JP2004263265A - 処理装置 - Google Patents

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JP2004263265A JP2003056182A JP2003056182A JP2004263265A JP 2004263265 A JP2004263265 A JP 2004263265A JP 2003056182 A JP2003056182 A JP 2003056182A JP 2003056182 A JP2003056182 A JP 2003056182A JP 2004263265 A JP2004263265 A JP 2004263265A
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Tadahiro Ishizaka
忠大 石坂
Yasuhiro Oshima
康弘 大島
Naoki Yoshii
直樹 吉井
Takashi Shigeoka
隆 重岡
Gohei Kawamura
剛平 川村
Yukio Fukuda
幸夫 福田
Yasuhiko Kojima
康彦 小島
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Abstract

【課題】本発明は、径の大きな真空ポンプを用いて処理ガスの排気に要する時間を短縮し、処理ガスの切り替え時間を短縮することを課題とする。
【解決手段】処理装置1は、ウェハ3に対して原料ガスを供給しながら処理を行なう。ウェハ3は処理容器2内のサセプタ4上に載置される。処理容器2内に配置されたウェハ3の被処理面に対向する容器壁に排気開口2cが設けられる。処理容器2の排気開口2cには、大きな吸気口径を有するターボモレキュラポンプ6が接続される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は処理装置に係り、特に処理容器にガスを供給しながら処理容器内の基体に対して処理を行う処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェハ等の基板を処理する方法として、所定の真空度に維持された処理容器内に原料ガスやキャリアガスを供給して基板の処理を行う方法が一般的である。例えば、加熱した基板に減圧下で処理気体を供給して基板上に高品質な薄膜を形成する方法として、ALD(Atomic Layer Deposition)が近年注目されている。
【0003】
ALDでは、複数種類の原料ガスを200Pa程度の圧力において交互に基板に対して供給し、400℃〜500℃に加熱した基板上で反応させて反応生成物の非常に薄い膜を形成する。この際、原料ガスが基板上に到達する前に反応してしまわないように、複数種の原料ガスを切り替えながら一種類毎に供給する。すなわち、一つの種類のガスだけを基板に供給したら、そのガスを完全に排気し、次に異なる種類の原料ガスを供給する。この処理を繰り返してある程度の厚さの薄膜に成長させる。
【0004】
このような原料ガスを切り替えて供給する処理方法では、原料ガスの切り替えを高速に行うことがスループット向上のために不可欠である。原料ガスの切り替えには、供給した一種類の原料ガスを処理容器から完全に排出してから次の種類の原料ガスを供給するという工程が行なわれる。したがって、原料ガスの供給を停止した際に処理容器内に残留する原料ガスの量を少なくすることが原料ガス排出の高速化を達成する上で効果的である。すなわち、処理容器内で原料ガスが残留できる容積を低減することが、処理の高速化にとって有効である。
【0005】
具体的には、残留した原料ガスを処理容器内から排出するには、処理容器内の残留原料ガスを真空ポンプ等により排気して、処理容器内の圧力を所定の真空度まで低減することにより達成される。ここで、処理容器内の到達圧力をP、初期圧力をP、処理容器の容積をV、排気速度をS、時間をtとすると、処理容器内の到達圧力Pは以下の式により求められる。
【0006】
P=Pexp{−(S/V)t}
上式から、初期圧力と到達圧力が一定であれば、排気速度Sを大きくするか、容積Vを小さくすることにより、排気に要する時間tを小さくできることがわかる。ここで、排気速度Sを大きくするには、排気のコンダクタンスを大きくし、高速大容量の真空ポンプを用いることが有効である。
【0007】
