JP2006263074A5 - - Google Patents

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粉粒体の散布装置、粉粒体の散布方法および吸収性物品
本発明は、粉粒体の散布方法およびその装置に関し、特に、使い捨ておむつ、生理用ナプキンなどの使い捨て吸収性物品の吸収体を製造するに際し、開繊されたフィラメントの集合体等の基材上に高吸収性ポリマー等の粉粒体を散布するための装置および方法に関する。
幼児や大人のテープ式やパンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキンなどの吸収性物品は、使用面側のトップシートと、背面側の体液の透過を防止するバックシートと、これらのシート間に介在され、前記トップシートを透過した排泄された体液を受け入れ保持する吸収要素とを基本要素としている。
この基本要素に対し、前記バックシートの裏面側にたとえば不織布などからなる外装シートを設け、前記バックシートとしてプラスチックシートを使用した場合における肌触りを改良する形態、製品の両側にいわゆるバリヤーカフスを形成する形態など、ウエスト周りや腹周りのフィット性を改良するために弾性伸縮性を付与する形態などが、適宜付加される。
使用面側のトップシートを透過した体液を受け入れ保持する吸収要素としては、従来は、パルプ短繊維の積繊体が一般的に使用されている。また、体液に吸収量を高めるために高吸収性ポリマー粒子(以下「SAP」ともいう。)を使用することも知られている。
SAPはパルプ短繊維の積繊体上に散布する場合のほか、パルプ短繊維SAPを分散保持させ積繊させる場合(特許文献1)がある。
一方、特表2002−524399号(WO99/27879:特許文献2)及び特表2004−500165号(米国特許第6,646,180号:特許文献3)は、連続繊維を吸収要素として使用することを開示している。
特表2004−500165号は、SAPを主体としトウの集合体を添加した吸収要素を開示する。この吸収要素は、上層と下層との間に設けた、SAPを約50〜95重量%含み、スターチなどの非水溶性の親水性ポリマー及び繊維を約5〜50重量%含吸収層からなるラミネート構造のものであり、これを横断面C型に折り畳み、中央にチャンネルを形成したものである。前記繊維の例として連続繊維を使用することを開示する。
特表2004−500165号の第10図に従う製造方法からすると、ベールから引き出したトウのままで使用しているものと考えられる。したがって、SAPは前記下層上に多く分布し、真空ローラの吸引作用によってトウの繊維層内に一部は侵入するとしても、トウの上面には達しないものと考えられる。したがって、SAP粒子は、本発明のようにフィラメントの集合体に対して実質的に厚み方向全体に分散されているものとは考えられない。
前述のように、吸収要素は、トップシートを透過した体液を可能な限り速やかにかつ大量に受け入れ保持する機能からすると、SAP粒子が吸収要素の下部に多く偏在していると、十分な吸収能力が期待できない。また、吸収性物品の裏面を触ると、吸収要素の下部に多く偏在したSAP粒子群の凹凸が、ジャリジャリした違和感を与え、製品の価値を低下させる。
その他、吸収体の製造に利用可能な粉粒体の散布方法等として、特公平7−100067号、特開2004−830号、特許2525290号に開示される技術があるが、いずれの技術も、粒子の自重によって基材上に散布する技術であり、粒子を基材の厚み方向に均一に分散させるものではない。
特開2004−65300号公報 特表2002−524399号(WO99/27879)公報 2004−500165号(米国特許第6,646,180号)公報 特公平7−100067号 特開2004−830号 特許2525290号
そこで、本発明の第1の課題は、体液の吸収特性に優れた吸収体、ジャリジャリ感がなく柔らかくかつ比較的高い強度(コシ)がある吸収体の製造を可能にすべく、基材の厚み方向に均一に粉粒体を散布することができる粉粒体の散布方法およびその装置を提供することにある。他の課題は、以下の説明から明らかになるであろう。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
移動する基材に臨む開口を有するケーシングと、
ケーシング内部において基材の移動方向に回転する、周面に多数の投射孔を有する回転ドラムと、
回転ドラム内部に回動自在に収められた、周面に開口を有するシャッタドラムとを備え、
ケーシングの開口位置に対してシャッタドラムの開口を合わせた状態で、前記回転ドラムを回転させることにより、シャッタドラム内の粉粒体が回転ドラムの投射孔からケーシングの開口を介して基材に向かって投射されることを特徴とする粉粒体の散布装置。
(作用効果)
ケーシングの開口位置に対してシャッタドラムの開口を合わせた状態で、回転ドラムが回転すると、粉粒体は投射孔を通って落下するとともに、その際に、回転ドラムが回転している関係で、粉粒体に対して半径方向の遠心分力が作用し、粉粒体に自由落下以上の加速力が作用し、速い速度で基材上に散布・投射される。したがって、粉粒体を自由落下させて基材に散布する方法と比較して、基材に対して粉粒体を強い力を衝突させることができる。これにより、ウェブ、フィラメントの集合体等の空隙を有する基材に対しては、粉粒体を基材の空隙内に深く侵入させることができるようになり、粉粒体を上部のみに偏在させることなく、実質的に厚み方向全体に分散させることが可能となる。
なお、「ケーシングの開口位置に対してシャッタドラムの開口を合わせた状態」とは、ケーシングの開口とシャッタドラムの開口が完全に一致している状態のみならず、シャッタドラムの開口がケーシングドラムの開口と一部重なり合っている一部一致の状態をも含む意味である。シャッタドラムを回動させてシャッタドラムの開口をケーシングの開口に対してどの程度重なり合わせるかを調整することにより、回転ドラムの投射孔の有効投射位置(実際に粉粒体が投射可能な位置)および有効投射面積(実際に粉粒体が飛び出し可能な範囲)が調整される。これにより基材に対する粉粒体の投射量および投射位置が調整される。
<請求項2記載の発明>
回転ドラムの投射孔が、周方向に分割された群をなすように形成されており、回転ドラムの回転に伴い粉粒体が基材に対して間欠的に投射されるように構成されている請求項1記載の粉粒体の散布装置。
(作用効果)
移動する基材に対して間欠的に粉粒体投射できるので、基材に粉粒体の散布ゾーンと非散布ゾーンを形成することが可能となる。
特に、基材としてのフィラメントの集合体上に粉粒体としての高吸収性ポリマー粒子を散布・投射して体液吸収性物品に用いる吸収体を得る装置に適用した場合に、カッター装置によりライン方向に分割して個別の吸収体とする工程で、非散布ゾーンでカッター装置により分断することができるようになり、高吸収性ポリマー粒子の存在によるカッター装置の刃が短時間のうちに磨耗してしまうことを抑制できるようになる。
<請求項3記載の発明>
シャッタドラム内に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段を備える請求項1または2に記載の粉粒体の散布装置。
(作用効果)
圧縮空気の供給によりシャッタドラム内の粉粒体が攪拌されて詰まりが防止されるとともに、粉粒体が圧縮空気にのって投射孔から投射されるようになるので、粉粒体の投射速度が向上し、より確実にまた特に厚さのある基材に対して粉粒体を厚み方向に均一に分散できるようになる。
<請求項4記載の発明>
粉粒体を基材下方から吸引する吸引手段を備える請求項1〜3の何れか1項に記載の粉粒体の散布装置。
(作用効果)
粉粒体を基材下方から吸引する吸引手段を備えることにより、粉粒体の投射速度が向上するとともに、粉粒体が基材上に到達したのちも基材内部方向へ吸引されるので、確実にまた特に厚さのある基材に対して粉粒体を厚み方向に均一に分散できるようになる。
<請求項5記載の発明>
粉粒体に外力を加えて自由落下速度以上に加速して、移動する基材上に投射し、前記基材内に粉粒体を進入させることを特徴とする粉粒体の散布方法。
(作用効果)
例えば、高吸収性ポリマーが厚み方向に均一に分散されている吸収体を得ることができる。
<請求項6記載の発明>
移動する基材に臨む開口を有するケーシングと、
ケーシング内部において基材の移動方向に回転する、周面に多数の投射孔を有する回転ドラムと、
回転ドラム内部に回動自在に収められた、周面に開口を有するシャッタドラムとを備える粉粒体の散布装置の、
前記ケーシングの開口位置にシャッタドラムの開口を合わせ、前記回転ドラムを回転させて、シャッタドラム内の粉粒体を回転ドラムの投射孔からケーシングの開口を介して基材に向けて投射することを特徴とする粉粒体の散布方法。
