JP2006213180A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤの操縦安定性能を維持しつつユニフォミティを向上できる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】この空気入りタイヤ1は、左右一対のビードコア2、2と、ビードコア2のタイヤ径方向外側に配置されるビードフィラー4と、ビードコア2、2間にトロイド状に架け渡されて配置されるカーカスプライ3とを含む。そして、ビードフィラー4には、その周方向に沿って螺旋状かつ連続的にカバー材6が巻き付けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】この空気入りタイヤ1は、左右一対のビードコア2、2と、ビードコア2のタイヤ径方向外側に配置されるビードフィラー4と、ビードコア2、2間にトロイド状に架け渡されて配置されるカーカスプライ3とを含む。そして、ビードフィラー4には、その周方向に沿って螺旋状かつ連続的にカバー材6が巻き付けられている。
【選択図】 図1
Description
この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤの操縦安定性能を維持しつつユニフォミティを向上できる空気入りタイヤに関する。
近年、車両の高性能化やドレスアップを目的としてホイールのハイインチ化が進んでおり、これに伴って空気入りタイヤの低扁平化が顕著となっている。また、空気入りタイヤでは、タイヤの剛性が不均一であると振動が発生して操縦安定性能が低下する等の問題が生ずる。特に、欧州車向けの空気入りタイヤでは、アウトバーンなどを高速走行するために高い操縦安定性能およびタイヤ均一性が求められる。
この点において、従来の空気入りタイヤには、特許文献1に記載される技術が知られている。従来の空気入りタイヤは、一枚のカーカスプライからなるラジアルカーカスをビードコアの周りで折り返して半径方向外方へ巻き上げるとともに、その巻き上げ端部分をラジアルカーカスのクラウン部を取り囲むベルトの内周側に位置させ、ラジアルカーカスの本体部分と巻き上げ部分との間で、ビードコアの外周側にビードフィラーを配置し、このビードフィラーおよびビードコアのそれぞれを、有機繊維コードからなってそれらに外接するフリッパ(カバー材)で包み込むとともに、このフリッパの、タイヤ幅方向内側部分と外側部分とをビードフィラーの半径方向外方で相互に接合させてなる。従来の空気入りタイヤは、かかる構成により、タイヤサイド部をフリッパにより適正に補強して、操縦安定性能を向上させていた。
しかしながら、従来の空気入りタイヤでは、かかるフリッパが付加されると、フリッパの端末周上のスプライス部により、タイヤのユニフォミティが悪化するという課題がある。
そこで、この発明は、上記に鑑みてされたものであって、タイヤの操縦安定性能を維持しつつユニフォミティを向上できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、左右一対のビードコアと、前記ビードコアのタイヤ径方向外側に配置されるビードフィラーと、前記ビードコア間にトロイド状に架け渡されて配置されるカーカスプライとを含む空気入りタイヤであって、前記ビードフィラーには、コード材を有するカバー材がタイヤ周方向に沿って螺旋状かつ連続的に巻き付けられることを特徴とする。
この空気入りタイヤでは、ビードフィラーに、コード材を有するカバー材がタイヤ周方向に沿って螺旋状かつ連続的に巻き付けられるので、サイドウォール部(ビードフィラー)の剛性が確保されて操縦安定性能が維持される利点がある。また、従来の空気入りタイヤと比較して、カバー材のスプライス部がなくなりユニフォミティが向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ径方向に対する前記カバー材の巻き付け角度が80[deg]以下である。
この空気入りタイヤでは、タイヤ径方向に対するカバー材の巻き付け角度が適正化されているので、タイヤ剛性が好適に確保されると共にユニフォミティが向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ径方向に対する前記カバー材の巻き付け角度が車両外側と車両内側とで調整されることにより、車両外側および車両内側間のタイヤ剛性が調整される。
この空気入りタイヤでは、タイヤ径方向に対するカバー材の巻き付け角度(および巻き付け方向)が車両外側と車両内側とで調整されることにより、車両外側および車両内側間のタイヤ剛性が調整されるので、タイヤの仕様や使用条件に応じてタイヤ剛性を調整できる利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記カバー材が前記ビードフィラーに対して多重に巻き付けられる。
この空気入りタイヤでは、カバー材がビードフィラーに対して多重に巻き付けられるので、タイヤ剛性をより効果的に補強し得る利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記カバー材が織物部材から成る。
