JP4638333B2 - 吸収性物品および吸収要素の製造方法 - Google Patents
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Description
この基本要素に対し、前記バックシートの裏面側にたとえば不織布などからなる外装シートを設け、前記バックシートとしてプラスチックシートを使用した場合における肌触りを改良する形態、製品の両側にいわゆるバリヤーカフスを形成する形態など、ウエスト周りや腹周りのフィット性を改良するために弾性伸縮性を付与する形態などが、適宜付加される。
使用面側のトップシートを透過した液を受け入れ保持する吸収要素としては、従来は、パルプ短繊維の積繊体が一般的に使用されている。また、液に吸収量を高めるために高吸収性ポリマー粒子(以下「SAP」ともいう。)を使用することも知られている。
SAPはパルプ短繊維の積繊体上に散布する場合のほか、パルプ短繊維中にSAPを分散保持させ積繊体とする場合(特許文献1)がある。
また、近年では、フィラメントの集合体を吸収要素として使用することも提案されている(例えば、特許文献2及び特許文献3)。
しかしながら、フィラメントは 半合成または合成繊維であり、吸水量がパルプ繊維と比較して極端に低いことからも判るように、比表面積が小さいため、尿等のような吸収対象の臭気が発生した場合、繊維による物理吸着が少ないという問題点があった。
使用面側のトップシートを透過した液を受け入れ保持する吸収要素を備え、
前記吸収要素は、トウを開繊したフィラメントの集合体及びこのフィラメントの集合体内に保持された高吸収性ポリマー粒子を有する吸収体と、この吸収体を包む包被シートを含み、
前記吸収体と前記包被シートとの間における、少なくとも前記吸収体の上側及び下側に、移動自由な消臭粒子が配設されており、
前記フィラメントの繊度は1〜5dtexであり、
前記フィラメントの集合体の繊維密度が0.03〜0.25g/cm 3 であり、
前記高吸収性ポリマー粒子の平均粒径が200〜400μmであり、
前記吸収体の上側に配設された、移動自由な消臭粒子の平均粒径が400μmよりも大きく、
前記吸収体の下側に配設された、移動自由な消臭粒子の平均粒径が200μmよりも小さい、
ことを特徴とする吸収性物品。
本発明では、フィラメント集合体と包被シートとの間における、少なくとも吸収体の上側及び下側に消臭粒子が配設されているため、吸収体内で発生した臭気は、吸収体の上側及び下側に放出されたとしても、消臭粒子により消臭され、外部への放出が抑制される。また、これは当初予期していなかったことであるが、吸収体内で高吸収性ポリマー粒子が尿等の液分を吸収して膨張すると、この膨張物によって吸収体の上側及び下側間の空隙が遮断されるため、消臭粒子が吸収体の上側から下側へ移動しづらくなる。よって、その後、臭気が発生する段階では、装着者の動き等の外力が加えられても、吸収体の上下両側に消臭粒子が確実に保持され、上下両側で確実に消臭効果が発揮される。そして、これらの効果によって、吸収体内に消臭ポリマーを分散させる場合と比べて、より効果的な消臭が可能となる。
また、本発明では、所定繊度のフィラメントを用いた所定繊維密度の集合体に対して、吸収体の上側に配設される消臭粒子は、フィラメント集合体内に進入し難い程度に十分に大きくし、高吸収性ポリマー粒子はフィラメント集合体内から抜け落ちない程度の大きさとし、吸収体の下側に配設される消臭粒子は吸収体上及び吸収体内に保持されずに抜け落ちる程度に十分に小さくしている。よって、消臭粒子は吸収体の上下両側に、また高吸収性ポリマーは吸収体内にそれぞれ確実に保持される結果、より顕著に本発明の効果が発揮されるようになる。さらに、後述するように、製造も容易になる。
なお、本発明は、吸収体の上側及び下側に消臭粒子が配設される限り、従来の消臭ポリマーのように、吸収体内に消臭粒子が存在しても良い。
少なくとも前記吸収体の表面側全体及び裏面側全体が、前記消臭粒子からなる層により覆われている、請求項1記載の吸収性物品。
このように、消臭粒子を層状に配設し、吸収体の表面側全体及び裏面側全体を覆うことによって、より高い消臭性能が発揮される。
前記消臭粒子を、前記フィラメントの集合体に対する割合で0.1重量%以上有する、請求項1又は2記載の吸収性物品。
消臭粒子の量が少な過ぎると、消臭効果が不十分となるおそれがあるため、本項記載のようにフィラメントの集合体に対する割合で0.1重量%以上用いるのが好ましい。
前記消臭粒子が、ゼオライト中のイオン交換可能なイオンの一部または全部を銀イオンで置換してなるゼオライト粒子である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
このようなゼオライト中のイオン交換可能なイオンの一部または全部を銀イオンで置換してなるゼオライト粒子を用いると、消臭 効果のみならず、抗菌効果も発揮されるため、好ましい。
トウを開繊し、繊維密度が0.03〜0.25g/cm3である、繊度1〜5dtexのフィラメントの集合体を形成し、
