はそれぞれ、図1に示す同一番号の各装置に相当する。また図2のCPU20、RAM21、ROM22は、図1に示す演算制御部19に相当し、図2のハードディスク23、メモリカードリーダライタ24、メモリカード25は、図1に示すデータ記憶部15に相当する。
CPU20は、ROM22に記憶されている専用の演算制御プログラムを、そのまま、あるいは一旦RAM21にロードして実行する。
RAM21は、CPU20のワークエリアとして機能する。
ROM22は、専用の演算制御プログラムを記憶する。
図3は、本実施の形態におけるスキャナ部13の詳細な構成の概略を示す図である。ここで図中の太い点線Aは原稿の搬送経路を示し、細い一点鎖線Bは原稿の表面側を読み取る際の光路を示す。
図3に示すように、スキャナ部13は、原稿トレイ30、ドキュメントフィーダ31、表面用撮像センサ32、表面用背景板セット33、裏面用撮像センサ34、裏面用背景板セット35、原稿排出トレイ36、及び背景板切り換え用モータ37を含み、事前ゴミ検出動作時には、背景板切り換え用モータ37を用いて表面用背景板セット33と裏面用背景板セット35とを連動させて同時に、複数の背景板を1つずつ順番にシートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置しながら、複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に、原稿を読み取り位置に挿入しないで、表面用撮像センサ32、及び必要に応じて裏面用撮像センサ34により画像を読み取る動作を行なって背景板毎の補正用データを生成し、また原稿のスキャン動作時には、原稿トレイ30に置かれた原稿をドキュメントフィーダ31により搬送して、表面用撮像センサ32、及び必要に応じて裏面用撮像センサ34により画像取り込みを行なった後、原稿を原稿排出トレイ36に排出する。なお、スキャナ部13は、シートスルー方式だけでなく、原稿を固定し光学系を動かすプラテンセット方式の原稿読み取り方法にも対応しており、表面用撮像センサ32は、シートスルー方式とプラテンセット方式との両方の原稿読み取りの際に使用され、裏面用撮像センサ34は、シートスルー方式、かつ両面読み取りの際にのみ使用される。
<スキャナ部の詳細>
図4は、本実施の形態におけるスキャナ部13の基本的な機能構成の概略を示す図である。
(1)事前ゴミ検出動作時、及び原稿のスキャン動作時において、タイミング発生回路41によるタイミング制御が行なわれ、ドライバ42を介してラインセンサ43へ駆動パルスが出力される。
(2)駆動パルスによりラインセンサ43が駆動されて画像信号が生成され、生成された画像信号がCDS44によるサンプリングの後に、AD変換回路45によりAD変換されて、RGB毎に独立したデジタルデータが出力される。
(3)AD処理の後に出力されるデジタルデータは、シェーディング補正手段46によりシェーディング補正がなされた後に、ライン間補正手段47によりRGBライン間のズレ補正がなされる。
以上のように、タイミング発生回路41、ドライバ42、ラインセンサ43、CDS44、AD変換回路45、シェーディング補正手段46、及びライン間補正手段47が、事前ゴミ検出動作時には、複数の背景板の各々を、シートスルー方式の読み取り位置における背景として配置し、原稿を読み取り位置に挿入しないで画像を読み取る動作を行なうことにより、背景板毎の補正用データを生成し、また原稿のスキャン動作時には、原稿を読み取り位置に挿入して、シートスルー方式により原稿の画像を読み取って画像データを生成する。
(4)事前ゴミ検出動作時には、ズレ補正の後に出力されるデータは背景板毎の補正用データであり、このRGB毎の補正用データに基づいて、筋ノイズ検出手段48が筋ノイズ検出処理を施してノイズアドレスを検出し、RGB毎の補正用データとノイズアドレスとをノイズデータメモリ49に格納した後、ノイズアドレスに相当する部分に存在すると推測される汚れ要因による影響の度合いを示す影響値を算出する。また、ノイズアドレスと影響値は筋ノイズ補正手段50に渡される。筋ノイズ検出手段48による補正用データの生成処理、筋ノイズ検出処理、及び影響値の算出処理等については以下に別途説明する。
(5)原稿のスキャン動作時には、ズレ補正の後に出力されるデータは原稿画像データであり、筋ノイズ検出手段48から受け取ったノイズアドレスと影響値とに基づいて、筋ノイズ補正手段50が筋ノイズ補正処理を施して、筋ノイズが補正される。筋ノイズ補正手段50による筋ノイズ補正処理については以下に別途説明する。
(6)筋ノイズ補正処理の後に出力される、筋ノイズが補正された原稿画像データは、色補正手段51により、ラインセンサに起因する分光補正、階調補正、収差補正等の色補正が施され、正規化された後に画像用メモリ52に蓄積される。
図5は、画像読み取り位置と、原稿台上のゴミ等の汚れ要因の位置との関係を示す図である。
図5に示すように、画像読み取り位置は、RGBの色別に(図中のR、G、B)、原稿の搬送方向と略直角に並んだライン状であり、RGBの各色のライン間は例えば4画素分程度離れている。
ここで、原稿台上のゴミ等の位置は、図5に示すように、N1からN6までの6パターンが想定される。
N1のパターンでは、Rのラインのみがゴミ等により塞がれているので、このような場合にはRの画像データのみに筋ノイズが生じる。また、ゴミ等の色がN1のパターンのように黒い場合には、原稿が白っぽいときには検出し易いが、反対に原稿が黒っぽいときには検出が難しい。
N2のパターンでは、Gのラインのみがゴミ等により塞がれているので、このような場合にはGの画像データのみに筋ノイズが生じる。また、ゴミ等の色がN2のパターンのように白い場合には、原稿が黒っぽいときには検出し易いが、反対に原稿が白っぽいときには検出が難しい。
N3のパターンでは、Bのラインのみがゴミ等により塞がれているので、このような場合にはBの画像データのみに筋ノイズが生じる。また、ゴミ等の色がN3のパターンのように中間色の場合には、原稿が黒っぽいときや白っぽいときには検出できるが、原稿が中間色のときには検出が難しい。
本実施の形態では、事前ゴミ検出動作において白の背景板と黒の背景板とを用いてゴミ等を検出するので、ゴミ等が黒い場合、白い場合、中間色の場合等、いかなる色であっても、問題なく検出することができる。
N4のパターンでは、RとGのラインがゴミ等により塞がれているので、このような場合にはRの画像データとGの画像データに筋ノイズが生じる。
N5のパターンでは、GとBのラインがゴミ等により塞がれているので、このような場合にはGの画像データとRの画像データに筋ノイズが生じる。
N6のパターンでは、全部のラインがゴミ等により塞がれているので、このような場合にはRの画像データ、Gの画像データ、及びBの画像データに筋ノイズが生じる。
ここで、ゴミ等がN5やN6のパターンのように透過性を持っている場合には、本実施の形態では、ゴミ等が付着しているであろう位置の、白の背景板を用いたときと黒の背景板を用いたときとの読み取り値の差分から、ゴミ等の汚れ要因による影響の度合いを示す影響値として、ゴミ等を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、主にゴミ等の表面色の反射による背景色の影響を受けない成分の濃度値を示す濃度成分値とを算出して、これを用いて従来の方法では補正ができなかったN6のパターンのような場合においても補正を可能にし、また補正の精度を向上させている。ここで、背景透過率が高いほうが汚れ要因による影響の度合いは小さく、濃度成分値が大きい方が汚れ要因による影響の度合いは大きい。
<筋ノイズ検出手段の詳細>
図6は、筋ノイズ検出手段48の機能構成の概略を示す機能ブロック図である。
(1)平均処理部61が、事前ゴミ検出動作時にライン間補正手段47から出力される背景板毎の補正用データを、ノイズデータメモリ49に複数ライン分蓄積して、背景板毎に平均化する。
(2)平均化された背景板毎の補正用データは、筋ノイズアドレス検出部62に送られると同時に、背景板毎にノイズデータメモリ49に保存される。
(3)筋ノイズアドレス検出部62が、背景板毎の補正用データのRGB成分毎に、原稿を読み取った際に原稿台上のゴミ等の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生するであろうと推測される筋ノイズの、発生位置を示す筋ノイズアドレスを検出して、ノイズデータメモリ49に保存する。ここで筋ノイズアドレスの検出は、例えば、全体平均との差が予め定めた所定値以上である範囲を検出する。
