本発明は、遊技場に設置された遊技機に対応して設けられ、該遊技機において遊技を実施するための遊技用媒体を貸与するための遊技用装置、および該遊技用装置並びに該遊技用装置を管理する管理装置とから成る遊技用システムに関する。
従来、遊技場においては、消費税を徴収するために大規模なシステム変更等を必要とすることや、徴収するための労力が多大となることにより、消費税等を消費者である遊技者に代わって、遊技場側が負担する形式が取られてきている。
しかしながら、これら消費税の負担が、消費税率の上昇に伴い、遊技場の大きな負担となってきていることから、近年にあっては、これら消費税に対応するために、遊技機において遊技を実施するための遊技用媒体となるパチンコ玉の貸出玉数を、貸出単位となる100円に対して設定できるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−292100号公報(第4頁、第3図)
しかしながら、特許文献1の装置にあっては、貸出数設定スイッチにてセットされた貸球の100単位の払出個数に基づいて、対応する遊技機の貸球払出カウンタへ該100単位の払出個数が繰返しセットされて遊技機にてパチンコ玉の貸出が実施されるので、例えば100円に対して24球を払出個数として設定した場合には、500円の貸出を実施すると、貸球払出カウンタへ100円に相当する24球の貸出個数が5回セットされることで、24球×5=120球が払い出され、このように、100円に対して24球を払い出す場合には、1球の貸出単価が4円で、消費税率が5%である場合には、消費税は1球あたり20銭となり、消費税を含む消費金額は、24球×4.2円で100.8円となり、0.8円を遊技場が負担することとなり、500円の払出では、0.8円の5倍の4円もの負担を遊技場側がしなくてはならず、遊技場側の負担が大きなものとなってしまい、逆に、100円に対して23球を払い出す場合には、消費税を含む消費金額は、23球×4.2円で96.6円となり、3.4円を遊技者が負担することとなり、500円の払出では、3.4円の5倍の17円もの負担を遊技者側がしなくてはならず、遊技者の負担が大きなものとなってしまうという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、これら消費税の徴収を実施する場合の遊技媒体の貸出において、遊技場の負担或いは遊技者の負担を低減することのできる遊技用装置および遊技用システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技用装置は、
遊技機に対応して設けられ、遊技媒体の貸与に使用される遊技用価値の大きさを特定可能な遊技用価値情報が記録された遊技用記録媒体の該遊技用価値情報から特定される遊技用価値を使用して遊技媒体を貸与するための貸与処理を行う貸与処理手段を備える遊技用装置であって、
1回の前記貸与処理において使用される遊技用価値の大きさである単位遊技用価値の大きさを、予め設定されている複数の単位遊技用価値の大きさのうちから選択するための選択操作を遊技者より受付ける単位遊技用価値選択手段と、
前記遊技媒体の貸与単価と消費税率と前記単位遊技用価値選択手段において選択可能とする各単位遊技用価値の大きさを受付ける設定内容受付け手段と、
前記受付け手段にて受付けた各単位遊技用価値の大きさについて、前記貸与単価に前記消費税率を乗じた金額を該貸与単価に加算した税込み貸与単価にて、各単位遊技用価値の大きさが相当する金額を除することで得られる値の小数点以下を繰り上げた繰上げ玉数と小数点以下を切捨てた切捨て玉数のそれぞれに前記税込み貸与単価を乗じた金額と、当該単位遊技用価値の大きさが相当する金額との差額に基づいて特定される遊技者或いは遊技場の負担額が、より少ない負担額となる前記繰上げ玉数または前記切捨て玉数のいずれかを、該単位遊技用価値の大きさに対応する貸出遊技媒体数として算出する算出手段と、
前記受付け手段にて受付けた各単位遊技用価値の大きさと、前記算出手段にて算出された各単位遊技用価値の大きさに対応する前記貸出遊技媒体数を設定する設定手段と、
を備え、
前記貸与処理手段は、前記単位遊技用価値選択手段にて遊技者により選択されている単位遊技用価値の大きさに対して前記設定手段において設定されている数の貸出遊技媒体を貸与するための貸与処理を行うことを特徴としている。
この特徴によれば、消費税の徴収を実施する場合の遊技媒体の貸出において、複数の単位遊技用価値と、各単位遊技用価値の大きさの各々に対して貸与する遊技媒体数であって、遊技者或いは遊技場の負担額が少なくなる貸出遊技媒体数を設定できるので、遊技場の負担或いは遊技者の負担を低減することができる。
本発明の請求項2に記載の遊技用装置は、
遊技機に対応して設けられ、
貨幣を受付けて、該受付けた貨幣の真贋と貨幣種別とを識別する貨幣識別手段と、
該貨幣識別手段にて貨幣を受付けたときに、該貨幣識別手段にて識別された識別金額を使用して遊技媒体を貸与するための貸与処理を行う貸与処理手段と、
を備える遊技用装置であって、
前記遊技媒体の貸与単価と消費税率と前記貸出処理に使用可能とする各識別金額とを受付ける設定内容受付け手段と、
前記受付け手段にて受付けた各識別金額について、前記貸与単価に前記消費税率を乗じた金額を該貸与単価に加算した税込み貸与単価にて、各識別金額を除することで得られる値の小数点以下を繰り上げた繰上げ玉数と小数点以下を切捨てた切捨て玉数のそれぞれに前記税込み貸与単価を乗じた金額と、当該識別金額との差額に基づいて特定される遊技者或いは遊技場の負担額が、より少ない負担額となる前記繰上げ玉数または前記切捨て玉数のいずれかを、該識別金額に対応する貸出遊技媒体数として算出する算出手段と、
前記受付け手段にて受付けた各識別金額と、前記算出手段にて算出された各識別金額に対応する前記貸出遊技媒体数を設定する設定手段と、
を備え、
前記貸与処理手段は、前記貨幣識別手段に受付けた貨幣の識別金額に基づいて、当該識別金額に対して前記設定手段において設定されている数の貸出遊技媒体を貸与するための貸与処理を行うことを特徴としている。
この特徴によれば、消費税の徴収を実施する場合の遊技媒体の貸出において、複数の識別金額と、各識別金額の各々に対して貸与する遊技媒体数であって、遊技者或いは遊技場の負担額が少なくなる貸出遊技媒体数を設定できるので、遊技場の負担或いは遊技者の負担を低減することができる。
本発明の請求項3に記載の遊技用装置は、請求項1または2に記載の遊技用装置であって、
前記貸与処理において貸与した貸出遊技媒体数を計数するための計数手段と、
前記貸与処理中における不具合の発生を検出する検出手段と、
該検出手段により不具合の発生が検出されたときに、前記計数手段により計数した貸与した貸出遊技媒体数と当該貸与処理において貸与されるべき貸出遊技媒体数とから未貸与の遊技媒体数を特定し、該特定した未貸与の遊技媒体数を表示する未貸与数表示手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、遊技媒体の貸与中に不具合が発生しても、未貸与の遊技媒体数を正確に特定できるようになるので、設定された数の遊技媒体の貸与を遊技者に保証することができる。
本発明の請求項4に記載の遊技用装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の遊技用装置であって、
前記貸与処理に供される前記単位遊技用価値の大きさまたは前記識別金額を特定可能な売上情報を、各遊技用装置における売上を管理する管理装置に送信する売上情報送信手段と、
前記貸与処理に供される前記単位遊技用価値の大きさまたは前記識別金額を売上として集計して記憶する売上集計記憶手段と、
前記売上情報送信手段から送信される売上情報に基づいて前記管理装置にて管理されている当該遊技用装置の売上を、該管理装置から受信することに応じて、該受信した売上と、前記売上集計記憶手段に記憶されている売上とを比較照合し、当該照合結果を該管理装置に送信する照合処理手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、管理装置にて管理されている売上と、遊技用装置にて集計して記憶されている売上とが照合されることで、売上の信頼性を確保でき、しかも、遊技用価値の使用毎や貨幣の受付け毎にこれらの照合が実施されないので、遊技媒体の貸出に要する時間も短縮できる。
本発明の請求項5に記載の遊技用装置は、請求項1〜4のいずれかに記載の遊技用装置であって、
前記算出手段にて算出された各貸出遊技媒体数について、負担額並びに負担者を各単位遊技用価値の大きさ毎または各識別金額毎に表示する表示手段を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、各貸出遊技媒体数についての負担額並びに負担者が判る。
本発明の請求項6に記載の遊技用システムは、
遊技機に対応して設けられ、遊技媒体の貸与に使用される遊技用価値の大きさを特定可能な遊技用価値情報が記録された遊技用記録媒体の該遊技用価値情報から特定される遊技用価値を使用して遊技媒体を貸与するための貸与処理を行う貸与処理手段を備える遊技用装置と、
複数の前記遊技用装置に接続され、各遊技用装置における前記貸与処理に供された遊技用価値の大きさを管理する管理装置と、
から成る遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
1回の前記貸与処理において使用される遊技用価値の大きさである単位遊技用価値の大きさを、予め設定されている複数の単位遊技用価値の大きさのうちから選択するための選択操作を遊技者より受付ける単位遊技用価値選択手段と、
該単位遊技用価値選択手段により選択ができる複数の単位遊技用価値の大きさと、該単位遊技用価値の大きさの各々に対して、前記貸与処理において貸与される貸出遊技媒体数を設定する設定手段と、
を備え、
前記貸与処理手段は、前記単位遊技用価値選択手段にて遊技者により選択されている単位遊技用価値の大きさに対して前記設定手段において設定されている数の貸出遊技媒体を貸与するための貸与処理を行い、
前記遊技用装置は、該貸与処理に供される単位遊技用価値の大きさを特定可能な売上情報を前記管理装置に送信する売上情報送信手段を備え、
前記管理装置は、
前記遊技媒体の貸与単価と消費税率と前記単位遊技用価値選択手段において選択可能とする各単位遊技用価値の大きさを受付ける設定内容受付け手段と、
前記受付け手段にて受付けた各単位遊技用価値の大きさについて、前記貸与単価に前記消費税率を乗じた金額を該貸与単価に加算した税込み貸与単価にて、各単位遊技用価値の大きさが相当する金額を除することで得られる値の小数点以下を繰り上げた繰上げ玉数と小数点以下を切捨てた切捨て玉数のそれぞれに前記税込み貸与単価を乗じた金額と、当該単位遊技用価値の大きさが相当する金額との差額に基づいて特定される遊技者或いは遊技場の負担額が、より少ない負担額となる前記繰上げ玉数または前記切捨て玉数のいずれかを、該単位遊技用価値の大きさに対応する貸出遊技媒体数として算出する算出手段と、
前記受付け手段にて受付けた遊技媒体の貸与単価および消費税率を特定可能な情報を記憶する単価情報記憶手段と、
前記受付け手段にて受付けた各単位遊技用価値の大きさと、前記算出手段にて算出された各単位遊技用価値の大きさに対応する前記貸出遊技媒体数を記憶する遊技媒体数記憶手段と、
前記受付け手段にて受付けた各単位遊技用価値の大きさと、前記算出手段にて算出された各単位遊技用価値の大きさに対応する前記貸出遊技媒体数とを前記遊技用装置に配信する設定内容配信手段と、
を備え、
前記売上情報送信手段から送信される売上情報から特定される単位遊技用価値の大きさに対して前記遊技媒体数記憶手段に記憶されている貸出遊技媒体数と、前記単価情報記憶手段に記憶されている遊技媒体の単価および消費税率を特定可能な情報とに基づいて、消費税を含まない売上額と、消費税額とを別々に集計し、
前記設定手段は、前記設定内容配信手段から配信されてくる各単位遊技用価値の大きさと、各単位遊技用価値の大きさに対応する前記貸出遊技媒体数を設定する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、消費税の徴収を実施する場合の遊技媒体の貸出において、複数の単位遊技用価値と、各単位遊技用価値の大きさの各々に対して貸与する遊技媒体数であって、遊技者或いは遊技場の負担額が少なくなる貸出遊技媒体数を設定できるので、遊技場の負担或いは遊技者の負担を低減することができるとともに、遊技場が管理装置において正確な売上や消費税額を把握でき、正確な消費税の申告が可能となる。また、各遊技用装置毎に設定内容を設定する場合に比較して、遊技媒体数を設定するための労力を大幅に低減できる。
本発明の請求項7に記載の遊技用システムは、
遊技機に対応して設けられ、
貨幣を受付けて、該受付けた貨幣の真贋と貨幣種別とを識別する貨幣識別手段と、
該貨幣識別手段にて貨幣を受付けたときに、該貨幣識別手段にて識別された識別金額を使用して遊技媒体を貸与するための貸与処理を行う貸与処理手段と、
を備える遊技用装置と、
複数の前記遊技用装置に接続され、各遊技用装置における前記貸与処理に供された識別金額を管理する管理装置と、
から成る遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、前記貨幣識別手段にて識別される複数の識別金額と、該識別金額の各々に対して、前記貸与処理において貸与される貸出遊技媒体数を設定する設定手段を備え、
前記貸与処理手段は、前記貨幣識別手段に受付けた貨幣の識別金額に基づいて、当該識別金額に対して前記設定手段において設定されている数の遊技媒体を貸与するための貸与処理を行い、
前記遊技用装置は、該貸与処理に供される識別金額を特定可能な売上情報を前記管理装置に送信する売上情報送信手段を備え、
前記管理装置は、
前記遊技媒体の貸与単価と消費税率と前記貸出処理に使用可能とする各識別金額とを受付ける設定内容受付け手段と、
前記受付け手段にて受付けた各識別金額について、前記貸与単価に前記消費税率を乗じた金額を該貸与単価に加算した税込み貸与単価にて、各識別金額を除することで得られる値の小数点以下を繰り上げた繰上げ玉数と小数点以下を切捨てた切捨て玉数のそれぞれに前記税込み貸与単価を乗じた金額と、当該識別金額との差額に基づいて特定される遊技者或いは遊技場の負担額が、より少ない負担額となる前記繰上げ玉数または前記切捨て玉数のいずれかを、該識別金額に対応する貸出遊技媒体数として算出する算出手段と、
前記受付け手段にて受付けた遊技媒体の貸与単価および消費税率を特定可能な情報を記憶する単価情報記憶手段と、
前記受付け手段にて受付けた各識別金額と、前記算出手段にて算出された各識別金額に対応する前記貸出遊技媒体数を記憶する遊技媒体数記憶手段と、
前記受付け手段にて受付けた各識別金額と、前記算出手段にて算出された各識別金額に対応する前記貸出遊技媒体数とを前記遊技用装置に配信する設定内容配信手段と、
を備え、
前記売上情報送信手段から送信される売上情報から特定される識別金額に対して前記遊技媒体数記憶手段に記憶されている貸出遊技媒体数と、前記単価情報記憶手段に記憶されている遊技媒体の単価および消費税率を特定可能な情報とに基づいて、消費税を含まない売上額と、消費税額とを別々に集計し、
前記設定手段は、前記設定内容配信手段から配信されてくる各識別金額と、各識別金額に対応する前記貸出遊技媒体数を設定する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、消費税の徴収を実施する場合の遊技媒体の貸出において、複数の識別金額と、各識別金額の各々に対して貸与する遊技媒体数であって、遊技者或いは遊技場の負担額が少なくなる貸出遊技媒体数を設定できるとともに、遊技場が管理装置において正確な売上や消費税額を把握でき、正確な消費税の申告が可能となる。また、各遊技用装置毎に設定内容を設定する場合に比較して、遊技媒体数を設定するための労力を大幅に低減できる。
本発明の請求項8に記載の遊技用システムは、請求項6または7のいずれかに記載の遊技用システムであって、
前記管理装置は、前記売上情報送信手段から送信される売上情報から特定される単位遊技用価値の大きさまたは識別金額に対して前記遊技媒体数記憶手段に記憶されている貸出遊技媒体数および/または前記単価情報記憶手段に記憶されている遊技媒体の単価および消費税率を特定可能な情報とに基づいて、前記繰上げ玉数に前記税込み貸与単価を乗じた金額との差額による遊技場の負担額と、前記切捨て玉数に前記税込み貸与単価を乗じた金額との差額による遊技者の負担額とを個別に集計することを特徴としている。
この特徴によれば、遊技場の負担額と遊技者の負担額とを個別に把握できるので、これら負担額を各単位遊技用価値の大きさまたは各識別金額に対して貸与される遊技媒体数の変更検討の参考にすることができる。
本発明の請求項9に記載の遊技用システムは、請求項6〜8のいずれかに記載の遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記貸与処理において貸与した貸出遊技媒体数を計数するための計数手段と、
貸与処理中における不具合の発生を検出する検出手段と、
該検出手段により不具合の発生が検出されたときに前記計数手段により計数した貸与した貸出遊技媒体数と当該貸与処理において貸与されるべき貸出遊技媒体数とから未貸与の遊技媒体数を特定し、該特定した未貸与の遊技媒体数を特定可能な未貸与数情報を前記管理装置に送信する未貸与数情報送信手段と、
他の遊技用装置と交換されたことに基づいて交換された旨を含む交換情報を前記管理装置に送信する交換情報送信手段と、
を備え、
前記管理装置は、前記交換情報の受信に基づいて、交換前の遊技用装置の前記未貸与数情報送信手段から送信された未貸与数情報から特定される未貸与の遊技媒体数を特定可能な情報を含み、該未貸与の遊技媒体の貸与を指示する貸与指示を、該交換情報を送信してきた交換後の遊技用装置に対して送信し、
交換後の遊技用装置の前記貸与処理手段は、該受信した貸与指示の受信に応じて該貸与指示に含まれる情報から特定される数の未貸与の遊技媒体を貸与するための未貸与分貸与処理を実施することを特徴としている。
この特徴によれば、遊技媒体の貸与中に不具合が発生しても、未貸与の遊技媒体数を正確に特定できるようになるので、設定された数の遊技媒体の貸与を遊技者に保証することができる。
本発明の請求項10に記載の遊技用システムは、請求項6〜9のいずれかに記載の遊技用システムであって、
前記算出手段にて算出された各貸出遊技媒体数について、負担額並びに負担者を各単位遊技用価値の大きさ毎または各識別金額毎に表示する表示手段を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、各貸出遊技媒体数についての負担額並びに負担者が判る。
本発明の実施例を以下に説明する。尚、以下の実施例においては、遊技機として遊技媒体であるパチンコ玉を使用するパチンコ機を用いた例を示すが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の遊技機、例えばパチンコ玉を使用しても、該パチンコ玉が指触不能に封入された封入式パチンコ機や、遊技媒体としてコイン等を使用するスロットマシンやコインの代わりにパチンコ玉を使用してスロット遊技を行うスロットマシン、更には完全クレジット式のスロットマシン等の遊技機においても適用可能である。
本実施例1は請求項1および請求項6に対応しており、本実施例1の遊技用装置並びに該遊技用装置を含む遊技用システムを図面に基づいて説明すると、図1は、本実施例1の遊技用システムの構成を示す図であり、本実施例1の遊技用システムは、遊技場において複数配置された図示しない遊技島に並設される遊技機であるカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機と呼称する)2と、該パチンコ機2に対して1対1に対応設置される本発明の遊技用装置としてのカードユニット3と、遊技場内の所定箇所に設置され、前記カードユニット3にて使用される遊技用記録媒体であるプリペイドカードの発行を行う発行装置22と、プリペイドカードに残存する度数を現金に精算する精算処理を行う精算装置23と、前記カードユニット3が不良となった際に、該不良のカードユニット3と交換するための予備のカードユニット3を収納されたカードユニットストッカ20と、カードユニット3にて使用されるプリペイドカードに残存する度数並びに各カードユニット3における売上となる本日使用度数を各カードユニット3毎に管理するシステムコントローラ100と、から主に構成されている。
