JP4637933B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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    • G01L3/10Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft involving electric or magnetic means for indicating

Description

この発明は、運転者により操舵ハンドルに加えられる操舵トルクを、モータを駆動することにより軽減する電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、電動パワーステアリング装置のマイクロコンピュータが故障した場合に安全性を確保する手段として、操舵トルクの方向とモータの駆動方向の一致、不一致を判定し、不一致の場合はモータの駆動を禁止するインターロック手段が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような従来の装置によれば、運転者の操舵による操舵トルクを検出し、この検出した操舵トルクに対応する操舵トルク信号に基づいて目標モータ電流を演算し、この目標モータ電流に基づいてモータを駆動して運転者による操舵トルクを軽減する。一方、インターロック手段は、前述の操舵トルク信号に対して駆動禁止領域を算出し、操舵トルク信号が右方向若しくは中立であれば左方向の駆動は禁止とし、操舵トルク信号が左方向若しくは中立であれば右方向の駆動は禁止とし、運転者の操舵トルクを軽減する方向にはモータの駆動を行い、運転者の操舵トルクを増大する方向にはモータの駆動を禁止するものである。
特許第2891069号公報
しかしながら、前述した従来の装置では、目標モータ電流の演算に用いる操舵トルク信号と、インターロック手段に用いる操舵トルク信号とに差が生じる場合があり、このため、操舵トルク信号が短い周期で変化する場合は、目標モータ電流の演算が正しく行われているにも関わらず、インターロック手段が駆動禁止領域であると判定して、モータの駆動が停止することがあった。その結果、ステアリング系の安定性の確保や所望の操舵フィーリングの設定ができないという課題があった。
又、目標モータ電流の演算に用いる操舵トルク信号と、インターロック手段に用いる操舵トルク信号との差が所定の値よりも小さくなるように目標モータ電流の設定範囲を制限する場合には、所望の操舵フィーリングの設定ができないという課題があった。
この発明は、従来の装置に於ける前述のような課題を解決するためになされたもので、ステアリング系の安定性を確保し且つ所望の操舵フィーリングの設定を可能とした電動パワーステアリング装置を提供することを目的とするものである。
この発明による電動パワーステアリング装置は、車両の運転者により操舵ハンドルを介してステアリング系に加えられた操舵トルクをモータの駆動力により軽減するようにした電動パワーステアリング装置であって、前記操舵トルクを検出してその操舵トルクに対応した操舵トルク信号を出力する操舵トルク検出器と、前記操舵トルク検出器から出力された前記操舵トルク信号にフィルタリング処理を施しそのフィルタリング処理した操舵トルク信号を出力する第1のフィルタ手段と、前記第1のフィルタ手段から出力された前記操舵トルク信号が入力されその入力された操舵トルク信号に基づいたモータ駆動信号を出力する制御手段と、前記操舵トルク検出器から出力された前記操舵トルク信号にフィルタリング処理を施しそのフィルタリング処理した操舵トルク信号を出力する第2のフィルタ手段と、前記第2のフィルタ手段から出力された前記操舵トルク信号が入力されその入力された前記操舵トルク信号に基づいた前記モータの駆動を制限するモータ駆動禁止信号を出力するインターロック手段と、前記制御手段から出力された前記モータ駆動信号と前記インターロック手段から出力された前記モータ駆動禁止信号とに基づいて前記モータを駆動するモータ駆動手段とを備え、前記第2のフィルタ手段は、前記制御手段に入力される前記第1のフィルタ手段からの前記操舵トルク信号と前記インターロック手段に入力される前記第2のフィルタ手段からの前記操舵トルク信号との差を低減するように前記フィルタリング処理を行なうものである。
この発明による電動パワーステアリング装置は、望ましくは、前記第1のフィルタ手段のフィルタ特性を前記車両若しくは前記運転者の状態に基づいて動的に変化させる第1のフィルタ特性調整手段を備えるものである。
又、この発明による電動パワーステアリング装置は、望ましくは、前記第1のフィルタ特性調整手段は、前記第1のフィルタ手段のフィルタ特性と共に前記第2のフィルタ手段のフィルタ特性を変化させるように構成されるものである。
又、この発明による電動パワーステアリング装置は、望ましくは、前記第2のフィルタ手段のフィルタ特性を前記車両若しくは前記運転者の状態に基づいて動的に変化させる第2のフィルタ特性調整手段を備えるものである。
更に、この発明による電動パワーステアリング装置は、望ましくは、前記第1のフィルタ手段は前記車両に搭載された第1のマイクロコンピュータにより構成され、前記第2のフィルタ手段はアナログ回路により構成されるものである。
更に、この発明による電動パワーステアリング装置は、望ましくは、前記第1のフィルタ手段は前記車両に搭載された第1のマイクロコンピュータにより構成され、前記第2のフィルタ手段は前記車両に搭載された第2のマイクロコンピュータにより構成されるものである。
この発明による電動パワーステアリング装置によれば、第2のフィルタ手段を、制御手段に入力される第1のフィルタ手段からの操舵トルク信号とインターロック手段に入力される第2のフィルタ手段からの操舵トルク信号との差を低減するようにフィルタリング処理を行なうようにしたので、ステアリング系の安定性を確保し且つ所望の操舵フィーリングの設定が可能となる。
先ず、この発明の基礎となる技術に基づく電動パワーステアリング装置について説明する。図22は、この発明の基礎となる技術に基づく電動パワーステアリング装置を示す構成図である。図22に於いて、操舵トルク検出器1は、車両の運転者が操舵ハンドルを介してステアリング系に加える操舵トルクを検出しこの検出した操舵トルクに対応した操舵トルク信号Strqを出力する。
モータ2は、運転者の操舵トルクを軽減する駆動力をステアリング系に加える。第1のマイクロコンピュータ3は、操舵トルク検出器1からの操舵トルク信号Strqに応じてモータ駆動信号Stmtrを発生しモータ駆動手段5に入力する。モータ駆動手段5は、モータ駆動信号Stmtrと後述するインターロック手段4からのモータ駆動禁止信号としての右方向駆動禁止信号Sinhr及び左方向駆動禁止信号Sinhlとに基づいてモータ駆動制御信号Sdmtrを出力しモータ2を制御する。