本実施の形態では、まず白の背景板を用いて補正用データを5回読み取り、これを平均処理部61が平均化してノイズデータメモリ49に保存するとともに、筋ノイズアドレス検出部62がRGB成分毎に筋ノイズアドレスを検出してノイズデータメモリ49に保存する。続いて、背景板の切り換えが行なわれ、今度は黒の背景板を用いて補正用データを同じく5回読み取り、これを平均処理部61が平均化してノイズデータメモリ49に保存するとともに、筋ノイズアドレス検出部62がRGB成分毎に筋ノイズアドレスを検出してノイズデータメモリ49に保存する。この一連の処理によって、白の背景板の補正用データ、黒の背景板の補正用データ、白の背景板のR成分の筋ノイズアドレス、白の背景板のG成分の筋ノイズアドレス、白の背景板のB成分の筋ノイズアドレス、黒の背景板のR成分の筋ノイズアドレス、黒の背景板のG成分の筋ノイズアドレス、及び黒の背景板のB成分の筋ノイズアドレスがノイズデータメモリ49に保存される。
なお、本実施の形態では、筋ノイズアドレスを、背景板毎の補正用データに基づいて検出したが、1つの背景板の補正用データのみに基づいて検出してもよいし、従来のように原稿画像データに基づいて検出してもよい。
(4)続いて、筋ノイズデータ算出部63が、背景透過率、及び濃度成分値を、RGBの各色について算出する。
図7は、白の背景板の補正用データ及び黒の背景板の補正用データと、上記ゴミ等による影響との関係を表す図である。
図7に示すように、白の背景板71の補正用データは、ゴミ等のない71aのところでは照射した光のほとんどの成分が白の背景板で反射し、ここの画像データは白の背景板の補正用データの平均値AVWにほぼ等しい。またゴミ72のある71bのあたりでは、ゴミ72を通過して白の背景板で反射し再びゴミ72を通過して戻ってくる成分と、ゴミ72の表面で反射する成分DWとの合計が検出され、ここの画像データは筋ノイズ部分の白の背景板の補正用データWにほぼ等しい。従って、ゴミ72を通過して戻ってくる成分はW−DWで表される。
また、黒の背景板73の補正用データは、ゴミ等のない73aのところでは照射した光の僅かの成分が黒の背景板で反射し、この部分の画像データは黒の背景板の補正用データの平均値AVBにほぼ等しい。またゴミ74のある73bのあたりでは、ゴミ74を通過して黒の背景板で反射し再びゴミ74を通過して戻ってくる成分と、ゴミ74の表面で反射した成分DBとの合計が検出され、ここの画像データは筋ノイズ部分の黒の背景板の補正用データBにほぼ等しい。従って、ゴミ74を通過して戻ってくる成分はB−DBで表される。
ここで、DWとDBは、ともに背景画像の影響を受けない成分なので、ゴミ72とゴミ74が同じゴミである場合には、両者の値は等しいことになる。そこで、主にゴミ等の汚れ要因の表面色の反射による背景画像の影響を受けない成分の値を濃度成分値Dと定義し、DW及びDBを濃度成分値Dに置き換えると、ゴミ72を通過して戻ってくる成分は(W−D)、ゴミ74を通過してして戻ってくる成分は(B−D)となり、汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率Tは、以下の式1で表すことができる。
T={(W−D)−(B−D)}/(AVW−AVB)
=(W−B)/(AVW−AVB)・・・式1
また、濃度成分値Dは、Tを用いて以下の式2で表すことができる。
D=(W−AVW×T)・・・式2
(5)算出したRGB毎の背景透過率T、及び濃度成分値Dは、自身のアドレスが付加されて、図4に示す筋ノイズ補正手段50へ送られる。
<筋ノイズ検出処理の手順>
図8は、事前ゴミ検出動作、筋ノイズ検出手段48による補正用データの生成処理、筋ノイズ検出処理、背景透過率Tの算出処理、及び濃度成分値Dの算出処理等の手順の概略を示す図である。
以下に図8を用いて、筋ノイズ検出手段48等による各処理の手順を説明する。
(1)原稿をスキャンする指示がユーザ等によりなされるまで待つ(ステップS1)。
(2)原稿をスキャンする指示がなされると、図3に示す背景板切り換え用モータ37を駆動して表面用背景板セット33及び裏面用背景板セット35を一方向に回転させて、最初に使用すべき背景板1をセットし、背景板の通し番号Nに初期値1を設定する(ステップS2)。
(3)原稿を読み取り位置に挿入しないで、10ライン分の画像データを取り込む(ステップS3)。このとき、背景板を少しずつ回転させて、毎回背景板内の同一色の部分の異なる位置を読み取らせてもよい。
(4)取り込んだ10ライン分の画像データを、ピクセル毎に平均処理して背景板Nの補正用データを生成する(ステップS4)。ここで、例えばピクセル毎に大きい方から2つと小さい方から2つのデータを捨て、残りの6個の平均を計算することにより、突出したデータの影響を受けにくくすることもできる。
(5)背景板Nの補正用データに基づいて、RGB毎に筋エッジ検出を行なう(ステップS5)。
例えば、白の背景板の補正用データ、又は黒の背景板の補正用データのいずれかにおいて、平均よりも5%以上の差がある部分を筋エッジとして検出する。
なお、筋エッジ検出においては、複数の背景板の補正用データのいずれかにおいて平均との差がある部分を筋エッジとして検出する方があらゆる色のゴミに対応できる点で望ましいが、任意の背景板の補正用データのみに基づいて行なっても遜色のない検出精度が得られる場合もあるので、例えば白の背景板の補正用データ、及び黒の背景板の補正用データの何れか一方に基づいて筋エッジ検出を行なってもよい。また、原稿の画像データを取り込んだ後で、従来のように画像データに基づいて、RGB毎に、原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズを検出してもよい。
(6)検出した筋エッジに基づいて、RGB成分毎に、原稿を読み取った際に原稿台上のゴミ等の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生するであろうと推測される筋ノイズ領域を予測する(ステップS6)。なお、ここで補正漏れが生じないように、筋エッジにより認識される領域を、幅方向を両側それぞれ1〜3画素程度ずつ拡張して、多少広めに筋ノイズ領域を決めてもよい。
(7)予測した筋ノイズ領域のアドレスデータを保存する(ステップS7)。
(8)背景板Nの補正用データを保存する(ステップS8)。
(9)背景板Nの補正用データについて全画素平均を算出して保存する(ステップS9)。
(10)背景板は最後であるか否かを判断する(ステップS10)。
(11)背景板が最後でない場合には、図3に示す背景板切り換え用モータ37を駆動して表面用背景板セット33及び裏面用背景板セット35を一方向に回転させて、背景板Nを背景板N+1に切り換え、背景板の通し番号Nに1を加算して、背景板Nに対して行なった処理と同様の処理を背景板N+1に施す(ステップS11)。
(12)背景板が最後である場合には、まだ処理対処画素に指定されていない未処理の画素があるか否かを判断する(ステップS12)。ここで未処理の画素がなくなると、処理を終了して、ユーザ等によるスキャンの指示待ちに戻る。
(13)未処理の画素がある場合には、未処理の画素の1つを新たな処理対象画素に指定して、処理対象画素を更新する(ステップS13)。
(14)処理対象画素が、各々の背景板に対応する筋ノイズ領域のうちの少なくとも1つに含まれているか否かを検索する(ステップS14)。
(15)処理対象画素が何れかの背景板に対応する筋ノイズ領域に含まれている場合は、例えば上記の式1、及び式2に従って、背景透過率T、及び濃度成分値Dを算出する(ステップS15)。
(16)各色の背景透過率Tのうち、予め定めた所定の閾値を越える色が少なくとも1つあるか否かを検索する(ステップS16)。
(17)閾値を越える色が少なくとも1つある場合には、算出した背景透過率T、及び濃度成分値Dを、処理対象画素のアドレスと対応付けて保存し、次の画素の処理のために戻る(ステップS17)。
(18)閾値を越える色が1つもない場合には、処理対象画素のアドレスの筋ノイズ領域指定を解除し、次の画素の処理のために戻る(ステップS18)。
なお、本実施の形態では、白の背景板と黒の背景板の2種類の背景板を使った場合の例を説明しているが、さらに中間色の背景板や各色毎の背景板等を使用して、より正確に、あるいは色毎に背景透過率等を算出してもよい。
<筋ノイズ補正手段の詳細>
図9は、筋ノイズ補正手段50の機能構成の概略を示す機能ブロック図である。
本実施の形態の筋ノイズ補正は、筋ノイズ検出手段48において保存された筋ノイズ領域のアドレスデータに基づいて1画素毎にノイズ画素に注目し、続いて周辺画素のデータから適切なRGBデータを探し、これを注目したノイズ画素のデータに置き換え、このような処理をノイズ画素の全てに対して行なうことにより、筋ノイズを補正している。ここで、補正には大きく分けて2種類の方法があり、ノイズのない色のデータがあるか、及び筋ノイズ検出手段48において計算された背景透過率の大きさにより補正方法を決めている。詳細には以下に記載する。
(1)補正対象抽出手段81が、図4の筋ノイズ検出手段48から渡された筋ノイズ領域のアドレスデータに基づいて、順に1画素毎に注目して補正処理対象画素のアドレスを決め、図4のライン間補正手段47から出力される原稿の画像データ中の該当する補正処理対象画素のデータを抽出し、また、筋ノイズ部分を除く補正処理対象画素の周辺の画素のデータを、第1補正手段83中の検索手段84及び第2補正手段86中の擬似ノイズデータ生成手段89に渡す。また、RGBの全色のデータが筋ノイズ領域に含まれていない画素のデータは、何もせずに図4に示した色補正手段51に渡す。
