JP4639865B2 - クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ等の画像形成装置にて用いられ、像搬送体上に残留する作像粒子を清掃するクリーニング装置に係り、特に、像搬送体に接触する金属製スクレーパのように接触部形状が非変形なクリーニング部材を備えた態様のクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置並びにクリーニング部材の改良に関する。
一般に、複写機やプリンタ等の画像形成装置においては、例えば電子写真方式を例に挙げると、感光体ドラムや中間転写ベルト等の像搬送体表面に残留する作像粒子であるトナーを清掃するクリーニング装置が設けられる。
この種のクリーニング装置としては、例えば像搬送体表面にウレタンゴム等の弾性ブレードを当接させ、像搬送体上の残留トナーを掻き取るようにしたものである。
ところで、近年、画像形成装置で形成される画像の高解像度化のために、小径トナーが使用されるようになってきている。特に、小径トナーの中でも、例えば重合法で製造された小径重合トナーは球形で且つ製造の容易さから有利であるため、広く使用されつつある。
このような小径重合トナーを使用したシステムにおいて、上述した弾性ブレードを使用したクリーニング装置を使用したところ、トナーの小径化、球形化に対して清掃性を良好に確保することが困難であることが見出された。
すなわち、弾性ブレードを用いて清掃する場合、トナーが小径化又は球形化することにより、像担持体への弾性ブレードの押し付け力を大きく設定せざるを得ない。すると、像搬送体との間の摩擦係数が大きくなり、その分、像搬送体を安定回転させる上で高い回転トルクを必要とし、駆動源のコストが嵩むばかりか、弾性ブレードの先端形状が変形し、特にトナーが球形化した場合には、弾性ブレード先端をトナーがすり抜け、清掃性が著しく低下するという懸念があると共に、弾性ブレードの先端が欠ける等損傷し易いという技術的課題がある。
このような技術的課題を解決するには、例えば像搬送体表面にクリーニング部材として金属製スクレーパ(例えばSUS製)を当接させ、像搬送体上の残留トナーを清掃するようにしたものが挙げられる(例えば特許文献1参照)。
特開2003−112129号公報(発明の実施の形態の欄,図2) 特開2004−286988号公報(発明の実施の形態の欄,図3)
確かに、クリーニング部材としての金属製スクレーパを用いた場合、ウレタンゴム等の弾性ブレードに比べて、金属のバネ性により金属製スクレーパの先端エッジ部が像搬送体表面に確実に当接することから、使用開始初期の小径重合トナーに対するクリーニング性能は飛躍的に向上することが確認された。
しかしながら、長期間使用し続けると、金属製スクレーパの摩耗により、被クリーニング部材である像搬送体と金属製スクレーパとが面接触するに至り、クリーニング性能が経時的に徐々に悪化する事態が見られた。
このような技術的課題を解決するために、特許文献1では、像搬送体に接触する金属製スクレーパをスクレーパ保持調整装置にて保持させ、金属製スクレーパの設置角度を経時的に増加させるようにした技術が提案されている。
しかしながら、このようなスクレーパ保持調整装置を設けることは、コスト的、スペース的には好ましくないばかりか、スクレーパ保持調整装置は金属製スクレーパの設置角度を変化させる構成であるため、必然的に金属製スクレーパの接触圧が変化してしまう分、金属製スクレーパによるクリーニング性能が変化する懸念があり、更に、金属製スクレーパの摩耗量が予め予測している摩耗量よりも大きい場合には対応できないという懸念もある。
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、クリーニング部材の摩耗を有効に防止し、クリーニング部材による初期の接触状態を長期間維持させると共に、クリーニング性能を高精度に保ち、さらには、被クリーニング部材の維持性の向上を可能としたクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置並びにクリーニング部材を提供するものである。
すなわち、本発明は、図1(a)に示すように、像搬送体1上に残留する作像粒子2を清掃するクリーニング装置3において、像搬送体1に接触し且つ像搬送体1との接触部形状が像搬送体1の移動停止に拘わらず非変形状態に保たれるクリーニング部材4と、像搬送体1の移動方向に交叉する方向に沿って前記クリーニング部材4を移動自在とする移動機構7とを備え、前記クリーニング部材4が、板状の金属製ベース基材5と、このベース基材5のうち少なくとも像搬送体1との接触部に対応する部分を被覆する被覆層6とを備え、前記被覆層6は、前記ベース基材5上にクロム層、クロムとタングステンカーボンの混合層、タングステンカーボンとダイヤモンドライクカーボンの混合層の三層構成の中間層を形成し、この中間層上にダイヤモンドライクカーボン膜からなる表面層を形成したビッカース硬度が1500Hv以上のものであることを特徴とする。
このような技術的手段において、クリーニング装置3のクリーニング対象である像搬送体1は可視像を直接担持する像担持体は勿論のこと、可視像を記録材を介して間接的に担持する記録材搬送体をも含む。更に、この像搬送体1には画像を搬送する部材である転写搬送体(転写ロール等)や定着搬送体を(定着ロール、定着ベルト等)も含む。
