JP4291015B2 - 電動パワーステアリング装置の出力制限方法および出力制限装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自己発熱の大きいシステムである電動パワーステアリング装置の出力制限方法および出力制限装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動パワーステアリング装置は、ステアリング系にモータを備え、モータから供給する動力を、制御装置を用いて制御することにより、運転者の操舵力を軽減するものである。
【0003】
電動パワーステアリング装置では、操舵の仕方によってはスイッチング素子を介してモータに大電流が連続して流れ、抵抗損失による発熱でスイッチング素子やモータの破損が発生する可能性が高かった。そこで、そのような発熱によるスイッチング素子やモータの破損を回避するために、電動パワーステアリング装置のスイッチング素子とモータの各温度を温度センサにより検出して、電流値を制限するものが特許文献1に開示されている。
【0004】
特許文献1で開示された技術においては、温度センサを使用し、電動パワーステアリング装置に使用する駆動回路の過熱を防止し、駆動回路の過熱から保護する。それは、発熱する部分で最も高温になる部分またはその温度に相関する部位の温度が計測できるように構成されており、その温度に応じて出力を制限し、発熱体の過熱を防止するように動作する。しかしながら、この場合、温度センサの異常を検出するようにはしていないため、温度センサが異常となった場合に適正な電流制限がなされないという問題がある。
【0005】
そこで、特許文献2においては、上記の問題を解決する手段が開示されており、その手段は、車両の運転状態に応じた電流が流されて操舵ハンドルの回動操作に対するアシスト力を発生する電動モータを備えた車両の電動パワーステアリング装置において、電流により発熱する部分の温度を検出する温度検出手段と、電動モータに流される電流の電流値に基づいて求められる発熱する部分の推定温度に応じた値が所定値以上変化したか否かを判定する温度条件判定手段と、発熱する部分の推定温度に応じた値が所定値以上変化したと判定された場合に温度検出手段による検出温度が所定温度以上変化していないとき、温度検出手段が異常であると判定する異常判定手段とを備えたことを特徴としている。
【0006】
【特許文献1】
特開平2−92781号公報
【特許文献2】
特開2001−130432公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1で開示された従来技術では温度センサが故障しているかどうかの判断はされていないという問題点があった。また、特許文献2で開示された従来技術では、推定温度に基づいて温度センサが異常であるかどうかの判定を行う手段を備えてはいるが、温度センサあるいは温度推定手段に基づいたモータの出力を制限する方法については開示されていなかった。また、従来の技術では温度センサにより測定される温度に応じて電動パワーステアリング装置の出力を制限するため、温度センサを取り付けた位置の環境温度に応じて出力を制限するまでの時間が大きく変化する。電動パワーステアリング装置は、モータ、モータ駆動装置、ハーネス、コネクタ等発熱する部位は複数あり、それぞれの環境温度も異なる。したがって、温度センサを取り付けた位置によって出力を制限するまでの時間が大幅に長くなったりすると過熱してしまう部位が生じることがあるため、それぞれの部位に温度センサを取り付けたり、温度推定をそれぞれの部位について実施したりする必要があり、システムが複雑になりコストが上昇するという問題が生じる。
【0008】
本発明の目的は、上記問題を解決するため、低コストで、複雑でないシステムで装置の温度を推定し、温度センサが検出する温度あるいは温度推定手段によって推定された温度に基づいてモータの出力を制限する電動パワーステアリング装置の出力制限方法および出力制限装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係る電動パワーステアリング装置の出力制限方法および出力制限装置は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
【0010】
電動パワーステアリング装置の出力制限方法(請求項1に対応)は、電動パワーステアリング装置の一部に取り付けられた温度センサが検出する温度によって、モータの出力を制限するようにした電動パワーステアリング装置の出力制限方法において、モータ電流検出部で検出したモータに流れる電流を入力し、この電流に基づき、単位時間当たりの発熱量と放熱量の差を計算し、さらに当該差を積分して温度上昇を計算し、この温度上昇値と、第2の設定温度であるスタート温度とを加算して電動パワーステアリング装置の推定温度を求め、温度センサで検出された温度を入力し、温度が、第2の設定温度よりも高く設定された第1の設定温度以下の場合には、システム作動開始時の温度センサによって測定された検出温度と第1の設定温度との差をオフセット値とし、それ以後の温度センサの検出温度にオフセット値を加えた値を仮想温度として求め、温度が第1の設定温度以上の場合にはそれ以後の温度センサの検出温度を仮想温度として求め、推定温度と、仮想温度のうち高い方に基づいてモータの出力制限を行うことで特徴づけられる。
【0011】
電動パワーステアリング装置の出力制限方法によれば、上記のごとくして求めた推定温度と仮想温度のうち高い方に基づいてモータの出力制限を行うようにしたため、電動パワーステアリング装置における駆動回路などの発熱体の過熱を確実に防止し、駆動回路などの発熱体の過熱から確実に保護することができる。
【0012】
電動パワーステアリング装置の出力制限装置(請求項2に対応)は、電動パワーステアリング装置の一部に取り付けられた温度センサが検出する温度によって、モータの出力を制限するようにした電動パワーステアリング装置の出力制限装置において、モータ電流検出部で検出したモータに流れる電流を入力し、この電流に基づき、単位時間当たりの発熱量と放熱量の差を計算し、さらに当該差を積分して温度上昇を計算し、この温度上昇値と、第2の設定温度であるスタート温度とを加算して電動パワーステアリング装置の推定温度を求める温度推定手段と、温度センサで検出された温度を入力し、温度が、第2の設定温度よりも高く設定された第1の設定温度以下の場合には、システム作動開始時の温度センサによって測定された検出温度と第1の設定温度との差をオフセット値とし、それ以後の温度センサの検出温度にオフセット値を加えた値を仮想温度として求め、温度が第1の設定温度以上の場合にはそれ以後の温度センサの検出温度を仮想温度として求める仮想温度算出手段と、推定温度と、仮想温度のうち高い方に基づいてモータの出力制限を行う出力制限手段とを備えることで特徴づけられる。