(作用効果)
請求項1記載の発明と同様の作用効果を奏する。
<請求項7記載の発明>
回転ドラムの投射孔を、周方向に分割された群をなすように形成し、粉粒体を基材に対して間欠的に投射する請求項6記載の粉粒体の散布方法。
(作用効果)
請求項2記載の発明と同様の作用効果を奏する。
<請求項8記載の発明>
圧力空気をシャッタドラム内に供給し、粉粒体を圧力空気とともに基材上に投射して散布する請求項6または7記載の粉粒体の散布方法。
(作用効果)
請求項3記載の発明と同様の作用効果を奏する。
<請求項9記載の発明>
粉粒体を投射するとともに、基材下方から吸引して基材上の粉粒体を基材内に進入させる請求項5〜8の何れか1項に記載の粉粒体の散布方法。
(作用効果)
請求項4記載の発明と同様の作用効果を奏する。
<請求項10記載の発明>
請求項5〜9記載の粉粒体の散布方法により、基材としてのトウを開繊したフィラメントの集合体に対して、粉粒体としての高吸収性ポリマー粒子を散布して製造される吸収体を備えたことを特徴とする吸収性物品。
(作用効果)
本発明の製造方法によって製造される吸収体を備えることによって、厚み方向の吸収性にかたよりがない吸収性物品となる。
以上のとおり、本発明によれば、基材の厚み方向に粉粒体が均一に分散させることができるようになる。特に、体液吸収性物品に用いられる吸収体を製造に好適に用いられ、この場合に体液の吸収特性に優れ、柔らかくかつ比較的高い強度(コシ)がある、吸収体の製造を可能ならしめる。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら詳説する。
本発明にかかる粉粒体の散布装置および方法は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いる吸収体の製造に好適であるので、以下、使い捨ておむつに適用した場合について詳述する。
<パンツ型使い捨ておむつの例>
図1には、本発明の粉粒体の散布装置によって得られる吸収体、すなわち粉粒体としての高吸収性ポリマーが基材としてのフィラメントの集合体の厚み方向に均一に分散されている吸収体を備えるパンツ型使い捨ておむつの例が示されている。高吸収性ポリマー、フィラメントの集合体および散布装置の詳細については後述する。前記パンツ型使い捨ておむつ10は、外面(裏面)側の外装シート12と内面(表面)側の吸収性本体20とを備え、外装シート12に吸収性本体20が固定されている。吸収性本体20は、尿や軟便などの体液(後述する生理用ナプキンでは経血)を受け止めて吸収保持する部分である。外装シート12は着用者に装着するための部分である。
外装シート12はたとえば図示のように砂時計形状であり、両側が括れており、ここが着用者の脚を入れる部位となる。吸収性本体20は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。
外装シート12は、図2に示すように、吸収性本体20が所定位置に設置され固定された後、前後に折り畳まれ、外装シート12の前身頃12F及び後身頃12Bの両側部の接合領域12Aが熱融着などにより接合される。これによって、図1に示す構造の、ウエスト開口部WOと一対のレッグ開口部LOを有するパンツ型使い捨ておむつが得られる。
図示の吸収性本体20の長手方向(すなわち図2の上下方向。製品の前後方向でもある。)の中間の幅は、外装シート12の括れた部分を繋ぐ幅より短い形態が示されている。この幅の関係は逆でもよいし、同一の幅でもよい。
外装シート12は望ましくは2枚のたとえば撥水性不織布のシートからなり、これらのシート間に弾性伸縮部材を介在させて、その収縮力により着用者にフィットさせる形態が望ましい。前記弾性伸縮部材としては、糸ゴムや弾性発泡体の帯状物などを使用できるが、多数の糸ゴムを使用するのが望ましい。図示の形態では、糸ゴム12C,12C…が、ウエスト領域Wにおいては幅方向に連続して設けられ、腰下領域Uにおいては両側部分のみに設けられ、股下領域Lにおいては設けられていない。糸ゴム12C,12C…が、ウエスト領域W及び腰下領域Uの両者に設けられていることで、糸ゴム12C自体の収縮力が弱いとしても、全体としては腰下領域Uにおいても着用者に当たるので、製品が着用者に好適にフィットする。
(吸収性本体)
実施の形態の吸収性本体20は、図3に示されるように、体液を透過させるたとえば不織布などからなるトップシート30と、中間シート(セカンドシート)40と吸収要素50とを備えている。また、吸収体56の裏面側にはプラスチックシートなどからなる体液不透過性シート(バックシートとも呼ばれる)70が設けられている。この体液不透過性シート70の裏面側には、前記の外装シート12が設けられている。さらに、両側にバリヤーカフス60、60を備えている。
(トップシート)
トップシート30は、体液を透過する性質を有する。したがって、トップシート30の素材は、この体液透過性を発現するものであれば足り、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、トップシート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、トップシート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
(中間シート)
トップシート30を透過した体液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より体液の透過速度が速い、通常「セカンドシート」と呼ばれる中間シート40を設けることができる。この中間シートは、体液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した体液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、トップシート30上を常に乾燥した状態とすることができる。
中間シート40としては、トップシート30と同様の素材や、スパンレース、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布及びスパンボンド不織布が好ましい。
中間シート(セカンドシート)40は、トップシート30と包被シート58との間に介在されている。図5に示すように、中間シート(セカンドシート)40を設けない形態も使用可能である。
図示の形態の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、吸収体56の長さと同一でもよいし、体液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。中間シート40の代表的な素材は体液の透過性に優れる不織布である。
(吸収要素)
吸収要素50は、トウを開繊したフィラメント52,52…の集合体及び高吸収性ポリマー粒子54,54…を有する吸収体56と、この吸収体56の少なくとも裏面及び側面を包む包被シート58とを有する。さらに、吸収体56と包被シート58の裏面側部位(下側の部分)との間に保持シート80が設けられている。
(吸収体)
吸収体56は、図3に示すように、トウを開繊したフィラメント52,52…の集合体中に高吸収性ポリマー粒子54,54…を有する。そして、少なくとも体液受け入れ領域において、フィラメント52,52…の集合体に対して高吸収性ポリマー粒子(SAP粒子)が実質的に厚み方向全体に分散されている。この実質的に厚み方向全体に分散されている状態を図3の要部拡大図として概念的に示した。
吸収体56の上部、下部、及び中間部にSAP粒子が無い、あるいはあってもごく僅かである場合には、「厚み方向全体に分散されている」とは言えない。したがって、「厚み方向全体に分散されている」とは、フィラメントの集合体に対し、厚み方向全体に「均一に」分散されている形態のほか、上部、下部及び又は中間部に「偏在している」が、依然として上部、下部及び中間部の各部分に分散している形態も含まれる。
また、一部のSAP粒子がフィラメント52,52…の集合体中に侵入しないでその表面に残存している形態や、一部のSAP粒子がフィラメントフィラメント52,52…の集合体を通り抜けて包被シート58上にある形態や図6に示されるように保持シート80上にある形態も排除されるものではない。なお、ゲルブロッキングを考慮しない場合には上部のみ又は中間部のみに偏在させても良く、逆戻りを考慮しない場合は中間部のみ又は下部のみに偏在している形態でも良い。
本発明の粉粒体の散布方法は、「製品の幅方向、長手方向及び厚み方向の少なくとも一つの方向に関し、フィラメントの集合体に対する高吸収性ポリマー粒子の分散密度に大小がある」吸収体を得る場合にも適用できる。