上述のALDにおいて、処理時の処理容器内の圧力は200Pa程度であり、この程度の圧力では気体は粘性流の領域であるため、ドライポンプを用いて処理容器内の処理ガスの排気を行うことが効率的である。ところが、原料ガスの切り替え時の排気では、原料ガスをほぼ完全に排気する必要があるため、処理容器内の圧力を1Paよりも低く、例えば10−2〜10−3Paにする必要がある。このような高真空度では、気体の流れは分子流領域となり、ドライポンプによる排気では非効率的であるか、あるいはドライポンプだけではそのような高真空度を達成できない。したがって、原料ガスの切り替え時の排気には、一般的にドライポンプに加えてターボモレキュラポンプを併用している。
【0008】
ここで、上述のALDを用いた処理を行なう処理装置は、従来の化学的気相成長法(CVD)を用いた薄膜形成装置の構造を基に構成することが考えられる。そのような薄膜形成装置では、処理容器の上部に設けたシャワーヘッドから処理ガスを供給し、処理容器の下部にターボモレキュラポンプ等の真空ポンプを接続する構造が一般的である(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
【特許文献1】
米国特許第6221174号明細書
【0010】
【特許文献2】
特開平5−132770号公報
【0011】
【特許文献3】
特開平6−93436号公報
【0012】
【特許文献4】
特開平7−252660号公報
【0013】
【特許文献5】
特開平5−132770号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、原料ガスの切り替え時の排気用としてターボモレキュラポンプ等の分子流領域の真空度を発生する真空ポンプを用いた場合、排気速度をある程度の速度に維持するためには、排気速度の大きな真空ポンプを処理容器に接続する必要がある。ターボモレキュラポンプの場合、その排気速度はポンプの径、すなわちポンプの吸気口径(開口面積)に依存し、一般的に大きな径ほど排気速度は大きい。したがって、処理容器からの排気速度を大きくする、すなわち排気のコンダクタンスを大きくするためには、大きな径のポンプを処理容器に接続すればよい。
【0015】
ところが、処理容器の下部あるいは底部には、基板を載置するための載置台が配置されているため、径の大きなポンプを処理容器の下部あるいは底部に接続して大きな開口面積を確保するには、載置台を避けて排気用の開口を設けなければならず、処理容器自体を大きくしなければならない。したがって、径の大きなポンプを処理容器の下部あるいは底部に接続すると、処理容器の容積が増大し、その結果、排気すべき容積が大きくなってしまう。これでは、径の大きなポンプを用いて排気速度を大きくしても(すなわち、排気コンダクタンスを大きくしても)、排気すべき容積が大きくなってしまい、排気に要する時間を短縮する効果が得られなくなってしまう。
【0016】
以上のように、従来の処理装置の構造においては、排気コンダクタンスを大きくすることと、処理容器の容積を小さくすることを両立することがむずかしく、排気時間を短縮する上での妨げとなっていた。
【0017】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、径の大きな真空ポンプを用いて処理ガスの排気に要する時間を短縮し、処理ガスの切り替え時間を短縮することができる処理装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明によれば、被処理基体に対してガスを供給しながら処理を行なう処理装置であって、被処理基体を収容する処理容器と、処理容器内に配置された被処理基体の被処理面に対向する容器壁に設けられた排気開口と、処理容器の排気開口に接続された吸気口を有する真空ポンプとを有する処理装置が提供される。
【0019】
上述の発明によれば、被処理基体の被処理面に対向する容器壁に排気開口を 設け、ガスの供給口をその他の壁面に設けることにより、被処理基体の真上に大きな径(大きな開口面積)の排気開口を設けることができる。したがって、大きな径の真空ポンプ、すなわち排気速度の大きな真空ポンプを処理容器に取り付けることができ、処理容器内のガスの排気を迅速に短時間で行なうことができる。
【0020】
上述の発明において、排気開口が設けられた容器壁とは異なる容器壁にガスの供給口が設けられることとしてもよい。また、供給口は、排気開口が設けられた容器壁に対向する容器壁に設けられることとしてもよい。また、排気開口は処理容器の天井をなす容器壁に設けられ、供給口は処理容器の底面をなす容器壁に設けられることが好ましい。
