JP4826169B2 - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4826169B2
JP4826169B2 JP2005232759A JP2005232759A JP4826169B2 JP 4826169 B2 JP4826169 B2 JP 4826169B2 JP 2005232759 A JP2005232759 A JP 2005232759A JP 2005232759 A JP2005232759 A JP 2005232759A JP 4826169 B2 JP4826169 B2 JP 4826169B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cover layer
belt cover
land portion
peripheral side
row
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005232759A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007045341A (ja
Inventor
眞二 清宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2005232759A priority Critical patent/JP4826169B2/ja
Publication of JP2007045341A publication Critical patent/JP2007045341A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4826169B2 publication Critical patent/JP4826169B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)

Description

本発明は、空気入りタイヤ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、高速耐久性を向上するようにした空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
従来、高速耐久性を向上するため、トレッド部のベルト層外周側に有機繊維コードからなる補強コードをタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けたベルトカバー層を埋設した空気入りタイヤが周知である(例えば、特許文献1参照)。
ところで、昨今の車両の高性能化に伴い、タイヤの偏平化及び幅広化が進む中、更なる高速耐久性の向上が求められている。そこで、ベルトカバー層の数を増やすことより、高速耐久性の改善が可能であるが、このようにベルトカバー層を増加させると、トレッド部の剛性増大により乗心地が大幅に悪化する。
特開2004−299659号公報
本発明の目的は、乗心地性を許容レベル以上に維持しながら、高速耐久性を向上することが可能な空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の空気入りタイヤは、トレッド面にタイヤ周方向に延在する周方向溝により剛性の異なる複数の陸部列を形成し、トレッド部のベルト層外周側に有機繊維コードからなる補強コードをタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けたベルトカバー層を埋設した空気入りタイヤにおいて、前記ベルトカバー層の補強コードの残留収縮率を2%〜7%にすると共に、剛性の高い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率が、剛性の低い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率より大きくなるようにして、前記ベルトカバー層の補強コードの残留収縮率を部分的に大きくし、かつ前記剛性の高い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率と前記剛性の低い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率との差が2%以上であるようにしたことを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤの製造方法は、トレッド面にタイヤ周方向に延在する周方向溝により剛性の異なる複数の陸部列を形成し、トレッド部のベルト層外周側に有機繊維コードからなる補強コードをタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けたベルトカバー層を埋設した空気入りタイヤを製造する方法において、前記補強コードを螺旋状に巻き付けて未加硫のベルトカバー層を成形する際に、剛性の高い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分を、剛性の低い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分より張力が高くなるようにして前記補強コードを螺旋状に巻き付け、前記ベルトカバー層の補強コードの残留収縮率を2%〜7%にすると共に、剛性の高い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率が、剛性の低い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率より大きくなるようにして、前記ベルトカバー層の補強コードの残留収縮率を部分的に大きくし、かつ前記剛性の高い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率と前記剛性の低い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率との差が2%以上であるようにすることを特徴とする。
