JP4633636B2 - 車両用灯具の照射方向制御装置及びその初期化方法 - Google Patents

車両用灯具の照射方向制御装置及びその初期化方法 Download PDF

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Description

本発明は自動車等の車両の灯具の照射方向を車両の前後方向のピッチ角(俯仰角)変化にかかわらず一定の方向に制御する照射方向制御装置と当該制御装置の初期化方法に関するものである。
自動車のヘッドランプ等の灯具は対向車や先行車を眩惑することがない所要の配光特性を得るように光軸が路面に対して所定の方向に設定されている。自動車の積載条件の変化や走行状況の変化によって自動車の姿勢、すなわち自動車の前部が鉛直方向に変化して俯仰角、いわゆるピッチ角が変化したときにもヘッドランプの光軸方向が路面に対して所定の角度となるように当該光軸を上下方向に偏向制御する照射方向制御装置が提案されている。例えば、特許文献1では自動車の前輪部と後輪部にそれぞれ車高センサを配設し、これら車高センサで検出した前輪部車高と後輪部車高とからECU(電子制御ユニット)が自動車の時々変化するピッチ角を演算し、かつ演算したピッチ角に基づいてヘッドランプの光軸を上下方向に偏向制御する技術が提案されている。
この種の照射方向制御装置を備えた自動車では、自動車の製造工場(組立工場)においてヘッドランプの光軸を所定の角度とするための初期化を行う必要がある。図5(a)はこの初期化を説明する概念図であり、初期化を行う自動車CARを水平な定盤B上にセット(停車)して自動車CARの姿勢を基準状態とした上で、ヘッドランプHLの光軸を所定の基準角θ0に設定する。また、同時に前輪部と後輪部における車体特定位置FP,RPの各車高を車高センサで検出する。この基準状態における前輪部の車体特定位置FPの車高をHf0(単位:mm,以下同じ)とし、後輪部の車体特定位置RPの車高をHr0(mm)とし、これらの車高を基準車高としてECU内のメモリに記憶する。このような初期化を行った自動車では、自動車のピッチ角θpは「0」として設定される。しかる上で、実際の走行時に乗員や積載物、走行状況の変化等に伴って自動車の前部又は後部が上下に傾くと、前輪部と後輪部の少なくとも一方の車高が変化するため、ECUはこれら車高の変化に伴う自動車のピッチ角を演算し、当該ピッチ角に基づいてヘッドランプHLの光軸角を制御する。例えば、図5(b)のように、前輪部の車体特定位置FPの車高がHfx(mm)となり、後輪部の車体特定位置RPの車高がHrx(mm)となったときには、自動車の基準状態(ピッチ角θp=0)に対する傾きであるピッチ角はθpxとなり、ヘッドランプの光軸はθHLxとなる。そこで、前後の車高の変化分ΔHf(=Hfx−Hf0),ΔHr(=Hrx−Hr0)に基づいてピッチ角θpxを演算し、このピッチ角θpxが変化してもヘッドドランプの光軸角θHLが基準光軸角θ0になるようにヘッドランプの光軸を上下方向に偏向制御する。これにより、ピッチ角の変化にかかわらずヘッドランプHLの光軸が路面に対して一定の角度となるように照射方向を制御することが可能になる。
特開2003−40029号公報
前述した照射方向制御装置の初期化においては、定盤上にセットされた自動車に設けた車高センサで検出される前輪部と後輪部の各車高を基準車高としてメモリに記憶しているが、この際には車高センサの検出出力である出力電圧(単位:V(ボルト))をECUにおいて車高(単位:mm(ミリメートル))に変換したものをメモリに記憶している。この車高センサの出力電圧を車高に変換する際に、自動車の型式や種別によって車高センサの取付構造や車輪部の構造等が相違するため、図6に示すように、型式や種別の相違によって出力電圧を車高に変換する際の特性値が相違し、その結果として車高センサからの出力電圧が同じでも変換された車高の値が異なるものとなる。同図では、例えばC1型車、C2型車、C3型車の各特性C1,C2,C3を模式的に示しており、各自動車の特性値の違いによって同じ車高センサの出力電圧v1でも得られる車高h1,h2,h3が相違することを示している。このように従来では、車高センサの出力電圧を自動車の型式や種別の各特性値に基づいて車高に変換した上でECUのメモリに記憶する構成としているため、前述した初期化を行う際には予めECUに設計基準値として特性値を記憶させておき、車高センサの出力電圧が入力されたときにECUは記憶した設計基準値を読み出して車高への変換を行い、得られた車高を基準車高としてメモリに記憶するようになっている。
