JP4636413B2 - 神経誘導に含まれるポリペプチド及び核酸のファミリーであるrobo - Google Patents

神経誘導に含まれるポリペプチド及び核酸のファミリーであるrobo Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
この出願は、Corey S. Goodman, Thomas Kidd, Kevin J. Mitchell,及びGuy Tearによって1997年10月20日に出願され、遺伝子及びタンパク質の新規なファミリーであるRoboという題名の米国仮出願番号60/062921に基づく優先権を主張する。
本出願における研究は、部分的にNIH認可NS18366によって支援されている。政府は、この出願に対して発光される特許に権利を有する場合がある。
(発明の分野)
本発明の分野は、神経細胞誘導に含まれるタンパク質である。
(発明の背景)
昆虫及び脊椎動物に見られるような両側的に対称な神経系は、特殊な正中構造を有し、それは2つの半分の鏡像の間の分配を確立する。神経系の2つの側面に結合する軸索は、正中線に向けて、それを越えて突出し、軸索交連を形成する。これらの交連性軸索は、少なくとも部分的には、正中線から発せられた長距離に達する化学攻撃剤に応答することにより、正中線に向けて突出する。重要な類の正中線化学攻撃剤はネトリン(netrins)であり(Serafini等, 1994; Kennedy等, 1994)、それらの構造、機能、及び正中線発現をシグナル化する誘導は線虫及びミバエから脊椎動物まで進化的に保存されている(Hedgecock等, 1990; Wadsworth等, 1996; Mitchell等, 1996; Harris等, 1996)。ネトリンの攻撃的作用は、免疫グロブリン(Ig)スーパーファミリーのDCCサブファミリーの成長円錐レセプターによって媒介されることがわかっている(Keino-Masu等, 1996; Chan等, 1996; Kolodziej等, 1996)。
また、正中線は重要な短距離の誘導シグナルも供給する。このことは、脊椎動物の脊髄又は昆虫の神経コードにおける異なる部類の軸索突起を考慮することにより最も良く例証される。幾つかの成長円錐は正中線から外向きに伸長するが、殆どは、それらの軌道の幾つかのセグメントの間で正中線に向けて又はそれに沿って伸長する。ある部類の成長円錐は、正中線に向けて又はその長軸に沿って伸長し、それを横切ることはない。しかしながら、殆どの成長円錐(ショウジョウバエCNSの〜90%)は正中線を横切る。横切った後、これらの成長円錐の大多数は、突起の長軸方向に戻り、正中線に沿って又はその近傍で成長する。興味深いことに、これらの軸索は、横切ることを続ける他の軸索の近傍で航行するにも関わらず、正中線を再度横切ることはない。
どのような正中線シグナル及び成長円錐レセプターが、成長円錐が正中線を横切るか否かを制御するのであろうか。一度横切った後、どのような機構がこれらの成長円錐が再度横切ることを防止するのであろうか。チキン(Stoeckli及びLamdmesser, 1995; Stoeckli等, 1997)及びバッタ(Myers及びBastiani, 1993)の胚における研究により、正中線が接触媒介忌避物質を含み、交連性成長円錐が正中線を横切るにはこの忌避を解消しなければならないという示唆が導かれた。例えば、正中線がそれを横切る成長円錐でさえ忌避できるというこの概念は、バッタ胚における第1の交連性成長円錐の時間経過画像によって支持される。正中線に接触すると、この成長円錐は急激に退縮することが多いが、最終的には忌避に打ち勝って正中線を横切る。
このような正中線誘導系の成分をコードする遺伝子を見つけるための一つの方法は、正中線を横切る軸索が多すぎるか又は少なすぎる変異体についてスクリーニングすることである。このような大規模変異体スクリーニングは、ショウジョウバエで既に行われ、2つの鍵となる変異体:交連無し(comm)及び迂回(ラウンドアバウト)(robo)の同定がなされている(Seeger等, 1993; Tear等, 1993による概説)。comm変異体胚において、交連性成長円錐は、最初は正中線方向に配向するが、次いでそれを横切らず、再度螺旋を巻いてそれ自身の側に伸長する。commは正中線細胞上に表現される新規な表面タンパク質をコードする。交連性成長円錐は、CNS正中線に接触して横断し、commタンパク質は明らかに正中線細胞から交連性軸索に運ばれる(Tear等, 1996)。robo変異体胚においては、通常はそれらの一方の側にしか伸長しない多くの成長円錐がここでは正中線を横切って現れ、通常は一度しか正中線を横切らない軸索が複数回横切ることがわかっった(Seeger等, 1993; Kidd等, 1997)。comm及びroboの二重変異体は、robo様のフェノタイプを示す。
ここで我々は、動物種に渡るroboの特徴付けを開示する。roboは、5Igドメイン、3フィブロネクチン(FN)III型ドメイン、膜貫通ドメイン、及び長い細胞質ドメインを持つ新しいクラスの誘導レセプターをコードする。Roboは、ミバエから哺乳動物までに高度に保持されたIgスーパーファミリーのタンパク質の新たなサブファミリーを決定する。タンパク質発現及び遺伝子導入レスキュー実験の結果は、Roboが門番役制御の正中線横断として機能すること、及びRoboが未知の正中線忌避物質に反応することを示している。
(発明の概要)
本発明は、Robo1及びRobo2(集合的にRobo)ポリペプチド、関連する核酸、Robo特異的構造及び活性を有するそれらのポリペプチドドメイン、及びRobo機能のモジュレーターに関連する方法及び組成物を提供する。Roboポリペプチドは、細胞、特に神経細胞の機能及びモルホロジーを調整することができる。これらのポリペプチドは、形質転換した宿主細胞から、主題のRoboポリペプチドをコードする核酸から組み換え的に産生でき、あるいは哺乳類細胞から精製することもできる。本発明は、天然Robo遺伝子と特異的にハイブリッド形成できる単離されたRoboハイブリッド形成プローブ及びプライマー、特異的抗体等のRobo特異的結合剤、及び主題組成物の診断(例えば、Robo転写物の遺伝子ハイブリッド形成スクリーニング)、治療(例えば、神経細胞成長を促進するRobo阻害剤)及びバイオ製薬工業(例えば、免疫原、Robo遺伝子及びポリペプチド単離のための試薬、リード製薬剤のための化学的スクリーニング用試薬など)における製造及び使用方法を提供する。
(本発明の詳細な説明)
ショウジョウバエ1、ショウジョウバエ2、線虫、ヒト1、ヒト2及びマウス1Roboポリペプチドをコードする例示的天然cDNAの核酸配列を、各々配列番号:1、3、5、7、9及び11として示し、全概念的翻訳物を配列番号:2、4、6、8、10及び12として示す。本発明のRoboポリペプチドは、配列番号:1、3、5、7、9及び11の不完全翻訳物及び配列番号:2、4、6、8、10及び12の欠失変異体を含み、それらの翻訳物及び欠失変異体は、Robo特異的アミノ酸配列、結合特異性又は機能を有する。好ましい翻訳物/欠失変異体は、少なくとも6、好ましくは少なくとも8、より好ましくは少なくとも32、最も好ましくは少なくとも64の翻訳物の残基ドメインを含む。特別な実施態様では、欠失変異体は1つ又はそれ以上のここに述べる構造的/機能的Robo免疫グロブリン、フィブロネクチン又は細胞質モチーフドメインを含む。例えば、1つ又はそれ以上のRoboIGドメイン、特に2つ又はそれ以上のRoboIGドメイン、特にIG#1及び#2の融合物を含む開示したRoboポリペプチドの可溶化形態は、Robo媒介シグナル化の競合的阻害剤を提供する。このような欠失変異体及び再結合欠失変異体融合物の例は、ヒトRobo1(配列番号:8)残基1−67;68−167;168−259;260−350;351−451;1−167;1−259;1−350;1−451;68−259;168−259に結合した1−67;260−450に結合した1−67を含む。
他の欠失変異体は、特に以下に記載するような担体タンパク質に結合したときに、Robo特異的抗原及び/又は免疫原を提供する。一般的なRobo特異的ペプチドは、表1の整列させたRoboポリペプチド配列における保存領域と比較して容易に明らかになる。
表1.Roboファミリーのメンバーの配列アラインメント:
ショウジョウバエrobo1(D1、配列番号:2)及びヒトrobo1(H1、配列番号:8)にコードされる予想Roboタンパク質の完全アミノ酸アラインメントを示す。線虫roboの細胞外ドメイン(CE、配列番号:6;Sax-3;Zallen等, 1997)、ショウジョウバエrobo2の細胞外ドメイン(D2、配列番号:4)、及びヒトrobo2の部分配列(H2、配列番号:10)も整列させた。D2配列は、遺伝子発見プログラムGrailによって予測した。免疫グロブリンドメイン(Ig)、フィブロネクチンドメイン(FN)、膜貫通ドメイン(TM)、及び保存された細胞質モチーフを示した。ラットrobo1の細胞外ドメインはH1と同一に近い。