【0013】
電動パワーステアリング装置の出力制限装置によれば、上記のごとく温度推定手段と仮想温度算出手段と出力制限手段とを備え、推定温度と仮想温度のうち高い方に基づいてモータの出力制限を行うようにしたため、電動パワーステアリング装置における駆動回路などの発熱体の過熱を確実に防止し、駆動回路などの発熱体の過熱から確実に保護することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の模式構造図である。電動パワーステアリング装置10では、ステアリング・ホイール(ハンドル)11に一体的に設けられたステアリング軸12に、自在継手13a,13bを有する連結軸13を介して、ラック・ピニオン機構15のピニオン15aに連結されることによって、手動操舵トルク発生機構16が構成されている。
【0016】
ピニオン15aに噛み合うラック歯17aを有し、これらの噛み合いにより軸方向に変換されて往復動するラック軸17は、その両端にタイロッド18を介して転動軸としての左右の前輪19に連結されている。運転者は、ハンドル11を操作することにより、手動操舵トルク発生機構16と通常のラック・ピニオン式のステアリング装置を介して、前輪を揺動させて車両の向きを変えることができる。
【0017】
この手動操舵トルク発生機構16によって発生する操舵トルクを軽減するために、アシストトルク(操舵補助トルク)を供給するモータ20が例えばラック軸17と同軸的に配設され、ラック軸17にほぼ平行に設けられたボールねじ機構21を介してモータ20からの回転運動により供給されるアシストトルクが直進運動のための力に変換され、ラック軸17に作用する。
【0018】
モータ20のロータには、駆動側ヘリカルギヤ20aが一体的に設けられている。このヘリカルギヤ20aは、ボールねじ機構21のねじ軸21aの軸端に一体的に設けられたヘリカルギヤ21bと噛み合っている。また、ボールねじ機構21のナットは、ラック軸17に連結されている。
【0019】
図2は、電動パワーステアリング装置の制御装置を示す図である。図1において、図示しないステアリングギヤボックス内には、ピニオン15aに作用する手動操舵トルクTを検出する手動操舵トルク検出部22が設けられる。この手動操舵トルク検出部22は、検出した手動操舵トルクTを手動操舵トルク検出信号Tdに変換し、その変換された手動操舵トルク検出信号Tdを制御装置24へ入力する。また、車両には車速に対応した車速信号vを検出する車速センサ23も設けられており、車速信号vを制御装置24に入力する。
【0020】
さらに、電動パワーステアリング装置10には図2で示すようにモータ電流検出部25が設けられている。このモータ電流検出部25は、モータ20に対して直列に接続された抵抗等を備え、モータ20に実際に流れるモータ電流IMの大きさおよび方向を検出する。そして、モータ電流検出部25は、モータ電流IMに対応したモータ電流信号Imを制御装置24に入力する。
【0021】
さらに、電動パワーステアリング装置10には、図2で示すようにモータ電圧検出部26が設けられている。モータ電圧検出部26は、モータ20の両端の電圧を各々検出し、モータ20に実際に印加されているモータ電圧VMの大きさおよび方向を検出する。そして、モータ電圧検出部26は、モータ電圧VMに対応したモータ電圧信号Vmを制御装置24に入力する。
【0022】
また、電動パワーステアリング装置10の制御装置24には、温度センサ27を設けている。図3に、温度センサの取り付け位置を示す。温度センサ27は、制御部30が設けられた基板31に接するヒートシンク32上に設け、熱を伝えるために金属の金具等で温度センサ27を固定し、さらにヒートシンク32にネジ等で取り付ける。温度センサ27は、ヒートシンク32の温度に対応する信号を電圧信号VT1とし出力し、その電圧信号VT1を制御装置24に入力する。
【0023】
制御装置24は、手動操舵トルク検出部22、車速センサ23、モータ電流検出部25、モータ電圧検出部26、温度センサ27の各検出信号Td、v、Im、Vm、VT1が入力される。そして、制御装置24は、これらの検出信号Td、v、Im、Vm、VT1に基づいてモータ20に流すモータ電流IMの大きさおよび方向を決定し、モータの運転を行って、モータの出力する動力(操舵補助トルク)を制御する。
【0024】
制御装置24は、手動操舵トルク検出部22、車速センサ23、モータ電流検出部25、モータ電圧検出部26、温度センサ27等からの検出信号がアナログ信号として入力されるので、図示しないA/D変換部によりアナログ信号をディジタル信号に変換し、各CPUに取り込んでいる。
【0025】
制御装置24は、目標電流決定部29と、制御部30とを備える。目標電流決定部29は、手動操舵トルク検出信号Td、車速信号v、モータ電流信号Im、モータ電圧信号Vmに基づいて目標補助トルクを決定し、目標補助トルクをモータ20から供給するために必要となる目標電流信号ITを出力する。そのとき、第1の温度センサ27からの電圧信号VT1とモータ電流信号Imから得られる推定温度信号Tmcに基づいて出力が制限された目標電流信号ITを出力する。
【0026】
図4は、目標電流決定部29のブロック構成図である。目標電流決定部29は、主に、モータ回転速度算出部33、ベース電流算出部34、イナーシャ補償電流算出部35、ダンパー補償電流算出部36、イナーシャ補償部37、ダンパー補償部38、目標電流最終決定部39とローパスフィルタ40と位相補償部41とハイパスフィルタ42と温度推定部43と仮想温度算出部44と出力制限部45から構成される。
【0027】
モータ回転速度算出部33は、モータ電流検出部25からのモータ電流信号Imおよびモータ電圧検出部26からのモータ電圧信号Vmが入力され、ダンパー補償電流算出部36にモータ回転速度信号Nmを出力する。
【0028】
ベース電流算出部34は、手動操舵トルク検出部22からの操舵トルク信号Tdをローパスフィルタ40を通して、位相補償部41により位相補償された操舵トルク信号Tsおよび車速センサ23からの車速信号Vが入力され、イナーシャ補償部37に目標電流信号IMSを出力する。ベース電流算出部34は、予め実験値または設計値に基づいて設定した操舵トルク信号Tsおよび車速信号Vと目標電流信号IMSとの対応するデータに基づいて、操舵トルク信号Tsおよび車速信号Vをアドレスとして対応する目標電流信号IMSを読み出す。なお、目標電流信号IMSは、モータ20に流す目標のモータ電流を設定する上で基準となる電流の情報を含む信号である。
【0029】