上述した本発明によれば、ベルトカバー層の補強コードの残留収縮率を部分的に大きくすることで、補強コードによるタガ効果を高めることができるので、高速走行時の遠心力によるベルト層の競り上がりを抑えて、ベルト層の耐セパレーション性を改善することができる。
他方、高速走行時に剛性が高い陸部列は、剛性が低い陸部列より発熱量が多く、その熱の蓄積により陸部列のゴムが千切れ飛ぶ現象が起こり易いが、剛性の高い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率を大きくすることで、高速走行時に剛性が高い陸部列の動きを抑制し、発熱量を低下させることができるので、ゴムが千切れ飛ぶ現象の発生を抑えることができる。従って、高速耐久性を改善することができる。
また、ベルトカバー層の補強コード全体の残留収縮率を大きくせずに、部分的に大きくすることにより、乗心地が大きく悪化するのを回避し、実用上許容可能なレベル以上に維持することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1,2は本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示し、1はトレッド面、CLはタイヤセンターライン、Eはタイヤ接地端である。
トレッド面1には、タイヤ周方向Tに延在する複数(図では4本を例示)の周方向溝2が設けられている。周方向溝2は、タイヤセンターラインLCの両側に配置された2本の内側周方向溝2Aと、その両外側に配置された2本の外側周方向溝2Bから構成され、これら周方向溝2により複数(図では5つ)の陸部列3が区分形成されている。
陸部列3は、両外側周方向溝2B間に位置するトレッド面1のセンター領域1Aに配置された3つの陸部列3Aと、両外側周方向溝2Bより外側のショルダー領域1Bに配置された2つの陸部列3Bとから構成されている。
センター領域1Aの陸部列3Aは、タイヤセンターラインCL上に位置する中央の陸部列3A1と、その両側の陸部列3A2とから構成され、中央の陸部列3A1はリブから構成されている。両側の陸部列3A2は、それぞれタイヤ幅方向に延在する横溝4をタイヤ周方向Tに所定の間隔で配置し、該横溝4により区分形成されたブロック5からなるブロック列になっている。各ブロック5には、外側周方向溝2Bからブロック中央まで延在する細溝6が形成されている。
ショルダー領域1Bに配置した各陸部列3Bは、外側周方向溝2Bからタイヤ幅方向外側にタイヤ接地端Eを超えて延在する横溝7をタイヤ周方向Tに所定の間隔で配置し、該横溝7により区分形成されたブロック8からなるブロック列になっている。
陸部列3A,3Bは、剛性が異なり、ショルダー領域1Bに配置した陸部列3Bの剛性が、センター領域1Aに配置した陸部列3Aの剛性より大きくなっている。また、センター領域1Aに配置した陸部列3Aにおいて、更に中央の陸部列3A1よりその両側の陸部列3A2の剛性を大きくしている。
なお、ここで言う陸部列3の剛性は、陸部列3の幅をW(mm)、陸部列3の踏面3Xに形成した溝の面積比率をG(%)とすると、W(1−G/100)で表される剛性指標を用いて判断されるものであり、この剛性指標を大きい程、陸部列の剛性が大きいものとする。また、ショルダー領域1Bに配置した陸部列3Bの幅Wは、外側周方向溝2Bとタイヤ接地端Eとの間の長さである。
図2に示すように、タイヤ内の左右のビード部9間にはカーカス層10が延設され、その両端部がビード部9に埋設したビードコア11の周りにタイヤ内側から外側に折り返されている。トレッド部12のカーカス層10の外周側には、複数のベルト層13が配設されている。ベルト層13の外周側には、ベルト層13全体をカバーするベルトカバー層14が埋設されている。
ベルトカバー層14は、図3に示すように、有機繊維コードからなる補強コードfを埋設した1本のゴムストリップ材15を隣り合う部分同士を当接させながらタイヤ周方向Tに螺旋状に巻き付けた構成になっている。
補強コードfに使用される有機繊維コードとしては、ベルトカバー層に使用される従来公知の有機繊維コードを使用することができ、例えば、ナイロンコード、ポリエチレンナフタレート(PEN)コード、ポリエチレンテレフタレート(PET)コード、アラミドコードなどを挙げることができる。
加硫機で未加硫タイヤを加硫する際に、ブラダーにより未加硫タイヤを膨径させた後加硫するため、ベルトカバー層14の補強コードfには残留歪みが残る。そこで、本発明では、剛性の高い両陸部列3Bの内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分f1の残留収縮率S1(%)が、剛性の低い陸部列3Aの内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分f2の残留収縮率S2(%)より大きくなるようにして、ベルトカバー層14の補強コードfの残留収縮率を部分的に大きくしている。
なお、ここで言う残留収縮率Sは、下記の式で求めるものとする。
S=100(M1−M2)/M1
但し、M1はタイヤ中における補強コードfの部分の長さ(mm)、M2はタイヤから補強コードfを取り出した時の補強コードfの部分の長さ(mm)である。