このフィラメントの集合体を包被シート上に載せた状態で、フィラメントの集合体の上から、平均粒径が200μmよりも小さい消臭粒子、平均粒径が200〜400μmである高吸収性ポリマー粒子、および平均粒径が400μmよりも大きい消臭粒子を散布した後、これらフィラメントの集合体、消臭粒子および高吸収性ポリマー粒子を包被シートで包み、
粒径の大きさとフィラメントの集合体の隙間の大きさとの関係により、前記平均粒径が400μmよりも大きい消臭粒子が前記フィラメントの集合体の上側に残り、前記高吸収性ポリマー粒子が前記フィラメントの集合体内に保持され、前記平均粒径が200μmよりも小さい消臭粒子がフィラメントの集合体上及び内部に保持されずに抜け落ち、フィラメントの集合体の下側に保持される、吸収要素を得る、
ことを特徴とする吸収要素の製造方法。
このように、所定繊度のフィラメントを用いた所定繊維密度の集合体に対して、フィラメント集合体内に進入し難い程度に十分に大きい消臭粒子、フィラメント集合体内から抜け落ちない程度の大きさを有する高吸収性ポリマー粒子および吸収体上または吸収体内に保持されずに抜け落ちる程度に十分に小さい消臭粒子を散布し、吸収体を形成すると、散布後(使用段階含む)において、大きい消臭粒子の殆どはフィラメント集合体の上側に残り、高吸収性ポリマー粒子の殆どはフィラメント集合体内に保持され、小さい消臭粒子はフィラメント集合体上または内部に保持されずに抜け落ち、フィラメント集合体と包被シートとの間に保持されるようになる。よって、単に散布するだけの簡易な方法で、消臭粒子を吸収体の上下両側に、また高吸収性ポリマーは吸収体内にそれぞれ確実に保持させることができるようになる。
前記平均粒径が200μmよりも小さい消臭粒子、平均粒径が200〜400μmである高吸収性ポリマー粒子、および平均粒径が400μmよりも大きい消臭粒子を、この順に個別に散布する、請求項5記載の吸収要素の製造方法。
上記本発明の方法に従って、フィラメントの集合体に対して大小の消臭粒子および高吸収性ポリマー粒子を散布する場合、これらを混合して散布しても良いし、混合せずに同時に散布しても良いし、あるいは任意の順番で散布しても良い。しかし、場合によっては、相対的に大きい粒子が小さい粒子の移動を妨げ、消臭粒子および高吸収性ポリマー粒子が適切に配置され難くなるため、本項記載のように相対的に小さい粒子から順に散布するのが好ましい。
<パンツ型使い捨ておむつの例>
図1には、パンツ型使い捨ておむつの例が示されている。このパンツ型使い捨ておむつ10は、外面(裏面)側の外装シート12と内面(表面)側の吸収性本体20とを備え、外装シート12に吸収性本体20が固定されている。吸収性本体20は、尿や軟便などの排泄物(生理用ナプキンにあっては経血)を受け止めて吸収保持する部分である。外装シート12は着用者に装着するための部分である。
実施の形態の吸収性本体20は、図3に示されるように、液を透過させるたとえば不織布などからなるトップシート30と、中間シート(セカンドシート)40と吸収要素50とを備えている。また、吸収体56の裏面側にはプラスチックシートなどからなる液不透過性シート(バックシートとも呼ばれる)70が設けられている。この液不透過性シート70の裏面側には、前記の外装シート12が設けられている。さらに、両側にバリヤーカフス60、60を備えている。
トップシート30は、液を透過する性質を有する。したがって、トップシート30の素材は、この液透過性を発現するものであれば足り、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、トップシート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、通常「セカンドシート」と呼ばれる中間シート40を設けることができる。この中間シートは、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、トップシート30上を常に乾燥した状態とすることができる。
中間シート40としては、トップシート30と同様の素材や、スパンレース、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布及びスパンボンド不織布が好ましい。
中間シート(セカンドシート)40は、トップシート30と包被シート58との間に介在されている。図5に示すように、中間シート(セカンドシート)40を設けない形態も使用可能である。
図示の形態の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、吸収体56の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。中間シート40の代表的な素材は液の透過性に優れる不織布である。
吸収要素50は、トウを開繊したフィラメント52の集合体及び高吸収性ポリマー粒子54,54…を有する吸収体56と、吸収体56の上側及び下側に配された消臭粒子53,55とを有する。また、吸収体56を包む包被シート58を有する。さらに、吸収体56と包被シート58の裏面側部位(下側の部分)との間に保持シート80が設けられている。
