JP2001523458A - 神経細胞機能の調節方法 - Google Patents

神経細胞機能の調節方法

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JP2001523458A JP2000521198A JP2000521198A JP2001523458A JP 2001523458 A JP2001523458 A JP 2001523458A JP 2000521198 A JP2000521198 A JP 2000521198A JP 2000521198 A JP2000521198 A JP 2000521198A JP 2001523458 A JP2001523458 A JP 2001523458A
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ティアー,ガイ
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Abstract

(57)【要約】 細胞において発現した活性Roboの量は、細胞と接触するCommポリペプチドの有効量を調節することにより変えられ、これによって、発現した活性Roboの量は、細胞と接触するCommポリペプチドの有効量の調節により逆に調節される。特定の実施態様において、Commポリペプチドは、製薬的に許容可能な組成物として外因的に細胞に供給される。他の側面において、本発明はRobo-Comm相互作用を調節する薬剤をスクリーニングする方法を提供する。これらの方法は、一般的にRobo発現細胞、Commポリペプチド及び候補薬剤の混合物を作製し、細胞により発現したRoboの量における薬剤の影響を測定することを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願において行われた研究は、NIH助成NS18366により部分的に支
援されている。政府はこの出願に対して発行される特許に権利を有する場合があ
る。
【0002】 (緒言)発明の分野 本発明の分野は神経細胞機能の調節方法である。
【0003】背景 発達中の中枢神経系(CNS)において、殆どの成長円錐は、その移動中に一又
は複数回、正中線に直面し、交差するか又は交差しないかの決定をする。この決
定は静的なものではなく、むしろ成長円錐の歴史に応じて変化する。例えば、シ
ョウジョウバエ(Drosophila)腹側の神経索において、介在ニューロンの約10%
がそれ自身の側にのみ軸索を突出させ、ある場合には、正中線を横切らないでそ
の近傍に伸長する。介在ニューロンの他の90%は最初に正中線を横切ってその
軸索を突出させ、ついで、方向を変えて他の側の長軸方向に突出しており、しば
しば、正中線の近傍まで伸長する。正中線を一度横切ったこれらの成長円錐は、
正中線に近接しているにもかかわらず、また多くの交連軸索がそれを横切るにも
かかわらず、決してそれを再び交差することはない。交差するか交差しないかの
決定はショウジョウバエに独特のものではなく、全ての両側性対称神経系の様々
な正中線構造に共通している。
【0004】 どのような正中線シグナル及び成長円錐レセプターが、成長円錐が正中線を横
切るか否かを制御するのであろうか。一度横切った後、どのような機構によりこ
れらの成長円錐が再度横切ることが防止されるのであろうか。関連する問題は、
中間標的としての正中線の性質に関連する。そのように多くの成長円錐が正中線
をそのように誘因性構造であるとしていたとすると、なぜ成長円錐は迂回しない
で横切るのであろうか?なぜ成長円錐は正中線から離れるのであろうか?
【0005】 このような系の成分をコードする遺伝子を見つけるための一つのアプローチ法
は、正中線を横切る軸索が多すぎるか又は少なすぎる軸索の変異体についてスク
リーニングすることである。このような大規模変異体スクリーニングは、ショウ
ジョウバエで既に行われ、2つの鍵となる変異体:交連無し(comm)及び迂回
(ラウンドアバウト)(robo)の同定がなされている(Seeger等, 1993; Tear等,
1993による概説)。comm変異体胚において、交連性成長円錐は、最初は正中
線方向に配向するが、ついでそれを横切らず、代わりに螺旋を巻いてそれ自身の
側に伸長する。他方、robo変異体胚は、あまりに多くの軸索が正中線を横切
る点で反対の表現型を示す;通常はそれら自身の側にしか伸長しない多くの成長
円錐がここでは正中線を横切るようで、通常は一度しか正中線を横切らない軸索
が複数回横切るようである(Seeger等,1993;本明細書)。comm及びroboの
二重変異体は、robo様表現型を示す。
【0006】 comm及びroboは、如何にして正中線との交差性を制御しているのであ
ろうか。これらの遺伝子に関する最初の論文(Seegerら, 1993)もcommのクロ
ーニングに関するもの(Tearら, 1996)もこの問題を解決していない。commは
正中線細胞に表現される新規の表面タンパク質をコードする。実際、commに
ついての論文(Tearら, 1996)は、これからの研究が「Commの不可解な機能に
ある光を投じる助けとなる・・・・」であろうという希望で終わっている。
【0007】 同時係属中の出願[Robo、ポリペプチドと核酸の新規ファミリー(A Novel
Family of Polypeptides and Nucleic Acids)、発明者:Corey S. Goodman, Tho
mas Kidd, Kevin J. Mitchell及びGuy Tear,本願と共に出願]には、ショウジョ ウバエを含む様々な種におけるroboのクローニング及びキャラクタリゼーシ
ョンが開示されている。roboは、5の免疫グロブリン(Ig)ドメイン、3のフ
ィブロネクチンIII型ドメイン、膜貫通ドメイン、及び長い細胞質ドメインを
持つ新しいクラスの誘導レセプターをコードする。Roboは、ショウジョウバ
エから哺乳動物までに高度に保持されたIgスーパーファミリータンパク質の新
規なサブファミリーを定める。Roboの外部ドメイン、特に最初の2つのIg
ドメインは、ショウジョウバエからヒトまで高度に保存されているが、細胞質ド
メインは、より多岐にわたる。それにもかかわらず、細胞質ドメインは高度に保
持された3つの短いプロリンリッチのモチーフを含んでおり、このモチーフは、
SH3又はリンカーもしくはシグナル分子における他の結合ドメインに対する結
合部位を表す。