この「フィラメントの集合体に対する高吸収性ポリマー粒子の分散密度に大小がある」事項は種々の形態を包含する。
これについて説明すると、図16に示すように、吸収体56について、製品の幅方向をX、長手方向をY、厚み方向をZとして、表1に示すように、それぞれ高吸収性ポリマー粒子の分散密度を他の領域より大きくする(高くする)場合を「寄り」と定義する。また、高吸収性ポリマー粒子の分散密度が同一である場合を「均一」と定義する。
表2〜表4に、「製品の幅方向、長手方向及び厚み方向の少なくとも一つの方向に関し、前記フィラメントの集合体に対する前記高吸収性ポリマー粒子の分散密度に大小がある」各形態についての特有の効果を併示した。本発明の条件は組み合わせて使用できることは勿論である。
Figure 2006263074
Figure 2006263074
Figure 2006263074
Figure 2006263074
このように、製品の幅方向、長手方向及び厚み方向のすべての方向に関し、フィラメントの集合体に対する高吸収性ポリマー粒子の分散密度が均一の場合に比較して、特有の効果を奏する。
他方、フィラメント52,52…の集合体は、実質的に連続繊維とみなされる連続繊維として構成されたトウ(繊維束)を開繊したものである。トウ構成繊維としては、例えば、多糖類又はその誘導体(セルロース、セルロースエステル、キチン、キトサンなど)、合成高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリラクタアミド、ポリビニルアセテートなど)などを用いることができるが、特に、セルロースエステルおよびセルロースが好ましい。
セルロースとしては、綿、リンター、木材パルプなど植物体由来のセルロースやバクテリアセルロースなどが使用でき、レーヨンなどの再生セルロースであってもよく、再生セルロースは紡糸された繊維であってもよい。
好適に採用できるセルロースエステルとしては、例えば、セルロースアセテート、セルロースブチレート、セルロースプロピオネートなどの有機酸エステル;セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、硝酸酢酸セルロースなどの混酸エステル;およびポリカプロラクトングラフト化セルロースエステルなどのセルロースエステル誘導体などを用いることができる。これらのセルロースエステルは単独で又は二種類以上混合して使用できる。セルロースエステルの粘度平均重合度は、例えば、50〜900、好ましくは200〜800程度である。セルロースエステルの平均置換度は、例えば、1.5〜3.0(例えば、2〜3)程度である。
セルロースエステルの平均重合度は、例えば10〜1000、好ましくは50〜900、さらに好ましくは200〜800程度とすることができ、セルロースエステルの平均置換度は、例えば1〜3程度、好ましくは1〜2.15、さらに好ましくは1.1〜2.0程度とすることができる。セルロースエステルの平均置換度は、生分解性を高める等の観点から選択することができる。
セルロースエステルとしては、有機酸エステル(例えば、炭素数2〜4程度の有機酸とのエステル)、特にセルロースアセテートが好適である。セルロースアセテートの酢化度は、43〜62%程度である場合が多いが、特に30〜50%程度であると生分解性にも優れるため好ましい。特に好ましいセルロースエステルは、セルロースジアセテートである。
トウ構成繊維は、種々の添加剤、例えば、熱安定化剤、着色剤、油剤、歩留り向上剤、白色度改善剤等を含有していても良い。
トウ構成繊維の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexが望ましい。トウ構成繊維は、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。捲縮繊維を用いると、嵩高で軽量な吸収体を製造できるとともに、繊維間の絡み合いにより一体性の高いトウを容易に製造できる。トウ構成繊維の断面形状は、特に限定されず、例えば、円形、楕円形、異形(例えば、Y字状、X字状、I字状、R字状など)や中空状などのいずれであってもよい。トウ構成繊維は、例えば、3,000〜1,000,000本、好ましくは5,000〜1,000,000本程度の単繊維を束ねることにより形成されたトウ(繊維束)の形で使用することができる。繊維束は、3,000〜1,000,000本程度の連続繊維を集束して構成するのが好ましい。
トウは、繊維間の絡み合いが弱いため、主に形状を維持する目的で、繊維の接触部分を接着または融着する作用を有するバインダーを用いることができる。バインダーとしては、トリアセチン、トリエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジプロピオネート、ジブチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、クエン酸トリエチルエステルなどのエステル系可塑剤の他、各種の樹脂接着剤、特に熱可塑性樹脂を用いることができる。
バインダーとして使用する熱可塑性樹脂は、溶融・固化により接着力が発現する樹脂であり、水不溶性または水難溶性樹脂、および水溶性樹脂が含まれる。水不溶性または水難溶性樹脂と水溶性樹脂とは、必要に応じて併用することもできる。
水不溶性または水難溶性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのオレフィン系の単独又は共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル系モノマーとスチレン系モノマーとの共重合体などのアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリスチレン、スチレン系モノマーと(メタ)アクリル系モノマーとの共重合体などのスチレン系重合体、変性されていてもよいポリエステル、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612などのポリアミド、ロジン誘導体(例えば、ロジンエステルなど)、炭化水素樹脂(例えば、テルペン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、石油樹脂など)、水素添加炭化水素樹脂などを用いることができる。これらの熱可塑性樹脂は一種又は二種以上使用できる。
水溶性樹脂としては、種々の水溶性高分子、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、ビニル単量体と、カルボキシル基、スルホン酸基又はそれらの塩を有する共重合性単量体との共重合体などのビニル系水溶性樹脂、アクリル系水溶性樹脂、ポリアルキレンオキサイド、水溶性ポリエステル、水溶性ポリアミドなどを用いることができる。これらの水溶性樹脂は、単独で使用できるとともに二種以上組合せて使用してもよい。
熱可塑性樹脂には、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの安定化剤、充填剤、可塑剤、防腐剤、防黴剤などの種々の添加剤を添加してもよい。
しかし、可能な限り、高吸収性ポリマー粒子の侵入を阻害するバインダー成分の使用は避けるべきである。高吸収性ポリマー粒子の侵入を阻害するバインダー成分は使用しないのが最善である。
トウは公知の方法により製造できるので詳説はしない。吸収要素50に好適に使用できるセルロースジアセテートのトウのベールは、セラニーズ社やダイセル化学工業などにより市販されている。セルロースジアセテートのトウのベールは、密度は約0.5g/cm3であり、総重量は400〜600kgである。
このベールから、トウを引き剥がし、所望のサイズ、嵩となるように広い帯状に開繊する。トウの開繊幅は任意であり、例えば、幅100〜2000mm、好ましくは製品の吸収体の幅の100〜300mm程度とすることができる。また、トウの開繊度合いを調整することにより、吸収体の密度を調整することができる。
トウの開繊方法としては、例えば、トウを複数の開繊ロールに掛け渡し、トウの進行に伴って次第にトウの幅を拡大して開繊する方法、トウの緊張(伸長)と弛緩(収縮)とを繰返して開繊する方法、圧縮エアーを用いて拡幅・開繊する方法などを用いることができる。
(高吸収性ポリマー粒子)