【0021】
更に、真空ポンプは、吸入口を排気開口に向けた状態で、処理容器に取り付けられることが好ましい。また、排気開口の径は、真空ポンプの吸気口の径に等しいか大きいことが好ましい。さらに、真空ポンプは、開閉弁を介して処理容器に取り付けられることもできる。
【0022】
本発明による処理装置は、処理装置に対して複数種類のガスを交互に供給する手段を更に有することとしてもよい。また、真空ポンプは、分子流領域の高真空度を発生する真空ポンプであることが好ましい。
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0023】
図1は本発明の一実施例による処理装置の全体構成を示す概略構成図である。図1に示す処理装置1は、減圧下において原料ガスとしてTiClとNHとを交互に被処理基体に対して供給し、被処理基体の被処理面にTiN膜を形成するための処理装置である。被処理基体に原料ガスを供給する際は、原料ガスの反応を促進するために被処理基体を加熱する。
【0024】
処理装置1は処理容器2を有し、被処理基体としてのウェハ3が載置される載置台として、サセプタ4が処理容器2の中に配置される。処理容器2は例えばステンレススチールやアルミニウム等により形成され、内部に処理空間が形成される。処理容器2をアルミニウムで形成した場合は、その表面に陽極酸化被膜処理(アルマイト処理)を施すことが好ましい。
【0025】
サセプタ4はタングステン等の電気ヒータ5を内蔵しており、サセプタ4上に載置されたウェハ3を電気ヒータ5の熱により加熱する。サセプタ4は、窒化アルミニウム(AlN)やアルミナ(Al)等のセラミック材料、ステンレススチール、あるいはハステロイ等により形成される。
【0026】
処理容器2の底部の容器壁には供給口2aが設けられ、供給口2aから原料ガス及びパージガスが処理容器2内に供給される。本実施例では、原料ガスとしてTiCl及びNHが用いられ、キャリアガスとして不活性ガスであるNが用いられる。処理容器2の供給口2aには、TiClの供給ラインと、NHの供給ラインとNの供給ラインとが接続される。原料ガスとパージガスとを総称して処理ガスということもある。なお、キャリアガスとしてHe,Ar等を用いることとしてもよい。
【0027】
原料ガスとしてのTiClの供給ラインは、TiClの供給源12Aと、開閉弁V1と、マスフローコントローラ(MFC)13Aとを有しており、TiClの供給源12AからのTiClは、MFC13Aにより流量制御されて供給口2aから処理容器2内に供給される。開閉弁V1を開くことによりTiClはMFC13Aを通じて供給口2aに流入する。開閉弁V1及びMFC13Aの動作は、制御装置10により制御される。
【0028】
原料ガスとしてのNHの供給ラインは、NHの供給源12Bと、開閉弁V3と、マスフローコントローラ(MFC)13Bとを有しており、NHの供給源12BからのNHは、MFC13Bにより流量制御されて供給口2aから処理容器2内に供給される。開閉弁V2を開くことによりNHはMFC13Bを通じて供給口2aに流入する。開閉弁V2及びMFC13Bの動作は、制御装置10により制御される。
【0029】
キャリアガスとしてのNの供給ラインは独立した2系統が設けられており、Nの供給源12C,12Dと、開閉弁V2,V4と、マスフローコントローラ(MFC)13C,13Dとを有しており、Nの供給源12C、12DからのNは、MFC13C,13Dにより夫々流量制御されて供給口2aから処理容器2内に供給される。開閉弁V2,V4を開くことによりNはMFC13C,13Dを通じて供給口2aに流入する。開閉弁V2,V4及びMFC13C,13Dの動作は、制御装置10により制御される。
【0030】
本実施例による処理装置1のガス供給系は以上のような構成であり、原料ガスであるTiClとNHとを交互に繰り返して処理容器2に供給することにより、処理容器2内の加熱されたウェハ3上にTiN膜を形成する。原料ガスを供給する際には、キャリアガスとしてNも同時に処理容器2内に供給される。
【0031】
次に、本実施例による処理装置1の排気系について説明する。
【0032】