イナーシャ補償電流算出部35は、モータおよびシステムの慣性モーメントを打ち消すための電流を算出するためのイナーシャ補償電流算出処理を行うためのものであり、手動操舵トルク検出部22からの操舵トルク信号Tdをローパスフィルタ40を通した信号Tlと信号Tlをハイパスフィルタ42を通した操舵トルク信号Thおよび車速センサ23からの車速信号Vが入力され、イナーシャ補償部37にイナーシャ補償信号ISを出力する。まず、イナーシャ補償電流算出部35は、操舵トルク信号Th、Tlを時間微分し、操舵トルクの時間微分値を算出する。そして、イナーシャ補償電流算出部35は、予め実験値または設計値に基づいて設定した操舵トルクの時間微分値および車速信号Vとイナーシャ補償信号ISとの対応するデータに基づいて、操舵トルクの時間微分値および車速信号Vをアドレスとして対応するイナーシャ補正信号ISを読み出す。
【0030】
ダンパー補償電流算出部36は、モータの回転を制限する電流を算出するためのものであり、モータ回転速度算出部33からのモータ回転速度信号Nmおよび車速センサ23からの車速信号Vと操舵トルク信号Tlが入力され、ダンパー補償部38にダンパー補償信号DSを出力する。
【0031】
イナーシャ補償部37は、ベース電流算出部34からの目標電流信号IMSおよびイナーシャ補償電流算出部35からのイナーシャ補償信号ISが入力され、ダンパー補償部38に補償目標電流信号IMS’を出力する。
【0032】
ダンパー補償部38は、イナーシャ補償部37からの補償目標電流信号IMS’およびダンパー補償電流算出部36からのダンパー補償信号DSが入力され、目標電流最終決定部39に補償目標電流信号IMS’’を出力する。
【0033】
目標電流最終決定部39は、ダンパー補償部38からの補償目標電流信号IMS’’および位相補償部41からの位相補償された操舵トルク信号Tsが入力され、目標電流信号IT’を出力する。
【0034】
温度推定部43は、詳細に後述するように、モータ電流信号Imと温度センサ27からの電圧信号VT1を入力とし、制御部30の温度の推定を行い、推定温度信号Tmcを仮想温度算出部44と出力制限部45に出力する。
【0035】
仮想温度算出部44は、詳細に後述するように、推定温度信号Tmcと温度センサ27からの電圧信号VT1を入力とし、温度センサ27からの電圧信号VT1に基づく仮想温度Timagを算出し、仮想温度Timagに係る仮想温度信号Timagsを出力制限部45に出力する。
【0036】
出力制限部45は、詳細に後述するように、目標電流最終決定部39からの目標電流IT’と仮想温度算出部44からの仮想温度信号Timagsと温度推定部43から出力される推定温度信号Tmcを入力信号とし、仮想温度Timagと推定温度Tmのうち高い方の温度により目標電流IT’を制限し、最終目標電流ITとして出力する。
【0037】
図5は、制御部30のブロック構成図である。制御部30は、モータ運転制御部46とモータ駆動部47とモータ電流検出部25を備えている。
【0038】
モータ運転制御部46は、フィードバック(F/B)制御部48とフィードフォワード(F/F)制御部49とPWM信号生成部50とを備えている。フィードバック制御部48は、偏差演算部51と偏差電流制御部52から構成される。
【0039】
偏差演算部51は、目標電流決定部29から出力された目標電流信号ITとモータ電流検出部25からのモータ電流信号Imとの偏差を求め、その値を偏差信号51aとして出力する。
【0040】
偏差電流制御部52は、比例要素と積分要素と加算演算部から構成され、入力された偏差信号51aに対して、比例要素で比例処理した信号51a’を出力し、積分要素で積分処理した信号51a’’を出力し、加算演算部で信号51a’と信号51a’’を加算し、偏差信号51aの値がゼロに近づくように、デューティー比信号である偏差電流制御信号52aを生成・出力する。
【0041】
フィードフォワード制御部49は、フィードフォワード制御要素を生成し、出力するためのものであり、フィードフォワード比例要素53とリミッタ54と加算演算部55から構成される。フィードフォワード比例要素53は、或る任意のF/Fゲイン(Kff)によって、入力された目標電流信号ITに比例したF/F信号53aを出力し、リミッタ54は、F/F信号53aが所定の範囲内であれば、そのまま出力し、所定の範囲外では、制限して任意の一定の値の信号を出力するものである。
【0042】
すなわち、フィードフォワード制御部49のリミッタ54は、フィードフォワード比例要素53に入力された目標電流信号ITに対して、その値が所定範囲内にある場合には、上記F/Fゲインで目標電流信号ITに比例した値を持つデューティー比信号を出力し、その値が所定範囲外にある場合には、任意の一定の値のデューティー比信号を出力する。リミッタ54の出力信号をフィードフォワード制御信号54aと呼ぶことにする。
【0043】
加算演算部55は、偏差電流制御部52から出力された偏差電流制御信号52aにリミッタ54から出力されたフィードフォワード制御信号54aを加え、その値を、モータ20に供給するモータ電流をPWM制御するPWM信号のデューティー比を決める最終出力デューティー比信号55aとして出力する。
【0044】
PWM信号生成部50は、最終出力デューティー比信号55aに基づいてモータ20をPWM駆動するためのPWM(パルス幅変調)信号を生成し、生成したPWM信号を駆動制御信号50aとして出力する。このPWM信号50aは、最終出力デューティー比信号55aで決められるデューティー比を持つ信号である。
【0045】
図5に示すモータ駆動部47は、ゲート駆動回路部56と4個の電力用電界効果トランジスタをH型ブリッジ回路の構成で接続したモータ駆動回路57とを備える。ゲート駆動回路部56は、駆動制御信号(PWM信号)50aに基づいて、ハンドル11の操舵方向に応じて2つの電界効果トランジスタを選択し、選択した2つの電界効果トランジスタのゲートを駆動してこれらの電界効果トランジスタをスイッチング動作させる。
【0046】
モータ電流検出部25は、モータ駆動回路57に直列に接続されたシャント抵抗58の両端に生じる電圧からモータ20に流れるモータ電流(電機子電流)の値IMを検出してモータ電流信号Imを出力する。
【0047】
以上により、制御装置24は、手動操舵トルク検出部22によって検出された手動操舵トルクTと車速V、モータ電流IM、モータ電圧IVに基づいてバッテリ電源59からモータ20へ供給する電流をPWM制御し、モータ20が出力する動力(操舵補助トルク)を制御する。
【0048】
また、図5に示すように、制御装置24は、制御部30においてモータ駆動回路57に直列に接続されたシャント抵抗58の両端に生じる電圧からモータ20に実際に流れるモータ電流の値IMをモータ電流信号Imとして検出し、モータ電流信号Imに基づくフィードバック制御を行うことで、モータ20の制御特性を向上させている。
