JP4639372B2 - 空気電池の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は補聴器等に用いられている空気電池に係わる。
【0002】
【従来の技術】
近年、空気電池の主要用途である補聴器等において、電池交換の頻度を減少させることが望まれるようになり、空気電池の高容量化の要望がさらに高まっている。そのために負極活物質である亜鉛量を増加させる試みや、亜鉛の放電利用率を向上させる試みがなされている。例えば、電解液量を減少させてその分負極活物質である亜鉛量を増加させたり、部品の薄肉化により電池内容積を大きくして負極活物質量を増加させたりする試みがなされている。また、亜鉛利用率を向上させるために、セパレータの保液率を規制してセパレータに吸収される電解液量を最小限に抑えたり、正極触媒層とセパレータとを貼り合わせるポリビニルアルコール(以下PVA)の塗布量を多くしてこの接着性を向上させたりして、放電利用率を向上させる試み等がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの方法には次のような問題点がある。すなわち、負極活物質の亜鉛量を増加させ電解液量を減少させた場合、電解液量の低下により亜鉛の放電利用率が低下するおそれがあり、必ずしも高容量化が達成できるとはいえない。また、部品を薄肉化することは部品強度の面で問題があり、自ずと限界がある。さらにセパレータの保液率を規制することについては、ある程度放電利用率向上の効果はあるが、これも限界がある。
【0004】
一方、正極触媒層とセパレータとを貼り合わせる際のPVA塗布量を多くする方法では、次のような問題があった。すなわち、従来の工程では、正極触媒層に撥水膜を圧着した後、その反対面にPVAを塗布して乾燥させていたが、多量のPVAを触媒層に塗布すると、PVAの乾燥工程で気泡が多量に発生し、PVAの塗布にムラが発生して均一に塗布できず、そのため正極触媒層とセパレータの貼り付けが悪くなり、かえって亜鉛の放電利用率が低下するという問題があった。
【0005】
本発明はこのような問題に対処してなされたもので、空気電池において高容量化を達成することを目的とするものであり、さらに詳しくは正極触媒層とセパレータの貼り付けを改良して高容量化を達成することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明者らが研究の結果、正極触媒層とセパレータの貼り付け方法を改善し、さらに塗布するPVA量を適正化することにより、亜鉛の放電利用率を向上させ、空気電池の高容量化を達成し得ることがわかった。
【0007】
すなわち、本発明は、底面に空気孔を有する正極ケース内に、拡散紙、撥水膜、正極触媒層及びセパレータが順次配置され、負極ケースに収容された負極活物質がセパレータに接して配置された空気電池の製造方法において、塗布量が正極触媒層の単位面積当たり5〜30g/m 2 であるポリビニルアルコールを正極触媒層に塗布する塗布工程、正極触媒層とセパレータとをポリビニルアルコールを介して接着する接着工程、前記接着工程で接着された正極触媒層のポリビニルアルコールを塗布した面の反対面に撥水層を圧着する圧着工程を有することを特徴とする。
【0008】
本発明では、PVAの塗布量を上記範囲としたことによって、電池の内部抵抗の上昇を抑え、放電利用率を向上させることができる。また、従来のPVAの塗布方法は、前述したように正極触媒層に撥水膜を圧着した後にその反対面にPVAを塗布乾燥する方法であったが、本発明では撥水膜を正極触媒層に圧着する前にPVAを塗布し乾燥するので、乾燥時に発生した気泡は正極触媒層の反対面側へも撥水膜に塞がれることなく蒸散することができ、その結果従来のようにPVA層に気泡が残存しない。したがって、正極触媒層とセパレータとの接着が良好になり、亜鉛の放電利用率を高めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は本実施例の空気亜鉛電池(PR44型)の断面図である。図1において、1は底壁面に空気孔2を有し一端が開口型となっている正極ケースである。この正極ケース1内には、その底壁面上に拡散紙3、撥水膜4、金属集電体5を支持体として圧着成形された正極触媒層6およびセパレータ7が順次積層配置されており、正極触媒層6の下面には撥水層8が圧着されている。これらが正極組立体9を形成している。
【0010】
ここで、拡散紙3はクラフト紙からなり、撥水膜4はポリテトラフロロエチレン(PTFE)からなっている。また、正極触媒層6は、活性炭にマンガン酸化物、黒鉛(導電性材料)およびPTFE粉末を混合し、シート状にしたものであり、セパレータ7はポリプロピレン微多孔質膜からなっている。