本実施例において、処理容器2内に供給された原料ガス及びキャリアガスは、処理容器2の上部に接続された高真空ポンプであるターボモレキュラポンプ6により排気される。処理装置の天井部をなす容器壁には排気開口2cが設けられ、ターボモレキュラポンプ6の吸気口6aがゲートバルブV7を介して処理容器の排気開口2cに接続される。したがって、処理容器2内の処理ガスは、処理容器2の排気開口2c及びゲートバルブV7を介してターボモレキュラポンプ6に吸引され、後段のフォアバルブV6を通じて更にドライポンプ7に吸引される。ドライポンプ7に吸引された処理ガスは、除害装置(図示せず)等を介して外部に排気される。フォアバルブV6及びゲートバルブV7の開閉は制御装置10により制御される。
【0033】
また、処理容器2の上部には、処理容器2内の圧力が高い状態での排気用に排気口2bが設けられる。排気口2bは、ターボモレキュラポンプ6をバイパスして開閉弁V5を介してドライポンプ7に接続されており、排気口2bから処理容器2内のガスをドライポンプ7により直接排気することもできる。開閉弁V5の開閉は制御装置10により制御される。
【0034】
以上のように、本実施では、ウェハ3(載置台4)の真上に大きな排気開口2cが設けられ、排気開口2cに大きな径のターボモレキュラポンプ6が接続されている。処理ガスの給気系は処理容器2の底部をなす容器壁に設けられているため、処理容器2の上部に大きな排気開口2cを形成することができる。したがって大きな径の真空ポンプ、すなわち、大きな吸気口を有するターボモレキュラポンプ6を接続することができる。排気開口2cを大きな径とすることは、短時間で処理容器2内を分子流領域の高真空度にするために有効である。
【0035】
図2は処理容器2とターボモレキュラポンプ6との接続構造を示す断面図である。図2に示すように、処理容器2の天井をなす容器壁に排気開口2cが形成され、排気開口2cの周囲にフランジ2dが形成される。ゲートバルブV7は、本実施例ではバタフライバルブとしているが、弁体が水平移動するようなバルブであってもよい。ゲートバルブV7は、処理容器2のフランジ2dとターボモレキュラポンプ6のフランジ6bとの間に配置され、複数のボルト8により固定される。ゲートバルブV7とフランジ2d及び6bの各々との間には、気密性を確保するためにOリング9が配置される。
【0036】
ここで、処理ガスの供給口2aを処理容器2の底部に設けたことにより、処理容器2上部(天井部分)全体を排気開口用に利用することが可能となり、大きな開口面積の排気開口2cを設けることができる。したがって、処理容器2の上側に排気速度の大きい大きな径のターボモレキュラポンプ6を接続することができ、処理ガスの排気を迅速に短時間で行なうことができる。
【0037】
処理容器2の排気開口2cの径は、排気コンダクタンスをなるべく大きくするためには、処理容器2の排気開口2cの径を、ターボモレキュラポンプ6の吸気口6aの径に等しくするか又はそれより大きくすることが好ましい。同様に、ゲートバルブV7の開口径も、ターボモレキュラポンプ6の吸気口6aの径に等しくするか又はそれより大きくすることが好ましい。
【0038】
本実施例では、ターボモレキュラポンプ6と処理容器2との間に設けるゲートバルブV7をバタフライバルブとしているが、弁体が水平移動するようなゲートバルブを用いることもできる。この場合、バタフライバルブのように弁体の移動のための空間を確保する必要がないため、排気すべき容積をより一層小さくすることができる。
【0039】
次に、処理装置1により行なわれる処理の一例について、図3乃至図5を参照しながら説明する。図3は処理装置1により行なわれる処理のフローチャートである。図4は処理中の各開閉弁の動作状態を示す図であり、図5は処理中の各工程における処理ガスの流量と時間を示す図である。
【0040】
まず、ステップS1において被処理基板であるウェハ3を処理容器2内に搬入し、ステップS2においてウェハ3をサセプタ4に載置する。続いて、処理容器2内を200Pa程度の圧力とし、ステップS3においてサセプタ4に組み込まれた電気ヒータ5によりサセプタ4を加熱し、ウェハ3を400℃程度の温度とする。
【0041】
次に、ステップS4において、開閉弁V1,V2,V4を開き、原料ガスとしてTiClを30sccm、キャリアガスとしてNを200sccmの流量で、供給口2aから処理容器2に供給し、ウェハ3の表面にTiClを吸着させる。ステップS4におけるTiClの供給時間は約1秒間である。その後、ステップS5において、開閉弁V1,V2,V4を閉じてTiCl及びNの供給を停止し、処理容器2をターボモレキュラポンプ6及びドライポンプ6により真空引きして、処理容器2内からTiCl及びNを排気する。この真空引きに要する時間は、本実施例では大きな径のターボモレキュラポンプ6を用いているため非常に短時間でよく、本実施例では約1秒である。