また、本件のクリーニング部材4は、像搬送体1に接触する接触型であるほか、像搬送体1との接触部形状が像搬送体1の移動停止に拘わらず非変形状態に保たれるものであればよく、代表的には金属製ベース基材5を用いた金属製スクレーパが挙げられるが、これに限られるものではなく、例えば硬質樹脂やセラミックス製のベース基材5を用いたものであってもよい。
更に、クリーニング部材4としては、接触型で残留作像粒子2を掻き取る態様が挙げられるが、これに限られるものではなく、「掻き取り機能+帯電機能」の両方を具備する態様をも含む。更にまた、クリーニング部材4としては、単数で使用する態様は勿論のこと、複数並設してもよいし、あるいは、他のクリーニング部材(弾性ブレード、静電吸着可能なクリーニングロール、クリーニングブラシ等)と組合せるようにしてもよい。
更に、被覆層6としては、ベース基材5全体を被覆しても差し支えないが、ベース基材5のうち少なくとも像搬送体1との接触部に対応する部分を被覆するものであることが必要である。
そして、被覆層6は、上述したa〜cの条件(a.硬度条件、b.摩擦係数条件、c.表面粗さ条件)を満たすことが好ましい。ここで、硬度条件はビッカース硬度を基準に選定しているが、摩擦係数については、被覆前のベース基材5との関係で小さく、表面粗さについては、被覆前のベース基材5との関係で同じかまたは小さくなっていればよく、同じ基準のものであればその種類(摩擦係数:静摩擦係数、動摩擦係数など、表面粗さ:平均表面粗さ、十点平均表面粗さなど)は問わず適宜選定して差し支えない。
硬度条件及び表面粗さ条件を満たすようにすれば、高硬度で且つ表面粗さを小さくすることで、クリーニング部材4の摩耗量を低減することができる。
そして、摩擦係数条件を満たすようにすれば、摩擦係数を小さくすることで、被クリーニング部材である像搬送体1の摩耗量、ダメージを低減することができる。
また、被覆層6として適用可能な態様としては、ダイヤモンドライクカーボン膜(DLC[Diamond Like Carbonの略]膜)、立方晶窒化ホウ素膜(C−BN膜)、炭化珪素膜(SiC膜)、窒化クロム膜(CrN膜)、タングステンカーボン膜(W−C膜)、ta-C膜(Tetrahedral Amorphous Carbon膜)のうち少なくともいずれかを含むものである態様が挙げられる。
特に、DLC膜が硬度、摩擦係数、表面粗さの点で非常に良好であることから、被覆層6としてはDLC膜を表面層とするのが好ましい。
更に、被覆層6としては単層でもよいが、表面層6aが最も高硬度である積層構造であることが好ましい。この場合において、表面層6aとベース基材5との間に中間層6bを介在させたものが挙げられる。この中間層6bは単層でも複数の積層でも差し支えなく、また、中間層6bの機能としては例えば表面層6aとベース基材5との間の密着性(接着性)を確保する態様が挙げられる。特に、ベース基材5が金属であるような場合には表面層6aとの間の結晶構造が大きく相違することが多く、この種の中間層6bを介在せることが好ましい。
このような観点から、本発明では、被覆層6としては、金属製ベース基材5上にクロム層、クロムとタングステンカーボンの混合層、タングステンカーボンとダイヤモンドライクカーボンの混合層の三層構成の中間層を形成し、この中間層上にダイヤモンドライクカーボン膜からなる表面層を形成したビッカース硬度が1500Hv以上のものである態様が採用されている。
この種の被覆層に近似した先行技術としては特許文献2記載の発明があるが、この先行技術は本件発明と無関係であることを念のため補足しておく。
つまり、本件発明のクリーニング部材4は、像搬送体1との接触部形状が像搬送体1の移動停止に拘わらず非変形状態に保たれるものであり、局部変形しない板状のベース基材5上に、例えばDLC膜等を形成したものである。本態様によれば、クリーニング部材4先端部が弾性変形しないので、被覆層6がベース基材5に対して相対移動することはなく、被覆層6の高硬度、低摩擦且つ平滑という特性が充分に生かされている。
これに対し、先行技術のクリーニング部材は弾性ブレードを前提とし、この弾性ブレードの弾性ベース基材にDLC等被覆層を形成したものである。
このため、この態様にあっては、感光体ドラム等に対するクリーニング部材の接触部位は弾性変形するため、被覆層が弾性ベース部材の変形に追従できず、被覆層にて弾性ベース部材を被覆したとしても、被覆層に亀裂が入る等クリーニング部材の先端部が破壊してしまう。
このように、本件発明と先行文献2記載の発明とは全く相違するものである。
更にまた、図1(b)に示すように、本発明はクリーニング部材4の移動機構7を備えていればよく、この移動機構7としては像搬送体1の移動方向に交叉する方向(少なくとも移動方向に直交する方向成分を持つ方向)に沿ってクリーニング部材4を移動自在にするものであれば適宜選定して差し支えない。
ここで、移動機構7は像搬送体1に対するクリーニング部材4の当接位置を前記交叉方向に沿って可変にするものであればよく、クリーニング部材4を自由に移動させる態様であってもよいし、駆動機構を設けることによってクリーニング部材4を強制的に移動させるような態様であってもよい。