【0008】 正中線を決して横切らない軸索においては、Roboは最初からそれらの成長
円錐上に発現される;正中線を横切らない軸索の大部分に対しては、Roboは
、正中線を横切った後にだけその成長円錐に高レベルで発現する。ショウジョウ
バエにおけるトランスジェニックレスキュー実験により、Roboがレセプター
としての機能に一致して、細胞自律的に機能することができることが明らかにさ
れている。しかして、ショウジョウバエにおいて、Roboは正中線交差性を制
御する門番役として機能するように思われる;Roboが高レベルで発現する成
長円錐では、正中線を横切ることが妨げられる。哺乳動物におけるRoboタン
パク質は軸索誘導の制御において同様な形で機能する。
【0009】 ここでは、我々は、CommがRobo発現をダウンレギュレートすることを
明らかにする異所性及び過剰発現の研究を開示しており、CommがRobo媒
介正中線反発を抑制するように機能することを証明する。これらの結果から、正
中線におけるCommと成長円錐上のRoboのレベルが密接に関連し合って動
的に調節され、ある成長円錐のみが正中線を横切ること、横切らない成長円錐は
正中線にとどまらないこと、そして一度横切った成長円錐は再度横切ることはな
いことが示されている。
【0010】 (発明の概要) 本発明は、細胞に発現した活性なRoboの量を調節する方法及び組成物を提
供する。概略の方法は、活性Roboペプチドの量を発現する細胞と接触するC
ommポリペプチドの有効量を調節することを含み、それによって、細胞と接触
するCommポリペプチドの有効量の調節により、発現した活性Roboの量が
逆に調節される。例えば、Commポリペプチドの有効量が増えれば、発現した
Roboの量は減少される。Roboポリペプチドは、好ましくはヒト、マウス
、線虫(C. elegans)又はショウジョウバエのRoboI又はII配列又はRob
o特異的活性を有するそのポリペプチドドメインであり、Commポリペプチド
はRobo発現を特異的に調節し、(a)配列番号:14又はRobo発現を特異
的に調節する欠失変異体を含んでなり、及び/又は(b)配列番号:13を含んで
なる核酸、又は好ましくはストリンジェントな条件下で配列番号:13とハイブ
リダイズする核酸によりコードされるものである。特定の実施態様では、Com
mポリペプチドは、生理学的に許容可能な組成物として外因的に細胞に供給され
る。他の側面では、本発明はRobo-Comm相互作用を調節する薬剤をスク リーニングする方法を提供する。これらの方法は、概して、Robo発現細胞、
Commポリペプチド及び候補薬剤の混合物を作製し、細胞により発現したRo
boの量に対する薬剤の影響を測定することを含む。
【0011】 (本発明の詳細な説明) 主題となる方法は、ある量の活性Roboペプチドを発現する細胞と接触する
Commポリペプチドの有効量を調節し、これによって、細胞と接触するCom
mポリペプチドの有効量の調節により、発現した活性Roboの量を逆に調節す
ることが含まれる。Robo発現は、細胞-細胞相互作用、細胞移動性、モルホ ロジー等を含む広範な細胞機能を調節することが見出されている。従って、本発
明は、Commポリペプチドと細胞を接触させることにより、Robo発現を調
節する工程を含む、標的細胞機能を調節する方法を提供する。
【0012】 標的Roboポリペプチドは、一般に標的細胞に自然に発現される。ショウジ
ョウバエ1、ショウジョウバエ2、線虫、ヒト1、ヒト2及びマウス1のRob
oポリペプチドをコードする例示的な天然cDNAの核酸配列を、各々配列番号
:1、3、5、7、9及び11として示し、全概念的翻訳物を配列番号:2、4
、6、8、10及び12として示す。標的Roboポリペプチドは、配列番号:
2、4、6、8、10及び12の少なくとも1つの機能的ドメインを含み、その
ドメインは、Robo特異的アミノ酸配列、及び結合特異性又は機能を有する。
好ましいRoboドメインは、少なくとも8、好ましくは少なくとも16、より
好ましくは少なくとも32、最も好ましくは少なくとも64のこれら配列番号の
一つの連続残基を含む。特定の実施態様では、ドメインは一又は複数のここに述
べる構造的/機能的Robo免疫グロブリン、フィブロネクチン又は細胞質モチ
ーフドメインを含む。主題となるドメインは、特に担体タンパク質と結合する場
合、Robo特異性抗原及び/又は免疫原を提供する。例えば、Robo及びヒ
トRobo特異的ドメインに対応するペプチドは、スカシ貝抗原(KLH)に共有
的に結合し、抱合体はフロイント完全アジュバントに乳化される。実験用ウサギ
を従来のプロトコールに従って免疫化して出血させる。Robo特異的抗体の存
在を、配列番号:2、4、6、8、10又は12の固定化Roboポリペプチド
を用いた固相免疫吸着アッセイによって検定する。ジェネリックなRobo特異
的ペプチドは、表1の整列させたRoboポリペプチド配列における保存領域と
比較して容易に明らかになる。
【0013】 表1.Roboファミリーのメンバーの配列アラインメント:ショウジョウバエ
robo1(D1、配列番号:2)及びヒトrobo1(H1、配列番号:8)によ
りコードされる予想Roboタンパク質の完全アミノ酸アラインメントを示す。
線虫roboの細胞外ドメイン(CE、配列番号:6;Sax-3;Zallen等, 19
97)、ショウジョウバエrobo2の細胞外ドメイン(D2、配列番号:4)、及 びヒトrobo2の部分配列(H2、配列番号:10)の部分的配列も整列させた
。D2配列は、遺伝子発見プログラムGrailによって予測した。免疫グロブ
リンドメイン(Ig)、フィブロネクチンドメイン(FN)、膜貫通ドメイン(TM)
、及び保存された細胞質モチーフの位置を示した。ラットrobo1の細胞外ド
メインはH1と同一に近い。
【0014】 例示的なこのようなRobo特異的免疫原性及び/又は抗原性ペプチドを表2
に示す。
【0015】 表2.Robo特異的ウサギポリクローナル抗体を生じさせる免疫原性Robo
ポリペプチド:Roboポリペプチド-KLH複合体は以下のプロトコールで免 疫化した。 Roboポリペプチド、配列 免疫原性 配列番号:2、残基68−77 +++ 配列番号:2、残基79−94 +++ 配列番号:2、残基95−103 +++ 配列番号:2、残基122−129 +++ 配列番号:2、残基165−176 +++ 配列番号:2、残基181−191 +++ 配列番号:2、残基193−204 +++ 配列番号:2、残基244−251 +++ 配列番号:2、残基274−290 +++ 配列番号:2、残基322−331 +++ 配列番号:2、残基339−347 +++ 配列番号:2、残基407−417 +++ 配列番号:2、残基441−451 +++ 配列番号:2、残基453−474 +++ 配列番号:2、残基502−516 +++ 配列番号:2、残基541−553 +++ 配列番号:2、残基617−629 +++
