JP4637556B2 - 成膜装置とこの成膜装置を含む複合型配線膜形成装置および薄膜製造方法 - Google Patents

成膜装置とこの成膜装置を含む複合型配線膜形成装置および薄膜製造方法 Download PDF

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真空チャンバ内の基板上に薄膜を形成させる成膜装置とこの薄膜の製造方法に関する。
近年、薄膜製造技術に対する微細加工の要求は加速しており、それに伴い様々な問題が生じている。
半導体デバイスにおける薄膜配線加工を例にあげれば、材料としては、抵抗率が小さい等の理由から銅の使用が主流化しているが、銅は、エッチングが困難であり、拡散しやすいという性質があるため、デバイスの信頼性が低下するという問題を解決する必要があった。
従来、この問題を解決するために上記多層配線構造における多層間接続孔の内壁表面にCVD法などにより金属薄膜(すなわちバリア膜)を形成し、その上に銅薄膜を形成して配線することにより、銅薄膜とシリコン酸化膜などの絶縁膜とが直接接触しないようにし、上記拡散を防いでいた。
しかしながら、上記多層配線化の要請に伴い、ステップカバレッジが良好で、薄いバリア膜が必要とされている。
そこで、たとえば、真空槽内に搬入された基板を所定温度まで昇温させた後、含窒素ガスと含高融点金属ガスのうち、一方のガスを導入し、その一方のガスを真空排気した後、他方のガスを導入し、その他方のガスを真空排気する工程を繰り返すことによって、原子層程度で金属窒化物薄膜を積層させるALD法を用いて所望の膜厚のバリア膜を形成していた(特許文献1参照。)。
特開平11−54459号(請求項1の記載)
しかし、上記ALD法によって形成されたバリア膜は付着力が弱いため、膜はがれが発生し配線不良になるおそれがあった。
上記付着力を強化するために、スパッタリングなどによりバリア膜の密着層を形成させる方法が考えられるが、バリア膜の形成とこの密着層の形成を別々の装置で行なうと、作業効率が低下し、作業スペースの確保が必要になるという問題があった。
また、上記原料ガスが有機金属化合物の場合は、カーボン等の不純物によって配線の高抵抗化の原因となるおそれがあったため、この不純物を除去する必要があった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、付着力が強く、デバイス信頼性の高い低抵抗のバリア膜をコンパクトな作業スペースで効率よく形成させることができる成膜装置および成膜製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、基表面に薄膜を形成る成膜装置であって、
真空チャンバ内に、上記薄膜の構成元素を主成分とするターゲットと、上記基板を載置する基板ホルダーとが対向配置され、スパッタリングガスを導入するスパッタリングガス導入系を、その導入口がターゲット近傍であって基板ホルダーから離れた位置に存するように設け、上記構成元素を含む原料ガスを導入する原料ガス導入系を、その導入口が基板ホルダー近傍であってターゲットから離れた位置に存するように設けると共に、この原料ガスと反応して基板表面に上記薄膜を形成する反応ガスを導入する反応ガス導入系を、その導入口が基板ホルダー近傍であってターゲットから離れた位置に存するように設け、上記スパッタリングガス導入系により真空チャンバ内にスパッタリングガスを導入してターゲットをスパッタリングすることによって基板表面に上記薄膜たる密着層を形成し、上記原料ガス導入系及び反応ガス導入系により真空チャンバ内に原料ガスと反応ガスを交互に導入して基板表面で反応させることによって上記薄膜たるバリア膜を上記密着層の表面に形成するようにしたことを特徴とする。これにより、同一の真空チャンバ内にて、スパッタリングによる密着層の形成と、原料ガスと反応ガスとの導入によるバリア膜の形成とが可能となる。