上述したようにベルトカバー層14の補強コードfの残留収縮率Sを異ならせた空気入りタイヤは、図4に示すように、補強コードfを埋設した未加硫のゴムストリップ材15’をベルトドラム21上に成形された未加硫のベルト層(不図示)上に螺旋状に巻き付けて未加硫のベルトカバー層14を成形する工程において、補強コードfを埋設した未加硫のゴムストリップ材15’を巻き付ける巻付け装置22から引き出されるゴムストリップ材15’の張力Fを、剛性の高い陸部列3Bの内周側に位置するゴムストリップ材15’の部分15’bの張力Fbが、剛性の低い陸部列3Aの周側に位置するゴムストリップ材15’の部分15’aの張力Faより高くなるように引き出し、それにより剛性の高い陸部列3Bの内周側に位置するゴムストリップ材15’の部分15’bの張力を部分的に高くして巻き付け、剛性の高い陸部列3Bの内周側に位置する補強コードfの部分f1 の張力を部分f2より高くしている。他の製造工程は、従来と同様である。
上述した本発明によれば、ベルトカバー層14の補強コードfの残留収縮率を部分的に大きくすることにより、ベルトカバー層14の補強コードfによるタガ効果を高めることができるため、高速走行時の遠心力によるベルト層13の競り上がりを抑制し、ベルト層13の耐セパレーション性を向上することができる。
他方、高速走行時に剛性の高い陸部列3Bは、剛性が低い陸部列3Aより発熱量が多く、その熱が蓄積されることによりゴムが千切れ飛ぶ現象が起こり易いが、剛性の高い陸部列3Bの内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分f1の残留収縮率を大きくすることで、高速走行時の陸部列3Bの動きを抑制し、発熱及び蓄熱の量を低減することができるので、ゴムが千切れ飛ぶ現象の発生を抑えることができる。従って、高速耐久性を改善することができる。
また、ベルトカバー層14の補強コードf全体の残留収縮率を大きくせずに、部分的に大きくすることにより、乗心地が大きく悪化するのを回避し、実用上許容可能なレベル以上に維持することができる。
図1の実施形態では、乗心地を重視して高速耐久性を改善する場合には、センター領域1Aに配置した陸部列3Aにおいて、中央の陸部列3A1の剛性を従来より小さくなるようにするのがよい。
上記ベルトカバー層14の補強コードfの残留収縮率Sとしては、2%以上となるようにする。残留収縮率Sが2%未満であると、ベルトカバー層14としての機能を効果的に発揮することが難しくなり、高速耐久性が低下する。残留収縮率Sの上限値としては、製造上の点から7%以下とする。残留収縮率Sが7%を超えるように補強コードfを配置するのは、実質的に困難であるからである。
剛性の高い陸部列3Bの内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分f1の残留収縮率S1と剛性の低い陸部列3Aの内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分f2の残留収縮率S2との差(S1−S2)は、%以上にする。尚、残留収縮率の差が1%未満であると、高速耐久性を効果的に改善することが難しくなる。好ましくは、3%以上にするのがよい。収縮率Sの差の上限値としては、上述した製造上の問題から5%以下となる。
図5は、本発明の空気入りタイヤの他の実施形態を示す。この空気入りタイヤは、車両に装着する方向が指定されており、図の左側を車両内側にして車両に装着するようになっている。図示する例では、上述した図1と同じトレッドパターンを有している。従って、同一構成要素は同一番号を付し、重複する説明は省略する。
この図5の実施形態では、タイヤセンターラインCLより右側のトレッド面1のタイヤ車両装着外側領域1Xに位置する陸部列3A2,3Bが、タイヤセンターラインCLより左側のトレッド面1のタイヤ車両装着内側領域1Yに位置する陸部列3A2,3Bより剛性が高くなっている。
更に詳述すると、タイヤ車両装着外側領域1Xのショルダー領域1Bに位置する陸部列3Bの剛性をZ1、タイヤ車両装着外側領域1Xのセンター領域1Aに位置する陸部列3A2の剛性をZ2、タイヤ車両装着内側領域1Yのショルダー領域1Bに位置する陸部列3Bの剛性をZ3、タイヤ車両装着内側領域1Yのセンター領域1Aに位置する陸部列3A2の剛性をZ4、タイヤセンターラインCL上の陸部列3A1の剛性をZ5とすると、Z1>Z2>Z3>Z4>Z5の関係になっている。
このようなタイヤでは、タイヤ車両装着外側領域1Xに位置する陸部列3A2,3Bの内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fx(図6参照)の残留収縮率が、タイヤ車両装着内側領域1Yに位置する陸部列3A2,3Bの内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fyの残留収縮率より大きくなるようにして、ベルトカバー層14の補強コードfの残留収縮率を部分的に大きくすることができる。
あるいは、タイヤ車両装着外側領域1Xのショルダー領域1Bの最も剛性が高い陸部列3Bの内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fxbの残留収縮率のみを大きくなるようにしてもよい。
このように車両に装着する方向が指定されたタイヤであっても、上記のようにベルトカバー層14の補強コードfの残留収縮率を部分的に大きくすることにより、上記と同様の効果を得ることができる。