第1のフィルタ手段31は、操舵トルク検出器1の出力である操舵トルク信号Strqをフィルタリング処理し出力信号Strgf1を出力する。目標電流算出手段32は、第1のフィルタ手段31の出力信号Strgf1から目標モータ電流Stiを算出する。モータ駆動信号生成手段33は、目標電流算出手段32の出力である目標モータ電流Stiからモータ2を駆動するためのモータ駆動信号Stmtrを生成し出力する。前述の第1のフィルタ手段31、目標電流算出手段32、モータ駆動信号生成手段33は、第1のマイクロコンピュータ3により構成されている。
インターロック手段4は、操舵トルク検出器1の出力に対応してモータ2の駆動に対する許可と禁止を判定し後述するモータ駆動禁止信号を出力する。尚、目標電流演算手段32とモータ駆動信号生成手段33とにより電動パワーステアリング装置の制御手段を構成している。
以上のように構成されたこの発明の基礎となる技術に基づく電動パワーステアリング装置に於いて、運転者が操舵ハンドル(図示せず)を操作すると、操舵トルク検出器1は運転者の操舵トルクを検出しその検出した操舵トルクに応じた操舵トルク信号Strqを出力する。操舵トルク検出器1からの操舵トルク信号Strqは、第1のマイクロコンピュータ3とインターロック手段4に夫々入力される。
第1のフィルタ手段31は、操舵トルク信号Strqをフィルタリング処理して操舵トルク信号Strqf1として出力する。尚、第1のフィルタ手段31は、ステアリング系の安定性の確保(振動抑制)や操舵フィーリングの向上のために用いられている。尚、第1のフィルタ手段31のフィルタ特性としての伝達関数は、例えば後述する図2に示される周波数特性を備えている。
目標電流算出手段32は、操舵トルク信号Strqfを用いて、目標モータ電流Stiを算出する。尚、目標電流算出手段32の入力として、車両の走行速度や、操舵速度などを用いても良い。モータ駆動信号生成手段33は、目標モータ電流Stiを、モータ駆動信号Stmtrに変換して出力する。尚、モータ駆動信号の実現方法としては、例えばPWM(pulse-width modulation)方式やシリアル通信方式を用いる。
インターロック手段4は、操舵トルク信号Strqに対応して駆動禁止領域を設定する。図23は、インターロック手段4に設定された駆動禁止領域の例を示す説明図である。図23に於いて、横軸は操舵トルク信号Strq、縦軸は駆動方向を示す。図23に示すように、操舵トルク信号Strqが右方向若しくは中立の近傍(操舵トルク信号Strqが「0」の近傍、以下同様)であれば、斜線の領域P10に示すように左方向の所定範囲の駆動は禁止と判定し、操舵トルク信号Strqが左方向若しくは中立付近であれば、斜線の領域P20に示すように右方向の所定範囲の駆動は禁止と判定する。インターロック手段4は、操舵トルク信号Strqに基づいて右方向駆動禁止領域B1と判定すればモータ駆動禁止信号としての右方向駆動禁止信号Sinhrを出力し、左方向駆動禁止領域A1と判定すればモータ駆動禁止信号としての左方向駆動禁止信号Sinhlを出力する。
モータ駆動手段5は、第1のマイクロコンピュータ3が出力するモータ駆動信号Stmtrと、インターロック手段4が出力する右方向駆動禁止信号Sinhr及び左方向駆動禁止信号Sinhlとに基づいて、モータ駆動制御信号Sdmtrを算出して出力しモータ2を駆動若しくは駆動停止の制御を行なう。図5は、モータ駆動信号Stmtrと右方向駆動禁止信号Sinhrと左方向駆動禁止信号Sinhlとモータ駆動制御信号Sdmtrの関係を示す表であり、モータ駆動信号Stmtrが示す駆動方向と、左方向駆動禁止信号Sinhlが示す「許可」又は「禁止」と、右方向駆動禁止信号Sinhrが示す「許可」又は「禁止」とに応じて、モータ駆動制御信号Sdmtrがモータ2に与える駆動方向又は駆動停止の制御内容が決定される。
例えば、モータ駆動信号Stmtrが「右方向駆動」を示し、左方向駆動禁止信号Sinhlが「許可」であり、右方向駆動禁止信号Sinhrが「禁止」であれば、モータ駆動制御信号Sdmtrは「駆動停止」となる。即ち、この場合は、図23に示す領域B1の範囲内に相当することとなる。尚、モータ駆動手段5は、一度、モータ駆動制御信号Sdmtrが「駆動停止」になると、それ以降はモータ駆動停止の状態を保持するように構成してもよい。
以上述べたように、運転者の操舵トルクを軽減する方向にはモータ2の駆動を行い、運転者の操舵トルクを増大する方向にはモータ2の駆動を禁止する電動パワーステアリング装置が実現される。
尚、インターロック手段4による駆動禁止領域は、前述の特許文献1に示されているようにモータ電流検出値によって変化するように構成する場合がある。図24は、インターロック手段による駆動禁止領域をモータ電流検出値によって変化させるようにした場合の、この発明の基礎となる技術に基づく電動パワーステアリング装置を示す構成図である。図24に於いて、モータ電流検出手段7は、モータ2に通流しているモータ電流を検出して、モータ電流検出値Smmtrを出力する。インターロック手段4は、操舵トルク信号Strqとモータ電流検出値Smmtrを入力として、モータ駆動禁止信号としての右方向駆動禁止信号Sinhrと左方向駆動禁止信号Sinhlを出力する。
図25は、図24に示すインターロック手段4に設定された駆動禁止領域の例を示す説明図である。図25に於いて、横軸は操舵トルク信号Strq、縦軸はモータ電流検出値Smmtrを示す。図25に示すように、モータ電流検出値Smmtrが「0」近傍の所定の範囲にある場合に、前述の図23に示す左方向駆動禁止領域P10及び右方向駆動禁止領域P20の夫々の一部が駆動許可領域に変更され、その結果、斜線で示す左方向駆動禁止領域P11及び右方向駆動禁止領域P21が設定される。
又、インターロック手段4による駆動禁止領域を、モータ電流目標値によって変化させるように構成する場合がある。図26は、インターロック手段による駆動禁止領域をモータ電流目標値によって変化させるようにした場合の、この発明の基礎となる技術に基づく電動パワーステアリング装置を示す構成図である。図26に於いて、インターロック手段4は、操舵トルク信号Strqと第1のマイクロコンピュータ3が出力するモータ電流目標値Stmtrを入力として、モータ駆動禁止信号としての右方向駆動禁止信号Sinhrと左方向駆動禁止信号Sinhlを出力する。
図27は、図26に示すインターロック手段4に設定された駆動禁止領域の例を示す説明図である。図25に於いて、横軸は操舵トルク信号Strq、縦軸はモータ電流目標値Stmtrを示す。図27に示すように、モータ電流検出値Stmtrが「0」近傍の所定の範囲にある場合に、前述の図23に示す左方向駆動禁止領域P10及び右方向駆動禁止領域P20の夫々の一部が駆動許可領域に変更され、その結果、斜線で示す左方向駆動禁止領域P12及び右方向駆動禁止領域P22が設定される。
以上述べたこの発明の基礎となる技術に基づく電動パワーステアリング装置の場合、目標モータ電流の演算に用いる操舵トルク信号と、インターロック手段に用いる操舵トルク信号とに差が生じる場合があり、このため、操舵トルク信号が短い周期で変化するような場合は、目標モータ電流の演算が正しく行われているにも関わらず、目標モータ電流がインターロック手段が設定する駆動禁止領域に入ることがあり、モータの駆動が停止することがあるという課題がある。