また、上記原料ガスや反応ガスによって、上記ターゲットが汚染されるのを防ぐためには、上記基板を載置する基板ホルダーを上記真空チャンバ内で上記ターゲットに対向する位置に設け、上記スパッタリングガス導入系の導入口をターゲット近傍であって基板ホルダーから離れた位置に開口し、上記原料ガス導入系および反応ガス導入系の導入口を基板ホルダー近傍であってターゲットから離れた位置に開口すればよい。
さらに、原料ガスや反応ガスが、ターゲット側に拡散しないようにするためには、上記真空排気系の排気口を基板ホルダー近傍であってターゲットから離れた位置に開口すればよい。
上記反応ガス導入系は、反応ガスのラジカルを生成するラジカル生成装置を備えたものであってもよい。
ところで、上記成膜装置で、バリア膜と密着層とが形成される前には、基板表面に吸着しているガスなどを除去する脱ガス処理をしなければならない。また、この基板上にバリア膜と密着層とを形成した後には、最終的に配線膜を形成しなければならない。そこで、真空排気可能な搬送室を介して、上記成膜装置を脱ガス室及び配線膜室に接続し、上記基板が搬送用ロボットによって上記搬送室から上記成膜装置と脱ガス室と配線膜室との間を移動できるような複合型配線膜形成装置を構成すれば配線膜形成までの一連の工程をこの装置で処理できる。
上記課題を解決するために、本発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の成膜装置を用いて、基板ホルダーに載置された基板表面多層膜を形成る成膜方法であって、導入口がターゲット近傍であって基板ホルダーから離れた位置に存するスパッタリングガス導入系の導入口からスパッタリングガスを導入してターゲットをスパッタリングすることにより基板正面に密着層を形成する工程と、導入口が基板ホルダー近傍であってターゲットから離れた位置に存する原料ガス導入系の導入口から原料ガスを導入することと、導入口が基板ホルダー近傍であってターゲットから離れた位置に存する反応ガス導入系の導入口から、上記原料ガスと反応る反応ガスを導入することを交互に繰り返し、これらの原料ガスと反応ガスを基板表面で反応させることにより、上記密着層表面にバリア膜を形成する工程とを有することを特徴とする。
上記構成元素を含む原料ガスを導入する工程と、この原料ガスと反応して基板上に上記薄膜を析出させる反応ガスを導入する工程とを交互に複数回繰り返すことにより所望の膜厚の薄膜を形成させるようにしてもよい。
また、上記基板上で上記原料ガスと上記反応ガスを交互に導入して反応させている工程と、上記スパッタリングする工程とを交互に複数回繰り返すことにより、バリア膜の付着力の強化や不純物の除去を行なって上記薄膜を形成させてもよい。
なお、上記基板上で上記原料ガスと上記反応ガスとを交互に導入して反応させている間にも、上記ターゲットをスパッタリングし、この基板にスパッタリング粒子を入射させるようにしてもよい。
上記反応ガスをラジカル発生装置に通し、反応ガスのラジカルを真空チャンバに導入するようにしてもよい。
以上の説明から明らかなように、本発明は、原料ガスと反応ガスとの化学反応によってバリア膜が形成される際に、ターゲットのスパタッリング粒子がバリア膜に入射するために、バリア膜の構成元素が補充され、バリア膜中の構成元素の含有率が増加する結果、緻密で付着力が強く、不純物の少ない低抵抗のバリア膜が得られる。
また、密着層とバリア膜とを同一の真空チャンバ内で形成できるので、界面に不純物が混入しにくく、密着性が高く、付着力を強化することができ信頼性の高い半導体デバイスを製造することができる。
さらに、原料ガスと反応ガスの反応中にスパッタリングガスを基板表面に入射させて分解を促進させることもできるので、原料ガスが有機金属化合物の場合、カーボン等の不純物をバリア膜から効率よく除去することも可能になる。
本発明は、バリア膜と密着層とを同一の真空チャンバ内で形成させることができるので、作業スペースの確保と作業効率の向上を図ることができる。
また、このバリア膜形成の前後の工程、すなわち、脱ガス工程と配線膜形成工程とを一連の装置として構成すれば、作業効率はさらに向上する。
ところで、上記のように同一の真空チャンバ内でバリア膜と密着層とを形成させると、原料ガスや反応ガスによってターゲットが汚染され、薄膜特性に影響するおそれがある。