このように従来では初期化を行うためには、予めECUに設計基準値を記憶させておく必要があり、この設計基準値が無ければ当該自動車の基準となる車高を検出してこれを基準車高としてメモリに記憶させることができない。したがって、現在の自動車の組立工場では、図4(c)にフローチャートを示すように、自動車のECUに設計基準値を記憶させる工程(S301)、自動車を定盤上にセットして車高センサの検出出力としての出力電圧を検出する工程(S302)、検出した出力電圧をECUにおいて設計基準値に基づいて演算して車高を求め、求めた車高を基準車高として記憶する工程(S303)、をこの順序で行なう必要がある。この一連の工程を行うに際し、ステップS302の工程では自動車1台に相当するスペースの定盤を設備することが必要であり、このスペースを有する工程ステージを組立工場内に確保するとともに、当該定盤の製造ラインの上流側にステップS301の工程を行うステージを配置しなければならず、工場レイアウトを設計する際の制約となり、設計の自由度が制限される。また、このようなレイアウトを実現することが難しい組立工場では、ステップS301の工程を行うための機器を製造ラインに沿って移動させながら組み立てる自動車に対して設計基準値を記憶させる作業が必要であり、自動車の生産効率が低下する要因になる。
本発明の目的は、車両の組立工場において初期化を行う際の工程順序に制約を受けることなく工場レイアウトの自由設計が可能でかつ生産効率を高めた車両用灯具の照射方向制御装置とその初期化方法を提供するものである。
本発明は、照射方向を偏向制御可能なランプと、車両の車高に対応した電気量を検出して出力する車高検出手段と、車高検出手段の検出出力を演算して得られる車高に基づいてランプを偏向制御する制御手段とを備える車両用灯具の照射方向制御装置において、制御手段は、車両の設計基準値を記憶するとともに当該車両が基準の姿勢のときの車高検出手段の検出出力を測定基準値として記憶する記憶手段と、測定基準値と設計基準値とに基づいて基準車高を演算し、かつ車高検出手段の検出出力を演算して得られる車高と基準車高とに基づいて車両のピッチ角を演算する演算手段と、ピッチ角に基づいてランプの照射方向を偏向制御する偏向制御手段とを備え、設計基準値は車高検出手段の検出出力の電気量を車高に変換するための基準値を含むことを特徴とする。
また、本発明は、照射方向を偏向制御可能なランプと、車両の車高に対応した電気量を検出して出力する車高検出手段と、車高検出手段の検出出力を演算して得られる車高と予め得られた基準車高とに基づいてランプを偏向制御する制御手段とを備える車両用灯具の照射方向制御装置を初期化する方法であって、車両の設計基準値を記憶する第1の工程と、当該車両が基準の姿勢のときの車高検出手段の検出出力を測定基準値として記憶する第2の工程と、測定基準値と設計基準値とに基づいて基準車高を演算する第3の工程とを備えており、第1の工程と第2の工程の順序を任意に入れ替えることを特徴とする。本発明においては、第2の工程を行った後に第1の工程を行い、その後に第3の工程を行うことが好ましい。
本発明の照射方向制御装置によれば、車両が基準の姿勢のときの車高検出手段の検出出力を車高に変換することなく測定基準値として記憶する記憶手段を備えているので、後の工程で異なる型式や種類の車両の設計基準値を記憶手段に記憶させた場合でも、これら検出出力と設計基準値とで基準車高を演算することができ、当該基準車高に基づく初期化が実現できる。すなわち、本発明の初期化方法では、車両の設計基準値を記憶する第1の工程と、当該車両が基準の姿勢のときの車高検出手段の検出出力を測定基準値として記憶する第2の工程と、測定基準値と設計基準値とに基づいて基準車高を演算する第3の工程とを備えており、第1の工程と第2の工程の順序を任意に入れ替える。これにより、初期化を行うに際し、設計基準値を記憶するための工程を任意の工程順序に設定することが可能になり、車両の組立工場のレイアウトの自由設計が可能になり、生産効率を高めることが可能になる。
