JP4636640B2 - フィルターユニット及びフィルター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造プロセスなどにおいて排出される排気ガスの除害設備の前処理となる、微粒子の除去ユニットに関する。さらに詳しくは、半導体製造プロセスの中で特にChemical Vapor Deposition形式(以下、CVDと略する)と呼ばれる工程に適する除去ユニットであり、排出される排気ガス中に、反応生成物等の夾雑物、その他ミストやダストを含めた微粒子の量が非常に多い場合にでも長期間除去できるようにすることで、除去ユニット自体及びこれに後続する除害設備の負荷を軽減させるフィルターユニット及びこれを用いたフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造プロセスには、イオン注入法、アルミ等の金属エッチング法、CVD法といった方式があるが、いずれの場合においてもフッ化水素酸、シランガス、テトラエトキシシラン(以下、TEOSと略する)、アンモニア等の有害なガスに、反応生成物等の夾雑物、その他ミストやダストといった微粒子が混在した排気ガスが発生し、かかる微粒子を除去するための除害設備を備えているのが一般的である。
【0003】
従来よりこのような除害設備には、イオン交換樹脂やゼオライトといった吸着材に吸着させたり、水スクラバーにより水に吸着させたり、バーナーによる燃焼で分解する等の処理をするものがある。しかし、排気ガス中に微粒子が混在すると、吸着材による除害設備では、単位面積当りの圧力損失が大きくなる欠点が、水スクラバーによる除害設備では、吸着液がヘドロ状となりそのヘドロ処理が必要となる欠点が、燃焼による除害設備では、バーナーのノズルが詰まったり、燃焼室が汚れたりする欠点があった。そのため、除害設備を定期掃除したり、負荷が多い設備は定期的に交換する必要があった。特にCVD法では半導体製造プロセスからの排気ガス中の微粒子量が多いため、掃除頻度が高く設備寿命が非常に短期になる欠点があった。
【0004】
本発明者らは、先に上記除害設備の前処理方法として特開平7−256022号公報において真空排ガスフィルターシステムを提案しているが、CVD法における半導体製造プロセスでは3日〜3週間程度で該システムのフィルター部材が閉塞する欠点が未だ存在するということを新たに見出し、排気ガス中の微粒子量が多い場合にも適用できるフィルターユニットを開発することを課題とした。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記した課題を解消し、半導体製造プロセスなどの排気ガス中の微粒子量が多い場合でも長期間連続的に除去することで、除害設備のメンテナンスを容易にし、使用者における経費を少なくできるフィルターユニット及びこれを用いたフィルターを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、以下のフィルターユニット及びフィルターによって、より高度に達成される。
【0007】
(1) 被処理ガス中の微粒子を除去するフィルターユニットであって、該被処理ガスが該フィルターユニット内を1回転以上渦巻状に進行する流路を形成するようにガス不透過性の隔壁が設けられ、該流路を形成する隔壁の少なくとも片側の面にフィルター部材が該流路を閉塞しないように積層されたフィルターユニット。
【0008】
(2) フィルター部材が、0.1〜8mmol/gのイオン性基を有する繊維を加工した、密度が0.005〜0.4g/cm3 である不織布でなることを特徴とする、上記(1)のフィルターユニット。
【0009】
(3) 冷媒を保持あるいは循環できる冷却用ジャケットが、当該フィルターユニットの外周に取り付けられており、それによって被処理ガスを冷却し得る構成となっていることを特徴とする、上記(1)又は(2)のフィルターユニット。
【0010】
(4) 上記(1)のフィルターユニットと、
該フィルターユニットを進行した被処理ガスが円筒状フィルター部材の外周から該部材の中空路に進行するように、上記(1)記載のフィルターユニットと連結された第2のフィルターユニットとを有するフィルター。
【0011】
(5) 上記(1)記載のフィルター部材及び上記(4)記載の円筒状フィルター部材のうちの一方または両方が、0.1〜8mmol/gのイオン性基を有する繊維を加工した、密度が0.005〜0.4g/cm3 である不織布でなることを特徴とする、上記(4)記載のフィルター。
【0012】