この空気入りタイヤでは、カバー材が織物部材から成るので、タイヤ剛性をより効果的に補強し得る利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、折り返された前記カーカスプライの端部により前記ビードフィラー全体が包み込まれる構成にて、前記カーカスプライの折り合わせ位置にサブフィラーが配置される。
この空気入りタイヤでは、カーカスプライの折り合わせ位置にサブフィラーが配置されるので、カーカスプライ3の折り合わせ位置の隙間(段差)がサブフィラーによって埋められる。これにより、ビードフィラー周辺におけるタイヤ剛性が補強されると共にタイヤの製造故障が防止される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記カバー材が前記ビードコアおよび前記ビードフィラーの双方を一括りとして巻き付けられる。
この空気入りタイヤでは、カバー材がビードコアおよびビードフィラーの双方を一括りとして巻き付けられるので、タイヤ剛性が効果的に向上する点で好ましい。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、コード材の巻き付け密度が15/50[本/mm]〜80/50[本/mm]となるように前記カバー材が前記ビードフィラーに巻き付けられ、且つ、前記コード材の直径dおよびコード間距離αがα≧d/3の関係を満たす。
この空気入りタイヤでは、コード材の巻き付け密度、ならびに、コード材の直径dおよびコード間距離αが適正化されるので、タイヤ耐久性およびカバー材6の補強効果が確保される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、扁平率が25[%]〜45[%]の乗用車用空気入りタイヤ、または、扁平率が50[%]〜70[%]の小型トラック用空気入りタイヤに適用される。
この空気入りタイヤは、扁平率の低いタイヤに適用されることにより、ユニフォミティの向上効果がより顕著に得られる。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、ビードフィラーに、コード材を有するカバー材がタイヤ周方向に沿って螺旋状かつ連続的に巻き付けられるので、サイドウォール部(ビードフィラー)の剛性が確保されて操縦安定性能が維持される利点がある。また、従来の空気入りタイヤと比較して、ユニフォミティが向上する利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤのビード部を示すタイヤ子午線方向の断面図である。図2は、図1に記載した空気入りタイヤの製造工程を示す説明図である。図3〜図9は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。図10は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験を示す表である。
この空気入りタイヤ1では、左右一対のビードコア2,2間にカーカスプライ3がトロイド状に架け渡され、このカーカスプライ3のタイヤ径方向外周にベルト層(図示省略)が配置され、このベルト層のタイヤ径方向外周にトレッド部が形成されると共にカーカスプライ3のタイヤ幅方向外側にサイドウォール部が形成される(図1参照)。また、ビード部には、ビードコア2に対してタイヤ径方向外側にビードフィラー4が配置されている。そして、ビードフィラー4およびビードコア2を包み込むように、カーカスプライ3の端部がタイヤ幅方向外側に巻き上げられて折り返されている。
ここで、ビードフィラー4(およびビードコア2)には、その周方向に沿って螺旋状に(連続的に複数周回するように)カバー材6が巻き付けられて配置される。このカバー材6は、例えば、一本のコード材もしくは複数のストリップ材から成る。また、カバー材6は、例えば、有機繊維コード(ナイロンコード、レーヨンコード、ポリエステルコード、アラミドコード等)や金属コード(例えば、スチールコード)により構成される。カバー材6が有機繊維コードから成る構成は、タイヤが軽量化される点で好ましく、カバー材6がスチールコードから成る構成は、タイヤの剛性が増加する点で好ましい。また、カバー材6は、そのコード径が細いほど好ましい。
なお、カバー材6の巻き付け数は、タイヤサイズ等により相異するため、必要なカバー材6の巻き付け角度や巻き付け密度に応じて、当業者自明の範囲内にて適宜選択されることが好ましい。また、このカバー材6は、フリッパ、あるいは、レインフォースと呼ばれることがある。
この空気入りタイヤ1の製造工程では、まず、カバー材6がビードフィラー4およびビードコア2に巻き付けられ(図2参照)、これにカーカスプライ3が巻き付けられる。つぎに、カーカスプライ3の外周にベルト材が配置され、トレッドゴムやサイドウォールゴムなどのゴム材が配置される。つぎに、これらがタイヤ成型機にかけられてグリーンタイヤ(生タイヤ)が成型される。そして、このグリーンタイヤがタイヤ加硫モールドに充填され、加熱されて加硫成形される。その後に、成形された空気入りタイヤがタイヤ加硫モールドから引き抜かれる。
[効果]