本発明は、原料ガス導入系の導入口と反応ガス導入系の導入口とは、基板ホルダー近傍であってターゲットから離れた位置に開口し、一方、スパッタリングガス導入系の導入口は、ターゲット近傍であって基板ホルダーから離れた位置に開口しているため、原料ガスおよび反応ガスがターゲットに及びにくく、ターゲットの汚染を防ぐことができるため、膜質の向上に貢献する。
さらに、スパッタリングガス、原料ガス、反応ガスは、基板ホルダー近傍であってターゲットから離れた位置に排気口が開口された真空排気系から排気されるため、原料ガス及び反応ガスが、ターゲット側に逆拡散しにくく、ターゲットの変質、汚染をより効果的に防ぐことができる。
すなわち、本発明により、付着力が強く、信頼性の高い低抵抗のバリア膜をコンパクトな作業スペースで効率よく形成させることができるようになった。
図1を参照して、1は、本発明に係る成膜装置である。成膜装置1の真空チャンバ11の下方には、基板12を載置する基板ホルダー13が設けられている。基板ホルダー13は、基板12を載置するステージ131とステージ131に載置された基板12を加熱するヒーター132とから構成されている。
真空チャンバ11には、真空チャンバ11に開口された導入口(図示せず)に原料ガス導入系14が接続されている。この原料ガスは、基板12上に形成されるバリア膜の原料となる金属の構成元素、たとえば、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、タングステン(W)を化学構造中に含む有機金属ガスである。
原料ガス導入系14は、この有機金属ガスが充填されたガスボンベ141と、ガスバルブ142を介して上記原料ガスの導入口とこのガスボンベ141とをつなぐガス導入管143とから構成される。
また、真空チャンバ11には、上記原料ガスを導入する導入口が開口された位置とは別の位置に開口された導入口(図示せず)に反応ガス導入系15が接続されている。この反応ガスは、上記原料ガスと反応し、上記金属の構成元素を化学構造中に含む金属薄膜を析出させるもの、たとえば、アンモニアガスなどである。
反応ガス導入系15は、上記反応ガスが充填されたガスボンベ151と、ガスバルブ152を介して上記反応ガスの導入口とこのガスボンベ151とをつなぐガス導入管153と、ガスバルブ152と上記反応ガスの導入口との間に介在させたラジカル生成装置154とから構成される。
ガスボンベ151を開放し、ガスボンベ151からガス導入管153を通ってラジカル生成装置154に送り込まれた反応ガスは、このラジカル生成装置154の中で反応ガスのラジカルが生成され、これが真空チャンバ11の内部に導入される。
真空チャンバ11の上方には、基板ホルダー13に対向する位置にターゲット16が設置されている。ターゲット16には、ターゲット16の表面がスパッタリングされ、ターゲット16を構成する物質の粒子を放出させるプラズマを発生させるための電圧印加装置17が接続されている。
なお、ターゲット16は、上記原料ガスに含まれる金属の構成元素を主成分とするもの、たとえば、上記原料ガスの例に従えば、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、タングステン(W)を主成分とするもので構成される。
電圧印加装置17は、高周波発生装置171とターゲット16に接続された電極172とから構成される。
真空チャンバ11には、上記原料ガスおよび反応ガスを導入する導入口が開口された位置とは別の位置に開口された導入口(図示せず)にスパッタリングガス導入系18が接続されている。このスパッタリングガスは、不活性ガス、たとえばアルゴンガス、キセノンガスなどである。
スパッタリングガス導入系18は、このスパッタリングガスが充填されたガスボンベ181と、ガスバルブ182を介して上記スパッタリングガスの導入口とこのガスボンベ181とをつなぐガス導入管183とから構成される。