>IG #1

>IG #2

>IG #3

>IG #4


>IG #5

>FN #1

>FN #2


>FN #3

<

> TM <

細胞質モチーフ #1

細胞質モチーフ #2

細胞質モチーフ #3
このようなRobo特異的免疫原性及び/又は抗原性ペプチドを表2に示す。
表2.Robo特異的ウサギポリクローナル抗体を生じさせる免疫原性Roboポリペプチド:Roboポリペプチド−KLH複合体は以下のプロトコールで免疫化した。
Roboポリペプチド配列 免疫原性
配列番号:2残基68−77 +++
配列番号:2残基79−94 +++
配列番号:2残基95−103 +++
配列番号:2残基122−129 +++
配列番号:2残基165−176 +++
配列番号:2残基181−191 +++
配列番号:2残基193−204 +++
配列番号:2残基244−251 +++
配列番号:2残基274−290 +++
配列番号:2残基322−331 +++
配列番号:2残基339−347 +++
配列番号:2残基407−417 +++
配列番号:2残基441−451 +++
配列番号:2残基453−474 +++
配列番号:2残基502−516 +++
配列番号:2残基541−553 +++
配列番号:2残基617−629 +++
さらに、種特異的抗原性及び/又は免疫原性ペプチドは、表1の多岐に渡る細胞質又は細胞基質領域として容易に明らかになる。そのようなヒト特異的ペプチドの例を表3に示す。
表3.Robo特異的ウサギポリクローナル抗体を生じさせる免疫原性Roboポリペプチド:Roboポリペプチド−KLH複合体は以下のプロトコールで免疫化した(幾つかの抗体は、対応するマウス/ラットRoboポリペプチドとの交差反応性を示す)。
Roboポリペプチド配列 免疫原性
配列番号:8残基1−12 +++
配列番号:8残基18−28 +++
配列番号:8残基31−40 +++
配列番号:8残基45−65 +++
配列番号:8残基106−116 +++
配列番号:8残基137−145 +++
配列番号:8残基174−184 +++
配列番号:8残基214−230 +++
配列番号:8残基274−286 +++
配列番号:8残基314−324 +++
配列番号:8残基399−412 +++
配列番号:8残基496−507 +++
配列番号:8残基548−565 +++
配列番号:8残基599−611 +++
配列番号:8残基660−671 +++
配列番号:8残基717−730 +++
配列番号:8残基780−791 +++
配列番号:8残基835−847 +++
配列番号:8残基877−891 +++
配列番号:8残基930−942 +++
配列番号:8残基981−998 +++
配列番号:8残基1040−1051 +++
配列番号:8残基1080−1090 +++
配列番号:8残基1154−1168 +++
配列番号:8残基1215−1231 +++
配列番号:8残基1278−1302 +++
配列番号:8残基1378−1400 +++
配列番号:8残基1460−1469 +++
配列番号:8残基1497−1519 +++
配列番号:8残基1606−1626 +++
配列番号:8残基1639−1651 +++
配列番号:10残基5−16 +++
配列番号:10残基38−47 +++
配列番号:10残基83−94 +++
配列番号:10残基112−125 +++
配列番号:10残基168−180 +++
配列番号:10残基195−209 +++
配列番号:10残基222−235 +++
配列番号:10残基241−254 +++
特別な実施態様において、発現された配列タグEST;yu23d11、登録#H77734及びEST;yq76e12、登録#H52936、並びにそれらによって概念的にコードされるペプチドは、本発明の範囲内ではない(表4及び5)。特別な実施態様において、主題とするRoboポリペプチドは、開示されたヒトRoboIポリペプチドの対応する領域、即ち、配列番号:8、残基168−217及び配列番号:8、残基1316−1485を除外する。
表4.H-Robo1と比較したEST:yu23d11配列。yu23d11は配列決定したDNAの断片を指す。断片は両側から配列決定し、次の2つの配列:H77734及びH77733を生ずる。yu23d11はスプライシングしていないcDNAである。塩基59−215のみがH-Robo1のコード配列(502−651)と合致する。残りの塩基はイントロン性である。H77733の塩基はH-Robo1のコード配列と全く合致しない。
LRDDFRQNPSDVNVAVGEPAVMECQPPRGHPEPTISWKKDGSPLDDKDER H-Robo1
LRDDFRQKPSDVNVAVGEPAVMECQPPRGHPEPTISWKKDGSPLDDKDER EST H77734
配列にTからGへの変化という1つの誤りがあり、その結果アミノ酸NがKに置き換えられた。配列を以下に示すが明確にするために逆にした。
TACTTCGGGATGACTTCAGACAAAAACCTTCGGATGTCATGGTTGCAGTA H-Robo1
TACTTCGGGATGACTTCAGACAAAACCCTTCGGATGTCATGGTTGCAGTA EST H77734
L R D D F R Q K P S D V M V A V
N
表5.H-Robo1と比較したEST:yq76e12配列。yq76e12は配列決定したDNAの断片を指す。断片は両側から配列決定し、次の2つの配列:H52936及びH52937を生ずる(後者は明確にするため逆にした)。配列は中間において重複することが見られる。間隙は断片シフトの誤りを示す。誤りは、一方の配列の任意の1つの位置においてのみであることを注記しておく。
GPLVSDMDTDAPEEEEDEADMEVAKMQTRRLLLRGLEQTPASSV H-Robo1
GPLVSDMDTDAPEEEEDEADMEVAKMQ. RRLLLRGLEQTPASSV EST H52936

GDLESSVTGSMINGWGSASEEDNISSGRSSVSSSDGSFFTDADF H-Robo1
GDLESSVTGSMINGWGSASEEDNISSGRSSVSSSDGSFFTDADF EST H52936

AQAVAAA AEYAGLKVARRQMQDAAGR RHFH AS QC PRPT H-Robo1
AQAVAAA AEYAGLKVARRQMQDAAGR RHFH AF QC PRPT EST H52936
?AAT A?YAGLKVARRQMQDAAGR RHFH AS QC PRPT EST H529367

SPVSTDSNMSAAVMQKTRPAKKLKHQPGHLRRETYTDDLPPPPV H-Robo1
SPVFTDSNM EST H52936
SPVSTDSNMSAAVMQKTRPAKKLKHQPGHLRRETYTDDLPPPPV EST H52937