(6) 冷媒を保持あるいは循環できる冷却用ジャケットが、上記(1)記載のフィルターユニット及び上記(4)記載の第2のフィルターユニットのうちの一方または両方の外周に取り付けられており、それによって被処理ガスを冷却し得る構成となっていることを特徴とする、上記(4)又は(5)のフィルター。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のフィルターユニット及びフィルターを図面に基づいて詳述する。本発明のフィルターユニットにおいては、排気ガスなどの処理されるガスが、フィルター部材に沿って触れながら流路を1回転以上渦巻状に進行することがポイントである。
【0014】
図1は、本発明のポイントを示す図であり、本発明を原理的に達するフィルターユニットの例1(以下、渦巻状フィルターユニットとも言う)の斜視図である。渦巻状フィルターユニットは、ガス不透過性の下部底と上部蓋を有しているが、図1では上部蓋が取り外された状態を示している。
【0015】
図1において、円筒状のケーシングの下部側面で手前に突き出しているのは、被処理ガスがケーシング内に流入するガス流入孔1である。円筒状のケーシングは、ガス不透過性の第1の隔壁2−1をなし、該隔壁2−1内には、該隔壁2−1へのガス流入孔1の開孔近傍であって、ガスの流入を妨げない位置に、該隔壁2−1の内壁全高にわたる第1のガス遮蔽板4−1が該隔壁2−1の内壁に接して設けられている。該隔壁2−1の内壁面には、該内壁の全高にわたり、ガス流入孔1の開孔に対して反時計廻りに少し離れた位置から該ガス遮蔽板4−1に接するまで延びる第1のフィルター部材3−1が積層されている。
【0016】
第1の隔壁2−1内には、該隔壁2−1よりも直径が小さく、該隔壁2−1と同高の第2の隔壁2−2が設けられ、該隔壁2−2の外壁が第1のガス遮蔽板4−1に接している。これによって第1の渦巻ゾーン5−1という被処理ガスの流路が形成され、本図であれば右下のガス流入孔1から第1の隔壁2−1内に圧入され、あるいは後述する排出流路8からの吸引により該隔壁2−1内に送入された(以下、圧入及び送入を総称して導入ともいう)被処理ガスが、一旦上下に広がり次いで左廻り(矢印方向)に第1のフィルター部材3−1に沿って旋回し、第1のガス遮蔽板4−1により行先を止められることになる。
【0017】
第2の隔壁2−2が第1の隔壁2−1と異なるところは、第1のガス遮蔽板4−1との接続部近傍であって、該ガス遮蔽板4−1よりも時計廻り側(図1では左側)に、縦長の窓が穿たれている点である。該窓は第1の渦巻ゾーン5−1から第2の隔壁2−2内への被処理ガスの流入を担う第2のガス流入孔6である。第1の隔壁2−1と同様に、第2の隔壁2−2内には、第2のガス流入孔6の開孔近傍であって、ガスの流入を妨げない位置に、該隔壁2−2の内壁全高にわたる第2のガス遮蔽板4−2が該隔壁2−2の内壁に接して設けられている。また、第2の隔壁2−2の内壁面には、該内壁の全高にわたり、第2のガス流入孔6の開孔に対して反時計廻りに少し離れた位置から該ガス遮蔽板4−2に接するまで延びる第2のフィルター部材3−2が積層されている。
【0018】
第1の隔壁2−1と同様に、第2の隔壁2−2内には、該隔壁2−2よりも直径が小さく、該隔壁2−2と同高の第3の隔壁2−3が設けられ、該隔壁2−3の外壁が第2のガス遮蔽板4−2に接している。これによって第2の渦巻ゾーン5−2という被処理ガスの流路が形成される。導入された被処理ガスは、第2のガス流入孔6から第2の渦巻ゾーン5−2内を左廻りに第2のフィルター部材3−2に沿って旋回し、第2のガス遮蔽板4−2に突き当たる。
【0019】
第3の隔壁2−3には、第2のガス遮蔽板4−2との接続部近傍であって、該ガス遮蔽板4−2よりも時計廻り側(図1では左側)に、第3のガス流入孔7が穿たれている。また、該隔壁2−3の内壁面には、該ガス流入孔7からのガスの流入を妨げない範囲で、第3のフィルター部材3−3が積層されている。
【0020】
第3のフィルター部材3−3の内側に形成される空隙は、第1及び第2の渦巻ゾーン5−1,5−2とは異なり、ガス流の旋回を促す構造となっていないので、ガスの旋回は期待し難い。従って、該空隙は図中矢印の方向の次工程に被処理ガスを排出する排出流路8であり、第3の隔壁2−3はガス排出の役目を果たす「排出管」とも言うべきものであり、第3のフィルター部材3−3はなくてもよい。
【0021】
既述の通り、本図では上部蓋(図示せず)を取り外した状態を示しているが、第3の隔壁(又は排出管)2−3が上部蓋に開孔していることは言うまでもない。また、上記では第3の隔壁2−3を第2の隔壁2−2と同高と説明したが、排出管とも言うべき第3の隔壁2−3についてのみ必ずしも同高である必要はなく、上部蓋より突き出す高さがあってもよい。尚、上部蓋の下面と各々の隔壁及びガス遮蔽板の上端面との間は、適宜の充填材やパッキング、接着剤等で被処理ガスがフィルターユニット系外にリークしない程度にシールされていることも当然であろう。