ところで、原料ガスの導入口と反応ガスの導入口との位置は、原料ガスが基板12の表面で反応ガスに反応させて所望のバリア膜を形成させるため、いずれのガスの導入口も基板ホルダー13の近傍に開口することが望ましい。一方、上記スパッタリングガスの導入口は、スパッタリングガスがターゲット16の表面をスパッタリングするプラズマの生成に利用されるものであるため、導入口は、ターゲット16の近傍に開口することが望ましい。
さらに、上記原料ガスおよび反応ガスの導入によってターゲット16が汚染されることを防止するためには、原料ガスおよび反応ガスの導入口は、ターゲット16から離れた位置に開口し、さらにスパッタリングガスによって上記原料ガスおよび反応ガスがターゲット16側に拡散するのを阻止するためには、スパッタリングガスの導入口は、基板ホルダー13から離れた位置に開口するのが望ましい。
従って、図1で示すとおり、原料ガスおよび反応ガスの導入口を真空チャンバ11の側面であって基板12の表面の水平方向よりやや上方に開口し、スパッタリングガスの導入口を真空チャンバ11の側面であってターゲット16の表面の水平方向よりやや下方に開口すればよい。
真空チャンバ11には、上記各ガスの導入口とは別に真空排気系19を接続するための排気口(図示せず)が開口されている。
上記原料ガスおよび反応ガスを真空排気系19から排気する際に、ターゲット16方向に流れてターゲット16を汚染しないように、上記排気口を基板ホルダー13近傍であってターゲット16から離れた位置に開口すればよい。
従って、図1で示すとおり、上記排気口を真空チャンバ11の底面に開口すればよい。
上記のとおり、成膜装置1は、同一の真空チャンバ11でスパッタリングによる成膜と、加熱された基板に原料ガスと反応ガスとを反応させて形成する成膜とが可能になる。
なお、図1で示す成膜装置1の構成は、一例にすぎず、特許請求の範囲記載の発明の範囲から逸脱しない限り、これに限定されるものではない。従って、本実施の形態では、金属薄膜の製造に使用する場合の成膜装置の例を示したが、金属薄膜に限定されるものではない。
図2は、本発明にかかる成膜装置1によって積層膜が形成されるプロセスを説明したフロー図である。
基板12の表面の脱ガスなどの前処理工程が終了した後、真空排気系19によって真空排気された成膜装置1に基板12を搬入する(S1)。
基板12が搬入されると、スパッタリングガス導入系18からスパッタリングガスを導入し(S2)、印加装置17からターゲット16に電圧を印加してプラズマを発生させ(S3)、ターゲット16をスパッタリングして基板12の表面に金属薄膜すなわち基板側密着層を形成させる(S4)。
S4の工程の終了後、基板12をヒーター132で加熱し(S5)、基板12の表面近傍に、原料ガス導入系14から原料ガスを導入するか、反応ガス導入系15から反応ガスを導入する(S6)。
最初に原料ガスを導入する場合、基板12の表面に原料ガスを吸着させた後(S6a−1)、原料ガス導入系14のガスバルブ142を閉めて原料ガスの導入を停止し、真空排気系19によって原料ガスを排出する(S6a−2)。
次いでパージガスを成膜装置1内に導入して残留している原料ガスをパージし(S6a−3)、パージが終了するとパージガスの真空排気を行う(S6a−4)。
真空排気を継続しつつ、成膜装置1に反応ガス導入系15からラジカル生成装置154を介して反応ガスを導入し(S6a−5)、反応ガスのラジカルと基板12の表面に吸着された上記原料ガスとを所定時間反応させる(S6a−6)。
その後、反応ガス導入系15のガスバルブ152を閉めて反応ガスの導入を停止し、真空排気系19によって反応ガスを排出する(S6a−7)。
次いでパージガスを成膜装置1内に導入して残留している反応ガスをパージし(S6a−8)、パージが終了するとパージガスの真空排気を行う(S6a−9)。
一方、最初に反応ガス導入系15からラジカルを生成せずに反応ガスを導入する場合、基板12の表面に反応ガスを吸着させた後(S6b−1)、反応ガス導入系15のガスバルブ152を閉めて反応ガスの導入を停止し、真空排気系19によって反応ガスを排出する(S6b−2)。