【0049】
さらに、制御装置24は、制御部30において、目標電流信号ITをフィードフォワード比例要素53に入力し、リミッタ54から出力されたフィードフォワード制御信号54aを加算演算部55で偏差電流制御信号52aに加算することにより、フィードフォワード制御を行うことで、モータ20の制御特性をさらに向上させている。
【0050】
次に、本発明において設けられた温度推定部43と仮想温度算出部44と出力制限部45について詳細に説明する。図6は、温度推定部43と仮想温度算出部44と出力制限部45の部分の詳細なブロック図である。温度推定部43は、モータ電流検出部25で検出されたモータ電流Imから制御部30の温度を推定する。仮想温度算出部44は、作業開始温度算出部44aと温度オフセット計算部44bとオフセット値変化下限処理部44cと仮想温度計算部44dから成り、温度センサの検出温度に基づいて仮想温度を算出する。作業開始温度算出部44aは、作業開始時の温度を求める。温度オフセット計算部44bは、作業開始温度と後に述べる第1の設定温度との差であるオフセット値を計算する。オフセット値変化下限処理部44cは、後に述べるように、再セット時に求めたオフセット値が、前回オフセット値よりも小さい場合に、オフセット値を今回オフセット値に移行する段階での処理を行う。仮想温度計算部44dは、仮想温度を計算する。出力制限部45は、出力制限検索部45aとレシオ変化上限処理部45bと出力制限電流算出部45cから成り、温度推定部43により推定された推定温度Tmcと仮想温度算出部44により算出された仮想温度Timagのうち高い方の温度に基づいて電動パワーステアリング装置10のモータ20へ流すモータ電流Imの目標電流IT’を制限する。出力制限検索部45aは、推定温度Tmcと仮想温度Timagのうち高い方の温度に対応する出力制限係数を検索する。レシオ変化上限処理部45bは、出力制限の変化率に制限を加え、急なアシスト変化を防止する。出力制限電流算出部45cは、出力制限係数に基づいて出力が制限された電流を算出する。
【0051】
本発明の電動パワーステアリング装置の温度推定部43での温度推定の原理を説明する。ある発熱をする物体Mにおける発熱開始時刻t0から発熱を続けたときの時刻tにおける温度上昇値DTは、単位時間当たりの発熱量qhと単位時間当たりの放熱量qcの差を発熱開始時刻t0から時刻tまで時間で積分したものをその物体Mの熱容量Cで割った式で表現する。
【0052】
【数1】
【0053】
ここで、簡単のために単位時間当たりの放熱量qcは物体Mの放熱特性値で決まる固定値として計算に用いても良いが、一般には、この単位時間当たりの放熱量qcは物体Mの温度Tと外気温TEとの差(T−TE)によって変化するため、この温度差(T−TE)をパラメータとすると精度が向上する。そのため、温度上昇値DTをそのままパラメータにしても良いし、物体Mの周辺温度(外気温)TEが解れば、周囲温度との差(T−TE)をパラメータにする。例えば、温度差がそれほど大きくない場合には、ニュートンの冷却の法則が成り立ち、物体が放射によって単位時間当たり失う熱量は、その物体と周囲との温度差に比例する。
【0054】
式(1)を用いて時刻tにおける物体Mの温度は式(2)で表される推定温度Tとして推定される。
【0055】
【数2】
推定温度T=スタート温度TS+温度上昇値DT (2)
【0056】
ここで、スタート温度TSは、後に説明する仮想温度を求めるときの第1の設定温度より低く設定した第2の設定温度であり、推定温度の誤差±5℃以上第1の設定温度から離れるようにし、例えば、第1の設定温度を50℃に設定したとき、第2の設定温度、すなわち、スタート温度は40℃に設定する。
【0057】
一般に電気部品の発熱は電流がその電気部品に流れることによって発生するジュール熱により生じる。その電気部品の単位時間当たりの発熱量の算出には、電流の2乗に比例した抵抗損失とその他の発熱量(還流ダイオードに流れる電流によるもの)を算出し、その和を計算して総発熱量を計算する。
【0058】
本発明の電動パワーステアリング装置の温度推定部では、温度推定計算において電気部品の総発熱量の算出を初めに計算する。そのとき、単位時間当たりの発熱量qcが電気部品に流れる電流の単純な一次関数にすることを特徴としCPUの負荷を軽減している。電気部品の単位時間当たりの総発熱量をより正確に算出する場合は、電気部品に流れる電流に対する発熱量を電流の大きさの所定区間の範囲毎で異なる一次関数により対応付けることにより誤差を少なくすることもできる。
【0059】
図7は、温度推定部43の具体例を示す構成図である。温度推定部43は、図示しないECU内に設けられ、CPU60とメモリ61を備えた構成となっている。メモリ61には、温度センサ出力電圧対温度データテーブル記憶領域62と損失係数記憶領域64と放熱定数記憶領域65と発熱量記憶領域66とスタート温度記憶領域67と発熱量積算値記憶領域68とモータ温度推定プログラム記憶領域70が設けられている。また、メモリ61には、推定温度記憶領域76と実測温度記憶領域77と推定温度上昇値記憶領域78が設けられている。
【0060】
また、入力インターフェース部71と出力インターフェース部72とCPU60とメモリ61は、バス73,74,75により接続されている。入力インターフェース部71には、モータ電流検出部25から出力されるモータ電流信号Imと温度センサ27から出力される電圧信号VT1が入力され、出力インターフェース部72からは、推定温度信号Tmcと発熱量WHが出力される。
【0061】
温度センサ出力電圧対温度データテーブル記憶領域62は、温度センサの出力電圧に対応する温度データを記憶する領域である。損失係数記憶領域64はモータ電流から温度を推定するときの損失係数を記憶するための領域である。放熱定数記憶領域65はモータ電流から温度を推定するときの放熱定数を記憶するための領域である。発熱量記憶領域66は、モータ電流から求めた単位時間当たりの発熱量と放熱量との差WHを記憶する領域である。発熱量積算値記憶領域68は、発熱量と放熱量の差WHの積分値を求めるときに積算した発熱量と放熱量の差を記憶する領域である。スタート温度記憶領域67は第2の設定温度を記憶する領域である。推定温度記憶領域76は、得られた推定温度Tmcを記憶する領域である。実測温度記憶領域77は、温度センサにより出力される電圧に基づいて得られた温度を記憶する領域である。温度推定プログラム記憶領域70は、温度推定処理を行うための処理プログラムが記憶されている領域である。
【0062】