PPPAIKSPTAQSKTQLEVRPVVVPKLPSMDARTDK H-Robo1
PPPAIKSPTAQSKTQLEVRPVVVPKLPSMDARTDK EST H52937
主題とするドメインは、Robo特異的細胞、特にニューロン変調又は阻害変調活性、Robo−リガンド結合阻害活性といったRoboドメイン特異的活性又は機能を提供する。Robo特異的活性又は機能は、簡便なインビトロの、細胞ベースの、又はインビボのアッセイ:例えばインビトロ結合アッセイ、細胞培養アッセイにより、動物等(例えば遺伝子治療、遺伝子導入など)において決定することができる。結合アッセイは、Roboポリペプチドと結合標的との分子相互作用が評価される任意のアッセイを含む。結合標的は、天然の細胞内結合標的、Robo調整タンパク質、又はRobo活性又はその位置を直接変調させる他の制御因子;あるいは、抗体などの特異的免疫タンパク質といった非天然結合標的、又は以下に記載するようなスクリーニングアッセイで同定されるもの等のRobo特異的試薬であってよい。Robo結合特異性は、結合平衡定数(通常は少なくとも約107M−1、好ましくは少なくとも約108M−1、より好ましくは少なくとも約109M−1)により、主題のポリペプチドのRobo発現細胞における陰性変異体として機能する能力、異種宿主(例えば齧歯類又はウサギ)におけるRobo特異的抗体を生じさせる能力等によって検定される。
特許請求されるRoboポリペプチドは、単離されたもの又は純粋なものであり:「単離された」ポリペプチドは、その天然状態において付随している物質であって与えられた試料において全ポリペプチドの好ましくは少なくとも約0.5%、より好ましくは少なくとも約5重量%を構成する物質の少なくとも幾つかを伴わず、与えられた試料において純粋なポリペプチドが全ポリペプチドの少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約99重量%を構成する。ここで用いられるポリペプチドは、一般的には少なくとも6残基、好ましくは少なくとも約10残基、より好ましくは少なくとも約25残基、最も好ましくは少なくとも約50残基の長さのアミノ酸ポリマーである。Roboポリペプチド及びポリペプチドドメインは、合成されても、組み換え技術により生産されても、又は哺乳動物、好ましくはヒト細胞から精製されてもよい。主題の組成物の生化学的合成、分子発現及び精製するための広範な分子及び生化学的方法が利用可能であり、例えば、Molecular Cloning, A Laboratory Manual (Sambrook,等, Cold Spring Harbor Laboratory), Current Protocols in Molecular Biology (Eds. Ausubel, 等, Greene Publ. Assoc., Wiley-Interscience, NY)又は当該分野で他に知られたものを参照されたい。
本発明は、特許請求するRoboポリペプチドに特異的な天然細胞内結合標的等を含む結合試薬、それらの試薬の同定及び製造方法、及びそれらの診断、治療及び製薬開発における使用を提供する。例えば、特異的結合試薬は、種々の診断及び治療用途で、特に病理、創傷快復不全又は予後が不都合又は望ましくない軸索成長、配向又はその阻害を伴う場合に有用である。新規なRobo特異的結合試薬は、Robo特異的レセプター、例えば体細胞的に組み換えられたポリぺプチドレセプター様特異的抗体又はT細胞抗原レセプター(例えば、Harlow及びLane (1988) antibodies, A Laboratory Manual, Cold spring Harbor Laboratory参照)、1-、2-及び3-ハイブリッドスクリーニング等のアッセイで同定される天然細胞内結合試薬、以下に記載するような化学的ライブラリのスクリーニングで同定される非天然細胞内結合試薬などを含む。特に興味深い試薬は、Robo機能を変調させる。
特別な実施態様では、主題ポリペプチドは、Robo又はヒトRobo特異的抗体を生じさせるのに用いられる。例えば、、上記のRobo及びヒトRobo特異的ペプチドは、キーホールリンペット抗原(KLH)に共有結合し、複合体はフロイント完全アジュバントに乳化される。実験用ウサギを従来のプロトコールに従って免疫化して出血させる。Robo特異的抗体の存在を、固定化した配列番号:2、4、6、8、10又は12のRoboポリペプチドを用いた固相免疫吸着剤アッセイによって検定する。ヒトRobo特異的抗体は、非ヒトRoboポリペプチドとの非交差反応性で特徴付けられる(配列番号:2、4、6及び12)。
従って、本発明は、例えば細胞をRobo阻害剤、例えば阻害的Robo欠失変異体、Robo特異的抗体など(上掲)と接触させることによりRobo活性を変調させる過程を含む、細胞機能を変調させる方法を提供する。標的細胞は、培地又はインシトゥ、即ち天然宿主内に存在していてよい。阻害剤は、(i)組み換え核酸からの細胞内発現又は(ii)細胞の細胞外接触を含む任意の従来法により供給されうる。多くのインシトゥ用途では、組成物は、保定された血液又は滑液などの生理学的液体に添加される。CNS投与については、血液脳関門を横切る治療薬の移動を促進するために、手術又は注射による破壊、CNS脈管構造内皮細胞間の接着的接触を一時的に開く薬剤、及びそのような細胞を通る転位置を促進する組成物を含む様々な技術が利用可能である。また、Roboポリペプチド阻害剤は、直接的な注射又は吸入、局所、例えばエアロゾルを介した気管内/経鼻投与、眼内、又はインプラント、例えば繊維、例えばコラーゲン内/上、浸透ポンプ、適当に形質転換された細胞を含む移植片などに従うことができる。特別な投与方法は、繊維、例えばコラーゲン繊維、タンパク質ポリマーなどを治療用タンパク質で被覆、包埋又は誘導体化することを含む。他の有用な方法は、Otto等, (1989) J. Neuroscience Research, 22, 83-91及びOtto及びUnsicker (1990) J. neuroscience, 10, 1912-1921に記載されている。一般に、投与される量は経験的に決定されるが、典型的には、患者の体重1kg当たり約10から1000μgの範囲であり、濃度は、一般的に投与される用量1ml当たり約50から500μgの範囲である。安定化剤、殺菌剤などの他の添加剤を含んでもよく、従来の量で含有せしめる。診断用途については、阻害剤又はRobo結合剤は、蛍光物質、放射活性、化学発光、又は他の容易に検出可能な分子で標識されることが多く、それらは結合試薬に直接結合するか結合試薬に特異的なプローブに結合するかのいずれかである。
開示したRoboポリペプチドのアミノ酸配列は、選択された発現系について最適化されたRoboポリペプチドをコードする核酸の逆翻訳に用いられ(Holler等, (1993) Gene, 136 323-328; Martin等, (1995) Gene, 154, 150-166)あるいは天然Roboコード核酸配列の単離で用いるための変性オリゴヌクレオチドプライマー及びプローブの生成に用いられる("GCG" software, Genetics Computer Group, Inc., Madison W1)。Roboをコードする核酸は、例えば、Roboが変調した細胞機能などを伴う疾患のための候補薬剤の有効性などを研究するために、例えば、トランスジェニック動物を発現及びスクリーニングするために、Robo発現ベクターで用いられ、組み換え宿主細胞に導入される。
また本発明は、核酸ハイブリッド形成プローブ(表6、7)及び複製/増幅プライマー(表7、8)を提供し、それらは、配列番号:1、3、5、7、9又は11を含むRobocDNA特異的配列を有し、それに特異的なハイブリッド形成をもたらす(即ち、CDOcDNAの存在下で、各々配列番号:1、3、5、7、9又は11に特異的にハイブリッド形成する)のに十分である。
表5.ヒト迂回1に対するハイブリッド形成プローブ
免疫グロブリンドメイン#1