次いでパージガスを成膜装置1内に導入して残留している反応ガスをパージし(S6b−3)、パージが終了するとパージガスの真空排気を行う(S6b−4)。
真空排気を継続しつつ、成膜装置1に原料ガス導入系14から原料ガスを導入し(S6b−5)、上記原料ガスと基板表面に吸着した反応ガスとを所定時間反応させる(S6b−6)。
その後、原料ガス導入系14のガスバルブ142を閉めて原料ガスの導入を停止し、真空排気系19によって原料ガスを排出する(S6b−7)。
次いでパージガスを成膜装置1内に導入して残留している原料ガスをパージし(S6b−8)、パージが終了するとパージガスの真空排気を行う(S6b−9)。
上記S6a−1からS6a−9までの工程またはS6b−1からS6b−9までの工程を経て上記基板側密着層の上に原子層程度のごく薄い金属薄膜の析出すなわちバリア膜の形成が行われる(S7)。
このバリア膜が所望の膜厚になるまで上記S6a−1からS6a−9までの工程またはS6b−1からS6b−9までの工程を繰り返す(S8)。
なお、図2のフロー図では示さなかったが、上記バリア膜の形成に際し、バリア膜の付着力の強化や不純物の除去を行なう場合は、上記S6a−1からS6a−9までの工程またはS6b−1からS6b−9までの工程とスパッタリングガス導入系18によるスパッタリングガスの導入とを所望の膜厚になるまで交互に複数回繰り返すようにしてもよい。
また、上記S6a−1からS6a−9までの工程またはS6b−1からS6b−9までの工程を行なっている間にも、ターゲット16をスパッタリングし、基板12にスパッタリング粒子を入射させるようにしてもよい。
所望の膜厚が得られたら、スパッタリングガス導入系18からスパッタリングガスを導入し(S9)、印加装置17からターゲット16に電圧を印加してプラズマを発生させ(S10)、ターゲット16をスパッタリングして上記バリア膜の表面に金属薄膜すなわちバリア膜側密着層を形成させる(S11)。
以上の工程を経て基板12上に積層膜が形成され、上記バリア膜側密着層の上に、配線膜が形成される。
このように、原料ガスと反応ガスとを反応させて基板12の表面上でバリア膜を形成させている間に、上記スパッタリングによって原料ガスと同じ金属の構成元素を主成分とするターゲット16から基板12にこの金属の構成元素を入射させることができるので、バリア膜中の金属の構成元素の含有率が増加するため、所望のバリア膜が得られる。
さらに、原料ガスが有機金属化合物の場合ならば、上記スパッタリングによってこの構成元素が基板12の表面に入射することにより、分解が促進されてカーボン等の不純物がバリア膜からはじき出されるため、不純物の少ない低抵抗のバリア膜を取得することができる。
たとえば、ターゲット16として金属タンタル、原料ガスとして有機タンタルガス、反応ガスとしてアンモニアガスを使用した場合、基板12の表面上で有機タンタルとアンモニアガスとが反応している間に、金属タンタルが入射し、基板12表面に窒化タンタルの薄膜が析出される。
なお、前述の通り、ターゲット汚染を防止するために、上記工程において、原料ガスおよび反応ガスの導入は、ターゲット16から離れた位置で行い、さらにスパッタリングガスによって上記原料ガスおよび反応ガスがターゲット16側に拡散するのを阻止するために、スパッタリングガスの導入は、基板ホルダー13から離れた位置で行うのが望ましい。
また、上記原料ガスおよび反応ガスを真空排気系19から排気する際に、ターゲット16方向に流れてターゲット16を汚染しないように、上記排気を基板ホルダー13近傍であってターゲット16から離れた位置で行うのが望ましい。
図3は、本発明にかかる成膜装置1によって形成される積層膜の側断面図を示したものである。
基板12の上には、上記原料ガスと同じ金属の構成元素を主成分とするターゲット16をスパッタリングして、この構成元素を基板12の表面に入射させることにより基板側密着層121が形成されている。
この基板側密着層121の上には、図2で示したS6a−1からS6a−9までの工程またはS6b−1からS6b−9までの工程を経て形成されたバリア膜122が積層されている。