【0016】 さらに、種特異的抗原性及び/又は免疫原性ペプチドは、表1では多岐にわた
る細胞外又はサイトゾル領域として直ぐに明らかである。ヒトRobo特異的抗
体は、非ヒトRoboポリペプチド(配列番号:2、4、6及び12)と非交差反
応性であるものとして特徴付けられる。そのようなヒト特異的ペプチドの例を表
3に示す。
【0017】 表3.ヒトRobo特異的ウサギポリクローナル抗体を生じさせる免疫原性Ro
boポリペプチド:以下に記載のプロトコールで免疫化したRoboポリペプチ
ド-KLH抱合体(幾つかの抗体は、対応するマウス/ラットRoboポリペプチ
ドとの交差反応性を示す)。Roboポリペプチド、配列 免疫原性 配列番号:8、残基1−12 +++ 配列番号:8、残基18−28 +++ 配列番号:8、残基31−40 +++ 配列番号:8、残基45−65 +++ 配列番号:8、残基106−116 +++ 配列番号:8、残基137−145 +++ 配列番号:8、残基174−184 +++ 配列番号:8、残基214−230 +++ 配列番号:8、残基274−286 +++ 配列番号:8、残基314−324 +++ 配列番号:8、残基399−412 +++ 配列番号:8、残基496−507 +++ 配列番号:8、残基548−565 +++ 配列番号:8、残基599−611 +++ 配列番号:8、残基660−671 +++ 配列番号:8、残基717−730 +++ 配列番号:8、残基780−791 +++ 配列番号:8、残基835−847 +++ 配列番号:8、残基877−891 +++ 配列番号:8、残基930−942 +++ 配列番号:8、残基981−998 +++ 配列番号:8、残基1040−1051 +++ 配列番号:8、残基1080−1090 +++ 配列番号:8、残基1154−1168 +++ 配列番号:8、残基1215−1231 +++ 配列番号:8、残基1278−1302 +++ 配列番号:8、残基1378−1400 +++ 配列番号:8、残基1460−1469 +++ 配列番号:8、残基1497−1519 +++ 配列番号:8、残基1606−1626 +++ 配列番号:8、残基1639−1651 +++ 配列番号:10、残基5−16 +++ 配列番号:10、残基38−47 +++ 配列番号:10、残基83−94 +++ 配列番号:10、残基112−125 +++ 配列番号:10、残基168−180 +++ 配列番号:10、残基195−209 +++ 配列番号:10、残基222−235 +++ 配列番号:10、残基241−254 +++
【0018】 主題とするドメインは、Robo特異的細胞、特にニューロン変調又は阻害変
調活性、Robo-リガンド結合又は阻害結合活性といったRoboドメイン特 異的活性又は機能を提供する。Robo特異的活性又は機能は、簡便なインビト
ロの、細胞ベースの、又はインビボのアッセイ:例えばインビトロ結合アッセイ
、細胞培養アッセイにより、動物等(例えば遺伝子療法、遺伝子導入など)におい
て決定することができる。結合標的は、天然の細胞内結合標的、Robo制御タ
ンパク質又はRobo活性又はその局在化を直接変調させる他の制御因子;ある
いは、抗体などの特異的免疫タンパク質といった非天然結合標的、又は以下に記
載するようなスクリーニングアッセイで同定されるもの等のRobo特異的試薬
であってよい。Robo結合特異性は、結合平衡定数(通常は少なくとも約10 −1、好ましくは少なくとも約10−1、より好ましくは少なくとも約
10−1)により、主題のポリペプチドのRobo発現細胞における陰性変 異体として機能する能力、異種宿主(例えば齧歯類又はウサギ)におけるRobo
特異的抗体を生じさせる能力等によって検定することができる。
【0019】 同様に、Commポリペプチドは、便宜上、Robo発現を特異的に調節する
Commポリペプチドから選択される。例として、適切なCommポリペプチド
(a)は配列番号:14又はComm発現を特異的に調節するそれらの欠失変異体
を含有し、及び/又は(b)配列番号:13を含有する核酸、又は好ましくは緊縮
条件下で配列番号:13とハイブリダイズさせた核酸によりコードされるもので
ある。適切な欠失変異体は、以下に記載するRoboダウンレギュレーションア
ッセイで容易にスクリーニングされる。好ましいCommドメインは、少なくと
も8、好ましくは少なくとも16、さらに好ましくは少なくとも32、最も好ま
しくは少なくとも64の配列番号:14の連続残基を含み、特に、Roboに対
し、上述した担体タンパク質と結合する場合、Comm特異的抗原性及び/又は
免疫原性のようなComm特異的活性をもたらす。例示的なこのようなComm
特異的免疫原性及び/又は抗原性ペプチドを表4に示す。
【0020】 表4.Comm特異的ウサギポリクローナル抗体を生じさせる免疫原性Comm
ポリペプチド:Commポリペプチド-KLH抱合体は上述したプロトコールで 免疫化。Commポリペプチド,配列 免疫原性 配列番号:14、残基1−11 +++ 配列番号:14、残基6−17 +++ 配列番号:14、残基18−34 +++ 配列番号:14、残基35−44 +++ 配列番号:14、残基45−63 +++ 配列番号:14、残基64−73 +++ 配列番号:14、残基74−891 +++ 配列番号:14、残基92−109 +++ 配列番号:14、残基110−126 +++ 配列番号:14、残基127−136 +++ 配列番号:14、残基137−151 +++ 配列番号:14、残基152−171 +++ 配列番号:14、残基172−185 +++ 配列番号:14、残基186−199 +++ 配列番号:14、残基200−215 +++ 配列番号:14、残基216−235 +++ 配列番号:14、残基236−250 +++ 配列番号:14、残基251−260 +++ 配列番号:14、残基261−275 +++ 配列番号:14、残基276−288 +++ 配列番号:14、残基289−307 +++ 配列番号:14、残基308−317 +++ 配列番号:14、残基318−331 +++ 配列番号:14、残基332−344 +++ 配列番号:14、残基345−356 +++ 配列番号:14、残基357−370 +++ 配列番号:14、残基41−153 +++ 配列番号:14、残基117−329 +++