次に、本発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明の照射方向制御装置を備えた自動車の概念図である。自動車CARの前輪部と後輪部にそれぞれ車高センサFHS,RHSを配設し、前輪部と後輪部における各車体特定位置FP,RP(図5(a)参照)の車高を検出する。例えば、前輪部の前部車高センサFHSは前輪の車軸の上下動に伴って揺動するアーム(図示せず)の回転角を検出するポテンショメータで構成され、アームの回転角に対応した電圧を出力する。これにより、車高の変化に伴ってアームが回動されると、当該車高の変化は車高センサFHSの出力電圧の変化として検出される。後輪部の後部車高センサRHSも同様である。前記各車高センサFHS,RHSはECU1に接続され、各車高センサFHS,RHSで検出した出力電圧をECU1に出力するようになっている。また、自動車の前部左右にはそれぞれヘッドランプRHL,LHLが配設されており、ECU1によって左右のヘッドランプRHL,LHLの照射光軸が上下方向に偏向制御されるようになっている。
図2は図1に示した照射方向制御装置のブロック構成図である。前記左右のヘッドランプは、図2に右ヘッドランプの概略構造を示すように、ランプボディ21と、このランプボディ21の前面開口に取着された透明カバー22とで構成される灯室23内にプロジェクタ型ランプ24を内装している。このプロジェタク型ランプ24にはレベリング装置としてレベリングアクチュエータ25が設けられており、プロジェクタ型ランプ24の全体を上下方向に傾動制御できるようになっている。プロジェクタ型ランプ24は上側に設けたエイミング調整機構26を支点にして上下方向に傾動できるように軸支され、レベリングアクチュエータ25として出力ロッド25aが長さ方向に進退移動するリニアアクチュエータをランプボディ21内に配設し、出力ロッド25aの先端をプロジェクタ型ランプ24の下部に連結している。レベリングアクチュエータ25を駆動して出力ロッド25aを進退移動することにより、プロジェクタ型ランプ24を支点を中心にして上下に傾動し、光軸を鉛直方向に調整することが可能になる。左側ヘッドランプLHLについても同様である。
ECU1は設計基準値を含む各種データを記憶することが可能な記憶部11と、前記各車高センサFHS,RHSからの出力電圧をデジタル値に変換するA/D変換部12F,12Rと、A/D変換部12F,12Rで変換されたデジタル値と前記記憶部11に記憶された各種データ等とに基づいて所定の演算を行う演算部13と、演算部13で演算されたピッチ角に基づいて前記ヘッドランプRHL,LHLのレベリング装置、ここではレベリングアクチュエータ25を制御してヘッドランプRHL,LHLの光軸を偏向制御する偏向制御部14とで構成されている。ここで、前記記憶部11は、自動車の姿勢の基準状態において前後の各車高センサFHS,RHSからの出力電圧を前記A/D変換部12F,12Rで変換したデジタル値、すなわち本発明における測定基準値として記憶する出力電圧記憶領域111と、当該ECU1が搭載されている自動車の型式や種別等に固有の設計基準値、特に図6に示した車高センサ出力電圧を車高に変換するためのC1,C2,C3等のような特性やホイールベース長(前後の各車高センサFHS,RHSの間隔と同じ長さ)を記憶する設計基準値記憶領域112と、前記演算部13において演算される演算値のうち、前記測定基準値と設計基準値とに基づいて演算して得られる基準車高を記憶する基準車高記憶領域113とが確保されている。
前記演算部13は、記憶部11の出力電圧記憶領域111に記憶された出力電圧のデジタル値、すなわち測定基準値と、記憶部11の設計基準値記憶領域112に記憶された設計基準値とに基づいて車高を演算し、演算した車高を基準車高として基準車高記憶領域113に記憶する。また、演算部13は、自動車の走行に伴って各車高センサFHS,RHSで順次検出され、A/D変換部12F,12Rでデジタル値に変換された出力電圧を前記設計基準値に基づいて車高に変換し、これを測定車高とする演算を行う。さらに、演算部13は、得られた測定車高と前記基準車高並びにホイールベース長等のデータに基づいて自動車のその時のピッチ角を演算する。前記偏向制御部14は、演算部13で演算されたピッチ変化角に基づいて当該ピッチ変化角に伴う光軸の変化角が「0」になるように各ヘッドランプRHL,LHLのレベリング装置を制御し、各ヘッドランプRHL,LHLの光軸が所定の方向に向くように上下方向に偏向制御することが可能である。