さらに、バリア膜122の表面には、上記基板側密着層121と同様の工程を経て形成されたバリア膜側密着層123が形成されている。
このバリア膜側密着層123の上には、銅などの配線膜124が形成されて基板12上の成膜工程が終了する。
バリア膜122によって、配線膜124の構成元素、たとえば、銅の基板12への拡散を阻止することができる。しかしながら、このバリア膜122は、付着力が弱くデバイス不良を引き起こす可能性があるため、基板側密着層121とバリア膜側密着層123とを形成させることでバリア膜の付着性を強化するようにしている。
なお、本実施の形態では、密着層として基板側密着層121およびバリア膜側密着層123を形成させた例を示したが、密着層はいずれか一方だけを形成させるものであってもよい。
図4は、成膜装置1を備えた複合型配線膜形成装置100のブロック構成図を示したものである。
複合型配線膜形成装置100は、前処理部101と成膜処理部103とこれらをつなぐ中継部102とから構成される。いずれも、処理を行う前には、内部を真空雰囲気にしておく。
まず、前処理部101では、搬入室101aに配置された処理前基板を前処理部側搬出入ロボット101bによって脱ガス室101cに搬入する。この脱ガス室101cで処理前基板を加熱し、表面の水分等を蒸発させて脱ガス処理を行う。
次にこの処理前基板を前処理部側搬出入ロボット101bによって還元処理室101dに搬入する。この還元処理室101d内では、上記処理前基板を加熱して水素ガスなどの還元性ガスによって処理前基板表面の酸化物を除去するアニール処理を行う。
アニール処理を終えると、前処理側搬出入ロボット101bによって還元処理室101dから上記前処理後の基板を取り出し、中継部102に搬出する。搬出されたこの基板は、中継部102で成膜処理部103の成膜処理部側搬出入ロボット103aに受け渡される。
受け渡された上記基板は、成膜処理部側搬出入ロボット103aによって成膜処理部103を介して基板12として成膜室103bに搬入される。この成膜室103bは、上記成膜装置1である。成膜室103bでバリア膜および密着層が形成された積層膜は、成膜処理部側搬出入ロボット103aによって成膜室103bから搬出され、配線膜室103cに搬入される。ここで上記バリア膜(バリア膜上に密着層が形成されている場合は、密着層)の上に配線膜が形成される。
配線膜が形成されると、この基板を成膜処理部側搬出入ロボット103aによって配線膜室103cから搬出室103dに移動し搬出する。
以上のとおり、上記バリア膜形成の前後の工程、すなわち、脱ガス工程と配線膜形成工程とを一連で行う上記複合型配線膜形成装置100の構成をとれば、作業効率が向上する。
なお、本実施の形態では、複合型配線膜形成装置100の構成は、前処理部101に脱ガス室101cと還元処理室101とを各々1室ずつ設け、成膜処理部103に成膜室103bと配線膜室103cとを各々1室ずつ設けたが、特許請求の範囲記載の範囲を逸脱しない限り、この構成に限定されるものではない。
従って、たとえば、前処理部101および配線膜室103の形状を多角形状にし、各々の面に上記脱ガス室101cおよび還元処理室101、ならびに成膜室103bおよび配線膜室103cを複数個設ければ、さらに処理能力は向上する。
本発明にかかる装置は、基板上に配線膜を形成するために、バリア膜および密着層を形成させる装置、及び製造方法であるため、半導体デバイスの成膜に関する産業上の利用可能性がある。
本発明に係る成膜装置を示す図 積層膜が形成されるプロセスを説明したフロー図 本発明に係る成膜装置によって形成される積層膜の側断面図 本発明に係る複合型配線膜形成装置を示す図
符号の説明
1 成膜装置
11 真空チャンバ
12 基板
13 基板ホルダー
14 原料ガス導入系
15 反応ガス導入系
16 ターゲット
17 印加装置
18 スパッタリングガス導入系
19 真空排気系
100 複合型配線膜形成装置
121 基板側密着層
122 バリア膜
123 バリア膜側密着層
124 配線膜

Claims (9)