高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む意味である。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、100〜1000μm、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が60g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体内に供給された体液が吸収体外に戻り出てしまう所謂逆戻り発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、トウを用いることにより嵩高な吸収体とした場合であっても、体液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量を50g/m2以下とすることにより、ポリマーの重量によって、トウからなるフィラメントの集合体を採用することにより軽量化効果が発揮されにくくなるのを防止できる。350g/m2を超えると、効果が飽和するばかりでなく、高吸収性ポリマー粒子の過剰により前述のジャリジャリした違和感を与えるようになる。
必要であれば、表2〜表4に示した高吸収性ポリマー粒子の分散パターンを得るために、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体56の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。たとえば、体液の排泄部位を他の部位より散布量を多くすることができる。男女差を考慮する場合、男用は前側の散布密度(量)を高め、女用は中央部の散布密度(量)を高めることができる。また、吸収体56の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
必要により、高吸収性ポリマー粒子として、粒径分布が異なる複数用意し、厚み方向に順次散布・投射できる。たとえば、前記の高吸収性ポリマー粒子散布手段90を複数ライン方向に間隔をおいて配置し、先に粒径分布が小さいものを散布・投射した後に、粒径分布が大きいものを散布・投射することで、吸収体56内の下側に粒径分布が小さいものを、上側に粒径分布が大きいものを分布させることができる。この形態は、粒径分布が小さいものは、フィラメントの集合体内に奥深く侵入させるために有効である。
高吸収性ポリマー粒子とフィラメントの集合体との割合は吸収特性を左右する。吸収体56における体液を直接受ける領域での5cm×5cmの平面面積内における重量比としては、高吸収性ポリマー粒子/フィラメント重量が、1〜14、特に3〜9であることが望ましい。
(吸収体のサイズ・重量)
他方、吸収体56のサイズは、平面投影面積が400cm2以上であり、かつ厚さが1〜10mm、特に1〜5mmであるのが好ましい。吸収体のサイズがこの範囲内にあると、重量や厚さ、コストの増加を来たさずに復元性を向上する上で、極めて有利である。また、吸収体の重量は25g以下、特に10〜20gとなるように構成するのが好ましい。吸収体の重量がこの範囲内にあると、専用部材を用いないことによる利点が特に顕著になる。
(吸収体の圧縮特性)
吸収体56の圧縮レジリエンスRCは、40〜60%、特に50〜60%とするのが好ましい。これにより、吸収体自体で十分な復元性を発揮できるようになる。
さらに、吸収体56の圧縮エネルギーWCは4.0〜10.0gf・cm/cm2であると、包装に際して従来と同レベルあるいはそれ以上にコンパクトに圧縮することができるため好ましい。
これらの圧縮特性は、開繊等によるフィラメントの集合体の繊維密度の調整、繊維素材の選定、可塑剤等のバインダーの種類の選定・処理の程度の調整、あるいはこれらの組み合わせ等により調整できる。
ここで、圧縮エネルギー(WC)とは、長さ200mm、幅50mmに断裁した試験片(保持シート)の中央部を、50gまで押す場合のエネルギー消費量である。
この圧縮エネルギーは、ハンディー圧縮試験機(KES−G5、カトーテック社製)によって、測定することができる。この試験機による場合の測定条件は、SENS:2、力計の種類:1kg、SPEED RANGE:STD、DEF感度:20、加圧面積:2cm2、取り込間隔:0.1(標準)、STROKE SET:5.0、上限荷重:50gf/cm2である。
一方、圧縮レジリエンス(RC)とは、繊維が圧縮されたときの回復性を表すパラメータである。したがって、回復性がよければ、圧縮レジリエンスが大きくなる。この圧縮レジリエンスは、ハンディー圧縮試験機(KES−G5、カトーテック社製)によって、測定することができる。この試験機による場合の測定条件は、上記圧縮エネルギーの場合と同様である。
(包被シート)
包被シート58としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。目付けは、8〜20g/m2、特に10〜15g/m2のものが望ましい。
この包被シート58は、図3のように、フィラメント52,52…の集合体及び高吸収性ポリマー粒子54,54…の層全体を包む形態のほか、たとえば図4に示すように、その層の裏面及び側面のみを包被するものでもよい。また図示しないが、吸収体56の上面及び側面のみをクレープ紙や不織布で覆い、下面をポリエチレンなどの体液不透過性シートで覆う形態、吸収体56の上面をクレープ紙や不織布で覆い、側面及び下面をポリエチレンなどの体液不透過性シートで覆う形態などでもよい(これらの各素材が包被シートの構成要素となる)。必要ならば、フィラメント52,52…の集合体及び高吸収性ポリマー粒子54,54…の層を、上下2層のシートで挟む形態や下面のみに配置する形態でもよいが、高吸収性ポリマー粒子の移動を防止でき難いので望ましい形態ではない。
(保持シート)
保持シート80と吸収体56上との間には、高吸収性ポリマー粒子54その散布などにより介在されている。高吸収性ポリマー粒子54は、フィラメント52の集合体への散布・投射時に又はその後の工程、あるいは消費者が使用するまでの流通過程で、フィラメント52の集合体を通り抜けることがある。フィラメントの集合体を通り抜けた高吸収性ポリマー粒子群の凹凸は、消費者が使用する際に手で触ったときジャリジャリした違和感を与える。そこで、吸収体56と包被シート58との間に吸収性ポリマーの保持性能を有する保持シート80を介在させるのである。この保持シート80は、ティッシュペーパ(クレープ紙)などの包被シート58のみでは足りないコシを補強して、消費者が使用する際に手で触ったとき違和感を軽減又は防止する。
なお、図6には、吸収体56の下方に高吸収性ポリマー粒子を設けた場合、あるいは吸収体56中に含ませた高吸収性ポリマー粒子が、製造から消費者が使用するまでの段階で、フィラメント52の集合体から抜け出て、保持シート80上に集まった場合を概念的に示した。
保持シート80の素材は、特に限定されず、吸収性ポリマーの保持性能を有するものであれば足りる。具体的には、例えば、不織布、捲縮パルプ、低吸収性のコットン繊維(例えば、未脱脂のコットン繊維、脱脂されたコットン繊維、レーヨン繊維を撥水剤や疎水化剤で処理したものなど。)、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、絹、綿、麻、ナイロン、ポリウレタン、アセテート繊維等を例示することができる。
保持シート80を不織布とする場合、その保持シート80は、KES試験に基づく圧縮エネルギーが0.01〜10.00gfcm/cm2、好ましくは、0.01〜1.00gfcm/cm2で、かつ圧縮レジリエンスが10〜100%、好ましくは、70〜100%の不織布であるとよい。
保持シート80を設ける理由は先にも触れたように、たとえば吸収体56から下方に抜け落ちた(抜け出た)吸収性ポリマーを保持することにある。したがって、抜け出た高吸収性ポリマー粒子に対して、包被シート58及び保持シート80を介して使用者に接触するので、使用者にジャリジャリした違和感として、伝わるおそれがない。特に上記の縮エネルギー及び圧縮レジリエンスである不織布であると、保持シートとしての機能が十分に発揮する。
また、抜け出た吸収性ポリマーは、保持シート60によって保持され、包被シート58上を移動することがないため、吸収能力偏在が生じるおそれもない。特に、保持シート80上を高吸収性ポリマー粒子が移動を防止するために、予め粘着性を有するホットメルト接着剤などを保持シート80上に塗布することができる。また、保持シート80の上面(使用面側に向かう面)を粗面とすることで、保持シート80上を高吸収性ポリマー粒子が移動を防止するようにしてもよい。このための粗面化又は毛羽立ち手段としては、不織布の製造時におけるネット面でない非ネット面とする、マーブル加工を行う、ニードルパンチにより加工する、ブラシッング加工するなどを挙げることができる。
保持シート80は、図3等に示すように吸収体56の下方にのみ設けても、また図6に示すように、吸収体56の側面を通り吸収体56の上面にまで巻き上げて延在させてもよい。また、保持シート80を複数枚重ねて使用することも可能である。