【0022】
また、被処理ガスの温度が高い場合への対応として、本図の場合であれば第1の隔壁2−1の外周に、冷却用ジャケット(図示せず)を併設することもできる。冷却用ジャケットは、フィルターユニットを冷却する目的の冷媒を保持あるいは循環できる装置であり、公知のものが用いられ得る。冷媒としては特に制限されないが、水が好ましく用いられる。
【0023】
本フィルターユニットにおける被処理ガスの流れは、以下のようになる。即ち反応生成物等の夾雑物、その他ミストやダストを含めた微粒子を含有する排気ガスは、ガス流入孔1を経由して第1の隔壁2−1内に導入される。該ガスは、第1の渦巻ゾーン5−1に入り左廻りの旋回流となって第1のフィルター部材3−1に触れながら1回転し、第2のガス流入孔6を経て再び第2の渦巻ゾーン5−2で左廻りの旋回を0.8回転行なう。さらに、第3のガス流入孔7を経て排出流路8より系外に排出され、後続する除害設備に導かれる。
【0024】
本発明では、上述した渦巻状フィルターユニット単独の他に、特に微粒子径が細かく渦巻状フィルターユニット単独では十分に除去できない場合には、渦巻状フィルターユニットの後に、被処理ガスが円筒状フィルター部材の外周から中央路に進行するようにした第2のフィルターユニットを組み合わせたフィルターを準備してもよい。この場合は、上述した例1の渦巻状フィルターユニットの排出流路8から排出される被処理ガスが円柱状フィルターユニットを経た後に、除害設備に導かれることになる。
【0025】
被処理ガスが円筒状フィルター部材の外周から中央路に進行する第2のフィルターユニットの一例を説明する。図2は、円柱状フィルターユニットの縦断面図であり、円筒状フィルター部材11を収容した円柱状フィルターユニットのガス流入孔9と排出流路13を通る仮想垂直面で切断したときの縦断面図である。図中の左下で突き出しているのは、被処理ガスのガス流入孔9であり、前述により理解されるように、渦巻状フィルターユニットの排出流路8と連結される。円柱状フィルターユニットのガス流入孔9と渦巻状フィルターユニットの排出流路8との連結には、フレキシブルチューブ、直結排管などが用いられる。
【0026】
円柱状フィルターユニットの容器10は、円筒状フィルター部材11を収容しており、容器10の天板及び底板とフィルター部材11の上端面及び下端面とは、各々適宜に密着されている。
【0027】
円筒状フィルター部材11は文字通り円筒状であるので、中央部に空間を有するがこれを本発明では中央路12と言い、これの上部開孔は本円柱状フィルターユニットの排出流路13と連通していることは当然であり、排出流路13は次いで除害設備(図示せず)に向かうことも明らかであろう。尚、容器10には外套として、もしくは場合によっては容器内側に(いずれも図示せず)、前述の冷却用ジャケットを併設しうることは言うまでもない。
【0028】
本フィルターユニットにおいて被処理ガスは、ガス流入孔9より入ってフィルター部材11の周囲を囲繞した後、白抜きの矢印で示すようにフィルター部材11の内部を進み中央路12に集まって矢印の如く排出流路13に向かう。
【0029】
図3は、渦巻状フィルターユニットの別の実施態様を示す横断面図であり、ガス流入孔を通る仮想水平面で渦巻状フィルターユニットを切断したときの横断面図である。この渦巻状フィルターユニットの例2は、図1の例1と外形が近似した上部蓋、下部底を有する円柱状である。
【0030】
本図において右下に突き出しているのは、ガス流入孔1である。図1の例1では同心円状の複数の隔壁が用いられているが、図3の例2では正に隔壁が渦巻状をなしており、この例2では特にフィルター部材の支持壁材14と称する。湾曲した支持壁材14の内壁面には、フィルター部材3が積層され、流路としての渦巻ゾーン5が形成されている。
【0031】
支持壁材14は連続した渦巻状であるので、図1の例1における第1のガス遮蔽板及び第2のガス流入孔にそれぞれ相当する第1のガス遮蔽板4−1及び第2のガス流入孔6が、唯一中央部にあるだけである。ガス流入孔6を有し、ガス遮蔽板4−1を介して支持壁材14の末端と接続している最中央部の部材は、図1の例1における第3の隔壁2−3と同様に、排出管2−3である。本例の場合、渦巻ゾーン5はガス遮蔽板4−1で唯一回止められているだけなので単数である。排出管2−3が除害設備に導かれること、あるいは前述の冷却用ジャケットを併設しうることなども例1と同様である。
【0032】
