JP4636872B2 - 配向熱電材料及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、熱電材料及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、結晶配向性を有する熱電材料及びその製造方法に関するものである。
現在、世界のエネルギーは、その多くを化石燃料の燃焼エネルギーに依存している。しかしながら、熱サイクルを使用する発電システムの場合、そのエネルギーの多くを廃熱として未利用のまま廃棄しているのが現状である。一方、地球環境の保全が世界的規模で議論されるようになり、エネルギーの未利用分の有効利用技術開発が精力的に進められている。
この中で、熱電変換を用いた発電は、比較的低品質の熱においても直接電気に変換することが可能であるため、現状の未利用の廃熱を回収できる技術であり、最近のエネルギー問題や環境問題の深刻化に伴い、熱電変換に対する期待度はますます大きくなっている。
なお、熱電変換とは、異なる2種の金属やp型半導体とn型半導体等の熱電変換材料に温度差を与えると、両端に熱起電力が発生するゼーベック効果を利用して、熱エネルギーを直接電力に変換する技術であり、モーターやタービン等の可動部がまったくなく、また、老廃物も発生しないという優れた特徴を有している。
なお、熱電特性の性能評価に用いられる性能指数:Zは、下記の式(1)で表される。
Z=α2/(κ・ρ)・・・式(1)
α:ゼーベック係数
κ:熱伝導率
ρ:比抵抗
上記式(1)から明らかなように、ゼーベック係数:αが大きく、熱伝導率:κと比抵抗:ρが小さいことが必要である。ここで、ゼーベック係数:αは、物性値であるため、材料によって決まってしまうことになるが、熱伝導率:κと、比抵抗:ρと、は、材料の微細組織や配向性によっても大きく変化させることが可能なことから、熱伝導率:κや比抵抗:ρを小さくするための結晶組織制御方法が検討されている。すなわち、結晶組織の配向性を向上させることにより、ある方向において、熱伝導率:κ及び比抵抗:ρを小さくすることが可能となり、その方向における熱電特性を向上することができることになる。
このようなことから、本発明より先に出願された技術文献として、AxB2Oy(A:Na,Li,K,Ca,Sr,Ba,Bi,Y,La、B:Mn,Fe,Co,Ni,Cu、1≦x≦2、2≦y≦4)型構造を有する熱電素子材料がある。特に、NaCo24系熱電素子材料は、水酸化コバルト又は酸化コバルトの板状粒子とナトリウム金属塩とを混合し、これを前記水酸化コバルト又は酸化コバルト粒子が一方向に配向するように成形し、この成形体を焼成して緻密化させることによりC軸方向が配向した焼結体が作製される(例えば、特許文献1参照)。
また、結晶配向材料のテンプレートとなる物質である形状異方性を有するZnOまたはその前駆体粉末材料と、このZnOまたはその前駆体粉末材料との反応によって結晶異方性のある導電性酸化物を生成する物質とを混合し、この混合材料を前記異方形状粉末が一方向に配向するように常温下で成形し、この成形物を熱処理することにより合成し、焼結する、結晶配向バルクZnO系焼結体材料の製造方法がある(例えば、特許文献2参照)。
また、V族元素とVI族元素からそれぞれ選択した一種以上の元素の組み合わせを主成分
とする熱電材料若しくは金属と半金属系材料の組み合わせを主成分とする熱電材料又はこれらに酸化物、炭化物、窒化物若しくはこれらの混合物を添加した熱電材料の直流通電加圧による焼結に際し、100〜15000Aの可変電流範囲で通電するとともに、磁束密度0.1T≦H≦2.0T(T:テスラ)の範囲で磁場をかけながら焼結し、焼結体組織の電気的配向性を得ることを特徴とする熱電材料の製造方法がある(例えば、特許文献3参照)。
特開2000−211971号公報 特開2002−16297号公報 特開2001−223396号公報