【0042】
TiClの排気が終了すると、ステップS6において開閉弁V2、V3,V4を開き、原料ガスとしてNHを800sccm、キャリアガスとしてNを200sccmの流量で処理容器2内に供給する。これにより、ウェハ3上に吸着されたTiClとNHとを反応させ、ウェハ3上にTiNを生成する。次に、ステップS7において開閉弁V2,V3,V4を閉じてNH及びNの供給を停止し、処理容器2をターボモレキュラポンプ6及びドライポンプ7により真空引きして、処理容器2内からNH及びNを排気する。この真空引きに要する時間も、本実施例では大きな径のターボモレキュラポンプ6を用いているため非常に短時間でよく、本実施例では約1秒である。
【0043】
ステップS7の処理が終了すると、ステップS8において、ステップS4からステップS7までの処理が所定回数(例えば200回)行なわれたかを判断する。所定回数に達しない場合は、処理はステップS4に戻り、ステップS4からステップS7までの処理を繰り返し行う。所定回数に達すると、処理はステップS9に進み、ウェハ3をサセプタから離間させ、続くステップS10においてウェハ3を処理容器2から搬出する。
【0044】
以上の処理の各工程における開閉弁V1〜V6及びゲートバルブV7の動作は、図4に示されている。図4において○は弁が開いていることを示し、×は弁が閉じていることを示す。また、以上の処理の各工程における原料ガス及びキャリアガスの流量は、図5に示されている。本実施例では、Nの供給系統が2系統設けられており、Nを200sccmの流量で供給する場合は、各系統で100sccmづつ供給する。
【0045】
上述の処理において、ステップS5およびS7における排気工程は、約1秒間程度で十分であり、非常に短時間で排気が完了する。このため、ステップS4からS8までの処理を多数回繰り返し行うことによりウェハ3上のTiNの膜厚を所定の厚みとする処理を行なっても、全体の処理時間に対して排気工程に要する時間を低減することができ、TiN膜の生成処理に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0046】
このように、本実施例による処理装置1によれば、2種類の原料ガスを交互に供給して薄膜を形成する際に、原料ガスの供給切り替えを高速で行うことができ、基板処理を高スループットで行うことができる。原料ガスの種類は上述の例では2種類であったが、2種類以上の複数種類のガスを用いて交代に1種類ずつ供給するような処理に本実施例による処理装置1を用いることもできる。
【0047】
上述の例では、TiClとNHによるTiN膜を生成しているが、以下のような原料ガスの組み合わせも可能である。
【0048】
例えば、TiN膜やTiSiN膜を生成する場合、Ti含有ガスとして、TiF,TiBr,TiI,Ti[N(CCH)](TEMAT),Ti[N(CH(TDMAT),Ti[N(C(TDEAT)等を用い、窒化水素ガスとして、N,NH(CH,N(CH)等を用い、シリコン含有ガスとして、SiH,SiHCl,SiCl,Si等を用いる。また、TaN膜、TaCN膜、TaSiN膜を生成する場合は、Ta含有ガスとして、TaF,TaCl,TaBr,TaI,Ta(NC(CH)[N(C(TBTDET),Ta(NC(CH)(N(CH等を用い、窒化水素ガスとして、NH,N,NH(CH,N(CH)等を用い、シリコン含有ガスとして、SiH,SiHCl,SiCl,Si等を用いる。また、WN膜やWSiN膜を生成する場合は、W含有ガスとして、WFやW(CO)等を用い、窒化水素ガスとして、NH,N,NH(CH,N(CH)等を用い、シリコン含有ガスとして、SiH,SiHCl,SiCl,Si等を用いる。
【0049】
なお、キャリアガスとして、N以外にHe,Ar等を用いることとしてもよい。
【0050】
次に、上述の複数種類の原料ガスの交互供給による成膜以外の処理に、本発明による処理装置を適用した例について、図6を参照しながら説明する。図6は本発明の一実施例による処理装置が組み込まれたクラスタツールの概略構成図である。
【0051】