以上の構成の照射方向制御装置における初期化工程を説明する。図3は自動車の組立工場において組立てられた自動車の照射方向制御装置の初期化フロー及び照射方向制御フローを説明するためのフローチャートである。先ず、ステップS11において自動車組立工場で組立てられた自動車に対し、照射方向制御装置の初期化が既に完了しているか否かを判定し、完了していない場合には初期設定(S12)を実行する。この初期設定(S12)では次の2つのフローのいずれかで初期化を実施する。
「F1:設計基準値先行設定フロー」
図4(a)は「設計基準値先行設定フロー」のフローチャートである。組立てられた自動車に対し、先ず記憶部11に設計基準値を記憶する(S101)。この設計基準値はその一つとして当該自動車の型式や種別に固有のデータのうち、特に図6に示した車高センサFHS,RHSの出力電圧と車高の相関特性を含んでおり、記憶部11の設計基準記憶領域112に記憶する。次いで、図5(a)に示したように、自動車CARを定盤Bの上にセットして基準状態の姿勢とし、このときの各車高センサFHS,RHSから出力される出力電圧をA/D変換部12F,12Rにおいてデジタル値に変換し、変換したデジタル値を測定基準値として記憶部11の出力電圧記憶領域111に記憶する(S102)。次いで、演算部13は出力電圧記憶領域111に記憶された測定基準値を設計基準記憶領域112に記憶されている設計基準値を参照して演算を行い、それぞれの車高を演算し、これを基準車高Hf0,Hr0として車高記憶領域113に記憶する(S103)。
「F2:測定基準値先行設定フロー」
図4(b)は「測定基準値先行設定フロー」のフローチャートであり、このフローでは設計基準値を後工程で設定することを特徴としている。すなわち、先ず組立てられた自動車CARを定盤Bの上にセットして基準状態の姿勢とし、このときの各車高センサFHS,RHSから出力される出力電圧をA/D変換部12F,12Rにおいてデジタル値に変換し、変換したデジタル値を測定基準値として記憶部11の出力電圧記憶領域111に記憶する(S201)。次いで、記憶部11に当該自動車の設計基準値を記憶する(S202)。この設計基準値は前記「F1:設計基準値先行設定フロー」と同様に当該自動車の型式や種別に固有のデータであり、特に図6に示した車高センサFHS,RHSの出力電圧と車高の相関特性を含んでおり、記憶部11の設計基準記憶領域112に記憶する。次いで、演算部13は出力電圧記憶領域111に記憶された測定基準値を設計基準記憶領域112の設計基準値を参照して演算を行い、それぞれの車高を演算し、これを基準車高Hf0,Hr0として車高記憶領域に記憶する(S203)。
以上の両初期設定フローにおいて、ステップS101とS202の工程は、自動車の組立工場において作業者が自動車のECU1に設計基準値を記憶させる工程であって本発明における第1の工程となる。ステップS102とS201の工程は、自動車を定盤上にセットしたときの車高センサの出力電圧により車高を検出する工程であって本発明における第2の工程となる。ステップS103とS203の工程は、ECU1において自動処理によって演算した基準車高を記憶させる工程であって本発明における第3の工程となる。そして、前記「F1:設計基準値先行設定フロー」は、第1,第2,第3の工程をこの順序で行うフローであり、前記「F2:測定基準値先行設定フロー」は、第2,第1,第3の工程をこの順序で行うフローとなっている。
以上のF1又はF2のいずれかのフローでの初期設定を行った後、図3に示すように、演算部13は記憶部11の基準車高記憶領域113に記憶した基準車高と、記憶部11の設計基準値記憶領域112に記憶されているホイールベース長を参照して自動車のピッチ角を演算し、これを基準ピッチ角θpとし、ピッチ角θp=0とする(S13)。そして、偏向制御部14は基準ピッチ角θpに基づいてヘッドランプRHL,LHLの光軸が所定の方向に向くように偏向制御を行う(S14)。この偏向制御では、定盤Bに付設された図には表れないエイミング装置を利用することが可能である。