(2)補間方法決定手段82が、補正処理対象画素の補正方法を決定する。
具体的には、図5に示したN1、N2、及びN3のように、RGBのいずれかのラインのみがゴミ等により塞がれている第1の場合は、補正処理対象の画素は、RGBのいずれか1色のデータにおいてのみ筋ノイズ領域に含まれているはずである。また、図5に示したN4、N5のように、RGBの2つのラインがゴミ等により塞がれている第2の場合は、補正処理対象の画素は、RGBのうちの2色のデータが筋ノイズ領域に含まれているはずである。また図5に示したN6のように、RGBの全てのラインがゴミ等により塞がれている第3の場合は、RGBのうちの全てのデータが筋ノイズ領域に含まれているはずである。そこで、補正処理対象の画素について、それぞれの色成分毎に補正を要するか否かを判定し筋ノイズ領域に含まれていない色成分のデータが2つ有れば第1の場合、1つだけで有れば第2の場合であると判断して、第1の場合第2の場合には補正方法を補正1に決定し、筋ノイズ領域に含まれていない色のデータが1つもなければ第3の場合であると判断して補正方法を補正2に決定する。
(3)補間方法決定手段82によりフルカラーの一部の色成分において補正を要すると判定され、補正方法が補正1に決定されると、第1補正手段83が補正処理対象画素に補正1を施す。
第1補正手段83は、検索手段84、置換手段85を含む。
検索手段84は、補正対象抽出手段81から渡された注目している補正処理対象画素の周辺の画素または所定単位の領域から、補正を要すると判定されていない色成分の値が近似している画素、または所定単位の領域を検索する。
置換手段85は、検索手段84により検索された画素、または所定単位の領域に対応するデータの各色成分で、注目している補正処理対象画素の全色の成分を置換することによって補正処理対象画素に補正1を施し、図4に示した色補正手段51に渡す。補正1については以下の筋ノイズ補正処理の手順において詳細に説明する。
(4)補間方法決定手段82によりフルカラーの全ての色成分において補正を要すると判定され、補正方法が補正2に決定されると、第2補正手段86が補正処理対象画素に補正2を施す。
第2補正手段86は、判定手段87、禁止手段88、擬似ノイズデータ生成手段89、検索手段90、及び置換手段91を含む。
判定手段87は、筋ノイズ部分のデータを1画素毎に注目して、背景透過率Tの各色成分について、背景透過率Tにより示される影響の度合いが、所定の規定値により示される影響の度合いよりも小さいか否かを判定する。例えば具体的には、各色成分について、背景透過率Tが30%未満の場合に影響の度合いが大きいと判定し、背景透過率Tが30%以上の場合に影響の度合いが小さいと判定する。
禁止手段88は、判定手段87により影響の度合いが小さいと判定された色成分が1つもない場合には、補正を禁止する。
擬似ノイズデータ生成手段89は、補正対象抽出手段81から渡された注目している画素の周辺の筋ノイズ部分を除く画素または所定単位の領域の画像データを、図6に示す筋ノイズデータ算出部63により算出された背景透過率Tと濃度成分値Dとを用いて色成分毎に演算を施して、周辺の画素または所定単位の領域のそれぞれに汚れ要因が付着していると仮定した状態の擬似ノイズデータを生成する。
検索手段90は、判定手段87により影響の度合いが小さいと判定された色成分の背景透過率Tが1つ以上ある場合には、注目している補正処理対象画素の、影響の度合いが小さい色成分のそれぞれの画像データの値が、同一又は近似している画素、または所定単位の領域を、擬似ノイズデータ生成手段89により生成された擬似ノイズデータから検索する。ここで禁止手段88により補正が禁止されている場合には、検索手段90は検索をせず、画素のデータを補正せずに、置換手段91を介して図4に示した色補正手段51に渡す。
置換手段91は、検索手段90により検索された画素、または所定単位の領域に対応するデータの各色成分で、注目している補正処理対象画素の全色成分を置換することによって、補正処理対象画素に補正2を施し、図4に示した色補正手段51に渡す。
なお、影響の度合いが小さいと判定された色成分の背景透過率Tが3つ全部である場合には、直接補正処理対象画素のデータに逆演算を施して補正してもよい。
補正2については以下の筋ノイズ補正処理の手順において詳細に説明する。
<筋ノイズ補正処理の手順>
図10は、原稿のスキャン動作、及び筋ノイズ補正手段50による筋ノイズ補正処理等の手順の概略を示す図である。
以下に図10を用いて、筋ノイズ補正手段50等による各処理の手順を説明する。
(1)事前ゴミ検出動作が終わるまで待つ(ステップS21)。
(2)事前ゴミ検出動作が終わったら、画像データ取り込み動作を開始する(ステップS22)。
(3)画像データ取り込み動作が終わるまで待つ(ステップS23)。
(4)画像データ取り込み動作が終わったら、筋ノイズ検出処理が終わるまで待つ(ステップS24)。
(5)筋ノイズ検出処理が終わったら、筋ノイズ領域アドレスデータを読み出す(ステップS25)。
(6)読み出した筋ノイズ領域アドレスデータにより特定される補正を要する画素の中に、まだ補正処理対処画素に指定されていない未処理の画素があるか否かを判断する(ステップS26)。ここで未処理の画素がなくなると、処理を終了して、事前ゴミ検出動作の終了待ちに戻る。
(7)未処理の画素がある場合には、未処理の画素の1つを新たな補正処理対象画素に指定して、補正処理対象画素を更新する(ステップS27)。
(8)補正処理対象画素が、R、G、Bの各データの全てにおいて筋ノイズ領域内であるか否かを判断する(ステップS28)。
(9)補正処理対象画素が、R、G、Bの各データのうち1つでも筋ノイズ領域内ではない場合には、補正処理対象画素に補正1を施し、次の画素を処理するために戻る(ステップS29)。
(10)補正処理対象画素が、R、G、Bの各データの全てにおいて筋ノイズ領域内である場合には、補正処理対象画素に補正2を施し、次の画素を処理するために戻る(ステップS30)。
図11は、補正1の処理の流れの概略を示す図である。
以下に図11に添って、補正1の流れを説明する。
(1)補正処理対象画素の周辺の所定の位置の領域を、参照エリアに指定する(ステップS31)。
図12は、本実施の形態における、参照エリアの指定の例を示す図である。
図12では、筋ノイズ部分がC11、C12、C13...、C21、C22、C23...、C31、C32、C33...の画素からなり、今、その中のC18の画素が補正処理対象画素に指定されている。また補正処理対象画素に指定されたC18の画素を基準に、図の上下方向に(上方向を+。下方向を−とする)、+3画素から+14画素まで、及び横方向に(左方向を+。右方向を−とする)、−4画素から+4画素までの範囲(H11〜H19、H21〜H29、H31〜H39、H41〜H49、H51〜H59、H61〜H69、H71〜H79、H81〜H89、H91〜H99、HA1〜HA9、HB1〜HB9、HC1〜HC9)の上側参照エリアHと、図の上下方向に−3画素から−14画素まで、及び、横方向に−4画素から+4画素までの範囲(L11〜L19、L21〜L29、L31〜L39、L41〜L49、L51〜L59、L61〜L69、L71〜L79、L81〜L89、L91〜L99、LA1〜LA9、LB1〜LB9、LC1〜LC9)の下側参照エリアLとが指定されている。
(2)参照エリアを、所定単位の領域毎に平均化する(ステップS32)。
図13は、本実施の形態における、所定単位の領域毎に平均化する例を示す図である。
図13では、図12に示した上側参照エリアHと下側参照エリアLのそれぞれについて、上下方向2画素分×横方向3画素の大きさの全36個の領域毎にRGBデータを平均化した様子を示している。詳細には、例えば図12に示したH11、H12、H13、H21、H22、H23の6つの画素のRGBデータの平均を算出してAH11のRGBデータとする。他の領域も同様に計算して、AH11〜AH13、AH21〜AH23、AH31〜AH33、AH41〜AH43、AH51〜AH53、AH61〜AH63、AL11〜AL13、AL21〜AL23、AL31〜AL33、AL41〜AL43、AL51〜AL53、AL61〜AL63を得る。一般式で記載すると以下の式3及び式4のようになる。
・上側参照エリアHでは、
AH11=(H11+H12+H13+H21+H22+H23)/6
AH12=(H14+H15+H16+H24+H25+H26)/6
AH13=(H17+H18+H19+H27+H28+H29)/6
AH21=(H31+H32+H33+H41+H42+H43)/6