図6に示すクラスタツール20は、基板(半導体ウェハ)に対してCu膜を形成するための一連の処理を行う装置である。クラスタツール20は、カセットボックス21と、ガス抜き処理装置22と、プレクリーンエッチトモジュール(PCEM)23と、第1の処理装置24と、第2の処理装置25と、搬送室26とを有する。カセットボックス21と、ガス抜き処理装置22と、PCEM23と、第1の処理装置24と、第2の処理装置25とは、夫々ゲートバルブ27A〜27Eを介して搬送室26に接続される。ゲートバルブ27A〜27Eは、対応する処理容器に対する基板の搬入・搬出時に開けられる。
【0052】
搬送室26には搬送ロボット等の基板搬送機構26aが設けられる。基板搬送機構26aは、各処理容器で基板に処理が順次行われるように、ガス抜き処理装置22、PCEM23、第1の処理装置24、第2の処理装置25の順で、外部からカセットボックス21に供給された基板を順次搬送する。
【0053】
カセットボックス21には、複数の基板(ウェハ)が外部から供給され、クラスタツール20内の雰囲気(真空)と外部雰囲気(大気圧)とを切り替える。カセットボックス21に供給された基板は、ゲートバルブ27Aを通じて基板搬送機構26aにより一枚ずつ取り出され、ガス抜き処理装置22に供給される。ガス抜き処理装置22では、基板表面に付着したガスを除去する処理が行われる。
【0054】
ガス抜き処理が終了すると、基板はガス抜き処理装置22からPCEM23へと基板搬送機構26aにより搬送される。PCEM23では、プラズマ処理により基板表面を清浄化する。PCEM23での処理が終了すると、表面が清浄化された基板は基板搬送機構26aによりPCEM23から第1の処理装置24へと搬送される。
【0055】
第1の処理装置24は、基板の表面にバリアメタル膜を形成する処理を行うための処理容器である。例えば、第1の処理装置24内では、CVDやALDを用いて薄膜の形成が行われる。基板上にバリアメタル膜の形成が終了すると、基板はゲートバルブ27Dを通じて取り出され、基板搬送機構26aにより第2の処理装置25へと搬送される。
【0056】
第2の処理装置25内では、PVD(Physical Vapor Deposition)によりバリアメタル膜の上にCu膜を形成する処理が行われる。Cu膜が形成された基板は、基板搬送機構26aによりカセットボックス21に戻された後、装置外部へと移送される。
【0057】
以上のような構成のクラスタツール20において、搬送室26内の圧力は、雰囲気の清浄化を維持するために高真空度に維持され、且つ接続されている処理容器の中で、真空度が高い処理容器の圧力と同等な真空度に維持される。本実施例では、第2の処理装置25において行われるPVDによるCu膜の生成処理が、10−6Pa〜10−4Pa程度の真空度を必要とするので、搬送室26内も10−6Pa〜10−4Pa程度の真空度に維持される。
【0058】
ここで、ガス抜き処理装置22において基板の熱処理を行なう際は、NやAr等の不活性ガスをガス抜き処理装置22に導入する。したがって、熱処理した基板をガス抜き処理装置22から次の工程を行なうPCEM23に移動する際に、ガス抜き処理装置22内を搬送室26内の真空度10−6Pa〜10−4Paにしなければならず、不活性ガスを迅速に排気して高真空とする必要がある。したがって、ガス抜き処理装置22を本発明による処理装置としておけば、迅速かつ短時間にガス抜き処理装置22内を高真空度にすることができ、基板の移動に要する時間を短縮することができる。
【0059】
また、第1の処理装置24における処理は、CVDによるバリアメタル膜の生成処理であり、処理時の圧力は比較的低真空度の雰囲気で行われる。例えば、バリアメタル膜がTiN膜である場合、処理圧力は例えば400Pa程度である。すなわち、400Paの圧力に維持した第1の処理容器4内の基板に対して、原料ガスとしてTiClとNHとを供給することで、基板上にTiN膜を生成する。原料ガスを供給する際は、キャリアガス又はパージガスとして例えばNも第1の処理装置24に供給される。
【0060】
上述のようなバリアメタル膜生成処理により表面にバリアメタル膜が生成された基板は、第1の処理装置24から第2の処理装置25へと基板搬送機構26aにより搬送される。第1の処理装置24内での処理が終了した時点では、第1の処理容器内は400Pa程度の低真空度である。したがって、処理が終了した基板を搬出して次の基板を搬入するためにゲートバルブ27Dを開く前に、第1の処理装置24内の圧力を400Paの低真空度から搬送室26内の圧力である10−4程度の高真空度にしなければならない。この際に、第1の処理装置24を本発明による処理装置としておけば、迅速かつ短時間に第1の処理装置24内を高真空度にすることができ、基板の移動に要する時間を短縮することができる。