【0021】 主題とするドメインは、Comm特異的細胞、特にニューロン変調又は阻害変
調活性、Comm-リガンド結合又は阻害結合活性といったCommドメイン特 異的活性又は機能を提供する。Comm特異的活性又は機能は、簡便なインビト
ロの、細胞ベースの、又はインビボのアッセイ:例えばインビトロ結合アッセイ
、細胞培養アッセイにより、動物等(例えば遺伝子治療、遺伝子導入など)におい
て決定することができる。結合標的は、天然の細胞内結合標的、Comm調整タ
ンパク質、又はComm活性又はその位置を直接変調させる他の制御因子;ある
いは、抗体などの特異的免疫タンパク質といった非天然結合標的、又は以下に記
載するようなスクリーニングアッセイで同定されるもの等のComm特異的試薬
であってよい。Comm結合特異性は、結合平衡定数(通常は少なくとも約10 −1、好ましくは少なくとも約10−1、より好ましくは少なくとも約
10−1)により、主題のポリペプチドのRobo発現細胞における陰性変 異体として機能する能力、異種宿主(例えば齧歯類又はウサギ)におけるRobo
特異的抗体を生じさせる能力等によって検定される。
【0022】 一実施態様において、Commポリペプチドは配列番号:13を含んでなる核
酸、又は好ましくはストリンジェントな条件下で配列番号:13の全長ストラン
ドとハイブリダイズさせた核酸によりコードされるものである。このような核酸
は、少なくとも36、好ましくは少なくとも72、さらに好ましくは少なくとも
144、最も好ましくは少なくとも288長さの塩基対である。特異的ハイブリ
ダイゼーションを実証するには、一般にストリンジェントな条件、例えば、5x
SSPE(0.18MのNaCl、0.01MのNaPO、pH7.7、0. 001MのEDTA)バッファー中に30%ホルムアミドを含むバッファーで4 2℃においてハイブリダイズさせ、42℃において0.2xSSPEで洗浄した
とき(条件I)に結合させたままにすること;好ましくは、5xSSPEバッファ
ー中に50%ホルムアミドを含むバッファーで42℃においてハイブリダイズさ
せ、42℃において0.2xSSPEで洗浄したとき(条件II)に結合させたま
まにすることが必要とされる。配列番号:13のストランドとハイブリダイズす
る例示的核酸を表5に示す。
【0023】 表5.条件I及び/又はIIで、配列番号13のストランドとハイブリダイズす
る核酸の例Comm核酸 ハイブリダイゼーション 配列番号:13、ヌクレオチド1−47 + 配列番号:13、ヌクレオチド58−99 + 配列番号:13、ヌクレオチド95−138 + 配列番号:13、ヌクレオチド181−220 + 配列番号:13、ヌクレオチド261−299 + 配列番号:13、ヌクレオチド274−315 + 配列番号:13、ヌクレオチド351−389 + 配列番号:13、ヌクレオチド450−593 + 配列番号:13、ヌクレオチド524−546 + 配列番号:13、ヌクレオチド561−608 + 配列番号:13、ヌクレオチド689−727 + 配列番号:13、ヌクレオチド708−737 + 配列番号:13、ヌクレオチド738−801 + 配列番号:13、ヌクレオチド805−854 + 配列番号:13、ヌクレオチド855−907 + 配列番号:13、ヌクレオチド910−953 + 配列番号:13、ヌクレオチド1007−1059 +
【0024】 多くのニューロン細胞、形質転換細胞、感染細胞(例えばウイルス)等を含む、
多様な細胞型が、開示された方法により調節を受けるRoboポリペプチドを発
現する。Robo発現の確認は、抗体染色により容易になされる。従って、主題
となる方法のための適応には、軸索成長、腫瘍細胞浸潤又は遊走等を含む、多様
な細胞種及び機能が含まれる。標的細胞は、培地又はインサイツ、即ち天然宿主
内に存在していてもよい。インサイツ用途に対しては、組成物は、保定された血
液又は滑液などの生理学的液体に添加される。CNS投与に対しては、血液脳関
門を横切る治療薬の移動を促進するために、手術又は注射による破壊、CNS脈
管構造内皮細胞間の接着的接触を一時的に開く薬剤、及びそのような細胞を通る
転位置を容易にする組成物を含む様々な技術が利用可能である。また、Comm
ポリペプチドは、直接的な注射又は吸入、局所的、例えばエアロゾルを介した気
管内/経鼻投与、眼内、又はインプラント、例えば繊維、例えばコラーゲン内/
上、浸透ポンプ、適当に形質転換された細胞を含む移植片などに受け入れられる
。特定の投与方法は、繊維、例えばコラーゲン繊維、タンパク質ポリマーなどを
治療用ポリペプチドで被覆、包埋又は誘導体化することを含む。他の有用な方法
は、Otto等, (1989) J. Neuroscience Research, 22, 83-91及びOttoとUnsicker
(1990) J. Neuroscience, 10, 1912-1921に記載されている。一般に、投与され
る量は経験的に決定されるが、典型的には、レシピエントの体重1kg当たり約
10から1000μgの範囲であり、濃度は、一般的に投与される用量1ml当
たり約50から500μgの範囲である。安定化剤、殺菌剤などの他の添加剤を
含んでもよく、従来の量で含有せしめる。
【0025】 一実施態様では、本発明は、滅菌塩水又は他の媒体、ゼラチン、油等の製薬的
に許容可能な賦形剤と組合せて主題となるCommポリペプチドを投与し、製薬
的に許容可能な組成物を作製することを提供するものである。組成物及び/又は
化合物は、単独で、又は任意の従来の担体、希釈液等と組合せて投与されてもよ
く、このような投与は単一又は複数回なされ得る。有用な担体には、固体、半固
体又は水及び無毒性の有機溶媒を含む液状媒体が含まれる。他の実施態様におい
て、本発明は、レシピエント宿主により主題化合物に代謝的に変換され得るプロ
ドラッグの形で主題化合物を提供することにある。ポリペプチドをベースとした
治療用の多様なプロドラッグ処方物が当該分野において知られている。組成物は
、錠剤、カプセル、トローチ、パウダー、スプレー、クリーム等を含む任意の簡
便な形態で提供される。組成物は、製薬的に許容可能な投与単位又は量で、多様
な容器に収容される。例えば、用量単位は、カプセル、ピル等を含む多様な容器
に含まれるであろう。組成物は、有利には、主題となる化合物とは異なる他の治