AH[n,m]={H[2(n-1)+1,3(m-2)+4]+H[2(n-1)+1,3(m-2)+5]+H[2(n-1)+1,3(m-2)+6]+H[2(n-1)+2,3(m-2)+4]+H[2(n-1)+2,3(m-2)+5]+H[2(n-1)+2,3(m-2)+6]}/6
・・・式3
・下側参照エリアLでは、
AL11=(L11+L12+L13+L21+L22+L23)/6
AL12=(L14+L15+L16+L24+L25+L26)/6
AL13=(L17+L18+L19+L27+L28+L29)/6
AL21=(L31+L32+L33+L41+L42+L43)/6



AL[n,m]={L[2(n-1)+1,3(m-2)+4]+L[2(n-1)+1,3(m-2)+5]+L[2(n-1)+1,3(m-2)+6]+L[2(n-1)+2,3(m-2)+4]+L[2(n-1)+2,3(m-2)+5]+L[2(n-1)+2,3(m-2)+6]}/6
・・・式4
(3)補正処理対象画素の周辺の所定単位の各領域の中から、補正処理対象画素の補正を要すると判定されていない色成分の値が近似している最小近似領域を検索する(ステップS33)。
本実施の形態では、補正を要すると判定されていない色成分が1つ又は2の場合には、補正を要しない色成分の値が、補正処理対象画素の同成分の値と最も近い領域を、図13に示したAH11〜AH13、AH21〜AH23、AH31〜AH33、AH41〜AH43、AH51〜AH53、AH61〜AH63、AL11〜AL13、AL21〜AL23、AL31〜AL33、AL41〜AL43、AL51〜AL53、AL61〜AL63の中から検索する。一般式で記載すると以下のようになる。
ここで、C18のR成分をC18R、G成分をC18G、B成分をC18Bとし、AH[n,m](n=1,2,3,4,5,6、m=1,2,3)のR成分をAHnmR、G成分をAHnmG、B成分をAHnmBとし、ALnm(n=1,2,3,4,5,6、m=1,2,3)のR成分をALnmR、G成分をALnmG、B成分をALnmBとする。
・補正を要すると判定されていない色成分が赤色成分(R)1つの場合には、
(C18R−AHnmR) ・・・式5
(C18R−ALnmR) ・・・式6
としたときの式5、及び式6が最小となるときのAHnm又はALnmを検索する。
・補正を要すると判定されていない色成分が緑色成分(G)1つの場合には、
(C18G−AHnmG) ・・・式7
(C18G−ALnmG) ・・・式8
としたときの式7、及び式8が最小となるときのAHnm又はALnmを検索する。
・補正を要すると判定されていない色成分が青色成分(B)1つの場合には、
(C18B−AHnmB) ・・・式9
(C18B−ALnmB) ・・・式10
としたときの式9、及び式10が最小となるときのAHnm又はALnmを検索する。
・補正を要すると判定されていない色成分が赤色成分(R)と緑色成分(G)の2つの場合には、
√{(C18R−AHnmR)+(C18G−AHnmG)} ・・・式11
√{(C18R−ALnmR)+(C18G−ALnmG)} ・・・式12
としたときの式11、及び式12が最小となるときのAHnm又はALnmを検索する。
・補正を要すると判定されていない色成分が赤色成分(R)と青色成分(B)の2つの場合には、
√{(C18R−AHnmR)+(C18B−AHnmB)} ・・・式13
√{(C18R−ALnmR)+(C18B−ALnmB)} ・・・式14
としたときの式13、及び式14が最小となるときのAHnm又はALnmを検索する。
・補正を要すると判定されていない色成分が緑色成分(G)と青色成分(B)の2つの場合には、
√{(C18G−AHnmG)+(C18B−AHnmB)} ・・・式15
√{(C18G−ALnmG)+(C18B−ALnmB)} ・・・式16
としたときの式15、及び式16が最小となるときのAHnm又はALnmを検索する。
(4)検索した最小近似領域のRGBデータを用いて、補正処理対象画素を補正する(ステップS34)。例えば、AH11が最小近似領域として検索された場合には、AH11のRデータであるAH11Rの値をC18Rの値に置換し、AH11のGデータであるAH11Gの値をC18Gの値に置換し、AH11のBデータであるAH11Bの値をC18Bの値に置換する。
図14は、補正2の処理の流れの概略を示す図である。
以下に図14に添って、補正2の流れを説明する。
なお、図11に示した補正1の流れと同様のステップには同一番号を付し、その説明を省略する。
(1)補正処理対象画素の背景透過率Tの各色成分について、背景透過率Tにより示される影響の度合いが、所定の規定値により示される影響の度合いよりも小さいか否かを判定し、影響の度合いが小さいと判定された色成分が1つ以上ある場合には補正処理を続行する(ステップS41)。例えば具体的には、各色成分について、透過率Tが30%未満の場合に影響の度合いが大きいと判定し、透過率Tが30%以上の場合に影響の度合いが小さいと判定する。
(2)影響の度合いが小さいと判定された色成分が1つもない場合には、補正を禁止する(ステップS42)。
(3)補正処理対象画素の背景透過率Tの全ての色成分における影響の度合いが小さいか否かを判定する(ステップS43)。
(4)全ての色成分における影響の度合いが小さい場合には、補正処理対象画素のデータに、直接逆演算を施して補正する(ステップS44)。詳細には、補正処理対象画素に、背景透過率T、及び濃度成分値Dを用いて色成分毎に逆演算を施して、汚れ要因が付着していないと仮定した状態にし、汚れ要因の影響を排除することによって、補正処理対象画素のRGBデータを補正する。一般式で記載すると以下のようになる。
ここで、演算後のC18をO18とし、そのR成分をO18R、G成分をO18G、B成分をO18Bとし、C18の位置の背景透過率TをT1、T1のR成分をT1R、G成分をT1G、B成分をT1Bとし、C18の位置の濃度成分値DをD1、そのR成分をD1R、G成分をD1G、B成分をD1Bとする。
O18R=C18R/T1R−D1R ・・・式17
O18G=C18G/T1G−D1G ・・・式18
O18B=C18B/T1B−D1B ・・・式19
(5)図11の説明の(1)と同様(ステップS31)。
(6)図11の説明の(2)と同様(ステップS32)。
(7)ここで影響の度合いが小さいと判定された色成分が1つ以上あり、かつ、全ての色成分における影響の度合いが小さくない場合(影響の度合いが小さいと判定された色成分が1つ、又は2つある場合)には、補正処理対象画素の周辺の筋ノイズ部分を除く所定単位の各領域の画像データを、背景透過率Tと濃度成分値Dとを用いて色成分毎に演算を施して、所定単位の領域のそれぞれに汚れ要因が付着していると仮定した状態の擬似ノイズデータを生成する(ステップS45)。
図15は、本実施の形態における、擬似ノイズデータを生成する例を示す図である。
図15では、図13に示した上側参照エリアHと下側参照エリアLの全36個の領域毎に、擬似ノイズデータを生成した様子を示している。詳細には、例えば図13に示したAH11〜AH13、AH21〜AH23、AH31〜AH33、AH41〜AH43、AH51〜AH53、AH61〜AH63、AL11〜AL13、AL21〜AL23、AL31〜AL33、AL41〜AL43、AL51〜AL53、AL61〜AL63のそれぞれに対して演算を施して、汚れ要因が付着していると仮定した状態のFH11〜FH13、FH21〜FH23、FH31〜FH33、FH41〜FH43、FH51〜FH53、FH61〜FH63、FL11〜FL13、FL21〜FL23、FL31〜FL33、FL41〜FL43、FL51〜FL53、FL61〜FL63を得る。一般式で記載すると以下のようになる。
ここで、FH[n,m](n=1,2,3,4,5,6、m=1,2,3)のR成分をFHnmR、G成分をFHnmG、B成分をFHnmBとし、FL[n,m](n=1,2,3,4,5,6、m=1,2,3)のR成分をFLnmR、G成分をFLnmG、B成分をFLnmBとする。
・上側参照エリアHでは、
FH11R=AH11R×T1R+D1R
FH11G=AH11G×T1G+D1G
FH11B=AH11B×T1B+D1B



FHnmR=AHnmR×T1R+D1R ・・・式20
FHnmG=AHnmG×T1G+D1G ・・・式21
FHnmB=AHnmB×T1B+D1B ・・・式22
・下側参照エリアLでは、
FL11R=AL11R×T1R+D1R
FL11G=AL11G×T1G+D1G
FL11B=AL11B×T1B+D1B



FLnmR=ALnmR×T1R+D1R ・・・式23
FLnmG=ALnmG×T1G+D1G ・・・式24
FLnmB=ALnmB×T1B+D1B ・・・式25
(8)擬似ノイズデータの各領域の中から、影響の度合いが小さいと判定された色成分の値が近似している最小近似領域を検索する(ステップS46)。