図8と図9は温度推定部43での処理プログラムのフローチャートである。まず、イグニッションスイッチがオンにされると、温度推定部43では、温度推定プログラムが実行される。初期設定が完了されたかどうか判断する(ステップST10)。もし、初期設定が完了されていなければ、安定待ち終了かどうか判断する(ステップST11)。安定待ち終了でなければ、ステップST11を繰り返し実行し、安定待ち終了であれば、温度推定部43に入力インターフェース71を介して温度センサ27からの電圧信号VT1とモータ電流信号Imが入力される(ステップST12)。また、ステップST10で初期設定が完了しているならば、ステップST12を実行し、推定温度算出処理を実行する(ステップST13)。
【0063】
図9は、推定温度算出処理(ステップST13)を示す処理フローチャートである。CPU60は、モータ電流の絶対値を計算し(ステップST14)、モータ電流の絶対値が所定値(例えば9A)以上かどうか判断する(ステップST15)。その判断で、モータ電流の絶対値が所定値より小さいならば、放熱定数記憶領域65から放熱定数としてYW(例えば22W)を取り出し(ステップST16)、モータ電流が所定値以上ならば、放熱定数にXW(例えば9W)を取り出す(ステップST17)。次に、モータ電流の絶対値と損失係数との積から放熱定数を引くことにより単位時間当たりの発熱量qhと放熱量qcの差を計算する(ステップST18)。その求めた単位時間当たりの発熱量qhと放熱量qcの差WHを発熱量記憶領域66に記憶する。次に、単位時間当たりの発熱量qhと放熱量qcの差WHを発熱開始時刻t0、すなわち、モータ電流がゼロではなくなった時刻から時刻tまで単位時間当たりの発熱量qhと放熱量qcの差を積算し、積分値ΣWHを求める(ステップST19)。その積分値を熱容量Cで割ることにより、上昇温度DTを算出する(ステップST20)。CPU60は、スタート温度記憶領域67から、スタート温度を読み出し、その値と温度上昇値DTの和を求めることにより、推定温度Tを計算、推定温度記憶領域76に記憶する(ステップST21)。このようにして求めた推定温度Tは推定温度信号Tmcとして、出力インターフェース72から出力される(ステップST22)。また、発熱量WHを出力する(ステップST23)。そして、メインルーチンにリターンする。
【0064】
次に、イグニッションスイッチがオンかどうか判断し(ステップST24)、オフであるときは終了し、オンであるときは、次のステップST25を実行する。
【0065】
ステップST25では、CPU60は、発熱量記憶領域66から単位時間当たりの発熱量と放熱量の差を読み出し、ゼロより小さいかどうか判断する(ステップST25)。もし、単位時間当たりの発熱量と放熱量の差がゼロより小さくないならば、再初期化カウンタをクリアし(ステップST26)、ステップST10から再び実行する。もし、ステップST25で単位時間当たりの発熱量と放熱量の差がゼロより小さいならば、CPU60は、推定温度記憶領域76から推定温度を読み出し、また、実測温度記憶領域から実測温度(センサ温度)を読み出し、推定温度が実測温度より低いかどうかを判断する(ステップST27)。もし、低くなければ、ステップST26に行き、再初期化カウンタをクリアし、ステップST10から再び実行する。もし、ステップST27で推定温度が実測温度よりも低いならば、この推定温度が実測温度よりも低い状態になってからカウントしているタイマーが規定時間以上かどうかを判断する(ステップST28)。規定時間経過していなければ、経過時間を更新し(ステップST29)、ステップST10から再び実行する。もし、規定時間経過したならば、発熱量積算値記憶領域をクリアする(ステップST30)。その後、再初期化カウンタをクリアし(ステップST26)、再び、ステップST10から実行する。
【0066】
次に、仮想温度算出部44について詳細に説明する。
【0067】
通常のパワーデバイスの制御では、使用デバイスの温度が仕様範囲内になるように出力を制限する。したがって、使用する環境温度が低いときにはその分だけデバイスの温度上昇の時間が遅くなり、作動制限のかかるまでの時間が長くなる。本発明では、環境温度が所定の温度よりも低い場合に、その温度までの偏差をオフセット値として、計算し、常に所定の温度以上からスタートするようにする。つまり第1の設定温度(例えば50℃)以下からスタートする場合は常に第1の設定温度(50℃)からスタートするようにオフセット値が計算される。スタートが第1の設定温度(50℃)以上ではオフセット値はゼロとなりその温度からスタートする。
【0068】
このことを図10を用いて説明する。図10は、実際のスタート時点での温度を横軸にとり、縦軸は制御上のスタート時点の温度を示す。直線L10は、第1の設定温度(この例では50℃)とし、点線L11は、スタート時点の温度センサからの温度を示す。直線L12は、第1の設定温度以上での実際のスタート時点での温度と制御上のスタート時点の温度の関係を示す。温度センサによる温度が第1の設定温度(50℃)以下では、すべて第1の設定温度(50℃)から開始するようにし、第1の設定温度と温度センサからの温度との差をオフセット値とする。温度センサからの温度が第1の設定温度(50℃)以上のときには、制御上のスタート時点の温度と温度センサとの差がゼロであるのでオフセット値ゼロとする。
【0069】
仮想温度Timagは、温度センサの検出温度に基づいて次のようにして求められる。システムの作動開始時の駆動装置ヒートシンク温度(温度センサの検出温度)が第1の設定温度(例えば50℃)以下の場合には、その作動開始時の温度センサによって測定される検出温度の第1の設定温度からの差をオフセット値Toffとし、以後の温度センサの検出温度にオフセット値Toffを加えた値を仮想温度(Timag)として使用する。システムの作動開始時の駆動装置ヒートシンク温度(温度センサの検出温度)が第1の設定温度以上の場合には、以後の温度センサの検出温度を仮想温度Timagとして使用する。例えば、作動開始時の温度が45℃の場合、第1の設定温度が50℃であったときオフセット値は5℃である。このとき、操作中に60℃になった場合は仮想温度Timagは65℃となる。システムの作動開始後のオフセットの計算は発熱状態のスタートを判断したとき、すなわち発熱量が正になった時点がスタートとなり、その時点での第1の設定温度と温度センサの検出温度との差がオフセット値となる。
【0070】
具体的には、オフセット値の再セットは次のようにして行う。推定温度Tmcが温度センサの検出温度より小さく、発熱量がゼロより小さい状態が所定時間(例えば5秒間)継続したとき、温度センサの検出温度をオフセット値を計算するための温度Tinとする。オフセット値は、第1の設定温度から温度Tinを引いた値として求める。また、このオフセット値が負値の場合は、オフセット値をゼロとする。さらに、オフセット値が、前回の再セット時のオフセット値より小さくなる場合には、前回の再セット時のオフセット値から所定の割合で今回のオフセット値になるまで減少させる。この所定の割合は、ケースの放熱特性で変わる値であり、例えば、この例では60秒間に1℃の割合で設定する。