図5の実施形態において、乗心地性を重視する場合には、タイヤ車両装着外側領域1Xの陸部列3Bの内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fxbの残留収縮率を大きくなるようにして、ベルトカバー層14の補強コードfの残留収縮率を部分的に大きくする一方、タイヤ車両装着外側領域1Xの陸部列3A2の内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fxaの残留収縮率を従来と同じに維持し、タイヤ車両装着内側領域1Yの陸部列3A2の内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fyaの残留収縮率を従来より小さくするのがよい。好ましくは、タイヤセンターラインCL上の陸部列3A1の内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fzの残留収縮率も従来より小さくするのがよい。
あるいは、タイヤ車両装着外側領域1Xの陸部列3Bの内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fxbの残留収縮率を従来より大きく、タイヤ車両装着外側領域1Xの陸部列3A2の内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fxaの残留収縮率を従来と同じにする一方、タイヤ車両装着内側領域1Yの両陸部列3A2,3Bの内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fyの残留収縮率を従来より小さくして、ベルトカバー層14の補強コードfの残留収縮率を部分的に大きくするようにしてもよい。好ましくは、タイヤセンターラインCL上の陸部列3A1の内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fzの残留収縮率も従来より小さくするのがよい。
図5の実施形態におけるベルトカバー層14の補強コードfの残留収縮率S、剛性の高い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分の残留収縮率と剛性の低い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率との差は、上記と同様にすることができる。
なお、本発明でいうタイヤ接地端は、JATMA(2004年)に規定される適用リム、最大負荷能力に対応する空気圧、最大負荷能力に相当する負荷荷重を用いて測定した時のトレッド面の接地端である。但し、乗用車用空気入りタイヤの場合は、空気圧を180kPa、最大負荷能力の88%に相当する負荷荷重の条件下で測定するものとする。
本発明は、特に乗用車用の空気入りタイヤに好ましく用いることができるが、それに限定されない。
タイヤサイズを235/50R17、トレッドパターン、タイヤ構造を図1,2で共通にし、ベルトカバー層の補強コード(ナイロンコード使用)の部分f1,f2の残留収縮率S1,S2を表1のようにした本発明タイヤ1,2と比較タイヤ1、及び従来タイヤ1をそれぞれ作製した。
陸部列3A1,3A2,3Bの剛性は、タイヤセンターライン上の陸部列3A1の剛性を100とする指数値で表示すると、陸部列3A2の剛性が109、陸部列3Bの剛性が155である。この指数値が大きい程、剛性が高い。
表1において、S2(1)はタイヤセンターライン上の陸部列3A1の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分f2の残留収縮率、S2(2)は陸部列3A1の両側の陸部列3A2の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分f2の残留収縮率である。
これら各試験タイヤをリムサイズ17×7JJのリムに装着し、空気圧を220kPaにして、以下に示す方法により、高速耐久性及び乗心地の評価試験を行ったところ、表1に示す結果を得た。
高速耐久性
JISに規定される高速耐久性試験に準拠して実施し、その結果を従来タイヤを100とする指数値で示した。この値が大きい程、高速耐久性が優れている。
乗心地
テストコースにおいて実車走行した際の乗心地をテストドライバーによりフィーリング評価し、その結果を従来タイヤを100とする指数値で示した。この値が大きい程、乗心地が優れている。なお、90以上が実用上許容可能なレベルである。
Figure 0004826169
表1から、本発明タイヤは、乗心地を実用上許容可能なレベル以上に維持しながら、高速耐久性を改善できることがわかる。
タイヤサイズを235/50R17、トレッドパターン、タイヤ構造を図5,2で共通にし、ベルトカバー層の補強コード(ナイロンコード使用)の部分fx,fy,fzの残留収縮率Sx,Sy,Szを表2のようにした本発明タイヤ3〜5と比較タイヤ2、及び従来タイヤ2をそれぞれ作製した。
なお、表2において、Sx(a)はタイヤ車両装着外側領域1Xの陸部列3A2の内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fxaの残留収縮率、Sx(b)はタイヤ車両装着外側領域1Xの陸部列3Bの内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fxbの残留収縮率である。また、Sy(a)はタイヤ車両装着内側領域1Yの陸部列3A2の内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fyaの残留収縮率、Sy(b)はタイヤ車両装着内側領域1Yの陸部列3Bの内周側に位置するベルトカバー層14の補強コードfの部分fybの残留収縮率である。
陸部列の剛性は、タイヤセンターライン上の陸部列3A1の剛性を100とする指数値で表すと、タイヤ車両装着外側領域1Xにおいて、陸部列3Bの剛性が176、陸部列3A2の剛性が132、タイヤ車両装着内側領域1Yにおいて、陸部列3Bの剛性が123、陸部列3A2の剛性が109である。この指数値が大きい程、剛性が高い。
これら各試験タイヤを実施例1と同様にして高速耐久性と乗心地の評価試験を行ったところ、表2に示す結果を得た。