この発明は、前述の発明の基礎となる技術及び従来の装置に於ける課題を解消するものであり、以下、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置について詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の構成図である。図1に於いて、操舵トルク検出器1は、車両の運転者が操舵ハンドルを介してステアリング系に加える操舵トルクを検出しこの検出した操舵トルクに対応した操舵トルク信号Strqを出力する。モータ2は、運転者の操舵トルクを軽減する動力を発生する。第1のマイクロコンピュータ3は、操舵トルク検出器1からの操舵トルク信号Strqに応じてモータ駆動信号Stmtrを発生しモータ駆動手段5に入力する。モータ駆動手段5は、モータ駆動信号Stmtrと後述するインターロック手段4からのモータ駆動禁止信号としての右方向駆動禁止信号Sinhr及び左方向駆動禁止信号Sinhlとに基づいてモータ駆動制御信号Sdmtrを出力しモータ2を制御する。
第1のフィルタ手段31は、操舵トルク検出器1の出力である操舵トルク信号Strqをフィルタリング処理しこのフィルタリング処理した操舵トルク信号Strgf1を出力する。目標電流算出手段32は、第1のフィルタ手段31から出力された操舵トルク信号Strgf1に基づいて目標モータ電流Stiを算出し出力する。モータ駆動信号生成手段33は、目標電流算出手段32からの目標モータ電流Stiをモータ2を駆動するためのモータ駆動信号Stmtrに変換して出力する。前述の第1のフィルタ手段31、目標電流算出手段32、モータ駆動信号生成手段33は、第1のマイクロコンピュータ3により構成されている。
第2のフィルタ手段41は、第1のマイクロコンピュータ3の外部でアナログ回路により構成され、第1のフィルタ手段31のフィルタ特性に類似したフィルタ特性を備えている。この第2のフィルタ手段41は、操舵トルク検出器1が出力する操舵トルク信号Strqをフィルタリング処理しこのフィルタリング処理した操舵トルク信号Strgf2を出力する。インターロック手段4は、第2のフィルタ手段41から出力された操舵トルク信号Strgf2に対応してモータ2の駆動に対する許可と禁止を判定し、モータ駆動禁止信号を出力する。尚、目標電流演算手段32とモータ駆動信号生成手段33とにより電動パワーステアリング装置の制御手段を構成している。
次に、以上の様に構成されたこの発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の動作について説明する。図1に於いて、運転者が操舵ハンドル(図示せず)を操作すると、操舵トルク検出器1は、運転者の操舵トルクを検出しその検出した操舵トルクに応じた操舵トルク信号Strqを出力する。操舵トルク信号Strqは、第1のマイクロコンピュータ3の内部に構成された第1のフィルタ手段31と、第1のマイクロコンピュータ3の外部に構成された第2のフィルタ手段41に入力される。
第1のフィルタ手段31は、操舵トルク信号Strqをフィルタリング処理して操舵トルク信号Strqf1を出力する。図2は、第1のフィルタ手段31のフィルタ特性としての伝達関数を示す説明図であり、(a)は第1のフィルタ手段の構成、(b)は周波数に対するゲイン特性、(c)は周波数に対する移送特性を示している。第1のフィルタ手段31はそのフィルタ特性に基づいて、操舵トルク信号Strqをフィルタリング処理して位相補償することにより、ステアリング系の安定性の確保や所望の操舵フィーリングの設定を可能にする。尚、第1のフィルタ手段31のフィルタ特性は固定されている。
一方、第2のフィルタ手段41は、操舵トルク検出器1が出力する操舵トルク信号Strqをフィルタリング処理しこのフィルタリング処理した操舵トルク信号Strgf2を出力する。第2のフィルタ手段41は、第1のフィルタ手段31の周波数特性が前述の図2に示すフィルタ特性としての周波数特性を備える場合、例えば、図3に示すアナログ回路により構成される。
即ち、図3は、第2のフィルタ手段41の構成を示す説明図であり、(a)は第2のフィルタ手段の構成、(b)は周波数に対するゲイン特性、(c)は周波数に対する移送特性を夫々示している。図3に示すように、第2のフィルタ手段41は、直列接続された第1の演算増幅器Amp1、第2の演算増幅器Amp2、第3の演算増幅器Amp3を備えている。第1の演算増幅器Amp1の正相入力端子は接地され、操舵トルク検出器1の出力端子に接続される逆相入力端子には抵抗R11とコンデンサC11との直列接続体及びこの直列接続体に並列接続された抵抗R12が接続されている。又、第1の演算増幅器Amp1の出力端子と逆相入力端子との間には、抵抗R21とコンデンサC21との直列接続体及びこの直列接続体に並列接続された抵抗R22が接続されている。第3の演算増幅器Amp3の逆相入力端子と第2の演算増幅器Amp2の出力端子との間には、抵抗R22aが接続され、又、第3の演算増幅器Amp3の出力端子と逆相入力端子との間には抵抗R12aが接続されている。
例えば、抵抗R11は150[kΩ]、抵抗R12、抵抗R12aは夫々24[kΩ]、抵抗R21は18[kΩ]、抵抗R22、抵抗R22aは夫々22[kΩ]の抵抗値を備え、コンデンサC11は0.022[μF]、コンデンサC21は0.75[μF]の静電容量値を夫々備えている。このように構成された第2のフィルタ41の伝達関数は、図3の(a)、(b)に示すように前述の図2に示す第1のフィルタ31とほぼ同様のフィルタ特性としての周波数特性を備える。
図1に於いて、インターロック手段4は、第2のフィルタ手段41からの操舵トルク信号Strgf2に対応して駆動禁止領域を設定する。この場合、第2のフィルタ手段41からインターロック手段4に入力される操舵トルク信号Strqf2と第1のフィルタ手段31から目標電流算出手段32に入力される操舵トルク信号Strqf1との差は後述するように低減されている。図4は、インターロック手段4に設定された駆動禁止領域の例を示す説明図である。図4に於いて、横軸は操舵トルク信号Strqf2、縦軸はモータ駆動電流Stiを示す。図4に示すように、操舵トルク信号Strqf2が右方向若しくは中立の近傍(操舵トルク信号Strqf2が「0」の近傍、以下同様)であれば、左方向駆動禁止領域P13と判定し、操舵トルク信号Strqが左方向若しくは中立付近であれば、右方向駆動禁止領域P23と判定する。インターロック手段4は、操舵トルク信号Strqf2に基づいて右方向駆動禁止領域P23と判定すればモータ駆動禁止信号としての右方向駆動禁止信号Sinhrを出力し、左方向駆動禁止領域P13と判定すればモータ駆動禁止信号としての左方向駆動禁止信号Sinhlを出力する。