免疫グロブリンドメイン#2

免疫グロブリンドメイン#3

免疫グロブリンドメイン#4

免疫グロブリンドメイン#5

フィブロネクチンドメイン#1

フィブロネクチンドメイン#2

フィブロネクチンドメイン#3

膜貫通ドメイン

細胞質モチーフ#1

細胞質モチーフ#2

細胞質モチーフ#3
表6.ヒト迂回2に対するハイブリッド形成プローブ
免疫グロブリンドメイン#4

免疫グロブリンドメイン#5

フィブロネクチンドメイン#1
表7.ヒト迂回1ドメインのPCRのためのプライマー対
免疫グロブリンドメイン#1
正:5' CCACCTCGCATTGTTGAACACCCTTCAGAC 3'
逆:5' ATGGCTACTTCCAGCGATGCATTGTGGCTC 3'
免疫グロブリンドメイン#2
正:5' CTTCGGGATGACTTCAGACAAAACCCTTCG 3'
逆:5' TAAGACAGTCAGCTCGGCTACTTCACTCTC 3'
免疫グロブリンドメイン#3
正:5' AGAGAGACCATCATTTGTGAAGAGACCCAG 3'
逆:5' AGGTTCTTGAACAGTCAGAGTAGCAGATGC 3'
免疫グロブリンドメイン#4
正:5' CCACATTTTGTTGTGAAACCCCGTGACCAG 3'
逆:5' TGCAATCACATCTGTAACTTCCAAATATGC 3'
免疫グロブリンドメイン#5
正:5' ATCGGCCTCCCCCAGTTATTCGACAAGGTC 3'
逆:5' CAAATTCTTGAACTTCAATGTAAGCACTCC 3'
フィブロネクチンドメイン#1
正:5' GAGTTCCAGTTCAGCCTCCAAGACCTACTG 3'
逆:5' TCACTAATTCCATATGCATTAGCTGCCCTC 3'
フィブロネクチンドメイン#2
正:5' CAAGCCAAATATCAGATCCAGTGAAAACAC 3'
逆:5' ATCTGCTCCTTGAAATTCATTAAAAAAAGG 3'
フィブロネクチンドメイン#3
正:5' ATAGTGAAATCAAGTTTGCCAAAACCCTG 3'
逆:5' CTCTTTACCCCAGACCCAGCCCCAGTGCTG 3'
膜貫通ドメイン
正:5' GGACCAAGTCAGCCTCGCTCAGCAGATTTC 3'
逆:5' ACTAGTAAGTCCGTTTCTCTTCTTGCGGTG 3'
細胞質モチーフ#1
正:5' CTGAAGGATGGGCGTTTTGTCAATCCATC 3'
逆:5' GTCCCAGTGGTTTCCAGTGCTTCTCGCCAG 3'
細胞質モチーフ#2
正:5' GGCACAAGAAAGGGGCAAGAACACCCAAGG 3'
逆:5' ATAGCTTTCATCTACAGAAATGTTGTACTC 3'
細胞質モチーフ#3
正:5' ACCAGACCAGCCAAGAAACTGAAACACCAG 3'
逆:5' GTACTTCCAGCTGTGTCTTGGATTGGGCAG 3'
表8.ヒト迂回2プライマー対
免疫グロブリンドメイン#4
正:5' GTTGCTCAAGGTCGAACAGTGACATTTCCC 3'
逆:5' TGTCAAAACATCAGTAACCTCCAGTTGAGC 3'
免疫グロブリンドメイン#5
正:5' GATAGACCTCCACCTATAATTCTACAAGGC 3'
逆:5' GACTCTGTCACATCCAGCACTGCACTCCAG 3'
フィブロネクチンドメイン#1
正:5' CAATCAGTAAAAACTATGATTTAAGTG 3'
逆:5' TCGCTCTGACCATGAATAAGTAGATTG 3'
このようなプライマー又はプローブは、少なくとも12、好ましくは少なくとも24、より好ましくは少なくとも36、そして最も好ましくは少なくとも96塩基の長さである。特異的ハイブリッド形成を示すことは、一般にストリンジェントな条件、例えば、5xSSPE(0.18MNaCl、0.01MNaPO4、pH7.7、0.001MEDTA)バッファー中に30%ホルムアミドを含むバッファーで42℃においてハイブリッド形成し、42℃において0.2xSSPEで洗浄したときに結合を保持すること;好ましくは、5xSSPEバッファー中に50%ホルムアミドを含むバッファーで42℃においてハイブリッド形成し、42℃において0.2xSSPEで洗浄したときに結合を保持することが必要とされる。また、Robo核酸は、BLASTX(Altschul等, (1990) Basic Local Alignment Search Tool, J. Mol. Biol., 215, 403-410)などのアラインメントアルゴリズムを用いて識別することもできる。
主題の核酸は、合成/非天然配列及び/又は単離されたもの、即ち、その天然状態に付随する、好ましくは与えられた分画に存在する全核酸の少なくとも0.5%、好ましくは少なくとも5重量%を構成する物質の少なくとも幾つかを伴わず、通常は組み換え体であり、非天然配列又は天然染色体に結合しているもの以外のヌクレオチドに結合した天然配列を含むことを意味する。配列番号:1、3、5、7、9又は11又はその断片を含む主題の組み換え核酸は、そのような配列又は断片を末端に含み、天然染色体に結合しているもの以外の配列に直ぐに隣接(即ち連続)しているか、又は10kb未満、好ましくは2kb未満、より好ましくは500bp未満の天然隣接領域に隣接しており、それは、末端又は天然染色体に結合しているもの以外の配列に直ぐに隣接している。核酸は通常RNA又はDNAであるが、変調された安定性などを提供するために、他の塩基又はヌクレオチド類似物を含む核酸を使用するのが有利なことが多い。
特別な実施態様では、発現された配列タグEST;yu23d11、登録#H77734及びEST;yq76e12、登録#H52936、及びそれらの欠失変異体は本発明の範囲内ではない。他の実施態様では、主題のRobo核酸は、開示された天然ヒトRoboI核酸の対応する領域、即ち配列番号:7、ヌクレオチド500−651及び配列番号:7、ヌクレオチド3945−4455を除外する。
表10.H52936及び対応するヒトRoboIの間の相違点の例
(1)位置86においてAではなくTがある。従って、新たなコドンはAGA(R)ではなくTGA(停止)と読める。
(2)位置286−7にGが無く、フレームシフトを起こしている。
(3)位置334に外部のGがあり、フレームシフトを起こしている。
(4)位置344に外部のTがあり、フレームシフトを起こしている。
(5)位置357に外部のNがあり、フレームシフトを起こしている。
(6)362にCではなくTがる。新たなコドンはTCT(S)ではなくTTT(F)と読める。
(7)位置364に外部のTがあり、フレームシフトを起こしている。
(8)位置370に外部のNがあり、フレームシフトを起こしてアミノ酸が変わっている(コドンTTNは不明)
(9)位置394及び395においてCではなく2つのTがあり、フレームシフト及びアミノ酸変化を起こしている。
表11.H52937(逆配列)と対応するヒトRoboI配列の間の相違点の例
(1)最初の30塩基に複数の誤りがある。
(2)位置63において、GがAに置換している。Qに対するCAGではなく新たなコドンCGGはRをコードする。
(3)ヒトグリコホリンB遺伝子(353−442)の一部結合することによりESTが終端している。
主題の核酸には広範な用途が見いだされ、翻訳可能な転写物、ハイブリッド形成プローブ、PCRプライマー、診断的核酸などとしての使用;Robo遺伝子及び遺伝子転写物の存在の検出において及びさらなるRobo相同体及び構造類似物をコードする核酸の検出及び増幅における使用を含む。診断において、Roboハイブリッド形成プローブは、臨床及び実験室試料中の野生型及び変異型Robo対立遺伝子の同定における使用が見いだされた。変異体対立遺伝子は、高スループット臨床診断のための対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド(ASO)プローブの生成に用いられる。治療においては、治療的Robo核酸は活性Roboの細胞発現又は細胞内濃度又は利用可能性を変調させるのに用いられる。
本発明は、Robo変調可能な細胞機能のレベルにおいて活性な試薬のための薬剤、化合物又はリード化合物を同定する有効な方法を提供する。一般的に、これらのスクリーニング法は、Roboの天然Robo結合標的との相互作用を変調させる化合物についてのアッセイを含む。結合試薬のために、標識されたインビトロタンパク質−タンパク質結合アッセイ、免疫アッセイ、細胞ベースのアッセイ等を含む広範なアッセイ法が与えられている。これらの方法は、自動化され、リード化合物の化学ライブラリーのコスト効率が良く高スループットのスクリーニングとしやすい。同定された試薬は、動物及びヒト試行のための製薬工業における用途が見いだされ;例えば、医薬開発のために活性を最適化し毒性を最小化するために、試薬を誘導体化してインビボ及びインビトロアッセイで再スクリーニングしてもよい。
細胞及び動物ベースの神経誘導/反発アッセイは、以下の実験部分において詳細に説明する。インビトロ結合アッセイは、他のペプチド又はポリペプチド、例えば検出又は固着用のタグ等との融合生成物の一部であってもよいRoboポリペプチドを含む成分の混合物を用いる。アッセイ用混合物は、天然細胞内Robo結合標的を含む。天然全長結合標的が用いられるが、その一部(例えばペプチド)が、アッセイにおいて便利に測定できる主題のRoboポリペプチドに結合する親和性及び結合力を提供する限り、その一部を用いるのが好ましいことも多い。また、アッセイ用混合物は、候補となる薬理学的試薬も含んでいる。候補試薬は多数の化学的分類を含むが、典型的には有機化合物;好ましくは小有機化合物であり、合成又は天然化合物のライブラリーを含む広範な供給源から得られる。また、種々の他の試薬も混合物に含まれる。これらは、塩、バッファー、中性タンパク質、例えばアルブミン、洗浄剤、プロテアーゼ阻害剤、ヌクレアーゼ阻害剤、抗菌剤などの試薬を含む。
得られた混合物は、候補製薬試薬の存在は別として、Roboポリペプチドが細胞結合標的、参照結合親和性を持つ部分又は類似物に特異的に結合する条件下でインキュベートする。混合物成分は、不可欠な結合を与える任意の順序で添加され、インキュベーションは、最適な結合を促進する任意の温度で実施してよい。インキュベーション時間は、同様に最適結合のために選択されるが、迅速で高スループットのスクリーニングを円滑にするために最も短くされる。
インキュベーションの後、Roboポリペプチドと1つ又はそれ以上の結合標的の間の試薬でバイアスされた結合を、任意の便宜的な方法で検出する。Robo又は結合標的ポリペプチドの少なくとも一方が標識を含んでいる場合、標識は、放射活性、蛍光、光学又は電子密度等としての直接的な検出、あるいはエピトープタグ等としての間接的な検出を提供する。標識及び他のアッセイ成分の性質に応じて、例えば、光学又は電子密度、放射線放出、非放射性エネルギー移動等を通して標識を検出するのに種々の方法が用いられ、あるいは抗体複合体で間接的に検出される。
Roboポリペプチドの試薬の不存在での標的への結合親和性の、試薬の存在下における結合親和性に比較した相違は、試薬がRoboポリペプチドのRobo結合標的への結合を変調させることを示している。例えば、以下にも述べる細胞ベースアッセイにおいても、試薬有無における軸索成長又は配向のRobo依存性変調の相違は、試薬がRobo機能を変調させることを示している。ここで用いる相違とは、統計的に有意な、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも90%の違いである。
