JP4635726B2 - 電動自動車 - Google Patents
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Description
第2の問題として、第1のインバータ、第2のインバータ共に、電動機の最大定格の電流を流せるだけの容量が必要であるため、サイズが大きくなる。
第3の問題として、第1のインバータと第2のインバータの接続点には一般に電源コンデンサが必要になる。この電源コンデンサは高耐圧でかつ大容量が必要なこともあり、サイズが大きい。
第5の問題として、バッテリーの電圧も、前述の第1のインバータと第2のインバータの接続点電位と等しくする為、高くなる。このバッテリーの高電圧化はサイズ大型化に繋がる。さらにコストアップを招く。
第1に、発電機から電動機の間に直流電位部分が無いので、バッテリーを接続し難い。
第2に、マトリックスコンバータはインバータのような電源コンデンサを有しない為、電動機の負荷変動に起因して交流電力波形が乱れた場合、つまり電源擾乱が生じた時に、この交流電力波形を抑える能力が弱い。よって電動機に供給する交流電力の乱れを抑止しきれず、車両挙動の不安定を生じる。
(2)電動自動車の運転者がアクセルを踏み込んだ時や、第2の電動機の負荷が急に大きくなった時など、電荷蓄積手段からの電力供給を加えることで、第2の電動機に必要電力を供給できる。つまり原動機で駆動される第1の電動機は急に出力電力を増やすことは難しい。よって第1の電動機の出力電力が増えるまでの過渡状態時は、この第1の電動機の出力電力と共に、電荷蓄積手段からの電力を足すことにより第2の電動機を駆動できる。またこの間、第1の電動機は、第2の電動機の要求電流急増による悪影響を受けずに速やかに出力電流の増大を行なうことができる。
(3)前述のマトリックスコンバータの問題として記した電源擾乱が生じそうになった際、第2の電力変換回路によって第2の電動機への電力を安定化できる。よって電動自動車の駆動と共に、第1の電力変換回路動作、ひいては原動機の駆動に不安定を及ぼすことは無い。
(4)一般にマトリックスコンバータは入力側と出力側、つまり第1の電動機と第2の電動機の、交流電力の周波数と位相と大きさの全てを制御することは難しい。本構成では、第2の電動機の制御は、第1の電力変換回路のみならず、第2の電力変換回路もできる。よって損失低減の為にマトリックスコンバータを用いても、入力側と出力側の電動機を良好に制御できる。
(2)電動自動車の運転者がアクセルを踏み込んだ時や、電動機の負荷が急に大きくなった時など、電荷蓄積手段からの電力供給を加えることで、電動機に必要電力を供給できる。例えば原動機で駆動される第1の電動機は急に出力電力を増やすことは難しい。よって電動機の出力電力が増えるまでの過渡状態時は、この交流電力発生側の電動機の出力と共に、電荷蓄積手段からの電力を足すことにより、駆動される側の電動機に必要電力を供給できる。そしてこの間、交流電力発生側の電動機は、駆動される側の電動機の要求値急増による悪影響を受けずに速やかに出力電流の増大を行なうことができる。
(3)前述のマトリックスコンバータの問題として記した電源擾乱が生じそうになった際、第2または第3の電力変換回路によって電動機への電力を安定化できる。よって電動自動車の駆動と共に、第1の電力変換回路動作、ひいては原動機の駆動に不安定を及ぼすことは無い。
(4)一般にマトリックスコンバータは入力側と出力側、つまり第1の電動機と第2の電動機の、交流電力の周波数と位相と大きさの全てを制御することは難しい。本構成では、電動機の制御は、第1の電力変換回路のみならず、第2または第3の電力変換回路によってもできる。この為損失低減の為にマトリックスコンバータを用いても、入力側と出力側の電動機を良好に制御できる。
(5)電動機間で電力変換を行なう回路と、電動機と電荷蓄積手段との間で電力変換を行なう回路を分けている。よって夫々の回路は、各々の最適動作を行なうことが容易である。即ち、電動機への電力供給と、電荷蓄積手段の充電または電圧調整を同じ回路で同時に行なうことによって、損失が増えるような事態を防止できる。