モータ駆動手段5は、前述の図5に示すように、第1のマイクロコンピュータ3が出力するモータ駆動信号Stmtrとインターロック手段4が出力する右方向駆動禁止信号Sinhr及び左方向駆動禁止信号Sinhlにより、モータ駆動信号Sdmtrを算出して出力しモータ2を駆動若しくは駆動停止の制御を行なう。モータ駆動信号Stmtrと右方向駆動禁止信号Sinhrと左方向駆動禁止信号Sinhlとモータ駆動制御信号Sdmtrとの関係は、前述の図5に示す表の通りであり、モータ駆動信号Stmtrが示す駆動方向と、左方向駆動禁止信号Sinhlが示す「許可」又は「禁止」と、右方向駆動禁止信号Sinhrが示す「許可」又は「禁止」とに応じて、モータ駆動制御信号Sdmtrがモータ2に与える駆動方向又は駆動停止の制御内容が決定される。
例えば、モータ駆動信号Stmtrが「右方向駆動」を示し、左方向駆動禁止信号Sinhlが「許可」であり、右方向駆動禁止信号Sinhrが「禁止」であれば、モータ駆動制御信号Sdmtrは「駆動停止」となる。尚、モータ駆動手段5は、一度、モータ駆動制御信号Sdmtrが「駆動停止」になると、それ以降はモータ駆動停止の状態を保持するように構成してもよい。
図6は、第1のフィルタ手段31によりフィルタ処理が施された操舵トルク信号Strqf1に基づき目標電流算出手段32が設定する目標電流と、第2のフィルタ手段41によりフィルタ処理が施された操舵トルク信号Strqf2に基づきインターロック手段4が設定する駆動禁止領域とを示す説明図である。図6に於いて、横軸は操舵トルク信号Strqf2、縦軸はモータの目標電流Stiを示す。この場合、目標電流Stiの設定値C1及びC2は、図示のように右方向駆動禁止領域P23及び左方向駆動禁止領域P13に入ることはない。従って、前述の従来の技術やこの発明の基礎となる技術のような不具合を生ずることなくモータ2の駆動若しくは駆動停止の制御を行なうことができる。
次に、この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置が、前述の従来の技術やこの発明の基礎となる技術のような不具合を生ずることなくモータ2の駆動若しくは駆動停止の制御を行なうことができる理由について、以下に更に詳細に説明する。
先ず、第2のフィルタ手段41が操舵トルク信号Strqに対するフィルタリング処理を行なわずに操舵トルク信号Strqf2を出力した場合について説明する。この場合は、第2のフィルタ手段41が設けられていない前述の発明の基礎となる技術の場合と等価である。図7は、第2のフィルタ手段41によるフィルタリング処理を行わない場合の操舵トルク信号を示す波形図で、10[Hz]の正弦波の操舵トルク信号Strqが第1のフィルタ手段31及び第2のフィルタ手段41に入力された場合を示している。
図7に示すように、操舵トルク検出器1から10[Hz]の正弦波の操舵トルク信号Strqが第1のフィルタ手段31に入力された場合、第1のフィルタ手段31によりフィルタリング処理された操舵トルク信号Strqf1は、操舵トルク信号Strqに対して、ゲインが下がり位相が遅れる。一方、第2のフィルタ手段41から出力される操舵トルク信号Strqf2は、第2のフィルタ手段41によるフィルタ処理が行なわれていないので、操舵トルク信号Strqと同一となる。
図8は、前述のように操舵トルク信号Strqが10[Hz]の正弦波である場合に、第2のフィルタ手段41によりフィルタリング処理が行なわれていない操舵トルク信号Strqf2と、第1のフィルタ手段31によりフィルタリング処理が行なわれた操舵トルク信号Strqf1との関係を示すグラフである。図8に示すように、操舵トルク信号Strqf1と操舵トルク信号Strqf2との関係は、実線Dで表わされる。
図9は、操舵トルク信号Strqが10[Hz]の正弦波である場合に、フィルタ処理が施された操舵トルク信号Strqf1に基づいて目標電流算出手段32が設定する目標電流Stiと、フィルタ処理が施されていない操舵トルク信号Strqf2に基づいてインターロック手段4が設定する駆動禁止領域P23とを示す説明図で、横軸は操舵トルク信号Strqf2、縦軸は目標電流Stiを示している。尚、図9に於ける右方向駆動禁止領域P23の縦軸方向の範囲は、図6に示す右方向駆動禁止領域P23の縦軸方向の範囲の一部のみを示している。
目標電流Stiは、前述したように第1のフィルタ手段31によりフィルタリング処理された操舵トルク信号Strqf1に基づいて目標電流算出手段32により設定されるので、操舵トルク信号Strqf1と操舵トルク信号Strqf2とが同一であれば、操舵トルク信号Strqf2に対する目標電流Stiは図9に破線で示すC1となる。しかしながら、フィルタリング処理が行なわれていない操舵トルク信号Strqf2とフィルタリング処理が行なわれた操舵トルク信号Strqf1とは同一ではなく前述の図8に示す関係となっているので、操舵トルク信号Strqf2に対する目標電流Stiは図9に実線Eで示すようになる。
その結果、図9にXで示すとおり、操舵トルク信号Strqf2が減少して、1.5[Nm]付近になったときに、目標電流Stiは「0」A以上であるにもかかわらず、インターロック手段4による右方向駆動禁止領域P23に入り込むこととなる。従って、目標電流Stiに応じてモータ2が駆動されるべきところが駆動禁止される状態となるため、ステアリング系の安定性の確保や所望の操舵フィーリングの設定ができないこととなる恐れが生じる。
次に、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の場合について説明する。図10は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける操舵トルク信号を示す波形図であり、10[Hz]の正弦波の操舵トルク信号Strqが第1のフィルタ手段31及び第2のフィルタ手段41に入力された場合を示している。前述したように、第2のフィルタ手段41は、第1のフィルタ手段31とほぼ同様のフィルタ特性を備えているので、図10に示すように、10[Hz]の正弦波の操舵トルク信号Strqが入力された場合、第1のフィルタ手段31によりフィルタ処理された操舵トルク信号Strqf1と第2のフィルタ手段41によりフィルタ処理された操舵トルク信号Strqf2とはほぼ同一の波形となり、操舵トルク信号Strqに対して、ほぼ同様にゲインが下がり位相が遅れることとなる。
図11は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける操舵トルク信号Strqf2と操舵トルク信号Strqf1との関係を示すグラフである。第2のフィルタ手段41によるフィルタリング処理を施こされた操舵トルク信号Strqf2は、第1のフィルタ手段31によりフィルタリング処理を施した操舵トルク信号Strqf1とほぼ同一であり、両者の関係は図11に実線Fで示すように比例関係となる。