【0071】
図11は、仮想温度算出部44の具体例を示す構成図である。この具体例では、作業開始温度算出部44aと温度オフセット計算部44bとオフセット値変化下限処理部44cと仮想温度計算部44dのそれぞれの機能を、一つのCPUとメモリを有するマイクロコンピュータにより実現する。仮想温度算出部44は、図示しないECU内に設けられ、CPU80とメモリ81を備えた構成となっている。メモリ81には、温度センサ出力電圧対温度データテーブル記憶領域82と推定温度記憶領域83と発熱量記憶領域84と初期温度記憶領域85と実測温度記憶領域86と第1の設定温度記憶領域87とオフセット値記憶領域88と仮想温度記憶領域89と仮想温度算出プログラム記憶領域90が設けられている。
【0072】
また、入力インターフェース部91と出力インターフェース部92とCPU80とメモリ81は、バス93,94,95により接続されている。入力インターフェース部91には、温度推定部43から出力される推定温度信号Tmcと発熱量信号WHと温度センサ27から出力される電圧信号VT1が入力され、出力インターフェース部92からは、仮想温度信号Timagsが出力される。
【0073】
温度センサ出力電圧対温度データテーブル記憶領域82は、温度センサの出力電圧に対応する温度データを記憶する領域である。推定温度記憶領域83は、温度推定部43から入力された推定温度Tmcを記憶する領域である。発熱量記憶領域84は、温度推定部43から入力されたモータ電流から求めた単位時間当たりの発熱量と放熱量との差WHを記憶する領域である。初期温度記憶領域85は再セット時の温度センサ27によって検出される温度を記憶する領域である。実測温度記憶領域86は、温度センサ27により出力される電圧VT1に基づいて得られた温度を記憶する領域である。第1の設定温度記憶領域87は、オフセット値を計算するときに用いる第1の設定温度を記憶する領域である。オフセット値記憶領域88は、再セット時に求めたオフセット値を記憶する領域である。仮想温度記憶領域89は、計算された仮想温度Timagを記憶する領域である。仮想温度算出プログラム記憶領域90は、仮想温度算出処理を行うための処理プログラムが記憶されている領域である。
【0074】
図12〜図14は仮想温度算出部での処理プログラムのフローチャートである。まず、イグニッションスイッチがオンにされると、仮想温度算出部44では、仮想温度算出プログラムが実行される。イグニッションスイッチオン後、所定時間経過したかを判断する(ステップST40)。もし、所定時間経過していなければ、ステップST40を繰り返す。所定時間経過したならば、入力インターフェース91を介して温度センサ27からの電圧信号VT1と温度推定部43からの推定温度信号Tmcと発熱量WHが入力される(ステップST41)。電圧信号VT1より温度センサ27での温度を求め、実測温度記憶領域86に記憶する(ステップST42)。推定温度信号に基づいて推定温度Tmcを推定温度記憶領域83に記憶する(ステップST43)。発熱量信号に基づいて発熱量WHを発熱量記憶領域に記憶する(ステップST44)。第1の設定温度からの実測温度Tinの差を求め、その差Toffをオフセット値記憶領域88に記憶する(ステップST45)。次にイグニッションスイッチオフかどうか判断する(ステップST46)。イグニッションスイッチがオフであるならば、処理プログラムは終了する。イグニッションスイッチがオンであるならば、入力インターフェース91を介して温度センサ27からの電圧信号VT1と温度推定部43からの推定温度信号Tmcと発熱量WHが入力される(ステップST47)。電圧信号VT1より温度センサ27での温度を求め、実測温度記憶領域86に記憶する(ステップST48)。推定温度信号Tmcに基づいて推定温度Tmを推定温度記憶領域83に記憶する(ステップST49)。発熱量信号に基づいて発熱量WHを発熱量記憶領域84に記憶する(ステップST50)。推定温度Tmが実測温度より低いかどうか判断する(ステップST51)。もし、推定温度が実測温度以上の場合は、タイムカウンタをクリアして、ステップST66を実行する。もし、推定温度が実測温度より小さい場合は、発熱量WHがゼロより小さいかどうか判断する(ステップST52)。もし、発熱量WHがゼロ以上のときには、タイムカウンタをクリアして、ステップST66を実行する。もし、発熱量WHがゼロより小さいときには、タイムカウンタTに1サイクルタイム加算する(ステップST53)。次に、タイムカウンタの値が所定の時間(例えば5秒)になったかどうか判断する(ステップST54)。所定の時間より小さければ、ステップST66を実行する。もし、所定の時間(例えば5秒)に達したら、第1の設定温度とそのときの実測温度との差を求め、今回オフセット値記憶領域88aに記憶する(ステップST55)。今回オフセット値が負の値かどうか判断する(ステップST56)。今回オフセット値が負の値のときには、オフセット値記憶領域88にゼロを記憶させる(ステップST57)。そして、ステップST66を実行する。今回オフセット値がゼロ以上の場合は、今回オフセット値と前回オフセット値記憶領域88bの値の差Doffを求める(ステップST58)。その差Doffがゼロ以上かどうか判断する(ステップST59)。その差Doffがゼロ以上のときには、その今回オフセット値をオフセット値として記憶させる(ステップST60)。その差Doffが負の値のときには、タイムカウンタTにサイクルタイムを加算する(ステップST61)。前回オフセット値から所定の割合(1℃/60秒)とタイムTとの積を減算した値Toffsを求める(ステップST62)。Toffsが今回オフセット値より大きいかどうか判断する(ステップST63)。Toffsの方が大きいときには、Toffsをオフセット値と記憶させる(ステップST64)。ステップST66を実行。Toffsの方が今回オフセット値以下になったら、今回オフセット値をオフセット値として記憶させる(ステップST65)。実測温度にオフセット値を加算して仮想温度Timagを求め(ステップST66)、仮想温度Timagを出力する(ステップST67)。
【0075】
図15は、出力制限部45の具体例を示す構成図である。この具体例では、図6で示した出力制限検索部45aとレシオ変化上限処理部45bと出力制限電流算出部45cのそれぞれの機能は、一つのCPUとメモリを有するマイクロコンピュータにより実現させる構成として説明する。出力制限部44は、図示しないECU内に設けられ、CPU100とメモリ101を備えた構成となっている。メモリ101には、温度対出力制限係数データテーブル記憶領域102と出力制限処理プログラム記憶領域103が設けられている。