上記例は、吸収体と包被シートの裏面側部位との間に保持シートを設ける例であるが、保持シートは、包被シートより裏面側であってもよく(その形態は図示していない)、要は、吸収体に対して裏面側に保持シートを設ければ、製品の裏面から触る場合におけるジャリジャリした違和感を軽減させるあるいは生じさせないものとなる。
(体液不透過性シート)
体液不透過性シート70は、単に吸収体56の裏面側に配されるシートを意味し、本実施の形態においては、トップシート30との間に吸収体56を介在させるシートとなっている。したがって、本体液不透過性シートは、その素材が、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に不透液性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで体液不透過性シートが構成される。)などを例示することができる。もちろん、このほかにも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この不透液性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。
体液不透過性シート70は、いわゆる額巻きする形態で使用面に延在させる(図示せず)ことで、体液の横漏れを防止できるが、実施の形態においては、横漏れについては、バリヤーカフス60を形成する二重のバリヤーシート64間に第2体液不透過性シート72を介在させることにより防止している。この形態によれば、バリヤーカフス60の起立まで第2体液不透過性シート72が延在しているので、トップシート30を伝わって横に拡散した体液やバリヤーカフス60、60間の軟便の横漏れを防止できる利点もある。
(バリヤーカフス)
製品の両側に設けられたバリヤーカフス60、60は、トップシート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を阻止し、横漏れを防止するために設けられているが、付加的な要素である。
図示のバリヤーカフス60は、撥水性不織布シートを二重にしたものであり、吸収体56の裏面側からトップシート30の下方への折り込み部分を覆って、表面側に突出するように形成されている。トップシート30上を伝わって横方向に移動する尿を阻止するために、特に、二重の不織布シート間に体液不透過性シート70の側部が挿入され、表面側に突出するバリヤーカフス60の途中まで延在している。
また、バリヤーカフス60自体の形状は適宜に設計可能であるが、図示の例では、バリヤーカフス60の突出部の先端部及び中間部に弾性伸縮部材、たとえば糸ゴム62が伸張下で固定され、使用状態においてその収縮力により、バリヤーカフス60が起立するようになっている。中間部の糸ゴム62が先端部の糸ゴム62、62よりも中央側に位置してトップシート30の前後端部に固定される関係で、図3のように、バリヤーカフス60の基部側は中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端部は外側に斜めに起立する形態となる。
(エンボス加工)
トップシート30の表面側から厚み方向にエンボスによる凹溝Eを形成してもよい。この場合、トップシート30のみにエンボスによる凹溝Eを形成するほか、図7に示すように、トップシート30と中間シート40との両者にエンボスによる凹溝Eを形成したり、トップシート30の表面側から吸収体56の厚さ方向一部または略全体に達するようにエンボスによる凹部を形成したり(図示せず)することができる。トップシート30と中間シート40との両者にエンボスによる凹部Eを形成させるためには、中間シート40としては、坪量が8〜40g/m2、厚さ0.2〜1.5mm、トップシート30としては、坪量が15〜80g/m2、厚さ0.2〜3.5mmの範囲にあるのが、透液性を阻害しない条件で、エンボス加工を充分に行える点で望ましい。
また、トップシート30に凹部を形成することなく、中間シート40のみにエンボスによる凹部を形成してもよく、さらにトップシート30及び中間シート40に凹部を形成することなく、吸収要素56のみにエンボスによる凹部を形成しても、また、トップシート30、中間シート40および包被シート58に凹部を形成することなく、吸収体58のみにエンボスによる凹部を形成してもよい。
凹部Eはこれが延在する方向に、体液を誘導し拡散させる効果がある。よって、凹部Eを実質的に溝状に連続させる(複数の凹部が間隔を空けて列なり一つの溝を形成する場合を含む)と、体液は、吸収体に到達する前に表面側層の凹部Eを伝って拡散するようになり、吸収体のより広範な部分を吸収に利用できるようになる。よって、製品全体の吸収容量が増大し、吸収容量不足に基づく側方からの漏れや逆戻りが発生し難い吸収性物品となる。
一方、トウからなる吸収体56は従来のパルプ物と比べて剛性が低下し易いが、吸収体56にエンボスによる凹部を形成すると剛性を高めることができるため好ましい。図示しないが、吸収要素50の剛性を高めるために、吸収体56の裏面側(トップシート30側に対して反対側)から厚み方向にエンボスによる凹部を形成するのも好ましい形態である。この裏面側の凹部を形成するために、保持シート80、包被シート58、体液不透過性シート70または外装シート12の裏面側から、吸収体56まで達するように一体的にエンボス加工を施すことができる。また、このような裏面側の凹部は、表面側の凹部Eとともに形成するのが好ましいが、表面側の凹部Eを形成せずに裏面側の凹部のみ形成することもできる。凹部を表裏両側に設ける場合には、凹部の形態を表裏共通にしても良く、また表裏異なるものとしても良い。
エンボスによる凹部はその延在方向に体液を誘導し拡散させる効果がある。また剛性を高める効果もある。よって、エンボスによる凹部の形態はこれらの効果を考慮して決定するのが望ましい。例えば、凹部は、実質的に溝状に連続するもの(複数の凹部が間隔を空けて列なり一つの溝を形成する場合を含む)の他、複数の凹部が間隔を空けて点状に配置されるものであっても良い。また、平面パターンとしては、溝状または点状の凹部が、製品の長手方向、幅方向、これらを組み合わせた格子状、幅方向に往復するジグザグ状(千鳥状)、あるいは不規則に配置された形態等を採ることができる。さらに、ピン状、富士山状、蛇腹状等、適宜の形態を採用することができる。
(その他)
なお、図示しないが、吸収性本体20の各構成部材は、ホットメルト接着剤などのベタ、ビードまたはスパイラル塗布などにより相互に固定される。
(テープ式使い捨ておむつの例)
一方、図8及び図9はテープ式使い捨ておむつの例を示している。図9は図8におけるIX−IX線矢視図であるが、吸収性本体20についてはやや誇張して図示してある。
テープ式使い捨ておむつ10Aは、おむつの背側両側端部に取り付けられたファスニング片を有し、このファスニング片の止着面にフック要素を有するとともに、前記おむつの裏面を構成するバックシートを不織布積層体とし、おむつの装着に当り、前記ファスニング片のフック要素を前記バックシートの表面の任意個所に係合可能となしたおむつである。
吸収性本体20は、トップシート30と、体液不透過性シート70との間に、吸収体56を介在させたものとなっている。この吸収体56は、ティッシュペーパによる包被シート58により全体が包まれており、平面的に視て長方形をなしている。吸収体56と包被シート58との間には保持シート80が設けられている。
さらに、トップシート30と吸収体56との間には、中間シート40が介在されている。体液不透過性シート70は吸収体56より幅広の長方形をなし、その外方に砂時計形状の不織布からなるバックシート12Aが設けられている。
トップシート30は吸収体56より幅広の長方形をなし、吸収体56の側縁より若干外方に延在し、体液不透過性シート70とホットメルト接着剤などにより固着されている。
おむつの両側部には、使用面側に突出するバリヤーカフス60Aが形成され、このバリヤーカフス60Aは、実質的に幅方向に連続した不織布からなるバリヤーシート64と、弾性伸縮部材、例えば糸ゴムからなる1本の又は複数本の脚周り用弾性伸縮部材としての糸ゴム62とにより構成されている。130は面ファスナーによるファスニング片である。
バリヤーシート64の内面は、トップシート30の側縁と離間した位置において固着始端を有し、この固着始端から体液不透過性シート70の延在縁にかけて、幅方向外方部分がホットメルト接着剤などにより固着されている。バリヤーシート64の外面は、その下面においてバックシート12Aにホットメルト接着剤などにより固着されている。さらに、ガスケットカフス用弾性伸縮部材、たとえば糸ゴム66が設けられている。
