JP4630361B2 - 塗装ブース - Google Patents

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    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B16/00Spray booths
    • B05B16/60Ventilation arrangements specially adapted therefor

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  • Details Or Accessories Of Spraying Plant Or Apparatus (AREA)

Description

本発明は、自動車や電車などの被塗装物の塗装を清浄な環境下で行えるようにする塗装ブースに関する。
有機溶剤中毒予防規則においては、塗装を行う際には、被塗装物の全て包含する気流の中に設置して行うことが要請されている。このため、プッシュプル換気においては、気流の給気口と排気口とを同形の大きさで対面させて、その中に被塗装物を設置する。給気口と排気口の形状は、少なくとも被塗装物を給気口或いは排気口に投影した際の投影形状よりも大きくなくてはならない。
このような塗装ブースとして、動力給気手段と動力排気手段により生成させた下向き気流により塗装空間内を換気するようにした上下式プッシュプル換気を行う塗装ブースが、例えば特許文献1及び2に開示されている。この塗装ブースでは、被塗装物の平面視の大きさよりも広い天井面部分の略全域から塗装空間内に給気が流入され、一方では被塗装物の平面視の大きさよりも広い床面部分の略全域から塗装空間内の気体が外方へ流出されることにより塗装空間内が層状に換気される。
しかし、上記した上下換気方式の塗装ブースでは、塗装空間内に正立姿勢で位置された自動車や電車などを塗装するとき、自動車や電車などの平面形状が比較的大きいため、動力給気手段や動力排気手段は大きな風量を扱える装置で無いと換気のための風量が得られないという問題がある。また床面部分を通じて塗装空間内の気体を外方へ流出させるため、床面部分の下側に排気通路としてのピットを形成することが必要である。
このような不利益を回避するには、動力給気手段と動力排気手段により水平気流を生成させ、該水平気流により塗装空間内を換気するようにした水平式プッシュプル換気の行われる塗装ブースとすることが考えられる。
また、特許文献3には水平式プッシュプル換気の行われる塗装ブースが示されている。この塗装ブースは動力給気手段の給気口部と動力排気手段の排気口部との間の塗装空間の側方を包囲した囲壁に塗装対象である被塗装物の搬入及び搬出を行うための開口が形成されている構成であるため、自動車や電車などを塗装空間の側方から設定しなければならない。自動車や電車などの走行車両は、前後方向に長尺であり給気口部と排気口部で大面積の換気をしなければならない。
水平換気方式の塗装ブースとして、さらに図6に示すように、塗装空間100aの開閉口4の上側の幅方向両端箇所に扉内気体通路8Aを備え、動力給気手段41により該扉内気体通路8Aを経て塗装空間100a内へ給気されることと、動力排気手段40により塗装空間100a内から外方へ排気されることにより塗装空間100a内に水平向きの気流が生成され、該気流により塗装空間100a内が層状換気される構成とされている水平式プッシュプル換気塗装ブースが存在している。この水平式プッシュプル換気塗装ブースは、塗装空間100a内の換気性能が良好でないため溶剤系塗装には不向きであるが、水性系塗装用途として利用されている。
特開2006−15191号公報 実用新案登録第3108440号公報 特開平11−179255号公報