また、本実施例1のシステムコントローラ100は、通信回線11を介してカード管理会社に設置された管理サーバ140とデータ通信可能に接続されており、システムコントローラ100の後述するカードマスターテーブルやカードユニット別データテーブルに記憶、管理されている各種情報を含む営業情報が管理サーバ140に送信されることで、管理サーバ140にて各遊技場において使用されるプリペイドカードや各遊技場の売上が管理される。
また、本実施例のカードユニット3は、対応するパチンコ機2と直接接続されており、カードユニット3と対応する該パチンコ機2との間で、パチンコ玉の貸与(貸出)に関する各種の信号の送受が可能とされているとともに、対応するパチンコ機2から出力された払出玉数の信号が入力されるようになっている(図3参照)。
これら遊技場内に設置されたカードユニット3、システムコントローラ100、カードユニットストッカ20内の各カードユニット3、発行装置22、精算装置23とは、通信ケーブル8を介して双方向のデータ通信可能に接続され、これら各接続装置にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されていて、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されている各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されており、各装置が装置IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルを有することで、装置IDからローカルIPアドレスを特定して、当該装置IDの装置との送受信を実施できるようになっているとともに、これら各接続装置が接続されるHUB8’(図3参照)の接続口には、各接続口に固有のMAC(メディアアクセスコントロール)アドレスが付与されていて、該接続口のMACアドレスをカードユニット3がHUB8’から取得できるようにされており、これらMACアドレスを各接続口に接続された装置がシステムコントローラ100に送信することで、該MACアドレスによりどの接続口にどの装置が接続されているかをシステムコントローラ100にて把握できるようになっている。
次に、本実施例に用いたプリペイドカードについて簡潔に説明すると、このプリペイドカードには、カードユニット3内に設けられている後述のカードリーダライタ327と非接触にてデータ通信を行うことが可能な非接触式ICカードが適用されており、その内部メモリには、各プリペイドカードを個別に識別可能な記録媒体識別情報、並びに遊技媒体であるパチンコ玉の貸与(貸出)に使用される遊技用価値となる度数{本実施例では金額を100で除算した値(100円=1度数)}を特定可能な遊技用価値特定情報としてのカードIDが書き換え不可に記憶されているとともに、カードリーダライタ327とのデータ通信により、パチンコ玉の貸与(貸出)に使用される遊技用価値となる度数や書き換え回数等の情報が書き換え可能に記憶されている。このように、本実施例においては、プリペイドカードにカードIDだけではなく、度数自体も記録されているため、このプリペイドカードに記録されている度数も、本発明における遊技用価値特定情報を構成する。
次いで、本実施例1に用いた遊技用装置であるカードユニット3について簡潔に説明すると、このカードユニット3は、前述のように遊技島に並設される遊技機としてのパチンコ機2に1対1に対応して設置されている。
カードユニット3の前面には、図2に示すように、各種表示部や操作ボタン、紙幣挿入口302、硬貨投入口303、硬貨返却口313、カード挿入口319が設けられている。
カードユニット3の前面に設けられる表示部のうち、多機能表示部301は、内部に設けられた多機能LED301aの発光態様によりカードユニット3の動作状況等が報知される。
また、カードユニット3の前面に設けられた表示部のうち、変更可能表示部305は、後述する貸与処理における単位度数(1回の貸出操作で使用される度数の大きさ)の変更が可能である場合に、その内部に設けられた変更可能LED305a(図3参照)が点灯する。貸出単位表示部307は、前述した単位度数が内蔵された貸出単位表示器307a(図3参照)により表示される表示部であり、度数・未払出玉数表示部309は、プリペイドカードから読み出された度数や、未払い出しのパチンコ玉数が内蔵された度数・未払出玉数表示器309a(図3参照)により表示される表示部である。方向指示表示部311は、対応するパチンコ機2の連結方向を示す表示部であり、パチンコ機2と接続されている場合に内部に設けられた方向指示LED311a(図3参照)が点灯する。挿入中表示部312は、プリペイドカードが挿入中である場合に内部に設けられた挿入中LED312a(図3参照)が点灯する。
尚、本実施例1では、度数・未払出玉数表示部309に図8に示すように、受付け中のプリペイドカードに残存する度数(残存度数)が表示されるとともに、対応するパチンコ機2に設けられている図示しない貸出ボタンの押圧操作による貸出操作がなされた場合には、該度数・未払出玉数表示部309に、その時点において貸出単位表示部307に表示されている単位度数に対して設定されている貸出玉数が、未払出玉数として表示される。
また、カードユニット3の前面に設けられたボタンのうち、硬貨返却ボタン304は、硬貨投入口303から投入された硬貨が詰まった場合等において、硬貨を硬貨返却口313に返却させる際に押圧するボタンである。貸出単位変更ボタン306は、単位度数を変更する際に押圧するボタンである。
カード挿入口319は、内蔵されるカードリーダライタ327(図3参照)のカードスロット(図示略)に連設されており、このカード挿入口319を介してプリペイドカードをカードスロットに挿入可能とされている。
図3は、本実施例1のカードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3は、プリペイドカードの記憶情報の読み取り並びに書き込みを行うカードリーダライタ327と、カードユニット3全体の動作制御を行う制御ユニット328とから主に構成されている。
本実施例の制御ユニット328には、図3に示すように、制御ユニット328が行う後述の各種処理内容が記述された処理プログラムや装置ID等の情報が記憶されたROM328bや、該ROM328bに記憶されている処理プログラムに基づいて各種の処理やカードユニット3の制御を実施するMPU328aや、該MPU328aの各種処理にワークメモリとして使用されるとともに、システムコントローラ100から配信される単位度数設定データや一日において貸与処理に供された使用度数の集計データとなる使用度数集計データが記憶されるRAM328cが設けられているとともに、HUB8’を介してシステムコントローラ100とのデータ通信を行うための本発明における通信手段となる通信部334が設けられていて、該通信部334を介してカードリーダライタ327に挿入されたプリペイドカードに記憶されたカードIDや度数による認証等がシステムコントローラ100との間で行われる。
また、制御ユニット328には外部I/Oポート335が設けられており、該外部I/Oポート335を介して対応するパチンコ機2と接続されており、該パチンコ機2との間において、貸与処理において貸与(貸出)するパチンコ玉数に相当する信号(パルス)の出力や、該パチンコ機2から貸し出されたパチンコ玉数に相当する信号(パルス)の入力が可能とされている。
また、制御ユニット328には、前述した各種LEDや表示器、スイッチ等の各種電気部品や本発明における貨幣識別手段となる紙幣識別ユニット322、硬貨識別ユニット324、が接続されている。尚、制御ユニット328に接続された貸出単位変更スイッチ306aは、貸出単位変更ボタン306の操作を検知するスイッチである。
また、制御ユニット328には、特に図示しないが、接続された対応するパチンコ機2に設けられる貸出ボタン(パチンコ玉の貸出を行う際に操作されるボタン)や返却ボタン(受付け中のプリペイドカードを返却させる際に操作されるボタン)の操作を検知する貸出スイッチや返却スイッチが接続されている。
制御ユニット328に接続された紙幣識別ユニット322は、紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を行う。また、硬貨識別ユニット324は、硬貨投入口303より投入された硬貨の真贋並びに硬貨種別の識別を行う。
制御ユニット328に接続された各種LEDや表示器は、制御ユニット328により制御される。また、制御ユニット328は、各種スイッチの検出信号や、紙幣識別ユニット322や硬貨識別ユニット324による識別信号を受けて各種の制御を行う。
具体的に本実施例1のカードユニット3の制御ユニット328は、貸出単位変更ボタン306が遊技者に操作されたことに基づいて、図7に示すように、RAM328cに記憶されている単位度数設定データに設定されている各単位度数である貸出単位、具体的に本実施例1では、後述するように単位度数として1度数、3度数、5度数、10度数が単位度数として設定されていることからこれら各単位度数を、貸出単位変更ボタン306が操作される毎に順次、貸出単位表示部307に表示して、本発明における単位遊技用価値の大きさである単位度数の選択操作を遊技者より受付ける単位度数受付け処理を実施し、該単位度数受付け処理によって本発明における単位遊技用価値選択手段が形成されている。
また、本実施例1の制御ユニット328は、システムコントローラ100から送信される、前記単位度数受付け処理において遊技者が選択できる複数の単位度数の各々に対して、後述する貸与処理において貸与される貸出玉数を含む後述する単位度数設定データの受信に基づいて、該受信した単位度数設定データをRAM328cに更新記憶することで設定する単位度数設定データ記憶処理を実施し、該単位度数設定データ記憶処理によって本発明における設定手段が形成されている。
また、本実施例1の制御ユニット328は、カード挿入口319に挿入されたプリペイドカードの使用の可/不可を判別する受付処理と、この受付処理において使用可と判定されたプリペイドカードより読み出された度数(カードIDから特定される度数と同一)を使用して、対応するパチンコ機2に対してパチンコ玉の貸与(貸出)を実施させる貸与処理を実施し、該貸与処理によって本発明における貸与処理手段が形成されている。
そして、この貸与処理においては、前記単位度数受付け処理にて遊技者により選択されている貸出単位である単位度数に対して、前記単位度数設定データにて設定されている数のパチンコ玉を貸与する。
また、本実施例1の制御ユニット328は、プリペイドカードが受付中でかつ残存する度数が所定の度数(本実施例では10度数)以下の場合であって、紙幣(1000円紙幣、2000円紙幣、5000円紙幣、10000円紙幣)または硬貨(100円硬貨、500円硬貨)が挿入または投入されて識別された場合に、この識別された金額に相当する度数を、カードリーダライタ327に受付けているプリペイドカードより読み出されたカードID並びに度数より特定される度数に加算する入金処理を実施する。
また、本実施例1の制御ユニット328は、接続されているパチンコ機2から1球のパチンコ玉の払出毎に外部I/Oポート335へ出力される信号(パルス)を計数することで、実際に遊技者に貸与(貸出)したパチンコ玉数を計数し、該計数した玉数を1玉づつ、図8に示すように、度数・未払出玉数表示部309に表示されている当該貸与処理において供された貸出単位である単位度数に対して設定されているパチンコ玉数から減算更新する払出玉数計数処理を実施し、該払出玉数計数処理によって本発明における計数手段が形成されている。
また、本実施例1の制御ユニット328は、前記度数・未払出玉数表示部309に表示されている未払出玉数が存在するときに、図8に示すように、前記外部I/Oポート335に接続されているパチンコ機2からパチンコ玉の払出に伴う信号(パルス)の入力無いことにより、所定の時間において未払出玉数が更新されないことに基づいて貸与処理中における不具合の発生を検出する不具合検出処理を実施し、該不具合検出処理によって本発明における検出手段が形成されている。尚、本実施例では、これら不具合検出処理における不具合検出時に、前記度数・未払出玉数表示部309には自動的に未払出玉数が表示されていることになり、つまり、前記払出玉数計数処理によって本発明における未貸与数表示手段が形成されている。
また、本実施例1の制御ユニット328は、前記不具合検出処理によって不具合が検出されたときに、当該貸与処理において貸与(貸出)されるべきパチンコ玉数(貸出玉数)と実際に貸与(貸出)したパチンコ玉数とから特定される未貸与のパチンコ玉数、つまりは不具合が検出されたときに度数・未払出玉数表示部309に表示されているパチンコ玉数を未払出玉数として特定し、該特定した未払出玉数と装置ID、当該貸与処理に供された単位度数である使用度数、受付け中のプリペイドカードから読み出したカードIDとを含む本発明における未貸与数情報となる貸出不全情報をシステムコントローラ100に送信する貸出不全情報送信処理を実施し、該貸出不全情報送信処理によって本発明における未貸与数情報送信手段が形成されている。
また、本実施例1の制御ユニット328は、前記度数・未払出玉数表示部309に表示されている未払出玉数が0、つまりは全てのパチンコ玉の払出が完了したことに基づいて、該貸与処理に供された単位度数を、前記RAM328cに記憶されている使用度数集計データに加算更新記憶することで当該カードユニット3におけるその当日の売上を集計記憶する使用度数集計記憶処理を実施し、該使用度数集計記憶処理によって本発明における売上集計記憶手段が形成されている。
また、本実施例1の制御ユニット328は、貸与処理において全てのパチンコ玉の払出が完了したことに基づいて、該貸与処理に供された単位度数である使用度数と、受付け中のプリペイドカードから読み出したカードIDと、当該カードユニット3の装置IDとを含む貸出完了情報を、システムコントローラ100に対して送信する貸出完了情報送信処理を実施し、該貸出完了情報送信処理によって本発明における売上情報送信手段が形成されている(図9参照)。
また、本実施例1の制御ユニット328は、所定時間毎にシステムコントローラ100から送信されてくる照合要求の受信に応じて、該照合要求に含まれるシステムコントローラ100にて管理されている当該カードユニット3における売上である後述する本日使用度数と、前記使用度数集計記憶処理によって使用度数集計データに集計記憶されている当該カードユニット3における売上となる使用度数とを比較照合し、当該照合結果をシステムコントローラ100に送信する照合処理を実施し、該照合処理によって本発明における照合処理手段が形成されている。
また、本実施例1の制御ユニット328は、不具合を生じたカードユニット3と交換するためにカードユニットストッカ20から取り出されて設置された際に、貸出単位変更ボタン306が押圧操作された状態にて起動されることにより、交換により設置されたものと判断し、LANへの接続口となるHUB8’の接続口のMACアドレスをHUB8’から取得し、該取得したMACアドレスと装置IDと交換された旨とを含む交換情報をシステムコントローラ100に送信する交換情報送信処理を実施し、該交換情報送信処理によって本発明における交換情報送信手段が形成されている(図9参照)。
また、本実施例1の制御ユニット328は、交換情報送信処理における交換情報の送信に応じてシステムコントローラ100から返信される払出指示に受信に応じて、該払出指示に含まれる未払い出し玉数の払出を、対応するパチンコ機2から実施させる未貸与分貸与処理を、前記貸与処理と同様に実施する(図9参照)。
次いで、本実施例1に用いたシステムコントローラ100について説明すると、該システムコントローラ100は、図4に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス112に、該システムコントローラ100が実施する各種処理を行う中央演算処理装置(CPU)113、RAM108、時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック114、表示装置107、キーボードやマウス等の入力装置110、プリンタ104、磁気ディスクや光磁気ディスクから成り、後述する単位度数テーブル(図6(a)参照)やカードマスターテーブル(図6(b)参照)やカードユニット別データテーブル(図6(c)参照)等を記憶するための記憶装置109、各カードユニット3やカードユニットストッカ20、発行装置22、精算装置23とのデータ通信を行うための第1の通信インターフェィス106、カード管理会社に設置されている前記管理サーバ140との通信を実施するための第2の通信インターフェィス105が接続された通常のコンピュータである。
また、記憶装置109には、該システムコントローラ100が各種処理を実施するための処理プログラムに加えて、後述する貸出玉数設定画面にて受付けた玉単価や消費税率や単位度数となる貸出単位や貸出玉数等の内容が記憶される図6(a)に示す単位度数テーブルや、当該遊技場にて発行されたプリペイドカードに残存する残存度数を管理するための図6(b)に示すカードマスターテーブルや、各カードユニット3の売上となる本日使用度数等の各種情報が記憶される図6(c)に示すカードユニット別データテーブルが記憶されている。
本実施例1の単位度数テーブルは、図6(a)に示すように、図5に示す貸出玉数設定画面にて受付けた各単位度数に対応付けて、当該単位度数にて遊技者に貸与(貸出)するパチンコ玉の玉数である貸出玉数と、当該貸出玉数を貸与した場合に生じる過不足金額を負担する負担者、具体的には遊技場(ホール)または遊技者のいずれかと、その負担額とが記憶されているとともに、該貸出玉数設定画面にて受付けたパチンコ玉の玉単価(本実施例では4円)並びに消費税率(本実施例では5%)とが記憶されている。
本実施例1のカードマスターテーブルは、図6(b)に示すように、各プリペイドカードに記録されているカードIDに対応付けて、当該プリペイドカードに残存する度数が記憶されており、このようにすることで、カードIDによって当該カードIDが記録されたプリペイドカードに残存している遊技用価値の大きさとなる度数を特定できるようになっている。
本実施例1のカードユニット別データテーブルは、図6(c)に示すように、各カードユニット3に固有に付与された装置IDに対応付けて、当該カードユニット3が設置されている遊技島の島番号が記憶される設置島の項目と、対応する台の台番号が記憶される対応台番号の項目と、通信状態(オンラインかオフラインか)が記憶される状況の項目と、該カードユニット3が接続されているHUB8’の接続口のMACアドレスが記憶されるMACアドレスの項目と、該カードユニット3から送信される貸出完了情報に含まれる使用度数が加算記憶される本日使用度数の項目と、該本日使用度数に相当する売上金額の内の消費税を含まない売上額が加算記憶される税なし売上の項目と、本日使用度数に相当する売上金額の内の消費税額が加算記憶される消費税額の項目と、1玉未満の過不足金額うち遊技場(ホール)が負担している負担額が加算記憶されるホール負担額の項目と、1玉未満の過不足金額うち遊技者が負担している負担額が加算記憶される遊技者負担額の項目とが設けられており、これらの各項目の情報が各カードユニット3に固有に付与された装置IDに対応付けて記憶されることで、システムコントローラ100において各カードユニット3の売上である本日使用度数等の各情報が個別に管理されている。
尚、本実施例1のカードユニット別データテーブルにあっては、本日使用度数の項目と、税なし売上の項目、消費税額の項目、ホール負担額の項目、遊技者負担額の項目において合計が算出されることで、遊技場全体の本日使用度数や、遊技場全体の税なし売上や、遊技場全体の消費税額や、遊技場全体でのホール負担額や、遊技場全体での遊技者負担額が個々に集計されるようになっている。尚、カードユニット別データテーブルの本日使用度数の項目と、税なし売上の項目、消費税額の項目、ホール負担額の項目、遊技者負担額の項目のデータは、1日に一度、システムコントローラ100の起動処理においてリセットされてカードユニット別データテーブルが更新される。
また、本実施例1のシステムコントローラ100のCPU113は、所定の操作に基づいて、表示装置107に、図5に示す貸出玉数設定画面を表示して、遊技媒体であるパチンコ玉の単価である玉単価と消費税率とともに、複数の単位度数(貸出単位)と、これら複数の単位度数の各々に対して設定される貸出玉数と、当該貸出玉数の貸与(貸出)によって生じる過不足金額を負担する負担者とその負担額とを受付ける貸出玉数設定内容受付け処理を実施し、該貸出玉数設定内容受付け処理によって本発明における設定内容受付け手段が形成されている。
また、本実施例1のシステムコントローラ100のCPU113は、前記貸出玉数設定内容受付け処理によって図5に示す貸出玉数設定画面にて受付けた遊技媒体の単価である玉単価と、消費税率とを、前記単位度数テーブルに記憶する単価情報記憶処理を実施し、該単価情報記憶処理によって本発明における単価情報記憶手段が形成されている。
また、本実施例1のシステムコントローラ100のCPU113は、前記貸出玉数設定内容受付け処理における図5に示す貸出玉数設定画面にて受付けられることで、各カードユニット3にて設定されることとなる複数の単位度数と、該複数の単位度数の各々に対する貸出玉数並びに負担者とその負担額とを、単位度数テーブルに記憶する貸出玉数記憶処理を実施し、該貸出玉数記憶処理によって本発明における遊技媒体数記憶手段が形成されている。
また、本実施例1のシステムコントローラ100のCPU113は、前記貸出玉数設定内容受付け処理によって図5に示す貸出玉数設定画面にて受付けられて、前記貸出玉数記憶処理によって単位度数テーブルに記憶されている記憶内容、具体的には、各単位度数と各単位度数に対応する貸出玉数とを単位度数設定データとして各カードユニット3に配信する単位度数設定データ配信処理を実施し、該単位度数設定データ配信処理によって本発明における設定内容配信手段が形成されている。
また、本実施例1のシステムコントローラ100のCPU113は、前記制御ユニット328が実施する貸出不全情報送信処理によって送信される貸出不全情報の受信に基づいて、該貸出不全情報に含まれる装置IDから特定されるMACアドレスに対応付けて、該貸出不全情報に含まれる各情報を記憶するとともに、交換後のカードユニット3の制御ユニット328が実施する交換情報送信処理によって送信される交換情報の受信に基づいて、当該交換情報に含まれる装置IDから特定されるMACアドレスに対応付けて記憶している未払出玉数を特定し、当該特定した未払出玉数を含み、当該未払出玉数の払出を指示する払出指示を、該交換情報を送信してきた交換後のカードユニット3に対して送信(返信)する払出指示送信処理を実施する。
以下、本実施例1の遊技用システムにおける処理状況について、図9並びに図10に基づいて説明する。
まず、システムコントローラ100の前記貸出玉数設定内容受付け処理において図5に示す貸出玉数設定画面にて受付けた設定内容が、カードユニット3に配信されて設定される流れを図10に基づいて説明すると、まず、各カードユニット3に新たな設定内容を記憶させて設定を実施させたい場合には、システムコントローラ100において所定操作を実施することにより表示装置107に図5に示す貸出玉数設定画面を表示させる。
この本実施例の貸出玉数設定画面には、図5に示すように、その上部位置には、1球のパチンコ玉の貸出に要する玉単価を選択入力するための玉単価選択入力部と、消費税率を選択入力するための消費税率選択入力部とが設けられているとともに、その下方位置には、一度の貸与処理において使用する度数である複数の単位度数(本実施例1では最大で5つ)を設定するための貸出単位1〜5の貸出単位選択入力部と、これら各貸出単位選択入力部に対応付けて、当該貸出単位選択入力部にて選択入力された単位度数において貸与(貸出)する貸出玉数を選択入力するための貸出玉数選択入力部と、当該貸出玉数の貸与(貸出)によって生じる過不足金額を負担する負担者を選択入力するための負担者選択入力部と、該負担者が負担する負担額を選択入力するための負担額選択入力部とが設けられていて、これら貸出玉数の選択入力部には、各単位度数において負担者が負担する負担額ができるだけ少なくなるように貸出玉数を設定すれば良い。
具体的には、500円の単位度数であれば、玉単価である4円に該4円に相当する消費税額である0.2円を加えた4.2円で該500円を除した場合には、119.04…玉となり、少数点未満を切り上げて120玉とすると、該120玉の貸出では4円(120玉×4.2円−500円=4円)を遊技場側が負担する必要が生じるのに対し、119玉の貸出とすることで、遊技者が0.2円(119玉×4.2円−500円=−0.2円)のみを負担するのみで良くなることから、より負担者の負担が少なくなる119玉を設定するようにすれば良く、同様に、1000円においても、4.2円で除した場合には、238.09…玉となり、切り上げて239玉とすると3.8円を遊技場側が負担する必要が生じるのに対し、238玉の貸出とすることで、遊技者が0.4円のみを負担するのみで良くなることから、より負担者の負担が少なくなる238玉を設定するようにすれば良く、このようにして貸出玉数と負担者並びに負担額を選択入力していき、全ての内容を選択入力した後に、貸出玉数設定画面の下方に設けられている「登録」の選択入力部を選択入力する。尚、本実施例では、貸出玉数設定画面において玉単価、消費税率、単位度数を選択入力すると、システムコントローラ100のCPU113が、これら選択入力された情報に基づいて、上記のような演算を実施することで、負担額が少なくなるように貸出玉数、負担額が算出されて、貸出玉数選択入力部、負担者選択入力部並びに負担額選択入力部に自動的に選択入力される。
該「登録」の選択入力部の選択入力に基づいてシステムコントローラ100のCPU113は、該貸出玉数設定画面にて入力された各内容を、単位度数テーブルの対応する項目に記憶するとともに、該単位度数テーブルの記憶内容の内、各単位度数と各単位度数に対応する貸出玉数とを単位度数設定データとして各カードユニット3に配信する。
この単位度数設定データの配信に基づいてカードユニット3の制御ユニット328は、受信した単位度数設定データをRAM328cに更新記憶することで、単位度数並びに、当該単位度数により貸与処理にて貸与(貸出)するパチンコ玉数(貸出玉数)を設定するようになっており、このようにすることで、各カードユニット3毎に各単位度数と各単位度数に対応する貸出玉数とを入力して設定する手間と労力を大幅に低減できる。
尚、このようにしてRAM328cに記憶された単位度数設定データは、一日に1回、カードユニット3の起動時において、制御ユニット328が自己の装置IDを含む接続確認情報をシステムコントローラ100に送信することで、該接続確認情報を受信したシステムコントローラ100のCPU113は、カードユニット別データテーブルにおいて、受信した接続確認情報に含まれる装置IDに対応する「状況」の項目のデータを、オフラインからオンラインに更新するとともに、その時点において単位度数テーブルに記憶されている記憶内容の内、各単位度数と各単位度数に対応する貸出玉数とを単位度数設定データとして、接続確認情報を送信してきたカードユニット3に対して配信(返信)することにより、該単位度数設定データの配信(返信)に基づいてカードユニット3の制御ユニット328によって、受信した単位度数設定データに更新記憶されるようになっており、このようにすることで、例えば、何らかの障害により、単位度数設定データが壊れている場合や、不正に改竄されている場合にも、毎日、正しい設定が確実に実施されるようになり、これら単位度数設定データの障害による不都合の発生を、未然に防止することができる。
このようにして、単位度数設定データの更新記憶が完了したカードユニット3に、遊技者が遊技をするために、発行装置22にて購入したプリペイドカードを挿入した場合には、図9に示すように、カードユニット3のカードリーダライタ327により、挿入されたプリペイドカードからカードID並びに度数とが読み出されて、該読み出されたカードID並びに度数とが制御ユニット328に出力されることで、該制御ユニット328は、前記挿入中LED312aを点灯状態とするとともに、該出力されてきたカードID並びに度数と自己の装置IDとを含む使用許諾要求をシステムコントローラ100に対して送信する。
尚、挿入されたプリペイドカードの発行装置22における発行に際して、該発行されるプリペイドカードのカードIDと発行度数とが、発行装置22からシステムコントローラ100に送信されることで、該システムコントローラ100においてカードマスターテーブルに該カードIDと発行度数とが対応付けて記憶されている。
前記使用許諾要求の受信に応じてシステムコントローラ100のCPU113は、受信した使用許諾要求に含まれるカードIDに対応付けてカードマスターテーブルに記憶されている度数を抽出するとともに、該抽出した度数と受信した使用許諾要求に含まれる度数とを比較照合して、双方の度数が一致した場合において使用許諾を受信した使用許諾要求の送信元のカードユニット3に返信する。尚、双方の度数が一致しなかった場合においては、使用不可を受信した使用許諾要求の送信元のカードユニット3に返信することで、カードユニット3において挿入されたプリペイドカードが返却される。
該使用許諾の受信に基づいて制御ユニット328は、カードリーダライタ327から出力されてきた度数(挿入されたプリペイドカードから読み出した度数)を、度数・未払出玉数表示部309並びに対応するパチンコ機2に設けられている図示しない度数表示部に表示するとともに、変更可能LED305aを点灯状態として、単位度数である貸出単位の変更が可能であることを報知するとともに、貸出単位変更ボタン306の操作並びに対応するパチンコ機2に設けられている図示しない貸出ボタンや返却ボタンの操作を有効として単位度数である貸出単位の選択や、貸出操作の受付けや返却操作の受付けを可能とする。
この単位度数である貸出単位の選択においては、図7に示すように、RAM328cに記憶されている単位度数設定データに設定されている各単位度数、具体的には、システムコントローラ100における貸出玉数設定画面にて受付けた各単位度数である1度数、3度数、5度数、10度数が、貸出単位変更ボタン306の操作に応じて、順次、貸出単位表示部307に表示されるようになっており、遊技者は、所望する単位度数を貸出単位表示部307に表示させることで、所望する単位度数を選択する。尚、本実施例1では、貸出単位表示部307に表示される初期値としては、5度数が表示されるようになっており、該5度数の貸出単位(単位度数)で良ければ、遊技者は貸出単位変更ボタン306を操作する必要はない。
このようにして貸出単位表示部307に、貸出(貸与)に使用したい所望の貸出単位(単位度数)を表示させた状態において遊技者は、パチンコ機2に設けられている図示しない貸出ボタンを操作することで制御ユニット328は、該貸出単位表示部307に表示されている貸出単位(単位度数)に対応する貸出玉数を、前記RAM328cに記憶されている単位度数設定データから、例えば貸出単位(単位度数)が500円であれば貸出玉数は119玉であると特定し、該特定した貸出玉数である119玉を度数・未払出玉数表示部309に表示するとともに、該特定した貸出玉数である119玉に相当する信号(この場合、本実施例では119個のパルス信号)を、外部I/Oポート335から対応するパチンコ機2に対して出力することで、パチンコ機2においてパチンコ玉の払出が開始される。
このパチンコ機2におけるパチンコ玉の払出に応じて該パチンコ機2からは、1玉のパチンコ玉の払出毎に1パルスの信号が出力されるようになっており、該1パルスの信号が外部I/Oポート335から入力されることに基づいて制御ユニット328は、該1パルスの信号の入力毎に1玉毎、度数・未払出玉数表示部309に表示されている玉数(未払出玉数)の表示を減算更新するとともに、該度数・未払出玉数表示部309の玉数の表示が0となったか、或いは所定時間に亘り更新されていないか、つまり、パチンコ機2からの払出に伴う信号の出力が所定時間に亘り出力されていないかを監視する。
度数・未払出玉数表示部309の玉数(未払出玉数)の表示が0となった場合(実際には、RAM328cに記憶している未払出玉数が0となった場合)に制御ユニット328は、不具合なく払出が完了したものと判断して、当該貸与(貸出)に供された単位度数である5度数を貸与(貸出)以前の度数、例えば図8に示す例であれば30度数から減算した25度数を度数・未払出玉数表示部309に表示するとともに、該使用度数である5度数をRAM328cに記憶されている使用度数集計データに加算更新記憶して、その当日の使用度数を集計し、更に、該使用度数である5度数と、受付け中のプリペイドカードのカードIDと自己の装置IDとを含む貸出完了情報をシステムコントローラ100に対して送信する。
そして、度数・未払出玉数表示部309に度数が残存すれば図9のAに進んで、単位度数である貸出単位の選択受付けや貸出操作の受付け或いは返却操作の受付けに戻り、度数が残存する限りパチンコ玉の貸出を繰返し実施することができ、度数が所定度数である10度数以下となった場合には、現金の受付けが有効とされることで、遊技者は入金を実施できる。尚、図示しない返却ボタンの押圧操作による返却操作があった場合には、その時点において度数・未払出玉数表示部309に表示している度数が受付け中のプリペイドカードに更新記録され、該更新記録後のプリペイドカードが返却される。
この貸出完了情報の送信に応じてシステムコントローラ100のCPU113は、該受信した貸出完了情報に含まれるカードIDに対応してカードマスターテーブルに記憶されている度数から使用度数である5度数を減算更新するとともに、該受信した貸出完了情報に含まれる装置IDに対応付けてカードユニット別データテーブルに記憶されている本日使用度数に、該受信した使用度数である5度数を加算更新する。そして、当該使用度数である5度数に対応する貸出玉数と負担者並びに負担額を、単位度数テーブルにおいて該使用度数である5度数に対応して記憶されている貸出玉数(119玉)と負担者(遊技者)並びに負担額(0.2円)から特定し、当該特定した貸出玉数(119玉)に、単位度数テーブルに記憶されている玉単価(4.0円)を乗じた金額である476円に単位度数テーブルに記憶されている消費税率(5%)を乗じた金額である23.8円を消費税額に加算更新し、該算出した消費税額である23.8円を500円から減じた476.2円を税なし売上に加算更新し、該特定した貸出玉数(119玉)に対応する負担額(0.2円)を、特定した負担者である遊技者に対応する遊技者負担額に加算更新することでカードユニット別データテーブルを更新する。
つまり、売上情報となる貸出完了情報から特定される単位遊技用価値の大きさとなる使用度数に対して前記遊技媒体数記憶手段となる単位度数テーブルに記憶されている遊技媒体数である貸出玉数と、遊技媒体の単価である玉単価と消費税率とに基づいて、消費税を含まない売上額である税なし売上と、消費税額とを別々に集計するとともに、前記売上情報となる貸出完了情報から特定される単位遊技用価値の大きさとなる使用度数に対して前記遊技媒体数記憶手段となる単位度数テーブルに記憶されている遊技媒体数である貸出玉数と、遊技媒体の単価である玉単価と消費税率とに基づいて、遊技場または遊技者の負担となった負担額であるホール負担額と遊技者負担額とを集計する。尚、本実施例においては、ホール負担額と遊技者負担額の集計に関して、該集計する使用度数に対応する負担額を該使用度数に対応して設定されている負担額から算出して集計しているが、これら設定されている負担額も、玉単価と消費税率と貸出玉数とに基づいて予め算出されて設定されていることから、これらホール負担額と遊技者負担額の集計も、玉単価と消費税率と貸出玉数とに基づいて集計すると言える。
このようにすることで、カードユニット別データテーブルにおいて売上となる本日使用度数が、各カードユニット3毎に集計されるようになり、各カードユニット3毎の売上並びに遊技場全体の売上を、システムコントローラ100にて一元的に把握、管理できるとともに、各カードユニット3毎並びに遊技場全体の消費税額を含まない売上となる税なし売上と消費税額とが別々に集計されるようになり、正確な売上や消費税額を把握できるようになるばかりか、ホール負担額並びに遊技者の負担額が個別に集計されることで、遊技場または遊技者の負担額を把握できるようになり、これらの情報を貸出玉数の設定、例えば遊技者の負担が大きい場合には、ホール負担額が増えるように貸出玉数の設定を変更したり、逆にホール負担額が大きい場合には、遊技者負担額が増えるように貸出玉数の設定を変更する等のように、貸出玉数の設定変更の参考にすることができる。
一方、対応するパチンコ機2におけるパチンコ玉の払出中に、該払出に伴う信号の出力が所定時間に亘り出力されていない場合には、制御ユニット328により、パチンコ玉の払出において不具合が発生したことが検出され、該制御ユニット328は多機能LED301aの発光態様をエラー発生の発行態様(赤の点滅点灯)にしてエラーの発生を報知するとともに、その時点において度数・未払出玉数表示部309に表示されているパチンコ玉数を未払出玉数として特定し、該特定した未払出玉数と自己の装置ID、当該貸出に供された単位度数である使用度数(5度数)、受付け中のプリペイドカードから読み出したカードIDとを含む貸出不全情報をシステムコントローラ100に送信する。
この貸出不全情報を受信したシステムコントローラ100は、該受信した貸出不全情報に含まれる装置IDに対応付けてカードユニット別データテーブルに記憶されているMACアドレスを特定し、該特定したMACアドレスに対応付けて該受信した貸出不全情報を記憶する。
そして、貸出不全情報を送信したカードユニット3は、前記エラーの発生を報知により係員等により、カードユニットストッカ20に収納されているカードユニット3と交換され、該交換される新たなカードユニット3は、交換前の不具合を生じたカードユニット3が接続されていた接続口と同一の接続口からLANに接続されて遊技島に設置され、該設置時において、貸出単位変更ボタン306を押圧操作した状態にて起動することで、該交換されたカードユニット3の制御ユニット328が、交換により設置されたものと判断し、LANへの接続口となるHUB8’の接続口のMACアドレス、つまりは交換前のカードユニット3の装置IDに対応付けてカードユニット別データテーブルに記憶されているMACアドレスと同一となるMACアドレスをHUB8’から取得し、該取得したMACアドレスと装置IDと交換された旨とを含む交換情報をシステムコントローラ100に送信する。
この交換情報を受信したシステムコントローラ100のCPU113は、該受信した交換情報に含まれるMACアドレスに対応付けて記憶されている貸出不全情報に含まれる装置IDに対応付けてカードユニット別データテーブルに記憶されている「状況」をオフラインに更新し、MACアドレスの項目のデータを消去するとともに、該受信した交換情報に含まれる装置IDをカードユニット別データテーブルに追加登録し、該装置IDに対応する設置島並びに対応台番号に、前記交換されたカードユニット3の記憶情報と同一の情報を更新記憶し、「状況」をオンラインに更新、更に、該装置IDに対応するMACアドレスの項目に受信した交換情報に含まれるMACアドレスを記憶してカードユニット別データテーブルを更新する。
そして、システムコントローラ100のCPU113は、該受信した交換情報に含まれるMACアドレスに対応付けて記憶されている貸出不全情報に含まれる未払出玉数から交換されたカードユニット3に対して払出を指示する未払出玉数を特定し、該特定した未払出玉数を含み、該未払出玉数のパチンコ玉の払出を指示する払出指示を、交換情報の送信元のカードユニット3に送信する。
この払出指示の受信に基づいて制御ユニット328は、該受信した払出指示に含まれる未払出玉数、例えば未払出玉数が50玉であれば、通常のパチンコ玉の貸与処理と同様に、50玉に相当する信号(パルス)を、外部I/Oポート335から対応するパチンコ機2に対して出力することで、パチンコ機2において該未払出玉数である50玉の払出が開始される。尚、この未払出玉数の払出においても、払出に応じてパチンコ機2から出力される1玉毎のパルスを計数(50玉から減算)して、全ての未払出玉数が払い出されたかを制御ユニット328が監視する。
これら未払出玉数の払出が完了した場合に制御ユニット328は、自己の装置IDと払出が完了した旨とを含む未払出玉数貸出完了情報をシステムコントローラ100に送信することで、該未払出玉数貸出完了情報を受信したシステムコントローラ100のCPU113が、当該受信した未払出玉数貸出完了情報に含まれる装置IDに対応付けてカードユニット別データテーブルに記憶されているMACアドレスを特定し、該特定したMACアドレスに対応付けて記憶している貸出不全情報に含まれるカードIDに対応付けてカードマスターテーブルに記憶されている度数から、該貸出不全情報に含まれる使用度数を減算更新する。
そして、該受信した払出玉数貸出完了情報に含まれる装置IDに対応付けてカードユニット別データテーブルに記憶されている本日使用度数に、該貸出不全情報含まれる使用度数である5度数を加算更新するとともに、当該使用度数である5度数に対応する貸出玉数と負担者並びに負担額を、単位度数テーブルにおいて該使用度数である5度数に対応して記憶されている貸出玉数(119玉)と負担者(遊技者)並びに負担額(0.2円)を特定し、当該特定した貸出玉数(119玉)に、単位度数テーブルに記憶されている玉単価(4.0円)を乗じた金額である476円を税なし売上に加算更新し、更に、該476円に単位度数テーブルに記憶されている消費税率(5%)を乗じた金額である23.8円を消費税額に加算更新し、該算出した消費税額である23.8円を500円から減じた476.2円を税なし売上に加算更新し、該特定した貸出玉数(119玉)に対応する負担額(0.2円)を、特定した負担者である遊技者に対応する遊技者負担額に加算更新することでカードユニット別データテーブルを更新した後、該MACアドレスに対応付けて記憶している貸出不全情報を消去する。
また、本実施例1のカードユニット3では、前述のように度数・未払出玉数表示部309に表示されている度数(残存度数)が、所定度数である10度数以下となった場合には、現金の受付けが可能とされてプリペイドカードへの入金が実施できるようになっており、この入金について簡潔に説明すると、これら残存度数が10度数以下、例えば5度数となった時点において遊技者が、1000円紙幣を紙幣挿入口302に投入することで、該投入された1000円紙幣が紙幣識別ユニット322よって識別されて、該識別結果(紙幣種別)が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、受付け中のプリペイドカードのカードIDと、識別結果から特定される識別金額である1000円に相当する入金度数である10度数と、自己の装置IDとを含む入金要求をシステムコントローラ100に送信することで、該入金要求を受信したシステムコントローラのCPU113が、カードマスターテーブルに該受信した入金要求に含まれるカードIDに対応して記憶されている度数に、受信した入金要求に含まれる入金度数である10度数を加算更新した後、更新完了を入金要求の送信元のカードユニット3に返信することで、該更新完了を受信した制御ユニット328が、入金以前の度数である5度数に入金度数である10度数を加えた15度数を度数・未払出玉数表示部309に更新表示するとともに、該表示された新たな度数である15度数を、カードリーダライタ327により受付け中のプリペイドカードの度数に更新記録した後、図9に示すAに進んで、単位度数である貸出単位の選択受付けや貸出操作の受付け或いは返却操作の受付けに戻ることで、これら入金した度数を遊技に使用できるようになる。
そして、システムコントローラ100のCPU113は、図10に示すように、予め設定されている所定時間毎、例えば2時間毎に、前記カードユニット別データテーブルに各カードユニット3の装置IDに対応して記憶している本日使用度数を特定し、該特定した本日使用度数を含む照合要求を各カードユニット3に対して送信する。尚、本実施例1では、照合要求の送信タイミングを2時間毎としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの送信タイミングを、営業終了後に1回のみ実施するようにしても良く、これら照合要求の送信タイミングは、遊技場に設置されているカードユニット3の台数等から適宜に選択すれば良い。
この照合要求の受信に応じて制御ユニット328は、該受信した照合要求に含まれる本日使用度数と、RAM328cに記憶している使用度数集計データにて集計されているその当日における使用度数とを比較照合し、該照合した結果(一致、または不一致)と装置IDとを含む照合結果をシステムコントローラ100に返信する。
この照合結果の受信に基づいてシステムコントローラ100のCPU113は、照合結果が不一致の内容を含むものであれば、新規の貸出を不能化する旨の不能化指示を、該不一致の内容を含む照合結果の送信元のカードユニット3に返信することで、該不能化指示を受信した制御ユニット328は、新たなプリペイドカードの受付けを不可とするとともに、受付け中のプリペイドカードが存在する場合には、該プリペイドカードを返却して新たなプリペイドカードの受付けを不可とすることで、新たな貸与処理を不能化するようにしており、このようにすることで、システムコントローラ100にて管理されている売上と、カードユニット3にて集計して記憶されている売上とが照合されることで、売上の信頼性を確保でき、しかも、カードユニット3における度数の使用毎や貨幣の受付け毎にこれらの照合が実施されないので、パチンコ玉の貸出に要する時間も短縮できる。
以上、本実施例1によれば、消費税の徴収を実施する場合のパチンコ玉の貸出において、複数の単位度数の各々に対して、遊技場の負担或いは遊技者の負担を低減できる貸出玉数を設定できるので、100円の単位に対して一義的に貸出玉数を例えば24玉とした場合に比較して、500円の貸出であれば、該24玉の5倍の120玉を貸し出す場合には、遊技場側の負担が4円にもなるのに対し、本実施例1では、500円に対して貸し出す貸出玉数を119玉とすることで、遊技者が0.2円を負担するのみで良く、よって遊技場の負担或いは遊技者の負担を低減することができるばかりか、管理装置であるシステムコントローラ100において、消費税額を含まない売上額となる税なし売上と消費税額とが別々に集計されるので、遊技場が正確な売上や消費税額を把握でき、正確な消費税の申告が可能となる。
さらに、遊技者或いは遊技場が一律に負担をする場合、例えば一律に遊技者負担とした場合で、100円で23玉を貸与する設定において、従来では500円で115玉の貸与となり、115玉×4.2円−500円=17円で17円を遊技者が負担するのに対し、500円に対して119玉を設定することで、119玉×4.2円−500円=0.2円が遊技者の負担となり、遊技者の負担を低減でき、逆に一律に遊技場負担とした場合で、100円で24玉を貸与する設定において、従来では1000円で240玉の貸与となり、240玉×4.2円−1000円=−8円で8円を遊技場が負担するのに対し、1000円に対して239玉を設定することで、239玉×4.2円−500円=−3.8円が遊技場の負担となり、遊技場の負担を低減できる。
本実施例2の遊技用装置並びに該遊技用装置を含む遊技用システムの特徴としては、前記実施例1の遊技用システムにおいては、予めカードユニット3における単位度数において貸与(貸出)する貸出玉数をシステムコントローラ100にて入力することで、各カードユニット3に配信されて制御ユニット328のRAM328c内に記憶されることで設定されるようになっているのに対し、本実施例2では、貸出玉数ではなく、玉単価と消費税率と、1玉未満の玉数の処理内容(四捨五入や、切り捨て、切り上げ)である小数点未満玉数の情報をシステムコントローラ100にて入力して、各カードユニット3に配信して設定し、これらの玉単価と消費税率と、1玉未満の玉数の処理内容とに基づいて、各単位度数において貸与(貸出)する貸出玉数をカードユニット3の制御ユニット328が算出する点であり、その他のシステム構成等は、前記実施例1の遊技用システムと同一であることから、同一である部分の説明は省略するものとし、前記実施例1からの変更点となる本実施例2の特徴部分について、図11〜図13に基づいて以下に説明する。
まず、本実施例2の遊技用システムに用いたカードユニット3は、構成は前記実施例1のカードユニット3と同一とされているが、その処理内容として本実施例2の制御ユニット328は、本実施例2のシステムコントローラ100から送信される消費税率を含む単位度数設定データの受信に基づいて、該受信した単位度数設定データをRAM328cに更新記憶することで設定する単位度数設定データ記憶処理を実施し、該単位度数設定データ記憶処理によって本発明における設定手段が形成されている。
また、本実施例2の制御ユニット328は、前記単位度数設定データにて設定されている、後述する図11に示す貸出玉数設定画面にて受付けられた消費税率と、玉単価と、小数点未満玉数の内容とに基づいて、前記単位度数受付け処理にて遊技者により選択されている貸出単位(単位度数)に対して、前記貸与処理において貸与(貸出)すべきパチンコ玉数である貸出玉数を算出する算出処理を実施し、該算出処理によって本発明の算出手段が形成されている。
また、本実施例2の制御ユニット328は、前記貸与処理において前記算出処理によって算出された貸出玉数に相当する信号(パルス)を、外部I/Oポート335から対応するパチンコ機2に対して出力することで、該算出された貸出玉数のパチンコ玉を対応するパチンコ機2から貸与(貸出)する。
また、本実施例2の遊技用システムに用いたシステムコントローラ100は、構成は前記実施例1のシステムコントローラ100と同一とされているが、前記実施例1における図6(a)の単位度数テーブルに代えて、図12に示すように、図11に示す本実施例2における貸出玉数設定画面にて入力される各種の情報を記憶するために、玉単価が記憶される玉単価の項目と、消費税率が記憶される消費税率の項目と、当該玉単価と消費税率とから算出される各単位度数に対応する貸出玉数の1玉未満の玉数の処理内容、具体的には四捨五入や、切り捨て、切り上げの内容が記憶される小数点未満玉数の項目とともに、図11に示す貸出玉数設定画面にて受付けた各単位度数に対応付けて、該貸出玉数設定画面にて受付けた玉単価と消費税率とから算出される各単位度数に対応する貸出玉数と、当該貸出玉数を貸与した場合に生じる過不足金額を負担する負担者、具体的には遊技場(ホール)または遊技者のいずれかと、その負担額とが記憶されている。尚、貸出玉数としては、具体的には、玉単価として4.0円が、消費税率として5%が、小数点未満玉数の内容として四捨五入が設定されている場合には、玉単価である4.0円に、該玉単価である4.0円に消費税率である5%を乗じた消費税額である0.2円を加えた4.2円にて、各単位度数である1度数に相当する100円、3度数に相当する300円、5度数に相当する500円、10度数に相当する1000円を除した23.80…、71.42…、119.04…、238.09…の小数点未満玉数を四捨五入することで、単位度数1度数に対する貸出玉数は24玉、単位度数3度数に対する貸出玉数は71玉、単位度数5度数に対する貸出玉数は119玉、単位度数10度数に対する貸出玉数は238玉であると算出して、各単位度数の貸出玉数として記憶し、これら貸出玉数は、後述する制御ユニット328が実施する算出処理にて算出される各単位度数の貸出玉数と同一とされている。
また、本実施例2のシステムコントローラ100のCPU113は、所定の操作に基づいて、表示装置107に、図11に示す貸出玉数設定画面を表示して、遊技媒体であるパチンコ玉の単価である玉単価と、消費税率と、当該玉単価と消費税率とから算出される各単位度数に対応する貸出玉数の1玉未満の玉数の処理内容、具体的には四捨五入や、切り捨て、切り上げの内容である小数点未満玉数とともに、複数の単位度数と、これら複数の単位度数の各々に対して、前記玉単価と消費税率と小数点未満玉数の内容とから算出される各単位度数に対応する貸出玉数の貸出によって生じる過不足金額を負担する負担者とその負担額とを受付ける貸出玉数設定内容受付け処理を実施し、該貸出玉数設定内容受付け処理によって本発明における消費税率受付け手段が形成されている。
また、本実施例2のシステムコントローラ100のCPU113は、前記貸出玉数設定内容受付け処理によって図11に示す貸出玉数設定画面にて受付けた遊技媒体の単価である玉単価と、消費税率とを、前記単位度数テーブルに記憶する単価情報記憶処理を実施し、該単価情報記憶処理によって本発明における単価情報記憶手段が形成されている。
また、本実施例のシステムコントローラ100のCPU113は、前記貸出玉数設定内容受付け処理によって図11に示す貸出玉数設定画面にて受付けることで、各カードユニット3にて設定されることとなる消費税率と、玉単価と、小数点未満玉数の内容とから算出される単位度数の各々に対する貸出玉数、並びに該貸出玉数設定画面にて受付けた単位度数の各々に対する負担者とその負担額とを、単位度数テーブルに記憶する貸出玉数記憶処理を実施し、該貸出玉数記憶処理によって本発明における遊技媒体数記憶手段が形成されている。
また、本実施例2のシステムコントローラ100のCPU113は、前記貸出玉数設定内容受付け処理において図11に示す貸出玉数設定画面にて受付けられて、前記単価情報記憶処理並びに貸出玉数記憶処理によって単位度数テーブルに記憶されている記憶内容、具体的には、消費税率と、玉単価と、小数点未満玉数の内容と、各単位度数とを単位度数設定データとして各カードユニット3に配信する単位度数設定データ配信処理を実施し、該単位度数設定データ配信処理によって本発明における消費税率配信手段が形成されている。
以下、本実施例2の遊技用システムにおける処理状況として、まず、システムコントローラ100の前記貸出玉数設定内容受付け処理において図11に示す貸出玉数設定画面にて受付けた設定内容がカードユニット3に配信されて設定される流れについて簡潔に説明すると、これらの処理の状況は、ほぼ実施例1の遊技用システムにおける図10の処理内容と同様とされており、各カードユニット3に新たな設定内容を記憶させて設定を実施させたい場合には、システムコントローラ100において所定操作を実施することにより表示装置107に図11に示す貸出玉数設定画面を表示させる。
この本実施例の貸出玉数設定画面には、図11に示すように、その上部位置には、1球のパチンコ玉の貸出に要する玉単価を選択入力するための玉単価選択入力部と、消費税率を選択入力するための消費税率選択入力部と、当該玉単価と消費税率とから算出される各単位度数に対応する貸出玉数の1玉未満の玉数の処理内容、具体的には四捨五入や、切り捨て、切り上げの内容を選択入力するための小数点未満玉数選択入力部とが設けられているとともに、その下方位置には、一度の貸与処理において使用する度数である複数の単位度数(本実施例2では最大で5つ)を設定するための貸出単位1〜5の貸出単位選択入力部と、これら各貸出単位選択入力部に対応付けて、これら複数の単位度数の各々に対して、前記玉単価選択入力部並びに消費税率選択入力部と小数点未満玉数選択入力部にて選択入力された玉単価と消費税率と小数点未満玉数の内容とから算出される各単位度数に対応する貸出玉数の貸出によって生じる過不足金額を負担する負担者を選択入力するための負担者選択入力部と、該負担者が負担する負担額を選択入力するための負担額選択入力部とが設けられていて、全ての内容を選択入力した後に、貸出玉数設定画面の下方に設けられている「登録」の選択入力部を選択入力する。尚、本実施例では、貸出玉数設定画面において玉単価、消費税率、小数点未満玉数選択入力部の選択内容(四捨五入、切り捨て、切り上げ)を選択入力すると、システムコントローラ100のCPU113により、これら選択入力された情報に基づいて、例えば貸出単位5度数の場合であれば、5度数に相当する500円を玉単価である4円に該4円に相当する消費税額である0.2円を加えた4.2円で除した玉数である119.04…玉に基づいて、小数点以下の0.04…を四捨五入して119玉とすることにより遊技者が小数点以下の0.04…分となる0.2円を負担することになるので、負担者が遊技者と判定されて負担者選択入力部に、該0.2円が負担額として負担額選択入力部に自動的に選択入力される。
該「登録」の選択入力部を選択入力に基づいてシステムコントローラ100のCPU113は、該貸出玉数設定画面にて入力された各内容を、単位度数テーブルの対応する項目に記憶するとともに、該単位度数テーブルの記憶内容の内、玉単価と消費税率と小数点未満玉数と各単位度数とを単位度数設定データとして各カードユニット3に配信する。
この単位度数設定データの配信に基づいてカードユニット3の制御ユニット328は、受信した単位度数設定データをRAM328cに更新記憶することで、単位度数並びに消費税率を設定するようになっており、このようにすることで、各カードユニット3毎に各単位度数と消費税率を設定する手間と労力を大幅に低減できる。
また、これらRAM328cに記憶されている単位度数設定データは、前記実施例1の場合と同様に、一日に1回、カードユニット3の起動時において、システムコントローラ100から配信される単位度数設定データに更新されることで、例えば、何らかの障害により、単位度数設定データが壊れている場合や、不正に改竄されている場合にも、毎日、正しい設定が確実に実施されるようになり、これら単位度数設定データの障害による不都合の発生を、未然に防止することができる。
このようにして、単位度数設定データの更新記憶が完了したカードユニット3に、遊技者がプリペイドカードを挿入した場合には、図13に示すように、カードユニット3のカードリーダライタ327により、挿入されたプリペイドカードからカードID並びに度数とが読み出されて、該読み出されたカードID並びに度数とが制御ユニット328に出力されることで、該制御ユニット328は、前記挿入中LED312aを点灯状態とするとともに、該出力されてきたカードID並びに度数と自己の装置IDとを含む使用許諾要求をシステムコントローラ100に対して送信することで、システムコントローラ100において前記実施例1の場合と同様に、カードIDに対応付けてカードマスターテーブルに記憶されている度数と該使用許諾要求に含まれる度数との比較照合が実施されて、双方の度数が一致した場合において使用許諾が該カードユニット3に返信される。
該使用許諾の受信に基づいて制御ユニット328は、カードリーダライタ327から出力されてきた度数(挿入されたプリペイドカードから読み出した度数)を、度数・未払出玉数表示部309並びに対応するパチンコ機2に設けられている図示しない度数表示部に表示するとともに、変更可能LED305aを点灯状態として、単位度数である貸出単位の変更が可能であることを報知するとともに、貸出単位変更ボタン306の操作並びに対応するパチンコ機2に設けられている図示しない貸出ボタンや返却ボタンの操作を有効として単位度数である貸出単位の選択や、貸出操作の受付けや返却操作の受付けを可能とする。
この単位度数である貸出単位の選択においては、前記実施例1と同様に、RAM328cに記憶されている単位度数設定データに設定されている各単位度数、具体的には、システムコントローラ100における貸出玉数設定画面にて受付けた各単位度数である1度数、3度数、5度数、10度数が、貸出単位変更ボタン306の操作に応じて、順次、貸出単位表示部307に表示され、遊技者は、所望する単位度数を貸出単位表示部307に表示させることで、所望する単位度数を選択する。
このようにして貸出単位表示部307に、貸出(貸与)に使用したい所望の単位度数を表示させた状態において遊技者は、パチンコ機2に設けられている図示しない貸出ボタンを操作することで制御ユニット328は、該貸出単位表示部307に表示されている単位度数に対応する貸出玉数を、前記RAM328cに記憶されている消費税率と、玉単価と、小数点未満玉数の内容とに基づいて、貸与処理において貸与すべきパチンコ玉数である貸出玉数を算出する。具体的には、例えば単位度数が500円であって、図11に示すように、玉単価として4.0円が、消費税率として5%が、小数点未満玉数の内容として四捨五入が設定されている場合には、玉単価である4.0円に、該玉単価である4.0円に消費税率である5%を乗じた消費税額である0.2円を加えた4.2円にて、単位度数である500円を除した119.04…玉の小数点未満玉数を四捨五入することで、貸出玉数は119玉であると算出し、該算出した貸出玉数である119玉を度数・未払出玉数表示部309に表示するとともに、該特定した貸出玉数である119玉に相当する信号(パルス)を、外部I/Oポート335から対応するパチンコ機2に対して出力することで、パチンコ機2においてパチンコ玉の払出が開始され、前記実施例1と同様に、対応するパチンコ機2から1玉のパチンコ玉の払出毎に出力される1パルスの信号に基づいて度数・未払出玉数表示部309の玉数の表示1玉毎に減算更新するとともに、該度数・未払出玉数表示部309の玉数の表示が0となったか、或いは所定時間に亘り更新されていないか、つまり、パチンコ機2からの払出に伴う信号の出力が所定時間に亘り出力されていないかを監視する。
そして、度数・未払出玉数表示部309の玉数の表示が0となった場合に制御ユニット328は、当該貸与(貸出)に供された単位度数である例えば5度数を貸出以前の度数から減算した新たな度数を度数・未払出玉数表示部309に表示するとともに、該使用度数をRAM328cに記憶されている使用度数集計データに加算更新記憶する。また、該使用度数と、受付け中のプリペイドカードのカードIDと自己の装置IDとを含む貸出完了情報をシステムコントローラ100に対して送信した後、度数・未払出玉数表示部309に度数が残存すれば図13のAに進んで、単位度数である貸出単位の選択受付けや貸出操作の受付け或いは返却操作の受付けに戻り、度数が残存する限りパチンコ玉の貸出を繰返し実施することができ、度数が所定度数である10度数以下となった場合には、現金の受付けが有効とされて、入金を実施できる。尚、図示しない返却ボタンの押圧操作による返却操作があった場合には、その時点において度数・未払出玉数表示部309に表示している度数を受付け中のプリペイドカードに更新記録して該プリペイドカードを返却する。
この貸出完了情報の送信に応じてシステムコントローラ100のCPU113は、前記実施例1と同様に、該受信した貸出完了情報に含まれるカードIDに対応してカードマスターテーブルに記憶されている度数から使用度数を減算更新するとともに、該受信した貸出完了情報に含まれる装置IDに対応付けてカードユニット別データテーブルに記憶されている本日使用度数に、該受信した使用度数を加算更新する。そして、当該使用度数、例えば5度数に対応する貸出玉数と負担者並びに負担額を、単位度数テーブルにおいて該使用度数である5度数に対応して記憶されている貸出玉数(119玉)と負担者(遊技者)並びに負担額(0.2円)を特定し、当該特定した貸出玉数(119玉)に、単位度数テーブルに記憶されている玉単価(4.0円)を乗じた金額である476円に単位度数テーブルに記憶されている消費税率(5%)を乗じた金額である23.8円を消費税額に加算更新し、該算出した消費税額である23.8円を500円から減じた476.2円を税なし売上に加算更新し、該特定した貸出玉数(119玉)に対応する負担額(0.2円)を、特定した負担者である遊技者に対応する遊技者負担額に加算更新することでカードユニット別データテーブルを更新する。
尚、本実施例では、システムコントローラ100の図12に示す単位度数テーブルにおいて、貸出玉数、負担者、負担額を予め算出して記憶するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、システムコントローラ100においては、玉単価、消費税率、小数点未満玉数のデータのみを記憶しておき、これら玉単価、消費税率、小数点未満玉数のデータに基づいて、貸出完了情報の受信に応じ、該貸出完了情報に含まれる使用度数に相当する貸出玉数、負担者、負担額を算出するとともに、これら算出した貸出玉数、負担者、負担額を用いて税なし売上に加算する金額や、消費税額や遊技場(ホール)または遊技者の負担額に加算する金額を算出して集計するようにしても良い。
一方、対応するパチンコ機2におけるパチンコ玉の払出中に、該払出に伴う信号の出力が所定時間に亘り出力されていない場合には、制御ユニット328により不具合の発生が検出されることで、前記実施例1と同様に、該制御ユニット328は多機能LED301aの発光態様にてエラーの発生を報知するとともに、貸出不全情報をシステムコントローラ100に送信することで、システムコントローラ100において該貸出不全情報が当該貸出不全情報を送信したカードユニット3の装置IDに対応してカードユニット別データテーブルに記憶されているMACアドレスに対応付けて記憶され、該不具合を生じたカードユニット3に代えて設置された交換後のカードユニット3から、前記実施例1と同様に交換情報がシステムコントローラ100に送信されることで、該システムコントローラ100から払出指示が当該交換後のカードユニット3に送信されることで、未払出玉数が確実に払い出されるようになっている。
以上、本実施例2によれば、消費税の徴収を実施する場合のパチンコ玉の貸出において、設定されている消費税率や、玉単価、小数点未満玉数の内容とに基づいて、複数の各単位度数にて貸与する貸出玉数が算出されるようになり、100円の単位に対して一義的に貸出玉数を例えば24玉とした場合に比較して、500円の貸出であれば、該24玉の5倍の120玉を貸し出す場合には、遊技場側の負担が4円にもなるのに対し、本実施例2では、500円に対して貸し出す貸出玉数が119玉として算出されるようになるので、遊技者が0.2円を負担するのみで良く、よって遊技場の負担或いは遊技者の負担を低減することができるばかりか、遊技場が管理装置であるシステムコントローラ100において、消費税額を含まない売上額となる税なし売上と消費税額とが別々に集計されるので、正確な売上や消費税額を把握でき、正確な消費税の申告が可能となる。
さらに、遊技者或いは遊技場が一律に負担をする場合、例えば一律に遊技者負担とした場合で、100円で23玉を貸与する設定において、従来では500円で115玉の貸与となり、115玉×4.2円−500円=17円で17円を遊技者が負担するのに対し、500円に対して119玉を算出することで、119玉×4.2円−500円=0.2円が遊技者の負担となり、遊技者の負担を低減でき、逆に一律に遊技場負担とした場合で、100円で24玉を貸与する設定において、従来では1000円で240玉の貸与となり、240玉×4.2円−1000円=−8円で8円を遊技場が負担するのに対し、1000円に対して239玉を算出することで、239玉×4.2円−500円=−3.8円が遊技場の負担となり、遊技場の負担を低減できる。
本実施例3は請求項2および請求項7に対応しており、本実施例3の遊技用装置並びに該遊技用装置を含む遊技用システムを図面に基づいて説明すると、図14は、本実施例3の遊技用システムの構成を示す図であり、本実施例3の遊技用システムは、遊技場において複数配置された図示しない遊技島に並設され、隣設されている現金ユニット350からパチンコ玉の払出を受けて遊技を行うパチンコ玉の貸出機能を有しない通常のパチンコ機2’と、該パチンコ機2’に対して1対1に対応設置される本発明の遊技用装置としての現金ユニット350と、遊技場内の所定箇所に設置され、該現金ユニット350にて使用された使用金額を各現金ユニット350毎に集計して売上を管理するホールコンピュータ150と、から主に構成されている。
これら遊技場内に設置された現金ユニット350とホールコンピュータ150とは、通信ケーブル9を介して双方向のデータ通信可能に接続され、これら各現金ユニット350とホールコンピュータ150にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されていて、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されている各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されており、各装置が装置IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルを有することで、装置IDからローカルIPアドレスを特定して、当該装置IDの装置との送受信を実施できるようになっているとともに、これら各接続装置が接続されるHUB9’(図16参照)の接続口には、各接続口に固有のMAC(メディアアクセスコントロール)アドレスが付与されていて、該接続口のMACアドレスを現金ユニット350がHUB9’から取得できるようにされており、これらMACアドレスを各接続口に接続された現金ユニット350がホールコンピュータ150に送信することで、該MACアドレスによりどの接続口にどの現金ユニット350が接続されているかをホールコンピュータ150にて把握できるようになっている。
次いで、本実施例3に用いた遊技用装置である現金ユニット350について簡潔に説明すると、この現金ユニット350は、前述のように遊技島に並設される遊技機としてのパチンコ機2’に1対1に対応して設置されている。
この本実施例3の遊技用装置である現金ユニット350を図15並びに図16に基づいて説明すると、該玉貸ユニット350の前面には、図15に示すように、動作LEDユニット351、紙幣挿入口352、硬貨投入口353、硬貨返却ボタン354、操作表示部364、払出球供給部360、硬貨返却口358、が設けられている。
動作LEDユニット351は、現金ユニット350が動作中であることを点灯により表示するとともに、その点灯態様(点滅点灯)により、パチンコ玉の払出中に不具合(エラー)が発生したことを係員に報知するためのものである。
紙幣挿入口352には1000円の紙幣が、硬貨投入口353には100円と500円硬貨が投入可能とされ、該紙幣挿入口352または硬貨投入口353から挿入(投入)された紙幣や硬貨は、各該紙幣挿入口352または硬貨投入口353に連設された本発明における貨幣識別手段となる紙幣識別ユニット371や硬貨識別ユニット372(図16参照)により、真贋並びに金種が識別され、該識別金種の情報等を含む識別情報が制御ユニット380に出力される。尚、硬貨返却ボタン354が操作された場合や、100円と500円以外の硬貨は、硬貨返却口358から返却される。
操作表示部364には、投入して識別された識別金額並びに当該識別金額に対して貸出される貸出玉数のうち、未払い出しの玉数が表示される金額・未払出玉数表示部361や、識別金額が金額・未払出玉数表示部361に表示されているまでの間において貸出の中止を遊技者から受付けるための中止ボタンスイッチ362とが設けられている。
払出球供給部360は、現金ユニット350内部に設けられた後述する制御ユニット380から出力される信号(パルス)に応じた数のパチンコ玉を、1玉づつ計数して払い出すとともに、該払い出して計数したパチンコ玉の1玉毎に1パルスの信号を出力する球切り払出ユニット373に連通するように設けられており、該球切り払出ユニット373から払い出された球をパチンコ機2’に誘導供給する。
図16は、本実施例3の現金ユニット350の構成を示すブロック図であり、本実施例3の現金ユニット350は、前記した紙幣識別ユニット371や硬貨識別ユニット372や球切り払出ユニット373に接続されて、現金ユニット350の動作を制御する制御ユニット380が設けられており、該制御ユニット380には、制御ユニット380が実施するパチンコ玉を貸出する貸与処理等の各種の制御処理の内容が記述された処理プログラムが記憶されているROM382や、該ROM382に記憶されている処理プログラムに基づいてパチンコ玉を貸出する貸与処理等の各種制御処理を行うマイクロプロセッシングユニット(MPU)381や、マイクロプロセッシングユニット(MPU)381が実施する各種の処理に使用されるとともに、ホールコンピュータ150から送信される貸出玉数設定データや、貸与処理に供された識別金額が加算されて集計される売上集計データ等が記憶されるRAM383が搭載されている。
また、制御ユニット380には、ホールコンピュータ150と双方向のデータ通信を実施するための本発明における通信手段となる通信部374が接続されているとともに、前記した動作LEDユニット351や金額・未払出玉数表示部361を形成する金額・未払出玉数表示器361aが接続されていて、これら動作LEDユニット351の表示態様や金額・未払出玉数表示器361aの表示が制御ユニット380により制御される。
また、制御ユニット380には、中止ボタンスイッチ362が接続されていて、該中止ボタンスイッチ362の操作を制御ユニット380が検出できるようになっている。
また、本実施例3の制御ユニット380は、前記した紙幣識別ユニット371や硬貨識別ユニット372にて識別された貨幣の識別金額に基づいて、当該識別金額に対して前記RAM383に記憶されている貸出玉数設定データにて設定されている貸出玉数のパチンコ球を、前記球切り払出ユニット373にて払い出して貸与する貸与処理を実施し、該貸与処理にて本発明における貸与処理手段が形成されている。
また、本実施例3の制御ユニット380は、ホールコンピュータ150から送信される、各識別金額の各々に対して前記貸与処理において貸与される貸出玉数を含む後述する貸出玉数設定データの受信に基づいて、該受信した貸出玉数設定データをRAM383に更新記憶することで設定する貸出玉数設定データ記憶処理を実施し、該貸出玉数設定データ記憶処理によって本発明における設定手段が形成されている。
また、本実施例3の制御ユニット380は、接続されている球切り払出ユニット373から1球のパチンコ玉の払出毎に出力される信号(パルス)を計数することで、実際に遊技者に貸与(貸出)したパチンコ玉数を計数し、該計数した玉数を1玉づつ、図20に示すように、金額・未払出玉数表示部361に表示されている当該貸与処理において供された識別金額に対して設定されている貸出玉数から減算更新する払出玉数計数処理を実施し、該払出玉数計数処理によって本発明における計数手段が形成されている。
また、本実施例3の制御ユニット380は、金額・未払出玉数表示部361に表示されている未払出玉数が存在するときに、図20に示すように、接続されている球切り払出ユニット373からパチンコ玉の払出に伴う信号(パルス)の入力無いことにより、所定の時間において未払出玉数が更新されないことに基づいて貸与処理中における不具合の発生を検出する不具合検出処理を実施し、該不具合検出処理によって本発明における検出手段が形成されている。尚、本実施例では、これら不具合検出処理における不具合検出時に、前記金額・未払出玉数表示部361には自動的に未払出玉数が表示されていることになり、つまり、前記払出玉数計数処理によって本発明における未貸与数表示手段が形成されている。
また、本実施例3の制御ユニット380は、前記不具合検出処理によって不具合が検出されたときに、当該貸与処理において貸与(貸出)されるべきパチンコ玉数(貸出玉数)と実際に貸与(貸出)したパチンコ玉数とから特定される未貸与のパチンコ玉数、つまりは不具合が検出されたときに前記金額・未払出玉数表示部3619に表示されているパチンコ玉数を未払出玉数として特定し、該特定した未払出玉数と装置ID、当該貸与処理に供された識別金額とを含む本発明における未貸与数情報となる貸出不全情報をホールコンピュータ150に送信する貸出不全情報送信処理を実施し、該貸出不全情報送信処理によって本発明における未貸与数情報送信手段が形成されている。
また、本実施例3の制御ユニット380は、前記金額・未払出玉数表示部361に表示されている未払出玉数が0、つまりは全てのパチンコ玉の払出が完了したことに基づいて、該貸与処理に供された識別金額を、RAM383に記憶されている売上集計データに加算更新記憶することで当該現金ユニット350におけるその当日の売上を集計記憶する売上集計記憶処理を実施し、該売上集計記憶処理によって本発明における売上集計記憶手段が形成されている。
また、本実施例3の制御ユニット380は、貸与処理において全てのパチンコ玉の払出が完了したことに基づいて、該貸与処理に供された識別金額と、当該現金ユニット350の装置IDとを含む売上情報を、ホールコンピュータ150に対して送信する売上情報送信処理を実施し、該売上情報送信処理によって本発明における売上情報送信手段が形成されている(図21参照)。
また、本実施例3の制御ユニット380は、所定時間毎にホールコンピュータ150から送信されてくる照合要求の受信に応じて、該照合要求に含まれるホールコンピュータ150にて管理されている当該現金ユニット350における売上である後述する本日売上金額と、前記売上集計記憶処理によって売上集計データに集計記憶されている当該カードユニット3における売上となる集計売上金額とを比較照合し、当該照合結果をホールコンピュータ150に送信する照合処理を実施し、該照合処理によって本発明における照合処理手段が形成されている。
また、本実施例3の制御ユニット380は、不具合を生じた現金ユニット350と交換設置された際に、中止ボタン362が押圧操作された状態にて起動されることにより、交換により設置されたものと判断し、LANへの接続口となるHUB9’の接続口のMACアドレスを該HUB9’から取得し、該取得したMACアドレスと装置IDと交換された旨とを含む交換情報をホールコンピュータ150に送信する交換情報送信処理を実施し、該交換情報送信処理によって本発明における交換情報送信手段が形成されている(図21参照)。
また、本実施例3の制御ユニット380は、交換情報送信処理における交換情報の送信に応じてホールコンピュータ150から返信される払出指示に受信に応じて、該払出指示に含まれる未払い出し玉数を球切り払出ユニット373から払出す未貸与分貸与処理を、前記貸与処理と同様に実施する(図21参照)。
次いで、本実施例3に用いたホールコンピュータ150について説明すると、該ホールコンピュータ150は、図17に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス151に、該ホールコンピュータ150が実施する各種処理を行う中央演算処理装置(CPU)152、RAM153、時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック154、表示装置157、キーボードやマウス等の入力装置158、プリンタ156、磁気ディスクや光磁気ディスクから成り、後述する貸出玉数テーブル(図19(a)参照)やユニット別データテーブル(図19(b)参照)等を記憶するための記憶装置155、各現金ユニット350とのデータ通信を行うための通信インターフェィス159が接続された通常のコンピュータである。
また、記憶装置155には、該ホールコンピュータ150が各種処理を実施するための処理プログラムに加えて、後述する貸出玉数設定画面にて受付けた玉単価や消費税率や各識別金額や貸出玉数等の内容が記憶される図19(a)に示す貸出玉数テーブルや、各現金ユニット350における売上となる本日売上金額等の各種情報が記憶される図19(b)に示すユニット別データテーブルが記憶されている。
本実施例3の貸出玉数テーブルは、図19(a)に示すように、図18に示す貸出玉数設定画面にて受付けた各識別金額に対応付けて、当該識別金額にて遊技者に貸与(貸出)するパチンコ玉の玉数である貸出玉数と、当該貸出玉数を貸与した場合に生じる過不足金額を負担する負担者、具体的には遊技場(ホール)または遊技者のいずれかと、その負担額とが記憶されているとともに、該貸出玉数設定画面にて受付けたパチンコ玉の玉単価(本実施例では4円)並びに消費税率(本実施例では5%)とが記憶されている。
本実施例3のユニット別データテーブルは、図19(b)に示すように、各現金ユニット350に固有に付与された装置IDに対応付けて、当該現金ユニット350が設置されている遊技島の島番号が記憶される設置島の項目と、対応する台の台番号が記憶される対応台番号の項目と、通信状態(オンラインかオフラインか)が記憶される状況の項目と、該現金ユニット350が接続されているHUB9’の接続口のMACアドレスが記憶されるMACアドレスの項目と、該現金ユニット350から送信される売上情報に含まれる識別金額が加算記憶される本日売上金額の項目と、該本日売上金額の内の消費税を含まない売上額が加算記憶される税なし売上の項目と、本日売上金額の内の消費税額が加算記憶される消費税額の項目と、1玉未満の過不足金額うち遊技場(ホール)が負担している負担額が加算記憶されるホール負担額の項目と、1玉未満の過不足金額うち遊技者が負担している負担額が加算記憶される遊技者負担額の項目とが設けられており、これらの各項目の情報が各現金ユニット350に固有に付与された装置IDに対応付けて記憶されることで、ホールコンピュータ150において各現金ユニット350の売上等の各情報が個別に管理されている。
尚、本実施例3のユニット別データテーブルにあっては、本日売上金額の項目と、税なし売上の項目、消費税額の項目、ホール負担額の項目、遊技者負担額の項目において合計が算出されることで、遊技場全体の本日売上金額や、遊技場全体の税なし売上や、遊技場全体の消費税額や、遊技場全体でのホール負担額や、遊技場全体での遊技者負担額が個々に集計されるようになっている。尚、ユニット別データテーブルの本日売上金額の項目と、税なし売上の項目、消費税額の項目、ホール負担額の項目、遊技者負担額の項目のデータは、1日に一度、ホールコンピュータ150の起動処理においてリセットされてカードユニット別データテーブルが更新される。
また、本実施例3のホールコンピュータ150のCPU152は、所定の操作に基づいて、表示装置157に、図18に示す貸出玉数設定画面を表示して、遊技媒体であるパチンコ玉の単価である玉単価と消費税率とともに、複数の識別金額と、これら複数の識別金額の各々に対して設定される貸出玉数と、当該貸出玉数の貸与(貸出)によって生じる過不足金額を負担する負担者とその負担額とを受付ける貸出玉数設定内容受付け処理を実施し、該貸出玉数設定内容受付け処理によって本発明における設定内容受付け手段が形成されている。
また、本実施例3のホールコンピュータ150のCPU152は、前記貸出玉数設定内容受付け処理によって図18に示す貸出玉数設定画面にて受付けた遊技媒体の単価である玉単価と、消費税率とを、前記貸出玉数テーブルに記憶する単価情報記憶処理を実施し、該単価情報記憶処理によって本発明における単価情報記憶手段が形成されている。
また、本実施例3のホールコンピュータ150のCPU152は、前記貸出玉数設定内容受付け処理における図18に示す貸出玉数設定画面にて受付けられることで、各現金ユニット350にて設定されることとなる複数の識別金額と、該複数の識別金額の各々に対する貸出玉数、並びに負担者とその負担額とを、貸出玉数テーブルに記憶する貸出玉数記憶処理を実施する。
また、本実施例3のホールコンピュータ150のCPU152は、前記貸出玉数設定内容受付け処理によって図18に示す貸出玉数設定画面にて受付けられて、前記貸出玉数記憶処理によって貸出玉数テーブルに記憶されている記憶内容、具体的には、各識別金額と各識別金額に対応する貸出玉数とを貸出玉数設定データとして各現金ユニット350に配信する貸出玉数設定データ配信処理を実施し、該貸出玉数設定データ配信処理によって本発明における設定内容配信手段が形成されている。
また、本実施例3のホールコンピュータ150のCPU152は、前記制御ユニット380が実施する貸出不全情報送信処理によって送信される貸出不全情報の受信に基づいて、該貸出不全情報に含まれる装置IDから特定されるMACアドレスに対応付けて、該貸出不全情報に含まれる各情報を記憶するとともに、交換後の現金ユニット350の制御ユニット380が実施する交換情報送信処理によって送信される交換情報の受信に基づいて、当該交換情報に含まれる装置IDから特定されるMACアドレスに対応付けて記憶している未払出玉数を特定し、当該特定した未払出玉数を含み、当該未払出玉数の払出を指示する払出指示を、該交換情報を送信してきた交換後の現金ユニット350に対して送信(返信)する払出指示送信処理を実施する。
以下、本実施例3の遊技用システムにおける処理状況について、図21並びに図22に基づいて説明する。
まず、ホールコンピュータ150の前記貸出玉数設定内容受付け処理において図18に示す貸出玉数設定画面にて受付けた設定内容が、現金ユニット350に配信されて設定される流れを図22に基づいて説明すると、まず、各現金ユニット350に新たな設定内容を記憶させて設定を実施させたい場合には、ホールコンピュータ150において所定操作を実施することにより表示装置157に図18に示す貸出玉数設定画面を表示させる。
この本実施例の貸出玉数設定画面には、図18に示すように、その上部位置には、1球のパチンコ玉の貸出に要する玉単価を選択入力するための玉単価選択入力部と、消費税率を選択入力するための消費税率選択入力部とが設けられているとともに、その下方位置には、現金ユニット350にて受付け可能な各金種に基づく識別金額(本実施例3では100円、500円、1000円の3種)を設定するための識別金額1〜5の識別金額選択入力部と、これら各識別金額選択入力部に対応付けて、当該識別金額選択入力部にて選択入力された識別金額において貸与(貸出)する貸出玉数を選択入力するための貸出玉数選択入力部と、当該貸出玉数の貸与(貸出)によって生じる過不足金額を負担する負担者を選択入力するための負担者選択入力部と、該負担者が負担する負担額を選択入力するための負担額選択入力部とが設けられていて、これら貸出玉数の選択入力部には、各識別金額において負担者が負担する負担額ができるだけ少なくなるように貸出玉数を設定すれば良い。
具体的には、例えば1000円の識別金額であれば、玉単価である4円に該4円に相当する消費税額である0.2円を加えた4.2円で該1000円を除した場合には、238.09…玉となり、少数点未満を切り上げて239玉とすると、該239玉の貸出では3.8円(239玉×4.2円−1000円=3.8円)を遊技場側が負担する必要が生じるのに対し、238玉の貸出とすることで、遊技者が0.4円(238玉×4.2円−1000円=−0.4円)のみを負担するのみで良くなることから、より負担者の負担が少なくなる238玉を設定するようにすれば良く、同様に、500円においても、該500円を4.2円で除した場合には、119.04…玉となり、少数点未満を切り上げて120玉とすると、該120玉の貸出では4円を遊技場側が負担する必要が生じるのに対し、119玉の貸出とすることで、遊技者が0.2円のみを負担するのみで良くなることから、より負担者の負担が少なくなる119玉を設定するようにすれば良く、このようにして貸出玉数と負担者並びに負担額を選択入力していき、全ての内容を選択入力した後に、貸出玉数設定画面の下方に設けられている「登録」の選択入力部を選択入力する。尚、本実施例では、貸出玉数設定画面において玉単価、消費税率を選択入力すると、ホールコンピュータ150のCPU152が、これら選択入力された情報に基づいて、上記のような演算を実施することで、負担額が少なくなるように貸出玉数、負担額が算出されて、貸出玉数選択入力部、負担者選択入力部並びに負担額選択入力部に自動的に選択入力される。
該「登録」の選択入力部の選択入力に基づいてホールコンピュータ150のCPU152は、該貸出玉数設定画面にて入力された各内容を、貸出玉数テーブルの対応する項目に記憶するとともに、該貸出玉数テーブルの記憶内容の内、各識別金額と各識別金額に対応する貸出玉数とを貸出玉数設定データとして各現金ユニット350に配信する。
この貸出玉数設定データの配信に基づいて現金ユニット350の制御ユニット380は、受信した貸出玉数設定データをRAM383に更新記憶することで、識別金額並びに、当該識別金額により貸与処理にて貸与(貸出)するパチンコ玉数(貸出玉数)を設定するようになっており、このようにすることで、各現金ユニット350毎に各識別金額と各識別金額に対応する貸出玉数とを入力して設定する手間と労力を大幅に低減できる。
尚、このようにしてRAM383に記憶された貸出玉数設定データは、一日に1回、現金ユニット350の起動時において、制御ユニット380が自己の装置IDを含む接続確認情報をホールコンピュータ150に送信することで、該接続確認情報を受信したホールコンピュータ150のCPU152は、ユニット別データテーブルにおいて、受信した接続確認情報に含まれる装置IDに対応する「状況」の項目のデータを、オフラインからオンラインに更新するとともに、その時点において貸出玉数テーブルに記憶されている記憶内容の内、各識別金額と各識別金額に対応する貸出玉数とを貸出玉数設定データとして、接続確認情報を送信してきた現金ユニット350に対して配信(返信)することにより、該貸出玉数設定データの配信(返信)に基づいて現金ユニット350の制御ユニット380によって、受信した貸出玉数設定データに更新記憶されるようになっており、このようにすることで、例えば、何らかの障害により、貸出玉数設定データが壊れている場合や、不正に改竄されている場合にも、毎日、正しい設定が確実に実施されるようになり、これら貸出玉数設定データの障害による不都合の発生を、未然に防止することができる。
このようにして、貸出玉数設定データの更新記憶が完了した現金ユニット350に、遊技者が遊技をするために、現金、例えば500円硬貨を投入した場合には、図21に示すように、現金ユニット350の硬貨識別ユニット372により、当該投入された500円硬貨が識別されて、該識別結果が制御ユニット380に出力されることで、該制御ユニット380は、当該出力されてきた識別結果から識別金額が500円であると特定し、該特定した識別金額である500円を、図20に示すように、遊技者が確認できるように、所定時間に亘って金額・未払出玉数表示部361に表示する。
そして、金額・未払出玉数表示部361に表示した該識別金額である500円に対応する貸出玉数を、前記RAM383に記憶されている貸出玉数設定データから、119玉であると特定し、該特定した貸出玉数である119玉を金額・未払出玉数表示部361に表示するとともに、該特定した貸出玉数である119玉に相当する信号この場合、本実施例では119個のパルス信号)を、球切り払出ユニット373に対して出力することで、球切り払出ユニット373においてパチンコ玉の払出が開始される。
この球切り払出ユニット373におけるパチンコ玉の払出に応じて該球切り払出ユニット373からは、1玉のパチンコ玉の払出毎に1パルスの信号が出力されるようになっており、該1パルスの信号が入力されることに基づいて制御ユニット328は、該1パルスの信号の入力毎に1玉毎、金額・未払出玉数表示部361に表示されている玉数(未払出玉数)の表示を減算更新するとともに、該金額・未払出玉数表示部361の玉数の表示が0となったか、或いは所定時間に亘り更新されていないか、つまり、球切り払出ユニット373からの払出に伴う信号の出力が所定時間に亘り出力されていないかを監視する。
金額・未払出玉数表示部361の玉数(未払出玉数)の表示が0となった場合(実際には、RAM383に記憶している未払出玉数が0となった場合)に制御ユニット380は、不具合なく払出が完了したものと判断して、当該貸与(貸出)に供された識別金額をRAM383に記憶されている売上集計データに加算更新記憶して、その当日の売上を集計し、更に、該売上となった識別金額である500円と自己の装置IDとを含む売上情報をホールコンピュータ150に対して送信する。
この売上情報の送信に応じてホールコンピュータ150のCPU152は、該受信した売上情報に含まれる装置IDに対応付けてユニット別データテーブルに記憶されている本日売上金額に、該受信した売上となった識別金額である500円を加算更新する。そして、当該売上となった識別金額である500円に対応する貸出玉数と負担者並びに負担額を、貸出玉数テーブルにおいて該500円に対応して記憶されている貸出玉数(119玉)と負担者(遊技者)並びに負担額(0.2円)から特定し、当該特定した貸出玉数(119玉)に、貸出玉数テーブルに記憶されている玉単価(4.0円)を乗じた金額である476円に貸出玉数テーブルに記憶されている消費税率(5%)を乗じた金額である23.8円を消費税額に加算更新し、該算出した消費税額である23.8円を500円から減じた476.2円を税なし売上に加算更新し、該特定した貸出玉数(119玉)に対応する負担額(0.2円)を、特定した負担者である遊技者に対応する遊技者負担額に加算更新することでカードユニット別データテーブルを更新する。
つまり、売上情報から特定される識別金額に対して前記遊技媒体数記憶手段となる貸出玉数テーブルに記憶されている遊技媒体数である貸出玉数と、遊技媒体の単価である玉単価と消費税率とに基づいて、消費税を含まない売上額である税なし売上と、消費税額とを別々に集計するとともに、前記売上情報から特定される識別金額に対して前記遊技媒体数記憶手段となる貸出玉数テーブルに記憶されている遊技媒体数である貸出玉数と、遊技媒体の単価である玉単価と消費税率とに基づいて、遊技場または遊技者の負担となった負担額であるホール負担額と遊技者負担額とを集計する。尚、本実施例においては、ホール負担額と遊技者負担額の集計に関して、該集計する識別金額に対応する負担額を該識別金額に対応して設定されている負担額から算出して集計しているが、これら設定されている負担額も、玉単価と消費税率と貸出玉数とに基づいて予め算出されて設定されていることから、これらホール負担額と遊技者負担額の集計も、玉単価と消費税率と貸出玉数とに基づいて集計すると言える。
このようにすることで、ユニット別データテーブルにおいて売上となる本日売上金額が、各現金ユニット350毎に集計されるようになり、各現金ユニット350毎の売上並びに遊技場全体の売上を、ホールコンピュータ150にて一元的に把握、管理できるとともに、各現金ユニット350毎並びに遊技場全体の消費税額を含まない売上となる税なし売上と消費税額とが別々に集計されるようになり、正確な売上や消費税額を把握できるようになるばかりか、ホール負担額並びに遊技者の負担額が個別に集計されることで、遊技場または遊技者の負担額を把握できるようになり、これらの情報を貸出玉数の設定、例えば遊技者の負担が大きい場合には、ホール負担額が増えるように貸出玉数の設定を変更したり、逆にホール負担額が大きい場合には、遊技者負担額が増えるように貸出玉数の設定を変更する等のように、貸出玉数の設定変更の参考にすることができる。
一方、球切り払出ユニット373からのパチンコ玉の払出中に、該払出に伴う信号の出力が所定時間に亘り出力されていない場合には、制御ユニット380により、パチンコ玉の払出において不具合が発生したことが検出され、該制御ユニット380は動作LEDユニット351の発光態様をエラー発生の発行態様(赤の点滅点灯)にしてエラーの発生を報知するとともに、その時点において金額・未払出玉数表示部361に表示されているパチンコ玉数を未払出玉数として特定し、該特定した未払出玉数と自己の装置ID、当該貸出に供された識別金額(500円)とを含む貸出不全情報をホールコンピュータ150に送信する。
この貸出不全情報を受信したホールコンピュータ150は、該受信した貸出不全情報に含まれる装置IDに対応付けてユニット別データテーブルに記憶されているMACアドレスを特定し、該特定したMACアドレスに対応付けて該受信した貸出不全情報を記憶する。
そして、貸出不全情報を送信した現金ユニット350は、前記エラーの発生を報知により係員等により、別の現金ユニット350に交換され、該交換される新たな現金ユニット350は、交換前の不具合を生じた現金ユニット350が接続されていた接続口と同一の接続口からLANに接続されて遊技島に設置され、該設置時において、中止ボタンスイッチ362を押圧操作した状態にて起動することで、該交換された現金ユニット350の制御ユニット380が、交換により設置されたものと判断し、LANへの接続口となるHUB9’の接続口のMACアドレス、つまりは交換前のカードユニット3の装置IDに対応付けてユニット別データテーブルに記憶されているMACアドレスと同一となるMACアドレスをHUB9’から取得し、該取得したMACアドレスと装置IDと交換された旨とを含む交換情報をホールコンピュータ150に送信する。
この交換情報を受信したホールコンピュータ150のCPU152は、該受信した交換情報に含まれるMACアドレスに対応付けて記憶されている貸出不全情報に含まれる装置IDに対応付けてユニット別データテーブルに記憶されている「状況」をオフラインに更新し、MACアドレスの項目のデータを消去するとともに、該受信した交換情報に含まれる装置IDをユニット別データテーブルに追加登録し、該装置IDに対応する設置島並びに対応台番号に、前記交換された現金ユニット350の記憶情報と同一の情報を更新記憶し、「状況」をオンラインに更新、更に、該装置IDに対応するMACアドレスの項目に受信した交換情報に含まれるMACアドレスを記憶してユニット別データテーブルを更新する。
そして、ホールコンピュータ150のCPU152は、該受信した交換情報に含まれるMACアドレスに対応付けて記憶されている貸出不全情報に含まれる未払出玉数から交換された現金ユニット350に対して払出を指示する未払出玉数を特定し、該特定した未払出玉数を含み、該未払出玉数のパチンコ玉の払出を指示する払出指示を、交換情報の送信元の現金ユニット350に送信する。
この払出指示の受信に基づいて制御ユニット380は、該受信した払出指示に含まれる未払出玉数、例えば未払出玉数が50玉であれば、通常のパチンコ玉の貸与処理と同様に、50玉に相当する信号(パルス)を、球切り払出ユニット373に対して出力することで、球切り払出ユニット373から該未払出玉数である50玉の払出が開始される。尚、この未払出玉数の払出においても、払出に応じて球切り払出ユニット373から出力される1玉毎のパルスを計数(50玉から減算)して、全ての未払出玉数が払い出されたかを制御ユニット380が監視する。
これら未払出玉数の払出が完了した場合に制御ユニット380は、自己の装置IDと払出が完了した旨とを含む未払出玉数貸出完了情報をホールコンピュータ150に送信することで、該未払出玉数貸出完了情報を受信したホールコンピュータ150のCPU152が、当該受信した未払出玉数貸出完了情報に含まれる装置IDに対応付けてユニット別データテーブルに記憶されているMACアドレスを特定し、該特定したMACアドレスに対応付けて記憶している貸出不全情報に含まれる装置IDに対応付けてユニット別データテーブルに記憶されている本日売上金額に、該貸出不全情報含まれる識別金額である500円を加算更新するとともに、当該識別金額である500円に対応する貸出玉数と負担者並びに負担額を、貸出玉数テーブルにおいて該識別金額である500円に対応して記憶されている貸出玉数(119玉)と負担者(遊技者)並びに負担額(0.2円)を特定し、当該特定した貸出玉数(119玉)に、貸出玉数テーブルに記憶されている玉単価(4.0円)を乗じた金額である476円に貸出玉数テーブルに記憶されている消費税率(5%)を乗じた金額である23.8円を消費税額に加算更新し、該算出した消費税額である23.8円を500円から減じた476.2円を税なし売上に加算更新し、該特定した貸出玉数(119玉)に対応する負担額(0.2円)を、特定した負担者である遊技者に対応する遊技者負担額に加算更新することでユニット別データテーブルを更新した後、該MACアドレスに対応付けて記憶している貸出不全情報を消去する。
このようにしてユニット別データテーブルにて集計された各現金ユニット350における売上となる本日売上金額は、予め設定されている所定時間毎、例えば2時間毎に、ホールコンピュータ150のCPU152により特定され、該本日売上金額を含む照合要求が各現金ユニット350に対して送信される。尚、本実施例3では、照合要求の送信タイミングを2時間毎としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの送信タイミングを、営業終了後に1回のみ実施するようにしても良く、これら照合要求の送信タイミングは、遊技場に設置されている現金ユニット350の台数等から適宜に選択すれば良い。
この照合要求の受信に応じて制御ユニット380は、該受信した照合要求に含まれる本日使用度数と、RAM383に記憶している売上集計データにて集計されているその当日における売上金額とを比較照合し、該照合した結果(一致、または不一致)と装置IDとを含む照合結果をホールコンピュータ150に返信する。
この照合結果の受信に基づいてホールコンピュータ150のCPU152は、照合結果が不一致の内容を含むものであれば、新規の貸出を不能化する旨の不能化指示を、該不一致の内容を含む照合結果の送信元の現金ユニット350に返信することで、該不能化指示を受信した制御ユニット380は、新たな貨幣の受付けを不可とすることで、新たな貸与処理を不能化するようにしており、このようにすることで、ホールコンピュータ150にて管理されている売上と、現金ユニット350にて集計して記憶されている売上とが照合されることで、売上の信頼性を確保でき、しかも、現金ユニット350における度数の使用毎や貨幣の受付け毎にこれらの照合が実施されないので、パチンコ玉の貸出に要する時間も短縮できる。
以上、本実施例3によれば、消費税の徴収を実施する場合のパチンコ玉の貸出において、複数の識別金額の各々に対して、遊技場の負担或いは遊技者の負担を低減できる貸出玉数を設定できるので、100円の単位に対して一義的に貸出玉数を例えば24玉とした場合に比較して、例えば500円の貸出であれば、該24玉の5倍の120玉を貸し出す場合には、遊技場側の負担が4円にもなるのに対し、本実施例3では、500円に対して貸し出す貸出玉数を119玉とすることで、遊技者が0.2円を負担するのみで良く、よって遊技場の負担或いは遊技者の負担を低減することができるばかりか、管理装置であるホールコンピュータ150において、消費税額を含まない売上額となる税なし売上と消費税額とが別々に集計されるので、遊技場が正確な売上や消費税額を把握でき、正確な消費税の申告が可能となる。
さらに、遊技者或いは遊技場が一律に負担をする場合、例えば一律に遊技者負担とした場合で、100円で23玉を貸与する設定において、従来では500円で115玉の貸与となり、115玉×4.2円−500円=17円で17円を遊技者が負担するのに対し、500円に対して119玉を設定することで、119玉×4.2円−500円=0.2円が遊技者の負担となり、遊技者の負担を低減でき、逆に一律に遊技場負担とした場合で、100円で24玉を貸与する設定において、従来では1000円で240玉の貸与となり、240玉×4.2円−1000円=−8円で8円を遊技場が負担するのに対し、1000円に対して239玉を設定することで、239玉×4.2円−500円=−3.8円が遊技場の負担となり、遊技場の負担を低減できる。
本実施例4の遊技用装置並びに該遊技用装置を含む遊技用システムの特徴としては、前記実施例3の遊技用システムにおいては、予め現金ユニット350における識別金額において貸与(貸出)する貸出玉数をホールコンピュータ150にて入力することで、各現金ユニット350に配信されて制御ユニット380のRAM383内に記憶されることで設定されるようになっているのに対し、本実施例4では、貸出玉数ではなく、玉単価と消費税率と、1玉未満の玉数の処理内容(四捨五入や、切り捨て、切り上げ)である小数点未満玉数の情報をホールコンピュータ150にて入力して、各現金ユニット350に配信して設定し、これらの玉単価と消費税率と、1玉未満の玉数の処理内容とに基づいて、各識別金額において貸与(貸出)する貸出玉数を現金ユニット350の制御ユニット380が算出する点であり、その他のシステム構成等は、前記実施例3の遊技用システムと同一であることから、同一である部分の説明は省略するものとし、前記実施例3からの変更点となる本実施例4の特徴部分について、図23〜図25に基づいて以下に説明する。
まず、本実施例4の遊技用システムに用いた現金ユニット350は、構成は前記実施例3の現金ユニット350と同一とされているが、その処理内容として本実施例4の制御ユニット380は、本実施例4のホールコンピュータ150から送信される消費税率を含む貸出玉数データの受信に基づいて、該受信した貸出玉数データをRAM383に更新記憶することで設定する貸出玉数データ記憶処理を実施し、該貸出玉数データ記憶処理によって本発明における設定手段が形成されている。
また、本実施例4の制御ユニット380は、前記貸出玉数データにて設定されている、後述する図23に示す貸出玉数設定画面にて受付けられた消費税率と、玉単価と、小数点未満玉数の内容とに基づいて、受付けた貨幣の識別金額により貸与処理において貸与(貸出)すべきパチンコ玉数である貸出玉数を算出する算出処理を実施し、該算出処理によって本発明の算出手段が形成されている。
また、本実施例4の制御ユニット380は、前記貸与処理において前記算出処理によって算出された貸出玉数に相当する信号(パルス)を、球切り払出ユニット373に対して出力することで、該算出された貸出玉数のパチンコ玉を球切り払出ユニット373から払い出して貸与(貸出)する。
また、本実施例4の遊技用システムに用いたホールコンピュータ150は、構成は前記実施例3のホールコンピュータ150と同一とされているが、前記実施例3における図19(a)の貸出玉数テーブルに代えて、図24に示すように、図23に示す本実施例4における貸出玉数設定画面にて入力される各種の情報を記憶するために、玉単価が記憶される玉単価の項目と、消費税率が記憶される消費税率の項目と、当該玉単価と消費税率とから算出される各識別金額に対応する貸出玉数の1玉未満の玉数の処理内容、具体的には四捨五入や、切り捨て、切り上げの内容が記憶される小数点未満玉数の項目とともに、図23に示す貸出玉数設定画面にて受付けた各識別金額に対応付けて、該貸出玉数設定画面にて受付けた玉単価と消費税率とから算出される各識別金額に対応する貸出玉数と、当該貸出玉数を貸与した場合に生じる過不足金額を負担する負担者、具体的には遊技場(ホール)または遊技者のいずれかと、その負担額とが記憶されている。尚、貸出玉数としては、具体的には、玉単価として4.0円が、消費税率として5%が、小数点未満玉数の内容として四捨五入が設定されている場合には、玉単価である4.0円に、該玉単価である4.0円に消費税率である5%を乗じた消費税額である0.2円を加えた4.2円にて、各識別金額である100円、500円、1000円を除した23.80…、119.04…、238.09…の小数点未満玉数を四捨五入することで、識別金額100円に対する貸出玉数は24玉、識別金額500円に対する貸出玉数は119玉、識別金額1000円に対する貸出玉数は238玉であると算出して、各識別金額の貸出玉数として記憶し、これら貸出玉数は、後述する制御ユニット380が実施する算出処理にて算出される各識別金額の貸出玉数と同一とされている。
また、本実施例4のホールコンピュータ150のCPU152は、所定の操作に基づいて、表示装置157に、図23に示す貸出玉数設定画面を表示して、遊技媒体であるパチンコ玉の単価である玉単価と、消費税率と、当該玉単価と消費税率とから算出される各識別金額に対応する貸出玉数の1玉未満の玉数の処理内容、具体的には四捨五入や、切り捨て、切り上げの内容である小数点未満玉数とともに、複数の識別金額と、これら複数の識別金額の各々に対して、前記玉単価と消費税率と小数点未満玉数の内容とから算出される各識別金額に対応する貸出玉数の貸出によって生じる過不足金額を負担する負担者とその負担額とを受付ける貸出玉数設定内容受付け処理を実施し、該貸出玉数設定内容受付け処理によって本発明における消費税率受付け手段が形成されている。
また、本実施例4のホールコンピュータ150のCPU152は、前記貸出玉数設定内容受付け処理によって図23に示す貸出玉数設定画面にて受付けた遊技媒体の単価である玉単価と、消費税率とを、前記貸出玉数テーブルに記憶する単価情報記憶処理を実施し、該単価情報記憶処理によって本発明における単価情報記憶手段が形成されている。
また、本実施例4のホールコンピュータ150のCPU152は、前記貸出玉数設定内容受付け処理によって図23に示す貸出玉数設定画面にて受付けることで、各現金ユニット350にて設定されることとなる消費税率と、玉単価と、小数点未満玉数の内容とから算出される識別金額の各々に対する貸出玉数、並びに該貸出玉数設定画面にて受付けた識別金額の各々に対する負担者とその負担額とを、貸出玉数テーブルに記憶する貸出玉数記憶処理を実施する。
また、本実施例のホールコンピュータ150のCPU152は、前記貸出玉数設定内容受付け処理において図23に示す貸出玉数設定画面にて受付けられて、前記単価情報記憶処理並びに貸出玉数記憶処理によって貸出玉数テーブルに記憶されている記憶内容、具体的には、消費税率と、玉単価と、小数点未満玉数の内容と、各識別金額とを貸出玉数データとして各現金ユニット350に配信する貸出玉数設定データ配信処理を実施し、該貸出玉数設定データ配信処理によって本発明における消費税率配信手段が形成されている。
以下、本実施例4の遊技用システムにおける処理状況として、まず、ホールコンピュータ150の前記貸出玉数設定内容受付け処理において図23に示す貸出玉数設定画面にて受付けた設定内容が各現金ユニット350に配信されて設定される流れについて簡潔に説明すると、これらの処理の状況は、ほぼ実施例3の遊技用システムにおける図22の処理内容と同様とされており、各現金ユニット350に新たな設定内容を記憶させて設定を実施させたい場合には、ホールコンピュータ150において所定操作を実施することにより表示装置157に図23に示す貸出玉数設定画面を表示させる。
この本実施例の貸出玉数設定画面には、図23に示すように、その上部位置には、1球のパチンコ玉の貸出に要する玉単価を選択入力するための玉単価選択入力部と、消費税率を選択入力するための消費税率選択入力部と、当該玉単価と消費税率とから算出される各識別金額に対応する貸出玉数の1玉未満の玉数の処理内容、具体的には四捨五入や、切り捨て、切り上げの内容を選択入力するための小数点未満玉数選択入力部とが設けられているとともに、その下方位置には、現金ユニット350にて識別される各識別金額(本実施例4では最大で5つ)を設定するための識別金額1〜5の識別金額選択入力部と、これら各識別金額選択入力部に対応付けて、これら複数の識別金額の各々に対して、前記玉単価選択入力部並びに消費税率選択入力部と小数点未満玉数選択入力部にて選択入力された玉単価と消費税率と小数点未満玉数の内容とから算出される各識別金額に対応する貸出玉数の貸出によって生じる過不足金額を負担する負担者を選択入力するための負担者選択入力部と、該負担者が負担する負担額を選択入力するための負担額選択入力部とが設けられていて、全ての内容を選択入力した後に、貸出玉数設定画面の下方に設けられている「登録」の選択入力部を選択入力する。
該「登録」の選択入力部を選択入力に基づいてホールコンピュータ150のCPU152は、該貸出玉数設定画面にて入力された各内容を、貸出玉数テーブルの対応する項目に記憶するとともに、該貸出玉数テーブルの記憶内容の内、玉単価と消費税率と小数点未満玉数と各識別金額とを貸出玉数データとして各現金ユニット350に配信する。
この貸出玉数データの配信に基づいて現金ユニット350の制御ユニット380は、受信した貸出玉数データをRAM383に更新記憶することで、識別金額並びに消費税率を設定するようになっており、このようにすることで、各現金ユニット350毎に各識別金額と消費税率を設定する手間と労力を大幅に低減できる。
また、これらRAM383に記憶されている貸出玉数データは、前記実施例3の場合と同様に、一日に1回、現金ユニット350の起動時において、ホールコンピュータ150から配信される貸出玉数データに更新されることで、例えば、何らかの障害により、貸出玉数データが壊れている場合や、不正に改竄されている場合にも、毎日、正しい設定が確実に実施されるようになり、これら貸出玉数データの障害による不都合の発生を、未然に防止することができる。
このようにして、貸出玉数データの更新記憶が完了した現金ユニット350に、遊技者が遊技をするために、現金、例えば500円硬貨を投入した場合には、図25に示すように、現金ユニット350の硬貨識別ユニット372により、当該投入された500円硬貨が識別されて、該識別結果が制御ユニット380に出力されることで、該制御ユニット380は、当該出力されてきた識別結果から識別金額が500円であると特定し、該特定した識別金額である500円を、図20に示すように、遊技者が確認できるように、所定時間に亘って金額・未払出玉数表示部361に表示する。
そして、金額・未払出玉数表示部361に表示した該識別金額である500円に対応する貸出玉数を、前記RAM383に記憶されている貸出玉数設定データに含まれる消費税率と、玉単価と、小数点未満玉数の内容とに基づいて、貸与処理において貸与すべきパチンコ玉数である貸出玉数を算出する。具体的には、例えば識別金額が500円であって、図23に示すように、玉単価として4.0円が、消費税率として5%が、小数点未満玉数の内容として四捨五入が設定されている場合には、玉単価である4.0円に、該玉単価である4.0円に消費税率である5%を乗じた消費税額である0.2円を加えた4.2円にて、識別金額である500円を除した119.04…玉の小数点未満玉数を四捨五入することで、貸出玉数は119玉であると算出し、該算出した貸出玉数である119玉を金額・未払出玉数表示部361に表示するとともに、該特定した貸出玉数である119玉に相当する信号(パルス)を、球切り払出ユニット373に対して出力することで、球切り払出ユニット373においてパチンコ玉の払出が開始され、前記実施例3と同様に、球切り払出ユニット373から1玉のパチンコ玉の払出毎に出力される1パルスの信号に基づいて金額・未払出玉数表示部361の玉数の表示1玉毎に減算更新するとともに、該金額・未払出玉数表示部361の玉数の表示が0となったか、或いは所定時間に亘り更新されていないか、つまり、球切り払出ユニット373からの払出に伴う信号の出力が所定時間に亘り出力されていないかを監視する。
そして、金額・未払出玉数表示部361の玉数の表示が0となった場合に制御ユニット380は、不具合なく払出が完了したものと判断して、当該貸与(貸出)に供された識別金額をRAM383に記憶されている売上集計データに加算更新記憶して、その当日の売上を集計し、更に、該売上となった識別金額である500円と自己の装置IDとを含む売上情報をホールコンピュータ150に対して送信する。
この売上情報の送信に応じてホールコンピュータ150のCPU152は、該受信した売上情報に含まれる装置IDに対応付けてユニット別データテーブルに記憶されている本日売上金額に、該受信した売上となった識別金額である500円を加算更新する。そして、当該売上となった識別金額である500円に対応する貸出玉数と負担者並びに負担額を、貸出玉数テーブルにおいて該500円に対応して記憶されている貸出玉数(119玉)と負担者(遊技者)並びに負担額(0.2円)から特定し、当該特定した貸出玉数(119玉)に、貸出玉数テーブルに記憶されている玉単価(4.0円)を乗じた金額である476円に貸出玉数テーブルに記憶されている消費税率(5%)を乗じた金額である23.8円を消費税額に加算更新し、該算出した消費税額である23.8円を500円から減じた476.2円を税なし売上に加算更新し、該特定した貸出玉数(119玉)に対応する負担額(0.2円)を、特定した負担者である遊技者に対応する遊技者負担額に加算更新することでユニット別データテーブルを更新する。
尚、本実施例では、ホールコンピュータ150の図24に示す貸出玉数テーブルにおいて、貸出玉数、負担者、負担額を予め算出して記憶するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ホールコンピュータ150においては、玉単価、消費税率、小数点未満玉数のデータのみを記憶しておき、これら玉単価、消費税率、小数点未満玉数のデータに基づいて、売上情報にの受信に応じ、該売上情報にに含まれる識別金額に相当する貸出玉数、負担者、負担額を算出するとともに、これら算出した貸出玉数、負担者、負担額を用いて税なし売上に加算する金額や、消費税額や遊技場(ホール)または遊技者の負担額に加算する金額を算出して集計するようにしても良い。
一方、球切り払出ユニット373からのパチンコ玉の払出中に、該払出に伴う信号の出力が所定時間に亘り出力されていない場合には、制御ユニット380により不具合の発生が検出されることで、前記実施例3と同様に、該制御ユニット380は動作LEDユニット351の発光態様にてエラーの発生を報知するとともに、貸出不全情報をホールコンピュータ150に送信することで、ホールコンピュータ150において該貸出不全情報が当該貸出不全情報を送信した現金ユニット350の装置IDに対応してユニット別データテーブルに記憶されているMACアドレスに対応付けて記憶され、該不具合を生じた現金ユニット350に代えて設置された交換後の現金ユニット350から、前記実施例3と同様に交換情報がホールコンピュータ150に送信されることで、該ホールコンピュータ150から払出指示が当該交換後の現金ユニット350に送信されることで、未払出玉数が確実に払い出されるようになっている。
以上、本実施例4によれば、消費税の徴収を実施する場合のパチンコ玉の貸出において、設定されている消費税率や、玉単価、小数点未満玉数の内容とに基づいて、複数の各識別金額にて貸与する貸出玉数が算出されるようになり、100円の単位に対して一義的に貸出玉数を例えば24玉とした場合に比較して、500円の貸出であれば、該24玉の5倍の120玉を貸し出す場合には、遊技場側の負担が4円にもなるのに対し、本実施例4では、500円に対して貸し出す貸出玉数が119玉として算出されるようになるので、遊技者が0.2円を負担するのみで良く、よって遊技場の負担或いは遊技者の負担を低減することができるばかりか、管理装置であるホールコンピュータ150において、消費税額を含まない売上額となる税なし売上と消費税額とが別々に集計されるので、遊技場が正確な売上や消費税額を把握でき、正確な消費税の申告が可能となる。
さらに、遊技者或いは遊技場が一律に負担をする場合、例えば一律に遊技者負担とした場合で、100円で23玉を貸与する設定において、従来では500円で115玉の貸与となり、115玉×4.2円−500円=17円で17円を遊技者が負担するのに対し、500円に対して119玉を算出することで、119玉×4.2円−500円=0.2円が遊技者の負担となり、遊技者の負担を低減でき、逆に一律に遊技場負担とした場合で、100円で24玉を貸与する設定において、従来では1000円で240玉の貸与となり、240玉×4.2円−1000円=−8円で8円を遊技場が負担するのに対し、1000円に対して239玉を算出することで、239玉×4.2円−500円=−3.8円が遊技場の負担となり、遊技場の負担を低減できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記各実施例では、貸出玉数や消費税率の設定を、管理装置であるシステムコントローラ100やホールコンピュータ150から実施するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの設定を各カードユニット3や現金ユニット350に、例えば、図26に示すようなロータリースイッチを設けて、各単位度数に対応する貸出玉数を、100の位、10の位、1の位に対応するロータリースイッチを対応する貸出玉数の数値に設定することで、個々に設定するようにしても良いし、更には、これらの各単位度数に対応する貸出玉数や消費税率の設定を、例えばカードユニット3が比較的大きな表示パネルを備えるような場合においては、前記システムコントローラ100やホールコンピュータ150に表示される貸出玉数設定画面と同様の設定画面を表示させて設定できるようにしても良い。
また、前記実施例1と実施例2では、パチンコ玉の貸出を対応するパチンコ機2から実施するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのパチンコ玉の貸出を実施例3の現金ユニット350のように、カードユニット3にて払い出して対応するパチンコ機2に供給するようにしても良い。
また、前記実施例3並びに実施例4では、現金ユニット350から対応するパチンコ機2’にパチンコ玉を供給するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらパチンコ玉を、実施例1や実施例2のように、対応するパチンコ機2に払出指示を出力して該パチンコ機2から払い出す(貸与)するようにしても良い。
また、前記各実施例では、貸出玉数の払出に基づいて発生する玉単価と該玉単価に対応する消費税額との合計額未満の過不足金額を遊技場または遊技者が必ず負担するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、該過不足金額をプリペイドカードに記録しておき、これら過不足金額が所定額、例えば1円や10円以上となった場合に、精算装置22等において精算できるようにしても良い。