バリヤーシート64の内面の、体液不透過性シート70への固着始端は、バリヤーカフス60Aの起立端を形成している。脚周りにおいては、この起立端より内側は、製品本体に固定されていない自由部分であり、この自由部分が糸ゴム62の収縮力により起立するようになる。
本例では、ファスニング片130として、面ファスナーを用いることで、バックシート12Aに対して、メカニカルに止着できる。したがって、いわゆるターゲットテープを省略することもでき、かつ、ファスニング片130による止着位置を自由に選択できる。
ファスニング片130は、プラスチック、ポリラミ不織布、紙製などのファスニング基材の基部がバックシート12Aに、例えば接着剤により接合されており、先端側にフック要素130Aを有する。フック要素130Aはファスニング基材に接着剤により接合されている。フック要素130Aは、その外面側に多数の係合片を有する。フック要素130Aより先端側に仮止め接着剤部130Bを有する。製品の組立て末期において、仮止め接着剤部130Bがバリヤーシート64に接着されることによりファスニング片130の先端側の剥離を防止するようにしている。使用時には、その接着力に抗して剥離し、ファスニング片130の先端側を前身頃に持ち込むものである。仮止め接着剤部130Bより先端側はファスニング基材が露出して摘みタブ部とされている。
前身頃の開口部側には、バックシート12Aの内面側に、デザインシートとしてのターゲット印刷シート74が設けられ、ファスニング片130のフック要素130Aを止着する位置の目安となるデザインが施されたターゲット印刷がなされ、外部からバックシート12Aを通して視認可能なように施されている。
おむつの装着時には、おむつが舟形に体に装着されるので、そして糸ゴム62の収縮力が作用するので、脚周りでは、糸ゴム62の収縮力によりバリヤーカフス60Aが起立する。
起立部で囲まれる空間は、尿又は軟便の閉じ込め空間を形成する。この空間内に排尿されると、その尿はトップシート30を通って吸収体56内に吸収されるとともに、軟便の固形分については、バリヤーカフス60Aの起立部がバリヤーとなり、その乗り越えが防止される。万一、起立部の起立遠位側縁を乗り越えて横に漏れた尿は、平面当り部によるストップ機能により横漏れが防止される。
本形態において、各起立カフスを形成するバリヤーシート64は、透液性でなく実質的に不透液性(半透液性でもよい)であるのが望ましい。また、本発明の表面シート(不織布積層体)に対してシリコン処理などにより液体をはじく性質となるようにしてもよい。いずれにしても、バリヤーシート64及びバックシート12Aは、それぞれ通気性があり、かつバリヤーシート64及びバックシート12Aは、それぞれ耐水圧が100mmH2O以上のシートであるのが好適である。これによって、製品の幅方向側部において通気性を示すものとなり、着用者のムレを防止できる。
その他の点、例えば各部の使用素材等については、前述のパンツ型紙おむつの場合と同じであるため、敢えて説明を省略する。
<紙おむつの製造方法例>
上述の紙おむつの製造例について説明する。図10及び図11に示す例は、図1、図2及び図6に示すパンツ型の使い捨ておむつの製造設備例を示している。
ラインに上流側から包被シート58が供給され、次いで保持シート80が供給される。続いて、後に詳しく説明する開繊工程を経ることによって、トウが開繊されたフィラメント52の集合体52Zが上方から供給され、高吸収性ポリマー粒子散布手段90により、上方からフィラメント52の集合体52Z上に散布され、フィラメントの集合体に対して高吸収性ポリマー粒子54が実質的に厚み方向全体に分散される。その後、セーラ92を通すことにより吸収要素50として包被シート58により包み込む。次に、カッター装置94によりライン方向に分割され、個別の吸収要素50とされる。
さらに、中間シート(セカンドシート)40が上方から、実施の形態では吸収要素50全長に対して短い構造であるので、間欠的に供給される。
続いて上方からバリヤーカフス60の構成要素及びトップシート30が、下方から体液不透過性シート70がそれぞれ供給される。ここで、バリヤーカフス60を構成するバリヤーシート64の供給ラインでは、予め、図示しない装置により2枚の不織布間に糸ゴム62が伸張下で、かつ第2体液不透過性シート72が固定された状態での供給がなされ、トップシート30と共に主ラインに供給される。主ラインに供給されたバリヤーカフス60の構成要素、トップシート30及び体液不透過性シート70は、図6に示す形状に、セーラ96により折り畳みがなされる。
吸収性本体20のラインの最後では、カッター装置98により切断され、長手方向をラインに沿わせた長方形の吸収性本体20が得られる。
得られた吸収性本体20は、転回装置100により吸収性本体20の長手方向がラインと直交するように90度転回される。
一方、外装シート12のラインでは、予め2枚の不織布シート間に糸ゴム12Cが介在された(図10では図示を省略してある)状態で流れ、かつ、脚周り部分を形成するためにカッター(図示せず)により楕円形にくりぬかれ、組合せステーション102に達すると、その上で、かつ、くりぬき部位間に転回済みの吸収性本体20が設置され、ホットメルト接着剤などにより固定され、外装シート12と結合される。その後、図10の水平ラインを境にして上下に折りたたまれ、外装シート12の前身頃12F及び後身頃12Bの両側部の接合領域12Aが熱融着などにより接合される。その後、ライン方向に分断して(分断手段は図示していない)個別製品を得る。
ベール52Xからの開繊は、たとえば図11に示す形態で行われる。すなわち、ベール52Xからトウ52Yが引き出され、ガイド120を通してはターン部122により角度変えが行われ、プリテンションロール124のニップを通して第1ニップ126A、第2ニップ126B、及び第3ニップ126Cを通り、第2開繊装置110に導かれ、ここで最終的な開繊が行われ、フィラメントの集合体52Zとなった状態で、セーラ92へと送り込まれる。ここで、第2ニップ126Bの一方のローラは、長手方向に小さな間隔を置いて周方向に連続する溝が多数形成されている。この溝は、フィラメントが多数の溝内に入り込むことで、開繊を促進させる機能がある。
第1ニップ126Aと第2ニップ126Bとの間は、トウ52Yにテンションをかけるように張力が付与されており、逆に第2ニップ126Bと第3ニップ126Cとの間は弛緩されるように、各ニップロールの周速度が設定されている。プリテンションロール124は、第1ニップ126Aへ円滑にトウ52Yを供給するために、ベール52Xから引き剥がしたトウ52Yのテンションをコントロールするように構成されている。
このように構成された第1開繊装置では、トウ52Yにテンションがかけられることで、捲縮がある程度除去され、フィラメントの分離が促進された後に、第2ニップ126Bと第3ニップ126Cとのでトウ52Yの弛緩が行われることで、トウ52Yが主に幅方向にばらけるようになる。
次に、第2開繊装置110に導かれる。第2開繊装置110は、たとえば、特開昭59−500422号公報(WO 83/03267)に開示されたものと同様な構造であり、概略的には図9に示すように、入口110Aと出口110Bとの間にベンチュリー部110bが形成されるとともに、入口側に圧空の吹き込み口110aを備えるとともに、ベンチュリー部110bに空気の排気孔110cを有するものである。平面的にはほぼ長方形をなし、図9の紙面を貫通する方向に扁平な形状である。
吹き込み口110aからの圧空の吹き込みによって、エジェクター効果によって入口110Aから空気が入り込み、その結果、トウ52Yは引き込まれ、前進力が与えられる。トウ52Yがベンチュリー部110bに至ると、空気の排気孔110cから排気が行われ、かつ、ベンチュリー部110bの空間が拡大するために、主にトウ52Yの厚み方向の開繊が行われる。その際に、図9の下方にも示したように、幅方向にもばらける。
本発明者らは、第2開繊装置110のみでは開繊が不十分であり、予め第1の開繊装置によって、トウ52Yに緊張と弛緩を行う開繊をしておくことが望ましいことを知見した。したがって、上記の2つの開繊形態を組み合わせて採用することが望ましいのである。
本発明にかかる、フィラメントの集合体に対して高吸収性ポリマー粒子が実質的に厚み方向全体に分散させるための高吸収性ポリマー粒子散布手段90としては、高吸収性ポリマー粒子自体の自重よる落下力のみならず、加速力を与える手段である。この例を図13に示した。すなわち、下部に開口を有するケーシング90a内に投射孔90dを有する回転ドラム90bがウェブの移動方向(図13での反時計方向)に回転するように構成され、その内部にシャッタドラム90cが設けられたものである。これらを要素とする投射部90Aは、ホッパー90Bと連結され(図11参照)、高吸収性ポリマー粒子散布手段90が構成されている。