本実施の形態では、影響の度合いが小さいと判定された色成分が1つ又は2の場合には、影響の度合いが小さい色成分の値が、補正処理対象画素の同成分の値と最も近い領域を、図15に示したFH11〜FH13、FH21〜FH23、FH31〜FH33、FH41〜FH43、FH51〜FH53、FH61〜FH63、FL11〜FL13、FL21〜FL23、FL31〜FL33、FL41〜FL43、FL51〜FL53、FL61〜FL63の中から検索する。一般式で記載すると以下のようになる。
・影響の度合いが小さいと判定された色成分が赤色成分(R)1つの場合には、
(C18R−FHnmR) ・・・式26
(C18R−FLnmR) ・・・式27
としたときの式26、及び式27が最小となるときのFHnm又はFLnmを検索する。
・影響の度合いが小さいと判定された色成分が緑色成分(G)1つの場合には、
(C18G−FHnmG) ・・・式28
(C18G−FLnmG) ・・・式29
としたときの式28、及び式29が最小となるときのFHnm又はFLnmを検索する。
・影響の度合いが小さいと判定された色成分が青色成分(B)1つの場合には、
(C18B−FHnmB) ・・・式30
(C18B−FLnmB) ・・・式31
としたときの式30、及び式31が最小となるときのFHnm又はFLnmを検索する。
・影響の度合いが小さいと判定された色成分が赤色成分(R)と緑色成分(G)の2つの場合には、
√{(C18R−FHnmR)+(C18G−FHnmG)} ・・・式32
√{(C18R−FLnmR)+(C18G−FLnmG)} ・・・式33
としたときの式32、及び式33が最小となるときのFHnm又はFLnmを検索する。
・影響の度合いが小さいと判定された色成分が赤色成分(R)と青色成分(B)の2つの場合には、
√{(C18R−FHnmR)+(C18B−FHnmB)} ・・・式34
√{(C18R−FLnmR)+(C18B−FLnmB)} ・・・式35
としたときの式34、及び式35が最小となるときのFHnm又はFLnmを検索する。
・影響の度合いが小さいと判定された色成分が緑色成分(G)と青色成分(B)の2つの場合には、
√{(C18G−FHnmG)+(C18B−FHnmB)} ・・・式36
√{(C18G−FLnmG)+(C18B−FLnmB)} ・・・式37
としたときの式36、及び式37が最小となるときのFHnm又はFLnmを検索する。
(9)検索した最小近似領域に対応する擬似ノイズデータの生成の元になった所定単位の領域のRGBデータを用いて、補正処理対象画素を補正する(ステップS47)。例えば、FH11が最小近似領域として検索された場合には、これに対応するAH11のRデータであるAH11Rの値をC18Rの値に置換し、AH11のGデータであるAH11Gの値をC18Gの値に置換し、AH11のBデータであるAH11Bの値をC18Bの値に置換する。
なお、補正2の処理において、全ての色成分における影響の度合いが小さい場合であっても、上記(4)の補正を施すのではなく、上記(5)〜(9)のように最小近似領域を検索して、これに対応する擬似ノイズデータの生成の元になった所定単位の領域のRGBデータを用いて補正処理対象画素を補正してもよい。
また、本実施の形態では、補正処理対象画素の周辺の所定の位置の領域を参照エリアに指定し、参照エリアを所定単位の領域毎に平均化して、これらの領域から最小近似領域を検索したが、領域毎に平均化をせずに、参照エリアの各画素から最小近似画素を検索して、その後の処理を継続してもよい。
<まとめ>
以上のように、本実施の形態によれば、シートスルー方式により原稿の画像を読み取る際に、原稿を読み取り位置に挿入しないで濃度が異なる複数の背景板をそれぞれ背景にして、読み取った背景板毎の補正用データを元にノイズアドレスを検出するので、原稿の影響を受けない点、及びゴミの色に依存しない点等から、原稿の画像データから筋ノイズを検出する場合よりも検出精度が格段に高い。また、背景板毎の補正用データから、ゴミ等の汚れ要因の影響による背景透過率、及び濃度成分値を算出し、背景透過率が所定以上あれば筋ノイズを補正することができる。よって全色のセンサが同時にゴミ等の影響を受けて筋ノイズが生じてしまった場合であっても、当該筋ノイズを補正することができるという優れた効果が得られる。
[変形例1]
実施の形態1では、背景板毎の補正用データや画像データから筋ノイズのアドレスを検出し、その後に筋ノイズのアドレスの部分の補正用データから背景透過率と反射濃度値とを算出したが、変形例1は、背景板毎の補正用データから背景透過率及び反射濃度値を算出し、その後に背景透過率や反射濃度値から筋ノイズのアドレスを検出する。
変形例1では、主に実施の形態1と筋ノイズ検出処理の手順が異なるので、この部分について説明する。
<筋ノイズ検出処理の手順>
図16は、変形例1における事前ゴミ検出動作、筋ノイズ検出手段48による補正用データの生成処理、筋ノイズ検出処理、背景透過率Tの算出処理、及び濃度成分値Dの算出処理等の手順の概略を示す図である。
以下に図16を用いて、筋ノイズ検出手段48等による各処理の手順を説明する。
なお、実施の形態1における図8の説明と同様のステップには同一番号を付し、その説明を省略する。
(1〜4)図8の説明の(1〜4)と同様(ステップS1〜4)。
変形例1では、ここで筋エッジ検出を行わない。
(5〜10)図8の説明の(8〜13)と同様(ステップS8〜13)。
(11)処理対象画素について、例えば上記の式1、及び式2に従って、背景透過率T、及び濃度成分値Dを算出する(ステップS51)。
(12)算出した背景透過率T、及び濃度成分値Dを処理対象画素のアドレスと対応付けて保存し、次の画素の処理のために戻る(ステップS52)。
(13)未処理の画素がない場合には、保存された全ての背景透過率T、及び全ての濃度成分値Dの少なくとも一方に基づいて、RGB毎に筋エッジ検出を行なう(ステップS53)。
例えば背景透過率に基づいて筋エッジ検出を行なう場合には、RGB毎に、式1に示す背景透過率Tが95%未満の部分を筋エッジとして検出する。
また例えば濃度成分値に基づいて筋エッジ検出を行なう場合には、RGB毎に、式2に示す濃度成分値Dが10以上の部分を筋エッジとして検出する。
(14〜15)図8の説明の(6〜7)と同様(ステップS6〜7)。
(16〜18)図8の説明の(16〜18)と同様(ステップS16〜18)。
なお、コンピュータに本実施の形態1及び変形例1のような動作を実行させることができるプログラムがコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、この記録媒体が流通し取り引きの対象となり得る。また、当該プログラムは、例えばネットワーク等を介して流通して取り引きの対象となり得、また、表示装置に表示されたり印刷されて、利用者に提示されることもあり得る。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、CD、MO、DVD、メモリカード等の着脱可能な記録媒体、及び、ハードディスク、半導体メモリ等の固定記録媒体等であり、特に限定されるものではない。
本発明は、シートスルー方式により原稿を読み取る原稿読み取り装置に広く適用することができる。
本発明によって、全色のセンサが同時にゴミ等の影響を受けて筋ノイズが生じてしまった場合であっても、所定の条件の下に当該筋ノイズを補正することができるので、筋ノイズ部分のデータを従来よりも精度よく補正することができ、その産業的利用価値は極めて高い。
本実施の形態における画像形成装置1の外観を示す図である。 本実施の形態における画像形成装置1の物理的な構成を示す図である。 本実施の形態におけるスキャナ部13の詳細な構成の概略を示す図である。 本実施の形態におけるスキャナ部13の基本的な機能構成の概略を示す図である。 画像読み取り位置と、原稿台上のゴミ等の汚れ要因の位置との関係を示す図である。 筋ノイズ検出手段48の機能構成の概略を示す機能ブロック図である。 白の背景板の補正用データ及び黒の背景板の補正用データと、上記ゴミ等による影響との関係を表す図である。 事前ゴミ検出動作、筋ノイズ検出手段48による補正用データの生成処理、筋ノイズ検出処理、背景透過率Tの算出処理、及び濃度成分値Dの算出処理等の手順の概略を示す図である。 筋ノイズ補正手段50の機能構成の概略を示す機能ブロック図である。 原稿のスキャン動作、及び筋ノイズ補正手段50による筋ノイズ補正処理等の手順の概略を示す図である。 補正1の処理の流れの概略を示す図である。 本実施の形態における、参照エリアの指定の例を示す図である。 本実施の形態における、所定単位の領域毎に平均化する例を示す図である。 補正2の処理の流れの概略を示す図である。 本実施の形態における、擬似ノイズデータを生成する例を示す図である。 変形例1における事前ゴミ検出動作、筋ノイズ検出手段48による補正用データの生成処理、筋ノイズ検出処理、背景透過率Tの算出処理、及び濃度成分値Dの算出処理等の手順の概略を示す図である。
符号の説明
1 画像形成装置