吸収体56は、トウを開繊したフィラメント52,52…の集合体と、高吸収性ポリマー粒子54,54…とを有する。そして、少なくとも液受け入れ領域において、フィラメント52,52…の集合体に対して高吸収性ポリマー粒子(SAP粒子)が実質的に厚み方向全体に分散されているものが望ましい。この実質的に厚み方向全体に分散されている状態を図3の要部拡大図として概念的に示した。
本発明では、図3に示すように、少なくとも吸収体56中に高吸収性ポリマー粒子54,54…を有する。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む意味である。高吸収性ポリマー粒子54としては、この種の吸収性物品に使用される平均粒径のものをそのまま使用でき、平均粒径が100〜1000μm、特に200〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子54の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が50g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子54としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
本発明では、吸収体56と包被シート58との間における、吸収体56の少なくとも上下両側に消臭粒子53,55が配設される。すなわち消臭粒子は、図示形態のように吸収体56と包被シート58との間に設けられる限り、吸収体56と保持シート80との間に設けても良く、付加的にトップシート30と包被シート58との間、中間シート40と包被シート58との間、包被シート58と液不透過性シート70との間、液不透過性シート70と外装シート12との間等に設けることもできる。また、消臭粒子53,55は吸収体56の上下両側に配置される限り、吸収体56内にも消臭粒子を配置することができる。
他方、吸収体56のサイズは、平面投影面積が100cm2以上であり、かつ厚さが1〜10mm、特に1〜8mmであるのが好ましい。吸収体のサイズがこの範囲内にあると、重量や厚さ、コストの増加を来たさずに復元性を向上する上で、極めて有利である。また、吸収体の重量は40g以下、特に5〜35gとなるように構成するのが好ましい。吸収体の重量がこの範囲内にあると、専用部材を用いないことによる利点が特に顕著になる。
包被シート58としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。目付けは、8〜30g/m2、特に10〜25g/m2のものが望ましい。
本発明では、吸収体56の下側に消臭粒子55が配設される。また、吸収体56の上側に配される消臭粒子53や高吸収性ポリマー粒子54は、製造時やその後の工程、あるいは消費者が使用するまでの流通過程で、吸収体56を通過し、抜け落ちることがある。これらの粒子群の凹凸は、消費者が使用する際に手で触ったときジャリジャリした違和感を与える。そこで、吸収体56と包被シート58との間に粒子の保持性能を有する保持シート80を介在させるのである。この保持シート80は、ティッシュペーパ(クレープ紙)などの包被シート58のみでは足りないコシを補強して、消費者が使用する際に手で触ったとき違和感を軽減又は防止する。
吸収体56の裏面側に配される液不透過性シート70は、吸収体から更に外方に液分が移動するのを防止するものである。したがって、液不透過性シートは、液を透過しない限り、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に不透液性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで液不透過性シートが構成される。)などを例示することができる。もちろん、このほかにも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この不透液性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。
製品の両側に設けられたバリヤーカフス60、60は、トップシート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を阻止し、横漏れを防止するために設けられているが、付加的な要素である。
図示のバリヤーカフス60は、撥水性不織布シートを二重にしたものであり、吸収体56の裏面側からトップシート30の下方への折り込み部分を覆って、表面側に突出するように形成されている。トップシート30上を伝わって横方向に移動する尿を阻止するために、特に、二重の不織布シート間に液不透過性シート70の側部が挿入され、表面側に突出するバリヤーカフス60の途中まで延在している。
