JP4636053B2 - コイル部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コイル部品の製造方法、特に巻線型のコイル部品の製造方法に関する。
コイル部品として、巻線と、巻線が巻回される巻芯と、巻線の端部が継線されると共に巻芯に取り付けられる一対の端子金具と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平07−161543号公報
上述した従来のコイル部品では、当該コイル部品の表面実装を実現するために、ノズルでの吸着等を可能な面を有する外装部を形成することが考えられる。外装部は、巻線及び巻芯の少なくとも一部を樹脂で覆うように形成することができる。
ところで、巻線の端部と端子金具とが継線された部分が、巻芯の端面に直交する方向から見て巻芯の端面の輪郭よりも外側に位置している場合、巻線の端部と端子金具とが継線された部分を保護するために当該部分も外装部により覆う必要がある。しかしながら、巻線の端部と端子金具とが継線された部分が巻芯の端面の輪郭よりも外側に位置しているため、外装部を形成する際に、巻線と巻芯と一対の端子電極とを備えたコイル中間体を位置決めすることが難しく、巻線の端部と端子金具とが継線された部分を外装部で確実に覆うことが困難となることがある。したがって、外装部により巻線の端部と端子金具とが継線された部分を十分に保護することができない懼れが生じてしまう。
そこで、本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、巻線の端部と端子金具とが継線された部分の保護を確実に行なうことが可能なコイル部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るコイル部品の製造方法は、巻線と、巻線が巻回されると共に互いに対向する一対の端面を有する巻芯と、巻芯の各端面に取り付けられる一対の端子金具と、巻線と巻芯と一対の端子金具とのそれぞれ少なくとも一部を覆うように配置される外装部と、を備えたコイル部品の製造方法であって、各端子金具は、巻芯の端面に対面するように配置されると共に端面に平行な第1の方向での両端部分のうち一方の端部分の少なくとも一部が巻芯の端面の輪郭より外側に位置する対面部と、対面部における第1の方向での両端部分のうち他方の端部分に連続すると共に実装基板に設けられた接続端子に接続されるべき端子部と、を有し、対面部は、端面に平行で且つ第1の方向に交差する第2の方向での両端部分からそれぞれ伸びる位置決め部を含んでおり、巻線と、巻芯と、一対の端子金具とを備えると共に、巻線の端部が対面部における第1の方向での一方の端部分の少なくとも一部に継線されているコイル中間体を準備する工程と、コイル中間体が収容可能なキャビティが形成され、キャビティ内に位置決め部に当接してコイル中間体を支持する台座部が設けられた型を準備する工程と、キャビティ内にコイル中間体を対面部における第1の方向での一方の端部分側から入れ、位置決め部を台座部に当接させてコイル中間体を支持した状態で、コイル中間体に樹脂をコーティングして、コイル中間体に外装部を形成する工程と、を備えていることを特徴とする。
本発明に係るコイル部品の製造方法では、上記コイル中間体は、対面部における第1の方向での一方の端部分側から型のキャビティ内に入れられ、端子金具の位置決め部が台座部に当接することにより型の台座部に支持される。そして、コイル中間体が台座部に支持された状態で、コイル中間体に樹脂がコーティングされることにより、外装部が形成される。このように、コイル中間体は、対面部における第1の方向での一方の端部分側を下に向けた状態で、各端子金具における第2の方向での両端部分側において台座部により支持されるので、極めて安定した姿勢で位置決めされることとなる。従って、巻線の端部と端子金具とが継線された部分を樹脂にてコーティングすることができ、当該部分の保護を確実に行なうことができる。