11 操作部
12 ディスプレイ部
13 スキャナ部
14 通信部
15 データ記憶部
16 プリンタ部
17 給紙部
18 フィニッシャ部
19 演算制御部
20 CPU
21 RAM
22 ROM
23 ハードディスク
24 メモリカードリーダライタ
25 メモリカード
30 原稿トレイ
31 ドキュメントフィーダ
32 表面用撮像センサ
33 表面用背景板セット
34 裏面用撮像センサ
35 裏面用背景板セット
36 原稿排出トレイ
37 背景板切り換え用モータ
41 タイミング発生回路
42 ドライバ
43 ラインセンサ
44 CDS
45 AD変換回路
46 シェーディング補正手段
47 ライン間補正手段
48 筋ノイズ検出手段
49 ノイズデータメモリ
50 筋ノイズ補正手段
51 色補正手段
52 画像用メモリ
61 平均処理部
62 筋ノイズアドレス検出部
63 筋ノイズデータ算出部
81 補正対象抽出手段
82 補間方法決定手段
83 第1補正手段
84 検索手段
85 置換手段
86 第2補正手段
87 判定手段
88 禁止手段
89 擬似ノイズデータ生成手段
90 検索手段
91 置換手段

Claims (15)

  1. 原稿を移動させて、原稿の画像に対応する画像データを生成するシートスルー方式の原稿読み取り装置であって、
    濃度が異なる複数の背景板と、
    前記複数の背景板を1つずつ順番に、シートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段と、
    原稿を読み取り位置に挿入しないで、前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより、背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入して、シートスルー方式により原稿の画像を読み取って、画像データを生成する読み取り手段と、
    読み取り手段により生成された背景板毎の補正用データに基づいて、原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの、発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出手段と、
    読み取り手段により生成された背景板毎の補正用データに基づいて、シートスルー方式の読み取り位置上の、検出手段により検出されたノイズアドレスに相当する部分に存在すると推測される前記汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出手段と、
    算出手段により算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて、読み取り手段により生成された画像データ中の、検出手段により検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正手段と
    を備えることを特徴とする原稿読み取り装置。
  2. 原稿を移動させて、原稿の画像に対応する画像データを生成するシートスルー方式の原稿読み取り装置であって、
    濃度が異なる複数の背景板と、
    前記複数の背景板を1つずつ順番に、シートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段と、
    原稿を読み取り位置に挿入しないで、前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより、背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入して、シートスルー方式により原稿の画像を読み取って、画像データを生成する読み取り手段と、
    読み取り手段により生成された背景板毎の補正用データに基づいて、原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの、発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出手段と、
    読み取り手段により生成された背景板毎の補正用データに基づいて、シートスルー方式の読み取り位置上の、検出手段により検出されたノイズアドレスに相当する部分に存在すると推測される前記汚れ要因による影響の度合いを示す影響値として、前記汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出手段と、
    算出手段により算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて、読み取り手段により生成された画像データ中の、検出手段により検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正手段と
    を備え、
    前記読み取り手段は、フルカラーの各色成分の画像データを生成することが可能な構成であり、背景板毎の補正用データを、フルカラーの各色成分のデータとして生成し、
    前記算出手段は、前記背景透過率及び濃度成分値を、色成分毎に算出し、
    前記補正手段は、
    前記読み取り手段により生成された画像データ中の、前記筋ノイズ部分のデータ以外の非ノイズ部分のデータに、前記背景透過率及び濃度成分値を用いて色成分毎に演算を施して、前記汚れ要因により影響を受けたと仮定した状態の擬似ノイズデータを生成する擬似ノイズデータ生成手段と、
    前記筋ノイズ部分のデータを、1画素毎に注目して、前記背景透過率の各色成分について、当該背景透過率により示されるが、所定の規定値よりも小さいか否かを判定する判定手段と、
    前記背景透過率により示されるが、所定の規定値よりも小さいと、判定手段により判定された色成分が1つ以上ある場合には、注目している画素の当該小さい色成分のそれぞれの画像データの値が、同一又は近似している画素、または所定単位の領域を、前記生成された擬似ノイズデータから検索する検索手段と、
    検索された画素、または所定単位の領域に対応する非ノイズ部分のデータの各色成分で、注目している画素の全色成分を置換することによって、筋ノイズ部分のデータを補正する置換手段とを含むこと
    を特徴とする原稿読み取り装置。
  3. 前記補正手段は、さらに、
    前記背景透過率により示されるが、所定の規定値よりも小さいと、前記判定手段により判定された色成分が1つもない場合には、補正を禁止する禁止手段を含むこと
    を特徴とする請求項2に記載の原稿読み取り装置。
  4. 前記複数の背景板は、白の背景板と黒の背景板との2種類であり、
    前記算出手段において算出する背景透過率Tと、濃度成分値D
    背景透過率T={(白の背景板の補正用データにおける筋ノイズ部分のデータ)−(黒の背景板の補正用データにおける筋ノイズ部分のデータ)}/{(白の背景板の補正用データの全ての平均データ)−(黒の背景板の補正用データの全ての平均データ)}、
    濃度成分値D={(白の背景板の補正用データにおける筋ノイズ部分のデータ)−(白の背景板の補正用データの全ての平均データ)×背景透過率T)}、
    であり、
    前記擬似ノイズデータ生成手段は、
    前記非ノイズ部分のデータに、画素毎、または所定単位の領域毎に、前記背景透過率Tを乗じた後、前記濃度成分値Dを加算することによって、擬似ノイズデータを生成すること
    を特徴とする請求項2に記載の原稿読み取り装置。
  5. 前記複数の背景板は、白の背景板と黒の背景板との2種類であり、
    前記算出手段において算出する背景透過率Tと濃度成分値D
    背景透過率T={(白の背景板の補正用データにおける筋ノイズ部分のデータ)−(黒の背景板の補正用データにおける筋ノイズ部分のデータ)}/{(筋ノイズ部分のデータを除く白の背景板の補正用データの筋ノイズ周辺の平均データ)−(筋ノイズ部分のデータを除く黒の背景板の補正用データの筋ノイズ周辺の平均データ)}、
    濃度成分値D={(白の背景板の補正用データにおける筋ノイズ部分のデータ)−(筋ノイズ部分のデータを除く白の背景板の補正用データの筋ノイズ周辺の平均データ×背景透過率T)}、
    であり、
    前記擬似ノイズデータ生成手段は、
    前記非ノイズ部分のデータに、画素毎に、前記背景透過率Tを乗じた後、前記濃度成分値Dを加算することによって、擬似ノイズデータを生成すること
    を特徴とする請求項2に記載の原稿読み取り装置。
  6. 原稿を移動させて、原稿の画像に対応する画像データを生成するシートスルー方式の原稿読み取り装置であって、
    濃度が異なる複数の背景板と、
    前記複数の背景板を1つずつ順番に、シートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段と、