しかしながら、上記特許文献1および上記特許文献2に開示された方法によると、ある程度配向された試料を提供することは可能となるが、何れもその配向度には限界があり、さらに、配向した成形物を焼結あるいは焼成して緻密化する際に配向度が低下するため、その配向性がまだ十分ではない。
また、上記特許文献3に開示された方法によると、磁場中において焼結を行うことにより、電気的配向性を得ているのみであり、磁場強度が小さいため、結晶そのものを配向することができず、かえって電気抵抗や熱伝導率等の物理的特性の異方性を減少又は消失させてしまい、結晶組織の配向度を大きくし、ある方向における熱伝導率や比抵抗を小さくするための結晶組織制御方法という目的で用いることができない。
このため、熱電材料の結晶配向度を大きくでき、その配向度を減少させることなく熱電材料を製造できる方法並びに十分な配向度を有した熱電材料が現在所望されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、結晶配向度が大きく、優れた熱電特性を有する配向熱電材料及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有することとする。
本発明にかかる配向熱電材料は、
結晶が一定の方向に配向してなる配向熱電材料であって、該配向熱電材料は、少なくとも超常磁性成分と共に反磁性成分を含有してなることを特徴とする。
本発明にかかる配向熱電材料の製造方法は、
結晶が一定の方向に配向してなる配向熱電材料の製造方法であって、
前記配向熱電材料の反磁性成分を含有した熱電微粒子に、超常磁性成分を添加する添加工程と、
前記配向熱電材料の製造工程中に磁場を印加する磁場印加工程と、を行うことを特徴とする。
本発明によれば、磁場による配向が可能となり、特定の方向において熱電特性を向上させることが可能となる。
まず、図3を参照しながら、本実施形態における配向熱電材料について説明する。
本実施形態における配向熱電材料は、熱電材料微粒子(5)に超常磁性成分(4)を添加し、磁場中にて熱電材料、あるいは、熱電材料成形体を形成し、必要に応じて磁場中にて熱処理による緻密化を行うことにより形成されたものである。これにより、本実施形態における配向熱電材料は、結晶配向度が大きく、優れた熱電特性を有することになる。以下、添付図面を参照しながら、本実施形態における配向熱電材料について詳細に説明する。
まず、図1を参照しながら、本実施形態における配向熱電材料の製造方法について説明する。なお、図1は、本実施形態における配向熱電材料の製造工程の一例を示したものである。
本実施形態における配向熱電材料の製造工程は、第1の工程である、熱電材料微粒子の合成工程(ステップS1)と、第2の工程である、超常磁性成分の添加工程(ステップS2)と、第3の工程である、分散液作製の工程(ステップS3)と、第4の工程である配向成形体とする形成体工程(ステップS4)と、熱処理により緻密化する緻密化工程(ステップS5)と、を行うことになる。以下に各工程における処理動作について詳細に説明する。
(熱電材料微粒子の合成工程)
第1の工程は、熱電材料微粒子の合成工程である(ステップS1)。
熱電材料微粒子は、磁化率の異方性を有していることが必要である。すなわち、任意の方向には磁化率:χが小さく、他の任意の方向においては磁化率:χが大きく、その両方向の磁化率:χの差:Δχは、できるだけ大きい方が磁場を用いて配向熱電材料を製造するには好ましい。
なお、熱電材料微粒子は、必ずしも微粒子である必要はない。また、もともと結晶構造に異方性がある場合には、それによって磁化率:χの異方性をも有することが可能となる。例えば、酸化物の層状化合物は、配向熱電材料を製造するための原料として好ましい。この化合物は、層状になっているため、層の積層方向とそれに垂直な方向とで磁化率:χが大きく異なっており、磁場で配向することにより熱電特性を向上させることが可能となる。
(超常磁性成分の添加工程)
第2の工程は、超常磁性成分の添加工程である(ステップS2)。
磁場による配向熱電材料の形成を考慮した場合には、添加する磁性成分としては、超常磁性成分の他に、常磁性成分、強磁性成分、及びフェリ磁性成分が適用可能である。しかしながら、超常磁性体は、強磁性体(あるいはフェリ磁性体)が非常に微細な粒子になったものであり、温度の熱振動エネルギーにより、磁化の反転が生じる状態となっており、強磁性体(あるいはフェリ磁性体)であっても常磁性体のように振舞うものである。すなわち、磁場を印加しない場合には、常磁性体のように振る舞い、磁場を印加した場合には、強磁性体のように振る舞うことから、配向熱電材料を形成する場合に磁場を印加しない場合には、磁性を特に意識することなく取り扱うことが可能となるため、好適となる。
なお、この超常磁性成分が、磁化率の異方性を有していると、さらに好適となる。また、添加した超常磁性成分は、全体に均一に分布するように、必要に応じて均一分布化処理を施すことも可能である。
また、添加量に関しては、添加する超常磁性成分の磁気特性及びその形状等によって異なるため、添加する磁性成分によって最適な添加量を適宜選択すればよいことになる。また、磁場による配向熱電材料の形成並びに配向熱電材料の熱電特性を考慮すると、熱電材料としては、少なくとも反磁性材料を含有することが好ましい。この場合、反磁性磁化率の異方性が大きいことがより好ましいことになる。
(分散液作製工程)
第3の工程は、超常磁性成分を添加した熱電微粒子を溶媒中に分散する分散液作製工程である(ステップS3)。なお、分散液を特に用いない場合には、この第3の工程である分散液作製の工程を省略することが可能である。
分散液としては、水と、有機溶媒と、無機溶媒と、の何れを用いることが可能である。水と、有機溶媒と、無機溶媒と、の何れの場合にも、微粒子が凝集することなく、溶媒中に分散していることが必要となる。このため、必要に応じて超音波分散を行ったり、あるいは、界面活性剤等を添加しても問題ない。
なお、第2の工程である超常磁性成分の添加工程において添加した超常磁性成分を、第3の工程で添加することも可能である。この場合には、超常磁性成分をそのまま添加したり、また、超常磁性成分を分散液とした後に添加したりすることでも可能であり、適宜選択すればよいことになる。
(形成体工程)
第4の工程は、第3の工程である分散液作製の工程による熱電微粒子の分散液(分散液を用いない場合は集合体)を磁場中に挿入し、成形体とする工程である(ステップS4)。
なお、磁化率の異方性を有した微粒子は、磁場により配向させることが可能である。微粒子が置かれている状態にもよるが、磁場強度をHとすると、次の式(2)の関係を満たすような磁場強度の場合に、磁化率の大きい方向を磁場印加方向に配向させることが可能となる。
2≫2kT/Δχ・・・式(2)
k:ボルツマン定数
T:絶対温度
Δχ:磁化率の異方性
しかしながら、熱電材料は一般的には強磁性体ではないので、その配向のためには、非常に大きい磁場強度を必要とする。この磁場強度としては、2Tより大きい場合が熱電材料を配向するためには好ましく、より好ましくは、5T以上の磁場であり、さらに好ましくは、10T以上の磁場である。この第4の工程である形成体工程により、磁化率の異方性を有した微粒子が磁化率の大きい方向を、印加した磁場の方向に配向した成形体が形成されることになる。
なお、本実施形態のように、熱電材料中に超常磁性成分が添加されている場合には、磁場の印加により、超常磁性体が通常の強磁性体と同様に振る舞うことになるため、より配向性の良好な熱電材料を製造することが可能となる。さらには、添加する超常磁性成分の磁気特性並びに形状によっては、より小さい磁場強度においても、配向熱電材料を製造することが可能となり、生産性の向上に貢献することになる。
(緻密化工程)
第5の工程は、成形体を熱処理により緻密化し、強度の大きいバルク体を形成する磁場中熱処理の工程である(ステップS5)。なお、熱処理による緻密化工程には、微粒子原料をバルク化する焼結の工程も含まれることになる。
従来の配向熱電材料を製造する方法では、配向した成形体を形成した後、この熱処理による緻密化工程において、その配向度を小さくしてしまっていた。これは、熱処理により、せっかく配向していた粒子等がその一部の領域がランダムな方向を向いてしまうためである。これに対し、本実施形態のように、磁場中での熱処理(焼結も含む)を行うことにより緻密化を行う場合には、第5の工程である緻密化工程においても配向度を維持することが可能となるため、極めて配向性の良い熱電材料のバルク体を形成することが可能となる。
但し、磁場中での熱処理の場合には、温度が高温になるため、磁化率が低下し、それによって磁化率の異方性が減少することが考えられる。このため、温度に応じた磁場強度にすることが必要となる。この第5の工程である緻密化工程においても、本実施形態のように、熱電材料中に、超常磁性成分が添加されている場合には、より配向性の良好な熱電材料を製造することが可能となる。さらには、添加する超常磁性成分の磁気特性並びに形状によっては、より小さい磁場強度でも、配向熱電材料を製造することが可能となり、生産性の向上に貢献することが可能となる。
なお、上述した配向熱電材料の製造方法は、熱電材料を配向成形体にした後に、熱処理により緻密化する場合について説明したが、熱電材料の前駆体を同様な方法で配向成形体とし、熱処理により熱電材料を合成することも可能である。
結晶の配向性を有していない熱電材料(多結晶体)は、図2示すように、磁化率の異方性もばらばらの方向を向いていることになる(図2中の点線の方向が磁化率の大きい方向に相当する様子を示している)。これに対し、本実施形態の製造方法により製造した配向熱電材料(多結晶体)は、図3に示すように、添加した超常磁性成分が印加した磁場方向に配向する性質を利用することで、全体が磁化率の異方性に沿って配向している。すなわち、磁化率の大きい方向が、試料全体で揃うことが可能となる。
例えば、磁化率の異方性に対して比抵抗あるいは熱伝導率等の電気的特性の異方性が対応する酸化物の層状化合物から構成される熱電材料等では、特定の方向において、熱電特性を向上させることが可能になる。例えば、特定の方向において比抵抗を小さくすることができれば、その他の物理定数が一緒であってもその方向における性能指数:Zは大きくなり、その方向で優れた熱電特性が得られることになる。また、熱伝導率の小さい方向を利用して、一端を高温とし、他端を低温とすることにより、両端での温度差を大きく取ることが可能になり、それによって取り出せる電力を向上することが可能となる。
このように、本実施形態における配向熱電材料の製造方法は、熱電材料に対し超常磁性成分を添加し、磁場中で配向成形体を形成することにより、磁化率の異方性に沿って配向した成形体を得ることが可能となる。さらに、磁場中で熱処理を行い、配向成形体の緻密化を行うことにより、磁化率の異方性に沿って配向したままの(配向性を低下させないで)強度の大きいバルク体を形成することが可能になる。このため、本実施形態の配向熱電材料の製造方法を適用することで、非常に簡便な方法にて、良好な配向性を有した熱電材料の製造が可能となり、本実施形態の製造方法により製造した配向性熱電材料は、特定の方向において非常に高い熱電特性を有することが可能となる。
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
次に、本実施形態における配向熱電材料の実施例について説明する。
(実施例1)
まず、第1の実施例について説明する。
Co34粉末とNa2CO3粉末を、十分に混合した後、電気マッフル炉にて、880℃にて20時間焼成を行った。焼成後、この試料を粉砕することにより、NaxCo2y(1≦x≦2、2≦y≦4)微粒子を合成した。この微粒子を、超伝導マグネットを用いて10T(テスラ)の磁場を印加しながら成形した結果、1軸方向に配向した成形体を形成することができる(試料1)。