本発明は、ピットなどを設ける必要がないものであって、塗装空間内を比較的少ないエネルギで換気しながら、自動車や電車などの細長状の被塗装物の溶剤系塗装を実施できる塗装ブースを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は天頂面、床面及び左右の囲壁で囲まれた塗装空間の前後水平方向に通気口部を対面させて、両者の間で気体を圧送し、吸引するプッシュプル換気通路を形成する塗装ブースにおいて、前記天頂面上で気体を案内し、前記塗装空間の前側で前記天頂面上から前側に向けて開放する気体通用口部を有するダクトと、塗装空間内に被塗装物を搬入するための左右両側へ観音開き状に開閉される箱状の一対の扉体であって、前記被塗装物の投影形状よりも大きく開口され、その全面がフィルタにより被われた一方の通気口部を各扉体の塗装空間側に有し、かつ扉体が閉鎖されたときに前記前側に開放された気体通用口部に対応する位置に気体通過口部が夫々設けられ、前記気体通過口部と前記一方の通気口部へ連通する扉内気体通路が夫々設けられた一対の扉体とを備え、前記塗装空間を挟んで前記一対の扉体の対面に、前記被塗装物の投影形状よりも大きい他方の通気口部が開口され、かつ、その開口の全面にフィルタが被着されており、前記扉体が閉鎖された際に前記気体通用口部、前記気体通過口部、前記扉内気体通路、前記一方の通気口部、塗装空間、前記他方の通気口部を経るプッシュプル換気通路を形成することを特徴とする。
また、本発明は天頂面、床面及び左右の囲壁で囲まれた塗装空間の前後水平方向に通気口部を対面させて、両者の間で気体を圧送し、吸引するプッシュプル換気通路を形成する塗装ブースにおいて、前記天頂面上で気体を案内するダクトであって、前記塗装空間の前側でダクトの開口を形成する気体通用口部がその開口周囲を前側に向けるものとしたダクトと、塗装空間前側に向けて左右両側に観音開き状に開閉される箱状の一対の扉体であって、前記被塗装物の投影形状よりも大きく開口され、その全面がフィルタにより被われた一方の通気口部を各扉体の塗装空間側に有し、かつ扉体が閉鎖されたときに前側に向けた前記気体通用口部の開口周囲に対応した開口周囲にシール部材を持つ気体通過口部が夫々設けられ、前記気体通過口部と前記一方の通気口部へ連通する扉内気体通路が夫々設けられた一対の扉体とを備え、前記塗装空間を挟んで前記一対の扉体の対面に、前記被塗装物の投影形状よりも大きい他方の通気口部が開口され、かつ、その開口の全面にフィルタが被着されており、前記扉体が閉鎖された際に前記気体通用口部、前記気体通過口部、前記扉内気体通路、前記一方の通気口部、塗装空間、前記他方の通気口部を経るプッシュプル換気通路を形成することを特徴とする。
本発明によれば、自動車や電車などの細長状の走行車両(被塗装物)をこれの走行方向(殆どの場合、長手方向)を水平向きの気流の方向に沿わせた状態で開閉口から塗装空間内に搬入することで、塗装空間が自動車や電車などの細長状の被塗装物の方向転換を行わせることができるほどに広くなくても、被塗装物の長手方向を水平向きの気流に沿わせた状態とすることができ、また塗装が終了したときは開閉口を通じることにより被塗装物を塗装空間内から支障なく取り出すことができる。
また塗装中における塗装空間内の換気通路の断面積が走行車両の前後面の投影面積より大きい程度で狭く、比較的少ないエネルギで行えるようになるため、換気用の動力機器(例えば給気ファン、排気ファン、バーナー、クーラーなど)の能力を小さくして設備費を抑制することができる。さらには塗装空間内の換気が水平向きの気流で行われるため、塗装空間の床面に換気用のピットなどを設ける必要がなくなり、短期間でしかも安価に構築できるようになる。
以下本発明の詳細を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る塗装ブースの第1実施例を示す側面図、図2は前記塗装ブースの平面図、図3は開閉扉を内側から見た図、図4は開閉扉の斜視図である。
本実施例の塗装ブースは自動車の補修塗装に使用されるもので、図1及び図2に示すように箱体状の本体部100、給気ユニット101、排気ユニット102を備えている。
先ず本体部100について説明すると、1は水平な床面、2は側周囲を包囲した垂直な囲壁、そして3は上面を被った水平な天頂面である。囲壁2の内方空間が密閉状の塗装空間100aとなっている。囲壁2の前面部には塗装空間100aに対する被塗装物(自動車や電車など)wの搬入及び搬出が行われる四角形の第1開閉口4が形成されるほか、囲壁2の側面部には塗装空間100aに対し作業者が出入りするための第2開閉口5が形成されている。