    原稿を読み取り位置に挿入しないで、前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより、背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入して、シートスルー方式により原稿の画像を読み取って、画像データを生成する読み取り手段と、
    読み取り手段により生成された背景板毎の補正用データに基づいて、原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの、発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出手段と、
    読み取り手段により生成された背景板毎の補正用データに基づいて、シートスルー方式の読み取り位置上の、検出手段により検出されたノイズアドレスに相当する部分に存在すると推測される前記汚れ要因による影響の度合いを示す影響値として、前記汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出手段と、
    算出手段により算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて、読み取り手段により生成された画像データ中の、検出手段により検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正手段と
    を備え、
    前記読み取り手段は、フルカラーの各色成分の画像データを生成することが可能な構成であり、背景板毎の補正用データを、フルカラーの各色成分のデータとして生成し、
    前記算出手段は、前記背景透過率及び濃度成分値を、各色成分毎に算出し、
    前記補正手段は、
    前記筋ノイズ部分のデータを、1画素毎に注目して、前記背景透過率の各色成分について、当該背景透過率により示されるが、所定の規定値よりも小さいか否かを判定する判定手段と、
    判定手段により、全ての色成分が小さいと判断された場合には、注目している画素のデータに、当該背景透過率及び濃度成分値を用いて色成分毎に逆演算を施して、前記汚れ要因の影響を排除することによって、筋ノイズ部分のデータを補正する置換手段とを含むこと
    を特徴とする原稿読み取り装置。
  7. 原稿を移動させて、原稿の画像に対応する画像データを生成するシートスルー方式の原稿読み取り装置であって、
    濃度が異なる複数の背景板と、
    前記複数の背景板を1つずつ順番に、シートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段と、
    原稿を読み取り位置に挿入しないで、前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより、背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入して、シートスルー方式により原稿の画像を読み取って、画像データを生成する読み取り手段と、
    読み取り手段により生成された背景板毎の補正用データに基づいて、原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの、発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出手段と、
    読み取り手段により生成された背景板毎の補正用データに基づいて、シートスルー方式の読み取り位置上の、検出手段により検出されたノイズアドレスに相当する部分に存在すると推測される前記汚れ要因による影響の度合いを示す影響値として、前記汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出手段と、
    算出手段により算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて、読み取り手段により生成された画像データ中の、検出手段により検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正手段と
    を備え、
    前記読み取り手段は、フルカラーの各色成分の画像データを生成することが可能な構成であり、背景板毎の補正用データを、フルカラーの各色成分のデータとして生成し、
    前記検出手段は、ノイズアドレスを、フルカラーの色成分毎に算出し、
    前記補正手段は、
    前記筋ノイズ部分のデータを、1画素毎に注目して、検出手段により検出された各色成分毎のノイズアドレスに基づいて、それぞれの色成分毎に補正を要するか否かを判定する判定手段と、
    判定手段においてフルカラーの一部の色成分において補正を要すると判定された注目している画素に対しては、注目している画素の周辺の画素または所定単位の領域から、補正を要すると判定されていない色成分の値が近似している画素、または所定単位の領域を検索し、検索した画素、または領域の各色成分で、当該注目している画素の全色成分を置換する第1補正手段と、
    判定手段においてフルカラーの全ての色成分において補正を要すると判定された注目している画素に対しては、注目している画素の周辺の画素または所定単位の領域を、前記算出手段により算出された背景透過率及び濃度成分値に基づいて予備補正し、当該予備補正後の周辺の画素または所定単位の領域から、背景透過率により示されるが、所定の規定値よりも小さい色成分の値が近似している画素、または所定単位の領域を検索し、検索した画素、または所定単位の領域に対応する予備補正前の画素、または所定単位の領域の各色成分で、当該注目している画素の全色成分を置換する第2補正手段とを含むこと
    を特徴とする原稿読み取り装置。
  8. 原稿を移動させて、原稿の画像に対応する画像データを生成するシートスルー方式の原稿読み取り装置であって、
    濃度が異なる複数の背景板と、
    前記複数の背景板を1つずつ順番に、シートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段と、
    原稿を読み取り位置に挿入しないで、前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより、背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入して、シートスルー方式により原稿の画像を読み取って、画像データを生成する読み取り手段と、
    読み取り手段により生成された背景板毎の補正用データに基づいて、シートスルー方式の読み取り位置上の、いずれかの部分に存在すると推測される汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出手段と、
    算出手段により生成された背景透過率及び濃度成分値の少なくとも一方に基づいて、原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの、発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出手段と、
    算出手段により算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて、読み取り手段により生成された画像データ中の、検出手段により検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正手段と
    を備えることを特徴とする原稿読み取り装置。
  9. 前記読み取り手段は、フルカラーの各色成分の画像データを生成することが可能な構成であり、背景板毎の補正用データを、フルカラーの各色成分のデータとして生成し、
    前記算出手段は、前記背景透過率及び濃度成分値を、色成分毎に算出し、
    前記補正手段は、算出手段により算出された色成分毎の背景透過率及び濃度成分値を用いて、読み取り手段により生成された画像データ中の、前記検出手段により検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正すること
    を特徴とする請求項1または8に記載の原稿読み取り装置。
  10. 原稿を移動させて、原稿を読み取って原稿の画像に対応する画像データを生成する読み取り手段を有するシートスルー方式の原稿読み取り装置に、原稿読み取り処理を実行させる原稿読み取りプログラムであって、
    前記原稿読み取り装置は、
    濃度が異なる複数の背景板と、
    前記複数の背景板を1つずつ順番に、シートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段とを備え、
    当該原稿読み取りプログラムは、
    前記原稿読み取り装置に、