また、本発明に係るクリーニング装置3が有効である態様としては、作像粒子2として形状係数が140以下のトナーであること、あるいは、体積平均粒径が3〜9μmのトナーである態様が挙げられる。このように、作像粒子2が球形トナーである態様や、小径トナーである態様では、接触部形状が非変形なクリーニング部材4を使用することが必要であり、この点で、本発明が非常に有効である。
更に、清掃対象である像搬送体1としては剛体である態様に限られず、弾性を有する態様であってもよい。本発明では、クリーニング部材4の構成を工夫することにより、クリーニング部材4と弾性像搬送体1間の摩擦力を大きく低減できることから、弾性像搬送体1に対しても接触部形状が非変形なクリーニング部材4を採用することが可能になる。
また、本発明は、上述したクリーニング装置3に限られるものではなく、これを用いた画像形成装置をも対象とする。
この場合、本発明は、作像粒子2による可視像が搬送される像搬送体1と、この像搬送体1上に残留する作像粒子2を清掃する上述したクリーニング装置3とを備えていればよい。
この種の画像形成装置のうち、図2に示すように、像搬送体1が可視像を形成担持する像形成担持体1aとこれに対向配置される像搬送担持体1bとを具備する態様において、像形成担持体1a、像搬送担持体1bには夫々クリーニング装置3(具体的には3a,3b)が配設され、各クリーニング装置3には兼用可能な同一構成のクリーニング部材4(具体的には4a,4b)を具備させるようにすることが好ましい。本件のクリーニング部材4は被クリーニング部材の違いによって摩擦係数が変化し難いため、クリーニング部材4の兼用化を図ることが可能である。
ここで、像搬送担持体1bは像形成担持体1aと対向配置されるものであるが、中間転写体又は記録材搬送体のいずれをも含む。今、像搬送担持体1bが中間転写体である態様においては、図2に示すように、一次転写手段8aにて像形成担持体1a上の画像を像搬送担持体1bに一次転写させ、また、二次転写手段8bにて像搬送担持体1b上の画像を記録材9に二次転写させるように構成すればよい。
本発明に係るクリーニング装置によれば、像搬送体との接触部形状が非変形なクリーニング部材表面に高硬度で低摩擦且つ平滑な被覆層として、金属製ベース基材上にクロム層、クロムとタングステンカーボンの混合層、タングステンカーボンとダイヤモンドライクカーボンの混合層の三層構成の中間層を形成し、この中間層上にダイヤモンドライクカーボン膜からなる表面層を形成したビッカース硬度が1500Hv以上のものである被覆層を設けるようにしたので、クリーニング部材の摩耗量を大幅に低減させ、クリーニング部材による初期の接触状態を長期間維持させることができると共に、被クリーニング部材である像搬送体の摩耗量、ダメージを低減させることができる。このため、クリーニング部材によるクリーニング性能を向上させ、かつ、被クリーニング部材の維持性を確実に確保することができる。
更に、クリーニング部材の摩耗に伴って設置角度を変化させるような機構を設ける必要がなくなるため、クリーニング部材の摩耗を考慮することなく、クリーニング性能の向上及び被クリーニング部材の維持性確保を低コストで実現することができる。
特に、本発明によれば、クリーニング部材の移動機構を備えることよって、被クリーニング部材に対するクリーニング部材の当接位置を可変にし得るため、クリーニング部材のデフェクト部(微小な突起部)によって生ずる被クリーニング部材表面への局所的な傷の発生を抑制できると共に、クリーニング性能を高精度に保つことが可能になる。
また、このようなクリーニング装置を備えた画像形成装置によれば、クリーニング性能が良好で、かつ、被クリーニング部材である像搬送体の維持性が良好な画像形成装置を簡単に構築することができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図3は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す。
同図において、画像形成装置は、感光体ドラム10と、この感光体ドラム10からトナー像を転写させるために前記感光体ドラム10に対向配置される中間転写ベルト20とを有する。
本実施の形態において、感光体ドラム10は光の照射によって抵抗値が低下する感光層を備えたものであり、この感光体ドラム10の周囲には、感光体ドラム10を帯電する帯電装置11と、帯電された感光体ドラム10上に各色成分(本例ではイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))の静電潜像を書き込む露光装置12と、感光体ドラム10上に形成された各色成分潜像を各色成分トナーにて可視像化するロータリ型現像装置13と、前記中間転写ベルト20と、感光体ドラム10上の残留トナーを清掃するドラムクリーナ(クリーニング装置)17とが配設されている。
ここで、帯電装置11としては、例えば帯電ロールが用いられるが、コロトロンなどの帯電器を用いてもよい。
また、露光装置12は感光体ドラム10上に光によって像を書き込めるものであればよく、本例では、例えばLEDを用いたプリントヘッドが用いられるが、これに限られるものではなく、ELを用いたプリントヘッドでも、レーザビームをポリゴンミラーでスキャンするスキャナなど適宜選定して差し支えない。