また、バリヤーカフス60自体の形状は適宜に設計可能であるが、図示の例では、バリヤーカフス60の突出部の先端部及び中間部に弾性伸縮部材、たとえば糸ゴム62が伸張下で固定され、使用状態においてその収縮力により、バリヤーカフス60が起立するようになっている。中間部の糸ゴム62が先端部の糸ゴム62、62よりも中央側に位置してトップシート30の前後端部に固定される関係で、図3のように、バリヤーカフス60の基部側は中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端部は外側に斜めに起立する形態となる。
トップシート30の表面側から厚み方向にエンボスによる凹部Eを形成してもよい。この場合、トップシート30のみにエンボスによる凹部Eを形成するほか、図7に示すように、トップシート30と中間シート40との両者にエンボスによる凹部Eを形成方したり、トップシート30の表面側から吸収体56の厚さ方向一部または略全体に達するようにエンボスによる凹部を形成したり(図示せず)することができる。トップシート30と中間シート40との両者にエンボスによる凹部Eを形成させるためには、中間シート40としては、坪量が8〜50g/m2、厚さ0.2〜10mm、トップシート30としては、坪量が15〜80g/m2、厚さ0.2〜3.5mmの範囲にあるのが、透液性を阻害しない条件で、エンボス加工を充分に行える点で望ましい。
なお、図示しないが、吸収性本体20の各構成部材は、ホットメルト接着剤などのベタ、ビード、スパイラル、サミットまたはカーテン塗布などにより相互に固定される。
一方、図8及び図9はテープ式使い捨ておむつの例を示している。図9は図8におけるIX−IX線矢視図であるが、吸収性本体20についてはやや誇張して図示してある。
次に、上述の紙おむつの製造例について説明する。図10及び図11に示す例は、図1、図2及び図6に示すパンツ型の使い捨ておむつの製造設備例を示している。
ラインに上流側から包被シート58が供給され、次いで保持シート80が供給される。この包被シート58および保持シート80に対して、後に供給される粒子53,54または55の移動を防止するために、予め粘着性を有するホットメルト接着剤などの接着剤を塗布することができる。図11にはこの粘着剤の塗布装置104が図示されている。
Claims (6)
- 使用面側のトップシートを透過した液を受け入れ保持する吸収要素を備え、
前記吸収要素は、トウを開繊したフィラメントの集合体及びこのフィラメントの集合体内に保持された高吸収性ポリマー粒子を有する吸収体と、この吸収体を包む包被シートを含み、
前記吸収体と前記包被シートとの間における、少なくとも前記吸収体の上側及び下側に、移動自由な消臭粒子が配設されており、
前記フィラメントの繊度は1〜5dtexであり、
前記フィラメントの集合体の繊維密度が0.03〜0.25g/cm 3 であり、
前記高吸収性ポリマー粒子の平均粒径が200〜400μmであり、
前記吸収体の上側に配設された、移動自由な消臭粒子の平均粒径が400μmよりも大きく、
前記吸収体の下側に配設された、移動自由な消臭粒子の平均粒径が200μmよりも小さい、
ことを特徴とする吸収性物品。 - 少なくとも前記吸収体の表面側全体及び裏面側全体が、前記消臭粒子からなる層により覆われている、請求項1記載の吸収性物品。
- 前記消臭粒子を、前記フィラメントの集合体に対する割合で0.1重量%以上有する、請求項1又は2記載の吸収性物品。
- 前記消臭粒子が、ゼオライト中のイオン交換可能なイオンの一部または全部を銀イオンで置換してなるゼオライト粒子である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- トウを開繊し、繊維密度が0.03〜0.25g/cm3である、繊度1〜5dtexのフィラメントの集合体を形成し、
このフィラメントの集合体を包被シート上に載せた状態で、フィラメントの集合体の上から、平均粒径が200μmよりも小さい消臭粒子、平均粒径が200〜400μmである高吸収性ポリマー粒子、および平均粒径が400μmよりも大きい消臭粒子を散布した後、これらフィラメントの集合体、消臭粒子および高吸収性ポリマー粒子を包被シートで包み、
粒径の大きさとフィラメントの集合体の隙間の大きさとの関係により、前記平均粒径が400μmよりも大きい消臭粒子が前記フィラメントの集合体の上側に残り、前記高吸収性ポリマー粒子が前記フィラメントの集合体内に保持され、前記平均粒径が200μmよりも小さい消臭粒子がフィラメントの集合体上及び内部に保持されずに抜け落ち、フィラメントの集合体の下側に保持される、吸収要素を得る、
ことを特徴とする吸収要素の製造方法。 - 前記平均粒径が200μmよりも小さい消臭粒子、平均粒径が200〜400μmである高吸収性ポリマー粒子、および平均粒径が400μmよりも大きい消臭粒子を、この順に個別に散布する、請求項5記載の吸収要素の製造方法。
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