塗装空間100aは被塗装物wを収容し塗装することのできる必要最小限の大きさとされるのであり、本実施例では、予定されている被塗装物wが自動車や電車の走行車両であるため、左右方向f1の寸法が4m程度で前後方向f2の寸法が7m〜10m程度で高さが3m程度である。
第1開閉口4は、囲壁2に形成された四角状の開口4a(図2)とこれの内方にヒンジ6(図3)を介して開閉可能に設けられた2枚の扉体7a、7bとからなっている。2枚の扉体7a、7bは単一平面状に位置されて開口4aを気密状に閉鎖したり或いは開口4aの左右側縁4b、4bに沿った縦軸回りへ揺動されることにより図2中に仮想線a1で示すような観音開き状に開放される構成である。各扉体7a、7bは扁平な箱体状となっており、内方下側の比較的広い空間を扉内気体通路8に、そして内方上側の比較的狭い空間を気体横通路9とされている。
扉内気体通路8は、後面に通気可能な通気口部(給気口部)10を有し、外周面のうちヒンジ6装着側である側面の略全高さ範囲に気体通過口部b1が形成され、それ以外の前面及び外周面を板部材が包囲されており、気体通過口部b1から扉内気体通路8内に流入した気体を通気口部10の略全面から均等化された流速で流出させる内部通路となっている。通気口部10は、扉内気体通路8の外周部材の後縁にこれの内方側の全面を被うように固定された格子面部材10aと、これの前面の全体に被着されたフィルタ10b(給気側)とで形成される(図1)。一方、各扉体7a、7bの気体横通路9は左右方向f1へ長い箱形であって、後面の気体流入口部b2とヒンジ6装着側の側面の気体通過口部b3とを除いて外周囲を板部材で気密状に囲まれている。
図2に詳細に示されるように、囲壁2の前面部で第1開閉口4の左右各側には囲壁2の全高さ範囲に渡る縦向き前気体通路11が形成されている。この縦向き前気体通路11は、本体部幅中央側に位置した前後方向縦面11a、後側に位置した左右方向縦面11b、前側及び横外側を包囲した曲がり縦面11c、さらに上端面及び下端面のそれぞれを板部材で気密状に包囲された縦長の空間を備え、前後方向縦面11a上部で気体横通路9の横方位置に気体通用口部c1を形成されると共にこの気体通用口部c1の下側に扉内気体通路8の略全高さ範囲に渡る気体通用口部c2を形成された構成とされている。
図4に示すように、気体通用口部c1は扉体7a(7bも同様)が閉鎖されたときに、気体横通路9の気体通過口部b3にパッキンなどのシール部材s1を介して気密状に連通されるようになっており、また気体通用口部c2は扉体7a(7b)が閉鎖されたときに、扉内気体通路8の気体通過口部b1にパッキンなどのシール部材s2を介して気密状に連通されるようになっている。必要に応じて縦向き前気体通路9内の気体を扉内気体通路8内の全高さ範囲に均等に流入させるため、気体案内板(図示せず)が設置される。
囲壁2の後面部には四角平面状の通気口部(排気口部)12が形成されている。この通気口部12は2つの通気口部10からなる平面と平行且つ同一形状で正対されたもので、囲壁2の後面部に形成された四角平面状の開口12aとこの開口12aの内方の全面を被うように固定された格子部材12bと、この格子部材12bの前側全面に被着されたフィルタ12cとを備えている。
通気口部12の後側には通気口部12の後面全体を床面1と板部材13で包囲する排気室14が形成されている。この排気室14は通気口部12と略同一の前方視大きさを有して通気口部12を被った前部空間d1と、この前部空間d1に連続してこれの後方の一側の床面1上に位置され高さを前部空間d1の半分程度とされた後部空間d2とを備えている。