  1. 表面に薄膜を形成る成膜装置であって、
    真空チャンバ内に、上記薄膜の構成元素を主成分とするターゲットと、上記基板を載置する基板ホルダーとが対向配置され、
    スパッタリングガスを導入するスパッタリングガス導入系を、その導入口がターゲット近傍であって基板ホルダーから離れた位置に存するように設け、上記構成元素を含む原料ガスを導入する原料ガス導入系を、その導入口が基板ホルダー近傍であってターゲットから離れた位置に存するように設けると共に、この原料ガスと反応して基板表面に上記薄膜を形成する反応ガスを導入する反応ガス導入系を、その導入口が基板ホルダー近傍であってターゲットから離れた位置に存するように設け、
    上記スパッタリングガス導入系により真空チャンバ内にスパッタリングガスを導入してターゲットをスパッタリングすることによって基板表面に上記薄膜たる密着層を形成し、
    上記原料ガス導入系及び反応ガス導入系により真空チャンバ内に原料ガスと反応ガスを交互に導入して基板表面で反応させることによって上記薄膜たるバリア膜を上記密着層の表面に形成するようにしたことを特徴とする成膜装置。
  2. 真空排気系の排気口を基板ホルダー近傍であってターゲットから離れた位置に開口したことを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
  3. 上記反応ガス導入系に反応ガスのラジカルを生成するラジカル生成装置を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の成膜装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の成膜装置が、真空排気可能な搬送室を介して、少なくとも脱ガス室及び配線膜室に接続され、上記基板が搬送用ロボットによって上記搬送室から上記成膜装置と脱ガス室と配線膜室との間を移動できるように構成された複合型配線膜形成装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の成膜装置を用いて、基板ホルダーに載置された基板表面多層膜を形成る成膜方法であって、
    導入口がターゲット近傍であって基板ホルダーから離れた位置に存するスパッタリングガス導入系の導入口からスパッタリングガスを導入してターゲットをスパッタリングすることにより基板正面に密着層を形成する工程と、
    導入口が基板ホルダー近傍であってターゲットから離れた位置に存する原料ガス導入系の導入口から原料ガスを導入することと、導入口が基板ホルダー近傍であってターゲットから離れた位置に存する反応ガス導入系の導入口から、上記原料ガスと反応る反応ガスを導入することを交互に繰り返し、これらの原料ガスと反応ガスを基板表面で反応させることにより、上記密着層表面にバリア膜を形成する工程とを有することを特徴とする薄膜製造方法。
  6. 上記構成元素を含む原料ガスを導入する工程と、この原料ガスと反応して基板上に上記薄膜を析出させる反応ガスを導入する工程とを交互に複数回繰り返すことにより所望の膜厚の薄膜を形成させることを特徴とする請求項5記載の薄膜製造方法。
  7. 上記基板上で上記原料ガスと上記反応ガスを交互に導入して反応させている工程と、上記スパッタリングする工程とを交互に複数回繰り返すことにより上記薄膜を形成させることを特徴とする請求項5または請求項6記載の薄膜製造方法。
  8. 上記基板上で上記原料ガスと上記反応ガスとを交互に導入して反応させている間にも、上記ターゲットをスパッタリングし、この基板にスパッタリング粒子を入射させることを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載の薄膜製造方法。
  9. 上記反応ガスをラジカル生成装置に通し、反応ガスのラジカルを真空チャンバに導入することを特徴とする請求項5〜請求項8のいずれか1項に記載の薄膜製造方法。
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