本例の場合、被処理ガスに与えられる回転は5回転であり、図1の例1の場合は1.8回転である。尚、本発明でいう回転とは、フィルターユニットのガス流入孔を含む水平面での横断面において、排出管の中心とガス流入孔の本ユニットへの開孔部を結ぶ仮想の直線(例えば図3ではこれを点線で示している)を基準とし、ガス流入孔の開孔部から排出管までの流路の回転回数を表す。本発明では1回転以上、好ましくは1.5〜10回転が推奨される。この回転回数は、半導体製造プロセスなどからの排気ガスの種類、風量、微粒子の量及び粒子径等の要因を考慮し、適宜設定される。1回転未満では、排気ガス中の微粒子除去効率が不十分となり好ましくない。また10回転を超えると装置作成の手間が増え高価となるので好ましくない。
【0033】
渦巻状フィルターユニット及び円柱状フィルターユニットに用いられるフィルター部材は、排気ガスが概して高温であるので耐熱性や耐薬品性に優れた繊維素材でなり、排気ガスがこれに触れて進行する過程で反応生成物等の夾雑物、その他ミストやダストを含めた微粒子を捕捉する。かかる要求を満足する繊維素材からなるフィルター部材であれば、その形態は問わないが、製造が容易であるなどの点から不織布が好ましい。特に推奨されるのは、0.1〜8mmol/gのイオン性基を有する繊維を加工した、密度が0.005〜0.4g/cm3 である不織布でなるフィルター部材である。
【0034】
本発明におけるイオン性基とは、水性媒体中において電離し陰イオン又は陽イオンとなる性質を有する基であり、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などのアニオン性基、アミノ基、二級アミノ基、三級アミノ基、四級アンモニウム基などのカチオン性基がある。
【0035】
イオン性基を持つ繊維としては、特に限定するものではないが、例えばカルボキシル基を持つ繊維(市販されているものとして東洋紡績 (株) 製ランシール、鐘紡 (株) 製ベルオアシス)、カルボキシル基とアミド基を持つ繊維(市販されているものとして東洋紡績 (株) 製モイスケア)、アミノ基を持つ繊維(市販されているものとして東洋紡績 (株) 製N−63)が例示できる。上記のカルボキシル基には、−COOXで表される塩型のカルボキシル基が含まれ、XとしてはLi,Na,K等のアルカリ金属、Be,Mg,Ca,Ba等のアルカリ土類金属、Cu,Zn,Al,Mn,Ag,Fe,Co,Ni等の他の金属、NH4 ,陽性のアミン等の有機の陽イオンを挙げることができる。
【0036】
カルボキシル基を持つ繊維の製造法については、特公昭62−62181号公報や特開平6−65810号公報などに、カルボキシル基とアミド基を持つ繊維の製造法については、特開平5−132858号公報などに、アミノ基を持つ繊維の製造法については、特開平9−52913号公報などにそれぞれ記載されている。
【0037】
フィルター部材を構成する繊維の推奨されるイオン性基の総量は、0.1〜8mmol/gである。イオン性基の総量が0.1mmol/g未満では、排気ガス中の微粒子除去効率が不十分となり好ましくない。また、イオン性基の総量が8mmol/gを超えても微粒子除去効率に変化がないことに加え、イオン性基の総量の高い素材では繊維強度が不十分となり、結果としてフィルター部材の強度に問題が生じる可能性があり好ましくない。但し、上記に規定のイオン性基を持たない繊維であっても、繊維表層部を活性化処理することで電荷を持つに至った繊維(市販されているものとしてキュノ (株) 製ゼータプラス)でも、上記に規定のイオン性基を有する繊維と同様の効果があると考えられる。
【0038】
本発明では、上記の繊維を100%使用したフィルター部材が望ましいが、不織布の加工性を向上させるため、ポリエステル、ポリプロピレン、レーヨン、アクリル、ナイロン、ポリアミド等の繊維を混合しても差し支えない。不織布の加工方法としては、ニードルパンチ、ケミカルボンド、サーマルボンド、スパンボンド等の一般的な不織布加工方法を用いて製造することができる。
【0039】
フィルター部材として特に推奨されるのは、密度が0.005〜0.4g/cm3 である不織布でなるフィルター部材である。不織布加工されたフィルター部材の密度が0.005g/cm3 未満であると、不織布の加工自体、不織布からフィルター部材への成型、フィルター部材の組み付けが難しいという問題があり、加えてフィルター部材の強度が不足してくるため好ましくない。また、密度が0.4g/cm3 を超えると排気ガスがフィルター部材の内部にまで入りづらく、結果として微粒子捕捉量及び除去効率が低下する欠点を生ずる。尚、フィルター部材の外側(隔壁に対して反対側の流路側)を低密度に、内側(積層する隔壁側)を高密度にする密度勾配をつけて、フィルター部材全体として上記範囲の密度とする態様をも本発明は包含する。
【0040】