天頂面3上にはダクト(上部ダクトと称す)15が水平状に形成されている。この上部ダクト15は本体部100幅の略半分の幅を有する前後方向f2へ比較的長い通気部15aと、この通気部15aに連通され本体部100幅の全長に渡る大きさの通気部15bとからなっている。通気部15aは後端面(図2紙面上側)の一部を開放されて気体口部e1とされている。また通気部15bの前端面(図2紙面下側)は囲壁2の前面部上に形成されており、これの左右各側で各気体横通路9、9に対応する位置のそれぞれには各扉体7a又は7bの幅に略合致した幅を有し且つ気体横通路9高さの略半分程度の高さとされた気体通用口部e2が形成されている。図4に示すように、各気体通用口部e2は各扉体7a(7bも同様)が閉鎖されたときに、その対応する気体横通路9、9の気体通過口部b2にパッキンなどのシール部材s3を介して気密状に連通される。
次に給気ユニット101について説明すると、図1及び図2中、17は給気ファン、18はバーナー設置通路部、19は給気送出ダクトである。
給気ファン17は、塗装空間100へ気体を圧送するものであり、外気フィルタ21からダンパー22を介して外気を導入する経路、後述する排気ユニット102からの気体をダンパー33を介して導入する経路、およびクーラー23からの冷却経路38からダンパー循環37を介して導入する経路と接続している。
給気ファン17は、これらの気体をクーラー23へ送出し、クーラー23はこの気体を冷却・除湿を行い、バーナー設置通路部18へ送出する。この実施例では給気ファン17は、毎分160立法メートル程度の風量が得られるものとされており、定格出力が3.7kw程度のものが使用される。
バーナー設置通路部18のバーナー25は給気ファン17の送出する気体をガス燃料などの火力で加熱するためのもので、この実施例では80000kcal/h程度の能力を有するものとされる。
給気送出ダクト19は、バーナー設置通路部18の気体流出口部と上部給気ダクト15の気体流入口部e1とを連通させたもので、バーナー設置通路部18から流出した気体を上部ダクト15へ流入させるものである。
上記した給気ユニット101の各部は排気室部14の後部空間d2の横側位置で前部空間d1の直後に省スペース的に設置されている。
次に排気ユニット102について説明すると、図1及び図2中、26は排気ファン、27は排気放出筒である。排気ファン26は排気室部14の床面1上に固設された支持枠28に固定されたファン装置29と、支持枠28に固定されファン装置29を駆動する電動モータ30とからなっている。この実施例では毎分160立法メートル程度の風量が得られるものとされており、電動モータ30は定格出力が3.7kw程度のものが使用される。
排気放出筒27は排気室部14の後部空間d2の上面板から本体部100よりも高く起立されていて、下端が排気ファン26の排気吐出口に気密状に連通され上端が大気側に開放されると共に、長さ途中にダンパー31が設けられた構成とされている。
次に気体循環制御通路部102について説明すると、図1及び図2中、32は気体循環制御用の排気通路、33は排気通路32の長さ途中に設けられたダンパーである。このさい、排気通路32は一端が排気放出起立筒27の長さ途中のダンパー31よりも排気上流側箇所の内方空間に連通される。
図1及び図2中、34は囲壁2に形成された透光部、35は第2開閉口5を形成した扉の透光部、36はバーナー25の燃焼ガスを放出する排煙筒である。
次に上記した塗装ブースの使用例及び各部の作用を、溶剤系塗装を実施する場合について説明する。
2つの扉体7a、7bを観音開き状に開放した後、細長状の被塗装物wとして例えば自動車を自身の走行輪の回転により塗装ブースの外方から塗装空間100a内の床面1の塗装実施位置に向け自動車長手方向へ直線状に走行移動させ停止させた後、再び2つの扉体7a、7bを閉鎖した状態として、プッシュプル換気通路を形成される。する。このさい、通気口部10及び通気口部12は塗装実施位置に定置された自動車wを前後方向から見たときに、少なくとも、自動車wの被塗装箇所の外形が通気口部10及び通気口部12のそれぞれの外形範囲内に含まれる状態とする。またダンパー22及びダンパー31を開状態にする一方、ダンパー33を閉状態とする。