以下の実験部分及び実施例は例示のために与えられ、何ら限定するものではない。
(実験)
迂回(ラウンドアバウト)遺伝子のクローニング。robo1対立遺伝子は組み換えマッピングにより第2の染色体の右腕上のplexus-brown間隙にマッピングされ;組み換え体の数が58F/59Aにおけるplexusに極めて近いマッピング位置を示唆した。1つの欠失[Df(2R)P、58E3/F1から60D14/E2を欠く]はrobo変異体に相補的でなく、他の2つの欠失[Df(2R)59AB及びDf(2R)59AD、各々59A1/3から59B1/2及び59A1/3から59D1/4を欠く]はroboに相補的であり、重複[Dp(2;Y)bw+Y、58F1/59A2から60え3/F1を重複]がrobo変異体を救済する。このマッピングは58F/59A領域にroboを位置させる。
我々は、この領域にマッピングされたP1クローンから染色体歩行を始め、遠位側からはクローンDS02204を用いて、基部側からなクローンDS05609を用いて開始した。我々は、〜150kbの歩行を完了するのにコスミドクローン(Tamkun等, 1992)を用いた。次いで我々は、組み換え体において多重標識した染色体とrobo変異体染色体との間にRFLPを探した。コスミド106−5からの6.8kbEcoRI断片は、単一のrobo変異体組み換え系統に存在するマッピング染色体のHindII RFLPを同定した。この断片は、roboの局在化についての基部限界を決定した。次いで、この領域におけるさらなる欠失を試験した(Kerrebrock等, 1995)。これらの欠失の中で、Df(2R)X58−5及びDf(2R)X58−12はroboを除去するが、Df(2R)X58−1はしない。Df(2R)X58−12はDf(2R)59ABに相補的でないがDf(2R)59ADに相補的であり、Df(2R)59ABが更に基部に伸長することを示唆し、この基部終点はroboの局在化についての遠位限界を与える。歩行からのプローブは、これらの欠失の切断点の同定に用いた(図1A)。Df(2R)X58−1は、コスミドGJ12内の9.6kbEcoRI/BamHI断片において切断されるが、Df(2R)59ABは、コスミド106−1435内のBamHI/EcoRI断片で切断される。これは、roboの位置をこれらの制限断片に結合した75kbまで縮小させる。コスミドGJ12、106−12及び106−1435での0−16hrポリ−A+胚性ノーザンブロットのハイブリッド形成は、少なくとも5つの転写物を顕現させた。逆ノーザンブロットマッピングは、これらの転写物を含む領域を同定した(図1A)。これらの領域は、cDNAを単離するプローブとして使用した。7つの異なるcDNAを単離し、インシトゥハイブリッド形成によって分析した。これらの転写物の5つの発現パターンにより、それらが適当な段階で胚性CNSにおいて発現しないため、roboをコードするときに、それらを一時的にディスカウントさせた。残りの2つのcDNAの中で、12−1は、その大きさ及び発現からroboの最も有望な候補であることがわかった。12−1転写物及び転写物の領域5’を含む16kbXbaI断片は、robo変異体を救済することができる。
迂回(ラウンドアバウト)は免疫グロブリンスーパーファミリーのメンバーをコードする。我々は、12−1転写単位に相当する重複cDNAクローンを回収及び配列させた。1395アミノ酸をコードする単一の長い読み枠(ORF)を同定した(表1のD1)。ORFの概念的翻訳により、Roboタンパク質がIgスーパーファミリーのメンバーであり;Roboの外部ドメインが3つのフィブロネクチン(Fn)III型リピートに続く5つの免疫グロブリン(Ig)−様リピートを含むことを明らかにした。予測されるORFは、膜貫通ドメイン及び大きな457アミノ酸(a.a.)の細胞質ドメインも含む。Robo配列のハイドロパシー分析は、単一の25a.a.の膜貫通ドメイン(Kyte及びDoolittle, 1982)に加えてG51とQ52の間に予測される切断部位を持つシグナル配列(Nielsen等, 1997)を示した。
我々は、幾つかの基準に基づいてRoboをコードする12−1転写物を同定した。第1に、胚性Roboフェノタイプは、このcDNAを含む16kbXbaIゲノム断片によって救済され;他の転写物はこの16kbXbaI断片には含まれない。第2に、我々は、対立遺伝子robo6に付随するCfoIRFLPを同定した。この多型性は、ORFのヌクレオチド332がGからAに変化し、その結果Gly111がAspに変化したことによる。Gly111は、第1のIgドメインにあり(図2)、同定された全てのRobo相同体に保持される。この変化は対立遺伝子Robo6に特異的であり、親の染色体又は同じ親遺伝子型から生成された他の7つの対立遺伝子のいずれにも見られない。第3に、Roboタンパク質を認識する抗体の生成(後述)が、対立遺伝子robo1、robo2、robo3、robo4及びrobo5はRoboタンパク質を生成しないことを明らかにする(表12)。
表12.robo変異体対立遺伝子
対立遺伝子 異名 分類
robo1 GA285 タンパク質無し
robo2 GA1112 タンパク質無し
robo3 Z14 タンパク質無し
robo4 Z570 タンパク質無し
robo5 Z1772 タンパク質無し
robo6 Z1757 タンパク質陽性;Gly111からAsp
robo7 Z2130 低下したタンパク質レベル
robo8 Z3127 タンパク質陽性
全ての対立遺伝子は、FasIII無し染色体のEMS突然変異誘発によって生成されら。これらの各対立遺伝子は、これらの対立遺伝子がrobo位置[Df(2R)X58−5]に対する染色体欠失に渡って配置されたとき観察された変異体フェノタイプが同型接合的対立遺伝子から区別できないので、roboに対する完全、又は完全に近い、機能喪失のフェノタイプを表すことがわかる。
最後に、roboのトランスジェニック神経発現はrobo変異体のフェノタイプを横切る正中線を救済する(以下参照)。
cDNA及びゲノムプローブを用いた発生的ノーザンブロットは、roboが〜7500bpの単一の転写物にコードされることを示唆している。我々は、ゲノムDNAを配列させ、配列内に17のイントロンを同定したが、そのうち14は50−75のみの長さであり、加えて3つのイントロンは843bp、236bp、及び110bpである(図1B)。転写の正確な出発点は決定されていない。
進化的に保持されたRobo様タンパク質のファミリー。5つのIg及び3つのFnドメイン、膜貫通ドメイン、及び長い(452a.a.)細胞質領域の存在は、Roboがレセプター及びシグナル化分子でありうることを示している。ネトリンレセプターDCC/Frazzled/UNC−40は、6Ig及び4Fnドメイン及び同様に長い細胞質領域を持つ関連するドメイン構造を有する(Keino-Masu等, 1996; Chan等, 1996; Kolodziej等, 1996)。現在知られている「5+3」機構を持つ唯一のタンパク質はCDO(Kang等, 1997)である。しかし、CDOはRoboと遠く関連しているのみである(対応するIg及びFNドメインの間で15−33%a.a.同一性)。
我々は、脊椎動物においてアミノ酸同一性がCDOを越えRobo相同性を示す他の「5+3」タンパク質を同定した。ヒト発現した配列タグ(EST;yu23d1、登録#H77734)はroboの第2のIgドメインと高い相同性を示し、ヒト胎児脳cDNAライブラリー(Stratagene)をプローブするのに用いられた。回収されたクローンは、5つのIg及び3つのFnドメインを持つヒト遺伝子に相当する(図2)。例示的な機能性Roboドメインを表13−17に示す(対応するコード核酸は配列表の対応する核酸配列から見分けられる)。
表13.アミノ酸配列位置によるヒトRobo1の例示的ドメイン
シグナル配列: 6−21
第1の免疫グロブリンドメイン: 68−167
第2の免疫グロブリンドメイン: 168−258
第3の免疫グロブリンドメイン: 259−350
第4の免疫グロブリンドメイン: 351−450
第5の免疫グロブリンドメイン: 451−546
第1のフィブロネクチンドメイン: 547−644
第2のフィブロネクチンドメイン: 645−761
第3のフィブロネクチンドメイン: 762−862
膜貫通ドメイン: 896−917
細胞質モチーフ#1: 1070−1079
細胞質モチーフ#2: 1181−1195
細胞質モチーフ#3: 1481−1488
表14.アミノ酸配列位置によるヒトRoboIIの例示的ドメイン
第4の免疫グロブリンドメイン: 1−91
第5の免疫グロブリンドメイン: 92−185
第1のフィブロネクチンドメイン: 186−282
表15.アミノ酸配列位置によるショウジョウバエRobo1の例示的ドメイン
シグナル配列: 30−46
第1の免疫グロブリンドメイン: 56−152
第2の免疫グロブリンドメイン: 153−251
第3の免疫グロブリンドメイン: 252−344
第4の免疫グロブリンドメイン: 345−440
第5の免疫グロブリンドメイン: 441−535
第1のフィブロネクチンドメイン: 536−635
第2のフィブロネクチンドメイン: 636−753
第3のフィブロネクチンドメイン: 754−854
膜貫通ドメイン: 915−938
細胞質モチーフ#1: 1037−1046
細胞質モチーフ#2: 1098−1119
細胞質モチーフ#3: 1262−1269
表16.アミノ酸配列位置によるショウジョウバエRoboIIの例示的ドメイン
免疫グロブリンドメイン#1: 4−99
免疫グロブリンドメイン#2: 100−192
免疫グロブリンドメイン#3: 193−296
免疫グロブリンドメイン#4: 297−396
免疫グロブリンドメイン#5: 397−494
フィブロネクチンドメイン#1: 495−595
フィブロネクチンドメイン#2: 596−770
フィブロネクチンドメイン#3: 771−877
膜貫通ドメイン: 906−929
保持された細胞質モチーフ#1: 1075−1084
表17.アミノ酸配列位置による線虫Robo1の例示的ドメイン
第1の免疫グロブリンドメイン: 30−129
第2の免疫グロブリンドメイン: 130−223
第3の免疫グロブリンドメイン: 224−315
第4の免疫グロブリンドメイン: 316−453
第5の免疫グロブリンドメイン: 454−543
第1のフィブロネクチンドメイン: 544−643
第2のフィブロネクチンドメイン: 644−766
第3のフィブロネクチンドメイン: 767−865
膜貫通ドメイン: 900−922
細胞質モチーフ#1: 1036−1045
細胞質モチーフ#2: 1153−1163
細胞質モチーフ#3: 1065−1074
相同性は最初の2つのIgドメインにおいて特に高く(D−Robo1とCDOの間の同じ2つのIgドメインについての26%及び30%に比較して、各々58%及び48%a.a.の同一性)、それとともに、細胞外領域全体にわたる同一性と3つの保持された細胞質モチーフの存在により、我々は、これをヒト迂回1遺伝子(H−robo1)として設計した。データベース検索により、データベースDUTT1においてH−robo1に対応する核酸配列はシグナル配列において相違していることが明らかとなり、選択的なスプライシング、9bpの挿入及び7つの単一塩基対変化を示唆している。5つのEST(実験方法参照)は、H−robo1の細胞質ドメインと高い配列類似性を示す。これらのESTの一つをプローブとして用いて単離したcDNAの配列により、第2のヒト迂回遺伝子を確認した(H−robo2)。