好ましくは、外装部を形成する工程では、樹脂を流し込んだキャビティにコイル中間体を入れて、樹脂を硬化することにより、外装部を形成する。この場合、型にコイル中間体を収容した後に樹脂を流し込む場合に比べて、樹脂が空気を抱き込みにくく、空気の抱き込みに起因する気泡の発生等が有意に抑制される。また、型にコイル中間体を収容した後に樹脂を流し込む場合には、樹脂の流れによりコイル中間体が浮動してしまう不具合が生じることがあり、それにより成形肉厚のバラツキが生じて外観不良が発生するおそれがあるが、そのような事態を解消することができる。なお、浮動したコイル中間体を樹脂に押し込む場合には、その調整工程等が必要となり、コイル部品の製造工程の増加につながる。
好ましくは、位置決め部の先端部分は、巻芯の端面の輪郭より外側に位置しており、位置決め部の先端部分における巻芯の端面の輪郭より外側に位置している部分と台座部とが当接する。この場合、コイル中間体の位置決め及び支持に対して、巻芯が支障となることはなく、コイル中間体の位置決め及び支持を容易に行なうことができる。
好ましくは、キャビティの底面は、平坦面を含んでいる。この場合、外装部に平坦面が形成されることとなり、表面実装に対応したコイル部品を容易に実現できる。
好ましくは、キャビティの底面から台座部の位置決め部と当接する部分までの高さは、台座部に位置決め部が当接した状態で、対面部における第1の方向での一方の端部分の少なくとも一部と巻線の端部とを継線した部分と底面との間に所定の間隔を有するように設定されている。この場合、外装部は、巻線の端部と端子金具とが継線された部分に対応する位置において、上記所定の間隔に対応した厚みを有することになり、巻線の端部と端子金具とが継線された部分をより一層確実に保護することができる。
本発明によれば、巻線の端部と端子金具とが継線された部分の保護を確実に行なうことが可能なコイル部品の製造方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、図1〜図3を参照して、本実施形態に係るコイル部品C1の構成を説明する。コイル部品C1は、表面実装タイプのコイル部品である。図1及び図2は、本実施形態に係るコイル部品C1を示す斜視図である。図3は、図1のIII−III線に沿った断面構成を示す図である。
図1及び図2に示すように、コイル部品C1は、巻芯1、巻線9、一対の端子金具10、及び外装部30を有している。
巻芯1は、長尺円柱状の巻回部3と、巻回部3の両端に位置する一対の鍔部5,7とを有している。一対の鍔部5,7は、それぞれ巻回部3からその周方向に張り出した形状となっており、互いに略平行に配置されている。鍔部5,7は、巻回部3と同軸の円柱形状を呈しており、一対の主面5a,5b,7a,7b及び周側面5c,7cを含んでいる。鍔部5の主面5aと鍔部7の主面7aは、対向している。鍔部5,7の主面5b,7bは、巻芯1の端面を構成している。
巻芯1は、例えば、フェライト等の磁性材料により構成することができる。本実施形態において、巻芯1における一対の鍔部5,7間の間隔は、5.6mmとされている。各鍔部5,7の外径は、2.2mmとされている。巻回部3の外径は、1.1mmとされている。巻芯1は、樹脂(例えば、液晶ポリマー等)により構成してもよい。
巻線9は、巻芯1の巻回部3に接するように当該巻回部3に巻回されて、巻芯1における一対の鍔部5,7に挟まれた領域内に収容されている。巻線9は、絶縁被覆された金属導体線(例えば、耐熱性を有するウレタンワイヤー等)からなる。金属導体としては、銅等が用いられる。巻線9の外径は、例えば30μm程度である。巻線9の巻き数は4000程度であり、巻回テンションは3グラム程度である。
以下、説明の便宜上、巻芯1(巻回部3)の軸線方向(鍔部5,7の主面5b,7bに直交する方向)をX方向、コイル部品C1が搭載された際の高さ方向をZ方向、上記X方向及びZ方向に直交するコイル部品C1の幅方向をY方向とする。
端子金具10は、図4及び5に示されるように、対面部12と端子部20とを有している。図4は、端子金具を示す斜視図である。図5は、端子金具を示す正面図である。各端子金具10は、鍔部5,7の主面5b,7bに取り付けられている。本実施形態では、各端子金具10は、接着材料11を介して鍔部5,7に固定されている。端子金具10は、公知の成形技術を用いて金属片を成形して得られた部材であり、対面部12と端子部20とは一体成形されている。端子金具10は、例えば銅合金からなり、巻芯1側となる内側表面10bを除いて錫めっきされている。
対面部12は、端子金具10を巻芯1に取り付けた際に鍔部5,7の主面5b,7bに接触して(若しくは近接して)対面する部分である。すなわち、対面部12は、鍔部5,7の主面5b,7bに対面するように配置されている。対面部12は、鍔部5,7の主面5b,7bに平行なZ方向(第1の方向)での両端部分と、鍔部5,7の主面5b,7bに平行で且つZ方向に交差するY方向(第2の方向)での両端部分と、を有している。
対面部12は、基部14と、三つの片部16〜18と、位置決め部19とを含んでいる。基部14と、三つの片部16〜18と、位置決め部19とは一体形成されている。
各片部16〜18は、基部14から互いに所定の間隔を有してZ方向に伸びている。これにより、対面部12には、当該対面部12の上記両端部分のうち一方の端部分から他方の端部分に向けて伸びる二つの切り欠き部22が形成されることとなる。片部16〜18の先端部分は、Z方向での両端部分のうち一方の端部分を構成する。片部16及び片部18は、Y方向での両端部分の一部をそれぞれ構成する。
基部14は、端子部20に連続している。すなわち、対面部12は、Z方向での両端部分のうち一方の端部分において、端子部20に連続している。
対面部12は、図6及び図7に示されるように、鍔部5,7の主面5b,7bに直交する方向から見て、上記両端部分が鍔部5,7の主面5b,7bの輪郭より外側に位置している。すなわち、各片部16〜18の先端部分は、鍔部5,7の主面5b,7bに直交する方向から見て、鍔部5,7の主面5b,7bの輪郭よりも外側に位置している。図6は、本実施形態に係るコイル部品を示す側面図である。図7は、本実施形態に係るコイル部品を示す正面図である。図6及び図7においては、外装部30の図示を省略している。
片部16の先端部分には、巻線9の端部が継線されている。これにより、対面部12の上記両端部分のうち一方の端部分の少なくとも一部は、巻線9の端部が継線されることとなる。巻線9の各端部は、対応する片部16の先端部分に絡げられた状態でレーザ溶接又はアーク溶接等により固定される。
位置決め部19は、三つの片部16〜18のうちY方向で両側に位置する片部16,18の途中部分から当該片部16,18が伸びる方向(Z方向)と交差する方向(本実施形態においては、Z方向に直交するY方向)に伸びている。すなわち、位置決め部19は、対面部12におけるY方向での両端部分からそれぞれ伸びている。位置決め部19の先端部分も、鍔部5,7の主面5b,7bに直交する方向から見て、鍔部5,7の主面5b,7bの輪郭よりも外側に位置している。
端子部20は、対面部12の上記一方の端部分からX方向に延びている。端子部20は、対面部12から直角に折り曲げて形成されている。端子部20は、対面部12の上記一方の端部分の縁全体に亘って形成されている。端子部20は、コイル部品C1をZ方向から実装基板MBに搭載したときに、その実装基板MBに配置された接続端子Tに接続される部分である。
ところで、各片部16〜18の先端部分は、鍔部5,7の主面5b,7bに直交する方向から見て、鍔部5,7の主面5b,7bにおける各片部16〜18が伸びる方向(Z方向)での中心線CLを挟んで一方の側に位置し、基部14及び端子部20は、中心線CLを挟んで他方の側に位置している。すなわち、各切り欠き部22は、鍔部5,7の主面5b,7bに直交する方向から見て、鍔部5,7の主面5b,7bのZ方向での中心線CLを越える位置まで伸びている。
再び、図1及び図2を参照する。外装部30は、巻線9と巻芯1と一対の端子金具10とのそれぞれ少なくとも一部を覆うように配置されている。外装部30は、巻線9と片部16とが継線された部分24も覆っており、当該部分24を保護している。外装部30は、樹脂(例えば、シリコーン樹脂等)からなり、樹脂成型により形成される。外装部30の外形は略角柱状となっており、表面実装の際に吸着面として機能する外装部30の頂面30aは平坦面となっている。外装部30には、位置決め部19に向けて窪んだ窪み32が設けられている。
次に、上述したコイル部品C1を作製する手順について、図8〜図17を参照しつつ説明する。図8〜10、及び図13〜17は、本実施形態に係るコイル部品の一製造段階を示す図である。図11及び図12は、本実施形態に係るコイル部品の製作に用いる型を示す図である。
まず、図8に示されるように、上述した形状の巻芯1を準備する。そして、図9に示されるように、巻芯1に一対の端子金具10を取り付ける。ここでは、対面部12又は鍔部5,7の主面5b,7bの少なくともいずれか一方に接着材料を付着させ、端子金具10の対面部12が鍔部5,7の主面5b,7bと対面するようにして、端子金具10を、その内側表面10bの側から鍔部5,7に接着する。これにより、対面部12と鍔部5,7とが接着されることとなり、巻芯1に一対の端子金具10が固定される。
次に、端子金具10を巻芯1に取り付けた後、図10に示されるように、巻芯1の巻回部3に巻線9を巻き付ける。そして、レーザ溶接又はアーク溶接等により、巻線9の各端部を端子金具10の片部16の先端部分に継線する。これにより、巻芯1に端子金具10及び巻線9が取り付けられたコイル中間体40が得られる。図10では、説明のため、巻線の一方の端部は、端子金具10の片部16の先端部分に絡げた状態としている。
また、図11及び図12に示されるように、外装部形成用の型50を準備する。型50には、外装部30の形状に対応する略四角形断面のキャビティ52が設けられている。このキャビティ52は、コイル中間体40全体を収容することができる程度の寸法となっている。キャビティ52の底面52aは平坦面となっており、キャビティ52の四隅部それぞれには、その全長に亘って高さhの台座部54が形成されている。
そして、図13に示されるように、型50のキャビティ52の中に、外装部30となるべき樹脂60を所定量(キャビティ52が3分の2ほど埋まる程度の量)だけ注入した後、キャビティ52の中にコイル中間体40を片部16〜18の先端部分(対面部12におけるZ方向での一方の端部分)側から入れてコイル中間体40を樹脂60に浸す。このとき、図14及び図15に示されるように、キャビティ52の四隅部に設けられた台座部54に、端子金具10の対面部12の各位置決め部19が当接する。これにより、コイル中間体40が、台座部54に支持されることとなる。詳細には、各位置決め部19の先端部分(鍔部5,7の主面5b,7bの輪郭よりも外側に位置している部分)が台座部54に当接する。図14及び図15では、図面を見やすくするため、樹脂60の図示を省略している。
図15に示されるように、キャビティ52の底面52aから台座部54における位置決め部19と当接する部分までの高さhは、巻線9と片部16とが継線された部分24から位置決め部19までの長さdよりも長くなっており、巻線9と片部16とが継線された部分24がキャビティ52の底面52aから所定長さだけ離間する。このようにして、コイル中間体40は、位置決め部19により、4点(四隅)において極めて安定的に支持される。また、巻線9と片部16とが継線された部分24が、樹脂60に覆われることとなる。
図11及び図12に示されるように、キャビティ52を画成する五つの面のうちキャビティ52の長手方向に対向する面には、キャビティ52の深さ方向に伸びる突部56が形成されている。突部56は、キャビティ52内における、キャビティ52の長手方向でのコイル中間体40の位置を規定する。これにより、端子金具10の外側表面10aが樹脂60に確実に覆われることとなる。
その後、樹脂60に対して熱硬化処理を施し、樹脂60をコイル中間体40に固着させる。これにより、外装部30が形成されることとなる。
最後に、型50からコイル中間体40を取りだして、コイル中間体40に外装部30が形成されたコイル部品C1が完成する(図16及び図17参照)。このように、型50を用いて外装部30を形成することで、従来のモールド成形では必要であった成形機を準備する必要がなくなり、成形設備の簡素化や成形作業の簡略化等を図ることができる。
ここで、コイル部品C1に生じる渦電流について説明する。コイル部品C1には、巻回部3に巻き付けられた巻線9に電流が流れると、端子金具10の対面部12に略直交する方向に磁場が生じる。そして、端子金具10の対面部12には、その磁場の変化に起因してその面内に渦電流が生じる。この渦電流は、交流損失やインダクタンス等の特性を劣化させてしまうため、極力低減させる必要がある。
上記コイル部品C1においては、基部14から伸びる各片部16〜18が互いに所定の間隔を有している、すなわち対面部12には切り欠き部22が形成されているので、上記渦電流が流れる部分の面積の縮小を図り、それによって渦電流の影響を効果的に抑制している。
対面部12に切り欠き部22が形成されていない構成を備えるコイル部品の場合、対面部12に比較的大きな経路の渦電流EC(図7中、一点鎖線で表す)が生じてしまい、コイル部品の特性に大きな影響を及ぼす。そこで、コイル部品C1においては、各片部16〜18の間の所定の間隔、すなわち切り欠き部22により、上述したような渦電流ECの経路を分断して、その発生を回避している。
以上のように、本実施形態では、コイル中間体40は、対面部12におけるZ方向での一方の端部分側から型50のキャビティ52内に入れられ、端子金具10の位置決め部19が台座部54に当接することにより当該台座部54に支持される。そして、コイル中間体40が台座部54に支持された状態で、コイル中間体40に樹脂60がコーティングされることにより、外装部30が形成される。このように、コイル中間体40は、対面部12における第1の方向での一方の端部分(片部16〜18の先端部分)側を下に向けた状態で、各端子金具10におけるY方向での両端部分側において台座部54により支持されるので、極めて安定した姿勢で位置決めされることとなる。従って、巻線9の端部と端子金具10とが継線された部分24を樹脂60にてコーティングすることができ、当該部分24を外装部30にて確実に保護することができる。
本実施形態では、樹脂60を流し込んだキャビティ52にコイル中間体40を入れて、コイル中間体40を樹脂60に浸した状態で樹脂60を硬化することにより、外装部30を形成している。これにより、型50にコイル中間体40を収容した後に樹脂60を流し込む場合に比べて、樹脂60が空気を抱き込みにくく、空気の抱き込みに起因する気泡の発生等が有意に抑制される。また、型50にコイル中間体40を収容した後に樹脂60を流し込む場合には、樹脂60の流れによりコイル中間体40が浮動してしまう不具合が生じることがあり、それにより成形肉厚のバラツキが生じて外観不良が発生するおそれがあるが、そのような事態を解消することができる。なお、浮動したコイル中間体40を樹脂60に押し込む場合には、その調整工程等が必要となり、コイル部品C1の製造工程の増加につながる。
本実施形態では、位置決め部19の先端部分は、鍔部5,7の主面5b,7bの輪郭よりも外側に位置しており、位置決め部19の先端部分における鍔部5,7の主面5b,7bの輪郭よりも外側に位置している部分と台座部54とが当接する。これにより、コイル中間体40の位置決め及び支持に対して、巻芯1(鍔部5,7)が支障となることはなく、コイル中間体40の位置決め及び支持を容易に行なうことができる。
本実施形態では、キャビティ52の底面は、平坦面を含んでいる。これにより、外装部30が形成された時点で当該外装部30に平坦面30aが形成されることとなり、表面実装に対応したコイル部品C1を容易に実現できる。
本実施形態では、キャビティ52の底面52aから台座部54における位置決め部19と当接する部分までの高さhは、台座部54に位置決め部19が当接した状態で、巻線9と片部16とが継線された部分24と底面52aとの間に所定の間隔を有するように設定されている。これにより、外装部40は、巻線9と片部16とが継線された部分24に対応する位置において、上記所定の間隔に対応した厚みを有することになり、巻線9と片部16とが継線された部分24をより一層確実に保護することができる。
本実施形態では、片部16の先端部分は、鍔部5,7の主面5b,7bの輪郭より外側に位置している。これにより、片部16の先端部分と巻線9とを継線する際に、巻芯1の鍔部5,7が支障となるようなことはなく、片部16の先端部分と巻線9との継線を容易に行なうことが可能な構成を実現することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
本実施形態では、各端子金具10において、巻線9と片部16とが継線された部分24から位置決め部19までの長さdが同じに設定されているが、これに限られない。例えば、片部16から伸びる位置決め部19片部18から伸びる位置決め部19とで、上記長さdを異ならせてもよい。また、端子金具10毎において、上記長さdを異ならせてもよい。なお、これらの場合、上記長さdに対応させて、キャビティ52の底面52aから台座部54における位置決め部19と当接する部分までの高さhを変更しておく必要がある。
位置決め部19の形状は、図示したものに限られない。位置決め部19は、台座部54と当接する部分を有する形状であればよい。
本実施形態に係るコイル部品を示す斜視図である。 本実施形態に係るコイル部品を示す斜視図である。 図1のIII−III線に沿った断面構成を示す図である。 端子金具を示す斜視図である。 端子金具を示す正面図である。 本実施形態に係るコイル部品を示す側面図である。 本実施形態に係るコイル部品を示す正面図である。 本実施形態に係るコイル部品の一製造段階を示す図である。 本実施形態に係るコイル部品の一製造段階を示す図である。 本実施形態に係るコイル部品の一製造段階を示す図である。 本実施形態に係るコイル部品の製作に用いる型を示す図である。 本実施形態に係るコイル部品の製作に用いる型を示す図である。 本実施形態に係るコイル部品の一製造段階を示す図である。 本実施形態に係るコイル部品の一製造段階を示す図である。 本実施形態に係るコイル部品の一製造段階を示す図である。 本実施形態に係るコイル部品の一製造段階を示す図である。 本実施形態に係るコイル部品の一製造段階を示す図である。 端子金具の変形例を示す図である。 端子金具の変形例を示す図である。
符号の説明
1…巻芯、3…巻回部、5,7…鍔部、9…巻線、10…端子金具、12…対面部、14…基部、16〜18…片部、19…位置決め部、20…端子部、30…外装部、
50…型、52…キャビティ、54…台座部、60…樹脂、C1…コイル部品。

Claims (3)

  1. 巻線と、前記巻線が巻回されると共に互いに対向する一対の端面を有する巻芯と、前記巻芯の各前記端面に取り付けられる一対の端子金具と、前記巻線と前記巻芯と前記一対の端子金具とのそれぞれ少なくとも一部を覆うように配置される外装部と、を備えたコイル部品の製造方法であって、
    各前記端子金具は、前記巻芯の前記端面に対面するように配置されると共に前記端面に平行な第1の方向での両端部分のうち一方の端部分の少なくとも一部が前記巻芯の前記端面の輪郭より外側に位置する対面部と、前記対面部における前記第1の方向での前記両端部分のうち他方の端部分に連続すると共に実装基板に設けられた接続端子に接続されるべき端子部と、を有し、
    前記対面部は、前記端面に平行で且つ前記第1の方向に交差する第2の方向での両端部分からそれぞれ伸びる位置決め部を含んでおり、
    前記巻線と、前記巻芯と、一対の前記端子金具とを備えると共に、前記巻線の端部が前記対面部における前記第1の方向での前記一方の端部分の前記少なくとも一部に継線されているコイル中間体を準備する工程と、
    前記コイル中間体が収容可能なキャビティが形成され、前記キャビティ内に前記位置決め部に当接して前記コイル中間体を支持する台座部が設けられた型を準備する工程と、
    前記キャビティ内に前記コイル中間体を前記対面部における前記第1の方向での前記一方の端部分側から入れ、前記位置決め部を前記台座部に当接させて前記コイル中間体を支持した状態で、前記コイル中間体に樹脂をコーティングして、前記コイル中間体に前記外装部を形成する工程と、を備え
    前記位置決め部の先端部分は、前記巻芯の前記端面の輪郭より外側に位置しており、
    前記位置決め部の先端部分における前記巻芯の前記端面の輪郭より外側に位置している部分と前記台座部とが当接し、
    前記キャビティの底面から前記台座部の前記位置決め部と当接する部分までの高さは、前記台座部に前記位置決め部が当接した状態で、前記対面部における前記第1の方向での前記一方の端部分の前記少なくとも一部と前記巻線の前記端部とを継線した部分と前記底面との間に所定の間隔を有するように設定されていることを特徴とするコイル部品の製造方法。
  2. 前記外装部を形成する工程では、前記樹脂を流し込んだ前記キャビティに前記コイル中間体を入れて、前記樹脂を硬化することにより、前記外装部を形成することを特徴とする請求項1に記載のコイル部品の製造方法。
  3. 前記キャビティの底面は、平坦面を含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル部品の製造方法。
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