Figure 0004826169
表2から、本発明タイヤは、乗心地を実用上許容可能なレベル以上に維持しながら、高速耐久性を改善できることがわかる。
本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示すトレッド面の要部展開図である。 図1の空気入りタイヤのタイヤ子午線部分断面図である。 図2の要部拡大断面図である。 本発明の空気入りタイヤの製造方法において、ベルトカバー層を成形する工程を示す斜視説明図である。 本発明の空気入りタイヤの他の実施形態を示すトレッド面の要部展開図である。 図5の空気入りタイヤのベルトカバー層の断面説明図である。
符号の説明
1 トレッド面
1A センター領域
1B ショルダー領域
1X タイヤ車両装着外側領域
1Y タイヤ車両装着内側領域
2 周方向溝
3,3A,3B 陸部列
4,7 横溝
5,8 ブロック
12 トレッド部
13 ベルト層
14 ベルトカバー層
15 ゴムストリップ材
T タイヤ周方向
f 補強コード
f1,f2,fx,fy 部分

Claims (6)

  1. トレッド面にタイヤ周方向に延在する周方向溝により剛性の異なる複数の陸部列を形成し、トレッド部のベルト層外周側に有機繊維コードからなる補強コードをタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けたベルトカバー層を埋設した空気入りタイヤにおいて、
    前記ベルトカバー層の補強コードの残留収縮率を2%〜7%にすると共に、剛性の高い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率が、剛性の低い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率より大きくなるようにして、前記ベルトカバー層の補強コードの残留収縮率を部分的に大きくし、かつ前記剛性の高い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率と前記剛性の低い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率との差が2%以上であるようにした空気入りタイヤ。
  2. 前記剛性の高い陸部列が前記トレッド面のショルダー領域に位置し、前記剛性が低い陸部列が前記トレッド面のセンター領域に位置する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記空気入りタイヤが車両装着方向を指定した空気入りタイヤであって、前記剛性の高い陸部列が前記トレッド面のタイヤ車両装着外側領域に位置し、前記剛性が低い陸部列が前記トレッド面のタイヤ車両装着内側領域に位置する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記剛性の高い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率と前記剛性の低い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率との差が3%以上である請求項1,2または3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記陸部列がタイヤ幅方向に延在する横溝により区分されたブロック列からなる請求項1乃至のいれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. トレッド面にタイヤ周方向に延在する周方向溝により剛性の異なる複数の陸部列を形成し、トレッド部のベルト層外周側に有機繊維コードからなる補強コードをタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けたベルトカバー層を埋設した空気入りタイヤを製造する方法において、
    前記補強コードを螺旋状に巻き付けて未加硫のベルトカバー層を成形する際に、剛性の高い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分を、剛性の低い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分より張力が高くなるようにして前記補強コードを螺旋状に巻き付け、前記ベルトカバー層の補強コードの残留収縮率を2%〜7%にすると共に、剛性の高い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率が、剛性の低い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率より大きくなるようにして、前記ベルトカバー層の補強コードの残留収縮率を部分的に大きくし、かつ前記剛性の高い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率と前記剛性の低い陸部列の内周側に位置するベルトカバー層の補強コードの部分の残留収縮率との差が2%以上であるようにする空気入りタイヤの製造方法。
JP2005232759A 2005-08-11 2005-08-11 空気入りタイヤ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4826169B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005232759A JP4826169B2 (ja) 2005-08-11 2005-08-11 空気入りタイヤ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005232759A JP4826169B2 (ja) 2005-08-11 2005-08-11 空気入りタイヤ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007045341A JP2007045341A (ja) 2007-02-22