また、前記各実施例では、管理装置であるシステムコントローラ100やホールコンピュータ150と、遊技用装置であるカードユニット3や現金ユニット350とをLANにて接続していることから、交換に伴う新旧のカードユニット3や現金ユニット350の特定や、装着された位置の特定等にMACアドレスを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらシステムコントローラ100やホールコンピュータ150と、遊技用装置であるカードユニット3や現金ユニット350との接続を、複数の通信ポートを階層的に設けて1対多数の通信を実施するような場合には、これら通信ポートに固有に割り当てられた通信ポートIDにて管理するようにしても良く、これら交換に伴う新旧のカードユニット3や現金ユニット350の特定に用いる情報は、遊技用システムの接続形態や通信方式等により適宜に選択すれば良い。
また、前記実施例1や実施例2では、貸出ボタンと貸出単位変更ボタン306とを個別に設けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、100円(1度数)の貸出ボタンや、300円(3度数)の貸出ボタン…等を設けることで、これら貸出ボタンと貸出単位変更ボタン306とを一体としても良い。
また、前記実施例2や実施例4では、玉単価と小数点未満玉数の処理内容を選択設定できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら玉単価と小数点未満玉数の処理内容を一律に定めたものとしても良く、この場合には、システムコントローラ100とカードユニット3の双方に、或いはホールコンピュータ150と現金ユニット350の双方に、これら一律に設定された玉単価と小数点未満玉数の処理内容を記憶して設定しておけば、これら玉単価と小数点未満玉数の処理内容をカードユニット3や現金ユニット350に配信しなくても良い。
また、前記実施例1や実施例2では、貸出単位度数を、システムコントローラ100において個々に選択設定できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら貸出単位度数を一律に定めたものとして、個々に選択設定できないものとしても良く、この場合には、システムコントローラ100とカードユニット3の双方にこれら一律に設定された貸出単位度数を記憶して設定しておけば、これら貸出単位度数をカードユニット3に配信しなくても良い。
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1は、遊技機(パチンコ機2)に対応して設けられ、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与(貸出)に使用される遊技用価値(度数)の大きさを特定可能な遊技用価値情報(度数、カードID)が記録された遊技用記録媒体(プリペイドカード)の該遊技用価値情報から特定される遊技用価値を使用して遊技媒体を貸与するための貸与処理を行う貸与処理手段(制御ユニット328;貸与処理)を備える遊技用装置(カードユニット3)であって、1回の前記貸与処理において使用される遊技用価値の大きさである単位遊技用価値(単位度数)の大きさを、予め設定されている複数の単位遊技用価値の大きさ(1度数、3度数、5度数、10度数)のうちから選択するための選択操作を遊技者より受付ける単位遊技用価値選択手段(制御ユニット328;単位度数受付け処理)と、前記遊技媒体の貸与単価と消費税率と前記単位遊技用価値選択手段において選択可能とする各単位遊技用価値の大きさを受付ける設定内容受付け手段と、前記受付け手段にて受付けた各単位遊技用価値の大きさについて、前記貸与単価に前記消費税率を乗じた金額を該貸与単価に加算した税込み貸与単価にて、各単位遊技用価値の大きさが相当する金額を除することで得られる値の小数点以下を繰り上げた繰上げ玉数と小数点以下を切捨てた切捨て玉数のそれぞれに前記税込み貸与単価を乗じた金額と、当該単位遊技用価値の大きさが相当する金額との差額に基づいて特定される遊技者或いは遊技場の負担額が、より少ない負担額となる前記繰上げ玉数または前記切捨て玉数のいずれかを、該単位遊技用価値の大きさに対応する貸出遊技媒体数として算出する算出手段と、前記受付け手段にて受付けた各単位遊技用価値の大きさと、前記算出手段にて算出された各単位遊技用価値の大きさに対応する前記貸出遊技媒体数(貸出玉数)を設定する設定手段(制御ユニット328;単位度数設定データ記憶処理)と、を備え、前記貸与処理手段は、前記単位遊技用価値選択手段にて遊技者により選択されている単位遊技用価値の大きさに対して前記設定手段において設定されている数の貸出遊技媒体を貸与するための貸与処理を行う。
本発明の請求項2は、遊技機(パチンコ機2’)に対応して設けられ、貨幣を受付けて、該受付けた貨幣の真贋と貨幣種別とを識別する貨幣識別手段(紙幣識別ユニット371、硬貨識別ユニット372)と、該貨幣識別手段にて貨幣を受付けたときに、該貨幣識別手段にて識別された識別金額を使用して遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するための貸与処理を行う貸与処理手段(制御ユニット380;貸与処理)と、を備える遊技用装置(現金ユニット350)であって、前記遊技媒体の貸与単価と消費税率と前記貸出処理に使用可能とする各識別金額とを受付ける設定内容受付け手段と、前記受付け手段にて受付けた各識別金額について、前記貸与単価に前記消費税率を乗じた金額を該貸与単価に加算した税込み貸与単価にて、各識別金額を除することで得られる値の小数点以下を繰り上げた繰上げ玉数と小数点以下を切捨てた切捨て玉数のそれぞれに前記税込み貸与単価を乗じた金額と、当該識別金額との差額に基づいて特定される遊技者或いは遊技場の負担額が、より少ない負担額となる前記繰上げ玉数または前記切捨て玉数のいずれかを、該識別金額に対応する貸出遊技媒体数として算出する算出手段と、前記受付け手段にて受付けた各識別金額と、前記算出手段にて算出された各識別金額に対応する前記貸出遊技媒体数(貸出玉数)を設定する設定手段(制御ユニット380;貸出玉数設定データ記憶処理)と、を備え、前記貸与処理手段は、前記貨幣識別手段に受付けた貨幣の識別金額に基づいて、当該識別金額に対して前記設定手段において設定されている数の遊技媒体を貸与するための貸与処理を行う。
本発明の請求項3は、前記貸与処理において貸与した貸出遊技媒体数(パチンコ玉数)を計数するための計数手段(制御ユニット328,380;払出玉数計数処理)と、前記貸与処理中における不具合の発生を検出する検出手段(制御ユニット328,380;;不具合検出処理)と、該検出手段により不具合の発生が検出されたときに、前記計数手段により計数した貸与した貸出遊技媒体数と当該貸与処理において貸与されるべき貸出遊技媒体数(貸出玉数)とから未貸与の遊技媒体数を特定し、該特定した未貸与の遊技媒体数を表示する未貸与数表示手段(制御ユニット328、制御ユニット380;払出玉数計数処理)と、を備える。
本発明の請求項4は、前記貸与処理に供される前記単位遊技用価値(単位度数)の大きさまたは前記識別金額を特定可能な売上情報(貸出完了情報、売上情報)を、各遊技用装置(カードユニット3,現金ユニット350)における売上を管理する管理装置(システムコントローラ100、ホールコンピュータ150)に送信する売上情報送信手段(制御ユニット328;貸出完了情報送信処理、制御ユニット380;売上情報送信処理)と、前記貸与処理に供される前記単位遊技用価値の大きさまたは前記識別金額を売上として集計して記憶する売上集計記憶手段(制御ユニット328;使用度数集計記憶処理、制御ユニット380;売上集計記憶処理)と、前記売上情報送信手段から送信される売上情報に基づいて前記管理装置にて管理されている当該遊技用装置の売上を、該管理装置から受信することに応じて、該受信した売上と、前記売上集計記憶手段に記憶されている売上とを比較照合し、当該照合結果を該管理装置に送信する照合処理手段(制御ユニット328、制御ユニット380;照合処理)と、を備える。
本発明の請求項5は、前記算出手段にて算出された各貸出遊技媒体数について、負担額並びに負担者を各単位遊技用価値の大きさ毎または各識別金額毎に表示する表示手段を備える。
本発明の請求項6は、遊技機(パチンコ機2)に対応して設けられ、遊技媒体(パチンコ玉)の貸与(貸出)に使用される遊技用価値(度数)の大きさを特定可能な遊技用価値情報(度数、カードID)が記録された遊技用記録媒体(プリペイドカード)の該遊技用価値情報から特定される遊技用価値を使用して遊技媒体を貸与するための貸与処理を行う貸与処理手段(制御ユニット328;貸与処理)を備える遊技用装置(カードユニット3)と、複数の前記遊技用装置に接続され、各遊技用装置における前記貸与処理に供された遊技用価値の大きさを管理する管理装置(システムコントローラ100)と、から成る遊技用システムであって、前記遊技用装置は、1回の前記貸与処理において使用される遊技用価値の大きさである単位遊技用価値(単位度数)の大きさを、予め設定されている複数の単位遊技用価値の大きさ(1度数、3度数、5度数、10度数)のうちから選択するための選択操作を遊技者より受付ける単位遊技用価値選択手段(制御ユニット328;単位度数受付け処理)と、該単位遊技用価値選択手段により選択ができる複数の単位遊技用価値の大きさと、該単位遊技用価値の大きさの各々に対して、前記貸与処理において貸与される遊技媒体数(貸出玉数)を設定する設定手段(制御ユニット328;単位度数設定データ記憶処理)と、を備え、前記貸与処理手段は、前記単位遊技用価値選択手段にて遊技者により選択されている単位遊技用価値の大きさに対して前記設定手段において設定されている数の遊技媒体を貸与するための貸与処理を行い、前記遊技用装置は、該貸与処理に供される単位遊技用価値の大きさを特定可能な売上情報(貸出完了情報)を前記管理装置に送信する売上情報送信手段(制御ユニット328;貸出完了情報送信処理)を備え、前記管理装置は、前記遊技媒体の貸与単価と消費税率と前記単位遊技用価値選択手段において選択可能とする各単位遊技用価値の大きさを受付ける設定内容受付け手段と、前記受付け手段にて受付けた各単位遊技用価値の大きさについて、前記貸与単価に前記消費税率を乗じた金額を該貸与単価に加算した税込み貸与単価にて、各単位遊技用価値の大きさが相当する金額を除することで得られる値の小数点以下を繰り上げた繰上げ玉数と小数点以下を切捨てた切捨て玉数のそれぞれに前記税込み貸与単価を乗じた金額と、当該単位遊技用
価値の大きさが相当する金額との差額に基づいて特定される遊技者或いは遊技場の負担額が、より少ない負担額となる前記繰上げ玉数または前記切捨て玉数のいずれかを、該単位遊技用価値の大きさに対応する貸出遊技媒体数として算出する算出手段と、
前記受付け手段にて受付けた遊技媒体の貸与単価(玉単価)および消費税率を特定可能な情報を記憶する単価情報記憶手段(CPU113;単価情報記憶処理)と、前記受付け手段にて受付けた各単位遊技用価値の大きさと、前記算出手段にて算出された各単位遊技用価値の大きさに対応する前記貸出遊技媒体数(貸出玉数)を記憶する遊技媒体数記憶手段(CPU113;貸出玉数記憶処理)と、前記受付け手段にて受付けた各単位遊技用価値の大きさと、前記算出手段にて算出された各単位遊技用価値の大きさに対応する前記貸出遊技媒体数とを前記遊技用装置に配信する設定内容配信手段と、を備え、前記売上情報送信手段から送信される売上情報から特定される単位遊技用価値の大きさに対して前記遊技媒体数記憶手段に記憶されている貸出遊技媒体数と、前記単価情報記憶手段に記憶されている遊技媒体の単価および消費税率を特定可能な情報とに基づいて、消費税を含まない売上額(税なし売上)と、消費税額とを別々に集計し、前記設定手段は、前記設定内容配信手段から配信されてくる各単位遊技用価値の大きさと、各単位遊技用価値の大きさに対応する前記貸出遊技媒体数を設定する。
本発明の請求項7は、遊技機(パチンコ機2’)に対応して設けられ、貨幣を受付けて、該受付けた貨幣の真贋と貨幣種別とを識別する貨幣識別手段(紙幣識別ユニット371、硬貨識別ユニット372)と、該貨幣識別手段にて貨幣を受付けたときに、該貨幣識別手段にて識別された識別金額を使用して遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するための貸与処理を行う貸与処理手段(制御ユニット380;貸与処理)と、を備える遊技用装置(現金ユニット350)と、複数の前記遊技用装置に接続され、各遊技用装置における前記貸与処理に供された識別金額を管理する管理装置(ホールコンピュータ150)と、から成る遊技用システムであって、前記遊技用装置は、前記貨幣識別手段にて識別される複数の識別金額と、該識別金額の各々に対して、前記貸与処理において貸与される貸出遊技媒体数(貸出玉数)を設定する設定手段(制御ユニット380;貸出玉数設定データ記憶処理)を備え、前記貸与処理手段は、前記貨幣識別手段に受付けた貨幣の識別金額に基づいて、当該識別金額に対して前記設定手段において設定されている数の遊技媒体を貸与するための貸与処理を行い、前記遊技用装置は、該貸与処理に供される識別金額を特定可能な売上情報を前記管理装置に送信する売上情報送信手段(制御ユニット380;売上情報送信処理)を備え、前記管理装置は、前記遊技媒体の貸与単価と消費税率と前記貸出処理に使用可能とする各識別金額とを受付ける設定内容受付け手段と、前記受付け手段にて受付けた各識別金額について、前記貸与単価に前記消費税率を乗じた金額を該貸与単価に加算した税込み貸与単価にて、各識別金額を除することで得られる値の小数点以下を繰り上げた繰上げ玉数と小数点以下を切捨てた切捨て玉数のそれぞれに前記税込み貸与単価を乗じた金額と、当該識別金額との差額に基づいて特定される遊技者或いは遊技場の負担額が、より少ない負担額となる前記繰上げ玉数または前記切捨て玉数のいずれかを、該識別金額に対応する貸出遊技媒体数として算出する算出手段と、前記受付け手段にて受付けた遊技媒体の貸与単価(玉単価)および消費税率を特定可能な情報を記憶する単価情報記憶手段(CPU152;単価情報記憶処理)と、前記受付け手段にて受付けた各識別金額と、前記算出手段にて算出された各識別金額に対応する前記貸出遊技媒体数(貸出玉数)を記憶する
遊技媒体数記憶手段(CPU152;貸出玉数記憶処理)と、前記受付け手段にて受付けた各識別金額と、前記算出手段にて算出された各識別金額に対応する前記貸出遊技媒体数とを前記遊技用装置に配信する設定内容配信手段と、を備え、前記売上情報送信手段から送信される売上情報から特定される識別金額に対して前記遊技媒体数記憶手段に記憶されている貸出遊技媒体数と、前記単価情報記憶手段に記憶されている遊技媒体の単価および消費税率を特定可能な情報とに基づいて、消費税を含まない売上額(税なし売上)と、消費税額とを別々に集計し、前記設定手段は、前記設定内容配信手段から配信されてくる各識別金額と、各識別金額に対応する前記貸出遊技媒体数を設定する。
本発明の請求項8は、前記管理装置(システムコントローラ100、ホールコンピュータ150)は、前記売上情報送信手段(制御ユニット328;貸出完了情報送信処理、制御ユニット380;売上情報送信処理)から送信される売上情報(貸出完了情報、売上情報)から特定される単位遊技用価値(単位度数)の大きさまたは識別金額に対して前記遊技媒体数記憶手段(CPU113,CPU152;貸出玉数記憶処理)に記憶されている貸出遊技媒体数(貸出玉数)および/または前記単価情報記憶手段(CPU113,CPU152;単価情報記憶処理)に記憶されている遊技媒体の単価(玉単価)および消費税率を特定可能な情報とに基づいて、前記繰上げ玉数に前記税込み貸与単価を乗じた金額との差額による遊技場の負担額と、前記切捨て玉数に前記税込み貸与単価を乗じた金額との差額による遊技者の負担額とを個別に集計する。
本発明の請求項9は、前記遊技用装置(カードユニット3、現金ユニット350)は、前記貸与処理において貸与した貸出遊技媒体数を計数するための計数手段(制御ユニット328、380;払出玉数計数処理)と、貸与処理中における不具合の発生を検出する検出手段(制御ユニット328,380;;不具合検出処理)と、該検出手段により不具合の発生が検出されたときに前記計数手段により計数した貸与した貸出遊技媒体数と当該貸与処理において貸与されるべき貸出遊技媒体数(貸出玉数)とから未貸与の遊技媒体数を特定し、該特定した未貸与の遊技媒体数を特定可能な未貸与数情報(貸出不全情報)を前記管理装置(システムコントローラ100、ホールコンピュータ150)に送信する未貸与数情報送信手段(制御ユニット328、380;貸出不全情報送信処理)と、他の遊技用装置と交換されたことに基づいて交換された旨を含む交換情報を前記管理装置に送信する交換情報送信手段(制御ユニット328、380;交換情報送信処理)と、を備え、前記管理装置は、前記交換情報の受信に基づいて、交換前の遊技用装置の前記未貸与数情報送信手段から送信された未貸与数情報から特定される未貸与の遊技媒体数を特定可能な情報(未払出玉数)を含み、該未貸与の遊技媒体の貸与を指示する貸与指示(払出指示)を、該交換情報を送信してきた交換後の遊技用装置に対して送信し、交換後の遊技用装置の前記貸与処理手段(制御ユニット328,380;貸与処理)は、該受信した貸与指示の受信に応じて該貸与指示に含まれる情報から特定される数(未払出玉数)の未貸与の遊技媒体を貸与するための未貸与分貸与処理(制御ユニット328;未貸与分貸与処理)を実施する。
本発明の請求項10は、前記算出手段にて算出された各貸出遊技媒体数について、負担額並びに負担者を各単位遊技用価値の大きさ毎または各識別金額毎に表示する表示手段を備える。
本発明の実施例1の遊技用システムの構成を示すシステム図である。
本発明の実施例1に用いたカードユニットとパチンコ機とを示す正面図である。
本発明の実施例1に用いたカードユニットの構成を示すブロック図である。
本発明の実施例1に用いたシステムコントローラの構成を示す図である。
本発明の実施例1に用いたシステムコントローラにおける貸出玉数設定画面を示す図である。
(a)は、本発明の実施例1に用いた単位度数テーブルを示す図であり、(b)は、本発明の実施例1に用いたカードマスターテーブルを示す図であり、(c)は、本発明の実施例1に用いたカードユニット別データテーブルを示す図である。
本発明の実施例1に用いたカードユニットにおける単位度数設定の設定状況を示す図である。
本発明の実施例1に用いたカードユニットの度数、未払出玉数表示部における残存度数と未払出玉数の表示状況を示す図である。
本発明の実施例1の遊技用システムにおける処理状況を示す図である。
本発明の実施例1の遊技用システムにおける処理状況を示す図である。
本発明の実施例2に用いたシステムコントローラにおける貸出玉数設定画面を示す図である。
(a)は、本発明の実施例2に用いた単位度数テーブルを示す図である。
本発明の実施例2の遊技用システムにおける処理状況を示す図である。
本発明の実施例3の遊技用システムの構成を示すシステム図である。
本発明の実施例3に用いた現金ユニットとパチンコ機とを示す正面図である。
本発明の実施例3に用いた現金ユニットの構成を示すブロック図である。
本発明の実施例3に用いたホールコンピュータの構成を示す図である。
本発明の実施例3に用いたホールコンピュータにおける貸出玉数設定画面を示す図である。
(a)は、本発明の実施例3に用いた貸出玉数テーブルを示す図であり、(b)は、本発明の実施例3に用いたユニット別データテーブルを示す図である。
本発明の実施例3に用いた現金ユニットの金額、未払出玉数表示部における識別金額と未払出玉数の表示状況を示す図である。
本発明の実施例3の遊技用システムにおける処理状況を示す図である。
本発明の実施例3の遊技用システムにおける処理状況を示す図である。
本発明の実施例4に用いたホールコンピュータにおける貸出玉数設定画面を示す図である。
(a)は、本発明の実施例4に用いた貸出玉数テーブルを示す図である。
本発明の実施例4の遊技用システムにおける処理状況を示す図である。
その他の貸出玉数の設定形態を示す図である。
符号の説明
3 カードユニット
100 システムコントローラ
113 CPU
150 ホールコンピュータ
152 CPU
327 カードリーダライタ
328 制御ユニット
334 通信部
350 現金ユニット
371 紙幣識別ユニット
372 硬貨識別ユニット
374 通信部
380 制御ユニット