療用又は予防用薬剤と組合せられるか、及び/又は組合せて使用される。多くの
例では、主題となる組成物と共に投与することにより、このような薬剤の効果が
高められており、例えばGoodman & Gilman's The Pharmacological Basis of Th
erapeutics、第9版、1996、McGraw-Hillを参照されたい。
【0026】 他の側面では、本発明はRobo-Comm相互作用を調節する薬剤をスクリ ーニングする方法を提供する。一般的に、これらの方法は、Robo発現細胞、
Commポリペプチド及び候補薬剤の混合物を作製し、細胞により発現されるR
oboの量に対する薬剤の影響を測定することを含む。該方法は、リード化合物
の化学ライブラリーの、自動化され、コスト効率が良く高スループットのスクリ
ーニングに受け入れられる。同定された試薬は、動物及びヒト試行のための製薬
工業における用途が見いだされる;例えば、医薬開発のために活性を最適化し毒
性を最小化するために、試薬を誘導体化してインビボ及びインビトロアッセイで
再スクリーニングすることができる。細胞及び動物ベースの神経誘導/反発アッ
セイは、以下の実験部分において詳細に説明する。
【0027】 以下の実験部分及び実施例は例示のために与えられ、本発明を何ら限定するも
のではない。 (実験) 迂回(ラウンドアバウト)は、同側的軸索が正中線を横切るのを防止するために
必要である。robo変異体では、MAbBP102と共に観察される場合、長
軸方向に結合した軸索の数の減少と一致して、交連における胚性CNS軸索の数
の増加に至る。2つの交連は正常なものよりも密で、互いにあふれた場合は部分
的に融合し;東軸方向はよりまばらで正中線方向に、互いにより近くなるように
引き寄せられている。我々は、段階13で成長円錐のサブセット(aCC、pC C、vMP2、MP1、dMP2を含む)を染色し、段階14-17から、pCC
経路(pCC成長円錐により開かれる)、MP1経路(MP1成長円錐により開か れる)及び第3の側方経路(Linら, 1994;HidalgoとBrand, 1997)を含む(中央か ら外側へ)3つの主たる縦軸方向の軸索束を染色する、1D4 MAb(抗Fas II)を使用し、より詳細にRobo変異体表現型を分析した。過去のMAb 1
D4を用いた分析(Seegerら, 1993)により、pCC成長円錐は、通常、正中線近
傍でその自己側を前方に突出させてpCC経路を開き、robo変異体胚では正
中線を横切って突出し、正中線でその反対側にある相同体と共に繊維束を形成す
ることが示された。切り開く軸索経路--通常は正中線近傍でその自己側を長軸方
向に突出させるpCC経路--は、robo変異体胚では正中線を横切って前方又
は後方に突出する。pCC経路は、他方の側から同じ経路と接続し、正中線を横
切って前後に旋回するとき環状パターンをしており、よって遺伝子が命名された
表現型を定める。
【0028】 robo変異体胚で観察されるファジーな交連表現型は、正中線又はCNSの
どこかでの細胞運命の変化によるものとは思われない。全ての正中線細胞が存在
し、それらの運命は、様々な異なるマーカーでアッセイしたとき正常であると思
われる(Seegerら, 1993)。全ての交連性及び長軸方向の軸索経路は、それらの正
常の位置に存在しているが、長軸方向の経路は軸索繊維束が正中線の周囲を旋回
するときに、正中線のより近くに引き寄せられ、交連が融合し、あまりに多くの
軸索が正中線と交差してファジーになる。これに対して、正中線細胞の全て又は
一部が死亡しているか適切に分化していない変異体では、長軸方向の経路は正中
線上で崩壊するか、最初から、正常なものよりも互いにさらに近接している(Kla
mbtら, 1991;Mayer及びNusslein-Volhard, 1988)。よって、robo変異体胚 で観察された欠陥は細胞運命の変化によるものではなく、むしろ軸索誘導におけ
る欠陥の結果によるものである。
【0029】 我々は、野生型の胚と対比させて、robo変異体におけるpCC成長円錐の
挙動についてより詳細に調べた。野生型胚において、vMP2細胞体は、正中線
の縁部に埋込まれている。pCC成長円錐は、vMP2細胞体の真横の点まで前
方に伸長している。ついで、pCC成長円錐はvMP2の成長円錐の側方伸長部
と接触し、pCCが前方で少し側方がかった方向に伸長する場合は、vMP2成
長円錐はpCCの軸索周囲に巻き付き、丁度その後方に伸長する(Lieら, 1994)
。vMP2とpCCのこの密接な接着は、vMP2及びpCCを含む、ニューロ
ンのサブセットの成長円錐、及び軸索、細胞体における軸索生長の始まりから発
現される同種親和性細胞付着分子(CAM)(Grenninglohら, 1990, 1991)、Fa sciclinII(FasII)により媒介される。FasII変異体胚におい
ては、vMP2とpCCは、もはや密接には結合しておらず、それらの軸索は繊
維束を形成できない(Linら, 1994)。
【0030】 vMP2とpCCニューロンがFasIIを発現し、それらの成長円錐及び軸
索がFasII媒介性的に互いに誘引しているならば、何故pCC成長円錐は、
最初、短い距離しか離れていないvMP2細胞体に向けてより中央に伸長するの
であろうか?答えは、vMP2細胞体が他の正中線細胞に部分的に埋込まれてお
り、よってvMP2細胞体が推定正中線忌避物により部分的に包囲されているた
めであるようである。robo変異体胚において、pCCの最初の軌跡はvMP
2細胞体に直接配向し、そこでvMP2に付着する;ついで、pCC成長円錐は
正中線を横切って、正中線でその反対側にあるその相同体と繊維束を形成する。
【0031】 迂回は、交連性軸索が正中線を再度横切るのを防止するために必要である。正
中線の前後に横切る(抗FasII MAbで可視化)pCC経路によりとられる 環状経路により、幾つかの軸索が自由に正中線を再度横切っているとの示唆が得
られる。FasIIは、初期の胚の比較的小さな軸索のサブセット上で発現して
おり、よって我々はrobo変異体におけるpCC成長円錐の正中線の異常な交
差性を観察するためにそれを使用することができるが、より時間の経過した胚に
おいて得られる発現パターンは非常に複雑であり、軸索が正中線を横切っている
ことを正確に決定することは困難である。
【0032】 robo変異体において、軸索が正中線を自由に横切り、また再度横切ってい
ることを確認するために、我々は、FasIIよりも限定されたCNS軸索のサ