【0061】
上述のクラスタツール20では、第1の処理装置24にてTiN膜を生成し、第2の処理装置25にてCu膜を生成する一連の処理を行っているが、本発明による処理装置を適用可能なクラスタツールあるいは処理装置を、他の様々な処理を行なう処理装置に適用することにより、排気時間を短縮して処理時間を短縮することができる。例えば、低誘電率膜(Low−k膜)をエッチングしてビア孔を形成し、ビア孔の内面にバリア膜を形成し、その上にCu膜を形成する一連の処理に適用することができる。また、基板上にゲート絶縁膜を形成し、その上にゲート電極を形成し、これにアニール処理を施すという一連の処理にも適用することができる。
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、処理容器からの処理ガスの排気に要する時間を短縮して処理ガスの切り替え時間を短縮することができ、処理全体に要する時間を短縮してスループットを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による処理装置の全体構成を示す概略構成図である。
【図2】処理容器とターボモレキュラポンプとの接続構造を示す断面図である。
【図3】図1に示す処理装置により行なわれる処理のフローチャートである。
【図4】処理中の各開閉弁の動作状態を示す図である。
【図5】処理中の各工程における処理ガスの流量と時間を示す図である。
【図6】本発明による処理装置が組み込まれたクラスタツールの全体構成図である。
【符号の説明】
1 処理装置
2 処理容器
2a 供給口
2b 排気口
2c 排気開口
2d フランジ
3 ウェハ
4 サセプタ
5 電気ヒータ
6 ターボモレキュラポンプ
6a 吸気口
6b フランジ
7 ドライポンプ
8 ボルト
9 Oリング
10 制御装置
12A TiClの供給源
12B NHの供給源
12C,12D Nの供給源
13A,13B,13C,13D マスフローコントローラ(MFC)
20 クラスタツール
21 カセットボックス
22 ガス抜き処理装置
23 プレクリーンエッチトモジュール(PCEM)
24 第1の処理装置
25 第2の処理装置
26搬送室
26a 基板搬送機構
27A,27B,27C,27D,27E ゲートバルブ
V1,V2,V3,V4,V5,V6 開閉弁
V7 ゲートバルブ

Claims (9)

  1. 被処理基体に対してガスを供給しながら処理を行なう処理装置であって、
    被処理基体を収容する処理容器と、
    該処理容器内に配置された該被処理基体の被処理面に対向する容器壁に設けられた排気開口と、
    該処理容器の該排気開口に接続された吸気口を有する真空ポンプと
    を有することを特徴とする処理装置。
  2. 請求項1記載の処理装置であって、
    前記排気開口が設けられた容器壁とは異なる容器壁にガスの供給口が設けられたことを特徴とする処理装置。
  3. 請求項2記載の処理装置であって、
    前記供給口は、前記排気開口が設けられた容器壁に対向する容器壁に設けられたことを特徴とする処理装置。
  4. 請求項3記載の処理装置であって、
    前記排気開口は前記処理容器の天井をなす容器壁に設けられ、前記供給口は前記処理容器の底面をなす容器壁に設けられたことを特徴とする処理装置。
  5. 請求項4記載の処理装置であって、
    前記真空ポンプは、吸入口を前記排気開口に向けた状態で、前記処理容器に取り付けられることを特徴とする処理装置。
  6. 請求項1記載の処理装置であって、
    前記排気開口の径は、前記真空ポンプの吸気口の径に等しいか大きいことを特徴とする処理装置。
  7. 請求項1記載の処理装置であって、
    前記真空ポンプは、開閉弁を介して前記処理容器に取り付けられることを特徴とする処理装置。
  8. 請求項1記載の処理装置であって、
    前記処理装置に対して複数種類のガスを交互に供給する手段を有することを特徴とする処理装置。
  9. 請求項1記載の処理装置であって、
    前記真空ポンプは、分子流領域の高真空度を発生する真空ポンプであることを特徴とする処理装置。
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