次に給気ファン17及び排気ファン26を作動状態とする。この状態では、外気が比較的大きな流量(例えば毎分160立法メートル程度)で外気フィルタ21、ダンパー22、給気ファン17、バーナー設置通路部18、気体送出ダクト19、上部給気ダクト15、気体横通路9、縦向き前気体通路11、扉内気体通路8、通気口部10を経て塗装空間100a内に供給され、一方、塗装空間100a内の気体が通気口部12に到達したとき、排気として、比較的大きな流量(例えば毎分160立法メートル程度)で通気口部12を透過した後、排気室部14、排気ファン26、ダンパー31、排気放出起立筒27を経て外方へ排出される。
このような作動が比較的短い一定時間継続されたとき、塗装空間100a内では気体が比較的大きな流量で通気口部10から後方へ向け流入し、一方ではこのように流入した気体がこれと同じ流量で通気口部12から後方へ向け流出されるため、通気口部10から流入した給気は水平で一様な捕捉気流となって自動車wの被塗装範囲の全体を包囲した状態で後方へ流動するようになる。この一様な捕捉気流の生成された領域内の気体はプッシュプル方式により効果的に層状換気される。
この層状換気が行われる状態となった塗装空間100a内に作業者が入って塗装を実施する。このさい、塗料から有害物質が発散するが、作業者はこの発散源を常に捕捉気流中に位置させると共に、この発散源と通気口部12との間に立ち入らないようにする。具体的には、作業者は塗装空間100a内の側部で捕捉気流の範囲外に位置した状態で手に持った塗装ガンを捕捉気流中に位置させて塗料を自動車wの被塗装箇所へ向け噴射させるようにするか、或いは手に持った塗装ガンの位置よりも捕捉気流の上流側に位置して塗装ガンから塗料を噴射させるようにする。このように塗装が実施されると、捕捉気流による換気区域と、換気区域以外の区域との境界における全ての気流が通気口部12を経て排気されるようになる。塗装中には塗装空間100a内に塗料の微粒子や揮発成分が浮遊するようになるが、これらはフィルタ12cにより吸着され除去される。
溶剤系塗装の終了した後、被塗装物wの塗装面の塗料を乾燥させる場合には、上記と同様な給気及び排気の流量による換気状態の下で、バーナー25を作動させて、塗装空間100a内の給気の温度が例えば80℃程度に維持されるように、バーナー設置通路部18内を通過する給気を加熱する。これにより、塗装面の塗料は能率的に乾燥される。乾燥が終了した後は、2つの扉体7a、7bを再び開放して、被塗装物wである自動車を自身の走行輪の回転により自身の長手方向の直線状に走行移動させ、塗装空間100aの外方に取り出す。
上記した塗装ブースによれば高温多湿状況で塗装することもできる。この場合は、例えばダンパー33を開放することにより、排気室部14内の排気を例えば毎分120立法メートル程度の流量で吸気ファン17に流入させると共にダンパー22の開度を絞って外気をも給気ファン17の吸引力で例えば毎分40立法メートル程度の流量で同時に流入させ、次に給気ファンで送出されたこれらの気体をクーラー23で冷却・除湿し、バーナー25で加熱して毎分160立法メートル程度の流量で塗装空間100a内に流入させ、他方ではダンパー31の開度を絞って塗装空間100a内の排気を例えば毎分40立法メートル程度の流量で大気中に放出させる。
上記実施例の塗装ブースで自動車や電車などの被塗装物wの塗装を実施するときは、この実施例と同一形状及び大きさの塗装空間を有する塗装ブースにおいて天井面の全体から床面の全体へ向けこの実施例と同一の流速で流動される上下向き捕捉気流を生成させ塗装を実施する場合に較べると、次のような利点がある。
即ち、本実施例では捕捉気流の流れ方向に直交するその断面積が小さくなって、給気の流量が略3分の1で足りるようになる。したがって、給気ファン17や排気ファン26の電動モータ24、30の出力が小さくて済むと共に、バーナー25の加熱能力も小さくて済み、さらには給排気用の気体通路の断面積も比較的小さくできるため、上下向き捕捉気流を生成させる場合よりも設備費が大幅に低減されると共に、これら給気ファン17、排気ファン26、バーナー25などで消費されるエネルギーも略3分の1程度に低減される。
さらに床面1に上下向き捕捉気流を生成させる排気用のピットを形成する必要がなくなって、その工事費が不要になると共に塗装ブースの構築に要する期間が短縮されると共に、構築にさいして既設の工場の関連機器の稼働を停止させなくて済むのである。