H−robo1及びD−robo1の間で保持された配列に基づく変性したPCRプライマーを、ラット胚E13脳cDNAライブラリーからのPCR断片の単離に用いた。断片は、E13脊髄cDNAライブラリーのプローブに用い、その結果、全長ラットrobo遺伝子(R−robo1)を単離した。予測されるタンパク質は、H−robo1と全長に渡って高い配列同一性(>95%)を示す。異なるR−robo1cDNAクローンの5’配列は、この遺伝子がH−robo1/DUTTIと類似の形式で選択的にスプライシングされることを示す。我々は、H−robo2に高い相同性を持つR−robo2についてのcDNAクローンの単離に同様の方法を用いた。
マウスESTvi92e02は、H−robo1の細胞質部分に高い相同性を有する。線虫Sax−3遺伝子もrobo相同体である(表1;Zallen等, 1997)。第2のショウジョウバエrobo遺伝子(D−robo2)も、公的なデータベースにおけるゲノム配列の分析から予測される。これらのデータを合わせると、Roboが、少なくとも線虫の1つ、ショウジョウバエの2つ、ラットの2つ、及びヒトの2つのメンバーを持つIgスーパーファミリータンパク質の新たなサブファミリーのメンバーであることが見いだされることを示している。
Roboファミリータンパク質のアラインメントにより、第1及び第2のIgドメインが、細胞外ドメインで最も高度に保持された部分であることが明らかとなる。細胞質ドメインは、3つの高度に保持されたモチーフの存在を除いては、高度に多岐にわたる(表18)。
表18.保持された細胞質モチーフ:3つの保持された細胞質モチーフのアミノ酸アラインメントは以下に示す構成である;線虫robo、モチーフ#2及び#3は、よりよいアラインメントを得るために切り換えた。
保持された細胞質モチーフ#1
PDNPTPYATTMIIGTSS 1050 ショウジョウバエ迂回−I
SGQPTPYATTQLIQSNL 1083 ヒト迂回−I
NASPAPYATSSILSPHQ 1088 ショウジョウバエ迂回−II
HDDPSPYATTTLVLSNQ 1049 線虫迂回
PTPYATT.HH..... 共通(ここでhはI、L又はV)
保持された細胞質モチーフ#2
INWSE.FLPPPPEHPPPSSTYG.Y 1119 ショウジョウバエ迂回−I
MNWAD.LLPPPPAHPPPHSNSEEY 1202 ヒト迂回−I
STWANVPLPPPPVQPLPGTELEHY 31 ヒト迂回−II
KTLMD.FIPPPPSNPPPP.GGHVY 1168 線虫迂回−I
nW...hhPPP. PPP.s....Y 共通(ここでhは疎水性)
保持された細胞質モチーフ#3
PSPMQPPPPVPVPVPEGW.Y 1273 ショウジョウバエ迂回−I
YTDDLPPPPVPPPAIKSP 1493 ヒト迂回−I
YADDLPPPPVPPPAIKSP 90 マウス迂回−I
RAPAMPTNPVPPEPPARY 1077 線虫迂回
....PPPPVPPP.... 共通
第1のモチーフについての共通(配列)は、PtPYATTxhhであり、xは任意のアミノ酸でありhはI、L、又はVである。モチーフの中心にチロシンが存在することは、リン酸化の部位を示している。他の2つのモチーフは、1又は2のアミノ酸で離間した一連のプロリンから構成され、SH3ドメインの結合部位を暗示している。特に、モチーフ#2のLPPP配列は、ショウジョウバエ可能化タンパク質又はその哺乳動物相同体Mena(Niebuhr等, 1997)に対する良好な結合部位を提供する。これら3つの保持された全ての部位は、Robo媒介シグナル伝達において機能するリンカー/アダプタータンパク質のドメイン(例えばSH3ドメイン)についての結合部位として機能することができる。
Roboはショウジョウバエ胚における長軸方向の軸索で領域的に発現される。軸索横断挙動の調整においてroboが果たしうる役割を決定するために、我々は、胚性CNSにおけるrobo発現パターンを試験した。ショウジョウバエにおけるrobomRNAのインシトゥハイブリッド形成パターンは、CNSにおける向上かつ拡散した発現を有することを示した。我々は、Robo発現を可視化するために、タンパク質の細胞外部分(アミノ酸404−725)の一部に対するモノクローナル抗体(MAb13C9)を生じさせた。Roboは、胚帯伸展の間に側方縞において弱く発現された胚で最初に見いだされる。胚帯退縮の開始時にRobo発現は神経外胚葉で観察される。段階12の末期までに、成長円錐体が最初に伸長するにつれ、Roboは、pCC、aCC、MP1、dMP2及びvMP2を含む同側的に突出する成長円錐体上で見られる。明らかに、交連的成長円錐体が正中線に向けて及びそれを横切って伸長するとき、Robo発現は殆ど又は全く観察されない。しかしながら、これらの成長円錐体が長軸方向への突出に戻ると、それらのRobo発現レベルが劇的に上昇する。Roboは、全ての長軸方向突出成長円錐体及び軸索に高レベルで発現される。それに対して、Roboは、交連軸索上では検出不能に近いレベルでしか発現されない。このことは、長軸方向の路における〜90%の軸索も交連の一つにおいて交差する軸索セグメントを有するので明らかである。即ち、Robo発現は領域的に制限されている。また、Robo発現は、表皮に渡って低レベルで、筋肉結合部位において高レベルで見られる。段階16−17の胚において、交連にかすかなRobo染色が見られるが、長軸方向路で観察されるものより極めて低いレベルである。
Roboの免疫電子顕微鏡。我々は、高分解能でRobo局在化を試験するために免疫電子顕微鏡を用いた。段階13の胚において、Roboは、長軸方向の成長円錐体及び糸状仮足において長軸方向軸索自身より高いレベルで発現される。この局在化は、Roboが誘導レセプターとして機能するモデルと一致する。免疫電子顕微鏡の向上した感度は、交連性軸索の表面におけるRoboタンパク質の極めて低いレベルの存在を明らかにしている。さらに、交連性軸索内部にRobo陽性小胞を見ることができ、おそらくRoboの成長円錐体への輸送を表している。最後に、連続的なセクションの使用による単一の軸索の経路を再構築することにより、我々は、個々の軸索が交連から長軸方向の路に戻った後にRobo発現が大きくアップレギュレートされたることを確認した。非横断及び横断後の軸索でのRoboの発現及びその成長円錐体及びその糸状仮足での高いレベルは、Roboが反発的な正中線キューのための軸索誘導レセプターとして機能するというモデルを提供する。
Roboのトランスジェニック発現。我々は、Roboが確かに正中線忌避物質に対する成長円錐体レセプターであるならば、軸索成長の初期段階の間のRoboタンパク質のパン−神経発現が、comm機能喪失に類似しrobo機能喪失とは反対のrobo機能増進フェノタイプを導くであろうという仮説を立てた。この仮説を試験するために、我々は、pUASTベクター中のUASプロモーターの下流側に完全なORFを含むがその非翻訳領域(UTR)は含まないrobocDNAをクローニングし、GAL4系(Brand及びPerrimon, 1993)で使用するためのトランスジェニックハエを生成させた。全てのニューロンにおけるroboの発現は、UAS-roboハエをelav-GAL4又はscabrous-GAL4系に交配させることにより達成した。
驚くべきことに、robomRNAのパン−神経発現は、MAb BP102でアッセイしたような強い軸索骨格フェノタイプを生成しなかった。抗FasII(MAb 1D4)での染色により、僅かな束状化欠失が明らかとなったが、軸索骨格全体は正常であった。我々が何故強いrobo異所性発現フェノタイプの観察に失敗したかについての洞察は、これらの胚を抗RoboMAbで染色することによって与えられた。興味深いことに、Roboタンパク質は、野生型より高いレベルで発現されたが、野生型のような制限、即ち、軸索の長軸方向部分での高いレベルの発現及び交連における低レベルが残されていた。この結果は、おそらく翻訳後に、Robo発現に強い調節が存在し、その長軸方向軸索セグメントへの局在化を確実にすることを示している。このような機構は、タンパク質翻訳、輸送、挿入、内部移行及び/又は安定性の調節によって制御しうる。
我々はこれらのトランスジェニックハエをrobo変異体の救済に用いた。robo3及びrobo5同型接合体におけるelav-GAL4系によるroboの発現は、、pCC及び他の同定されたニューロンを含むFasII陽性軸索の正中線交差を救済した。
Roboは細胞自律的形式で機能することが明らかとなる。Roboが細胞自律的形式で機能できるかを試験するために、我々は、ftzng-GAL4系(Lin等, 1994)を持つUAS−robo導入遺伝子を用いた。ftzng-GAL4系は、pCC、vMP2、dMP2、及びMP1等のrobo変異体によって影響される多くの最初期ニューロンを含むCNSニューロンのサブセットで発現する。ftzng-GAL4系によるroboの発現は、robo変異体の頭が正中線に向かい横切るrobo変異体:pCCにおいてこれらの同定されたニューロンを救済するのに十分であり、それらの救済された胚は、もはや同側的に突出して正中線を横切らない。同じ胚を抗roboMAb 13C9で染色した場合、我々は、全てのRobo陽性軸索が正中線を横切らないことを観察した。ftzng-GAL4系は、軸索の多くのpCC経路(Lin等, 1994)、正中線長軸方向束での発現を誘導する。robo変異体において、この軸索束は正中線に自由に交差及び環化し、その対側性経路と結合する。ftzng-GAL4系誘導UAS−roboによって救済された場合、偶発的に僅かな軸索が正中線を横切ることはあるものの、この経路はもはや正中線のそれ自身の側に大きく維持される。これらの発現は、Roboが細胞自律的形式で機能できるという概念を支持する。
ラット脊髄における哺乳動物robo1の発現。幾つかの脊椎動物Robo相同体の単離は、Roboが、ショウジョウバエにおけるのと同様に、脊椎動物神経系において正中線横断の調整に類似の役割を果たすことを示唆する。脊椎動物の脊髄において、腹側正中線はフロアプレートと呼ばれる細胞の独特な群を含む(概説のために、Colamarino及びTessier-Lavigne, 1995)。ショウジョウバエ神経系におけるように、脊椎動物脊髄は、横断及び非横断軸索の両方を含む。脊髄交連性ニューロンは、脊髄の背側で生まれ;交連性軸索はフロアプレートに向けてかつ横切って突出した後、頭側へ長軸方向に戻る。それに対して、2つの他の類のニューロンである背側連合ニューロン及び腹側運動ニューロンは、フロアプレートを横切らない(Altman及びBayer, 1984)。