更に、ロータリ型現像装置13は各色成分トナーが収容された現像器13a〜13dを回転可能に搭載したものであり、例えば感光体ドラム10上で露光によって電位が低下した部分に各色成分トナーを付着させるものであれば適宜選定して差し支えなく、使用するトナーも形状、粒径など特に制限はなく、感光体ドラム10上の静電潜像上に正確に載るものであればよい。
但し、高解像度を確保するという観点から、本実施の形態では、平均粒径が3〜9μmの小径トナーが好ましく、また、トナー像の粒状性及び高転写性を確保するという観点から、形状係数が140以下、好ましくは130以下の球形トナー(例えば重合トナー)を使用することが好ましい。
前記形状係数は次式で示される。
形状係数=
{(トナー径の絶対最大長)/(トナーの投影面積)}×(π/4)×100
尚、本例では、ロータリ型現像装置13が用いられているが、4台の現像装置を用いるようにしてもよい。
更にまた、ドラムクリーナ17については、感光体ドラム10上の残留トナーを清掃するものであれば、ブレードクリーニング方式を採用したもの等適宜選定して差し支えない。但し、転写率の高いトナーを使用する場合にはドラムクリーナ17を使用しない態様もあり得る。
また、本実施の形態において、中間転写ベルト20は、複数の張架ロール21〜23に張架され、例えば張架ロール23を駆動ロールとして所定方向に回動するようになっている。ここで用いられる中間転写ベルト20としては、例えばポリイミド樹脂やポリアミド樹脂等の樹脂にカーボン等の抵抗調整剤を所定量分散させ、所定厚に設定されたものが用いられる。
そして、中間転写ベルト20が感光体ドラム10に密着した接触領域の一部には中間転写ベルト20の裏側から一次転写装置としての一次転写ロール25が接触配置されており、所定の一次転写バイアスが印加されている。
更に、中間転写ベルト20の張架ロール22に対向した部位には、二次転写装置としての二次転写ロール30が張架ロール22をバックアップロールとして対向配置されており、例えば二次転写ロール30に所定の二次転写バイアスが印加され、バックアップロールを兼用する張架ロール22が接地されている。
また、用紙などの記録材40は、供給トレイ41に収容されており、ピックアップロール42にて供給された後、レジストロール43を経て二次転写部位に導かれ、搬送ベルト44を通じて定着装置45へ搬送され、搬送ロール46及び排出ロール47を経て排出トレイ48へと排出されるようになっている。
更にまた、中間転写ベルト20の張架ロール21に対向した部位にはベルトクリーナ(クリーニング装置)26が配設されている。
本実施の形態において、ベルトクリーナ26は、図4(a)に示すように、中間転写ベルト20のトナー像担持面に対向して開口するクリーナケース51を有し、このクリーナケース51の開口に面してクリーニング部材としての金属製スクレーパ52を配設したものである。尚、図中、符号53はクリーナケース51の開口下縁に設けられて中間転写ベルト20に弾性的に接触するフィルムシールである。
本実施の形態においては、金属製スクレーパ52は中間転写ベルト20の移動方向に対向する方向に先端部が向かい、中間転写ベルト20に対して鋭角な角度θ(例えば12°〜20°)を持って傾斜配置され、中間転写ベルト20面に先端エッジ部を接触させたものである。
特に、本実施の形態では、金属製スクレーパ52は、図4(a)(b)に示すように、SUS等のベース基材61と、このベース基材61のうち中間転写ベルト20との接触部に対応する部分が含まれる略半分の領域を被覆する被覆層62とを備えている。
本例の被覆層62としては、ダイモンドライクカーボン膜(DLC膜)からなる表面層63と、この表面層63とベース基材61との間に両者を接着するための中間層(本例では3層の積層構造にて構成)64〜66を介在させるようにしたものである。
ここで、中間層64〜66としては、表面層63側から順に例えばタングステンカーボン(W−C)とDLCとの混合膜からなる第一中間層64、クロム(Cr)とW−Cとの混合膜からなる第二中間層65、クロムからなる第三中間層66が配設されており、例えば表面層63と第一中間層64とが共通のDLC膜構造をもとにして強固に接着され、また、ベース基材61と下地層としての第三中間層66とが金属(SUSとクロム)同士にて強固に接着され、第一中間層64と第三中間層66とが中間接着層として機能する第二中間層65(第一中間層64とW−Cが共通構造,第三中間層66とCrが共通構造)を介して強固に接着されている。
この被覆層62の製造方法としては、マイクロ波プラズマCVD法、直流プラズマCVD法、高周波プラズマCVD法、有磁場プラズマCVD法、イオンビーム・スパッタ法、イオンビーム蒸着法、反応性プラズマ・スパッタ法、アンバランスドマグネトロンスパッタ法等により形成される。このとき用いることができる原料ガスは、含炭素ガスであり、例えば、メタン、エタン、プロパン、エチレン、ベンゼン、アセチレン等の炭化水素ガス、塩化メチレン、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロルエタン等のハロゲン化炭素、メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、アセトン、ジフェニルケトン等のケトン類、一酸化炭素、二酸化炭素等のガス、及び、これらのガスにN、H、O、HO、Ar等を混合したものが挙げられる。