この空気入りタイヤ1では、ビードフィラー4に、コード材を有するカバー材6がタイヤ周方向に沿って螺旋状かつ連続的に巻き付けられるので(図1および図2参照)、サイドウォール部(ビードフィラー4)の剛性が確保されてユニフォミティが向上する利点がある。また、従来の空気入りタイヤと比較して、操縦安定性能が維持される利点がある。
この空気入りタイヤ1では、ビードフィラー4に、コード材を有するカバー材6がタイヤ周方向に沿って螺旋状かつ連続的に巻き付けられるので(図1および図2参照)、サイドウォール部(ビードフィラー4)の剛性が確保されてユニフォミティが向上する利点がある。また、従来の空気入りタイヤと比較して、操縦安定性能が維持される利点がある。
[変形例1]
なお、この空気入りタイヤ1では、タイヤ径方向(ビードコア2およびビードフィラー4の径方向)に対するカバー材6の巻き付け角度(傾斜角)が80[deg]以下であることが好ましい(図3参照)。また、この巻き付け角度が30[deg]以上60[deg]以下の範囲内にあることがより好ましい。これにより、タイヤ剛性が好適に確保されると共にユニフォミティが向上する利点がある。
なお、この空気入りタイヤ1では、タイヤ径方向(ビードコア2およびビードフィラー4の径方向)に対するカバー材6の巻き付け角度(傾斜角)が80[deg]以下であることが好ましい(図3参照)。また、この巻き付け角度が30[deg]以上60[deg]以下の範囲内にあることがより好ましい。これにより、タイヤ剛性が好適に確保されると共にユニフォミティが向上する利点がある。
[変形例2]
また、この空気入りタイヤ1では、タイヤ径方向に対するカバー材6の巻き付け角度(および巻き付け方向)が車両外側(タイヤが車両に装着された状態における車両の内側)と車両内側とで調整されることにより、車両外側および車両内側間のタイヤ剛性が調整される構成が好ましい(図示省略)。
また、この空気入りタイヤ1では、タイヤ径方向に対するカバー材6の巻き付け角度(および巻き付け方向)が車両外側(タイヤが車両に装着された状態における車両の内側)と車両内側とで調整されることにより、車両外側および車両内側間のタイヤ剛性が調整される構成が好ましい(図示省略)。
例えば、カバー材6の巻き付け角度を車両外側および車両内側で等しくすることにより、タイヤの左右にかかる剛性バランスが均一化される利点がある。また、例えば、カバー材6の巻き付け角度を車両外側および車両内側で相異させることにより、タイヤの仕様や使用条件に応じてタイヤ剛性を調整できる利点がある。
[変形例3]
また、この空気入りタイヤ1では、カバー材6がビードフィラー4に対して一方向のみに一重に巻き付けられる(図2参照)。これは、カバー材6の巻き付け工程が簡易である点で好ましい。しかし、これに限らず、カバー材6がビードフィラー4に対して多重に巻き付けられても良い。例えば、カバー材6がビードフィラー4の一方の周方向に沿って巻き付けられ、その後に、これと逆方向に交差して巻き付けられても良い(図4参照)。これにより、タイヤ剛性をより効果的に補強し得る利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、カバー材6がビードフィラー4に対して一方向のみに一重に巻き付けられる(図2参照)。これは、カバー材6の巻き付け工程が簡易である点で好ましい。しかし、これに限らず、カバー材6がビードフィラー4に対して多重に巻き付けられても良い。例えば、カバー材6がビードフィラー4の一方の周方向に沿って巻き付けられ、その後に、これと逆方向に交差して巻き付けられても良い(図4参照)。これにより、タイヤ剛性をより効果的に補強し得る利点がある。
[変形例4]
また、この空気入りタイヤ1では、カバー材6がコード材(線状部材)を有するが、これに限らず、コード材が織物部材から成る構成としても良い(図5参照)。例えば、少なくとも一本のコード材を平織り、すだれ織り、つづら織り等により長手方向に連続的に織り上げて成る帯状の織物部材によりカバー材6が構成され、かかる帯状のカバー材6がビードフィラー4に対して周方向に沿って複数周回するように巻き付けられる構成としても良い。これにより、タイヤ剛性をより効果的に補強し得る利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、カバー材6がコード材(線状部材)を有するが、これに限らず、コード材が織物部材から成る構成としても良い(図5参照)。例えば、少なくとも一本のコード材を平織り、すだれ織り、つづら織り等により長手方向に連続的に織り上げて成る帯状の織物部材によりカバー材6が構成され、かかる帯状のカバー材6がビードフィラー4に対して周方向に沿って複数周回するように巻き付けられる構成としても良い。これにより、タイヤ剛性をより効果的に補強し得る利点がある。
[変形例5]
折り返されたカーカスプライ3の端部によりビードフィラー4全体が包み込まれる構成では、カーカスプライ3の端部がビードフィラー4よりもタイヤ径方向外側に位置する(図6参照)。かかる構成では、カバー材6の厚みによりカーカスプライ3の折り合わせ位置に段差が生じて、この位置に隙間(カーカスプライ3とビードフィラー4とに囲まれる隙間)が生ずる(図示省略)。すると、この隙間にエア溜まりができて、タイヤの製造故障が発生するおそれがある。