Roboがこれらの脊髄ニューロンの突出の機構において役割を果たす可能性を取り扱うために、我々は、インシトゥハイブリッド形成におけるRNAによるラットrobo1の発現を試験した。最初の3つのIgドメインに渡るラットrobo1リボプローブを、E13ラット脊髄の横行断面にハイブリッド形成させた。E13において、多くの交連性軸索が既にフロアプレートを横切って伸長しているならば(Altman及びBayer, 1984)、ラットrobo1は、背側脊髄において、交連性ニューロンの細胞体に相当するパターンで高レベルに発現される。また、ラットrobo1は、発達中の運動カラムの領域において、腹側細胞の亜集団で低レベルで発現される。興味深いことに、発現パターンは、やはり交連及び運動ニューロンで発現され、ネトリン1に対するレセプターをコードする他のIgスーパーファミリーのメンバーであるDCCをコードするmRNAと類似し、部分的に重複している(Keino-Mase等, 1996)。しかしながら、ラットrobo1は、脊髄又は背根神経節のフロアプレート又はルーフプレートのいずれでも発現されない。これは、ルーフプレートで強く発現されるラットcdoと反する(KB, MT-L及びR. Krauss)。末梢においては、ラットrobo1は、筋節及び発達中の肢においてもc−metを暗示するパターンで発現されることがわかり(Ebens等, 1996)、ラットrobo1も筋前駆細胞の泳動により発現されうる事を示している。従って、そのショウジョウバエ相同体と同様に、ラットroboI RNAは、軸索の交差及び非交差集団の両方によって発現され、それがD−Robo1の機能的等価物をコードすることを示している。
遺伝子ストック。8つ全てのRobo対立遺伝子を、Seeger等, 1993に記載されているように、ファシクリンIIIについて欠失した染色体上で単離した。次いで、FasIIIを含む複製物の使用及びrobo染色体の組み換えは、roboフェノタイプの発現がFasIIIの不在に無関係であることを示した。欠失体は、インディアナ州ブルーミントンのショウジョウバエストックセンターから得た。
robo遺伝子のクローニング及び分子分析。roboへの分子歩行の出発点は、Berkeley及びCreteショウジョウバエゲノムプロジェクトから得た。染色体歩行は、Tamkunライブラリー(Tamkun等, 1992)からのコスミドを単離するための標準的技術を用いて実施した。cDNAは、Zinn9-12時間ショウジョウバエ胚gt11ライブラリ(Zinn等, 1988)から、及びヒト胎児脳ライブラリ(Stratagene)から単離した。ポリ−A+RNAのノーザンブロット及び逆ノーザンブロットを、感受性チャーチ条件を用いてハイブリッド形成させた。
cDNA及びゲノムサブクローンの配列は、製造者のプロトコールに従ってAutoRread Kit又はAutoCycle Kit(Pharmacia)で配列(USB)を用いたジデオキシヌクレオチド鎖停止法により、又は33Pサイクル配列により実施した。反応は、Pharmacia LKB又はABI自動化レーザー蛍光DNA配列器で各々分析した。cDNAは両方の鎖で完全に配列させた。配列コンティグは、Lasergene、Intelligenetics及びAssemblyLIGNソフトウェア(Kodak Eastman)を用いて編集した。データベース検索は、BLASTを用いて実施した(Altscuel等, 1990)。
全長D−robo1cDNAは、2つの部分的cDNAを内部HpaI部位で結合させ、pBluescript.SK+のEcoRI部位にサブクローニングすることにより生成させた。全長H−robo1cDNAは、cDNAからのXbaI-SalI断片とSalI部位でカルボキシル末端222アミノ酸をコードするPCR産物とを結合させることにより合成した。PCR産物は、停止コドンに導入されたEcoRI部位を有する。ライゲーション生成物をpBluescript.SK+にクローニングし、XbaI及びEcoRIで消化させた。
ラットrobo1cDNAをクローニングするために、D−robo1及びH−robo1の5’末端の間に保持された配列に対して設計された変性オリゴヌクレオチドプライマーを、E13ラット脳cDNAからの500bp断片をPCRで増幅するために使用した。この断片は、E13脊髄ライブラリーを高ストリンジェント性でスクリーニングするのに用いられ、最後の700ヌクレオチド以外の全部を含む4.2kbのcDNAクローンの単離をもたらした。引き続きライブラリーをこのcDNAからの非重複プローブでスクリーニングすることにより、4つの部分的な及び7つの全長クローンの単離がもたらされた。ラットrobo2cDNAをクローニングするために、我々は、同じライブラリーをH−robo2cDNAの断片でスクリーニングした。
発現された配列タグ及びゲノム配列。EST類yu23d11(#H77734)、zr54g12(#AA236414)及びyq76e12(#H52936、#H52937)は、H−RoboIの一部をコードする。ESTyq7e12は、ヒトグリコホリンB遺伝子の一部に異常にスプライシングされる。5つのEST類、yn50a07、yg02b06、yg17b06、yn13a04及びym17g11は、H−robo2の一部をコードする。ショウジョウバエP1クローンDS00329はD−robo2のゲノム配列をコードする。配列1825710及び1825711(ともに:#U88183:位置ZK377)は、線虫roboの予測される配列をコードする。ESTvi62e02(#AA499193)は、マウスrobo1をコードする。
robo対立遺伝子における分子欠失の同定。robo転写単位に影響する制限断片長多型を同定するために、robo対立遺伝子及びそれらの親の染色体のサザンブロットを、ゲノムコスミドクローン106−1435からの断片又は部分的cDNAクローンとハイブリッド形成させた。DNAは同型接合的変異胚から得た。次いで胚の半分から得たDNAに対して35サイクルのPCRを実施した。使用したCfoI多型に隣接する領域に特異的なプライマーは、ROBO6(5'-GCATTGGGTCATCTGTAGAG-3')及びrobo23(5'-AGCTATCTGGAGGGAGGCAT-3')であった。PCR産物は、Pharmacia H300スピンカラムで精製し、直接配列させた。
ショウジョウバエの形質転換、roboレスキュー、及び過剰発現。コスミド106−1435からの16kbのXbaI断片をショウジョウバエ形質転換ベクターpCaSpeR3にクローニングした。形質転換体は、標準的方法により生成及びマッピングした。4つの独立した系が、MAb1D4染色で判定してrobo1,3,5対立遺伝子を救済することを示した。
プライマー(5'-GAGTGGTGAATTCAACAGCACCAAAACCACAAAATGCATCCC-3')及び(5'-CGGGGAGTCTAGAACACTTCATCCTTAGGTG-3')を用いたD−roboORFのPCR増幅は、ショウジョウバエコンセンサス(Cavener, 1987)により密接に一致し、21bpの5’UTRのみを有して3’UTR配列を持たない変更されたリボソーム結合部位を持つPCR産物を生成した。PCR産物はEcoRI及びXbaIで消化し、pBluescript(Stratagene)、次いでpUAST(Brand及びPerrimon, 1993)にクローニングした。形質転換系は、全てのニューロンでGAL4を発現するelav-GAL4及びsca-GAL4系、又はCNSニューロンのサブセットにおいて発現するftzng-GAL4(Lin等, 1994)と交配させた。胚は、MAb類BP102、1D4及び13C9での染色により検定した。robo変異バックグラウンドにおける異所性発現については、ストックrobo3及びrobo5(ともにタンパク質無し)を用いた。交配は、ストックw;robo/CyO;UAS-robo及びw;robo/CyO;elav-GAL4を利用した。バランスのとれたストックを維持するのが困難であるため、robo/+;ftz-ngGAL4/+雄は必要に応じて生成させた。
融合タンパク質及び抗体の生成。6つのヒスチジンタグタンパク質を、D−roboタンパク質のアミノ酸404−725をpQE31ベクター(Qiagen)のPstI部位にクローニングすることにより構築した。融合タンパク質は変性条件下で精製し、次いでPBSに対して透析した。マウスの免疫化及びMAb生成は、標準的なプロトコールに従った(Patel, 1994)。
RNA局在化及びタンパク質免疫細胞化学。ジゴキシゲニン標識アンチセンスrobo転写物は、BluescriptにおけるrobocDNAのサブクローンから生成させた。インシトゥ組織ハイブリッド形成は、Tear等, 1996に記載されているように実施した。免疫細胞化学はPatel等, 1994に記載されているように実施した。MAb1D4は1:5希釈で、BP102は1:10で用いた。抗robo染色については、MAb13C9は0.1%Tween-20を含むPBS中に1:10希釈し、メタノールへの暴露を最小にするように胚を固定してクラッキングした。tritonの存在及びメタノール中での胚のストックは、ともにMaB13C9の活性を破壊することが見いだされた。
ラット脊髄のインシトゥハイブリッド形成は実質的に、Fan及びTessier-Lavigne, 1994に記載されたように実施した。E13胚を4%パラホルムアルデヒドに固定し、加工し、OCTに包埋し、10mに切断した。最初の3つの免疫グロブリンドメインに渡る1.0kbの35SアンチセンスrRoboリボプローブをハイブリッド形成に用いた。さらなる非重複プローブも用いて同一の結果を得た。DCC転写物は、Keino-Masu等, 1996に記載されているように検出した。RAG−1に対する免疫組織化学は、4D7モノクローナル抗体(Dodd等, 1988)を用いて10mの脊髄横断片で行った。
電子顕微鏡。Canton S胚は、手で卵子を取り出し、背側を開いて腸を除去し、既に記載されている方法(Lin等, 1994)に従って、以下の修正を加えて免疫電子顕微鏡用に調製した。固定した胚をMAb13C9(1:1)と1−2時間、ビオチン化ヤギ抗マウス二次抗体(1:250)と1.5時間、次いでストレプトアビディン複合HRP(1:200)と1.5時間続けてインキュベートした。HRP−DAB反応のためにグルコースオキシダーゼではなく過酸化水素(0.01%)を用いた。
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この明細書中で引用した全ての出版物及び特許出願は、個々の出版物及び特許出願が特別にかつ独立して参考として取り入れられることが明示されているように、ここに出典明示して取り入れる。上記の発明は、理解を明確にするために、例示及び実施例によって幾分詳細に記述したが、当業者には、本発明の教示に照らして、添付する特許請求の範囲の精神又は範囲から逸脱することなく、それらにある種の変更及び修正がなし得ることが容易に明らかになるであろう。
迂回(ラウンドアバウト)ゲノム配置の構成を示す図である。(A)コスミド染色体歩行は、第2の染色体の58F/59A領域を通る。用いられたコスミド内の欠陥切断点の位置は上部の2つの点で示した。歩行からの同定された転写物はコスミドの下部に示した。12−1転写物は、robo遺伝子に相当し;転写方向は遠位から近位に向けてである。16kb XbaIゲノムレスキュー断片の位置を下部に示した。(B)robo転写物内のイントロンの位置及び大きさ。コード配列は線の太い部分で示した。転写物は(A)におけるその配向を反映するように3’−5’で示した。 Roboタンパク質の構造を示す図である。ショウジョウバエRoboタンパク質の模式図である。robo6における免疫グロブリン(Ig)、フィブロネクチン(FN)及び膜貫通(TM)ドメイン並びにアミノ酸置換の位置を示した。ショウジョウバエRobo1及びヒトRobo1の間のパーセントアミノ酸同一性を各ドメインについて示した。