ブセットで発現したCAM、コネクチン(Noseら, 1992)の発現を調べた。またコ
ネクチンは、分節神経の運動軸索に発現される。我々は、C1.427 MAbを
使用し、コネクチン発現を追跡した(Meadowsら, 1994)。コネクチンは、前側交 連の丁度前側で、また長軸方向の路の丁度内側の正中線近傍に細胞体があるSP
1ニューロンに発現される。SP1の成長円錐は、通常は正中線を横切って突出
し、その反対側の相同体の軸索と繊維束を形成する。ついで、成長円錐がその反
対側の相同体の細胞体に付着し、細胞周囲に成長し、向きを変えてpCC経路の
中央サブ小束の前方に突出するようである。
【0033】 野生型胚と同様、robo変異体胚において、SP1の成長円錐は正中線を横
切って伸長し、軸索、そしてその反対側にある相同体の細胞体に付着し、向きを
変えて前方に突出する。しかしながら、それが次のセグメント中に前方に突出す
る場合、典型的にはそれは正中線方向に移動し、正中線の他方の側においてその
反対側の相同体の軸索に明らかに誘引して付着する。典型的に、2つのSP1軸
索は次の前方セグメントの後交連の周囲で共に結合する。場合によっては、それ
らは正中線の左側、場合によっては右側で共に伸長し、正中線を自由に横切り、
また再度横切り、隣接するセグメントの両側から派生するSP1軸索と繊維束を
形成する。これらの結果には、正中線の交差から軸索が同側に突出するのをさら
に防止すること、Roboが正中線との再交差から反対側に軸索が突出するのを
防止するように機能することが示されている。
【0034】 迂回は用量過敏性方法における正中線の交差性をコントロールする。軸索の非
常に小さなサブセットを標識する他の軸索用マーカーはアプテラス(apterous)プ
ロモータ(apCと称される;Lundgrenら, 1995)の制御下で発現するTau-β-
ガラクトシダーゼレポーター遺伝子である。野生型胚においてapC-tau-l
acZ導入遺伝子は、ここでApニューロンと呼ばれる腹部のヘミセグメント当
りに3つの介在ニューロンを標識する。Apニューロンは側方細胞体を有し、そ
れらの成長円錐は、最初は正中線方向に突出している。正中線に近づくと、つい
でこれらの成長円錐は向きを変え、正中線の縁部に沿って、それら自身側に前方
に突出し、隣接するセグメントからそれらの相同体と共に、また互いに繊維束を
形成し;野生型胚においては、それらは腹部セグメントにおいて正中線を決して
横切らない。
【0035】 Robo変異体胚において、Ap軸索は全セグメントに正中線を横切り、それ
らの反対側の相同体と結合し、多くの場合ひとつの別個の長軸方向の小束で前方
に突出している。Ap小束は、通常は、単一束と同様、正中線を横切る、また複
数回再度横切る、もしくは時折、一方又は他方が突出し、独立して正中線を横切
る異なる軸索束に分離するといった、2つの性質を示す。
【0036】 我々は、roboヘテロ接合性胚において、部分的に浸透するAp軸索表現型
を見出した。野生型において、各セグメントの6Ap軸索のいずれも正中線を横
切らなかったが;roboホモ接合性変異体においては、6Ap軸索の全てが正
中線を横切った。roboヘテロ接合変異体胚において、Ap軸索の一つが、約
30%のセグメントで正中線を横切っているいるのが観察され、全Ap軸索の5
%の浸透度がわかった(表1)。roboの50%と交差するこの部分的な浸透は
、これらの軸索におけるrobo遺伝子生成物に要求される用量を示す。さらに
、ひとたび多くの軸索経路が既に開かれてたならAp軸索が軸索生成により中程
まで伸長するので、これらの結果には、roboがパイオニア軸索の最初の突出
を確立させるためではなく、軸索形成の間中必要とされることが示されている。
【0037】 Commの過小発現(underexpression)によりRoboタンパク質のレベル増 加に至る。交連無し(comm)変異体は、roboに対し相補的な表現型を示し
、ほとんどの軸索は正中線を横切らない(Seegerら, 1993)。MAb BP102 で可視化させた場合、軸索交連は目立っては存在していない。ある種のハイポモ
ルフィックcomm対立遺伝子(例えば、comm;Tearら, 1996)において、
交連は全く存在しないが、むしろ部分的又は高度に異常な軸索交連は少しのセグ
メント(特に胸部)に存在する。我々は、13C9抗-RoboMAbを使用し、 これらcommハイポモルフック対立遺伝子におけるRoboタンパク質の発現
性を試験した(Kiddら, 1997)。通常、Roboは交連軸索においては非常に低レ
ベルで、長軸方向の軸索においては高レベルで発現する。comm変異体胚にお
いて、長軸方向の束におけるRobo発現は通常よりも高率のようである。興味
深いことに、commハイポモルフック対立遺伝子において、偶発的にまばらな
交連が、通常交連で見られるよりも高く、長軸方向の束で典型的に見られるもの
により近いレベルでRobo発現する。この結果は、Commタンパク質が交連
軸索におけるRobo発現を抑制するように機能する可能性があることが第1の
ヒントとなった。先の研究では、commは正中線グリアで発現し、明らかに交
連性軸索に移動する新規の膜貫通タンパク質をコードすることが示されている(T
earら, 1996)。これらの結果において、我々は全ニューロンにおいてcommが
発現するとRoboレベルが減少し、robo表現型に至るのかと考えた。
【0038】 Commの過剰発現はrobo様表現型を生み出す。commの発現が増加す
るとrobo様表現型に至るという仮説を調べるために、我々は、UAS-GA L4系(Brand及びPerrimon, 1993)を使用し、comm発現のパターンを変化さ せた。我々は、UAS-commトランスジェニック系を生成させ、sca-GA
L4系を使用し、パン-神経的に発現させた。ドライバー及びエフェクターの導 入遺伝子の両方のコピーを担持するハエが生存しているため、我々は、親として
それらを使用しそれらの子孫を調べた。連続範囲のrobo様表現型が、MAb
s BP102及び1D4で観察された。表現型の範囲は、双方の導入遺伝子の 二つのコピーを担持する胚における重症度が各々の一つのコピーのみを担持する
胚と比較して増加するので、comm機能獲得表現型が用量感受性であることが
明らかになった。
【0039】 外面的には、robo表現型は、ファジーな交連における結果の両方が、正中
線グリアの細胞死又は不適切な遊走に起因する変異体により模倣され得る(Klamb