なお、上記実施例では上部ダクト15から気体横通路9及び縦向き前気体通路11を経て扉内気体通路8内に給気を導くようにしたが、これに代えて、縦向き前気体通路11を設けずに、気体横通路9と扉内気体通路8を連通し、給気をダクト15から扉内に導いた後、直ちに下方へ流動させて扉内気体通路8内に導き、通気口10から流出するようにしてもよい。このさい、扉内気体通路8内に気体が通気口部10から均等に流出するように気体案内板などを設ける。
次に該実施例の塗装ブース100aを、水性系塗装を実施する場合について説明する。
溶剤系塗装を実施する場合と同様に、被塗装物wとして例えば自動車wを塗装空間100a内の床面1の塗装実施位置に停止させた後、給気ファン17及び排気ファン6を作動状態として、塗装空間100a内に水平な捕捉気流を生成させる。
一方では、給気ファン17の吸引する気体を先ずクーラー23で冷却し、次にバーナー25で加熱する。次このように処理された気体は例えば毎分160立方メートル程度で通気口部10から塗装空間100a内に流入される。
このさい、ダンパー33は開放されており、塗装空間100a内の排気は例えば毎分140立方メートル程度の流量で気体循環制御通路部103を経て気体導入部16内に流入される。塗装空間100a内の排気には有機溶剤におけるような有害な揮発成分は含まれないため、塗装空間100a内の捕捉気流を生成する比較的多くの気体が塗装空間100a内に繰り返し流入されて循環流動されても支障はない。またダンパー22は開度を絞られるのであり、したがって外気は外気導入路20から外気を比較的少ない流量(例えば毎分10〜20立方メートル程度)で気体導入部16内に吸引される。またダンパー31も開度を絞られており、したがって排気室部内14の排気は、比較的小さな流量(例えば毎分10〜20立法メートル程度)で大気中に放出される。
このような作動が比較的短い時間継続され定常状態になったときは、例えば、塗装空間100a内の気体の温度が30℃であるとき、気体冷却手段38が該気体を例えば15℃まで冷却して該気体中の水分を除去し、次に気体加熱手段39が15℃の気体を例えば25℃まで加熱してその湿度を例えば40%程度に低下させるように作動するのであり、このような作動状況はクーラー23の調整部材などを操作することにより任意に変更調整される。このさい、比較的少ない流量(例えば毎分10〜20立法メートル程度)で外気が塗装空間100a内に連続的に供給され、その一方ではそれと同量の排気が大気中に排出されるように換気系内の気体交換が行われるため、クーラー23による温湿度の調整に要するエネルギは換気系内の流量と同一の流量で気体交換が行われる場合に較べて著しく少なくて済む。
また塗装中には多量の塗料の微細粒子が塗装空間100a内に浮遊するものとなるが、該微細粒子は通気口部12のフィルタ12cなどで効果的に除去されるのであり、これにより塗装空間100a内は作業環境の良い状態に保持されると共に、高品質な塗装が行える状態となる。
図5は本発明に係る塗装ブースの第2の実施例を示す説明図である。図6中、24は加湿スプレーである。この加湿スプレー24は例えば、バーナー25により気体の湿度が20%を下回るような場合に、湿度を調整し乾燥品質を保つものである。その他の構成は第1実施例のものと実質的に同一である。
尚、上記実施例においては開閉扉に設けられた通気口10を給気側とし通気口12を排気側としたが、給気ユニット101と気ユニット102との接続を逆にして、通気口12を給気側とし通気口10を排気側としても良い。但し、この場合は、ミストを含む排気が扉体内、上部ダクト15を流れるため、途中で堆積し開閉扉の開閉に支障が出る恐れがあるので注意を要する。
本発明に係る塗装ブースの実施例を示す側面図である。 前記塗装ブースを示す平面図である。 開閉扉を内側から見た正面図である。 開閉扉を内側から見た斜視図である。 本発明に係る塗装ブースの第2の実施例を示す説明図である。 従来の塗装ブースの一例を示しAは側面視断面図でBは平面図である。
符号の説明
w 被塗装物(自動車、電車)
1 床面
2 囲壁