Claims (9)

  1. 配列番号:2又は8に示されるアミノ酸配列を含んでなる単離されたRoboポリぺプチド。
  2. 配列番号:8の残基1−12、配列番号:8の残基18−28、配列番号:8の残基31−40又は配列番号:8の残基45−65を含んでなる断片、又は配列番号:8で示されるアミノ酸配列を含んでなる単離されたヒトRoboポリペプチド。
  3. 配列番号8のアミノ酸配列を含んでなる請求項1又は2に記載の単離されたRoboポリペプチド。
  4. 配列番号:8のアミノ酸1−895を含んでなる、可溶化形態のRoboポリペプチド。
  5. 配列番号:の免疫原性断片を用いて製造される、単離されたRobo特異的抗体。
  6. ヒトRoboポリペプチドの特異的抗体である、請求項に記載の抗体。
  7. 配列番号:8の残基1−12、配列番号:8の残基18−28、配列番号:8の残基31−40、配列番号:8の残基45−65、配列番号:8の残基780−791、配列番号:8の残基835−847、配列番号:8の残基877−891、配列番号:8の残基930−942、配列番号:8の残基981−998、配列番号:8の残基1040−1051、配列番号:8の残基1080−1090、配列番号:8の残基1154−1168、配列番号:8の残基1215−1231、配列番号:8の残基1278−1302、配列番号:8の残基1378−1400、配列番号:8の残基1460−1469、配列番号:8の残基1497−1519、配列番号:8の残基1606−1626及び配列番号:8の残基1639−1651の免疫原性断片を用いて製造する、単離されたRobo特異的抗体。
  8. 請求項1ないし4の何れかに記載のポリペプチドをコードするコード鎖を含んでなる組み換え核酸であって、前記ヌクレオチドストランドが2000塩基対以下の天然隣接領域に隣接している組み換え核酸。
  9. 請求項に記載の核酸を含んでなる細胞。
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