【0076】
また、入力インターフェース部104と出力インターフェース部105とCPU100とメモリ101は、バス106,107,108により接続されている。入力インターフェース部104には、目標電流最終決定部39から出力される目標電流IT’と仮想温度算出部44から出力される仮想温度信号Timagsと温度推定部43からの推定温度信号Tmcが入力され、出力インターフェース部105からは、最終目標電流ITが出力される。
【0077】
温度対出力制限係数データテーブル記憶領域102は、温度に対する出力制限係数を記憶させる領域である。出力制限処理プログラム記憶領域103は、出力制限処理を行うための処理プログラムが記憶されている領域である。図16は、温度対出力制限係数データテーブルを示すグラフである。横軸は、温度であり、縦軸は目標電流に掛ける出力制限係数Rを示す。出力制限係数Rは、温度が所定の温度以下では1であるが、温度が所定の温度以上になったとき、温度の増加に伴い、1から減少する。例えば、図16では、温度が60℃以下の温度では、出力制限係数は1であり、60℃以上では、ある傾きの直線でLAで減少し、さらに、80℃以上では直線LAの傾きよりも急な傾きの直線LBで減少するようにしている。このような出力制限係数を目標電流IT’に掛けることにより、出力制限部44は、制限された目標電流ITを出力することができる。
【0078】
図17は、出力制限処理プログラムに基づく処理のフローチャートである。まず、出力制限部45の入力インターフェース部104を通して目標電流IT’と仮想温度算出部44からの仮想温度信号Timagsと温度推定部43からの推定温度信号Tmcが入力される(ステップST70)。CPU100は、仮想温度Timagと推定温度Tmを比較する(ステップST71)。もし、仮想温度Timagが推定温度Tm以上のときには、仮想温度Timagに基づいて、その温度に対応する出力制限係数Rを検索する(ステップST72)。また、推定温度Tmの方が仮想温度Timagより高いときには、推定温度信号Tmcに基づいて、その温度に対応する出力制限係数Rを検索する(ステップST73)。CPU100は、出力制限係数Rの値と目標電流IT’との積を求め(ステップST74)。その積を出力インターフェース105を通して出力する(ステップST75)。そしてリターンする。
【0079】
次に、上記で説明した電動パワーステアリング装置における動作を図18、図19を用いて説明する。図18は、温度センサ27が正常であるときの仮想温度Timagと推定温度Tmの時間変化を示す。第1の設定温度は50℃に設定し、第2の設定温度は40℃に設定している。曲線Aは推定温度Tmの時間変化を示し、曲線Bは仮想温度Timagの時間変化を示す。また、直線Cは出力制限開始温度であり、直線Dは、第2出力制限温度である。なお、この例では、図16で示すような温度に対する出力制限係数の特性を有すもので出力制限を行っている。すなわち、温度が60℃以下の場合は、出力係数1であり、制限せず、温度が60℃になったら、第1の出力制限を開始し、温度80℃までは、直線LAで出力制限係数は減少し、第2の出力制限の80℃以上では、直線LBで出力制限係数を変化させる。温度センサが正常なときは、仮想温度Timagは50℃から上昇し、時間が経過し、60℃に達したら、第一の出力制限がかかり、それにより、温度の上昇率が減少して、温度が増加する。そして、温度80℃以上では、さらに、出力制限がかかり、より温度上昇は少なくなっていることが分かる。推定温度Tmは40℃から上昇し、仮想温度Timagが60℃で制限された時点で、推定温度Tmも制限され、温度上昇率が減少して増加する。また、80℃で仮想温度Timagが制限された時点で、仮想温度Timagも上昇率が減少していることが分かる。このように、仮想温度Timagは50℃以上から始まるため、通常は仮想温度Timagが推定温度Tmよりも高く、通常の制御は、仮想温度Timagによって行われることが分かる。図19は、温度センサ27が異常であるときの仮想温度Timagと推定温度Tmの時間変化を示す。温度センサ27が異常のときは、曲線Fのように、仮想温度Timagは、若干温度は上昇するがほとんど変化しない。しかし、推定温度Tmは上昇し、推定温度Tmが60℃以上のときは、制限がかかり上昇率が減少する。さらに、推定温度Tmが80℃になったとき第2の出力制限がかかり、上昇率が減少する。このように、温度センサに異常があり、仮想温度Tmが上昇しない場合、推定温度Tmは上昇し、推定温度Tmにより出力制限がかかる。以上の動作により仮想温度Timagと推定温度Tmのうち高い方の温度によって出力制限された目標電流ITが制御部30に出力される。
【0080】
次に本発明に係る第2の実施形態を説明する。第2の実施形態では、温度センサ27の上昇温度によって出力制限を行う。すなわち、温度センサ27の上昇温度(検出温度)から得られる仮想温度Timagによって出力制限を行う。
【0081】
図20は、温度推定部43と仮想温度算出部44と出力制限部45の詳細なブロック図である。仮想温度算出部44は、作業開始温度算出部44aと温度オフセット計算部44bとオフセット値変化下限処理部44cと仮想温度計算部44dから成る。出力制限部45は、出力制限検索部45aとレシオ変化上限処理部45bと出力制限電流算出部45cから成る。この実施形態では、温度センサ27からの検出温度に基づいて出力制限を行い、推定温度Tmは、温度センサ27からの検出温度に基づいて仮想温度Timagを算出するときに用い、出力制限には用いない。それぞれのブロックの構成は第1の実施形態と同様であるが、出力制限部45への入力が第1の実施形態と異なり目標電流IT’と仮想温度信号Timagsであるため、出力制限部の処理プログラムについて説明し、他の説明は省略する。
【0082】
図21は、出力制限処理プログラムに基づく処理のフローチャートである。まず、出力制限部45の入力インターフェース部104を通して目標電流IT’と仮想温度信号Timagsが入力される(ステップST80)。CPU100は、メモリ101の記憶領域から瞬時に入力されたその仮想温度Timagに対応する出力制限係数Rを検索する(ステップST81)。CPU100は、出力制限係数Rと目標電流IT’との積ITを求め(ステップST82)。その積ITを出力インターフェース105を通して出力する(ステップST83)。そして、リターンする。
【0083】