4 第1開閉口
7a、7b 扉体
8 通気ボックス
10 通気口部
12 通気口部
100a 塗装空間

Claims (7)

  1. 天頂面、床面及び左右の囲壁で囲まれた塗装空間の前後水平方向に通気口部を対面させて、両者の間で気体を圧送し、吸引するプッシュプル換気通路を形成する塗装ブースにおいて、
    前記天頂面上で気体を案内し、前記塗装空間の前側で前記天頂面上から前側に向けて開放する気体通用口部を有するダクトと、
    塗装空間内に被塗装物を搬入するための左右両側へ観音開き状に開閉される箱状の一対の扉体であって、前記被塗装物の投影形状よりも大きく開口され、その全面がフィルタにより被われた一方の通気口部を各扉体の塗装空間側に有し、かつ扉体が閉鎖されたときに前記前側に開放された気体通用口部に対応する位置に気体通過口部が夫々設けられ、前記気体通過口部と前記一方の通気口部へ連通する扉内気体通路が夫々設けられた一対の扉体とを備え、
    前記塗装空間を挟んで前記一対の扉体の対面に、前記被塗装物の投影形状よりも大きい他方の通気口部が開口され、かつ、その開口の全面にフィルタが被着されており、
    前記扉体が閉鎖された際に前記気体通用口部、前記気体通過口部、前記扉内気体通路、前記一方の通気口部、塗装空間、前記他方の通気口部を経るプッシュプル換気通路を形成することを特徴とする塗装ブース。
  2. 前記塗装空間内へ気体を圧送する給気ファンは、排気を行う排気ファンと同じ前記他方の通気口部の裏側位置に設置され、前記ダクトは前記天頂面を前側に向けて水平に延びて、前記給気ファンからの気体を前記気体通用口部に導くことを特徴とする請求項1記載の塗装ブース。
  3. 前記給気ファンには、外気を導入する経路と、前記排気ファンからの排気が流入する経路とが接続されていることを特徴とする請求項2記載の塗装ブース。
  4. 前記給気ファンにより吸引した気体を前記ダクトへ送る際に、冷却した後に加熱して送ることを特徴とする請求項3記載の塗装ブース。
  5. 前記扉体内には、前記一方の通気口部を有する扉内気体通路と、前記扉内気体通路の上側であって前記気体通過口部を有する気体横通路とが設けられ、前記扉内気体通路と気体横通路は直接連通されていることを特徴とする請求項1記載の塗装ブース。
  6. 前記左右の囲壁の前側に、前記扉体が閉鎖されたときに当接する横方位置に気体通用口部と、この気体通用口部の下側に扉内気体通路の全高さ範囲に渡る気体通用口部を有する縦向き前気体通路が設けられており、前記扉体の扉内気体通路は、前記気体通過口部で受けた気体を前記縦向き前気体通路の気体通用口部に連通させて、前記縦向き前気体通路の気体通用口部から取り入れることを特徴とする請求項1記載の塗装ブース。
  7. 天頂面、床面及び左右の囲壁で囲まれた塗装空間の前後水平方向に通気口部を対面させて、両者の間で気体を圧送し、吸引するプッシュプル換気通路を形成する塗装ブースにおいて、
    前記天頂面上で気体を案内するダクトであって、前記塗装空間の前側でダクトの開口を形成する気体通用口部がその開口周囲を前側に向けるものとしたダクトと、
    塗装空間前側に向けて左右両側に観音開き状に開閉される箱状の一対の扉体であって、前記被塗装物の投影形状よりも大きく開口され、その全面がフィルタにより被われた一方の通気口部を各扉体の塗装空間側に有し、かつ扉体が閉鎖されたときに前側に向けた前記気体通用口部の開口周囲に対応した開口周囲にシール部材を持つ気体通過口部が夫々設けられ、前記気体通過口部と前記一方の通気口部へ連通する扉内気体通路が夫々設けられた一対の扉体とを備え、
    前記塗装空間を挟んで前記一対の扉体の対面に、前記被塗装物の投影形状よりも大きい他方の通気口部が開口され、かつ、その開口の全面にフィルタが被着されており、
    前記扉体が閉鎖された際に前記気体通用口部、前記気体通過口部、前記扉内気体通路、前記一方の通気口部、塗装空間、前記他方の通気口部を経るプッシュプル換気通路を形成することを特徴とする塗装ブース。
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