【0011】
10は正極組立体9のセパレータ7の上に配置された負極ゲルで、30質量%の水酸化カリウム水溶液からなる電解液に、ポリアクリル酸(ゲル化剤)、および亜鉛粉末もしくは亜鉛合金粉末を配合して調製したゲル状混合物である。また、11は負極ケースで、負極ゲル10にその内壁面が電気的に接する一方、正極ケース1の開口部を封止している。12は負極ケース11および正極ケース1の被封止部間に介挿配置された絶縁ガスケットで、13は空気孔2を封止するため正極ケース1の外壁面に貼付されたシーテープである。上記負極ケース11はニッケル、ステンレス鋼および銅の三層クラッド製であり、絶縁ガスケット12はポリアミド樹脂系のものである。
【0012】
(実施例1)
上記の正極触媒層6、セパレータ7および撥水層8を積層配置するに当たって、正極触媒層6にPVAを5g/m2 塗布し、乾燥した後、これをセパレータ7に貼り付け、次にPVA塗布面と反対側の正極触媒層面に撥水層8を圧着した。
【0013】
(実施例2)
PVAの塗布量を15g/m2 とした以外は実施例1と同様にした。
(実施例3)
PVAの塗布量を30g/m2 とした以外は実施例1と同様にした。
【0014】
(比較例1)
PVAの塗布量を3g/m2 とした以外は実施例1と同様にした。
(比較例2)
PVAの塗布量を35g/m2 とした以外は実施例1と同様にした。
【0015】
(比較例3)
撥水層8を正極触媒層6に圧着した後、正極触媒層6の反対面にPVAを塗布・乾燥し、これをセパレータ7に貼り付けた。PVA塗布量は5g/m2 であった。
【0016】
(比較例4)
撥水層8を正極触媒層6に圧着した後、正極触媒層6の反対面にPVAを塗布・乾燥し、これをセパレータ7に貼り付けた。PVA塗布量は30g/m2 であった。
【0017】
上記実施例1〜3および比較例1〜4の空気電池を各50個組立て、PVA塗布乾燥時の気泡発生状態を観察した。結果を表1に示す。○は気泡なし、△はまばらに気泡が発生している、×は全面に気泡が発生していることを示している。また、これらの電池について、放電特性および内部抵抗の測定を行なった。これらの結果も表1に示す。
【0018】
【表1】
Figure 0004639372
【0019】
表1において、実施例1〜3と比較例1〜2とを比較すると、比較例1のようにPVA塗布量が少なすぎるとセパレータの貼り付けが困難になり、内部抵抗が高くなり亜鉛の放電利用率が低下して放電容量が少なくなってしまう。逆に比較例2のようにPVA塗布量が多すぎる場合は、PVA自体が抵抗体となって電池の内部抵抗が高くなり、また放電容量も若干ではあるが低下する。
【0020】
さらに実施例1,3と比較例3,4とをそれぞれ比較すると、比較例3,4のように、PVAを従来の方法で塗布した場合には、PVA乾燥時に気泡が発生してPVAの塗布ムラが発生する。そのため内部抵抗がそれぞれ実施例1,3と比べて高くなり、亜鉛放電利用率も若干ではあるが低下してしまう。この傾向はPVA塗布量が多くなるにしたがって激しくなる。
【0021】
なお、上記の実施例はボタン形の空気亜鉛電池について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ボタン形以外の空気電池、例えば円筒形空気電池であってもよい。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高容量化した空気電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である空気電池の断面図。
【符号の説明】
1…正極ケース、2…空気孔、3…拡散紙、4…撥水膜、5…集電体、6…正極触媒層、7…セパレータ、8…撥水層、9…正極組立体、10…ゲル負極、11負極ケース…、12…絶縁性ガスケット、13…シールテープ。

Claims (1)

  1. 底面に空気孔を有する正極ケース内に、拡散紙、撥水膜、正極触媒層及びセパレータが順次配置され、負極ケースに収容された負極活物質がセパレータに接して配置された空気電池の製造方法において、
    塗布量が正極触媒層の単位面積当たり5〜30g/m2であるポリビニルアルコールを正極触媒層に塗布する塗布工程、正極触媒層とセパレータとをポリビニルアルコールを介して接着する接着工程、前記接着工程で接着された正極触媒層のポリビニルアルコールを塗布した面の反対面に撥水層を圧着する圧着工程を有することを特徴とする空気電池の製造方法。
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