渦巻状フィルターユニットにおいてフィルター部材を隔壁に積層させる方法としては、隔壁の内壁に沿うように平面状のフィルター部材を湾曲させて隔壁内に挿入し、加熱により又は接着剤を介して接着させる方法、粘着テープ、マジックテープ(登録商標)などを介して隔壁の内壁に貼る方法、クリップなどによりフィルター部材と隔壁とを挟んで一体化させる方法、金属ネットなどを案内部材として案内部材と隔壁との間に挿入して一体化させる方法などがある。フィルター部材が平面状のものでないときは、繊維に水分を付与した後に加熱プレスなどで加熱乾燥する方法、熱融着繊維を混綿した後に加熱融着する方法などにより平面状に成形する。但し、フィルター部材の表面積を大きくするために、外側(隔壁に対して反対側の流路側)にひだ状の加工を施したり、凹凸を設けたり、溝を形成したりすることは何ら差支えない。
【0041】
不織布の厚みは、渦巻状フィルターユニット内の渦巻ゾーンのガス流路面積が、該ユニットへの排気ガス流入孔の配管面積よりも小さくならない限り特に限定されない。即ち、渦巻状フィルターユニットの中央を通る仮想垂直面で渦巻状フィルターユニットを切断したときの渦巻ゾーンの縦断面積が、該ユニットへのガス流入孔の開孔部の面積よりも小さくならない限り、フィルター部材の厚みは特に限定されない。
【0042】
被処理ガス中の微粒子の粒子径が大きい場合には、渦巻状フィルターユニットでほとんどの粒子を除去できる。こういった場合には円柱状フィルターユニットを通す必要はない。しかし被処理ガス中にミスト状の微粒子が含まれ、渦巻状フィルターユニットでは除去しきれない場合には、渦巻状フィルターユニットを通した後、ただちに円柱状フィルターユニットを通すようにした、渦巻状フィルターユニットと円柱状フィルターユニットとを組み合わせたフィルターを用いることが望ましいことは既述の通りである。
【0043】
円柱状フィルターユニットの内側に収容される円筒状フィルター部材を加工する方法としては、例えば特開平7−256022号公報に記載された方法がある。具体的には、繊維に水分を付与した後、中空円筒成形器中に仕込み、60℃の熱風を吹き込んで乾燥する方法、熱融着繊維を混綿したのち加熱融着する方法、不織布や糸に成形したのち円柱状又は円筒状の物に巻く方法などを採用できる。
【0044】
本発明においては、流路を閉塞しない限り、即ち被処理ガスがフィルター部材に沿って触れながら進行する流路が確保される限り、隔壁の少なくとも片側の面にフィルター部材が積層されていればよい。従って、図1及び図3においては、隔壁の内壁面にのみフィルター部材を積層させた例を示しているが、隔壁の内壁面のみならず、フィルターユニット内の隔壁の外壁面にもフィルター部材が積層されていてもよい。また、フィルターユニット内の隔壁の外壁面のみにフィルター部材を積層させてもよい。但し、被処理ガス中の微粒子は遠心力によって隔壁の内壁面に衝突するので、少なくとも隔壁の内壁面にフィルター部材を積層するのが好ましい。
【0045】
半導体製造プロセスなどからの被処理ガス中の高温で気化している成分が、配管内で冷却されて微粒子を析出する場合がある。この析出を促進してやると除去効率が向上する知見を発明者らは経験的に見い出した。析出を促進するには、フィルターユニット全体を冷却することが好ましく、既述した冷却用ジャケットを冷媒によって冷却すれば良い。冷媒としては水が好ましい。
【0046】
渦巻状フィルターユニットの隔壁及び円柱状フィルターユニットの容器10は、ガス不透過性であることに加えて、被処理ガスによって腐蝕されにくい材料で、かつ被処理ガスの温度に耐えられる材料で製作するのが望ましい。例えば、ステンレス製の容器、ガラスライニング又はテフロンコーティングを施した容器などが好適に用いられる。また、被処理ガスが漏れないように接続部分にテフロン、ガラス繊維等のシールを施すことが好ましい。
【0047】
【作用】
本発明のフィルターユニットが半導体製造プロセスなどから排出される排気ガスなどの被処理ガス中の反応生成物等の夾雑物、その他ミストやダストを含めた微粒子を迅速に、かつ確実に除去する理由は十分解明するに至っていないが、概ね次のように考えられる。即ち、半導体製造プロセスなどから排出される被処理ガスの温度低下によって、ミスト状やダスト状の微粒子が析出する。図1に示す渦巻状フィルターユニットでは、析出した微粒子が遠心力によってフィルター部材に衝突する。衝突した微粒子は、フィルター部材に付着するか落下してフィルター部材の底部に貯まることで捕集される。
【0048】
また、フィルター部材を構成するイオン性基を持つ繊維は排気ガス中のミストやダストの凝集を促進する作用が確認されており、微粒子の除去効率の向上に寄与していると考えられる。大きな粒子が多い場合だと渦巻状フィルターユニットのみで高い除去効率を示すが、ミスト状の微粒子が含まれると渦巻状フィルターユニットだけでは除去しきれず、さらに円柱状フィルターユニットを通すのが望ましい場合がある。所定総量のイオン性基を有する繊維でなる円筒状フィルター部材では、イオン性基を持つ繊維の作用で凝集がさらに進み、フィルター部材に微粒子が付着して除去される。
【0049】
【実施例】
以下、具体例に従って本発明を説明するが、本発明の範囲はこれらにのみ限定されるものではない。以下に特性値の評価方法等を述べる。
【0050】
(1)イオン性基の総量(mmol/g)
恒量まで乾燥したフィルター部材から切出したサンプル約0.5gを精秤(Xg)し、これに0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液70mlを加え30分間放置した後にガラスフィルターでろ過し、約50mlのイオン交換水で洗浄する。洗浄液もろ液と混合し、フェノールフタレインで呈色させた色が消失するまで、0.1mol/Lの塩酸水溶液で滴定(Yml)し、下記の式1により算出した。
【0051】
〔式1〕
イオン性基の総量(mmol/g)=(0.1×70)−0.1Y/X
【0052】
(2)密度(g/cm3 )
不織布については、不織布を10cm角に切断し、恒量まで乾燥し、平らな面に不織布を置き、10cm角で500gの金属板を不織布に静かにのせて厚みを測定する(Zcm)。また、不織布の質量を測定(Wg)して、下記の式2により算出した。
【0053】
〔式2〕
不織布の密度(g/cm3 )=W/100/Z
【0054】
円筒状フィルター部材については、成型された円筒状フィルター部材の直径、内径、高さを測定し、体積を算出する(Tcm3 )。また、恒量まで乾燥した質量を測定(Sg)し、下記の式3により算出した。
【0055】
〔式3〕
円筒状フィルター部材の密度(g/cm3 )=S/T
【0056】
(3)渦巻状フィルターユニット(フィルター部材を除く)の製作
表1に示す回転回数を持つフィルターユニットI〜Vを製作した。ユニット番号Iは、図3に示す渦巻状に隔壁が設けられた態様において、渦巻の回転数が1回転のものである。具体的には、隔壁の高さが52cm、隔壁間の距離が75mm、ガス流入孔1の内径が50mm、ガス流入孔1の位置が隔壁の下端から10cm、ガス流入孔6の大きさが高さ52mm、内径55mmである。
【0057】
ユニット番号IIは、図1に示す同心円状に隔壁が設けられた態様を具現化したものである。具体的には各隔壁の高さが26cm、第1の隔壁2−1の内径が260mm、第2の隔壁2−2の内径が160mm、第3の隔壁2−3の内径が55mm、隔壁間の距離が50mm、ガス流入孔1の内径が40mm、第2のガス流入孔6の大きさが70mm×200mm、第3のガス流入孔7の大きさが50mm×200mm、ガス流入孔1の位置が隔壁の下端から10cmである。
【0058】
ユニット番号III は、ユニット番号Iと同様に渦巻状に隔壁が設けられたものであるが、渦巻の回転数が5回転である点で異なる。具体的には、隔壁間の距離がユニット番号Iよりも短く、30mmである点で異なる。
【0059】
ユニット番号IVは、ユニット番号Iと同様に渦巻状に隔壁が設けられたものであるが、渦巻の回転数が10回転である点で異なる。具体的には、隔壁間の距離がユニット番号Iよりも短く、15mmである点で異なる。
【0060】
ユニット番号Vは、ユニット番号IIの第1の隔壁2−1だけを用いたものであり、円筒状容器に被処理ガスの流入孔1と排出流路8を備えるだけを意味する。
従って、ユニット番号Vは被処理ガスに旋回を与える機能がない。
【0061】
各フィルターユニット内には、不織布を隔壁の内側面に積層するための金属ネットが底面で固定されて設けられている。この金属ネットをガイドとして、このガイドよりも外側の隔壁とガイドとの間に不織布を挿入する。いずれのフィルターユニットにおいても、金属ネットとこの金属ネットよりも外側にある隔壁の内側面との間隔が5mmとなるように金属ネットを設けた。ユニット番号IIの第1の隔壁は材質SUS316製であり、第1の隔壁2−1の外周面に沿って冷却用ジャケットが併設されている。その他は透明アクリル樹脂で製作した。
【0062】
【表1】
【0063】
(4)渦巻状フィルターユニット内に設けられるフィルター部材用不織布の製作
表2に示す構成の綿をブレンドし、カード掛けし、さらにニードルパンチ法によって不織布1〜10を製作した。
【0064】
尚、表2,3中の記号は下記のものを示す。
LS:東洋紡績 (株) 製超吸水性繊維ランシールF 5.6dt×51mm、含有カルボキシル基2.2mmol/g
MCA:東洋紡績 (株) 製吸放湿性繊維モイスケアN−38B 4.4dt×50mm/含有カルボキシル基6.1mmol/g