(6)原動機の停止状態から、原動機を始動させると同時に電動自動車も発進させる場合も、先ず電荷蓄積手段によって第1の電動機と第2の電動機を駆動し、そして原動機始動後は第1の電動機の電力も合わせて加速できる。この際も、電動自動車の動作を円滑にできると共に、損失も小さくできる。
(1)第1の電力変換回路、そして第2の電力変換回路及び第3の電力変換回路の出力電流の計算が容易になる。即ち第1の電力変換回路は、電力を出力する側の第1の電動機あるいは第2の電動機の運転状態に応じた電力を出力すれば良い。そして第2の電力変換回路及び第3の電力変換回路は、駆動される側の電動機の要求電流の内、第1の電力変換回路で出力しきれなかった電力を出力するように動作すればよい。なおこれら電力の演算や各電力変換回路への制御は、制御回路が行なう。この為、負荷変動が生じた過渡状態時においても、速やかに、かつ滑らかに必要電力の出力を継続でき、電動自動車をさらに安定して運転せしめることができる。
(2)上記(1)の結果、急激な負荷変動が生じても、速やかに出力電流を変化させることができ、応答性が向上する。
(3)第2、第3の電力変換回路は、主に過渡状態時に動作するので、電力変換に伴う損失が低減する。よってこれら電力変換回路の放熱器も含めたサイズが小さくなり、かつコストも下がる。
先ず第1実施例について説明する。図1は本発明の電動自動車における第1実施例の構成を示す模式図である。また、図2〜図6は、それぞれ第1実施例の動作を示す模式図である。本実施例は、大きく分けて下記第1の構成と第2の構成及び第3の構成が合わさって成る。
(1)第1の電動機110で第2の電動機111を駆動する場合も、またその逆の場合も、さらにバッテリー104で第1の電動機110あるいは第2の電動機111を駆動する場合も、夫々電力変換1回でよい。この為損失を大幅に低減できる。
(2)電動自動車の運転者がアクセルを踏み込んだ時や、電動機の負荷が急に大きくなった時など、バッテリー104からの電力供給を加えることで、電動機に必要電力を供給できる。例えば原動機で駆動される第1の電動機110は急に出力電力を増やすことは難しい。よって電動機110の出力電力が増えるまでの過渡状態時は、この交流電力発生側の電動機110の出力と共に、バッテリー104からの電力を足すことにより、駆動される側の電動機111に必要電力を供給できる。そしてこの間、交流電力発生側の電動機110は、駆動される側の電動機111の要求値急増による悪影響を受けずに速やかに出力電流の増大を行なうことができる。
(3)前述のマトリックスコンバータの問題として記した電源擾乱が生じそうになった際、第2の電力変換回路102または第3の電力変換回路103によって電動機111または110への電力を安定化できる。よって電動自動車の駆動と共に、第1の電力変換回路101の動作、ひいては原動機の駆動に不安定を及ぼすことは無い。
(4)一般にマトリックスコンバータは入力側と出力側、つまり第1の電動機110と第2の電動機111の、交流電力の周波数と位相と大きさの全てを制御することは難しい。本構成では、電動機の制御は、第1の電力変換回路101のみならず、第2の電力変換回路102または第3の電力変換回路103によってもできる。この為損失低減の為にマトリックスコンバータを用いても、入力側と出力側の電動機を良好に制御できる。
(5)電動機間で電力変換を行なう回路と、電動機と電荷蓄積手段との間で電力変換を行なう回路を分けている。よって夫々の回路は、各々の最適動作を行なうことが容易である。即ち、電動機への電力供給と、バッテリー104の充電または電圧調整を同じ回路で同時に行なうことによって、損失が増えるような事態を防止できる。
(6)原動機の停止状態から、原動機を始動させると同時に電動自動車も発進させる場合も、先ずバッテリー104によって第1の電動機110と第2の電動機111を駆動し、そして原動機始動後は第1の電動機110の電力も合わせて加速できる。この際も、電動自動車の動作を円滑にできると共に、損失も小さくできる。
(1)第1の電力変換回路101、そして第2の電力変換回路102及び第3の電力変換回路103の出力電流の計算が容易になる。即ち第1の電力変換回路101は、電力を出力する側の第1の電動機110あるいは第2の電動機111の運転状態に応じた電力を出力すれば良い。そして第2の電力変換回路102及び第3の電力変換回路103は、駆動される側の電動機110または111の要求電流の内、第1の電力変換回路101で出力しきれなかった電力を出力するように動作すればよい。なおこれら電力の演算や各電力変換回路への制御は、制御回路105が行なう。
この為、負荷変動が生じた過渡状態時においても、速やかに、かつ滑らかに必要電力の出力を継続でき、電動自動車をさらに安定して運転せしめることができる。即ち図2に示すように、電動自動車が定速走行中(同図(a)と(c))の場合などは、原動機で駆動される第1の電動機110の出力によって、ほぼ電力を賄い得る。そして加速時(同図(b))などは、電動自動車の駆動パワーが急増し、かつ原動機側の出力で足りない分をバッテリー104から出力せしめることとする。
(2)上記(1)の結果、急激な負荷変動が生じても、速やかに出力電流を変化させることができ、応答性が向上する。
(3)第2、第3の電力変換回路102、103は、主に過渡状態時に動作するので、電力変換に伴う損失が低減する。よってこれら電力変換回路の放熱器も含めたサイズが小さくなり、かつコストも下がる。
バッテリー104から第3の電力変換回路103を経て第1の電動機110を力行させると共に、第2の電力変換回路102を経て第2の電動機111を力行させる。ここで、第2の電力変換回路102だけでは第2の電動機111を力行させる電力を全て供給できない場合は、併せて第3の電力変換回路103から第1の電力変換回路101を介して電力を供給すればよい。
第1の電動機110から第1の電力変換回路101を介して第2の電動機111を力行させると共に、バッテリー104から第2の電力変換回路102、または第3の電力変換回路103と第1の電力変換回路101を介して第2の電動機111に電力を供給する。ここで電力の供給経路は、電流の大きさと各電力変換回路の電流定格を鑑みて制御回路105が決めればよい。第1の電動機110の出力電力が大きくなり、第1の電力変換回路101だけでは第2の電動機111に電力を全て供給できない場合は、併せて第3の電力変換回路103と第2の電力変換回路102を介しても電力を供給できる。
第1の電動機110の出力にて、第1の電力変換回路101を介して第2の電動機111を力行させる。第1の電力変換回路101の電流定格を超える場合は、前述同様併せて第3の電力変換回路103と第2の電力変換回路102を介しても電力を供給できる。なおバッテリー104の充電も、第1の電動機110の電力を第3の電力変換回路103を介して行なえば良い。
第1の電動機110の出力に加えて、バッテリー104の電力を主に第2の電力変換回路102を介して、第2の電動機111に供給する。第1の電動機110の出力が増加したら、主にこの出力で車両を加速させればよい。
第2の電動機111の回生電力を以って、第1の電力変換回路101を介して第1の電動機110を駆動できる。併せて第2の電力変換回路102、または第1の電力変換回路101と第3の電力変換回路103を経て、バッテリー104に充電もできる。
(1)第1の電動機110で第2の電動機111を駆動する場合も、バッテリー104で第2の電動機111を駆動する場合も、夫々電力変換1回でよい。この為損失を大幅に低減できる。
(2)電動自動車の運転者がアクセルを踏み込んだ時や、第2の電動機111の負荷が急に大きくなった時など、バッテリー104からの電力供給を加えることで、第2の電動機111に必要電力を供給できる。つまり原動機で駆動される第1の電動機110は急に出力電力を増やすことは難しい。よって第1の電動機110の出力電力が増えるまでの過渡状態時は、この第1の電動機110の出力電力と共に、バッテリー104からの電力を足すことにより第2の電動機111を駆動できる。またこの間、第1の電動機110は、第2の電動機111の要求電流急増による悪影響を受けずに速やかに出力電流の増大を行なうことができる。
(3)前述のマトリックスコンバータの問題として記した電源擾乱が生じそうになった際、第2の電力変換回路102によって第2の電動機111への電力を安定化できる。よって電動自動車の駆動と共に、第1の電力変換回路101の動作、ひいては原動機の駆動に不安定を及ぼすことは無い。
(4)一般にマトリックスコンバータは入力側と出力側、つまり第1の電動機110と第2の電動機111の、交流電力の周波数と位相と大きさの全てを制御することは難しい。本構成では、第2の電動機の制御は、第1の電力変換回路のみならず、第2の電力変換回路もできる。よって損失低減の為にマトリックスコンバータを用いても、入力側と出力側の電動機を良好に制御できる。
さらに前述の第2の構成による効果も同様に生じる。
102 第2の電力変換回路(電圧形インバータ)
103 第3の電力変換回路(電圧形インバータ)
104 バッテリー
105 制御回路
110 第1の電動機
111 第2の電動機
121、122、221、222 結合リアクトル
202 第2の電力変換回路(電流形インバータ)
203 第3の電力変換回路(電流形インバータ)
Claims (7)
- 第1の電動機と;第2の電動機と;交流電力を、異なる周波数や位相や電圧の交流電力に変換する第1の電力変換回路と;交流電力と直流電力との間の電力変換を行なう第2の電力変換回路及び第3の電力変換回路と;第1の電動機、第2の電動機及び第1〜第3の電力変換回路の動作を制御する制御回路と;電荷蓄積手段と;を有し、
第1の電動機の交流端子と、第1の電力変換回路の一方の交流端子とを接続し、第2の電動機の交流端子と、第1の電力変換回路の他方の交流端子とを接続し、前記第1の電動機の前記交流端子と第3の電力変換回路の交流端子とを接続し、前記第2の電動機の前記交流端子と第2の電力変換回路の交流端子とを接続し、第2の電力変換回路の直流端子と第3の電力変換回路の直流端子とを共に電荷蓄積手段に接続すると共に、
制御回路を、電力要求のある第1の電動機に対して、電力出力ができる第2の電動機から電力を第1の電力変換回路を介して、および/または、電力出力ができる電荷蓄積手段から電力を第3の電力変換回路を介して、供給させ、電力要求のある第2の電動機に対して、電力出力ができる第1の電動機から電力を第1の電力変換回路を介して、および/または、電力出力ができる電荷蓄積手段から電力を第2の電力変換回路を介して、供給させ、電力要求のある電荷蓄積手段に対して、電力出力ができる第1の電動機から電力を第3の電力変換回路を介して、および/または、電力出力ができる第2の電動機からの電力を第2の電力変換回路を介して、供給させる構成として成ることを特徴とする電動自動車。 - 第2の電動機の要求電流の内、第1の電力変換回路で出力しきれなかった電力を、第2の電力変換回路で供給し、また、第1の電動機の要求電流の内、第1の電力変換回路で出力しきれなかった電力を、第3の電力変換回路で供給する構成として成ることを特徴とする請求項1に記載の電動自動車。
- 第1の電力変換回路、第2の電力変換回路及び第3の電力変換回路の夫々の電流定格が、第1の電動機及び第2の電動機の電流定格より小さく、かつ、第1の電力変換回路と第2の電力変換回路の電流定格の和が、第1の電動機及び第2の電動機の電流定格と同じか大きく、また、第1の電力変換回路と第3の電力変換回路の電流定格の和が、第1の電動機及び第2の電動機の電流定格と同じか大きい構成として成ることを特徴とする請求項1または2に記載の電動自動車。
- 第2の電力変換回路と第3の電力変換回路が、電圧形インバータであるか電流形インバータである構成として成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動自動車。
- 第2の電力変換回路が電流形インバータであり、かつ、第3の電力変換回路が電圧形インバータもしくは整流回路とDC/DCの直列回路の何れかである構成として成ることを特徴とする請求項4に記載の電動自動車。
- 電荷蓄積手段が、バッテリー、キャパシタあるいは燃料電池である構成を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電動自動車。
- 制御回路が、第1の電動機または第2の電動機を駆動する原動機をも制御するか、あるいは、制御回路が、原動機を制御する第2の制御回路をも制御する構成として成ることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に電動自動車。
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