折り返されたカーカスプライ3の端部によりビードフィラー4全体が包み込まれる構成では、カーカスプライ3の端部がビードフィラー4よりもタイヤ径方向外側に位置する(図6参照)。かかる構成では、カバー材6の厚みによりカーカスプライ3の折り合わせ位置に段差が生じて、この位置に隙間(カーカスプライ3とビードフィラー4とに囲まれる隙間)が生ずる(図示省略)。すると、この隙間にエア溜まりができて、タイヤの製造故障が発生するおそれがある。
そこで、この空気入りタイヤ1では、折り返されたカーカスプライ3の端部によりビードフィラー4全体が包み込まれる構成にて、カーカスプライ3の折り合わせ位置にゴム材から成るサブフィラー7が配置されることが好ましい(図6および図7参照)。タイヤの製造工程では、このサブフィラー7が配置された後にカーカスプライ3が折り合わされる。かかる構成では、カーカスプライ3の折り合わせ位置の隙間がサブフィラー7によって埋められるので、ビードフィラー4周辺におけるタイヤ剛性が補強され、また、タイヤの製造故障が抑制される利点がある。
なお、サブフィラー7の硬度および材料は、当業者自明の範囲内にて任意に選択される。例えば、このサブフィラー7は、ビードフィラー4と略同一の硬度を有するゴム材から成ることが好ましい。これにより、ビードフィラー4およびサブフィラー7間の剛性差が低減される利点がある。また、サブフィラー7は、タイヤ子午線方向の断面視にて、略三角形状を有することが好ましい。これにより、カーカスプライ3の折り合わせ位置における隙間が良好に埋められる利点がある。
[変形例6]
また、この空気入りタイヤ1では、カバー材6がビードコア2およびビードフィラー4の双方を一括りとして巻き付けられる(図1および図2参照)。かかる構成では、ビードコア2およびビードフィラー4間がカバー材6により固定されるので、タイヤ剛性が効果的に向上する点で好ましい。しかし、これに限らず、カバー材6は、少なくともビードフィラー4に巻き付けられていれば良い(図8および図9参照)。例えば、カバー材6がビードフィラー4のみに巻き付けられる構成としても良い。
また、この空気入りタイヤ1では、カバー材6がビードコア2およびビードフィラー4の双方を一括りとして巻き付けられる(図1および図2参照)。かかる構成では、ビードコア2およびビードフィラー4間がカバー材6により固定されるので、タイヤ剛性が効果的に向上する点で好ましい。しかし、これに限らず、カバー材6は、少なくともビードフィラー4に巻き付けられていれば良い(図8および図9参照)。例えば、カバー材6がビードフィラー4のみに巻き付けられる構成としても良い。
[変形例7]
また、この空気入りタイヤ1では、ビードフィラー4がJIS−A硬度(JISK6253)75以上の硬度を有するゴム材料から成ることが好ましい。これにより、ビードフィラー4へのカバー材6の巻き付けが容易となる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、ビードフィラー4がJIS−A硬度(JISK6253)75以上の硬度を有するゴム材料から成ることが好ましい。これにより、ビードフィラー4へのカバー材6の巻き付けが容易となる利点がある。
[変形例8]
また、この空気入りタイヤ1では、コード材の巻き付け密度が15/50[本/mm]〜80/50[本/mm]となるようにカバー材6がビードフィラー4(およびビードコア2)に巻き付けられ、且つ、コード材の直径dおよびコード間距離(隣接するコード材の外面間の距離)αがα≧d/3の関係を満たすことが好ましい。コード材の巻き付け密度が大きすぎるとコード間距離(コード間のゴム材)が少なくなるためタイヤの耐久性が低下し、小さすぎるとカバー材6による補強効果が低下することに基づく。
また、この空気入りタイヤ1では、コード材の巻き付け密度が15/50[本/mm]〜80/50[本/mm]となるようにカバー材6がビードフィラー4(およびビードコア2)に巻き付けられ、且つ、コード材の直径dおよびコード間距離(隣接するコード材の外面間の距離)αがα≧d/3の関係を満たすことが好ましい。コード材の巻き付け密度が大きすぎるとコード間距離(コード間のゴム材)が少なくなるためタイヤの耐久性が低下し、小さすぎるとカバー材6による補強効果が低下することに基づく。
[適用例]
また、この空気入りタイヤ1は、扁平率が25[%]〜45[%]の乗用車用空気入りタイヤ、または、扁平率が50[%]〜70[%]の小型トラック用空気入りタイヤに適用されることが好ましい。かかる扁平率の低いタイヤに適用されることにより、ユニフォミティの向上効果がより顕著に得られる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1は、扁平率が25[%]〜45[%]の乗用車用空気入りタイヤ、または、扁平率が50[%]〜70[%]の小型トラック用空気入りタイヤに適用されることが好ましい。かかる扁平率の低いタイヤに適用されることにより、ユニフォミティの向上効果がより顕著に得られる利点がある。
[性能試験]