tら, 1991)。しかしながら、このような表現型は軸索生成の中程まで見えず、初
期の軸索の挙動を調べることにより容易に検出される。加えて、我々は、正中線
グリアにより特異的に発現されるタンパク質、8H11に対して産生されたMA
bにより胚を染色し、正中線グリアがまだ存在していることを確認した。
【0040】 commが異所的に発現している胚において、FasII陽性軸索、例えばp
CCは、それらがrobo変異体で挙動するのと同様に機能することが見出され
た。Commが過剰発現する場合、pCC成長円錐はvMP2細胞体方向に伸長
し、ついで、robo変異体でなされるのと同様に正中線を横切る。comm機
能獲得において、pCC小束は正中線を自由に横切り、同様の環状対を形成する
か、robo機能喪失においてなされるのと同様に旋回する。
【0041】 Commの過剰発現により、Roboタンパク質のレベル低減に至る。com
mの過剰発現により、真正Robo様軸索誘導の表現型が生じることを立証され
たので、次に我々は、抗Robo MAb13C9を使用し、これらの胚におけ るRobo発現を調べた。sca-GAL4ドライバーが、軸索生長(〜段階9) が始まる前に神経上皮における発現を推進し始め、段階13によりスイッチが切
られる;sca-GAL4は表皮では発現しない。野生型胚において、Robo タンパク質の発現パターンは神経上皮、さらにいくつかの側方表皮片で始まるが
、正中線領域からははっきりとは不在である。comm機能獲得胚において、神
経上皮におけるRobo発現はかなり低減するか、発現しないが、一方神経系外
の表皮発現は維持されている。およそ第1の成長円錐が伸長しているときに、こ
の同様のパターンを観察することができる。野生型胚において、段階12と13
の間、正中線でRoboは見出されないが、Robo発現は、同側的に突出して
いる成長円錐、例えばpCCにおいては高レベルで、神経上皮中ではかなりのレ
ベルで存在している。これに対して、comm機能獲得胚においては、pCC成
長円錐はRoboタンパク質が欠乏しており、神経上皮で発現するRoboのレ
ベルはかなり減少する。
【0042】 sca-GAL4ドライバーの発現が終わるのと一致して、Roboレベルの 劇的な減少が段階14まで観察される。sca-GAL4;UAS-robo胚に
おいて、Roboタンパク質は段階14後にCNS中に蓄積され始め、段階16
までにかなりのレベルに達する(しかし、なお野生型以下)。興味あることに、こ
れらのトランスジェニック胚において、我々は、以後の段階の交連でいくつかの
Robo陽性軸索を観察しているが、Robo発現は長軸方向の束でより高く残
存している。我々は、交連におけるRobo陽性軸索を、間違ったパイオニア軸
索に導くより後の軸索と解釈している;先駆物質との繊維束形成により、これら
のRobo陽性軸索は、Roboの控えめなレベルにかかわらず、正中線を横切
ることができる。
【0043】 またelav-GAL4系は、分裂終了ニューロンのみならず、パン神経的に 発現し;段階12の間にUAS導入遺伝子の発現の推進が始まり、胚形成の残り
の間中、発現が保持される。elav-GAL4によるCommの異所性発現で は、robo表現型の深刻でないバージョンに至る。我々はこれを、Comm発
現が全体的に弱いレベルであるか、又はCommの増加がパイオニアが既に当初
の経路で確立された後に始まるためであると解釈している。さらに、sca-G AL4が正常なcomm発現のソースである正中線グリアにおける発現を推進す
る一方、elav-GAL4は正中線グリアにおいて発現を推進しないため、e lav導入遺伝子のあまり深刻ではない表現型が、正中線のcomm発現の不足
によるものである可能性が存在する。
【0044】 この問題を検討するために、我々は、交連の形成期間中に、全てが正中線で発
現し、sim-GAL4、slit-GAL4、F63-GAL4及びp52A-G
AL4を含む複数のGAL4系を使用し、正中線で特異的にCommレベルを増
加させる試みを行った。UAS-commがこれら4つの系のどれででも発現し たとき、非常に弱いBP102表現型のみが観察された。但し、これら挿入物の
多くがホモ接合性致死遺伝子であるため、我々はこれらの系で用量をsca-G AL4系での場合に匹敵するレベルに増加させることができなかった。これらの
機能増進表現型のいずれも、sca-GAL4系で観察されたもの程には強くな かった。また、我々は、異なるGAL4系を使用する、機能獲得表現型の強さに
おけるこれらの差異は、タイミング、発現レベル、又はCNS内における発現位
置の差異を反映しないことを除外することはできなかった。
【0045】 我々は、commの正常な機能が交連性軸索に存在するRobo発現を低レベ
ルにダウンレギュレートし、よって、それらは正中線を横切ることができると結
論付けた。CNSにおけるCommのレベルが増加すると、より厳密なrobo
様表現型に至り、用量感受性を示す。また、用量に対するこの感受性は、rob
oヘテロ接合体におけるAP軸索の挙動に現れ、よってRoboの減少又はCo
mmの増加により平行な用量感受性を示す。
【0046】 これらの結果には、Robo発現の制御は、転写から翻訳、翻訳後まで、複雑
かつ高度に調節されることが示されている。我々は、Comm発現とRobo発
現の間には、逆比例的関係があることを示している。野生型胚において、Com
mは正中線で発現し、Robo発現は正中線を横切る交連性軸索において非常に
低い。commハイポモルフック変異体胚において、正中線を横切る数少ない軸
索は高レベルのRoboタンパク質を発現する。comm機能獲得胚において( commの過剰及び異所性発現を推進するトランスジェニック構造体を使用)、 Roboの全レベルは、Comm発現の増加とRobo発現の減少が一致する箇
所で劇的に減少する。さらに、一過性comm発現を推進するある種のGAL4
系を使用して、Commが一度、時間の経過した胚で消失すると、Roboタン
パク質発現がその正常なレベルまで増加し始めることを観察した。よって、Co
mmは、非常にタイトな形でRobo発現をダウンレギュレートする。
【0047】 ほんの少量のCommが正中線で正常に発現される。また正中線では、Rob
oレセプターに対するリガンドである推定忌避物が高レベルで発現される。高レ
ベルのRoboを発現する成長円錐、例えば一度正中線と交差している交連成長
円錐、又は最初から同側的に突出している成長円錐は、通常低レベルの正中線C