以上の動作により温度によって出力制限された目標電流が制御部に出力される。このように、第2の実施形態によれば、発熱体の温度検知手段と、発熱体の温度推定手段と、所定の条件によって算出されたオフセット値によって、そのオフセット値を加算した仮想温度を作り、その仮想温度で作動制限を実施するため、作動する環境温度が変わっても作動する時間が大幅に増大することがない。電動パワーステアリング装置に接続されているデバイスは、最大作業時間がそれぞれの作動環境で定められている。したがって、作動制限時間のばらつきがこれらの最大作動時間以内に制御されることにより、過熱防止処理が軽減されコストが軽減される。
【0084】
なお、第2の実施形態において、出力制限部に仮想温度信号を入力することにより、仮想温度に基づいて出力制限を行うことについて説明したが、出力制限部に推定温度信号を入力することにより、推定温度に基づいて出力制限を行うようにしても良い。
【0085】
また、第1の実施形態と第2の実施形態において、温度推定部43での処理を実行するCPUと、仮想温度算出部44での処理を実行するCPUと、出力制限部45での処理を実行するCPUをそれぞれ別々のCPUを使用して説明したが、一つのCPUで共有して実行するようにしても良い。
【0086】
さらに、本実施形態においては、この出力制限方法を電動パワーステアリング装置に適用した場合について説明したが、電動パワーステアリング装置以外の装置でモータを用いて駆動する装置での出力制限方法として適用することもできる。
【0087】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明によれば、次の効果を奏する。
【0088】
モータに流れる電流を検知することにより、電動パワーステアリング装置の温度を推定し、その推定温度と、温度センサの検出温度から得られる仮想温度のうち高い方に基づいてモータの出力制限を行うため、電動パワーステアリング装置における駆動回路などの発熱体の過熱を確実に防止し、駆動回路などの発熱体の過熱から確実に保護することができる。
【0089】
温度センサの上昇温度によって出力制限を行うため、環境温度が異なるそれぞれの部位がある電動パワーステアリング装置においても確実に過熱防止をすることができ、また、その処理が簡単化されコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の模式構造図である。
【図2】本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の制御装置を示す図である。
【図3】温度センサの取り付け位置を示す図である。
【図4】目標電流決定部のブロック構成図である。
【図5】制御部のブロック構成図である。
【図6】温度推定部と仮想温度算出部と出力制限部の詳細なブロック図である。
【図7】温度推定部の具体例を示す構成図である。
【図8】温度推定プログラムの処理フローチャートである。
【図9】温度推定プログラムの処理フローチャートである。
【図10】オフセット値の説明図である。
【図11】仮想温度算出部の具体例を示す構成図である。
【図12】仮想温度算出プログラムの処理フローチャートである。
【図13】仮想温度算出プログラムの処理フローチャートである。
【図14】仮想温度算出プログラムの処理フローチャートである。
【図15】出力制限部の具体例を示す構成図である。
【図16】温度対出力制限係数データテーブルを示すグラフである。
【図17】出力制限処理プログラムの処理フローチャートである。
【図18】温度センサが正常のときの仮想温度と推定温度の時間変化を示すグラフである。
【図19】温度センサが異常のときの仮想温度と推定温度の時間変化を示すグラフである。
【図20】第2の実施形態での温度推定部と仮想温度算出部と出力制限部の詳細なブロック図である。
【図21】出力制限処理プログラムの処理フローチャートである。
【符号の説明】
10 電動パワーステアリング装置
11 ステアリングホイール
12 ステアリング軸
13 連結軸
15 ピニオン機構
16 手動操舵トルク発生機構
17 ラック軸
18 タイロッド
19 前輪
20 モータ
21 ボールねじ機構
22 手動操舵トルク検出部
23 車速センサ
24 制御装置
25 モータ電流検出部
26 モータ電圧検出部
27 温度センサ
29 目標電流決定部
30 制御部
43 温度推定部
44 仮想温度算出部
45 出力制限部
Claims (2)
- 電動パワーステアリング装置の一部に取り付けられた温度センサが検出する温度によって、モータの出力を制限するようにした電動パワーステアリング装置の出力制限方法において、
モータ電流検出部で検出した前記モータに流れる電流を入力し、この電流に基づき、単位時間当たりの発熱量と放熱量の差を計算し、さらに当該差を積分して温度上昇を計算し、この温度上昇値と、第2の設定温度であるスタート温度とを加算して前記電動パワーステアリング装置の推定温度を求め、
前記温度センサで検出された前記温度を入力し、前記温度が、前記第2の設定温度よりも高く設定された第1の設定温度以下の場合には、システム作動開始時の前記温度センサによって測定された検出温度と前記第1の設定温度との差をオフセット値とし、それ以後の前記温度センサの検出温度に前記オフセット値を加えた値を仮想温度として求め、前記温度が前記第1の設定温度以上の場合にはそれ以後の前記温度センサの検出温度を仮想温度として求め、
前記推定温度と、前記仮想温度のうち高い方に基づいて前記モータの出力制限を行うことを特徴とする電動パワーステアリング装置の出力制限方法。 - 電動パワーステアリング装置の一部に取り付けられた温度センサが検出する温度によって、モータの出力を制限するようにした電動パワーステアリング装置の出力制限装置において、
モータ電流検出部で検出した前記モータに流れる電流を入力し、この電流に基づき、単位時間当たりの発熱量と放熱量の差を計算し、さらに当該差を積分して温度上昇を計算し、この温度上昇値と、第2の設定温度であるスタート温度とを加算して前記電動パワーステアリング装置の推定温度を求める温度推定手段と、
前記温度センサで検出された前記温度を入力し、前記温度が、前記第2の設定温度よりも高く設定された第1の設定温度以下の場合には、システム作動開始時の前記温度センサによって測定された検出温度と前記第1の設定温度との差をオフセット値とし、それ以後の前記温度センサの検出温度に前記オフセット値を加えた値を仮想温度として求め、前記温度が前記第1の設定温度以上の場合にはそれ以後の前記温度センサの検出温度を仮想温度として求める仮想温度算出手段と、
前記推定温度と、前記仮想温度のうち高い方に基づいて前記モータの出力制限を行う出力制限手段と、
を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置の出力制限装置。
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