以上で照射方向制御装置の初期化が完了され、以降は自動車の姿勢の変化に追従してヘッドランプの光軸を所定の角度に制御する照射方向制御フローに移行することが可能になる。また、ステップS11で既に初期化が完了されていた場合も同様である。図5(b)に示したように、実際の自動車の走行時に乗員や積載物、走行状況の変化等に伴って自動車のピッチ角が変化すると、これに伴って前輪部と後輪部の少なくとも一方の車高が変化する。この車高センサFHS,RHSから経時的に出力される出力電圧は順次A/D変換部12F,12Rでデジタル値に変換されて検出される(S21)。演算部13はこの出力電圧を記憶部11の設計基準値記憶領域112に記憶してある設計基準値に基づいて車高に変換し、これを測定車高Hfx,Hrxとする(S22)。次いで、演算部13は、得られた測定車高Hfx,Hrxと、記憶部11の基準車高記憶領域113に記憶されている基準車高Hf0,Hr0とから前後の各車高の変化分ΔHf(=Hfx−Hf0)とΔHr(=Hrx−Hr0)を演算し、さらにこれらの車高の変化分と記憶部11の設計基準値記憶領域112に記憶されている設計基準値の他の一つのデータとしてのホイールベース長Wとに基づいて自動車のピッチ角θpxを演算する〔tan θpx=(ΔHf−ΔHr)/W〕(S23)。しかる上で、偏向制御部14はこのピッチ角θpxに基づいてヘッドランプRHL,LHLのレベリング装置(レベリングアクチュエータ25)を制御し、ヘッドランプRHL,LHLの光軸角θHLxが基準光軸角θ0となるように上下方向に偏向制御する(S24)。この制御では、演算されたピッチ角θpxに相当する角度だけヘッドランプRHL,LHLの光軸をフィードバック制御する。これにより、自動車の姿勢の変化にかかわらずヘッドランプRHL,LHLの光軸角θHLxを路面に対して常に一定な角度θ0に偏向制御することが可能になる。
以上のように、本発明では、図3に示した照射方向制御装置の初期化、特にそのうちの初期設定に際しては、図4(a)に示したように、先に設計基準値を記憶部11に記憶させておいて、その後に得られた車高センサFHS,RHSの出力電圧に基づいて車高を演算している。このとき、記憶部11には車高センサFHS,RHSの出力電圧、ここでは出力電圧のデジタル値を直接的に記憶することが可能であるので、図4(b)に示したように、先に車高センサFHS,RHSの出力電圧を記憶部11に記憶しておき、その後に設計基準値を記憶部11に記憶させた場合でも、ECU1はこの設計基準値を参照して既に記憶してある出力電圧から基準車高値を演算することができる。したがって、自動車の組立工場に前記工程S101,S102,S103、又は工程S201,S202,S203を行うための製造ステージをレイアウトする場合に、工程S101とS102の順序、あるいは工程S201とS202の順序を入れ換えて、これら工程を行うための各ステージを製造ラインの流れに沿って任意の順序で配列することが可能になる。これにより、工場レイアウトを設計する際の制約が緩和され、設計の自由度が向上する。また、工程S101と工程S102のステージをこの順序に配列することが難しい組立工場でも、従来のように工程S101を行うための機器を移動させながら自動車に対して設計基準値を記憶させる作業は不要になり、自動車の生産効率を向上することが可能になる。
ここで、実施例1では記憶部11に基準車高記憶領域113を確保して基準車高を記憶しておき、演算部13において車高センサFHS,RHSの出力電圧と設計基準値とを用いて車高を演算し、得られた車高と記憶している基準車高とからピッチ角を演算しているが、先に出力電圧の差分を求め、この差分からピッチ角を求めるようにしてもよい。すなわち、自動車の基準状態での車高センサFHS,RHSの出力電圧(デジタル値)と、自動車の走行時における各車高センサFHS,RHSの出力電圧(デジタル値)との電圧差を先に演算し、演算した電圧差から車高の変化分を求め、この車高の変化分からピッチ角を求めるようにしてもよい。また、これら基準車高の演算や車高の変化分の演算は測定基準値としての車高センサFHS,RHSの出力電圧と設計基準値とに基づいていつでも演算することができるので、必ずしも記憶部11に基準車高記憶領域113を確保して基準車高を記憶しておく必要はない。