また、このように製造される被覆層62の物性としては、a.ビッカース硬度が1500Hv以上であること、b.摩擦係数が被覆前のベース基材61の摩擦係数よりも小さいこと、c.表面粗さが被覆前のベース基材61の表面粗さ以下であること、を満たすことが必要である。
本実施の形態では、被覆層62の特性は主としてDLC膜からなる表面層63の特性が反映され、被覆層62の硬度は1500Hv〜9100Hvの範囲のいずれかに設定され、被覆層62の摩擦係数は中間転写ベルト20走行に対する負荷、中間転写ベルト20の摩耗、金属製スクレーパ52の被覆層62の摩耗の観点からすれば0.1〜0.3であり、SUS製のベース基材61の場合0.6〜1.0よりも小さく設定されている。
上記製膜法を用いた場合、ベース基材61表面に分子レベルで倣って被膜層62が製膜されるので、要求される高精度の表面粗さ(高品質なエッジ形状)を得るためには、ベース基材61の作製時において特にベース基材61の先端形状を作り込んでおけばよく、従来用いられてきているエッチング技術をそのまま活用することができる。
更に、被覆層62を構成する各層63〜66の層厚については適宜選定して差し支えないが、製膜時間を短縮するため中間層64〜66を可能な限り薄膜にすることが望ましい。加えて、最外層(表面層)63は被膜層62強度を大きくするためにより厚くすることが望ましいが、層厚が2μm以上の場合被膜層62が非常に脆くなってしまう可能性があるため、留意することが必要である。
特に、本実施の形態では、金属製スクレーパ52は、図5(a)(b)に示すように、移動機構70を介して支持されており、中間転写ベルト20に直交する方向に沿って自由に移動可能な態様になっている。
この移動機構70は、金属製スクレーパ52の両端近傍に位置する一対のフレーム等の固定取り付け部材74間に一対のガイドシャフト73を金属製スクレーパ52の一側面に沿って架設する一方、金属製スクレーパ52の一側面の両端寄りには支持片72を突出形成すると共に、この支持片72には各ガイドシャフト73が遊嵌する係合孔75を設け、この係合孔75に各ガイドシャフト73を貫通させることにより、金属製スクレーパ52をガイドシャフト73に沿って摺動自在に移動させるものである。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について説明する。
画像形成装置が作像動作を開始すると、感光体ドラム10上の各色成分トナー像が順次形成され、一次転写ロール25の転写電界により中間転写ベルト20上に順次一次転写される。
しかる後、この中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像は二次転写ロール30の転写電界により記録材40に二次転写され、定着工程へと運ばれる。
このような作像過程において、中間転写ベルト20上の残留トナーTはベルトクリーナ26にて清掃される。
このとき、金属製スクレーパ52は移動機構70によって中間転写ベルト20に直交する方向に沿って適宜移動し、中間転写ベルト20への当接位置を可変にしながら中間転写ベルト20上の残留トナーTを掻き取る。
ここで、移動機構70を備えずに金属製スクレーパ52の中間転写ベルト20への当接位置を固定した態様を想定してみると、高硬度の被覆層62を施したスクレーパ基材のデフェクト部(微小な突起部)がある場合、それが長期間、中間転写ベルト20の同一位置に当接することによって、中間転写ベルト20表面に局所的な傷を発生させてしまう虞れがある。しかしながら、本実施の形態のように移動機構70を備えた態様にあっては、金属製スクレーパ52が中間転写ベルト20に直交する方向に沿って移動可能にすると、当接位置を可変にするため、このような事態を有効に回避できる。
したがって、本実施の形態にあっては、ベルトクリーナ26を長期間使用したとしても、金属製スクレーパ52にはほとんど摩耗が見られないのは勿論、中間転写ベルト20が損傷してしまうようなことも見られない。
尚、本実施の形態では、ベルトクリーナ26に金属製スクレーパ52を用いたものを示したが、ドラムクリーナ17についてベルトクリーナ26と同様な金属製スクレーパ52を用いるようにしてもよく、この場合には、ベルトクリーナ26とドラムクリーナ17とでクリーニング部材としての金属製スクレーパ52を兼用することができる。
◎実施の形態2
図6(a)〜(c)は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態2で用いられるベルトクリーナ26の移動機構70を示す。同図において、実施の形態1と同様な構成要素には同様な符号を付し、その説明は省略する。
本実施の形態において、駆動機構80は中間転写ベルト20に直交する方向に沿ってスクレーパ52を強制的に移動可能にしたものである。
すなわち、移動機構70は、実施の形態1と同様な自由移動のための支持要素(支持片72、ガイドシャフト73、係合孔75)を備えるほか、金属製スクレーパ52が強制的に移動させられる駆動機構80を備えている。