この性能試験では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、(1)ユニフォミティ歩留まり、および、(2)操縦安定性能にかかる試験が行われた(図10参照)。この性能試験では、タイヤサイズ295/35R21の空気入りタイヤがリムサイズ21×10Jのリムにリム組みされ、この空気入りタイヤに500[daN]の荷重および200[kPa]の空気圧が負荷される。
この性能試験では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、(1)ユニフォミティ歩留まり、および、(2)操縦安定性能にかかる試験が行われた(図10参照)。この性能試験では、タイヤサイズ295/35R21の空気入りタイヤがリムサイズ21×10Jのリムにリム組みされ、この空気入りタイヤに500[daN]の荷重および200[kPa]の空気圧が負荷される。
(1)ユニフォミティ歩留まりの性能試験は、Wdk(Wirtschaftsverband der deutschen Kautschukindustrie e.v.)条件下にて行われ、各空気入りタイヤについて、その指数評価が行われる。
(2)操縦安定性にかかる性能試験では、空気入りタイヤを装着した試験車両が平坦な周回路を有するテストコースを60[km/h]〜100[km/h]で走行する。そして、レーチェンジ時およびコーナーリング時における操舵性ならびに直進時における安定性について、従来例の空気入りタイヤを基準(100)として指数評価が行われる。評価結果は、その数値が大きいほど好ましい。
従来例の空気入りタイヤでは、カバー材として有機繊維(アラミド材)を60[deg]にてカレンダーして成る簾材が用いられ、このカバー材が折り合わされることによりビードコアおよびビードフィラーが包み込まれている。発明例1〜4の空気入りタイヤ1では、カバー材6として有機繊維(アラミド材)から成るコード材が用いられ、このカバー材6がビードコア2およびビードフィラー4に対して周方向に沿って螺旋状に(連続的に)巻き付けられている(図1および図2参照)。発明例1〜4の空気入りタイヤ1は、カバー材6の巻き付け角度および巻き付け数が相互に異なる。
試験結果に示すように、発明例1〜4の空気入りタイヤ1では、従来例の空気入りタイヤと比較して、操縦安定性が維持されると共にユニフォミティが向上することが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤの操縦安定性能を維持しつつユニフォミティを向上できる点で有用である。
1 空気入りタイヤ
2 ビードコア
3 カーカスプライ
4 ビードフィラー
6 カバー材
7 サブフィラー
2 ビードコア
3 カーカスプライ
4 ビードフィラー
6 カバー材
7 サブフィラー
Claims (9)
- 左右一対のビードコアと、前記ビードコアのタイヤ径方向外側に配置されるビードフィラーと、前記ビードコア間にトロイド状に架け渡されて配置されるカーカスプライとを含む空気入りタイヤであって、
前記ビードフィラーには、コード材を有するカバー材がタイヤ周方向に沿って螺旋状かつ連続的に巻き付けられることを特徴とする空気入りタイヤ。 - タイヤ径方向に対する前記カバー材の巻き付け角度が80[deg]以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- タイヤ径方向に対する前記カバー材の巻き付け角度が車両外側と車両内側とで調整されることにより、車両外側および車両内側間のタイヤ剛性が調整される請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記カバー材が前記ビードフィラーに対して多重に巻き付けられる請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
- 前記カバー材が織物部材から成る請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
- 折り返された前記カーカスプライの端部により前記ビードフィラー全体が包み込まれる構成にて、前記カーカスプライの折り合わせ位置にサブフィラーが配置される請求項1〜5のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
- 前記カバー材が前記ビードコアおよび前記ビードフィラーの双方を一括りとして巻き付けられる請求項1〜6のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
- コード材の巻き付け密度が15/50[本/mm]〜80/50[本/mm]となるように前記カバー材が前記ビードフィラーに巻き付けられ、且つ、前記コード材の直径dおよびコード間距離αがα≧d/3の関係を満たす請求項1〜7のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
- 扁平率が25[%]〜45[%]の乗用車用空気入りタイヤ、または、扁平率が50[%]〜70[%]の小型トラック用空気入りタイヤに適用される請求項1〜8のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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