これに対し、粉砕したNaxCo2y(1≦x≦2、2≦y≦4)微粒子中に、超常磁性成分として、100Å以下の粒径まで粉砕したFe34微粒子を5wt%添加した複合微粒子を、同様に超伝導マグネットを用いて10T(テスラ)の磁場を印加しながら成形した結果、この場合も、1軸方向に配向した成形体を形成することができる(試料2)。走査型電子顕微鏡を用いて、両試料の配向性を評価した結果、試料2の配向性の方が良好であった。
(実施例2)
次に、第2の実施例について説明する。
Co34粉末とNa2CO3粉末を、十分に混合した後、電気マッフル炉にて、880℃にて20時間焼成を行った。焼成後、この試料を粉砕することにより、NaxCo2y(1≦x≦2、2≦y≦4)微粒子を合成した。この微粒子中に、超常磁性成分として、100Å以下の粒径まで粉砕したFe34微粒子を5wt%添加した複合微粒子を、純水に添加し、超音波を用いて分散を行い、分散液を作製した。この微粒子分散液を型に挿入し、超伝導マグネットを用いて10Tの磁場を印加しながら加圧成形を行った。これにより、1軸方向に配向した成形体を形成することができる(試料3)。
(実施例3)
次に、第3の実施例について説明する。
第2の実施例において形成した成形体(試料3)を、920℃で12時間空気中にて焼結を行った。焼結は、高温強磁場熱処理装置を用いて、15Tの磁場を印加しながら焼結を行った。尚、磁場の印加方向は、配向成形体の磁化率の大きい方向と一致させた。焼結後の試料の微細組織を走査電子顕微鏡にて観察したところ、1軸方向に配向した焼結体が形成されていた。このように、超常磁性成分を添加した場合には、焼結時に強磁場を印加しながら焼結することにより、焼結体においても、熱電材料の配向性を良好にすることが可能となる。
本実施形態における配向熱電材料の製造方法の一例を示したフロチャートである。 結晶の配向性を有していない熱電材料(多結晶体)の概念図である。 超常磁性成分並びに熱電材料微粒子が磁化率の大きい1軸方向に配向した配向成形体の様子を示した概念図である。
符号の説明
1 熱電材料の結晶粒
2 点線の方向が磁化率の大きい方向
3 結晶粒の磁化率の異方性はランダム
4 超常磁性成分
5 熱電材料微粒子

Claims (9)

  1. 結晶が一定の方向に配向してなる配向熱電材料であって、該配向熱電材料は、少なくとも超常磁性成分と共に反磁性成分を含有してなることを特徴とする配向熱電材料。
  2. 前記超常磁性成分は、強磁性体を超微細粒子としたものであることを特徴とする請求項1記載の配向熱電材料。
  3. 前記配向熱電材料は、微粒子の集合体からなり、前記微粒子がそれぞれ一定の方向に配向してなることを特徴とする請求項1または2記載の配向熱電材料。
  4. 結晶が一定の方向に配向してなる配向熱電材料の製造方法であって、
    前記配向熱電材料の反磁性成分を含有した熱電微粒子に、超常磁性成分を添加する添加工程と、
    前記配向熱電材料の製造工程中に磁場を印加する磁場印加工程と、を行うことを特徴とする配向熱電材料の製造方法。
  5. 前記熱電微粒子及び前記超常磁性成分を溶媒中に分散する分散工程と、
    分散液を磁場中に挿入することで配向成形体とする形成工程と、
    を行うことを特徴とする請求項記載の配向熱電材料の製造方法。
  6. 前記熱電微粒子及び前記超常磁性成分を溶媒中に分散する分散工程と、
    分散液を磁場中で乾燥することで配向成形体とする形成工程と、
    を行うことを特徴とする請求項記載の配向熱電材料の製造方法。
  7. 前記熱電微粒子及び前記超常磁性成分を溶媒中に分散する分散工程と、
    分散液あるいは分散液を乾燥した前記熱電微粒子及び前記超常磁性成分を、磁場中で加圧成形することで配向成形体とする形成工程と、
    を行うことを特徴とする請求項記載の配向熱電材料の製造方法。
  8. 前記配向成形体を熱処理により緻密化する緻密化工程を行うことを特徴とする請求項からの何れか1項に記載の配向熱電材料の製造方法。
  9. 前記緻密化工程は、磁場中に行うことを特徴とする請求項記載の配向熱電材料の製造方法。
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