ホッパー90Bからの高吸収性ポリマー粒子54は回転ドラム90b内に供給されるように構成されている。ここに、予め、ケーシング90aの開口位置に対し、シャッタドラム90cの開口の位置調整が行われる。図13の状態では完全一致した全開状態を示してあるがシャッタドラムの開口とケーシングの開口は一部が一致する状態であってもよい。
また、回転ドラム90bの投射孔90dは、周方向に分割された群として、図示では周方向に4つの群として分割され、したがって図示では回転ドラム90bが一回転する過程で、4枚分の紙おむつに対して高吸収性ポリマー粒子を散布・投射するようにしてある。
ケーシング90a及び予め位置調整されたシャッタドラム90cが回転しないで固定している状態で、回転ドラム90bが回転すると、高吸収性ポリマー粒子54は投射孔90dを通って落下するとともに、その際に、回転ドラム90bが回転している関係で、高吸収性ポリマー粒子54に対して半径方向の遠心分力が作用し、高吸収性ポリマー粒子54に自由落下以上の加速力が作用し、速い速度でフィラメント52の集合体上に散布・投射される。したがって、高吸収性ポリマー粒子54をフィラメント52相互間の空隙内に深く侵入させることができる。高吸収性ポリマー粒子54の自由落下のみの依存する方法では、フィラメント52の集合体の主に上部のみに偏在し、フィラメントの集合体に対して高吸収性ポリマー粒子が実質的に厚み方向全体に分散させることができ難い。
フィラメント52の集合体上に高吸収性ポリマー粒子54を連続的に散布・投射してもよいが、図10が参照されるように、吸収要素50をカッター装置94によりライン方向に分割し、個別の吸収要素50とするときに、高吸収性ポリマー粒子54の存在によりカッター装置94の刃が短時間のうちに磨耗してしまう。そこで、高吸収性ポリマー粒子54を連続的に散布・投射するのではなく、図13に示すように、ゾーンZのみに間欠的に散布・投射するようにすることが望ましい。
このために、前述のように、回転ドラム90bの投射孔90dは、周方向に分割された群として、図示では周方向に4つの群として分割して形成することにより、高吸収性ポリマー粒子54をゾーンZのみに間欠的に散布・投射するようにしてあるのである。その結果、ゾーンZ、Z間でカッター装置94により分断でき、カッター装置94の刃の磨耗を抑制できる。
なお、高吸収性ポリマー粒子の散布量は、主に投射孔90dの孔径の大小、孔数、回転ドラムの回転速度、特には回転ドラムの開口部を通過するさいの速度、あるいはケーシング90aの開口位置に対するシャッタドラム90cの開口位置の調整によって、任意の散布量に調節することができる。ここで、ケーシング90aの開口位置に対するシャッタドラム90cの開口の位置は、加工ラインの速度に合わせて追従させると良い。また、高吸収性ポリマー粒子の散布パターンは、分割された投射孔90d群の配置によって調節することができる。
一方、必要ならば、高吸収性ポリマー粒子54を圧力空気とともに、フィラメント52の集合体上に散布・投射することで、フィラメントの集合体に対して高吸収性ポリマー粒子が実質的に厚み方向全体に分散させることも可能である。しかし、フィラメント52の集合体上に散布・投射した高吸収性ポリマー粒子が、圧力空気によって散乱し、所定領域外に散布される難点があるので、あまり推奨できない。
さらに、高吸収性ポリマー粒子散布手段90と共に、あるいはこれに換えて、フィラメントの集合体上に散布された高吸収性ポリマー粒子54をフィラメントの集合体の下方から、吸引するようにしてもよい。
他方、図14は、図8及び図9に示すテープ式の使い捨ておむつの製造方法例を示している。中間シート(セカンドシート)40の供給までは、パンツ型の場合と同様である。中間シート40が間欠供給された後は、続いて上方からトップシート30が、下方から体液不透過性シート70がそれぞれ供給され、その後にバリヤーカフス60を構成するバリヤーシート64が供給される。バリヤーシート64の供給ラインでは、予め、図示しない装置により2枚の不織布間に糸ゴム62が伸張下で固定された状態での供給がなされる。ラインの最後では、吸収性本体を備える半製品がカッター装置98により分断され、製品10が得られる。
表1に示す、セルロースジアセテート繊維のトウを開繊したフィラメントの集合体を用い、図10及び図11の製造方法により得た吸収体及び製品(実施例)、パルプ短繊維を使用した一般的な吸収体及び製品(従来例)、ならびに図15に示すように、図11の転回ロールをバキュームロール106に換え、前述の遠心分力をも加える高吸収性ポリマー粒子散布手段90でなく、単に高吸収性ポリマー粒子を自重による落下させる形式の汎用の高吸収性ポリマー粒子散布手段により、バキュームロール106上方からフィラメント52の集合体52Z上に、高吸収性ポリマー粒子54を散布することにより得た吸収体及び製品(比較例)について、下記の測定を行った。なお、表5には評価結果も併記した。
ここで、比較例の製品をみると、主に保持シート上に高吸収性ポリマー粒子が多く存在し、フィラメント52の集合体52Zの下側に高吸収性ポリマー粒子が侵入しているものの、上部までには高吸収性ポリマー粒子が侵入していない(したがって「フィラメントの集合体に対して高吸収性ポリマー粒子が実質的に厚み方向全体に分散されて」いない)ものである。
(高吸収性ポリマー粒子の吸水量の測定)
回転子を入れた1リットルビーカーに、0.9%塩化ナトリウム水溶液(試薬特級塩化ナトリウム9.00gをイオン交換水991.0gに溶解して調製)500.00±0.10gを入れ、マグネチックスターラーで液を攪拌しながらサンプル2.0000±0.0002gを加え、サランラップで蓋をして1時間攪拌する。
ビーカー内容物を標準ふるい(38μm、200mmφ×45mm)を用いて濾過し、ふるい上に残ったゲルをテフロン板で水切りし、15分間放置する。ふるいに残ったゲルの重さAを測定し、次式により吸水量を算出する。
C = A/S …(1)
ここに、C:生食吸水量(g/g)、A:ふるいに残ったゲルの重さ(g)、S:サンプル重量(g)である。
(高吸収性ポリマー粒子の保水量の測定)
ステンレス容器に、0.9%塩化ナトリウム水溶液を8割入れる。
サンプル2.0000±0.0002gを精秤し、綿袋(メンブロード60番 100mm×200mm)内に入れた後、0.9%塩化ナトリウム水溶液、約100mlを綿袋内に流し込むと同時に、全体をステンレス容器内の水溶液中に浸漬させる。
綿袋の上部を輪ゴムで縛り15分間浸漬後、脱水機(167G)で1分間脱水し、綿袋及びゲルの重さを測定する。
試料を入れないで同様の操作を実施し、空の綿袋の湿潤時重量を測定する。
次式により保水量を算出する。
C = (A−B)/S …(2)
ここに、C:保水量(g/g)、A:綿袋及びゲルの重さ(g)、B:空の綿袋の湿潤時重量(g)、S:サンプル重量(g)である。
(高吸収性ポリマー粒子の吸収速度の測定)
回転子を入れた100ミリリットルビーカーに、0.9%塩化ナトリウム水溶液50.00±0.01gを加え、恒温水槽内で25±0.2℃一定に保持する。
マグネチックスターラー及び回転体測定器を使用し、回転速度600±10rpmで攪拌する。
試料2.0000±0.0002gを秤量し、ビーカー内の渦中に投入し同時にストップウォッチによる計測を開始する。渦が消えて液面が水平になるまでの時間(秒)を記録し、吸収速度とする。
(高吸収性ポリマー粒子の加圧下吸収量の測定)
図15に示すように、支持台201中央の上下貫通孔に中心を合わせてアクリル樹脂製円筒203(内径2cm、高さ5cm,底面に75μmのナイロンネット201Nを取り付けたもの)を立設し、この円筒203の中に0.100±0.0002gのサンプル200を入れ、サンプル200の上に円柱状錘202(径1.9cm、重さ120g)を置く。
ビュレット204の排出口を、導管206により支持台201の貫通孔の下側開口と接続し、バルブV1,V2を開く前の目盛値および30分後の目盛値を読む。
次式により加圧下吸収量を算出する。
C = (A−B)/S …(3)
ここに、C:加圧下吸収量(ml/g)、A:吸水開始後30分の目盛値(ml)、B:吸水前の目盛値(ml)、S:サンプル重量(g)である。
(高吸収性ポリマー粒子のゲル強度の測定)
尿素20.0g、塩化ナトリウム8.0g、塩化カルシウム0.3g、硫酸マグネシウム0.8g、イオン交換水970.9g、硫酸第1鉄0.25gを混合し、全体で1リットルの人孔尿(鉄イオン50ppm)を調製する。