JP4826169B2 true JP4826169B2 (ja) 2011-11-30

Family

ID=37848543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005232759A Expired - Fee Related JP4826169B2 (ja) 2005-08-11 2005-08-11 空気入りタイヤ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4826169B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018111400A (ja) * 2017-01-11 2018-07-19 株式会社ブリヂストン タイヤ
JP2021172289A (ja) * 2020-04-28 2021-11-01 Toyo Tire株式会社 空気入りタイヤ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6411825A (en) * 1987-07-03 1989-01-17 Sumitomo Rubber Ind Manufacture of radial tire
JP2702583B2 (ja) * 1989-11-13 1998-01-21 株式会社ブリヂストン 乗用車用空気入りラジアルタイヤ
JPH05319020A (ja) * 1992-05-14 1993-12-03 Bridgestone Corp 空気入りタイヤおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007045341A (ja) 2007-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6299219B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4950552B2 (ja) レース用空気入りタイヤ
US20080041512A1 (en) Pneumatic Tire
JP4478646B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2009035229A (ja) 空気入りタイヤ
JP4635634B2 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP5239507B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7102770B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5294396B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP6617567B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5217120B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4377934B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5993636B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5308781B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4826169B2 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP5563225B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4583944B2 (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP4537561B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2005112075A (ja) 空気入りタイヤ
JP4367914B2 (ja) タイヤ用ビードコア及び空気入りタイヤ
JP6450111B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2015156154A1 (ja) タイヤ
JP3876270B2 (ja) 乗用車用空気入りタイヤ
JP4334945B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5217347B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110816

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110829

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140922

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140922

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees