JP4635634B2 - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、トレッド面の左右の領域で溝面積比率が異なる非対称パターンを有する空気入りタイヤにいて、高速耐久性を維持しながら、コニシティの値を小さくすることができる空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
排水性、耐偏摩耗性、操縦安定性などのタイヤ性能を向上するため、タイヤセンターラインの左右の領域で溝面積比率が異なる非対称パターンをトレッド面に設けるようにしている。しかしながら、このような非対称トレッドパターンを有する空入りタイヤは、コニシティの値が大きくなり、それにより直進走行時にハンドル流れが発生し易くなる。
そこで、従来、上記対策として、ベルトフルカバー層の補強コードの巻付け密度をタイヤセンターラインの左右の領域で異ならせたり、あるいは左右に配置したベルトエッジカバー層の幅を異ならせることにより、コニシティの値を小さくするようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
しかしながら、両者は、左右の構造差が原因で高速耐久性が低下するという問題があった。
特開2003−200711号公報 特開平8−238908号公報
本発明の目的は、トレッド面の左右の領域で溝面積比率が異なる非対称トレッドパターンを有する空気入りタイヤにおいて、高速耐久性を維持しながら、コニシティの値を小さくし、車両のハンドル流れを改善することが可能な空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の第1の空気入りタイヤは、タイヤセンターラインの左右の領域で溝面積比率が異なる非対称パターンをトレッド面に設け、トレッド部のカーカス層外周側にベルト層を配置し、該ベルト層の外周側に有機繊維コードからなる補強コードをタイヤ周方向に螺旋状に張力を付与した状態で巻き付けたベルトカバー層を設けた空気入りタイヤにおいて、溝面積比率が高い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの張力を、溝面積比率が低い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの張力より、少なくとも補強コード1周以上にわたって高くすると共に、前記ベルトカバー層がベルトフルカバーとベルトエッジカバーからなり、前記補強コードを埋設した一本のゴムストリップ材を周方向に螺旋状に巻回して、前記ベルトフルカバー及びベルトエッジカバーを連続的に形成したことを特徴とする。
本発明の第2の空気入りタイヤは、タイヤセンターラインの左右の領域で溝面積比率が異なる非対称パターンをトレッド面に設け、トレッド部のカーカス層外周側にベルト層を配置し、該ベルト層の外周側に有機繊維コードからなる補強コードをタイヤ周方向に螺旋状に張力を付与した状態で巻き付けたベルトカバー層を設けた空気入りタイヤにおいて、溝面積比率が高い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの中間伸度を、溝面積比率が低い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの中間伸度より、少なくとも補強コード1周以上にわたって低くすると共に、前記ベルトカバー層がベルトフルカバーとベルトエッジカバーからなり、前記補強コードを埋設した一本のゴムストリップ材を周方向に螺旋状に巻回して、前記ベルトフルカバー及びベルトエッジカバーを連続的に形成したことを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤの製造方法は、タイヤセンターラインの左右の領域で溝面積比率が異なる非対称パターンをトレッド面に設け、トレッド部のカーカス層外周側にベルト層を配置し、該ベルト層の外周側に有機繊維コードからなる補強コードをタイヤ周方向に螺旋状に張力を付与した状態で巻き付けたベルトカバー層を設けた空気入りタイヤを製造する方法において、前記補強コードを螺旋状に巻き付けて未加硫のベルトカバー層を成形する際に、溝面積比率が高い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの張力が、溝面積比率が低い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの張力より、少なくとも補強コード1周以上にわたって高くなるように巻き付けると共に、前記ベルトカバー層がベルトフルカバーとベルトエッジカバーからなり、前記補強コードを埋設した一本のゴムストリップ材を周方向に螺旋状に巻回して、前記ベルトフルカバー及びベルトエッジカバーを連続的に形成するようにしたことを特徴とする。
上述したコニシティは、溝面積比率が異なる非対称トレッドパターンを有する空気入りタイヤでは、トレッド部の剛性が左右で相違するため高い値となるが、上述した本発明の第1の空気入りタイヤでは、溝面積比率が高い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの張力を、溝面積比率が低い領域よりも高くすることで、溝面積比率が高い領域でのトレッド剛性を高め、左右のトレッド剛性差を従来より低減することができる。従って、コニシティの値が小さくなり、直進走行時のハンドル流れの改善が可能になる。
しかも、ベルトカバー層の補強コードの巻付け密度を左右で変更したり、左右のベルトエッジカバー層の幅を異ならせるといった従来のような構造的変更を伴わないので、高速耐久性の低下を回避することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示し、トレッド面1には、タイヤ周方向Tに延在する複数の周方向主溝2と該周方向主溝2より溝幅が狭い複数の周方向副溝3が設けられている。タイヤ幅方向に延在する複数のラグ溝4A,4B,4Cがタイヤ周方向Tに所定の間隔で配置され、トレッド面1にはタイヤセンターラインCLの左右の領域1A,1Bで溝面積比率が異なる非対称パターンが設けられている。溝面積比率は、右側の領域1Bが左側の領域1Aより大きくなっている。
図2に示すように、左右のビード部5間にはカーカス層6が延設され、その両端部6aがビード部5に埋設したビードコア7の周りにビードフィラー8を挟み込むようにしてタイヤ内側から外側に折り返されている。トレッド部9のカーカス層6の外周側には、複数のベルト層10が配設されている。ベルト層10の外周側には、ベルト層10全体をカバーするベルトフルカバー層(ベルトカバー層)11とベルト層10の両エッジ部をカバーする左右のベルトエッジカバー層(ベルトカバー層)12,13が設けられている。
ベルトフルカバー層11及びベルトエッジカバー層12,13は、図3に示すように、有機繊維コードからなる補強コードfを埋設した1本のゴムストリップ材14を隣り合う部分同士を当接させながら補強コードfに張力を付与した状態でタイヤ周方向Tに螺旋状に複数回巻き付けた構成になっている。
補強コードfに使用される有機繊維コードとしては、ベルトカバー層に使用される従来公知の有機繊維コードを使用することができ、例えば、ナイロンコード、ポリエチレンナフタレート(PEN)コード、ポリエチレンテレフタレート(PET)コード、アラミドコードなどを挙げることができる。
本発明では、図示するように、ベルトフルカバー層11及びベルトエッジカバー層12,13を1本のゴムストリップ材14を連続して巻き付けることで一体的に構成しており、ベルトフルカバー層11及びベルトエッジカバー層12,13が同じ有機繊維コードを有する構成になっている。
上記ベルトフルカバー層11及びベルトエッジカバー層12,13は、溝面積比率が高い領域である右側の領域1B側に位置するベルトフルカバー層11の部分11Xの補強コードfの張力、及び右側のベルトエッジカバー層13の補強コードfの張力が、溝面積比率が低い領域である左側の領域1A側に位置するベルトフルカバー層11の部分11Yの補強コードfの張力及び左側のベルトエッジカバー層12の補強コードfの張力より高くなっている。
溝面積比率が高い領域において、補強コードfの張力を高くする範囲は、左右の溝面積比率の相違量等に応じて適宜設定される。溝面積比率が高い領域にあるベルトフルカバー層11の部分11Y及び右側のベルトエッジカバー層13全体の補強コードfの張力を高くするようにしてもよいが、必要に応じて、ベルトフルカバー層11の部分11Xに位置する補強コードfの張力のみを高くする、或いはそれに代えて右側のベルトエッジカバー層13の補強コードfの張力のみを高くするようにしてもよい。
また、ベルトフルカバー層11の部分11X全体の補強コードfの張力を高めずに、部分的に高めるようにしてもよく、部分的に張力を高くする場合には少なくとも補強コードfの1周以上にわたって高くなるようにすればよい。右側のベルトエッジカバー層13についても同様であり、ベルトエッジカバー層13全体の補強コードfの張力を高めずに、部分的に高めるようにしてもよく、部分的に張力を高くする場合には、上記と同様に少なくとも補強コードfの1周以上にわたって高くなるようにすればよい。
上述したベルトフルカバー層11の部分11Xの補強コードfの張力、及び左側のベルトエッジカバー層12の補強コードfの張力を高くした空気入りタイヤは、補強コードfを埋設した未加硫のゴムストリップ材14’をベルトドラム21上に成形された不図示の未加硫のベルト層上に螺旋状に巻き付けて未加硫のベルトフルカバー層11と左右のベルトエッジカバー層12,13を成形する工程において、図4に示すように、補強コードfを埋設した未加硫のゴムストリップ材14’を巻き付ける巻付け装置22から引き出されるゴムストリップ材14’の張力を、溝面積比率が高い領域に位置するベルトフルカバー層11の部分11X及び右側のベルトエッジカバー層13を成形する際に高くして巻き付け、それにより溝面積比率が高い領域に位置するベルトフルカバー層11の部分11X及び右側のベルトエッジカバー層13の補強コードfの張力を、溝面積比率が低い領域に位置するベルトフルカバー層11の部分11Y及び左側のベルトエッジカバー層12の補強コードfの張力より高くしている。他の工程は、従来と同様である。
上記したように、ベルトフルカバー層11の部分11Xに位置する補強コードfの張力のみを高くする、或いはそれに代えて右側のベルトエッジカバー層13の補強コードfの張力のみを高くする場合や、部分的に(少なくとも補強コード1周以上にわたって)張力を高くする場合には、そこの部分を成形するゴムストリップ材14’を巻き付け装置22から引き出す際の張力を高くして巻き付けるようにすればよい。
コニシティは、溝面積比の相違によりトレッド部9の剛性が左右で相違するため、高い値となるが、本発明では、溝面積比率が高い領域に位置するベルトフルカバー層11の部分11Xの補強コードfや右側のベルトエッジカバー層13の補強コードfの張力を、溝面積比率が低い領域よりも高くすることで、溝面積比率が高い領域でのトレッド剛性を高め、左右のトレッド剛性差を改善することができる。そのため、コニシティの値を小さくし、車両の直進走行時のハンドル流れを軽減することができる。
しかも、ベルトフルカバー層の補強コードの巻付け密度を左右で変更したり、左右のベルトエッジカバー層の幅を異ならせるといった従来の構造的変更を伴わないので、高速耐久性が低下することがない。
本発明において、補強コードfを上記のように張力を付与した状態で巻き付けた場合、下記の式で定義されるベルトフルカバー層11とベルトエッジカバー層12,13の補強コードfの収縮率S(%)が2%以上となるようにするのがよい。
S=100(L1−L2)/L1
但し、L1はタイヤ中における補強コードfの長さ(mm)、L2はタイヤから補強コードfを取り出した時の長さ(mm)である。
収縮率Sが2%未満であると、ベルトカバー層としての効果を発揮することが難しくなり、高速耐久性が低下する。収縮率Sの上限値としては、製造上の点から7%以下とする。収縮率Sが7%を超えるように補強コードfを配置するのは、実質的に困難であるからである。
また、溝面積比率が高い領域で張力が高い状態にある補強コードfの収縮率Sが、溝面積比率が低い領域に位置する補強コードfの収縮率Sより1%以上高くなるようにするのがよい。収縮率Sの差が1%未満であると、トレッド部9の左右の剛性差を効果的に低下させてコニシティの値を小さくする効果を得ることが難しくなる。好ましくは、2%以上、より好ましくは3%以上にするのがよい。収縮率Sの差の上限値としては、製造上の問題から5%以下にすることができる。
補強コードfを埋設した1本のゴムストリップ材14を螺旋状に複数周巻き付けて、ベルトフルカバー層11の部分11Xや右側のベルトエッジカバー層13の補強コードfの張力を高くする場合、張力をタイヤ幅方向外側が次第に高くなる(連続的に変化)或いは段階的に高くなる(不連続で変化する)ように巻き付けるのがよく、これによりベルト層10のエッジ側の張力差が大きくなるので、上述した改善効果を一層高めることができる。
上記実施形態では、ベルトカバー層の補強コードfの巻付け張力を異なるようにしたが、それに代えて、溝面積比率が高い領域である右側の領域1B側に位置するベルトフルカバー層11の部分11Xの補強コードfの中間伸度や右側のベルトエッジカバー層13の補強コードfの中間伸度を、溝面積比率が低い領域である左側の領域1A側に位置するベルトフルカバー層11の部分11Yの補強コードfの中間伸度や左側のベルトエッジカバー層12の補強コードfの中間伸度より低くなるようにしてもよい。
このようにベルトフルカバー層11の部分11Xの補強コードfの中間伸度、及び右側のベルトエッジカバー層13の補強コードfの中間伸度を低くした空気入りタイヤも、ベルトカバー層を成形する工程で、中間伸度を低くした補強コードfを埋設した未加硫のゴムストリップ材と、低くしていない補強コードfを埋設した未加硫のゴムストリップ材の少なくとも2本を使用し、中間伸度を低くした補強コードfを埋設した未加硫のゴムストリップ材をベルトドラム21上に成形された未加硫のベルト層上に螺旋状に巻き付けて未加硫のベルトフルカバー層11の部分11Xと右側のベルトエッジカバー層13を成形し、中間伸度が低くない補強コードfを埋設した未加硫のゴムストリップ材により、同様にして未加硫のベルトフルカバー層11の部分11Yと左側のベルトエッジカバー層12を成形するようにする。巻付け時の張力は、同じである。
上述と同様に、ベルトフルカバー層11の部分11Xや右側のベルトエッジカバー層13の補強コードfの中間伸度を部分的に低くするようにしてもよく、部分的に中間伸度を低くする場合、上記と同様に、少なくとも補強コードfの1周以上にわたって低くなるようにすればよい。
このようにベルトフルカバー層11の部分11Xやベルトエッジカバー層13の補強コードfの中間伸度を低くしても、溝面積比率が高い領域でのトレッド剛性を高め、左右のトレッド剛性差を従来より低減することができるので、コニシティの値を小さくし、車両の直進走行時のハンドル流れを改善することができる。また、従来の構造的変更を伴わないので、高速耐久性の低下を回避することができる。
なお、ここで言う補強コードfの中間伸度は、タイヤ加硫前の材料の状態での中間伸度であり、JIS L1017に従い、引張試験機により一定荷重を加えた時の伸び率である。一定荷重F(N)は次式で求めるものとする。式中、d1はJIS L1017表4に示す基準繊度(dtex)、d2は測定対象試料の表示繊度(dtex)である。
F=44×(d2/d1)
溝面積比率が高い領域で中間伸度を低くした補強コードfの中間伸度と、溝面積比率が低い領域に位置するベルトカバー層の補強コードfの中間伸度との差は、1%以上となるようにするのがよい。中間伸度の差が1%未満では、コニシティの値を小さくする効果を得ることが難しくなる。好ましくは、3%以上にするのがよい。上限値としては、製造上の点から7%にすることができる。
ベルトカバー層に使用させるナイロンコードには、中間伸度が5〜8%のものが使用される。中間伸度が5%未満のものは製造が困難であり、8%を超えるものは、高速耐久性の確保ができなくなるためである。また、ポリエチレンナフタレートコード、ポリエチレンテレフタレートコード、アラミドコードの場合には、同様の理由で中間伸度が1〜5%のものが使用される。従って、ベルトカバー層に異なる2本の補強コード(例えば、ナイロンコードとアラミドコード)を使用した際の中間伸度の最大差が7%であり、これが上限値である。
本発明では、トレッド面1が車両に装着する方向を指定された非対称パターンを有する場合、トレッド面1のタイヤセンターラインCLより車両外側の領域の溝面積比率を車両内側の領域より低なるようにするのが、旋回走行時の安定性、特に限界走行時の安定性を高める点からよい。その場合、車両外側の領域の溝面積比率としては20〜30%、車両内側の領域における溝面積比率としては25〜40%の範囲にすることができ、この範囲からタイヤの用途に合わせて適宜選択することができる。
また、上記実施形態では、溝面積比率が高い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの張力と中間伸度を、個別に変えるようにしたが、両者を組み合わせるようにしてもよい。
本発明は、特に乗用車用の空気入りタイヤに好ましく用いることができるが、それに限定されない。
タイヤサイズを225/60R16、トレッドパターン、タイヤ構造を図1,2で共通にし、ベルトカバー層の補強コードの収縮率を表1のようにした本発明タイヤ1〜3と従来タイヤ1,2をそれぞれ作製した。
従来タイヤ1は、収縮率を同じにしたものであり、従来タイヤ2は、従来タイヤ1において、左右のベルトエッジカバー層の幅を左右で10mm異ならせたものである。
各試験タイヤ共に、ベルトカバー層の補強コードに中間伸度が7%のナイロンコードを使用し、溝面積比率は、領域1Aが28%、領域1Bが35%である。表1中、αa収縮率は図2に示すベルトフルカバー層の左端から全幅の15%の位置までの領域におけるベルトカバー層の補強コードの収縮率、αb収縮率はベルトフルカバー層の右端から全幅の15%の位置までの領域おけるベルトカバー層の補強コードの収縮率、αc収縮率はその間の領域におけるベルトカバー層の補強コードの収縮率である。
本発明タイヤ1,2は、溝面積比率が高い領域においてベルトフルカバー層の補強コードの収縮率即ち張力を部分的に高くし、右側のベルトエッジカバー層の補強コードについては、全体を高くしている。本発明タイヤ3は、ベルトフルカバー層の補強コードの収縮率を2,4,6%の3段階に変化させ、左右のベルトエッジカバー層については、2%と6%の2段階にしたものである。
これら各試験タイヤを以下に示す方法により、コニシティの測定と高速耐久性の評価試験を行ったところ、表1に示す結果を得た。
コニシティの測定
JASOに準拠してコニシティの値を測定した。
高速耐久性
JISに規定される高速耐久試験に準拠して実施し、その評価結果を従来タイヤ1を100とした指数値で示した。この値が大きい程、高速耐久性が優れている。
Figure 0004635634
表1から、本発明タイヤは、高速耐久性が従来タイヤ1と変わらず、高速耐久性を維持しながら、コニシティの値を小さくできることがわかる。
タイヤサイズを実施例1と同じにし、トレッドパターン、タイヤ構造を図1,2で共通にし、ベルトカバー層の補強コードの中間伸度を表2のようにした本発明タイヤ4〜6をそれぞれ作製した。
本発明タイヤ4,5のベルトカバー層の補強コードにはナイロンコードを使用し、本発明タイヤ6のベルトカバー層の補強コードにはナイロンコードとアラミドコードを使用した。各試験タイヤ共に、ベルトカバー層の補強コードの収縮率は4%で共通である。
表2中、αa中間伸度は図2に示すベルトフルカバー層の左端から全幅の15%の位置までの領域におけるベルトカバー層の補強コードの中間伸度、αb中間伸度はベルトフルカバー層の右端から全幅の15%の位置までの領域おけるベルトカバー層の補強コードの中間伸度、αc中間伸度はその間の領域におけるベルトカバー層の補強コードの中間伸度である。
これら各試験タイヤを、実施例1と同様に、コニシティの測定と高速耐久性の評価試験を行ったところ、表2に示す結果を得た。
Figure 0004635634
表2から、本発明タイヤは、高速耐久性を維持しながら、コニシティの値を小さくできることがわかる。
本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示すトレッド面の要部展開図である。 図1の空気入りタイヤのタイヤ子午線断面図である。 ベルトフルカバー層の要部拡大断面図である。 本発明の空気入りタイヤの製造方法において、主要部の工程を示す説明図である。
符号の説明
1 トレッド面
1A,1B 領域
6 カーカス層
9 トレッド部
10 ベルト層
11 ベルトフルカバー層(ベルトカバー層)
11X,11Y 部分
12,13 ベルトエッジカバー層(ベルトカバー層)
14 ゴムストリップ材
14’未加硫のゴムストリップ材
CL タイヤセンターライン
f 補強コード

Claims (8)

  1. タイヤセンターラインの左右の領域で溝面積比率が異なる非対称パターンをトレッド面に設け、トレッド部のカーカス層外周側にベルト層を配置し、該ベルト層の外周側に有機繊維コードからなる補強コードをタイヤ周方向に螺旋状に張力を付与した状態で巻き付けたベルトカバー層を設けた空気入りタイヤにおいて、