実施例1では、自動車の前輪部と後輪部にそれぞれ車高センサを配設し、両車高センサの検出出力に基づいて各部の車高を求めてヘッドランプの偏向制御を行っているが、前輪部と後輪部のいずれか一方にのみ車高センサを配設し、当該一方の車高センサの検出出力(出力電圧)のみでヘッドランプの偏向制御を行う照射方向制御装置についても本発明を同様に適用することが可能である。
また、実施例1では本発明を自動車の走行時におけるピッチ角の変動に伴ってヘッドランプを偏向制御するダイナミックオートレベリング装置として構成した照射方向制御装置に適用しているが、自動車が停車状態のときにヘッドランプの偏向制御を行うスタチックオートレベリング装置についても同様に適用できることは言うまでもない。
さらに、実施例1では、車高センサは車高変化に伴って電圧が変化する構成としているが、車両の型式や種類等の相違にかかわらず、車両の車高変化に追従して検出出力が変化され、この検出出力に基づいて車高を演算する方式の車高センサであれば、車高センサの検出出力は車高と密接な関係のある電流値、あるいはデジタル値を出力する構成のものであってもよい。
実施例1の照射方向制御装置を備えた自動車の概念図である。 実施例1の照射方向制御装置のブロック構成図である。 初期化フロー及び照射方向制御フローを説明するフローチャートである。 2つの初期設定を説明するフローチャートである。 照射方向制御の動作を説明するための概念図である。 車高センサの検出出力と車高との相関を示す図である。
符号の説明
1 ECU
11 記憶部
111 測定基準値記憶領域(出力電圧記憶領域)
112 設計基準値記憶領域
113 基準車高記憶領域
12F,12R A/D変換部
13 演算部
14 偏向制御部
21 ランプボディ
22 透明カバー
23 灯室
24 プロジェクタ型ランプ
25 レベリングアクチュエータ
26 エイミング調整機構
HL,RHL,LHL ヘッドランプ
FHS,RHS 車高センサ

Claims (3)

  1. 照射方向を偏向制御可能なランプと、車両の車高に対応した電気量を検出して出力する車高検出手段と、前記車高検出手段の検出出力を演算して得られる車高に基づいて前記ランプを偏向制御する制御手段とを備える車両用灯具の照射方向制御装置において、前記制御手段は、車両の設計基準値を記憶するとともに当該車両が基準の姿勢のときの前記車高検出手段の検出出力を測定基準値として記憶する記憶手段と、前記測定基準値と前記設計基準値とに基づいて基準車高を演算し、かつ前記車高検出手段の検出出力を演算して得られる車高と前記基準車高とに基づいて車両のピッチ角を演算する演算手段と、前記ピッチ角に基づいて前記ランプの照射方向を偏向制御する偏向制御手段とを備え、前記設計基準値は前記車高検出手段の検出出力の電気量を車高に変換するための基準値を含むことを特徴とする車両用灯具の照射方向制御装置。
  2. 照射方向を偏向制御可能なランプと、車両の車高に対応した電気量を検出して出力する車高検出手段と、前記車高検出手段の検出出力を演算して得られる車高と予め得られた基準車高とに基づいて前記ランプを偏向制御する制御手段とを備える車両用灯具の照射方向制御装置を初期化する方法であって、車両の設計基準値を記憶する第1の工程と、当該車両が基準の姿勢のときの前記車高検出手段の検出出力を測定基準値として記憶する第2の工程と、前記測定基準値と前記設計基準値とに基づいて前記基準車高を演算する第3の工程とを備え、前記第1の工程と第2の工程の順序を任意に入れ替えることを特徴とする車両用灯具の照射方向制御装置の初期化方法。
  3. 前記第2の工程を行った後に前記第1の工程を行い、その後に第3の工程を行うことを特徴とする請求項に記載の車両用灯具の照射方向制御装置の初期化方法。
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