本例において、この駆動機構80は、金属製スクレーパ52の背面にその長手方向に沿って作動ロッド81を固定的に配設すると共に、金属製スクレーパ52の長手方向両端から前記作動ロッド81の両端を突出配置し、作動ロッド81の一端側には図示外のステッピングモータに駆動連結される偏心カム82を配設する一方、作動ロッド81の他端側には偏心カム82側に向けて付勢する付勢スプリング83を配設し、ステッピングモータを制御することにより、偏心カム82を回動させ、この偏心カム82に当接する作動ロッド81を付勢スプリング83の付勢力に抗して又は付勢力に基づいて進退させるようにしたものである。
また、本実施の形態において、偏心カム82の動作制御は、ステッピングモータを直接取り付けてプリンタのジョブ毎に1ステップずつ回転させる方法を採用しているが、これに限らず、特に制御せずにDCモータを取り付けてジョブ毎に回転させる方法であってもよい。
次に、本実施の形態に係るベルトクリーナ26の作動について説明する。
本実施の形態において、金属製スクレーパ52は、移動機構70によって中間転写ベルト20に直交する方向に沿って強制的に移動させられると共に、中間転写ベルト20への当接位置を可変にしながら中間転写ベルト20上の残留トナーを掻き取るものである。
すなわち、このクリーニング工程において、プリンタのジョブ毎にステッピングモータが作動することにより偏心カム82が回転すると、この偏心カム82の回転に伴って作動ロッド81(金属製スクレーパ52)が進退移動する(図6(a)及び(b)参照)。
このとき、中間転写ベルト20に当接している金属製スクレーパ52は、作動ロッド81の進退移動に伴い中間転写ベルト20と直交する方向に沿って強制移動させられると共に中間転写ベルト20上の残留トナーTを掻き取るものである。
本実施の形態によれば、中間転写ベルト20に対する金属製スクレーパ52の当接位置を固定した場合に生ずる中間転写ベルト20表面の局所的な傷の発生を有効に防止することができる。
したがって、ベルトクリーナ26を長期間使用したとしても、金属製スクレーパ52にはほとんど摩耗が見られないのは勿論、中間転写ベルト20が損傷してしまうようなことも見られない。
◎実施の形態3
図7(a)は本発明が適用されるクリーニング装置の実施の形態2の要部を示す。
同図において、クリーニング装置26は、中間転写ベルト20の移動方向上流側に金属製スクレーパ90(実施の形態1と同様な「ベース基材61+被覆層62」を具備し、移動機構70を有する)を配設すると共に、その下流側に静電吸着用のクリーニング部材(例えばクリーニングロール)93を配設したものである。
そして、本例では、金属製スクレーパ90は中間転写ベルト20の移動方向に対向する方向に先端部が向かい、中間転写ベルト20に対して所定角度傾斜配置されると共に、金属製スクレーパ90の長手方向に自由に移動可能である。この金属製スクレーパ90には残留トナーTの極性と同極性の帯電バイアスが印加可能な帯電バイアス電源91が接続され、更に、中間転写ベルト20を挟んで金属製スクレーパ90に対向する部位には接地された対向ロール92が配設されている。
一方、クリーニングロール93には残留トナーTと逆極性の吸着バイアスが印加可能な吸着バイアス電源94が接続され、更に、中間転写ベルト20を挟んでクリーニングロール93に対向する部位には接地された対向ロール95が配設されている。
本実施の形態によれば、クリーニング装置26の金属製スクレーパ90は残留トナーTを一部掻き取り、残留トナーTを薄くすると共に、掻き取れなかった残留トナーTを帯電バイアスにて帯電する。この帯電された残留トナーTは負極性に確実に帯電され、下流側に位置するクリーニングロール93にて静電吸着されて回収される。
このとき、特殊な被覆層62にて被覆され且つ移動機構70を備えた金属製スクレーパ90は長期間使用しても、ほとんど摩耗せず、また、中間転写ベルト20も金属製スクレーパ90により損傷する事態は全く見られない。
尚、本実施の形態は、図7(a)に示す態様に限られるものではなく、例えば図7(b)に示すように、中間転写ベルト20の移動方向に沿った方向に向けて金属製スクレーパ90を傾斜配置するようにしてもよいし、あるいは、図7(c)に示すように、金属製スクレーパ90には帯電バイアスを印加せず、金属製スクレーパ90とクリーニングロール93との間に帯電部材としての帯電ロール96を配設し、この帯電ロール96に帯電バイアス電源97を接続すると共に、中間転写ベルト20を挟んで帯電ロール96に対向する部位に接地された対向ロール98を配設するようにしてもよい。
◎実施の形態4
図8(a)は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態4を示す。
同図において、画像形成装置の基本的構成は、実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なり、弾性を有する中間転写ベルト20を有し、一定領域にて感光体ドラム10形状に沿うように中間転写ベルト20を接触配置したものである。尚、実施の形態1と同様な構成要素について実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
本実施の形態において、中間転写ベルト20は、図8(b)に示すように、弾性材からなるベルト基材101と、このベルト基材101の表面を被覆する被覆層102とを備えている。
本実施の形態で用いられるベルト基材101としては、加硫ゴム、熱可塑性エラストマーが挙げられる。ここで、原料ゴム材料としては、一般的なジエン系ゴム、例えばスチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ポリイソプレンゴム(IIR)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、ポリブタジエンゴム(BR)、アクリルゴム(ACM,ANM)等が挙げられるが、比較的剛性が高く、それ自体が半導電性に近い体積抵抗率を有し、成型型内での流動性が良好であるという観点から、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、水素添加NBR、クロロプレンゴム(CR)、エピクロルヒドリンゴム(CO,ECO)、ポリウレタンゴム(PUR)などが好ましい。
一方、熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステル系、ポリウレタン系、スチレン−ブタジエントリブロック系、ポリオレフィン系などが用いられる。このような熱可塑性エラストマーを使用すると、リサイクルが可能になって、環境上好ましい。
更に、ベルト基材101の材料としては、一種類である必要はなく、二種以上の材料をブレンドすることもできる。例えばクロロプレンゴム(CR)とEPDMとをブレンドした材料が用いられている。
また、ベルト基材101には、導電性フィラーや絶縁性フィラーを添加し、ベルト基材101の体積抵抗率を調整することができる。
また、被覆層102は、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂又はポリアクリル樹脂などをバインダとし、所定のフィラー、代表的には潤滑性フィラー及び導電性フィラーを分散させたものである。この被覆層102の表面粗さRz(δ)については、感光体ドラム10との密着性、及び、使用するトナー粒径を考慮し、1.5〜9μm以下に設定するのが好ましい。
また、中間転写ベルト20は、図8(a)に示すように、4つの張架ロール21〜24に掛け渡されるものであって、ロータリ型現像装置13とドラムクリーナ17との間に位置する感光体ドラム10面に沿う形で所定の接触領域だけ密着配置されている。
ここで、この中間転写ベルト20と感光体ドラム10とは夫々別駆動系で駆動されていてもよいが、本実施の形態では、中間転写ベルト20が弾性ベルトであり、しかも、感光体ドラム10の周面に沿って接触配置されていることから、中間転写ベルト20は、例えば感光体ドラム10を駆動源として、従動回転するようになっている。
また、本実施の形態では、ベルトクリーナ26は中間転写ベルト20の張架ロール24に対応した部位に配設されており、図8(b)に示すように、実施の形態1と同様な金属製スクレーパ52(「ベース基材61+被覆層62」を具備し、移動機構70を有する)を備えている。
本実施の形態によれば、ベルトクリーナ26の金属製スクレーパ52は弾性ベルトからなる中間転写ベルト20に接触配置されているが、金属製スクレーパ52は高硬度で且つ低摩擦の平滑な被覆層62で被覆されているため、金属製スクレーパ52自体の摩耗量は少なく、また、中間転写ベルト20が損傷する懸念も少ない。
更に、移動機構70を備え、金属製スクレーパ52が中間転写ベルト20に直交する方向に沿って移動可能にしたため、金属製スクレーパ52の当接位置を固定した場合に生ずる虞れのある中間転写ベルト20表面の局所的な傷の発生を抑止することができ、中間転写ベルト20の維持性はより良好に保たれる。
従って、弾性ベルトからなる中間転写ベルト20と金属製スクレーパ52との組合せが可能になり、中間転写ベルト20の維持性を良好に保ちながら、金属製スクレーパ52によるクリーニング性能を良好に保つことができる。
更に、本実施の形態にあっては、感光体ドラム10の駆動により、中間転写ベルト20を従動回転させるようにしたため、中間転写ベルト20の駆動制御コストを大幅に削減できる。
更にまた、一次転写での中間転写ベルト20の感光体ドラム10への接触幅が例えば50mm以上と非常に広く設定されるため、中間転写ベルト20に対し安定した従動が実現でき、しかも、転写ニップ域前後での無駄な空隙がない分、放電によるトナーの飛び散りがない状態で一次転写される。
特に、本実施の形態では、感光体ドラム10と中間転写ベルト20との転写ニップ域を広く確保するようにしているため、転写ニップ域の圧力を低減することが可能になり、その分、感光体ドラム10と中間転写ベルト20とが完全に密着する事態はより確実に回避される。
実施の形態2に係るベルトクリーナ26(クリーニング装置)を用い、連続的に空回し動作を行い、金属製スクレーパ52の摩耗の変化状態を調べた。尚、本実施例において、移動機構70は固定させたままとし、ベルトに対する金属製スクレーパ52の当接位置を同一位置に固定させた状態で空回し動作を行った。
ここで、実施例で用いた金属製スクレーパ52は以下のように構成されている。
ベース基材61:SUS製の板材(厚み:100μm)
被覆層62:
表面層63:DLC膜 1.0μm
第一中間層64:DLC+W−C膜 1.0μm
第二中間層65:Cr+W−C膜 0.5μm
第三中間層66:Cr膜 0.2μm
金属製スクレーパ52の取り付け傾斜角度θ:20°
金属製スクレーパ52の弾性変形量(ベルトへの食い込み量):1.2mm
尚、比較例としては、実施例の被覆層62のない金属製スクレーパを用いた態様とした。
実施例、比較例共に同じ条件下でベルトクリーナ26の空回し動作を行ったところ、図9に示すように、連続的に15時間行われた空回し動作に対し、実施例の方では金属製スクレーパ52の摩耗量はほとんど見られず、3μm程度であったが、比較例の方では金属製スクレーパ52の摩耗量が25μmにも及んでいることが確認された。
これにより、金属製スクレーパ52の摩耗に関して実施例が優れていることが確認された。
また、金属製スクレーパ52の一部にデフェクト部があるものを用い、移動機構70(実施の形態2のモデル)を停止させた状態で同様の摩擦試験を行ったところ、ベルトの表面に若干の局所的な損傷が見られた。これに対し、移動機構70を作動させて同様の試験を行ったところ、このような損傷は見られなかった。
このように、移動機構70を作動させることによって、ベルトに対する金属製スクレーパ52の当接位置を可変にし得るため、ベルト表面の局所的な損傷を防止でき、もって、ベルトの維持性の向上に効果的であることが確認された。
(a)は本発明に係るクリーニング装置及びこれに用いられるクリーニング部材の概要を示す説明図、(b)は(a)中B方向からの概要を示す説明図である。 本発明に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1の全体構成を示す説明図である。 (a)は実施の形態1に係るクリーニング装置(ベルトクリーナ)の要部を記す説明図、(b)は(a)中B部の被覆層の詳細を示す説明図である。 (a)は実施の形態1に係る移動機構を示す説明図、(b)は(a)中B−B断面を示す説明図である。 (a)(b)は実施の形態2に係る移動機構を示す説明図、(c)は(a)中C−C断面を示す説明図である。 (a)は実施の形態3に係るクリーニング装置の概要を示す説明図、(b)(c)は実施の形態3に係るクリーニング装置の変形形態を示す説明図である。 (a)は実施の形態4に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図、(b)は中間転写ベルトの断面構成を示す説明図である。 実施例、比較例に係るスクレーパの先端摩耗量についての性能実験を示す説明図である。
符号の説明
1…像搬送体,1a…像形成担持体,1b…像搬送担持体,2…作像粒子,3(3a,3b)…クリーニング装置,4(4a,4b)…クリーニング部材,5…ベース基材,6…被覆層,6a…表面層,6b…中間層,7…移動機構,8a…一次転写手段,8b…二次転写手段,9…記録材

Claims (7)

  1. 像搬送体上に残留する作像粒子を清掃するクリーニング装置において、
    像搬送体に接触し且つ像搬送体との接触部形状が像搬送体の移動停止に拘わらず非変形状態に保たれるクリーニング部材と、像搬送体の移動方向に交叉する方向に沿って前記クリーニング部材を移動自在とする移動機構とを備え、
    前記クリーニング部材は、板状の金属製ベース基材と、このベース基材のうち少なくとも像搬送体との接触部に対応する部分を被覆する被覆層とを備え、
    前記被覆層は、
    前記ベース基材上にクロム層、クロムとタングステンカーボンの混合層、タングステンカーボンとダイヤモンドライクカーボンの混合層の三層構成の中間層を形成し、この中間層上にダイヤモンドライクカーボン膜からなる表面層を形成したビッカース硬度が1500Hv以上のものであることを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1記載のクリーニング装置において、
    移動機構は像搬送体の移動方向に交叉する方向に沿ってクリーニング部材を自由移動可能にすることを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項1記載のクリーニング装置において、
    移動機構は像搬送体の移動方向に交叉する方向に沿ってクリーニング部材を強制移動可能にすることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項1記載のクリーニング装置において、
    作像粒子は形状係数が140以下のトナーであることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項1記載のクリーニング装置において、
    作像粒子は体積平均粒径が3〜9μmのトナーであることを特徴とするクリーニング装置。
  6. 作像粒子による可視像が搬送される像搬送体と、
    この像搬送体上に残留する作像粒子を清掃する請求項1ないし請求項いずれかに記載のクリーニング装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項記載の画像形成装置のうち、像搬送体が、可視像を形成担持する像形成担持体とこれに対向配置される像搬送担持体とを具備する態様において、
    像形成担持体、像搬送担持体には夫々クリーニング装置が配設され、各クリーニング装置は兼用可能な同一構成のクリーニング部材を具備することを特徴とする画像形成装置。
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