    原稿を読み取り位置に挿入しないで、前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより、背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入して、シートスルー方式により原稿の画像を読み取って、画像データを生成する読み取りステップと、
    読み取りステップにより生成された背景板毎の補正用データに基づいて、原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの、発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出ステップと、
    読み取りステップにより生成された背景板毎の補正用データに基づいて、シートスルー方式の読み取り位置上の、検出ステップにより検出されたノイズアドレスに相当する部分に存在すると推測される前記汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出ステップと、
    算出ステップにより算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて、読み取りステップにより生成された画像データ中の、検出ステップにより検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正ステップと
    を実行させることを特徴とする。
  11. 原稿を移動させて、原稿を読み取って原稿の画像に対応する画像データを生成する読み取り手段を有するシートスルー方式の原稿読み取り装置に、原稿読み取り処理を実行させる原稿読み取りプログラムであって、
    前記原稿読み取り装置は、
    濃度が異なる複数の背景板と、
    前記複数の背景板を1つずつ順番に、シートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段とを備え、
    当該原稿読み取りプログラムは、
    前記原稿読み取り装置に、
    原稿を読み取り位置に挿入しないで、前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより、背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入して、シートスルー方式により原稿の画像を読み取って、画像データを生成する読み取りステップと、
    読み取りステップにより生成された背景板毎の補正用データに基づいて、シートスルー方式の読み取り位置上の、いずれかの部分に存在すると推測される汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出ステップと、
    算出ステップにより生成された背景透過率及び濃度成分値の少なくとも一方に基づいて、原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの、発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出ステップと、
    算出ステップにより算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて、読み取りステップにより生成された画像データ中の、検出ステップにより検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正ステップと
    を実行させることを特徴とする。
  12. 前記原稿読み取り装置の有する前記読み取り手段は、フルカラーの各色成分の画像データを生成することが可能な構成であり、
    前記読み取りステップは、背景板毎の補正用データを、フルカラーの各色成分のデータとして生成し、
    前記算出ステップは、前記背景透過率及び濃度成分値を、色成分毎に算出し、
    前記補正ステップは、算出ステップにより算出された色成分毎の背景透過率及び濃度成分値を用いて、読み取りステップにより生成された画像データ中の、前記検出ステップにより検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正すること
    を特徴とする請求項10または11に記載の原稿読み取りプログラム。
  13. 原稿を移動させて、原稿を読み取って原稿の画像に対応する画像データを生成する読み取り手段を有するシートスルー方式の原稿読み取り装置における、原稿読み取り方法あって、
    前記原稿読み取り装置は、
    濃度が異なる複数の背景板と、
    前記複数の背景板を1つずつ順番に、シートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段とを備え、
    当該原稿読み取り方法は、
    原稿を読み取り位置に挿入しないで、前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより、背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入して、シートスルー方式により原稿の画像を読み取って、画像データを生成する読み取りステップと、
    読み取りステップにより生成された背景板毎の補正用データに基づいて、原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの、発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出ステップと、
    読み取りステップにより生成された背景板毎の補正用データに基づいて、シートスルー方式の読み取り位置上の、検出ステップにより検出されたノイズアドレスに相当する部分に存在すると推測される前記汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出ステップと、
    算出ステップにより算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて、読み取りステップにより生成された画像データ中の、検出ステップにより検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正ステップと
    を含むことを特徴とする。
  14. 原稿を移動させて、原稿を読み取って原稿の画像に対応する画像データを生成する読み取り手段を有するシートスルー方式の原稿読み取り装置おける、原稿読み取り方法あって、
    前記原稿読み取り装置は、
    濃度が異なる複数の背景板と、
    前記複数の背景板を1つずつ順番に、シートスルー方式の読み取り位置における背景として自動的に切り換えて配置する背景板切り換え手段とを備え、
    当該原稿読み取り方法は、
    原稿を読み取り位置に挿入しないで、前記背景板切り換え手段により前記複数の背景板が1つずつ順番に切り換えられる度に画像を読み取る動作を行なうことにより、背景板毎の補正用データを生成し、原稿を読み取り位置に挿入して、シートスルー方式により原稿の画像を読み取って、画像データを生成する読み取りステップと、
    読み取りステップにより生成された背景板毎の補正用データに基づいて、シートスルー方式の読み取り位置上の、いずれかの部分に存在すると推測される汚れ要因を透かして背景画像が透けて見える割合を示す背景透過率と、背景画像の影響を受けない成分の値を示す濃度成分値とを算出する算出ステップと、
    算出ステップにより生成された背景透過率及び濃度成分値の少なくとも一方に基づいて、原稿を読み取った際に原稿台上の汚れ要因により原稿の移動方向に連続して発生する筋ノイズの、発生位置を示すノイズアドレスを検出する検出ステップと、
    算出ステップにより算出された背景透過率及び濃度成分値を用いて、読み取りステップにより生成された画像データ中の、検出ステップにより検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正する補正ステップと
    を含むことを特徴とする。
  15. 前記原稿読み取り装置の有する前記読み取り手段は、フルカラーの各色成分の画像データを生成することが可能な構成であり、
    前記読み取りステップは、背景板毎の補正用データを、フルカラーの各色成分のデータとして生成し、
    前記算出ステップは、前記背景透過率及び濃度成分値を、色成分毎に算出し、
    前記補正ステップは、算出ステップにより算出された色成分毎の背景透過率及び濃度成分値を用いて、読み取りステップにより生成された画像データ中の、前記検出ステップにより検出されたノイズアドレスにより示される筋ノイズ部分のデータを補正すること
    を特徴とする請求項13または14に記載の原稿読み取り方法。
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