MCB:東洋紡績 (株) 製吸放湿性繊維モイスケアN−97 5.2dt×42mm/含有カルボキシル基8.5mmol/g
AAF:東洋紡績 (株) 製酸性ガス吸着繊維N−63 3.2dt×57mm/含有アミノ基2.0mmol/g
PP:チッソ (株) 製ポリプロピレン繊維RB013 6.6dt×64mm/イオン性基含有せず
HM:東レ (株) 製熱融着性繊維9611 4.4dt×51mm/イオン性基含有せず
【0065】
【表2】
【0066】
(5)円柱状フィルターユニット(円筒状フィルター部材を除く)の製作
図2に示すユニットの容器10を材質SUS316で製作した。容器の内径は27cm、排出流路13の内径は5cmであり、ガス流入孔9と排出管13の間でマノメータを取りつけ、該フィルターユニットでの圧力損失を測定できるようにした。
【0067】
(6)円筒状フィルター部材の製作
表3に示す構成の綿をブレンドし、カード掛けした後、外径178mm、内径56mm、高さ130mmのドーナツ型の型に詰めた。番号Gのフィルター部材は、型の中に仕切を設け、出来あがり後の円筒状エレメントの内側が高密度、外側が低密度となるように綿の量を調整した。番号A,B,G,Kのフィルター部材は、型に水蒸気を吹き込み、次いで乾燥することで、それ以外のフィルター部材は型に綿を詰めたまま、120℃の加熱により円筒状フィルター部材A〜Kを成型した。但し、番号Hのフィルター部材はイオン性基の総量が多いことに起因して繊維強度が低くなったため、また番号Kのフィルター部材は密度が低いことに起因して、それぞれ型から出した時点で既に形態を保持することができなかった。
【0068】
【表3】
【0069】
(7)渦巻状フィルターユニット及び円筒状フィルターユニットの製作
表1に示したフィルターユニット内に表2に示した不織布を設け、上記円柱状フィルターユニット内に表3に示したフィルター部材を設けた。
【0070】
(8)フィルターの製作
さらに渦巻状フィルターユニットと円柱状フィルターユニットとをフレキシブルチューブを用いて連結し、表4、5に示すフィルターを完成させた。但し、番号10については渦巻状フィルターユニットのみを用い、番号11については円筒状フィルターユニットのみを用いた。
【0071】
(9)標準砂を用いた実験
表4,5に示すフィルター及びフィルターユニットの質量を予め測定し、その排出流路に電気掃除機(マキタ社製406型)を接続して、空気流量が0.1Nm3 /minになるよう調整する。次いでJIS試験用粉体(JIS Z8901 3種けい砂粉)をフィルターユニットのガス流入孔より1分間に10gの割合で合計2000gまで投入する。
【0072】
2000g投入後、円柱状フィルターユニットについてはフィルター部材の圧力損失(mm水柱)を測定した後、電気掃除機を停止し、フィルターユニットの質量を測定し、実験前後のフィルターユニットの質量差を捕捉量(g)とし、下記の式4により除去効率(%)を算出した。またJIS試験用粉体の投入途中に円柱状フィルターユニットにおけるフィルター部材の圧力損失が100mm水柱を超えた場合には、円筒状フィルターエレメントが閉塞したとして、それまでに投入したJIS試験用粉体の質量を記録し、新たな投入を中止した。さらに、実験後にフィルターユニットを分解し、実験前後でのフィルター部材の状態変化を目視で確認した。これらの結果は表4,5に示した。
【0073】
〔式4〕
除去効率(%)=(捕捉量(g))/(JIS試験用粉体の投入量(g))×100
【0074】
【表4】
【0075】
【表5】
【0076】
番号1〜10では所定量の粉体投入ができ、かつ良好な粒子除去効率を示した。これに対して、円柱状フィルターユニットのみを用いた番号11では持続性がなく、回転回数が0のフィルターユニットを用いた番号12では円筒状フィルター部材への負荷が大きく持続性に欠ける。番号5との対比において不織布の材料の異なる番号13〜16では、粒子捕捉量や除去効率が低くなる傾向にある。また、番号6との対比において円筒状フィルター部材の材料の異なる番号17及び18においても、粒子捕捉量や除去効率が低くなる傾向にある。
【0077】
実施例1(半導体製造プロセスへの組み込み実験)
半導体製造プロセスのCVDライン(排出ガスの種類はTEOS)に、不織布番号1のフィルター部材(不織布)を具備するユニット番号IIの渦巻状フィルターユニットと、番号Dの円筒状フィルター部材を収容した円柱状フィルターユニットとを連結したものを組み込み、3週間の運転を行なった。但し、この実施例では、渦巻状フィルターユニットを水で冷却しなかった。
【0078】