図12は、操舵トルク信号Strqが10[Hz]の正弦波である場合に、第1のフィルタ手段31によりフィルタ処理が施された操舵トルク信号Strqf1に基づいて目標電流算出手段32が設定する目標電流Stiと、第2のフィルタ手段41によりフィルタ処理が施こされた操舵トルク信号Strqf2に基づいてインターロック手段4が設定する駆動禁止領域P23とを示す説明図で、横軸は操舵トルク信号Strqf2、縦軸は目標電流Stiを示している。尚、図12に於ける右方向駆動禁止領域P23の縦軸方向の範囲は、図6に示す麦方向駆動禁止領域P23の縦軸方向の範囲の一部のみを示している。
この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置によれば、操舵トルク信号Strqf2は操舵トルク信号Strqf1とほぼ同一であり両者は前述の図11に示す比例関係にあるので、操舵トルク信号Strqf2に対する目標電流Stiは、図12に示すように、設定された目標電流C1に重なる実線Gで示されることとなる。従って、図12にYで示すとおり、操舵トルク信号Strqf2が減少して2.0[Nm]付近となっても、目標電流Stiは右方向駆動禁止領域P23に入り込むことがなく、目標電流Stiに応じてモータ2が駆動されるべきところが駆動禁止される状態となるようなことはなく、ステアリング系の安定性の確保や所望の操舵フィーリングの設定が可能となる。
以上述べたように、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置によれば、第2のフィルタ手段41によりフィルタリング処理された操舵トルク信号は、第1のフィルタ手段31によりフィルタリング処理が施された操舵トルク信号とほぼ同一とされるので、マイクロコンピュータ3が正常に目標電流を算出している場合に、従来の装置若しくはこの発明の基礎となる技術のようにインターロック手段4によりモータ2の駆動が禁止されることがなくなり、ステアリング系の安定性を確保し且つ所望の操舵フィーリングの設定が可能な電動パワーステアリング装置を実現することができる。その結果、運転者の操舵トルクを軽減する方向にはモータ2の駆動を行い、運転者の操舵トルクを増大する方向にはモータ2の駆動を禁止する電動パワーステアリング装置が実現される。
実施の形態2.
前述の実施の形態1では、第1のフィルタ手段31の特性を固定していたが、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置は、第1のフィルタ手段31の特性を、操舵トルク信号、車両の速度信号、操舵速度信号等により認識される車両の運転状態に応じて切り替えるようにしたものである。
図13は、この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置の構成図である。図13に於いて、第1のフィルタ特性調整手段34は、操舵トルク信号、車両の速度信号、操舵速度信号等により認識される車両の運転状態に応じて第1のフィルタ手段31のフィルタ特性を調整するものである。
第1のフィルタ特性調整手段34は、操舵トルク検出器1からの操舵トルク信号Strqに応じて3種類のフィルタ特性選択信号Schrを出力する。操舵トルク信号Strqが0[Nm]から2[Nm]未満の範囲であれば、第1のフィルタ特性調整手段34は「A」の範囲を示す信号を第1のフィルタ手段31に与える。操舵トルク信号Strqが2[Nm]から5[Nm]未満の範囲であれば、第1のフィルタ特性調整手段34は「B」の範囲を示す信号を第1のフィルタ手段31に与える。操舵トルク信号Strqが5[Nm]以上であれば、第1のフィルタ特性調整手段34は「C」の範囲を示す信号を第1のフィルタ手段31に与える。
第1のフィルタ手段31は、後述するように、夫々異なるフィルタ特性にてフィルタ処理を行う第1のフィルタ構成体F1、第2のフィルタ構成体F2、第3のフィルタ構成体F3を備え、第1のフィルタ特性選択手段34からのフィルタ特性選択信号Schrに応じて、フィルタ処理を行なうフィルタ構成体を選択するものである。図14は、第1のフィルタ手段31の構成を示す説明図であり、(a)はフィルタ特性選択信号Schrとフィルタ特性の対応を示す表、(b)は第1のフィルタ手段31の構成、(c)は選択周波数に対するゲイン特性、(d)は周波数に対する移送特性を示している。図14の(b)に於いて、スイッチS1、S2は、第1のフィルタ特性選択手段34からのフィルタ特性選択信号Schrの値に応じて、第1のフィルタ構成体F1、第2のフィルタ構成体F2、第3のフィルタ構成体F3の何れかを選択する。
第1のフィルタ構成体F1は第1のフィルタ特性A1を備え、第2のフィルタ構成体F2は第2のフィルタ特性B1を備え、第3のフィルタ構成体F3は第3のフィルタ特性C1を備えるように第1のマイクロコンピュータ3により構成されている。第1のフィルタ構成体F1、第2のフィルタ構成体F2、第3のフィルタ構成体F3の周波数に対するゲイン特性、位相特性の相違は、夫々図14の(c)、(d)に示すとおりである。
スイッチS1、S2は、第1のフィルタ特性選択手段34からのフィルタ特性選択信号Schrが「A」の範囲にある場合は、第1のフィルタ構成体F1を選択するように切り替え、フィルタ特性選択信号Schrが「B」の範囲にある場合は、第2のフィルタ構成体F2を選択するように切り替え、フィルタ特性選択信号Schrが「C」の範囲にある場合は、第3のフィルタF3を選択するように切り替える。つまり、第1のフィルタ手段31は、第1のフィルタ特性選択手段34からのフィルタ特性選択信号Schrに応じてフィルタの特性が図14の(a)に示すように切り替わる。その結果、第1のフィルタ手段31によりフィルタリング処理された操舵トルク信号Strqf1は、その選択されたフィルタ特性によりフィルタリング処理された値となる。
図15は、第1のフィルタ特性調整手段34からのフィルタ特性選択信号Schrに基づいて第1のフィルタ手段31のフィルタ特性が調整された場合の、操舵トルク信号Strqf1と目標電流Stiとの関係を示す説明図で、横軸は操舵トルク信号Strqf1を示し、縦軸は目標電流Stiを示す。図15に示すように、この場合の目標モータ電流設定値はC11に示す特性となる。
一方、第2のフィルタ手段41は、第1のフィルタ手段31のフィルタ特性の切り替わりによる影響が少なくなるように、前述の第2のフィルタ構成体F2のフィルタ特性B1に近いフィルタ特性を備えるように構成されている。図16は、第2のフィルタ手段41の構成を示す説明図で、(a)は第2のフィルタ手段41の構成、(b)は周波数に対するゲイン特性、(c)は周波数に対する移送特性を示している。