ommによる有意なダウンレギュレーションに比較的免疫性があり、よって正中
線との交差が防止される。異常に高レベルのCommのみ(過剰発現したトラン ス遺伝子を使用)は、これらの成長円錐が正中線を横切ることができるレベルま で、十分にこのRobo発現をダウンレギュレートする。これに対し、通常より
低レベルのRoboが発現する成長円錐(すなわち、Commの存在下で正中線 を横切る交連性成長円錐)はCommに対して高度に感受性で、Commが通常 の低レベルであると、Roboのレベルをさらに低減することができ、よってそ
れらを正中線と交差させることができる。Commが不在であると、成長円錐全
てが自由に横切るrobo;comm二重変異体において、Roboのレベルが
低いため、これらの成長円錐は正中線を横切ることができない。
【0048】 遺伝子ストック。全てのrobo対立遺伝子を、Seeger等, 1993に記載されて
いるように、ファシクリンIIIについて欠失した染色体上で単離した。rob
o表現型の発現がFasIIIの不在に無関係である。
【0049】 タンパク質免疫細胞化学。免疫細胞化学はPatel(1994)に記載されているよう にして実施した。抗robo染色に対しては、MAb 13C9は0.1%Tw een-20を含むPBS中に1:10で希釈し、メタノールへの暴露を最小に するように胚を固定してクラッキングした。トリトンの存在及びメタノール中で
の胚のストックは、共にMAb13C9の活性を破壊することが見いだされた。
MAb C1.427を用いた抗コネクチン染色については、胚を3.7%ホル ムアルデヒド/PEMバッファー(100mMのPIPES、2mMのEGTA 、1mMのMgSO)に固定し;C1.427を0.1%のTritonを含 むPBS中に1:10希釈した。apterous-tau-lacZ胚は、手で
失活させ、ポリ-リジン被覆スライド上で切開し、続いて3.7%ホルムアルデ ヒドで20分間固定し;ウサギ抗βガラクトシダーゼ(Cappel1)を1:1
0000で使用し、ビオチニル化抗ウサギ二次物を1:1000で使用し、Vect
astain Elite ABCキット(ベクター研究所)で高めた。
【0050】 ショウジョウバエの形質転換、roboレスキュー及び過剰発現。commの
cDNAを、pUASTのXhoI及びXba部位に、1.7kbのXhoI- XbaIフラグメントとして挿入した(Brand及びPerrimon, 1993)。形質転換体 は、標準的方法により生成及びマッピングした。
【0051】 参考文献 Brand, A. H.,及びPerrimon, N. (1993) Development 118, 401-415. Hidalgo, A.,及びBrand, A. H.,(1997) Development 124, 3253-3262. Kidd, T., Brose, K., Mitchell, K., Fetter, R., Tessier-Lavigne, M., Good
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, 409-426. Tear, G.,ら(1996) Neuron 16, 501-514.
【0052】 この明細書中で引用した全ての出版物及び特許出願は、個々の出版物及び特許
出願が特別にかつ独立して参考として取り入れられることが明示されているよう
に、ここに出典を明示して取り入れる。上記の発明は、理解を明確にするために
、例示及び実施例によって幾分詳細に記述したが、当業者には、本発明の教示に
照らして、添付する特許請求の範囲の精神又は範囲から逸脱することなく、それ
らにある種の変更及び修正がなし得ることが容易に明らかになるであろう。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 キッド,トーマス アメリカ合衆国 カリフォルニア 94720, バークレー,ライフ サイエンシス アデ ィション #519,ユニバーシティ オブ カリフォルニア,バークレー (72)発明者 ティアー,ガイ イギリス国 ロンドン エスダブル7 2 エーゼット,エクシビション ロード,デ パートメント オブ バイオケミストリ ー,インペリアル カレッジ (72)発明者 ラッセル,クレア イギリス国 ロンドン エスダブル7 2 エーゼット,エクシビション ロード,デ パートメント オブ バイオケミストリ ー,インペリアル カレッジ (72)発明者 ミッシェル,ケヴィン,ジェイ アメリカ合衆国 カリフォルニア 94720, バークレー,ライフ サイエンシス アデ ィション #519,ユニバーシティ オブ カリフォルニア,バークレー Fターム(参考) 4B024 AA01 BA21 CA04 EA04 GA11 HA01 4H045 AA10 BA10 CA45 DA01 DA21 EA21 FA74

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細胞において発現した活性Roboの量を調節する方法にお いて、細胞と接触するCommポリペプチドの有効量を調節し、それによって、
    発現した活性Roboの量を、細胞と接触するCommポリペプチドの有効量の
    調節により逆に特異的に調節する工程を含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 Commポリペプチドの有効量を増加させ、発現したRob
    oの量を減少させる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 Commポリペプチドを、製薬的に許容可能な組成物として
    外因的に細胞に供給する請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 細胞、Commポリペプチド及び候補薬剤の混合物を作製し
    、発現したRoboの量に対する薬剤の効果を測定する工程をさらに含む請求項
    1に記載の方法。
JP2000521198A 1997-11-14 1998-11-13 神経細胞機能の調節方法 Pending JP2001523458A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US6554397P 1997-11-14 1997-11-14
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