回転子入り100ミリリットルビーカーに鉄イオン50ppmを含んだ人工尿49±0.1gを加え、マグネチックスターラーを使用し攪拌する。試料1.0000±0.0002gを秤量し、ビーカー内の渦中に投入した後、渦が消えて液面が水平になるまで攪拌する。
生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿機内に3時間放置する。
25℃の恒温水槽内に5分間浸けた後、ネオカードメーターでゲル強度を測定する。この測定値を次式により単位換算し、ゲル強度(Pa)を算出する。
C = A × 0.1 …(4)
ここに、C:ゲル強度(Pa)、A:ネオカ−ドメーターから得られたゲル強度(dyne/cm2)、0.1:定数である。
(おむつ状態での加圧下吸収量の測定)
まず、未吸収のサンプルの重量を測定する。
次に、図16に示すように、サンプルおむつ10おける糸ゴム等により収縮する部分、例えば、ウエスト部分や、ギャザー部分に、両端矢線で示すように2cm間隔で切れ目を入れ、おむつが非強制的に(自然に)平らになるようにする。
使用面(内面)を上にして、サンプルをアクリル板と金属板との間に平らに挟み、アクリル板の上に錘(10kg)を載せ、37℃に保持した人孔尿(前述のもの)中に30分間浸漬する。
30分後に人孔尿中からサンプルを引き上げ、錘、アクリル板を外した後、サンプルを3つ折りにし、秤に載せて重量を測定する。
吸収後のサンプル重量から未吸収のサンプル重量を差し引いて加圧下吸収量(g)を算出する。
(おむつ状態での吸収速度の測定)
股から臀部にわたる部分を想定して形成されたU字状板からなり、最下位置の幅方向中央に注入口が形成されたU字器具を用いる。
サンプルのおむつにおける吸収体の長手方向中央位置に印を付け、この印位置を注入口に合わせて、サンプルをU字器具の外面に固定する。
サンプルを固定したU字器具をハンモックに載せ、傾斜しないようにする。
中央に貫通穴を有する錘(1kg、10cm×10cm)を、U字器具の上に載せる。この際、錘の貫通穴をU字器具の注入口に合わせる。
サンプルに対して、錘の貫通穴およびU字器具の注入口を介して人工尿(前述のもの)100ccを注入し、全量吸収に要する時間を測定し、吸収速度(秒)とする。
(おむつ状態での逆戻り量の測定)
100mm×300mmにカットした吸収体にトップシートを乗せ、四方をシールしてサンプルとする。
内径27mmの円筒器具(支持部150mm×150mm)をサンプル中央に置く。円筒器具は、必要に応じて加重する。
人工尿を、50ccの量を10分間隔で3回滴下する。
3回目の滴下の10分後、ろ紙(ADVANTEC No.2、10cm×10cm、30枚重ね)を乗せ、5kgの重りで10秒間荷重を加えた後、キッチンペーパーの重量を測定し、予め測定した未吸収のキッチンペーパーの重量を差し引いて、キッチンペーパーに移動した人孔尿量を算出し、逆戻り量(g)とする。
(圧縮レジリエンスRC・圧縮エネルギーWCの測定)
カトーテック株式会社製の圧縮試験機を用い、サンプルをスピード:0.01cm/sec、圧縮面積:2cm2、感度:2(力計200g/10v)、圧縮荷重:50gf/cm2の条件で圧縮し、圧力と変形量との相関図から圧縮レジリエンスRCおよび圧縮エネルギーWCを算出する。圧縮レジリエンスRCは、値が大きいほど圧縮後の回復性が高いことを意味し、圧縮エネルギーWCは、値が大きいほど圧縮され易いことを意味する。
(復元性の官能評価)
各吸収体を使用し、吸収体以外は共通するように紙おむつサンプルを製造した。製造後に圧縮していないものと、共通の形態で圧縮して包装した後、包装を解いたものとを用意し、被験者20名により目視及び手触りで復元性を評価した。評価は、従来例を基準とし、これと比較して、殆ど変わりが感じられない場合を△とし、復元性が高く、柔軟性に富む場合を○とした。
Figure 2006263074
本発明は、紙おむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、おむつカバーと併用する吸収パッド等の吸収性物品の製造における吸収体の製造に好適であるが、これに限られず、フィラメントにポリマーを散布する場合全てに適用できるものである。
パンツ型使い捨ておむつの斜視図である。 パンツ型使い捨ておむつの展開状態平面図である。 図2の3−3線矢視断面図である。 他の例の3−3線矢視相当断面図である。 別の例の3−3線矢視相当断面図である。 変形例の3−3線矢視相当断面図である。 さらに別の例の3−3線矢視相当断面図である。 テープ式使い捨ておむつの展開状態平面図である。 図8のIX−IX断面図である。 パンツ型紙おむつの製造設備例を示す概要図である。 その要部概要図である。 開繊装置の概要図である。 高吸収性ポリマー粒子散布手段例の概要図である。 テープ式使い捨て紙おむつの製造設備例を示す概要図である。 本発明とは異なる高吸収性ポリマー粒子散布形態を採用した紙おむつの製造設備例を示す概要図である。 吸収体の方向の説明図である。
符号の説明
10…パンツ型使い捨ておむつ、10A…テープ式使い捨ておむつ、12…外装シート、12A…バックシート、20…吸収性本体、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、52…フィラメント、52X…ベール、52Y…トウ、52Z…フィラメントの集合体、54…高吸収性ポリマー粒子、56…吸収体、58…包被シート、60、60A…バリヤーカフス、64…バリヤーシート、70…体液不透過性シート、72…第2体液不透過性シート、80…保持シート、90…高吸収性ポリマー粒子散布手段、90A…投射部、90a…ケーシング、90b…回転ドラム、90c…シャッタドラム、92…セーラ、94…カッター装置、98…カッター装置、100…転回装置、102…組合せステーション、104…粘着剤塗布装置、110…第2開繊装置、110a…圧空の吹き込み口、110b…ベンチュリー部、124…プリテンションロール、126A…第1ニップ、126B…第2ニップ、126C…第3ニップ、130…ファスニング片、E…凹溝、Z…高吸収性ポリマー粒子散布ゾーン。

Claims (10)

  1. 移動する基材に臨む開口を有するケーシングと、
    ケーシング内部において基材の移動方向に回転する、周面に多数の投射孔を有する回転ドラムと、
    回転ドラム内部に回動自在に収められた、周面に開口を有するシャッタドラムとを備え、
    ケーシングの開口位置に対してシャッタドラムの開口を合わせた状態で、前記回転ドラムを回転させることにより、シャッタドラム内の粉粒体が回転ドラムの投射孔からケーシングの開口を介して基材に向かって投射されることを特徴とする粉粒体の散布装置。
  2. 回転ドラムの投射孔が、周方向に分割された群をなすように形成されており、回転ドラムの回転に伴い粉粒体が基材に対して間欠的に投射されるように構成されている請求項1記載の粉粒体の散布装置。
  3. シャッタドラム内に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段を備える請求項1または2に記載の粉粒体の散布装置。
  4. 粉粒体を基材下方から吸引する吸引手段を備える請求項1〜3の何れか1項に記載の粉粒体の散布装置。
  5. 粉粒体に外力を加えて自由落下速度以上に加速して、移動する基材上に投射し、前記基材内に粉粒体を進入させることを特徴とする粉粒体の散布方法。
  6. 移動する基材に臨む開口を有するケーシングと、
    ケーシング内部において基材の移動方向に回転する、周面に多数の投射孔を有する回転ドラムと、
    回転ドラム内部に回動自在に収められた、周面に開口を有するシャッタドラムとを備える粉粒体の散布装置の、
    前記ケーシングの開口位置にシャッタドラムの開口を合わせ、前記回転ドラムを回転させて、シャッタドラム内の粉粒体を回転ドラムの投射孔からケーシングの開口を介して基材に向けて投射することを特徴とする粉粒体の散布方法。
  7. 回転ドラムの投射孔を、周方向に分割された群をなすように形成し、粉粒体を基材に対して間欠的に投射する請求項6記載の粉粒体の散布方法。
  8. 圧力空気をシャッタドラム内に供給し、粉粒体を圧力空気とともに基材上に投射して散布する請求項6または7記載の粉粒体の散布方法。
  9. 粉粒体を投射するとともに、基材下方から吸引して基材上の粉粒体を基材内に進入させる請求項5〜8の何れか1項に記載の粉粒体の散布方法。
  10. 請求項5〜9記載の粉粒体の散布方法により、基材としてのトウを開繊したフィラメントの集合体に対して、粉粒体としての高吸収性ポリマー粒子を散布して製造される吸収体を備えたことを特徴とする吸収性物品。
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