第2のフィルタ手段41は、図16の(a)に示すように、直列接続された第1の演算増幅器Amp1、第2の演算増幅器Amp2、第3の演算増幅器Amp3を備えている。第1の演算増幅器Amp1の正相入力端子は接地され、操舵トルク検出器1の出力端子に接続される逆相入力端子には抵抗R11とコンデンサC11との直列接続体及びこの直列接続体に並列接続された抵抗R12が接続されている。又、第1の演算増幅器Amp1の出力端子と逆相入力端子との間には、抵抗R21とコンデンサC21との直列接続体及びこの直列接続体に並列接続された抵抗R22が接続されている。第3の演算増幅器Amp3の逆相入力端子と第2の演算増幅器Amp2の出力端子との間には、抵抗R22aが接続され、又、第3の演算増幅器Amp3の出力端子と逆相入力端子との間には抵抗R12aが接続されている。
例えば、抵抗R11は150[kΩ]、抵抗R12、抵抗R12aは夫々24[kΩ]、抵抗R21は18[kΩ]、抵抗R22、抵抗R22aは夫々22[kΩ]の抵抗値を備え、コンデンサC11は0.022[μF]、コンデンサC21は0.75[μF]の静電容量値を夫々備えている。このように構成された第2のフィルタ41のフィルタ特性である伝達関数は、図16の(a)、(b)に示すとおりであり、前述の図15に示す第1のフィルタ31の第2のフィルタ構成体F2のフィルタ特性B1とほぼ同様の周波数特性を備える。第2のフィルタ手段41は、そのフィルタ特性が固定されている。
以上のように構成されたこの発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置に於いて、操舵トルク検出器1が検出した操舵トルクに基づく操舵トルク信号、車両の速度に基づく速度信号、操舵速度に対応する操舵速度信号等により認識される車両の運転状態に応じて、第1のフィルタ手段31のスイッチS1、S2が切り替えられ、第1のフィルタ手段31の第1のフィルタ構成体F1乃至第3のフィルタ構成体F3の何れかが選択され、操舵トルク信号Strqをフィルタリング処理するためのフィルタ特性がA1、B1、C1の何れかが選択される。その選択は、検出された車速が高い場合や、操舵速度が高い場合は伝達関数の低いフィルタ特性A1が選択され、その逆の場合はフィルタ特性C1が選択される。車両状態が通常の場合は、中間のフィルタ特性B1が選択される。
前述したように、第2のフィルタ手段41のフィルタ特性を、第1のフィルタ手段31のフィルタ特性が変化し得る範囲の中間の特性、つまりフィルタ特性B1とほぼ同一に設定しているので、第1のフィルタ手段31が第2のフィルタ構成体F2による第2のフィルタ特性B1によりフィルタリング処理を操舵トルク信号Strqに施すときは、第2のフィルタ手段41によりフィルタリング処理が施された操舵トルク信号Strqf2は、第1のフィルタ手段31からの操舵トルク信号Strqf1とほぼ同一となり、前述の実施の形態1の場合と同様に、マイクロコンピュータ3が正常に目標電流を算出している場合に、従来の装置若しくはこの発明の基礎となる技術のようにインターロック手段4によりモータ2の駆動が禁止されることがなくなり、ステアリング系の安定性の確保や所望の操舵フィーリングの設定が可能な電動パワーステアリング装置を実現することができる。
又、第1のフィルタ手段31が、第1のフィルタ構成体F1による第1のフィルタ特性A1によりフィルタリング処理を行なう場合、若しくは第3のフィルタ構成体F3による第3のフィルタ特性C1によりフィルタリング処理を行なう場合であっても、前述のように第2のフィルタ手段41のフィルタ特性は、第1のフィルタ特性A1若しくは第3のフィルタ特性C1との差が少なく構成されているので、前述の実施の形態1の場合と同様に、マイクロコンピュータ3が正常に目標電流を算出している場合に、従来の装置若しくはこの発明の基礎となる技術のようにインターロック手段4によりモータ2の駆動が禁止されることがなくなり、ステアリング系の安定性の確保や所望の操舵フィーリングの設定が可能な電動パワーステアリング装置を実現することができる。
以上述べたように、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置によれば、操舵トルク信号、車両の速度信号、操舵速度信号等により認識される車両の運転状態に応じて最適なフィルタ特性を選択することができ、より確実にステアリング系の安定性を確保し且つ所望の操舵フィーリングの設定が可能な電動パワーステアリング装置を実現することができる。
実施の形態3.
前述の実施の形態2では、第2のフィルタ手段41のフィルタ特性が固定されていたが、この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置は、第1のフィルタ手段31のフィルタ特性及び第2にフィルタ手段41のフィルタ特性を、操舵トルク信号、車両の速度信号、操舵速度信号等により認識される車両の運転状態に応じて切り替えるようにしたものである。
図17は、この発明の実施の形態3に係る電動パワーステアリング装置の構成図である。図17に於いて、第1のフィルタ特性調整手段34は、第1のフィルタ手段31のフィルタ特性を調整すると同時に、第2のフィルタ手段41のフィルタ特性を調整するものである。第1のフィルタ特性調整手段34と第1のフィルタ手段31の構成は実施の形態2の場合と同様であるが、第1のフィルタ特性調整手段34は、その出力であるフィルタ特性選択信号Schrを第2のフィルタ手段41にも供給する。
図18は、第2のフィルタ手段41の構成を示す説明図で、(a)はフィルタ特性選択信号Schrとフィルタ特性の対応を示す表、(b)は第2のフィルタ手段41の構成を示している。第2のフィルタ手段41は、図18の(b)に示すように、直列接続された第1の演算増幅器Amp1、第2の演算増幅器Amp2、第3の演算増幅器Amp3を備えている。第1の演算増幅器Amp1の正相入力端子は接地され、操舵トルク検出器1の出力端子に接続される逆相入力端子には抵抗R11とコンデンサC11との直列接続体及びこの直列接続体に並列接続された抵抗R12が接続されている。又、第1の演算増幅器Amp1の出力端子と逆相入力端子との間には、抵抗R21とコンデンサC21との直列接続体及びこの直列接続体に並列接続された抵抗R22が接続され、更に、抵抗R31と第1のアナログスイッチS31との直列接続体、及び抵抗32と第2のアナログスイッチS32との直列接続体が抵抗R22に並列に接続されている。
又、第2の演算増幅器Amp2の出力端子と第3の演算増幅器Amp3の逆相入力端子との間には、抵抗R22aと、この抵抗R22aに並列接続された抵抗R31aと第3のアナログスイッチS31aとの直列接続体及び抵抗R32aと第4のアナログスイッチS32aとの直列接続体が接続されている。第3の演算増幅器Amp3の出力端子と逆相入力端子との間には抵抗R12aが接続されている。
例えば、抵抗R11は150[kΩ]、抵抗R12は24[kΩ]、抵抗R21、抵抗R21aは180[kΩ]、抵抗R22、抵抗R22a、抵抗R31、抵抗R31aは夫々22[kΩ]、抵抗R32、抵抗R32aは47[kΩ]の抵抗値を備え、コンデンサC11は0.022[μF]、コンデンサC21は0.075[μF]の静電容量を備えている。