運転終了後に設備を分解して捕捉量を測定した結果、渦巻状フィルターユニットは960g、円柱状フィルターユニットには240gの微粒子が捕捉されていた。また、微粒子のリークはほとんど見られなかった。従来のCVDラインには、かかるユニットは装備されていなかったが、これだけ捕捉されるということはそのまま後続の工程における除害設備の負荷軽減に寄与することを意味する。さらに、ユニットの排出流路で微粒子のリークをチェックしたところ、リークがほとんど見られなかったことから、この運転試験後もユニットを交換せずにそのまま運転可能と考えられ、3週間以上の連続稼動が期待できる優れた成績である。
【0079】
比較例1
半導体製造プロセスのCVDライン(排出ガスの種類はシラン・アンモニア)に、番号Gの円筒状フィルター部材を収容した円柱状フィルターユニットを組み込み、運転を開始したが、2週間でフィルター部材が閉塞し運転できなくなった。しかし、微粒子のリークはほとんどなく、捕捉量は1600gであった。
【0080】
実施例2
比較例1と同じCVDラインに、不織布番号1のフィルターエレメント(不織布)を具備する番号IIの渦巻状フィルターユニットと、番号Aの円筒状フィルター部材を収容した円柱状フィルターユニットとを連結したものを組み込み、2ヶ月間の運転を行なった。渦巻状フィルターユニットは水で冷却を行なった。
【0081】
フィルター部材の閉塞等のトラブルは全くなく、運転終了後に設備を分解して捕捉量を測定した結果、渦巻状フィルターユニットには10240g、円柱状フィルターユニットには2560gの微粒子が捕捉されていた。また、微粒子のリークはほとんど見られなかった。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のフィルターユニット又はフィルターを半導体製造プロセスなどの排気ガスのラインに組み込むことで除害設備の負荷が軽減でき、掃除回数や設備寿命を大幅に改善できると共に、排気ガスの種類によっては除害設備そのものを省略することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】渦巻状フィルターユニットの斜視図である。
【図2】円柱状フィルターユニットの縦断面図である。
【図3】渦巻状フィルターユニットの別の実施態様を示す横断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・ガス流入孔
2−1・・・第1の隔壁
2−2・・・第2の隔壁
2−3・・・第3の隔壁(排出管)
3・・・・・フィルター部材
3−1・・・第1のフィルター部材
3−2・・・第2のフィルター部材
3−3・・・第3のフィルター部材
4−1・・・第1のガス遮蔽板
4−2・・・第2のガス遮蔽板
5・・・・・渦巻ゾーン
5−1・・・第1の渦巻ゾーン
5−2・・・第2の渦巻ゾーン
6・・・・・第2のガス流入孔
7・・・・・第3のガス流入孔
8・・・・・排出流路
9・・・・・ガス流入孔
10・・・・容器
11・・・・円筒状フィルター部材
12・・・・中央路
13・・・・排出流路
14・・・・支持壁材
Claims (6)
- 被処理ガス中の微粒子を除去するフィルターユニットであって、該被処理ガスが該フィルターユニット内を1回転以上渦巻状に進行する流路を形成するようにガス不透過性の隔壁が設けられ、該流路を形成する隔壁の少なくとも片側の面に不織布からなるフィルター部材が該流路を閉塞しないように積層されたフィルターユニット。
- フィルター部材が、0.1〜8mmol/gのイオン性基を有する繊維を加工した、密度が0.005〜0.4g/cm3 である不織布でなることを特徴とする、請求項1記載のフィルターユニット。
- 冷媒を保持あるいは循環できる冷却用ジャケットが、当該フィルターユニットの外周に取り付けられており、それによって被処理ガスを冷却し得る構成となっていることを特徴とする、請求項1又は2記載のフィルターユニット。
- 請求項1記載のフィルターユニットと、
該フィルターユニットを進行した被処理ガスが円筒状フィルター部材の外周から該部材の中空路に進行するように、請求項1記載のフィルターユニットと連結された第2のフィルターユニットとを有するフィルター。 - 請求項1記載のフィルター部材及び請求項4記載の円筒状フィルター部材のうちの一方または両方が、0.1〜8mmol/gのイオン性基を有する繊維を加工した、密度が0.005〜0.4g/cm3 である不織布でなることを特徴とする、請求項4記載のフィルター。
- 冷媒を保持あるいは循環できる冷却用ジャケットが、請求項1記載のフィルターユニット及び請求項4記載の第2のフィルターユニットのうちの一方または両方の外周に取り付けられており、それによって被処理ガスを冷却し得る構成となっていることを特徴とする、請求項4又は5記載のフィルター。
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