    溝面積比率が高い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの張力を、溝面積比率が低い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの張力より、少なくとも補強コード1周以上にわたって高くすると共に、前記ベルトカバー層がベルトフルカバーとベルトエッジカバーからなり、前記補強コードを埋設した一本のゴムストリップ材を周方向に螺旋状に巻回して、前記ベルトフルカバー及びベルトエッジカバーを連続的に形成した空気入りタイヤ。
  2. 下記の式で定義されるベルトカバー層の補強コードの収縮率S(%)が2%以上あり、かつ前記少なくとも1周以上にわたって張力を高くした補強コードの収縮率Sが、溝面積比率が低い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの収縮率Sより1%以上高い請求項1に記載の空気入りタイヤ。
    S=100(L1−L2)/L1
    但し、L1はタイヤ中における補強コードの長さ(mm)
    L2はタイヤから補強コードを取り出した時の長さ(mm)
  3. 前記少なくとも1周以上にわたって張力を高くした補強コードの収縮率Sが、溝面積比率が低い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの収縮率Sより3〜5%高い請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤセンターラインの左右の領域で溝面積比率が異なる非対称パターンをトレッド面に設け、トレッド部のカーカス層外周側にベルト層を配置し、該ベルト層の外周側に有機繊維コードからなる補強コードをタイヤ周方向に螺旋状に張力を付与した状態で巻き付けたベルトカバー層を設けた空気入りタイヤにおいて、
    溝面積比率が高い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの中間伸度を、溝面積比率が低い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの中間伸度より、少なくとも補強コード1周以上にわたって低くすると共に、前記ベルトカバー層がベルトフルカバーとベルトエッジカバーからなり、前記補強コードを埋設した一本のゴムストリップ材を周方向に螺旋状に巻回して、前記ベルトフルカバー及びベルトエッジカバーを連続的に形成した空気入りタイヤ。
  5. 前記少なくとも1周にわたって低くした補強コードの中間伸度と溝面積比率が低い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの中間伸度との差が1%以上ある請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記トレッド面は車両装着方向が指定された非対称パターンを有し、該トレッド面のタイヤセンターラインより車両外側の領域における溝面積比率を車両内側の領域における溝面積比率より低くし、該車両外側の領域の溝面積比率が20〜30%、車両内側の領域の溝面積比率が25〜40%である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. タイヤセンターラインの左右の領域で溝面積比率が異なる非対称パターンをトレッド面に設け、トレッド部のカーカス層外周側にベルト層を配置し、該ベルト層の外周側に有機繊維コードからなる補強コードをタイヤ周方向に螺旋状に張力を付与した状態で巻き付けたベルトカバー層を設けた空気入りタイヤを製造する方法において、
    前記補強コードを螺旋状に巻き付けて未加硫のベルトカバー層を成形する際に、溝面積比率が高い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの張力が、溝面積比率が低い領域に位置するベルトカバー層の補強コードの張力より、少なくとも補強コード1周以上にわたって高くなるように巻き付けると共に、前記ベルトカバー層がベルトフルカバーとベルトエッジカバーからなり、前記補強コードを埋設した一本のゴムストリップ材を周方向に螺旋状に巻回して、前記ベルトフルカバー及びベルトエッジカバーを連続的に形成するようにした空気入りタイヤの製造方法。
  8. 前記溝面積比率が高い領域に位置するベルトカバー層の補強コードを、張力が次第に或いは段階的にタイヤ幅方向外側が高くなるように複数周巻き付ける請求項7に記載の空気入りタイヤ。
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