又、第1のアナログスイッチS31及び第3のアナログスイッチS31aは、第1のフィルタ特性調整手段34の出力信号であるフィルタ特性選択信号Schrにより生成された第1の論理信号Schr1により抵抗値が切り替わるように構成され、第1の論理信号Schr1がハイレベルのとき0[Ω]、ローレベルのとき∞[Ω]となる。更に、第2のアナログスイッチS32と第4のアナログスイッチS32aは、第1のフィルタ特性調整手段34の出力信号であるフィルタ特性選択信号Schrにより生成された第2の論理信号Shr2により抵抗値が切り替わるように構成され、第2の論理信号Schr2がハイレベルのとき0[Ω]、ローレベルのとき∞[Ω]となる。
図18の(a)に示すように、フィルタ特性選択信号Schrが前述の図15に示す「A」の場合は、第1の論理信号Schr1がハイレベル、第2の論理信号Schr2がローレベルとなる。フィルタ特性選択信号Schrが前述の図15に示す「B」の場合は、第1の論理信号Schr1がローレベル、第2の論理信号Schr2がハイレベルとなる。又、フィルタ特性選択信号Schrが前述の図14に示す「C」の場合は、第1の論理信号Schr1と第2の論理信号Schr2が共にローレベルとなる。
その結果、第2のフィルタ手段41は、フィルタ特性選択信号Schrに基づいて生成される第1の論理信号Schr1及び第2の論理信号SChr2により、抵抗R22に並列に抵抗R31及び抵抗R32が挿入され若しくは切り離され、同時に抵抗R22aに並列に抵抗R31a及び抵抗R32aが挿入され若しくは切り離される。
例えば図18に於いて、フィルタ特性選択信号Schrの値が「A」の場合は、第1の論理信号Schr1がハイレベル、第2の論理信号Schr2がローレベルとなり、第1のアナログスイッチS31と第3のアナログスイッチS31aがオンとなり、第2のアナログスイッチS32と第4のアナログスイッチS32aはオフとなる。これにより、抵抗R22と抵抗R31、抵抗R22aと抵抗R31aは夫々並列回路を構成し、抵抗R32と抵抗R32aは遮断される。
又、フィルタ特性選択信号Schrの値が「B」の場合は、第1の論理信号Schr1がローレベル、第2の論理信号Schr2がハイレベルとなり、第2のアナログスイッチS32と第4のアナログスイッチS32aがオンとなり、第1のアナログスイッチS31と第3のアナログスイッチS31aはオフとなる。その結果、抵抗R22と抵抗R32、抵抗R22aと抵抗R32aは並列回路を構成し、抵抗R31と抵抗R31aは遮断される。更に、フィルタ特性選択信号Schrの値が「C」の場合は、第1の論理信号Schr1と第2の論理信号Schr2が共にローレベルとなり、第1のアナログスイッチS31、第2のアナログスイッチS32、第3のアナログスイッチS31a、第4のアナログスイッチS32aは何れもオフとなり、抵抗R22に抵抗R31、R32が並列に接続されることはなく、又、抵抗R22aに抵抗R31a、抵抗R32aが並列に接続されることはない。
このように、フィルタ特性選択信号Schrにより第2のフィルタ手段41の演算増幅器に接続された抵抗の値を変化させることができるため、第2のフィルタ手段41のフィルタ特性を、図18の(a)に示すように、フィルタ特性A2、B2、C2の何れかを選択することができる。図19は、第2のフィルタ手段41のフィルタ特性A2、B2、C2を示す説明図で、(a)はフィルタ特性選択信号Schrの値に応じて選択されるフィルタ手段2のフィルタ特性を示す表、(b)は周波数に対する夫々の特性のゲイン特性、(c)は周波数に対する夫々の特性の位相特性を夫々示している。
一方、第1のフィルタ手段31は、前述の実施の形態2と同様に構成されており、図14に示すように、フィルタ特性選択信号Schrの値「A」、「B」、「C」に対応してフィルタ特性A1、B1、C1の何れかを選択することができる。
ここで、第2のフィルタ手段41のフィルタ特性A2、B2、C2は、夫々第1のフィルタ手段31のフィルタ特性A1、B1、C1に対応し、夫々対応するフィルタ特性が同一若しくは類似した特性となるように設定されている。そして、フィルタ特性選択信号Schrの値に応じて第1のフィルタ手段がフィルタ特性A1を選択したときは、第2のフィルタ手段41はフィルタ特性A2を選択し、第1のフィルタ手段がフィルタ特性B1を選択したときは、第2のフィルタ手段41はフィルタ特性B2を選択し、第1のフィルタ手段がフィルタ特性C1を選択したときは、第2のフィルタ手段41はフィルタ特性C2を選択する。
その結果、第1のフィルタ手段31によりフィルタリング処理された操舵トルク信号Strqf1と第2のフィルタ手段41によりフィルタリング処理された操舵トルク信号Strqf2は、常にほぼ同一若しくは類似した値となり、マイクロコンピュータ3が正常に目標電流を算出している場合に、従来の装置若しくはこの発明の基礎となる技術のようにインターロック手段4によりモータ2の駆動が禁止されることがなくなり、ステアリング系の安定性の確保や所望の操舵フィーリングの設定が可能な電動パワーステアリング装置を実現することができる。
以上述べたように、この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置によれば、操舵トルク信号、車両の速度信号、操舵速度信号等により認識される車両の状態に応じて最適なフィルタ特性を選択することができ、更により確実に、ステアリング系の安定性を確保し且つ所望の操舵フィーリングの設定が可能な電動パワーステアリング装置を実現することができる。
実施の形態4.
前述の実施の形態1乃至3では、第2のフィルタ手段41はアナログ回路にて構成していたが、この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置は、第2のフィルタ手段41、及びインターロック手段4を、ディジタル回路若しくはマイクロコンピュータ等により構成するようにしたものである。
図20は、この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置の構成図である。図20に於いて、第2のフィルタ手段41とインターロック手段4は、第2のマイクロコンピュータ6により構成されている。又、第2のフィルタ手段41は、第1のフィルタ手段31と同一の構成とされている。第1のフィルタ特性調整手段34が演算したフィルタ特性選択信号Schrは、シリアル通信等を介して第2のフィルタ手段41に入力される。その他の構成は、前述の実施の形態3と同様である。
この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置によれば、操舵トルク信号、車両の速度信号、操舵速度信号等により認識される車両の運転状態に応じて最適なフィルタ特性を選択することができ、更に、第1のフィルタ手段31と第2のフィルタ手段41のフィルタ特性を同一にすることができるため、前述の実施の形態1乃至2と比較して、より確実に、ステアリング系の安定性を確保し且つ所望の操舵フィーリングの設定が可能な電動パワーステアリング装置を実現することができる。
実施の形態5.
前述の実施の形態4では、第2のフィルタ手段41に入力するフィルタ特性選択信号Schr信号は第1のマイクロコンピュータ3で演算した後、シリアル通信などを介して第2のフィルタ手段41に入力していたが、この発明の実施の形態5に係る電動パワーステアリング装置は、第1のフィルタ特性調整手段と同一構成の第2のフィルタ特性調整手段を第2のマイクロコンピュータ6に備えるようにしたものである。
図21は、この発明の実施の形態5に係る電動パワーステアリング装置の構成図である。図21に於いて、第2のマイクロコンピュータ6は、第1のマイクロコンピュータ3が構成する第1のフィルタ特性調整手段34と同一構成の第2のフィルタ特性調整手段44を構成している。その他の構成は、前述の実施の形態4と同様である。
この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置によれば、操舵トルク信号、車両の速度信号、操舵速度信号等により認識される車両の運転状態に応じて最適なフィルタ特性を選択することができ、更に、第1のフィルタ手段31と第2のフィルタ手段41のフィルタ特性を同一にすることができるため、前述の実施の形態1乃至2と比較して、より確実に、ステアリング系の安定性を確保し且つ所望の操舵フィーリングの設定が可能な電動パワーステアリング装置を実現することができる。更に、第1のフィルタ特性調整手段34と第2のフィルタ特性調整手段44の演算を、夫々第1のマイクロコンピュータ3と第2のマイクロコンピュータ6とで別々に実施するため、演算の独立性が向上し、より信頼性の高い電動パワーステアリング装置が実現できる。
この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置に於ける第1のフィルタ手段の伝達関数を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置に於ける第2のフィルタ手段の構成を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置に於けるインターロック手段に設定された駆動禁止領域の例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置に於けるモータ駆動信号と右方向駆動禁止信号と左方向駆動禁止信号とモータ駆動制御信号の関係を示す表である。
この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置に於ける目標電流と駆動禁止領域を示す説明図である。 第2のフィルタ手段によるフィルタリング処理を行わない場合の操舵トルク信号を示す波形図である。 第2のフィルタ手段によりフィルタリング処理が行なわれていない操舵トルク信号と第1のフィルタ手段によりフィルタリング処理が行なわれた操舵トルク信号との関係を示すグラフである。 目標電流と第2のフィルタ手段によりフィルタ処理が施されていない操舵トルク信号に基づいてインターロック手段が設定する駆動禁止領域を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける操舵トルク信号を示す波形図である。
この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける操舵ルク信号を示すグラフである。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける目標電流と駆動禁止領域とを示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置に於ける第1のフィルタ手段の構成を示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置に於ける第1のフィルタ特性調整手段からのフィルタ特性選択信号に基づいて第1のフィルタ手段のフィルタ特性が調整された場合の、操舵トルク信号と目標電流との関係を示す説明図である。
この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置に於ける第2のフィルタ手段の構成を示す説明図である。 この発明の実施の形態3に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態3に係る電動パワーステアリング装置に於ける第2のフィルタ手段の構成を示す説明図である。 この発明の実施の形態3に係る電動パワーステアリング装置に於ける第2のフィルタ手段のフィルタ特性を示す説明図である。 この発明の実施の形態4に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す構成図である。
この発明の実施の形態5に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す構成図である。 この発明の基礎となる技術による電動パワーステアリング装置の構成を示す構成図である。 この発明の基礎となる技術による電動パワーステアリング装置の駆動禁止領域を示す説明図である。 この発明の基礎となる別の技術による電動パワーステアリング装置の構成を示す構成図である。 この発明の基礎となる別の技術による電動パワーステアリング装置の駆動禁止領域を示す説明図である。 この発明の基礎となる更に別の技術による電動パワーステアリング装置の構成を示す構成図である。 この発明の基礎となる更に別の技術による電動パワーステアリング装置の駆動禁止領域を示す説明図である。
符号の説明
1 操舵トルク検出器
2 モータ
3 第1のマイクロコンピュータ
4 インターロック手段
5 モータ駆動手段
6 第2のマイクロコンピュータ
7 モータ電流検出手段
31 第1のフィルタ手段
32 目標電流算出手段
33 モータ駆動信号生成手段
41 第2のフィルタ手段
44 第2のフィルタ特性調整手段

Claims (6)

  1. 車両の運転者により操舵ハンドルを介してステアリング系に加えられた操舵トルクをモータの駆動力により軽減するようにした電動パワーステアリング装置であって、前記操舵トルクを検出してその操舵トルクに対応した操舵トルク信号を出力する操舵トルク検出器と、前記操舵トルク検出器から出力された前記操舵トルク信号にフィルタリング処理を施しそのフィルタリング処理した操舵トルク信号を出力する第1のフィルタ手段と、前記第1のフィルタ手段から出力された前記操舵トルク信号が入力されその入力された操舵トルク信号に基づいたモータ駆動信号を出力する制御手段と、前記操舵トルク検出器から出力された前記操舵トルク信号にフィルタリング処理を施しそのフィルタリング処理した操舵トルク信号を出力する第2のフィルタ手段と、前記第2のフィルタ手段から出力された前記操舵トルク信号が入力されその入力された前記操舵トルク信号に基づいた前記モータの駆動を制限するモータ駆動禁止信号を出力するインターロック手段と、前記制御手段から出力された前記モータ駆動信号と前記インターロック手段から出力された前記モータ駆動禁止信号とに基づいて前記モータを駆動するモータ駆動手段とを備え、前記第2のフィルタ手段は、前記制御手段に入力される前記第1のフィルタ手段からの前記操舵トルク信号と前記インターロック手段に入力される前記第2のフィルタ手段からの前記操舵トルク信号との差を低減するように前記フィルタリング処理を行なうことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記第1のフィルタ手段のフィルタ特性を前記車両の運転状態に基づいて動的に変化させる第1のフィルタ特性調整手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記第1のフィルタ特性調整手段は、前記第1のフィルタ手段のフィルタ特性と共に前記第2のフィルタ手段のフィルタ特性を変化させることを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記第2のフィルタ手段のフィルタ特性を前記車両の運転状態に基づいて動的に変化させる第2のフィルタ特性調整手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記第1のフィルタ手段は前記車両に搭載された第1のマイクロコンピュータにより構成され、前記第2のフィルタ手段はアナログ回路により構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記第1のフィルタ手段は前記車両に搭載された第1のマイクロコンピュータにより構成され、前記第2のフィルタ手段は前記車両に搭載された第2のマイクロコンピュータにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
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